JP2001108925A - 走査光学系・光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

走査光学系・光走査装置および画像形成装置

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JP2001108925A JP28444399A JP28444399A JP2001108925A JP 2001108925 A JP2001108925 A JP 2001108925A JP 28444399 A JP28444399 A JP 28444399A JP 28444399 A JP28444399 A JP 28444399A JP 2001108925 A JP2001108925 A JP 2001108925A
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真金 青木
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清三 鈴木
Hiromichi Atsumi
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/0005Optical objectives specially designed for the purposes specified below having F-Theta characteristic

Abstract

(57)【要約】 【課題】シングルビーム方式、マルチビーム方式を問わ
ずバック長を確保しつつ、小径の光スポットを実現でき
る走査光学系を実現する。 【解決手段】光偏向器5により偏向されるビームを被走
査面9上に光スポットとして集光させる光学系であっ
て、2枚のレンズ6,7により構成され、光偏向器側の
レンズ6は、副走査方向に負の屈折力を有し、被走査面
側のレンズ7は、副走査方向に正の屈折力を有し、2枚
のレンズ6,7のレンズ面のうち、少なくとも1つのレ
ンズ面は、副走査断面内の形状が非円弧形状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走査光学系・光
走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査装置は、デジタル複写装置やレー
ザプリンタ、レーザプロッタ、レーザ製版装置等の画像
形成装置に関連して広く知られている。走査光学系は、
光走査装置に用いられ、光偏向器により偏向するビーム
を被走査面上に走査用の光スポットとして集光する光学
系である。走査光学系により被走査面上に集光された光
スポットは被走査面を走査して画像書込みを行う。近
来、このような光走査装置に対して走査の高密度化や高
速化が要請されている。また、光走査装置を用いる画像
形成装置のレイアウト上の理由等により、走査光学系に
「長いバック長」が要請されることが多い。「バック
長」は、走査光学系を構成する結像素子(レンズや凹面
鏡等)のうちで、最も被走査面側に配備されるものから
被走査面に至る距離である。光走査装置を用いる画像形
成装置では、機械的構成はレイアウトの自由度が少な
い。例えば、感光媒体として光導電性の感光体を用い、
これを帯電手段で均一帯電したのち、光走査装置の走査
で画像書込みを行い、形成される静電潜像を現像装置で
現像してトナー画像とし、このトナー画像を転写紙に転
写・定着して画像形成を行う場合を考えてみると、帯電
手段や現像装置、転写装置や定着装置といった、画像形
成プロセス上必要な機械装置は、その機械的な構成によ
り感光体に対する機械的な位置関係が限定されるので、
その配備位置に自由度が少ない。これに対して光走査装
置の光学系は、光源から被走査面(実体的には上記感光
体の感光面)に至る光学配置に相当の自由度があり、画
像形成装置における帯電手段や現像装置等のレイアウト
に応じて光学設計を行うことが可能であるため、レイア
ウト上の要請により「バック長の長い走査光学系」が求
められることも多い。
【0003】近来、光走査装置における「走査密度」も
1200dpi(1インチあたりのドット数)或いは2
400dpiといった高密度が要請されている。走査の
高密度化を達成するには、被走査面上に集光させる光ス
ポットのスポット径を小さくする必要がある。光スポッ
トのスポット径を小径化するには、走査光学系に入射す
るビームのビーム径を大きくする必要がある。このよう
に走査光学系に入射するビーム径が大きくなると、走査
光学系の像面湾曲や結像倍率といった幾何光学的な特性
を良好にするのみでは足らず、波動光学的な波面収差を
光スポットの像高に拘わらず一定に設定することが重要
となる。光走査装置による走査を高速化できる方法とし
て、被走査面の複数走査線を同時走査する「マルチビー
ム方式」が注目され、モノリシックな半導体レーザアレ
イの発光源を1列に並べたLDアレイ方式や、複数の半
導体レーザからのビームを合成するビーム合成方式の光
源を用いるマルチビーム方式の光走査装置が実現されつ
つある。このようなLDアレイ方式やビーム合成方式の
光源を用いると、シングルビーム方式の光走査装置の場
合と同様、光源から被走査面に至る光路上の光学系を複
数ビームで共通化して使用できるので、機械的変動に対
して安定性の高いマルチビーム方式の光走査装置が可能
になる。高密度走査の実現には、マルチビーム走査方式
においても、被走査面上に結像する個々の光スポット径
を小さくする必要があることは当然であり、このために
走査光学系における、波動光学的な波面収差を小さく抑
えることが必要であることは、シングルビーム方式の場
合と何ら変わらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、シングル
ビーム方式とマルチビーム方式とを問わずバック長を確
保しつつ、小径の光スポットを実現できる走査光学系の
実現を課題とする。この発明はまた、上記走査光学系を
使用することにより、高密度化に適応できるシングルビ
ーム方式及びマルチビーム方式の光走査装置を実現し、
さらには、このような光走査装置を用いる画像形成装置
を実現することを他の課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の走査光学系は
「光偏向器により偏向されるビームを被走査面上に光ス
ポットとして集光させる光学系」であって、以下の如き
特徴を有する(請求項1)。即ち、走査光学系は、2枚
のレンズにより構成される。
【0006】2枚のレンズの内、光偏向器側のレンズは
「副走査方向に負の屈折力を有するもの」であり、被走
査面側のレンズは「副走査方向に正の屈折力を有するも
の」である。2枚のレンズのレンズ面のうち、少なくと
も1つのレンズ面は「副走査断面内の形状が非円弧形
状」である。
【0007】「副走査断面」は、レンズ面近傍において
主走査方向に直交する仮想的な平断面をいう。また、レ
ンズ面近傍において、レンズ光軸を含み、主走査方向に
平行な仮想的な平断面を「主走査断面」と呼ぶことにす
る。この請求項1記載の走査光学系において、前記「副
走査断面内の形状が非円弧形状である面」を、「副走査
断面内の非円弧形状が、主走査方向における副走査断面
の位置に応じて変化する副非円弧面」とすることができ
る(請求項2)。副非円弧面の形状は、被走査面上の各
走査位置(光スポットの集光位置:像高)における波面
収差を補正するように定めることができる。これによ
り、被走査面上の各走査位置ごとに、最良の波面収差を
設定することができる。上記請求項1、2記載の走査光
学系において、前記光偏向器側のレンズを「主走査方向
に正の屈折力を有する」ものとすることができる(請求
項3)。請求項1または2または3記載の走査光学系の
中心像高における、副走査方向の横倍率:β2は、条
件: (1) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足することが好ましい(請求項4)。「走査光学系
の副走査方向の横倍率」は、この明細書中において、副
走査方向において、「被走査面近傍像点に共役な走査光
学系の物点」と被走査面近傍像点との横倍率として定義
する。この副走査方向の横倍率のうちで、中心像高にお
ける横倍率が上記「β2」であり、任意像高:hにおけ
る横倍率が後述の「βh」である。
【0008】上記請求項2〜4の任意の1に記載の走査
光学系において、上記副非円弧面の形状を、主走査断面
内においても非円弧形状とすることができる(請求項
5)。請求項1〜5の任意の1に記載の走査光学系を
「偏向反射面近傍と被走査面位置とを副走査方向に関し
て、幾何光学的に共役関係とする機能を有するアナモフ
ィックな光学系」とすることができる(請求項6)。こ
の場合において「2枚のレンズの、4つの面すべてにお
いて、主・副走査方向の曲率を異ならせる」ことができ
る(請求項7)。ここに言う主・副走査方向の曲率は、
光軸(レンズ面形状を数式により特定する場合は、主・
副走査方向に直交する方向の基準座標軸をいう)を含む
主・副走査断面内の曲率を言い、上記断面内のレンズ面
形状が非円弧形状であるときは、近軸曲率を言う。非走
査面上に集光された光スポットのスポット径としては、
光スポットにおける光強度分布のラインスプレッド関数
における1/e2強度で定義することができる。被走査
面上に形成された光スポットの中心座標を基準とし、主
・副走査方向の座標:Y、Zにより、光スポットの光強
度分布をf(Y、Z)とするとき、Z方向のラインスプ
レッド関数:LSZは、 (4)LSZ(Z)=∫f(Y、Z)dY (積分はY
方向における光スポットの全幅について行う)で定義さ
れ、Y方向のラインスプレッド関数:LSYは、 (5)LSY(Y)=∫f(Y、Z)dZ (積分はZ
方向における光スポットの全幅について行う)で定義さ
れる。このように定義されるラインスプレッド関数は、
一般にガウス分布型であるので、その最大値を1に規格
化したとき「LSZ(Z)≦1/e2」となるZ方向の
幅をもって、副走査方向のスポット径とする。主走査方
向についても同様である。請求項1〜7の任意の1に記
載の走査光学系は、上記の如く定義されるスポット径
が、主・副走査方向とも、有効書込範囲内で50μm以
下となるように、結像機能を設定することができる(請
求項8)。ラインスプレッド関数により上記の如く定義
されるスポット径は「光スポットをスリットで等速走査
し、スリットを通った光を光検出器で受光し、受光量を
