JP4540997B2 - 2液性注形用エポキシ樹脂組成物および電気・電子部品装置 - Google Patents

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本発明は2液性注形用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた電気・電子部品装置に係り、特にハロゲン化合物、アンチモン化合物を含まず、作業性に優れ、その硬化物の電気特性・難燃性および耐熱性に優れた2液性注形用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた電気・電子部品装置に関する。
従来より、注形用エポキシ樹脂組成物は、電気機器用トランス類や電子部品封止などの絶縁処理に使用されている。このような注形用エポキシ樹脂組成物には、使用時における電気特性を含む諸特性の安定性および難燃性が要求されている。近年では、信頼性の向上と共に環境への配慮の点からハロゲン化合物やアンチモン化合物を含まない注形用エポキシ樹脂組成物が求められており、実用化されているものもある。また、近年では、電子部品に対する耐熱要求の向上に伴い、注形用エポキシ樹脂組成物においてもその硬化物に高耐熱性(分解温度)が要求されている。
注形用エポキシ樹脂組成物に難燃剤としてハロゲン化合物およびアンチモン化合物を用いない場合、一般に難燃剤として水酸化アルミニウムが用いられる(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、水酸化アルミニウムの分解温度が低いため、高温(150℃以上)に長時間さらされる部品については絶縁特性や強度の点に課題がある。
特開平11−116777号公報
難燃剤として水酸化アルミニウムを用いる場合、上述したように絶縁特性や強度の点に課題があることから、これに代えて分解温度の高い水酸化マグネシウムを用いることが検討されている。
しかしながら、水酸化マグネシウムを使用した場合、硬化物の分解温度の向上は可能となるものの、硬化前の状態である液状の状態でのチクソ性や粘度が大幅に上昇し、作業性の面に課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、難燃剤として分解温度の高い水酸化マグネシウムを用いることにより硬化物の耐熱性を向上させると共に、水酸化マグネシウムを用いることによる硬化前の液状の状態でのチクソ性や粘度の上昇を抑制し、作業性に優れた2液性注形用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた電気・電子部品装置を提供することを目的としている。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を進めた結果、後述の2液性注形用エポキシ樹脂組成物を用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物は、(A)ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含有しないエポキシ樹脂、(B)シリカ、(C)水酸化マグネシウムおよび(D)リン酸エステル系減粘剤を必須成分として含有する主剤と、(E)酸無水物硬化剤および(F)硬化促進剤を必須成分として含有する硬化剤とからなることを特徴とする。
本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物においては、前記(A)ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含有しないエポキシ樹脂100重量部に対して、前記(B)シリカ30〜150重量部、前記(C)水酸化マグネシウム150〜250重量部、前記(D)リン酸エステル系減粘剤0.1〜1.5重量部および前記(E)酸無水物硬化剤80〜90重量部であり、かつ、前記(F)硬化促進剤が前記(E)酸無水物硬化剤100重量部に対して0.3〜5重量部であることが好ましい。
本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物における前記(D)リン酸エステル系減粘剤は、前記(D)リン酸エステル系減粘剤は、リン酸エステル結合を有する飽和ポリエステルのコポリマーであることが好ましい。
また、本発明の電気・電子部品装置は樹脂組成物によって注形されてなる電気・電子部品装置であって、前記樹脂組成物として前記2液性注形用エポキシ樹脂組成物を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、主剤と硬化剤とからなる2液性注形用エポキシ樹脂組成物において、主剤に水酸化マグネシウムを添加すると共にリン酸エステル系減粘剤を添加することで、主剤における水酸化マグネシウムの添加によるチクソ性や粘度の上昇を抑制し、それにより主剤と硬化剤とを混合して得られる混合液の粘度の上昇も抑制し、作業性に優れ、かつ、硬化物の難燃性、耐熱性にも優れた2液性注形用エポキシ樹脂組成物とすることができる。
本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物は、主剤と硬化剤との2液からなるものである。主剤は、(A)ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を実質的に含有しないエポキシ樹脂、(B)シリカ、(C)水酸化マグネシウムおよび(D)リン酸エステル系減粘剤を必須成分として含有するものである。また、硬化剤は、(E)酸無水物硬化剤および(F)硬化促進剤を必須成分として含有するものである。
