JP3059686U - 燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置 - Google Patents

燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置

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JP3059686U JP1998009704U JP970498U JP3059686U JP 3059686 U JP3059686 U JP 3059686U JP 1998009704 U JP1998009704 U JP 1998009704U JP 970498 U JP970498 U JP 970498U JP 3059686 U JP3059686 U JP 3059686U
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信秀 古賀
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八重樫 智
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種排ガス中のダイオキシン類、塩素、二酸
化炭素等の有害成分を除去吸着してクリーンな状態で大
気中に放散し、環境保全を図るようにする。 【解決手段】 排ガス洗浄塔10内に導入した排ガス
を、吸着剤を混入した吸着水液で洗煙、冷却し、排ガス
洗浄塔10内に配置した排ガス処理機構20を経ること
で吸着剤に有害成分を吸着させ、吸着溶解した汚染水液
等は分離落下部31にて分離して排液管38にて分離機
構80に排出し、ガス成分は排ガス洗浄塔10下方の蒸
気除去機構40に排気導出する。蒸気除去機構40内
で、吸着剤を混入した吸着水液で排ガスを再度洗浄し、
その汚染水は分離機構110に排水させる一方、ガス成
分をフィルター61で清浄にして外部に排出する。分離
機構80.110は有害成分を吸着した吸着剤分を分離
除去する一方、汚染水をフィルター95,112で濾過
し、また冷却させて吸着剤を補充して排ガス洗浄塔1
0、蒸気除去機構40に再度供給し、噴射させて排ガス
を洗煙、冷却する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は例えば各種の産業廃棄物を焼却処理し、あるいは各種燃料を燃焼す るに際し発生する有害ガス、煤煙中に含まれる有害煤塵、更にはダイオキシン類 その他の有害成分を吸着分離して除去し、清浄化、無害化できる燃焼炉等におけ る排ガス等の有害物質の除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から行なわれている例えばプラスチック、ゴム、廃油、生ゴミ・雑芥等の 各種の産業廃棄物の焼却処理に際し焼却時に発生する排ガスを浄化する方法とし て、吸着、吸収、拡散、遠心力の利用、乾燥、ガス分析装置による制御、化学的 浄化等によっているものである。例えば吸着法による場合の一方法では焼却後の 廃煙を導出させる排ガス煙道中に消石灰粉末を噴射混入することで排ガス中に含 有されている有害成分その他、主として塩素分等を消石灰粉末に吸着させた後に フィルターによって濾過収集している。また電気集塵機によって集塵したり、冷 却水によって水冷捕集したりしているものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ただ上述した消石灰粉末による吸着方法では塩素分、有害成分等を吸着収集し たフィルター内の堆積物を最終的に処分しなければならず、例えばそれらを埋め 立て処理した場合に、埋め立て後に地下水への浸透等が生じるような処分が不完 全なものであると二次公害を発生させる虞れがあるものである。また堆積物は高 温の溶融焼却炉でスラグにする以外に焼却灰も現在のところ再利用の方法がない ために同様に最終的に埋め立て処理されるとすれば同様な問題が生じるのである 。しかしながら埋め立て処理による場合に必要となる埋め立て処分場は次第に少 なくなっており、しかもその設置も簡単には容認されない状況になっているので ある。
【0004】 一方、燃焼処理によって処理する場合には燃焼対象物が各種の廃棄物であるた めに燃焼過程でできた組成中に塩素、ベンゼン環、金属等が存在している場合に は、酸素の存在下で300℃前後となるときに必然的にダイオキシン類等の猛毒 の化学物質が発生しているのである。またその組成分が燃焼後で高温状態で大気 中に放散されるときにはその冷却過程中でダイオキシン類が自然に形成されるも のとなり、焼却、燃焼によって生じる排ガス中の有害成分等を除去するに際し冷 却しながら処理する場合に上記の条件が満たされるときには処理中に、更には処 理後にダイオキシン類が生成されることにもなり、従来の除去方法、装置ではこ れらに十分に対応できないものであった。
【0005】 また上述のように電気集塵機更にバグフィルター等によって集塵する場合には 、その電極等が塩酸等によって酸化腐食され、付着するタール分によって目詰ま りが生じて濾過、集塵機能が大きく減退され、水冷方式によるものであると有害 成分等を溶解した処理排液等によって装置、架台その他が酸化によって腐食され るものであった。更に活性炭と水とを混合させて処理する方法も提案されている も、水から塩素を除去するための二次処理等のコストが掛かっており、その経済 的負担が大きいものとなっている。いずれにしても従来の機器、装置、方法では 、焼却、燃焼する際に生じる排ガス等に起因発生するダイオキシン類等は十分に 除去されることなく、これ等が含まれたままで排気されるものとなっている。し かも大気に放出されたダイオキシン類等の有害成分がその後降下されることで魚 類、栽培物その他を経て最終的に人体に蓄積されることで発癌の一因となり、催 奇形性の問題も生じているのである。
【0006】 このように地球環境保全の必要性からも、また地球温暖化の原因とされている 二酸化炭素の排出が抑制されているから、大気中に有害ガス等を拡散させず、ま た発生する焼却灰の廃棄処分も不要であることで環境を破壊しない処理方式が望 まれているのが現状である。
【0007】 そこでこの考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、一 般上、産業上の各種廃棄物の焼却、発電、暖房その他のための燃料の燃焼等によ って生じる排ガス中の有害成分を確実に吸着除去してクリーンな状態で煙、不快 臭等を生じさせずに大気中に冷却放散でき、しかも処理中では外部から遮断され た閉塞処理として周囲に有害成分等を飛散させることなくその周囲環境の保全を も図り得ると共に除去した有害成分は高温の溶融焼却炉等で溶融処理して無害な スラグ状となしてレンガその他の土木・建築用資材等としての再利用をも可能と させる燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置を提供することを目的と する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この考案にあっては、各種廃棄物等を焼却・燃 焼した際に生じる排ガスを導入するガス導入口11を上部に、処理後の排ガスを 排出するガス導出口12を下部に夫々有すると共に、吸着剤が混入された吸着水 液をシャワー状に噴射させて排ガスを洗煙、冷却し、有害成分を溶解した排液を 外部に排水し、ガス成分を下方に案内分離する排ガス処理機構20を適数段に内 部に配装して成る排ガス洗浄塔10と、この排ガス洗浄塔10に連続設置され、 シャワー状に噴射される吸着水液によって洗煙した後、吸着剤が収容されている フィルター61によって有害成分、蒸気分を除去して外部に排気させる蒸気除去 機構40と、排ガス洗浄塔10、蒸気除去機構40夫々から排水された排液中の 有害物質を吸着している吸着剤分等をフィルター95,112によって除去する ことで排液等を清浄にする分離タンク81,111上に、この分離タンク81, 111から蒸発される蒸発水を冷却、水滴化して分離タンク81,111に還流 させる分離タンク蓋101,113を配置した分離機構80,110とを備えて いるものである。 排ガス洗浄塔10は、分離機構80からの吸着剤が混入されている冷却された 吸着水液を供給して冷却する焼付防止部13をガス導入口11に設け、また排ガ ス処理機構20上に吸着水液をシャワー状に噴射する噴射供給機構15を配装し て構成することができる。 