JP2001079994A - 易接着性プラスチックフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

易接着性プラスチックフィルムおよびその製造方法

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紘司 久保
Takehiro Nakamura
岳博 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷インキ、蒸着金属、ポリ塩化ビニリデン
共重合体をはじめとするトップコート層との耐熱水接着
性に優れる易接着性プラスチックフィルムを提供する。 【解決手段】 結晶配向化終了前もしくは終了後のポリ
エステルフィルムの少なくとも片面に、水溶性または水
分散性ウレタンもしくはポリエステル樹脂50〜95重
量%と、ポリカルボジイミド樹脂5〜50重量%とから
なる易接着層が形成されてなるフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易接着性プラスチ
ックフィルムおよびその製造方法に関する。更に詳しく
は蒸着金属、印刷インキ、ガスバリアー性樹脂などのト
ップコート層との優れた接着性を有し、包装材料、工業
材料に提供される易接着プラスチックフィルムおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは、機械的性質,
耐熱性および透明性に優れており、工業用途や食品包装
用フィルムとしても広く使用されている。しかし、ポリ
エステルフィルム単独では、食品包材にとって極めて重
要な性能の一つである、酸素および水蒸気遮断性などの
いわゆるガスバリアー性に欠ける。したがって、フィル
ム表面へのアルミニウムをはじめとする金属ないしは金
属酸化物などの蒸着、あるいはガスバリアー性樹脂コー
トがなされ、いわゆるガスバリアー層を形成することに
よりガスバリアー性を補強し、食品保存性をさらに高め
ている。一方、食品包装用フィルムは、一般にその表面
に印刷加工が施される。上記のようなフィルムトップコ
ートにおいては、ガスバリアー性の発現や印刷の美麗さ
が求められることは言うまでもないが、食品包材として
使用される際には、基材フィルムとトップコート層との
層間接着性が極めて重要である。
【0003】ポリエステルフィルムは優れた特性を有す
るが、その表面が高度に配向結晶化し表面の凝集性が高
く、一般に接着性は低い。そのため、コロナ放電処理や
プラズマ処理などの物理的処理方法や、酸、アルカリな
どの化学薬品を使用してフィルム表面を活性化させる化
学的処理方法により表面改質を図り、各種トップコート
層の接着性を高める試みがなされている。しかし、この
ような物理的方法では、工程は簡便であるが得られる接
着性は不十分であり、化学的方法では、工程は複雑とな
り作業環境悪化などの問題がある。
【0004】上記の物理的、化学的処理方法とは別に、
基材フィルムに接着活性を有する下塗り剤を塗布して、
易接着層(以下プライマー層という)を積層する方法が
あるが、この方法は各種のトップコート層に応じてプラ
イマー成分が選択できることなどから広く利用されてい
る。
【0005】プライマー層の構成成分としては、作業
性、安全性およびコスト面から水性樹脂が汎用されてい
るが、蒸着層との接着性向上にはとりわけポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリル樹脂などが使用
される。
【0006】また、前記の水性樹脂に各種の架橋剤を配
合し、プライマーとしての性能、特に耐水性、耐熱性を
向上させることが実施されている。この目的で使用され
る架橋剤としては、たとえばイソシアネート化合物やア
ミノプラスト樹脂などが挙げられる(特公昭56−15
1562号公報、特公昭61−10311号公報)。ま
た、特開平8−311221号公報には、ポリエステル
樹脂とメラミン樹脂とからなるプライマー層により、蒸
着層の耐水接着性が向上することが示されている。ま
た、特開平8−332706号公報には、一分子当たり
カルボジイミド基一つを含有するカルボジイミド単量体
を使用して、易接着性積層フィルムを得る方法が記載さ
れている。
【0007】しかしながら、これら既存の技術を用いた
プライマー層は、特にボイル、レトルトなどの高温熱水
処理を施した場合には、基材フィルムとトップコート層
間の層間接着性が低下して、食品包材としての実用性能
に問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決し、印刷インキ、蒸着金属およびガスバリアー
性樹脂などのトップコート層との優れた接着性を有し、
かつ、ボイル、レトルトなどの高温熱水処理を施した後
も、基材フィルムとの優れた接着性を有する易接着性プ
