JP2000229217A - 焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去装置 - Google Patents

焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去装置

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JP2000229217A
JP2000229217A JP11031110A JP3111099A JP2000229217A JP 2000229217 A JP2000229217 A JP 2000229217A JP 11031110 A JP11031110 A JP 11031110A JP 3111099 A JP3111099 A JP 3111099A JP 2000229217 A JP2000229217 A JP 2000229217A
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Masaru Aizono
勝 相園
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の煤塵、有害成分等を確実に吸着除
去して大気中に冷却放散し、外部とは遮断した閉塞処理
として周囲に飛散させず、周囲環境を保全する。 【解決手段】 排ガス中の煤塵等をサイクロン機構10
にて分級除去した後に排ガス洗浄塔20で、吸着剤を溶
解混入した吸着水液によって洗浄、洗煙して大気に放散
する。排ガス洗浄塔20には、吸着水液を排ガス中に噴
射し上下方向で蛇行させて有害成分等を吸着除去する上
部閉塞ガイド部31、下部流出ガイド部35から成る二
重構造の排ガス処理機構30と、吸着体61を充填した
フィルター盤58を着脱、交換自在にして積層状に配し
たフィルター機構50とを上下に適数段で配装する。下
部流出ガイド部35底部に開口した排液口42から吸着
排液を分離濾過機構70に排水案内して有害成分等を沈
殿除去し、その浄化水を吸着水液として排ガス洗浄塔2
0内に噴射し、循環再使用する。排ガス洗浄塔20下部
は排風機26に連通し、浄化後の排ガスを排気煙突27
にて大気に放散する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば各種の一般・
産業廃棄物を焼却処理するに際し発生する有害ガス、煤
煙中に含まれる有害煤塵、更にはダイオキシン類その他
の有害成分等を吸着分離して除去し、清浄化、無害化で
きる焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及
びその除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から行なわれている例えばプラスチ
ック、ゴム、廃油、生ゴミ・雑芥等の各種の一般・産業
廃棄物の焼却処理に際し焼却時に発生する排ガスを浄化
する方法として、吸着、吸収、拡散、遠心力の利用、乾
燥、ガス分析装置による制御、化学的浄化等によってい
るものである。例えば吸着法による場合の一方法では焼
却後の廃煙を導出させる排ガス煙道中に消石灰粉末を噴
射混入することで排ガス中に含有されている有害成分そ
の他、主として塩素分等を消石灰粉末に吸着させた後に
フィルターによって濾過収集している。また電気集塵機
によって集塵したり、冷却水によって水冷捕集したりし
ているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ただ上述した消石灰粉
末による吸着方法では塩素分、有害成分等を吸着収集し
たフィルター内の堆積物を最終的に処分しなければなら
ず、例えばそれらを埋め立て処理した場合に、埋め立て
後に地下水への浸透等が生じるような不完全な処分であ
ると二次公害を発生させる虞れがあるものである。また
堆積物は高温の溶融焼却炉でスラグにする以外に焼却灰
も現在のところ再利用の方法がないために同様に最終的
に埋め立て処理されるとすれば同様な問題が生じるので
ある。しかしながら埋め立て処理による場合に必要とな
る埋め立て処分場は次第に少なくなっており、しかもそ
の設置も簡単には容認されない状況になっているのであ
る。
【0004】一方、焼却処理する場合には焼却対象物が
各種の廃棄物であるために燃焼過程でできた組成中に塩
素、ベンゼン環、金属等が存在していると、酸素の存在
下で300℃前後となるときに必然的にダイオキシン類
等の猛毒の化学物質が発生しているのである。またその
組成分が焼却燃焼後で高温状態で大気中に放散されると
きにはその冷却過程中でダイオキシン類が自然に形成さ
れるものとなり、更にまた焼却、燃焼によって生じる排
ガス中の有害成分等を除去するに際し冷却しながら処理
する場合に上記の条件が満たされるときにはその処理中
に、更には処理後にダイオキシン類が生成されることに
もなり、従来の除去方法、装置ではこれらに十分に対応
できないものであった。
【0005】また上述のように電気集塵機更にバグフィ
ルター等によって集塵する場合には、その電極等が塩酸
等によって酸化腐食され、付着するタール分によって目
詰まりが生じて濾過、集塵機能が大きく減退され、水冷
方式によるものであると有害成分等を溶解した処理排液
等によって装置、架台その他がその酸化作用によって腐
食されるものであった。更に活性炭と水とを混合させて
処理する方法も提案されているも、水から塩素を除去す
るための二次処理等のコストが掛かっており、その経済
的負担も大きいものとなっている。いずれにしても従来
の機器、装置、方法では、焼却、燃焼する際に生じる排
ガス等に起因発生するダイオキシン類等は十分に除去さ
れることなく、これ等が含まれたままで排気されるもの
となっている。しかも大気に放出されたダイオキシン類
等の有害成分がその後に降下されることで魚類、栽培物
その他を経て最終的に人体に蓄積されることで発癌の一
因となり、催奇形性の問題も生じているのである。
【0006】このように地球環境保全の必要性からも有
害成分等の除去は勿論のこと、地球温暖化の原因とされ
ている二酸化炭素の排出等も抑制されているから、大気
中に有害ガス等を拡散させず、また発生する焼却灰の廃
棄処分も不要であることで環境を破壊しない処理方式が
望まれているのが現状である。
【0007】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、一般上、産業上の各種廃
棄物の焼却、発電、暖房その他のための燃料の燃焼等に
よって生じる排ガス中の煤塵、有害成分等を確実に吸着
除去してクリーンな状態となして煙、不快臭等を生じさ
せずに大気中に冷却放散でき、しかも処理中では外部か
ら遮断された閉塞処理として周囲に有害成分等を飛散さ
せることなく周囲環境の保全をも図り得ると共に除去し
た有害成分等は高温の溶融焼却炉等で溶融処理して無害
なスラグ状となしてレンガその他の土木・建築用資材等
としての再利用をも可能とさせる焼却炉等における排ガ
ス等の有害物質の除去方法及びその除去装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る除去方法にあっては、燃焼等によっ
て生じた排ガス中からサイクロン機構10によって煤塵
等を除去した後に、吸着剤が混入された吸着水液によっ
て洗煙、洗浄して吸着剤に有害成分等を吸着し、吸着後
の排液は除去排水すると共に、固形状の吸着体が充填さ
れた適数のフィルター盤58を順次に経ることで吸着体
61に有害成分等を吸着し、また排液中の吸着後の吸着
剤は濾過、分離することで除去するものである。吸着後
の吸着剤を濾過、分離した吸着水液は、吸着剤を補充し
て再度供給、噴射することができる。またその除去装置
にあっては、排ガス発生源(1)に接続したサイクロン
機構10と、このサイクロン機構10からの排ガスを導
入するガス導入口21を上部に、排ガス中の有害成分等