排ガス処理機構20は、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜して排ガス洗浄塔 10の塔本体部内周面に固着支持されている上部スカート22に、上部が閉塞板 23によって閉塞されている上部筒24を連設すると共に閉塞板23周囲に下方 傾斜している外向きの上部フランジガイド25を形成した上部閉塞ガイド部21 と、上部フランジガイド25の下方に位置して塔本体部内周面に固着支持されて いる下方傾斜の内向きの下部フランジガイド26と、外周に至るに伴ない次第に 下方傾斜して塔本体部内周面に固着支持されている下部スカート28に、上部が 開口されている下部筒29を連設し、上部閉塞ガイド部21の下方に配置されて 上部閉塞ガイド部21との間で排ガス分の流路30を形成している下部流出ガイ ド部27と、上部閉塞ガイド部21における上部スカート22に開口形成された 分離落下部31と、下部流出ガイド部27における下部スカート28の外周部で ある塔本体部に開口形成された排液口37とを備えて構成することができる。 分離落下部31は、上部スカート22の周縁部に落下孔32を開口形成してお り、多数の透孔34が開穿されていると共に下方に至るに伴ない次第に窄まるよ うにした流出口35が下部に形成されている内側壁33を落下孔32の孔周縁に 沿って下方に連設し、この内側壁33の外周に適当な間隔を隔てて内側壁33を 囲繞している外側壁36を上部スカート22下方に連設して構成することができ る。 排液口37は、下部流出ガイド部27における下部スカート28の周縁部に位 置させて排ガス洗浄塔10の塔本体部側壁に開口形成されていて、塔本体部外部 に配管してある排液管38との連通接続部分においては、排液管38の接続開口 部分の下半部は下部スカート28の固着部位に比し下方に設定して構成すること ができる。 蒸気除去機構40は、排ガス洗浄塔10に連続して設置されていて、吸着剤が 混入されている吸着水液が内部に噴射される器枠41と、この器枠41内に配置 した冷却手段51によって区画されることで蛇行状に形成された排気流路50と 、排気流路50中に交換・着脱自在に分散配置され、吸着剤64が収容されてい るフィルター61とを備えて構成することができる。 冷却手段51は、排ガス洗浄塔10から排気されるガス成分が流入される接続 口42直下に形成した傾斜している案内板47下方に形成されていて、ガス流入 部側である前部側ではその上部が案内板47裏面に連結され、下部が器枠41底 部との間で開放されている中空の上部壁52と、ガス流出部側である後部側では その上部が案内板47との間で開放され、下部が器枠41底部に連結されている 中空の下部壁53と、これらの対峙状となっている上下部壁52,53相互間の 上下で上下部壁52,53夫々に連通して列設配管された複数の連通管54と、 下部壁53底部に設けた給水口55と、上部壁52上部に設けた給出口56とか ら構成することができる。 フィルター61は、蛇行形成されている排気流路50内の所定位置に流路を遮 断するように配置され、その流路断面形状に対応して形成することができ、また 多数の透孔が開穿されているほぼ扁平状のフィルターボックス63に固形化され た吸着剤64を収納して構成することができる。 分離機構80,110は、排ガス中の有害成分を吸着した吸着剤分を分離除去 すると共に、排液、汚染水液等を清浄化・冷却化し、また吸着剤を補充・溶解混 入して排ガス洗浄塔10あるいは蒸気除去機構40内に再び吸着水液として供給 噴射させるようにして構成することができる。そしてこの分離機構80,110 は、投入された排液、汚染水液中の浮遊する汚染物質を溢流除去させ、吸着剤に 吸着された有害物質をフィルター95,112によって除去して排液、汚染水液 等を清浄にする分離タンク81,111と、この分離タンク81,111から蒸 発される蒸発水を冷却、水滴化して分離タンク81,111に還流させるよう分 離タンク81,111上に配置された分離タンク蓋101,113とから構成す ることとができる。 分離タンク81(111)は、上部が開放され、底部に設けた廃棄口85に下 方傾斜している廃棄樋84に連続する下方傾斜した案内面83となっている底壁 を備え、底壁側を開口した分離区画壁86によって投入室87、分離室88夫々 に区画形成されたタンク容器82と、投入室87に設けた溢流手段89と、分離 室88に交換・着脱自在に配置され、吸着剤が収容されているフィルター95( 112)と、このフィルター95(112)によって清浄化された清浄水を汲み 上げる汲上管96とを備えて構成することができる。 分離タンク蓋101(113)は、分離タンク81(111)の上部開口部分 に比し大きくした下部開口を有するボックス状の覆い蓋102の上壁にほぼ扁平 状で傾斜している冷却室103を形成すると共に、分離タンク81(111)の 上部開口部分に比し大きくした底部開口を、またこの底部開口に比し小さい上部 開口を有している中空錐体状の遮蔽案内板106を覆い蓋102内に配設し、遮 蔽案内板106の低位置に対応して分離タンク81(111)に連通する還流管 107を接続して構成することができる。
【0009】 以上のように構成されたこの考案に係る燃焼炉等における排ガス等の有害物質 の除去装置にあって、各種廃棄物等の焼却・燃焼によって生じた排ガスが導入口 11を経て排ガス洗浄塔10内に導入されると、シャワー状に噴射される吸着水 液によって洗煙、冷却される一方、含有されている有害成分等は溶解されて吸着 剤に吸着させられる。しかも排ガス洗浄塔10内部で段状に配置されている排ガ ス処理機構20夫々で半ば塞き止めるように下方への落下を抑制し、また夫々に 形成されている分離落下部31を経ることで排ガス中の有害成分との接触を増大 させてその溶解を促進させ、またその排液、汚染水液等とガス成分とを分離させ る。このとき有害成分等は吸着水液自体に溶解され、またこの吸着水液に混入さ れている吸着剤に吸着させられ、吸着剤を核として凝集されて排液、汚染水とし て排液口37から排ガス洗浄塔10外に排水させられる。 排ガス洗浄塔10から排気されるガス成分が流入される蒸気除去機構40では 、排ガス洗浄塔10内からの蒸気分を含んだガス成分を吸着水液によって再度洗 浄させて、排ガス中の残余分の有害成分を溶解、吸着させ、排水口45を経て分 離機構110に排水させる。一方、この蒸気除去機構40における排気流路50 中で流れるときにフィルター61を順次経ることで、フィルター61内に充填し た吸着剤64がガス成分中に残存する有害成分更には湿気分を吸着除去し、排気 流路50から排出されるときには清浄にし、水分の含有量を大幅に減少させて大 気に放散させる。 またこの蒸気除去機構40の排気流路50内に配置されるフィルター61は、 蛇行形成されている排気流路50内で有害成分等の吸着を効率的に行なわせ、吸 着後では器枠41内外で自在に出し入れされ、有害成分等を吸着した吸着剤64 等を洗浄後に天日で乾燥させることでその吸着能力を回復させ、メンテナンスを 容易にさせる。 排ガス洗浄塔10の排液口37、蒸気除去機構40の排水口45夫々から排水 された汚染水が投入された分離機構80,110は、その分離タンク81,11 1内では浮遊するタール等を除去させ、また有害成分等を吸着した吸着剤が沈殿 させられ、廃棄樋84によって廃棄口85側に沈殿物を案内集約させ、集積後の 沈殿物を除去して無害化する溶融処理等を可能にさせる。 また分離タンク81,111にて蒸発される蒸気分は分離タンク蓋101,1 13によって冷却、水滴化されて分離タンク81,111内に還流させられ、こ の分離機構80,110による有害成分等の沈殿除去後の吸着水液はフィルター 95,112によって濾過清浄化されたものとなり、再度の吸着剤の補充後では 排ガス洗浄塔10内に噴射供給機構15を介してあるいは蒸気除去機構40内に 噴射させるのであり、装置外に排水させることがないクローズドシステムとして 構成させる。
【0010】
【考案の実施の形態】
