JP2001102321A - 半導体製造装置における基板加熱方法及び半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置における基板加熱方法及び半導体製造装置

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JP2001102321A
JP2001102321A JP26408599A JP26408599A JP2001102321A JP 2001102321 A JP2001102321 A JP 2001102321A JP 26408599 A JP26408599 A JP 26408599A JP 26408599 A JP26408599 A JP 26408599A JP 2001102321 A JP2001102321 A JP 2001102321A
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Ichiro Kawai
一郎 川居
Yuji Maeda
祐二 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板から生じる拡散物質を低減することがで
きる半導体製造装置における基板加熱方法及び半導体製
造装置を提供する。 【解決手段】 熱処理装置1によりウェハWの熱処理を
行う場合、まずウェハWを処理チャンバ2内に搬送して
基板支持部材3に保持する。続いて、処理チャンバ2内
におけるウェハ表面側空間Sbにプロセスガスを供給す
ると共に、ウェハ裏面側閉空間Saに酸素含有ガスを供
給する。これとほぼ同時に、ウェハWを回転させると共
に、複数の加熱ランプ9を点灯させる。すると、ウェハ
Wの温度が上昇していき、所定温度に達すると、ウェハ
Wの裏面に酸化膜SiO2が形成される。これにより、
SiOの昇華やリン等の発生といったウェハWの裏面か
らの外部拡散が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハ(基
板)の加熱を行う半導体製造装置における基板加熱方法
及び半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置の1つである熱処理装置
は、例えば、処理チャンバと、この処理チャンバ内に設
置され、半導体ウェハを支持する回転可能な基板支持部
材と、この基板支持部材の上方に配置され、基板支持部
材に支持された半導体ウェハを加熱する加熱ランプと、
処理チャンバのベース部に設けられ、半導体ウェハの温
度を光学的に検出する温度センサとを備えている。基板
支持部材としては、処理チャンバのベース部に取り付け
られた円筒フレームと、この円筒フレームの上端に結合
された支持用リングフレームとで構成されたものがあ
る。このような熱処理装置においては、基板支持部材の
支持用リングフレームに半導体ウェハが支持されたとき
には、半導体ウェハの裏面側に、ベース部と基板支持部
材とウェハとで囲まれ、温度センサによる半導体ウェハ
の温度検出のために光学的に閉じられた閉空間が形成さ
れるようになっている。
【0003】上記の熱処理装置により半導体ウェハの熱
処理を行う場合は、半導体ウェハを基板支持部材に支持
した後、処理チャンバ内にプロセスガスを供給する。そ
して、基板を回転させると共に、温度センサにより半導
体ウェハの温度を監視しながら、加熱ランプにより半導
体ウェハを所定の温度まで加熱する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、半導体ウェハの熱処理によりウェハ
から外部拡散が起こり、その拡散物質が処理チャンバの
壁部や温度センサ等の測定端子部等に付着するという不
具合が生じていた。特に、ウェハ裏面からの拡散物質が
温度センサの測定端子部に付着・堆積すると、温度セン
サによる温度測定の安定性が低下し、熱処理条件の温度
再現性が損なわれ、結果としてプロセスの安定性が低下
してしまう。
【0005】本発明の目的は、基板から生じる拡散物質
を低減することができる半導体製造装置における基板加
熱方法及び半導体製造装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、基板(シリコンウェハ)の熱処理を行う
と、基板の抵抗制御のために基板に添加されたリン、砒
素、ボロン等のドーパントが発生すると共に、基板の表
面に形成された自然酸化膜であるシリコン亜酸化物(S
iO)が昇華することを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】すなわち、上記の目的を達成するため、本
発明は、処理チャンバと、この処理チャンバ内に設置さ
れ基板を支持する基板支持部材と、この基板支持部材に
支持された基板を加熱する加熱部材とを備え、基板支持
部材に基板が支持されたときに、基板の裏面側に実質的
に閉じられた閉空間が形成される半導体製造装置におけ
る基板加熱方法であって、基板支持部材に基板を支持し
た後、第1のガスを処理チャンバ内における閉空間の外
部に供給すると共に、基板の裏面に改質層を形成するた
めの改質層形成用ガスを含む第2のガスを閉空間内に供
給するステップと、基板支持部材に支持された基板を加
熱部材により加熱するステップとを含む。
【0008】なお、上記の半導体製造装置において、基
板支持部材に基板が支持されているときには、閉空間内
が加圧されても基板の自重等により当該空間内が実質的
に閉状態に維持され、閉空間内から改質層形成用ガスを
含む第2のガスが漏れることはほとんど無く、たとえ漏
れたとしても極少となるように構成されている。
【0009】このように改質層形成用ガスを含む第2の
ガスを閉空間内に供給することにより、基板の裏面に改
質層が形成されるため、SiOの昇華といった基板裏面
からの外部拡散が抑えられると共に、当該改質層によっ
て基板に添加されたリン等のドーパントの基板裏面から
の外部拡散も起こりにくくなる。したがって、基板の裏
面から生じる拡散物質が低減される。
【0010】好ましくは、第2のガスを閉空間内に供給
するときに、閉空間内に供給される第2のガスの流量を
閉空間内から排出されるガスの流量よりも少なくする。
これにより、処理チャンバ内における閉空間の外部に供
給された第1のガスの一部が、基板と基板支持部材との
間に形成された僅かな間隙等を介して閉空間内に引き込
まれることになるため、閉空間内に供給された改質層形
成用ガスが基板の表面側に回り込むことが防止される。
【0011】また、好ましくは、第2のガスを閉空間内
に供給するときに、閉空間内から排出されるガスの流量
を検出し、閉空間内からのガスの排出流量と閉空間内へ
の第2のガスの供給流量との差が所定範囲内に入るよう
に調整する。これにより、何らかの要因により、閉空間
内から排出されるガスの流量が変動しても、閉空間内に
供給される第2のガスの流量を上記のように調整するこ
とによって、改質層形成用ガスが基板の表面側に回り込
むことが防止される。
【0012】さらに、好ましくは、閉空間内から排出さ
れるガス中の改質層形成用ガスの濃度を検出し、当該改
質層形成用ガスの濃度が所定範囲内にないときには、基
板の加熱を中止する。これにより、改質層形成用ガスが
基板の表面側に回り込んで基板の表面処理に悪影響を及
ぼすことや、基板の裏面に形成される改質層の厚みが不