積分する」ことにより容易に測定可能であり、このよう
な測定を行う装置も市販されている。従来の技術では、
50μm以下のスポット径を持つ良好な光スポットを形
成することは容易でないが、この発明のように、走査光
学系内に、副非円弧面を1面以上用い、その面形状を
「波面収差を良好に補正する形状」とすることにより、
50μm以下のスポット径を持つ良好な光スポットを
も、確実に形成することが可能となる。
【0009】請求項2〜8の任意の1に記載の走査光学
系においては、副非円弧面の、副走査断面内における非
円弧形状の「非円弧量」を、主走査方向に非対称に変化
させることができる(請求項9)。「非円弧量」は、円
弧(近軸曲率)からのずれ量である。請求項1〜9の任
意の1に記載の走査光学系は、少なくとも2つのレンズ
面の副走査方向の曲率が主走査方向に変化し、上記少な
くとも2つのレンズ面のうち少なくとも1面は、副走査
方向の曲率の主走査方向の変化が非対称(主走査方向に
対称軸を持たない)であって、前述した中心像高の副走
査方向の横倍率:β2、任意像高の副走査方向の横倍
率:βhが、条件: (2) 0.9≦|βh2|≦1.1 を満足することが好ましい(請求項10)。「副走査方
向の曲率」は前述した、レンズ面を副走査断面で切断し
たときの副走査断面におけるレンズ面の曲率であり、
「副走査方向の曲率が主走査方向に変化する」とは、副
走査断面の位置を主走査方向に変化させたとき、副走査
断面の位置に応じて、副走査方向の曲率が変化すること
を意味する。請求項1〜10の任意の1に記載の走査光
学系は、有効書込幅:W、有効書込幅内における副走査
像面湾曲(この明細書において「副走査方向の像面湾
曲」を言う)の幅:FSが条件: (3)FS/W<0.005 を満足することが好ましい(請求項11)。請求項1
0、11記載の走査光学系は、副走査方向の曲率変化が
主走査方向に非対称であるレンズ面を少なくとも2つ有
し、そのレンズ面のうち少なくとも2つのレンズ面が
「面間に空気間隔を有する」ことが好ましい(請求項1
2)。請求項1〜12の任意の1に記載の走査光学系は
勿論、シングルビーム方式の光走査装置に使用できる
が、「同時に偏向される複数ビームを、被走査面上に複
数の光スポットとして集光する」ために用いることもで
きる(請求項13)。
【0010】請求項14記載の光走査装置は、シングル
ビーム方式の光走査装置である。即ち、この光走査装置
は「光源からのビームをカップリングレンズにより以後
の光学系にカップリングし、カップリングされたビーム
を線像結像光学系により、光偏向器の偏向反射面近傍に
主走査方向に長い線像として結像させ、光偏向器により
等角速度的に偏向させ、偏向ビームを走査光学系によ
り、被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面
を走査するシングルビーム方式の光走査装置において、
走査光学系として請求項1〜12の任意の1に記載の走
査光学系を用いた」ことを特徴とする。請求項15記載
の光走査装置は、マルチビーム方式の光走査装置であ
る。即ち、この光走査装置は「複数の発光源からのビー
ムをカップリングレンズにより以後の光学系にカップリ
ングし、カップリングされた複数ビームを共通の線像結
像光学系により、光偏向器の偏向反射面位置近傍に主走
査方向に長く、副走査方向に分離した複数の線像として
結像させ、光偏向器により同時に等角速度的に偏向さ
せ、各偏向ビームを共通の走査光学系により、被走査面
上に、副走査方向に分離した複数の光スポットとして集
光し、これら複数の光スポットにより複数走査線を同時
走査するマルチビーム方式の光走査装置において、共通
の走査光学系として、請求項13記載の走査光学系を用
いた」ことを特徴とする。カップリングレンズは、複数
ビームに対して個別的としても共通化してもよい。この
請求項15記載のマルチビーム方式の光走査装置におい
ては、光源として「複数の発光源が1列に配列されたモ
ノリシックな半導体レーザアレイ」を用いることができ
る(請求項16)。この場合、半導体レーザアレイの発
光源の間隔は「10μm以上」であることが好ましい
(請求項17)。この発明の画像形成装置は「感光媒体
の感光面に光走査装置による走査を行って潜像を形成
し、この潜像を可視化して画像を得る画像形成装置」で
あって、感光媒体の感光面の走査を行う光走査装置とし
て、請求項14〜17の任意の1に記載のものを用いた
ことを特徴とする(請求項18)。この場合において、
感光媒体として光導電性の感光体を用い、感光面の均一
帯電と光走査装置の走査とにより形成される静電潜像を
トナー画像として可視化するように構成することができ
る(請求項19)。トナー画像は、シート状の記録媒体
(転写紙やオーバヘッドプロジェクタ用のプラスチック
シート)に定着される。請求項18記載の画像形成装置
において、感光媒体として、例えば銀塩写真フィルムを
用いることもできる。この場合、光走査装置による光走
査により形成された潜像は通常の銀塩写真プロセスの現
像手法で可視化できる。このような画像形成装置は例え
ば「光製版装置」として実施できる。また請求項19記
載の画像形成装置は、具体的にはレーザプリンタやレー
ザプロッタ、デジタル複写機、ファクシミリ装置等とし
て実施できる。
【0011】光偏向器以後に配備される走査光学系の、
副走査方向の横倍率:β2は、|β2|≧0.5が「実
用的に使える範囲」である。|β2|が0.5より小さ
いと、一般に被走査面側のレンズが感光体側に近付きす
ぎ、そのレンズの主走査方向の全長が長くなるため、加
工が困難になり、レンズの製造コストも高くなる。また
「長いバック長の確保」も難しい。また、光学系が著し
く拡大倍率(|β2|>2)となると、環境変動や走査
光学系の取付誤差による像面位置変動が大きくなりやす
く、光スポットの小径化は「副非円弧面を用いても困
難」となる。即ち、走査光学系は、請求項4記載の発明
の如く、副走査方向の横倍率:β2の、少なくとも中心
像高における値:β2が、 (1)0.5≦|β2|≦2.0 であることが望ましい。
【0012】請求項1記載のマルチビーム走査光学系
は、副走査方向においては、光偏向器側から順に「負・
正の屈折力配分」とすることにより、所謂「レトロフォ
ーカス型」としている。このため、実際のレンズ配置に
おけるよりも被走査面側に「副走査方向の後側主点」を
配備できるので「バック長を長くとる」ことが可能とな
る。そして、上記条件(1)を満足させることにより、
被走査面側レンズの「主走査方向のレンズ全長の長大
化」及び「環境変動や走査光学系の取付誤差による像面
位置変動」を有効に抑えることができる。請求項1記載
の走査光学系はまた、上記の如く「副走査方向において
レトロフォーカス型」であるため、「Fナンバ」を小さ
くできる。さらに、請求項1記載の走査光学系は、少な
くとも1つのレンズ面の「副走査断面内の形状を非円弧
形状」としているため、この面の波面収差補正機能を有
効に生かすことにより、光スポット径を「より小さく絞
る」ことができ、走査の高密度化に容易に対応できる。
この非球面形状は、円弧形状からのずれ量を主走査方向
において一定に与えて形成しても良いが、有効書込範囲
内にわたり光スポット径を「より小さく絞る」ために
は、請求項2記載の発明のように上記面の「非円弧形状
を、主走査方向における副走査断面の位置に応じて変化
させた副非円弧面」とすることが好ましい。請求項3記
載の走査光学系では、光偏向器側のレンズについて、主
走査方向においては正の屈折力を与えて、fθ特性等の
「等速度特性」を確保している。また、瞳面(副非円弧
面の任意の位置に入射する偏向光束の、副非円弧面上に
おける光束断面)全体で、波面収差を良好に補正し、よ
り安定した光スポットを得るには、請求項5記載の発明
のように「副非円弧面の形状を、主走査断面内において
も非円弧形状とする」ことが好ましい。また、請求項6
記載の発明のように、走査光学系をアナモフィックとす
ることにより、光偏向器における面倒れを補正すること
ができる。この場合、請求項7記載の発明のように、2
枚のレンズの、4つのレンズ面全てにおいて、主・副走
査方向の曲率を異ならせることにより、走査線曲がりを
小さく抑えることが可能となる。ところで、良好な走査
を行うには、被走査面上の光スポットの径(主走査方向
の径は信号の電気的な補正である程度対処できるが、副
走査方向の径はこのような補正ができないので、特に副
走査方向のスポット径)が、像高によって大きく変化し
ないことが重要である。このことは高密度の走査では特
に重要である。「被走査面上の光スポットの、副走査方
向の径が、像高によって大きく変化しない」ためには、
走査光学系の副走査方向の横倍率が像高により大きく変
化しないことが必要である。また、走査光学系の副走査
方向の横倍率:β2の像高による変動は、マルチビーム
走査方式においては「同時に走査される走査線のピッチ
(走査線ピッチという)が像高と共に変化する」問題と
なって現れる。従って、マルチビーム方式の光走査にお
いて、走査線ピッチの「像高による変動(以下「ピッチ
変動」という)」を抑えるには「走査光学系の副走査方
向の横倍率を、像高間で一定に補正する」ことが必要で
ある。このことは、走査光学系を構成する2枚のレンズ
のレンズ面のうち、少なくとも2つのレンズ面で副走査
方向の曲率を主走査方向に変化させ、副走査方向のベン
ディングにより「副走査方向の主点位置を像高に応じて
調整する」ことにより実現できる。
【0013】また、光偏向器としてポリゴンミラーを用
いる場合、ポリゴンミラーの回転中心は、走査光学系の
光軸からずらして設置されるため、ビーム偏向に伴って
偏向反射面での反射点が変位し、偏向光束の偏向の起点
が変動する「光学的なサグ」が発生し、走査光学系の光
軸の+像高側と−像高側とで、光束の通る経路が異なる
ことになる。このため、副走査方向の横倍率は「主走査
方向において非対称的に変化」する。この非対称な横倍
率変化は、上記2つレンズ面の少なくとも1面を「副走
査曲率変化の非対称な面」とすることで補正できる。
「副走査曲率」は、前述した「副走査断面内の曲率」を
言う。「副走査曲率変化の非対称な面」とは、例えば (a)副走査曲率の変化が、光軸から主走査方向に離れ
るにつれて左右非対称に単調増加する。
【0014】(b)副走査曲率の変化が、光軸から主走
査方向に離れるにつれて左右非対称に単調減少する。
【0015】(c)副走査曲率の変化の極値が光軸外に
ある。
