JPH11165025A - 燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去装置 - Google Patents

燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去装置

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JPH11165025A
JPH11165025A JP9350083A JP35008397A JPH11165025A JP H11165025 A JPH11165025 A JP H11165025A JP 9350083 A JP9350083 A JP 9350083A JP 35008397 A JP35008397 A JP 35008397A JP H11165025 A JPH11165025 A JP H11165025A
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JP
Japan
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exhaust gas
adsorbent
shower
tower
filter
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JP9350083A
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Nobuhide Koga
信秀 古賀
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種廃棄物の焼却・燃焼等によって生じる排
ガス中のダイオキシン類、塩素、二酸化炭素等の有害成
分を確実に除去吸着してクリーンな状態で大気中に放散
し、既存の焼却炉でも簡単に設置でき、環境保全を図る
ようにする。 【解決手段】 排ガスを導入する排ガス分解塔10内
で、吸着剤を混入したシャワー液によって排ガスを洗
煙、冷却し、排ガス分解塔10内に段状に配置した複数
の堰盤21…夫々の落下孔22…を順次経ることで吸着
剤に有害成分を吸着させ、気液分離機構15にて分離し
たガス成分は吸着分離塔30内に排気導出し、吸着溶解
したシャワー排液は濾過装置50に落下させる。吸着分
離塔30内で、吸着剤を混入したシャワー液によって排
ガスを再度洗浄し、シャワー排液は濾過装置50に落下
させる一方、ガス成分を上昇させて吸着体43を充填し
たフィルター盤41を順次経ることで有害成分、湿気分
を吸着し、清浄にした排気を外部に排出する。濾過装置
50で濾過したシャワー液は吸着剤を補充し再使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば各種の産業廃
棄物を焼却処理するに際し発生する有害ガス、煤煙中に
含まれる有害煤塵、更にはダイオキシン類その他の有害
成分を吸着分離して除去し、清浄化、無害化できる燃焼
炉等における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除
去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から行なわれている例えばプラスチ
ック、ゴム、廃油、生ゴミ・雑芥等の各種の産業廃棄物
の焼却処理に際し焼却時に発生する排ガスを浄化する方
法として、吸着、吸収、拡散、遠心力の利用、乾燥、ガ
ス分析装置による制御、化学的浄化等によっているもの
である。例えば吸着法による場合の一方法では焼却後の
廃煙を導出させる排ガス煙路中に消石灰粉末を噴射混入
することで排ガス中に含有されている有害成分その他を
消石灰粉末に吸着させた後にフィルターによって濾過収
集しているが、ダイオキシン類等はこれが含まれたまま
で排気されるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ただ上述した消石灰粉
末による吸着方法では有害成分等を吸着収集したフィル
ター内の堆積物を最終的に処分しなければならず、例え
ばそれらを埋め立て処理した場合に、埋め立て後に地下
水への浸透等が生じるような処分が不完全なものである
と二次公害を発生させる虞れがあるものである。また堆
積物は高温の溶融焼却炉でスラグにする以外に焼却灰も
現在のところ再利用の方法がないために同様に最終的に
埋め立て処理されるとすれば同様な問題が生じるのであ
る。しかしながら埋め立て処理による場合に必要となる
埋め立て処分場は次第に少なくなっており、しかもその
設置も簡単には容認されない状況になっているのであ
る。
【0004】一方、燃焼処理によって処理する場合には
燃焼対象物が各種の廃棄物であるために燃焼過程ででき
た組成中に塩素、ベンゼン環、金属等が存在している場
合には、酸素の存在下で300℃前後となるときに必然
的にダイオキシン類等の猛毒の化学物質が発生している
のである。またその組成分が燃焼後で高温状態で大気中
に放散されるときにはその冷却過程中でダイオキシン類
が自然に形成されるものとなり、焼却、燃焼によって生
じる排ガス中の有害成分等を除去するに際し冷却しなが
ら処理する場合に上記の条件が満たされるときには処理
中に、更には処理後にダイオキシン類が生成されること
にもなり、従来の除去方法、装置ではこれらに十分に対
応できないものであった。しかも大気に放出された有害
成分等がその後降下されることで魚類、栽培物その他を
経て最終的に人体に蓄積されることで発癌の一因とな
り、催奇形性の問題も生じているのである。
【0005】また活性炭と水とを混合させて処理する方
法も提案されているも、水から塩素を除去するための二
次処理等のコストが掛かっており、その経済的負担が大
きいものとなっている。
【0006】このように地球環境保全の必要性からも、
また地球温暖化の原因とされている二酸化炭素の排出が
抑制されているから、大気中に有害ガス等を拡散させ
ず、また発生する焼却灰の廃棄処分も不要であることで
環境を破壊しない処理方式が望まれているのが現状であ
る。
【0007】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、各種廃棄物の焼却、燃料
の燃焼等によって生じる排ガス中の有害成分を確実に吸
着除去してクリーンな状態で大気中に冷却放散でき、し
かも処理中では外部から遮断された閉塞処理として周囲
の環境の保全をも図り得ると共に除去した有害成分は高
温の溶融焼却炉等で溶融処理して無害なスラグ状となし
てレンガその他の土木・建築用資材等としての再利用を
可能とさせると共に地球環境の保全を図ることができる
ような燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去方法
及びその除去装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係る燃焼炉等における排ガス等の有害物
質の除去方法にあっては、各種廃棄物等を焼却・燃焼し
た際に生じる排ガス中の有害成分を除去分離するもので
あって、吸着剤が混入されたシャワー液によって排ガス
を洗煙、冷却し、適数の堰盤21…夫々の落下孔22…
を順次経ることで吸着剤に有害成分を吸着し、シャワー
排液中の吸着剤は濾過、分離することで除去した後、吸
着剤を除去した後の排ガスを吸着剤が混入されたシャワ
ー液によって再度洗浄し、固形状の吸着体43が充填さ
れた適数のフィルター盤41を順次に経ることで吸着体
43に有害成分を吸着し、シャワー排液中の吸着剤は濾
過、分離することで除去し、更に排ガス中の湿気分を除
去するものである。吸着剤を濾過、分離したシャワー液
は、吸着剤を補充して再度供給、噴射することができ、
有害成分を吸着した吸着剤は、溶融処理してスラグ化す
ることができる。また上述した除去方法に使用される本
発明に係る燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去
装置にあっては、各種廃棄物等を焼却・燃焼した際に生
じる排ガスを導入する導入口11を上部に、排ガス中の
有害成分を溶解したシャワー排液を排水する排液口12
を下部に夫々有し、吸着剤が混入されたシャワー液を噴
射するよう内部にシャワーノズル13を配置すると共
に、多数の落下孔22…が開穿されている適数の堰盤2
1…を内部に段状に配装して成る排ガス分解塔10と、
この排ガス分解塔10から排気された排ガスを導入する
導入口32、排ガス中の有害成分を溶解したシャワー排
液を排水する排液口33夫々を下部に、また処理後の排
ガスを排気する排気口35を上部に夫々有し、吸着剤が
混入されたシャワー液を噴射するよう内部にシャワーノ
ズル34を配置すると共に、固形状の吸着体43が充填
され、多数の通気孔42が開穿されている適数のフィル
ター盤41を内部に段状に配置して成る吸着分離塔30
と、排ガス分解塔10、吸着分離塔30夫々の排液口1
2,33から排水されるシャワー排液を濾過し、有害成
分を分離除去する濾過装置50とを備えているものであ
る。堰盤21…夫々における落下孔22…は、上方位置
側に配置の堰盤21から下方位置側に配置の堰盤27に
至るに伴ない次第に小径のものとして形成できる。排ガ
ス分解塔10内部の最下位の堰盤27下方には、下方に
至るに伴ない次第に小径となる漏斗状の案内閉塞盤16
の底部に、前記排液口12上方に開口端が位置されてい
る落下筒17を連設すると共に、吸着分離塔30に連通
するよう排ガス分解塔10の周囲壁に開口形成してある
排気連通口19側に反対する落下筒17側部に排出口1
8を切欠状に形成した気液分離機構15を設けることが
できる。フィルター盤41は分割形成されていて、吸着
分離塔30内外で出し入れ自在にして構成することがで
きる。濾過装置50にて濾過したシャワー液は吸着剤が
補充混入されてシャワーノズル13,34に供給され、
また分離した有害成分は溶融処理してスラグ化されるよ
うにすることができる。濾過装置50は排液口12,3
3から排水されるシャワー排液が落下されるよう上部が
開口されている濾過槽51の底部に、傾斜形成された案
内斜面52と、この案内斜面52の最下位部に連続して
いる沈殿溝53とを形成すると共に、案内斜面52上を
スライドする掻寄せ盤体55を濾過槽51内に設けたも
のとできる。
【0009】以上のように構成された本発明に係る燃焼
炉における排ガス等の有害物質の除去方法及びその除去
装置にあって、各種廃棄物等の焼却・燃焼によって生じ
た排ガスが導入口11を経て排ガス分解塔10内に導入
されると、シャワー液によって洗煙、冷却される一方、
含有されている有害成分等は溶解されて吸着剤に吸着さ
せられる。しかも排ガス分解塔10内部で段状に配され
ている堰盤21…夫々で半ば塞き止めるように下方への
落下を抑制し、また夫々に開穿されている落下孔22…
を経ることで排ガス中の有害成分との接触を増大させ、
その溶解を促進させる。こうして有害成分等はシャワー
液自体に溶解され、またこのシャワー液に混入されてい
る吸着剤に吸着させられ、吸着剤を核として凝集されて
気液分離機構15に落下させられる。気液分離機構15
では、有害成分を溶解したシャワー排液を落下筒17に
伝えさせて排液口12へ直接に案内落下させて濾過装置
50内に排水させ、ガス成分は排出口18を経て落下筒
17周囲に充満させられて排気連通口19を経て吸着分
離塔30に導出排気させ、シャワー排液、ガス成分夫々
を分離させる。吸着分離塔30内でのシャワー液による
再度の洗浄は、排ガス分解塔10から導入された排ガス
中の残余分の有害成分を溶解、吸着させ、排液口33を
経て濾過装置50内に排水させる。一方、洗浄後のガス
成分は上昇させられながらフィルター盤41を順次経る
ことで、フィルター盤41内に充填した吸着体43がガ
ス成分中に残存する有害成分更には湿気分を吸着除去
し、清浄、乾燥状態で大気に放散させる。またこの吸着
分離塔30内の分割構成されたフィルター盤41は、吸
着分離塔30内外で自在に出し入れされ、有害成分等を
吸着した吸着体43等を例えば濾過装置50で洗浄後に
天日で乾燥させることでその吸着能力を回復させ、メン
テナンスを容易にさせる。排ガス分解塔10の排液口1
2、吸着分離塔30の排液口33夫々から排水されたシ
ャワー排液が落下された濾過装置50は、有害成分等を
吸着した吸着剤が沈殿させられ、スライド操作される掻
寄せ盤体55によって沈殿溝53内に沈殿物を案内集約
させ、集積後の沈殿物を除去して溶融処理等を可能にさ
せる。沈殿除去後のシャワー液は濾過清浄化されたもの
となり、再度の吸着剤の補充によって排ガス分解塔1
0、吸着分離塔30内シャワーノズル13,34を介し
て噴射させる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するに、図において示される符号1は例
えば廃油、生ゴミ・雑芥等の一般廃棄物、プラスチッ
ク、ゴム、金属等の産業廃棄物等の各種の廃棄物を焼却
溶融するよう据え付けられている焼却炉の如き燃焼炉で
ある。そしてこの燃焼炉1で生じた排ガスは排煙路2を
経て排ガス分解塔10内に排気され、この排ガス分解塔
10内で噴射供給されるシャワー液によって洗煙、冷却
され、次いで吸着分離塔30内で再度洗浄され、その後
に除湿されて、排気ガスに含まれていた有害物質が除去
された状態で大気に放出されるようになっている。なお
燃焼炉1は各種廃棄物を焼却したり、燃料等を燃焼した
りしている既存の各種の焼却施設、焼却炉、燃焼装置等
のものとでき、それらを改良することなく、本発明方
法、装置が実施できるようになっている。
【0011】排ガス分解塔10は、燃焼炉1から排気さ
れる排ガスを上部から導入し、その下部に至る間にシャ
ワー液によって排ガスを洗浄すなわち洗煙し、またそれ
による冷却作用によって急速に冷却し、またシャワー液
中に溶融混入されている吸着剤、例えば麦飯石、後述す
る医王石等を粉末状にした吸着剤によって排ガス中の有
害成分を吸着し、その吸着液をシャワー排液として排水
する一方では、ガス成分を吸着分離塔30に排気するよ
うになっている。
【0012】すなわちこの排ガス分解塔10は、燃焼炉
1からの排ガスを導入する導入口11を上部に、排ガス
中の有害成分を溶解したシャワー排液を排水する排液口
12を下部に夫々有し、吸着剤が混入されたシャワー液
を噴射するよう内部にシャワーノズル13を配置すると
共に、多数の落下孔22,24,26,28が開穿され
ている複数の堰盤21,23,25,27を内部に段状
に配装して成るものである。排ガス分解塔10自体はほ
ぼ水密構造のものとして周囲壁によって囲繞形成され、
支柱材等の適当な支持手段によって鉛直方向に沿った塔
状に支持形成されていて、上端に導入口11が開口形成
されている上部は下方に至るに伴ない次第に大径になっ
て塔本体部に連続し、この塔本体部の下方に連続する下
部は下方に至るに伴ない次第に小径になっていて底部に
排液口12が開口形成されているものである。
【0013】またシャワーノズル13は、排ガス分解塔
10の上下方向で所定間隔を隔てた複数段状にして排ガ
ス分解塔10の上部及び塔本体部に、例えばその周囲の
4方向から排ガス分解塔10内にシャワー液を噴射する
ように配装されており、例えば堰盤21…夫々の上方に
位置して設けてある。
【0014】堰盤21…は例えば塔本体部内部で所定間
隔を隔てた上下4段にして配置してあり、堰盤21…夫
々にはシャワー液を落下させる落下孔22…が開穿され
ており、この落下孔22…は、上方位置側に配置されて
いる堰盤21側から順次に下方位置側に配置されている
堰盤27側に至るに伴ない次第に小径になるようにして
開穿してある。すなわち図2に示すように、最上位置に
ある第1の堰盤21の第1の落下孔22が最大径のもの
とされ、その下方の第2の堰盤23の第2の落下孔24
は、第1の落下孔22に比しやや小径にされ、更に第3
の堰盤25の第3の落下孔26は第2の落下孔24に比
し更に小径にされ、最下位の第4の堰盤27の第4の落
下孔28は最小径のものとされているのである。もとよ
り堰盤21…の数は図示例の4段構成とする場合に限ら
ず、3段以下あるいは5段以上とすることもでき、堰盤
21…による下方への順次の落下抑制に伴ない、噴射さ
れるシャワー液中に排ガス中の有害成分が溶解されるに
十分なものとされればよいものである。すなわち導入口
11から導入された排ガスが下方に至るに伴ないシャワ
ー液によって洗浄され、また堰盤21…によって塞き止
められようにして落下孔22…を経て落下することで排
ガス中の有害成分等がシャワー液中に溶解され、吸着剤
に吸着されればよく、堰盤21…の数、落下孔22…の
数、その径、配列形態等は燃焼炉1において発生する煤
塵、排煙量、有害成分等の種別その他に対応して任意に
選定できるものである。
【0015】排ガス分解塔10の下部内における最下位
の堰盤27の下方には、シャワー液によって洗浄された
後の排ガス中のガス成分とシャワー排液とを分離してガ
ス成分のみを吸着分離塔30に排気させる気液分離機構
15が設けられている。この気液分離機構15は、排ガ
ス分解塔10の内部において下方に至るに伴ない次第に
小径となる漏斗状の案内閉塞盤16の底部に、前記排液
口12上方に開口端が位置されている落下筒17を連設
すると共に、吸着分離塔30に連通するよう排ガス分解
塔10の周囲壁に開口形成してある排気連通口19側に
反対する落下筒17側部に排出口18を切欠状に形成し
たものである。案内閉塞盤16はシャワー液が噴射され
る排ガス分解塔10内部の上部と、排出側の下部とをほ
ぼ水密的に区画し、洗浄落下後のシャワー液を落下筒1
7内に案内集約して流出させ、排気連通口19に直接に
排出させないようにしている。落下筒17は筒状に形成
され、排出口18は図示のように落下筒17の下端開口
縁の一部及び落下筒17自体の側部の一部を傾斜状に切
除することで形成されており、落下筒17内に集約案内
されるシャワー排液は落下筒17内側面を伝って下方の
排液口12に落下され、ガス成分は排出口18、落下筒
17の下端開口夫々から落下筒17の周囲に分散された
後に排気連通口19から排気されるようにしてある。
【0016】このようにして排ガス分解塔10内で洗浄
された排ガスは、更に吸着分離塔30内で吸着剤が混入
されているシャワー液によって再度の洗浄が行なわれ、
その残余の有害成分はシャワー排液中に溶解されること
で吸着剤と共に分離除去され、湿気分及び有害成分が除
去されたガス成分はほぼ乾燥状態で大気に放出されるよ
うにしてある。
【0017】すなわちこの吸着分離塔30は、排ガス分
解塔10から排気された排ガスを導入する導入口32、
有害成分を溶解したシャワー排液を排水する排液口33
夫々を下部に、また処理済みの排ガスを排気する排気口
35を上部に夫々有し、吸着剤が混入されたシャワー液
を噴射するよう内部にシャワーノズル34を配装すると
共に、固形状の吸着体43、例えば前記の吸着剤と同様
な麦飯石、後述する医王石等を塊状あるいは顆粒状に形
成した吸着体43が充填され、多数の通気孔42が開穿
されている複数のフィルター盤41を内部に段状に配置
して成るものである。吸着分離塔30自体はほぼ水密構
造のものとして周囲壁によって囲繞形成され、支柱材等
の適当な支持手段によって鉛直方向に沿った塔状に支持
形成されていて、下端に排液口33が開口形成されてい
る下部は上方に至るに伴ない次第に大径になって塔本体
部に連続し、この塔本体部の上方に連続する上部は上方
に至るに伴ない次第に小径になっていて上端に排気口3
5が開口形成されているものである。
【0018】導入口32は吸着分離塔30における塔本
体部の下部に開口形成されていて、図示のように排ガス
分解塔10の排気連通口19に接続された排気連通管3
1が導入口32を経て吸着分離塔30内部に貫挿され、
吸着分離塔30内部においての貫挿部分は下方に向けら
れ、そのガス出口の開口端は排液口33上方に位置する
ようにしてあり、シャワーノズル34から噴射されるシ
ャワー液が排気連通管31内に進入しないようにしてあ
る。
【0019】シャワーノズル34は、フィルター盤41
の下方位置の周囲壁、図示例にあっては塔本体部の下部
に設定配置されて例えば4方向から吸着分離塔30内に
シャワー液を噴射するように配装されており、また吸着
分離塔30の上下方向で所定間隔を隔てた2段あるいは
複数段状にして、更には上下方向でシャワーノズル34
位置が合致しないように例えば45°で位相させて配列
してある。
【0020】フィルター盤41は通気孔42としての多
数の透孔が開穿されている例えば多孔板である適宜肉厚
に形成された金属製のパンチングボードを上下に配置す
ると共に、それらの間隙内に通気孔42から落下しない
程度の大きさ例えば直径が2〜4cm程度とした多数の
顆粒状ないし塊状の吸着体43を充填して成る(図3参
照)。このフィルター盤41自体は、吸着分離塔30内
に所定間隔を隔てて上下方向で複数段例えば4段にして
配装されており、排気連通管31によって吸着分離塔3
0の下部に導入された排ガスがシャワー液によって洗浄
された後に上昇されるとき下位のフィルター盤41から
順次に上位のフィルター盤41に至るに伴ない、それら
の内部に充填してある吸着体43によって残余の有害成
分更には湿気分等が吸着されるようになっているのであ
る。
【0021】図示にあってフィルター盤41自体は交換
自在に形成されており、例えば平面から見て4分割に構
成されていて、吸着分離塔30内においての配装位置に
設けた平面で十文字状の支持梁部44上に掛け渡される
ようにセットされることで支持され、吸着分離塔30の
周囲壁に開閉自在に設けた交換口45によって出し入れ
されるようにしてある(図4参照)。例えば所定時間毎
にフィルター盤41を取り出し、例えば後述する濾過装
置50内で簡単に洗浄した後に天日に晒して乾燥させる
ことで吸着体43の吸着能力を回復させることができ、
繰り返し使用できるようにしてある。
【0022】上部の排気口35は、排気管36を介して
ブロワー37に接続されており、このブロワー37によ
る排風作用で浄化後の清浄な排気のみを大気に放散させ
ると共に、燃焼炉1内で生じた煤塵、排煙、有害成分等
を含む排ガスを排ガス分解塔10更には吸着分離塔30
内に夫々吸引させるものとしてある。なお図示を省略し
たが、排気方向を自在に変更調整できるフリー吹出口を
排気口35に取り付けることもできる。
【0023】また排ガス分解塔10の排液口12、吸着
分離塔30の排液口33夫々の下方には夫々の濾過装置
50が設置されており、この濾過装置50は排液口1
2,33から排水されるシャワー排液が落下されるよう
上部が開口されている濾過槽51の底部に、傾斜形成さ
れた案内斜面52と、この案内斜面52の最下位部に連
続している沈殿溝53とを形成すると共に、案内斜面5
2上をスライドする木板製の掻寄せ盤体55を濾過槽5
1内に設けたものである。濾過槽51は平面でほぼ矩形
状を呈する水槽のものとして形成されており、その底部
においていずれか一方の側縁部側から他方の側縁部側に
至るに伴ない次第に下方傾斜していることで案内斜面5
2を形成しており、この案内斜面52の最下位部に案内
斜面52自体にほぼ直交するようにして沈殿溝53を形
成してあるもので、図示例にあっての案内斜面52、沈
殿溝53夫々は左右で対称的に配置形成されている(図
5参照)。
【0024】掻寄せ盤体55は例えば案内斜面52にお
ける幅員とほぼ同じ幅員で、濾過槽51における深さと
ほぼ同じにした高さを備えたほぼ矩形状の所定肉厚の木
製の板材である本体の底面、左右両側面夫々に、本体の
上方で左右側方に折曲連設した係止縁56を備えたステ
ンレス製の金属板を当接固定したものとしてある。
【0025】この濾過装置50において、排液口12,
33からシャワー排液が落下されると、シャワー液中の
有害成分を吸着した吸着剤は案内斜面52上に沿って、
また掻寄せ盤体55のスライドによって沈殿溝53内に
案内されて沈殿するのであり、沈殿集積後ではそれらを
掬い上げて前記燃焼炉1内に投入、焼却させたり、高温
溶融炉内に投入、溶融処理してスラグ化するようにして
ある。なお排ガス中に含まれる塩素化合物、塩素は吸着
剤によって分解されてシャワー排液として除去されるも
のである。
【0026】またこの濾過装置50によって吸着剤等が
沈殿、除去されることで濾過されたシャワー液はポンプ
57によって吸い上げられ、加圧されると共に吸着剤補
充手段58によって吸着剤が補充された後にシャワーノ
ズル13,34夫々に供給されるものであり、外部にそ
のまま排水させることなく循環、再使用されるものとし
てある。
【0027】しかしてシャワー液中に混入される吸着
剤、フィルター盤41内に充填される固形状の吸着体4
3夫々は、石川県と富山県との県境である金沢市近郊の
医王山系(イオウゼンケイ)連峰の裾野である小菱池周
辺で産出される学名が石英閃緑袴岩(いわゆる医王石
(イオウセキ)/グリーンタフ/ミネラル鉱石「ペガサ
ス」と称されている)である岩石を破砕して粉末状に、
あるいは塊状ないしは顆粒状等にしたものを使用するこ
とが予定されており、その成分は、通商産業省軽工業局
の分析によれば表1に示す通りのものである。
【表1】 すなわち本発明における本実施の形態に使用される上述
の吸着剤、吸着体43は、大きく分けると3つの基剤か
ら成っており、第1のものはグリーンと呼ばれる海底隆
起物の海緑石、第2のものはブラックと呼ばれる火山岩
ガラス鉱石、第3のものは数億年を経過した貝化石夫々
であり、これらの3種の純天然組成の基剤を複合するこ
とによる生じる種々な効果は計り知れないものがあり、
現在の科学分析能力では解明できない様々の生命体にと
って必須といわれる稀有元素を含有しているものであ
る。
【0028】なおこの吸着剤10gを蒸留水100ml
中に浸漬したことによる水素イオン濃度変化は、直後で
6.1、8時間後で7.4、24時間後で7.4、48
時間後で7.4であった。
【0029】またこの吸着剤と麦飯石とにおける汚濁物
質吸着性能を対比すると表2に示す通りのものであり、
これは吸着剤、麦飯石夫々の50gを、水銀含有量0.
01wt ppmの溶液500mlに投入し、水銀含有
量の経時変化を測定したものである。
【表2】
【0030】更にこの吸着剤と活性炭とにおける6価ク
ロムの吸着性能は表3に示す通りのものであり、これは
吸着剤、活性炭夫々の異なる重量%における比較例で、
1.67mg/lの試験液を使用したものである。
【表3】
【0031】またこの吸着剤における有害重金属と農薬
有機塩素の分解吸着性能は表4に示す通りのものであ
り、これは各種ドリンを溶融させた水100ml中に吸
着剤を投入後の経時変化を見たものである。
【表4】
【0032】重金属Cd(カドミニウム)水溶液の処理
作用は表5に示す通りのものであり、これは脱塩水にC
a(CH3 COO)2 2H2 Oを加え、Cd1.15p
pmとした水溶液に吸着剤を投入後の経時変化を見たも
のである。
【表5】 これによると、1.15のカドミニウム濃度が1日経過
すると60%近く減少し、2日経過では1/6近くまで
減少することが確認され、この外にアンモニア、亜硝酸
性等の塩素、遊離性塩素、シアン、アノン等の化合物の
処理作用があることも認められ、PCB、ダイオキシン
類等の有害物質についても同様な吸着処理作用を発揮す
ることが確認された。
【0033】次に以上のように構成された実施の形態に
おいて、これによって一般廃棄物、産業廃棄物その他の
各種の廃棄物を焼却したり、発電、暖房その他に必要な
熱量を得るために各種の燃料を燃焼したりする燃焼炉1
において、それから生じる各種の有害成分等を含有する
排ガスを処理する場合を説明する。燃焼炉1から排ガス
分解塔10内にその上部から排ガスが導入されると、ブ
ロワー37の排風作用による排ガス分解塔10内の負圧
とも相俟ち煤塵等は下方に落下案内されると共にシャワ
ーノズル13から噴射された吸着剤が混入されているシ
ャワー液によって洗煙、冷却され、また夫々の堰盤21
…を順次に経ることで排ガス中の有害成分等はシャワー
液中に吸収溶解される。特にシャワー液中に混入されて
いる粉末状の石英閃緑袴岩である吸着剤は排ガス中の有
害物質であるPCB、ダイオキシン類その他を吸着し
て、またシャワー液自体がダイオキシン類、塩素等を溶
解してシャワー排液となって排液口12から濾過装置5
0に落下される。
【0034】この排ガス分解塔10内で排煙中の有害成
分等がシャワー液によって吸着除去された後の排液は気
液分離機構15における落下筒17内側面を伝って排液
口12に案内排出され、ガス成分は落下筒17の排出口
18から落下筒17の周囲に排気充満されることで排液
分とは分離され、排気連通口19、排気連通管31を経
て吸着分離塔30内に導入される。
【0035】吸着分離塔30内に導入された排ガスは、
シャワーノズル34から噴射されるシャワー液によって
再度洗浄されるのであり、残余の有害成分等は吸着され
てシャワー排液として排液口33から濾過装置50内に
排出される一方、ブロワー37の排風作用による吸着分
離塔30内の負圧とも相俟ちガス成分は上昇され、その
上昇中にフィルター盤41夫々を順次に経ることで有害
成分等がフィルター盤41内の吸着体43に吸着除去さ
れ、清浄なものとなって排気口35を経て大気に放出さ
れるのである。なお吸着分離塔30内の分割構成のフィ
ルター盤41は、適当時間の経過毎に交換口45の開閉
によって吸着分離塔30外に取り出され、濾過装置50
の濾過槽51内で簡単に洗浄された後に天日等によって
乾燥させることで吸着能力を回復させて再使用する。
【0036】一方、濾過装置50に落下された有害成分
が吸着されている吸着剤を含有しているシャワー排液等
は、放置されることでその吸着剤成分が沈殿し、沈殿物
は掬い上げられて例えば燃焼炉1内に投入焼却され、あ
るいは溶融炉内で溶融処理してスラグ化されるのであ
り、このようにして濾過されたシャワー液はポンプ57
によって汲上げられ、吸着剤補充手段58によって吸着
剤が補充された後に加圧されてシャワーノズル13,3
4を経て排ガス分解塔10、吸着分離塔30内夫々に再
度噴射され、再使用されるよう循環されるのである。
【0037】しかして本発明者が実施した実験装置によ
る測定データでは、排ガス分解塔10内で噴射するシャ
ワー液で排ガスを急激に冷却すなわち70℃以下にする
ことでダイオキシン類は生成されず、もし生成されるこ
とがあっても吸着剤によって吸着除去されることが確認
された。また排ガス中の塩素分は排ガス分解塔10によ
るシャワー液で75%を、吸着分離塔30によるシャワ
ー液で更にその75〜80%を除去し、それらによって
95%近くの塩素を吸着除去すると共に、吸着分離塔3
0におけるフィルター盤41の吸着体43によって残り
の5%分を更に除去することが確認された。一方、排ガ
ス中の二酸化炭素分は同様に排ガス分解塔10では50
%、吸着分離塔30では更にその50%を削減し、全体
として75%の排出を抑制させることが確認されたもの
である。
【0038】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
め、現在、有害物質を放出している焼却炉等において
も、その各種廃棄物の焼却、燃焼等によって生じる排ガ
スである煤煙、排煙中に含まれる有害成分を確実に除去
吸着してクリーンな状態で大気中に放散でき、また吸着
した有害成分等は高温で溶融処理して無害なスラグ状と
なしてレンガその他の土木・建築用資材等としての再利
用を可能とさせ、地球環境の保全と資源の有効利用とを
図ることができるのである。しかも焼却、焼却後の排ガ
スの排出、この排ガス中からのダイオキシン類、塩素等
の有害成分、更には地球温暖化の一因とされる二酸化炭
素等の吸着除去、吸着後の分離その他の処理はいずれも
外部から遮断された状態での閉塞処理システムとするこ
とができ、周囲の環境を汚染させず、埋め立て等の最終
処分場の必要もなく、二次公害を生じることなく安全に
処理することができるのである。
【0039】すなわちこれは本発明において、排ガスを
導入する排ガス分解塔10内で、吸着剤を混入したシャ
ワー液によって排ガスを洗煙、冷却し、排ガス分解塔1
0内に段状に配置した複数の堰盤21…夫々の落下孔2
2…を順次経ることで吸着剤に有害成分を吸着させ、気
液分離機構15にて分離したガス成分は吸着分離塔30
内に排気導出する一方、有害成分を吸着溶解したシャワ
ー排液は濾過装置50に落下させ、また吸着分離塔30
内で、吸着剤を混入したシャワー液によって排ガスを再
度洗浄し、有害成分を吸着溶解したシャワー排液は濾過
装置50に落下させる一方、ガス成分を上昇させて吸着
体43を充填したフィルター盤41を順次経ることで有
害成分、湿気分を吸着し、清浄にした排気を外部に排出
するものとしたからであり、これによって、例えば焼却
後に生じるダイオキシン類その他の有害物質の除去、ク
リーンとした排気の放散、クローズドシステムとしたこ
との安全性、溶融処理を経たスラグ化による例えば土木
・建築用資材としての二次利用等を図ることができるの
である。
【0040】また各種廃棄物等の焼却・燃焼によって生
じた排ガスが導入される排ガス分解塔10は、吸着剤が
混入されたシャワー液を噴射するよう内部にシャワーノ
ズル13を配置すると共に、多数の落下孔22…が開穿
されている適数の堰盤21…を内部に段状に配装して成
るから、シャワー液によって排ガスを洗煙、冷却し、ま
たその冷却は急速に行なうから、排ガス中にベンゼン
環、塩素成分等が含有されていてもダイオキシン類の発
生を少なくし、また発生しても吸着剤によって吸着して
シャワー排液として無害化の後処理が行なわれるのであ
る。しかも排ガス分解塔10内部で段状に配されている
堰盤21…夫々で半ば塞き止めるようにシャワー液の下
方への落下を抑制し、また夫々は下方位置に至るに伴な
い次第に小径のものとして形成してある落下孔22…を
経ることで排ガス中の有害成分との接触を増大させてい
るから、その溶解を一層促進でき、また吸着剤に吸着さ
せて吸着剤を核として凝集できるものである。
【0041】有害成分が溶解吸着されたシャワー排液及
び排気は、排ガス分解塔10下部に設けられている気液
分離機構15に落下されるとき、この気液分離機構15
では、排液分とガス成分とを確実に分離し、排液分は排
液口12を経てその下方に設置の濾過装置50内に落下
され、排液分が分離されたガス成分が排ガス分解塔10
から排気されて吸着分離塔30内に導出排気されるので
ある。すなわち気液分離機構15では、排液分を落下筒
17に伝えさせて排液口12へ直接に案内落下させて濾
過装置50内に排水させ、ガス成分は排出口18を経て
落下筒17周囲に充満させて排気連通口19を経て吸着
分離塔30に導出排気させるのであり、シャワー排液、
ガス成分夫々を確実に分離させて、有害成分の吸着分離
塔30への導出を極めて少なくすることができる。
【0042】吸着分離塔30は、吸着剤が混入されたシ
ャワー液を噴射するよう内部にシャワーノズル34を配
置すると共に、固形状の吸着体43が充填され、多数の
通気孔42が開穿されている適数のフィルター盤41を
内部に段状に配置して成るから、シャワー液による再度
の洗浄によって排ガス中の残余分の有害成分を溶解、吸
着でき、排液口33を経て濾過装置50内に排水させる
ことで排ガス中から有害成分を再度除去できるのであ
る。一方、洗浄後のガス成分は吸着分離塔30内で上昇
されるものとなって、その上昇中にフィルター盤41を
順次経ることで、フィルター盤41内に充填した吸着体
43によってガス成分中に残存する有害成分更には湿気
分を吸着除去でき、清浄、乾燥した無害化された状態で
大気に放散できるものである。
【0043】またこの吸着分離塔30内に段状に配装し
たフィルター盤41は分割構成され、吸着分離塔30内
外で出し入れ自在に形成してあるから、有害成分等を吸
着した吸着体43等は、フィルター盤41自体を吸着分
離塔30内から取り出し、濾過装置50内で簡単に洗浄
した後に例えば天日で乾燥させることでその吸着能力を
回復でき、所定の吸着能力を常時維持できる等のメンテ
ナンスを容易に行なうことができる。
【0044】更に排ガス分解塔10の排液口12、吸着
分離塔30の排液口33夫々の下方には濾過装置50が
設けられているから、これらから排水されたシャワー排
液は、このシャワー排液中に溶解、吸着した有害成分等
を吸着剤と共に沈殿処理でき、またそれらの吸着剤等を
濾過槽51底部に案内斜面52を傾斜形成してあること
とも相俟ち掻寄せ盤体55によって沈殿溝53内に案内
集約することができる。そのため沈殿溝53内に集積後
の沈殿物を簡単に除去できてそれらの溶融処理等を可能
にすることができると共に、沈殿除去後のシャワー液は
濾過清浄化されたものとなるから、再度の吸着剤の補充
によって排ガス分解塔10、吸着分離塔30内に供給し
て噴射させるものとして再使用、循環でき、また有害成
分は溶融処理してスラグ化するから地球環境等の保全に
役立ち、しかも安全に処理できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態においての全体の概略を
示す一部を断面した正面図である。
【図2】その(A)は図1におけるA−A線、(B)は
同じくB−B線、(C)は同じくC−C線、(D)は同
じくD−D線夫々に沿う断面図である。
【図3】同じくフィルター盤の要部断面図である。
【図4】同じく分割構造とされたフィルター盤の着脱、
出し入れ時の一例における図1におけるE−E線に沿う
断面図である。
【図5】同じく濾過装置の断面図である。
【図6】同じく掻寄せ盤体の斜視図である。
【符号の説明】 1…燃焼炉 2…排煙路 10…排ガス分解塔 11…導入口 12…排液口 13…シャワー
ノズル 15…気液分離機構 16…案内閉塞
盤 17…落下筒 18…排出口 19…排気連通口 21,23,25,27…堰盤 22,24,2
6,28…落下孔 30…吸着分離塔 31…排気連通
管 32…導入口 33…排液口 34…シャワーノズル 35…排気口 36…排気管 37…ブロワー 50…濾過装置 51…濾過槽 52…案内斜面 53…沈殿溝 55…掻寄せ盤体 56…係止縁 57…ポンプ 58…吸着剤補
充手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23J 15/04 F23J 15/00 J 15/00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種廃棄物等を焼却・燃焼した際に生じ
    る排ガス中の有害成分を除去分離するものであって、吸
    着剤が混入されたシャワー液によって排ガスを洗煙、冷
    却し、適数の堰盤夫々の落下孔を順次経ることで吸着剤
    に有害成分を吸着し、シャワー排液中の吸着剤は濾過、
    分離することで除去した後、吸着剤を除去した後の排ガ
    スを吸着剤が混入されたシャワー液によって再度洗浄
    し、固形状の吸着体が充填された適数のフィルター盤を
    順次に経ることで吸着体に有害成分を吸着し、シャワー
    排液中の吸着剤は濾過、分離することで除去し、更に排
    ガス中の湿気分を除去することを特徴とした燃焼炉等に
    おける排ガス等の有害物質の除去方法。
  2. 【請求項2】 吸着剤を濾過、分離したシャワー液は、
    吸着剤を補充して再度供給、噴射する請求項1記載の燃
    焼炉等における排ガス等の有害物質の除去方法。
  3. 【請求項3】 有害成分を吸着した吸着剤は、溶融処理
    してスラグ化する請求項1または2記載の燃焼炉等にお
    ける排ガス等の有害物質の除去方法。
  4. 【請求項4】 各種廃棄物等を焼却・燃焼した際に生じ
    る排ガスを導入する導入口を上部に、排ガス中の有害成
    分を溶解したシャワー排液を排水する排液口を下部に夫
    々有し、吸着剤が混入されたシャワー液を噴射するよう
    内部にシャワーノズルを配置すると共に、多数の落下孔
    が開穿されている適数の堰盤を内部に段状に配装して成
    る排ガス分解塔と、この排ガス分解塔から排気された排
    ガスを導入する導入口、排ガス中の有害成分を溶解した
    シャワー排液を排水する排液口夫々を下部に、また処理
    後の排ガスを排気する排気口を上部に夫々有し、吸着剤
    が混入されたシャワー液を噴射するよう内部にシャワー
    ノズルを配置すると共に、固形状の吸着体が充填され、
    多数の通気孔が開穿されている適数のフィルター盤を内
    部に段状に配置して成る吸着分離塔と、排ガス分解塔、
    吸着分離塔夫々の排液口から排水されるシャワー排液を
    濾過し、有害成分を分離除去する濾過装置とを備えてい
    ることを特徴とする燃焼炉等における排ガス等の有害物
    質の除去装置。
  5. 【請求項5】 堰盤夫々における落下孔は、上方位置側
    に配置の堰盤から下方位置側に配置の堰盤に至るに伴な
    い次第に小径のものとして形成してある請求項4記載の
    燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  6. 【請求項6】 排ガス分解塔内部の最下位の堰盤下方に
    は、下方に至るに伴ない次第に小径となる漏斗状の案内
    閉塞盤の底部に、前記排液口上方に開口端が位置されて
    いる落下筒を連設すると共に、吸着分離塔に連通するよ
    う排ガス分解塔の周囲壁に開口形成してある排気連通口
    側に反対する落下筒側部に排出口を切欠状に形成した気
    液分離機構を設けてある請求項4または5記載の燃焼炉
    等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  7. 【請求項7】 フィルター盤は分割形成されていて、吸
    着分離塔内外で出し入れ自在にしてある請求項4乃至6
    のいずれか記載の燃焼炉等における排ガス等の有害物質
    の除去装置。
  8. 【請求項8】 濾過装置にて濾過したシャワー液は吸着
    剤が補充混入されてシャワーノズルに供給され、また吸
    着剤と共に分離した有害成分は溶融処理してスラグ化さ
    れるようにしてある請求項4乃至7のいずれか記載の燃
    焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  9. 【請求項9】 濾過装置は排液口から排水されるシャワ
    ー排液が落下されるよう上部が開口されている濾過槽の
    底部に、傾斜形成された案内斜面と、この案内斜面の最
    下位部に連続している沈殿溝とを形成すると共に、案内
    斜面上をスライドする掻寄せ盤体を濾過槽内に設けてあ
    る請求項4乃至8のいずれか記載の燃焼炉等における排
    ガス等の有害物質の除去装置。
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