JP2001125029A - 走査光学系および光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

走査光学系および光走査装置および画像形成装置

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JP2001125029A
JP2001125029A JP30735699A JP30735699A JP2001125029A JP 2001125029 A JP2001125029 A JP 2001125029A JP 30735699 A JP30735699 A JP 30735699A JP 30735699 A JP30735699 A JP 30735699A JP 2001125029 A JP2001125029 A JP 2001125029A
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optical system
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lens
scanning direction
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Koji Sakai
浩司 酒井
Seizo Suzuki
清三 鈴木
Hiromichi Atsumi
広道 厚海
Masakane Aoki
真金 青木
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シングルビーム方式、マルチビーム方式を問わ
ずバック長を確保しつつ、小径の光スポットを実現でき
る走査光学系を実現する。 【解決手段】光偏向器5により偏向されるビームを被走
査面9上に光スポットとして集光させる走査光学系であ
って、2枚のレンズ6,7により構成され、光偏向器側
のレンズ6は、主走査方向に正の屈折力、副走査方向に
負の屈折力を有し、主走査断面内の形状が光偏向器側に
凹面を向けたメニスカス形状のレンズであり、少なくと
も1つのレンズ面においては、主走査断面内の形状が非
円弧形状であり、少なくとも1つのレンズ面において
は、主・副走査方向の曲率半径が異なり、被走査面側の
レンズ7は、主走査方向に正の屈折力、副走査方向に正
の屈折力を有するレンズであり、少なくとも1つのレン
ズ面においては、主走査断面内の形状が非円弧形状であ
り、少なくとも1つのレンズ面においては、主・副走査
方向の曲率半径が異なる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走査光学系およ
び光走査装置および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査装置は、デジタル複写機やレーザ
プリンタ、ファクシミリ、レーザプロッタ、レーザ製版
装置等の画像形成装置に関連して広く知られている。そ
してこの光走査装置に用いられる走査光学系は、光偏向
器により偏向するビームを被走査面上に走査用の光スポ
ットとして集光する光学系である。そして画像形成装置
においては、例えば感光性の像担持体の被走査面に対し
て光走査装置による走査を行って画像書込みを行い潜像
を形成し、該潜像を現像手段で可視化して可視画像を形
成し、その可視画像を記録用紙等の記録媒体に転写して
画像を得ている。近来、このような光走査装置に対して
走査の高密度化や高速化が要請されている。また、光走
査装置を用いる画像形成装置のレイアウト上の理由等に
より、走査光学系に「長いバック長」が要請されること
が多い。この「バック長」とは、走査光学系を構成する
結像素子(レンズや凹面鏡等)のうちで、最も被走査面
側に配備されるものから被走査面に至る距離である。
【0003】光走査装置を用いる画像形成装置では、一
般に感光性の像担持体、例えば光導電性の感光体を用
い、この感光体を帯電手段により均一に帯電した後、光
走査装置による光走査で画像書込みを行って静電潜像を
形成し、この静電潜像を現像手段により現像してトナー
画像とし、このトナー画像を記録媒体上に転写し、定着
して所望の記録画像を得ている。このような画像形成装
置で、帯電手段や現像手段、転写手段といった画像形成
プロセス上必要な機械装置は、その機械的な構成により
感光体に対する機械的な位置関係が限定されているの
で、その配備位置の自由度が少ない。これに対して光走
査装置の光学系は、光源から被走査面(実体的には上記
感光体の感光面)に至る光学配置に相当の自由度があ
り、画像形成装置における帯電手段や現像手段等のレイ
アウトに対応して光学設計を行うことが可能であるた
め、レイアウト上の要請により、上記のような「バック
長の長い走査光学系」が求められることも多い。
【0004】近来、光走査装置における「走査密度」も
1200dpi(1インチ当りのドット数)或いは24
00dpiといった高密度が要請されている。光走査の
高密度化を達成するには、被走査面上に集光させる光ス
ポットのスポット径を小さくする必要がある。光スポッ
トのスポット径を小径化するには、走査光学系に入射す
るビームのビーム径を大きくする必要がある。このよう
に走査光学系に入射するビーム径が大きくなると、走査
光学系の像面湾曲や結像倍率といった幾何光学的な特性
を良好にするのみでは足らず、波動光学的な波面収差を
光スポットの像高に拘わらず一定に設定することが重要
となる。
【0005】光走査装置による光走査を高速化できる方
法として、被走査面の複数走査線を同時走査する「マル
チビーム方式」が注目され、モノリシックな半導体レー
ザアレイの発光源を1列に並べたLDアレイ方式や、複
数の半導体レーザからのビームを合成するビーム合成方
式の光源を用いるマルチビーム方式の光走査装置が実現
されつつある。このようなLDアレイ方式やビーム合成
方式の光源を用いると、シングルビーム方式の光走査装
置の場合と同様、光源から被走査面に至る光路上の光学
系を複数ビームで共通化して使用できるので、機械的変
動に対して安定性の高いマルチビーム方式の光走査装置
が可能になる。
【0006】1200dpi或いは2400dpiとい
った高密度の光走査をマルチビーム方式の光走査装置で
実現するには、光源における発光源の間隔(LDアレイ
方式では、LDアレイにおける各発光源の間隔、ビーム
合成方式では、合成されたビームの仮想的な発光源間
隔)を小さくする必要がある。例えば複数ビームで同時
走査する際の複数走査線のピッチが1走査線分である場
合、即ち、いわゆる隣接走査の場合で2400dpiの
走査密度を実現しようとすると、光源における発光源間
隔は一般に10μmよりも小さいものになる。
【0007】光源としてモノリシックな半導体レーザア
レイを用いる場合を考えると、モノリシックな半導体レ
ーザアレイでは、発光源の間隔が10μmよりも小さく
なると、1つの発光源の点滅が隣接する発光源の点滅に
「熱的・電気的」に影響するようになり、個々の発光源
を独立して変調制御することが難しくなる。また、光源
としてビーム合成方式のものを用いる場合であると、合
成されたビームの仮想的な発光源の副走査方向の間隔を
極めて小さくする必要があり、しかも、その間隔を精度
よく調整する必要があり、ビーム合成に伴う調整に手間
がかかる。
【0008】そこで光源における発光源の間隔をある程
度大きくして、尚且つ高密度のマルチビーム走査を実現
するには、隣接ビームが被走査面上で1走査線分以上の
間隔を開けて走査を行う、いわゆる「飛び越し走査」を
行えばよい。しかし、隣接ビームが飛び越す走査線数
(飛び越し次数)が大きくなると、「ビームが走査光学
系を通過する位置」が、ビーム毎に副走査方向に大きく
異なるようになる。そのようになると、走査光学系の光
学作用がビーム毎に同じにならず、特に、副走査方向の
倍率が光スポットの像高と共に変動し、走査線ピッチが
「像高と共に大きく変動する」ことになる。従って、飛
び越し走査における飛び越し次数は、あまり大きくない
「適正な次数」であることが必要である。
【0009】高密度の光走査を実現するには、マルチビ
ーム走査方式においても、被走査面上に結像する個々の
光スポット径を小さくすることは当然であり、このため
に走査光学系における、波動光学的な波面収差を小さく
抑えることが必要であることは、シングルビーム方式の
場合と何ら変わらない。また、1200dpiや240
0dpiといった高密度の光走査をマルチビーム方式の
光走査装置で実現するには、上述の飛び越し走査を行う
ことにより、光源における発光源間隔が極端に狭くなら
ないようにしつつ、飛び越し次数を適当にし、走査線ピ
ッチの像高による大きな変動を抑えるのがよい。さら
に、マルチビーム方式、シングルビーム方式を問わず、
走査光学系はバック長が長いものであることが好まし
い。また、マルチビーム方式では、光源と光偏向器間に
配備される光学系を複数ビームに対して共通とすること
が、機械的変動に対する光走査の安定性の観点から望ま
しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、シングル
ビーム方式とマルチビーム方式とを問わず、バック長を
確保しつつ、小径の光スポットを実現できる走査光学系
を実現することを課題とする。この発明はまた、上記走
査光学系を使用することにより、高密度化に適応できる
シングルビーム方式及びマルチビーム方式の光走査装置
を実現し、さらには、このような光走査装置を用いて良
好な画像形成を行うことができる画像形成装置を実現す
ることを他の課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の走査光学系は
「光偏向器により偏向されるビームを被走査面上に光ス
ポットとして集光させる光学系」であって、以下の如き
特徴を有する(請求項1)。即ち、走査光学系は、2枚
のレンズにより構成される。この2枚のレンズのうち、
光偏向器側のレンズは「主走査方向に正の屈折力、副走
査方向に負の屈折力を有し、主走査断面内の形状が光偏
向器側に凹面を向けたメニスカス形状」のものであり、
被走査面側のレンズは「主走査方向に正の屈折力、副走
査方向に正の屈折力を有する」ものである。更に、上記
光偏向器側のレンズの少なくとも1つのレンズ面におい
ては、「主走査断面内の形状が非円弧形状」であり、上
記被走査面側のレンズの少なくとも1つのレンズ面にお
いては、「主走査断面内の形状が非円弧形状」である。
更に、上記光偏向器側のレンズの少なくとも1つのレン
ズ面においては、「主・副走査方向の曲率半径が異な
る」ものであり、上記被走査面側のレンズの少なくとも
1つのレンズ面においては、「主・副走査方向の曲率半
径が異なる」ものである。ここで上記「主走査断面」
は、レンズ面近傍において、理想的な偏向光束の主光線
が掃引する平面、即ち主走査方向に平行な平面に合致し
た仮想的な平断面をいう。また、レンズ面近傍において
主走査方向に直交する仮想的な平断面を「副走査断面」
と呼ぶことにする。
【0012】この請求項1記載の走査光学系において、
「被走査面側のレンズの主走査断面内の形状を、光偏向
器側に凹面を向けたメニスカス形状とする」ことができ
る(請求項2)。この請求項1または2記載の走査光学
系において、上記2枚のレンズの4つのレンズ面のう
ち、少なくとも1つのレンズ面は、有効書込範囲内にお
いて、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:
Iと、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレ
ンズ面の放線ベクトル:Jが、条件: (1) 0.9<|I・J|≦1.0 を満足することが好ましい(請求項3)。更に、請求項
1または2または3記載の走査光学系において、「光偏
向器側のレンズ及び、被走査面側のレンズの副走査断面
内の形状を、光偏向器側に凹面を向けたメニスカス形状
とする」ことができる(請求項4)。
【0013】上記請求項1〜4の何れか1つに記載の走
査光学系においては、中心像高における副走査方向の横
倍率:β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足することが好ましい(請求項5)。尚、光偏向器
以後に配備される「走査光学系の副走査方向の横倍率」
