JP2001132453A - ラジエータ用ファンシュラウド - Google Patents

ラジエータ用ファンシュラウド

Info

Publication number
JP2001132453A
JP2001132453A JP31371299A JP31371299A JP2001132453A JP 2001132453 A JP2001132453 A JP 2001132453A JP 31371299 A JP31371299 A JP 31371299A JP 31371299 A JP31371299 A JP 31371299A JP 2001132453 A JP2001132453 A JP 2001132453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiator
fan shroud
fan
air
ventilation hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31371299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3539316B2 (ja
Inventor
Tomonari Taguchi
知成 田口
Shunkichi Suzaki
俊吉 須崎
Kazuhiro Anpo
和太 安保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP31371299A priority Critical patent/JP3539316B2/ja
Publication of JP2001132453A publication Critical patent/JP2001132453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3539316B2 publication Critical patent/JP3539316B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動部を設けることなく、アイドリング時若
しくは低速走行時におけるラジエータの放熱効率の確
保、並びに高速走行時におけるラジエータの通過空気量
の確保を併せ図ることのできるラジエータ用ファンシュ
ラウドを提供する。 【解決手段】 ファンシュラウド14は、冷却ファン1
6の周囲を囲むように設けられ、ラジエータ13の背面
に置かれる。こうしたファンシュラウド14の前記冷却
ファン16の側方に通気孔(ラム孔)17を設け、この
通気孔17の縁部には冷却ファン16により励起される
風の流動方向に突出固定される隔壁17aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータの背面
にあって冷却ファンの周囲を囲むように設けられるラジ
エータ用ファンシュラウドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、車両のエンジンルームに
搭載されるラジエータの背面には冷却ファンが配置さ
れ、この冷却ファンによって、車両停止時(アイドリン
グ時)や低速走行時といった走行風の少ない若しくは無
い状態でのラジエータを通過する空気の流量が確保され
ている。
【0003】また、ラジエータ通過後の空気を効率良く
冷却ファンに導くために上記ファンシュラウドを設け
て、同冷却ファンによる冷却効率を向上させるととも
に、エンジンルーム内の熱気がラジエータに至らないよ
うにしたものもよく知られている。
【0004】ところで、このようなファンシュラウドに
あっては通常、上記のように走行風の少ない状態では冷
却ファンによる冷却効率が向上されるものの、車両が高
速で走行するなどして、ラム圧によりラジエータに大量
の空気が導入されるような場合には、同ファンシュラウ
ドや冷却ファンが流路抵抗となってラジエータの放熱効
率を低下させてしまう。
【0005】そこで従来は、例えば特開昭56−608
18号公報に見られるように、ラム圧の大きさによって
開閉するダンパが設けられた通気孔を備えることによっ
て、高速走行時における空気の流路を確保するようにし
たファンシュラウド等も提案されている。このファンシ
ュラウドでは、通常、上記ダンパは閉じられており、車
両速度の上昇によってラム圧が増大したときに、この増
大したラム圧の大きさに応じて上記ダンパが開かれる構
造となっている。すなわち、ラム圧の大きさに応じて空
気の流量が確保されるようになっている。
【0006】また、こうしたラム圧の大きさに応じて空
気の流量を確保するように構成されているファンシュラ
ウドとしては他に、実開昭57−158928号公報に
記載のものも知られている。このファンシュラウドは左
右に分割できる構造とされ、この左右の分割体がラム圧
の大きさに応じていわゆる観音開き状態に開かれる構造
となっている。こうした構造のファンシュラウドによっ
ても、ラム圧に応じた空気の流量は確保される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記構成
