JP3626459B2 - 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3626459B2
JP3626459B2 JP2002030292A JP2002030292A JP3626459B2 JP 3626459 B2 JP3626459 B2 JP 3626459B2 JP 2002030292 A JP2002030292 A JP 2002030292A JP 2002030292 A JP2002030292 A JP 2002030292A JP 3626459 B2 JP3626459 B2 JP 3626459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
organic halogen
halogen compound
gas
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002030292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003225643A (ja
Inventor
大 児島
俊幸 小林
哲男 小林
寛 中井
健一 牛越
正裕 小倉
嘉雄 小西
昇明 井出
隆夫 川井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Eco Solutions Co Ltd filed Critical Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority to JP2002030292A priority Critical patent/JP3626459B2/ja
Publication of JP2003225643A publication Critical patent/JP2003225643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3626459B2 publication Critical patent/JP3626459B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Separation Of Particles Using Liquids (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機汚濁物質を分解処理する加熱分解装置から排出されるガスを処理する装置及びその方法に関する。
【0002】
本発明は、特に、廃棄物処分場、焼却設備、焼却炉解体などで発生する有機塩素化合物等を含む浸出水、洗煙排水、廃棄物または焼却設備等の洗浄排水や工場廃水の逆浸透膜処理で発生する高濃度塩類を含む濃縮水、汚泥の乾燥固化塩、および脱水・乾燥後の汚泥の分解処理や再利用(回収精製塩の工業再資源化など)、焼却施設、工場地などの有機汚濁物質類で汚染された土壌や河川、湖沼、池、湾内の底部に堆積された汚泥(底質汚泥、ヘドロなど)の分解処理や再利用(土壌還元、路盤骨材、セメント原料など)に適用することができる加熱分解装置から排出されるガスを処理する装置及びその方法に関する。
【0003】
本明細書において、有機汚濁物質類とは、有機ハロゲン化合物として、主にダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類をいい、環境ホルモン類、クロロベンゼン、クロロトルエンなどの有機溶剤、有機化合物として全有機炭素化合物(TOC)、難分解化学的酸素要求化合物(COD)、有機体窒素化合物などを含む意であり、本発明は、特に、この有機ハロゲン化合物を高濃度で含有し且つ比較的高い含水率の汚染物を処理する加熱分解装置から排出されるガスを処理する装置および方法として好適である。
【0004】
【従来の技術】
廃棄物処分場や、工場から排出される各種産業廃棄物や一般廃棄物の焼却場等の焼却炉から排出される多量の焼却残渣を埋立処分する最終処分場から流出する浸出水には、有機汚濁物質類が含まれており、そのまま河川等に放流することはできない。
【0005】
この種の有機汚濁物質類分解装置として、飛灰を対象とする加熱還元分解装置は知られているが、飛灰には有機物はほとんど含まれていないため、この加熱還元分解装置には酸化処理設備は設けられていない。
【0006】
また、有機汚濁物質類を溶融して処理する溶融法や、超臨界条件で処理する超臨界法は、そのための装置規模が大きく、運転費用も高額であり、製造コストおよびランニングコストが極めて高くなる。
【0007】
そこで、汚染物に含まれる有機汚濁物質を所定温度で酸化および還元する加熱分解装置で酸化と還元が同一装置内で行われれば、熱の無駄が少なく、熱効率が向上するという効果があるが、それら従来の加熱分解装置から排出される排ガスはバグフィルターおよび活性炭充填塔で処理されている。
【0008】
しかし、上記加熱分解装置から排出されるガス中には、投入された汚染物中の乾燥および酸化または還元分解で生じる蒸気、揮発物質、有機物の焼却ガス、ならびに微細な粉塵等の微粒子が同伴することが多い。ところが、バグフィルターおよび活性炭充填塔で処理する場合、バグフィルターが粉塵等の微粒子で汚染され、目詰まりする可能性が高く、その粉塵等が堆積した場合には、粉塵などの微粒子に付着または吸着同伴される微量の有機汚濁物質によって、二次汚染源となりやすい。