JPH10288034A - 建設機械の冷却装置 - Google Patents
建設機械の冷却装置Info
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- JPH10288034A JPH10288034A JP9574797A JP9574797A JPH10288034A JP H10288034 A JPH10288034 A JP H10288034A JP 9574797 A JP9574797 A JP 9574797A JP 9574797 A JP9574797 A JP 9574797A JP H10288034 A JPH10288034 A JP H10288034A
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- cooling
- heat exchanger
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遠心型の冷却ファンにより熱交換器を冷却す
る建設機械の冷却装置において、圧力損失を生じること
なく冷却風を通過させ、かつ熱交換率を向上させる。 【解決手段】 ラジエータ3およびオイルクーラ4の冷
却風流路を、冷却風の上流側から下流側に向けて、冷却
風が周辺部からファン2の中心に向かい、かつ断面積が
徐々に小さくなるように形成する。ラジエータ3および
オイルクーラ4のフィンも、端部から中央部に向けて傾
斜するように構成する。これにより、熱交換器のコア部
への流速の集中を防止して、流路全体に亘って冷却風を
効率よく通過させることができる。したがって、圧力損
失を防止することができ、また熱交換率を向上させるこ
とができる。
る建設機械の冷却装置において、圧力損失を生じること
なく冷却風を通過させ、かつ熱交換率を向上させる。 【解決手段】 ラジエータ3およびオイルクーラ4の冷
却風流路を、冷却風の上流側から下流側に向けて、冷却
風が周辺部からファン2の中心に向かい、かつ断面積が
徐々に小さくなるように形成する。ラジエータ3および
オイルクーラ4のフィンも、端部から中央部に向けて傾
斜するように構成する。これにより、熱交換器のコア部
への流速の集中を防止して、流路全体に亘って冷却風を
効率よく通過させることができる。したがって、圧力損
失を防止することができ、また熱交換率を向上させるこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却用遠心型ファ
ンにより冷却される熱交換器を備えた建設機械の冷却装
置に関する。
ンにより冷却される熱交換器を備えた建設機械の冷却装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械の冷却装置としては、作動油を
冷却するオイルクーラ、エンジン冷却水を冷却するラジ
エータなどの熱交換器と冷却ファンとを備え、この冷却
ファンにより熱交換器に冷却風を供給するものである。
ここで、冷却ファンとしては、例えば実開昭63−19
3730に開示されているように、エンジンルーム内が
低圧の時に、熱交換器の冷却性能に最も効果のある冷却
風量を得ることができる軸流型のファンが多く用いられ
ている。
冷却するオイルクーラ、エンジン冷却水を冷却するラジ
エータなどの熱交換器と冷却ファンとを備え、この冷却
ファンにより熱交換器に冷却風を供給するものである。
ここで、冷却ファンとしては、例えば実開昭63−19
3730に開示されているように、エンジンルーム内が
低圧の時に、熱交換器の冷却性能に最も効果のある冷却
風量を得ることができる軸流型のファンが多く用いられ
ている。
【0003】しかしながら、近年、低騒音化の観点か
ら、エンジンルーム内の騒音を外部に逃がさないように
するためにエンジンルームの密閉化が進み、建屋カバー
の開口部が少なくなってきている。このため、エンジン
ルーム内が高圧となり、冷却ファンの抵抗が増加する傾
向にある。また、ディーゼルエンジンの排気ガスの規制
対策として、燃焼温度を下げるためターボチャージャに
よって断熱圧縮して高温になったエンジン給気を冷却す
るためのインタークーラの設置が必要となってきてい
る。このため、冷却風の供給量を多くする必要性からさ
らにエンジンルーム内が高圧となり、冷却風の抵抗が大
きくなる傾向にある。したがって、エンジンルーム内が
高圧の時にも十分な風量が得られる遠心型のファンの採
用が検討されている。
ら、エンジンルーム内の騒音を外部に逃がさないように
するためにエンジンルームの密閉化が進み、建屋カバー
の開口部が少なくなってきている。このため、エンジン