を有するファンシュラウドによれば、アイドリング時若
しくは低速走行時におけるラジエータの放熱効率を確保
しつつ、高速走行時には、上記ダンパあるいは上記分割
構造を通じてラジエータを通過する空気の流量を確保す
ることができるようになる。
【0008】ところが、上記従来のファンシュラウドに
あってはいずれも、その構成要素として可動部の配設が
必須となっているため、構成が複雑であるとともに、同
可動部の劣化も避けきれないものとなっている。特に、
同可動部が劣化して例えば前記通気孔を塞ぐことができ
なくなったときには、アイドリング時若しくは低速走行
時、冷却ファンによる冷却効率が低下するだけでなく、
エンジンルーム内の熱気がこの通気孔を介してラジエー
タに導かれるようになり、ラジエータの冷却効率が低下
してしまうこととなる。
【0009】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、可動部を設けることな
く、アイドリング時若しくは低速走行時におけるラジエ
ータの放熱効率の確保、並びに高速走行時におけるラジ
エータの通過空気量の確保を併せ図ることのできるラジ
エータ用ファンシュラウドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。ま
ず、請求項1記載の発明では、ラジエータ背面に置かれ
る冷却ファンの周囲を囲むように設けられるラジエータ
用ファンシュラウドにおいて、前記冷却ファンの側方に
設けられた通気孔と、前記通気孔の少なくとも前記冷却
ファン側の縁部にあって同冷却ファンにより励起される
風の流動方向に突出固定された隔壁とを備えることとす
る。
【0011】上記構成によれば、上記隔壁を通じて通気
孔付近の圧力が冷却ファンにより励起される風によって
低下(負圧化)するようになる。このため、アイドリン
グ時若しくは低速走行時には、同通気孔を通じてラジエ
ータ側へ流入する空気の流入量を低減することができる
ようになる。一方、通気孔の隔壁側が負圧化されたとし
ても、高速走行時には、同通気孔を通じて空気の流路が
確保されるようになる。従って、可動部を設けることな
く、アイドリング時若しくは低速走行時におけるラジエ
ータの放熱効率の確保、並びに高速走行時におけるラジ
エータの通過空気量の確保を併せ図ることができるよう
になる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載のラジエータ用ファンシュラウドにおいて、前記隔
壁は前記通気孔の縁部全周に筒状に形成されてなること
とする。
【0013】上記構成によれば、隔壁が通気孔の縁部全
周に筒状に形成されているため、同通気孔付近の負圧化
が更に促進されて、上記アイドリング時若しくは低速走
行時におけるラジエータ側への空気の流入量を更に低減
することができるようになる。また、通気孔の縁部全周
に筒状に隔壁を設けるようにしたことで、同隔壁並びに
ファンシュラウド自体が補強されることともなる。
【0014】また、請求項3記載の発明では、請求項2
記載のラジエータ用ファンシュラウドにおいて、前記筒
状の隔壁は、前記通気孔の縁部側よりもその先端側にお
いて開口面積が小となるように形成されてなることとす
る。
【0015】通気孔が設けられる場合には、その開口面
積が大きいほど同通気孔に空気が流入し易い。そして上
記構成によれば、通気孔の縁部側、すなわちラジエータ
側においてその開口面積が大きく、また隔壁の先端側、
すなわちエンジン側において同通気孔の開口面積が小さ
くなるように形成される。このため、上述したアイドリ
ング時若しくは低速走行時におけるラジエータ側への空
気流入の低減、並びに高速走行時におけるラジエータ通
過空気量の確保も容易となる。
【0016】また、請求項4記載の発明では、請求項1
記載のラジエータ用ファンシュラウドにおいて、前記通
気孔は前記ラジエータ背面に対して差交する面に設けら
れ、前記隔壁は前記ラジエータ背面と平行する面を有し
てなることとする。
【0017】上記構成によれば、上記ラジエータ背面に
対して差交する面に設けられた通気孔を通じて、高速走
行時における通過空気量についてはこれを確保した上
で、上述したアイドリング時若しくは低速走行時におけ
るラジエータ側への空気の流入をより効率的に阻止でき
るようになる。
【0018】また、請求項5記載の発明では、請求項4
記載のラジエータ用ファンシュラウドにおいて、前記ラ
ジエータ背面と平行する面を有する隔壁は、その先端面
が同ラジエータ背面から離間する方向に屈曲した形状を
有してなることとする。
【0019】上記構成によれば、冷却ファンにて励起さ
れる風は、上記隔壁のラジエータ背面と平行する面、並
びに同ラジエータ背面から離間する方向に屈曲した形状
を通じて上記通気孔から離間する方向に流れるようにな
る。従ってこの場合も、通気孔付近では上述した負圧化
が促進され、アイドリング時若しくは低速走行時におけ
るラジエータ側への空気の流入を更に効率的に阻止でき
るようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下に、こ
