JP2001079507A - 廃棄物の洗浄処理設備および洗浄方法 - Google Patents

廃棄物の洗浄処理設備および洗浄方法

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JP2001079507A
JP2001079507A JP26142999A JP26142999A JP2001079507A JP 2001079507 A JP2001079507 A JP 2001079507A JP 26142999 A JP26142999 A JP 26142999A JP 26142999 A JP26142999 A JP 26142999A JP 2001079507 A JP2001079507 A JP 2001079507A
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cleaning
solvent
water
waste
washing
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Application number
JP26142999A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Kobayashi
哲男 小林
Kenichi Ushigoe
健一 牛越
Hideharu Suzuki
英晴 鈴木
Akihiro Taji
明宏 田路
Masaru Kojima
大 児島
Toshiyuki Kobayashi
俊幸 小林
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短期間で浄化処理を完了し、水溶性の塩とと
もに非水溶性の汚染物質なども除去する洗浄処理設備を
提供することを目的としている。 【解決手段】 廃棄物の搬送方向に沿って三台の洗浄機
9、10、11を備えた廃棄物を洗浄するための洗浄装
置2と、この洗浄装置2からの洗浄廃液を処理液と濃縮
廃液とに分離するための水処理装置3と、洗浄装置2に
有機溶媒を補給するための溶媒補給装置41、42と、
最下流の洗浄機11に洗浄水を補給するための洗浄水補
給装置5とを備えており、上流側の洗浄機において洗浄
された廃棄物が隣接する下流側の洗浄機に送られ、最上
流の洗浄機9からの洗浄廃液が水処理装置3に送られ、
下流側の洗浄機からの洗浄廃液が隣接する上流側の洗浄
機に洗浄液として供給されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物の洗浄処理設
備および洗浄方法に関する。さらに詳しくは、たとえば
焼却場や工場から排出される廃棄物を洗浄処理するため
の洗浄処理設備およびこの設備を用いた洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、各種廃棄物は焼却処理または破砕処理されたのちに
埋立地(最終処分場)に搬送され、埋立処分された廃棄
物はその汚濁物が主に雨水によって自然に除去され、浄
化されていく。そして、廃棄物を通過して浸出した雨水
の水質を検査し、所定の水質条件を満足するに至ったと
きに処理は完了したとされる。
【0003】しかしながら、浄化を雨水に頼っているの
で処理が完了するまでに長期間を要することになる。す
なわち、雨水は埋め立てられた廃棄物層中を重力によっ
て下降していくので定まった降水経路(水みちともい
う)が形成されてしまい、新たに降った雨水も上記水み
ちを下降していくことが多いため、廃棄物に均一には行
き渡らない。その結果、廃棄物層中の汚濁物を十分に除
去することが困難となり、処理完了まで長期間を要する
こととなっている。したがって、廃棄物層から浸出する
浸出水の浄化処理も長期間にわたって行う必要がある。
【0004】特開平11−179316号公報に開示さ
れた廃棄物の埋め立て処理方法も、やはり廃棄物を積載
した状態で洗浄水を埋立層中に送入するものであり、単
に洗浄排水を浄化処理して洗浄水として再使用するだけ
のものである。上記自然浄化に較べると浄化処理期間は
短くなるが、大規模な土木工事が必要であり、また、積
載した状態の廃棄物埋立層中に洗浄水を送入するだけで
あるため大幅な期間短縮は望めない。しかも、ダイオキ
シン類などの有機塩素化合物などの洗浄には大きな効果
が期待できない。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、最終処分地における長期間の自然浄化
を必要とせず、短期間で浄化処理を完了し、最終処分地
の早期安定、閉鎖および跡地の早期利用を可能にする廃
棄物の洗浄処理設備、水溶性の塩とともに非水溶性の有
機塩素化合物なども除去する洗浄処理設備および洗浄方
法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の洗浄処理設備
は、廃棄物を洗浄するための洗浄装置と、該洗浄装置か
らの洗浄廃液を処理液と濃縮廃液とに分離するための水
処理装置と、上記洗浄装置に有機溶媒を補給するための
溶媒補給装置と、洗浄装置に洗浄水を補給するための洗
浄水補給装置とを備えている。
【0007】したがって、水溶性の塩類とともに非水溶
性の有機塩素化合物などを効率的に除去することができ
る。
【0008】そして、上記洗浄処理設備に、水処理装置
からの濃縮廃液を濃縮精製して溶媒を回収するための濃