ルーム内が高圧となり、冷却ファンの抵抗が増加する傾
向にある。また、ディーゼルエンジンの排気ガスの規制
対策として、燃焼温度を下げるためターボチャージャに
よって断熱圧縮して高温になったエンジン給気を冷却す
るためのインタークーラの設置が必要となってきてい
る。このため、冷却風の供給量を多くする必要性からさ
らにエンジンルーム内が高圧となり、冷却風の抵抗が大
きくなる傾向にある。したがって、エンジンルーム内が
高圧の時にも十分な風量が得られる遠心型のファンの採
用が検討されている。
【0004】ここで、上述したような軸流型ファンは、
吸込口付近の流路面積が、熱交換器に比べて大径であ
り、さらには、風量を比較的外端付近で稼ぐ特性となっ
ているために、熱交換器のコア全体を冷却風が通過する
ようになっている。これに対して、遠心型ファンは、外
径の割に吸込部の流路面積が非常に小さい構造をなして
いる。ここで、熱交換器のコアは、車体に搭載する上で
厚さに制限があり、必要な放熱面積を得るのに流路面積
を大きくすることが多く、その結果、熱交換器の中央部
付近にのみ冷却風が集中して流速が増大するものであ
る。
吸込口付近の流路面積が、熱交換器に比べて大径であ
り、さらには、風量を比較的外端付近で稼ぐ特性となっ
ているために、熱交換器のコア全体を冷却風が通過する
ようになっている。これに対して、遠心型ファンは、外
径の割に吸込部の流路面積が非常に小さい構造をなして
いる。ここで、熱交換器のコアは、車体に搭載する上で
厚さに制限があり、必要な放熱面積を得るのに流路面積
を大きくすることが多く、その結果、熱交換器の中央部
付近にのみ冷却風が集中して流速が増大するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、冷却風が熱交換
器を通過する際に生じる圧力損失は、一般に、層流の場
合流速に比例し、乱流の場合流速の2乗に比例するもの
である。したがって、上述した遠心型ファンを用いた場
合には、中央付近における流速が大きいため熱交換器に
おける抵抗は増大し、圧力損失が非常に大きい。また逆
に、流路における冷却風の集中域以外は、比較的流速が
低く、冷却風が澱んだ領域となっているため、この領域
における熱交換効率が悪く、熱交換器の冷却効率が低下
してしまう。
器を通過する際に生じる圧力損失は、一般に、層流の場
合流速に比例し、乱流の場合流速の2乗に比例するもの
である。したがって、上述した遠心型ファンを用いた場
合には、中央付近における流速が大きいため熱交換器に
おける抵抗は増大し、圧力損失が非常に大きい。また逆
に、流路における冷却風の集中域以外は、比較的流速が
低く、冷却風が澱んだ領域となっているため、この領域
における熱交換効率が悪く、熱交換器の冷却効率が低下
してしまう。
【0006】本発明の目的は、遠心型の冷却ファンを使
用する場合であっても、圧力損失を生じることなく、熱
交換効率を向上させることができる建設機械の冷却装置
を提供することにある。
用する場合であっても、圧力損失を生じることなく、熱
交換効率を向上させることができる建設機械の冷却装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
を参照して説明すると、請求項1の発明は、冷却風が通
過する流路3c,4cを有する熱交換器3,4と、熱交
換器3,4の下流側において熱交換器3,4に冷却風を
送風する冷却用遠心型ファン2とを備えた建設機械の冷
却装置に適用され、流路3c,4cは、冷却風の上流側
から下流側に向けて、冷却風が熱交換器3,4の周辺部
からファン2の中心に向かい、かつ徐々に断面積が小さ
くなるように形成されていることにより上記目的を達成
する。請求項2の発明は、流路に複数のフィン14,1
5,17,18が配列され、各フィン14,15,1
7,18は冷却風の上流側から下流側に向けて、流路3
c,4cの断面積の変化に応じて曲率が徐々に変化する
形状をなす。
を参照して説明すると、請求項1の発明は、冷却風が通
過する流路3c,4cを有する熱交換器3,4と、熱交
換器3,4の下流側において熱交換器3,4に冷却風を
送風する冷却用遠心型ファン2とを備えた建設機械の冷
却装置に適用され、流路3c,4cは、冷却風の上流側
から下流側に向けて、冷却風が熱交換器3,4の周辺部
からファン2の中心に向かい、かつ徐々に断面積が小さ
くなるように形成されていることにより上記目的を達成
する。請求項2の発明は、流路に複数のフィン14,1
5,17,18が配列され、各フィン14,15,1
7,18は冷却風の上流側から下流側に向けて、流路3
c,4cの断面積の変化に応じて曲率が徐々に変化する