【0016】(d)副走査曲率の変化が、+像高側から
−像高側に向かって単調増加する。 (e)副走査曲率の変化が、+像高側から−像高側に向
かって単調減少する。 (f)副走査曲率の変化が、極値を2以上有する。 等、さまざまな面が考えられるが、このような「光軸と
して一般的な回転対称軸を持たない」すべての面を指
す。これらのどれを「副走査曲率変化の非対称な面」と
して採用するかは、設計条件により左右される。
【0017】シングルビーム方式でもマルチビーム方式
でも、有効主走査領域内における「副走査方向の横倍率
変化」は10%以下であることが好ましく、より好まし
くは7%以下がよい。請求項10記載の発明では、条件
(2)の充足により、上記10%以下の「副走査方向の
横倍率変化」を実現する。マルチビーム方式での光走査
の場合、副走査方向の横倍率変化が7%以下であれば、
「1200dpiで7次飛び越し走査」を行う場合で
も、同時走査線ピッチ148.19μmに対しピッチ変
動は10.37μmとなり、1200dpiでの隣接ピ
ッチ:21.17μmの略半分に抑えられる。飛び越し
走査の場合、ピッチ変動が「隣接ピッチの略半分」であ
ることは、走査線ピッチ変動に対する許容限界であり、
5次飛び越しや3次飛び越しならば、更にピッチ変動を
小さく抑えることができる。また、「光学的なサグ」の
影響により、発生する波面収差量も光スポットの像高に
応じて非対称に異なることになるが、請求項9記載の発
明では、走査光学系の副非円弧面の、非円弧量の主走査
方向の変化を非対称とすることにより、上記サグによ
る、主走査方向に非対称な波面収差を補正し、各像高ご
とに最良の波面収差を設定することができる。
【0018】良好な走査を行うには、被走査面上の光ス
ポットの、副走査方向のビームウェスト位置が、像高に
よって大きくばらつかないことも重要である。「被走査
面上の光スポットの、副走査方向のビームウェスト位置
が、像高によって大きくばらつかない」ためには、走査
光学系の副走査方向の像面湾曲量が像高により大きく変
化しないことが必要である。請求項11記載の発明で
は、条件(3)の充足により、各像高における副走査方
向の像面湾曲量を抑えている。なお、副走査方向の像面
湾曲量が条件(3)を満足する必要は必ずしもない。走
査光学系では、被走査面上における光スポットの移動速
度を等速化する等速度特性等、他の光学特性の良好性も
要求されるから、像面湾曲の補正も他の光学特性の補正
とのバランスの取れたものでなければならず、像面湾曲
のみを良好にしようとするのは、他の光学特性の補正と
のバランスで無理がある場合もある。また、被走査面の
実体をなす感光媒体に対する光走査装置の組み付けの公
差を考慮すると、走査光学系における像面湾曲が設計上
いくら良好に補正されても、被走査面位置が上記公差に
より設計上の位置からずれると、設計上の良好な像面湾
曲を実現できるとは限らない。このような問題は、「副
非円弧面」に「副走査方向の像面湾曲によるビームウェ
ストの被走査面に対する位置ずれを補正する機能」を持
たせることで解決することができる。つまり、副走査方
向の像面湾曲により、副走査方向の近軸結像点(近軸光
線束による結像位置)が被走査面に対して像高毎にばら
ついているにも拘わらず、「全光線束に対応するビー
ム」のビームウェストを被走査面に近付ける補正を「副
非円弧面」を用いることで達成でき、この補正により副
走査方向の光スポット径の変動を有効に補正できる。請
求項11の発明の条件(3)を満足するには、やはり副
走査方向の像面湾曲についても「光学的なサグ」を考慮
しなければならない。光学的なサグが「副走査像面湾曲
に与える影響」は、「走査光学系の副走査方向横倍率の
変化に与える影響」とは必ずしも一致しない。従って
「副走査曲率変化の非対称な面」は、副走査像面湾曲の
非対称性を補正するためと、横倍率変化の非対称性を補
正するために、少なくとも2つのレンズ面に導入するの
が好ましい。少なくとも2つのレンズ面で「副走査方向
の曲率を主走査方向に非対称に変化させ、副走査方向で
ベンディングさせて副走査方向の主点位置を調整する」
場合、これら2つのレンズ面の面間隔が広い方が、主点
位置の変化量を大きくとることができ、ベンディングに
より副走査方向の横倍率を調整し、且つ、副走査像面湾
曲を調整できる範囲が広くなる。このため請求項12記
載の発明では、走査光学系の中で、上記少なくとも2つ
のレンズ面の間隔を大きくとれるように、これらの少な
くとも2つのレンズ面間に空気間隔を有するようにし
た。
【0019】また、請求項15記載の「マルチビーム方
式の光走査装置」のように、カップリングされた各ビー
ムにつき、線像結像光学系から走査光学系までを、複数
ビームに共通化することにより、線像結像光学系以下を
シングルビーム方式の光走査装置と同様に構成すること
ができ、機械的変動に対し、極めて安定性の高いマルチ
ビーム方式の光走査装置を実現できる。マルチビーム方
式の光走査装置の場合、光源としてはLDアレイ方式の
ものもビーム合成方式のものも利用できる。LDアレイ
方式の光源を用いる場合、発光源間における熱的・電気
的な相互作用の影響を除去するには、発光源間隔をある
程度大きく取ることが必要である。請求項17記載の発
明のように、半導体レーザアレイの発光源の間隔を10
μm以上とすることにより、発光源間の熱的・電気的な
影響を有効に軽減して良好なマルチビーム走査を行うこ
とが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】図31に、この発明の光走査装置
の実施の1形態を要部のみ示す。図31に示す光走査装
置はシングルビーム方式のものである。半導体レーザで
ある光源1から放射されたビームは発散性の光束で、カ
ップリングレンズ2により以後の光学系にカップリング
される。カップリングされたビームの形態は、以後の光
学系の光学特性に応じ、弱い発散性の光束や弱い集束性
の光束となることも平行光束となることもできる。カッ
プリングレンズ2を透過したビームは、アパーチャ3の
開口部を通過する際、光束周辺部を遮断されて「ビーム
整形」され、「線像結像光学系」であるシリンドリカル
レンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4は、パワ
ーのない方向を主走査方向に向け、副走査方向には正の
パワーを持ち、入射してくるビームを副走査方向に集束
させ、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の偏向反射
面近傍に集光させる。偏向反射面により反射されたビー
ムは、ポリゴンミラー5の等速回転に伴い等角速度的に
偏向しつつ、「走査光学系」をなす2枚のレンズ6、7
を透過し、折り曲げミラー8により光路を折り曲げら
れ、「被走査面」の実体をなす光導電性の感光体9上に
光スポットとして集光し、被走査面を走査する。なお、
ビームは走査に先立ってミラー10に入射し、レンズ1
1により受光素子12に集光される。受光素子12の出
力に基づき、書込開始タイミングが決定される。図32
に、この発明のマルチビーム方式の光走査装置の実施の
1形態を示す。煩雑を避けるため、混同の虞がないと思
われるものについては、図31におけると同一の符号を
付した。光源1Aは半導体レーザアレイであって、4つ
の発光源ch1〜ch4を等間隔で1列に配列したもの
である。この実施の形態では4つの発光源は、副走査方
向に配列しているが、半導体レーザアレイ1Aを傾け、
発光源の配列方向が主走査方向に対して傾くようにして
もよい。4つの発光源ch1〜ch4から放射された4
ビームは、図に示すように「楕円形のファーフィールド
パタン」の長軸方向が主走査方向に向いた発散性の光束
であるが、4ビームに共通のカップリングレンズ2によ
り、以後の光学系にカップリングされる。カップリング
された各ビームの形態は、以後の光学系の光学特性に応
じ、弱い発散性の光束や弱い集束性の光束となること
も、平行光束となることもできる。カップリングレンズ
2を透過した4ビームは、アパーチャ3により「ビーム
整形」され、「共通の線像結像光学系」であるシリンド
リカルレンズ4の作用により、それぞれ副走査方向に集
束され、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の偏向反
射面近傍に、それぞれが主走査方向に長い線像として、
互いに副走査方向に分離して結像する。偏向反射面によ
り等角速度的に偏向された4ビームは「走査光学系」を
なす2枚のレンズ6、7を透過し、折り曲げミラー8に
より光路を折り曲げられ、「被走査面」の実体をなす感
光体9上に、副走査方向に分離した4つの光スポットと
して集光し、被走査面の4走査線を同時に走査する。ビ
ームの1つは、光走査に先立ってミラー10に入射し、
レンズ11により受光素子12に集光される。受光素子
12の出力に基づき、4ビームの書込開始タイミングが
決定される。「走査光学系」は、光偏向器5により同時
に偏向される4ビームを、被走査面9上に4つの光スポ
ットとして集光させる光学系であって、2枚のレンズ
6、7により構成される。
【0021】図33に、この発明のマルチビーム方式の
光走査装置の実施の別形態を示す。この光走査装置は、
光源としてビーム合成方式のものを用いるものである。
光源1−1、1−2は半導体レーザで、それぞれ単一の
発光源を持つ。光源1−1、1−2から放射された各ビ
ームは、カップリングレンズ2−1、2−2によりカッ
プリングされる。カップリングされた各ビームの形態
は、以後の光学系の光学特性に応じ、弱い発散性の光束
や弱い集束性の光束となることも、平行光束となること
もできる。
【0022】カップリングレンズ2−1、2−2を透過
した各ビームは、アパーチャ3−1、3−2により「ビ
ーム整形」され、ビーム合成プリズム20に入射する。
ビーム合成プリズム20は、反射面と偏光分離膜と1/
2波長板とを有する。光源1−2からのビームは、ビー
ム合成プリズム20の反射面と、偏光分離膜とに反射さ
れてビーム合成プリズム20を射出する。光源1−1か
らのビームは1/2波長板により偏光面を90度旋回さ
れ、偏光分離膜を透過してビーム合成プリズム20から
射出する。このようにして2ビームが合成される。カッ
プリングレンズ2−1、2−2の光軸に対する光源1−
1、1−2の発光部の、位置関係の調整により、ビーム
合成された2ビームは互いに副走査方向に微小角をなし
ている。ビーム合成された2ビームは、「共通の線像結