以下図面を参照してこの考案の一実施の形態を説明すると、図において示され る符号1は例えば廃油、生ゴミ・雑芥等の一般廃棄物、プラスチック、ゴム、金 属等の産業廃棄物等の各種の廃棄物を焼却処理するよう据え付けられている焼却 炉、また各種工場におけるボイラ、火力発電プラントにおける燃焼炉その他の燃 焼装置の如き燃焼炉である。そしてこの燃焼炉1で生じた排ガスは排煙路2を経 て排ガス洗浄塔10内に排気され、この排ガス洗浄塔10内で噴射供給される吸 着水液によって洗煙、冷却され、また排気ガス中に含まれていた有害物質が吸着 水液中に溶解混入されている吸着剤によって除去され、更に除湿された状態で大 気に放出されるようになっている。なお燃焼炉1は各種廃棄物を焼却したり、燃 料等を燃焼したりしている既存の各種の焼却施設、焼却炉、燃焼装置等のものの いずれであってもよく、それらを改良することなくこの考案装置が実施使用でき るようになっている。
【0011】 排ガス洗浄塔10は、燃焼炉1から排気される排ガスを上部から導入し、その 下部に至る間に吸着水液によって排ガスを洗浄すなわち洗煙し、またそれによる 冷却作用によって急速に冷却し、また吸着水液中に溶解混入されている吸着剤、 例えば後述する医王石等を粉末状にした吸着剤によって排ガス中の有害成分を吸 着する一方、その吸着・汚染後の吸着水液を排液・汚染水等として排水するに際 し有害成分を吸着し、凝集された吸着剤分を分離除去し、また排気される排ガス 中から蒸気成分を除去して排気するようになっている。
【0012】 すなわちこの排ガス洗浄塔10は、燃焼炉1からの排ガスを導入するガス導入 口11を上部に有し、吸着剤が混入された吸着水液を噴射して排ガス中の有害成 分を溶解すると共に、有害成分を溶解した排液・汚染水液と排ガス分とを分離し 、排液等は排水させ、排ガス分は排気させる排ガス処理機構20を上下に適数段 にして内部に配設し、排ガス分を排気するガス導出口12を下部に有して成るも のである。排ガス洗浄塔10自体はほぼ水密構造のものとして周囲壁によって例 えば中空円柱状に囲繞形成され、支柱材等の適当な支持手段によって鉛直方向に 沿った塔状に支持形成されていて、上端にガス導入口11が開口形成されている 上部は下方に至るに伴ない次第に大径になって塔本体部に連続し、この塔本体部 の下方に配置してある蒸気除去機構40に連続するガス導出口12が開口形成さ れている下部は下方に至るに伴ない次第に小径になっているものである。
【0013】 なおガス導入口11における周囲壁は、図2、図3に示すように後述する分離 機構80によって清浄化され、また新たに供給補充される水道水等の水に吸着剤 を溶解混入すると共に冷却状態になっている吸着水液が供給されることで、高温 状態の排ガスによる焼付を防止すべく冷却する焼付防止部13として形成されて いる。またこの焼付防止部13に供給された吸着水液は、焼付防止部13自体の 底部に開穿されている噴射孔14から塔本体部内に噴射されることで排ガスを洗 煙し、排ガス中の有害成分の吸着にも使用されるものとしてある。
【0014】 また排ガス洗浄塔10内に吸着水液を噴射する噴射供給機構15は、後述する 分離機構80によって清浄化され、また新たに供給補充される水道水等の水に吸 着剤を溶解混入した吸着水液をシャワー状に噴射するものである。図示にあって は、ガス導入口11直下に位置させた最上段位置に、後述する排ガス処理機構2 0における上部閉塞ガイド部21の上部フランジガイド25と下部フランジガイ ド26との間の位置に、また下向きにして分離落下部31直上位置に夫々配置し たノズル16からポンプを介して所定圧力で噴射するように形成してある。なお 排ガス処理機構20は上下で2段構成としてあることによりノズル16は計5段 で配置してあるものである。
【0015】 そして排ガス処理機構20は、吸着剤が混入されている吸着水液の噴射供給機 構15によるシャワー状の噴射部位に関連して排ガス洗浄塔10の上下方向で上 下2段にして配置構成されているも、処理すべき排ガスの有害成分の濃度、ガス 量その他に対応して1段構成とされるも、3段以上の複数段構成とされるも任意 に設定できるものとしてあり、夫々はほぼ同一構成のものとしてある。
【0016】 この排ガス処理機構20自体は図2に示すように、外周に至るに伴ない次第に 下方傾斜して塔本体部内周面に固着支持されているドーナツ板状の上部スカート 22に、上部が閉塞板23によって閉塞されている上部筒24を連設すると共に 閉塞板23周囲に下方傾斜しているドーナツ板状の外向きの上部フランジガイド 25を形成した上部閉塞ガイド部21と、上部フランジガイド25の下方に位置 して塔本体部内周面に固着支持されている下方傾斜のドーナツ板状の内向きの下 部フランジガイド26と、外周に至るに伴ない次第に下方傾斜して塔本体部内周 面に固着支持されているドーナツ板状の下部スカート28に、上部が開口されて いる下部筒29を連設し、上部閉塞ガイド部21の下方に配置して上部閉塞ガイ ド部21との間で排ガス分の流路30を形成している下部流出ガイド部27と、 上部閉塞ガイド部21における上部スカート22に開口形成された分離落下部3 1と、下部流出ガイド部27における下部スカート28の外周部である塔本体部 に開口形成された排液口37とを備えているものである。
【0017】 すなわち二重筒状の配置形成と成る上部閉塞ガイド部21と下部流出ガイド部 27とで、ガス導入口11から導入された排ガスに対してこれに噴射供給される 吸着剤が混入された吸着水液を排ガス処理機構20自体における流路構成と共に 満遍なく接触し交じり合うようにして排ガス中の有害成分を溶解した排液等と排 ガス分とに分離し、排ガス分は再び分離処理させたり、外部の蒸気除去機構40 、分離機構80に導出させたりするものである。なお上部閉塞ガイド部21、下 部流出ガイド部27、下部フランジガイド26、分離落下部31等は好ましくは 耐腐食性等が考慮された素材によって形成されていて、排ガス中の有害成分、溶 解された排液、汚染水液等による腐食作用等から十分に保護されたものとしてお くものである。
【0018】 上部閉塞ガイド部21自体は、ガス導入口11から導入される排ガスを塔本体 部内における外周側に分散させて塔本体部内側面に沿って下方に案内させ、上部 スカート22上面に沿ってこの上部スカート22周囲に分散形態で配置形成され た分離落下部31夫々に導くものである。なおこの上部閉塞ガイド部21におけ る上部フランジガイド25外径に比し下部フランジガイド26内径をやや大径に してあることで、閉塞板23によって周囲に分散された排ガスが上部フランジガ イド25、下部フランジガイド26夫々によって下方に円滑に案内されるように してある。
【0019】 一方、下部流出ガイド部27自体における下部スカート28は上部閉塞ガイド 部21における上部スカート22とほぼ平行にしてその下方に、下部筒29は上 部閉塞ガイド部21における上部筒24に比し小径にしてその内方に夫々配置さ れており、その間の空隙部分が排ガスを下部筒29上部開口に至るように上昇案 内させる流路30としてある。
【0020】 分離落下部31は図4に示すように、上部スカート22の周囲に相互にほぼ等 間隔にして分散させて例えば8箇所で配置構成されており、平面から見てほぼ半 円形状を呈する内外壁による二重構造のものとなっている。すなわち図2、図5 に示すように上部スカート22の周縁部にほぼ半円形状の落下孔32を開口形成 しており、多数の透孔34が開穿されていると共に下方に至るに伴ない次第に窄 まるようにした流出口35が下部に形成されている断面でほぼ半円形状の内側壁 33を落下孔32の孔周縁に沿って上部スカート22自体の下方に連設し、この 内側壁33の外周に適当な間隔を隔てて内側壁33を囲繞している外側壁36を 同じく上部スカート22下方に連設したものである。こうした分離落下部31で は、吸着水液によって洗煙された排ガスが、窄まり状の流出口35から落下され る一方、この流出口35によって落下流出抵抗が大きくなっている内側壁33の 透孔34を経て内側壁33外部に排出された後に外側壁36内側面に沿っても落 下させられるのであり、この間に生じている流出抵抗によって排ガス中の有害成 分に対する吸着剤の接触作用を大きくしているのである。
【0021】 排液口37は下部流出ガイド部27における下部スカート28の周縁部に位置 させて、例えば相互に等間隔にして計8個で分離落下部31位置に対応して塔本 体部側壁に開口形成されている。そして図6に示すように、塔本体部外部に配管 してある排液管38との連通接続部分においては、排液管38の接続開口部分の 下半部は下部スカート28の固着部位に比し下方に設定した段差構造としてある ことで、分離落下部31から下部スカート28上に落下するシャワー排液が下部 スカート28上に滞留するのを防止して円滑に排出されるように配慮してある。
