JP2001137702A - 吸着剤およびハロゲン化芳香族異性体の製造方法 - Google Patents
吸着剤およびハロゲン化芳香族異性体の製造方法Info
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Abstract
の吸着剤及び分離方法を提供することができる。 【解決手段】Cs及び/又はRbを含有するゼオライト
で、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモル数)
/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上であるこ
とを特徴とする吸着剤を用いることにより、ハロゲン化
芳香族異性体混合物から1異性体を効率よく分離し製造
することができる。
Description
異性体を吸着分離により製造する方法とそのための吸着
剤に関する。
として、精密蒸留法、深冷分離法、吸着分離法が従来知
られているが、本発明は、吸着分離法に関する。
体間の沸点の差は小さく非常に高段数を有する精密蒸留
塔が必要であり、深冷分離法では、冷却における設備及
びエネルギーコストは多大なものである。このような問
題を解決するものとして、吸着分離法が研究・開発され
てきた。特公昭37−5155号公報には、X型ゼオラ
イトにアルカリ金属、アルカリ土類金属イオンを導入し
た吸着剤がハロゲン化芳香族化合物異性体の分離に使用
できることが開示されている。又、特開昭53−105
434号公報にはY型ゼオライトにCsやRb等の各種
イオンで交換した吸着剤によりジクロロベンゼン異性体
混合物から特定の異性体を分離する方法が開示されてい
る。特開昭57−31627号公報、特開昭57−35
528号公報、特開昭57−91933号公報には、K
イオン交換Y型ゼオライトを吸着剤としたクロロトルエ
ン異性体の吸着分離方法が開示されている。さらに特開
昭58−131923号公報、特開昭59−17622
3号公報には、それぞれAgおよびKイオン交換Y型ゼ
オライト、NaおよびCuイオン交換Y型ゼオライトを
吸着剤としたm−クロロトルエンの分離法が開示されて
いる。
でも分離することは可能であるが、十分な性能が得られ
ない。
異性体混合物の吸着剤および効率的な吸着分離方法を提
供することである。特に、2置換ハロゲン化芳香族異性
体混合物からメタ−異性体を分離するための吸着剤及び
吸着分離方法を提供することである。
め、本発明の吸着剤は、「Cs及び/又はRbを含有す
るゼオライトで、〔(ゼオライト中のCs及び/又はR
bのモル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1
以上であることを特徴とする吸着剤。」である。
離方法は、「Cs及び/又はRbを含有するゼオライト
で、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモル数)
/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上である吸
着剤を用いてハロゲン化芳香族異性体混合物から少なく
とも一種の異性体を分離することを特徴とするハロゲン
化芳香族異性体の製造方法。」である。
される2置換ハロゲン化芳香族異性体が好ましく挙げる
ことが出来る。
示し、Yはハロゲンを示す。)
び/又はRbを含有することを特徴とするゼオライトで
あって、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモル
数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上であ
る吸着剤を用いることが特徴である。ゼオライトとは、
通常は多孔性の結晶性アルミノシリケートのことを言う
が、本発明においては、アルミニウムの代わりに、鉄や
ガリウムなど他の金属の入った結晶性メタロシリケート
でも良い。どのような結晶性メタロシリケートでも良い
が、イオン交換能がある方が好ましいので、3価または
2価の金属のメタロシリケートが好ましい。用いるゼオ
ライトの種類は特に制限がないが、細孔入り口径は酸素
12員環以上、細孔構造は多次元のものが好ましく、そ
のようなゼオライトとしては、β型、フォージャサイト
型が例としてあげられるが、好ましくはフォ−ジャサイ
ト型ゼオライトが用いられる。それはアルミノシリケー
トの場合次式で示される。
SiO2 :yH2 O ここで、Mはカチオンを示し、nはその原子価を表す。
フォ−ジャサイト型ゼオライトでは上式のxは通常2〜
6の範囲である。フォ−ジャサイト型ゼオライトは、x
が2〜3を有するX型ゼオライトとxが3〜6を有する
Y型ゼオライトに区別されている。更には、Y型ゼオラ
イトから脱アルミニウム化してxを6以上にした超安定
化ゼオライトUSYがある。本発明ではいずれも用いる
ことができるが、X型、Y型ゼオライトが好ましく用い
られる。
よってはX型ゼオライトとY型ゼオライトで吸着分離性
能に差が生じる場合もある。例えばクロロトルエン異性
体混合物からメタ−クロロロルエンを非吸着成分、即ち
ラフィネート成分として分離する場合にはY型ゼオライ
トの方が好ましいが、吸着成分、即ちエクストラクト成
分として分離する場合にはX型ゼオライトの方が好まし
い。またyは水和の程度により異なる。
チオンMがナトリウムを含む型で得られるが、このカチ
オンはイオン交換により様々なカチオンに置き換えるこ
とができる。カチオン交換の方法は通常、目的のカチオ
ンを含む化合物、例えば塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸
塩、水酸化物などの水溶液にゼオライトを接触させるこ
とにより実施される。イオン交換量はカチオンの種類に
より異なるが水溶液中に含まれる量やイオン交換処理回
数により任意に設定することができる。イオン交換後に
は十分に水洗し、交換されて水溶液中に溶出したナトリ
ウムイオンや例えば塩素イオン、硝酸イオンなどを除去
するのが好ましい。
オンとしては、Cs及び/またはRbが必須である。勿
論これらのカチオンはイオン交換点になくても良く、ゼ
オライトに含まれていればよいが、イオン交換点にこれ
らのカチオンが存在している方が好ましい。その含有量
は、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモル数)
/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上である必
要がある。好ましくは0.3以上、特に好ましくは0.
5以上である。これらの範囲とすることで、ハロゲン化
芳香族異性体を分離する際に、効率よく分離を行うこと
が出来る。なお、イオン交換の上限は通常、ゼオライト
中のAlのモル数に対して等量迄である。換言すれば、
約1.0迄である。しかし、本発明で用いるCs及び/
又はRbはイオン半径が大きいため、X型或いはY型ゼ
オライトのイオン交換点全てと交換できない。おおよ
そ、0.7迄であると推定される。
限定されないが、原子吸光法、蛍光X線法、エネルギー
分散型X線分析装置などの元素の比率が特定できる方法
で測定することができる。具体的には、ゼオライト中に
含まれている元素を探索し、定量することによって上記
のCsまたはRb含有率を導き出す。成型体の場合は、
バインダーが含まれるので、バインダーの含有量がわか
っている場合は、バインダー分のアルミニウムは差し引
いてCsまたはRbの含有率を出す。バインダー量が不
明瞭な場合は、簡便に、SiとAl以外の金属中のCs
またはRbの含有率で置き換えても良い。分離するハロ
ゲン化芳香族異性体によって、好ましく共存して含まれ
る金属は異なる。クロロトルエン異性体混合物からメタ
クロロトルエンをラフィネート成分として分離する場合
にK及び/又はAgを含んでいることが好ましい。ジク
ロロベンゼン異性体混合物からメタジクロロベンゼンを
ラフィネート成分として分離する場合、Cs、Rb以外
にPb及び/又はKを含んでいることが好ましい。
はゼオライトのみを固めたものでも、アルミナ、粘土な
どのバインダ−と共に造粒したものでも良い。造粒の仕
方は、例えばアルミナなどのバインダーと共に混練りし
た後、押し出し機で押しだし、マルメライザーでまるめ
ることによって作ることができる。その粒径は、通常、
0.1mm以上である。これより小さいと圧損が大きくな
る。大きさの上限は通常5mmであるが、本発明の吸着剤
の場合は、CsやRbのような大きなカチオンを使うの
で、拡散を有利に進めるために、粒径は小さい方が好ま
しい。1mm以下が好ましくさらに好ましくは0.5mm以
下である。
の結晶水を除去する。通常は200〜600℃で加熱す
ることにより、結晶水をほとんど除去することができ
る。
族異性体混合物から特定の異性体を吸着分離するための
吸着分離技術は、いわゆるクロマト分取法であってもよ
いし、また擬似移動床による吸着分離方法でもよい。擬
似移動床による分離が、特定の1異性体を分離して製造
する場合には、最も好ましく用いられる。
本的操作として、次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操
作及び脱着剤回収操作を連続的に循環して実施される。 (1)吸着操作:2又は3置換芳香族異性体混合物を含
む原料供給物が、本発明の吸着剤と接触して吸着力が強
い成分ほど選択的に吸着される。強吸着成分はエクスト
ラクト成分として後で述べる脱着剤とともに回収され
る。 (2)濃縮操作:弱吸着成分はさらに吸着剤と接触させ
られ吸着力が弱い成分ほど高純度化されて、脱着剤とと
もにラフィネ−トから回収される。 (3)脱着操作:高純度化された弱吸着成分はラフィネ
−トとして回収される一方、強吸着成分は脱着剤によっ
て吸着剤から追出され、脱着剤をともなってエクストラ
クト成分として回収される。 (4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触させられ該吸
着剤に含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回
収される。
式的に示したのが図1である。吸着剤を充填した吸着室
1〜12が連続的に循環して連結されている。
好ましくは
し、Yはハロゲンを示す。)である。例えば、クロロト
ルエン、ジクロロベンゼン、クロロエチルベンゼン、ク
ロロプロピルベンゼン、クロロクメン、ブロモトルエン
等があげられる。本発明吸着剤を用いた場合、クロロト
ルエンやジクロロベンゼン異性体の分離においてはその
効果は特に顕著である。
ては、特に限定されないが、例えばアルキル置換芳香族
炭化水素やハロゲン化芳香族またはハロゲン化アルキル
置換芳香族炭化水素等が用いられる。アルキル置換芳香
族炭化水素の具体例としては、トルエン、エチルベンゼ
ン、キシレン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ト
リメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、テトラメチルベ
ンゼンなどを例示できる。ハロゲン化芳香族炭化水素の
具体例としては、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
トリクロロベンゼンなどを例示できる。またハロゲン化
アルキル置換芳香族炭化水素の具体例としては、クロロ
トルエン、ジクロロトルエン、クロロキシレンなどを例
示できる。これらの脱着剤は、単独でも混合して用いて
も良い。脱着剤は、分ける物質によって最適の脱着剤を
選択すればよい。2置換のハロゲン化芳香族化合物から
メタ体をラフィネート成分として分離する場合、例えば
クロロトルエン異性体からのメタ−クロロトルエンの分
離やジクロロベンゼン異性体混合物からメタージクロロ
ベンゼンの分離の場合は、脱着剤は、ハロゲンを含まな
い芳香族化合物が好ましく、特にアルキル置換芳香族化
合物が好ましい。中でもキシレンが好ましく用いられ、
特に好ましくはメタキシレンである。又、置換のハロゲ
ン化芳香族化合物からメタ体をエクストラクト成分とし
て分離する場合も、キシレンが好ましく、特にパラーキ
シレンが好ましい。
いが、通常温度は室温から350℃、好ましくは50〜
250℃であり、また圧力は通常大気圧から20MP
a、好ましくは大気圧から3MPaである。本発明の吸
着分離方法は気相でも実施されうるが、操作温度を低く
して原料供給物または脱着剤の好ましくない副反応を減
じるために液相で実施するのが好ましい。
分離する方法だけでなく、吸着分離によって、特定の物
質を製造することも意味することは言うまでもない。
選択率 αをもって表した。
ルト体、メタ体、パラ体を表し、Aは吸着相、Uは吸着
相と平衡にある液相を示す。上式におけるα値が1より
大きければ大きい程、メタ体がオルト体よびパラ体に比
べより吸着されにくく、1より小さければメタ体がオル
ト体およびパラ体に比べより吸着されやすい。
分として分離するにはαo/m、αp/mともに1より大きい
ことが必要であり、分離効率から言えば、ともに1.4
以上がより好ましい。メタ体を吸着成分であるエクスト
ラクト成分として分離するにはαo/m、αp/mともに1よ
り小さいことが必要であり、分離効率から言えば、とも
に0.7以下がより好ましい。
モル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕は、実施例
中、Rb含有率、Cs含有率として示す。エネルギー分
散型X線装置を用いて、Rb、Cs含有率を導いた。
す。)(東ソー(株)製・ゼオラムF−9粉末品)10
0重量部にバインダ−としてアルミナゾル(日産化学2
00番;Al2O3=10wt%)をアルミナ換算で25
重量部添加してO.15〜0.5mmφに造粒されたN
aX型ゼオライトを120℃で乾燥後、500℃で焼成
した。Cs含有率は0である。
す。)(東ソ−(株)製・ゼオラムNa−5.1Y粉末
品)100重量部にバインダ−としてアルミナゾル(日
産化学200番;Al2O3=10wt%)をアルミナ換
算で15重量部添加して0.15〜0.5mmφに造粒
されたNaY型ゼオライトを120℃で乾燥後、500
℃で焼成した。Cs含有率は0である。
cの純水に溶解した硝酸セシウム溶液を80℃で1時間
接触させた後、液を濾別し、十分に水洗した後、乾燥し
て調製した。Cs含有率は、0.4であった。
ccの純水に溶解した硝酸ルビジウム溶液を80℃で1
時間接触させた後、液を濾別し、十分に水洗した後、乾
燥して調製した。Rb含有率は0.2であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに7.21gの硝酸セシウムを4
0ccの純水に溶解した硝酸セシウム溶液を80℃で1
時間接触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調
製した硝酸セシウム溶液と同様の条件下で接触させるこ
とをさらに1回(全部で2回)繰り返して行い、液を濾
別し、十分に水洗した後、乾燥して調製した。Cs含有
率は0.5であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに1.26gの硝酸銀を40cc
の純水に溶解した硝酸銀溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した硝酸銀
溶液と同様の条件下で接触させることをさらに1回(全
部で2回)繰り返して行い、液を濾別後、十分に水洗し
た。
40ccの純水に溶解した硝酸セシウム溶液を80℃で
1時間接触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに
調製した硝酸セシウム溶液と同様の条件下で接触させる
ことをさらに1回(全部で2回)繰り返して行い、液を
濾別後、十分に水洗し、乾燥して調製した。Cs含有率
は0.5であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに1.26gの硝酸銀を40cc
の純水に溶解した硝酸銀溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した硝酸銀
溶液と同様の条件下で接触させることをさらに1回(全
部で2回)繰り返して行い、液を濾別後、十分に水洗し
た。
40ccの純水に溶解した硝酸セシウム溶液を80℃で
1時間接触させた後、液を濾別後、十分に水洗し、乾燥
して調製した。Cs含有率は0.3であった。
剤7と同様に調製した。Cs含有量は0.1であった。
剤7と同様に調製した。Cs含有量は0.05であっ
た。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに1.26gの硝酸銀を40cc
の純水に溶解した硝酸銀溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した硝酸銀
溶液と同様の条件下で接触させることをさらに1回(全
部で2回)繰り返して行い、液を濾別後、十分に水洗
し、乾燥して調製した。Cs含有率は0であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに1.26gの硝酸銀を40cc
の純水に溶解した硝酸銀溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した硝酸銀
溶液と同様の条件下で接触させることをさらに1回(全
部で2回)繰り返して行い、液を濾別後、十分に水洗し
た。さらにこれに5.45gの硝酸ルビジウムを40c
cの純水に溶解した硝酸ルビジウム溶液を80℃で1時
間接触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製
した硝酸ルビジウム溶液と同様の条件下で接触させるこ
とをさらに1回(全部で2回)繰り返して行い、液を濾
別後、十分に水洗し、乾燥して調製した。Rb含有率は
0.4であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗し、乾燥して調製した。Cs含有率は0であ
った。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに2.45gの硝酸鉛を40cc
の純水に溶解した硝酸鉛溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、十分に水洗した。さらにこれに7.
21gの硝酸セシウムを40ccの純水に溶解した硝酸
セシウム溶液を80℃で1時間接触させた後、液を濾別
し、同様の方法で新たに調製した硝酸セシウム溶液と同
様の条件下で接触させることをさらに1回(全部で2
回)繰り返して行い、液を濾別後、十分に水洗し、乾燥
して調製した。Cs含有率は0.5であった。
の純水に溶解した硝酸カリウム溶液を80℃で1時間接
触させた後、液を濾別し、同様の方法で新たに調製した
硝酸カリウム溶液と同様の条件下で接触させることをさ
らに7回(全部で8回)繰り返して行い、液を濾別後、
十分に水洗した。これに2.45gの硝酸鉛を40cc
の純水に溶解した硝酸鉛溶液を80℃で1時間接触させ
た後、液を濾別し、十分に水洗した後、乾燥して調製し
た。Cs含有率は0であった。 (吸着実験) 実施例1,2、比較例1 吸着剤3と4のp−キシレン脱着剤下におけるクロロト
ルエン異性体間の吸着選択性を測定した。測定方法は、
内容積6mlのオートクレーブに液相混合物2.6gと
500℃で焼成した吸着剤2.4gを充填し、130℃
で1時間ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相
混合物の組成は、n−ノナン:脱着剤(p−キシレ
ン):クロロトルエン( o:m:p=39.2:40.2:20.6 )=
5:50:50(量重比)である。n−ノナンは、ガス
クロマトグラフィー分析での内標物質として添加したも
ので上記実験下では実質的に吸着に不活性なものであ
る。
成をガスクロマトグラフィ−より分析し、(1)式を用
いてクロロトルエン異性体間の吸着選択率を求めた。結
果を表1に示す。表1より明らかなように、Cs又はR
bを含有するX型ゼオライトからなる吸着剤がクロロト
ルエン異性体混合物からメタークロロトルエンが強吸着
成分、即ちエクストラクト成分として分離できることが
わかる。
m−キシレンを使用した以外は実施例1,2と同様にし
て行った。結果を表2に示す。表2より明らかなよう
に、Cs又はRbを含むY型ゼオライトはクロロトルエ
ン異性体混合物からメタークロロトルエンが弱吸着成
分、即ちラフィネート成分として分離できることがわか
る。
吸着選択率が低いことが分かる。
にm−キシレンと3,4−ジクロロトルエンを用いた以
外は実施例1〜2と同様にして行った。結果を表3に示
す。
変えた以外は実施例1,2と同様にして行った。結果を
表4に示す。脱着剤としてはキシレンが好ましく、特に
m−キシレン脱着剤がm−クロロトルエンをラフィネー
ト成分として好ましく分離することが分かる。
mmのステンレスカラムに充填し、130℃のオイルバ
ス中において脱着剤であるm−キシレンを1.5ml/
分(室温)の一定流量で流している状態で、クロロトル
エン(CT)(o:m:p=39.2:40.2:20.6 ):n−ノナン
(n−C9)=100:5(重量比)の混合物1.5m
lをカラム入口に導入した。n−ノナンは、流出時間の
基準とするものであり、他の成分に比較してその吸着は
事実上無視できる。カラム出口から流出してくる液を一
定時間の間隔でサンプリングし、ガスクロマトグラフに
より分析して図2に示す流出曲線を得た。
4−ジクロロトルエンを用いた以外は実施例11と同様
にして行った。図3にその流出曲線を示す。図2、3に
示した各成分のピーク位置からCs、Ag及びKを含む
Y型ゼオライト吸着剤とm−キシレン脱着剤の組合せに
よりメタークロロトルエンを非吸着成分としてより効率
的に分離できることがわかる。
ンゼン異性体間の吸着選択性を測定した。測定方法は、
内容積6mlのオートクレーブに液相混合物2.6gと
500℃で焼成した吸着剤2.5gを充填し、130℃
で1時間ときどき攪拌しながら放置した。仕込んだ液相
混合物の組成は、n−ノナン:脱着剤(m−キシレ
ン):ジクロロベンゼン( o:m:p=39.6:40.0:20.4 )=
5:50:50(量重比)である。n−ノナンは、ガス
クロマトグラフィー分析での内標物質として添加したも
ので上記実験下では実質的に吸着に不活性なものであ
る。
成をガスクロマトグラフィ−より分析し、(1)式を用
いてジクロロベンゼン異性体間の吸着選択率を求めた。
結果を表5に示す。
キシレンと3,4−ジクロロトルエンを使用した以外は
実施例12と同様にして行った。結果を表6に示す。
4.6mmφx1mのカラム12本に充填し、その内、
4本を脱着帯、3本を濃縮帯、3本を吸着帯、2本を脱
着剤回収帯とし、擬似移動床法によりジクロロベンゼン
(DCB)異性体混合物の吸着分離性能を調べた。供給
原料であるジクロロベンゼン異性体混合物の組成はo−
/m−/p−=38:41:21であった。脱着剤とし
てメターキシレンを用い、操作温度120℃で行った。
性能曲線を図4に示した。
4.6mmφx1mのカラム12本に充填し、その内、
4本を脱着帯、3本を濃縮帯、3本を吸着帯、2本を脱
着剤回収帯とし、擬似移動床法によりジクロロベンゼン
異性体混合物の吸着分離性能を調べた。供給原料である
ジクロロベンゼン異性体混合物の組成はo−/m−/p
−=38:41:21であった。脱着剤として3,4−
ジクロロトルエンを用い、操作温度120℃で行った。
性能曲線を図4に示した。
吸着成分であるためラフィネート側で製品として回収さ
れる。性能曲線図4は、エクストラクト中のメタ体が低
濃度側でラフィネート中のメタ体が高濃度で得られるほ
ど、分離性能が良いことを示す。本発明に基づく吸着剤
と脱着剤の組み合わせによりジクロロベンゼン異性体混
合物からm−体をより効率的に分離出来ることが分か
る。
有するゼオライトを必須成分とした吸着分離剤を用いる
ことにより、ハロゲン化芳香族異性体混合物から1異性
体を効率よく分離し製造することができる。
着分離操作を模式的に示す図である。
時間変化を示す図である。
間変化を示す図である。
ン異性体混合物の吸着分離性能を示す図である。
Claims (15)
- 【請求項1】Cs及び/又はRbを含有するゼオライト
で、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモル数)
/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上であるこ
とを特徴とする吸着剤。 - 【請求項2】ゼオライトがフォージャサイト型ゼオライ
トであることを特徴とする請求項1記載の吸着剤。 - 【請求項3】ゼオライトがX型ゼオライトであることを
特徴とする請求項1記載の吸着剤。 - 【請求項4】ゼオライトがY型ゼオライトであることを
特徴とする請求項1記載の吸着剤。 - 【請求項5】ゼオライトがCs及び/又はRbを含有
し、かつK及び/又はAgを含有することを特徴とする
請求項1、2および4のいずれか記載の吸着剤。 - 【請求項6】ゼオライトがCs及び/又はRbを含有
し、且つK及び/又はPbを含有することを特徴とする
請求項1、2および4のいずれか記載の吸着剤。 - 【請求項7】請求項1から6のいずれか1項記載の吸着
剤を用いてハロゲン化芳香族異性体混合物から少なくと
も一種の異性体を吸着分離することを特徴とするハロゲ
ン化芳香族異性体の製造方法。 - 【請求項8】ハロゲン化芳香族異性体が下記に示す2置
換ハロゲン化芳香族異性体であることを特徴とする請求
項7記載のハロゲン化芳香族異性体の製造方法。 【化1】 (式中Xは炭素数1〜6のアルキル基またはハロゲン、
Yはハロゲンを示す。) - 【請求項9】2置換ハロゲン化芳香族異性体がクロロト
ルエンまたはジクロロベンゼンであることを特徴とする
請求項8記載のハロゲン化芳香族異性体の製造方法。 - 【請求項10】ハロゲンを含まない芳香族化合物を主成
分とする脱着剤を用いることを特徴とする請求項7〜9
のいずれか1項記載のハロゲン化芳香族異性体の製造方
法。 - 【請求項11】脱着剤の主成分がキシレンであることを
特徴とする請求項10記載のハロゲン化芳香族異性体の
製造方法。 - 【請求項12】Cs及び/又はRbを含有するY型ゼオ
ライトで、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモ
ル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上で
ある吸着剤と、メタ−キシレンを主成分とする脱着剤を
用いて、2置換ハロゲン化芳香族異性体混合物からメタ
−体をラフィネート成分として分離することを特徴とす
る請求項8記載のハロゲン化芳香族異性体の製造方法。 - 【請求項13】Cs及び/又はRbを含有するX型ゼオ
ライトで、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモ
ル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上で
ある吸着剤と、パラ−キシレンを主成分とする脱着剤を
用いて、2置換ハロゲン化芳香族異性体混合物からメタ
−体をエクストラクト成分として分離することを特徴と
する請求項8記載のハロゲン化芳香族異性体の製造方
法。方法。 - 【請求項14】Cs及び/又はRbを含有するY型ゼオ
ライトで、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモ
ル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上
で、かつK及び/又はAgを含有する吸着剤とメタ−キ
シレンを主成分とする脱着剤を用いて、クロロトルエン
異性体混合物からメタ−クロロトルエンをラフィネート
成分として分離することを特徴とする請求項9記載のハ
ロゲン化芳香族異性体の製造方法。 - 【請求項15】Cs及び/又はRbを含有するY型ゼオ
ライトで、〔(ゼオライト中のCs及び/又はRbのモ
ル数)/ゼオライト中のAlのモル数〕が0.1以上
で、かつK及び/又はPbを含有する吸着剤とメタ−キ
シレンを主成分とする脱着剤を用いて、ジクロロベンゼ
ン異性体混合物からメタ−ジクロロベンゼンをラフィネ
ート成分として分離することを特徴とする請求項9記載
のハロゲン化芳香族異性体の製造方法。
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