を除去したガス成分を排気するガス導出口22を下部に
夫々有し、吸着剤が溶解混入されている吸着水液の噴射
によって排ガス中の有害成分等を吸着除去してその排液
を排水すると共に、固形状の吸着体61が充填されてい
る適数のフィルター盤58を内部に段状に配置して成る
排ガス洗浄塔20と、この排ガス洗浄塔20から排水さ
れる有害成分を融解含有している排液を濾過清浄化し
て、浄化水を排ガス洗浄塔20に再び噴射供給し、また
有害成分等を吸着した吸着剤を沈殿除去する分離濾過機
構70とを備えているものである。サイクロン機構10
は、排ガス発生源(1)からの排ガスが流入される流入
口12を機壁11の上部側位に接線方向で開口形成し、
下方に至るに伴ない次第に小径となるテーパー内側面と
なっている円錐壁13を機壁11内に形成すると共にこ
の円錐壁13下方には排出口14を開閉自在に形成し、
また上方には機壁11中心部に連通して位置されてい
て、排ガス洗浄塔20に通じる内筒15を設けて構成す
ることができる。排ガス洗浄塔20は、サイクロン機構
10からの排ガスを導入するガス導入口21を上部に有
し、吸着剤が混入されている吸着水液を噴射して排ガス
中の有害成分等を溶解すると共に、有害成分等を溶解し
た排液・汚染水液と排ガス分とを分離し、排液等は排水
させ、排ガス分は排気させる排ガス処理機構30と、固
形状の吸着体61によって排ガス中の有害成分等を吸着
するフィルター機構50とを上下に適数段にして内部に
配設し、また排ガス分を排気するガス導出口22を下部
に有して成るものとできる。排ガス処理機構30は、外
周に至るに伴ない次第に下方傾斜して排ガス洗浄塔20
自体の塔本体部内周面に固着支持されている上部スカー
ト32に、上部が閉塞板33によって閉塞されている上
部筒34を連設形成した上部閉塞ガイド部31と、外周
に至るに伴ない次第に下方傾斜して塔本体部内周面に固
着支持されている下部スカート36に、多数の通気透孔
38が開穿されている蓋板37が上部に設けられている
下部筒39を連設し、上部閉塞ガイド部31の下方に配
置して上部閉塞ガイド部31との間で排ガス分のガス流
路40を形成している下部流出ガイド部35と、上部閉
塞ガイド部31における上部スカート32に開口形成さ
れた排気口41と、下部流出ガイド部35における下部
スカート37の外周部である塔本体部に開口形成された
排液口42と、上部閉塞ガイド部31、下部流出ガイド
部35夫々の上方から吸着水液を噴射する噴射ノズル4
5とを備えているものである。フィルター機構50は、
排ガス洗浄塔20自体の塔本体部の側壁内周面に沿って
固定されているガイドレール51と、このガイドレール
51上を転動するキャスター57が下面に配列されてい
る円筒枠状で、中央支柱53から放射状に配列されるこ
とで複数に区画されていると共に上下に複数段に配置形
成された複数の区分棚フレーム54によって上下に、ま
た平面で複数に区画された収納部55を有するフィルタ
ーフレーム52と、収納部55夫々に着脱・交換自在に
配装される吸着体61が内部に充填されているフィルタ
ー盤58と、塔本体部側壁に開口形成され、フィルター
盤58を出し入れさせる開閉自在な交換口65とを備え
ているものであるまた分離濾過機構70は、排液口42
から排水される吸着排液が流入落下されるよう上部が開
口されていて、底部に傾斜形成された案内斜面72の最
下位部に沈殿溝73を連続して設けると共に、内部を攪
拌する攪拌手段75を設けて成る濾過タンク71(9
1)と、この濾過タンク71(91)内の浄化水を排ガ
ス洗浄塔20内に戻す汲上手段81と、また濾過タンク
71(91)上に配置され、浄化処理停止中の濾過タン
ク71(91)中の浄化処理液を汲み上げ、濾過した後
に再び濾過タンク71(91)に戻す濾過槽81と、沈
殿溝73に連繋した沈殿物除去手段85とを備えてお
り、更に濾過タンク71(91)は少なくとも1基が浄
化処理中であるとき他は浄化処理を停止し、清掃処理さ
れるものとして交互に使用される複数にして配置構成す
ることができる。沈殿物除去手段85は、濾過タンク7
1(91)における沈殿溝73底部に配した、底面が傾
斜している排出案内溝86と、この排出案内溝86の低
位置から接続した開閉弁87Aが付設されている排出管
87を介して連設した沈殿物貯留容器部88と、この沈
殿物貯留容器部88下方に連設した開閉弁89Aが付設
されている排出除去管89とを備えているものである。
【0009】以上のように構成された本発明に係る焼却
炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除
去装置にあって、例えば焼却炉1等の排ガス発生源にお
ける各種廃棄物等の焼却・燃焼によって生じた排ガスが
導入されたサイクロン機構10は、その遠心分離作用に
よって微粒のものでも煤塵等を除去し、それらが除去さ
れた排ガスを排ガス洗浄塔20に排気させる。そしてそ
の排ガスがガス導入口21を経て排ガス洗浄塔20内に
導入されると、シャワー状に噴射される吸着水液によっ
て洗煙、冷却される一方、含有されている有害成分等は
溶解されて吸着剤に吸着させられる。しかも排ガス洗浄
塔20内部で段状に配置されている排ガス処理機構3
0、フィルター機構50夫々で半ば塞き止めるように下
方への落下を抑制し、排ガス処理機構30に形成されて
いる排気口41、ガス流路40、通気透孔38等を経る
ことで排ガス中の有害成分等との接触を増大させてその
溶解を促進させ、またその排液、汚染水液等とガス成分
とを分離させる。このとき有害成分等は吸着水液自体に
溶解され、またこの吸着水液に混入されている吸着剤に
吸着させられ、吸着剤を核として凝集されて排液、汚染
水として排液口42から排ガス洗浄塔20外に排水させ
られる。排ガス処理機構30を経た排ガスはフィルター
機構50を経ることで、フィルター盤58内に充填した
吸着体61がガス成分中に残存する有害成分更には湿気
分を吸着除去し、清浄、乾燥状態とさせる。またこのフ
ィルター機構50内の分割構成されたフィルター盤58
は、フィルター機構50内外で自在に出し入れされ、有
害成分等を吸着した吸着体61等を例えば分離濾過機構
70における濾過タンク71(91)で洗浄後に天日で
乾燥させることでその吸着能力を回復させ、メンテナン
スを容易にさせる。排ガス洗浄塔20の排液口42から
排水された汚染水が投入された分離濾過機構70は、そ
の濾過タンク71,91内でゆっくりと攪拌して吸着剤
への吸着を促進助長させ、また有害成分等を吸着した吸
着剤が沈殿させられ、沈殿溝73内に沈殿物を案内集約
させ、集積後の沈殿物は沈殿物除去手段85によって外
部に除去し、無害化する溶融処理等を可能にさせる。有
害成分等の沈殿除去後の浄化水は、補充される水道水、
吸着剤等と共に排ガス洗浄塔20における排ガス処理機
構30の噴射ノズル45から再度噴射され、循環使用さ
せられて装置外に排水させることがないクローズドシス
テムとして構成させる。また複数で配置の濾過タンク7
1,91夫々は、浄化処理中の少なくとも1基以外のも
のは浄化処理が停止されるものとして順次に交代使用さ
れ、浄化処理停止中の濾過タンク71,91内部の浄化
水等は濾過槽81によって清浄化され、濾過タンク7
1,91自体も清掃されて待機させられる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の一実
施の形態を説明すると、図において示される符号1は例
えば廃油、生ゴミ・雑芥その他の一般廃棄物、プラスチ
ック、ゴム、金属その他の産業廃棄物等の各種の廃棄物
を焼却処理するよう据え付けられている焼却炉である。
そしてこの焼却炉1で生じた排ガスは、サイクロン機構
10によって煤塵等が除去された後に排煙路19を経て
排ガス洗浄塔20内に排気され、この排ガス洗浄塔20
内で噴射供給される吸着水液によって洗煙、冷却され、
またこの吸着水液中に溶解混入されている吸着剤によっ
て排気ガス中に含まれていた有害物質等が除去され、更
に除湿された状態で大気に放出されるようになってい
る。なお焼却炉1自体は各種廃棄物を焼却したり、燃料
等を燃焼したりしている既存の各種の焼却施設、焼却装
置、燃焼装置等のもののいずれであってもよく、それら
を改良することなく本発明方法、装置が実施使用できる
ようになっている。また焼却炉1自体は、投入口、1乃
至複数の燃焼室、更には送風機等を備えた従来から公知
のものであり、必要があれば焼却・燃焼の効率を向上さ
せる各種の付帯設備が付設される。
【0011】図示にあっての焼却炉1及びサイクロン機
構10は一体化された構成のものとしてあるも焼却炉1
とサイクロン機構10とを相互に分離独立した構成のも
のとすることも可能であり、いずれとするかは任意に選
定できるものである。サイクロン機構10自体は、焼却
炉1からの排ガスが流入される流入口12を耐火・耐熱
性の機壁11の上部側位に接線方向で開口形成し、下方
に至るに伴ない次第に小径となるテーパー内側面となっ
ている円錐壁13を機壁11内に形成すると共にこの円
錐壁13下方には排出口14を開閉自在に形成し、また
上方には機壁11中心部に連通して位置されていて、排
ガス洗浄塔20に通じる内筒15を設けて成るものであ
る。こうすることで焼却炉1からの排ガス中に含有され
ている煤塵、有害粒子等の多くは円錐壁13によって排
出口14側に落下されて分離、捕捉され、排出処理され
るものとしてある。
【0012】このサイクロン機構10における内筒15
は、このサイクロン機構10において煤塵、有害粒子等
が分離された後の排ガス分を排ガス洗浄塔20内に排気
案内させるよう、筒状の排煙路19を介して排ガス洗浄
塔20に連通されている。この排ガス洗浄塔20は焼却
炉1、サイクロン機構10から排気される排ガスを上部
から導入し、その下部に至る間に吸着水液によって排ガ
スを洗浄すなわち洗煙し、またそれによる冷却作用によ
って急速に冷却し、また吸着水液中に溶解混入されてい
る吸着剤、例えば後述する医王石等を粉末状にした吸着
剤によって排ガス中の有害成分等を吸着溶解すると共に
その吸着・汚染後の吸着水液を排液・汚染水等として排
水する一方、排ガス中の水分、有害成分等を分離除去
し、また排気される排ガス中から蒸気成分を除去して排
気するようになっている。
【0013】すなわちこの排ガス洗浄塔20は、サイク
ロン機構10からの排ガスを導入するガス導入口21を
上部に有し、吸着剤が混入されている吸着水液を噴射し
て排ガス中の有害成分等を溶解すると共に、有害成分等
を溶解した排液・汚染水液と排ガス分とを分離し、排液
等は排ガス洗浄塔20外に排水させ、排ガス分は排気さ
せる排ガス処理機構30と、固形状の吸着体61によっ
て排ガス中の有害成分等を吸着するフィルター機構50
とを上下に適数段にして例えば上下方向で交互にして内
部に配設し、また排ガス分を排気するガス導出口22を
下部に有して成るものである。排ガス洗浄塔20自体は
ほぼ水密構造のものとして周囲壁によって例えば中空円
柱状に囲繞形成され、支柱材等の適当な支持手段によっ
て鉛直方向に沿った塔状に支持形成されていて、上端に
ガス導入口21が開口形成されている上部は下方に至る
に伴ない次第に大径になって塔本体部に連続し、この塔
本体部の下方から連通配置してある排風機26に連続す
るガス導出口22が開口形成されている下部は下方に至
るに伴ない次第に小径になっているものである。
【0014】そして図示にあっての排ガス洗浄塔20内
部には、その上部に第1の排ガス処理機構30と第1の
フィルター機構50とを上下にして、更にその下方に第
2の排ガス処理機構30と第2のフィルター機構50と
を同様に上下にして夫々配設した2段構成のものとして
ある。なおこれらの排ガス処理機構30、フィルター機
構50夫々は上下で段状に配置される構成となっている
も、それらは全く同様に構成されているから以下の説明
においては特に断らない限り同一のものとして説明され
る。なおもとより図示例のようなこれらの2段構成を1
段構成のものとしたり、3段以上の多段構成のものとし
たりすることも可能であり、それらの選定は任意であ
る。
【0015】排ガス処理機構30自体は図2乃至図5に
示すように、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜して塔
本体部内周面に固着支持されているドーナツ板状の上部
スカート32に、上部が閉塞板33によって閉塞されて
いる上部筒34を連設形成した上部閉塞ガイド部31
と、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜して塔本体部内
周面に固着支持されているドーナツ板状の下部スカート
36に、多数の通気透孔38が開穿されている蓋板37
が上部に設けられている下部筒39を連設し、上部閉塞
ガイド部31の下方に配置して上部閉塞ガイド部31と
の間で排ガス分のガス流路40を形成している下部流出
ガイド部35と、上部閉塞ガイド部31における上部ス
カート32に開口形成された排気口41と、下部流出ガ
イド部35における下部スカート37の外周部である塔
本体部の側壁に開口形成された排液口42と、上部閉塞
ガイド部31、下部流出ガイド部35夫々の上方から吸
着水液を噴射する噴射ノズル45とを備えているもので
ある。
【0016】すなわち二重筒状の配置形成と成る上部閉
塞ガイド部31と下部流出ガイド部35とで、ガス導入
口21から導入された排ガスに対してこれに噴射ノズル
45から噴射供給される吸着剤が混入されている吸着水
液を排ガス処理機構30自体における流路構成と共に満
遍なく接触し交じり合うようにすることで、排ガス中の
有害成分等を溶解した排液等と排ガス分とに分離し、排
ガス分はフィルター機構50によって再び分離処理し、
排液等は排液口42から排ガス洗浄塔20外に排出する
ものである。なお上部閉塞ガイド部31、下部流出ガイ
ド部35等は好ましくは耐腐食性等が考慮された素材に
よって形成されていて、排ガス中の有害成分、溶解され
た排液、汚染水液等による腐食作用等から十分に保護さ
れたものとしておくものである。
【0017】上部閉塞ガイド部31自体は、ガス導入口
21から導入される排ガスを塔本体部内における外周側
に分散させて塔本体部内側面に沿って下方に案内させ、
上部スカート32上面に沿ってこの上部スカート32周
縁部に分散形態で配置形成された排気口41夫々に導く
ものである。また排気口41自体は図4に示すように、
上部スカート32周縁部に上部スカート32の中心側が
円弧縁となる扇形状に開穿されて成り、例えば相互に等
間隔で8個にして配列してある。なおこの上部閉塞ガイ
ド部31における閉塞板33の周縁に上部筒34外径に
比し大きく外方に伸びるフランジ状の分散スカート33
Aを突設形成することで、この分散スカート33A及び
閉塞板33によって排ガスを周囲に分散させるものとし
て吸着水液との接触の効率性、良好性等を向上させて下
方に円滑に案内させるようにすることもできる。
【0018】一方、下部流出ガイド部35自体における
下部スカート36は上部閉塞ガイド部31における上部
スカート32とほぼ平行にしてその下方に、下部筒39
は上部閉塞ガイド部31における上部筒34に比し小径
にしてその内方に夫々配置されており、その間の空隙部
分が排ガスを下部筒39上部の蓋板37に至るように上
昇案内させるガス流路40としてある。また蓋板37に
開穿してある通気透孔38は図5に示すように、例えば
この蓋板37の中心側では大径にし、周縁側では小径に
して複数で配列するものとしてあるも、その径、開穿
数、配列位置等はこれらに限定されるものではなく、排
ガスの流速抵抗を増大させることで吸着剤との接触、そ
れへの吸着作用が良好なるようにされていればよいもの
である。
【0019】噴射ノズル45は、排ガス洗浄塔20内に
おける排ガス処理機構30自体で排ガスを洗浄、洗煙す
るものとして吸着剤が溶解混入されている吸着水液をシ
ャワー状に噴射するものであり、その吸着水液は後述す
る分離濾過機構70によって清浄化され、また新たに供
給補充される吸着剤が混入された水道水等の水によるも
のである。図示にあっては、上段に配置の第1の排ガス
処理機構30においてはガス導入口21直下に位置させ
て上部閉塞ガイド部31の閉塞板33上方に、また下段
に配置の第2の排ガス処理機構30においては同じく上
部閉塞ガイド部31の上部スカート32上方に、更に上
部閉塞ガイド部31の上部スカート32と下部流出ガイ
ド部35の下部スカート36との間に位置させて、塔本
体部側壁に例えば塔本体部の4方向あるいは8方向から
所定圧力で吸着水液を噴射するように夫々配置すること
で形成してある。なおこの噴射ノズル45においての噴
射方向は塔本体部内での排ガスに満遍なく噴射されるよ
うにされればよいから側方、下方更には上方等の所定向
きに設定されるものである。
【0020】排液口42は下部流出ガイド部35におけ
る下部スカート36上面に対応して塔本体部側壁に開口
形成されており、下部スカート36上で流下する排液を
下部スカート36上で滞留させることなく排ガス洗浄塔
20外に速やかに排出させるものである。そして排液口
42に接続した排液管46を経て、切替弁47にて流路
が分岐第1排液管46A、分岐第2排液管46Bのいず
れかに切り替えられて後述する分離濾過機構70におけ
る第1濾過タンク71あるいは第2濾過タンク91に排
水供給され、これらの濾過タンク71,91…によって
清浄化された後、吸着水液として噴射ノズル45から排
ガス洗浄塔20内に再び噴射されることで循環するよう
にしてある。
【0021】またフィルター機構50は、各種の吸着体
61を内部に充填してあるフィルター盤58を上下に積
層状にして着脱・交換自在に配装したものであり、吸着
体61としては例えば塊状、粒状等を呈する麦飯石、活
性炭、後述する医王石等が予定されているものである。
このフィルター機構50自体は図2、図5、図6に示す
ように、排ガス洗浄塔20自体における塔本体部の側壁
内周面に沿って固定されているガイドレール51と、こ
のガイドレール51上を転動するキャスター57が下面
に配列されている円筒枠状で、中央支柱53から放射状
に配列されることで複数に区画されていると共に上下に
複数段に配置形成された複数の区分棚フレーム54によ
って上下に、また平面で複数に区画された収納部55を
有するフィルターフレーム52と、収納部55夫々に着
脱・交換自在に配装される吸着体61が内部に充填され
ているフィルター盤58と、塔本体部側壁に開口形成さ
れ、フィルター盤58を出し入れさせる開閉自在な交換
口65とを備えて成るものである。なお図中符号67は
このフィルター機構50の上下を区画している仕切盤で
あり、この仕切盤67には排ガス分を流通させる排気透
孔68が開穿されている。
【0022】ガイドレール51は図7に示すように、例
えば断面でほぼL字状のいわゆるアングル鋼材を塔本体
部側壁内周面に溶接等によって固着することで構成され
ており、このフィルター機構50におけるフィルターフ
レーム52、フィルター盤58等の重量を支持するに十
分な強度を備えたものとされ、フィルターフレーム52
のキャスター57を円滑に転動させることでフィルター
フレーム52自体を平面上で自在に転回できるようにし
てある。
【0023】フィルターフレーム52自体は、収納部5
5に収納支持したフィルター盤58夫々の上下方向で排
ガスが流れるように上下部が開放されており、また交換
口65においてフィルター盤58を出し入れさせるよう
に周側部に開口部分が形成されているものとして塔本体
部内径にほぼ対応した外径を有する円筒枠状に構成され
ており、底部の周縁部における円環状の枠部材56の底
面にキャスター57が付設されている。図示にあっての
フィルターフレーム52は前記した種別の異なる3種類
の吸着体61が各別に充填されるフィルター盤58を上
下で3段に分けて配装できるように中央支柱53を中心
とした上下の3段構成のものとしてある。そして各段に
おいての放射状の区分棚フレーム54が中央支柱53と
周縁部の円環状の枠部材との間に装架されており、この
区分棚フレーム54によってフィルター盤58の周縁部
が載置されることでフィルター盤58を支持する平面か
ら見て扇状の収納部55を形成しているのである。なお
図示にあっての収納部55は円形状の一平面で6分割さ
れた1/6円弧の扇状に形成されていて、後述する交換
口65においての出し入れの容易性を考慮してある(図
6参照)。
【0024】フィルター盤58は多数の透孔が開穿され
ているいわゆるパンチングボード製の扁平扇状のフィル
ターボックス59に粒状、小石状、塊状等の固形化され
た吸着体61を収納したものであり、フィルターボック
ス59自体には吸着体61の交換、補充等のための開閉
・着脱自在なパンチングボード製の蓋板が設けられてい
る。吸着体61自体は前記のように麦飯石、活性炭、医
王石等のものとされ、フィルターフレーム52における
各段に収納保持されるフィルター盤58において上下層
で夫々が異なる吸着体61となっているものとされる場
合に限らず、フィルター盤58自体内への充填時に各吸
着体61が混在されているものとされることもある。
【0025】交換口65は塔本体部側壁に、フィルター
機構50位置の高さに対応して開口形成されており、収
納部55外周縁幅員及びフィルター機構50自体の高さ
等に比し小さくはない幅員、高さを有するものとして設
けられ、この交換口65自体をしっかりと密閉状に閉塞
する揺動自在な交換蓋板66によって開閉されるものと
なっている。
【0026】なお図示にあってのフィルター機構50は
前記したように排ガス処理機構30と対となってこれの
下方に配置されるものとなっているも、場合によっては
排ガス処理機構30があるいはフィルター機構50が夫
々で単独で配置使用されることもある。そしてフィルタ
ー機構50を経て排ガスは、複数段に構成されるときで
の上段側では下段側の排ガス処理機構30、フィルター
機構50夫々に排気され、また最下段のフィルター機構
50からの排ガスはガス導出口22から排ガス洗浄塔2
0外に排気されるものとなっている。
【0027】このようにして構成されたフィルター機構
50においては、上方配置の排ガス処理機構30から排
気された排ガス中の有害成分、蒸気分等を除去吸着する
のであり、吸着することで汚染されたフィルター盤58
は開放される交換口65を経てフィルターフレーム52
自体の転回操作と共に排ガス洗浄塔20外に取り出さ
れ、所定の方法によって洗浄され、また例えば天日乾燥
された後に、更には必要があれば吸着体61の交換、補
充が行なわれて再度排ガス洗浄塔20内に装入セットさ
れるものである。
【0028】そして排ガス処理機構30における排液口
42から排出される排液は、排液口42に接続された排
液管46を介して排ガス洗浄塔20外に配置されている
分離濾過機構70に排水案内される。そしてこの分離濾
過機構70においては、例えば3日毎の一定日数で順次
に交換されながら使用されるよう、いずれか1基が浄化
処理に使用されているときは他のものが浄化処理を停止
して清掃されるものとなって複数で設置される濾過タン
ク71,91…によって清浄化されるようになってい
る。そのためこの分離濾過機構70は、排液口42から
の排液管46の流路が切り替えられる第1分岐排液管4
6A、第2分岐排液管46B等を介して排水される吸着
排液がシャワー状に流入落下されるよう上部が開口され
ていて、底部に傾斜形成された案内斜面72の最下位部
に沈殿溝73を連続して設けると共に、内部を攪拌する
攪拌手段75を設けて成る複数の濾過タンク71,91
…と、これらの濾過タンク71,91…内の浄化水を排
ガス洗浄塔20の排ガス処理機構30における噴射ノズ
ル45に戻す汲上手段78と、またこれらの濾過タンク
71,91…夫々に跨って配置され、浄化処理停止中の
濾過タンク71,91…中の浄化処理液を汲み上げ、濾
過した後に再び濾過タンク71,91…夫々に戻す濾過
槽81と、濾過タンク71,91…夫々の沈殿溝73に
連繋した沈殿物除去手段85とを備えている。
【0029】第1、第2の濾過タンク71,91…夫々
は平面でほぼ矩形状を呈するほぼ同一の水槽構造のもの
として形成されており、本明細書においてはいずれも同
符号にて説明される。そしてその底部においていずれか
一方の側縁部側から他方の側縁部側に至るに伴ない次第
に下方傾斜していることで案内斜面72を形成してお
り、この案内斜面72の最下位部に案内斜面72自体に
ほぼ直交するようにして沈殿溝73を形成してあるもの
で、図示例にあっての案内斜面72は左右で対称的にし
て形成することで濾過タンク71,91…のほぼ中央部
に沈殿溝73が配置形成されている(図8参照)。なお
図中符号74は濾過タンク71,91…上に位置させて
排液管46端部に接続したシャワーノズルである。
【0030】攪拌手段75は濾過タンク71,91…上
に配置した攪拌モータ76のモータ軸に、濾過タンク7
1内の排液中で回転する攪拌羽根77を連結したもので
あり、ゆっくりと回転させることで排液を攪拌して吸着
剤との接触作用を増大させ、排液中の有害成分を吸着剤
に凝集させ、案内斜面72上面に沿って移動させて沈殿
溝73に沈殿させるものとしてある。
【0031】濾過槽81は、濾過タンク71,91…夫
々に跨る槽本体内部に濾過手段82を装入すると共に、
濾過タンク71,91…夫々内の浄化後の浄化水中に至
るよう濾過タンク71,91…の内部に挿入されてポン
プアップする汲上管83A,83B…を濾過手段82上
部に、この濾過手段82によって濾過清浄後の清浄水を
濾過タンク71,91…内に戻す戻し管84A,84B
…を濾過手段82下部に夫々連結したものである。また
濾過タンク71,91…夫々における汲上管83A,8
3B…、戻し管84A,84B…夫々には開閉弁を設け
ていずれか一方の濾過タンク71(91)内の浄化水を
選択処理できるようにしてある。なお図示例にあっては
2基の濾過タンク71,91を例えば3日間毎に、一方
では排液を浄化処理中とし、他方ではその浄化処理を停
止して濾過槽81との間の循環によって浄化水を清浄処
理中とするように構成してあるも、3基以上の濾過タン
ク71(91)を設置して同様に順次に切り替え交代し
ながら排ガス洗浄塔20から排水される排液を処理する
ものとしてもよいのである。
【0032】沈殿物除去手段85は図9に示すように、
濾過タンク71,91…夫々における沈殿溝73底部に
配した、底面が傾斜している排出案内溝86と、この排
出案内溝86の低位置から接続した開閉弁87Aが付設
されている排出管87を介して連設した沈殿物貯留容器
部88と、この沈殿物貯留容器部88下方に連設した開
閉弁89Aが付設されている排出除去管89とを備えて
いる。この沈殿物除去手段85自体は、濾過タンク7
1,91…夫々の内部で沈殿凝集される沈殿物を濾過タ
ンク71,91…外に排出するのであり、排液の濾過、
浄化によって生じる汚泥状の沈殿物の一定量を、開閉弁
89Aが閉塞されているときに例えば処理中の毎日の一
定時間毎に開閉される開閉弁87Aによって沈殿物貯留
容器部88内に自重で排出案内し、適当時間の経過で湿
気分が除去された後に開放される開閉弁89Aによって
外部に排出するものとしてある。そして排出後の汚泥状
の沈殿物は焼却炉1内に投入、焼却させたり、高温溶融
炉内に投入、溶融処理してスラグ化するようにしてあ
る。なお排ガス中に含まれる塩素化合物、塩素は吸着剤
によって分解されて吸着排液として除去されるものであ
る。なお図中符号89Aは排湿管である。
【0033】この分離濾過機構70自体は排ガス洗浄塔
20内に配置の複数段の排ガス処理機構30夫々におけ
る排液口42に接続した排液管46によって、夫々の排
ガス処理機構30に対応した別個のものとして配置構成
されるものとすることも可能であり、いずれの形態とす
るかは任意に選定できる。
【0034】またこの分離濾過機構70によって吸着剤
等が沈殿、除去されることで濾過された吸着水液は汲上
手段78によってポンプアップされて吸い上げられ、加
圧されると共に吸着剤補充手段79Aによって吸着剤が
補充され、また水補給手段79Bによって水道水等が補
給された後に排ガス洗浄塔20における排ガス処理機構
30の噴射ノズル45夫々に供給されるものであり、外
部にそのまま排水させることなく循環、再使用されるも
のとしてある。
【0035】また排ガス洗浄塔20における適数段の排
ガス処理機構30、フィルター機構50等を経て浄化さ
れた排ガスは、ガス導出口22に接続してある筒状の排
気路25に設けてある排風機26によって半ば強制的に
排ガス洗浄塔20外に導出され、更に排風機26後方に
接続の排気煙突27を経て大気に放散されるものとして
ある。このときの排風機26自体は、排ガス洗浄塔20
内を負圧にして前記焼却炉1、サイクロン機構10夫々
の排ガスを排ガス洗浄塔20内に導入させるに足りる排
風能力を備えたものとされ、排ガス洗浄塔20内、特に
排ガス処理機構30、フィルター機構50夫々の内部で
の排ガスの流れを円滑にするようにしている。
【0036】なお排ガス洗浄塔20におけるガス導出口
22には、その上方に配置されている排ガス処理機構3
0ないしフィルター機構50から流出されるタール分等
を排出させる排出口28が開口形成されており、この排
出口28から排出されたタール分等は例えば焼却炉1に
よって焼却されるものとしてある。
【0037】しかして吸着水液中に混入される吸着剤、
フィルター機構50におけるフィルター盤58内に充填
される固形状の吸着体61の一つ夫々は、石川県と富山
県との県境である金沢市近郊の医王山系(イオウゼンケ
イ)連峰の裾野である小菱池周辺で産出される学名が石
英閃緑袴岩(いわゆる医王石(イオウセキ)/グリーン
タフ/ミネラル鉱石「ペガサス」と称されている)であ
る岩石を破砕して粉末状に、あるいは塊状ないしは顆粒
状等にしたものを使用することが予定されており、その
成分は、通商産業省軽工業局の分析によれば表1に示す
通りのものである。
【表1】
【0038】すなわち本発明における本実施の形態に使
用される上述の吸着剤、吸着体61として利用される医
王石は、大きく分けると3つの基剤から成っており、第
1のものはグリーンと呼ばれる海底隆起物の海緑石、第
2のものはブラックと呼ばれる火山岩ガラス鉱石、第3
のものは数億年を経過した貝化石夫々であり、これらの
3種の純天然組成の基剤を複合することによる生じる種
々な効果は計り知れないものがあり、現在の科学分析能
力では解明できない様々の生命体にとって必須といわれ
る稀有元素を含有しているものである。この医王石を吸
着剤、吸着体61にとして使用するとき、アンモニア、
亜硝酸性等の塩素、遊離性塩素、シアン、アノン等の化
合物の処理作用があることも認められ、PCB、ダイオ
キシン類等の有害物質についても同様な吸着処理作用を
発揮することが確認されているものである。
【0039】次に以上のように構成された実施の形態に
おいて、これによって一般廃棄物、産業廃棄物その他の
各種の廃棄物を焼却する焼却炉1において、それから生
じる各種の有害成分等を含有する排ガスを処理する場合
を説明する。焼却炉1からサイクロン機構10内にその
流入口12から排ガスが導入されると、排風機26の排
風作用による排ガス洗浄塔20内の負圧とも相俟ち、粗
い煤塵等は遠心力によって円錐壁13側に分級されて下
方の排出口14側に落下案内、集積され、分級後の排ガ
スはその微粒の煤塵等と共に旋回しながらその中心側に
押しやられて上部の内筒15から排出される。
【0040】そして排ガス洗浄塔20内にそのガス導入
口21を経て導入されると、上下で適数段で配装されて
いる排ガス処理機構30における噴射ノズル45から噴
射された吸着剤が混入されている吸着水液によって洗