十分になることが防止される。
【0013】また、処理チャンバ内における閉空間の外
部から排出されるガス中の改質層形成用ガスの濃度を検
出し、当該改質層形成用ガスの濃度が所定値を超える
と、基板の加熱を中止してもよい。これにより、改質層
形成用ガスが基板の表面処理に悪影響を及ぼすことが防
止される。
【0014】例えば、改質層形成用ガスとしてO2ガス
を使用し、改質層として酸化膜を形成する。この場合、
基板の裏面には、SiOの昇華を防ぐことが可能な酸化
膜であるSiO2が形成される。
【0015】また、改質層形成用ガスとしてNH3
ス、NOガス、N2Oガスのいずれを使用し、改質層と
して窒化膜または酸窒化膜を形成してもよい。例えば、
改質層形成用ガスとしてNH3ガスを使用した場合に
は、基板の裏面にはSi34が形成される。また、好ま
しくは、第2のガスとして、改質層形成用ガスと第1の
ガスとを含むガスを使用する。これにより、使用するガ
スが必要最小限で済み、低コスト化が図れる。
【0016】また、第2のガスとして、改質層形成用ガ
スとN2ガスとを含むガスを使用してもよい。これによ
り、第2のガスのコストが安価になる。
【0017】例えば、半導体製造装置は熱処理装置であ
る。これにより、熱処理装置による熱処理プロセスが安
定して行える。
【0018】また、上記の目的を達成するため、処理チ
ャンバと、この処理チャンバ内に設置され基板を支持す
る基板支持部材と、この基板支持部材に支持された基板
を加熱する加熱手段と、基板支持部材に基板が支持され
たときに、基板の裏面側に形成される、実質的に閉じら
れた閉空間を利用して基板の温度を検出するセンサ手段
とを備えた半導体製造装置における基板加熱方法であっ
て、処理チャンバ内に導入された基板を基板支持部材に
支持することにより閉空間を形成するステップと、基板
の裏面に改質層を形成するための改質層形成用ガスを含
むガスを閉空間内に供給するステップとを含む。これに
より、上述したように基板の裏面から生じる拡散物質を
低減させることができる。
【0019】また、上記の目的を達成するため、本発明
は、処理チャンバと、この処理チャンバ内に設置され基
板を支持する基板支持部材と、この基板支持部材に支持
された基板を加熱する加熱手段とを備え、基板支持部材
に基板が支持されたときに、基板の裏面側に実質的に閉
じられた閉空間が形成される半導体製造装置であって、
第1のガスを処理チャンバ内における閉空間の外部に供
給するための第1のガス供給手段と、基板の裏面に改質
層を形成するための改質層形成用ガスを含む第2のガス
を閉空間内に供給するための第2のガス供給手段とを備
える。
【0020】このように第2のガス供給手段を設けるこ
とにより、基板の裏面に改質層を形成することができる
ため、上述したように、基板の裏面からのSiOの昇華
やリン等の発生といった外部拡散を低減することができ
る。
【0021】好ましくは、第2のガス供給手段は、閉空
間内から排出されるガスの流量を調整するバルブ手段を
有する。これにより、例えば、閉空間内に供給される第
2のガスの流量が閉空間内から排出されるガスの流量よ
りも少なくなるようにバルブ手段を調整することで、改
質層形成用ガスが基板の表面側に回り込むことを防止す
ることができる。
【0022】また、好ましくは、第2のガス供給手段
は、閉空間内に供給される第2のガスの流量を制御する
供給流量制御手段を有する。この場合には、供給流量制
御手段を操作することによって、閉空間内に供給される
第2のガスの流量を閉空間内から排出されるガスの流量
よりも少なくすることができる。
【0023】さらに、好ましくは、閉空間内から排出さ
れるガスの流量を検出する流量検出手段と、流量検出手
段の検出値に基づいて、閉空間内から排出されるガスの
流量と閉空間内に供給される第2のガスの流量との差が
所定範囲内に入るように供給流量制御手段を制御する手
段とを更に備える。これにより、何らかの要因により、
閉空間内から排出されるガスの流量が変動しても、改質
層形成用ガスが基板の表面側に回り込むことが防止され
る。また、第2のガスの供給流量が所望の流量となるよ
うに自動制御されるため、オペレータの負担が軽減され
る。
【0024】この場合、好ましくは、第2のガス供給手
段は、閉空間内から排出されるガスの流れをオン・オフ
する第1の開閉弁と、第1の開閉弁に並列に接続され、
閉空間内から排出されるガスの流れをオン・オフする第
2の開閉弁とを有し、流量検出手段は、第2の開閉弁の
下流側に接続されている。この場合、通常は、第1の開
閉弁を開、第2の開閉弁を閉とし、閉空間内からのガス
を第1の開閉弁を介して排出し、第2のガスの供給流量
の調整を必要とするときだけ、第1の開閉弁を閉、第2
の開閉弁を開とし、閉空間内からのガスを第2の開閉弁
を介して排出することによって、第2のガス供給手段の
ガス排出系に設けられた機器の寿命が長くなる。
【0025】この場合、好ましくは、第1の開閉弁及び
第2の開閉弁のいずれか一方が開状態のときは他方が閉
状態になるように、第1の開閉弁及び第2の開閉弁の開
閉を設定する設定手段を更に備える。これにより、第1
の開閉弁及び第2の開閉弁の両方をいちいち操作する必
要がなくなり、オペレータの負担が軽減される。また、
好ましくは、閉空間内から排出されるガス中の改質層形
成用ガスの濃度を検出する手段と、その検出値に基づい
て改質層形成用ガスの濃度が所定範囲内にあるかどうか
を判断し、当該濃度が所定範囲内にないと判断される
と、プロセス中止信号を出力する手段を更に備える。こ
のとき、プロセス中止信号が出力されたときには、少な
くとも第2のガスの供給を停止するか、あるいは加熱手
段による基板の加熱を停止することによって、改質層形
成用ガスが基板の表面側に回り込んで基板の表面処理に
悪影響を及ぼすことや、基板の裏面に形成される改質層
の膜厚が不十分になることが防止される。
【0026】また、処理チャンバ内における閉空間の外
部から排出されるガス中の改質層形成用ガスの濃度を検
出する手段と、その検出値に基づいて改質層形成用ガス
の濃度が所定値を超えたかどうかを判断し、当該濃度が
所定値を超えたと判断されると、プロセス中止信号を出
力する手段を更に備えていてもよい。このとき、プロセ
ス中止信号が出力されたときには、少なくとも第2のガ
スの供給を停止するか、あるいは加熱手段による基板の
加熱を停止することによって、改質層形成用ガスが基板
の表面処理に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0027】さらに、好ましくは、プロセス状況を表示
する表示手段を更に備える。これにより、上記のプロセ
ス中止信号が表示手段に出力されたときには、オペレー
タは表示手段を見て、プロセスが中止になったことを把
握することができる。
【0028】また、好ましくは、処理チャンバは、閉空
間を形成し且つセンサが設置されたセンサ設置領域をも
ったベース部を有し、第2のガス供給手段は、ベース部
に設けられ、第2のガスを閉空間内に供給するためのガ
ス供給口と、ベース部に設けられ、第2のガスを閉空間
内から排出するためのガス排出口とを有し、ガス供給口
とガス排出口との間にセンサ設置領域が設けられてい
る。これにより、ベース部に設置されたセンサの上端部
に閉塞物が存在しても、その閉塞物は第2のガスと一緒
にガス排出口から排出されるため、センサによる測定の
安定性が確保される。
【0029】また、上記の目的を達成するため、本発明
の半導体製造装置は、処理チャンバと、この処理チャン
バ内に設置され基板を支持する基板支持部材と、この基
板支持部材に支持された基板を加熱する加熱手段と、基
板支持部材に基板が支持されたときに、基板の裏面側に
形成される、実質的に閉じられた閉空間を利用して基板
の温度を検出するセンサ手段と、基板の裏面に改質層を
形成するための改質層形成用ガスを含むガスを閉空間内
に供給するガス供給手段とを備える。これにより、上述
したように基板の裏面から生じる拡散物質を低減させる
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体製造装
置の好適な一実施形態について図面を参照して説明す
る。
【0031】図1は、本発明に係る半導体製造装置とし
て熱処理装置の一部断面を示す斜視図であり、図2は、
その熱処理装置の部分拡大断面図である。同図におい
て、熱処理装置1は、シリコンウェハ(基板)Wを温度
制御しながら熱処理を行う枚葉式急速加熱熱処理装置で
あり、ベース部2a、側壁部2b、蓋部2cとで構成さ
れた処理チャンバ2を備えている。
【0032】この処理チャンバ2内には、ウェハWを支
持する基板支持部材3が設置されている。この基板支持
部材3は、ベース部2aにベアリング4を介して回転自
在に取り付けられた円筒フレーム5と、この円筒フレー
ム5の上端に設けられたリングフレーム6とからなって
おり、リングフレーム6の内側縁部には、ウェハWのエ
ッジ部が支持される支持用段部6aが形成されている。
ここで、ウェハWが基板支持部材3に支持された状態
(図2)では、ウェハWの裏面側に、ベース部2aと基
板支持部材3とウェハWとで囲まれた閉空間(以下、ウ
ェハ裏面側閉空間という)Saが形成される。なお、リ
ングフレーム6の支持用段部6aにウェハWのエッジ部
が載ったときには、構造上、ウェハWとリングフレーム
6との間に若干の間隙が生じることがある。
【0033】ベース部2aの下部には、搬送ロボット
(図示せず)により処理チャンバ2内に搬送されたウェ
ハWを基板支持部材3に支持するためのリフト部材7が
設けられている。このリフト部材7は、ベース部2aを
貫通してウェハWを持ち上げる複数本(例えば3本)の
支持ピン8を有している。
【0034】処理チャンバ2の蓋部2cの上方には、基
板支持部材3に支持されたウェハWを加熱する複数の加
熱ランプ9からなるランプ群9Gが配置されている。蓋
部2cには円形のランプ用窓部Lwが設けられており、
加熱ランプ9の熱はそのランプ用窓Lwを介してウェハ
Wに伝えられる。また、ベース部2aには、ウェハWの
温度を光学的に検出する温度センサ10が設けられてい
る。この温度センサ10は、ベース部2aにおける基板
支持部材3に囲まれた円形プレート11において、その
中心と周縁の一部を含み所定の角度(例えば90度)を
もった略扇形のセンサ設置領域内に複数組み込まれてい
る。なお、上述したウェハ裏面側閉空間Saは光学的に
は完全な閉空間となっており、光学的温度センサ10に
よる閉空間Saを利用してのウェハWの温度検出が支障
なく行える。
【0035】処理チャンバ2の側壁部2bには、ガス供
給口12とガス排出口13とが対向して設けられてい
る。ガス供給口12には、処理チャンバ2内におけるウ
ェハ裏面側空間Saの外部(以下、ウェハ表面側空間と
いう)Sbにプロセスガス(第1のガス)を供給するた
めのガス供給系14(図3参照)が接続されている。ガ
ス排出口13には、ウェハ表面側空間Sb内のガスを処
理チャンバ2の外部に排出するためのガス排出系15
(図3参照)が接続されている。なお、プロセスガスと
は、プロセスに使用されるガスのことであり、ここで
は、窒素ガス(N2ガス)が使用される。
【0036】ベース部2aの円形プレート11には、ガ
ス供給口16及びガス排出口17が設けられている。ガ
ス供給口16には、ウェハ裏面側閉空間Sa内に改質層
形成用を含むガス(第2のガス)を供給するためのガス
供給系18が接続され、ガス排出口17には、ウェハ裏
面側閉空間Sa内のガスを処理チャンバ2の外部に排出
するためのガス排出系19が接続されている。
【0037】ここで、改質層形成用ガスとしては、ウェ
ハWの裏面に二酸化珪素SiO2の改質層(化学的な保
護膜)を形成するための酸素ガス(O2ガス)が使用さ
れ、改質層形成用ガスを含むガスとしては、O2ガスと
2ガスの混合ガス(以下、酸素含有ガスという)が使
用される。このように酸素含有ガスを、プロセスガスと
同じN2ガスを含むガスとすることにより、ウェハWの
裏面への改質膜形成のための酸素濃度が必要最小限で済
むと共に、ウェハWの表面側に漏れた際に生じる被害が
最少となる。また、本プロセスで使用するガスが2種類
で済むため、低コスト化が図れる。
【0038】円形プレート11の周縁におけるセンサ設
置領域を含む部位には、断面L字型の突起片20が設け
られ、この突起片20の内側にガス供給口16が形成さ
れている。また、ガス排出口17は、円形プレート11
においてその中心からガス供給口16の反対側にわずか
にずれた位置に形成され、ガス供給口16とガス排出口
17との間にセンサ設置領域が設けられた構成となって
いる。これにより、ガス供給口16から導入された酸素
含有ガスは、円形プレート11におけるセンサ設置領域
全範囲の上方を通ってガス排出口17から排出される。
【0039】ここで、ガス供給口12、ガス排出口1
3、ガス供給系14、ガス排出系15は、第1のガス
(プロセスガス)を処理チャンバ2内における閉空間
(ウェハ裏面側閉空間)Saの外部(ウェハ表面側空
間)Sbに供給するための第1のガス供給手段を構成
し、ガス供給口16、ガス排出口17、ガス供給系1
8、ガス排出系19は、基板Wの裏面に改質層を形成す
るための改質層形成用ガスを含む第2のガス(酸素含有
ガス)を閉空間Sa内に供給するための第2のガス供給
手段を構成する。
【0040】上記のプロセスガス及び酸素含有ガスの供
給系の構成図を図3に示す。同図において、ガス供給系
14は、窒素ガス供給源21と、処理チャンバ2のガス
供給口12と窒素ガス供給源21との間に設けられ、窒
素ガス供給源21からウェハ表面側空間Sb内に供給さ
れるプロセスガスの流れをオン・オフするエアバルブ2
2と、ウェハ表面側空間Sb内に供給されるプロセスガ
スの流量を制御するマスフローコントローラ(MFC)
23とを有している。ガス排出系15は、処理チャンバ
2のガス排出口13に接続されたプレッシャコントロー
ルバルブ(PCV)24を有し、このPCV24の二次
側には排気ポンプが接続されている。
【0041】ガス供給系18は、酸素ガス供給源25及
び窒素ガス供給源26と、処理チャンバ2のガス供給口
16とガス供給源25,26との間に設けられ、これら
のガス供給源25,26からウェハ裏面側閉空間Sa内
に供給される酸素含有ガスの流れをオン・オフするエア
バルブ27と、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給される
2ガス及びN2ガスの流量をそれぞれ制御するMFC2
8,29とを有している。
【0042】ガス排出系19は、処理チャンバ2のガス
排出口17に接続され、ウェハ裏面側閉空間Sa内から
処理チャンバ2の外部に排出されるガスの流量を調整す