の発明にかかるラジエータ用ファンシュラウドの第1の
実施の形態について説明する。
【0021】はじめに、車両のエンジンルーム内におけ
る同ラジエータ用ファンシュラウドの配設態様につい
て、図1を参照して説明する。エンジンルーム11の略
中央には、エンジン12が搭載され、同エンジン12の
車両前側にはラジエータ13が配置されている。このラ
ジエータ13は、その内部をエンジン冷却水が通過する
構造となっており、この冷却水は同ラジエータ13内を
通過する際に、ラジエータ13に当る空気の流れ(風)
により、熱を奪われて冷却される。
【0022】上記ラジエータ13の背面には、これを覆
うようにファンシュラウド14が取付けられており、同
ファンシュラウド14の一部位には、同ファンシュラウ
ド14を貫通して車両後側に円筒状に突出するファン開
口部15が形成されている。また、同ファン開口部15
には、例えば前記エンジン12の出力軸であるクランク
シャフトに駆動連結された冷却ファン16が配置されて
いる。このファン16により、強制的にラジエータ13
を通過する空気の流れが作られ、車両が停止しているな
どして、ラジエータ13にかかるラム圧が無い若しくは
小さいときにも、ラジエータ13の冷却効率が確保され
るようにしている。
【0023】また、上記ファンシュラウド14により、
ラジエータ13を通過した後の空気が上記冷却ファン1
6に導かれ、同ファン16の吸気効率が向上される。更
に、上記ファンシュラウド14における冷却ファン16
の側方には、同ファンシュラウド14を貫通する通気孔
(ラム孔)17が設けられている。車両が走行してラジ
エータ13にかかるラム圧が大きくなったときには、上
記ファン開口部15と併せて上記通気孔17からも空気
がファンシュラウド背面側の空間(エンジンルーム1
1)に排出され、ラジエータ13を通過する空気の流量
が確保されるようになる。
【0024】次に、この通気孔17の形状およびその配
置について、図2および図3を参照して詳述する。図2
に示されるように、上記ファンシュラウド14における
冷却ファン16の側方の一部位が、上記ファン開口部1
5と同心円の円弧形状に開口されて通気孔17が形成さ
れている。また、図3に示されるように、同通気孔17
の周縁全周が車両後ろ方向に筒状に湾曲されて隔壁17
aが形成されている。
【0025】上記ラジエータ13にかかるラム圧が大き
い場合には、主にこの通気孔17を通じてラジエータ1
3を通過する空気の流量が確保される。また逆に、ラジ
エータ13にかかるラム圧が無い若しくは小さい場合に
は、主にラジエータ13の背面とファンシュラウド14
とで囲まれた空間内(以下、「ファンシュラウド14
内」)の空気が前記冷却ファン16にて強制的に排出さ
れることで、ラジエータを通過する空気の流量が確保さ
れる。
【0026】ところで、アイドリング時や車両の低速走
行時等、ラジエータ13にかかるラム圧が無い若しくは
小さい場合、エンジンルーム11には、上記冷却ファン
16によって排出される空気が導入されることとなり、
同エンジンルーム11内の圧力に対して、ファンシュラ
ウド14内の圧力が相対的に低くなる。そして、この圧
力差によって、ファンシュラウド14内に、エンジンル
ーム11内の空気(エンジン12の稼働にて熱せられた
空気;以下「熱気」)が上記通気孔17を通じて導入さ
れることがある。このようにファンシュラウド14内に
熱気が導入される場合には、ラジエータ13にもこの熱
気が接するようになり、同ラジエータ13の放熱効率が
低下する。
【0027】そこで、本実施の形態では、上記通気孔1
7の周縁部にあって冷却ファン16により励起される風
の流動方向に筒状に突出固定された隔壁17aを通じ
て、こうしたエンジンルーム11内からファンシュラウ
ド14内への熱気の導入を阻止若しくは抑制するように
している。
【0028】以下、上記通気孔17付近でのこうした熱
気の導入を阻止あるいは抑制するメカニズムについて、
図4を参照して説明する。本実施の形態において、前記
冷却ファン16としては、同ファン16にて励起される
空気の流れ(風)の流動方向がファン16の軸方向から
離間する方向に斜流する斜流ファンが用いられている。
このため、エンジンルーム11においては、同図4に矢
印で示されるように、上記冷却ファン16にて励起され
た風によって車両斜め後ろ方向に向かう大きな空気の流
れが作られる。また、この車両斜め後ろ方向に向かう空
気の流れは、上記ファンシュラウド14の背面において
は、これも同図4に矢印で示されるように、同ファンシ
ュラウド14に沿って流れる空気の流れとなる。
【0029】そして、このファンシュラウド14に沿っ
た空気の流れは、同ファンシュラウド14の上記隔壁1
7aに沿う方向に流れ、通気孔17の開口部に達したと
ころで、同開口部付近の圧力を低下若しくは負圧化する
ように作用する。こうして通気孔17の開口部付近にお
ける圧力が低下若しくは負圧化されることで、エンジン
ルーム11から同通気孔17を通じてファンシュラウド
14内に流入しようとする熱気の流入が阻止若しくは抑
制されるようになる。