は、この明細書中では、副走査方向において、被走査面
近傍の像点に共役な走査光学系の物点と、被走査面近傍
の像点との横倍率と定義する。この副走査方向の横倍率
のうちで、中心像高における横倍率が上記の「β2」で
あり、任意像高:hにおける横倍率が後述の「βh」で
ある。
【0014】上記請求項1〜5の何れか1つに記載の走
査光学系において、「偏向反射面近傍と被走査面位置と
を副走査方向に関して、幾何光学的に共役関係とする機
能を有するアナモフィックな光学系」とすることができ
る(請求項6)。この請求項6記載の走査光学系におい
て、「上記2枚のレンズの4つのレンズ面の全てにおい
て、主・副走査方向の曲率半径を異ならせる」ことがで
きる(請求項7)。上記請求項1〜7の何れか1つに記
載の走査光学系において、上記2枚のレンズの4つのレ
ンズ面のうち、少なくとも2つのレンズ面は、「特殊ト
ロイダル面」とすることができる(請求項8)。ここ
で、「特殊トロイダル面」は、「副走査方向の曲率半径
が主走査方向に変化する面」である。また、「副走査方
向の曲率半径」は、レンズ面を副走査断面で切断したと
き、副走査断面におけるレンズ面の曲率半径をいう。従
って、上記「副走査方向の曲率半径が主走査方向に変化
する」とは、上記副走査断面の位置を主走査方向に変化
させたとき、副走査断面の位置に応じて、副走査方向の
曲率半径が変化することを意味する。
【0015】上記請求項8記載の走査光学系において、
上記特殊トロイダル面である少なくとも2つのレンズ面
は、有効書込範囲内において、副走査方向の曲率半径の
最大値:|r|maxと、副走査方向の曲率半径の最小
値:|r|minが、条件: (3) 0.5<|r|min/|r|max≦1.0 を満足することが好ましい(請求項9)。更に、上記特
殊トロイダル面である少なくとも2つのレンズ面が、
「面間に空気間隔を有する」ことが好ましい(請求項1
0)。更に、上記特殊トロイダル面である少なくとも2
つのレンズ面のうち、少なくとも1つのレンズ面は、
「副走査方向の曲率半径の変化が主走査方向に非対称で
ある」ことが好ましい(請求項11)。
【0016】上記請求項1〜11の何れか1つに記載の
走査光学系において、中心像高における副走査方向の横
倍率:β2と、任意像高における副走査方向の横倍率:
βhが、条件: (4) 0.9≦|βh/β2|≦1.1 を満足することが好ましい(請求項12)。更に、上記
請求項1〜12の何れか1つに記載の走査光学系におい
て、有効書込幅:Wと、有効書込幅における副走査像面
湾曲の幅:FSが、条件: (5) FS/W<0.005 を満足することが好ましい(請求項13)。
【0017】上記請求項1〜13の何れか1つに記載の
走査光学系において、上記2枚のレンズのレンズ面のう
ち、少なくとも1つのレンズ面は、「副非円弧面」とす
ることができる(請求項14)。上記「副非円弧面」
は、「副走査断面内の形状が非円弧形状」である。この
請求項14記載の走査光学系において、上記副非円弧面
は、「その非円弧形状が、主走査方向における副走査断
面の位置に応じて変化する面」とすることができる(請
求項15)。尚、走査光学系における副非円弧面の形状
は、被走査面上の各走査位置(光スポットの集光位置)
における波面収差を補正するように定められている。こ
れにより、被走査面上の各走査位置毎に、最良の波面収
差を設定することができる。
【0018】上記請求項1〜15の何れか1つに記載の
走査光学系において、小径光スポットのスポット径とし
ては、被走査面上の光スポットのスポット径を、その光
スポットにおける光強度分布のラインスプレッド関数に
おける1/e2強度で定義するとき、そのスポット径
が、主・副走査方向とも有効書込範囲内において50μ
m以下となる範囲を有するように走査光学系の結像性能
を設定することができる(請求項16)。上記「ライン
スプレッド関数」は、被走査面上に形成された光スポッ
トの中心座標を基準としたとき、主走査方向及び副走査
方向の座標をY,Zとして、光スポットの光強度分布を
f(Y,Z)とするとき、Z方向のラインスプレッド関
数:LSZは、 (6) LSZ(Z)=∫f(Y,Z)dY (積分はY方向における光スポットの全幅について行
う)で定義され、Y方向のラインスプレッド関数:LS
Yは、 (7) LSY(Y)=∫f(Y,Z)dZ (積分はZ方向における光スポットの全幅について行
う)で定義される。
【0019】このように定義されるラインスプレッド関
数:LSZ(Z),LSY(Y)は、一般に略ガウス分
布型の形状であるので、Y方向及びZ方向のスポット径
は、これらラインスプレッド関数:LSZ(Z),LS
Y(Y)が、その最大値の1/e2以上となる領域の
Y,Z方向の幅で与えられる。上記請求項15において
述べられている内容は、このように定義されるY,Z方
向のスポット径が有効書込範囲内において、光スポット
が50μm以下になる範囲を有するということである。
ラインスプレッド関数により上記の如く定義されるスポ
ット径は、「光スポットをスリットで等速走査し、スリ
ットを通った光を光検出器で受光し、受光量を積分す
る」ことにより容易に測定可能であり、このような測定
を行う装置も市販されている。従来の技術では、50μ
m以下のスポット径を持つ良好な光スポットを形成する
ことは容易でないが、この発明のように、走査光学系内
に、副非円弧面を1面以上用い、その面形状を「波面収
差を良好に補正する形状」とすることにより、50μm
以下のスポット径を持つ良好な光スポットをも確実に形
成することができる。
【0020】上記請求項14または15または16記載
の走査光学系において、副非円弧面の、副走査断面内に
おける非円弧形状の「非円弧量」を、主走査方向に非対
称に変化させることができる(請求項17)。ここで、
「非円弧量」は、円弧(近軸曲率半径)からのずれ量で
ある。上記請求項1〜17の何れか1つに記載の走査光
学系は勿論、シングルビーム方式の光走査装置に使用で
きるが、「光偏向器により同時に偏向される複数ビーム
を、被走査面上に複数の光スポットとして集光する」た
めに用いることもできる(請求項18)。
【0021】請求項19記載の光走査装置は、シングル
ビーム方式の光走査装置である。即ち、この光走査装置
は、「光源からのビームを、カップリングレンズにより
以後の光学系にカップリングし、カップリングされたビ
ームを線像結像光学系により、光偏向器の偏向反射面近
傍に主走査方向に長い線像として結像させ、上記光偏向
器により等角速度的に偏向させ、偏向ビームを走査光学
系により、被走査面上に光スポットとして集光させ、上
記被走査面を走査するシングルビーム方式の光走査装置
において、上記走査光学系として、請求項1〜17の何
れか1つに記載の走査光学系を用いた」ことを特徴とす
る。
【0022】請求項20記載の光走査装置は、マルチビ
ーム方式の光走査装置である。即ち、この光走査装置
は、「複数の発光源からのビームを、カップリングレン
ズにより以後の光学系にカップリングし、カップリング
された複数ビームを共通の線像結像光学系により、光偏
向器の偏向反射面近傍に主走査方向に長く、副走査方向
に分離した複数の線像として結像させ、上記光偏向器に
より同時に等角速度的に偏向させ、各偏向ビームを共通
の走査光学系により、被走査面上に、副走査方向に分離
した複数の光スポットとして集光し、これら複数の光ス
ポットにより複数の走査線を同時に走査するマルチビー
ム方式の光走査装置において、複数の偏向ビームに共通
の走査光学系として、請求項18記載の走査光学系を用
いた」ことを特徴とする。尚、上記カップリングレンズ
は、複数ビームに対して、個別的としても共通化しても
よい。この請求項20記載のマルチビーム方式の光走査
装置においては、光源として「複数の発光源が1列に配
列されたモノリシックな半導体レーザアレイ」を用いる
ことができる(請求項21)。この場合、上記半導体レ
ーザアレイの発光源の間隔は「10μm以上」であるこ
とが好ましい(請求項22)。
【0023】この発明に係る画像形成装置は、「感光性
の像担持体の被走査面に対して光走査手段による走査を
行って潜像を形成し、該潜像を現像手段で可視化して画
像を得る画像形成装置」であり、上記像担持体の被走査
面の走査を行う光走査手段として、請求項19〜22の
何れか1つに記載の光走査装置を用いたことを特徴とす
る(請求項23)。ここで、上記感光性の像担持体とし
ては、例えば光導電性の感光体を用いることができ、こ
の感光体を帯電手段で均一帯電した後、請求項19〜2
2の何れか1つに記載の光走査装置を用いて感光体上に
画像書込を行い、静電潜像を形成し、この静電潜像を例
えばトナーを用いた現像手段により可視化する。そし
て、感光体上に形成されたトナー画像を記録媒体(記録
用紙やオーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックシ
ート等)に転写手段で転写した後、定着手段で定着する
ことにより、記録媒体上に固着画像を得ることができ
る。このような画像形成装置は、いわゆる電子写真方式
の画像形成装置であり、例えばデジタル複写機やファク
シミリ、レーザプリンタ、レーザプロッタ等として実施
できる。また、上記感光性の像担持体としては、例えば
銀塩写真フィルム等を用いることもできる。この場合、
光走査装置による光走査によりフィルム上に形成された
潜像は通常の銀塩写真プロセスの現像手段で可視化でき
る。このような画像形成装置は、例えば光製版装置とし
て実施できる。
【0024】次に本発明による走査光学系及び光走査装
置の特徴及び作用についてより詳細に説明する。シング
ルビーム方式でも、マルチビーム方式でも、光偏向器以
後に配備される走査光学系の副走査方向の横倍率:|β
2|は、|β2|≧0.5が「実用的に使える範囲」であ
る。即ち、|β2|が0.5より小さいと、一般に被走
査面側のレンズが被走査面に近づきすぎ、そのレンズの
主走査方向の全長が長くなるため、加工が困難になり、
レンズの製造コストも高くなる。また、「長いバック長
の確保」も難しい。また、光学系が著しく拡大倍率(|
β2|>2)となると、環境変動や走査光学系の取り付
け誤差による像面位置変動が大きくなりやすく、光スポ
ットの小径化は、「副非円弧面」を用いても困難とな
る。即ち、走査光学系は、請求項5記載の発明のよう
に、副走査方向の倍率:β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足することが望ましい。
【0025】請求項1記載の走査光学系は、副走査方向
においては、光偏向器側から順に「負・正の屈折力配
分」とすることにより、いわゆる「レトロフォーカス
型」としている。このため、実際のレンズ配置における
よりも被走査面側に「副走査方向の後側主点」を配備す
ることができるので、バック長を長くとることが可能と
なり、走査光学系の副走査方向の横倍率:|β2|を上
記条件(2)の範囲とすることにより、被走査面側のレ
ンズの「主走査方向のレンズ全長の長大化」及び、「環
境変動や走査光学系の取付誤差による像面位置変動」を
有効に抑えることができる。また、請求項1記載の走査
光学系は、上記の如く「副走査方向においてレトロフォ
ーカス型」であるため、「Fナンバー」を小さくでき
る。
【0026】更に、請求項1記載の走査光学系は、主走
査方向においては、光偏向器側から順に「正・正の屈折
力配分」とし、且つ、「それぞれのレンズの少なくとも
1面を、主走査断面内の形状が非円弧形状」とし、更に
光偏向器側のレンズの主走査断面形状をメニスカス形状
とすることで、fθ特性等の「等速度特性」を確保して
いる。特に、主走査方向において「正・正の屈折力配
分」とすると、コマ収差の発生を有効に軽減できるの
で、主走査方向の非円弧形状のコマ収差低減に対する寄
与を少なくし、他の光学特性を補正し易くできる。更に
また、請求項1記載の走査光学系は、「それぞれのレン
ズの少なくとも1面において、主・副走査方向の曲率半
径を異ならせる」ことにより、主・副走査方向の光学特
性を独立に制御することができる。
【0027】請求項2記載の走査光学系のように、「被
走査面側のレンズの主走査断面内の形状も、光偏向器側
に凹面を向けたメニスカス形状」とすることにより、主
走査方向のコマ収差をより一層低減でき、主走査方向の