縮精製装置をさらに備えることにより、溶媒の再利用が
可能となる。したがって、運転コストの低減が可能とな
り、環境保全の一助となる。
【0009】また、上記濃縮精製装置からの濃縮廃液を
乾燥加熱分解するための乾燥加熱分解装置をさらに備え
ることにより、廃棄物から溶媒抽出洗浄したダイオキシ
ン類などの汚染物質や有機物を分解除去するとともに廃
棄物から工業塩類を回収することができる。
【0010】上記濃縮精製装置によって回収された溶媒
を洗浄装置に供給するための溶媒循環経路をさらに備え
ることにより、溶媒の連続的な再利用が可能となる。
【0011】さらに、上記水処理装置によって処理され
た処理水を洗浄装置に供給するための洗浄水循環経路を
備えることにより、洗浄水の節約が可能となり、運転コ
ストの低減が可能となる。
【0012】また、上記洗浄装置の内部に汚染濃度を検
出するための検出装置(たとえば、電気電導計、濁度
計、液体クロマトグラフィーなど)を配設し、該検出装
置の検出濃度に応じて洗浄水および/または溶媒の供給
量を調節するように構成することにより、洗浄水および
溶媒の節約が可能となる。しかも、効率的な洗浄がなさ
れる。
【0013】さらに、上記洗浄装置からの洗浄廃液を比
重によって分離するための溶媒分離槽を備え、洗浄装置
からの洗浄廃液が、非水溶性溶媒を含んでいるときには
溶媒分離槽に送り、また、非水溶性溶媒を含んでいない
ときには上記水処理装置に送るように切り換えられるよ
うに構成することにより、廃棄物の汚染の種類に応じて
溶媒を選択することができる。
【0014】加えて、上記溶媒分離槽において溶媒が分
離されたあとの残留物を凝集沈殿するための凝集沈殿装
置と、該凝集沈殿装置からの処理水を濾過するための濾
過装置とを備えることにより、洗浄水を回収することが
可能となる。
【0015】この洗浄処理設備において、上記溶媒分離
槽において分離された溶媒が、水処理装置からの濃縮廃
液を濃縮精製して溶媒を回収するために配設された濃縮
精製装置に送られ、上記濾過装置によって濾過された処
理水が上記水処理装置に送られ、上記凝集沈殿装置から
の沈殿物が、濃縮精製装置からの濃縮廃液を乾燥加熱分
解するための乾燥加熱分解装置に送られるように構成す
ることにより、洗浄水および溶媒を循環使用することが
でき、運転コストを低減することが可能となる。
【0016】また、以上の洗浄処理設備において、上記
洗浄装置に廃棄物の搬送方向に沿って少なくとも二台の
洗浄機を配設し、廃棄物搬送方向に関しての上流側の洗
浄機において洗浄された廃棄物を隣接する下流側の洗浄
機に送り、最上流の洗浄機からの洗浄廃液を上記水処理
装置に送り、下流側の洗浄機からの洗浄廃液を隣接する
上流側の洗浄機に洗浄液として供給するように構成する
ことにより、使用洗浄水量を低減しつつ効率的な洗浄が
可能となる。
【0017】この洗浄処理設備の洗浄装置において、水
処理装置による処理水が、最下流の洗浄機にのみ洗浄水
として供給されるように構成されたものにあっては、上
流側から下流側への廃棄物の流れと向流に洗浄水が供給
されるので、最下流の洗浄機では汚染物濃度や塩濃度、
さらには溶媒濃度がきわめて小さくなり、洗浄効果が向
上する。
【0018】さらに、この洗浄処理設備の洗浄装置にお
いて、洗浄水を補給するために配設された洗浄水補給装
置からの洗浄水が補給されるように構成されたものにあ
っても上記と同様に、廃棄物の流れと向流に洗浄水が供
給されるので、洗浄効果が向上する。
【0019】そして、最上流の洗浄機には、下流側の洗
浄機からの洗浄廃液のみが洗浄液として供給され、最上
流から二番目以降の洗浄機については、少なくとも二番
目の洗浄機に、洗浄装置に有機溶媒を補給するために配
設された溶媒補給装置から溶媒が補給されるように構成
することにより、ダイオキシン類などの有機塩素化合物
の濃度が比較的低い廃棄物に対して効率的な洗浄処理を
施すことができる。
【0020】または、洗浄装置に有機溶媒を補給するた
めに配設された溶媒補給装置から、少なくとも最上流の
洗浄機に溶媒が補給されるように構成することにより、
ダイオキシン類などの有機塩素化合物の濃度が比較的高
い廃棄物に対して効率的な洗浄処理を施すことができ
る。
【0021】さらに、水処理装置からの濃縮廃液を濃縮
精製して溶媒を回収するために配設された濃縮精製装置
から、上記溶媒補給装置からの溶媒補給先へ溶媒を供給
するように構成することにより、溶媒を最も必要とする
洗浄機に効果的に溶媒を送り込むことができる。
【0022】本発明の廃棄物洗浄方法は以上説明した本
発明の洗浄処理設備を用いて洗浄する方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の洗浄処理設備および洗浄方法の実施形態を説明す
る。
【0024】図1および図2はそれぞれ本発明の洗浄処
理設備の一実施形態を示すブロック図である。
【0025】図1に示す洗浄処理設備1は、廃棄物を洗
浄するための機械式の洗浄装置2と、洗浄装置2からの
洗浄廃液を処理液と濃縮廃液とに分離するための水処理
装置3と、上記洗浄装置2に有機溶媒を補給するための
溶媒補給装置4と、洗浄装置2に洗浄水を補給するため
の洗浄水補給装置5とを備えている。さらに、水処理装
置3から排出された濃縮廃液を濃縮精製してその中の有
機溶媒を回収するための濃縮精製装置6とこの濃縮精製
装置6から排出された濃縮廃液を乾燥加熱分解して工業