また、後続する活性炭吸着塔内の活性炭吸着剤への微粒子等の付着または吸着は、活性炭の持つ本来の吸着処理能力を著しく低下させ、このような二次汚染されたバグフィルターや活性炭及び配管、機器類は廃棄物として別途廃棄物処分する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は有機汚濁物質を分解処理する加熱分解装置から排出されるガス中の有機化合物や有機ハロゲン化合物を確実に除去し、排ガスの清浄化を図ることができる有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、加熱分解装置のガス排出口に引き続くガスを排出する経路に油洗浄式ガス洗浄装置および活性炭充填塔を順次配し、ガス排出経路に設けた排風機で加熱分解装置内のガスを吸引する方法を採用することにより、加熱分解装置から排出されるガス中の有機物や有機ハロゲン化合物や粉体等の微粒子を洗浄油に吸収し、残った有機物や有機ハロゲン化合物を含む微量の微粒子を活性炭に吸着させて、排ガスの清浄化を図ることができる。また、油洗浄式ガス洗浄装置に後続する経路に分解反応器と中和反応器と油水分離器を備えた有機ハロゲン化合物分解精製装置を設けることにより、洗浄油中の有機ハロゲン化合物の分解処理と中和処理と油水分離処理を順次行うことができる。さらに、油水分離器において精製油と分離された中和分離処理水を加熱分解装置に移送するための有機ハロゲン化合物分解精製装置から加熱分解装置に至る経路に、凝集沈澱装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置を設けることにより、有機ハロゲン化合物分解精製装置において有機ハロゲン化合物が分解および中和処理された油から分離された廃水を上記水処理装置で処理することによって廃水の清浄化を図ることができる。
【0011】
本明細書において、有機汚濁物質とは、ダイオキシン等の有機ハロゲン化合物及び有機化合物を言い、汚染物とは、それらの有機汚濁物質を含んだ処理対象物、例えば、汚染土壌を言う。
【0012】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の要旨は、汚染物に含まれる有機ハロゲン化合物を分解処理する加熱分解装置から排出されるガスを処理する装置であって、加熱分解装置のガス排出口に引き続くガスを排出する経路に油洗浄式ガス洗浄装置および活性炭充填塔を順次配し、ガス排出経路に設けた排風機で加熱分解装置内のガスを吸引するとともに、油洗浄式ガス洗浄装置に後続する経路に有機ハロゲン化合物分解精製装置を設け、該有機ハロゲン化合物分解精製装置は分解反応器と中和反応器と油水分離器を備え、これら有機ハロゲン化合物分解精製装置を構成する機器により有機ハロゲン化合物の分解処理と中和処理と油水分離処理を順次行い、油水分離器において精製油と分離された中和分離処理水を加熱分解装置に移送するための有機ハロゲン化合物分解精製装置から加熱分解装置に至る経路に、凝集沈澱装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置を設けたことを特徴とする有機ハロゲン化合物処理装置にある。
【0013】
本発明では、加熱分解装置から排出されるガスを油洗浄により清浄化することを特徴としている。すなわち、排ガス中の有機物や有機ハロゲン化合物を含む微粒子を油洗浄式ガス洗浄設備により洗浄油中に取り込むことにより、汚染物を排ガスに同伴させることなく、清浄化することができる。さらに、油洗浄式ガス洗浄設備に後続して活性炭充填塔が配置されているので、洗浄油に取り込まれなかった排ガス中の微量の微粒子は活性炭に吸着され、排ガス清浄度を大幅に向上することができる。また、活性炭に吸着される微粒子はごく僅かな量なので、活性炭が目詰まり等を起こすことはない。油洗浄式ガス洗浄設備としては、散油式ガス吸収装置および油中曝気式ガス吸収塔を採用することができる。散油式ガス吸収とは、霧状に散布される洗浄油とガスを接触させて、当該ガス中の微粒子を洗浄油に取り込むことをいい、油中曝気式ガス吸収とは、洗浄油中をガス気泡を通過させて当該ガス中の微粒子を洗浄油に取り込むことをいう。
【0014】
散油式ガス吸収装置と油中曝気式ガス吸収塔に後続する洗浄油貯留タンクを経由して上記散油式ガス吸収装置と油中曝気式ガス吸収塔に至る洗浄油の循環経路を設ければ、油洗浄におけるクローズドシステムを確立し、排ガス中の汚染物が外部に漏れることがないので好ましい。
【0015】
洗浄油貯留タンクに後続する有機ハロゲン化合物分解精製装置を経由して洗浄油貯留タンクに至る洗浄油の循環経路を設け、該有機ハロゲン化合物分解精製装置で精製することによって得られた油を洗浄油貯留タンクに返送すれば、有機ハロゲン化合物の分解を図るとともに精製油を洗浄油として有効利用できるので好ましい。
【0016】
有機ハロゲン化合物分解精製装置とは後述のごとく、有機ハロゲン化合物分解処理、中和処理、油水分離処理を行う装置であり、有機ハロゲン化合物分解精製装置から加熱分解装置に至る経路に、凝集沈殿装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置を設ければ、有機ハロゲン化合物分解精製装置において有機ハロゲン化合物が分解された油から分離された廃水を上記水処理装置で処理することによって廃水の清浄化を図ることができるので好ましい。
【0017】
凝集沈殿装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置から加熱分解装置に至る経路に蒸発固化装置を設ければ、凝集沈殿装置で発生する凝集汚泥および膜分離装置で透過水と分離された濃縮水などの処理物を蒸発固化装置で蒸発固化し、蒸発固化後の乾燥汚泥および乾燥固化塩、またはこれらの混合乾燥固化物を汚染物と共に加熱分解装置で加熱分解することによって、汚染物を完全分解処理し、系外へ汚染物を排出しないクローズド処理ができるので好ましい。なお、凝集装置としては、凝集浮上装置、凝集濾過装置等を用いることができる。
【0018】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、本発明の方法を実施するに好適である排ガス処理装置および関連設備の一実施例の概略構成を示すフロー図である。図1において、円筒状の加熱分解装置1は、汚染物を装置内に受け入れる受入側に乾燥・酸化ゾーン2を有し、排出側に還元ゾーン3を有している。4は、汚染物を装置1内に定量投入するためにロードセルを具備したホッパーであり、5は汚染物を装置1内に定量投入するためのシール性に優れたロータリーバルブである。6は酸素含有ガスの供給経路であり、ロータリーバルブ5の下方の管路7に接続されている。図1では、乾燥ゾーンと酸化ゾーンは同一の場所に設けられているが、乾燥ゾーンと酸化ゾーンを別の装置として設けることもできる。
【0020】
また、装置1の受入側と排出側には、それぞれ温度計8a、8bの先端センサ部が挿入されている。
【0021】
9は、装置1を長手方向に貫通する回転軸であり、回転軸9には多段傾斜パドル翼10が装着されている。回転軸9はモータ11により回転駆動され、モータ11は正逆方向に回転することが可能な機構と回転数制御機構を有しており、モータ11の回転方向を切り換えることにより、回転軸9の回転方向を図1に示す方向12またはその逆方向に変更することができる。図1に示す方向12に回転軸9が回転する場合は、装置1内の汚染物を受入側から排出側に向けて移送し、その逆方向に回転軸9が回転する場合は、装置1内の物質は排出側から受入側に逆送される。
【0022】
装置1の外周には外套13が装着されており、外套13内に経路14から高温の(500〜600℃)のガスが通入されており、この高温ガスは外套13内を流通した後、経路15から排出される。
【0023】
16は不活性ガス(窒素ガス)の通入経路であり、装置1内への酸素含有ガスの導入方向は汚染物の装置1内の移動方向と同じであるが、装置1内への不活性ガスの導入方向は汚染物の装置1内の移動方向と逆である。なお、不活性ガスとしては、窒素以外に、例えば、アルゴンガスを用いることもできる。
【0024】
5aは還元処理後の処理物を管路17を経て装置1から定量排出するためのシール性に優れたロータリーバルブであり、後記する冷却装置に接続されている。
【0025】
18は、酸素含有ガスと不活性ガスを排出するガス排出口であり、図1では、排出口18は装置1の中央付近に設けられているが、排出口の位置は汚染物の性状に合わせた乾燥時間、酸化時間と還元時間の比率に応じて決められるのが好ましい。
【0026】
19、20は油洗浄式ガス洗浄設備であり(図1では19は散油式ガス吸収装置、20は油中曝気式ガス吸収塔を示している)、21は熱交換器、22は排風機、23は活性炭充填塔である。散油式ガス吸収装置19では、上部に設置された複数個のスプレー19aから洗浄油が散布され、排ガス中の微粒子がこの洗浄油に吸収される。また、油中曝気式ガス吸収塔20では、塔内の油層20aにおいて、曝気される排ガスと油が接触し、排ガス中の微粒子が油に吸収される。熱交換器21では、加熱分解装置1から排出される高温(約100〜600℃)の排ガスと、経路24より通入される冷水との間で間接的な熱交換が行われ、排ガス中の水分は凝縮水として経路25を経て排出される。排風機22で排ガスを吸引することにより、加熱分解装置1内の圧力は−100〜−500mm水柱程度の負圧に保たれる。油洗浄式ガス洗浄設備としては、散油式ガス吸収装置や油中曝気式ガス吸収塔など気液接触吸収装置の形で高温排ガスの耐熱構造を有していればよく、また、それらの組み合わせでも、複数並べてもよい。
【0027】
26は加熱分解装置で加熱分解された高温の分解残渣を引き続き冷却する冷却装置であり、外套27内には経路28から冷水が通入されており、この冷水は外套27内を流通した後、経路29から排出される。
【0028】
30は、冷却装置26を長手方向に貫通する回転軸であり、回転軸30には多段傾斜パドル翼31が装着されている。回転軸30はモータ32により回転駆動され、モータ32は正逆方向に回転することが可能な機構と回転数制御機構を有しており、モータ32の回転方向を切り換えることにより、回転軸30の回転方向を図1に示す方向33またはその逆方向に変更することができる。図1に示す方向33に回転軸30が回転する場合は、冷却装置26内の処理物を受入側から排出側に向けて移送し、その逆方向に回転軸30が回転する場合は、冷却装置26内の処理物は排出側から受入側に逆送される。冷却装置26の排出側には、温度計34の先端センサ部が挿入されている。5bは冷却後の処理物を管路35を経て冷却装置26から定量排出するためのシール性に優れたロータリーバルブである。
【0029】
冷却装置26から排出された処理物は、梱包室36内で袋詰めされる。梱包室36に後続する経路37には、バグフィルター38と排風機39が設置されている。排風機39で梱包室36内のガスを吸引することにより、梱包室36内は負圧(−10〜−200mm水柱)下におかれる。梱包室36には経路40から清浄な空気が通入されており、梱包室36内の空気の一部は経路41を経て酸素含有ガスの供給経路6に通じている。
【0030】
さらに、散油式ガス吸収装置19および油中曝気式ガス吸収塔20から排出される洗浄油は、洗浄油排出経路42を経て外套43aに冷却水が通入されている洗浄油貯留タンク43に貯留される。この洗浄油は、ポンプ44により洗浄油供給経路45を経て散油式ガス吸収装置19の散布油として、あるいは油中曝気式ガス吸収塔20の曝気接触式ガス成分吸収油として使用される。
【0031】
洗浄油貯留タンク43に貯留された油中の有機ハロゲン化合物は経路46aを経て有機ハロゲン化合物分解精製装置46で分解され、有機ハロゲン化合物分解精製装置46で精製された油は経路46bを経て洗浄油貯留タンク43に返送される。有機ハロゲン化合物分解精製装置46の詳細は後記するとおりである。散油式ガス吸収装置19で散布される油あるいは油中曝気式ガス吸収塔20のガス成分吸収油は、例えば、イソプロパノール、石油、軽油および電気絶縁油、トランスオイル等を挙げることができ、さらに、有機ハロゲン化合物と親和性があり、高沸点で揮発成分の少ない油が好ましい。また、油中曝気式ガス吸収塔20は、必要に応じて複数基配置することができる。
【0032】
図2は、有機ハロゲン化合物分解精製装置46(点線で囲まれた部分)および関連する主要設備を含むフロー図である。有機ハロゲン化合物分解精製装置46は、減圧蒸留器47、分解反応器48、中和反応器49および油−水分離器50からなり、洗浄油貯留タンク43から供給される排ガス洗浄油51は適宜補給される補給油52とともに減圧蒸留器47において減圧蒸留され、分解反応器48において53で示すNa分散体が添加されることによって有機ハロゲン化合物が分解され、さらに、中和反応器49において54で示す酸(例えば、HCO)などと中和分離処理水57の一部および必要に応じて補給水55が添加されて、中和処理が施され、最後に、分離器50において、精製油56と中和分離処理水57に分離される。なお、本実施例では、中和と油水分離を別の槽で行ったが、本発明はこれに限らず、同一の装置で中和と油水分離処理を行うことも可能である。また、分解時に水やイソプロピルアルコール等の水素供与体を添加すると有機塩素化合物の分解反応が促進されるので好ましい。なお、本実施例ではNaを分散体として用いたが、金属塊のまま使用してもよい。
【0033】
精製油56は洗浄油貯留タンク43に返送される。中和分離処理水(廃水)57の残部は、水処理装置58(図3で点線で囲まれた部分)に供給されて、凝集汚泥と濃縮水を得、さらに、これらは乾燥汚泥および乾燥固化塩に転化されて加熱分解装置1で加熱分解される。
【0034】
図3は、水処理装置58および関連する主要設備の概略構成を示すフロー図である。図3において、59は汚染物発生源を示し、60は最終処分場で、61はその浸出水、62は焼却施設で、63、64はそれぞれ洗煙排水、洗浄廃液、65は工場廃水、66は廃棄物で、67はその洗浄廃液、68は解体炉および同炉部品で、69はその洗浄廃液、70は汚染土壌および汚泥で、71はその現地廃液である。浸出水61、洗煙排水63、洗浄廃液64、工場廃水65、洗浄廃液67、洗浄廃液69および現地廃液71は、凝集沈殿装置72に供給される。現地廃液とは、オンサイト工場内(隔離室)の床、機器等の洗浄廃液及び汚染土壌等のハンドリング時(分級時、選別時等)の粉塵とに散水する必要があり、これらの浸出水など、現地分解処理作業時に発生する廃液をいう。凝集沈殿装置72上部の上澄液は第一逆浸透膜分離装置73と第二逆浸透膜分離装置74を経て膜分離され、膜分離後の透過水は経路75を経て排出される。透過水の一部は経路76を経て汚染物発生源59の洗浄水として利用される。
【0035】
凝集沈殿装置72底部の凝集汚泥は汚泥貯留槽77に貯留される。また、第一逆浸透膜分離装置73と第二逆浸透膜分離装置74の膜を透過しなかった非透過液(濃縮水)は逆浸透膜分離装置あるいは蒸留缶等の濃縮装置78でさらに濃縮された後、濃縮水貯留槽79に貯留される。汚泥貯留槽77に貯留された汚泥と濃縮水貯留槽79に貯留された濃縮水は蒸発固化装置80で、それぞれ乾燥汚泥および乾燥固化塩に転化され、汚染土壌および汚泥70とともに加熱分解装置1で加熱分解される。なお、これら乾燥汚泥および乾燥固化塩と、汚染土壌および汚泥70を加熱分解装置1のホッパー4に供給する前に乾燥装置81(図1参照)で必要な乾燥処理を行い、経路82を経て送給される汚染物とともに加熱分解装置1に供給するのが好ましい。
【0036】
以上のように構成される加熱分解装置および排ガス処理装置により、汚染物に含まれる有機汚濁物質を酸化還元し、酸化還元によって発生する排ガスを処理する方法について説明する。
(1)対象とする汚染物の含水率が5%以上で、有機化合物の濃度が0.5重量%以上である場合の一実施例を以下に示す。
(a)乾燥・酸化処理
なお、汚染物の含水率が50%を超える場合、あらかじめ含水率が50%以下になるように別の設備で脱水処理をしておくことが好ましい。含水率が50%以下であれば、装置内壁面に汚染物が付着する可能性が低く、連続処理が可能となるからである。
【0037】
本実施例においては、処理対象である汚染物mとして、含水率が15%で、有機化合物の濃度が0.9重量%で、ダイオキシン濃度が7ng−TEQ/gである模擬汚染土壌を使用した。
【0038】
そして、経路14から外套13内に600℃のガスを通入し、温度計8aで装置内の温度を計測し、装置内温度が450〜550℃に達した時点で上記汚染物(以下、被処理物質ともいう)をロードセル付きホッパー4で計量しつつ、10kg/hr投入した。被処理物質中の水分の蒸発潜熱で温度降下が生じるので、装置内温度が450〜550℃に維持されるように経路14から外套13内に600℃のガスを通入し続けた。同時に、経路6より空気を通入し、また、装置内温度が450〜550℃に維持されるように経路14から外套13内に600℃のガスを通入した。回転軸9は、約50rpm の極めて低速で回転させ、被処理物質mを排出側に徐々に移動させつつ約60分間酸化処理を行い、主として有機化合物を酸化分解した。乾燥・酸化処理中の装置内温度は温度計8aで測定した。
(b)還元処理
次に、経路16より窒素ガスを通入し、また、装置内温度が450〜550℃に維持されるように経路14から外套13内に600℃のガスを通入した。回転軸9は、約50rpm の極めて低速で回転させ、被処理物質mを排出側に徐々に移動させつつ約60分間還元処理を行い、主としてダイオキシンを分解した。還元処理中の装置内温度は温度計8bで測定した。
【0039】
上記酸化・還元処理は同一装置内で連続して行うものであり、装置の前段部で酸化処理を、後段部で還元処理を行うものである。
(c)排ガスの処理
経路6から空気を通入すると同時に排風機22を運転し、装置1内のガス(約500℃)をガス排出口18を経て排出し、ガス中の微粒子を散油式ガス吸収装置19のスプレー19aから散布される洗浄油と油中曝気式ガス吸収塔20の油層20aの油に吸収し、さらに、油洗浄後の排ガスと経路24から通入される冷水との熱交換を熱交換器21において行い、排ガス中の水分を凝縮させてこの凝縮水を経路25から排出した。熱交換器21で熱交換した後のガスは、活性炭充填塔23で有機化合物と有機塩素化合物を活性炭に吸着させた後、外部に排出した。排風機22は、装置1の運転中常時駆動し、装置1内を負圧(−100〜−500mm水柱)に維持した。
(d)冷却処理
還元処理後の被処理物質は、管路17を経てロータリーバルブ5aにより一定量を冷却装置26に向けて排出した。冷却装置26の外套27には経路28から約30℃の冷水が通入されている。管路17から被処理物質とともに窒素ガスが冷却装置26内に吸引され、しかも、冷却装置26内の温度は加熱分解装置1内の温度に比べて約400℃低いので、冷却によるガス容積の収縮に伴い、冷却装置26内は負圧状態(約−200mm水柱)が確保された。そして、多段傾斜パドル翼31を備えた回転軸30を低速(約50rpm) で回転させることにより被処理物質を約50℃以下に冷却した後、管路35から排出した。冷却処理中の装置内温度は温度計34で測定した。
(e)処理済み物質の排出
以上のようにして酸化還元処理を施された処理物を管路35からロータリーバルブ5bを経て袋36aに袋詰めした。
(f)排油処理および蒸発固化処理
散油式ガス吸収装置19および油中曝気式ガス吸収塔20から排出された洗浄油は、洗浄油貯留タンク43を経て有機ハロゲン化合物分解精製装置46に供給されて、上記のようにして精製油56と中和分離処理水57(図2参照)に分離され、精製油56は洗浄油貯留タンク43に返送され、中和分離処理水57の一部は図3に示す水処理装置58に供給されて処理された。すなわち、汚染物発生源59で発生する汚染水61、63、64、65、67、69および71とともに凝集沈殿装置72で凝集沈殿され、凝集沈殿装置72の底部の凝集汚泥は汚泥貯留槽77に貯留され、凝集沈殿装置72上部の上澄液は第一逆浸透膜分離装置73と第二逆浸透膜分離装置74で膜分離され、膜を透過した透過水の一部は汚染物発生源59の洗浄水として利用され、膜を透過しなかった非透過液(濃縮水)は濃縮装置78で濃縮された後、濃縮水貯留槽79に貯留された。汚泥貯留槽77に貯留された汚泥と濃縮水貯留槽79に貯留された濃縮水は蒸発固化装置80で蒸発固化されて、それぞれ乾燥汚泥および乾燥固化塩に転化され、汚染土壌および汚泥70とともに加熱分解装置1で加熱分解された。
【0040】
以上のようにして、乾燥・酸化処理と還元処理と排ガス処理と冷却処理を行い、排ガス中の微粒子を散油式ガス吸収装置19で散布される油と油中曝気式ガス吸収塔20の油層に吸収させ、有機ハロゲン化合物を含有する油を図2の有機ハロゲン化合物分解精製装置46に供給して有機ハロゲン化合物を分解し、中和分離処理水(廃水)を水処理装置58に供給して乾燥汚泥および乾燥固化塩を汚染土壌および汚泥とともに加熱分解装置1で加熱分解した結果、得られた袋36a中の処理物の含水率は0.1〜0.3%で、有機化合物の濃度は0.1〜0.2重量%で、ダイオキシン濃度は0.1ng−TEQ/g未満であって、有機化合物およびダイオキシンともに極めて低濃度である処理物を得たことを確認した。また、活性炭充填塔23から排出されるガスの性状は、ダイオキシン濃度は0.1ng/m以下であり、硫黄酸化物、ばいじん等のばい煙に分類される物質と、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の有害大気汚染物質に分類される物質と、アンモニア、メチルメルカプタン等の悪臭物質に分類される物質の各濃度は規制値を大幅に下回っており、有機化合物およびダイオキシンともに極めて低濃度である高清浄度の排ガスであることを確認した。
(2)対象とする汚染物の含水率が5%以上で、有機化合物の濃度が0.5重量%未満である場合
有機化合物の濃度が0.5重量%未満である場合は、必ずしも有機化合物を酸化する必要はなく、上記した酸化処理工程を省略することができる。すなわち、経路6から空気を通入しなくてもよい。その他の工程は、上記(1)の実施例と同様である。
(3)対象とする汚染物の含水率が5%未満で、有機化合物の濃度が0.5重量%未満である場合
さらに、含水率が5%未満である汚染物には、乾燥処理を施す必要はなく、低含水率(含水率5%未満)で低有機化合物濃度(0.5重量%未満)の場合、乾燥および酸化処理工程を省略することができる。その他の工程は、上記(1)の実施例と同様である。
【0041】
つぎに、本発明の加熱分解装置および関連設備ならびに有機ハロゲン化合物分解精製装置の主要構成設備の具体的な設備仕様の一例と、有機ハロゲン化合物分解精製装置における有機ハロゲン化合物の分解プロセスの詳細について説明する。
(1)設備仕様
a.加熱分解装置
装置形状 横型回転円筒型
寸法 直径700mm、長さ1000mm
空間容積 385リットル
加熱方法 燃焼ガスによる間接加熱(燃料:プロパンガス)
b.油中曝気式ガス吸収塔(合計4缶)
容量 20リットル/缶
排ガス洗浄油 出光トランスフォーマーオイルH
c.排風機
容量 0.3m/min
圧力 550mm水柱
d.活性炭充填塔
カラム寸法 直径500mm、長さ500mm
使用活性炭 粒状活性炭
e.減圧蒸留器
本体 20リットル容量、ヒーター(2kW)
撹拌機 3枚プロペラ翼(回転数356rpm)
真空排気ポンプ 油回転方式、25リットル/min、0.2kW
送液ポンプ 10リットル/min、0.4kW
排気側に水冷コンデンサ、活性炭フィルターを設置
f.分解反応器
本体 20リットル容量、ヒーター(2kW)
撹拌機 3枚プロペラ翼(回転数356rpm)
送液ポンプ 10リットル/min、0.4kW
排気側に水冷コンデンサ、活性炭フィルターを設置
g.中和および油水分離器
本体 20リットル容量
撹拌機 フルゾーン翼(回転数250rpm)
(2)有機ハロゲン化合物の分解プロセス