【0030】なお、本実施の形態にあっては、上記円弧
状に開口される通気孔17の縁部全周に渡って上記隔壁
17aを筒状に突出形成しているため、同通気孔17付
近の負圧化が更に促進されるようになる。また、通気孔
17の縁部全周に筒状に隔壁17aを設けるようにした
ことで、同隔壁17a並びにファンシュラウド自体が補
強される。
【0031】また、上記隔壁17aは、通気孔17の縁
部側よりもその先端側において開口面積が小となるよう
に形成されているため、同通気孔17の先端側から縁部
側へ熱気が流入しにくい形状とされる。
【0032】更に、図2に示されるように、上記通気孔
17が、上記ファン開口部15と同心円の円弧形状に開
口されているため、同ファン開口部15と通気孔17と
の最短距離が、同通気孔17のどの部位においてもほぼ
同じ距離になる。すなわち、上記ファンシュラウド14
に沿う方向に流れる空気の通気孔17に到達するときの
流速が、同通気孔17のどの部位においても均等にされ
る。従って、通気孔17の隔壁17aを通じて低下若し
くは負圧化される圧力を、同通気孔17の開口全体に渡
ってほぼ均等なものとすることができるようになる。
【0033】以上説明したように本実施の形態のファン
シュラウドによれば、以下に列記する多くの優れた効果
を得ることができるようになる。 (1)冷却ファン16の側方に通気孔17を設けるとと
もに、この通気孔17の縁部には冷却ファン16により
励起される風の流動方向に突出固定される隔壁17bを
設けたことで、可動部を設けることなく、アイドリング
時若しくは低速走行時におけるラジエータの放熱効率の
確保、並びに高速走行時におけるラジエータの通過空気
量の確保を併せ図ることができる。
【0034】(2)隔壁17aを通気孔17の縁部全周
に筒状に形成したことで、上記アイドリング時若しくは
低速走行時におけるラジエータ側への空気の流入量を更
に低減することができる。
【0035】(3)また、通気孔17の縁部全周に筒状
に隔壁17aを設けるようにしたことで、同隔壁17a
並びにファンシュラウド14自体を補強できる。 (4)筒状の隔壁17aを、通気孔17の縁部側よりも
その先端側において開口面積が小となるように形成した
ことで、アイドリング時若しくは低速走行時におけるラ
ジエータ側への空気流入の低減、並びに高速走行時にお
けるラジエータ通過空気量の確保も容易となる。
【0036】(5)上記通気孔17が、上記ファン開口
部15と同心円の円弧形状に開口するように形成したこ
とで、その隔壁17aを通じて低下若しくは負圧化され
る圧力を同通気孔17の開口全体に渡ってほぼ均等なも
のとすることができる。
【0037】(6)冷却ファン16として上述した斜流
ファンを用いるようにしたことで、通気孔17の隔壁1
7aに空気の流れを好適に導くことができる。 [第2の実施の形態]以下に、この発明にかかるラジエ
ータ用ファンシュラウドの第2の実施の形態について、
上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0038】図5および図6に示されるように、この実
施の形態のファンシュラウド24では、先の第1の実施
の形態においてファンシュラウド14の背面に開口され
ていた通気孔17が、ラジエータ13の背面と略直交す
る面24a(ファンシュラウド24側面)に通気孔(ラ
ム孔)27として開口される構造となっている。また、
この通気孔27の縁部には、ファンシュラウド24の背
面が延設されるかたちで隔壁27aが形成されている。
【0039】すなわちここでも、冷却ファン16にて励
起される風により生じるファンシュラウド24に沿った
空気の流れの方向とほぼ同じ方向に隔壁27aが形成さ
れている。そしてこの隔壁27aは、図5に示されるよ
うに、ラジエータ13の背面に平行な面を有している。
更に、この隔壁27aの先端部には、上記ファンシュラ
ウド24の背面から離間する方向に屈曲した屈曲部27
bが設けられている。
【0040】次に、こうした構造を有するファンシュラ
ウド24において、上記通気孔27付近でのエンジンル
ーム11からの熱気を阻止あるいは抑制するメカニズム
について、図7を参照して詳細に説明する。
【0041】このファンシュラウド24にあって、冷却
ファン16にて励起される風により生じる空気の流れ
は、同ファンシュラウド24の背面が延設されている上
記隔壁27aを経て通気孔17付近に導かれるようにな
る。そして、この空気の流れは、上記ファンシュラウド
24近傍の屈曲部27bに達したところで、同通気孔2
7の開口部付近の圧力を低下若しくは負圧化するように
作用する。こうして通気孔27の開口部付近の圧力が低
下若しくは負圧化されることで、前記エンジンルーム1
1から同通気孔27を通じてファンシュラウド24内に
流入しようとする熱気の流入が阻止、若しくは抑制され
るようになる。
【0042】また本実施の形態にあっては、上記通気孔
27がラジエータ13の背面に対して差交する面に設け
られ、上記隔壁27aが前記ラジエータ背面と平行する
面を有するように形成されるため、上記ラジエータ13