まず、本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物における主剤について説明する。主剤に用いられる(A)エポキシ樹脂は、ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含有せず、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば、分子構造、分子量などに制限されることなく、公知のエポキシ樹脂を広く使用することができる。
(A)エポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノール型、ノボラック型、ビフェニル型の芳香族系、ポリカルボン酸のグリシジルエーテル、シクロヘキサン誘導体のエポキシ化によって得られる脂環属系等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。またこれらと共に、必要に応じて液状のモノエポキシ樹脂を併用してもよい。
主剤に用いられる(B)シリカとしては、結晶シリカや溶融シリカ等、通常充填剤として使用されるものであれば特に制限なく広く使用することができる。(B)シリカの平均粒径は、4〜25μmであることが好ましい。平均粒径が4μm未満の場合、含浸性が低下したり、主剤の粘度あるいは主剤と硬化剤とを混合したときの混合液粘度が高くなり作業性が低下することがあるため好ましくない。また、平均粒径が25μmを超える場合、主剤保管時や硬化時にシリカが沈降することがあるため好ましくない。
(B)シリカとしては市販品を使用することができ、例えばクリタタライトA−A、A−1、C、E−2、RD−8(いずれも株式会社龍森製、商品名)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(B)シリカは、(A)エポキシ樹脂100重量部あたり、30〜150重量部の範囲で含有させることが好ましい。(B)シリカの含有量が30重量部未満では、硬化物の強度が低下するおそれがあるため好ましくない。また、(B)シリカの含有量が150重量部を超えると、主剤の粘度、あるいは、主剤と硬化剤とを混合したときの混合液の粘度が高くなり作業性が低下するおそれがあるため好ましくない。
なお、必要に応じてシリカ以外の無機充填材、例えばアルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、クレー、ベンガラ、ガラス繊維および炭素繊維等を、硬化物の特性を損なわない範囲で(B)シリカと共に用いてもよい。
主剤に用いられる(C)水酸化マグネシウムは難燃剤として使用されるものであり、水酸化アルミニウムよりも分解温度が高いため硬化物の耐熱性の向上が可能となる。(C)水酸化マグネシウムとしては、平均粒径が1〜25μmのものが好適に用いられる。(C)水酸化マグネシウムの平均粒径が1μm未満の場合、主剤の粘度あるいは主剤と硬化剤とを混合したときの混合液の粘度が高くなり、作業性が低下したり、含浸性が低下することがあるため好ましくない。また、25μmを超える場合、硬化物の強度が低下することがあるため好ましくない。
(C)水酸化マグネシウムとしては、一般に難燃剤として使用されているものであれば天然物、合成物あるいはその表面処理品等、特に制限されることなく用いることができる。このような(C)水酸化マグネシウムとしては市販品を使用することができ、例えば水酸化マグネシウム300、マグシーズN−1、W−H10、S−1、S−3、エブソンRF(神島化学工業株式会社製 商品名)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(C)水酸化マグネシウムは、(A)エポキシ樹脂100重量部あたり、150〜250重量部の範囲で含有させることが好ましい。(C)水酸化マグネシウムの含有量が150重量部未満では、硬化物の難燃性が低下するおそれがあるため好ましくない。また、(C)水酸化マグネシウムの含有量が250重量部を超えると、主剤の粘度、あるいは、主剤と硬化剤とを混合して得られる混合液の粘度が上昇し作業性が低下するおそれがあり、また硬化物の強度、耐湿性等が低下するおそれがあるため好ましくない。
主剤に用いられる(D)リン酸エステル系減粘剤は、(C)水酸化マグネシウムを添加することによる主剤の粘度上昇を抑制し、これにより主剤と硬化剤とを混合したときの混合液の粘度上昇を抑制し、作業性を向上させるものである。
(D)リン酸エステル系減粘剤は、リン酸エステル結合を有し、粘度低下の硬化を発揮するものであればよい。具体的には、(D)リン酸エステル系減粘剤は、その分子中に樹脂と相溶性を有する部分と、(B)シリカや(C)水酸化マグネシウム等の無機充填材と吸着する部分とを有し、これら無機充填材の再凝集を防いで樹脂中に安定に存在させ、粘度低下の効果を発揮するものである。
この(D)リン酸エステル系減粘剤としては、リン酸エステル結合を有する飽和ポリエステルのコポリマーであることが好ましい。このようなものとしては市販品を用いることもでき、例えばBYK−W985、W990、W995、W996、W9010(BYK Chemie社製 商品名)等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