ラスチックフィルムおよびその製造方法を提供しようと
いうものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、水性ポリウレタン
系樹脂またはポリエステル系樹脂などの水性樹脂と、比
較的高い分子量を有するポリカルボジイミド系化合物と
から構成されるプライマー層が、基材フィルムと各種ト
ップコート層との層間接着性に優れるという知見を得、
本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、基材フィルムの少な
くとも片面に、水溶性または水分散性樹脂50〜95重
量%とポリカルボジイミド樹脂5〜50重量%とからな
る易接着層が形成されてなることを特徴とする易接着性
プラスチックフィルムを要旨とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるプライマー層の構成成分に適用される水
溶性もしくは水分散性樹脂として最も代表的なものは、
水溶性もしくは水分散性ウレタン樹脂、水溶性もしくは
水分散性ポリエステル樹脂である。
【0012】水溶性もしくは水分散性ポリウレタン樹脂
としては、各種ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿
素樹脂およびそれらのプレポリマー等が例示できる。こ
のようなウレタン樹脂の具体例としては、トリレンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネートな
どのジイソシアネート成分と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノール、ポリエステル
ジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジ
オール、ポリエチレングリコールなどのジオール成分と
の反応物や、末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマーと、アミノ化合物、アミノスルホン酸塩、
ポリヒドロキシカルボン酸、重亜硫酸などとの反応物な
どを挙げることができる。
【0013】また、水溶性もしくは水分散性ポリエステ
ル樹脂としては、各種ポリエステル樹脂およびそれらの
変性物が例示できる。このようなポリエステル樹脂の具
体例としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、2−スルホイソ
フタル酸、5−スルホイソフタル酸、アジピン酸、セバ
シン酸、コハク酸、ドデカン二酸などの多価カルボン酸
成分と、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールAなどのジオール成分との反応物が
挙げられ、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などによる変性
物も含まれる。
【0014】本発明に適用されるポリカルボジイミド樹
脂は、下記一般式(1)で表されるいわゆるカルボジイ
ミド構造を、一分子当たりに少なくとも二つ以上有する
樹脂の総称であり、ジイソシアネート化合物を触媒存在
下で重縮合することにより得られる。 -N=C=N- (1) ポリカルボジイミド樹脂の製造方法としては公知の技術
を適用することができ、例えば特公昭47−33279
号公報、特開平09−235508号公報記載の方法が
例示できる。ポリカルボジイミド樹脂の出発原料である
ジイソシアネート化合物には、芳香族、脂肪族、脂環式
ジイソシアネートが挙げられる。具体的にはトリレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート
などが例示できる。さらに本発明の効果を消失させない
範囲において、ポリカルボジイミド樹脂の水溶性もしく
は水分散性を向上するために、任意の界面活性剤を添加
することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミ
ノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキ
ルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加することが
できる。
【0015】本発明におけるプライマー層を構成する樹
脂の水溶液または水分散液に界面活性剤を添加すること
は、基材フィルムへの濡れ性向上のために好ましい。界
面活性剤としてはアニオン系、非イオン系、両性イオン
系の各種活性剤が使用できるが、非イオン系界面活性剤
が泡立ち等の問題が比較的少ないことから好ましい。添
加量は水分散液の構成成分の総量に対して0.01〜
0.1%程度でその効果を発揮する。
【0016】本発明におけるプライマー層および基材フ
ィルムには、本発明の効果を妨げない範囲において、必
要に応じて帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等の各種添加
剤を配合することもできる。
【0017】また、プライマー層を構成する水溶液もし
くは水分散液の固形分濃度は、1〜30重量%とするの
が適当であり、フィルムへの塗工性ならびに作業性から
3〜10重量%がさらに好ましい。
【0018】本発明におけるプライマー層は、水性樹脂
(I)とポリカルボジイミド樹脂(II)の構成比として
は I/II = 95/5 〜 50/50(重量比)にする
必要があり、好ましくは 80/20 〜 70/30 で
ある。この範囲に構成比を設定することにより、ポリエ
ステルフィルムとトップコート層間の接着性において、
極めて優れた耐熱水性を発揮させることができる。ポリ
カルボジイミド樹脂の配合比が5重量%より低いと耐熱
水接着性が得られず、また50重量%より多く設定して
も得られる耐熱水接着性に大きな向上は認められず、む
しろ配合液の安定性低下やコストアップとなり好ましく
ない。
【0019】本発明において用いられる基材フィルムと
しては、トップコート層との接着性の点で、ポリエステ
ルフィルムが最も好適である。ポリエステルとしては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン2,6−ナフタレートなどが例示で
きるが、ポリエチレンテレフタレート(PET)が最も
好ましい。このPETフィルムは機械的性質、耐熱性お
よび透明性などに優れているため、好適な食品包材であ
る。
【0020】本発明の易接着性フィルムの製造方法とし
ては、未延伸ないしは一軸延伸フィルムに上記水溶液ま
たは水分散液を塗布し乾燥した後、延伸熱処理を経て二
軸延伸フィルムを得るいわゆるプリコート法と、二軸延
伸フィルムに上記水溶液または水分散液を塗布し熱処理
するいわゆるポストコート法の両者を適用することがで
きる。プリコート法は、未延伸ないしは一軸延伸フィル
ムに上記水溶液または水分散液を塗布し、延伸熱処理を
実施するため、ポストコート法よりもプライマー層を薄
くすることが可能であり、基材フィルムとトップコート
層との密着性を高めることができる。基材フィルムの延
伸方法は、材質に応じてテンター式同時二軸延伸法や逐
次二軸延伸法を適用することができる。また、ポストコ
ート法では、基材フィルムの延伸性などで制約を受ける
プリコート法と異なり、塗布後の熱処理条件を任意に設
定することが可能であり、プライマー層の性質を柔軟に
制御することができる。
【0021】本発明の水溶液または水分散液を塗布、熱
処理してなるプライマー層の厚みは、0.01 〜0.
5μmが好ましい。0.01μm以下では接着性が不十
分であり、0.5μm以上ではフィルム巻物にブロッキ
ングが生じ、フィルム巻出し時にコート層の破壊やフィ
ルム切断等が発生する。水分散液の塗布方法としては、
既知の任意の方法を選択することができる。例えばバー
コート法、エアーナイフコート法、リバースロールコー
ト法、グラビアロールコート法が例示でき、各方式を単
独または複数組合せて適用できる。
【0022】本発明により提供される易接着性プラスチ
ックフィルムは、その表面にコロナ処理をはじめとする
表面活性処理を施したり、目的に応じて各種の処理液を
コーティングすることができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例に用いた測定法および評
価法は次の通りである。
【0024】(1)印刷インキ接着性 基材フィルムのプライマーコート面に、ダイレクトグラ
ビア印刷によりポリウレタン系インキ(東洋インキ製造
社製 NEWLPスーパー R630白/R162赤)
を使用して印刷したのち80℃で約10秒間熱処理し
た。次に、インキ印刷したフィルムのインキ面に、ポリ
ウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業社製 ディッ
クドライ LX747A/KX75)を約3μm塗布
し、80℃で熱処理した後、未延伸ポリプロピレフィル
ム(東レ合成フィルム社製 ZK−93K・#60)を
90℃に加熱した金属ロール上で490kPaのニップ
圧力でドライラミネートし、ラミネートフィルムを得
た。次に、ラミネート強力を無処理およびレトルト処理
後各々測定した。
【0025】(2)蒸着金属接着性 抵抗加熱式蒸着機を使用し、真空度0.01Paでアル
ミニウム金属を易接着性フィルムのプライマーコート面
に厚さ400〜600Åとなるように蒸着し、金属アル
ミニウム蒸着フィルムを得た。次に、フィルムの蒸着面
に、ポリウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業社製
ディックドライ LX75A/KW40)を約3μm
塗布し、80℃で熱処理した後、低密度ポリエチレンフ
ィルム(東セロ社製 TUX−FCS・#60)を80
℃に加熱した金属ロール上で490kPaのニップ圧力
でドライラミネートし、ラミネートフィルムを得た。次
に、ラミネート強力を無処理およびボイル処理後各々測
定した。
【0026】(3)ポリ塩化ビニリデン共重合体樹脂接
着性 易接着性フィルムのプライマーコート面に、乾燥厚みが
1.5μmとなるよう濃度調整されたポリ塩化ビニリデ
ン共重合体(以下PVDCという)ラテックスをグラビ
アコート法にてコートした後、110℃で10秒熱処理
しPVDCコートフィルムを得た。得られたPVDCコ
ートフィルムのPVDC面に、前記蒸着フィルムと同様
の方法を用いてドライラミネートし、ラミネートフィル
ムを得た。次に、ラミネート強力を無処理およびボイル
処理後各々測定した。
【0027】(4)ラミネート強力測定 巾15mmのラミネートフィルム試験片を採取し、20
℃、65%RH雰囲気中で引張試験機(島津製作所社製
AGS−100B型)を用いて、Tピール法にて引張速
度 300mm/minで、剥離界面を常時水で湿潤し
ながら試験片の端部からフィルム界面を剥離して強力を
測定し、ラミネート強力とした(単位:N/cm)。ラ
ミネート強力測定は、試験片を熱水処理したものと熱水
処理を施さないもの(無処理)について実施した。なお
試験片の熱水処理条件は、印刷フィルムについては12
0℃ 熱水中で30分レトルト処理を実施し、金属蒸着
フィルムならびにPVDCコートフィルムについては9
5℃ 熱水中で30分ボイル処理を実施した。接着性の
良否判定については、食品包装用ベースフィルムとして
実用に耐え得る性能であるといわれている、ラミネート
強力 0.8N/cm以上を基準として評価した。
【0028】また、実施例においては、下記の樹脂を使
用した。 水性ポリウレタン樹脂(PU):大日本インキ化学工業
社製 ハイドランAP40 水性ポリウレタンポリ尿素樹脂(PU−PU):武田薬
品工業社製 タケラックAW605 水性アクリル変性ポリエステル樹脂(PEs−A):高
松油脂社製 ペスレジンAD100 水性ポリエステル樹脂(PEs):大日本インキ化学工
業社製 ファインテックスES2200 ポリカルボジイミド樹脂(PCI):日清紡社製 カル
ボジライトV−02(カルボジイミド基当量590g/
mol) ポリカルボジイミド樹脂(PCI−3):日清紡社製
カルボジライトV−04(カルボジイミド基当量330
g/mol) カルボジイミド単量体:ジイソプロピルカルボジイミド メラミン樹脂:住友化学工業社製 スミマールM50W イソシアネート化合物:武田薬品工業社製 タケネート
AW725 エポキシ樹脂:高松油脂社製 CAT−2N−206
【0029】実施例1 相対粘度1.38(20℃、フェノール/テトラクロロ
エタン=50/50、0.5g/dl)のPETを、2
80℃でTダイより溶融押出した後、ピニングワイヤー
方式により20℃の回転ドラムに密着させて急冷し、厚
さ210μmの未延伸PETフィルムを得た。次いで、
この未延伸フィルムを、90〜120℃に加熱した金属
ロール上で長手方向に 3.8倍に延伸して一軸延伸P
ETフィルムを得た。次に、水性ポリウレタン樹脂(大
日本インキ化学工業社製 ハイドランAP40)70重
量部(固形分)と、ポリカルボジイミド樹脂(日清紡社
製カルボジライトV−02、カルボジイミド基当量59
0g/mol)30重量部(固形分)を配合し、かつ総
固形分濃度が5重量%となるよう水で希釈し濃度調整し
た液を、乾燥延伸後の厚みが 0.05μmとなるよう
調整したバーコート法で一軸延伸PETフィルムにコー
トし、50〜60℃で乾燥後、テンター式横延伸機で巾
方向に120℃で4.6倍延伸した後、230℃で10
秒間熱処理し冷却後巻き取り、厚さ12μmのプライマ
ーコートフィルムを得た。前記手順にしたがって、印刷
インキ、蒸着金属、PVDC樹脂各々のトップコート加
工をフィルムに施し、ラミネート強力を測定した結果を
表1に示す。
【0030】実施例2〜10 表1に示した樹脂成分と配合比に変更した以外は実施例
1と同様にしてプライマーコートフィルムを得た。前記
手順にしたがって、印刷インキ、蒸着金属、PVDC樹
脂各々のトップコート加工をフィルムに施し、ラミネー
ト強力を測定した結果を表1に示す。
【0031】実施例11〜20 厚さ12μmの二軸延伸PETフィルムに、表1に示し
た樹脂成分と配合比で調製した樹脂液を、乾燥成膜後の
厚みが 0.1μmとなるようグラビアコート法でコート
し、100℃で5秒間熱処理して、プライマーコートフ
ィルムを得た。前記手順にしたがって、印刷インキ、蒸
着金属、PVDC樹脂各々のトップコート加工をフィル
ムに施し、ラミネート強力を測定した結果を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】比較例1〜10 表2に示した樹脂成分と配合比で調製した樹脂液(総固
形分濃度が5重量%となるよう水で希釈)を、実施例1
と同様にPETフィルムに塗布、乾燥、延伸、熱処理
し、プライマーコートフィルムを得た。前記手順にした
がって、印刷インキ、蒸着金属、PVDC樹脂各々のト
ップコート加工をフィルムに施し、ラミネート強力を測
定した結果を表2に示す。
【0034】比較例11〜16 厚さ12μmの二軸延伸PETフィルムに、表2に示し
た樹脂成分と配合比で調製した樹脂液を、乾燥成膜後の
厚みが 0.1μmとなるようグラビアコート法でコートし
100℃で5秒間熱処理して、プライマーコートフィル
ムを得た。前記手順にしたがって、印刷インキ、蒸着金
属、PVDC性樹脂各々のトップコート加工をフィルム
に施し、ラミネート強力を測定した結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、印刷インキ、蒸着金
属、ガスバリアー性樹脂をはじめとするトップコート層
に対し、熱水処理後も高い接着活性を維持することが可
能な易接着性プラスチックフィルムを提供することがで
きる。そして、本発明の易接着性ポリエステルフィルム
は、電気・電子部品、建材、写真製版、粘着テープ、離
型などの一般工業用フィルムおよび食品包装用フィルム
など多様な用途において極めて有用であり、このフィル
ムを使用することにより、塗布、印刷、蒸着、ラミネー
トなどの加工工程において作業性が改善されるという利
点も有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4D075 DA04 DB48 DC36 EA06 EA35 EB38 EB39 4F006 AA35 AB35 AB37 AB38 BA01 CA07 DA04 EA05 4F100 AK01A AK01B AK01C AK41A AK41B AK49B AK49C AK51 AL05B AL05C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C EH462 EJ37 EJ37A EJ372 EJ38A EJ412 EJ862 GB15 GB23 GB41 JB09B JB09C JL11B JL11C 4F210 AA24 AA31 AA40 AG01 AG03 AH81 QA02 QA03 QC06 QG01 QG18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの少なくとも片面に、水溶
    性または水分散性樹脂50〜95重量%とポリカルボジ
    イミド樹脂5〜50重量%とからなる易接着層が形成さ
    れてなることを特徴とする易接着性プラスチックフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 水溶性または水分散性樹脂がポリウレタ
    ン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の易接着性
    プラスチックフィルム。
  3. 【請求項3】 水溶性または水分散性樹脂がポリエステ
    ル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の易接着性
    プラスチックフィルム。
  4. 【請求項4】 基材フィルムがポリエステルフィルムで
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    易接着性プラスチックフィルム。
  5. 【請求項5】 二軸配向結晶化終了前の基材フィルムの
    少なくとも片面に、水溶性または水分散性樹脂50〜9
    5重量%とポリカルボジイミド樹脂5〜50重量%とか
    らなる水溶液または水分散液を塗布し乾燥した後、少な
    くとも一方向に延伸した後、熱処理することを特徴とす
    る請求項1記載の易接着性プラスチックフィルムの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 二軸配向結晶化終了後の基材フィルムの
    少なくとも片面に、水溶性または水分散性樹脂50〜9
    5重量%とポリカルボジイミド樹脂5〜50重量%とか
    らなる水溶液または水分散液を塗布した後、熱処理する
    ことを特徴とする請求項1記載の易接着性プラスチック
    フィルムの製造方法。
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