JP4131600B2 - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板用樹脂組成物として有用な、アルカリ水溶液で現像できる樹脂組成物及びその硬化物に関する。更に詳細には、フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用層間電気絶縁材料等のレジストインキとして有用な、現像性に優れ、その硬化皮膜が、密着性、可撓性(屈曲性)、半田耐熱性、耐薬品性、耐金メッキ性等に優れる樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上にスクリーン印刷などの方法によって形成した配線(回路)パターンを外部環境から保護したり、電子部品をプリント配線板に表面実装する際に行われるはんだ付け工程において、不必要な部分にはんだが付着しないように保護するために、カバーコートもしくはソルダーマスクと呼ばれる保護層をプリント配線板上に被覆することが行われている。従来、かかる用途に使用されるソルダーレジストインキとしては、主として多官能エポキシ樹脂系のものが使用されてきたが、得られる硬化膜は耐熱性は良好であるが可撓性が低いという問題があった。従って、このようなソルダーレジストインキは、硬化膜の可撓性(屈曲性)が要求されないリジット板にその用途が限定され、近年使用されることが多くなってきたフレキシブルプリント配線板(FPC)への使用は困難である。
【0003】
前記のような事情から、近時、可撓性を有するレジストインキとして数多くの提案がなされている。例えば、特開平2−269166号にはポリパラバン酸、エポキシ樹脂及び極性溶媒からなる熱硬化型のソルダーレジストインキが、また特開平6−41485号にはポリパラバン酸とフェノキシ樹脂を必須成分とする熱乾燥型のソルダーレジストインキが提案されている。しかしながら、これらのソルダーレジストは、スクリーン印刷によってレジストパターンを形成するものであるため、スクリーンの線幅等が制限されるなど、今日の高密度化に伴う微細な画像形成への対応は困難である。このため近年においては、特開平2−173749号、特開平2−173750号、特開平2−173751号等にみられるような写真現像型のものの提案もみられるが、未だ充分な可撓性を付与するまでには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、今日のプリント回路の高密度化に対応し得る微細な画像を活性エネルギー線に対する感光性に優れ、露光及び有機溶剤、水又は希アルカリ水溶液による現像により形成できると共に、後硬化(ポストキュア)工程で熱硬化させて得られる硬化膜が可撓性に富み、はんだ耐熱性、耐熱劣化性、無電解金メッキ耐性、耐酸性及び耐水性等に優れた皮膜を形成するような有機溶剤、又はアルカリ現像型の、特にフレキシブルプリント配線板用レジストインキに適する樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記のような課題を解決するために種々検討した結果、特定のポリカルボン酸樹脂(A)又はポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)を含有した樹脂組成物を用いることにより前記課題を解決出来ることを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明は、
(1)分子中に2個のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(b)を反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)と希釈剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)上記(1)記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)と多塩基酸無水物(a−3)の反応物(A−1)と希釈剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(3)上記(1)記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)または上記(2)記載の反応物(A−1)、と有機ポリイソシアネート化合物(C)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)と希釈剤(B)を含有する樹脂組成物、
(4)不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、反応物(A−1)と不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)の酸価が10〜150mgKOH/gである(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の樹脂組成物、
(5)光重合開始剤(C)及び熱硬化成分(D)を含有する(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の樹脂組成物、
(6)レジストインキ用である(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の樹脂組成物、
(7)(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の樹脂組成物の硬化物、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂組成物は、上記の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、反応物(A−1)又は不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)、と希釈剤(B)とを含有し、必要に応じ光重合開始剤(C)及び熱硬化成分(D)を含有する混合物である。ここで使用される(A)成分、(A−1)成分及び(A’)成分の酸価(mgKOH/g)は、それぞれ10〜150が好ましく、特に好ましくは30〜120である。
【0007】
本発明で用いる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)は、分子中に2個のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(b)を反応させることにより得られる。具体的には、前記(b)成分中のエポキシ基1当量に対して前記(a)成分のカルボキシル基1.1〜2.2当量、より好ましくは1.3〜2.0当量を反応させることにより得ることができる。
【0008】
前記(a)成分としては、例えば、分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(a’−1)1モルと水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)約2モルを反応させることにより得られる半エステル化合物(a−1)や無水トリメット酸1モルと前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)約1モルを反応させることにより得られる半エステル化合物(a−2)等を挙げることができる。
【0009】
前記分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(a’−1)としては、例えば無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)等の多塩基カルボン酸無水物が挙げられる。これらは、単独又は2種を混合して使用することができる。
【0010】
前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェニルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0011】
前記の分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(a’−1)と前記の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)の反応物である半エステル化合物(a−1)や無水トリメット酸と前記の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)の反応物である半エステル化合物(a−2)は、公知のエステル化法で得ることができる。エステル化反応の温度は60〜100℃、反応時間は1〜10時間が好ましい。反応触媒としてトリエチルアミン等のアミン化合物を0.1〜5重量%添加してもよい。反応中、重合を防止するために、重合禁止剤として、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノンを100〜3000ppm程度添加してもよい。
【0012】
更に、必要に応じて、反応時に希釈剤を使用することができる。希釈剤としては、例えば、有機溶剤類や光重合性モノマー類を挙げることができる。有機溶剤類としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素及び石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。これら有機溶剤類は、1種又は2種以上を混合して用いても良い。
【0013】
光重合性モノマー類としては、例えばカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0014】
前記の分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(b)としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物(b−1)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物(b−2)等を挙げることができる。
【0015】
前記、(a)成分と(b)成分の反応において、反応温度は60〜150℃、反応時間は、5〜40時間が好ましい。反応触媒としては、例えばテトラメチルアンモニウムクロライド、P−N,N−ジメチルアミノフェノール、2,4,6−トリス−N,N−ジメチルアミノフェノール、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン等の塩基性化合物を0.1〜5重量%添加してもよい。反応中、希釈剤として、前記の有機溶剤類や光重合性モノマー類を用いることができる。
【0016】
本発明で用いる反応物(A−1)は不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)に多塩基酸無水物(a−3)を反応させることにより得られる。多塩基酸無水物(a−3)としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。このエステル化反応は上記の半エステル化合物(a−1)や(a−2)の製法と同様にして行うことができる。
【0017】
本発明で用いる不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)は、前記の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)または反応物(A−1)を有機ポリイソシアネート化合物(C)でウレタン化することにより得ることができる。具体的には、前記の(C)成分のイソシアネート基1当量に対して、前記の(A)成分または(A−1)成分の水酸基1.05〜10当量、より好ましくは1.1〜5.0当量を反応させることにより得ることができる。ウレタン化反応の反応温度は、通常、常温〜100℃、好ましくは50〜90℃である。
【0018】