るニードルバルブ30と、このニードルバルブ30の二
次側に接続され、ウェハ裏面側閉空間Sa内から排出さ
れるガスの流れをオン・オフする主エアバルブ31と、
この主エアバルブ31の二次側に並列に接続された補助
エアバルブ32,33と、補助エアバルブ33の二次側
にフィルタ34を介して接続され、ウェハ裏面側閉空間
Sa内から排出されるガスの流量を検出するマスフロー
メータ(MFM)35とを有している。補助エアバルブ
32の二次側及びMFM35の下流側はスクラバとつな
がっており、ウェハ裏面側閉空間Sa内から排出された
ガスはスクラバに送られる。なお、補助エアバルブ33
とMFM35との間にフィルタ34を設けたのは、ガス
中に含まれる粒子等がMFM35に入り込んで詰まるこ
とを防止するためである。
【0043】補助エアバルブ32及びMFM35とスク
ラバとの間のガス排出経路には、ウェハ裏面側閉空間S
a内から排出されるガス中の酸素濃度を検出する濃度セ
ンサ36が設けられている。また、処理チャンバ2のガ
ス排出口13とPCV24との間のガス排出経路には、
ウェハ表面側空間Sb内から排出されるガス中の酸素濃
度を検出する濃度センサ37が設けられている。
【0044】上記のMFM35、濃度センサ36,37
の検出値は、電気信号として制御装置38に送られる。
この制御装置38には、補助エアバルブ32,33の開
閉を切り換えるためのオンオフ入力スイッチ39と、現
在のプロセス状況を画面表示する画面表示部40とが接
続されている。制御装置38は、MFM35、濃度セン
サ36,37の各検出信号及び入力スイッチ39の指示
信号を入力し、所定の処理を行い、その処理結果を電気
信号としてMFC23,28,29、補助エアバルブ3
2,33及び画面表示部40に出力する。なお、MFC
23は、何らかの指示があったとき以外は、常にオン状
態となるように制御装置38により制御される。また、
図3には示していないが、制御装置38は、複数の温度
センサ10の検出値に基づいて複数の加熱ランプ9を制
御し、ウェハWの温度制御を行う機能も有している。こ
のような制御装置38の処理機能の詳細を図4に示す。
【0045】同図において、制御装置38は、補助エア
バルブ切換設定部38aと、酸素含有ガス供給流量設定
部38bと、プロセス続行・中止判断部38cとを有し
ている。補助エアバルブ切換設定部38aは、入力スイ
ッチ39からの指示信号を入力し、指示信号がオフのと
きは、補助エアバルブ32を開状態、補助エアバルブ3
3を閉状態にするような設定信号を補助エアバルブ3
2,33に出力し、指示信号がオンのときは、補助エア
バルブ32を閉状態、補助エアバルブ33を開状態にす
るような設定信号を補助エアバルブ32,33に出力す
る。このように入力スイッチ39をオン・オフにするだ
けで補助エアバルブ32,33の開閉が自動的に切り換
わるので、オペレータは補助エアバルブ32,33の両
方を手動操作する必要が無く、オペレータの負担が軽減
する。
【0046】酸素含有ガス供給流量設定部38bは、M
FM35の検出値に基づいてMFC28,29を制御
し、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給されるO2ガス及
びN2ガスの流量を制御する。ここでは、酸素含有ガス
供給流量設定部38bは、ウェハ裏面側閉空間Sa内に
供給される酸素含有ガスの流量とウェハ裏面側閉空間S
a内から排出されるガスの流量との差分を所定値にする
ための設定信号を生成してMFC28,29に出力す
る。なお、上記の酸素含有ガス供給流量設定部38bの
機能は、制御装置38ではなく、MFM35またはMF
C28,29に設けても良い。
【0047】プロセス続行・中止判断部38cは、濃度
センサ36,37の各検出値を入力し、ウェハ裏面側閉
空間Sa内から排出されるガス中の酸素濃度及びウェハ
表面側空間Sb内から排出されるガス中の酸素濃度がそ
れぞれ予め決められた規格内にあるかどうかを判断す
る。そして、ウェハ裏面側閉空間Sa内から排出される
ガス中の酸素濃度が対応する規格から外れるか、あるい
はウェハ表面側空間Sb内から排出されるガス中の酸素
濃度が対応する規格を超えた時点で、ウェハWの加熱処
理を中止すべく、プロセス中止信号をMFC28,29
に出力し、処理チャンバ2内に酸素含有ガスが供給され
ないようにする。なお、上記のプロセス中止信号を各加
熱ランプ9に送出し、全加熱ランプ9の出力をオフにし
てもよい。また、プロセス続行・中止判断部38cは、
プロセス中止信号を画面表示部40にも出力し、プロセ
ス中止情報を画面表示部40に表示させ、場合によって
は警報を発生させる。これにより、オペレータは、画面
表示部40を見たり、警報音を聞くことにより、プロセ
スが中止になったことを知ることができる。
【0048】次に、以上のように構成した熱処理装置1
を用いてウェハWを1枚ずつ熱処理する手順について、
図5のタイムチャートを用いて説明する。まず本処理を
行う前に、基板支持部材3にウェハWを支持して処理チ
ャンバ2内にウェハ裏面側閉空間Sa及びウェハ表面側
空間Sbを形成し、ガス流量の初期調整を行う。ここ
で、基板支持部材3にウェハWが支持されているときに
は、ウェハ裏面側閉空間Sa内が加圧されてもウェハW
の自重により当該空間Sa内が実質的に閉状態に維持さ
れるようになっている。なお、基板支持部材3にウェハ
Wをクランプする部材を設け、ウェハWを強制的に基板
支持部材3に密着させてウェハ裏面側閉空間Saを維持
させてもよい。
【0049】ガス流量の初期調整を行うときは、まずエ
アバルブ22,27,31を開状態にすると共に、入力
スイッチ39をオンにして、補助エアバルブ33を開状
態にし、補助エアバルブ32を閉状態にする。また、M
FC29を稼動させる。これにより、処理チャンバ2内
におけるウェハ表面側空間SbにN2ガスが供給される
と共に、ウェハ裏面側閉空間SaにN2ガスが供給さ
れ、処理チャンバ2内にプロセス雰囲気が形成される。
このとき、ウェハ裏面側閉空間Sa内は、ウェハWの自
重等により実質的に閉状態に維持されているため、ウェ
ハ裏面側閉空間Sa内からウェハ表面側空間Sbに漏れ
るガスはほとんど無い。
【0050】そして、MFM35の検出値を監視しなが
ら、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給されるガスの流量
がウェハ裏面側閉空間Saから排出されるガスの流量よ
りも少なくなるように、ニードルバルブ30によりウェ
ハ裏面側閉空間Saからのガスの排出流量を制御する。
これにより、基板支持部材3とウェハWとの間に形成さ
れたわずかな間隙を通って、ウェハ表面側空間Sb内の
2ガスがウェハ裏面側閉空間Sa内に流れ込み、強制
的な流体の閉空間が作られる。
【0051】上記の初期調整が終了したら、入力スイッ
チ39をオフにして、補助エアバルブ32を開状態、補
助エアバルブ33を閉状態としてから、実際のウェハW
の熱処理を実行する。まず、搬送ロボット(図示せず)
により処理すべきウェハWが処理チャンバ2内に搬送さ
れる。その後、t1時間経過すると、リフト部材7によ
り3本の支持ピン8が上昇してウェハWを持ち上げ、そ
の後支持ピン8が下降し、ウェハWが基板支持部材3の
リングフレーム6上に載置される。
【0052】その後、t2時間経過すると、以下の熱処
理プロセスが開始される。まず、制御装置38からMF
C28,29に所定の流量設定信号が送出される。する
と、ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素含有ガスが供給さ
れる。このとき、ニードルバルブ30は、ウェハ裏面側
閉空間Sa内に供給される酸素含有ガスの流量がウェハ
裏面側閉空間Sa内から排出されるガスの流量よりも少
なくなるように制御されているため、ウェハ表面側空間
Sb内のN2ガスの一部がウェハ裏面側閉空間Sa内に
引き込まれることになり、これにより、ウェハ裏面側閉
空間Sa内のO 2ガスがウェハ表面側空間Sbに入り込
むことはほとんど無い。なお、ここでは、酸素含有ガス
中のO2ガスとN2ガスを同時にウェハ裏面側閉空間Sa
内に供給しているが、まずN2ガスを供給し、所定時間
経過してからO2ガスを供給するようにしてもよい。
【0053】上記のプロセスガス及び酸素含有ガスの供
給とほぼ同時に、駆動手段(図示せず)により基板支持
部材3を回転駆動させてウェハWを回転させると共に、
複数の加熱ランプ9を点灯させる。これにより、ウェハ
Wの温度は、図5に示すように、室温(25℃)から徐
々に上昇していく。そして、t3時間経過した時点で、
ウェハWの温度が750℃程度に達し、ウェハWの裏面
に、自然酸化膜であるシリコン亜酸化物SiOの昇華を
抑える二酸化珪素SiO2の酸化膜が形成される。その
後、t4時間経過した時点で、ウェハWの温度が100
0℃に達する。
【0054】その後、t5時間経過すると、熱処理プロ
セスが終了する。つまり、ウェハWの回転を停止させ、
複数の加熱ランプ9の温度がウェハ搬出温度(750
℃)となるように制御されると共に、制御装置38から
MFC28,29に流量ゼロ信号が送出され、処理チャ
ンバ2内への酸素含有ガスの供給が終了する。これによ
り、ウェハWの温度は、ほぼ750℃まで徐々に下降し
ていく。その後、t6時間経過すると、搬送ロボット
(図示せず)によりウェハWが処理チャンバ2の外部に
取り出される。
【0055】以上のようなウェハWの熱処理において、
ニードルバルブ30にガス中の粒子等が付着・堆積する
と、ウェハ裏面側閉空間Sa内から排出されるガスの流
量とウェハ裏面側閉空間Sa内に供給される酸素含有ガ
スの流量との差が所定値よりも小さくなり、その結果、
ウェハ裏面側閉空間Sa内のO2ガスがウェハ表面側空
間Sbに入り込んでしまう恐れがある。このような事を
防止するためには、定期的に入力スイッチ39をオンに
して、ウェハ裏面側閉空間Sa内から排出されたガスが
MFM35を通るようにする。この場合には、ウェハ裏
面側閉空間Sa内から排出されるガスの流量とウェハ裏
面側閉空間Sa内に供給される酸素含有ガスの流量との
差が所定値になるように、酸素含有ガスの供給流量が自
動的に制御されるため、O2ガスがウェハWの表面側に
回り込むことが回避される。
【0056】次に、以上のような熱処理装置1による熱
処理において、ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素含有ガ
スを供給する際に必要とする酸素濃度について説明す
る。
【0057】図6に、ウェハ裏面側閉空間Sa内のガス
中の酸素濃度とウェハW内のリン濃度及びウェハW裏面
に形成された酸化膜SiO2の膜厚との関係の一例を示
す。同図において、実線Aは、ガス中の酸素濃度とウェ
ハW裏面に形成された酸化膜SiO2の膜厚の変化分
(縦軸左側を参照)との関係を示し、一点鎖線Bは、ガ
ス中の酸素濃度と熱処理後におけるウェハW内のリン濃
度(縦軸右側を参照)との関係を示している。また、図
中の点線Cは、熱処理前におけるウェハW内のリン濃度
(縦軸右側を参照)を示している。なお、ガス中の酸素
濃度は760Torr下での濃度であり、またプロセス
タイム(プロセス開始からプロセス終了までの時間)は
60秒としてある。
【0058】図6から分かるように、ガス中の酸素濃度
がゼロのときは、熱処理による酸化膜SiO2の膜厚の
変化分は−3.3Aである。また、熱処理後のウェハW
内のリン濃度は2.19E20であり、熱処理により1
0.01E20に対応する分のリンがウェハWから外部
拡散されることになる。次いで、ガス中の酸素濃度が
0.05%(500ppm)のときは、熱処理による酸
化膜SiO2の膜厚の変化分は8.3Aであり、酸素ガ
スを添加しない場合に比べて増大する。また、熱処理後
のウェハW内のリン濃度は11.7E20であり、熱処
理によりウェハWから外部拡散するリンは0.5E20
に対応する分となり、酸素ガスを添加しない場合に比べ
て大幅に低減される。次いで、ガス中の酸素濃度が1%
のときは、熱処理による酸化膜SiO2の膜厚の変化分
は32Aであり、酸素濃度が0.05%の時に比べて更
に増大する。また、熱処理後のウェハW内のリン濃度は
12.1E20であり、酸素濃度が0.05%の時に比
べて、熱処理によりウェハWから外部拡散するリンはわ
ずかに少なくなるだけである。
【0059】上記の結果により、ガス中の酸素濃度が5
00ppm以上となるようにウェハ裏面側閉空間Sa内
に酸素含有ガスを供給すると、熱処理によるリンの外部
拡散が効果的に抑制される。しかし、ガス中の酸素濃度
が高すぎると、ウェハ裏面側閉空間Sa内の酸素ガスが
ウェハWの表面側に回り込んだときに、ウェハWの表面
処理に悪影響を与える可能性がある。また、ガス中の酸
素濃度が低すぎると、ウェハWの裏面に形成される酸化
膜SiO2の膜厚が薄くなり、拡散抑制効果を十分に発
揮できなくなる可能性がある。したがって、図6の例で
は、ガス中の酸素濃度が500ppm程度となるように
酸素含有ガスをウェハ裏面側閉空間Sa内に供給するの
が、最も好ましいと考えられる。
【0060】図7に、ウェハ裏面側閉空間Sa内のガス
中の酸素濃度とウェハ表面側空間Sb内のガス中の酸素
濃度との関係の一例を示す。同図において、細実線e
は、酸素ガスの供給流量を1sccmとしたときのウェ
ハ裏面側閉空間Sa内の酸素濃度(縦軸左側を参照)を
示し、太実線Eは、その時のウェハ表面側空間Sb内の
酸素濃度(縦軸右側を参照)を示している。また、細実
線fは、酸素ガスの供給流量を2sccmとしたときの
ウェハ裏面側閉空間Sa内の酸素濃度を示し、太実線F
は、その時のウェハ表面側空間Sb内の酸素濃度を示
し、細実線gは、酸素ガスの供給流量を5sccmとし
たときのウェハ裏面側閉空間Sa内の酸素濃度を示し、
太実線Gは、その時のウェハ表面側空間Sb内の酸素濃
度を示している。なお、ここでは、ウェハ裏面側閉空間
Sa内に供給される窒素ガスの流量は全て1slm、ウ
ェハ裏面側閉空間Sa内から排出されるガスの流量は全
て2slm、ウェハ表面側空間Sb内に供給される窒素
ガス(プロセスガス)の流量は全て10slmとしてあ
る。
【0061】図7から分かるように、例えば酸素ガスの
供給流量を2sccmとした場合、加熱ランプ9を点灯
した後の定常状態では、ウェハ裏面側閉空間Sa内のガ
ス中の酸素濃度が800ppmとなっており(細実線f
参照)、その時、ウェハ表面側空間Sb内のガス中の酸
素濃度は2ppm以下に保持されている(太実線F参
照)。したがって、ウェハ裏面側閉空間Sa内のガス中
の酸素濃度が上述したように500ppmとなるように
酸素ガスを添加した場合には、ウェハ表面側空間Sb内
のガス中の酸素濃度は2ppm以下に保持されることに
なり、この程度であれば、ウェハWの熱処理に悪影響を
与えることはほとんど無い。
【0062】次に、熱処理時においてウェハ裏面側閉空
間Sa内に酸素ガスを添加したときと酸素ガスを添加し
ないときの、ウェハWのシート抵抗特性及びその均一性
特性の一例を図8に示す。ここで、図8(a)は酸素ガ
スを添加しないときの特性を示し、図8(b)は酸素ガ
スを添加したときの特性を示している。
【0063】図8(a)において、実線Jは、ウェハW
の処理枚数とその時のウェハWのシート抵抗(縦軸左側
を参照)を示し、1点鎖線Kは、ウェハWの処理枚数と
その時のウェハWのシート抵抗の均一性(縦軸右側を参
照)を示している。なお、ここでは、処理チャンバ2内
の圧力を765Torr、プロセス温度を1000℃、
プロセスタイムを10秒とし、ウェハ表面側空間Sb内
に供給される窒素ガスの流量を5slmとしている。ま
た、ウェハWに対するイオン注入条件としては、ドーパ
ントをBF2、加速電圧を20kV、ドーズ量を5E1
5atms/cm2としている。
【0064】ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素ガスを添
加しない場合には、ウェハWの抵抗制御のために添加さ
れたドーパントがウェハWの裏面から発生すると共に、
ウェハWの裏面のシリコン亜酸化物SiOが昇華し、そ
れらの拡散物質が処理チャンバ2のベース部2aや基板
支持部材3、温度センサ11の端子等に付着・堆積する
ことが確認された。これに伴い、図8(a)に示すよう
に、ウェハWのシート抵抗及びその均一性が徐々に低下
していくプロセスシフトが確認され、具体的には50枚
のウェハWを処理した時点でのシート抵抗の偏差が±
1.42%であった。
【0065】一方、図8(b)において、実線Mは、ウ
ェハWの処理枚数とその時のウェハWのシート抵抗(縦
軸左側を参照)を示し、1点鎖線Nは、ウェハWの処理
枚数とその時のウェハWのシート抵抗の均一性(縦軸右
側を参照)を示している。なお、ここでは、プロセス温
度を1000℃、プロセスタイムを10秒とし、またウ
ェハ表面側空間Sb内に供給される窒素ガスの流量を5
slm、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給される酸素ガ
スの流量を1sccm、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供
給される窒素ガスの流量を1slmとし、この時のウェ
ハ裏面側閉空間Sa内のガス中の酸素濃度が450pp
mとなっている。また、ウェハWに対するイオン注入条
件としては、ドーパントをホウ素(B)、加速電圧を5
kV、ドーズ量を1E15atms/cm2としてい
る。
【0066】ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素ガスを添
加した場合には、ウェハWを50枚熱処理した時点で
は、ウェハWの裏面から生じる拡散物質が処理チャンバ
2のベース部2aや基板支持部材3、温度センサ11の
端子等に付着することがほとんど確認されず、ウェハ裏
面側閉空間Sa内は清浄な状態に保たれた。また、図8
(b)に示すように、ウェハWの熱処理に伴うウェハW
のシート抵抗及びその均一性の低下が抑えられ、具体的
には50枚のウェハWを処理した時点でのシート抵抗の
偏差が±0.35%であり、酸素ガスを添加しない場合
に比べて大幅に改善された。
【0067】次に、ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素ガ
スを添加した状態で、1000枚のウェハWを熱処理し
たときの、ウェハWのシート抵抗特性及びその均一性特
性の一例を図9に示す。同図において、実線Pは、ウェ
ハWの処理枚数とその時のウェハWのシート抵抗(縦軸
左側を参照)を示し、1点鎖線Qは、ウェハWの処理枚
数とその時のウェハWのシート抵抗の均一性(縦軸右側
を参照)を示している。なお、ここでは、プロセス温度
を1000℃、プロセスタイムを10秒とし、またウェ
ハ表面側空間Sb内に供給される窒素ガスの流量を10
slm、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給される酸素ガ
スの流量を2sccm、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供
給される窒素ガスの流量を1slm、MFM35を通過
するガスの排出流量を3slmとしている。また、ウェ
ハWに対するイオン注入条件としては、ドーパントをB
2、加速電圧を10kV、ドーズ量を1E15atm
s/cm2としている。
【0068】図9から分かるように、ウェハWを100
0枚処理した時点でのシート抵抗の偏差が±0.3%で
あり(実線P参照)、これだけ多くのウェハWを処理し
ても安定した状態が保たれている。
【0069】以上のように本実施形態にあっては、ウェ
ハWの熱処理時に、ウェハ裏面側閉空間Sa内に酸素ガ
スを供給するようにしたので、ウェハWの裏面が改質さ
れ、SiOの昇華やリン等のドーパントの発生といった
ウェハW裏面からの外部拡散が抑えられ、処理チャンバ
2のベース部2aや温度センサ10の端子等への拡散物
質の付着・堆積が低減される。したがって、ウェハWの
温度制御のための測定系が安定するようになり、温度の
再現性が向上し、結果としてプロセスの安定性が向上す
る。また、ウェハ裏面側閉空間Sa内が清浄な状態に保
たれるため、発塵が抑制され、これによりパーティクル
の発生が少なくなり、歩留まりが向上する。
【0070】また、ウェハ裏面側閉空間Sa内からのガ
スの排出流量がウェハ裏面側閉空間Sa内への酸素含有
ガスの供給流量よりも多くなるようにニードルバルブ3
1またはMFC28,29を操作するようにしたので、
ウェハ裏面側閉空間Sa内の酸素ガスがウェハ表面側空
間Sb内に入り込んでウェハWの表面処理に悪影響を及
ぼすことが防止され、ウェハWの表面の雰囲気制御が安
定に保たれる。
【0071】このとき、ガス排出系19に排出ラインを
2系統設け、通常の熱処理時には、ウェハ裏面側閉空間
Sa内からの排出ガスがフィルタ34やMFM35を通
らないようにしたので、フィルタ34やMFM35の寿
命が長くなり、これらを頻繁に交換する必要が無くな
る。
【0072】また、濃度センサ36,37によりウェハ
裏面側閉空間Sa内のガス中の酸素濃度ガス及びウェハ
表面側空間Sb内のガス中の酸素濃度を監視し、これら
の酸素濃度のいずれか一方が対応する規格から外れる
と、プロセスを強制的に自動停止させるようにしたの
で、ガス中の酸素濃度が高すぎることでウェハWの表面
処理に悪影響を及ぼしたり、酸素濃度が低すぎることで
ウェハWの裏面に形成される酸化膜SiO2の膜厚が薄
くなることが防止される。
【0073】さらに、ガス供給口16及びガス排出口1
7を、処理チャンバ2のベース部2aにセンサ設置領域
を挟むように設けたので、各温度センサ10の端子部に
閉塞物が存在しても、その閉塞物は酸素含有ガスと一緒
に流されてガス排出口17から排出される。従って、温
度センサ10による温度検出の安定性が向上する。
【0074】以上、本発明の好適な実施形態について説
明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されないこ
とは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、改質
層形成用ガスとして、ウェハWの裏面に酸化膜SiO2
を形成するための酸素ガスを使用したが、ウェハWの裏
面に窒化膜または酸窒化膜を形成するためのガスを使用
してもよい。このようなガスとしては、例えば、SiN
xを形成するためのアンモニアガス(NH3ガス)あるい
はSiOxyを形成するための一酸化窒素ガス(NOガ
ス)や一酸化二窒素ガス(N2Oガス)等が考えられ
る。また、ウェハ裏面側閉空間Sa内に供給するガスと
して、酸素ガスと窒素ガスの混合ガスを使用したが、特
にこれに限られず、酸素ガス等の改質膜形成用ガスとA
rガス等の不活性ガスとの混合ガスを使用してもよい。
【0075】また、上記実施形態では、ガス排出系19
にニードルバルブ31を設けると共に、ガス供給系18
にMFC28,29を設けたが、ニードルバルブ31及
びMFC28,29のいずれか一方のみ設けてもよく、
あるいはウェハWの自重等によりウェハ裏面側閉空間S
a内の酸素含有ガスがウェハ表面側空間Sbにほとんど
漏れないような場合には、そのような手段は特に無くて
もかまわない。また、入力スイッチ39により補助エア
バルブ32,33の開閉を切り換えるようにしたが、そ
のような入力スイッチ39は設けずに、補助エアバルブ
32,33の開閉を手動で個々に切り換えるようにして
もよい。また、ガス排出系19に2本の排出ラインを設
けたが、排出ラインは1本であってもよい。さらに、濃
度センサ36,37によりウェハ裏面側閉空間Sa内の
ガス中の酸素濃度及びウェハ表面側空間Sb内のガス中
の酸素濃度を監視するようにしたが、そのような濃度セ
ンサは必ずしも2個設ける必要はなく、場合によっては
無くてもかまわない。
【0076】また、上記実施形態は熱処理装置について
説明したものであるが、本発明は、基板支持部材に基板
が支持されたときに、基板の裏面側に実質的に閉じられ
た閉空間が形成され、かつ基板を加熱する加熱手段を備
えたものであれば、CVD装置等の半導体製造装置にも
適用できる。このとき、基板の裏面側に閉空間を形成で
きるのであれば、処理チャンバ内の圧力は、真空減圧さ
れていてもよく、常圧状態または加圧状態(例えば80
0torr)であってもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、基板支持部材に基板を
支持した後、第1のガスとは別に、改質層形成用ガスを
含む第2のガスを閉空間内に供給するようにしたので、
基板の裏面が改質され、これにより基板の裏面からの外
部拡散が低減し、処理チャンバの壁部や各種測定系に付
着・堆積する拡散物質が少なくなる。したがって、ウェ
ハWの温度制御のための測定系が安定し、熱処理条件の
温度再現性が良好になり、結果としてプロセスの安定性
が向上する。また、処理チャンバ内が清浄な状態に保た
れると共に、異物の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体製造装置として熱処理装置
の一部断面を示す斜視図である。
【図2】図1に示す熱処理装置における処理チャンバを
含む部位を示す断面図である。
【図3】図1に示す熱処理装置におけるガス供給系の構
成図である。
【図4】図3に示す制御装置の制御機能を示す図であ
る。
【図5】図1に示す熱処理装置を用いて熱処理を行う動
作シーケンスとウェハ温度との関係を示すタイムチャー
トである。
【図6】ウェハ裏面側閉空間内のガス中の酸素濃度とウ
ェハ内のリン濃度及びウェハ裏面に形成された酸化膜S
iO2の膜厚との関係の一例を示す図である。
【図7】ウェハ裏面側閉空間内のガス中の酸素濃度とウ
ェハ表面側空間内のガス中の酸素濃度との関係の一例を
示す図である。
【図8】熱処理時においてウェハ裏面側閉空間内に酸素
ガスを添加したときと酸素ガスを添加しないときの、ウ
ェハのシート抵抗特性及びその均一性特性の一例を示す
図である。
【図9】ウェハ裏面側閉空間内に酸素ガスを添加した状
態で、1000枚のウェハの熱処理を行ったときの、ウ
ェハのシート抵抗特性及びその均一性特性の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1…熱処理装置(半導体製造装置)、2…処理チャン
バ、2a…ベース部、3…基板支持部材、9…加熱ラン
プ(加熱手段)、10…温度センサ(センサ手段)、1
2…ガス供給口(第1のガス供給手段)、13…ガス排
出口(第1のガス供給手段)、14…ガス供給系(第1
のガス供給手段)、15…ガス排出系(第1のガス供給
手段)、16…ガス供給口(第2のガス供給手段)、1
7…ガス排出口(第2のガス供給手段)、18…ガス供
給系(第2のガス供給手段)、19…ガス排出系(第2
のガス供給手段)、28,29…マスフローコントロー
ラ(供給流量制御手段)、30…ニードルバルブ(バル
ブ手段)、32…補助エアバルブ(第1の開閉弁)、3
3…補助エアバルブ(第2の開閉弁)、35…マスフロ
ーメータ(流量検出手段)、36,37…濃度センサ、
38…制御装置、38a…補助エアバルブ切換設定部
(設定手段)、38b…酸素含有ガス供給流量設定部、
38c…プロセス続行・中止判断部、39…入力スイッ
チ(設定手段)、40…画面表示部(表示手段)、Sa
…ウェハ裏面側閉空間(閉空間)、Sb…ウェハ表面側
空間、W…ウェハ(基板)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川居 一郎 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 前田 祐二 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AB32 AB33 AB34 AC11 AC12 AF03 BB06 DP04 EE12 EE17 EK11 GB07

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理チャンバと、この処理チャンバ内に
    設置され基板を支持する基板支持部材と、この基板支持
    部材に支持された前記基板を加熱する加熱部材とを備
    え、前記基板支持部材に前記基板が支持されたときに、
    前記基板の裏面側に実質的に閉じられた閉空間が形成さ
    れる半導体製造装置における基板加熱方法であって、 前記基板支持部材に前記基板を支持した後、第1のガス
    を前記処理チャンバ内における前記閉空間の外部に供給
    すると共に、前記基板の裏面に改質層を形成するための
    改質層形成用ガスを含む第2のガスを前記閉空間内に供
    給するステップと、 前記基板支持部材に支持された前記基板を前記加熱部材
    により加熱するステップとを含む基板加熱方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のガスを前記閉空間内に供給す
    るときに、前記閉空間内に供給される前記第2のガスの
    流量を前記閉空間内から排出されるガスの流量よりも少
    なくする請求項1記載の基板加熱方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のガスを前記閉空間内に供給す
    るときに、前記閉空間内から排出されるガスの流量を検