形状をなす。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に
よる建設機械の冷却装置を搭載したエンジンルームの構
成を示す図である。図1に示すように、エンジンルーム
1内には、エンジン5と、エンジン冷却水を冷却するラ
ジエータ3および熱を持った作動油を冷却するオイルク
ーラ4とからなる熱交換器が配置されている。エンジン
5には油圧ポンプ6がクランク軸11に直結して取り付
けられ、クランク軸11に取り付けられたクランクプー
リ8とファンベルト12により連結されたファンプーリ
7の軸には遠心型の冷却ファン2が取り付けられてい
る。熱交換器の周辺部には、熱交換器の上流側と下流側
とを分離させるための仕切部材9a,9bが設けられて
いる
の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に
よる建設機械の冷却装置を搭載したエンジンルームの構
成を示す図である。図1に示すように、エンジンルーム
1内には、エンジン5と、エンジン冷却水を冷却するラ
ジエータ3および熱を持った作動油を冷却するオイルク
ーラ4とからなる熱交換器が配置されている。エンジン
5には油圧ポンプ6がクランク軸11に直結して取り付
けられ、クランク軸11に取り付けられたクランクプー
リ8とファンベルト12により連結されたファンプーリ
7の軸には遠心型の冷却ファン2が取り付けられてい
る。熱交換器の周辺部には、熱交換器の上流側と下流側
とを分離させるための仕切部材9a,9bが設けられて
いる
【0010】エンジンルーム1は、建屋カバー51〜5
4により構成されている。上部の建屋カバー51には、
冷却風入口開口部61,62と冷却風出口開口部63,
64とが形成されている。エンジン5を構成するエンジ
ンブロックは、ホース10a,10bによりラジエータ
3の上部タンク3aおよび下部タンク3bに連通され、
ホース10a,10b内部にはエンジン冷却水が流れて
いる。エンジンブロックの内部においては、冷却水通路
を通ってエンジンブロック内の各冷却部へエンジン冷却
水が通水されエンジンを冷却する。冷却した後の冷却水
は、一部ヒータへ通水された後、再び冷却水通路を通っ
てエンジンブロック側の出口へ通水され、再びラジエー
タ3に流入する。
4により構成されている。上部の建屋カバー51には、
冷却風入口開口部61,62と冷却風出口開口部63,
64とが形成されている。エンジン5を構成するエンジ
ンブロックは、ホース10a,10bによりラジエータ
3の上部タンク3aおよび下部タンク3bに連通され、
ホース10a,10b内部にはエンジン冷却水が流れて
いる。エンジンブロックの内部においては、冷却水通路
を通ってエンジンブロック内の各冷却部へエンジン冷却
水が通水されエンジンを冷却する。冷却した後の冷却水
は、一部ヒータへ通水された後、再び冷却水通路を通っ
てエンジンブロック側の出口へ通水され、再びラジエー
タ3に流入する。
【0011】図2はラジエータ3の構成を示す斜視図、
図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断
面図である。図2〜図4に示すように、ラジエータ3の
上部タンク3a、下部タンク3bおよび左右ブラケット
12a,12bにより形成されるコア部における流路3
cは、その水平方向断面および鉛直方向断面の双方が、
前面から後面に向けて幅狭となる台形形状をなしてい
る。また、図3に示すように、ラジエータ3の水平方向
に延在する水平フィン14は、ラジエータ3の上下端に
あるものほど流路3cの中央に向けて傾斜し、図4に示
すように鉛直方向に延在する鉛直フィン15も、ラジエ
ータ3の左右端にあるものほど流路3cの中央に向けて
傾斜するように配設されている。そしてこれにより、水
平フィン14および鉛直フィン15により形成される流
路3cは、ラジエータ3の前面から後面に向けて、冷却
風がラジエータ3の周辺部からファン2の中心に向か
い、かつ徐々に断面積が小さくなるものとなっている。
したがって、ラジエータ3を通過する冷却風は、ラジエ
ータ3の前面から後面に向けて縁部から中央部に向かっ
て流れることとなる。なお、鉛直フィン15の内部には
エンジン冷却水の流路15Aが形成されている。
図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断
面図である。図2〜図4に示すように、ラジエータ3の
上部タンク3a、下部タンク3bおよび左右ブラケット
12a,12bにより形成されるコア部における流路3
cは、その水平方向断面および鉛直方向断面の双方が、
