JP2001115737A - パワーウインドの安全装置 - Google Patents

パワーウインドの安全装置

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JP2001115737A
JP2001115737A JP29484399A JP29484399A JP2001115737A JP 2001115737 A JP2001115737 A JP 2001115737A JP 29484399 A JP29484399 A JP 29484399A JP 29484399 A JP29484399 A JP 29484399A JP 2001115737 A JP2001115737 A JP 2001115737A
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Fusao Fukazawa
房夫 深沢
Keiichi Tajima
計一 田島
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Koito Manufacturing Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H7/00Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions
    • H02H7/08Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors
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    • H02H7/093Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors against increase beyond, or decrease below, a predetermined level of rotational speed

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインドガラスとサッシとの間に手や首等を
挟み込んだことを正確に検出して安全制御動作を実行す
るようにしたパワーウインドの安全装置を小型化し、か
つ構成を簡略化する。 【解決手段】 車両のウインドガラスを開閉動作させる
ための駆動モータ9の回転軸9aに取付られた円形マグ
ネット21と、この円形マグネット21に対向する位置
に配置されて回転軸9aの回転に伴う円形マグネット2
1の磁束変化を検出する磁束検出センサ20を備える。
磁束検出センサとしては一対のホールIC22A,22
Bが用いられ、それぞれのホール素子23A,23Bか
ら出力される正弦波特性の検出電圧を、各演算素子24
A,24Bによって直線近似して出力電圧VA,VBと
して出力する。モータ回転軸9aの回転に伴なう出力電
圧VA,VBの値により回転軸の全回転角度、すなわち
ウインドガラスの開閉位置が検出でき、これに基づいて
異物挟み込みの安全制御動作が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車両に適
用されてウインドをモータ等の駆動源によって開閉動作
させるパワーウインドに関し、特にウインドガラスとサ
ッシとの間に手や頭等を挟み込んだ状態を検出して安全
制御動作を行う安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にパワーウインドはモータ等によっ
てウインドガラスを開閉動作しているため、ウインドガ
ラスとサッシの間に乗員の手や頭等を挟み込む事故を起
こすことがある。従来からウインドガラスとサッシとの
間に異物を挟み込んだ状態を検出し、その際にウインド
ガラスの開閉動作を停止させ、或いはウインドガラスを
開動作させる等して事故を未然に防止するための安全装
置が提案されている。このようなウインド安全装置とし
て、例えば、ウインドガラスを駆動するモータに、ホー
ル素子からなるパルス信号発振器を装着し、このパルス
信号をカウントしてウインドガラスの閉動作の速度を検
出手段で検出すると共に、ウインドの開閉方向を検出
し、さらに挟み込みに対する安全動作を実行する安全制
御領域を判別した上で、ウインドの閉動作中における、
前記検出した速度の変化に基づいて異物の挟み込みを検
出する技術が提案されている。この場合、異物の挟み込
みを検出したときには、ウインドガラスを開方向に強制
動作するという安全制御を行ない、異物をウインドガラ
スとサッシとの挟み込みから解放している。
【0003】また、このような安全制御領域判別技術で
は、パルス信号のカウントミス等により安全制御領域の
判別に誤りが生じるおそれがあるため、ウインドガラス
上限近傍にリミットスイッチ等のウインドガラス位置検
出機構を設けてウインドガラスの全閉位置を高精度に検
出し、しかる上で安全制御領域を設定することがが必要
となる。例えば、ウインドが開閉動作されるレールに沿
ってポテンショセンサを配設し、ウインドの開閉位置に
応じて変化するポテンショセンサの抵抗値を検出するこ
とで、安全制御領域を判別する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のパ
ルス信号発振器とウインドガラス位置検出機構を用いた
装置では、パルス信号発振器を構成するホール素子から
出力されるパルス信号をカウントしているため、パルス
幅よりも微細なモータの回転位置、換言すればウインド
ガラス位置を検出することができず、ウインドガラス位
置を高精度に制御することができないという問題があ
る。また、安全制御領域を検出するためにパルス信号発
振器に加えてウインドガラス位置検出機構を設ける必要
があるため、全体構造が複雑化するという問題もある。
さらに、ウインドが全閉するサッシにはウェザーストリ
ップが設けられているが、このウェザーストリップが温
度等の環境条件の変動によって変形されたときに、ウイ
ンドガラスの全閉位置も変動し、安全制御領域も変化さ
れるが、ウインドガラス位置検出機構のようにウインド
ガラスの位置を一義的に検出する機械的な機構では、こ
のような温度変化に追従できないという問題もある。
【0005】本発明の目的は、構造を簡易化するととも
に、ウインドガラスの開閉位置の検出精度を高め、かつ
環境変化による安全制御領域の変化に追従することを可
能としたパワーウインドの安全装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のパワーウインド
装置は、ウインドガラスの開閉位置と相関のある駆動モ
ータの回転角度位置を検出する回転角度位置センサと、
前記回転角度位置センサの出力に基づいて前記ウインド
ガラスの開閉位置を検出する位置検出手段と、前記位置
検出手段に基づいて前記異物挟み込みの安全制御を行う
安全制御手段とを備えるパワーウインドの安全装置にお
いて、回転角度位置センサは前記モータの回転出力軸に
取付られたマグネットと、前記マグネットに対向する位
置に配置されて前記回転出力軸の回転に伴う前記マグネ
ットの磁束変化を検出する磁束検出センサを備え、前記
検出信号に基づいてウインドガラスの開閉位置を検出す
る構成とする。前記回転出力軸は前記モータの回転軸を
減速機構によって減速して回転される出力軸とする。ま
た、前記磁束検出センサは前記モータの回転出力軸の回
転方向に対して異なる回転角度位置に配置された複数個
のホールICで構成することが好ましい。また、前記ホ
ールICから出力される検出電圧を、前記回転出力軸の
回転角に対応した直線特性に近似演算し、前記演算結果
に基づいて前記ウインドガラスの開閉位置を検出する構
成とすることが好ましい。
【0007】本発明においては、ウインドガラスの開閉
位置と相関のあるモータの回転角度位置を検出するため
の回転角度センサとして、ウインドガラスを開閉動作さ
せるための駆動モータの回転出力軸に取着したマグネッ
トと、回転出力軸の回転に伴う磁束変化を検出するホー
ルICを含むホールIC検出部として構成することによ
り、ホールIC検出部からの信号のみでウインドの全閉
から全開までの全行程を検出することができ、構成の小
型化と回路の簡略化が実現でき、自動車への好適な装備
が実現できる。また、駆動モータの回転出力軸の回転角
度位置を検出することでウインドガラスの開閉位置を検
出するために、ウインド位置変化に対する出力変化の割
合を大きくして高精度の位置検出が可能になる。さら
に、ホールIC検出部のホール素子の出力を直線近似演