【0022】 なお排ガス処理機構20は、図示にあっては上下で2段構成にして、上段、下 段のいずれのものも構成的にはほぼ同一なものと形成配置してあり、上段におけ る下部流出ガイド部27の下部筒29直下に下段における上部閉塞ガイド部21 の閉塞板23が位置することで上部閉塞ガイド部21側から下降排気される排ガ スが再度周縁側に分散されるものとなっているのである。
【0023】 以上のように構成された排ガス処理機構20において、ガス導入口11から導 入された排ガスは、焼付防止部13によって冷却され、また噴射供給機構15か らシャワー状に噴射される吸着水液によって冷却洗煙され、吸着水液は蒸気化さ れるものとされる。その後は上下の排ガス処理機構20によって吸着水液中の吸 着剤と排ガス中の有害成分との接触作用が増大されることで排ガス中の有害成分 は吸着剤に吸着され、排液、汚染水液等として分離落下部31における排液口3 7から排水される一方、後述する排風機68による排風作用と相俟ち残余の蒸気 を含有した排ガス成分はガス導出口12から、排ガス洗浄塔10の下方に設置し てある蒸気除去機構40に排気されるのである。
【0024】 蒸気除去機構40は排ガス洗浄塔10の下方にこの排ガス洗浄塔10のガス導 出口12と連続させたほぼボックス構造にして一体的に設置されており、排ガス 中にシャワー状に噴射される吸着水液によって洗煙した後、吸着剤が収容されて いるフィルター61によって有害成分、蒸気分が除去されることで水分の含有量 が大幅に減少された状態で外部に排気させるものとしてある(図1参照)。この 蒸気除去機構40は図7乃至図9に示すように、排ガス洗浄塔10に一体的に連 続するほぼボックス状に形成された器枠41と、この器枠41内に配置した冷却 手段51によって区画されることで蛇行状に形成された排気流路50と、排気流 路50中に分散配置されたフィルター61とを備えているものである。
【0025】 器枠41は排ガス洗浄塔10におけるガス導出口12に接続される接続口42 を上部に、清浄後のガス成分を排気する排気口43を側部に夫々有し、内部に分 散配置するフィルター61を交換自在にさせる交換口を開閉する二重の開閉扉4 4を例えば正面に設けると共に、底部に開口された排水口45に連通している傾 斜樋状の排水溝46を設けたものである。なお接続口42は、器枠41の上部に 開口されているも、この接続口42から流入されたガス成分は接続口42直下に 形成した傾斜している案内板47によって器枠41の一方側の側壁である前部側 に下降案内されるようにしてある。また排水口45は後述する分離機構110に 接続されており、この分離機構110によって排液中に含まれる有害成分が除去 されると共に、冷却、補充された吸着水液が後述するシャワーノズル49から排 気流路50に再度噴射、循環されるようにしてある。
【0026】 排気流路50を形成する冷却手段51は、図示例にあっては器枠41における ガス流入部とガス流出部との間で上下方向で蛇行させるように上下部が側方に交 互に開放されている区画壁を構成するものとして前後で対となって配置してあり 、場合によっては1つまたは3個以上の複数にして配置することも可能である。 すなわちガス流入部側である前部側ではその上部が前記案内板47裏面に連結さ れ、下部が器枠41底部との間で開放されている中空の上部壁52と、ガス流出 部側である後部側ではその上部が案内板47との間で開放され、下部が器枠41 底部に連結されている中空の下部壁53と、これらの対峙状となっている上下部 壁52,53相互間の上下で上下部壁52,53夫々に連通してほぼ水平方向で 列設配管された複数の連通管54と、下部壁53底部に設けた給水口55と、上 部壁52上部に設けた給出口56とから構成してある。そして、上部壁52、下 部壁53、連通管54等の内部は水密状に形成されていて、後述する冷却機構7 0からの冷却された吸着水液が器枠41下部の給水口55から給水され、下部壁 53、連通管54、上部壁52を経て器枠41上部の給出口56から外部に排水 されるものとしてある。またこの冷却手段51は図7に示すように、器枠41の 前後で、前部位置側の下部壁53と後部位置側の上部壁52との間に所定の間隔 を設定して対状に配置されており、接続口42から流入されたガス成分は、案内 板47によって前部位置側の冷却手段51における上部壁52に沿って下降し、 上部壁52下方の開放部位を経て上部壁52、下部壁53相互間の連通管54夫 々の間を上昇し、下部壁53上方の開放部位を経て前後の冷却手段51相互の間 隙内で再び下降し、後部位置側の冷却手段51においても同様に流れて器枠41 後部に開口形成の前記排気口43から排気されるのであり、こうした上下方向に 沿う蛇行経路が前記の排気流路50となっているのである。なおこの排気流路5 0における入口部分すなわち前部位置側の冷却手段51における上部壁52と器 枠41の前壁との間隙の上方部位である器枠41の上壁にはガス成分を洗煙する 吸着水液のシャワーノズル49が下方に向けて設けられている。
【0027】 またフィルター61は図7に示すように、蛇行形成されている排気流路50内 の所定位置に流路を遮断するように例えば前記連通管54上、排気流路50内で の左右側部に設けた支持材62上夫々に配置され、その流路断面形状に対応して 形成されている。フィルター61自体は図9に示すように、多数の透孔が開穿さ れているいわゆるパンチングボード製の扁平状のフィルターボックス63に小石 状、塊状等の固形化された吸着剤64を収納したものであり、フィルターボック ス63自体には吸着剤64の交換、補充等のための開閉・着脱自在なパンチング ボード製の蓋板65が設けられている。
【0028】 更にこうした蒸気除去機構40の排気口43には、排風機68、排気煙突69 に連通する排気管66が接続されており、この排気管66には排気風量を調整す るよう開閉度が自在に設定されるダンパ67を設けてある。
【0029】 また冷却機構70は、冷却手段51における給水口55、給出口56夫々に接 続された給水管72、給出管73、これらの給水管72、給出管73のいずれか に設けられたポンプ74を備えると共に、必要があれば蒸気除去機構40におけ る前記フィルター61と同様なフィルター75を交換・着脱自在にして内部に設 けた冷却水タンク71と、冷却水を熱交換によって冷却して循環させるようにし たチラーユニット76とを設けて成るものとしてある。なおこの冷却機構70は 器枠41内に配した冷却手段51夫々に対応するよう別個独立にして配置構成し てあるも、纏めた形態での1基のものとして構成することも可能である。
【0030】 一方、排ガス洗浄塔10における排ガス処理機構20の分離落下部31の排液 口37から排液される排液、蒸気除去機構40における排水口45から排液され る汚染水液等は、分離機構80(110)によって、排ガス中の有害成分を吸着 した吸着剤分を分離除去すると共に、排液、汚染水液等を清浄化・冷却化し、ま た吸着剤が補充・溶解混入されて、更には水道水等によって補充されることで排 ガス洗浄塔10あるいは蒸気除去機構40内に再び吸着水液として供給噴射させ るようにしてあるものである。この分離機構80(110)は、投入された排液 、汚染水液中の浮遊する汚染物質を溢流除去させ、吸着剤に吸着された有害物質 をフィルター95(112)によって除去して排液、汚染水液を清浄にする分離 タンク81(111)と、この分離タンク81(111)から蒸発される蒸発水 を冷却、水滴化して分離タンク81(111)に還流させるよう分離タンク81 (111)上に配置された分離タンク蓋101(113)とから成っているので ある。なお排ガス洗浄塔10からの排液等を清浄にする分離機構80と、蒸気除 去機構40からの汚染水らを清浄にする分離機構110とはほぼ同一の構成とし てあるため、これらの詳細な説明は以下のように分離機構80にて説明されるも のとしてある。
【0031】 すなわち図10に示すように分離タンク81は非金属製で、酸化に耐える素材 例えば強化塩化ビニール樹脂、FRP等によって形成されており、上部が開放さ れ、底部に設けた廃棄口85に下方傾斜している溝状の廃棄樋84に連続する下 方傾斜した案内面83となっている底壁を備え、底壁側を開口した分離区画壁8 6によって投入室87、分離室88夫々に区画形成されたタンク容器82と、投 入室87に設けた溢流手段89と、分離室88に交換・着脱自在に配置されたフ ィルター95と、このフィルター95によって清浄化された清浄水を再利用すべ く汲み上げる汲上管96とを備えているものである。
