JP3675096B2 - ウインドウ開閉制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両のウインドウその他各種のウインドウ等の開閉を制御するに適したウインドウ開閉制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、異物挟み込み防止機能を有する車両用ウインドウ開閉制御装置では、ウインドウを全閉にするためにウインドウの位置を求める必要がある。
このため、ウインドウの全閉位置を基準とした上で、ウインドウを駆動する直流モータの回転に同期する2相パルスでもって、ウインドウの位置を相対的に算出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ウインドウの窓枠にはウェザーストリップが装着されている。このため、ウインドウの全閉時には、ウインドウの端部がウェザーストリップ内に入り込むこととなる。
しかし、ウェザーストリップの弾性、つまり硬さが周囲温度により変動する。このため、当該車両が冷寒地等の低温地域にある場合、ウェザーストリップの硬さが増大する。従って、ウインドウのウェザーストリップに対する入り込み度合が、当該車両が常温地域にある場合に比べて浅くなる。
【0004】
その結果、基準とすべきウインドウの全閉位置が、周囲温度により、過去のウインドウの全閉位置からずれる場合が生ずる。
これにより、このようにずれた基準位置に基づいて、異物挟み込み検知のための不感帯を設定しても、この不感帯が基準位置のずれに応じてずれるという不具合が生ずる。
【0005】
また、ウインドウを開閉動作する直流モータは、バッテリの電力供給でもって回転するが、この直流モータの出力トルクがバッテリの劣化に伴い低下することがある。
このような場合には、ウェザーストリップの弾性変化がなくても、直流モータの出力トルクの低下でもって、ウインドウのウェザーストリップに対する入り込み度合が、バッテリが劣化してしない場合に比べて浅くなる。
【0006】
その結果、上述と実質的に同様の不具合が発生する。
また、以上のような不具合は、ウェザーストリップの全開位置を基準位置として不感帯を設定しても同様に発生する。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、ウインドウの最閉動作位置を活用して、周囲温度や電源の劣化等の外乱とはかかわりなく、ウインドウの基準位置判定を正しく行うようにしたウインドウ開閉制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1乃至3に記載の発明によれば、ウインドウを開閉駆動する駆動手段の作動位置が位置検出手段により検出されると、第1位置判定手段が、位置検出手段による検出作動位置に基づきウインドウの位置を判定する。
【0008】
すると、第2位置判定手段が、ウインドウの位置がこのウインドウの過去最全閉位置よりも閉側位置のときその旨を判定する。これに伴い、初期位置設定手段が、第2位置判定手段の判定に基づき第1位置判定手段の判定位置をウインドウの基準位置に対応する初期位置に設定し直す。
従って、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化や駆動手段の駆動電源の劣化等の外乱によりウインドウの最全閉位置が変化しても、上述のごとく、ウインドウの位置がこのウインドウの過去最全閉位置よりも閉側位置のときに、第1位置判定手段の判定位置をウインドウの基準位置に対応する初期位置に設定し直すから、第1位置判定手段の判定結果が外乱の影響を受けて変動することがない。
【0009】
その結果、外乱の有無とはかかわりなく、ウインドウの位置を常に正しく判定できる。
ここで、請求項2に記載の発明は、異物挟み込み判定手段の判定を禁止するための不感帯を初期位置設定手段による設定初期位置を基準に設定し直す不感帯設定手段を備える。
【0010】
これにより、上記外乱の有無とはかかわりなく、不感帯を変動なく設定できる。
また、請求項3に記載の発明は、異物挟み込み判定手段の設定不感帯における判定禁止開始端を一定にするように、ウインドウの全閉動作に影響を与える外乱に応じ設定不感帯を補正する不感帯補正手段を備える。
【0011】
これにより、上記外乱があっても、異物挟み込み判定手段の設定不感帯における判定禁止開始端が変動することがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
図1及び図2は、自動車用ウインドウ開閉制御装置に本発明が適用された例を示している。
図2において、符号10は、当該自動車のドアを示しており、このドア10の窓枠11には、ウインドウ12が開閉可能に装着されている。ここで、ウインドウ12はその上昇に伴い閉じ、一方、その下降に伴い開く。また、窓枠11には、ウェザーストリップが装着されているため、ウインドウ12は、その全閉時には、その端部にて、上記ウェザーストリップ内に入り込む。
【0013】
ウインドウ開閉制御装置は、駆動機構20を備えており、この駆動機構20は、直流モータMの正転或いは逆転に伴いウインドウ12を上昇或いは下降させる。なお、駆動機構20は、直流モータMとウインドウ12との間に介装した減速機及びリンク機構等により構成されている。
また、ウインドウ開閉制御装置は、図1にて示すように、閉操作スイッチ30及び開操作スイッチ40と、両回転センサ50a、50bと、閉操作スイッチ30、開操作スイッチ40及び両回転センサ50a、50bに接続したマイクロコンピュータ60と、このマイクロコンピュータ60に接続した駆動回路70を備えている。
【0014】
閉操作スイッチ30は、そのオン操作により、ウインドウ12を閉じるための閉操作信号を発生する。一方、開操作スイッチ40は、そのオン操作により、ウインドウ12を開くための開操作信号を発生する。
両回転センサ50a、50bは、共に、ホール素子からなるもので、これら回転センサ50a、50bは、直流モータMの回転を検出してパルス信号を発生する。
【0015】
但し、両回転センサ50a、50bは、直流モータMの回転の両位相を90度異にして検出するように配置されている(図5参照)。なお、以下、回転センサ50aのパルス信号をA相パルス信号といい、一方、回転センサ50bのパルス信号をB相パルス信号という。
マイクロコンピュータ60は、バッテリBaから常時給電を受けて作動状態となり、図3及び図4にて示すフローチャートに従いコンピュータプログラムを実行する。そして、マイクロコンピュータ60は、その実行中において、閉操作スイッチ30、開操作スイッチ40、両回転センサ50a、50b、温度センサT及び電圧センサVの各出力に基づき、直流モータMの回転方向の判定、ウインドウ12の位置判定やウインドウ12の開閉制御等のための演算処理をする。
【0016】
なお、温度センサTは、当該自動車の周囲温度を検出する。電圧センサVは、バッテリBaの端子電圧を検出する。
駆動回路70は、マイクロコンピュータ60による制御のもとに駆動機構20を介し直流モータMを正転或いは逆転させるように駆動する。なお、駆動回路70も、バッテリBaから常時給電されて作動状態となっている。
【0017】
以下、このように構成した本実施形態の作動について説明する。
本発明に係る窓開閉制御装置が当該自動車に搭載されると、マイクロコンピュータ60及び駆動回路70が、図1にて示すごとく、バッテリBaの正側端子に直結接続される。このため、この接続以後、マイクロコンピュータ60及び駆動回路70は共に作動状態となる。
【0018】
これに伴い、マイクロコンピュータ60が、図3及び図4のフローチャートに従いコンピュータプログラムの実行を開始し、ステップ100において初期化の処理をする。
このとき、マイクロコンピュータ60に内蔵の位置カウンタは、ウインドウ12の全閉動作位置を基準にバッテリBaの劣化のない常温環境にて初期設定されている。このため、ウインドウ12の全閉動作位置に対応する上記位置カウンタの値C(初期値)は、C=0となっている。
【0019】
このような状態において、閉操作スイッチ30及び開操作スイッチ40のいずれもオン操作されてなければ、各ステップ110、120におけるNOとの判定が繰り返されている。
ここで、開操作スイッチ40から開操作信号を発生すると、ウインドウ12に対する下降要求ありとの判断のもとに、ステップ110においてYESと判定される。この判定に伴い、ステップ111において、ウインドウ12を下降させるための下降信号が出力される。
【0020】
このため、駆動回路70が上記下降信号に基づき駆動機構20を介し直流モータMを駆動し、ウインドウ12がその下降により開動作を開始する。
一方、上述のように開操作スイッチ40ではなく、閉操作スイッチ30がそのオン操作により閉操作信号を発生すれば、ウインドウ12に対する上昇要求ありとの判断のもとに、ステップ110におけるNOとの判定後、ステップ120においてYESと判定される。この判定に伴い、ステップ122において、ウインドウ12を上昇させるための上昇信号が出力される。
【0021】
このため、駆動回路70が上記上昇信号に基づき駆動機構20を介し直流モータMを駆動し、ウインドウ12がその上昇により閉動作を開始する。
また、上述のようなウインドウ12の開動作或いは閉動作時には、両回転センサ50a、50bが直流モータMの回転を検出し、それぞれ、A相パルス信号及びB相パルス信号を順次出力する。
【0022】
ステップ111或いはステップ122における処理後、回転センサ50aからのA相パルス信号に基づきその立ち上がりエッジか否かが判定される。
A相パルス信号がその立ち上がりエッジになければ、ステップ130における判定がNOとなる。これにより、コンピュータプログラムがステップ170に進む。
【0023】
一方、上述のごとくステップ130に達したとき、回転センサ50aのA相パルス信号が立ち上がりエッジにあることで、YESとの判定がなされると、ステップ131において、回転センサ50bのB相パルス信号のレベルに応じて上記位置カウンタの値Cが更新される。
具体的には、A相パルス信号の立ち上がり時に、図5(a)にて示すごとく、B相パルス信号のレベルがローレベルにあれば、直流モータMは正転状態にある。このため、ウインドウ12は上昇動作にある。よって、上記位置カウンタの値Cは「1」だけデクリメントされる。
【0024】
一方、A相パルス信号の立ち上がり時に、図5(b)にて示すごとく、B相パルス信号のレベルがハイレベルにあれば、直流モータMは逆転状態にある。このため、ウインドウ12は下降動作にある。よって、上記位置カウンタの値Cは「1」だけインクリメントされる。
ここで、現段階におけるウインドウ12の動作位置が、ステップ131における更新値Cに基づき、ウインドウ12の過去最閉動作位置かこれに達していなければ、ステップ140における判定がNOとなり、ステップ170以後の処理がなされる。
【0025】
その後、ウインドウ12の動作位置が、ステップ131における最新の更新値Cに基づき、ウインドウ12の過去最閉動作位置を超えて閉側にあれば、ステップ140における判定がYESとなる。これに伴い、ステップ141において、現段階におけるウインドウ12の新たな最閉動作位置に対応して、上記位置カウンタの値Cが、C=0と初期設定し直される。
【0026】
この設定後、ステップ142にて、ステップ141における初期設定値に対応するウインドウ12の位置を基準として、ウインドウ12の挟み込み動作を禁止する不感帯が所定の値(C=3に相当する)だけ上記位置カウンタの値Cの増大方向に設定される。
このような設定後、電圧センサVの検出電圧(以下、検出電圧Vという)が所定電圧Vo未満か否かがステップ150にて判定される。この所定電圧Voは、直流モータMの出力トルクの低下(バッテリBaの上記直結時の値Cに対応するウインドウ12の位置を維持できない程度の低下)をもたらすバッテリBaの電圧降下に対応する。
【0027】
しかして、ステップ150における判定がYESとなる場合には、ステップ161の補正処理がなされる。
一方、ステップ150における判定がNOとなる場合には、ステップ160において、温度センサTの検出温度(以下、検出温度Tという)が所定温度To未満か否かにつき判定される。ここで、所定温度Toは、上記ウェザーストリップの弾性が温度低下による低下((バッテリBaの上記直結時の値Cに対応するウインドウ12の位置を維持できない程度の低下)をもたらす当該自動車の周囲温度に対応する。
【0028】
しかして、ステップ160における判定がNOとなる場合には、ステップ170の処理がなされる。一方、ステップ160における判定がYESとなる場合には、ステップ161の補正処理が上述と同様に行われる。
以上のようにしてステップ150或いは160からステップ161における補正処理に移行すると、このステップ161では、ステップ142にて設定された不感帯がC=3から「1」だけ減少される。
【0029】
これにより、例えば、ステップ141での初期設定値がその過去の初期設定値よりもC=1だけずれているとした場合、ステップ142での処理前と処理後において、不感帯の値Cの増大側境界(異物挟み込み判定禁止開始端)は変化しない。
なお、ステップ161での処理後、コンピュータプログラムはステップ170に進む。
【0030】
上述のように、ステップ130或いは161からステップ170の処理に移行すると、このステップ170において、バッテリBaのマイクロコンピュータ60への直結時か否かが判定される。
現段階では、バッテリBaのマイクロコンピュータ60への直結時に相当するため、ステップ170における判定がYESとなる。
【0031】
この場合、バッテリBaの劣化はなく、当該自動車の周囲温度は常温にあるから、上記ウェザーストリップは硬くなっておらず、直流モータMの出力トルクの低下もない。このため、ウインドウ12が全閉動作位置に達したとすれば、このウインドウ12の端部は上記ウェザーストリップ内に最も深く入り込める筈である。
【0032】
そこで、ステップ171にて、異物挟み込み防止を必要とするようなウインドウ12の上昇動作が禁止され、次のステップ172において、ウインドウ12の位置が最閉動作位置となるときに対応して上記位置カウンタの値CがC=0と初期設定し直される。
然る後、ウインドウ12が全閉動作位置に達し、直流モータMのロックによる停止が、両回転センサ50a、50bの出力に基づき検出されると、ステップ180にてYESとの判定がなされる。これに伴い、ステップ181にて、ステップ171での禁止処理が解除される。なお、上記直流モータMのロックによる停止は、ウインドウ12の閉動作中において、例えば、500msの間両回転センサ50a、50bの出力がないことに基づき判定される。
【0033】
一方、ステップ170にてNOとの判定がなされる場合には、ステップ181における処理が直接なされる。
また、ステップ181における処理後には、ステップ190において、ウインドウ12の閉動作中にて、ステップ142における設定不感帯或いはステップ161における補正不感帯を前提に、ウインドウ12の異物の挟み込みの判定処理、挟み込みとの判定時の挟み込み解除処理や挟み込み判定の禁止処理がなされる。
【0034】
この場合、異物の挟み込みがないとの判定のとき、ウインドウ12が全閉に向け上昇する。また、異物の挟み込みとの判定時には、ウインドウ12の上昇が停止する。
以上述べたように、ウインドウ12の閉動作位置が常に過去最閉動作位置よりも閉側であるときにのみ上記位置カウンタの値Cを初期値(C=0)に設定し直す。従って、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化やバッテリBaの劣化によりウインドウの最全閉位置が変化しても、ウインドウの基準位置や動作位置に対する上記位置カウンタの値Cが変動することがない。
【0035】
その結果、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化やバッテリBaの劣化の有無とはかかわりなく、ウインドウ12の位置を常に正しく判定できる。
また、上述のごとく、不感帯が、ステップ141における設定初期値を基準に設定し直される。このため、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化やバッテリBaの劣化の有無とはかかわりなく、不感帯の挟み込み判定禁止開始端を変動なく一定に設定できる(ステップ161参照)。
【0036】
その結果、ステップ142におけるウインドウ12の挟み込み判定において、異物挟み込み判定の禁止が開始される位置が、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化やバッテリBaの劣化により変化することがない。
ちなみに、本実施形態における位置カウンタの計数方法を、ウインドウ12の動作及び不感帯の設定状況との関連にて、図6を参照し例示的に説明する。
【0037】
図6において符号R1は、上記位置カウンタの初期値が常温地域で設定された場合のウインドウ12の動作位置に対する計数例を示す。一方、符号R2は、上記位置カウンタの初期値が冷寒地域で設定された場合のウインドウ12の動作位置に対する計数例を示す。なお、バッテリBaの劣化はないものとする。
常温地域では、上記ウェザーストリップの硬化はないため、ウインドウ12は、そのストローク範囲中当該ウェザーストリップ内範囲W内に最も深く入り込める状態にある。
【0038】
例えば、ウインドウ12の符号R1aで示す閉動作にあたり、動作位置aにて、上記位置カウンタが初期値、C=0と設定されているとする。ここで、ウインドウ12が上昇する場合、上記位置カウンタはデクリメントするため、計数値Cは、C=0のままである。
この上昇によりウインドウ12が最閉動作位置に達したとき、ウインドウ12の符号R1a及びR1bで示す最閉動作位置bにて、上記位置カウンタの計数値CがC=0と初期設定し直される。これに伴い、不感帯の下端S(異物挟み込み判定禁止開始端に相当)が、C=0を基準としC=3の位置にて設定される。
【0039】
その後、当該自動車の周囲温度が低下すると、上記ウェザーストリップが硬化する。このため、符号R1cで示すような位置カウンタの計数値の範囲でのウインドウ12の上昇動作によっては、ウインドウ12の最閉動作位置は、符号R1bで示す最閉動作位置bには達せず、C=1に対応する位置となる。従って、上記位置カウンタの計数値の初期値への設定し直しはされない。
【0040】
この場合、符号R1bで示すウインドウ12の動作時に設定した初期値(C=0)は、符号R1bで示すウインドウ12のC=1よりもウインドウ12のより閉側の位置に対応する。このため、符号R1dで示すウインドウ12の開動作の際に、上記位置カウンタの計数値がずれることがない。
従って、上記不感帯の下端Sが、ずれることがない。
【0041】
冷寒地域では、上記ウェザーストリップが硬化するため、ウインドウ12は、そのストローク範囲中当該ウェザーストリップ内範囲W内に最も深く入り込めない状態にある。
例えば、ウインドウ12の符号R2aで示す閉動作にあたり、動作位置aにて、上記位置カウンタが初期値、C=0と設定されているとする。ここで、ウインドウ12が上昇する場合、上記位置カウンタはデクリメントするため、計数値Cは、C=0のままである。
【0042】
この上昇によりウインドウ12が最閉動作位置に達したとき、ウインドウ12の符号R2a及びR2bで示す最閉動作位置bにて、上記位置カウンタの計数値CがC=0と初期設定し直される。これに伴い、不感帯の下端Sが、C=0を基準としてC=2の位置にて設定される。
その後、当該自動車の周囲温度がさらに低下すると、上記ウェザーストリップがさらに硬化する。このため、符号R2cで示すような位置カウンタの計数値の範囲でのウインドウ12の上昇動作によっては、ウインドウ12の最閉動作位置は、符号R2bで示す最閉動作位置bには達せず、C=1に対応する位置となる。従って、上記位置カウンタの計数値の初期値への設定し直しはされない。
【0043】
この場合、符号R2bで示すウインドウ12の動作時に設定した初期値(C=0)は、符号R2bで示すウインドウ12のC=1よりもウインドウ12のより閉側の位置に対応する。このため、符号R2dで示すウインドウ12の開動作の際に、上記位置カウンタの計数値がずれることがない。
従って、上記不感帯の下端Sが、ずれることがない。
【0044】
このようなことから、上述した本実施形態の作用効果が達成できることが分かる。
なお、上記実施形態では、ウインドウ12の位置の初期設定のし直しを、ウインドウ12の過去の最閉動作位置よりも閉側への閉位置の判定時にウインドウ12の全閉動作位置側で行うようにしたが、これに代えて、上記閉側への閉位置の判定に基づき、ウインドウ12の全開動作側或いはウインドウ12の所定の中間基準位置にて当該初期設定をし直すようにしてもよい。
【0045】
また、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた両回転センサ50a、50bに代えて、両フォトカップラ等の各種のセンサを直流モータMの回転及びその方向の検出手段として採用して実施してもよい。また、駆動機構20の動作の2位相を検出するセンサを採用して実施してもよい。
また、本発明の実施にあたっては、直流モータMの両位相差に代えて、直流モータMの回転の変動量や変動率を利用して直流モータMの回転方向等を判定するようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態のフローチャートでの各ステップは、それぞれ、機能実行手段としてハードロジック構成により実現するようにして実施してもよい。
また、本発明の実施にあたっては、自動車のウインドウに限らず、各種の車両のウインドウ、サンルーフや一般建築物のウインドウ等の開閉制御装置に本発明を適用して実施してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、異物挟み込み判定及び挟み込み防止機能を備えたウインドウ開閉制御装置に本発明を適用して例について説明したが、これに代えて、ウインドウを所定の開度に必要に応じて維持する機能を備えたウインドウ開閉制御装置において、上記所定の開度を上記不感帯に代えて設定し直すように本発明を適用して実施してもよい。
【0048】
また、本発明の実施にあたり、ステップ170における判定基準として、両回転センサ50a、50bの検出の失敗時や3回挟み込み判定時を採用して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】自動車のドアの側面図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの一部である。
【図4】図1のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの一部である。
【図5】(a)は、直流モータMの正転状態における両回転センサの出力波形を示すタイミングチャートであり、(b)は、直流モータMの逆転状態における両回転センサの出力波形を示すタイミングチャートである。
【図6】位置カウンタのカウント方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10…ドア、12…ウインドウ、20…駆動機構、
50a、50b…回転センサ、60…マイクロコンピュータ、
70…駆動回路、Ba…バッテリ、M…直流モータ、T…温度センサ、
V…電圧センサ。
Claims (3)
- ウインドウ(12)を開閉駆動する駆動手段(20、M)と、
この駆動手段の作動位置を検出する位置検出手段(50a、50b)と、
この位置検出手段による検出作動位置に基づき前記ウインドウの位置を判定する第1位置判定手段(131)と、
前記ウインドウの位置がこのウインドウの過去最全閉位置よりも閉側位置のときその旨を前記第1位置判定手段の判定位置に基づき判定する第2位置判定手段(140)と、
この第2位置判定手段の判定に基づき前記第1位置判定手段の判定位置を前記ウインドウの基準位置に対応する初期位置に設定し直す初期位置設定手段(141)とを備えるウインドウ開閉制御装置。 - 前記ウインドウの閉動作中における異物の挟み込みを判定する異物挟み込み判定手段を備え、
この異物挟み込み判定手段の判定を禁止するための不感帯を前記初期位置設定手段による設定初期位置を基準に設定し直す不感帯設定手段(142)を備えることを特徴とする請求項1に記載のウインドウ開閉制御装置。 - 前記異物挟み込み判定手段の前記設定不感帯における判定禁止開始端を一定にするように、前記ウインドウの全閉動作に影響を与える外乱に応じ前記設定不感帯を補正する不感帯補正手段(161)を備えることを特徴とする請求項2に記載のウインドウ開閉制御装置。
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