算の結果に基づいてウインドガラスの開閉位置を検出す
るため、位置検出の演算が容易になる。また、ウインド
ガラス位置検出機構のような機械的な検出機構が不要に
なり、環境条件の変動に追従した位置検出が可能にな
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明が適用されるパワーウ
インド装置の模式的な構成図であり、自動車のウインド
の下側車体内に設けた開閉機構2によってウインドガラ
ス1を開閉動作する。すなわち、車体の上下方向に沿っ
てレール3が延設され、ここにスライダ4を上下に摺動
可能に保持している。このスライダ4にはワイヤ5が連
結され、ワイヤ5はレール3の上下端に配設されたプー
リ6に巻き掛けられてパワーウインド駆動部7に連結さ
れており、パワーウインド駆動部7が駆動されたときに
ワイヤ5を介してスライダ4が上下移動される。スライ
ダ4にはウインドガラス1が取着され、スライダ4と共
に上下移動されたときにサッシ8で画成されるウインド
空間を開閉する。前記パワーウインド駆動部7は、駆動
源としてのモータ9を有しており、このモータの回転力
で前記ワイヤ5を回動させ、ウインドガラス1を上下移
動させる。例えば、モータ9を正転させたときにウイン
ドガラス1を上動してウインドを閉じ、逆転させたとき
に下動させてウインドを開く。
【0009】図2は前記パワーウインド装置の一例の正
面図であり、図1の各部に対応する部分には同一符号を
付してある。前記パワーウインド駆動部7は、図3
(a)に要部の構成を示すように、電力で回転駆動され
る前記したモータ9と、このモータ9の回転出力を減速
して前記ワイヤ5を駆動するための減速機構10と、前
記モータ9の回転軸の回転角度(回転量)を検出するた
めのホールIC検出部20とを備えている。前記モータ
9の回転軸9aの一端部にはウォーム11が固定され、
このウォーム11にはウォームホイール12が噛合され
て前記減速機構10を構成している。また、このウォー
ムホイール12と一体的に回転される出力軸13の一端
部には前記ワイヤ5が巻き掛けられたプーリ14が固定
される。なお、このプーリ14は前記モータ9に一体化
されるケース15内に内装されている。したがって、前
記モータ9が駆動され、減速機構10を介してプーリ1
4が回転されたときには、前記ワイヤ5を駆動して前記
ウインドガラス1を開方向あるいは閉方向に移動させ
る。この実施形態では、前記プーリ14が3〜4回転し
たときに、前記ウインドガラス1が開または閉動作のた
めの全行程を移動されるように構成されている。
【0010】また、図3(b)に前記出力軸13を上方
から見た図を示すように、前記出力軸13の先端部に臨
んで前記ホールIC検出部20が設けられている。すな
わち、前記出力軸13の先端部には、円周方向にN極と
S極とに二分された円形マグネット21が一体的に取着
されている。そして、前記円形マグネット21に近接す
る位置の前記モータのケース15に固定された円形をし
た基板25には、一対の第1及び第2のホールIC22
A,22Bが配置されている。前記一対のホールIC2
2A,22Bは、前記円形マグネット21の外周面に沿
って近接する異なる二箇所に配置されており、前記各ホ
ールICは、それぞれホール素子23A,23Bと、当
該ホール素子23A,23Bの出力を演算する演算素子
24A,24Bとで構成されており、各ホール素子23
A,2Bで検出した検出信号である出力電圧を演算素子
24A,24Bにおいて近似演算してリニア特性の出力
電圧VA,VBとして出力するように構成されている。
ここで、前記第1及び第2のホールIC22A,22B
は、前記出力軸13及び円形マグネット21の中心に対
して互いに90度の中心角をなす位置に位置決めされて
いる。
【0011】前記ホールIC検出部20では、前記した
ように駆動モータ9が駆動され、その回転駆動力が回転
軸9aのウォーム11からウォームホイール12に伝達
され、出力軸13が回転されてウインドガラス1を開閉
動作させると同時に、円形マグネット21が回転され
る。前記各ホールIC22A,22B内のホール素子2
3A,23Bは、図4(a)のように、磁束密度に比例
した電圧を出力する素子であり、円形マグネット21が
回転してS極、N極の間で磁束密度が変化すると、各ホ
ール素子23A,23Bからは図4(b)のように、円
形マグネット21の回転周期に対応した周期で2.5V
を中心にして1.5Vと3.5Vとの間で三角関数的に
変化する検出電圧V0 A,V0 Bが出力される。この場
合、前記第1及び第2のホールIC22A,22Bの各
ホール素子23A,23Bは前記したように90度の中
心角で配置されているため、両ホール素子23A,23
Bの検出電圧V0 A,V0 Bは90度の位相差が生じる
ことになる。
【0012】そして、各ホール素子の検出電圧V0 A,
0 Bは、それぞれの演算素子24A,24Bによって
リニア特性の出力に近似演算され、出力電圧VA,VB
として出力される。すなわち、各ホール素子23A,2
3Bからの検出電圧V0 A,V0 Bは、先ず演算素子2
4A,24Bによってレベル調整及びレベルシフトさ
れ、図4(c)に破線で示すように、最小が0V、最大
が5Vの電圧間で変化する正弦波特性V1 A,V1 Bに
調整される。ここでは、検出電圧V1 A,V1 Bはθ=
2πを周期とした正弦波形であるため、その半周期の検
出電圧の最小電圧Vmin(ここでは0V)と最大電圧
Vmax(ここでは5V)を結ぶ直線を出力電圧VA,
VBの特性として近似する。したがって、出力電圧VA
についてみると、 VA=a1・θ+b1 …(1) としたとき、 a1=±(Vmax−Vmin)/π …(2) となる。すなわち、 VA=±〔(Vmax−Vmin)/π〕・θ+b1 …(3) が得られる。同様に、 VB=a2・θ+b2 …(4) としたとき、第1及び第2のホールIC22A,22B
の各ホール素子23A,23Bを同じ特性としたときに
は、a2=a1であるから、 VB=±〔(Vmax−Vmin)/π〕・θ+b2 …(5) となる。なお、b1,b2はそれぞれ第1及び第2のホ
ールIC22A,22Bの各ホール素子23A,23B
のそれぞれにおけるθ=0のときの初期値である。この
ようにして、各ホールIC22A,22Bに対して出力
軸13の回転角度位置を所定の初期位置に設定してた場
合に得られる出力電圧VA,VBの特性の一例を図5に
示す。
【0013】図6は前記ホールIC検出部からの出力を
利用した本発明の安全装置の全体構成を示すブロック回
路図である。前記パワーウインド駆動部7はモータ駆動
回路30によって正転、逆転の回転駆動が行われる。そ
して、その駆動モータ9の回転に伴ってウインドを開閉
動作させるとともに、この駆動モータ9の回転により、
ホールIC検出部20の第1及び第2のホールIC22
A,22Bからは前記したようにリニア特性の出力電圧
VA,VBが出力される。これらの出力電圧VA,VB
はウインド位置検出部33に入力される。
【0014】図7は前記ウインド位置検出部33の構成
を示すブロック図であり、前記ホールIC検出部20か
らの出力電圧VA,VBと、ウインドの閉方向(アッ
プ)または開方向(ダウン)を切り替えるアップ・ダウ
ンスイッチUDSW(38)の状態信号が入力されるC
PUと、このCPUの演算プログラムを記憶したROM
と、前記各出力電圧VA,VBから求められる各種設定
電圧を記憶するRAMと、前記出力電圧VA,VBを選
択するために用いられるアップダウンカウンタUDCT
を備えている。
【0015】しかる上で、前記ウインド位置検出部33
では、前記出力電圧VA,VBから図8に示すような連
続出力電圧VCを演算により求める。ここで、図5に示
したように、ホールIC検出部20からの出力電圧V
A,VBの最大電圧を5Vとした場合に、マージンをと
って、これよりも0.5Vだけ低い4.5Vを検出最大
電圧VUとして、最低電圧0Vよりも0.5Vだけ高い
0.5Vを検出最小電圧VDとして設定する。そして、
V0は全閉位置でのVAの電圧、VD1はVAがVUの
ときのVBの電圧、VU2はVBがVUのときのVAの
電圧、VU3はVAがVDのときのVBの電圧、VD4
はVBがVDのときのVAの電圧である。また、図8に
おいて「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,…
は、前記アップダウンカウンタUDCTのカウント値に
対応している。
【0016】図9は前記ウインド位置検出部33での位
置検出動作を示すフローチャートである。先ず、本発明
のパワーウインド装置を自動車に組み付ける製造工場に
おいて、初期化を行う。この初期化は、ウインドガラス
1を上動させてウインドを全閉状態とし(S01)、ウ
インドガラスがロックされたときのホール素子検出部か
らの出力電圧VA,VBの一方の出力電圧を検出する。
この実施形態の場合には、出力電圧VAを検出し、その
電圧を全閉電圧V0としてRAMに記憶する(S0
2)。また、前記ホール素子検出部20からの出力電圧
VA,VBの最大電圧である5Vを検出し、これよりも
0.5Vだけ低い4.5Vを検出最大電圧VUとしてR
AMに記憶する(S03)。また、前記ホール素子検出
部20からの出力電圧VA,VBの最小電圧である0V
を検出し、これよりも0.5Vだけ高い電圧(0.5
V)を検出最小電圧VDとしてRAMに記憶する(S0
4)。さらに、その後、アップダウンカウンタUDCT
でカウント値NをN=0に設定する(S05)。なお、
この初期化は、自動車の製造後においても、リセット動
作によって随時行うことが可能である。
【0017】このように、初期化が行われたパワーウイ
ンド装置においてウインドの位置検出を行うために、先
ず、ホールIC検出部20から出力電圧VA,VBを検
出すると共に、ウインド開閉スイッチUDSWの開閉情
報信号からウインドが閉動作あるいは開動作のいずれで
あるかを検出する(S06)。そして、開動作の場合に
は、アップダウンカウンタ値Nの値を判定し(S1
1)、N=0の場合には、出力電圧VAをVSに設定し
(S12)、ついでこの電圧VSを検出最大電圧VUと
比較する(S13)。電圧VSがVU以下の場合には、
この電圧VSと、前記全閉電圧V0とから、 Vx=VS−V0 …(11) を求め(S14)、このVxを図8の出力特性VCの
「0」の領域に対応させることによってウインド位置を
検出する(S07)。すなわち、図8の出力特性の縦軸
の電圧Vxから横軸のウインド位置を検出する。
【0018】また、ステップS13において、VSがV
Uよりも高電圧のときには、電圧VBを採用してこれを
VSとする(S32)。また、アップダウンカウンタU
DCTの値NをN=N+1とし(S33)、前記電圧V
Sを検出最大電圧VUと比較し(S34)、VSがVU
以下の場合には、前記電圧VS、全閉電圧V0、検出最
小電圧VD、検出最大電圧VU、及び前記各電圧VD
1,VU2,VU3,VD4とから、 Vx=VU−V0+m(VU−VD1)+m(VU2−VD)+m(VU3−V D)+m(VU−VD4)+VS−VD1…(12) を求め(S35)、このVxに基づいて図8の出力特性
VCの「1」の領域に対応させることによってウインド
位置を検出する(S07)。ここで、mは0を含む正の
整数である。
【0019】また、ステップS34において、VSがV
Uよりも高電圧のときには、出力電圧VAを採用してこ
れをVSとし(S42)、アップダウンカウンタ値Nを
N=N+1とし(S43)、前記電圧VSを検出最小電
圧VDと比較し(S44)、VSがVD以上の場合に
は、ステップS45に進み、Vxを求める。ここでは、 Vx=VU−V0+(m+1)(VU−VD1)+m(VU2−VD)+m(V U3−VD)+m(VU−VD4)+VU2−VS…(13) このVxを図8の出力特性VCの「2」の領域に対応さ
せることによってウインド位置を検出する(S07)。
【0020】また、ステップS44において、VSがV
Dよりも低電圧のときには、出力電圧VBを採用してこ
れをVSとし(S52)、アップダウンカウンタ値Nを
N=N+1とし(S53)、前記電圧VSを検出最小電
圧VDと比較し(S54)、VSがVD以上の場合に
は、ステップS55に進み、Vxを求める。ここでは、 Vx=VU−V0+(m+1)(VU−VD1)+(m+1)(VU2−VD) +m(VU3−VD)+m(VU−VD4)+VU3−VS…(14) このVxを図8の出力特性VCの「3」の領域に対応さ
せることによってウインド位置を検出する(S07)。
【0021】また、ステップS54において、VSがV
Dよりも低電圧のときには、出力電圧VAを採用してこ
れをVSとし(S22)、アップダウンカウンタ値Nを
N=N+1とし(S23)、前記電圧VSを検出最大電
圧VUと比較し(S24)、VSがVU以下の場合に
は、ステップS25に進み、Vxを求める。ここでは、 Vx=VU−V0+(m+1)(VU−VD1)+(m+1)(VU2−VD) +(m+1)(VU3−VD)+m(VU−VD4)+VS−VD4…(14) このVxを図8の出力特性VCの「4」の領域に対応さ
せることによってウインド位置を検出する(S07)。
また、ステップS24において、VSがVUよりも高電
圧のときには、前記ステップS32に戻り、以降のステ
ップを前記したように実行する。
【0022】また、ステップS11において、アップダ
ウンカウンタの値Nが“0”以外の場合、すなわちウイ
ンドが全閉と全開の中間の状態からフローが始まるとき
には、Nの値が4m+1、4m+2、4m+3、4m+
4のいずれか(mは0を含む正の整数)であるか否かを
ステップS21,S31,S41,S51において判定
する。Nが4m+1の場合には、前記ステップS32に
進み、出力電圧VBを採用してこれをVSとする。ま
た、Nが4m+2の場合には、前記ステップS42に進
み、電圧VAを採用してこれをVSとする。Nが4m+
3の場合には、前記ステップS52に進み、電圧VBを
採用してこれをVSとする。また、Nが4m+4の場合
には、前記ステップS22に進み、電圧VAを採用して
これをVSとする。そして、各ステップ以降は、前記し
たと同じである。
【0023】また、ステップS06において、パワーウ
インド装置が閉動作の場合における処理は、基本的には
前記した開動作の処理と同じであり、ステップS24,
S34,S44,S54における判断「VS≦VU?」
を「VS>VD?」に、「VS≧VD?」を「VS>V
D?」にそれぞれ置き換え、またカウンタの値Nについ
てステップS23,S33,S34,44の「N=N+
1」を「N=N−1」に置き換えればよい。そのフロー
チャートは図10に示す通りであり、図9の各フローに
対応する部分には同一符号を付しており、その詳細な説
明は省略する。
【0024】以上の結果、図8の出力電圧VA,VBの
特性のうち、太線で示す領域を順次利用することでVC
に対応する電圧であるVxが得られることになり、この
Vxに基づいてウインド位置を検出することが可能とな
る。このように前記ウインド位置検出部33で検出した
ウインド位置、すなわちウインド開閉位置を、図6に示
した安全制御領域検出部36に出力する。この安全制御
領域検出部36では入力された開閉位置からウインドの
安全制御領域を検出する。この安全制御領域は、ウイン
ドが全開状態から完全に閉じる直前の状態までの領域で
あり、この領域でのみ挟み込みのための安全制御が行わ
れる。すなわち、ウインドが完全に閉じる直前の状態
は、ウインドガラス1がサッシ8のウェザーストリップ
等に接触してその接触抵抗によって異物を挟んだ状態と
似た状態となり、後述する挟み込み検出部がこれを挟み
込みとして検出してしまうため、その際にウインドが全
閉されなくなることを回避するためのものである。前記
安全制御領域検出部36の出力はアンドゲート37の一
方の入力端に入力される。
【0025】また、前記ホールIC検出部20からの出
力電圧VA,VBはバックラッシュ検出部34に入力さ
れており、このバックラッシュ検出部34は、パワーウ
インドのウインド開閉スイッチ38をオンしてウインド
が正方向と逆方向との間で反転動作されるときに生じる
バックラッシュに伴うホール素子検出部20からの出力
電圧VA,VBの変化により、ウインドガラスの開動作
後に閉動作に移行する際におけるバックラッシュを検出
する。
【0026】一方、前記ウインド位置検出部33で得ら
れるVCに対応する電圧Vxはウインドの開閉速度検出
部35に入力される。この開閉速度検出部35は、ウイ
ンドガラスの開閉動作における速度を検出する。この速
度を検出するために、前記開閉速度検出部35では前記
ウインド開閉スイッチ38がオンされたときから一定の
時間をタイマ39で検出し、この一定時間における前記
電圧Vxの電圧変化を用いて演算を行ない、ウインドガ
ラスの開閉動作の絶対速度を検出し、かつその変化速度
である相対速度を相対速度検出部48で検出し、前記絶
対速度と相対速度を基準値設定手段41に出力する。そ
して、これらバックラッシュ検出部34と開閉速度検出
部35からの検出出力を利用して、挟み込み検出部40
では、ウインドガラスにおける異物の挟み込みを検出す
る。この異物の挟み込みの検出では、バックラッシュが
生じていないときに、ウインドの閉動作時における絶対
速度または相対速度を基準値設定部41の基準絶対速度
または基準相対速度と比較し、この閉速度が前記各基準
速度よりも遅くなったときに異物を挟み込んだ状態であ
ることを検出する。例えば、図11は前記電圧Vxが時
間の経過に伴って変化する状態を示しており、結果とし
てこの電圧Vxの傾きが絶対速度となる。したがって、
時点taにおいて電圧変化の傾きが低下したことが検出
されると、この時点taにおいて異物の挟み込みがあっ
たと検出できる。そして、この挟み込みの検出出力は前
記アンドゲート37の他方の入力端に入力される。な
お、前記各基準速度は、予め設定されているが、温度変
化やバッテリ電圧の変化によっても変動されることがな
いように、サーミスタ42を用いた温度検出部43と、
バッテリ44の電圧を検出するバッテリ電圧検出部45
の各出力を参照して前記各基準速度の補正を行ってい
る。
【0027】そして、前記アンドゲート37は、安全制
御領域内でかつ挟み込みが検出されたときに安全制御動
作信号を出力する。この安全制御動作信号を受けて、安
全制御動作部46は動作指令部47に動作指令を出力
し、この動作指令部47は前記モータ駆動回路30を制
御して駆動モータ9を所定量だけ逆転、すなわち開方向
に所定量だけ回転駆動させる。これにより、ウインドガ
ラス1とサッシ8との間に人の手や指を挟み込んだとき
に、ウインドは直ちに開動作され、その挟み込みを解放
することになり、パワーウインドの安全制御が行われ
る。
【0028】このように、モータ出力軸13の回転に対
応してホールIC検出部20から出力される電圧VA,
VBに基づいて得られる電圧Vxからモータ9の回転角
度位置、換言すればウインドガラス1の開閉位置を検出
しているため、微細なウインドガラス位置の変化を検出
することができ、ウインドガラス位置を高精度に制御す
ることが可能になる。また、同時にホール素子検出部2
0から出力される電圧により安全制御領域を検出するこ
とができるため、独立したウインドガラス位置検出機構
を設ける必要はなく、全体構造を簡略化できる。さら
に、ウインドが全閉するサッシに設けられているウェザ
ーストリップが温度等の環境条件の変動によって変形さ
れ、安全制御領域が変化される場合でも、環境条件変化
に追従して安全制御領域を正確に認識することが可能と
なる。
【0029】また、前記実施形態では、ホールIC検出
部20の出力電圧VA,VBは、モータ出力軸13の回
転周期に応じて0〜5Vの間で出力が変化される特性で
あるため、ウインド位置変化に対する電圧変化の割合を
大きくし、ウインド位置の検出の分解能を高めることが
できる。また、モータ9の全回転角度の領域にわたって
電圧を出力することが可能なため、回転角度位置によっ
て出力が不能となる状態は存在せず、出力特性の安定化
を図ることが可能となる。これにより、ウインド位置を
より高精度に検出して極めて信頼度の高い安全制御が実
現できる。
【0030】なお、前記実施形態では、ホールIC検出
部20のホールIC22A,22Bでモータ出力軸13
の回転角度を直接検出する構成としているが、検出に要
求されるウインド位置精度によっては、モータ回転軸に
対応してホール素子検出部を配置するようにしてもよ
い。また、前記実施形態ではホールICは2つ設けてい
るが、場合によっては1つ、あるいは3つ以上設けるよ
うに構成してもよいことは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ウインド
ガラスにおける異物挟み込みの安全制御を行う際に必要
とされるウインドガラスの開閉位置と相関のあるモータ
回転角度位置センサとして、ウインドガラスを開閉動作
させるための駆動モータの回転出力軸に取着したマグネ
ットと、回転出力軸の回転に伴う磁束変化を検出する磁
束検出センサ、例えば、ホールICとで構成することに
より、回転角度位置センサからの信号のみでウインドの
全閉から全開までの全行程を検出することができ、構成
の小型化と回路の簡略化が実現でき、自動車への好適な
装備が実現できる。また、駆動モータの回転出力軸の回
転角度位置を検出することでウインドガラスの開閉位置
を検出するために、ウインド位置変化に対する出力変化
の割合を大きくして高精度の位置検出が可能になる。さ
らに、回転角度位置センサの出力を直線近似した出力電
圧に基づいてウインドガラスの開閉位置を検出するた
め、位置検出の演算が容易になる。また、ウインドガラ
ス位置検出機構のような機械的な検出機構が不要にな
り、環境条件の変動に追従した高精度の位置検出が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるパワーウインドのウインド
開閉機構の概略構成図である。
【図2】ウインド開閉機構の要部の正面図である。
【図3】パワーウインド駆動部の要部を模式的に示す斜
視図と要部の正面図である。
【図4】ホールIC検出部の検出原理と検出電圧及び出
力電圧を説明するための図である。
【図5】ホールIC検出部の出力電圧VA,VBの特性
を示す図である。
【図6】本発明にかかる安全装置の全体構成を示すブロ
ック図である。
【図7】ウインド位置検出部の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】ウインド位置検出部における検出方法を説明す
るための電圧と開閉位置との関係を示す図である。
【図9】ウインド位置検出動作を説明するためのフロー
チャートのその1である。
【図10】ウインド位置検出動作を説明するためのフロ
ーチャートのその2である。
【図11】電圧Vxの時間に対する変化特性(速度)を
説明する図である。
【符号の説明】
1 ウインドガラス 2 開閉機構 7 パワーウインド駆動部 9 駆動モータ 20 ホールIC検出部 21 円形マグネット 22A,22B ホールIC 23A,23B ホール素子 24A,24B 演算素子 33 ウインド位置検出部 35 開閉速度検出部 36 安全制御領域検出部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月29日(2000.9.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 CA06 DA03 DA08 DB03 DB08 EA14 EB01 EC01 GA05 GA07 GA08 GB00 GB06 GB12 GC06 GD00 GD03 GD09 HA01 KA13 KA15 KA16 5H611 AA01 BB01 BB03 PP07 QQ03 RR02 UA01 UB00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のウインドガラスを駆動モータによ
    り開閉動作するとともに、前記ウインドガラスの開閉位
    置を検出して異物挟み込みの安全制御を行うパワーウイ
    ンドにおいて、前記駆動モータの回転角度位置を検出す
    る回転角度位置センサと、前記回転角度位置センサの出
    力に基づいて前記ウインドガラスの開閉位置を検出する
    位置検出手段と、前記位置検出手段に基づいて前記異物
    挟み込みの安全制御を行う安全制御手段とを備え、前記
    回転角度位置センサは前記モータの回転出力軸に取付ら
    れたマグネットと、前記マグネットに対向する位置に配
    置されて前記回転出力軸の回転に伴う前記マグネットの
    磁束変化を検出する磁束検出センサを備え、前記検出信
    号に基づいてウインドガラスの開閉位置を検出すること
    を特徴とするパワーウインドの安全装置。
  2. 【請求項2】 前記回転出力軸は、前記駆動モータの回
    転軸を減速機構により減速回転される出力軸である請求
    項1に記載のパワーウインドの安全装置。
  3. 【請求項3】 前記磁束検出センサは前記モータの回転
    出力軸の回転方向に対して異なる回転角度位置に配置さ
    れた複数個のホールICを含むホールIC検出部として
    構成される請求項1又は2に記載のパワーウインドの安
    全装置。
  4. 【請求項4】 前記ホールICはホール素子から出力さ
    れる検出電圧を、前記回転出力軸の回転角に対応した直
    線特性に近似演算して出力し、前記位置検出手段は前記
    演算結果に基づいて前記ウインドガラスの開閉位置を検
    出する請求項3に記載のパワーウインドの安全装置。
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