PCB濃度が26mg/kgで、ダイオキシン類濃度が130pg−TEQ/gで、含水率が2.0%で、有機化合物濃度が1.3重量%の汚染汚泥を上記加熱分解装置において530℃で3時間酸化還元処理することにより、酸化還元処理済み汚泥のPCB濃度は0.0038mg/kgでダイオキシン類濃度は0.93pg−TEQ/gとなった。
【0042】
一方、上記加熱分解装置から排出されたガスは油中曝気式ガス吸収塔の排ガス洗浄油に吸収されて、排ガス洗浄油のPCB濃度は9.8mg/kg、ダイオキシン類濃度は1.7pg−TEQ/gとなった。
【0043】
次に、排ガス洗浄油を上記減圧蒸留器に導入し、その減圧蒸留器内を95℃に加熱しつつ、内圧を500Torr以下に保持して60分間減圧しながら、水分等の揮発成分を除去した。減圧蒸留後、上記分解反応器内にその排ガス洗浄油を移し、その分解反応器内を90℃に加熱・保持して排ガス洗浄油を撹拌機で撹拌しながら反応薬剤(金属ナトリウム分散体)を注入した。薬剤注入後2分経ってから反応促進剤(水)を分解反応器内に注入した。反応促進剤注入時を反応開始時とし、60分間分解反応を行った。なお、排ガス洗浄油を分解反応器内に導入後、反応終了まで分解反応器内に窒素ガスを流しながら酸素を遮断するとともに、分解反応過程で発生する水素ガスを系外に排出した。
【0044】
分解反応終了後、40℃以下に冷却した反応液を上記中和および油水分離器に移し、水を添加して余分のNa分を水和抽出した。さらに、その反応液を中和および油水分離器内に8時間静置して油水分離を行い、得られた精製油と中和分離処理水の一部について、PCB濃度とダイオキシン類濃度の分析を行った結果、精製油中のPCB濃度は0.056mg/kg、ダイオキシン類濃度は0.22pg−TEQ/gで、中和分離処理水中のPCB濃度は0.0002mg/kgであり、いずれも極めて低い濃度であることが分かった。
【0045】
上記加熱分解装置から排出されたガスを上記油中曝気式ガス吸収塔を通過させることにより、排ガス中のPCB濃度は1.4μg/Nm、ダイオキシン類濃度は0.038ng−TEQ/Nmとなり、さらにその排ガスを上記活性炭充填塔を通過させることにより、排ガス中のPCB濃度は0.53μg/Nm、ダイオキシン類濃度は0.055ng−TEQ/Nmとなり、PCB濃度については屋内作業環境基準である0.1mg/Nmを下回り、ダイオキシン類濃度については排出基準である0.1ng−TEQ/Nmを下回るという値が得られた。
【0046】
かくして、処理前PCB総量が1100mgである汚染汚泥が加熱分解装置で酸化還元処理を施され、加熱分解装置の排ガスが油中曝気式ガス吸収塔の排ガス洗浄油に吸収されて排ガス洗浄油中のPCB総量は180mgとなり、排ガス洗浄油中のPCBに、酸化還元処理済み汚泥および排ガス凝縮水に含まれるPCBを加えた量は180.7mgである結果を得た。すなわち、加熱分解処理により全PCBの83.6%が分解処理され、排ガス洗浄油に吸収されたPCBを引き続き有機ハロゲン化合物分解プロセス(金属Na分散体法)により分解することにより、全PCBの99.9%が分解処理されているということが分かった。
【0047】
また、処理前ダイオキシン類総量が5600ng−TEQである汚染汚泥が加熱分解装置で酸化還元処理を施され、加熱分解装置の排ガスが油中曝気式ガス吸収塔の排ガス洗浄油に吸収されて、酸化還元処理済み汚泥と排ガス洗浄油に含まれるダイオキシン類はそれぞれ、36ng−TEQ、31.6ng−TEQとなり、それらのダイオキシン類に排ガス凝縮水に含まれるダイオキシン類を加えた量は70.8ng−TEQである結果を得た。すなわち、加熱分解処理により全ダイオキシン類の98.7%が分解処理され、排ガス洗浄油に吸収されたダイオキシン類を引き続き有機ハロゲン化合物分解プロセスにより分解することにより、全ダイオキシン類の99.9%が分解処理されているということが分かった。
【0048】
以上のように、本発明によれば、例えば有機ハロゲン化合物で汚染された土壌や河川や湖沼や池や海水中に堆積する汚泥を効率的に無害な物質に分解処理し、しかも、排ガスの清浄化を図ることができる。有機ハロゲン化合物には、例えば、ダイオキシン、PCB、クロロベンゼン、クロロトルエンなど、または有機臭素化合物等が含まれる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は上記のとおり構成されているので、次の効果を奏する。
(1)請求項1、3記載の発明によれば、有機汚濁物質を分解する加熱分解装置から排出されるガス中の有機化合物や有機ハロゲン化合物を確実に除去し、排ガスの清浄化を図ることができる。また、汚染物中の有機ハロゲン化合物から分離された廃水の清浄化を図ることができる。
2)請求項2、4記載の発明によれば、汚染物の完全分解処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス処理装置および関連設備の一実施例の概略構成を示すフロー図である。
【図2】本発明の有機塩素化合物分解精製装置および関連する主要設備の概略構成を示すフロー図である。
【図3】本発明の水処理装置および関連する主要設備の概略構成を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…加熱分解装置
2…乾燥・酸化ゾーン
3…還元ゾーン
4…ホッパー
5、5a、5b…ロータリーバルブ
6…空気の供給経路
7、17、35…管路
8a、8b、34…温度計
9、30…回転軸
10、31…多段傾斜パドル翼
11、32…モータ
13、27、43a…外套
14…高温ガスの経路
16…窒素ガスの経路
18…ガス排出口
19…散油式ガス吸収装置
20…油中曝気式ガス吸収塔
21…熱交換器
22、39…排風機
23…活性炭充填塔
24、28…冷水の経路
26…冷却装置
36…梱包室
36a…袋
38…バグフィルター
42…洗浄油排出経路
43…洗浄油貯留タンク
44…ポンプ
45…洗浄油供給経路
46…有機ハロゲン化合物分解精製装置
47…減圧蒸留器
48…分解反応器
49…中和反応器
50…油−水分離器
51…排ガス洗浄油
52…補給油
53…Na分散体
54…酸
55…補給水
56…精製油
57…中和分離処理水
58…水処理装置
59…汚染物発生源
60…最終処分場
61…浸出水
62…焼却施設
63…洗煙排水
64…洗浄廃液
65…工場廃水
66…廃棄物
67…洗浄廃液
68…解体炉および同炉部品
69…洗浄廃液
70…汚染土壌および汚泥
71…現地廃液
72…凝集沈殿装置
73…第一逆浸透膜分離装置
74…第二逆浸透膜分離装置
77…汚泥貯留槽
78…濃縮装置
79…濃縮水貯留槽
80…蒸発固化装置
81…乾燥装置

Claims (4)

  1. 汚染物に含まれる有機ハロゲン化合物を分解処理する加熱分解装置から排出されるガスを処理する装置であって、加熱分解装置のガス排出口に引き続くガスを排出する経路に油洗浄式ガス洗浄装置および活性炭充填塔を順次配し、ガス排出経路に設けた排風機で加熱分解装置内のガスを吸引するとともに、油洗浄式ガス洗浄装置に後続する経路に有機ハロゲン化合物分解精製装置を設け、該有機ハロゲン化合物分解精製装置は分解反応器と中和反応器と油水分離器を備え、これら有機ハロゲン化合物分解精製装置を構成する機器により有機ハロゲン化合物の分解処理と中和処理と油水分離処理を順次行い、油水分離器において精製油と分離された中和分離処理水を加熱分解装置に移送するための有機ハロゲン化合物分解精製装置から加熱分解装置に至る経路に、凝集沈澱装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置を設けたことを特徴とする有機ハロゲン化合物処理装置。
  2. 水処理装置から加熱分解装置に至る経路に蒸発固化装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の有機ハロゲン化合物処理装置。
  3. 汚染物に含まれる有機ハロゲン化合物を分解処理する加熱分解装置から排出されるガスを処理する方法であって、加熱分解装置から排出されるガスを油洗浄式ガス洗浄装置を通過させて排ガス中の微粒子を洗浄油に吸収し、次いで、その廃ガスを活性炭充填塔を通過させて排ガス中の微粒子を活性炭に吸着させるとともに、油洗浄式ガス洗浄装置に後続する経路に有機ハロゲン化合物分解精製装置を設け、該有機ハロゲン化合物分解精製装置は分解反応器と中和反応器と油水分離器を備え、これら有機ハロゲン化合物分解精製装置を構成する機器により有機ハロゲン化合物の分解処理と中和処理と油水分離処理を順次行い、油水分離器において精製油と分離された中和分離処理水を加熱分解装置に移送するための有機ハロゲン化合物分解精製装置から加熱分解装置に至る経路に、凝集沈澱装置と膜分離装置のいずれか一方または両方を有する水処理装置を設け、上記有機ハロゲン化合物分解精製装置の油水分離器において精製油と分離された中和分離処理水を上記水処理装置で処理することを特徴とする有機ハロゲン化合物処理方法。
  4. 水処理装置から加熱分解装置に至る経路に蒸発固化装置を設け、水処理装置で処理することによって得られた物質を蒸発固化装置で蒸発固化し、蒸発固化によって得られた固形物を加熱分解装置で加熱分解することを特徴とする請求項3記載の有機ハロゲン化合物処理方法。
JP2002030292A 2002-02-07 2002-02-07 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法 Expired - Fee Related JP3626459B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030292A JP3626459B2 (ja) 2002-02-07 2002-02-07 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002030292A JP3626459B2 (ja) 2002-02-07 2002-02-07 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004311155A Division JP4431025B2 (ja) 2004-10-26 2004-10-26 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003225643A JP2003225643A (ja) 2003-08-12
JP3626459B2 true JP3626459B2 (ja) 2005-03-09

Family

ID=27750354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002030292A Expired - Fee Related JP3626459B2 (ja) 2002-02-07 2002-02-07 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3626459B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272596A (ja) * 2007-03-14 2008-11-13 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 有機ハロゲン化合物を含む廃棄物の加熱処理方法及び加熱処理装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4518382B2 (ja) * 2004-05-24 2010-08-04 株式会社神鋼環境ソリューション 有機ハロゲン化合物の除去方法および除去装置
JP4509700B2 (ja) * 2004-08-30 2010-07-21 株式会社神鋼環境ソリューション 排ガス処理方法および排ガス処理設備
JP2006075677A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 汚染物質の処理方法および処理装置
JP2007008767A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Mitsubishi Materials Corp セメント製造設備の排ガス中の有機塩素化合物低減方法およびそのセメント製造設備
JP2007061662A (ja) * 2005-07-11 2007-03-15 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 汚染物の浄化処理方法及びその装置
KR101179673B1 (ko) 2011-12-05 2012-09-05 주식회사 한기실업 유류 오염토양의 정화장치
JP5918590B2 (ja) * 2012-03-29 2016-05-18 東京電力株式会社 排ガス中のダイオキシン類分解処理方法及び処理装置
JP2015188816A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社クボタ 吸収脱水装置および方法
CN106044902A (zh) * 2016-07-20 2016-10-26 江苏省环科院环境科技有限责任公司 一种利用圆盘干化机处理高含盐有机废液的系统及方法
CN113521965A (zh) * 2021-01-29 2021-10-22 乌海宝杰新能源材料有限公司 一种高效节能的造粒尾气处理系统及其处理工艺
CN114526239B (zh) * 2021-12-24 2024-04-05 三星(温岭)水泵有限公司 高稳定长寿命离心泵

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272596A (ja) * 2007-03-14 2008-11-13 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 有機ハロゲン化合物を含む廃棄物の加熱処理方法及び加熱処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003225643A (ja) 2003-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4977839A (en) Process and apparatus for separating organic contaminants from contaminated inert materials
US5205906A (en) Process for the catalytic treatment of wastewater
JP3626459B2 (ja) 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法
JP5478141B2 (ja) 揮発性特定有害物質による汚染土壌又は汚泥の浄化装置並びに浄化方法
CN102284172A (zh) 含半挥发性有机污染物的固体废物的处理方法和设备
US5273629A (en) Method and apparatus for separating contaminants from fluidizable solids and converting the contaminate to less toxic or non-toxic materials
JP2000229217A (ja) 焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去装置
JP2007075740A (ja) 土壌又は汚泥に含まれる有機砒素化合物の処理方法及び処理装置
JP4431025B2 (ja) 有機ハロゲン化合物処理装置及びその処理方法
CN202143766U (zh) 含半挥发性有机污染物的固体废物的处理设备
JP3827546B2 (ja) 有機汚濁物質の加熱分解装置及びその加熱分解方法
JP2000167341A (ja) 燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置
RU2250123C2 (ru) Способ обезвреживания ила, в частности отложений морей и лагун, или земли, содержащих органические и/или неорганические микрозагрязнители
JP3811705B2 (ja) 排ガスの処理方法およびその設備
JP3626456B2 (ja) 有機塩素化合物処理装置及び処理方法
JP4024999B2 (ja) ダイオキシン類含有液の処理方法
JP2005161315A (ja) 汚染物質の処理方法
JP2004358468A (ja) 排ガス処理装置及び排ガス処理方法
JP3614845B2 (ja) 有機ハロゲン化合物で汚染された汚泥の浄化方法とその装置
JP3692325B2 (ja) 土壌浄化装置
JP2003103245A (ja) 汚染対象物の浄化装置
JP2000176244A (ja) 焼却炉排ガスの処理方法
JP3751572B2 (ja) 汚染物質の処理方法
JP2000274622A (ja) 高濃度ダイオキシン類を含む廃棄物の処理方法
JP2006281148A (ja) ダイオキシン類汚染物の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3626459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees