JP2000061421A - 廃棄物の処理方法 - Google Patents

廃棄物の処理方法

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JP2000061421A
JP2000061421A JP10233162A JP23316298A JP2000061421A JP 2000061421 A JP2000061421 A JP 2000061421A JP 10233162 A JP10233162 A JP 10233162A JP 23316298 A JP23316298 A JP 23316298A JP 2000061421 A JP2000061421 A JP 2000061421A
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water
waste
washing
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piping
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Masataka Hanashima
正孝 花嶋
Sotaro Higuchi
壮太郎 樋口
Kenichi Ushigoe
健一 牛越
Shunichi Mizukami
俊一 水上
Kenji Katsura
健治 桂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋立地の安定、閉鎖が早期になされる廃棄物
の処理方法の提供。 【解決手段】 機械式洗浄装置1によって洗浄水を供給
しつつ廃棄物Wを攪拌して洗浄する洗浄工程と、洗浄さ
れた廃棄物を埋め立て処理する埋立工程とを含んでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物の処理方法に
関する。さらに詳しくは、たとえば焼却場や工場から排
出される廃棄物を浄化して埋め立てるための処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、各種廃棄物は焼却処理または破砕処理されたのちに
埋立地(最終処分場)に搬送され、埋立処分された廃棄
物はその汚濁物が主に雨水によって自然に除去され、浄
化されていく。そして、廃棄物を通過して浸出した雨水
の水質を検査し、所定の水質条件を満足するに至ったと
きに処理は完了したとされる。
【0003】しかしながら、浄化を雨水に頼っているの
で処理が完了するまでに長期間を要することになる。す
なわち、雨水は埋め立てられた廃棄物層中を重力によっ
て下降していくので定まった降水経路(水みちともい
う)が形成されてしまい、新たに降った雨水も上記水み
ちを下降していくことが多いため、廃棄物に均一には行
き渡らない。その結果、廃棄物層中の汚濁物を十分に除
去することが困難となり、処理完了まで長期間を要する
こととなっている。したがって、廃棄物層から浸出する
浸出水の浄化処理も長期間にわたって行う必要がある。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、最終処分地における長期間の自然浄化
を必要とせず、短期間で浄化処理を完了し、最終処分地
の早期安定、閉鎖および跡地の早期利用を可能にする廃
棄物の処理方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の処理方法は、洗
浄水を供給し、廃棄物を攪拌して洗浄する洗浄工程と、
洗浄された廃棄物を埋め立て処分する埋立工程とを含ん
でいる。
【0006】したがって、埋め立て処分前の廃棄物を攪
拌することによって洗浄水を廃棄物に均一に行き渡ら
せ、且つ、廃棄物同士の衝突等によっても汚濁物除去が
促進される。このように、廃棄物の浄化処理をいわば機
械的に積極的に行うため、浸出水が短期間で所定の水質
となって処理を完了することができる。その結果、廃棄
物の最終処分地(埋立地)を長期にわたって放置してお
く必要が無く、早期の利用が可能となる。また、上記方
法を実施するための洗浄装置や給水装置等を設置すると
きにも、特に埋立地である必要がない。
【0007】なお、攪拌とは、かき混ぜたり振とうする
ことを含む意味である。上記機械的な洗浄には、たとえ
ば回転ドラム式洗浄装置、スクリュー式洗浄装置、振と
