JP2001131242A - 樹脂組成物及びこれらの硬化物 - Google Patents
樹脂組成物及びこれらの硬化物Info
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Abstract
電解金メッキ耐性に優れ、有機溶剤又は希アルカリ溶液
で現像ができ、ソルダーレジスト用及び層間絶縁層用に
適する樹脂組成物を提供する。 【解決手段】9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシアル
コキシ)フェニル〕フルオレン(a)と任意成分として
(a)成分以外のポリオール化合物(b)と分子中に2
個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(c−1)とポ
リイソシアネート化合物(d)とエチレン性不飽和基含
有ポリヒドロキシ化合物(e)を反応させて得られるウ
レタンオリゴマー(A)と希釈剤(B)を含有する樹脂
組成物。
Description
リゴマー(A)と希釈剤(B)を含有し、プリント配線
板用樹脂組成物として有用な樹脂組成物及びその硬化物
に関する。更に詳細には、フレキシブルプリント配線板
用ソルダーレジスト、保護膜(カバーレイ)形成用、メ
ッキレジスト、多層プリント配線板用層間電気絶縁材料
として有用な、現像性に優れ、その硬化皮膜が、密着
性、可撓性(屈曲性)、半田耐熱性、耐薬品性、耐金メ
ッキ性等に優れた硬化物を与える樹脂組成物及びその硬
化物に関する。
って形成した配線(回路)パターンを外部環境から保護
したり、電子部品をプリント配線板に表面実装する際に
行われるはんだ付け工程において、不必要な部分にはん
だが付着しないように保護するために、カバーコートも
しくはソルダーマスクと呼ばれる保護層をプリント配線
板上に被覆することが行われている。従来、かかる用途
に使用されるソルダーレジストインキとしては、主とし
て多官能エポキシ樹脂系のものが使用されてきたが、得
られる硬化膜は耐熱性は良好であるが可撓性が低いとい
う問題があった。従って、このようなソルダーレジスト
インキは、硬化膜の可撓性(屈曲性)が要求されないリ
ジット板のその用途が限定され、近年使用されることが
多くなってきたフレキシブルプリント配線板(FPC)
への使用は困難である。
するレジストインキとして数多くの提案がなされてい
る。例えば、特開平2−269166号にはポリパラバ
ン酸、エポキシ樹脂及び極性溶媒からなる熱硬化型のソ
ルダーレジストインキが、また特開平6−41485号
にはポリパラバン酸とフェノキシ樹脂を必須成分とする
熱乾燥型のソルダーレジストインキが提案されている。
しかしながら、これらのソルダーレジストは、スクリー
ン印刷によってレジストパターンを形成するものである
ため、スクリーンの線幅等が制限されるなど、今日の高
密度化に伴う微細な画像形成への対応は困難である。こ
のため近年においては、特開平2−173749号、特
開平2−173750号、特開平2−173751号等
にみられるような写真現像型のものの提案もみられる
が、未だ充分な可撓性を付与するまでには至っていな
い。
のプリント回路の高密度化に対応し得る微細な画像を活
性エネルギー線に対する感光性に優れ、露光及び有機溶
剤、水又は希アルカリ水溶液による現像により形成でき
ると共に、後硬化(ポストキュア)工程で熱硬化させて
得られる硬化膜が可撓性に富み、はんだ耐熱性、耐熱劣
化性、無電解金メッキ耐性、耐酸性及び耐水性等に優れ
た皮膜を形成するような有機溶剤、水又はアルカリ現像
型の特にフレキシブルプリント配線板用レジストインキ
に適する樹脂組成物及びその硬化物を提供することにあ
る。
な課題を解決するために、特定のウレタンオリゴマー
(A)と希釈剤(B)を含有した樹脂組成物を使用する
ことにより前記課題を達成出来ることを見い出し、本発
明を完成するに至ったものである。即ち、本発明によれ
ば、(1)9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシアルコ
キシ)フェニル〕フルオレン(a)と任意成分として
(a)成分以外のポリオール化合物(b)と分子中に2
個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(c−1)とポ
リイソシアネート化合物(d)とエチレン性不飽和基含
有ポリヒドロキシ化合物(e)を反応させて得られるウ
レタンオリゴマー(A)と希釈剤(B)を含有する樹脂
組成物、(2)1分子中に2つ以上のエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂(f)とエチレン性不飽和基を有するモ
ノカルボン酸化合物(g)と多塩基酸無水物(c−2)
との反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂
(C)を含有する(1)記載の樹脂組成物、(3)ウレ
タンオリゴマー(A)の酸価が1〜200mgKOH/
gである(1)または(2)に記載の樹脂組成物、
(4)熱可塑性重合体(D)を含有する(1)ないし
(3)のいずれか1項に記載の樹脂組成物、(5)光重
合開始剤(E)を含有する(1)ないし(4)のいずれ
か1項に記載の樹脂組成物、(6)熱硬化成分(F)を
含有する(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の樹
脂組成物、(7)(1)ないし(6)のいずれか1項に
記載の樹脂組成物の硬化物、に関する。
レタンオリゴマー(A)と上記の希釈剤(B)との混合
物である。ここで使用されるウレタンオリゴマー(A)
の分子量は、重量平均分子量として、800〜100,
000が好ましく、またその酸価は1〜200mgKO
H/gが好ましい。
(A)は、前記したように9.9−ビス〔4−(2−ヒ
ドロキシアルコキシ)フェニル〕フルオレン(a)と任
意成分として(a)成分以外のポリオール化合物(b)
と分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物
(c−1)とポリイソシアネート化合物(d)とエチレ
ン性不飽和基含有ポリヒドロキシ化合物(e)を反応さ
せて得ることができる。
コキシ)フェニル〕フルオレン(a)の具体例として
は、例えば、9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル〕フルオレン、9.9−ビス〔4−(2
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、9.
9−ビス〔4−(2−ヒドロキシブトキシ)フェニル〕
フルオレン等が上げられる。
ば、アルキルポリオール、ポリエステルポリオール、ポ
リエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタ
ジェンポリオール、ポリシリコンポリオール、フェノー
リックポリオール及び/又は難燃ポリオール等が挙げら
れる。
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オ
クタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等が挙げられる。
ポリエステルポリオール、付加重合ポリエステルポリオ
ール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。縮
合型ポリエステルポリオールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジェチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−ヘキサ
ンジメタノール、ダイマー酸ジオール、ポリエチレング
リコール等ジオール化合物と、アジピン酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、セバシン酸等の有機多塩基酸との縮
合反応によって得られ、分子量は100〜100,00
0が好ましい。
は、ポリカプロラクトンが挙げられ、分子量は100〜
100,000が好ましい。ポリカーボネートポリオー
ルはポリオールの直接ホスゲン化、ジフェニルカーボネ
ートによるエステル交換法などによって合成され、分子
量は100〜100,000が好ましい。
系、PPG系、PTG系ポリオール等が挙げられる。P
EG系ポリオールは、活性水素を有する化合物を反応開
始剤として、エチレンオキサイドを付加重合させたもの
で、分子量は100〜100,000が好ましい。PP
G系ポリオールは、活性水素を有する化合物を反応開始
剤として、プロピレンオキサイドを付加重合させたもの
で、分子量は100〜100,000が好ましい。PT
G系ポリオールは、テトラヒドロフランのカチオン重合
によって合成され、分子量は100〜100,000が
好ましい。
ーテルポリオールとしては、ビスフェノールAのエチレ
ンキサイド付加物又はプロピレンオキサイド付加物等が
挙げられ、分子量は100〜100,000が好まし
い。
基含有(メタ)アクリル酸エステルとそれ以外の(メ
タ)アクリル酸エステルの共重合物である(メタ)アク
リルポリオール、ブタジェンの共重合物で末端にヒドロ
キシル基を有するホモ又はコポリマーであるポリブタジ
ェンポリオール、ジメチルポリシロキサンの両末端アル
キルアルコールなどのポリシリコンポリオール、分子内
にフェノール分子を含有するフェノーリックポリオー
ル、エポキシポリオール、リン原子、ハロゲン原子等を
含有する難燃ポリオール等が挙げられ、分子量は100
〜100,000が好ましい。これらポリオール化合物
は、単独又は2種以上を混合して使用することができ
る。
する多塩基酸無水物(c−2)としては、1分子中に酸
無水物基を2つ有する化合物が好ましく、無水ピロメリ
ット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルフォンテ
トラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無
水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテ
ート)等が挙げられ、単独又は2種以上を混合して使用
することができる。
は、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネ
ート,4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、ポリメリックMDI、1,5−ナフチレン
ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XD
I、水添MDI、リジンジイソシアネート、トリフェニ
ルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネート
フェニル)チオフォスフェート等が挙げられる。これら
ポリイソシアネート化合物は、単独又は2種以上を混合
して使用することができる。
合物(f)としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドキシプロピル(メタ)アク
リレート、グリシドールジ(メタ)アクリレート、カプ
ロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、グリセロールジアクリレート等の(メタ)アクリレ
ート系ポリヒドロキシ化合物が挙げられ、単独又は2種
以上を混合して使用することができる。
(A)は、例えば以下の様にして調製することができ
る。まず、9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシアルコ
キシ)フェニル〕フルオレン(a)と任意成分として
(a)成分以外のポリオール化合物(b)の混合物と分
子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(c−
1)を反応させてカルボキシル基含有末端アルコール化
合物を調製し、次いでポリイソシアネート化合物(d)
を反応させてカルボキシル基含有末端イソシアネートウ
レタンプレポリマーとし、その後エチレン性不飽和基含
有ポリヒドロキシ化合物(e)を反応させる。
は、9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシアルコキシ)
フェニル〕フルオレン(a)と任意成分として(a)成
分以外のポリオール化合物(b)の混合物の水酸基1当
量に対して、分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基
酸無水物(c−1)の0.5〜0.99当量(酸無水物
当量として)反応させるのが好ましい。(a)成分と
(b)成分の混合割合は、(a)成分、100部に対し
て(b)成分を0〜900部が好ましく、特に好ましく
は0〜100部である。このエステル化反応の反応温度
は60〜150℃、反応時間は1〜10時間が好まし
い。又、反応触媒としてトリフェニルホスフィン、トリ
エチルアミン等の塩基性化合物を上記反応原料の合計量
に対し通常0.05〜5重量%添加することもできる。
ル化合物にポリイソシアネート化合物(d)を反応させ
プレポリマーを得る。前記カルボキシル基含有末端アル
コール化合物の水酸基1当量に対して、ポリイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基は1.1〜2.1当量反
応させるのが好ましい。プレポリマー化反応の反応温度
は、通常、常温〜100℃、好ましくは50〜90℃で
ある。
ウレタンプレポリマーのイソシアネート基1当量に対し
て、エチレン性不飽和基含有ポリヒドロキシ化合物
(e)の水酸基の0.9〜1.5当量を反応させるのが
好ましく、特に好ましくは1.0〜1.1当量である。
反応混度は、通常、常温〜100℃、好ましくは50〜
90℃である。この反応中にラジカル重合によるゲル化
を防ぐために、通常、50〜2000ppmのハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メト
キシフェノール、p−ベンゾキノン等の重合禁止剤を添
加するのが好ましい。これら水酸基とイソシアネート基
の反応は無触媒で進行するが、例えば、トリエチルアミ
ン、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズジアセテー
ト等の触媒を添加しても良い。なお、この反応時に希釈
剤を加えるのが好ましい。
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ブチルセロソ
ルブアセテート、カルビトールアセテート、ジェチレン
グリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体;シ
クロヘキサノン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素
及び石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤等の有
機溶剤類やカルビトール(メタ)アクリレート、フェノ
キシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホ
リン、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート、トリス(2−ヒドロキシエチル)メソシアヌレー
トトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート等の光重合性モノマー類等
を挙げることができる。これら希釈剤は、1種又は2種
以上を加えても良い。
ば、前記の有機溶剤類、光重合性モノマー類や、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等の
水酸基含有有機溶剤類及び2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート等の水酸基含有光重合性モノマー類等を挙
げることができる。これら希釈剤は、1種又は2種以上
を加えても良い。
(B)成分の量は、(A)+(B)合計で組成物中10
〜80重量%が好ましく、特に20〜70重量%が好ま
しく、又、(A)と(B)の使用割合は、(A)が20
〜95重量%、(B)が5〜80重量%が好ましい。
飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(C)を使用しても良
い。不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(C)は、前記し
たように1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂(f)とエチレン性不飽和基を有するモノカル
ボン酸化合物(g)と多塩基酸無水物(c−2)との反
応生成物である。
エポキシ樹脂(f)としては、例えば、一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂。
(CH3)2−であり、nは1以上の整数であり、Mは
水素原子又は下記式(G)を示す。
し、nが1より大きい場合、Mの少なくとも1個は式
(G)を示し残りは水素原子を示す。) ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフ
ェノールメタン型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、
ビキレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ
樹脂などのグリシジルエーテル類;3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンなどの樹環式エポキシ
樹脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフ
タル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエ
ステルなどのグリシジルエステル類;テトラグリシジル
ジアミノジフェニルメタンなどのグリシジルアミン類;
トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキ
シ樹脂などが挙げられるが、一般式(1)で示されるエ
ポキシ樹脂が好ましい。なお、一般式(1)におけるn
はエポキシ当量から計算される。
(f)は、一般式(1)において、Mが水素原子である
原料エポキシ化合物(e’)のアルコール性水酸基とエ
ピクロルヒドリン等のエピハロヒドリンを反応させるこ
とにより得ることができる。原料エポキシ化合物は市販
されており、例えばエピコートシリーズ(エピコート1
009、1031:油化シェルエポキシ(株)製)、エ
ピクロンシリーズ(エピクロンN−3050、N−70
50:大日本インキ化学工業(株)製)、DERシリー
ズ(DER−642U、DER−673MF:ダウケミ
カル(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、
YDFシリーズ(YDF−2004、2007:東都化
成(株)製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂等が
あげられる。原料エポキシ化合物とエピハロヒドリンの
反応は、好ましくはジメチルスルホキシドの存在下に、
行われる。エピハロヒドリンの使用量は、原料エポキシ
化合物におけるアルコール性水酸基1当量に対して通常
1当量以上使用すれば良い。しかしながらアルコール性
水酸基1当量に対して15当量を超えると増量した効果
はほとんどなくなる一方、容積効率が悪くなる。
使用する。アルカリ金属水酸化物としては、例えば苛性
ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウム、水酸化カルシウム
などが使用できるが苛性ソーダが好ましい。アルカリ金
属水酸化物の使用量は、前記原料エポキシ化合物
(e’)のエポキシ化したいアルコール水酸基1当量に
対してほぼ1当量使用すれば良い。前記原料エポキシ化
合物(e’)のアルコール性水酸基を全量エポキシ化す
る場合は過剰に使用しても構わないが、アルコール性水
酸基1当量に対して2当量を超えると若干高分子化が起
こる傾向にある。
反応温度が30℃未満であると反応が遅くなり長時間の
反応が必要となる。反応温度が100℃を超えると副反
応が多く起こり好ましくない。
ジメチルスルホキシドを減圧下留去した後、有機溶剤に
生成樹脂を溶解させアルカリ金属水酸化物で脱ハロゲン
化水素反応を行うこともできる。
酸化合物(g)としては、例えば、(メタ)アクリル
酸、アクリル酸ダイマー、などが挙げられ、なかでも
(メタ)アクリル酸が好ましい。
飽和基を有するモノカルボン酸(b)を反応させ、エポ
キシ(メタ)アクリレート化合物を得る。エポキシ樹脂
のエポキシ基の1当量に対して(g)成分の総量のカル
ボキシル基の0.3〜1.2当量を反応させるのが好ま
しく、特に好ましくは、0.9〜1.05当量である。
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、
酢酸ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサン、テ
トラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ブチルセ
ロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導
体;シクロヘキサノン、シクロヘキサノールなどの脂環
式炭化水素及び石油エーテル、石油ナフサなどの石油系
溶剤等の溶剤類の1種又は2種以上を加えてもよい。
することが好ましい。触媒としては、例えばトリエチル
アミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアン
モニウムクロライド、トリフェニルスチビン、トリフェ
ニルホスフィン等があげられる。その使用量は、反応原
料混合物に対して、好ましくは、0.1〜10重量%、
特に好ましくは、0.3〜5重量%である。
するために、重合防止剤を使用することが好ましい。重
合防止剤としては、例えばメトキノン、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン等があげら
れる。その使用量は、反応原料混合物に対して好ましく
は、0.01〜1重量%、特に好ましくは0.05〜
0.5重量%である。反応温度は、60〜150℃、特
に好ましくは80〜120℃である。又、反応時間は好
ましくは5〜60時間である。
物(c−2)を反応させる。多塩基酸無水物(c−2)
としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、3−メチル−テトラヒドロ無水フタル
酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸等があげら
れる。その使用量は、前記エポキシ(メタ)アクリレー
ト中の水酸基に対して、水酸基1当量あたり、前記の多
塩基酸無水物の好ましくは0.05〜1.00当量反応
させる。反応温度は、60〜150℃、特に好ましくは
80〜100℃である。その使用量は、前記(A)と
(B)成分の総重量100重量部に対して通常0〜40
0重量部、好ましくは10〜300重量部となる割合が
適当である。
しても良い、熱可塑性重合体(D)としては、例えば、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
これら熱可塑性重合体(D)には、カルボキシル基を有
する重合体とカルボキシル基を有しない重合体がある
が、好ましくは、カルボキシル基を有する重合体が好ま
しく用いることができる。より具体的には、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸ラウリル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル
アミド、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノエチルアクリレート、スチレン/
アレイン酸共重合体のハーフエステル等が挙げられる。
これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
00〜300,000とすることが好ましい。この重量
平均分子量が10,000未満では、本発明の樹脂組成
物をフイルム状にする場合、フイルム性が低下する傾向
があり、300,000を超えると現像性が低下する傾
向がある。また、(D)成分のカルボキシル基含有率
は、0〜50モル%であることが好ましい。より好まし
くは、15〜50モル%である。(D)成分は、アルカ
リ水溶液に可溶又は膨潤可能であることが好ましい。
総重量100重量部に対して通常0〜400重量部、好
ましくは10〜300重量部となる割合が適当である。
ても良い。光重合開始剤(E)としては、例えばベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジェトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジェトキ
シアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フ
ェニル〕−2−モルホリノープロパン−1−オンなどの
アセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−タ
ーシャリーブチルアントラキノン、2−クロロアントラ
キノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノ
ン類;2,4−ジエチルチオキサントキン、2−イソプ
ロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなど
のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケター
ル、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベン
ゾフェノン、4,4−ビスメチルアミノベンゾフェノン
などのベンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられ
る。
して使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチル
ジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N−ジメ
チルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体
等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。
分と(B)成分と(C)成分の総重量100重量部に対
して通常0.5〜20重量部、好ましくは2〜15重量
部となる割合が好ましい。
分として、熱硬化成分(F)を用いることが好ましく、
これを用いることにより、半田耐熱性や電気特性に優れ
たプリント配線板用材料とすることができる。本発明で
用いる熱硬化成分(F)としては、ウレタンオリゴマー
(A)や不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(C)と熱硬
化する官能基を分子中に有するものであればよく、特に
特定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、メ
ラミン化合物、尿素化合物、オキサゾリン化合物、フェ
ノール化合物などを挙げる事ができる。エポキシ樹脂と
しては、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・ノ
ボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、
臭素化エポキシ樹脂、ビキレノール型エポキシ樹脂、ビ
フェノール型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル
類;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカル
ボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン
カルボキシレ−ト、1−エポキシエチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンなどの脂環式エポキシ樹脂;フタル
酸ジグリシジルエステル,テトラヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどの
グリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフ
ェニルメタンなどのグリシジルアミン類;トリグリシジ
ルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂などが
挙げられる。なかでも、融点が50℃以上のエポキシ樹
脂が乾燥後タックのない光重合性皮膜を形成することが
でき好ましい。
ミンとホルマリンとの重縮合物であるメラミン樹脂が挙
げられる。尿素化合物としては、尿素、尿素とホルマリ
ンの重縮合物である尿素樹脂などが挙げられる。
ゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−フェニル
−2−オキサゾリン、2,5−ジメチル−2−オキサゾ
リン、5−メチル−2−フェニル−2−オキサゾリン、
2,4−ジフェニルオキサゾリン等が挙げられる。
ノール、クレゾール、キレノール、カテコール、レゾル
シン、ハイドロキノン、ピロガロール、レゾールなどが
挙げられる。
(A)や(C)成分中のカルボキシル基との反応性に優
れ、かつ銅との密着性も良好である点からエポキシ樹脂
が好ましい。
囲は、通常、前記(A)や(C)成分中のカルボキシル
基1個当り、該熱硬化成分(F)の官能基が通常0.2
〜3.0当量となる割合である。なかでもプリント配線
板にした際の半田耐熱性や電気特性に優れる点から1.
0〜1.5当量となる割合が好ましい。
シ樹脂を使用する場合は、前記(A)や(C)成分中の
カルボキシル基との反応を促進するためにエポキシ樹脂
の硬化促進剤を用いることが好ましい。エポキシ樹脂の
硬化促進剤としては具体的には、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−3−メチルイミダゾール、2−ウンデ
シルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−エチルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−ウンデシルイミダゾール、等のイミダゾール化
合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベン
ゾグアナミン、エチルジアミノトリアジン、2,4−ジ
アミノトリアジン、2,4−ジアミノ−6−トリルトリ
アジン、2,4−ジアミノ−6−キシリルトリアジン等
のトリアジン誘導体;トリメチルアミン、トリエタノー
ルアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、ピリジ
ン、m−アミノフェノール等の三級アミン類;ポリフェ
ノール類などが挙げられる。これらの硬化促進剤は単独
または併用して使用する事が出来る。
リゴマー(A)、希釈剤(B)、不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂(C)、熱可塑性重合体(D)、光重合開始
剤(E)及び熱硬化成分(F)に、さらに必要に応じて
各種の添加剤、例えば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸
化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、クレーな
どの充填剤、アエロジルなどのチキソトロピー付与剤;
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化
チタンなどの着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリン
グ剤や消泡剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエーテルなどの重合禁止剤などを組成物の諸性能を
高める目的で添加することが出来る。
記、樹脂組成物に混合してもよいが、プリント回路板へ
の塗布前に混合して用いるのが好ましい。すなわち、前
記、(A)や(C)成分を主体とし、これにエポキシ硬
化促進剤等を配合した主剤溶液と、前記(F)成分を主
体とした硬化剤溶液の二液型に配合し、使用に際してこ
れらを混合して用いることが好ましい。
層間の絶縁材として、またプリント基板用のソルダーレ
ジスト等のレジストインキとして有用である他、塗料、
コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
線照射により上記の本発明の樹脂組成物を硬化させたも
のである。紫外線等のエネルギー線照射による硬化は常
法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場
合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン
灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の
紫外線発生装置を用いればよい。本発明の樹脂組成物の
硬化物は、例えば永久レジストやビルドアップ工法用の
層間絶縁材としてプリント基板のような電気・電子部品
に利用される。この硬化物層の膜厚は通常0.5〜16
0μm程度で、1〜60μm程度が好ましい。
うにして得ることができる。即ち、液状の樹脂組成物を
使用する場合、プリント配線用基板に、スクリーン印刷
法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテ
ンコート法等の方法により通常5〜160μmの膜厚で
本発明の組成物を塗布し、塗膜を通常60〜110℃、
好ましくは60〜100℃の温度で乾燥させることによ
り、タックフリーの塗膜が形成できる。その後、ネガフ
ィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを塗膜
に直接に接触させ(又は接触しない状態で塗膜の上に置
く)、紫外線を10〜2000mJ/cm2程度の強さ
で照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例え
ばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング
等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線
を照射し、次いで通常100〜200℃、好ましくは1
40〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、可
撓性に優れ、レジスト膜の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、
密着性、電気特性等の諸特性を満足する永久保護膜を有
するプリント配線板が得られる。
は、例えばトリクロロエタン等のハロゲン類、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類;γ−ブチロラ
クトンなどのラクトン類;ブチルセロソルブアセテー
ト、カルビトールアセテート、ジェチレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート等のグリコール誘導体;シクロヘキサノ
ン、シクロヘキサノールなどの脂環式炭化水素及び石油
エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤等の溶剤類、
水、アルカリ水溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナト
リウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類など
のアルカリ水溶液が使用できる。また、光硬化させるた
めの照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧
水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプまたはメタルハ
ライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線
なども露光用活性光として利用できる。
説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでな
いことはもとよりである。なお、以下において「部」と
あるのは、特に断りのない限り「重量部」を示す。
合成例) 合成例1 9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕フルオレン876g、ポリテトラメチレングリコー
ル(平均分子量650)650g、無水ピロメリット酸
436g及びカルビトールアセテート638.9gを仕
込み、100℃で10時間反応し、固形分の水酸基価;
57.2、固形分の酸価;114.4の、カルボキシル
基含有末端アルコール化合物を得た。次いで、トリレン
ジイソシアネート348gを仕込み、イソシアネート基
濃度が2.85%になるまで、85℃で約15時間反応
させた。次いで、2−ヒドロキシエチルアクリレート2
44g、メトキシフェノール1.6gを仕込み85℃で
約10時間反応させ、イソシアネート濃度が0.3%に
なったところで反応を終了し、重量平均分子量が約40
00(GPC法による)で固形分の酸価が87.8mg
KOH/gのカルビトールアセテート20重量%含有の
ウレタンオリゴマー(A−1)を得た。
の合成例) 合成例2 前記、一般式(2)においてXが−CH2−、平均の重
合度nが6.2であるビスフェノールF型エポキシ化合
物(エポキシ当量950g/eq、軟化点85℃)38
0部とエピクロルヒドリン925部をジメチルスルホキ
シド462.5部に溶解させた後、攪拌下で70℃で9
8.5%NaOH60.9部(1.5モル)を100分
かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行
った。反応終了後、水250部を加え水洗を行った。油
水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半及び過
剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、
次いでジメチルスルホキシドを留去し、副生塩を含む反
応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解さ
せ、更に30%NaOH10部を加え、70℃で1時間
反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行っ
た。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸
留回収して、エポキシ当量310g/eq、軟化点69
℃のエポキシ樹脂(a)を得た。得られたエポキシ樹脂
(a)は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質
ビスフェノールF型エポキシ化合物におけるアルコール
性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたもの
であった。このエポキシ樹脂(a)310部及びカルビ
トールアセテート251部を仕込み、90℃に加熱攪拌
し、溶解した。得られた溶液を60℃まで冷却し、アク
リル酸60部、ダイマー酸(酸価(mgKOH/g)=
196)97部、メチルハイドロキノン0.8部、トリ
フェニルホスフィン2.5部を加え、80℃で加温溶解
し、98℃で35時間反応させ、酸価が0.5mgKO
H/g、固形分が65%であるエポキシアクリレートを
得た。次いで、このエポキシアクリレート718.5
部、無水コハク酸100部、カルビトールアセテート5
4部を仕込み、90℃で6時間反応し、固形分酸価が9
9mgKOH/g、固形分が65%である不飽和基含有
ポリカルボン酸樹脂(A−1)を得た。
21.5gをフラスコに入れておき、85℃に昇温し1
時間放置した。次に、メタクリル酸13.5g、メタク
リル酸メチル46.8g、アクリル酸エチル38.2
g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3.2g、ア
クリル酸2−エチルヘキシル1.5g、アゾビスイソブ
チロニトリル0.17g、メチルセルソルブ18.7g
及びトルエン12.5gの溶解液を4時間で滴下反応さ
せた。その後メチルセロソルブ7.1gを加え2時間保
温し、メタクリル酸0.6g、アゾビスイソブチロニト
リル0.54g、メチルセロソルブ2.9g及びトルエ
ン1.9gの溶解液を添加し更に2時間保温した。その
後、アゾビスイソブチロニトリル0.024gをメチル
セロソルブ1.2gに溶解した溶液を添加して5時間保
温後、ハイドロキノン0.01gを加え冷却し、平均分
子量84000、不揮発分38.5重量%の固形分酸価
(mgKOH/g)85のカルボキシル基を有する熱可
塑性重合体を得た。
(C−1)及び(D−1)を表1に示す配合割合で混合
し、次いで光重合開始剤(E)(チバ・スペシャリティ
ーケミカルズ社製、イルガキュアー907:2−メチル
−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォ
リノープロパン−1−オン10部、及びジェチルチオキ
サントン1.2部)、希釈剤(B)(日本化薬(株)
製、KAYARAD DPHA;ジペンタエリスリトー
ルペンタ及びヘキサアクリレート混合物)16部、充填
剤(微粉シリカ)10部、エポキシ硬化促進剤(メラミ
ン)1.2部、シリコン系消泡剤(信越化学工業社製、
KS−66)1.0部を表1に示す組み合わせで配合
し、三本ロールミルを用いて混練して主剤(配合成分
((XA−1)〜(XA−3)、及び(XX−1))を
調製した。一方、表2に示す割合で熱硬化成分(F)
(エポキシ樹脂)を硬化剤として用いた(配合成分(H
−1)〜(H−4))。使用に際しては、上記主剤と硬
化剤を表3に示す組合せで混合してソルダーレジスト組
成物を調製した。
ビスフェノールAエポキシ樹脂(カルビトールアセテー
ト含有、固形分濃度75%) *2;YR−528:東都化成(株)製、ゴム変性エポ
キシ樹脂 *3;YX−4000:油化シェルエポキシ社製、ビス
フェノール型エポキシ樹脂 *4;DEN−438:ダウケミカル社製、フェノール
ノボラックエポキシ樹脂
価は、次のようにして行った。即ち、表3に示す各実施
例及び比較例のレジスト組成物をスクリーン印刷により
プリント回路基板(イミドフィルムに銅箔を積層したも
の)に塗布し、80℃で20分乾燥した。その後、この
基板にネガフィルムを当て、所定のパターン通りに露光
機を用いて500mJ/cm2の積算露光量で紫外線を
照射し、有機溶剤又は1wt%Na2CO3水溶液で現像
を行い、さらに150℃で50分熱硬化して試験基板を
作製した。得られた試験基板について、アルカリ現像
性、はんだ耐熱性、可撓性、耐熱劣化性、及び無電解金
メッキ耐性の特性評価を行った。その結果を表3に示
す。なお、評価方法及び評価基準は、次の通りである。
燥を行い、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液でのスプ
レー現像による現像性を評価した。 ○・・・・目視により残留物無し。 ×・・・・目視により残留物有り。
フラックスを塗布して260℃の溶融はんだに10秒間
浸漬した後、セロハン粘着テープで剥離したときの硬化
膜の状態で判定した。 ○・・・・異常なし。 ×・・・・剥離あり。
り曲げ時の状態で判断した。 ○・・・・亀裂無し。 △・・・・やや亀裂有り。 ×・・・・折り曲げ部に亀裂が入って硬化膜が剥離し
た。
5日間放置した後、180度べた折り曲げ時の状態で判
断した。 ○・・・・亀裂無し。 △・・・・やや亀裂有り。 ×・・・・折り曲げ部に亀裂が入って硬化膜が剥離し
た。
試験基板に金メッキを行った後、セロハン粘着テープで
剥離したときの状態で判定した。 ○・・・・異常無し。 △・・・・若干剥離あり。 ×・・・・剥離なし。
酸性脱脂液((株)日本マクダーミッド製、Metex
L−5Bの20Vol/%水溶液)に3分間浸漬して脱
脂し、次いで流水中に3分間浸漬して水洗した。次に試
験基板を14.3wt%過硫酸アンモン水溶液に室温で
3分間浸漬し、ソフトエッチを行い、次いで流水中に3
分間浸漬して水洗した。10Vol%硫酸水溶液に室温
で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に30秒〜1分
間浸漬して水洗した。次いで試験基板を30℃の触媒液
((株)メルテックス製、メタルプレートアクチベータ
ー350の10Vol%水溶液)に7分間浸漬し、触媒
付与を行った後、流水中に3分間浸漬して水洗した。触
媒付与を行った試験基板を、85℃のニッケルメッキ液
の20Vol%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し
て、無電解ニッケルメッキを行った。10Vol%硫酸
水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に
30秒〜1分間浸漬して水洗した。次いで、試験基板を
95℃の金メッキ液((株)メルテックス製、オウロレ
クトロレスUP15Vol%とシアン化金カリウム3V
ol%の水溶液、pH6)に10分間浸漬して無電解金
メッキを行った後、流水中に3分間浸漬して水洗し、ま
た60℃の温水に3分間浸漬して湯洗した。十分に水洗
後、水をよく切り、乾燥し、無電解金メッキした試験基
板を得た。
明の樹脂組成物は良好なアルカリ現像性を示し、又ハン
ダ耐熱性、可撓性、耐熱劣化性及び無電解金メッキ性に
優れた硬化膜を与える。
熱性、耐熱劣化性、無電解金メッキ耐性に優れ、有機溶
剤又は希アルカリ溶液で現像ができ、ソルダーレジスト
用及び層間絶縁層用に適する樹脂組成物が得られた。こ
の樹脂組成物は、プリント配線板、特にフレキシブルプ
リント配線板のソルダーレジスト用及び層間絶縁層用に
適する。
Claims (7)
- 【請求項1】9.9−ビス〔4−(2−ヒドロキシアル
コキシ)フェニル〕フルオレン(a)と任意成分として
(a)成分以外のポリオール化合物(b)と分子中に2
個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(c−1)とポ
リイソシアネート化合物(d)とエチレン性不飽和基含
有ポリヒドロキシ化合物(e)を反応させて得られるウ
レタンオリゴマー(A)と希釈剤(B)を含有する樹脂
組成物。 - 【請求項2】1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂(f)とエチレン性不飽和基を有するモノ
カルボン酸化合物(g)と多塩基酸無水物(c−2)と
の反応物である不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(C)
を含有する請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】ウレタンオリゴマー(A)の酸価が1〜2
00mgKOH/gである請求項1または2に記載の樹
脂組成物。 - 【請求項4】熱可塑性重合体(D)を含有する請求項1
ないし3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】光重合開始剤(E)を含有する請求項1な
いし4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】熱硬化成分(F)を含有する請求項1ない
し5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 【請求項7】請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
樹脂組成物の硬化物。
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