波面収差を良好に補正することができる。また、請求項
3記載の走査光学系のように、2枚のレンズの4つのレ
ンズ面のうち、少なくとも1つのレンズ面は、有効書込
範囲内において、そのレンズ面に入射する主光線の方向
ベクトル:Iと、そのレンズ面に入射する主光線の入射
位置でのレンズ面の放線ベクトル:Jが、条件: (1) 0.9<|I・J|≦1.0 を満足するようにすると、主走査方向の波面収差の補正
はより効果的になる。勿論、上記4つのレンズ面のう
ち、条件(1)を満足するレンズ面が多ければ多いほ
ど、主走査方向の波面収差の低減は、より一層効果的で
ある。コマ収差を抑えるのに、レンズの断面内の形状を
光偏向器側に凹面を向けたメニスカス形状にすると有効
であるのは、副走査方向においても同様である。従っ
て、副走査方向の波面収差を低減し、全体的な波面収差
を小さくするには、請求項4記載の発明のように、「そ
れぞれのレンズにおいて、副走査断面内の形状を、光偏
向器側に凹面を向けたメニスカス形状とする」ことが好
ましい。
【0028】更に、請求項6記載の発明のように、走査
光学系を「アナモフィックな光学系」とすることによ
り、光偏向器における面倒れを補正することが可能とな
る。ところで、マルチビーム走査方式においては、「同
時に走査される走査線のピッチ(走査線ピッチと言う)
の偏差」を小さく抑えることが重要である。「走査線ピ
ッチの偏差」とは、「隣接する走査線ピッチの像高間で
の最大値と最小値の差」と定義される。このことは、走
査光学系の2枚のレンズの4つのレンズ面のうち、全て
のレンズ面について、主・副走査方向の曲率半径を異な
らせることにより実現できる(請求項7)。
【0029】また、良好な光走査を行うには、被走査面
上の光スポットの径(主走査方向の径は、信号の電気的
な補正である程度対処できるが、副走査方向の径はこの
ような補正ができないので、特に副走査方向のスポット
径)が、像高によって大きく変化しないことが重要であ
る。このことは高密度の光走査では特に重要になってく
る。「被走査面上の光スポットの副走査方向の径が、像
高によって大きく変化しない」ためには、走査光学系の
副走査方向の横倍率が像高により大きく変化しないこと
が必要である。また、走査光学系の副走査方向の横倍率
の、像高による変動は、マルチビーム走査方式において
は「同時に走査される走査線のピッチが像高と共に変化
する」問題となって現れる。
【0030】従って、マルチビーム方式の光走査におい
て、走査線のピッチの「像高による変動」を抑えるには
「マルチビーム走査光学系の副走査方向の横倍率を、像
高間で一定に補正する」ことが必要である。そしてこの
ことは、走査光学系を構成する2枚のレンズの4つのレ
ンズ面のうちの少なくとも2つのレンズ面を「特殊トロ
イダル面」とし、副走査方向のベンディングにより「副
走査方向の主点位置を像高に応じて調整する」ことによ
り実現できる(請求項8)。
【0031】上記請求項8記載のマルチビーム走査光学
系のように、少なくとも2つのレンズ面を「特殊トロイ
ダル面」とし、副走査方向でベンディングさせて「副走
査方向の主点位置を調整する」場合、これら少なくとも
2つの「特殊トロイダル面」のレンズ面の面間隔が広い
ほうが、主点位置の変化量を大きくとることができ、ベ
ンディングにより副走査方向の横倍率を調整できる範囲
が広くなる。このため、請求項10記載の発明では、走
査光学系の中で、上記少なくとも2つの「特殊トロイダ
ル面」のレンズ面の間隔を大きくとれるように、これら
の少なくとも2つの「特殊トロイダル面」のレンズ面間
に空気間隔を有するようにした。
【0032】また、「特殊トロイダル面」は、上記で定
義したように「副走査方向の曲率半径が主走査方向に変
化する面」であるが、この副走査方向の曲率半径の変化
が大きいと、次のような課題が発生する。即ち、そのよ
うなレンズを切削加工する際に、切削圧が大きく変化す
るため、面精度の確保が難しくなる。また、プラスチッ
ク成形の際に、曲率半径の小さい部分と曲率半径の大き
い部分の肉厚差が大きくなるため、ヒケや内部歪を生じ
易くなる。更に、曲率半径の公差によるパワー変動の影
響が、曲率半径の小さい部分と曲率半径の大きい部分で
大きく異なり、副走査方向の像面湾曲の変動が大きくな
る。そこで請求項9記載の発明では、上記「特殊トロイ
ダル面」である少なくとも2つのレンズ面は、有効書込
範囲内において、副走査方向の曲率半径の最大値:|r
maxと、副走査方向の曲率半径の最小値:|r|
minが、条件: (3) 0.5<|r|min/|r|max≦1.0 を満足するようにすることにより、上記の課題を解決し
ている。
【0033】また、光偏向器としてポリゴンミラーを用
いる場合、ポリゴンミラーの回転中心は、走査光学系の
光軸からずらして設置されるため、ビーム偏向に伴って
偏向反射面での反射点が変位し、偏向光束の偏向の起点
が変動する「光学的なサグ」が発生する。そしてこの
「光学的なサグ」が存在すると、走査光学系の光軸の+
像高側と−像高側とで、光束の通る経路が異なることに
なる。このため、副走査方向の横倍率は「主走査方向に
おいて非対称に変化」する。この非対称な横倍率変化
は、上記「特殊トロイダル面」である少なくとも2つの
レンズ面のうちの、少なくとも1つのレンズ面を「副走
査方向の曲率半径の変化が主走査方向に非対称な面」と
することで補正できる(請求項11)。
【0034】ここで言う「副走査方向の曲率半径の変化
が主走査方向に非対称な面」とは、例えば、(a)副走
査方向の曲率半径の変化が、光軸から主走査方向に離れ
るにつれて左右非対称に単調増加する、(b)副走査方
向の曲率半径の変化が、光軸から主走査方向に離れるに
つれて左右非対称に単調減少する、(c)副走査方向の
曲率半径の変化の極値が、光軸外にある、(d)副走査
方向の曲率半径の変化が、+像高側から−像高側に向っ
て単調増加する、(e)副走査方向の曲率半径の変化
が、+像高側から−像高側に向って単調減少する、
(f)副走査方向の曲率半径の変化が、極値を2以上有
する、等、様々な面が考えられるが、このような「光軸
として一般的な回転対称軸を持たない」全ての面を指
す。
【0035】そして、これらのどれが「副走査方向の曲
率半径の変化が主走査方向に非対称な面」として採用さ
れるかは、設計条件により左右される。尚、このような
非対称形状のレンズに関して「光軸」というとき、この
明細書中では、レンズ面形状を決定する基準座標系にお
ける「主・副走査方向に直交的な基準軸」を言うものと
する。
【0036】このとき、シングルビーム方式でもマルチ
ビーム方式でも、有効走査領域内における「副走査方向
の横倍率変化」は10%以下であることが好ましく、よ
り好ましくは7%以下がよい。請求項12記載の発明で
は、上記走査光学系において、中心像高における副走査
方向の横倍率:β2と、任意像高における副走査方向の
横倍率:βhが、条件: (4) 0.9≦βh/β2≦1.1 を満足するようにすることにより、上記10%以下の副
走査方向横倍率変化を実現している。
【0037】特に、マルチビーム方式での光走査の場
合、副走査方向の横倍率変化が7%以下であれば、「1
200dpiで7次飛び越し走査」を行う場合でも、同
時に走査する複数走査線の走査線ピッチ148.19μ
mに対してピッチ変動は10.37μmとなり、120
0dpiでの隣接ピッチ:21.17μmの略半分に抑
えられる。飛び越し走査の場合、ピッチ変動が「隣接ピ
ッチの略半分」であることは、走査線ピッチ変動に対す
る許容限界であり、5次飛び越しや3次飛び越しなら
ば、更にピッチ変動を小さく抑えることができる。
【0038】良好な光走査を行うには、被走査面上の光
スポットの副走査方向のビームウェスト位置が、像高に
よって大きくばらつかないことも重要である。また、
「被走査面上の光スポットの副走査方向のビームウェス
ト位置が、像高によって大きくばらつかない」ために
は、走査光学系の副走査方向の像面湾曲量が像高により
大きく変化しないことが必要である。請求項13記載の
発明では、上記走査光学系において、有効書込幅:W
と、有効書込幅における副走査像面湾曲の幅:FSが、
条件: (5) FS/W<0.005 を満足するようにすることにより、副走査方向の像面湾
曲量が像高により変動することを抑えている。
【0039】尚、前述の条件(4)を満足しつつ上記の
条件(5)を満足するには、副走査方向の像面湾曲につ
いても「光学的なサグ」を考慮しなければならない。こ
の「光学的なサグ」の影響は、一般に「走査光学系の副
走査方向横倍率の変化」に与える影響とは必ずしも一致
しない。従って、「副走査方向の曲率半径の変化が主走
査方向に非対称な面」は、横倍率変化の非対称性を補正
するため、及び副走査方向の像面湾曲の非対称性を補正
するために、走査光学系の2枚のレンズの4つのレンズ
面のうち、少なくとも2つのレンズ面に導入することが
好ましい。
【0040】請求項14記載の走査光学系は、前述した
ように上記2枚のレンズのレンズ面のうち、少なくとも
1つのレンズ面を「副非円弧面」としているため、光ス
ポットのスポット径を「より小さく絞る」ことができ、
光走査の高密度化に容易に対応することができる。光走
査の有効書込範囲内に亘って光スポットのスポット径を
「より小さく絞る」ためには、請求項15記載の発明の
ように「副非円弧面の形状を、主走査方向における副走
査断面の位置に応じて変化させる」ことが好ましい。ま
た、「光学的なサグ」の影響により、発生する波面収差
量も光スポットの像高に応じて非対称に異なることにな
るが、請求項17記載の走査光学系のように、副非円弧
面の非円弧量を、主走査方向に非対称とすることによ
り、上記サグによる非対称な波面収差を補正し、各像高
ごとに最良の波面収差を設定することができる。
【0041】波面収差は、前述したように「特殊トロイ
ダル面」の組み合わせによりある程度までは小さく抑え
ることが可能である。しかし、より高度の書込が要請さ
れると、「特殊トロイダル面」の組み合わせによる波面
収差の低減では所望の小径の光スポットを得ることが難
しくなる。そこで、更なる波面収差の低減のために、上
記「副非円弧面」が非常に有効な手段となる。尚、上記
「副非円弧面」は、被走査面上の各走査位置(光スポッ
トの集光位置)における波面収差を補正するように定め
られる。これにより、被走査面上の各走査位置毎に、最
良の波面収差を設定することができる。
【0042】また、「副非円弧面」には、次のような機
能もある。すなわち、走査光学系によっては、被走査面
上における光スポットの移動速度を等速化する等速化特
性等、他の光学特性の良好性も要求されるから、像面湾
曲の補正も他の光学特性の補正とのバランスの取れたも
のでなければならず、像面湾曲のみを良好にしようとす
ると、他の光学特性が劣化したりする問題がある。ま
た、被走査面の実体の一例である光導電性の感光体と光
走査装置の組み付けの公差を考慮すると、走査光学系に
おける像面湾曲が設計上いくら良好に補正されても、被
走査面位置が上記公差により設計上の位置からずれた場
合に、設計上の良好な像面湾曲を実現できない場合もあ
る。
【0043】その場合には、上記「副非円弧面」に「副
走査方向の像面湾曲によるビームウェストの被走査面に
対する位置ずれを補正する」機能を持たせることで上記
の問題点を解決することができる。つまり、副走査方向
の像面湾曲により、副走査方向の近軸結像点(近軸光線
束による結像位置)が被走査面に対して像高毎にばらつ
いているにも拘わらず、全光線束に対応するビームのビ
ームウェストを被走査面に近付ける補正を「副非円弧
面」を用いることで達成することができ、この補正によ
り副走査方向の光スポット径の変動を有効に補正するこ
とができる。
【0044】また、請求項20記載のマルチビーム方式
の光走査装置のように、カップリングされた各ビームに
つき、線像結像光学系から走査光学系までを、複数ビー
ムに共通化することにより、線像結像光学系以下をシン
グルビーム方式の光走査装置と同様に構成することがで
き、機械的変動に対し、極めて安定性の高いマルチビー
ム走査装置を実現することができる。マルチビーム方式
の光走査装置の場合、光源としては、LDアレイ方式の
ものでも、ビーム合成方式のものでも利用できる。LD
アレイ方式の光源を用いる場合、請求項22記載の発明
のように、半導体レーザアレイの発光源の間隔を10μ
m以上とすることにより、発光源間の熱的・電気的な影
響を有効に軽減して良好なマルチビーム走査を行うこと
が可能になる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、この発明の構成・動作を図
面を参照して詳細に説明する。図29に、この発明に係
る光走査装置の実施の1形態を要部のみ示す。図29に
示す光走査装置は、シングルビーム方式のものである。
図29において、半導体レーザである光源1から放射さ
れたビームは発散性の光束で、カップリングレンズ2に
より以後の光学系にカップリングされる。カップリング
されたビームの形態は、以後の光学系の光学特性に応じ
て、弱い発散性の光束や弱い集束性の光束となること
も、平行光束となることもできる。カップリングレンズ
2を透過したビームは、アパーチャ3の開口部を通過す
る際、光束周辺部を遮断されて「ビーム整形」され、
「線像結像光学系」であるシリンドリカルレンズ4に入
射する。シリンドリカルレンズ4は、パワーのない方向
を主走査方向に向け、副走査方向には正のパワーを持
ち、入射してくるビームを副走査方向に集束させ、「光
偏向器」であるポリゴンミラー5の偏向反射面近傍に集
光させる。ポリゴンミラー5の偏向反射面により反射さ
れたビームは、ポリゴンミラー5の等速回転に伴い等角
速度的に偏向しつつ、「走査光学系」をなす2枚のレン
ズ6,7を透過し、折り曲げミラー8により光路を折り
曲げられ、「被走査面」の実体をなす光導電性の感光体
9上に光スポットとして集光し、被走査面を光走査す
る。尚、ビームは光走査に先立ってミラー10に入射
し、レンズ11により受光素子12に集光される。そし
て受光素子12の出力に基づき、光走査の書込開始タイ
ミングが決定される。
【0046】「走査光学系」は、光偏向器5により偏向
されるビームを、被走査面9上に光スポットとして集光
させる光学系であって、2枚のレンズ6,7により構成
される。光偏向器5側のレンズ6は、主走査方向に正の
屈折力、副走査方向に負の屈折力を有し、少なくとも1
つのレンズ面においては、主走査断面内の形状が非円弧
形状であり、主・副走査方向の曲率半径が異なり、被走
査面9側のレンズ7は、主走査方向に正の屈折力、副走
査方向に正の屈折力を有し、少なくとも1つのレンズ面
においては、主走査断面内の形状が非円弧形状であり、
主・副走査方向の曲率半径が異なる(請求項1)。ま
た、レンズ6,7は、主走査断面内の形状が、光偏向器
5側に凹面を向けたメニスカス形状である(請求項1,
2)。また、上記2枚のレンズ6,7の4つのレンズ面
のうち、少なくとも1つのレンズ面は、有効書込範囲内
において、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクト
ル:Iと、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置で
のレンズ面の放線ベクトル:Jが、条件: (1) 0.9<|I・J|≦1.0 を満足することが好ましく(請求項3)、更には、光偏
向器側のレンズ6及び、被走査面側のレンズ7の副走査
断面内の形状は、光偏向器側に凹面を向けたメニスカス
形状であることが好ましい(請求項4)。
【0047】この「走査光学系」は、中心像高の副走査
方向倍率:β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足する(請求項5)。また、この実施の形態におい
て、レンズ6,7は、偏向反射面近傍と被走査面9とを
副走査方向に関して、幾何光学的に共役関係とする機能
を有するアナモフィックな光学系である(請求項6)。
また、この実施の形態において、レンズ6,7の各面
は、全て主・副走査方向の曲率半径が異なる面である
(請求項7)。更に、この実施の形態において、レンズ
6,7の4つのレンズ面のうち、少なくとも2つのレン
ズ面は「特殊トロイダル面」であり、この少なくとも2
つの「特殊トロイダル面」のレンズ面間に空気間隔を有
する(請求項8,10)。また、上記2つの「特殊トロ
イダル面」のレンズ面のうちの少なくとも1つのレンズ
面は、副走査方向の曲率半径変化が主走査方向に非対称
で(請求項11)、中心像高における副走査方向の横倍
率:β2と、任意像高における副走査方向の横倍率:βh
が、条件: (4) 0.9≦|βh/β2|≦1.1 を満足し(請求項12)、有効書込幅:W、有効書込幅
における副走査像面湾曲の幅:FSが、条件: (5) FS/W<0.005 を満足する(請求項13)。
【0048】更に、この実施の形態において、レンズ
6,7の4つのレンズ面のうち、少なくとも1つのレン
ズ面は、副走査断面内の形状が非円弧形状である副非円
弧面であり、その非円弧面形状は、被走査面上の各走査
位置における波面収差を補正するように、主走査方向に
おける副走査断面の位置に応じて変化する面である(請
求項14,15)。また、この実施の形態において、レ
ンズ6,7は、被走査面上の光スポットのスポット径
を、光スポットにおける光強度分布のラインスプレッド
関数における1/e2強度で定義するとき、そのスポッ
ト径を主・副走査方向とも、有効書込範囲内に50μm
以下となる範囲を有するような結像性能を持つ光学系で
ある(請求項16)。また、この実施の形態において、
レンズ6,7の4つのレンズ面のうち、上記副非円弧面
は、副走査断面内における非円弧形状の、円弧からのず
れ量である非円弧量を、主走査方向に非対称に変化させ
る(請求項17)。
【0049】図29に実施の形態を示すシングルビーム
方式の光走査装置は、光源からのビームをカップリング
レンズ2により以後の光学系にカップリングし、カップ
リングされたビームを線像結像光学系4により光偏向器
5の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像
させ、光偏向器5により等角速度的に偏向させ、偏向ビ
ームを走査光学系6,7により、被走査面9上に光スポ
ットとして集光し、被走査面9を光走査する光走査装置
であって、走査光学系6,7として、請求項1〜17記
載の走査光学系を用いたものである(請求項19)。
【0050】図30に、この発明に係るマルチビーム方
式の光走査装置の実施の1形態を示す。煩雑を避けるた
め、混同の虞がないと思われるものについては図29に
おけるものと同一の符号を付した。図30において、光
源1Aは複数の発光源を有する半導体レーザアレイであ
って、図示の例では4つの発光源ch1〜ch4を等間
隔で1列に配列したものである。ここでは、4つの発光
源ch1〜ch4を副走査方向に配列した実施形態を示
しているが、勿論、半導体レーザアレイを傾け、発光源
の配列方向が副走査方向に対して主走査方向側に傾くよ
うにしてもよい。尚、発光源ch1〜ch4の相互の間
隔は、10μm以上である(請求項22)。
【0051】半導体レーザアレイ1Aの4つの発光源c
h1〜ch4から放射された4ビームは、図に示すよう
に「楕円形のファーフィールドパターン」の長軸方向が
主走査方向に向いた発散性の光束であるが、4ビームに
共通のカップリングレンズ2により、以後の光学系にカ
ップリングされる。カップリングされたビームの形態
は、以後の光学系の光学特性に応じ、弱い発散性の光束
や弱い集束性の光束となることも、平行光束となること
もできる。カップリングレンズ2を透過した4ビーム
は、アパーチャ3により「ビーム整形」され、「共通の
線像結像光学系」であるシリンドリカルレンズ4の作用
により、それぞれ副走査方向に集束され、「光偏向器」
であるポリゴンミラー5の偏向反射面近傍に、それぞれ
が主走査方向に長い線像として、互いに副走査方向に分
離して結像する。ポリゴンミラー5の偏向反射面により
反射された4ビームは、ポリゴンミラー5の等速回転に
伴い等角速度的に偏向しつつ、「走査光学系」をなす2
枚のレンズ6,7を透過し、折り曲げミラー8により光
路を折り曲げられ、「被走査面」の実体をなす光導電性
の感光体9上に、副走査方向に分離した4つの光スポッ
トとして集光し、被走査面上の4走査線を同時に光走査
する。尚、ビームの1つは、光走査に先立ってミラー1
0に入射し、レンズ11により受光素子12に集光され
る。そして受光素子12の出力に基づき、4ビームの光
走査の書込開始タイミングが決定される。
【0052】「走査光学系」は、光偏向器5により同時
に偏向される4ビームを、被走査面9上に4つの光スポ
ットとして集光させる光学系であって、2枚のレンズ
6,7により構成される。これらのレンズ6,7は、図
29に即して説明したものと同様の構成のものであり、
中心像高の副走査方向倍率:β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足する(請求項5)。また、図29の実施の形態と
同様、レンズ6,7の4つのレンズ面のうち、少なくと
も2つのレンズ面は「特殊トロイダル面」であり、この
少なくとも2つの「特殊トロイダル面」のレンズ面間に
空気間隔を有する(請求項8,10)。また、上記2つ
の「特殊トロイダル面」のレンズ面のうちの少なくとも
1つのレンズ面は、副走査方向の曲率半径変化が主走査
方向に非対称で(請求項11)、中心像高における副走
査方向の横倍率:β2と、任意像高における副走査方向
の横倍率:βhが、条件: (4) 0.9≦|βh/β2|≦1.1 を満足し(請求項12)、有効書込幅:W、有効書込幅
における副走査像面湾曲の幅:FSが、条件: (5) FS/W<0.005 を満足する(請求項13)。
【0053】図30に実施の形態を示すマルチビーム方
式の光走査装置は、複数の発光源ch1〜ch4からの
ビームを、共通のカップリングレンズ2により以後の光
学系にカップリングし、カップリングされた複数ビーム
を、共通の線像結像光学系4により、光偏向器5の偏向
反射面近傍に主走査方向に長く、副走査方向に分離した
複数の線像として結像させ、光偏向器5により同時に等
角速度的に偏向させ、各偏向ビームを共通の走査光学系
6,7により、被走査面9上に、副走査方向に分離した
複数の光スポットとして集光し、これら複数の光スポッ
トにより複数の走査線を同時に走査するマルチビーム方
式の光走査装置であって、複数の偏向ビームに共通の走
査光学系として、請求項18記載の走査光学系を用いた
ものである(請求項20)。そして光源として、複数の
発光源ch1〜ch4が1列に配列されたモノリシック
な半導体レーザアレイ1Aを用い(請求項21)、半導
体レーザアレイ1Aの発光源ch1〜ch4の相互の間
隔は10μm以上である(請求項22)。
【0054】図31に、この発明に係るマルチビーム方
式の光走査装置の実施の別形態を示す。この光走査装置
は、光源としてビーム合成方式のものを用いるものであ
る。図31において、光源1−1,1−2は半導体レー
ザであって、それぞれ単一の発光源を持つ。光源1−
1,1−2から放射された各ビームは、カップリングレ
ンズ2−1,2−2により以後の光学系にカップリング
される。カップリングされた各ビームの形態は、以後の
光学系の光学特性に応じて、弱い発散性の光束や弱い集
束性の光束となることも、平行光束となることもでき
る。カップリングレンズ2−1,2−2を透過した各ビ
ームは、アパーチャ3−1,3−2により「ビーム整
形」され、ビーム合成プリズム20に入射する。ビーム
合成プリズム20は、反射面と、偏光分離膜と1/2波
長板とを有する。光源1−2からのビームは、ビーム合
成プリズム20の反射面と、偏光分離膜とに反射されて
ビーム合成プリズム20を射出する。また、光源1−1
からのビームは1/2波長板により偏光面を90度旋回
され、偏光分離膜を透過してビーム合成プリズム20か
ら射出する。このようにして、2ビームが合成される。
カップリングレンズ2−1,2−2の光軸に対する光源
1−1,1−2の発光部の位置関係の調整により、ビー
ム合成された2ビームは互いに副走査方向に微小角をな
している。
【0055】ビーム合成プリズム20によりビーム合成
された2ビームは、「共通の線像結像光学系」であるシ
リンドリカルレンズ4の作用により、それぞれ副走査方
向に集束され、「光偏向器」であるポリゴンミラー5の
偏向反射面近傍に、それぞれが主走査方向に長い線像と
して、互いに副走査方向に分離して結像する。ポリゴン
ミラー5の偏向反射面により反射された2ビームは、ポ