【0032】 タンク容器82自体は、上部開放の平面から見てほぼ矩形状を呈する水槽とし て構成され、図示のように底部はそのほぼ中央に向かって両側から緩やかに下方 傾斜されている案内面83によって底窄まり状にして、底壁のほぼ中央に形成し てある廃棄樋84に連続しているものである。すなわちこのタンク容器82内で 分離される、有害物質を吸着して凝集、凝固状となっている吸着剤分その他の夾 雑物が案内面83上面に案内されて廃棄樋84内に貯留されるようにしてあり、 廃棄樋84に設けた廃棄口85から除去廃棄されるようにしてある。また分離区 画壁86は投入室87と分離室88とを例えばほぼ1:3の割合でタンク容器8 2を区画する位置でタンク容器82内に固着されており、投入された排液、汚染 水液を投入室87内に一旦は貯留後に分離区画壁86下方の開放部分から分離室 88に流出するようにしてある。
【0033】 溢流手段89は投入室87における適宜高さ位置でタンク容器82の側壁に開 口したオーバーフロー口として形成されており、このオーバーフロー口には溢流 成分を外部に案内除去させる排出部91を連設してある。この溢流手段89によ って、排液、汚染水液面で浮遊するカーボン油、タール分その他を溢流させるこ とで排出部91から外部に除去するものとしてある。
【0034】 またフィルター95は傾斜形成されている底壁の案内面83にほぼ直交させた 状態で1個または所定間隔毎に複数個例えば3個にして適当な支持材(図示せず )を介して交換・着脱自在にして分離室88内に、傾斜している案内面83にほ ぼ直交させることでほぼ立脚状になるようにして配置されている。このフィルタ ー95自体は、前記蒸気除去機構40におけるフィルター61とほぼ同様な構成 のものとすることでそれらとも共通して使用できるように配慮してある。
【0035】 汲上管96は分離室88において清浄化された清浄水を排ガス洗浄塔10にお ける焼付防止部13、噴射供給機構15に供給するものであり、分離室88にお ける後部側でその底部近傍位置に汲上口を開口形成したものとして配管されてい て、排ガス洗浄塔10側に供給するポンプ97に接続されている。
【0036】 なおこの分離タンク81には、有害物質を吸着して汚染される結果除去される 吸着剤分を補充するように、投入室87内に、更には分離室88内に吸着剤を投 入する吸着剤投入手段98が付設されている。また投入室87に投入される高温 状態の排液、汚染水液を冷却させると同時に、これらが蒸発することで消失する 吸着水液を補充させるように分離室88あるいは投入室87に例えば水道水を供 給するものとした給水手段99が付設されている。
【0037】 一方、分離タンク蓋101は分離タンク81の上部開口部分を覆うように配置 形成されており、具体的にはタンク容器82の上部開口部分に比し大きくした下 部開口を有するボックス状の覆い蓋102の上壁に冷却水が供給充填されるほぼ 扁平状で傾斜している冷却室103を形成すると共に、タンク容器82の上部開 口部分に比し大きくした底部開口を、またこの底部開口に比し小さい上部開口を 有している中空錐体状の遮蔽案内板106を覆い蓋102内に配設し、冷却室1 03の低位置に対応して遮蔽案内板106に連通する還流管107を接続したも のである。
【0038】 覆い蓋102自体はタンク容器82の上部開口に比し相似的にやや大きくした 例えば平面でほぼ矩形状を呈し、タンク容器82の上部開口の高さ位置から所定 の間隔を隔てたやや上方に配置されている。また冷却室103はこの覆い蓋10 2の傾斜した天井壁自体を所定容量の空隙を備えた水密状にすることで形成した ものであり、その低位置に給水口104、高位置に給出口105夫々を開口し、 後述する冷却手段によって冷却された冷却水が循環供給されるようにしてある。
【0039】 遮蔽案内板106は覆い蓋102底部の下部開口全域を覆うようにして覆い蓋 102内に冷却室103の傾斜面に沿って傾斜配設されている。そしてタンク容 器82から蒸発する蒸気分を錐体面状の自身の傾斜壁底面に沿って上部開口に案 内させ、その蒸気分が上部開口を経て冷却室103底面に当たって冷却、水滴化 されて落下された後には自身の傾斜壁上面に沿って流させて低位置にある還流管 107に案内させるものとなっているのである。
【0040】 この遮蔽案内板106から案内集水された水滴は遮蔽案内板106上の低位置 に開口されて接続してある還流管107に流れ込み、分離タンク蓋101下方に 配置されている前記タンク容器82内に自然落下するようにしてある。
【0041】 また冷却室103内に供給される冷却水は、前記蒸気除去機構40における冷 却機構70と同様に構成した冷却機構70によって冷却され、循環されるものと してあり、その詳細な説明は図面中で同一符号を付すことで省略される。
【0042】 更に前記蒸気除去機構40に付設接続される分離機構110は、上述した分離 機構80とほぼ同様に構成されており、蒸気除去機構40における器枠41に開 口形成の排水口45から排水された排液等がタンク114、ポンプ115を経て 投入され、この投入された排液中の浮遊する汚染物質を溢流除去させ、吸着剤に 吸着された有害物質をフィルター112によって除去して排液等を清浄にする分 離タンク111と、この分離タンク111から蒸発される蒸発水を冷却、水滴化 して分離タンク111に還流させるよう分離タンク111上に配置された分離タ ンク蓋113とから成っており、分離タンク111内の清浄水を汲上管116に よって蒸気除去機構40のシャワーノズル49に供給し、排気流路50に噴射さ せるようにしたものである。なおこの分離機構110における構成は上述した分 離機構80とほぼ同構成のものとしてあるため、その詳細な説明は省略されてお り、またこの分離機構110における冷却手段構成は図示のように分離機構80 における冷却手段70によって冷却されるように配管構成してあるも、場合によ っては夫々の冷却構成を別個に構成とすることも可能である。
【0043】 しかして吸着水液中に溶解混入される吸着剤、フィルター61(75,95) 内に充填される固形状の吸着剤64夫々は、石川県と富山県との県境である金沢 市近郊の医王山系(イオウゼンケイ)連峰の裾野である小菱池周辺で産出される 学名が石英閃緑袴岩(いわゆる医王石(イオウセキ)/グリーンタフ/ミネラル 鉱石「ペガサス」と称されている)である岩石を破砕して粉末状に、あるいは塊 状ないしは顆粒状等にしたものを使用することが予定されており、その成分は、 通商産業省軽工業局の分析によれば表1に示す通りのものである。
【0044】
【表1】 すなわちこの考案における本実施の形態に使用される上述の吸着剤(64)は、 大きく分けると3つの基剤から成っており、第1のものはグリーンと呼ばれる海 底隆起物の海緑石、第2のものはブラックと呼ばれる火山岩ガラス鉱石、第3の ものは数億年を経過した貝化石夫々であり、これらの3種の純天然組成の基剤を 複合することによる生じる種々な効果は計り知れないものがあり、現在の科学分 析能力では解明できない様々の生命体にとって必須といわれる稀有元素を含有し ているものである。
【0045】 なおこの吸着剤10gを蒸留水100ml中に浸漬したことによる水素イオン 濃度変化は、直後で6.1、8時間後で7.4、24時間後で7.4、48時間 後で7.4であった。
【0046】 またこの吸着剤と麦飯石とにおける汚濁物質吸着性能を対比すると表2に示す 通りのものであり、これは吸着剤、麦飯石夫々の50gを、水銀含有量0.01 wt ppmの溶液500mlに投入し、水銀含有量の経時変化を測定したもの である。
【0047】
【表2】 更にこの吸着剤と活性炭とにおける6価クロムの吸着性能は表3に示す通りの ものであり、これは吸着剤、活性炭夫々の異なる重量%における比較例で、1. 67mg/lの試験液を使用したものである。
【0048】
【表3】 またこの吸着剤における有害重金属と農薬有機塩素の分解吸着性能は表4に示 す通りのものであり、これは各種ドリンを溶融させた水100ml中に吸着剤を 投入後の経時変化を見たものである。
【0049】
【表4】 重金属Cd(カドミニウム)水溶液の処理作用は表5に示す通りのものであり 、これは脱塩水にCa(CH3 COO)2 2H2 Oを加え、Cd1.15ppm とした水溶液に吸着剤を投入後の経時変化を見たものである。
【0050】
【表5】 これによると、1.15のカドミニウム濃度が1日経過すると60%近く減少し 、2日経過では1/6近くまで減少することが確認され、この外にアンモニア、 亜硝酸性等の塩素、遊離性塩素、シアン、アノン等の化合物の処理作用があるこ とも認められ、PCB、ダイオキシン類等の有害物質についても同様な吸着処理 作用を発揮することが確認された。
【0051】 次に以上のように構成された実施の形態において、これによって廃棄物焼却、 各種燃料燃焼用等のための燃焼炉1において生じた各種の有害成分、煤塵等を含 有する排ガスを処理する場合を説明すると、燃焼炉1から排ガス洗浄塔10内に その上部のガス導入口11から排ガスが導入されると、排風機68の排風作用に よる排ガス洗浄塔10内の負圧とも相俟ち煤塵等は下方に落下案内されると共に 噴射供給機構15からシャワー状に噴射された吸着剤が混入されている吸着水液 によって洗煙、冷却され、また上下2段に配置構成された排ガス処理機構20に よって排ガス中の有害成分と吸着水液中の吸着剤とが接触し、有害成分を溶解吸 着した排液・汚染水液等は排液管38を経て分離機構80に排出されるのである 。すなわち吸着水液中に混入されている粉末状の石英閃緑袴岩である吸着剤は排 ガス中の有害物質であるPCB、ダイオキシン類その他を吸着して、また吸着水 液自体がダイオキシン類、塩素等を吸着溶解して排液となって排ガス処理機構2 0における排液口37から分離機構80に排水される。
【0052】 特にこの排ガス洗浄塔10内で排煙中の有害成分等が吸着水液によって吸着除 去された後の排液は排ガス処理機構20における分離落下部31によって排液口 37から排ガス洗浄塔10外に案内排出され、ガス成分は分離落下部31におけ る流路30を経ることで排ガス洗浄塔10内の下部に充満されることで排液分と は分離され、ガス導出口12を経て蒸気除去機構40内に導入される。なおこの 排ガス洗浄塔10において、ガス導入口11での排ガスの温度は700〜800 ℃の高温であったが、ガス導出口12での排ガスの温度は70〜80℃に急速に 冷却されたものである。
【0053】 そして蒸気除去機構40内に導入された排ガスは、シャワーノズル49からシ ャワー状に噴射される吸着水液によって再度冷却洗浄されるのであり、残余の有 害成分等は吸着されて汚染排液として排水口45から分離機構110に排出され る一方、排風機68の排風作用による蒸気除去機構40内の負圧とも相俟ちガス 成分は排気流路50内で蛇行して流れ、その流れに沿うフィルター61夫々を順 次に経ることで有害成分等がフィルター61内の吸着剤64に吸着除去され、清 浄なものとなって排気煙突69を経て大気に放出されるのである。なお蒸気除去 機構40内のフィルター61は、適当時間の経過毎に開閉扉44の開閉によって 蒸気除去機構40外に取り出され、例えば分離機構80,110における分離タ ンク81,111内で洗浄された後に天日等によって乾燥させることで吸着能力 を回復させて再使用する。
【0054】 一方、排ガス洗浄塔10及び蒸気除去機構40夫々から排出された有害成分が 吸着されている吸着剤分を含有している吸着排液、汚染水液等は、分離機構80 ,110における分離タンク81,111内で放置されることでそのカーボン、 タール分等の浮遊成分は溢流除去され、また吸着剤成分が沈殿し、沈殿物は廃棄 口85から取り出し除去されて例えば高温溶融炉内で溶融処理してスラグ化され る。また分離タンク81,111内ではフィルター95,112によって濾過、 清浄化され、更に冷却され、吸着剤が投入補充されて排ガス洗浄塔10の焼付防 止部13、噴射供給機構15に、また蒸気除去機構40のシャワーノズル49に 夫々加圧供給されて吸着水液として再度使用されるよう循環されるのである。
【0055】 しかして以上に説明した実施の形態における除去装置を実施した際の排ガス等 の処理前と処理後とでの排ガス中の有害成分の実測データを表6に示す。これに よると700〜800℃の排ガスが60〜70℃に急速冷却されることでその洗 浄、処理中にダイオキシン類は生成されず、また生成されることがあっても吸着 剤によって吸着除去されるのである。特に有害とされているダイオキシン類のほ とんどが除去され、また塩化水素濃度もほぼ1/10に低減されたことが明らか にされている。また通常は水冷方式による場合に、排ガス中の水分量が多くなる ことでダイオキシン類が水分に混じって排出されると共に、70℃以下になると 再生成されることもないのである。
【表6】
【0056】
【考案の効果】
この考案は以上のように構成されており、これがために、現在、各種の有害物 質を放出している燃焼炉、焼却炉等においても、その各種廃棄物の焼却、燃焼等 によって生じる排ガスである煤煙、排煙中に含まれる有害成分を確実に除去吸着 してクリーンな状態で大気中に放散できるのである。また吸着水液中に混入した 吸着剤に吸着した有害成分等は排液中から簡単に分離でき、それらは高温で溶融 処理して無害なスラグ状となしてレンガその他の土木・建築用資材等としての再 利用を可能とさせ、地球環境の保全と資源の有効利用とを図ることができるので ある。しかも焼却、焼却後の排ガスの排出、この排ガス中からのダイオキシン類 、塩素等の有害成分、更には地球温暖化の一因とされる二酸化炭素等の吸着除去 、吸着後の分離その他の処理はいずれも外部から遮断された状態での閉塞処理シ ステムとすることができ、周囲の環境を汚染させず、埋め立て等の最終処分場の 必要もなく、二次公害を生じることなく安全に処理することができるのである。
【0057】 すなわちこれはこの考案において、排ガスを導入するガス導入口11を上部に 、処理後の排ガスを排出するガス導出口12を下部に夫々有すると共に、吸着水 液を噴射させて排ガスを洗煙、冷却し、排液を外部に排水し、ガス成分を下方に 案内分離する排ガス処理機構20を内部に配装して成る排ガス洗浄塔10と、こ の排ガス洗浄塔10に連続設置され、吸着水液によって洗煙後、フィルター61 によって有害成分、蒸気分を除去して外部に排気させる蒸気除去機構40と、排 ガス洗浄塔10、蒸気除去機構40夫々から排水される排液中の吸着剤分をフィ ルター95,112によって除去して排液等を清浄にする分離タンク81,11 1上に、この分離タンク81,111から蒸発される蒸発水を冷却、水滴化して 分離タンク81,111に還流させる分離タンク蓋101,113を配置した分 離機構80,110とを備えているものとしたからであり、これによって、例え ば焼却後に生じるダイオキシン類その他の有害物質の除去、クリーンとした排気 の放散、クローズドシステムとしたことの排液処理の安全性、有害物質を凝集し た吸着剤分の溶融処理による無害化等を図ることができるのである。
【0058】 また各種廃棄物等の焼却・燃焼によって生じた排ガスが導入される排ガス洗浄 塔10は、分離機構80からの冷却された吸着水液が供給される焼付防止部13 をガス導入口11に設け、また排ガス処理機構20上に吸着水液をシャワー状に 噴射する噴射供給機構15を配装してあるから、ガス導入口11から導入された 排ガスを急速に冷却、洗煙し、しかも急速に冷却することで排ガス中にベンゼン 環、塩素成分等が含有されていてもダイオキシン類の発生を少なくし、また発生 しても吸着剤によって吸着して排液・汚染水として蒸気除去機構40、分離機構 80,110等によって無害化の後処理が行なわれるのである。
【0059】 そしてまた排ガスの吸着水液による洗浄を行なう排ガス洗浄塔10の下方にこ の排ガス洗浄塔10と一体状にして、排ガス中からの水分を除去分離する蒸気除 去機構40を連続配置してあるため、全体として一体化されたコンパクトなもの として纏められ、設置面積を少なくでき、また低コストで稼動運転できるもので ある。
【0060】 しかもこの排ガス洗浄塔10内に配装した排ガス処理機構20は、上部スカー ト22に上部が閉塞板23によって閉塞されている上部筒24を連設すると共に 閉塞板23周囲に上部フランジガイド25を形成した上部閉塞ガイド部21と、 上部フランジガイド25の下方に位置して設けた下部フランジガイド26と、下 部スカート28に上部が開口されている下部筒29を連設し、上部閉塞ガイド部 21の下方に配置して上部閉塞ガイド部21との間で排ガス分の流路30を形成 している下部流出ガイド部27と、上部閉塞ガイド部21における上部スカート 22に開口形成された分離落下部31とを備えているから、ガス導入口11から 導入された排ガスは、排ガス洗浄塔10内においての上下方向の蛇行形態として 下方への急激な落下を抑制し、また外周側から内周側に流れるものとなる流動抵 抗と相俟ち、噴射供給機構15から噴射される吸着水液との接触を極めて効率的 に行なわせ、排ガス中の有害成分を吸着するのである。
【0061】 またこの排ガス処理機構20においての分離落下部31は、上部スカート22 に開口形成した落下孔32に、多数の透孔34が開穿されていると共に下方に至 るに伴ない次第に窄まるようにした流出口35が下部に形成されている内側壁3 3と、この内側壁33の外周に囲繞配置した外側壁36との二重構造にしてある から、排ガスの流動抵抗を増大させて吸着水液との混合、接触等を一層増大させ 、その結果、吸着剤に吸着させて吸着剤を核として凝集させるものである。それ ばかりでなく、有害成分を溶解した排液・汚染水とそれが除去されたガス成分と を分離させ、排液・汚染水等は下部スカート28に関連して開口形成した段差構 造の排液口37から滞留されることなく排ガス洗浄塔10外に排水される一方、 ガス成分は排ガス処理機構20内方に案内され、排ガス処理機構20の下方であ るガス導出口12に案内下降されるのである。
【0062】 更に排ガス洗浄塔10から排気されるガス成分を処理する蒸気除去機構40は 、排ガス洗浄塔10に連続する器枠41内に配置した冷却手段51で蛇行状に形 成された排気流路50中にフィルター61を交換・着脱自在に分散配置してある から、器枠41内に噴射される吸着水液によってガス成分を更に冷却、洗煙し、 蛇行状に流動されることでフィルター61内の吸着剤64との接触を増大させる ものとなり、ガス成分中に残存する有害成分更には湿気分を一層確実に吸着除去 でき、清浄、乾燥した無害化された状態で大気に放散するのである。また冷却手 段51は器枠41内に形成する蛇行状の排気流路50の周囲及び流路中を冷却さ せるから、排ガスを効率的に更に70℃以下に急速冷却でき、ダイオキシン類の 再生成発生の余地を無くしているのである。しかも冷却手段51を形成している 上部壁52、下部壁53、連通管54等には下部側に配置の給水口55から冷却 水が供給され、上部側に配置の給出口56から熱交換後の温水が給出されるもの としてあるから、冷却効率も優れるものである。
【0063】 この蒸気除去機構40における交換・着脱自在なフィルター61は、内部に固 形化されている吸着剤64を収納してあるから、有害成分等を吸着することで汚 染されても、器枠41内から取り出し、例えば分離機構80,110における分 離タンク81,111内で洗浄した後に例えば天日で乾燥させることでその吸着 能力を回復でき、所定の吸着能力を常時維持できる等のメンテナンスを容易に行 なうことができる。なおこのようなメンテナンスは、分離機構80,110夫々 におけるフィルター95,112についても同様に行なえるものである。
【0064】 また分離機構80,110は、投入された汚染水液等中の浮遊する汚染物質を 溢流除去させ、有害物質をフィルター95,112によって除去して汚染水液等 を清浄にする分離タンク81,111と、この分離タンク81,111からの蒸 発水を冷却、水滴化して分離タンク81,111に還流させる分離タンク蓋10 1,113とから構成してあるから、排ガス洗浄塔10、蒸気除去機構40等か ら排水された排液・汚染水中に溶解、吸着した有害成分等を、分離タンク81, 111ではそのタール等の浮遊物質は溢流手段89を経て浮遊溢流させて、また 吸着剤に凝集された凝集物質は下方傾斜している案内面83、廃棄口85によっ て集積状に沈殿させて夫々処理できると共に、分離タンク81,111からの蒸 発水を冷却構造の分離タンク蓋101,113によって水滴化して還流させるこ とと相俟ち、清浄にした吸着水液として再度の吸着剤の補充によって排ガス洗浄 塔10あるいは蒸気除去機構40内に供給、噴射させるものとして再使用、循環 できるものである。しかも排ガス洗浄塔10内に導入された排ガス中の有害成分 等は、最終的に吸着剤に吸着、凝集されて沈殿物、ヘドロ等としてこの分離機構 80,110における分離タンク81,111内に沈殿されるから、それらを取 り出し、スラグとして再度溶融燃焼したり、建築・構築材料として二次利用した り等によって無害化することができる。
【0065】 すなわち分離タンク81(111)では、そのタンク容器82内が分離区画壁 86で投入室87、分離室88に区画されていて、投入室87における溢流手段 89によって浮遊成分を溢流除去でき、分離室88に配装したフィルター95( 112)によって汚染水を清浄化した後では汲上管96(116)によって揚水 して排ガス洗浄塔10あるいは蒸気除去機構40に供給でき、その噴射供給機構 15あるいはシャワーノズル49を経て再度吸着水液として利用でき、汚染され る吸着水液は装置外部に漏出させず、また不快臭、煙等も外部に漏出させないク ローズドシステムとして安全性を高めたものとすることができる。
【0066】 一方、この分離タンク81(111)上に配置された分離タンク蓋101(1 13)では、分離タンク81(111)をほぼ覆うようにした覆い蓋102によ って蒸発水を確実に捕捉し、捕捉した蒸発水はその傾斜しているほぼ扁平状の冷 却室103によって冷却されて水滴化され、その水滴は覆い蓋102内に形成し た中空錐体状の遮蔽案内板106上面に落下案内されて還流管107を経て分離 タンク81(111)内に還流させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施の形態を示す全体概略図であ
る。
【図2】同じく排ガス洗浄塔の縦断面図である。
【図3】同じく図2におけるA−A線断面図である。
【図4】同じく図2におけるB−B線断面図である。
【図5】同じく排ガス洗浄塔における分離落下部の斜視
図である。
【図6】同じく排ガス洗浄塔における排液口の断面図で
ある。
【図7】同じく蒸気除去機構の縦断面図である。
【図8】同じくその正面図である。
【図9】同じく蒸気除去機構におけるフィルターの一部
切欠斜視図である。
【図10】同じく分離機構の縦断面図である。
【符号の説明】
1…燃焼炉 2…排煙路 10…排ガス洗浄塔 11…ガス導入
口 12…ガス導出口 13…焼付防止
部 14…噴射孔 15…噴射供給
機構 16…ノズル 20…排ガス処理機構 21…上部閉塞
ガイド部 22…上部スカート 23…閉塞板 24…上部筒 25…上部フラ
ンジガイド 26…下部フランジガイド 27…下部流出
ガイド部 28…下部スカート 29…下部筒 30…流路 31…分離落下
部 32…落下孔 33…内側壁 34…透孔 35…流出口 36…外側壁 37…排液口 38…排液管 40…蒸気除去機構 41…器枠 42…接続口 43…排気口 44…開閉扉 45…排水口 46…排水溝 47…案内板 49…シャワーノズル 50…排気流路 51…冷却手段 52…上部壁 53…下部壁 54…連通管 55…給水口 56…給出口 61…フィルター 62…支持材 63…フィルターボックス 64…吸着剤 65…蓋板 66…排気管 67…ダンパ 68…排風機 69…排気煙突 70…冷却機構 71…冷却水タ
ンク 72…給水管 73…給出管 74…ポンプ 75…フィルタ
ー 76…チラーユニット 80…分離機構 81…分離タン
ク 82…タンク容器 83…案内面 84…廃棄樋 85…廃棄口 86…分離区画壁 87…投入室 88…分離室 89…溢流手段 91…排出部 95…フィルタ
ー 96…汲上管 97…ポンプ 98…吸着剤投入手段 99…給水手段 101…分離タンク蓋 102…覆い蓋 103…冷却室 104…給水口 105…給出口 106…遮蔽案
内板 107…還流管 110…分離機構 111…分離タ
ンク 112…フィルター 113…分離タ
ンク蓋 114…タンク 115…ポンプ 116…還流管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B09B 3/00

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種廃棄物等を焼却・燃焼した際に生じ
    る排ガスを導入するガス導入口を上部に、処理後の排ガ
    スを排出するガス導出口を下部に夫々有すると共に、吸
    着剤が混入された吸着水液をシャワー状に噴射させて排
    ガスを洗煙、冷却し、有害成分を溶解した排液を外部に
    排水し、ガス成分を下方に案内分離する排ガス処理機構
    を適数段に内部に配装して成る排ガス洗浄塔と、この排
    ガス洗浄塔に連続設置され、シャワー状に噴射される吸
    着水液によって洗煙した後、吸着剤が収容されているフ
    ィルターによって有害成分、蒸気分を除去して外部に排
    気させる蒸気除去機構と、排ガス洗浄塔、蒸気除去機構
    夫々から排水された排液中の有害物質を吸着している吸
    着剤分等をフィルターによって除去することで排液を清
    浄にする分離タンク上に、この分離タンクから蒸発され
    る蒸発水を冷却、水滴化して分離タンクに還流させる分
    離タンク蓋を配置した分離機構とを備えていることを特
    徴とする燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装
    置。
  2. 【請求項2】 排ガス洗浄塔は、分離機構からの吸着剤
    が混入されている冷却された吸着水液を供給して冷却す
    る焼付防止部をガス導入口に設け、また排ガス処理機構
    上に吸着水液をシャワー状に噴射する噴射供給機構を配
    装してある請求項1記載の燃焼炉等における排ガス等の
    有害物質の除去装置。
  3. 【請求項3】 排ガス処理機構は、外周に至るに伴ない
    次第に下方傾斜して排ガス洗浄塔の塔本体部内周面に固
    着支持されている上部スカートに、上部が閉塞板によっ
    て閉塞されている上部筒を連設すると共に閉塞板周囲に
    下方傾斜している外向きの上部フランジガイドを形成し
    た上部閉塞ガイド部と、上部フランジガイドの下方に位
    置して塔本体部内周面に固着支持されている下方傾斜の
    内向きの下部フランジガイドと、外周に至るに伴ない次
    第に下方傾斜して塔本体部内周面に固着支持されている
    下部スカートに、上部が開口されている下部筒を連設
    し、上部閉塞ガイド部の下方に配置されて上部閉塞ガイ
    ド部との間で排ガス分の流路を形成している下部流出ガ
    イド部と、上部閉塞ガイド部における上部スカートに開
    口形成された分離落下部と、下部流出ガイド部における
    下部スカートの外周部である塔本体部に開口形成された
    排液口とを備えている請求項1または2記載の燃焼炉等
    における排ガス等の有害物質の除去装置。
  4. 【請求項4】 分離落下部は、上部スカートの周縁部に
    落下孔を開口形成しており、多数の透孔が開穿されてい
    ると共に下方に至るに伴ない次第に窄まるようにした流
    出口が下部に形成されている内側壁を落下孔の孔周縁に
    沿って下方に連設し、この内側壁の外周に適当な間隔を
    隔てて内側壁を囲繞している外側壁を上部スカート下方
    に連設してある請求項3記載の燃焼炉等における排ガス
    等の有害物質の除去装置。
  5. 【請求項5】 排液口は、下部流出ガイド部における下
    部スカートの周縁部に位置させて排ガス洗浄塔の塔本体
    部側壁に開口形成されていて、塔本体部外部に配管して
    ある排液管との連通接続部分においては、排液管の接続
    開口部分の下半部は下部スカートの固着部位に比し下方
    に設定してある請求項3または4記載の燃焼炉等におけ
    る排ガス等の有害物質の除去装置。
  6. 【請求項6】 蒸気除去機構は、排ガス洗浄塔に連続し
    て設置されていて、吸着剤が混入されている吸着水液が
    内部に噴射される器枠と、この器枠内に配置した冷却手
    段によって区画されることで蛇行状に形成された排気流
    路と、排気流路中に交換・着脱自在に分散配置され、吸
    着剤が収容されているフィルターとを備えている請求項
    1乃至5のいずれか記載の燃焼炉等における排ガス等の
    有害物質の除去装置。
  7. 【請求項7】 冷却手段は、排ガス洗浄塔から排気され
    るガス成分が流入される接続口直下に形成した傾斜して
    いる案内板下方に形成されていて、ガス流入部側である
    前部側ではその上部が案内板裏面に連結され、下部が器
    枠底部との間で開放されている中空の上部壁と、ガス流
    出部側である後部側ではその上部が案内板との間で開放
    され、下部が器枠底部に連結されている中空の下部壁
    と、これらの対峙状となっている上下部壁相互間の上下
    で上下部壁夫々に連通して列設配管された複数の連通管
    と、下部壁底部に設けた給水口と、上部壁上部に設けた
    給出口とから形成してある請求項6記載の燃焼炉等にお
    ける排ガス等の有害物質の除去装置。
  8. 【請求項8】 フィルターは、蛇行形成されている排気
    流路内の所定位置に流路を遮断するように配置され、そ
    の流路断面形状に対応して、また多数の透孔が開穿され
    ているほぼ扁平状のフィルターボックスに固形化された
    吸着剤を収納して成る請求項6または7記載の燃焼炉等
    における排ガス等の有害物質の除去装置。
  9. 【請求項9】 分離機構は、排ガス中の有害成分を吸着
    した吸着剤分を分離除去すると共に、排液、汚染水液等
    を清浄化・冷却化し、また吸着剤を補充・溶解混入して
    排ガス洗浄塔あるいは蒸気除去機構内に再び吸着水液と
    して供給噴射させるようにしてある請求項1乃至8のい
    ずれか記載の燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除
    去装置。
  10. 【請求項10】 分離機構は、投入された排液、汚染水
    液中の浮遊する汚染物質を溢流除去させ、吸着剤に吸着
    された有害物質をフィルターによって除去して排液、汚
    染水液等を清浄にする分離タンクと、この分離タンクか
    ら蒸発される蒸発水を冷却、水滴化して分離タンクに還
    流させるよう分離タンク上に配置された分離タンク蓋と
    から構成してある請求項1乃至9のいずれか記載の燃焼
    炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
  11. 【請求項11】 分離タンクは、上部が開放され、底部
    に設けた廃棄口に下方傾斜している廃棄樋に連続する下
    方傾斜した案内面となっている底壁を備え、底壁側を開
    口した分離区画壁によって投入室、分離室夫々に区画形
    成されたタンク容器と、投入室に設けた溢流手段と、分
    離室に交換・着脱自在に配置され、吸着剤が収容されて
    いるフィルターと、このフィルターによって清浄化され
    た清浄水を汲み上げる汲上管とを備えている請求項1乃
    至10のいずれか記載の燃焼炉等における排ガス等の有
    害物質の除去装置。
  12. 【請求項12】 分離タンク蓋は、分離タンクの上部開
    口部分に比し大きくした下部開口を有するボックス状の
    覆い蓋の上壁にほぼ扁平状で傾斜している冷却室を形成
    すると共に、分離タンクの上部開口部分に比し大きくし
    た底部開口を、またこの底部開口に比し小さい上部開口
    を有している中空錐体状の遮蔽案内板を覆い蓋内に配設
    し、遮蔽案内板の低位置に対応して分離タンクに連通す
    る還流管を接続して成る請求項1乃至11のいずれか記
    載の燃焼炉等における排ガス等の有害物質の除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100883536B1 (ko) * 2008-05-14 2009-02-17 대지정공주식회사 작업장의 분진처리장치
CN117101337A (zh) * 2023-10-20 2023-11-24 中国华能集团清洁能源技术研究院有限公司 冷却低温吸附组合式净化装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100883536B1 (ko) * 2008-05-14 2009-02-17 대지정공주식회사 작업장의 분진처리장치
CN117101337A (zh) * 2023-10-20 2023-11-24 中国华能集团清洁能源技术研究院有限公司 冷却低温吸附组合式净化装置
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