JP2001131708A - ブラウン管用シャドウマスク - Google Patents

ブラウン管用シャドウマスク

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JP2001131708A
JP2001131708A JP31006499A JP31006499A JP2001131708A JP 2001131708 A JP2001131708 A JP 2001131708A JP 31006499 A JP31006499 A JP 31006499A JP 31006499 A JP31006499 A JP 31006499A JP 2001131708 A JP2001131708 A JP 2001131708A
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ray tube
iron
based alloy
alloy plate
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Akira Makita
明 牧田
Takahito Aoki
孝仁 青木
Nobuaki Kanayama
信明 金山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/06Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
    • H01J29/07Shadow masks for colour television tubes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/07Shadow masks
    • H01J2229/0727Aperture plate
    • H01J2229/0733Aperture plate characterised by the material

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス成形性をより一層向上させると共に、
プレス成形時のスプリングバックの発生を極力抑えたカ
ラーブラウン管用シャドウマスクを提供する。 【解決手段】 ニッケルおよびコバルトを含有する低熱
膨張型の鉄基合金板2からなるブラウン管用シャドウマ
スク1であって、JIS G0551に規定される粒度
測定方法によって測定される結晶粒度を6.0以上、
9.0以下とし、0.2%耐力を240N/mm2
上、320N/mm2 以下とした鉄基合金板2によっ
て、上記課題を解決する。このとき、X線回折法によっ
て測定される鉄基合金板2の各結晶面の集積度の最大値
が20%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーテレビやコ
ンピューター等のカラーブラウン管に使用される低熱膨
張型のシャドウマスクに関し、更に詳しくは、製造時の
プレス成形が容易で、プレス成形後のスプリングバック
が小さいブラウン管用シャドウマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビやコンピューター等のカラ
ーブラウン管に使用されるシャドウマスクは、カラーブ
ラウン管内の所定の位置に設けられ、ブラウン管の内表
面上の蛍光体に電子ビームを照射させるための多数の小
孔を有している。こうして構成されたブラウン管内にお
いて、電子銃から照射された電子ビームの一部は、小孔
を通過せずにシャドウマスクの表面にも衝突するので、
シャドウマスクは、そうした電子ビームの衝突によって
発熱する。しかしながら、従来のシャドウマスクには熱
膨張率の大きい低炭素鋼板が用いられていたので、シャ
ドウマスクは、電子ビームの衝突に基ずく発熱によって
熱膨張を起こし易く、小孔の位置ずれが生じたり小孔の
形状が変形するという現象を起こした。こうした現象
は、ブラウン管内の蛍光面に到達する電子ビームに位置
ずれを生じさせるので、画像に色ずれが生じるという問
題があった。
【0003】一方、シャドウマスクは、ブラウン管の内
部形状に合わせてプレス成形されるので、プレス成形性
に優れていることが好ましい。しかしながら、上記の低
炭素鋼板で作製されたシャドウマスク原板はプレス成形
性が悪かったので、従来は、プレス成形直前のシャドウ
マスク原板を、還元性雰囲気中で700〜1000℃程
度の温度で焼鈍処理することによってプレス成形性を向
上させていた。ところが、こうした焼鈍工程は、ブラウ
ン管の製造工程数を増加させると共に、焼鈍工程中のシ
ャドウマスク原板同士がくっついたり焼鈍むらを起こし
たりして、シャドウマスク原板に歪みを生じさせるとい
う問題があった。こうした問題は、シャドウマスクの製
造効率を低下させると共に、製造されたブラウン管の画
像表示品質を低下させていた。
【0004】上記の問題に対しては、例えば特開平5−
65598号公報に開示されているように、30〜45
質量%のニッケルを含有する熱膨張率の小さい鉄基合金
板をシャドウマスク原板として用い、その耐力と伸びを
所定の範囲内に規定することによって解決を図ってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シャドウマスク原板を用いた場合であっても、プレス成
形性は未だ十分とはいえず、さらに、プレス加工時に生
じるスプリングバックを防止するには十分な手段とはい
えなかった。
【0006】本発明は、このような観点に基づいてなさ
れたものであって、プレス成形性をより一層向上させる
と共に、プレス成形時のスプリングバックの発生を極力
抑えたカラーブラウン管用シャドウマスクを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ニッケルおよびコバルトを含有する低熱膨張型の鉄
基合金板からなるブラウン管用シャドウマスクであっ
て、前記鉄基合金板は、JIS G0551に規定され
る粒度測定方法によって測定される結晶粒度が6.0以
上、9.0以下であり、0.2%耐力が240N/mm
2 以上、320N/mm2 以下であることに特徴を有す
る。
【0008】この発明によれば、シャドウマスクに用い
られる鉄基合金板が、ニッケルおよびコバルトを含有す
る低熱膨張型の板材であるので、電子ビームの衝突に基
ずく発熱によっても熱膨張が起きにくく、小孔の位置ず
れや小孔の形状の変形が起こらない。その結果、ブラウ
ン管内の蛍光面に到達する電子ビームに位置ずれを起こ
すことがないので、画像に色ずれが生じない。さらに、
この鉄基合金板は、JIS G0551に規定される粒
度測定方法によって測定された結晶粒度が6.0以上、
9.0以下であり、0.2%耐力が240N/mm2
上、320N/mm2 以下であるので、この鉄基合金板
によって製造されるシャドウマスクは、プレス成形性に
優れると共に、プレス成形時のスプリングバックの発生
が小さい。その結果、シャドウマスクの製造の効率化を
達成できると共に、製造されたブラウン管の画像表示品
質を一層向上させることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のブラウン管用シャドウマスクにおいて、前記鉄基合金
板は、X線回折法によって測定される各結晶面の集積度
の最大値が20%であることに特徴を有する。
【0010】この発明によれば、鉄基合金板は、X線回
折法によって測定される各結晶面の集積度の最大値が2
0%であるので、各結晶面配向の異方性が小さくなり、
プレス成形時の塑性変形能に対する異方性を極力抑える
ことができる。その結果、寸法安定性に優れたシャドウ
マスクを製造することができ、そうしたシャドウマスク
を備えるブラウン管の画像表示品質をより一層向上させ
ることができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のブラウン管用シャドウマスクにおい
て、前記鉄基合金板は、焼鈍処理が行われることなくシ
ャドウマスクにプレス成形されてなることに特徴を有す
る。
【0012】この発明によれば、鉄基合金板は、焼鈍処
理が行われることなくシャドウマスクにプレス成形され
てなるので、従来に比べてブラウン管の製造工程数を削
減できると共に、従来の焼鈍工程中に生じる問題を解消
することができる。その結果、シャドウマスクの製造の
効率化を達成できると共に、製造されたブラウン管の画
像表示品質を一層向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラーブラウン管
用シャドウマスクについて詳細に説明する。
【0014】図1は、カラーブラウン管11に用いられ
た本発明のシャドウマスク1の実施態様の一例を示す斜
視図である。本発明のブラウン管用シャドウマスク1
は、ニッケルおよびコバルトを含有する低熱膨張型の鉄
基合金板2からなるものである。そして、その鉄基合金
板2は、JIS G0551に規定される粒度測定方法
によって測定された結晶粒度が6.0以上、9.0以下
であり、0.2%耐力が240N/mm2 以上、320
N/mm2 以下の特性を備えたものである。さらに、そ
の鉄基合金板2は、X線回折法によって測定される各結
晶面の集積度の最大値が20%であることが好ましい。
【0015】鉄基合金板は、本発明の目的を達成するこ
とができる低熱膨張型の板材である。ここでいう低熱膨
張型の板材とは、低い熱膨張係数を有した熱膨張率の小
さい板材のことであり、本発明では、ニッケル:31.
0〜38.0質量%、コバルト:1.0〜6.5質量%
を少なくとも含有する鉄基合金板が使用される。さら
に、弾性係数を考慮した場合、より好ましい成分組成の
範囲は、ニッケル:31.5〜32.5質量%、コバル
ト:4.5〜5.5質量%である。こうした範囲内の鉄
基合金板の熱膨張係数は、およそ0.4×10-6/℃程
度である。ニッケル含有量が31.0質量%未満の場合
または38.0質量%を超える場合には、熱膨張率がや
や大きくなる。その結果、電子ビームの衝突に基ずく発
熱によって熱膨張が起き易くなり、鉄基合金板に形成さ
れた小孔の位置ずれや小孔の形状の変形が起こるおそれ
がある。また、コバルト含有量が1.0質量%未満の場
合または6.5質量%を超える場合にも、熱膨張率がや
や大きくなり、上記と同様に、電子ビームの衝突に基ず
く発熱によって熱膨張が起き易くなり、鉄基合金板に形
成された小孔の位置ずれや小孔の形状の変形が起こるお
それがある。なお、この鉄基合金板は、板材の製造工程
中に混入する不可避不純物を含有し、さらに、本発明の
目的を達成することができる範囲内であれば、製造時の
脱酸作用や鍛造性その他の素材性能を発揮させる目的で
添加されるクロム、マンガン、ケイ素、炭素等を適宜含
有していてもよい。
【0016】鉄基合金板は、以下のように作製される。
先ず、所定の成分組成となるように金属材料を配合し、
溶解して鋼塊を作製する。その鋼塊を熱間鍛造や熱間圧
延によって所定の厚さに圧延し、その後、冷間圧延や焼
鈍等の工程を経ることによって作製される。得られた板
材は、エッチング加工されてシャドウマスク原板に加工
される。このエッチング加工は、得られた板材にレジス
トを塗布し乾燥させた後、所定の開孔パターンを有する
開孔部形成用のマスクを用いて露光し、その後、エッチ
ング処理剤によって所定の開孔パターンを溶解形成する
方法である。こうして得られた鉄基合金板はシャドウマ
スク原板をなし、後述する特性を有している。そのた
め、従来のような焼鈍処理を施すことなく、プレス成形
によって本発明のシャドウマスクを製造することができ
る。
【0017】鉄基合金板は、その結晶粒度が6.0以
上、9.0以下であり、好ましくは7.5以上、8.5
以下である。結晶粒度は、JIS G0551(AST
M E112)に規定される粒度測定方法によって測定
されたオーステナイト結晶粒度を表している。こうした
範囲の結晶粒度を有する鉄基合金板は、プレス成形性に
優れるので、従来のような焼鈍処理をする必要がない。
結晶粒度が6.0未満の場合は、結晶粒径がより大きく
なるので、プレス成形後の強度が不足するおそれがあ
る。一方、結晶粒度が9.0を超える場合は、結晶粒径
がより小さくなるので、鉄基合金板の剛性が増してプレ
ス成形性が悪くなる。なお、鉄基合金板の結晶粒度は、
上記した鉄基合金板の製造工程のうち、圧延工程での圧
下率と焼鈍工程での熱処理条件とを組み合わせることに
よって、上記の所定の範囲内に設定・制御することがで
きる。
【0018】さらに、鉄基合金板は、その0.2%耐力
が240N/mm2 以上、320N/mm2 以下であ
り、好ましくは270N/mm2 以上、300N/mm
2 以下である。0.2%耐力は、JIS Z2241
(ISO 6892)に規定される金属材料試験方法に
よって測定されたものであり、試験試料が0.2%伸び
た時の応力で表されたものである。この0.2%耐力
は、通常、材料の弾性変形領域と塑性変形領域とを画す
る目安として利用されるのもであり、その値が大きい材
料は塑性変形しにくく弾性変形しやすいが、逆にその値
が小さい材料は塑性変形しやすい。本発明においては、
鉄基合金板の0.2%耐力を上記の範囲にすることによ
って、プレス成形時に発生するスプリングバックを小さ
くすることができ、プレス成形後のシャドウマスクの寸
法安定性を達成することができる。その結果、そうした
シャドウマスクを備えるブラウン管の画像表示品質を一
層向上させることができる。0.2%耐力が240N/
mm2 未満の場合は、弾性変形が起きにくく塑性変形し
やすいので、スプリングバックの発生を抑えてプレス成
形することができるが、プレス成形後の強度が不足して
振動による変形等が発生するおそれがある。一方、0.
2%耐力が320N/mm2 を超える場合は、弾性変形
しやすく塑性変形しにくいので、プレス成形の際に大き
なスプリングバックが発生するおそれがある。なお、鉄
基合金板の0.2%耐力についても、上述の結晶粒の場
合と同様な方法によって、上記の所定の範囲内に設定・
制御することができる。
【0019】さらに、鉄基合金板は、X線回折法によっ
て測定される各結晶面の集積度の最大値が20%である
ことがより好ましい。各結晶面の集積度は、X線回折法
によって測定された各結晶面(hkl)のピーク強度の
総和に対する特定の結晶面(hkl)のピーク強度の割
合(%)で表される。本発明で使用される鉄基合金板
は、(111)、(200)、(220)、(31
1)、(331)、(420)、(422)等の結晶面
が主要な回折ピークとして現れる。本発明においては、
鉄基合金板の各結晶面の集積度を上記の範囲にすること
によって、各結晶面配向の異方性が小さくなるので、プ
レス成形時の塑性変形能に対する異方性を極力抑えるこ
とができる。その結果、寸法安定性に優れたシャドウマ
スクを製造することができ、そうしたシャドウマスクを
備えるブラウン管の画像表示品質をより一層向上させる
ことができる。集積度の最大値が20%を超える場合
は、結晶面の配向に異方性が現れるので、塑性変形能に
異方性が生じ、シャドウマスクを所望の寸法通りの形状
にプレス成形することができないおそれがある。鉄基合
金板の各結晶面の集積度についても、上述の結晶粒や
0.2%耐力の場合と同様な方法によって、上記の所定
の範囲内に設定・制御することができるが、特に、最終
の焼鈍時に850℃以上で処理することによって容易に
制御することができる。なお、こうした条件を満たす限
り、各結晶面毎の集積度の差は20%未満となり、20
%以上となることはない。
【0020】
【実施例】以下に実施例と比較例を示し、本発明をさら
に具体的に説明する。
【0021】(実施例1〜実施例4)Ni:32.0質
量%、Co:5.0質量%、Si:0.01質量%、M
n:0.25質量%、P:0.003質量%、S:0.
001質量%、C:0.002質量%、残部:鉄および
不可避不純物を含有する鉄基合金板を製造するため、そ
れに対応した所定量の金属材料を溶解、鍛造、熱間圧延
を行い、その後、冷間圧延と焼鈍を繰り返して厚さ0.
13mmの板材を製造した。
【0022】次に、得られた板材の両面に水溶性カゼイ
ンレジストを塗布し、乾燥させレジスト膜を形成した。
その後、両面のレジスト膜を、所定の開孔パターンを有
する一対の開孔部形成用マスクであるガラス乾板を用い
て露光してパターニングを行った。硬質処理とベーキン
グ処理を行った後、パターニングされた両面のレジスト
膜に、液温60℃、比重48°Be(重ボーメ)の塩化
第二鉄溶液をエッチング液としてノズルから噴霧し、所
定の開孔パターンにエッチング加工した。水洗後、アル
カリ水溶液によって残ったレジスト膜を剥離し、洗浄、
乾燥してシャドウマスク原板である鉄基合金板を製造し
た。
【0023】なお、各鉄基合金板の結晶粒度、0.2%
耐力、集積度は、以下のようにして調整・制御した。実
施例1は、一次圧延、中間圧延、最終圧延の各冷間圧延
工程後に焼鈍を行って製造した。実施例2は、実施例1
に対し、中間圧延後の焼鈍温度と最終圧延後の焼鈍温度
をそれぞれ50℃下げて製造した。実施例3は、実施例
1に対し、最終圧延後の焼鈍温度を200℃上げて製造
した。実施例4は、実施例1に対し、最終圧延時の圧下
率を5%下げ、さらに最終圧延後の焼鈍温度を200℃
上げて製造した。
【0024】実施例1〜実施例4の鉄基合金板を、JI
S Z2241に規定される金属材料試験に基づいて引
張強さ、0.2%耐力、伸びを測定し、JIS G05
51に規定される粒度測定に基づいて結晶粒度を測定し
た。引張強さ、0.2%耐力、伸びの測定には、図2に
示す形状の試験片を用い、その寸法は、標点距離L:5
0mm、平行部の長さP:60mm、肩部の半径R:2
0mm、厚さT:0.13mm(板材の厚さに同
じ。)、つかみ部の幅B:30mmである。結果を表1
に示した。また、X線回折法によって得られた各結晶面
のピーク強度(カウント値)を測定し、その結果から各
結晶面毎の集積度(%)を算出した。結果を表2に示し
た。なお、実施例3、4の各結晶面の集積度は、実施例
1、2と同程度であったので表2には示していない。
【0025】さらに、実施例1〜実施例4の鉄基合金板
を、焼鈍処理することなく、17インチ型カラーブラウ
ン管用のプレス成形金型を用いて220℃でプレス成形
し、プレス成形性の評価を行った。金型通りの形状に成
形されたものは、プレス成形性が良好であるとし、金型
通りの形状に成形できないものや、鉄基合金板がスプリ
ングバック等の要因によって変形したり、切断部分が発
生してシャドウマスクとして使用できないようなもの
は、プレス成形性が不良であるとした。その結果を表1
に示した。
【0026】(比較例1〜比較例4)下記の点を除き、
上記の実施例と同じ方法によって、比較例1〜比較例4
の鉄基合金板を製造し、プレス成形によってシャドウマ
スクを製造し、それらの特性を測定した。得られた結果
を表1および表2に示した。
【0027】各鉄基合金板の結晶粒度、0.2%耐力、
集積度は、以下のようにして調整・制御した。比較例1
は、実施例1に対し、中間圧延と最終圧延の加工度を変
更して製造した。比較例2は、実施例1に対し、中間圧
延と最終圧延の加工度を変更し、さらに中間圧延後の焼
鈍温度と最終圧延後の焼鈍温度をそれぞれ50℃下げて
製造した。比較例3は、比較例1に対し、さらに中間圧
延と最終圧延の加工度を変更して製造した。比較例4
は、比較例3に対し、中間圧延と中間圧延後の焼鈍温度
を変更して製造した。なお、比較例2の鉄基合金板は、
引張強さ:650N/mm2 、伸び:2%で得られたの
で、水素含有窒素雰囲気炉中で810℃、20分間の焼
鈍処理を行なった後、プレス成形に供した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、電子ビームの衝突に基ずく発熱によっても熱膨
張が起きにくく、小孔の位置ずれや小孔の形状の変形が
起こらないので、ブラウン管内の蛍光面に到達する電子
ビームに位置ずれを起こすことがなく、画像に色ずれが
生じない。さらに、この鉄基合金板によって製造される
シャドウマスクは、プレス成形性に優れると共に、プレ
ス成形時のスプリングバックの発生が小さいので、シャ
ドウマスクの製造の効率化を達成できると共に、製造さ
れたブラウン管の画像表示品質を一層向上させることが
できる。
【0031】請求項2の発明によれば、各結晶面配向の
異方性が小さくなり、プレス成形時の塑性変形能に対す
る異方性を極力抑えることができるので、寸法安定性に
優れたシャドウマスクを製造することができ、そうした
シャドウマスクを備えるブラウン管の画像表示品質をよ
り一層向上させることができる。
【0032】請求項3の発明によれば、従来に比べてブ
ラウン管の製造工程数を削減できると共に、従来の焼鈍
工程中に生じる問題を解消することができるので、シャ
ドウマスクの製造の効率化を達成できると共に、製造さ
れたブラウン管の画像表示品質を一層向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーブラウン管に用いられた本発明のシャド
ウマスクの実施態様の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明のブラウン管用シャドウマスクに用いる
鉄基合金板の引っ張り試験に用いた試験片の形状の説明
図である。
【符号の説明】
1 シャドウマスク 2 鉄基合金板 3 開孔部 4 電子銃 5 電子ビーム 11 カラーブラウン管 L 標点距離 P 平行部の長さ R 肩部の半径 T 厚さ B つかみ部の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金山 信明 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5C027 HH02 5C031 EE05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケルおよびコバルトを含有する低熱
    膨張型の鉄基合金板からなるブラウン管用シャドウマス
    クであって、 前記鉄基合金板は、JIS G0551に規定される粒
    度測定方法によって測定された結晶粒度が6.0以上、
    9.0以下であり、0.2%耐力が240N/mm2
    上、320N/mm2 以下であることを特徴とするブラ
    ウン管用シャドウマスク。
  2. 【請求項2】 前記鉄基合金板は、X線回折法によって
    測定される各結晶面の集積度の最大値が20%であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のブラウン管用シャドウ
    マスク。
  3. 【請求項3】 前記鉄基合金板は、焼鈍処理が行われる
    ことなくシャドウマスクにプレス成形されてなることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラウン管
    用シャドウマスク。
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