リゴンミラー5の等速回転に伴い等角速度的に偏向しつ
つ、「走査光学系」をなす2枚のレンズ6,7を透過
し、折り曲げミラー8により光路を折り曲げられ、「被
走査面」の実体をなす光導電性の感光体9上に、副走査
方向に分離した2つの光スポットとして集光し、被走査
面上の2走査線を同時に光走査する。尚、ビームの1つ
は、光走査に先立ってミラー8により反射されて、受光
素子12に集光される。そして受光素子12の出力に基
づき、2ビームの光走査の書込開始タイミングが決定さ
れる。またこのようにする代わりに、2つのビームを主
走査方向にも分離し、各ビームを光走査に先立って受光
素子12に集光し、受光素子12の出力に基づき、2ビ
ームの書込開始タイミングを各々個別に決定するように
してもよい。
【0056】「走査光学系」は、光偏向器5により同時
に偏向される2ビームを、被走査面9上に2つの光スポ
ットとして集光させる光学系であって、2枚のレンズ
6,7により構成される。これらのレンズ6,7は、図
29、図30に即して説明したものと同様の構成のもの
であり、中心像高の副走査方向倍率:β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足する(請求項5)。また、図29、図30の実施
の形態と同様、レンズ6,7の4つのレンズ面のうち、
少なくとも2つのレンズ面は「特殊トロイダル面」であ
り、この少なくとも2つの「特殊トロイダル面」のレン
ズ面間に空気間隔を有する(請求項8,10)。また、
上記の2つの「特殊トロイダル面」のレンズ面のうちの
少なくとも1つのレンズ面は、副走査方向の曲率半径変
化が主走査方向に非対称で(請求項11)、中心像高に
おける副走査方向の横倍率:β2と、任意像高における
副走査方向の横倍率:βhが、条件: (4) 0.9≦|βh/β2|≦1.1 を満足し(請求項12)、有効書込幅:W、有効書込幅
における副走査像面湾曲の幅:FSが、条件: (5) FS/W<0.005 を満足する(請求項13)。
【0057】図31に実施の形態を示すマルチビーム方
式の光走査装置は、複数の発光源1−1,1−2からの
ビームを、カップリングレンズ2−1,2−2により以
後の光学系にカップリングし、カップリングされた複数
ビームを、共通の線像結像光学系4により、光偏向器5
の偏向反射面近傍に主走査方向に長く、副走査方向に分
離した複数の線像として結像させ、光偏向器5により同
時に等角速度的に偏向させ、各偏向ビームを共通の走査
光学系6,7により、被走査面9上に、副走査方向に分
離した複数の光スポットとして集光し、これら複数の光
スポットにより複数の走査線を同時に走査するマルチビ
ーム方式の光走査装置であって、複数の偏向ビームに共
通の走査光学系として、請求項18記載の走査光学系を
用いたものである(請求項20)。
【0058】図32は、この発明に係る画像形成装置の
実施の1形態を示している。この画像形成装置は、感光
性の像担持体100の被走査面に対して光走査装置11
4による走査を行って潜像を形成し、該潜像を現像手段
116で可視化して画像を得るものであり、光走査装置
114として、請求項19〜22の何れか1つに記載の
光走査装置を用いたものである(請求項23)。尚、こ
の実施形態は、像担持体100として光導電性の感光体
を用い、感光体上の潜像を現像手段116のトナーで可
視化する、いわゆる電子写真方式により画像形成を行う
画像形成装置の例である。
【0059】図32において、光導電性の感光体100
は、円筒状に形成されて矢印方向へ等速回転し、帯電手
段(図には一例としてコロナ放電式のものを示している
が、帯電ローラや帯電ブラシ等の接触式のものとしても
よい)112により均一帯電され、光走査装置114に
よる書込みで静電潜像が形成される。この静電潜像は、
現像手段116により現像され、現像により得られた可
視像は、転写手段(図には一例としてローラ式のものを
示しているが、転写・分離チャージャ式のもの等として
もよい)120によりシート状の記録媒体(転写紙やオ
ーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート等)S
に転写される。転写後の記録媒体Sは定着手段122に
送られ、転写された可視像を定着手段122により定着
されて装置外の排紙トレイ等へ排出される。
【0060】図32において、符号118はトナーホッ
パーを示している。このトナーホッパー118は、貯蔵
したトナーを、必要に応じて現像手段116に補給する
ようになっており、ホッパーごと交換できるようになっ
ている。光走査装置114は光偏向器1141以後が描
かれている。光偏向器1141により偏向されたビーム
は、レンズ1142を透過し、ミラー1144,114
5により光路を屈曲され、レンズ1143を透過して光
走査装置114から射出し、感光体100を光走査す
る。この例でレンズ1142,1143が走査光学系の
実体をなし、バック長は、レンズ1143の感光体10
0側の面から感光体100に至る距離である。
【0061】ところで、トナーホッパー118を頻繁に
交換するユーザの負担を軽減するため、トナーホッパー
118の貯蔵トナー量を増大させてトナーホッパー交換
期間を長くすることが行われており、それに伴いトナー
ホッパー118が大型化するので、光走査装置114の
走査光学系に長いバック長が要求されている。しかし、
この画像形成装置においては、光走査装置114とし
て、請求項19〜22の何れか1つに記載の光走査装置
を用いているので、後述の実施例に示すように走査光学
系は「長いバック長」を有することができ、上記のよう
な長いバック長の要求に応えることができ、良好な画像
形成を実現できる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の具体的な例として4つの実施
例を挙げて説明する。各実施例(実施例1〜4)におい
て、走査光学系を構成するレンズのレンズ面形状の表現
は以下の式による。 「共軸非球面」一般にレンズ面の非球面形状は、レンズ
高さ:Hに対する光軸(H=0)からのデプス差で示
す。即ち、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次の係
数:A4,A6,A8,・・を用いて次の多項式(8)で
表される。 X=(H2/R)/[1+√{1−(1+K)(H/R)2}] +A44+A66+A88+・・ (8) 「主走査断面内における非円弧形状」レンズ面の主走査
断面内における非円弧形状は、主走査断面内の近軸曲率
半径:Rm、光軸からの主走査方向の距離:Y、円錐定
数:K、高次の係数:A1,A 2,A3,A4,A5,A6
・・、光軸方向のデプス:Xを用いて次の多項式(9)
で表す。 X=(Y2/Rm)/[1+√{1−(1+Km)(Y/Rm)2}] +A1Y+A22+A33+A44+A55+A66・・ (9) 式(9)において、奇数次の係数:A1,A3,A5,・
・に0以外の数値を代入したとき、非円弧形状は「主走
査方向に非対称形状」となる。
【0063】「副走査断面内における曲率半径」レンズ
面の副走査断面内における曲率半径は、副走査断面内で
曲率半径が主走査方向(光軸位置を原点とする座標:Y
で表す)に変化する場合、次の多項式(10)で表す。
尚、下記のCS(Y)は、座標:Yにおける曲率を表すた
め、曲率半径はCS(Y)の逆数として求める。 CS(Y)={1/RS(0)} +B1Y+B22+B33+B44+B55+B66・・(10) RS(0)は、副走査断面内における光軸上(Y=0)の
曲率半径を表し、B1,B2,B3,B4,B5,B6,・・
は高次の係数である。また、式(10)において、Yの
奇数次の係数:B1,B3,B5,・・に0以外の数値を
代入したとき、副走査断面内の曲率半径の変化が主走査
方向に非対称となる。
【0064】「副非円弧面」副非円弧面は、副走査断面
の主走査方向の位置(光軸位置を原点とする座標):
Y、副走査方向の座標:Zを用いて次の多項式(11)
で表す。 X=(Y2/Rm)/[1+√{1−(1+Km)(Y/Rm)2}] +A1Y+A22+A33+A44+A55+A66・・ +(CS2)/[1+√{1−(1+KS)(CSZ)2}] +(F0+F1Y+F22+F33+F44+・・)Z +(G0+G1Y+G22+G33+G44+・・)Z2 +(H0+H1Y+H22+H33+H44+・・)Z3 +(I0+I1Y+I22+I33+I44+・・)Z4 +(J0+J1Y+J22+J33+J44+・・)Z5 +(K0+K1Y+K22+K33+K44+・・)Z6 +(L0+L1Y+L22+L33+L44+・・)Z7 +(M0+M1Y+M22+M33+M44+・・)Z8 +(N0+N1Y+N22+N33+N44+・・)Z9 +・・ (11) ここで式(11)におけるCSは、上記の式(10)で
定義されたCS(Y)である。また、KSは、次の式(1
2)で定義される。 KS=KS(0)+C1Y+C22+C33+C44+C55+・・ (12) 式(11)において、F1,F3,F5,・・、G1
3,G5,・・等の係数に0以外の数値を代入すると、
副走査断面内の非円弧量が主走査方向に非対称となる。
すなわち、副非円弧面は、前述のように「副走査断面内
の形状が非円弧形状で、この副走査断面内の非円弧形状
が、主走査方向における副走査断面の位置に応じて変化
する面」であるが、式(11)において、右辺の第1〜
2行は主走査方向の座標:Yのみの関数で「主走査断面
内の形状」を表す。また、右辺の第3行以下は、副走査
断面のY座標が決まると、Zの各次数の項の係数が一義
的に決まり、座標:Yにおける「副走査断面内の非円弧
形状」が定まる。尚、副非円弧面等の面形状に関する解
析表現は、上に挙げたものに限らず種々のものが可能で
あり、この発明における面形状が上記式による表現に限
定されるものではない。
【0065】(実施例1)最初に挙げる実施例1は、図
30に即して実施の形態を説明したマルチビーム方式の
光走査装置に用いられる走査光学系の具体例である。こ
こで図1に、図30に示す光走査装置の光源1Aから被
走査面9に至る光学系の主走査断面上の光学配置を示
す。 ・光源1A:半導体レーザアレイ、 発光源数:4、発光源間隔(発光源ピッチ):30μ
m、波長:655nm。 ・カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合
レンズ)、 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作
用。 ・アパーチャ3:開口形状:矩形。 ・シリンドリカルレンズ4、 副走査方向の焦点距離:106.74mm。 ・ポリゴンミラー5、 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm。 ・光源側からの入射ビーム(副走査方向に直交する面へ
の射影状態における入射方向)と走査光学系の光軸がな
す角:60度。 ・走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査。 ・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデ
ータ」 下記のデータ表記の記号につき説明すると、面番号をi
とし、ポリゴンミラーの偏向反射面を第0面(面番号:
i=0)、走査光学系のポリゴンミラー側のレンズ6の
入射側レンズ面を第1面(i=1)、出射側レンズ面を
第2面(i=2)、被走査面側のレンズ7の入射側レン
ズ面を第3面(i=3)、出射側レンズ面を第4面(i
=4)とする。また、曲率半径を、主走査方向につき
「Rm」、副走査方向につき「RS」、屈折率を「n」、
レンズの焦点距離を、主走査方向につき「fm」、副走
査方向につき「fS」で表す。尚、以下のデータにおけ
る「Rm、RS」は、円弧形状以外については、「近軸曲
率半径」である。また、Xは面間隔、Yはシフト量(ポ
リゴンミラー5による偏向ビームの主光線が走査線と直
交する状態を基準として、レンズ光軸の「主走査方向に
おけるずれ量」を言い、図1において上方を正とする)