    出し、前記閉空間内からのガスの排出流量と前記閉空間
    内への前記第2のガスの供給流量との差が所定範囲内に
    入るように調整する請求項1または2記載の基板加熱方
    法。
  4. 【請求項4】 前記閉空間内から排出されるガス中の前
    記改質層形成用ガスの濃度を検出し、当該改質層形成用
    ガスの濃度が所定範囲内にないときには、前記基板の加
    熱を中止する請求項1〜3のいずれか一項記載の基板加
    熱方法。
  5. 【請求項5】 前記処理チャンバ内における前記閉空間
    の外部から排出されるガス中の前記改質層形成用ガスの
    濃度を検出し、当該改質層形成用ガスの濃度が所定値を
    超えると、前記基板の加熱を中止する請求項1〜4のい
    ずれか一項記載の基板加熱方法。
  6. 【請求項6】 前記改質層形成用ガスとしてO2ガスを
    使用し、前記改質層として酸化膜を形成する請求項1〜
    5のいずれか一項記載の基板加熱方法。
  7. 【請求項7】 前記改質層形成用ガスとしてNH3
    ス、NOガス、N2Oガスのいずれを使用し、前記改質
    層として窒化膜または酸窒化膜を形成する請求項1〜5
    のいずれか一項記載の基板加熱方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のガスとして、前記改質層形成
    用ガスと前記第1のガスとを含むガスを使用する請求項
    1〜7のいずれか一項記載の基板加熱方法。
  9. 【請求項9】 前記第2のガスとして、前記改質層形成
    用ガスとN2ガスとを含むガスを使用する請求項1〜7
    のいずれか一項記載の基板加熱方法。
  10. 【請求項10】 前記半導体製造装置は熱処理装置であ
    る請求項1〜9のいずれか一項記載の基板加熱方法。
  11. 【請求項11】 処理チャンバと、この処理チャンバ内
    に設置され基板を支持する基板支持部材と、この基板支
    持部材に支持された前記基板を加熱する加熱手段と、前
    記基板支持部材に前記基板が支持されたときに、前記基
    板の裏面側に形成される、実質的に閉じられた閉空間を
    利用して前記基板の温度を検出するセンサ手段とを備え
    た半導体製造装置における基板加熱方法であって、 前記処理チャンバ内に導入された前記基板を前記基板支
    持部材に支持することにより前記閉空間を形成するステ
    ップと、 前記基板の裏面に改質層を形成するための改質層形成用
    ガスを含むガスを前記閉空間内に供給するステップとを
    含む基板加熱方法。
  12. 【請求項12】 処理チャンバと、この処理チャンバ内
    に設置され基板を支持する基板支持部材と、この基板支
    持部材に支持された前記基板を加熱する加熱手段とを備
    え、前記基板支持部材に前記基板が支持されたときに、
    前記基板の裏面側に実質的に閉じられた閉空間が形成さ
    れる半導体製造装置であって、 第1のガスを前記処理チャンバ内における前記閉空間の
    外部に供給するための第1のガス供給手段と、 前記基板の裏面に改質層を形成するための改質層形成用
    ガスを含む第2のガスを前記閉空間内に供給するための
    第2のガス供給手段とを備える半導体製造装置。
  13. 【請求項13】 前記第2のガス供給手段は、前記閉空
    間内から排出されるガスの流量を調整するバルブ手段を
    有する請求項12記載の半導体製造装置。
  14. 【請求項14】 前記第2のガス供給手段は、前記閉空
    間内に供給される前記第2のガスの流量を制御する供給
    流量制御手段を有する請求項12または13記載の半導
    体製造装置。
  15. 【請求項15】 前記閉空間内から排出されるガスの流
    量を検出する流量検出手段と、前記流量検出手段の検出
    値に基づいて、前記閉空間内から排出されるガスの流量
    と前記閉空間内に供給される前記第2のガスの流量との
    差が所定範囲内に入るように前記供給流量制御手段を制
    御する手段とを更に備える請求項14記載の半導体製造
    装置。
  16. 【請求項16】 前記第2のガス供給手段は、前記閉空
    間内から排出されるガスの流れをオン・オフする第1の
    開閉弁と、前記第1の開閉弁に並列に接続され、前記閉
    空間内から排出されるガスの流れをオン・オフする第2
    の開閉弁とを有し、前記流量検出手段は、前記第2の開
    閉弁の下流側に接続されている請求項15記載の半導体
    製造装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の開閉弁及び前記第2の開閉
    弁のいずれか一方が開状態のときは他方が閉状態になる
    ように、前記第1の開閉弁及び前記第2の開閉弁の開閉
    を設定する設定手段を更に備える請求項16記載の半導
    体製造装置。
  18. 【請求項18】 前記閉空間内から排出されるガス中の
    前記改質層形成用ガスの濃度を検出する手段と、その検
    出値に基づいて前記改質層形成用ガスの濃度が所定範囲
    内にあるかどうかを判断し、当該濃度が所定範囲内にな
    いと判断されると、プロセス中止信号を出力する手段を
    更に備える請求項12〜17のいずれか一項記載の半導
    体製造装置。
  19. 【請求項19】 前記処理チャンバ内における前記閉空
    間の外部から排出されるガス中の前記改質層形成用ガス
    の濃度を検出する手段と、その検出値に基づいて前記改
    質層形成用ガスの濃度が所定値を超えたかどうかを判断
    し、当該濃度が所定値を超えたと判断されると、プロセ
    ス中止信号を出力する手段を更に備える請求項12〜1
    8のいずれか一項記載の半導体製造装置。
  20. 【請求項20】 プロセス状況を表示する表示手段を更
    に備える請求項12〜19のいずれか一項記載の半導体
    製造装置。
  21. 【請求項21】 前記処理チャンバは、前記閉空間を形
    成し且つセンサが設置されたセンサ設置領域をもったベ
    ース部を有し、 前記第2のガス供給手段は、前記ベース部に設けられ、
    前記第2のガスを前記閉空間内に供給するためのガス供
    給口と、前記ベース部に設けられ、前記第2のガスを前
    記閉空間内から排出するためのガス排出口とを有し、前
    記ガス供給口と前記ガス排出口との間に前記センサ設置
    領域が設けられている請求項12〜20のいずれか一項
    記載の半導体製造装置。
  22. 【請求項22】 処理チャンバと、 この処理チャンバ内に設置され基板を支持する基板支持
    部材と、 この基板支持部材に支持された前記基板を加熱する加熱
    手段と、 前記基板支持部材に前記基板が支持されたときに、前記
    基板の裏面側に形成される、実質的に閉じられた閉空間
    を利用して前記基板の温度を検出するセンサ手段と、 前記基板の裏面に改質層を形成するための改質層形成用
    ガスを含むガスを前記閉空間内に供給するガス供給手段
    とを備える半導体製造装置。
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