像光学系」であるシリンドリカルレンズ4の作用によ
り、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の偏向反射面
近傍に、それぞれが主走査方向に長い線像として、互い
に副走査方向に分離して結像する。
【0023】偏向反射面により等角速度的に偏向された
2ビームは「走査光学系」をなす2枚のレンズ6、7を
透過し、折り曲げミラー8により光路を折り曲げられ、
「被走査面」の実体をなす感光体9上に、副走査方向に
分離した2つの光スポットとして集光し、被走査面の2
走査線を同時に光走査する。
【0024】ビームの1つは、光走査に先立ってミラー
8により反射されて、受光素子12に集光される。受光
素子12の出力に基づき、2ビームの光走査の書込開始
タイミングが決定される。このようにするかわりに、2
つのビームを主走査方向にも分離し、各ビームを光走査
に先立って受光素子12に集光し、受光素子12の出力
に基づき、2ビームの書込開始タイミングを各々個別に
決定するようにしてもよい。「走査光学系」は、光偏向
器5により同時に偏向される2ビームを、被走査面9上
に2つの光スポットとして集光させる光学系であって、
2枚のレンズ6、7により構成される。
【0025】
【実施例】以下、具体的な実施例を6例挙げる。以下の
各実施例において、レンズ面形状の表現は以下の式によ
る。 「主走査断面内における非円弧形状」主走査断面内の近
軸曲率半径:Rm、光軸からの主走査方向の距離:Y、
円錐定数:K、高次の係数:A1、A2、A3、A4
5、A6、・・、光軸方向のデプス:Xを用いて次の多
項式(6)で表す。 X=(Y2/Rm)/[1+√{1−(1+K)(Y/Rm)2}] +A1Y+A22+A33+A44+A55+A66・・ (6) 式(6)において、奇数次のA1、A3、A5、・・が0
以外の値を持つと非円弧形状は「主走査方向に非対称形
状」となる。 「副走査断面内における曲率」副走査断面内で曲率が主
走査方向(光軸位置を原点とする座標:Yで表す)に変
化する場合、次の式(7)で表す。 CS(Y)={1/RS(0)} +B1Y+B22+B33+B44+B55+B66+・・(7) RS(0)は、「副走査断面内における光軸上(Y=
0)」おける曲率半径を表す。式(7)において、Yの
奇数次係数:B1、B3、B5、・・が0以外の値を持つ
と、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化は非対称
である。
【0026】「副非円弧面」副走査断面の主走査方向の
位置(光軸位置を原点とする座標):Y、副走査方向の
座標:Zを用い、(8)で表す。 X=(Y2/Rm)/[1+√{1−(1+K)(Y/Rm)2}] +A1Y+A22+A33+A44+A55+A66・・ +(CS・Z2)/[1+√{1−(1+KS)(CS・Z)2}] +(F0+F1Y+F22+F33+F44+・・)Z +(G0+G1Y+G22+G33+G44+・・)Z2 +(H0+H1Y+H22+H33+H44+・・)Z3 +(I0+I1Y+I22+I33+I44+・・)Z4 +(J0+J1Y+J22+J33+J44+・・)Z5 +(K0+K1Y+K22+K33+K44+・・)Z6 +(L0+L1Y+L22+L33+L44+・・)Z7 +(M0+M1Y+M22+M33+M44+・・)Z8 +(N0+N1Y+N22+N33+N44+・・)Z9 +・・ (8) 式(8)における「CS」は、式(7)で定義されたCS
(Y)である。また、「KS」は、次の式(9)で定義さ
れる。 KS(Y)=KS(0)+C1Y+C22+C33+C44+C55+・・(9) 式(8)において、F1、F3、F5、…、G1、G3
5、…等が0以外の値を持つと、副走査断面内の非円
弧量が主走査方向に非対称となる。すなわち、副非円弧
面は「副走査断面内の形状が非円弧形状で、この非円弧
形状が、主走査方向における副走査断面の位置に応じて
変化する面」であるが、上記の式(8)において、右辺
の第1〜2行は、主走査方向の座標:Yのみの関数で
「主走査断面内の形状」を表す。右辺の第3行以下は、
副走査断面のY座標が決まると、Zの各次数の項の係数
が一義的に決まり、座標:Yにおける「副走査断面内の
非円弧形状」が定まる。なお、副非円弧面等の解析的表
現は、上に挙げたものに限らず種々のものが可能であ
り、この発明における副非円弧面等の形状が上記式によ
る表現に限定されるものではない。
【0027】実施例1 最初に挙げる実施例1は、図31に即して実施の形態を
説明した光走査装置に用いられる走査光学系の具体例で
ある。光源1から被走査面に至る光学配置を図1に示
す。 光源1:半導体レーザ 発光源数:1、波長:655nm カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合レンズ) 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:7.6mm、副走査方向開口幅:2.8mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:70mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm 光源側からのビームの入射角(副走査方向に直交する面への射影状態における 入射方向と走査光学系の光軸とがなす角):60度 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデー
タ」データ表記の記号につき説明すると、曲率半径を、
主走査方向につき「Rm」、副走査方向につき「RS」、
屈折率を「n」、レンズの焦点距離を、主走査方向につ
き「fm」、副走査方向につき「fS」で表す。尚、以下
のデータにおける「Rm、RS」は、円弧形状以外につい
ては「近軸曲率半径」である。また、Xは面間隔、Yは
シフト量(ポリゴンミラー5による偏向ビームの主光線
が走査線と直交する状態を基準として、レンズ光軸の
「主走査方向におけるずれ量」を言い、図1において上
方を正とする)を表す。 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 45.53 0.77 レンズ6 1 -254.44 -44.08 36.22 0 1.52716 214.376 -729.461 2 -82.10 -63.91 53.34 0.762 レンズ7 3 -271.24 -35.66 12.50 0 1.52716 -1.78E10 80.972 4 -275.56 -21.78 168.62 0 上の表記において、「E10」は、「×1010」を意味す
る。レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を表1〜
表4に挙げる。なお、表2〜表4の表記は表1にならっ
ている。即ち、左の欄の数値は面番号を表し、中間の列
は主走査方向の係数、右の欄は副走査方向の係数を表
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、表5に挙げる。この表5において、
「C0」とあるのは、(9)式右辺第1項の「KS(0)」
を表している。
【0033】
【表5】
【0034】実施例1の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=1.116 であり条件(1)を満足する。図4に、実施例1に関す
る像面湾曲(左図 実線は副走査方向、破線は主走査方
向)及び、等速度特性(実線はリニアリティ、破線はf
θ特性)を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.009mm/323mm 主走査方向:0.104mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.207%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.009÷323=0.000028<0.005 図3には、中心像高の副走査方向横倍率:β2に対す
る、任意像高の副走査方向横倍率:βhの変化を示す。 |βh2|=1.000 であり、倍率変化は条件(2)を満足し、極めて良好に
補正されている。図2(a)には、レンズ6の射出面
(第2面)の、副走査方向の曲率半径の変化、図2
(b)には、レンズ7の入射面(第3面)の、副走査方
向の曲率半径の変化を示す。これらの面は「副走査曲率
が主走査方向に非対称に変化する面」である。図5に
は、実施例1における光スポットの各像高ごとの「スポ
ット径の深度曲線(光スポットのデフォーカスに対する
スポット形の変動)」を示す。尚、像高は±150mm
を等間隔に分割した全21像高で示した。(a)は主走
査方向、(b)は副走査方向に関するものである。実施
例1では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定義さ
れるスポット径として30μm程度を意図している。図
に示されているように、主・副走査方向とも良好な深度
を有しており、被走査面の位置精度に対する許容度が高
い。実施例1では、走査光学系の副走査方向の共役長
(ポリゴンミラーの偏向反射面から被走査面に至る距
離):316.21mmに対し、その半分の長さ以上を
バック長:168.62mmとしている。
【0035】実施例1の走査光学系は、光偏向器5によ
り偏向されるビームを、被走査面9上に光スポットとし
て集光させる光学系であって、2枚のレンズ6、7によ
り構成され、光偏向器5側のレンズ6は副走査方向に負
の屈折力を有し、被走査面9側のレンズ7は副走査方向
に正の屈折力を有し、副走査断面内の形状が非円弧形状
である面(第4面)を有する(請求項1)。上記第4面
は、副非円弧面である(請求項2)。光偏向器5側のレ
ンズ6は、主走査方向に正の屈折力を有し(請求項
3)、中心像高の副走査方向横倍率:β2が条件:
(1)を満足する(請求項4)。前記副非円弧面(第4
面)は、主走査断面内の形状を非円弧形状とされている
(請求項5)。また、レンズ6、7は、偏向反射面近傍
と被走査面9とを副走査方向に関して、幾何光学的に共
役関係とする機能を有するアナモフィックな光学系であ
り(請求項6)、レンズ面は全て、主・副走査方向の曲
率が異なる(請求項7)。また、レンズ6、7は、被走
査面上の光スポットのスポット径を、光スポットにおけ
る光強度分布のラインスプレッド関数における1/e2
強度で定義するとき、そのスポット径を主・副走査方向
とも、有効書込範囲内で50μm以下となる結像性能を
持つ(請求項8)。レンズ6、7の4つのレンズ面のう
ち、副非円弧面(第4面)は、副走査断面内における非
円弧形状の、円弧からのずれ量である非円弧量を、主走
査方向に非対称に変化させている(請求項9)。レンズ
6、7は、その4つのレンズ面が何れも、副走査方向の
曲率が主走査方向に変化し、これらのうちの第2、第3
面は、副走査方向の曲率の、主走査方向の変化が非対称
で、中心像高の副走査方向の横倍率:β2、任意像高の
副走査方向の横倍率:βhが条件:(2)を満足し(請
求項10)、有効書込幅:W、有効書込幅における副走
査像面湾曲の幅:FSが条件:(3)を満足する(請求
項11)。更に、レンズ6、7は、4つのレンズ面のう
ちに、副走査方向の曲率の、主走査方向の変化が非対称
であるレンズ面を少なくとも2面(第2面と第3面)有
し、これらの面は、面間に空気間隔を有する(請求項1
2)。したがって、図31に示した光走査装置の実施の
形態において、走査光学系として実施例1のものを用い
たものは、光源1からのビームを、カップリングレンズ
2により以後の光学系にカップリングし、カップリング
されたビームを線像結像光学系4により、光偏向器5の
偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像さ
せ、光偏向器5により等角速度的に偏向させ、偏向ビー
ムを走査光学系6、7により、被走査面9上に光スポッ
トとして集光させ、被走査面9を走査するシングルビー
ム方式の光走査装置であって、走査光学系6、7とし
て、請求項1〜12の任意の1に記載の走査光学系を用
いたものである(請求項14)。
【0036】以下に挙げる実施例2〜6は、図32に即
して実施の形態を説明した、光走査装置に用いられる走
査光学系の具体的な実施例である。 実施例2 光源1Aから被走査面9に至る光学配置を図6に示す。 光源1A:半導体レーザアレイ 発光源数:4、発光源間隔:14μm、波長:780nm カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合レンズ) 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:9.0mm、副走査方向開口幅:7.6mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:126.18mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm 光源側からのビームの入射角:60度 走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 60.13 0.111 レンズ6 1 -341.10 -51.33 33.02 0 1.52398 183.434 -1290.62 2 -77.86 -79.45 37.33 0 レンズ7 3 -119.74 80.00 10.00 0 1.52398 -462.606 77.179 4 -149.50 -79.22 175.72 0 各レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を、前記表
1〜表4に倣って、表6〜表9に挙げる。
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、前記表5に倣って、表10に挙げる。
【0042】
【表10】
【0043】実施例2の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=1.320 であり条件(1)を満足する。図9に、実施例2の発光
源ch1(最外発光部)に関する像面湾曲、等速度特性
を示す。図の表現は、図4に倣う。以下の他の実施例で
も同様である。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.098mm/323mm 主走査方向:1.340mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.050%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.098÷323=0.000303<0.005 図8には、中心像高の副走査方向の横倍率:β2に対す
る、任意像高の副走査方向の横倍率:βhの変化を示
す。 |βh2|=1.000 であり、倍率変化は条件(2)を満足し、極めて良好に
補正されている。図7(a)には、レンズ6の射出面
(第2面)の副走査方向の曲率半径の変化、図7(b)
にはレンズ7の入射面(第3面)の副走査方向の曲率半
径の変化を示す。これらの面は「副走査曲率が主走査方
向に非対称に変化する面」である。図10は、実施例2
における発光源ch1の、光スポットの各像高ごとの
「スポット径の深度曲線」を示す。像高は±150mm
を等間隔に分割した全21像高で示した。(a)は主走
査方向、(b)は副走査方向に関するものである。実施
例2では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定義さ
れるスポット径として30μm程度を意図している。図
に示されているように、主・副走査方向とも良好な深度
を有しており、被走査面の位置精度に対する許容度が高
い。実施例2では、走査光学系の副走査方向の共役長:
316.20mmに対し、その半分の長さ以上をバック
長:175.72mmとしている。
【0044】実施例3 光源1Aから被走査面9に至る光学配置を図11に示
す。 光源1A:半導体レーザアレイ 発光源数:4、発光源間隔:14μm、波長:780nm カップリングレンズ2:単レンズ構成 焦点距離:27mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:9.0mm、副走査方向開口幅:1.9mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:58.69mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:20mm 光源側からのビームの入射角:60度 走査方法:1200dpi、隣接走査 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 55.84 0.225 レンズ6 1 -309.83 -42.49 30.94 0 1.52398 200.207 -81.794 2 -81.44 -3654.71 69.52 0.227 レンズ7 3 -129.99 119.29 10.71 0 1.52398 -2093.66 69.037 4 -151.53 -50.75 149.20 0 各レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を表11〜
表14に挙げる。
【0045】
【表11】
【0046】
【表12】
【0047】
【表13】
【0048】
【表14】
【0049】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、表15に挙げる。
【0050】
【表15】
【0051】実施例3の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=0.704 であり条件(1)を満足する。図14に、実施例3の発
光源ch1に関する像面湾曲、等速度特性を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.065mm/323mm 主走査方向:0.105mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.088%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.065÷323=0.000201<0.005 図13は、実施例3における発光源ch1の、光スポッ
トの中心像高の副走査方向横倍率:β2に対する、任意
像高の副走査方向横倍率:βhの変化を示す。 0.998≦|βh2|≦1.000 であり、倍率変化は条件(2)を満足し、極めて良好に
補正されている。図12(a)は、レンズ6の射出面
(第2面)の、副走査方向の曲率半径の変化、図12
(b)は、レンズ7の入射面(第3面)の、副走査方向
の曲率半径の変化を示す。これらの面は「副走査曲率が
主走査方向に非対称に変化する面」である。図15は、
実施例3における発光源ch1の光スポットの、各像高
ごとの「スポット径の深度曲線」を示す。像高は±15
0mmを等間隔に分割した全21像高で示した。(a)
は主走査方向、(b)は副走査方向に関するものであ
る。実施例3では、ラインスプレッド関数の1/e2強度
で定義されるスポット径として30μm程度を意図して
いる。図に示されているように、主・副走査方向とも良
好な深度を有しており、被走査面の位置精度に対する許
容度が高い。実施例3では、走査光学系の副走査方向の
共役長:316.21mmに対し、その半分の長さ以上
をバック長:149.20mmとしている。
【0052】実施例4 光源1Aから被走査面9に至る光学配置を図16に示
す。 光源1A:半導体レーザアレイ 発光源数:4、発光源間隔:30μm、波長:655nm カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合レンズ) 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:7.3mm、副走査方向開口幅:2.7mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:70.00mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm 光源側からのビームの入射角:60度 走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 45.64 0.107 レンズ6 1 -267.64 -67.47 37.99 0 1.52716 220.645 -645.213 2 -85.05 -100.52 55.54 0 レンズ7 3 -177.01 -93.15 13.57 0 1.52716 2259.23 78.124 4 -158.18 -29.99 163.48 0 各レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を表16〜
表19に挙げる。
【0053】
【表16】
【0054】
【表17】
【0055】
【表18】
【0056】
【表19】
【0057】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、表20に挙げる。
【0058】
【表20】
【0059】実施例4の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=1.116 であり条件(1)を満足する。図19に、実施例4の発
光源ch1に関する像面湾曲、等速度特性を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.092mm/323mm 主走査方向:0.334mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.317%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.092÷323=0.000285<0.005 図18は、実施例4における発光源ch1の光スポット
の、中心像高の副走査方向横倍率:β2に対する、任意
像高の副走査方向横倍率:βhの変化を示す。 |βh2|=1.000 であり、倍率変化は条件(2)を満足し、極めて良好に
補正されている。図17(a)は、レンズ6の射出面
(第2面)の、副走査方向の曲率半径の変化、図17
(b)は、レンズ7の入射面(第3面)の、副走査方向
の曲率半径の変化を示す。これらの面は「副走査曲率が
主走査方向に非対称に変化する面」である。図20に、
実施例4における発光源ch1の光スポットの、各像高
ごとの「スポット径の深度曲線」を示す。像高は±15
0mmを等間隔に分割した全21像高で示した。(a)
は主走査方向、(b)は副走査方向に関するものであ
る。実施例4では、ラインスプレッド関数の1/e2強度
で定義されるスポット径として30μm程度を意図して
いる。図に示されているように、主・副走査方向とも良
好な深度を有しており、被走査面の位置精度に対する許
容度が高い。実施例4では、走査光学系の副走査方向の
共役長:316.22mmに対し、その半分の長さ以上
をバック長:163.48mmとしている。
【0060】実施例5 光源1Aから被走査面9に至る光学配置を図21に示
す。 光源1A:半導体レーザアレイ 発光源数:4、発光源間隔:24μm、波長:655nm カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合レンズ) 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:7.3mm、副走査方向開口幅:3.6mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:70.00mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm 光源側からのビームの入射角:60度 走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 43.58 0.144 レンズ6 1 -244.39 -35.00 40.40 0 1.52716 220.860 -180.092 2 -83.36 -77.53 30.00 0.137 レンズ7 3 -208.08 -104.52 15.00 0 1.52716 2281.08 74.349 4 -181.80 -29.92 187.23 0 各レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を表21〜
表24に挙げる。
【0061】
【表21】
【0062】
【表22】
【0063】
【表23】
【0064】
【表24】
【0065】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、表25に挙げる。
【0066】
【表25】
【0067】実施例5の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=1.383 であり条件(1)を満足する。図24に、実施例5の発
光源ch1に関する像面湾曲、等速度特性を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.093mm/323mm 主走査方向:0.133mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.218%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.093÷323=0.000288<0.005 図23には、実施例5における発光源ch1の光スポッ
トの、中心像高の副走査方向の横倍率:β2に対する、
任意像高の副走査方向の横倍率:βhの変化を示す。
|βh2|=1.000であり、倍率変化は条件
(2)を満足し、極めて良好に補正されている。図22
(a)には、レンズ6の射出面(第2面)の、副走査方
向の曲率半径の変化、図22(b)にはレンズ7の入射
面(第3面)の、副走査方向の曲率半径の変化を示す。
これらの面は「副走査曲率が主走査方向に非対称に変化
する面」である。図25に、実施例5における発光源c
h1の光スポットの、各像高ごとの「スポット径の深度
曲線」を示す。像高は±150mmを等間隔に分割した
全19像高で示した。(a)は主走査方向、(b)は副
走査方向に関するものである。実施例5では、ラインス
プレッド関数の1/e2強度で定義されるスポット径とし
て30μm程度を意図している。図に示されているよう
に、主・副走査方向とも良好な深度を有しており、被走
査面の位置精度に対する許容度が高い。実施例5では、
走査光学系の副走査方向の共役長:316.21mmに
対し、その半分の長さ以上をバック長:187.23m
mとしている。
【0068】実施例6 光源1Aから被走査面9に至る光学配置を図21に示
す。 光源1A:半導体レーザアレイ 発光源数:4、発光源間隔:14μm、波長:780nm カップリングレンズ2:単レンズ構成 焦点距離:27mm、カップリング作用:コリメート作用 アパーチャ3:開口形状:矩形 主走査方向開口幅:9.0mm、副走査方向開口幅:1.6mm シリンドリカルレンズ4 副走査方向の焦点距離:58.69mm ポリゴンミラー5 偏向反射面数:5、内接円半径:20mm 光源側からのビームの入射角:60度 走査方法:1200dpi、隣接走査 「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデータ」 i(面番) Rmisi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 72.56 0.406 レンズ6 1 1616.43 -50.14 35.00 0 1.52398 254.832 -126.992 2 -146.51 -199.81 61.93 0.403 レンズ7 3 400.87 -72.03 14.00 0 1.52398 1462.726 76.504 4 824.88 -27.59 158.52 0 各レンズ面の主走査方向と副走査方向の係数を表26〜
表29に挙げる。
【0069】
【表26】
【0070】
【表27】
【0071】
【表28】
【0072】
【表29】
【0073】レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の係数を、表30に挙げる。
【0074】
【表30】
【0075】実施例6の走査光学系の、中心像高の副走
査方向の横倍率:β2は β2=0.704 であり条件(1)を満足する。図29に、実施例6の発
光源ch1に関する像面湾曲、等速度特性を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.103mm/323mm 主走査方向:0.132mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.104%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。副走査像面湾曲は条件(3)を満足する。
即ち、 (3) 0.103÷323=0.000319<0.005 図28には、実施例6における発光源ch1の、光スポ
ットの中心像高の、副走査方向の横倍率:β2に対す
る、任意像高の副走査方向の横倍率:βhの変化を示
す。 0.998≦|βh2|≦1.000 であり、倍率変化は条件(2)を満足し、極めて良好に
補正されている。図27(a)には、レンズ6の入射面
(第1面)の、副走査方向の曲率半径の変化、図27
(b)には、レンズ7の射出面(第4面)の、副走査方
向の曲率半径の変化を示す。これらの面は「副走査曲率
が主走査方向に非対称に変化する面」である。図30に
は、実施例6における発光源ch1の光スポットの、各
像高ごとの「スポット径の深度曲線」を示す。像高は±
150mmを等間隔に分割した全21像高で示した。
(a)は主走査方向、(b)は副走査方向に関するもの
である。実施例6では、ラインスプレッド関数の1/e2
強度で定義されるスポット径として30μm程度を意図
している。図に示されているように、主・副走査方向と
も良好な深度を有しており、被走査面の位置精度に対す
る許容度が高い。実施例6では、走査光学系の副走査方
向の共役長:342.01mmに対し、その半分の長さ
以上をバック長:158.52mmとしている。
【0076】上記実施例2〜6の走査光学系は、光偏向
器5により偏向されるビームを被走査面9上に光スポッ
トとして集光させる光学系であって、2枚のレンズ6、
7により構成され、光偏向器5側のレンズ6は、副走査
方向に負の屈折力を有し、被走査面9側のレンズ7は、
副走査方向に正の屈折力を有し、2枚のレンズ6,7の
レンズ面のうち、少なくとも1つのレンズ面(第4面)
は、副走査断面内の形状が非円弧形状である(請求項
1)。そして、副走査断面内の形状が非円弧形状である
面(第4面)は、その非円弧形状が、主走査方向におけ
る副走査断面の位置に応じて変化する副非円弧面であり
(請求項2)、光偏向器5側のレンズ6は、主走査方向
に正の屈折力を有するものである(請求項3)。また、
実施例2〜6の走査光学系は、中心像高における副走査
方向の横倍率:β2が条件(1)を満足し(請求項
4)、副非円弧面(第4面)の、主走査断面内の形状が
非円弧形状で(請求項5)、偏向反射面近傍と被走査面
位置とを副走査方向に関して、幾何光学的に共役関係と
する機能を有するアナモフィックな光学系であり(請求
項6)、2枚のレンズ6,7の、4つのレンズ面全てに
おいて、主・副走査方向の曲率が異なる(請求項7)。
そして、光スポットにおける光強度分布のラインスプレ
ッド関数における1/e2強度で定義されたスポット径
が、主・副走査方向とも、有効書込範囲内において50
μm以下となる結像性能を持ち(請求項8)、副非円弧
面(第4面)の非円弧形状の非円弧量は、主走査方向に
非対称に変化し(請求項9)、少なくとも2つのレンズ
面(第2面、第3面)は、副走査断面内の曲率が主走査
方向に変化し、これら2つのレンズ面は、副走査断面内
の曲率の、主走査方向の変化が非対称であって、中心像
高における副走査方向の横倍率:β2、任意像高におけ
る副走査方向の横倍率:βhが条件(2)を満足する
(請求項10)。さらに、実施例2〜6の走査光学系
は、有効書込幅:W、有効書込幅内における副走査像面
湾曲の幅:FSが条件(3)を満足し、副走査断面内の
曲率の主走査方向の変化が非対称であるレンズ面を少な
くとも2つ(実施例2〜5では第2面と第3面、実施例
6では第1面と第4面)有し、それらレンズ面は、面間
に空気間隔を有する(請求項12)。実施例2〜6の走
査光学系はまた、同時に偏向される複数ビームを、被走
査面上に複数の光スポットとして集光するために用いら
れる(請求項13)。
【0077】また、図32に即して実施の形態を説明し
た光走査装置に、上記実施例2〜6の任意の走査光学系
を用いたものは、複数の発光源ch1〜ch4からのビ
ームを、カップリングレンズ2により以後の光学系にカ
ップリングし、カップリングされた複数ビームを共通の
線像結像光学系4により、光偏向器5の偏向反射面位置
近傍に主走査方向に長く、副走査方向に分離した複数の
線像として結像させ、光偏向器5により同時に等角速度
的に偏向させ、各偏向ビームを共通の走査光学系6,7
により、被走査面9上に、副走査方向に分離した複数の
光スポットとして集光し、これら複数の光スポットによ
り複数走査線を同時走査するマルチビーム方式の光走査
装置であり、共通の走査光学系6,7として、請求項1
3記載の走査光学系を用いたマルチビーム方式の光走査
装置である(請求項15)。また、複数の発光源ch1
〜ch4が1列に配列されたモノリシックな半導体レー
ザアレイ1Aを、光源として用いたマルチビーム方式の
光走査装置であり(請求項16)、半導体レーザアレイ
1Aの発光源の間隔は、10μm以上である(請求項1
7)。また、図33に実施の形態を示した光走査装置で
は、光源装置として、2つの発光源を、実施例2〜6の
半導体レーザにおける2つの発光源ch2、ch3の配
列と等価なものとして構成することもでき、このような
光源装置の場合に、上記請求項2〜6の走査光学系は好
適に適用することができる。上記各実施例において、走
査光学系の副走査方向のFナンバは、大きくても28近
傍であり、従来、例えば特開平8−297256号で提
案されたマルチビーム走査光学系のFナンバ:52〜7
3.5に比して明るく、ビームスポット径を「より小さ
く絞る」ことができ、高密度化を図れる。また、上記各
実施例では、走査光学系の2枚のレンズ6、7をプラス
チック材料で構成しているが、勿論、ガラス材料を使っ
てもよく、またプラスチック材料とガラス材料を組み合
わせてもよい。
【0078】図34は、画像形成装置の実施の1形態を
示している。感光媒体としての光導電性の感光体100
は、円筒状に形成されて矢印方向へ等速回転し、帯電手
段(コロナ放電式のものを示しているが、帯電ローラ等
の接触式のものとしてもよい)112により均一帯電さ
れ、光走査装置114による書込で静電潜像を形成され
る。この静電潜像は、現像手段116により現像され、
現像により得られた可視像は、転写手段(ローラ式のも
のを示しているが、転写・分離チャージャ式のものとし
てもよい)120によりシート状の記録媒体(転写紙や
オーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート等)
Sに転写される。記録媒体Sは、転写された可視像を定
着手段122により定着されて装置外へ排出される。図
34において、符号118は「トナーホッパー」を示
す。トナーホッパー118は、貯蔵したトナーを、必要
に応じて現像手段116に補給するようになっており、
ホッパーごと交換できるようになっている。光走査装置
114は光偏向器1141以後が描かれている。光偏向
器1141により偏向されたビームは、レンズ1142
を透過し、ミラー1144、1145により光路を屈曲
され、レンズ1146を透過して光走査装置114から
射出して感光体100を光走査する。この例で、レンズ
1142、1146が走査光学系の実体をなし、実施例
1〜6におけるレンズ5,6に対応する。バック長は、
レンズ1146の感光体100側の面から感光体100
に至る距離である。トナーホッパー118を交換するユ
ーザの負担を軽減するため、トナーホッパーの貯蔵トナ
ー量を増大させてトナーホッパー交換期間を長くするこ
とが行われており、それに伴いトナーホッパー118が
大型化し、走査光学系114に長いバック長が要求され
るが、上記実施例1〜6に示した各走査光学系は、何れ
も上述のように「長いバック長」を有するので、このよ
うに長いバック長を要する画像形成装置に有効に用いる
ことができる。即ち、図34に示す装置は、感光媒体1
00の感光面に光走査装置114による走査を行って潜
像を形成し、該潜像を可視化して画像を得る画像形成装
置であって、感光媒体100の感光面の走査を行う光走
査装置114として、前記請求項14〜17の任意の1
に記載のものを用いたものであり(請求項18)、感光
媒体100が「光導電性の感光体」であり、感光面の均
一帯電と光走査装置の走査とにより形成される静電潜像
が、トナー画像として可視化されるものである(請求項
19)。
【0079】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、新規な走査光学系と光走査装置及び画像形成装置を
実現できる。この発明の走査光学系は、副走査方向にお
いて光偏向器側から順に、負・正の屈折力分配とした
「レトロフォーカス型」で、実際のレンズ配置における
よりも被走査面側に「副走査方向の後側主点」を配置で
きるので、シングルビーム方式とマルチビーム方式とを
問わず、長いバック長を確保できる。また、副非円弧面
を採用して(請求項2)、波面収差を有効に補正するこ
とにより、50μm程度以下の小径の光スポットを安定
して得ることが可能となる。この発明の光走査装置は、
上記走査光学系を用いて、小径の安定した光スポットに
より書込密度の高い良好な書込を実現することができ、
このような走査光学系をマルチビーム方式の光走査装置
に用いることにより、走査線ピッチを機械的変動に対し
て安定ならしめ、高密度化に適応できる良好なマルチビ
ーム方式の光走査を実現することが可能となる。この発
明の画像形成装置は、この発明による性能良好な光走査
装置を用いることにより、良好な画像形成の実現が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の走査光学系に関する光学配置を示す
図である。
【図2】実施例1の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図3】実施例1の走査光学系の、中心像高の副走査方
向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横
倍率:βhの変化を示す図である。
【図4】実施例1の走査光学系に関する像面湾曲、等速
度特性を示す図である。
【図5】実施例1の走査光学系における光スポットの、
各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図である。
【図6】実施例2の走査光学系に関する光学配置を示す
図である。
【図7】実施例2の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図8】実施例2の走査光学系の、中心像高の副走査方
向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横
倍率:βhの変化を示す図である。
【図9】実施例2の走査光学系に関する像面湾曲、等速
度特性を示す図である。
【図10】実施例2の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図11】実施例3の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図12】実施例3の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図13】実施例3の走査光学系の、中心像高の副走査
方向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の
横倍率:βhの変化を示す図である。
【図14】実施例3の走査光学系に関する像面湾曲、等
速度特性を示す図である。
【図15】実施例3の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図16】実施例4の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図17】実施例4の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図18】実施例4の走査光学系の、中心像高の副走査
方向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の
横倍率:βhの変化を示す図である。
【図19】実施例4の走査光学系に関する像面湾曲、等
速度特性を示す図である。
【図20】実施例4の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図21】実施例5の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図22】実施例5の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図23】実施例5の走査光学系の、中心像高の副走査
方向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の
横倍率:βhの変化を示す図である。
【図24】実施例5の走査光学系に関する像面湾曲、等
速度特性を示す図である。
【図25】実施例5の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図26】実施例6の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図27】実施例6の走査光学系の、第1面及び第4面
の、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化の様子を
示す図である。
【図28】実施例6の走査光学系の、中心像高の副走査
方向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の
横倍率:βhの変化を示す図である。
【図29】実施例6の走査光学系に関する像面湾曲、等
速度特性を示す図である。
【図30】実施例6の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図31】シングルビーム方式の光走査装置の実施の1
形態を示す図である。
【図32】マルチビーム方式の光走査装置の、実施の1
形態を示す図である。
【図33】マルチビーム方式の光走査装置の、実施の別
形態を示す図である。
【図34】画像形成装置の実施の1形態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 光源(半導体レーザ) 2 カップリングレンズ 3 アパーチャ 4 線像結像光学系 5 光偏向器 6,7 走査光学系を構成するレンズ 9 被走査面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 清三 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 厚海 広道 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H045 AA01 BA23 BA32 BA41 CA04 CA34 CA55 CA67 CA88 CA98 CB15 CB24 DA02 DA22 2H087 KA19 LA22 PA02 PA17 PB02 QA02 QA03 QA06 QA07 QA12 QA14 QA17 QA21 QA22 QA32 QA34 QA37 QA41 QA42 RA05 RA08 RA12 RA13 UA01

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光偏向器により偏向されるビームを被走査
    面上に光スポットとして集光させる光学系であって、 2枚のレンズにより構成され、 光偏向器側のレンズは、副走査方向に負の屈折力を有
    し、 被走査面側のレンズは、副走査方向に正の屈折力を有
    し、 上記2枚のレンズのレンズ面のうち、少なくとも1つの
    レンズ面は、副走査断面内の形状が非円弧形状であるこ
    とを特徴とする走査光学系。
  2. 【請求項2】請求項1記載の走査光学系において、 副走査断面内の形状が非円弧形状である面は、その非円
    弧形状が、主走査方向における副走査断面の位置に応じ
    て変化する副非円弧面であることを特徴とする走査光学
    系。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の走査光学系におい
    て、 光偏向器側のレンズが、主走査方向に正の屈折力を有す
    ることを特徴とする走査光学系。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の走査光学
    系において、 中心像高における副走査方向の横倍率:β2が、条件: (1) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足することを特徴とする走査光学系。
  5. 【請求項5】請求項2または3または4記載の走査光学
    系において、 副非円弧面の、主走査断面内の形状が非円弧形状である
    ことを特徴とする走査光学系。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の任意の1に記載の走査光学
    系において、 偏向反射面近傍と被走査面位置とを副走査方向に関し
    て、幾何光学的に共役関係とする機能を有するアナモフ
    ィックな光学系であることを特徴とする走査光学系。
  7. 【請求項7】請求項6記載の走査光学系において、 2枚のレンズの、4つのレンズ面全てにおいて、主・副
    走査方向の曲率が異なることを特徴とする走査光学系。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の任意の1に記載の走査光学
    系において、 被走査面上の光スポットのスポット径を、光スポットに
    おける光強度分布のラインスプレッド関数における1/
    2強度で定義するとき、スポット径が、主・副走査方
    向とも、有効書込範囲内において50μm以下となる結
    像性能を持つことを特徴とする走査光学系。
  9. 【請求項9】請求項2〜8の任意の1に記載の走査光学
    系において、 副非円弧面の、副走査断面内における非円弧形状の、円
    弧からのずれ量である非円弧量が、主走査方向に非対称
    に変化することを特徴とする走査光学系。
  10. 【請求項10】請求項1〜9の任意の1に記載の走査光
    学系において、 少なくとも2つのレンズ面は、副走査断面内の曲率が主
    走査方向に変化し、 上記少なくとも2つのレンズ面のうち少なくとも1面
    は、副走査断面内の曲率の、主走査方向の変化が非対称
    であって、 中心像高における副走査方向の横倍率:β2、任意像高
    における副走査方向の横倍率:βhが、条件: (2) 0.9≦|βh2|≦1.1 を満足することを特徴とする走査光学系。
  11. 【請求項11】請求項1〜10の任意の1に記載の走査
    光学系において、 有効書込幅:W、有効書込幅内における副走査像面湾曲
    の幅:FSが条件: (3) FS/W<0.005 を満足することを特徴とする走査光学系。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の走査光学系
    において、 副走査断面内の曲率の主走査方向の変化が非対称である
    レンズ面を少なくとも2つ有し、それらレンズ面のうち
    少なくとも2つのレンズ面が、面間に空気間隔を有する
    ことを特徴とする走査光学系。
  13. 【請求項13】請求項1〜12の任意の1に記載の走査
    光学系において、 同時に偏向される複数ビームを、被走査面上に複数の光
    スポットとして集光するために用いられることを特徴と
    する走査光学系。
  14. 【請求項14】光源からのビームを、カップリングレン
    ズにより以後の光学系にカップリングし、カップリング
    されたビームを線像結像光学系により、光偏向器の偏向
    反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像させ、上
    記光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向ビームを
    走査光学系により、被走査面上に光スポットとして集光
    させ、上記被走査面を走査するシングルビーム方式の光
    走査装置において、 走査光学系として、請求項1〜12の任意の1に記載の
    走査光学系を用いたことを特徴とする光走査装置。
  15. 【請求項15】複数の発光源からのビームを、カップリ
    ングレンズにより以後の光学系にカップリングし、カッ
    プリングされた複数ビームを共通の線像結像光学系によ
    り、光偏向器の偏向反射面位置近傍に主走査方向に長
    く、副走査方向に分離した複数の線像として結像させ、
    上記光偏向器により同時に等角速度的に偏向させ、各偏
    向ビームを共通の走査光学系により、被走査面上に、副
    走査方向に分離した複数の光スポットとして集光し、こ
    れら複数の光スポットにより複数走査線を同時走査する
    マルチビーム方式の光走査装置において、 複数の偏向ビームに共通の走査光学系として、請求項1
    3記載の走査光学系を用いたことを特徴とするマルチビ
    ーム方式の光走査装置。
  16. 【請求項16】請求項15記載のマルチビーム方式の光
    走査装置において、 複数の発光源が1列に配列されたモノリシックな半導体
    レーザアレイを、光源として用いたことを特徴とするマ
    ルチビーム方式の光走査装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の光走査装置において、 半導体レーザアレイの発光源の間隔が10μm以上であ
    ることを特徴とするマルチビーム方式の光走査装置。
  18. 【請求項18】感光媒体の感光面に光走査装置による走
    査を行って潜像を形成し、上記潜像を可視化して画像を
    得る画像形成装置であって、 感光媒体の感光面の走査を行う光走査装置として、請求
    項14〜17の任意の1に記載のものを用いたことを特
    徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の画像形成装置におい
    て、 感光媒体が光導電性の感光体であり、感光面の均一帯電
    と光走査装置の走査とにより形成される静電潜像が、ト
    ナー画像として可視化されることを特徴とする画像形成
    装置。
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