を表す。 i RmiSi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 46.72 0.039 レンズ6 1 -247.31 − 34.79 0 1.52716 221.708 -46.055 2 -83.22 28.23 53.85 0.013 レンズ7 3 -284.41 -98.32 12.50 0 1.52716 4021.733 59.817 4 -254.57 -24.92 168.35 0
【0066】上記レンズ6とレンズ7の各レンズ面(面
番号1〜4)の主走査方向と副走査方向の係数を表1〜
表4に挙げる。また、レンズ7の射出面(第4面)の副
走査方向の係数を、表5に挙げる。尚、表5において、
「C0」とあるのは、式(12)の右辺第1項の「K
S(0)」を表している。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】実施例1の走査光学系の中心像高の副走査
方向の横倍率:β2は、 β2=0.725 であり、前述の条件(2)を満足する。図6に、実施例
1の発光源ch1(LDアレイの最外発光源)に関する
像面湾曲(左図:実線は副走査方向、破線は主走査方
向)及び、等速度特性(右図:実線はリニアリティ、破
線はfθ特性)を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.143mm/323mm 主走査方向:0.177mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.244%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。特に、副走査像面湾曲は前述の条件(5)
を満足する。即ち、 (5) 0.143÷323=0.000443<0.005 である。
【0073】図2には、中心像高の副走査方向の横倍
率:β2に対する、任意像高の副走査方向横倍率:βh
変化を示す。 0.998≦|βh/β2|≦1.000 であり、倍率変化についても前述の条件(4)を満足
し、極めて良好に補正されている。また、ピッチ偏差:
Δhは、 Δh=0.684μm である。また、図3(a)にはレンズ6の射出面(第2
面)の副走査方向の曲率半径の変化、図3(b)にはレ
ンズ7の入射面(第3面)の副走査方向の曲率半径の変
化、図4にはレンズ7の射出面(第4面)の副走査方向
の曲率半径の変化を示す。これらの面のうち、第1面
(レンズ6の入射面)は式(8)で表される「共軸非球
面」、第4面は、副走査方向の曲率半径が主走査方向に
対称に変化する面、第2面と第3面は、副走査方向の曲
率半径が主走査方向に非対称に変化する面である。更
に、実施例1では、 第2面:|r|min/|r|max=0.648 第3面:|r|min/|r|max=0.836 第4面:|r|min/|r|max=0.971 のように、全ての面において条件(3)を満足する。
【0074】図5には、実施例1の各レンズ面におい
て、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す。4
つのレンズ面のうち、第2面、第3面、第4面が前述の
条件(1)を満足している。更に図7には、実施例1に
おける、発光源ch1の光スポットの各像高ごとの「ス
ポット径の深度曲線(光スポットのデフォーカスに対す
るスポット径の変動)」を示す。尚、像高は±150m
mを等間隔に分割した全21像高で示した。(a)は主
走査方向、(b)は副走査方向に関するものである。実
施例1では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定
義されるスポット径として30μm程度を意図してい
る。図に示されているように、主・副走査方向とも良好
な深度を有しており、被走査面の位置精度に対する許容
度が高い。また、この実施例1では、走査光学系の副走
査方向の共役長(ポリゴンミラー5の偏向反射面から被
走査面9に至る距離):316.21mmに対し、その
半分近い長さをバック長:168.35mmとしてい
る。
【0075】(実施例2)次に挙げる実施例2は、図3
0に即して実施の形態を説明したマルチビーム方式の光
走査装置に用いられる走査光学系の別の具体例である。
ここで図8に、図30に示す光走査装置の光源1Aから
被走査面9に至る光学系の主走査断面上の光学配置を示
す。 ・光源1A:半導体レーザアレイ、 発光源数:4、発光源間隔(発光源ピッチ):30μ
m、波長:655nm。 ・カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合
レンズ)、 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作
用。 ・アパーチャ3:開口形状:矩形。 ・シリンドリカルレンズ4、 副走査方向の焦点距離:106.74mm。 ・ポリゴンミラー5、 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm。 ・光源側からの入射ビーム(副走査方向に直交する面へ
の射影状態における入射方向)と走査光学系の光軸がな
す角:60度。 ・走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査。 ・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデ
ータ」 下記のデータ表記の記号の意味は実施例1と同じであ
る。 i RmiSi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 46.72 0.039 レンズ6 1 -247.31 -40.00 34.79 0 1.52716 221.708 -43.624 2 -83.22 70.34 53.85 0.013 レンズ7 3 -284.41 -93.94 12.50 0 1.52716 4021.733 62.998 4 -254.57 -25.66 168.35 0
【0076】上記レンズ6とレンズ7の各レンズ面(面
番号1〜4)の主走査方向と副走査方向の係数を表6〜
表9に挙げる。また、レンズ7の射出面(第4面)の副
走査方向の係数を、表10に挙げる。
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】実施例2の走査光学系の中心像高の副走査
方向の横倍率:β2は、 β2=0.725 であり、前述の条件(2)を満足する。図13に、実施
例2の発光源ch1(LDアレイの最外発光源)に関す
る像面湾曲(左図:実線は副走査方向、破線は主走査方
向)及び、等速度特性(右図:実線はリニアリティ、破
線はfθ特性)を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.140mm/323mm 主走査方向:0.179mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.245%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。特に、副走査像面湾曲は前述の条件(5)
を満足する。即ち、 (5) 0.140÷323=0.000433<0.005 である。
【0083】図9には、中心像高の副走査方向の横倍
率:β2に対する、任意像高の副走査方向横倍率:βh
変化を示す。|βh/β2|=1.000であり、倍率変
化についても前述の条件(4)を満足し、極めて良好に
補正されている。また、ピッチ偏差:Δhは、 Δh=0.102μm である。実施例1と比較して、ピッチ偏差が小さくなっ
ているのは、第1面を共軸非球面から主・副走査方向の
曲率半径の異なる面としたことにより、設計自由度が増
えたためである。また、図10(a)にはレンズ6の入
射面(第1面)の副走査方向の曲率半径の変化、図10
(b)にはレンズ6の射出面(第2面)の副走査方向の
曲率半径の変化、図11(a)にはレンズ7の入射面
(第3面)の副走査方向の曲率半径の変化、図11
(b)にはレンズ7の射出面(第4面)の副走査方向の
曲率半径の変化を示す。これらの面のうち、第1面と第
4面は、主走査方向に対称に変化する面、第2面と第3
面は、主走査方向に非対称に変化する面である。更に、
実施例2では、 第1面:|r|min/|r|max=0.825 第2面:|r|min/|r|max=0.763 第3面:|r|min/|r|max=0.849 第4面:|r|min/|r|max=0.959 のように、全ての面において条件(3)を満足する。
【0084】図12には、実施例2の各レンズ面におい
て、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す。4
つのレンズ面のうち、第2面、第3面、第4面が前述の
条件(1)を満足している。図14には、実施例2にお
ける発光源ch1の光スポットの各像高ごとの「スポッ
ト径の深度曲線(光スポットのデフォーカスに対するス
ポット径の変動)」を示す。尚、像高は±150mmを
等間隔に分割した全21像高で示した。(a)は主走査
方向、(b)は副走査方向に関するものである。実施例
2では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定義さ
れるスポット径として30μm程度を意図している。図
に示されているように、主・副走査方向とも良好な深度
を有しており、被走査面の位置精度に対する許容度が高
い。また、この実施例2では、走査光学系の副走査方向
の共役長(ポリゴンミラー5の偏向反射面から被走査面
9に至る距離):316.21mmに対し、その半分近
い長さをバック長:168.35mmとしている。
【0085】(実施例3)次に挙げる実施例3は、図3
0に即して実施の形態を説明したマルチビーム方式の光
走査装置に用いられる走査光学系の更に別の具体例であ
る。ここで図15に、図30に示す光走査装置の光源1
Aから被走査面9に至る光学系の主走査断面上の光学配
置を示す。 ・光源1A:半導体レーザアレイ、 発光源数:4、発光源間隔(発光源ピッチ):30μ
m、波長:655nm。 ・カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合
レンズ)、 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作
用。 ・アパーチャ3:開口形状:矩形。 ・シリンドリカルレンズ4、 副走査方向の焦点距離:70mm。 ・ポリゴンミラー5、 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm。 ・光源側からの入射ビーム(副走査方向に直交する面へ
の射影状態における入射方向)と走査光学系の光軸がな
す角:60度。 ・走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査。 ・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデ
ータ」 下記のデータ表記の記号の意味は実施例1と同じであ
る。 i RmiSi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 45.64 0.107 レンズ6 1 -267.64 -67.47 37.99 0 1.52716 220.645 -645.213 2 -85.05 -100.52 55.54 0 レンズ7 3 -177.01 -93.15 13.57 0 1.52716 2259.23 78.124 4 -158.18 -29.99 163.48 0
【0086】上記レンズ6とレンズ7の各レンズ面(面
番号1〜4)の主走査方向と副走査方向の係数を表11
〜表14に挙げる。また、レンズ7の射出面(第4面)
の副走査方向の係数を、表15に挙げる。
【0087】
【表11】
【0088】
【表12】
【0089】
【表13】
【0090】
【表14】
【0091】
【表15】
【0092】実施例3の走査光学系の中心像高の副走査
方向の横倍率:β2は、 β2=1.116 であり、前述の条件(2)を満足する。図20に、実施
例3に関する像面湾曲(左図:実線は副走査方向、破線
は主走査方向)及び、等速度特性(右図:実線はリニア