前面から後面に向けて幅狭となる台形形状をなしてい
る。また、図3に示すように、ラジエータ3の水平方向
に延在する水平フィン14は、ラジエータ3の上下端に
あるものほど流路3cの中央に向けて傾斜し、図4に示
すように鉛直方向に延在する鉛直フィン15も、ラジエ
ータ3の左右端にあるものほど流路3cの中央に向けて
傾斜するように配設されている。そしてこれにより、水
平フィン14および鉛直フィン15により形成される流
路3cは、ラジエータ3の前面から後面に向けて、冷却
風がラジエータ3の周辺部からファン2の中心に向か
い、かつ徐々に断面積が小さくなるものとなっている。
したがって、ラジエータ3を通過する冷却風は、ラジエ
ータ3の前面から後面に向けて縁部から中央部に向かっ
て流れることとなる。なお、鉛直フィン15の内部には
エンジン冷却水の流路15Aが形成されている。
【0012】図5はオイルクーラ4の構成を示す斜視
図、図6は図5のC−C線断面図、図7は図5のD−D
線断面図である。図5〜図7に示すように、オイルクー
ラ4の左右タンク4a,4bおよび上下ブラケット16
a,16bにより形成されるコア部における流路4c
は、上記ラジエータ3と同様に、その水平方向断面およ
び鉛直方向断面の双方が、前面から後面に向けて幅狭と
なる台形形状をなしている。また、図6に示すように、
オイルクーラ4の水平方向に延在する水平フィン17
は、オイルクーラ4の上下端にあるものほど流路4cの
中央に向けて傾斜し、図7に示すように鉛直方向に延在
する鉛直フィン18もオイルクーラ4の左右端にあるも
のほど流路4cの中央に向けて傾斜するように配設され
ている。そしてこれにより、水平フィン17および鉛直
フィン18により形成される流路4cはオイルクーラ4
の前面から後面に向けて、冷却風がラジエータ4の周辺
部からファン2の中心に向かい、かつ徐々に断面積が小
さくなるものとなっている。したがって、オイルクーラ
4を通過する冷却風は、オイルクーラ4の前面から後面
に向けて縁部から中央部に向かって流れることとなる。
なお、水平フィン17の内部にはオイルの流路17Aが
形成されている。また、オイルクーラ4の流路4cの後
面における断面積は、ラジエータ3の流路3cの前面に
おける断面積と略同一となるように構成されており、こ
れにより、オイルクーラ4からラジエータ3へと冷却風
が効率よく流れることとなる。
図、図6は図5のC−C線断面図、図7は図5のD−D
線断面図である。図5〜図7に示すように、オイルクー
ラ4の左右タンク4a,4bおよび上下ブラケット16
a,16bにより形成されるコア部における流路4c
は、上記ラジエータ3と同様に、その水平方向断面およ
び鉛直方向断面の双方が、前面から後面に向けて幅狭と
なる台形形状をなしている。また、図6に示すように、
オイルクーラ4の水平方向に延在する水平フィン17
は、オイルクーラ4の上下端にあるものほど流路4cの
中央に向けて傾斜し、図7に示すように鉛直方向に延在
する鉛直フィン18もオイルクーラ4の左右端にあるも
のほど流路4cの中央に向けて傾斜するように配設され
ている。そしてこれにより、水平フィン17および鉛直
フィン18により形成される流路4cはオイルクーラ4
の前面から後面に向けて、冷却風がラジエータ4の周辺
部からファン2の中心に向かい、かつ徐々に断面積が小
さくなるものとなっている。したがって、オイルクーラ
4を通過する冷却風は、オイルクーラ4の前面から後面
に向けて縁部から中央部に向かって流れることとなる。
なお、水平フィン17の内部にはオイルの流路17Aが
形成されている。また、オイルクーラ4の流路4cの後
面における断面積は、ラジエータ3の流路3cの前面に
おける断面積と略同一となるように構成されており、こ
れにより、オイルクーラ4からラジエータ3へと冷却風
が効率よく流れることとなる。
【0013】次いで、本実施の形態の動作について説明
する。冷却風入口開口部61,62よりエンジンルーム
1内に流入した冷却風は、各アクチュエータから戻って
熱を帯びた作動油と熱交換しながらオイルクーラ4を通
過する。その後、エンジン5を冷却して暖められたエン
ジン冷却水と熱交換しながらラジエータ3を通過する。
この際、車体搭載上許容できる外径を有する遠心型冷却
ファン2の吸込部の径が熱交換器のコア部に比べて小さ
いことから、熱交換器の中央部付近に流量が集中する。
本実施の形態においては、ラジエータ3およびオイルク
ーラ4の冷却風流路3c,4cは、その前面から後面に
向かって、冷却風が周辺部からファン2の中心に向か
い、かつ断面積が徐々に小さくなるように形成されてい
るため、冷却風をスムースに通過させることができ、こ