煙、冷却され、上部閉塞ガイド部31、下部流出ガイド
部35から成る二重構造によって形成されている排気口
41、ガス流路40、通気透孔38等を経ることで排ガ
ス中の有害成分と吸着水液中の吸着剤とが接触し、有害
成分を溶解吸着した排液・汚染水液等は排液口42によ
って外部に排水され、排液管46を経て分離濾過機構7
0に排出されるのである。すなわち吸着水液中に混入さ
れている粉末状の石英閃緑袴岩である吸着剤は排ガス中
の有害物質であるPCB、ダイオキシン類その他を吸着
して、また吸着水液自体がダイオキシン類、塩素等を吸
着溶解して排液となって排ガス処理機構30における排
液口42から分離濾過機構70に排水される。
【0041】そしてこの排ガス処理機構30内で排ガス
中の有害成分等が吸着水液によって吸着除去された後の
排ガス分はフィルター機構50におけるフィルター盤5
8夫々を順次に経ることで有害成分等がフィルター盤5
8内の吸着体61に吸着除去され、清浄なものとなるの
であり、このように排ガス洗浄塔20内で上下で段状に
配装される複数の排ガス処理機構30、フィルター機構
50によって排ガスは一層清浄化されて排気路25、排
気煙突27を経て大気に放出されるのである。なおフィ
ルター機構50内の分割構成のフィルター盤58は、適
当時間の経過毎に交換口65の開閉によって排ガス洗浄
塔20外に取り出され、例えば分離濾過機構70の濾過
タンク71内で簡単に洗浄された後に天日等によって乾
燥させることで吸着能力を回復させて再使用する。
【0042】一方、分離濾過機構70に排水案内、流下
された有害成分等が吸着されている吸着剤を含有してい
る吸着排液等は、濾過タンク71(91)内で攪拌手段
75による緩やかな攪拌によって吸着剤に有害成分等が
更に凝集され、放置されることでその吸着剤成分が沈殿
溝73内に沈殿させる。そして適当時間例えば毎日の一
定時に開放操作される沈殿物除去手段85によって濾過
タンク71(91)外に除去されて例えば焼却炉1内に
投入焼却され、あるいは溶融炉内で溶融処理してスラグ
化されるのであり、このようにして濾過清浄化された吸
着水液は汲上手段78によって汲上げられ、吸着剤補充
手段79Aによって吸着剤が補充され、79Bによって
水等が補給された後に加圧されて噴射ノズル45を経て
排ガス洗浄塔20内に再度噴射され、再使用されるよう
循環されるのである。
【0043】またこの分離濾過機構70においては、複
数の濾過タンク71,91…を交代しながら順次に使用
するのであり、排液管46に設けた切替弁47による流
路の切替操作によって例えば週の前半では分岐第1排液
管46Aを経て第1の濾過タンク71に排液を案内流下
させて浄化し、その浄化水を汲み上げて再度排ガス洗浄
塔20内に噴射させる一方では,第2の濾過タンク91
は浄化処理を停止させておいて濾過槽81との間での循
環によって内部の浄化水を清浄化させ、また場合によっ
ては清掃して次回の浄化処理のための準備、待機したも
のとするのである。そして週の後半では切替弁47によ
る流路の切替操作によって分岐第2排液管46Bを経て
第2の濾過タンク91に排液を案内流下させて浄化し、
その浄化水を汲み上げて再度排ガス洗浄塔20内に噴射
させる一方では,第1の濾過タンク71は浄化処理を停
止させておいて濾過槽81との間での循環によって内部
の浄化水を清浄化させ、また場合によっては清掃して次
回の浄化処理のための準備、待機したものとするのであ
る。
【0044】しかして以上に説明した実施の形態におけ
る除去方法、除去装置を実施した際の排ガス等の処理前
と処理後とでの排ガス中の有害成分、すなわちダイオキ
シン類等の測定結果を処理前のものは表2として、処理
後のものは表3として示す。これによると、焼却炉1か
らの排ガス中の煤塵はサイクロン機構10にて分級除去
された後で、700〜800℃の排ガスが60〜70℃
に急速冷却されることでその洗浄、洗煙処理中にダイオ
キシン類は生成されず、また生成されることがあっても
吸着剤によって吸着除去されるのである。特に有害とさ
れているダイオキシン類のほとんどが除去され、また塩
化水素濃度もほぼ1/10に低減されたことが明らかに
されている。また通常は水冷方式による場合に、排ガス
中の水分量が多くなることでダイオキシン類が水分に混
じって排出されると共に、70℃以下になると再生成さ
れることもないのである。
【表2】
【表3】
【0045】なおこの測定結果では、計量の対象はダイ
オキシン類(ポリ塩化ジベンゾ−p−ジオキシン(PC
DD)及びポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF))であ
り、計量方法は廃棄物処理におけるダイオキシン類測定
分析マニュアルによったものである。また実測濃度はダ
イオキシン類濃度(ng/Nm3)、換算濃度はダイオ
キシン類濃度O2=12%換算値(ng/Nm3 atO
2=12%)、C=((21−12)/(21−Os)
・Cs) (Os=9.9%)、毒性等量は2,3,
7,8−T4CDD毒性等量(ng−TEQ/Nm3)、
毒性等価係数はInternational−TEFを
適用、定量下限値はT4CDD,T4CDF;0.008
(ng/Nm3) P5CDD,P5CDF;0.008
(ng/Nm3) H6CDD,H6CDF;0.02
(ng/Nm3) H7CDD,H7CDF;0.02
(ng/Nm3) O8CDD,O8CDF;0.04
(ng/Nm3)、Total PCDDs+Tota
l PCDFs=T4CDDs+P5CDDs+H6CD
Ds+H7CDDs+O8CDD+T4CDFs+P5CD
Fs+H6CDFs+H7CDFs+O8CDFである。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているか
ら、一般上、産業上の各種廃棄物の焼却、更には発電、
暖房その他のための燃料の燃焼等によって生じる排ガス
中の有害成分等を確実に除去してクリーンな状態となし
て大気に放散できるのである。特に排ガス中に含まれる
煤塵等はサイクロン機構10によって分級除去され、し
かもその分級除去処理後に排ガス洗浄塔20によって排
ガスを洗浄、洗煙するから、その排ガス処理機構30を
経ることで吸着水液中の吸着剤に有害成分等を効率的に
吸着凝集でき、またフィルター機構50を経ることで残
余の有害成分、蒸気分等を除去し、湿気分を少なくして
排出できるものである。また煙、不快臭等を生じさせず
に大気中に冷却放散できるばかりでなく、処理中では外
部から遮断された閉塞処理として周囲に有害成分等を飛
散させることなく周囲環境の保全をも図り得ると共に除
去した有害成分は高温の溶融焼却炉等で溶融処理して無
害なスラグ状となしてレンガその他の土木・建築用資材
等としての再利用をも可能とさせるものである。
【0047】すなわちこれは本発明において、排ガス中
からサイクロン機構10によって煤塵等を除去した後に
導入される排ガス洗浄塔20内では、その排ガス処理機
構30で吸着剤が混入された吸着水液によって洗煙、洗
浄して吸着剤に有害成分等を吸着し、吸着後の排液は除
去排水し、またフィルター機構50で固形状の吸着体が
充填された適数のフィルター盤58を順次に経ることで
吸着体61に有害成分を吸着し、また分離濾過機構70
では排液中の吸着後の吸着剤は濾過、分離することで除
去し、除去後の浄化水は排ガス洗浄塔20に再度供給噴
射して循環使用するものとしたからであり、これによっ
て、例えば焼却後に生じるダイオキシン類その他の有害
物質の除去、クリーンとした排気の放散、クローズドシ
ステムとしたことの排液処理の安全性、有害物質等を吸
着凝集した吸着剤分の溶融処理による無害化等を図るこ
とができるのである。
【0048】また排ガス洗浄塔20における排ガスの冷
却、洗浄、洗煙の前処理として、サイクロン機構10に
よって排ガス中の煤塵等を遠心分離作用でその微粒子形
態のものまでをも分離除去できるから、排ガス処理機構
30、フィルター機構50等による吸着除去をもその負
担を少なくして容易に行なうことができる。
【0049】このサイクロン機構10からの排ガスが導
入される排ガス洗浄塔20は、分離濾過機構70から供
給される吸着水液を排ガス処理機構30における噴射ノ
ズル45からシャワー状に噴射させるようにしてあるか
ら、ガス導入口21から導入された排ガスを急速に冷
却、洗煙し、しかも急速に冷却することで排ガス中にベ
ンゼン環、塩素成分等が含有されていてもダイオキシン
類の発生を少なくし、また発生しても吸着剤によって吸
着して排液・汚染水としてフィルター機構50、分離濾
過機構70等によって無害化の後処理が行なわれるので
ある。
【0050】しかも排ガス洗浄塔20内に配した排ガス
処理機構30は、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜し
ている上部スカート32に、上部が閉塞されている上部
筒34を連設形成した上部閉塞ガイド部31と、外周に
至るに伴ない次第に下方傾斜している下部スカート36
に、通気透孔38が開穿されている蓋板37が上部に設
けられている下部筒39を連設し、上部閉塞ガイド部3
1との間で排ガス分のガス流路40を形成している下部
流出ガイド部35と、上部スカート32に開口形成され
た排気口41とを設けて成るから、ガス導入口21から
導入された排ガスは、排ガス洗浄塔20内においての上
下方向の蛇行形態として下方への急激な落下を抑制し、
また外周側から内周側に流れるものとなる適度に設定さ
れた流動抵抗と相俟ち、噴射ノズル45から噴射される
吸着水液との接触を極めて高くして効率的に行なわせ、
排ガス中の有害成分を確実に吸着するのである。特に下
部筒39上部には通気透孔38が開穿されている蓋板3
7が設けられているから、ガス流路40内を上昇する排
ガスが下部筒39内を流下するときの流動抵抗を大きく
して吸着剤に対する有害成分等の接触を良好なものとし
ているのである。
【0051】またこの排ガス処理機構30には、その下
部流出ガイド部35における下部スカート37の外周部
である塔本体部に排液口42を開口形成してあるから、
吸着剤によって有害成分を吸着することで汚染された吸
着排液、汚染水等は、排ガス処理機構30下方に配置の
フィルター機構50に流れ込まないようにすることがで
き、フィルター機構50に対する湿気分の浸入を極力防
止することができる。
【0052】一方、排ガス洗浄塔20内に配置のフィル
ター機構50は、放射状に配列され、上下に複数段に配
置形成された複数に区画された収納部55を有する円筒
状のフィルターフレーム52における収納部55夫々に
着脱・交換自在に配装される吸着体61が内部に充填さ
れているフィルター盤58を備えているから、フィルタ
ー盤58を順次経ることで、フィルター盤58内に充填
した吸着体61によってガス成分中に残存する有害成分
更には湿気分を吸着除去でき、清浄、乾燥した無害化さ
れた状態で大気に放散できるものである。
【0053】またこのフィルター機構50内に段状に配
装したフィルター盤58は分割構成され、排ガス洗浄塔
20自体の塔本体部側壁には、フィルター盤58を出し
入れさせる開閉自在な交換口65が開口形成されている
から、有害成分等を吸着した吸着体61等は、フィルタ
ー盤58自体を排ガス洗浄塔20内から取り出し、分離
濾過機構70の濾過タンク71、91内で簡単に洗浄し
た後に例えば天日で乾燥させることでその吸着能力を回
復でき、所定の吸着能力を常時維持できる等のメンテナ
ンスを容易に行なうことができる。特に、フィルター盤
58を収納するフィルターフレーム52の下面には、排
ガス洗浄塔20自体の塔本体部の側壁内周面に沿って固
定されているガイドレール51上を転動するキャスター
57が配列されているから、フィルターフレーム52を
排ガス洗浄塔20内で旋回できることで、塔本体部側壁
に開口形成された開閉自在な交換口65を経てフィルタ
ー盤58を順次に出し入れでき、フィルター盤58自体
の出し入れ、交換その他を極めて容易に行なうことがで
きる。
【0054】更に排ガス洗浄塔20の排液口42から排
液される吸着排液、汚染水等は、これらが流入落下され
る濾過タンク71(91)を備えた分離濾過機構70に
案内されて処理されるものとしてあり、この濾過タンク
71(91)底部に傾斜形成された案内斜面72の最下
位部に沈殿溝73を連続して設けてあるから、濾過タン
ク71(91)自体の内部に設けた攪拌手段75による
ゆっくりとした攪拌作用と相俟ち、吸着排液中の有害成
分の吸着剤に対する凝集を助長促進させ、それを沈殿物
として沈殿溝73内に沈殿させることができる。
【0055】しかもそれらの沈殿物は、沈殿溝73底部
に配した排出案内溝86の低位置から接続した排出管8
7を介して連設した沈殿物貯留容器部88に付設した排
出除去管89から成る沈殿物除去手段85における開閉
弁87A,89Aの開閉操作によって外部に適当に除去
して取り除くことができ、例えば焼却炉1内に投入焼却
して無害化する溶融処理等を可能にし、更には建築・構
築材料として二次利用することも可能である。
【0056】また沈殿溝73内に集積後の沈殿物を除去
後の浄化水液は濾過清浄化されたものとなるから、吸着
剤更には水道水による水等を補充して汲上手段78によ
って排ガス洗浄塔20内に供給して排ガス処理機構30
の噴射ノズル45から噴射させるものとして再度使用
し、循環させるものとでき、装置外に排水させることが
ないクローズドシステムとして安全に処理使用できるも
のである。
【0057】この分離濾過機構70において、複数にし
て設置した濾過タンク71,91…夫々は、その少なく
とも1基を稼動させて浄化処理作業中とすることで排ガ
ス洗浄塔20内に対する吸着水液の供給を行なえるもの
とし、他のものを浄化処理が停止される状態として順次
に交代使用することができ、浄化処理が停止中のものは
濾過槽81によって浄化水を清浄化し、濾過タンク71
(91)自体を清掃するメンテナンス作業を簡単に行な
うことができるものである。例えば週の前後半でいずれ
か一方の濾過タンク71(91)を稼動させ、他方の濾
過タンク91(71)を停止させて内部の浄化水等は濾
過槽81との間で循環濾過させることにによって清浄化
でき、また濾過タンク91(71)自体も清掃すること
で次回の浄化のための準備として待機させることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略図である。
【図2】同じくサイクロン機構を示す縦断面図である。
【図3】同じく排ガス洗浄塔の内部機構を示す縦断面図
である。
【図4】同じく図3におけるA−A線断面図である。
【図5】同じく図3におけるB−B線断面図である。
【図6】同じく図3におけるC−C線断面図である。
【図7】同じくフィルター機構の縦断面図である。
【図8】同じく分離濾過機構の縦断面図である。
【図9】同じく分離濾過機構の濾過タンクにおける沈殿
物除去手段の断面図である。
【符号の説明】
1…焼却炉 10…サイクロン機構 11…機壁 12…流入口 13…円錐壁 14…排出口 15…内筒 19…排煙路 20…排ガス洗浄塔 21…ガス導入
口 22…ガス導出口 25…排気路 26…排風機 27…排気煙突 28…排出口 30…排ガス処理機構 31…上部閉塞
ガイド部 32…上部スカート 33…閉塞板 33A…分散スカート 34…上部筒 35…下部流出ガイド部 36…下部スカ
ート 37…蓋板 38…通気透孔 39…下部筒 40…ガス流路 41…排気口 42…排液口 45…噴射ノズル 46…排液管 46A…分岐第1排液管 46B…分岐第
2排液管 47…切替弁 50…フィルター機構 51…ガイドレ
ール 52…フィルターフレーム 53…中央支柱 54…区分棚フレーム 55…収納部 56…枠部材 57…キャスタ
ー 58…フィルター盤 59…フィルタ
ーボックス 61…吸着体 65…交換口 66…交換蓋板 67…仕切盤 68…排気透孔 70…分離濾過機構 71…第1濾過
タンク 72…案内斜面 73…沈殿溝 74…シャワーノズル 75…攪拌手段 76…攪拌モータ 77…攪拌羽根 78…汲上手段 79A…吸着剤
補充手段 79B…水補給手段 81…濾過槽 82…濾過手段 83A,83B
…汲上管 84A,84B…戻し管 85…沈殿物除
去手段 86…排出案内溝 87…排出管 88…沈殿物貯留容器部 89…排出除去
管 89A…排湿管 91…第2濾過
タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/70 53/77 Fターム(参考) 4D002 AA19 AA21 AC04 BA02 BA04 BA13 BA14 CA01 CA07 CA13 CA20 DA41 DA47 DA70 EA02 EA07 GA01 GA02 GB02 GB03 HA03 4D012 BA01 CA12 CB13 CD08 CD10 CE02 CE03 CF04 CF05 CG01 CH01 CK05 CK07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼等によって生じた排ガス中からサイ
    クロン機構によって煤塵等を除去した後に、吸着剤が混
    入された吸着水液によって洗煙、洗浄して吸着剤に有害
    成分等を吸着し、吸着後の排液は除去排水すると共に、
    固形状の吸着体が充填された適数のフィルター盤を順次
    に経ることで吸着体に有害成分等を吸着し、また排液中
    の吸着後の吸着剤は濾過、分離することで除去すること
    を特徴とした焼却炉等における排ガス等の有害物質の除
    去方法。
  2. 【請求項2】 吸着後の吸着剤を濾過、分離した吸着水
    液は、吸着剤を補充して再度供給、噴射する請求項1記
    載の焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去方法。
  3. 【請求項3】 排ガス発生源に接続したサイクロン機構
    と、このサイクロン機構からの排ガスを導入するガス導
    入口を上部に、排ガス中の有害成分等を除去したガス成
    分を排気するガス導出口を下部に夫々有し、吸着剤が溶
    解混入されている吸着水液の噴射によって排ガス中の有
    害成分等を吸着除去してその排液を排水すると共に、固
    形状の吸着体が充填されている適数のフィルター盤を内
    部に段状に配置して成る排ガス洗浄塔と、この排ガス洗
    浄塔から排水される有害成分等を融解含有している排液
    を濾過清浄化して、浄化水を排ガス洗浄塔に再び噴射供
    給し、また有害成分等を吸着した吸着剤を沈殿除去する
    分離濾過機構とを備えていることを特徴とする焼却炉等
    における排ガス等の有害物質の除去装置。
  4. 【請求項4】 サイクロン機構は、排ガス発生源からの
    排ガスが流入される流入口を機壁の上部側位に接線方向
    で開口形成し、下方に至るに伴ない次第に小径となるテ
    ーパー内側面となっている円錐壁を機壁内に形成すると
    共にこの円錐壁下方には排出口を開閉自在に形成し、ま
    た上方には機壁中心部に連通して位置されていて、排ガ
    ス洗浄塔に通じる内筒を設けてある請求項3記載の焼却
    炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  5. 【請求項5】 排ガス洗浄塔は、サイクロン機構からの
    排ガスを導入するガス導入口を上部に有し、吸着剤が混
    入されている吸着水液を噴射して排ガス中の有害成分等
    を溶解すると共に、有害成分等を溶解した排液・汚染水
    液と排ガス分とを分離し、排液等は排水させ、排ガス分
    は排気させる排ガス処理機構と、固形状の吸着体によっ
    て排ガス中の有害成分等を吸着するフィルター機構とを
    上下に適数段にして内部に配設し、また排ガス分を排気
    するガス導出口を下部に有して成る請求項3または4記
    載の焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  6. 【請求項6】 排ガス処理機構は、外周に至るに伴ない
    次第に下方傾斜して排ガス洗浄塔自体の塔本体部内周面
    に固着支持されている上部スカートに、上部が閉塞板に
    よって閉塞されている上部筒を連設形成した上部閉塞ガ
    イド部と、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜して塔本
    体部内周面に固着支持されている下部スカートに、多数
    の通気透孔が開穿されている蓋板が上部に設けられてい
    る下部筒を連設し、上部閉塞ガイド部の下方に配置して
    上部閉塞ガイド部との間で排ガス分のガス流路を形成し
    ている下部流出ガイド部と、上部閉塞ガイド部における
    上部スカートに開口形成された排気口と、下部流出ガイ
    ド部における下部スカートの外周部である塔本体部に開
    口形成された排液口と、上部閉塞ガイド部、下部流出ガ
    イド部夫々の上方から吸着水液を噴射する噴射ノズルと
    を備えている請求項3乃至5のいずれか記載の焼却炉等
    における排ガス等の有害物質の除去装置。
  7. 【請求項7】 フィルター機構は、排ガス洗浄塔自体の
    塔本体部の側壁内周面に沿って固定されているガイドレ
    ールと、このガイドレール上を転動するキャスターが下
    面に配列されている円筒枠状で、中央支柱から放射状に
    配列されることで複数に区画されていると共に上下に複
    数段に配置形成された複数の区分棚フレームによって上
    下に、また平面で複数に区画された収納部を有するフィ
    ルターフレームと、収納部夫々に着脱・交換自在に配装
    される吸着体が内部に充填されているフィルター盤と、
    塔本体部側壁に開口形成され、フィルター盤を出し入れ
    させる開閉自在な交換口とを備えている請求項3乃至6
    のいずれか記載の焼却炉等における排ガス等の有害物質
    の除去装置。
  8. 【請求項8】 分離濾過機構は、排液口から排水される
    吸着排液が流入落下されるよう上部が開口されていて、
    底部に傾斜形成された案内斜面の最下位部に沈殿溝を連
    続して設けると共に、内部を攪拌する攪拌手段を設けて
    成る濾過タンクと、この濾過タンク内の浄化水を排ガス
    洗浄塔内に戻す汲上手段と、また浄化処理停止中の濾過
    タンク中の浄化処理液を汲み上げ、濾過した後に再び濾
    過タンクに戻す濾過槽と、沈殿溝に連繋した沈殿物除去
    手段とを備えている請求項3乃至7のいずれか記載の焼
    却炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  9. 【請求項9】 濾過タンクは少なくとも1基が浄化処理
    中であるとき他は浄化処理を停止し、清掃処理されるも
    のとして交互に使用される複数にして配置構成してある
    請求項8記載の焼却炉等における排ガス等の有害物質の
    除去装置。
  10. 【請求項10】 沈殿物除去手段は、濾過タンクにおけ
    る沈殿溝底部に配した、底面が傾斜している排出案内溝
    と、この排出案内溝の低位置から接続した開閉弁が付設
    されている排出管を介して連設した沈殿物貯留容器部
    と、この沈殿物貯留容器部下方に連設した開閉弁が付設
    されている排出除去管とを備えている請求項8または9
    記載の焼却炉等における排ガス等の有害物質の除去装
    置。
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