リティ、破線はfθ特性)を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.092mm/323mm 主走査方向:0.344mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.317%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。特に、副走査像面湾曲は前述の条件(5)
を満足する。即ち、 (5) 0.092÷323=0.000285<0.005 である。
【0093】図16には、中心像高の副走査方向の横倍
率:β2に対する、任意像高の副走査方向横倍率:βh
変化を示す。 |βh/β2|=1.000 であり、倍率変化についても前述の条件(4)を満足
し、極めて良好に補正されている。また、ピッチ偏差:
Δhは、 Δh=0.122μm である。また、図17(a)にはレンズ6の入射面(第
1面)の副走査方向の曲率半径の変化、図17(b)に
はレンズ6の射出面(第2面)の副走査方向の曲率半径
の変化、図18(a)にはレンズ7の入射面(第3面)
の副走査方向の曲率半径の変化、図18(b)にはレン
ズ7の射出面(第4面)の副走査方向の曲率半径の変化
を示す。これらの面のうち、第1面と第4面は、主走査
方向に対称に変化する面、第2面と第3面は、主走査方
向に非対称に変化する面である。
【0094】図19には、実施例3の各レンズ面におい
て、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す。4
つのレンズ面のうち、第2面、第3面、第4面が前述の
条件(1)を満足している。図21には、実施例3にお
ける、発光源ch1の光スポットの各像高ごとの「スポ
ット径の深度曲線(光スポットのデフォーカスに対する
スポット径の変動)」を示す。尚、像高は±150mm
を等間隔に分割した全21像高で示した。(a)は主走
査方向、(b)は副走査方向に関するものである。実施
例3では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定義
されるスポット径として30μm程度を意図している。
図に示されているように、主・副走査方向とも良好な深
度を有しており、被走査面の位置精度に対する許容度が
高い。尚、実施例1,2と比較して、深度が広がってい
るのは、レンズ6の副走査断面内の形状を、両凹形状か
ら光偏向器5に凹面を向けたメニスカス形状とし、波面
収差を全体的に小さく抑えたためである。また、この実
施例3では、走査光学系の副走査方向の共役長(ポリゴ
ンミラー5の偏向反射面から被走査面9に至る距離):
316.22mmに対し、その半分の長さ以上をバック
長:163.48mmとしている。
【0095】(実施例4)次に挙げる実施例4は、図3
0に即して実施の形態を説明したマルチビーム方式の光
走査装置に用いられる走査光学系の更に別の具体例であ
る。ここで図22に、図30に示す光走査装置の光源1
Aから被走査面9に至る光学系の主走査断面上の光学配
置を示す。 ・光源1A:半導体レーザアレイ、 発光源数:4、発光源間隔(発光源ピッチ):24μ
m、波長:655nm。 ・カップリングレンズ2:2群3枚構成(第2群は接合
レンズ)、 焦点距離:22mm、カップリング作用:コリメート作
用。 ・アパーチャ3:開口形状:矩形。 ・シリンドリカルレンズ4、 副走査方向の焦点距離:70mm。 ・ポリゴンミラー5、 偏向反射面数:5、内接円半径:25mm。 ・光源側からの入射ビーム(副走査方向に直交する面へ
の射影状態における入射方向)と走査光学系の光軸がな
す角:60度。 ・走査方法:1200dpi、5次飛び越し走査。 ・「ポリゴンミラーと被走査面との間にある光学系のデ
ータ」 下記のデータ表記の記号の意味は実施例1と同じであ
る。 i RmiSi(0) X Y n fmS 偏向反射面 0 ∞ ∞ 43.58 0.144 レンズ6 1 -244.39 -35.00 40.40 0 1.52716 220.860 -180.092 2 -83.36 -77.53 30.00 0.137 レンズ7 3 -208.08 -104.52 15.00 0 1.52716 2281.08 74.349 4 -181.80 -29.92 187.23 0
【0096】上記レンズ6とレンズ7の各レンズ面(面
番号1〜4)の主走査方向と副走査方向の係数を表16
〜表19に挙げる。また、レンズ7の射出面(第4面)
の副走査方向の係数を、表20に挙げる。
【0097】
【表16】
【0098】
【表17】
【0099】
【表18】
【0100】
【表19】
【0101】
【表20】
【0102】実施例4の走査光学系の中心像高の副走査
方向の横倍率:β2は、 β2=1.383 であり、前述の条件(2)を満足する。図27に、実施
例4の発光源ch1(LDアレイの最外発光源)に関す
る像面湾曲(左図:実線は副走査方向、破線は主走査方
向)及び、等速度特性(右図:実線はリニアリティ、破
線はfθ特性)を示す。 全走査領域:323mmに対する、像面湾曲の幅は、 副走査方向:0.093mm/323mm 主走査方向:0.133mm/323mm であり、等速度特性は、 リニアリティ:0.218%/323mm であり、像面湾曲・等速度特性ともに極めて良好に補正
されている。特に、副走査像面湾曲は前述の条件(5)
を満足する。即ち、 (5) 0.093÷323=0.000288<0.005 である。
【0103】図23には、中心像高の副走査方向の横倍
率:β2に対する、任意像高の副走査方向横倍率:βh
変化を示す。 |βh/β2|=1.000 であり、倍率変化についても前述の条件(4)を満足
し、極めて良好に補正されている。また、ピッチ偏差:
Δhは、 Δh=0.074μm である。また、図24(a)にはレンズ6の入射面(第
1面)の副走査方向の曲率半径の変化、図24(b)に
はレンズ6の射出面(第2面)の副走査方向の曲率半径
の変化、図25(a)にはレンズ7の入射面(第3面)
の副走査方向の曲率半径の変化、図25(b)にはレン
ズ7の射出面(第4面)の副走査方向の曲率半径の変化
を示す。これらの面のうち、第1面と第4面は、主走査
方向に対称に変化する面、第2面と第3面は、主走査方
向に非対称に変化する面である。更に、実施例4では、 第1面:|r|min/|r|max=0.937 第2面:|r|min/|r|max=0.750 第3面:|r|min/|r|max=0.600 第4面:|r|min/|r|max=0.868 のように、全ての面において条件(3)を満足する。
【0104】図26には、実施例4の各レンズ面におい
て、そのレンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す。4
つのレンズ面のうち、第2面、第3面、第4面が前述の
条件(1)を満足している。図28には、実施例4にお
ける発光源ch1の光スポットの各像高ごとの「スポッ
ト径の深度曲線(光スポットのデフォーカスに対するス
ポット径の変動)」を示す。尚、像高は±148.5m
mを等間隔に分割した全19像高で示した。(a)は主
走査方向、(b)は副走査方向に関するものである。実
施例4では、ラインスプレッド関数の1/e2強度で定
義されるスポット径として30μm程度を意図してい
る。図に示されているように、主・副走査方向とも良好
な深度を有しており、被走査面の位置精度に対する許容
度が高い。また、この実施例4では、走査光学系の副走
査方向の共役長(ポリゴンミラー5の偏向反射面から被
走査面9に至る距離):316.21mmに対し、その
半分の長さ以上をバック長:187.23mmとしてい
る。
【0105】尚、上記各実施例において、走査光学系の
副走査方向のFナンバーは、大きくても28近傍であ
り、従来技術、例えば特開平8−297256号公報で
提案されたマルチビーム走査光学系のFナンバー:52
〜73.5に比して明るく、ビームスポット径を「より
小さく絞る」ことができ、高密度化を図れる。また、上
記各実施例では、走査光学系の2枚のレンズ6,7をプ
ラスチック材料で構成しているが、勿論、ガラス材料を
使ってもよく、また、プラスチック材料とガラス材料を
組み合わせてもよい。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、新規な走査光学系と光走査装置及び画像形成装置を
実現することができる。この発明の走査光学系は、副走
査方向において光偏向器側から順に、負・正の屈折力分
配とした「レトロフォーカス型」であり、実際のレンズ
配置におけるよりも被走査面側に「副走査方向の後側主
点」を配置できるので、シングルビーム方式とマルチビ
ーム方式とを問わず、長いバック長を確保することがで
きる。また、副非円弧面を採用して波面収差を有効に補
正することにより、50μm程度以下の小径の光スポッ
トを安定して得ることができる。また、この発明の光走
査装置は、上記走査光学系を用いて、小径の安定した光
スポットにより書込密度の高い良好な書込を実現するこ
とができる。そして、このような走査光学系をマルチビ
ーム方式の光走査装置に用いることにより、走査線ピッ
チを機械的変動に対して安定ならしめ、高密度化に適応
できる良好なマルチビーム方式の光走査を実現すること
が可能となる。更に、この発明の画像形成装置は、上記
の性能良好な光走査装置を用いることにより、良好な画
像形成の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の走査光学系に関する光学配置を示す
図である。
【図2】実施例1の走査光学系の中心像高の副走査方向
の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横倍
率:βhの変化を示す図である。
【図3】実施例1の走査光学系の、第2面及び第3面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図4】実施例1の走査光学系の、第4面の、副走査断
面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子を示す図であ
る。
【図5】実施例1の走査光学系の各レンズ面において、
各レンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:Iと、そ
のレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレンズ面の
放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す図である。
【図6】実施例1の走査光学系に関する像面湾曲と等速
度特性を示す図である。
【図7】実施例1の走査光学系における光スポットの、
各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図である。
【図8】実施例2の走査光学系に関する光学配置を示す
図である。
【図9】実施例2の走査光学系の中心像高の副走査方向
の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横倍
率:βhの変化を示す図である。
【図10】実施例2の走査光学系の、第1面及び第2面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図11】実施例2の走査光学系の、第3面及び第4面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図12】実施例2の走査光学系の各レンズ面におい
て、各レンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す図で
ある。
【図13】実施例2の走査光学系に関する像面湾曲と等
速度特性を示す図である。
【図14】実施例2の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図15】実施例3の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図16】実施例3の走査光学系の中心像高の副走査方
向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横
倍率:βhの変化を示す図である。