の背面に対して差交する面に設けられた通気孔27を通
じて、高速走行時における通過空気量が確保された上
で、上述したアイドリング時若しくは低速走行時におけ
るラジエータ側への空気の流入が好適に阻止若しくは抑
制される。
【0043】更に、上記ファンシュラウド24の背面か
ら離間する方向に屈曲した屈曲部27bが設けられてい
る。このため、冷却ファン16にて励起される風が、上
記隔壁27aのラジエータ背面と平行する面、並びに屈
曲部27bの同ラジエータ13の背面から離間する方向
に屈曲した形状を通じて上記通気孔27から離間する方
向に流されるようになる。従ってこの場合も、通気孔2
7付近では上述した負圧化が促進され、アイドリング時
若しくは低速走行時においてファンシュラウド24内へ
の熱気の流入を効率良く阻止、若しくは抑制することが
できるようになる。
【0044】以上説明したように本実施の形態のファン
シュラウドによっても、以下に列記するような多くの優
れた効果が得られるようになる。 (1)冷却ファン16の側方に通気孔27を設けるとと
もに、この通気孔27の縁部には冷却ファン16により
励起される風の流動方向に突出固定される隔壁27aを
設けたことで、やはり可動部を設けることなく、アイド
リング時若しくは低速走行時におけるラジエータの放熱
効率の確保、並びに高速走行時におけるラジエータの通
過空気量の確保を併せ図ることができる。
【0045】(2)通気孔27をラジエータ13の背面
に対して差交する面に設け、隔壁27aを同ラジエータ
13の背面と平行する面に形成するようにしたことで、
同通気孔27を通じて、高速走行時における通過空気量
についてはこれを確保した上で、上述したアイドリング
時若しくは低速走行時におけるファンシュラウド24内
への空気の流入をより効率的に阻止できる。
【0046】(3)また、ラジエータ13の背面と平行
する面を有する隔壁27aを、その先端面が同ラジエー
タ13の背面から離間する方向に屈曲させて屈曲部27
bを形成するようにしたことで、アイドリング時若しく
は低速走行時におけるラジエータ側への空気の流入を更
に効率的に阻止できる。
【0047】(4)冷却ファン16として上述した斜流
ファンを用いるようにしたことで、通気孔27の隔壁2
7aおよび屈曲部27bに空気の流れを好適に導くこと
ができる。
【0048】なお、上記各実施の形態は、以下のように
その構成を変更して実施することもできる。 ・上記第1の実施の形態では、通気孔17をファン開口
部15と同心円の円弧状に開口したが、これを例えば、
同ファン開口部15と同心円ではない円弧状や、その他
の円あるいは長円状、直線状等、どのような形状で開口
してもよい。
【0049】・上記第1の実施の形態では、筒状の隔壁
17aを、通気孔17の縁部側よりもその先端側におい
て開口面積が小となるように形成したが、それら開口面
積は同一であってもよい。
【0050】・上記第1の実施の形態では、隔壁17a
を通じて通気孔17の開口部をラジエータ13の背面と
直交する方向に設定したが、同開口部はラジエータ13
の背面に傾斜する方向に開口するものであってもよい。
このように構成しても、上記第1の実施の形態に準じた
効果を得ることはできる。
【0051】・上記第1の実施の形態では、隔壁17a
を通気孔の縁部全周に形成させるようにしたが、隔壁1
7aは通気孔17の縁部全周に形成させる必要はなく、
少なくとも冷却ファン16側の縁部に設けるようにすれ
ばよい。このように構成しても、ファンシュラウド14
に沿った空気の流れによる通気孔27の開口部付近での
上述した圧力の低下作用、あるいは負圧化作用を得るこ
とはできる。
【0052】・上記第2の実施の形態では、通気孔27
をラジエータ13の背面に直交する面に開口させるよう
にしたが、必ずしも同ラジエータ13の背面に直交して
いる必要はなく、これに差交する面であればどのような
面に開口させるようにしてもよい。
【0053】・上記第2の実施の形態では、通気孔17
付近に設けた屈曲部27bにて、同通気孔17の開口部
付近の圧力を低下若しくは負圧化するようにしたが、こ
の屈曲部27bは必ずしも設けなくてもよい。このよう
に構成しても、ファンシュラウド14に沿った空気の流
れによる通気孔27の開口部付近での上述した圧力の低
下作用、あるいは負圧化作用を得ることはできる。
【0054】・上記各実施の形態では、ラム孔を一つの
み設けるようにしたが、複数個設けるようにしてもよ
い。 ・上記各実施の形態では、冷却ファン16としてエンジ
ン12の出力軸であるクランクシャフトに駆動連結され
たものを用いているが、同冷却ファンとしては電動ファ
ンを用いるようにしてもよい。このように構成しても、
上記各実施の形態と同様の効果を得ることはできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるファンシュラウドの第1の実施
の形態についてその配設態様を示す平面図。
【図2】同実施の形態のファンシュラウドの正面構造を
示す正面図。
【図3】図2のA−A線に沿った断面構造を示す断面
図。
【図4】同実施の形態のファンシュラウドの通気孔付近