有機ポリイソシアネート化合物(C)としては、例えば2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、(MDI)、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサンメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、水添MDI等のポリイソシアネート化合物や、これらポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の反応物である末端イソシアネートウレタンプレポリマー等を挙げることができる。ポリオール化合物としては、例えばポリアルキルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリ(メタ)アクリルポリマーポリオール、ポリシロキサンポリオール等があげられる。
【0019】
本発明の樹脂組成物に含まれる(A)、(A−1)又は(A’)成分の量は、組成物中10〜80重量%が好ましく、特に20〜70重量%が好ましい。
【0020】
本発明では、希釈剤(B)を使用する。希釈剤(B)の量は、組成物中10〜60重量%が好ましく、特に15〜50重量%が好ましい。希釈剤(B)としては、例えば前記の有機溶剤類やアルコール性水酸基を有する有機溶剤、あるいは前記の光重合性モノマー類等を挙げることができる。アルコール性水酸基を有する有機溶剤としては、例えばカルビトール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等があげられる。
【0021】
本発明では光重合開始剤(C)を使用してもよい。光重合開始剤(C)は本発明の樹脂組成物を紫外線照射により硬化させる場合に使用する。その使用量は、(A)、(A−1)または(A’)成分、(B)成分及び後記の(D)成分の総重量100重量部に対して、0〜20重量部、好ましくは2〜15重量部となる割合が好ましい。
【0022】
光重合開始剤(C)としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノープロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキノン類:2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類等が挙げられる。
【0023】
これらは、単独または2種以上の混合物として使用できる。さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。
【0024】
本発明では、熱硬化成分(D)を使用しても良い。これを用いることにより、半田耐熱性や電気特性に優れたプリント配線板用材料とすることができる。熱硬化成分(D)としては、前記(A)、(A−1)又は(A’)成分と熱硬化する官能基を分子中に有するものであればよく、特に特定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、メラミン化合物、尿素化合物、オキサゾリン化合物、フェノール化合物などを挙げることができる。
【0025】
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビキレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル類;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンなどの脂環式エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルアミン類;トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂などが挙げられる。なかでも、融点が50℃以上のエポキシ樹脂が乾燥後タックのない光重合性皮膜を形成することができ好ましい。
【0026】
メラミン化合物としては、例えばメラミン、メラミンとホルマリンとの重縮合物であるメラミン樹脂が挙げられる。尿素化合物としては、例えば尿素、尿素とホルマリンの重縮合物である尿素樹脂などが挙げられる。オキサゾリン化合物としては、例えば2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン、2,5−ジメチル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−フェニル−2−オキサゾリン、2,4−ジフェニルオキサゾリン等が挙げられる。また、フェノール化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キレノール、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロール、レゾールなどが挙げられる。
【0027】
これらの熱硬化成分(D)の中でも特に(A)、(A−1)又は(A’)成分中のカルボキシル基との反応性に優れ、かつ銅との密着性も良好である点からエポキシ樹脂が好ましい。
【0028】
上記熱硬化成分(D)の使用量の好適な範囲は、通常、前記(A)、(A−1)又は(A’)成分中のカルボキシル基1個当り、該熱硬化成分(D)の官能基が0.2〜3.0当量となる割合である。なかでもプリント配線板にした際の半田耐熱性や電気特性に優れる点から0.6〜1.5当量となる割合が好ましい。この(D)成分は、予め樹脂組成物に混合してもよいが、プリント回路板への塗布前に混合して用いるのが好ましい。すなわち、前記の(A)、(A−1)又は(A’)成分を主体とし、これにエポキシ硬化促進剤等を配合した主剤溶液と、(D)成分を主体とした硬化剤溶液の二液型に配合し、使用に際してこれらを混合して用いることが好ましい。
【0029】
上記熱硬化成分(D)としてエポキシ樹脂を使用する場合は、前記(A)、(A−1)及び(A’)成分中のカルボキシル基との反応を促進するためにエポキシ樹脂の硬化促進剤を用いることが好ましい。エポキシ樹脂の硬化促進剤としては、例えば2−メチルイミダゾール、2−エチル−3−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、等のイミダゾール化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、エチルジアミノトリアジン、2,4−ジアミノトリアジン、2,4−ジアミノ−6−トリルトリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリルトリアジン等のトリアジン誘導体;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、ピリジン、m−アミノフェノール等の三級アミン類;ポリフェノール類などが挙げられる。これらの硬化促進剤は単独または併用して使用する事が出来る。
【0030】
本発明では、前記した(A)、(A−1)又は(A’)成分、希釈剤(B)、光重合開始剤(C)及び熱硬化成分(D)に、更に必要に応じてエポキシ(メタ)アクリレートやカルボキシル基変性エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類、ポリマー類や各種の添加剤等を組成物の諸性能を高める目的で添加することが出来る。
【0031】
(メタ)アクリレートオリゴマー類としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート、これらエポキシ(メタ)アクリレートと多塩基酸無水物(無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)との反応物であるカルボキシル基変性エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー類;(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステル類との共重合物、水溶性モノマーであるN−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリンあるいは(メタ)アクリルアミド等と(メタ)アクリル酸エステル類の共重合物等のポリマー類があげられる。
【0032】
各種の添加剤としては、例えばタルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、クレーなどの充填剤、アエロジルなどのチキソトロピー付与剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタンなどの着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤等があげられる。
本発明の組成物は前記各薬剤を前記したような割合で混合しロールミル等で混練することにより得られる。
【0033】
本発明の樹脂組成物は、液状で電子部品の層間の絶縁材として、またプリント基板用のソルダーレジスト等のレジストインキとして有用である他、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。更に、必要に応じて、ポリエステルフィルム等の基材に塗布し、有機溶剤を除去し、本発明の組成物をフィルム状にして用いることもできる。
【0034】
本発明の硬化物は、紫外線等のエネルギー線照射により上記の本発明の樹脂組成物を硬化させたものである。紫外線等のエネルギー線照射による硬化は常法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。本発明の樹脂組成物の硬化物は、例えば永久レジストやビルドアップ工法用の層間絶縁材としてプリント基板のような電気・電子部品に利用される。この硬化物層の膜厚は0.5〜160μm程度で、1〜60μm程度が好ましい。
【0035】
本発明のプリント配線板は、例えば次のようにして得ることができる。即ち、液状の樹脂組成物を使用する場合、プリント配線用基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により5〜160μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、塗膜を60〜110℃、好ましくは60〜100℃の温度で乾燥させることにより、タックフリーの塗膜が形成できる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを塗膜に直接に接触させ(又は接触しない状態で塗膜の上に置く)、紫外線を10〜2000mJ/cm2程度の強さで照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで100〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、可撓性に優れ、レジスト膜の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、電気特性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
【0036】
上記、現像に使用される有機溶剤としては、例えばトリクロロエタン等のハロゲン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体;シクロヘキサノン、シクロヘキサノールなどの脂環式炭化水素及び石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤等の溶剤類、水、アルカリ水溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプまたはメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども露光用活性光として利用できる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」とあるのは、特に断りのない限り「重量部」を示す。
(分子中に2個のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(a)の合成)
合成例1
無水トリメット酸192g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、カルビトールアセテート77g及びp−メトキシフェノール0.2gを仕込み、95℃で15時間反応し、分子中に2個のカルボキシル基を有するモノアクリレート化合物(固形分の酸価(mgKOH/g)364)のカルビトールアセテート(20%)混合物を得た。
【0038】
合成例2
無水ピロメリット酸218g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート232g(2モル)、カルビトールアセテート112.5g、トリエチルアミン2.7g及びp−メトキシフェノール0.3gを仕込み、85℃で10時間反応し、分子中に2個のカルボキシル基を有するジアクリレート化合物(固形分の酸価(mgKOH/g)247.7)のカルビトールアセテート(20%)混合物を得た。
【0039】
(不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)の合成)
合成例3
合成例1で得た化合物1155g(3モル)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート828、エポキシ当量180、分子量360)720g(2モル)、カルビトールアセテート470.8g、トリフェニルホスフィン7g及びp−メトキシフェノール1.2gを仕込み、95℃で約30時間反応し、固形分の酸価(mgKOH/g)60のカルビトールアセテート20%希釈品を得た。
【0040】
合成例4
合成例2で得た化合物1132.5g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート828、エポキシ当量180、分子量360)252g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート1001、エポキシ当量600、分子量1200)360g、カルビトールアセテート153g、トリフェニルホスフィン5.7g及びp−メトキシフェノール0.9を仕込み、95℃で約30時間反応し、固形分の酸価(mgKOH/g)73のカルビトールアセテート20%希釈品を得た。
【0041】
合成例5(反応物(A−1)の合成)
合成例3で得られた不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)2346g、テトラヒドロ無水フタル酸228gを仕込み、95℃で8時間反応し、固形分酸価100mgKOH/gのカルビトールアセテート18.3%希釈品(A−1)を得た。
【0042】
合成例6(不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)の合成)
合成例3で得た不飽和含有ポリカルボン酸樹脂(A)2354g(水酸基4当量)、ヘキサメチレンジイソシアネート84g(イソシアネート基1当量)及びカルビトールアセテート21gを仕込み50℃で5時間反応し、固形分の酸価(mgKOH/g)57のカルビトールアセテート20%希釈品を得た。
【0043】
合成例7(比較例のための樹脂の合成例)
下記式(2)で表されるビスフェノールF型エポキシ化合物(エポキシ当量950g/cq、軟化点85℃、nは約6.2)380gとエピクロルヒドリン925gをジメチルスルホキシド462.5gに溶解させた後、攪拌下70℃で98.5%NaOH60.9g(1.5モル)を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行った。
【0044】
【化1】
【0045】
反応終了後、水250gを加え水洗を行った。油水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半及び過剰の未反応エピクールヒドリンを減圧下に蒸留回収し、次いでジメチルスルホキシドを留去し、副生塩を含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750gに溶解させ、更に30%NaOH 10gを加え、70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200gで2回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量310g/eq、軟化点69℃のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質ビスフェノールF型エポキシ化合物におけるアルコール性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたものであった。このエポキシ樹脂310g及びカルビトールアセテート206.8gを仕込み、90℃で攪拌、溶解した。得られた溶液を60℃まで冷却し、アクリル酸72g、メチルハイドロキノン0.3g、トリフェニルホスフィン1.7gを加え、80℃で加熱溶解し、98℃で32時間反応させ、酸価2.0mgKOH/g、固形分が65%であるエポキシアクリレートを得た。次いで、このエポキシアクリレート590.8g、無水コハク酸83.3g、カルビトールアセテート44.9gを仕込み、90℃で6時間反応し、固形分酸価が100mgKOH/g、固形分が65%であるカルボキシル基含有樹脂を得た。
【0046】
実施例1−4、比較例1,2
前記、合成例3〜7で得られた樹脂、光重合性モノマー(日本化薬(株)製、KAYARAD DOHA:ジペンタエタスリトールペンタ及びヘキサアクリレート混合物)、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ−ケミカルズ(株)製のイルガキュアー907(2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン)及び日本化薬(株)製のKAYACURE DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン))、充填剤(微粉シリカ)、エポキシ硬化促進剤(メラミン)、シリコーン系消泡剤(信越化学工業(株)製、KS−66)を表1に示す割合で配合し、三本ロールミルを用いて混練して主剤(配合成分(a−1)〜(a−3)を調製した。一方、表2に示す割合で種々のエポキシ樹脂を、硬化剤として、調製した(配合成分(b−1)又は(b−2))。使用に際しては、上記主剤と硬化剤を表3に示す組み合わせで混合して、レジストインキ組成物を調製した。
【0047】
【0048】
【0049】
注)*1 YR−528:東都化成(株)製、ゴム変性エポキシ樹脂。
*2 DEN−438:ダウケミカル(株)製、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂でカルビトールアセテート20%希釈品で使用。
