JP2001139772A - 注形用エポキシ樹脂組成物及び電気部品装置 - Google Patents
注形用エポキシ樹脂組成物及び電気部品装置Info
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Abstract
ン化合物を全く使用せずに、難燃性および電気・機械的
特性に優れた注形用樹脂組成物および高圧トランスなど
の電気部品装置を提供しようとするものである。 【解決手段】 (A)ジグリシジルオルソトルイジンな
どの芳香族アミン系エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、
(B)水酸化アルミニウム、(C)メチルテトラヒドロ
無水フタル酸などの酸無水物硬化剤及び(D)1−シア
ノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどの
硬化促進剤を必須成分としてなる注形用エポキシ樹脂組
成物であり、また上記エポキシ樹脂組成物を用いて含浸
硬化した電気部品装置である。
Description
びノンアンチモンでありながら難燃性かつ電気・機械的
特性に優れ、電子機器の高圧コイル等の絶縁処理に好適
な注形用エポキシ樹脂組成物と当該絶縁処理をした電気
部品装置に関する。
は、電気機器の部品である高圧トランス等の絶縁処理に
使用されている。そして、高圧トランス類のなかには、
安全上の問題から作動時における諸特性の安定性と高度
な難燃性を要求される機種が存在する。特に最近では、
環境面における安全性を重視しつつあることから、ハロ
ゲン化合物およびアンチモン化合物を使用しない注形用
エポキシ樹脂組成物が求められてきている。
る一般的方法としては、ハロゲン化合物、アンチモン化
合物、赤リン等と水酸化アルミニウムとの組合せが有力
である。しかし、これらの方法は、環境に及ぼす影響を
考慮すると問題があり、また、ハロゲン化合物、アンチ
モン化合物および赤リンを全く使用せずに難燃性を付与
するには水酸化アルミニウムを多量に添加する必要があ
り、満足な樹脂特性を得ることができなった。
ので、ハロゲン化合物、アンチモン化合物および赤リン
を全く使用せず、難燃性を有するうえに、特に機械的特
性及び電気的特性にも優れた、注形用樹脂組成物および
電気部品装置を提供しようとするものである。
達成しようと鋭意研究を進めた結果、後述の樹脂組成物
とそれを用いた電気部品装置によって、上記目的を達成
できることを見いだし、本発明を完成したものである。
ポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、(B)水酸化アルミニ
ウム、(C)酸無水物硬化剤及び(D)硬化促進剤を必
須成分としてなることを特徴とする注形用エポキシ樹脂
組成物であり、また、上記エポキシ樹脂組成物を用いて
含浸硬化したことを特徴とする電気部品装置である。
れる芳香族アミン系エポキシ樹脂としては、1分子中に
2個以上のエポキシ基を有する芳香族アミン系エポキシ
樹脂であればよく、芳香族アミン系のものであれば液状
エポキシ樹脂、固形エポキシ樹脂等、特に制限なく広く
使用することができる。具体的には、例えば、テトラグ
リシジルアミノジフェニルメタンやトリグリシジル−p
−アミノフェノール、ジグリシジルトルイジン、ジグリ
シジルアニリン等が挙げられるが、特にジグリシジルオ
ルソトルイジンが好ましい。また、この(A)のエポキ
シ樹脂には、必要に応じて、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ポリカルボ
ン酸のグリシジルエーテル、シクロヘキサン誘導体のエ
ポキシ化によって得られるエポキシ樹脂等の芳香族アミ
ン系エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を単独又は2種以
上混合して併用することができる。
芳香族アミン系エポキシ樹脂の割合は、(A)エポキシ
樹脂全体量の5〜30重量%である。
としては、通常、充填剤として使用されるものであれば
特に制限はなく、広く使用することができるが、耐湿性
を要求される場合は高純度品を使用することが望まし
い。具体的な銘柄として、ハイジライトH31、H42
M(昭和電工社製、商品名)等が挙げられ、これらは単
独又は2種以上混合して使用することができる。
ては、分子中に酸無水物基を有するものであれば特に限
定されるものではなく、例えば、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ
無水フタル酸等が挙げられ、これらは単独又は2種以上
混合して使用することができる。
は、通常エポキシ樹脂の硬化促進剤として使用されるも
のを用いることができ、特に制限されるものではない。
は、上述した芳香族アミン系エポキシ樹脂を含むエポキ
シ樹脂、水酸化アルミニウム、特定の硬化剤および硬化
促進剤を必須の成分とするが、本発明の目的に反しない
範囲においてその他の無機質充填剤、カップリング剤、
消泡剤、顔料、その他成分を添加配合することができ
る。無機質充填剤としては、シリカ、タルク、炭酸カル
シウム等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合し
て使用することができる。
分、すなわち、芳香族アミン系エポキシ樹脂を含むエポ
キシ樹脂、水酸化アルミニウム、酸無水物硬化剤、硬化
促進剤等は、それらを混合し、十分攪拌して容易に注形
用エポキシ樹脂組成物を製造することができる。
成物は、これを通常の方法により含浸硬化することで容
易に電気部品装置を製造することができる。
アミン系エポキシ樹脂を用いることで、また、難燃剤と
して水酸化アルミニウムを用いることにより、難燃性を
付与させ、かつ従来のハロゲン化合物とアンチモン化合
物を用いたものと同じレベルの電気・機械的特性を維持
させることができたものである。
する。本発明は、これらの実施例によって限定されるも
のではない。以下の実施例および比較例において「部」
とは「重量部」を意味する。
シジルオルソトルイジンGOT(日本化薬社製、商品
名)10部、シリカ150部、水酸化アルミニウムのH
42M(昭和電工社製、商品名)20部、水酸化アルミ
ニウムのH31I(昭和電工社製、商品名)100部、