【図17】実施例3の走査光学系の、第1面及び第2面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図18】実施例3の走査光学系の、第3面及び第4面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図19】実施例3の走査光学系の各レンズ面におい
て、各レンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す図で
ある。
【図20】実施例3の走査光学系に関する像面湾曲と等
速度特性を示す図である。
【図21】実施例3の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図22】実施例4の走査光学系に関する光学配置を示
す図である。
【図23】実施例4の走査光学系の中心像高の副走査方
向の横倍率:β2に対する、任意像高の副走査方向の横
倍率:βhの変化を示す図である。
【図24】実施例4の走査光学系の、第1面及び第2面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図25】実施例4の走査光学系の、第3面及び第4面
の、副走査断面内の曲率半径の主走査方向の変化の様子
を示す図である。
【図26】実施例4の走査光学系の各レンズ面におい
て、各レンズ面に入射する主光線の方向ベクトル:I
と、そのレンズ面に入射する主光線の入射位置でのレン
ズ面の放線ベクトル:Jの内積I・Jの変化を示す図で
ある。
【図27】実施例4の走査光学系に関する像面湾曲と等
速度特性を示す図である。
【図28】実施例4の走査光学系における光スポット
の、各像高ごとのスポット径の深度曲線を示す図であ
る。
【図29】シングルビーム方式の光走査装置の実施の1
形態を示す斜視図である。
【図30】マルチビーム方式の光走査装置の実施の1形
態を示す斜視図である。
【図31】マルチビーム方式の光走査装置の実施の別形
態を示す斜視図である。
【図32】画像形成装置の実施の1形態を示す概略要部
構成図である。
【符号の説明】
1 光源(半導体レーザ) 1A 光源(半導体レーザアレイ) 2 カップリングレンズ 3 アパーチャ 4 線像結像光学系(シリンドリカルレンズ) 5 光偏向器(ポリゴンミラー) 6,7 走査光学系を構成するレンズ 9 被走査面 100 像担持体(感光体) 114 光走査装置 116 現像手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 厚海 広道 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 青木 真金 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H045 AA01 BA23 BA42 CA04 CA34 CA44 CA55 CA68

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光偏向器により偏向されるビームを被走査
    面上に光スポットとして集光させる走査光学系であっ
    て、 2枚のレンズにより構成され、 光偏向器側のレンズは、主走査方向に正の屈折力、副走
    査方向に負の屈折力を有し、主走査断面内の形状が光偏
    向器側に凹面を向けたメニスカス形状のレンズであり、 被走査面側のレンズは、主走査方向に正の屈折力、副走
    査方向に正の屈折力を有するレンズであり、 上記光偏向器側のレンズの少なくとも1つのレンズ面に
    おいては、主走査断面内の形状が非円弧形状であり、 上記被走査面側のレンズの少なくとも1つのレンズ面に
    おいては、主走査断面内の形状が非円弧形状であり、 上記光偏向器側のレンズの少なくとも1つのレンズ面に
    おいては、主・副走査方向の曲率半径が異なり、 上記被走査面側のレンズの少なくとも1つのレンズ面に
    おいては、主・副走査方向の曲率半径が異なることを特
    徴とする走査光学系。
  2. 【請求項2】請求項1記載の走査光学系において、 被走査面側のレンズの主走査断面内の形状が、光偏向器
    側に凹面を向けたメニスカス形状であることを特徴とす
    る走査光学系。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の走査光学系におい
    て、 上記2枚のレンズの4つのレンズ面のうち、少なくとも
    1つのレンズ面は、有効書込範囲内において、そのレン
    ズ面に入射する主光線の方向ベクトル:Iと、そのレン
    ズ面に入射する主光線の入射位置でのレンズ面の放線ベ
    クトル:Jが、条件: (1) 0.9<|I・J|≦1.0 を満足することを特徴とする走査光学系。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の走査光学
    系において、 光偏向器側のレンズ及び、被走査面側のレンズの副走査
    断面内の形状が、光偏向器側に凹面を向けたメニスカス
    形状であることを特徴とする走査光学系。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れか1つに記載の走査光
    学系において、中心像高における副走査方向の横倍率:
    β2が、条件: (2) 0.5≦|β2|≦2.0 を満足することを特徴とする走査光学系。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の何れか1つに記載の走査光
    学系において、 偏向反射面近傍と被走査面位置とを副走査方向に関し
    て、幾何光学的に共役関係とする機能を有するアナモフ
    ィックな光学系であることを特徴とする走査光学系。
  7. 【請求項7】請求項6記載の走査光学系において、 上記2枚のレンズの4つのレンズ面の全てにおいて、主
    ・副走査方向の曲率半径が異なることを特徴とする走査
    光学系。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の何れか1つに記載の走査光
    学系において、 上記2枚のレンズの4つのレンズ面のうち、少なくとも
    2つのレンズ面は、副走査方向の曲率半径が主走査方向
    に変化する特殊トロイダル面であることを特徴とする走
    査光学系。
  9. 【請求項9】請求項8記載の走査光学系において、 上記特殊トロイダル面である少なくとも2つのレンズ面
    は、有効書込範囲内において、副走査方向の曲率半径の
    最大値:|r|maxと、副走査方向の曲率半径の最小
    値:|r|minが、条件: (3) 0.5<|r|min/|r|max≦1.0 を満足することを特徴とする走査光学系。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載の走査光学系にお
    いて、 上記特殊トロイダル面である少なくとも2つのレンズ面
    が、面間に空気間隔を有することを特徴とする走査光学
    系。
  11. 【請求項11】請求項8または9または10記載の走査
    光学系において、 上記特殊トロイダル面である少なくとも2つのレンズ面
    のうち、少なくとも1つのレンズ面は、副走査方向の曲
    率半径の変化が主走査方向に非対称であることを特徴と
    する走査光学系。
  12. 【請求項12】請求項1〜11の何れか1つに記載の走
    査光学系において、 中心像高における副走査方向の横倍率:β2と、任意の
    像高における副走査方向の横倍率:βhが、条件: 0.9≦|βh/β2|≦1.1 を満足することを特徴とする走査光学系。
  13. 【請求項13】請求項1〜12の何れか1つに記載の走
    査光学系において、 有効書込幅:Wと、有効書込幅における副走査像面湾曲
    の幅:FSが、条件: (5) FS/W<0.005 を満足することを特徴とする走査光学系。
  14. 【請求項14】請求項1〜13の何れか1つに記載の走
    査光学系において、 上記2枚のレンズのレンズ面のうち、少なくとも1つの
    レンズ面は、副走査断面内の形状が非円弧形状である副
    非円弧面であることを特徴とする走査光学系。
  15. 【請求項15】請求項14記載の走査光学系において、 上記副非円弧面は、その非円弧形状が、主走査方向にお
    ける副走査断面の位置に応じて変化する面であることを
    特徴とする走査光学系。
  16. 【請求項16】請求項1〜15の何れか1つに記載の走
    査光学系において、 被走査面上の光スポットのスポット径を、その光スポッ
    トにおける光強度分布のラインスプレッド関数における
    1/e2強度で定義するとき、そのスポット径が、主・
    副走査方向とも有効書込範囲内において50μm以下と
    なる範囲を有するような結像性能を持つことを特徴とす
    る走査光学系。
  17. 【請求項17】請求項14または15または16記載の
    走査光学系において、 副非円弧面の、副走査断面内における非円弧形状の、円
    弧からのずれ量である非円弧量が、主走査方向に非対称
    に変化することを特徴とする走査光学系。
  18. 【請求項18】請求項1〜17の何れか1つに記載の走
    査光学系において、 光偏向器により同時に偏向される複数ビームを、被走査
    面上に複数の光スポットとして集光するために用いられ
    ることを特徴とする走査光学系。
  19. 【請求項19】光源からのビームを、カップリングレン
    ズにより以後の光学系にカップリングし、カップリング
    されたビームを線像結像光学系により、光偏向器の偏向
    反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像させ、上
    記光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向ビームを
    走査光学系により、被走査面上に光スポットとして集光
    させ、上記被走査面を走査するシングルビーム方式の光
    走査装置において、 上記走査光学系として、請求項1〜17の何れか1つに
    記載の走査光学系を用いたことを特徴とする光走査装
    置。
  20. 【請求項20】複数の発光源からのビームを、カップリ
    ングレンズにより以後の光学系にカップリングし、カッ
    プリングされた複数ビームを共通の線像結像光学系によ
    り、光偏向器の偏向反射面近傍に主走査方向に長く、副
    走査方向に分離した複数の線像として結像させ、上記光
    偏向器により同時に等角速度的に偏向させ、各偏向ビー
    ムを共通の走査光学系により、被走査面上に、副走査方
    向に分離した複数の光スポットとして集光し、これら複
    数の光スポットにより複数の走査線を同時に走査するマ
    ルチビーム方式の光走査装置において、 複数の偏向ビームに共通の走査光学系として、請求項1
    8記載の走査光学系を用いたことを特徴とするマルチビ
    ーム方式の光走査装置。
  21. 【請求項21】請求項20記載のマルチビーム方式の光
    走査装置において、 複数の発光源が1列に配列されたモノリシックな半導体
    レーザアレイを、光源として用いたことを特徴とするマ
    ルチビーム方式の光走査装置。
  22. 【請求項22】請求項21記載の光走査装置において、 上記半導体レーザアレイの発光源の間隔が10μm以上
    であることを特徴とするマルチビーム方式の光走査装
    置。
  23. 【請求項23】感光性の像担持体の被走査面に対して光
    走査手段による走査を行って潜像を形成し、該潜像を現
    像手段で可視化して画像を得る画像形成装置において、 上記像担持体の被走査面の走査を行う光走査手段とし
    て、請求項19〜22の何れか1つに記載の光走査装置
    を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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