(D)リン酸エステル系減粘剤は(A)エポキシ樹脂100重量部に対し、0.1〜1.5重量部の範囲で含有させることが好ましい。(D)リン酸エステル系減粘剤の含有量が0.1重量部未満では、主剤、あるいは、主剤と硬化剤とを混合したときの混合液のチクソ性が強く、作業性が低下するおそれがあるため好ましくない。また、(D)リン酸エステル系減粘剤の含有量が1.5重量部を超えると、主剤、あるいは、主剤と硬化剤とを混合したときの混合液における(B)シリカ等の無機充填材の沈降が多くなり、保存安定性が低下するおそれがあるため好ましくない。
また、本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物における主剤には各成分(A)〜(D)に加えて、カップリング剤、消泡剤、顔料、その他添加剤を必要に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲で配合してもよい。
次に、本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物における硬化剤について説明する。硬化剤に用いられる(E)酸無水物硬化剤としては、分子中に酸無水物基を有するものであれば特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂の硬化に一般的に使用される酸無水物硬化剤であれば広く用いることができる。
(E)酸無水物硬化剤としては、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの酸無水物硬化剤は、単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
硬化剤における(E)酸無水物硬化剤は、主剤における(A)エポキシ樹脂の当量に対して、95〜105%の範囲となるように配合させることが好ましい。硬化剤における(E)酸無水物硬化剤の配合量が当量に対して95%未満ではガラス転移温度が低くなる傾向にあるため好ましくない。また、硬化剤における(E)酸無水物硬化剤の配合量が当量に対して105%を超えると、硬化物の耐湿性等が低下するおそれがあるため好ましくない。
硬化剤に用いられる(F)硬化促進剤としては、エポキシ樹脂同士、またはエポキシ樹脂と(E)酸無水物硬化剤との反応を促進する作用を有するものであればよく、そのようなものであれば特に制限されることなく用いることができる。
(F)硬化促進剤としては、例えば2−エチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−エチルイミダゾール、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール等のイミダゾール類、1,8−ジアザービシクロ(5,4,0)ウンデセン(DBUおよびそのオクチル酸塩)およびそのオクチル酸塩等の3級アミン類、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
硬化剤における(F)硬化促進剤は、硬化剤における(E)酸無水物硬化剤100重量部に対し、0.3〜5重量部の範囲となるように含有させることが好ましい。(F)硬化促進剤が0.3重量部未満であると硬化特性を十分に向上できないおそれがあるため好ましくない。また、(F)硬化促進剤が5重量部を超えると、反応が速く、ポットライフが短くなるため好ましくない。
このような本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物は、以下のようにして製造することができる。まず、主剤として(A)エポキシ樹脂、(B)シリカ、(C)水酸化マグネシウムおよび(D)リン酸エステル系減粘剤、必要に応じて上述したような添加剤を添加し、均一に混合して主剤を得る。また、(E)酸無水物硬化剤および(F)硬化促進剤を添加し、均一に混合して硬化剤を得る。
このような主剤および硬化剤からなる2液性注形用エポキシ樹脂組成物は、電気・電子部品装置の製造に好適に用いられる。電気・電子部品装置の製造は、例えば主剤と硬化剤とを混合して混合液とした後、これを電気部品や電子部品が収容されたケース内に注入し、必要に応じて70〜80℃、2〜4時間、その後100〜120℃、2〜4時間の加熱を行い硬化させることにより行う。
本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物を用いて製造される電気・電子部品装置としては、例えばコイルやトランスをはじめとする電気・電子部品装置が挙げられる。このような電気・電子部品装置の製造に本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物を用いれば、耐熱性に優れた電気・電子部品装置の製造が可能となる。また、本発明の2液性注形用エポキシ樹脂組成物は粘度が低く、具体的には主剤、あるいは、主剤と硬化剤とを混合して得られる混合液の粘度が低く抑えられているため作業性に優れ、電気・電子部品装置を容易に製造することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を実質的に含有しないエポキシ樹脂、シリカ、水酸化マグネシウムおよびリン酸エステル系減粘剤、その他添加剤を配合、混合して主剤とし、またこれとは別に酸無水物硬化剤および硬化促進剤を配合、混合して硬化剤とし、実施例1〜4の2液性注形用エポキシ樹脂組成物を得た。