消泡剤のTSA720(東芝シリコーン社製、商品名)
0.1部、およびシランカップリング剤0.5部を混合
し、次いで硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル
酸85.5部と、硬化促進剤として1−シアノエチル−
2−エチル−4−メチルイミダゾール1.5部とを加え
て注形用エポキシ樹脂組成物を製造した。
シジルアニリンGAN(日本化薬社製、商品名)15
部、シリカ150部、水酸化アルミニウムのH42M
(昭和電工社製、商品名)30部、水酸化アルミニウム
のH31I(昭和電工社製、商品名)100部、消泡剤
のTSA720(東芝シリコーン社製、商品名)0.1
部、およびシランカップリング剤0.5部を混合し、次
いで硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸8
5.5部と、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−
エチル−4−メチルイミダゾール1.5部とを加えて注
形用エポキシ樹脂組成物を製造した。
ポキサイド5部、ジブロモクレジルグリシジルエーテル
23部、シリカ40部、水酸化アルミニウムのH42M
(昭和電工社製、商品名)20部、水酸化アルミニウム
のH31I(昭和電工社製、商品名)50部、三酸化ア
ンチモン10部、消泡剤のTSA720(東芝シリコー
ン社製、商品名)0.1部、およびシランカップリング
剤0.5部を混合して、次いで硬化剤としてメチルテト
ラヒドロ無水フタル酸85.5部と、硬化促進剤として
1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル1.5部とを加えて注形用エポキシ樹脂組成物を製造
した。
モクレジルグリシジルエーテル25部、シリカ90部、
水酸化アルミニウムのH42M(昭和電工社製、商品
名)30部、水酸化アルミニウムのH31I(昭和電工
社製、商品名)50部、三酸化アンチモン10部、消泡
剤のTSA720(東芝シリコーン社製、商品名)0.
1部、およびシランカップリング剤0.5部を混合し、
次いで硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸8
5.5部と、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−
エチル−4−メチルイミダゾール1.5部とを加えて注
形用エポキシ樹脂組成物を製造した。
製造した、注形用エポキシ樹脂組成物を用いて加熱硬化
させた。これらの硬化物の難燃性、機械的特性、電気的
特性を試験し、その結果を表1に示したが、本発明の効
果を確認することができた。
明の注形用エポキシ樹脂組成物および電気部品装置は、
ハロゲン化合物、アンチモン化合物およびリン化合物を
全く使用せず、電気・機械的特性に優れたものであり、
当今の環境問題に対応するとともに信頼性の高いもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)芳香族アミン系エポキシ樹脂を含
むエポキシ樹脂、(B)水酸化アルミニウム、(C)酸
無水物硬化剤及び(D)硬化促進剤を必須成分としてな
ることを特徴とする注形用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 (A)エポキシ樹脂に含まれる芳香族ア
ミン系エポキシ樹脂の割合が、(A)エポキシ樹脂全体
量の5〜30重量%であることを特徴とする請求項1記
載の注形用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)エポキシ樹脂に含まれる芳香族ア
ミン系エポキシ樹脂が、ジグリシジルオルソトルイジン
であることを特徴とする請求項2記載の注形用エポキシ
樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1項記載のエポキ
シ樹脂組成物を用いて含浸硬化したことを特徴とする電
気部品装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32678699A JP3393096B2 (ja) | 1999-11-17 | 1999-11-17 | 注形用エポキシ樹脂組成物及び電気部品装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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JP3393096B2 JP3393096B2 (ja) | 2003-04-07 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017057561A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 積水化学工業株式会社 | 樹脂組成物及び多層基板 |
-
1999
- 1999-11-17 JP JP32678699A patent/JP3393096B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2017057561A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-10-05 | 積水化学工業株式会社 | 多層プリント配線板用樹脂組成物及び多層プリント配線板 |
CN107849336A (zh) * | 2015-09-30 | 2018-03-27 | 积水化学工业株式会社 | 树脂组合物及多层基板 |
US20180213635A1 (en) * | 2015-09-30 | 2018-07-26 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Resin composition and multilayer substrate |
CN107849336B (zh) * | 2015-09-30 | 2023-11-10 | 积水化学工业株式会社 | 树脂组合物及多层基板 |
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