における空気の流れを模式的に示す拡大断面図。
【図5】本発明にかかるファンシュラウドの第2の実施
の形態についてその配設態様を示す平面図。
【図6】同実施の形態のファンシュラウドの正面構造を
示す正面図。
【図7】同実施の形態のファンシュラウドの通気孔付近
における空気の流れを模式的に示す拡大断面図。
【符号の説明】
11…エンジンルーム、12…エンジン、13…ラジエ
ータ、14,24…ファンシュラウド、15…ファン開
口部、16…冷却ファン、17,27…通気孔(ラム
孔)、17a,27a…隔壁、27b…屈曲部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジエータ背面に置かれる冷却ファンの周
    囲を囲むように設けられるラジエータ用ファンシュラウ
    ドにおいて、 前記冷却ファンの側方に設けられた通気孔と、 前記通気孔の少なくとも前記冷却ファン側の縁部にあっ
    て同冷却ファンにより励起される風の流動方向に突出固
    定された隔壁とを備えることを特徴とするラジエータ用
    ファンシュラウド。
  2. 【請求項2】前記隔壁は前記通気孔の縁部全周に筒状に
    形成されてなる請求項1記載のラジエータ用ファンシュ
    ラウド。
  3. 【請求項3】請求項2記載のラジエータ用ファンシュラ
    ウドにおいて、 前記筒状の隔壁は、前記通気孔の縁部側よりもその先端
    側において開口面積が小となるように形成されてなるこ
    とを特徴とするラジエータ用ファンシュラウド。
  4. 【請求項4】前記通気孔は前記ラジエータ背面に対して
    差交する面に設けられ、前記隔壁は前記ラジエータ背面
    と平行する面を有してなる請求項1記載のラジエータ用
    ファンシュラウド。
  5. 【請求項5】請求項4記載のラジエータ用ファンシュラ
    ウドにおいて、 前記ラジエータ背面と平行する面を有する隔壁は、その
    先端面が同ラジエータ背面から離間する方向に屈曲した
    形状を有してなることを特徴とするラジエータ用ファン
    シュラウド。
JP31371299A 1999-11-04 1999-11-04 ラジエータ用ファンシュラウド Expired - Fee Related JP3539316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31371299A JP3539316B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 ラジエータ用ファンシュラウド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31371299A JP3539316B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 ラジエータ用ファンシュラウド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001132453A true JP2001132453A (ja) 2001-05-15
JP3539316B2 JP3539316B2 (ja) 2004-07-07

Family

ID=18044619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31371299A Expired - Fee Related JP3539316B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 ラジエータ用ファンシュラウド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3539316B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6832644B2 (en) * 2001-06-20 2004-12-21 Siemens Vdo Automotive Inc. Cooling module with air dams
KR100669917B1 (ko) * 2006-02-15 2007-01-16 주식회사 두원공조 팬과 쉬라우드의 조립체
JP2007532814A (ja) * 2004-04-08 2007-11-15 ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 冷却システム
JP2010132182A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用熱交換モジュールおよびこれを備えた車両
JP2011085106A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用熱交換モジュール
US10337394B2 (en) 2015-02-17 2019-07-02 Denso Corporation Blower for vehicle