れにより、冷却風の圧力損失を低減できる。また、冷却
風が澱む領域が少なくなるため、冷却風を効率よく利用
して熱交換効率を向上させることができる。
する。冷却風入口開口部61,62よりエンジンルーム
1内に流入した冷却風は、各アクチュエータから戻って
熱を帯びた作動油と熱交換しながらオイルクーラ4を通
過する。その後、エンジン5を冷却して暖められたエン
ジン冷却水と熱交換しながらラジエータ3を通過する。
この際、車体搭載上許容できる外径を有する遠心型冷却
ファン2の吸込部の径が熱交換器のコア部に比べて小さ
いことから、熱交換器の中央部付近に流量が集中する。
本実施の形態においては、ラジエータ3およびオイルク
ーラ4の冷却風流路3c,4cは、その前面から後面に
向かって、冷却風が周辺部からファン2の中心に向か
い、かつ断面積が徐々に小さくなるように形成されてい
るため、冷却風をスムースに通過させることができ、こ
れにより、冷却風の圧力損失を低減できる。また、冷却
風が澱む領域が少なくなるため、冷却風を効率よく利用
して熱交換効率を向上させることができる。
【0014】さらに、熱交換器の内部は、フィン14,
15,17,18により流路が細かく仕切られており、
冷却風の上流側ほど冷却風が分散してコア部を流れるた
め、上流部での流れの集中による流速の増大を防ぐこと
ができ、これにより冷却風の圧力損失を抑えて冷却風流
量を確保できる。また、ラジエータ3およびオイルクー
ラ4においては、コア部における流路3c,4cが前面
から後面に向けて徐々に小さくなるため、流路全体の面
積が小さくなっている。しかしながら、フィン15,1
7の冷却風との接触面積は、流路断面積を矩形としたも
のと同一であるため、熱交換器の単位体積当たりの放熱
量は、流路断面積が矩形のものよりも増大することとな
る。ここで、本実施の形態においては、冷却風が澱む領
域が少なく流路3c,4cの全体に亘って冷却風を効率
よく通過させることができるため、フィン15,17に
も効率よく冷却風が吹き付けられ、これにより冷却効率
を向上させることができる。さらに、本実施の形態にお
いては、熱交換器を通過する際の冷却風の流れがスムー
スとなるため、冷却風による騒音を低減することもでき
る。
15,17,18により流路が細かく仕切られており、
冷却風の上流側ほど冷却風が分散してコア部を流れるた
め、上流部での流れの集中による流速の増大を防ぐこと
ができ、これにより冷却風の圧力損失を抑えて冷却風流
量を確保できる。また、ラジエータ3およびオイルクー
ラ4においては、コア部における流路3c,4cが前面
から後面に向けて徐々に小さくなるため、流路全体の面
積が小さくなっている。しかしながら、フィン15,1
7の冷却風との接触面積は、流路断面積を矩形としたも
のと同一であるため、熱交換器の単位体積当たりの放熱
量は、流路断面積が矩形のものよりも増大することとな
る。ここで、本実施の形態においては、冷却風が澱む領
域が少なく流路3c,4cの全体に亘って冷却風を効率
よく通過させることができるため、フィン15,17に
も効率よく冷却風が吹き付けられ、これにより冷却効率
を向上させることができる。さらに、本実施の形態にお
いては、熱交換器を通過する際の冷却風の流れがスムー
スとなるため、冷却風による騒音を低減することもでき
る。
【0015】次いで、本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。図8は本発明の第2の実施の形態による冷
却装置を搭載したエンジンルームの構成を示す断面図で
ある。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の
形態と同一の構成については同一の参照番号を付し、詳
細な説明は省略する。第2の実施の形態と第1の実施の
形態とは、ラジエータ3およびオイルクーラ4のフィン
の形状が、前面側から後面側に向けて徐々に曲率が変化
する曲面形状をなしている点が異なるものである。
て説明する。図8は本発明の第2の実施の形態による冷
却装置を搭載したエンジンルームの構成を示す断面図で
ある。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の
形態と同一の構成については同一の参照番号を付し、詳
細な説明は省略する。第2の実施の形態と第1の実施の
形態とは、ラジエータ3およびオイルクーラ4のフィン
の形状が、前面側から後面側に向けて徐々に曲率が変化
する曲面形状をなしている点が異なるものである。
【0016】次いで、第2の実施の形態の動作について
説明する。冷却風入口開口部61,62より流入した冷
却風は、第1の実施の形態と同様に、オイルクーラ4お
よびラジエータ3と熱交換をしながら通過する。この
際、第2の実施の形態においては、ラジエータ3および
オイルクーラ4のフィン14,15,17,18の形状
が、前面側から後面側に向けて、断面積の変化に応じて
曲率が変化する曲面形状をなしているため、第1の実施
の形態よりも、冷却風の流れがスムースとなり、圧力損
失を一層低減することができ、これにより冷却効率を向
上させることができる。
説明する。冷却風入口開口部61,62より流入した冷
却風は、第1の実施の形態と同様に、オイルクーラ4お
よびラジエータ3と熱交換をしながら通過する。この
際、第2の実施の形態においては、ラジエータ3および
オイルクーラ4のフィン14,15,17,18の形状
が、前面側から後面側に向けて、断面積の変化に応じて
曲率が変化する曲面形状をなしているため、第1の実施
の形態よりも、冷却風の流れがスムースとなり、圧力損
失を一層低減することができ、これにより冷却効率を向
上させることができる。
【0017】なお、上記第1および第2の実施の形態に
おいては、熱交換器としてラジエータ3とオイルクーラ
4とを設けたものについて説明したが、ラジエータ3の
みを熱交換器として用いる場合にも、本発明を適用する
ことができる。また、上記第1および第2の実施の形態
においては、フィン14,15,17,18としてスト
レートフィンを用いているが、コルゲートフィンを用い
てもよい。
おいては、熱交換器としてラジエータ3とオイルクーラ
4とを設けたものについて説明したが、ラジエータ3の
みを熱交換器として用いる場合にも、本発明を適用する
ことができる。また、上記第1および第2の実施の形態
においては、フィン14,15,17,18としてスト
レートフィンを用いているが、コルゲートフィンを用い
てもよい。
【0018】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、ラジエータ3およびオイルクーラ4が熱交換器を構
成する。
て、ラジエータ3およびオイルクーラ4が熱交換器を構
成する。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、冷却風の上流側から下流側に向けて、冷
却風が熱交換器の周辺部からファンの中心に向かい、か
つ流路の断面積が徐々に小さくなるように形成されてい
るため、遠心型のファンにより熱交換器を冷却する場合
であっても、熱交換器のコア部への流速の集中を防止す
ることができる。したがって、冷却風を流路全体に亘っ
て効率よく通過させることができ、遠心型の冷却ファン
を取り付けた場合の極端な圧力損失の増大を防止するこ
とができる。また、熱交換器のコア部分に冷却風が澱む
領域をなくすことができるため、熱交換器の単位体積当
たりの熱交換量を増大させることができ、これより熱交
換率を向上させることができる。また、コア部において
冷却風をスムースに流すことができるため、渦などが生
じにくく、冷却風の風切り音を抑制して騒音を低減する
ことができる。
発明によれば、冷却風の上流側から下流側に向けて、冷
却風が熱交換器の周辺部からファンの中心に向かい、か
つ流路の断面積が徐々に小さくなるように形成されてい
るため、遠心型のファンにより熱交換器を冷却する場合
であっても、熱交換器のコア部への流速の集中を防止す
ることができる。したがって、冷却風を流路全体に亘っ
て効率よく通過させることができ、遠心型の冷却ファン
を取り付けた場合の極端な圧力損失の増大を防止するこ
とができる。また、熱交換器のコア部分に冷却風が澱む
領域をなくすことができるため、熱交換器の単位体積当
たりの熱交換量を増大させることができ、これより熱交
換率を向上させることができる。また、コア部において
冷却風をスムースに流すことができるため、渦などが生
じにくく、冷却風の風切り音を抑制して騒音を低減する
ことができる。
【0020】請求項2の発明によれば、フィンを、冷却
風の上流側から下流側に向けて断面積の変化に応じて曲
率が徐々に変化する曲面形状をなすものとしたため、単
にフィンを傾斜させるものと比較して、熱交換器内の冷
却風をスムースに遠心型ファンに導くことができ、これ
により圧力損失の増大を一層低減することができる。
風の上流側から下流側に向けて断面積の変化に応じて曲
率が徐々に変化する曲面形状をなすものとしたため、単
にフィンを傾斜させるものと比較して、熱交換器内の冷
却風をスムースに遠心型ファンに導くことができ、これ
により圧力損失の増大を一層低減することができる。
【図1】本発明の第lの実施の形態の建設機械の熱交換
器が搭載されたエンジンルームの構成を示す断面図
器が搭載されたエンジンルームの構成を示す断面図
【図2】ラジエータの構成を示す斜視図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】図2のB−B線断面図
【図5】オイルクーラの構成を示す斜視図
【図6】図5のC−C線断面図
【図7】図5のD−D線断面図
【図8】本発明の第2の実施の形態による建設機械の冷
却装置を搭載したエンジンルームの構成を示す断面図
却装置を搭載したエンジンルームの構成を示す断面図
l エンジンルーム 2 遠心型冷却ファン 3 ラジエータ 4 オイルクーラ 5 エンジン 6 油圧ポンプ 7 ファンプーリ 8 クランクプーリ 9a,9b 仕切部材 10a,10b エンジン冷却水配管 11 クランク軸 12 ファンベルト 61,62 冷却風入口開口部 63,64 冷却風出口開口部
Claims (2)
- 【請求項1】 冷却風が通過する流路を有する熱交換器
と、 該熱交換器の下流側において該熱交換器に前記冷却風を
送風する冷却用遠心型ファンとを備えた建設機械の冷却
装置において、 前記流路は、前記冷却風の上流側から下流側に向けて、
前記冷却風が前記熱交換器の周辺部から前記ファンの中
心に向かい、かつ徐々に断面積が小さくなるように形成
されていることを特徴とする建設機械の冷却装置。 - 【請求項2】 前記流路に複数のフィンが配列され、該
各フィンは前記冷却風の上流側から下流側に向けて、前
記流路の断面積の変化に応じて曲率が徐々に変化する形
状をなすことを特徴とする請求項1記載の建設機械の冷
却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9574797A JPH10288034A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 建設機械の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9574797A JPH10288034A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 建設機械の冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10288034A true JPH10288034A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14146096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9574797A Pending JPH10288034A (ja) | 1997-04-14 | 1997-04-14 | 建設機械の冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10288034A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017053518A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド | 空気調和装置の室外機 |
CN108661774A (zh) * | 2018-06-21 | 2018-10-16 | 成都天地直方发动机有限公司 | 一种大功率防爆电控柴油机车用散热冷却装置 |
KR102111488B1 (ko) * | 2019-09-20 | 2020-05-15 | 코리아웨코스타 주식회사 | 방열 성능이 우수한 피티씨 히터 |
-
1997
- 1997-04-14 JP JP9574797A patent/JPH10288034A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017053518A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド | 空気調和装置の室外機 |
CN107923675A (zh) * | 2015-09-08 | 2018-04-17 | 日立江森自控空调有限公司 | 空调装置的室外机 |
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KR102111488B1 (ko) * | 2019-09-20 | 2020-05-15 | 코리아웨코스타 주식회사 | 방열 성능이 우수한 피티씨 히터 |
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