*3 エピコート1001:油化シェルエポキシ(株)製、ビスフエノールAエポキシ樹脂でカルビトールアセテート25%希釈品で使用。
【0050】
評価方法:得られた各レジスト組成物の評価は、次のようにして行った。即ち、下記表3に示す各実施例及び比較例のレジスト組成物をスクリーン印刷によりプリント回路基板(イミドフィルムに銅箔を積層したもの)に塗布し、80℃で20分乾燥した。その後、この基板にネガフィルムを当て、所定のパターン通りに露光機を用いて500mJ/cm2の積算露光量で紫外線を照射し、有機溶剤又は1重量%Na2CO2水溶液で現像を行い、さらに150℃で50分熱硬化して試験基板を作製した。得られた試験基板について、アルカリ現像性、ハンダ耐熱性、可撓性、耐熱劣化性、及び無電解金メッキ耐性の特性評価を行った。その結果を表3に示す。なお、評価方法及び評価基準は、次の通りである。
【0051】
(1)現像性:80℃で60分間塗膜の乾燥を行い、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液でのスプレー現像による現像性を評価した。
○・・・・目視により残留物無し。
×・・・・目視により残留物有り。
(2)ハンダ耐熱性:試験基板にロジン系フラックスを塗布して260℃の溶融はんだに10秒間浸漬した後、セロハン粘着テープで剥離したときの硬化膜の状態で判定した。
○・・・・異常なし。
×・・・・剥離あり。
【0052】
(3)可撓性:試験基板を180度べた折り曲げ時の状態で判断した。
○・・・・亀裂無し。
△・・・・やや亀裂有り。
×・・・・折り曲げ部に亀裂が入って硬化膜が剥離した。
(4)耐熱劣化性:試験基板を125℃で5日間放置した後、180度べた折り曲げ時の状態で判断した。
○・・・・亀裂無し。
△・・・・やや亀裂有り。
×・・・・折り曲げ部に亀裂が入って硬化膜が剥離した。
【0053】
(5)無電解金メッキ耐性:以下のように試験基板に金メッキを行った後、セロハン粘着テープで剥離したときの状態で判定した。
○・・・・異常無し。
△・・・・若干剥離あり。
×・・・・剥離なし。
【0054】
無電解金メッキ方法:試験基板を30℃の酸性脱脂液((株)日本マクダーミッド製、MetexL−5Bの20Vol(容量)%水溶液に3分間浸漬して脱脂し、次いで流水中に3分間浸漬して水洗した。次に試験基板を14.3wt%過硫酸アンモン水溶液に室温で3分間浸漬し、ソフトエッチを行い、次いで流水中に3分間浸漬して水洗した。10Vol%硫酸水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。次いで試験基板を30℃の触媒液((株)メルテックス製、メタルプレートアクチベーター350の10Vol%水溶液)に7分間浸漬し、触媒付与を行った後、流水中に3分間浸漬して水洗した。触媒付与を行った試験基板を、85℃のニッケルメッキ液の20Vol%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬して、無電解ニッケルメッキを行った。10Vol%硫酸水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。次いで、試験基板を95℃の金メッキ液((株)メルテックス製、オウロレクトロレスUP15Vol%とシアン化金カリウム3Vol%の水溶液、pH6)に10分間浸漬して無電解金メッキを行った後、流水中に3分間浸漬して水洗し、また60℃の温水に3分間浸漬して湯洗した。十分に水洗後、水をよく切り、乾燥し、無電解金メッキした試験基板を得た。
【0055】
【0056】
表3に示す結果から明らかなように、本発明の樹脂組成物は、良好なアルカリ現像性を示し、又、硬化膜はハンダ耐熱性、可撓性、耐熱劣化性及び無電解金メッキ耐性に優れている。
【0057】
【発明の効果】
本発明により、硬化物の可撓性やハンダ耐熱性、耐熱劣化性、無電解金メッキ耐性に優れ、有機溶剤又は希アルカリ溶液で現像ができ、ソルダーレジスト用及び層間絶縁層用に適する樹脂組成物が得られた。この樹脂組成物は、プリント配線板、特にフレキシブルプリント配線板のソルダーレジスト用及び層間絶縁層用に適する。
Claims (5)
- 1分子中に2個のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物(a)である分子中に2個の酸無水物基を有する多塩基酸無水物(a’−1)1モルと水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)2モルを反応させることにより得られる半エステル化合物(a−1)若しくは無水トリメット酸1モルと前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a’−2)1モルを反応させて得られる半エステル化合物(a−2)と分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(b)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)と多塩基酸無水物(a−3)との反応物(A−1)、または前記不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A)と有機ポリイソシアネート化合物(c)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)と、希釈剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 反応物(A−1)または不飽和基含有ポリカルボン酸ウレタン樹脂(A’)の酸価が10〜150mgKOH/gである請求項1記載の樹脂組成物。
- 光重合開始剤(C)及び熱硬化成分(D)を含有する請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- レジストインキ用である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂組成物にエネルギー線を照射することを特徴とする前記樹脂組成物の硬化物の製造方法。
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