また、比較例1〜2として、リン酸エステル系減粘剤を含有しない主剤および硬化剤を作製し2液性注形用エポキシ樹脂組成物を得た。実施例1〜4および比較例1、2の2液性注形用エポキシ樹脂組成物における主剤および硬化剤の成分およびその含有量は表1に示す通りとした。なお、表1における含有量は重量部で示した。また、各成分の詳細は以下に示す通りである。
(主剤)
ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を実質的に含有しないエポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂 EP4100E(旭電化工業株式会社製 商品名)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂 エピコート807(油化シェルエポキシ株式会社製 商品名)、モノエポキサイド カージュラE10(油化シェルエポキシ株式会社製 商品名)。
シリカ:クリスタライトA−1(株式会社龍森製 商品名、平均粒径11μm)。
水酸化マグネシウム:マグシーズS−1、マグシーズS−3(いずれも神島化学工業株式会社製 商品名、平均粒径4.0μm、1.0μm)。
水酸化アルミニウム:H42I、H31I(いずれも昭和電工株式会社製 商品名、平均粒径1μm、15μm)。
リン酸エステル系減粘剤:BYK9010(BYK Chemie社製 商品名)。
消泡剤:TSA720(東芝シリコーン株式会社製 商品名)。
シランカップリング剤:TSL8350(東芝シリコーン株式会社製 商品名)。
(硬化剤)
酸無水物硬化剤:QH200(日本ゼオン株式会社製 商品名)。
硬化促進剤:2E4MZ−CN(四国化成工業株式会社製 商品名)。
Figure 0004540997
次に、実施例1〜4、比較例1、2の2液性注形用エポキシ樹脂組成物について、主剤の粘度、主剤の沈降性を測定した。また、主剤と硬化剤とを混合して得た混合液の粘度を測定した。結果を表2に示す。なお、粘度の測定はB型粘度計(主剤粘度および比較例1の混合液粘度:No.4ロータ、0.6rpm。その他の混合液粘度:No.3ロータ、12rpm。)を用いて25℃で測定した。沈降性の測定は100℃で2時間静置したときの沈降物の有無を測定することにより行った。表1中、○を付けたものは沈降物がほとんどなかったものを表し、×を付けたものは沈降物が多かったものを表す。
さらに、各実施例1〜4、比較例1、2の2液性注形用エポキシ樹脂組成物について、主剤と硬化剤とを混合、硬化して得られる硬化物の難燃性、ガラス転移点および5%分解温度を測定した。結果を表2に示す。なお、難燃性の評価は厚さ6.4mmの硬化物を試料として、UL94試験に基づいて行った。また、ガラス転移点の測定はTMA法に基づいて行った。
Figure 0004540997
表2から明らかなように、実施例1〜4の2液性注形用エポキシ樹脂組成物においては、ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含まないものの水酸化マグネシウムを含有しているためいずれもその硬化物は難燃性に優れることが認められた。また、実施例1〜4の2液性注形用エポキシ樹脂組成物においては、リン酸エステル系減粘剤を含有しているため、主剤の粘度および主剤と硬化剤とを混合したときの混合液の粘度が低く抑えられており、作業性に優れていることが認められた。

Claims (4)

  1. (A)ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含有しないエポキシ樹脂、(B)シリカ、(C)水酸化マグネシウムおよび(D)リン酸エステル系減粘剤を必須成分として含有する主剤と、(E)酸無水物硬化剤および(F)硬化促進剤を必須成分として含有する硬化剤とからなることを特徴とする2液性注形用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(A)ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含有しないエポキシ樹脂100重量部に対して、前記(B)シリカ30〜150重量部、前記(C)水酸化マグネシウム150〜250重量部、前記(D)リン酸エステル系減粘剤0.1〜1.5重量部および前記(E)酸無水物硬化剤80〜90重量部であり、かつ、前記(F)硬化促進剤が前記(E)酸無水物硬化剤100重量部に対して0.3〜5重量部であることを特徴とする請求項1記載の2液性注形用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(D)リン酸エステル系減粘剤は、リン酸エステル結合を有する飽和ポリエステルのコポリマーであることを特徴とする請求項1または2記載の2液性注形用エポキシ樹脂組成物。
  4. 樹脂組成物によって注形されてなる電気・電子部品装置であって、前記樹脂組成物として請求項1乃至3のいずれか1項記載の2液性注形用エポキシ樹脂組成物を用いたことを特徴とする電気・電子部品装置。
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