塩を精製するための乾燥加熱分解装置7とを備えてい
る。
【0026】洗浄装置2に投入されて浄化処理された廃
棄物Wは最終処分地(埋立地)Lに搬送されてそのまま
埋め立てられる。廃棄物の浄化は機械式の洗浄装置2に
よってなされるため、非常に短期間に完了する。また、
廃棄物Wは既に十分に浄化されているので、この埋立地
Lは予定量の廃棄物が埋め立てられたあとは短期間で閉
鎖することができ、利用可能となる。
【0027】洗浄装置2には、洗浄水補給装置5から洗
浄水が補給されるようにされ、溶媒補給装置4から有機
溶媒が補給される。洗浄水補給装置5からは洗浄用の補
給水として通常は上水道水や工業用水が通水される。こ
の洗浄水によって水溶性の塩が溶解除去される。溶媒補
給装置4からはアルコール系、水溶性アミン系、エステ
ル系、エーテル系、ケトン系の溶媒が補給される。これ
らの有機溶媒によって有機塩素化合物などの非水溶性の
汚染源物質が抽出され除去される。本洗浄処理設備1に
より、埋め立て後に浸出水中に排出(溶出)しない条件
が満足させられ、また、土壌環境基準の規制値が満足さ
せられる。
【0028】洗浄装置2から水処理装置3には廃液が移
送され、廃液は水処理装置3において処理液と濃縮廃液
とに分離される。処理液は循環洗浄水として洗浄装置2
に供給される。濃縮廃液は濃縮精製装置6に送られて減
圧蒸留され、濃縮廃液中の溶媒が分離・濃縮されて回収
される。回収された溶媒は循環溶媒として洗浄装置2に
供給される。一方、残留した濃縮廃液は乾燥加熱分解装
置7に送られ、乾燥固化され、加熱還元分解されて汚染
物が分解除去される。同時に、高濃度塩は精製されて精
製工業塩として再利用される。
【0029】また、洗浄装置2には、その内部に汚染濃
度を検出するための検出装置8が配設されている。検出
装置8が検出した汚染濃度に応じて溶媒補給装置4およ
び洗浄水補給装置5からの洗浄水および/または溶媒の
補給量を調節するように構成されている。汚染濃度とし
ては塩濃度や有機塩素化合物濃度などが対象となる。
【0030】この洗浄処理設備1の処理対象は、廃棄物
焼却施設などから排出される主灰や飛灰などの廃棄物焼
却灰が中心となる。この焼却灰には高塩化物、硫化物お
よび有害なダイオキシン類やPCBなどの有機塩素化合
物が含まれている。
【0031】上記洗浄装置2の詳細は後述するが、これ
によって洗浄された廃棄物が土壌環境基準を充足するこ
とが可能となる。
【0032】上記水処理装置3としては、被処理水を脱
塩処理および溶媒分離処理を行うことができる膜処理装
置を採用するのが好ましい。被処理水の負荷変動、すな
わち、汚染濃度の変動、水量変動、間欠運転などの変動
に応じて容易に造水および溶媒分離ができるからであ
る。その膜処理装置に用いられる膜は、膜を透過した水
(処理水)が洗浄水として再利用される上水道水並に処
理されうる膜、すなわち、いわゆるナノフィルタ、とく
にROフィルタ(逆浸透膜)が選択される。この膜は溶
媒のうち、エタノールやメタノールなどの水溶性低級ア
ルコールは部分的に透過するので上記循環洗浄水ととも
に再利用することができる。この水処理装置3には、マ
ンガンやカルシウムなど工業材料として好ましくない塩
を処理する公知の処理装置を併設してもよい。
【0033】上記濃縮精製装置6は、前述のとおり濃縮
廃液を加熱してその中の溶媒を減圧蒸留し、精製して回
収するものであり、高濃度塩に耐え得るように耐食処理
がなされている。濃縮廃液の加熱には後続の乾燥加熱分
解装置7における排熱が利用される。
【0034】上記乾燥加熱分解装置7は、濃縮精製装置
6からの濃縮廃液を乾燥し、さらに、還元雰囲気におい
て加熱することにより有機塩素化合物を無害状態に分解
処理する。加熱分解後の固形物は精製工業塩として再利
用される。なお、乾燥加熱分解装置7における高温加熱
中に残余の溶媒がその種類によっては排出されることが
あるので、これを減圧冷却して抽出し、回収して再利用
する(図中の破線で示す)。また、乾燥加熱分解装置7
における高温加熱中に水分も蒸発して出てくることがあ
るため、これを凝縮して上記水処理装置3へ送る場合が
ある(図中の破線で示す)。
【0035】図2には洗浄装置2の詳細が示されてい
る。この洗浄装置2は、三台の洗浄機9、10、11が
被処理廃棄物の搬送方向に沿って直列に配設されたもの
である。各洗浄機9、10、11は攪拌洗浄槽9a、1
0a、11aとその下流の固液分離器9b、10b、1
1bとから構成されている。廃棄物は第1攪拌洗浄槽9
aに投入される。そして、第1攪拌洗浄槽9aには溶媒
補給装置4および濃縮精製装置6から溶媒が供給され、
後述のとおり、第2固液分離器10bから洗浄水が供給
される。第1攪拌洗浄槽9a中で廃棄物は溶媒と洗浄水
とに浸漬された状態で攪拌洗浄され、その後、第1固液
分離器9b中で廃棄物と洗浄廃液とに分離される。廃棄
物は第2攪拌洗浄槽10aに搬送されて溶媒と洗浄水と
によって再度洗浄される。洗浄廃液は上記水処理装置3
に送られる。第2固液分離器10bによって分離された
廃棄物は第3攪拌洗浄槽11aに搬送され、洗浄廃液は
洗浄水として第1攪拌洗浄槽9aに循環供給されて再利
用される。第3攪拌洗浄槽11aにおいて洗浄水によっ
て洗浄された廃棄物は第3固液分離器11bによって分
離されて洗浄が完了し、埋め立て処理される。洗浄廃液
は洗浄水として第2攪拌洗浄槽10aに循環供給されて
再利用される。第3攪拌洗浄槽11aには、前述した水
処理装置3による処理水が洗浄水として循環させられて
いる。さらに、必要に応じて洗浄水補給装置5から第3
攪拌洗浄槽11aに洗浄水が補給される。溶媒補給装置
4は、第1攪拌洗浄槽9aに溶媒を補給する第1溶媒補
給装置41と、第2攪拌洗浄槽に溶媒を補給する第2溶
媒補給装置42とが配設されている。この理由は、廃棄
物、汚染物質の性状、および廃棄物中の汚染物質の濃度
によって二段階で溶媒抽出洗浄を行う方が洗浄効果が大
きくなるからである。また、溶媒の種類を二種類とする
(第2溶媒はメタノールなどの低分子のみ)ためであ
る。最終洗浄を行う第3攪拌洗浄槽11aには溶媒が供
給されない。この理由は、最終の洗浄段階において廃棄
物から溶媒を洗い出し、廃棄物中に溶媒を残存させない
ためである。しかし、水処理装置3から循環させられる
洗浄水中にはエタノールやメタノールなどの低分子溶媒
が低濃度で混在している場合は高分子溶媒の洗浄が促進
される。
【0036】以上のごとく、本洗浄装置2においては、
複数台の洗浄機9、10、11により、廃棄物の搬送方
向と逆方向に洗浄水を循環使用する。さらに、溶媒も回
収して循環使用する。また、各攪拌洗浄槽において廃棄
物と洗浄水および溶媒とが直接接触して洗浄がなされ
る。このように、本洗浄装置2はいわば向流接触洗浄方
式をとる。その結果、洗浄水および溶媒の使用量は従来
の洗浄装置に較べると大幅に低減させられる。しかも、
抽出・溶出洗浄効果が向上する。
【0037】各攪拌洗浄槽9a、10a、11a内には
前述の検出装置8が配設されている。この検出装置8は
とくに全攪拌洗浄槽9a、10a、11a内に設置しな
くても、第1攪拌洗浄槽9aのみに設置してもよいが、
全攪拌洗浄槽に設置して溶媒や洗浄水の量を調節する方
が高精度な調節が可能となり、溶媒や洗浄水の節約効果
が向上する。さらに、攪拌洗浄槽11a内または固液分
離器11bの出口側に上記検出装置8設置することによ
って廃棄物の洗浄効果を判定することが可能となる。そ
の結果、洗浄水量の高精度な調節が可能となり、廃棄物
の洗浄安定化を保証するとともに溶媒や水の節約効果が
奏される。
【0038】上記攪拌洗浄槽9a、10a、11aは完
全混合式のスラリ攪拌槽が好適に用いられる。完全混合
式とは、洗浄中は被処理廃棄物と洗浄水および溶媒とを
均一に攪拌混合するものである。被処理廃棄物の粒子径
や比重に応じて洗浄機を選択するのが好ましい。たとえ
ば、粒子径や比重が大きい場合には回転メッシュドラム
洗浄装置とし、小さい場合にはエアー攪拌洗浄装置を選
択してもよい。
【0039】上記固液分離器は被処理廃棄物が微粒子
(粒子径が数ミクロン〜数mm)の場合には液体サイク
ロンなど、また、上記より大きい被処理廃棄物に対して
はメッシュドラム分離器、メッシュコンベア、簡易ベル
トプレス脱水機、メッシュ振動機などが選択されうる。
【0040】上記実施形態では洗浄機を直列(廃棄物の
搬送方向に沿って)に三台配設したが、二台でもよく、
また、四台以上であってもよい。さらに、攪拌槽と固液
分離器とからなる洗浄機9、10、11に代えて、スク
リュー式洗浄機、ドラム式洗浄機、ベルト式洗浄機、浸
漬式ベルト洗浄機を用いてもよい。また、これらを組み
合わせて直列に配設してもよい。スクリュー式洗浄機と
は、円筒容器内にその軸方向にスクリューが配設された
ものであり、円筒容器内に廃棄物と溶媒および洗浄水と
を投入し、スクリューを回転させることによって攪拌洗
浄するものである。ドラム式洗浄機とは、ドラム内に廃
棄物と溶媒および洗浄水とを投入し、ドラムを回転させ
ることによって攪拌洗浄するものである。ベルト式洗浄
機とは、ベルトコンベアによって廃棄物を搬送しつつ、
その廃棄物に洗浄水および溶媒を噴射させて洗浄するも
のである。浸漬式ベルト洗浄機とは、ベルトコンベアに
よって廃棄物を搬送しつつ、洗浄水および溶媒の中に廃
棄物をコンベアとともに浸漬させて洗浄するものであ
る。
【0041】図3には他の洗浄処理設備12が示されて
いる。この洗浄処理設備12が図1、図2の洗浄処理設
備1と異なる一つの点は、調整溶媒分離槽13、凝集沈
殿槽14および濾過装置15がさらに配設されているこ
とである。他の異なる点は水処理装置3が複数段に配設
されていることである。
【0042】濾過装置15には、砂濾過装置、精密濾過
膜装置などの公知の濾過装置が適用されうるが、水量や
目詰まりを考慮して砂濾過装置を用いるのが好ましい。
【0043】そして、洗浄装置2から排出された洗浄廃
液が、水処理装置3に送られる経路とは別に、上記調整
溶媒分離槽13に送られる経路が備えられている。そし
て、洗浄廃液が両者3、13のいずれに送られるかは、
洗浄装置2で使用される溶媒が水溶性か非水溶性かによ
って選択される。また、洗浄廃液に固形分が多いか少な
いかによっても選択される。上記経路の交点には切換装
置16が配設されている。
【0044】本洗浄処理設備12では、非水溶性の溶媒
が用いられた場合の洗浄廃液、および固形分が多い洗浄
廃液は調整溶媒分離槽13に送られる。非水溶性の溶媒
を用いる場合とは、廃棄物中の汚染物質濃度が高い場
合、または、廃棄物の含水率が低い場合である。かかる
場合には水や水溶性溶媒よりも非水溶性溶媒の方が溶媒
抽出洗浄の効果が高くなる。調整溶媒分離槽13におい
ては比重分離によって溶媒と水(多量の固形分を含む)
とに分離される。比重の小さい溶媒および抽出物は濃縮
精製装置6に送られて前述した溶媒の回収処理がなされ
る。比重の大きい水と固形物は凝集沈殿槽14に送られ
る。そして、沈殿物は乾燥加熱分解装置7に送られて前
述した処理がなされ、工業塩が精製される。凝集沈殿槽
14において上澄みとなった水は濾過装置15に送ら
れ、濾過された水は水処理装置3に送られて前述した水
処理が行われる。
【0045】一方、水溶性の溶媒が用いられた廃液、お
よび固形分の少ない廃液は図1の洗浄処理設備1におけ
ると同様に洗浄装置2から水処理装置3に送られて前述
した水処理がなされる。
【0046】また、水処理装置3を連続運転しつつ洗浄
装置2を間欠運転する場合にも上記調整溶媒分離槽1
3、凝集沈殿槽14および濾過装置15のラインを使用
する。すなわち、洗浄装置2から調整溶媒分離槽13へ
廃液を送った後、一時的に洗浄装置2の運転を停止する
が、調整溶媒分離槽13から凝集沈殿槽14および濾過
装置15を経由して水処理装置3に廃液を送り、水処理
を継続させて処理水を洗浄装置2に循環させ、洗浄装置
2、調整溶媒分離槽13,凝集沈殿槽14、濾過装置1
5および水処理装置3(3a〜3c)内の洗浄廃液が処
理水となるまで置換運転しておく。その結果、洗浄水
は、洗浄装置2、調整溶媒分離槽13、凝集沈殿槽14
および濾過装置15のラインにストックされることにな
る。そうすることにより、廃棄物の洗浄開始の立ち上げ
が早くなり、廃棄物量や汚染濃度の変動による洗浄水の
負荷変動に対応することができる。
【0047】三台の水処理装置3は、そのうちの第1と
第2二台の水処理装置3a、3bが直列に配置されてお
り、第1水処理装置3aによる処理水が第2水処理装置
3bによって再度処理される。第3水処理装置3cは第
1水処理装置3aからの濃縮水を処理するために配設さ
れている。また、この第3水処理装置3cによる処理水
は第2水処理装置3bによって再度処理される。また、
第2水処理装置3bからの濃縮水は第1水処理装置3a
によって循環処理される。こうすることによって高精度
な水処理が可能となり、しかも、洗浄水の回収率を高め
ることができる。すなわち、濃縮廃液の濃度を高めて廃
液量を減少させることができる。
【0048】図4にはさらに他の洗浄処理設備17が示
されている。この洗浄処理設備17が図1、図2の洗浄
処理設備1と異なっている点は、図1、図2の洗浄処理
設備1では溶媒補給装置4から第1攪拌洗浄槽9aと第
2攪拌洗浄槽10aとに溶媒が補給されるが、この洗浄
処理設備17では第1溶媒補給装置41から第2攪拌洗
浄槽10aへ第1溶媒(たとえば水溶性溶媒)が補給さ
れ、第2溶媒補給装置42から第3攪拌洗浄槽11aに
第2溶媒(たとえば低級アルコール)が必要に応じて補
給される。第1攪拌洗浄槽9aには洗浄廃液が循環洗浄
水として供給されるため、その中に溶媒が混在してはい
るが、その濃度は図1、図2の洗浄処理設備1や後述の
図5の洗浄処理設備20における第1攪拌洗浄槽9a中
の洗浄液に較べると低い。
【0049】したがって、この洗浄処理設備17では廃
棄物中のダイオキシン類などの有機塩素化合物の濃度が
低い場合、たとえば、1,000pg−TEQ/g以下
の場合の処理がなされる。すなわち、ダイオキシン類な
どの抽出洗浄もなされるが脱塩処理を主目的に行う。
【0050】本洗浄処理設備17において、第1攪拌洗
浄槽9aから出る洗浄廃液は、廃棄物中の塩含有率と洗
浄水量との比で決定される溶解濃度まで高められた塩濃
度、および、供給溶媒濃度に応じた溶媒分配率で決定さ
れるダイオキシン類などの汚染物質の溶質濃度、となっ
て排出される。
【0051】第2攪拌洗浄槽10aでは、第1溶媒とし
ての回収溶媒および補給溶媒の添加により、有機塩素化
合物などの抽出洗浄と塩の溶解洗浄とが促進される。
【0052】第3攪拌洗浄槽11aでは、水処理装置3
からの回収洗浄水および補給洗浄水により、塩の溶解洗
浄が行われ、また、第2攪拌洗浄槽10aで供給された
水溶性溶媒の洗い出しが行われる。水溶性溶媒の洗い出
し効果を高めるため、必要に応じて第2溶媒補給装置4
2から低級アルコールが補給される場合がある。
【0053】図5にはさらに他の洗浄処理設備20が示
されている。この洗浄処理設備20が図4の洗浄処理設
備17と異なる一つの点は、第1溶媒補給装置41から
第1攪拌洗浄槽9aへ第1溶媒(たとえば水溶性溶媒)
が補給され、第2溶媒補給装置42から第2攪拌洗浄槽
10aに第2溶媒(たとえば低級アルコール)が必要に
応じて補給されることであり、また、第1攪拌洗浄槽9
aへは洗浄水が供給されない点である。したがって、第
1攪拌洗浄槽9aでは溶媒によってのみ廃棄物の洗浄が
行われる。そのため、第1固液分離器9bから排出され
る洗浄廃液は水処理装置3には送られず、濃縮精製装置
6に送られて溶媒が回収される。さらに、この濃縮精製
装置6は並列に二台配設されている。すなわち、水処理
装置3からの濃縮廃液とともに濃縮精製する第1濃縮精
製装置61と、溶媒のみの洗浄廃液のみを濃縮精製する
第2濃縮精製装置62とが配設されている。第1濃縮精
製装置61と第2濃縮精製装置62とは、第1溶媒が非
水溶性溶媒であって第2溶媒が水溶性溶媒である場合
や、溶媒の種類の違いによる精製温度が異なる場合など
で使い分けられる。また、精製効率は低下するが第2濃
縮精製装置62を省略して第1濃縮精製装置61精製分
離を行ってもよい(図5の破線で示す経路)。水処理装
置3には第2固液分離器10bからの洗浄廃液が送り込
まれて水処理がなされる。
【0054】本洗浄処理設備20では廃棄物中のダイオ
キシン類などの有機塩素化合物の濃度が高い場合、たと
えば、1,000pg−TEQ/g以上の場合の処理が
なされる。すなわち、ダイオキシン類などの抽出洗浄と
脱塩処理とを主目的に行う。具体的には、廃棄物(とく
に飛灰)の水洗浄による脱塩処理の前に溶媒のみによる
ダイオキシン類などの溶媒抽出洗浄を行い、その後に水
洗浄による脱塩処理とともに残溶媒の洗浄処理も行う。
【0055】本洗浄処理設備20において、第1攪拌洗
浄槽9aから出る洗浄廃液(溶媒)は供給溶媒濃度に応
じた溶媒分配率に相当する汚染物質濃度で抽出洗浄さ
れ、排出される。第1溶媒は、廃棄物の含水率が低い場
合(たとえば13%以下)には炭化水素系溶媒であって
もよいが、通常は水溶性溶媒が好ましく用いられる。洗
浄廃液(溶媒)は濃縮精製装置61(62)に直接送ら
れ、精製された後に循環再利用される。
【0056】第2攪拌洗浄槽10aでは、循環洗浄液に
よって廃棄物中の第1溶媒と塩とを水洗浄する。ここで
の循環洗浄液は第3固液分離器11bから循環したもの
であるため溶媒はほとんど含まれていない。廃棄物中の
溶媒の洗い出しを促進するために第2溶媒補給装置42
から第2溶媒(低級アルコール)を添加してもよい。
【0057】第3攪拌洗浄槽11aでは、水処理装置3
からの回収洗浄水および補給洗浄水により、塩の溶解洗
浄が行われ、また、第2攪拌洗浄槽10aで供給された
第2溶媒の洗い出しが行われる。溶媒の洗い出し効果を
高めるため、必要に応じて第2溶媒補給装置42から低
級アルコールが補給される。溶媒の洗い出し効果を高め
るために、さらに一台の洗浄機を備えてもよく、また、
最終洗浄に廃棄物のスプレー洗浄を加えてもよい。
【0058】つぎに、図6および図7を参照しつつ、図
1〜5の洗浄処理設備1、12、17、20における濃
縮精製装置6および乾燥加熱分解装置7による処理工程
を説明する。
【0059】図6に示される処理工程は図1〜4の洗浄
処理設備1、12、17における濃縮精製装置6および
乾燥加熱分解装置7、並びに、図5の洗浄処理設備20
における第1濃縮精製装置61および乾燥加熱分解装置
7において洗浄水が混在する濃縮廃液の処理工程であ
る。図7に示される処理工程は図5の洗浄処理設備20
における第2濃縮精製装置62および乾燥加熱分解装置
7において溶媒のみの濃縮廃液の処理工程である。
【0060】図6において、濃縮精製装置6(図5の第
1濃縮精製装置61を含む)に送られてきた濃縮廃液は
減圧蒸留器21によって蒸留される。減圧蒸留器21で
は溶媒(たとえばイソプロピルアルコールであり、以
下、IPAと称する)の沸点近傍(90〜95°C)
で、且つ、その温度での蒸気圧近傍で減圧蒸留が行われ
る。蒸発したIPAが主体である蒸気は第1冷却器22
によって冷却され(冷却−1)て凝縮され、IPA主体
の溶媒として回収され、洗浄装置2に返送されて再利用
される。多少の水分が回収されることがあるが抽出洗浄
には支障をきたさない。減圧蒸留器21によって溶媒が
分離された濃縮液には有機塩素化合物や塩類が残留して
いる。上記減圧蒸留は有機塩素化合物の沸点より相当に
低い温度で行われるため、ダイオキシン類などの飛散は
ない。
【0061】上記濃縮液は乾燥加熱分解装置7に送ら
れ、乾燥固化器23によって乾燥固化される。乾燥固化
はダイオキシン類の沸点以下(110〜200°C)で
行われる。そして、加熱還元分解器24において、40
0〜500°C前後の還元雰囲気でダイオキシン類など
の分解が行われる。濃縮液が少量の場合には乾燥固化と
加熱還元分解とを一つの装置によってバッチ式に行って
もよい(一缶法)。減圧蒸留器21における減圧蒸留が
連続処理の場合には濃縮液槽を別途配設し、乾燥固化と
加熱還元分解との半回分操作に供することができる。乾
燥固化および加熱還元分解に際しては、本出願人が特願
平11−128720号および特願平10−23608
8号において提案している方法及び装置を採用するのが
好ましい。
【0062】乾燥固化や加熱還元分解において蒸発した
水蒸気は第2冷却器25によって冷却されて(冷却−
2)凝縮水とされ、水処理装置3に送られる。また、同
時に発生する排ガスも第2冷却器25および第3冷却器
26によって冷却される(冷却−2、冷却−3)。その
後、排ガス処理機27における活性炭吸着処理装置など
よって水分、残留溶媒、アンモニアなどが排ガス処理さ
れて排出される。さらに、濃縮液中に一部残留するIP
Aなどの溶媒が第2冷却器25による冷却および減圧冷
却器28による減圧冷却によって回収され、洗浄装置2
に返送されて再利用される。
【0063】加熱還元分解器24によって精製された塩
の中には有機溶剤は存在せず、還元精製された塩が回収
されて工業複製塩として利用される。
【0064】上記冷却器22、25、26は、第1冷却
器22<第3冷却器26<第3冷却器25という具合に
順に冷却温度を高くすることにより、経済的に有利な熱
管理が可能となる。
【0065】つぎに、図7を参照してIPAを主体とし
た溶媒のみの濃縮廃液の処理工程を説明する。第2濃縮
精製装置62に送られてきた濃縮廃液は図6におけると
同様な工程で処理され、さらに、特殊な工程による処理
が加わる。そこで、図6と異なる工程についてのみ説明
する。
【0066】第2濃縮精製装置62においては、減圧蒸
留器21と第1冷却器22とのラインに平行して追加の
減圧蒸留器(第2減圧蒸留器という)30と追加の冷却
器(第4冷却器という)31とのラインが配設されてい
る。溶媒濃縮廃液の減圧蒸留および冷却が第1減圧蒸留
器21と第1冷却器22とのラインの処理では不足する
場合、また、より高精度に精製する場合に追加のライン
30、31をも用いる。減圧蒸留は95°C以下で、且
つ、その温度の蒸気圧相当圧力においてなされる。減圧
蒸留器21、30の熱源は乾燥固化器23および加熱還
元分解器24の排熱を利用するようにされている。すな
わち、減圧蒸留器21、30に送られる抽出溶媒または
濃縮廃液を図示しない熱交換器を介して乾燥固化器23
および加熱還元分解器24の排熱を吸収させる。そうす
ることによって熱管理効果を向上させることができる。
【0067】乾燥固化および加熱還元分解は図6におけ
ると同じである。
【0068】ただし、ダイオキシン類の抽出濃度が高い
場合、また、濃縮廃液が少量である場合には、本出願人
が特願平11−48479号および特願平11−516
42号において提案している方法を採用するのが好まし
い。すなわち、乾燥固化器23によって乾燥固化された
残留物を分散調整槽32に送り、そこへ有機溶剤(IP
Aでも可能)を添加する。有機溶剤によって分散調整さ
れた分散液にナトリウム分散剤を加えて反応させ、ダイ
オキシン類などを脱塩素化処理する。ついで水を注入し
て過剰のナトリウムと反応させる。ついで塩酸を添加し
て中和させる。中和された処理液は油水分離槽33に送
られ、溶剤が分離される。この溶剤は循環使用される。
残留液は再度乾燥固化処理され、そこでさらに回収され
た溶剤は循環使用され、残留物は加熱還元分解器24に
送られて前述の加熱還元分解処理がなされる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、最終処分地における長
期間の自然浄化を必要とせず、短期間で浄化処理を完了
し、最終処分地の早期安定、閉鎖および跡地の早期利用
が可能となる。また、水溶性の塩類とともに非水溶性の
有機塩素化合物などを効率的に除去することができ、そ
の際の洗浄水や溶媒の節約が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄処理設備の一実施形態を示すブロ
ック図である。
【図2】図1の洗浄処理設備の洗浄装置を詳細に示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の洗浄処理設備の他の実施形態を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明の洗浄処理設備のさらに他の実施形態を
示すブロック図である。
【図5】本発明の洗浄処理設備のさらに他の実施形態を
示すブロック図である。
【図6】本発明の洗浄処理設備における濃縮廃液の処理
工程の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の洗浄処理設備における濃縮廃液の処理
工程の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・・洗浄処理設備 2・・・・洗浄装置 3・・・・水処理装置 3a・・・第1水処理装置 3b・・・第2水処理装置 3c・・・第3水処理装置 4・・・・溶媒補給装置 5・・・・洗浄水補給装置 6・・・・濃縮精製装置 7・・・・乾燥加熱分解装置 8・・・・検出装置 9・・・・第1洗浄機 10・・・・第2洗浄機 11・・・・第3洗浄機 9a・・・第1攪拌洗浄槽 10a・・・第2攪拌洗浄槽 11a・・・第3攪拌洗浄槽 9b・・・第1固液分離器 10a・・・第2固液分離器 11a・・・第3固液分離器 12・・・・洗浄設備 13・・・・調整溶媒分離槽 14・・・・凝集沈殿分離槽 15・・・・濾過装置 16・・・・切換装置 17・・・・洗浄処理設備 20・・・・洗浄処理設備 21・・・・(第1)減圧蒸留器 22・・・・第1冷却器 23・・・・乾燥固化器 24・・・・加熱還元分解器 25・・・・第2冷却器 26・・・・第3冷却器 27・・・・排ガス処理機 28・・・・減圧冷却器 30・・・・第2減圧蒸留器 31・・・・第4冷却器 32・・・・分散調整槽 33・・・・油水分離槽 41・・・・第1溶媒補給装置 42・・・・第2溶媒補給装置 61・・・・第1濃縮精製装置 62・・・・第2濃縮精製装置 L・・・・埋立地 W・・・・廃棄物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田路 明宏 兵庫県尼崎市武庫豊町3丁目4番1−821 (72)発明者 児島 大 兵庫県神戸市須磨区南落合1−13−9− 271 (72)発明者 小林 俊幸 福岡県福岡市城南区七隈7−34−24−207 Fターム(参考) 4D004 AA36 AA46 AC05 BB03 CA10 CA12 CA13 CA15 CA22 CA34 CA35 CA40 CA42 CA45 CB05 CB21 CB44 CC03 CC04 DA01 DA02 DA10 DA11 4D006 GA04 MB02 PB08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を洗浄するための洗浄装置と、該
    洗浄装置からの洗浄廃液を処理液と濃縮廃液とに分離す
    るための水処理装置と、上記洗浄装置に有機溶媒を補給
    するための溶媒補給装置と、洗浄装置に洗浄水を補給す
    るための洗浄水補給装置とを備えてなる廃棄物の洗浄処
    理設備。
  2. 【請求項2】 上記水処理装置からの濃縮廃液を濃縮精
    製して溶媒を回収するための濃縮精製装置をさらに備え
    てなる請求項1記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  3. 【請求項3】 上記濃縮精製装置からの濃縮廃液を乾燥
    加熱分解するための乾燥加熱分解装置をさらに備えてな
    る請求項2記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  4. 【請求項4】 上記濃縮精製装置によって回収された溶
    媒を洗浄装置に供給するための溶媒循環経路をさらに備
    えてなる請求項2または3記載の廃棄物の洗浄処理設
    備。
  5. 【請求項5】 上記水処理装置によって処理された処理
    水を洗浄装置に供給するための洗浄水循環経路をさらに
    備えてなる請求項2〜4のうちのいずれか一の項に記載
    の廃棄物の洗浄処理設備。
  6. 【請求項6】 上記洗浄装置の内部に汚染濃度を検出す
    るための検出装置が配設されており、該検出装置の検出
    濃度に応じて洗浄水および/または溶媒の供給量を調節
    するように構成されてなる請求項1〜5のうちのいずれ
    か一の項に記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  7. 【請求項7】 上記洗浄装置からの洗浄廃液を比重によ
    って分離するための溶媒分離槽をさらに備えており、洗
    浄装置からの洗浄廃液が、非水溶性溶媒を含んでいると
    きには溶媒分離槽に送り、非水溶性溶媒を含んでいない
    ときには上記水処理装置に送るように切り換えられるよ
    うに構成されてなる請求項1〜6のうちのいずれか一の
    項に記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  8. 【請求項8】 上記溶媒分離槽において溶媒が分離され
    たあとの残留物を凝集沈殿するための凝集沈殿装置と、
    該凝集沈殿装置からの処理水を濾過するための濾過装置
    とをさらに備えてなる請求項7記載の廃棄物の洗浄処理
    設備。
  9. 【請求項9】 上記溶媒分離槽において分離された溶媒
    が、水処理装置からの濃縮廃液を濃縮精製して溶媒を回
    収するために配設された濃縮精製装置に送られ、上記濾
    過装置によって濾過された処理水が上記水処理装置に送
    られ、上記凝集沈殿装置からの沈殿物が、濃縮精製装置
    からの濃縮廃液を乾燥加熱分解するための乾燥加熱分解
    装置に送られるように構成されてなる請求項8記載の廃
    棄物の洗浄処理設備。
  10. 【請求項10】 上記洗浄装置が廃棄物の搬送方向に沿
    って少なくとも二台の洗浄機を備えており、廃棄物搬送
    方向に関しての上流側の洗浄機において洗浄された廃棄
    物が隣接する下流側の洗浄機に送られ、最上流の洗浄機
    からの洗浄廃液が上記水処理装置に送られ、下流側の洗
    浄機からの洗浄廃液が隣接する上流側の洗浄機に洗浄液
    として供給されるように構成されてなる請求項1〜9記
    載の廃棄物の洗浄処理設備。
  11. 【請求項11】 上記水処理装置による処理水が、最下
    流の洗浄機にのみ洗浄水として供給されてなる請求項1
    0記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  12. 【請求項12】 上記洗浄装置に洗浄水を補給するため
    に配設された洗浄水補給装置から、最下流の洗浄機にの
    み洗浄水が補給されてなる請求項10または11記載の
    廃棄物の洗浄処理設備。
  13. 【請求項13】 最上流の洗浄機には、下流側の洗浄機
    からの洗浄廃液のみが洗浄液として供給され、最上流か
    ら二番目以降の洗浄機については、少なくとも二番目の
    洗浄機に、洗浄装置に有機溶媒を補給するために配設さ
    れた溶媒補給装置から溶媒が補給されるように構成され
    てなる請求項11または12記載の廃棄物の洗浄処理設
    備。
  14. 【請求項14】 洗浄装置に有機溶媒を補給するために
    配設された溶媒補給装置から、少なくとも最上流の洗浄
    機に溶媒が補給されるように構成されてなる請求項11
    または12記載の廃棄物の洗浄処理設備。
  15. 【請求項15】 水処理装置からの濃縮廃液を濃縮精製
    して溶媒を回収するために配設された濃縮精製装置か
    ら、上記溶媒補給装置からの溶媒補給先へ溶媒を供給す
    るように構成されてなる請求項13または14記載の廃
    棄物の洗浄処理設備。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のうちのいずれか一の
    項に記載の洗浄処理設備を用いて廃棄物を洗浄する廃棄
    物洗浄方法。
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