う装置、攪拌翼を内装した攪拌槽等、廃棄物を機械的に
攪拌等しながら洗浄水を行き渡らせて汚濁物を除去する
装置を用いればよい。
【0008】また、上記洗浄工程において、廃棄物の汚
染の程度に応じて洗浄条件を変化させる分別洗浄を行う
ことにより、廃棄物の汚染の程度に応じて浄化処理時間
を設定することができる。したがって、排出された廃棄
物をその汚染の程度に拘わらず一括処理する場合に比べ
て、汚染の程度の低い廃棄物に対する過剰な処理が回避
されるため、処理期間の一層の短縮が可能となる。この
分別洗浄は、たとえば前述した機械式洗浄装置を用いる
ことによって容易となる。なお、廃棄物の汚染の程度に
応じた分別は、たとえば焼却灰の主灰と飛灰のように排
出場所によって分別したり、破砕処理後の分別工程別に
よって行えばよい。なお、上記洗浄条件の変化は分別さ
れた廃棄物毎に行うことができ、また、変化させる洗浄
条件とは、洗浄時間、洗浄装置を用いる場合はその回転
数、洗浄水の供給量や流速などである。
【0009】さらに、上記洗浄工程において、洗浄後の
水を浄化処理したうえで洗浄水として循環使用すること
により、使用水量の低減が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の処理方法の実施形態を説明する。
【0011】図1は本発明の処理方法の一実施形態を示
すフローチャートである。
【0012】図1において、符号1は機械式洗浄装置を
示しており、これに洗浄水給水配管2および排水配管3
が接続されている。洗浄水給水配管2には補給水として
通常は上水道水や工業用水が通水される。排水配管3に
は水処理装置4が接続されており、この水処理装置4に
は排水口5と戻し配管6とが配設されている。戻し配管
6は上記洗浄水給水配管2に接続されている。これによ
り、機械式洗浄装置1で廃棄物を洗浄した後の排水は水
処理装置4で濾過処理され、適宜洗浄水給水配管2に戻
されて循環使用される。水処理装置4の排水口5からの
濃縮水は所定の水質に処理されて排水されるか、セメン
ト固化時に混練水として用いるなどの手法によって無害
化されて廃棄される。
【0013】機械式洗浄装置1に投入されて浄化処理さ
れた廃棄物Wは最終処分地(埋立地)Lに搬送されてそ
のまま埋め立てられる。廃棄物の浄化は機械式洗浄装置
1によってなされるため、非常に短期間に完了する。こ
のことについては後述する。また、廃棄物Wは既に十分
に浄化されているので、この埋立地Lは予定量の廃棄物
が埋め立てられたあとは短期間で利用可能となる。
【0014】上記機械式洗浄装置1としては、たとえば
回転ドラム式洗浄装置やスクリュー式洗浄装置等が採用
される。回転ドラム式洗浄機の一例としては、自軸回り
に回転する傾斜したドラム内に廃棄物を投入し、このド
ラムの上端近傍から洗浄水を供給するものがある。ドラ
ムを回転させることによって廃棄物を攪拌し、洗浄水を
廃棄物に均一に行き渡らせて汚濁物を除去するものであ
る。また、スクリュー式洗浄装置の一例としては、傾斜
した円筒ハウジング内にその軸方向にスクリューを延設
し、ハウジングの上端近傍から洗浄水を供給するものが
ある。このスクリューを回転させて内部の廃棄物を送り
ながら混練し、洗浄水を廃棄物に均一に行き渡らせて汚
濁物を除去するものである。いずれの洗浄装置にしても
廃棄物を十分に攪拌することによって洗浄水を均一に行
き渡らせることができ、しかも攪拌によって汚濁物の除
去が促進される。もちろん機械式洗浄装置としては回転
ドラム式洗浄装置およびスクリュー式洗浄装置に限定さ
れることはなく、他の公知の洗浄装置を採用することも
可能である。たとえば、廃棄物を回転攪拌することに代
えて、振とう機によって振とう攪拌しつつ洗浄水を供給
して洗浄するものであってもよい。そうすることによっ
ても廃棄物を攪拌し、洗浄水を廃棄物に均一に行き渡ら
せて汚濁物を除去することができる。また、攪拌翼がそ
の内部に配設された攪拌槽を用い、攪拌翼によって廃棄
物をかき混ぜつつ洗浄水を供給して洗浄するものであっ
てもよい。要するに、廃棄物を機械的に攪拌する(振と
うすることも含む)ことによって洗浄水を廃棄物に均一
に行き渡らせ、且つ、廃棄物同士の衝突等によっても汚
濁物除去が促進されるものであればよい。
【0015】図2は本発明の処理方法の他の実施形態を
示すフローチャートである。
【0016】図2には第一の機械式洗浄装置7と第二の
機械式洗浄装置8とが示されている。これは、廃棄物の
汚染の程度に応じて異なる洗浄条件によって浄化処理す
るように洗浄装置を変えるためである。
【0017】廃棄物には焼却灰のうちの主灰と飛灰のよ
うに汚染の程度が大きく異なるものがある。主灰には浄
化処理を施すことなくそのまま埋め立てることが可能な
ものがあるが、飛灰には重金属の塩化物、ダイオキシン
のような有害な物質、および塩類を多く含むが故に、埋
め立て前に十分な浄化処理を必要とするものがある。こ
れらの廃棄物を分別せずに一括洗浄する場合には、汚染
の程度の低い主灰にも必然的に汚染の程度の高い飛灰に
対すると同一の洗浄処理を施すことになる。そうすれば
主灰には過剰の処理を施すことになってエネルギー効率
が低下するとともに、洗浄時間も不必要に延長されるこ
とになる。そこで図2に示すフローでは、汚染の程度の
低い廃棄物(主灰で代表させる)WAを洗浄するための
第一の機械式洗浄装置7と汚染の程度の高い廃棄物(飛
灰で代表させる)WBを洗浄するための第二の機械式洗
浄装置8とを備え、互いに洗浄条件を変えることによっ
て洗浄効率向上を図っている。
【0018】両機械式洗浄装置7、8にはそれぞれ洗浄
水給水配管2および排水配管3が接続されている。洗浄
水給水配管2には補給水として通常上水道水や工業用水
が通水される。両排水配管3には水処理装置4が接続さ
れており、この水処理装置4には排水口5と戻し配管6
とが配設されている。戻し配管6は上記洗浄水給水配管
2に接続されている。排水の循環使用および廃棄につい
ては前述の図1におけると同じである。
【0019】第一の機械式洗浄装置7には主灰WAを投
入し、第二の機械式洗浄装置8には飛灰WBを投入す
る。そして、両装置7、8に洗浄水として上水道水また
は工業用水を給水しつつ各廃棄物を攪拌洗浄する。両装
置7、8における洗浄条件を変えておく。洗浄条件を変
えるために、第一の機械式洗浄装置7と第二の機械式洗
浄装置8とには異なる種類の装置を用いてもよい。たと
えば、一方に回転ドラム式洗浄装置を用い、他方にスク
リュー式洗浄装置を用いる等である。さらに、両装置
7、8に同一種の装置を用いたうえで、または、両装置
7、8に上記のごとく異なる機種を用いたうえで、洗浄
時間、装置の回転数、洗浄水の供給量等の洗浄条件を変
えてもよい。
【0020】また、両装置7、8から排出された水は水
処理装置によって浄化処理され、処理水は上記洗浄水給
水配管2に戻され、濃縮水は廃棄される。第一の機械式
洗浄装置7で浄化された主灰はそのまま埋立地Lに埋め
立てられる。第二の機械式洗浄装置8で浄化された飛灰
は、それが洗浄前に廃棄物処理法施行令第4条に基づく
厚生大臣告示194号で定められた四つの方法(セメン
ト固化法、溶融固化法、混練法および酸抽出法)のいず
れかによって処理されているものであれば埋立地Lにそ
のまま埋め立てられる。洗浄前に処理されていなけれ
ば、現行施行令下では上記四つの方法のいずれかの処理
を要するものの、十分に浄化されているため、従来より
きわめて簡便に溶出基準値以下の水質達成が可能とな
る。
【0021】図2に示す実施形態では二台の機械式洗浄
装置7、8を用いたが、本発明では二台に限定されるこ
とはない。たとえば、一台の機械式洗浄装置を用いて主
灰WAの洗浄と飛灰WBの洗浄との実施時期を変えて行
うようにしてもよい。
【0022】(試験例1)つぎに、機械的洗浄法(洗浄
水を用いて機械的に攪拌する洗浄法)によれば廃棄物の
洗浄時間が大幅に短縮されることを試験によって確認し
たので説明する。
【0023】(1) まず、100グラムの焼却主灰と
1リットルの純水とを容積2リットルのポリプロピレン
製容器に投入した。
【0024】(2) そして、上記容器を1分当たり2
00サイクルで30分間振とうした後、孔径が1マイク
ロメーターのガラス繊維製濾紙によって容器内の全液を
濾過した。この濾液のpHを測定し、交流二電極法によ
って導電率を測定した。
【0025】(3) 上記ガラス繊維製濾紙によって捕
捉した廃棄物を全量回収して上記容器に投入し、新たに
1リットルの純水を加えて上記(2)に記載の振とう、
濾過および測定をあと四回繰り返した。
【0026】その結果を表1に示す。なお、表1中のL
/Sは廃棄物1キログラム当たりの使用洗浄水量(リッ
トル)の累積値を意味している。また、ECは導電率で
あり単位はμS/cm(マイクロジーメンス/センチメ
ートル)である。
【0027】
【表1】
【0028】濾液の導電率は廃棄物の浄化程度を示すデ
ータであり、農業に利用する場合の上限値としての目安
として1500μS/cmを目標値とすると、2回の洗
浄によって達成される。累積使用洗浄水量L/Sは20
リットル/キログラムで十分であることが判る。従来の
自然降雨による洗浄では、L/Sは15年間でも3〜4
リットル/キログラム程度であり、しかも、機械式洗浄
ではないので洗浄水が廃棄物全体に均一に行き渡らない
ので、たとえ同一のL/Sであっても洗浄効果は低い。
それに比べると上記機械式洗浄では洗浄時間が大幅に短
縮されることが判る。
【0029】(試験例2)つぎに、機械的洗浄法と他の
洗浄法との洗浄効果の比較試験を行ったのでこれを説明
する。この試験では洗浄効果を比較するために上記累積
使用洗浄水量(L/S)をほぼ10に定めて、各洗浄法
によって汚濁物の溶出量がいかに異なるか、すなわち、
洗浄効果がいかに異なるかを確認した。
【0030】機械的洗浄法(実施例) (1) まず、100グラムの焼却主灰と1リットルの
純水とを容積2リットルのポリプロピレン製容器に投入
した。
【0031】(2) そして、上記容器を1分当たり2
00サイクルで30分間振とうした後、孔径が1マイク
ロメーターのガラス繊維製濾紙によって容器内の全液を
濾過した。この濾液のpH、TDS(全溶解性物質)濃
度、TOC(全有機性炭素)濃度を測定した。なお、T
DS濃度は濾液を105゜Cで蒸発・乾燥したときに残
る物質から測定し、TOC濃度は燃焼酸化法によって測
定した。
【0032】上向流通水による洗浄(比較例) (1) 内径40ミリメートルのポリ塩化ビニル製円筒
カラムの内部に800グラムの主灰を充填し、カラムの
下端より純水を流速0.4メートル/時間で10.2時
間のあいだ通水した。この間の全通水量は8リットルで
ある。
【0033】(2) 上記通水にともなって主灰層を通
過してきた水をカラム上端より採取し、孔径が1マイク
ロメーターのガラス繊維製濾紙によって濾過した。この
濾液のpH、TDS(全溶解性物質)濃度、TOC(全
有機性炭素)濃度を測定した。なお、TDS濃度は濾液
を105゜Cで蒸発・乾燥したときに残る物質から測定
し、TOC濃度は燃焼酸化法によって測定した。
【0034】(3) 上記(1)、(2)の作業を通水
流速および通水時間を、2メートル/時間で2.1時
間、6メートル/時間で0.7時間、10メートル/時
間で0.4時間に変更して繰り返した。この場合、全て
の流速条件において通水量は同一である。
【0035】その結果を表2に示す。なお、表2中の時
間は、機械的洗浄については振とう時間を示し、上向流
通水による洗浄については通水時間を示す。TDSは単
位重量の廃棄物から溶出した全溶解性物質の重量を示
し、その単位はg/kg(グラム/キログラム)であ
る。TOCは単位重量の廃棄物から溶出した全有機性炭
素の重量を示し、その単位はmg/kg(ミリグラム/
キログラム)である。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示す結果から明らかなように、機械
的洗浄(実施例)は上向流通水による洗浄(比較例)に
比較して短時間により多くの汚濁物(全溶解性物質、全
有機性炭素)を除去できることが判る。なお、上向流通
水による洗浄であっても洗浄水の流速を高くすれば汚濁
物を短時間で除去できるが、単位時間当たりの除去量は
機械式洗浄に比べれば小さいものとなる。
【0038】(試験例3)つぎに、汚染の程度の異なる
廃棄物はその程度に応じて分別したうえで機械的に洗浄
することが効率的であることを試験によって確認したの
で説明する。
【0039】(1) まず、100グラムの焼却主灰と
1リットルの純水とを容積2リットルのポリプロピレン
製容器に投入し、同じ検体を合計六個用意した。
【0040】(2) そして、全検体を1分当たり20
0サイクルで振とうした。開始から30分、1時間、3
時間、6時間、10時間、24時間経過後にそれぞれ一
検体ずつ取り出し、孔径が1マイクロメーターのガラス
繊維製濾紙によって容器内の全液を濾過した。この濾液
のpHを測定し、交流二電極法によって導電率を測定し
た。
【0041】(3) また、焼却飛灰についても上記
(1)、(2)と全く同様の洗浄試験を行った。
【0042】その結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3に示すように、飛灰は主灰に比べてそ
の洗浄後の液の導電率が遙かに高い。すなわち、塩類の
溶出量が多いことを意味しており、飛灰の汚染の程度が
高いことがわかる。さらに、主灰は30分間の洗浄後は
いくら洗浄を繰り返しても洗浄後の液の導電率が上昇し
ていない。すなわち、新たに塩類が溶出していないので
あり、換言すれば30分間の洗浄によって汚濁物は十分
に除去されていることが判る。それに比べて、飛灰は1
0時間の洗浄後にも導電率は上昇している。すなわち、
10時間によっても未だ新たな汚濁物が洗い出されてい
ることが判る。そして、24時間の洗浄によって汚濁物
はほぼ除去されている。
【0045】また、pH値も同様の傾向を示し、焼却主
灰は約1時間の洗浄後にほとんど変化は見られないが、
焼却飛灰は洗浄時間の経過とともに徐々に増加して約1
0時間で安定した。
【0046】このように、汚染の程度の違いに応じて洗
浄条件を変えることが洗浄の効率化にとって重要である
ことが判る。上記試験例では洗浄条件としての洗浄時間
を変えることの重要性が示されているが、その他に、洗
浄水の供給量や攪拌回転数(振とうサイクル)を変える
ことによっても汚染の程度の相違に対応しうることが予
想できる。
【0047】このような、効率化は廃棄物の分別作業を
伴う。そして、分別された廃棄物をそれぞれ異なった条
件で洗浄するためには、前述した機械的洗浄法がとくに
ふさわしい。機械的洗浄法によれば容易に洗浄条件を変
えることができるからである。また、汚染の程度による
廃棄物の分別は、廃棄物の排出形態や排出源の種類など
によって行うことができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、廃棄物からの汚濁物除
去が促進される。すなわち、廃棄物の浄化処理をいわば
機械的に積極的に行うため、浸出水が短期間で所定の水
質となって処理を完了することができる。その結果、埋
立地を長期にわたって放置しておく必要が無く、早期の
利用が可能となる。すなわち、埋立地の閉鎖が早期にな
される。また、上記方法を実施するための洗浄装置や給
水装置等を設置するときにも、特に埋立地である必要が
なく設備立地の自由度が向上する。さらに、上記試験例
において比較例として掲げた上向流通水による洗浄の場
合はピット形成という大規模な土木工事を伴うが本発明
ではそれは不要である。
【0049】また、本発明は、既に埋立処分を終了した
最終処分地の廃棄物を掘り起こして洗浄処理することに
も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法の一実施形態を示すフローチ
ャートである。
【図2】本発明の処理方法の他の実施形態を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1・・・・機械式洗浄装置 2・・・・洗浄水給水配管 3・・・・排水配管 4・・・・水処理装置 5・・・・排水口 6・・・・戻し配管 7・・・・第一の機械式洗浄装置 8・・・・第二の機械式洗浄装置 L・・・・埋立地 W・・・・廃棄物 WA・・・主灰 WB・・・飛灰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桂 健治 兵庫県神戸市垂水区高丸7丁目4番A− 103号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄水を供給し、廃棄物を攪拌して洗浄
    する洗浄工程と、洗浄された廃棄物を埋め立て処理する
    埋立工程とを含んでなる廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記洗浄工程が、廃棄物の汚染の程度に
    応じて洗浄条件を変化させる分別洗浄を行う工程である
    請求項1記載の廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記洗浄工程において、洗浄後の水を浄
    化処理したうえで洗浄水として循環使用する請求項1ま
    たは2記載の廃棄物の処理方法。
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