KR20190124945A (ko) * 2018-04-27 2019-11-06 한온시스템 주식회사 차량용 팬 슈라우드

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107791826B (zh) 2016-09-05 2022-05-24 福特环球技术公司 用于车辆的散热组件的护罩以及散热组件
KR102619912B1 (ko) * 2017-02-14 2024-01-04 한온시스템 주식회사 슈라우드의 공기 역순환 방지구조

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6832644B2 (en) * 2001-06-20 2004-12-21 Siemens Vdo Automotive Inc. Cooling module with air dams
JP2007532814A (ja) * 2004-04-08 2007-11-15 ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 冷却システム
JP4644706B2 (ja) * 2004-04-08 2011-03-02 ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 冷却システム
KR100669917B1 (ko) * 2006-02-15 2007-01-16 주식회사 두원공조 팬과 쉬라우드의 조립체
JP2010132182A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用熱交換モジュールおよびこれを備えた車両
JP2011085106A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両用熱交換モジュール
WO2011048884A1 (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 三菱重工業株式会社 車両用熱交換モジュール
US8491270B2 (en) 2009-10-19 2013-07-23 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Vehicle heat-exchange module
US10337394B2 (en) 2015-02-17 2019-07-02 Denso Corporation Blower for vehicle
KR20190124945A (ko) * 2018-04-27 2019-11-06 한온시스템 주식회사 차량용 팬 슈라우드
KR102439434B1 (ko) 2018-04-27 2022-09-05 한온시스템 주식회사 차량용 팬 슈라우드

Also Published As

Publication number Publication date
JP3539316B2 (ja) 2004-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005041401A (ja) 車両の冷却システム
JP2001132453A (ja) ラジエータ用ファンシュラウド
JP2010058639A (ja) 車両前部構造
JPH11117761A (ja) 吸音ダクト
JP2006347385A (ja) 車体の前部構造
JP2012086726A (ja) 車両用冷却ダクト及び車両前部構造
JP6155475B2 (ja) 車両のエンジンルームの冷却構造
JP2017056838A (ja) 車両
JPH1082319A (ja) ラジエータ装置
JPH07158442A (ja) 空気抵抗低減車両前部構造
JP2001301473A (ja) エンジンルームの空気口構造
JP4161820B2 (ja) 車両の熱交換器冷却構造
JPH08189334A (ja) 自動車の排気冷却装置
JP2018122719A (ja) エンジンルーム下方構造
JP2001123834A (ja) 建設機械の排気構造
JP2006132381A (ja) ラジエータ・シュラウド構造
JPS58105850A (ja) バンパ−構造
JP2001341534A (ja) 自動車の冷却装置
JP3606174B2 (ja) 建設機械の冷却装置
JPH036820Y2 (ja)
JP2555413Y2 (ja) エンジン冷却装置
JPH10288034A (ja) 建設機械の冷却装置
JPH1024867A (ja) 車両用エンジンのアンダーカバー
JPS5924919Y2 (ja) 温風暖房機
JPH0716027Y2 (ja) ファンシュラウド

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090402

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120402

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees