JPH11335748A - 焼却灰中の重金属回収方法 - Google Patents

焼却灰中の重金属回収方法

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JPH11335748A
JPH11335748A JP14551998A JP14551998A JPH11335748A JP H11335748 A JPH11335748 A JP H11335748A JP 14551998 A JP14551998 A JP 14551998A JP 14551998 A JP14551998 A JP 14551998A JP H11335748 A JPH11335748 A JP H11335748A
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JP
Japan
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heavy metals
ash
incineration ash
heavy
heavy metal
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Withdrawn
Application number
JP14551998A
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English (en)
Inventor
Noriaki Senba
範明 仙波
Masamichi Asano
昌道 浅野
Hiroki Honda
裕姫 本多
Satoshi Okuno
敏 奥野
Mamoru Araoka
衛 荒岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、キレート剤を使用せずに焼却灰中
の重金属を処理し、コスト低減を図ることができると共
に、重金属を確実に分離回収することが可能な焼却灰中
の重金属回収方法を提供しようとするものである。 【解決手段】 本発明に係る焼却灰中の重金属回収方法
は、重金属を含む焼却灰を前処理してスケール付着の原
因物質を除去し、その後、焼却灰中の重金属を抽出する
と共に、多段電気分解することにより重金属を分離回収
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥、都市ご
み及び産業廃棄物などの焼却灰中から重金属を分離回収
する焼却灰中の重金属回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水汚泥や都市ごみ及び産業廃棄
物等は、種々の焼却法によって焼却され、その後に焼却
灰として埋め立て処理されたり、あるいは資源化に供す
べく再利用されている。ところが、このような焼却灰に
は重金属等の有害物質が含まれていることから、そのま
まの状態で埋め立てを行うと、埋め立て処理後に環境汚
染を生じるおそれがある。そこで、従来より、焼却灰を
無害化するために各種の処理方法が提案されている。こ
の処理方法の中で一般的なものは、処理槽の中に重金属
を含む焼却灰を投入すると共に、キレート剤(セメント
を併用することもある)を添加し、混練して重金属を固
定化し、しかる後、処理物として再利用を図っている。
ここでキレート剤とは、金属イオンと結合してキレート
化合物を形成する多座配位子をもつ化学物質をいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の処理方法では、高価なキレート剤を使用するの
で、処理コストが高くなるという不具合を有していた。
また、焼却灰中の重金属は、処理物の中に閉じ込めら
れ、分離回収されることがないので、重金属の利用効率
の点で問題があった。
【0004】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、キレート剤を使用せずに焼
却灰中の重金属を処理し、コスト低減を図ることができ
ると共に、重金属を確実に分離回収することが可能な焼
却灰中の重金属回収方法を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するため、本発明においては、重金属を含む焼
却灰を前処理してスケール付着の原因物質を除去し、そ
の後、焼却灰中の重金属を抽出すると共に、多段電気分
解することにより重金属を分離回収している。
【0006】また、本発明は、重金属を含む焼却灰を洗
浄する前処理工程と、洗浄した焼却灰中から重金属を酸
抽出により抽出する工程と、固液分離により重金属抽出
後の残渣灰を除去する工程と、抽出された重金属を多段
電気分解することにより、重金属を分離回収する工程と
を有している。前記前処理工程においては、重金属を含
む焼却灰をpH10〜12のアルカリ性水溶液で攪拌洗
浄し、その後の抽出工程においては重金属をpH4以下
の酸性水溶液で抽出することが好ましい。前記分離回収
工程においては、各重金属の標準電極電位に設定し、こ
の電極の電位を変化させて多段電気分解を行うことが好
ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は本発明の実
施の形態に係る焼却灰中の重金属回収方法を説明するフ
ローチャート、図2は多段電気分解の1例を示す概念図
である。この重金属回収方法は、前処理工程、抽出工
程、固液分離工程及び分離回収工程からなっており、こ
れら工程を順次経ることによって行われる。
【0008】(1) 前処理工程 この前処理工程では、先ずCu,Cd,Pb,Znなど
の重金属を含む産業廃棄物等の焼却灰を洗浄槽内に投入
する。この洗浄槽内には、pH10〜12のアルカリ性
水溶液が入れられており、このアルカリ性水溶液を攪拌
しながら投入した焼却灰を洗浄する。すると、焼却灰中
のCa,Naといったスケール付着の原因物質がアルカ
リ性水溶液によって除去される。なお、アルカリ性水溶
液のpHが10〜12の範囲外であると、Ca,Naと
いったスケール付着の原因物質を効率良く除去できない
から、この数値のpHのアルカリ性水溶性を使用するこ
とが好ましい。
【0009】(2) 抽出工程 この抽出工程では、洗浄されてスケール付着の原因物質
が除去された後の焼却灰を抽出槽内に投入する。この抽
出槽内には、pH4以下の酸性水溶液が入れられてお
り、この酸性水溶液を攪拌しながら投入した焼却灰中か
ら重金属を酸抽出する。なお、酸性水溶液のpHが4以
上であると、焼却灰中から重金属を効率良く抽出できな
いから、この数値のpHの酸性水溶性を使用することが
好ましい。
【0010】(3) 固液分離工程 この固液分離工程では、固液分離によって重金属抽出後
の残渣灰を除去する。固液分離には、浸出残渣や沈澱粒
子を粒子の沈降によって水溶液から分離する濃密法、沈
降速度の差を利用して粒子を2つ以上の群に分ける分級
法、多孔質の濾材を用いて水溶液のみを通過させて粒子
を分離する濾過法などがある。
【0011】(4) 分離回収工程 この分離回収工程では、抽出された重金属を多段電気分
解することにより、液層から重金属を分離回収する。ま
た、分離回収工程においては、各重金属の標準電極電位
に設定し、この電極の電位を変化させて多段電気分解を
行っている。ここで、主な重金属類の標準電極電位を表
1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】この表1に示すように、標準電極電位は重
金属固有の値であり、この差を利用して、電気分解にお
ける電極の電位を適当な値に設定することにより、特定
の重金属を選択的に電極に析出させ、回収することが可
能になる。例えば、図2に示す第1電解槽1の電極の電
位を0Voltに設定した場合、表1の重金属では、陽
電極にCuのみが析出する。しかし、他の重金属は、依
然として液層にイオンとして存在する。したがって、第
2及び第3電解槽2,3の電極の電位を変化させ、同様
の操作を繰り返すことにより、他の重金属の分離回収が
可能となる。しかる後、水溶液を排水すれば、焼却灰中
の重金属回収作業は終了する。
【0014】(実施例)次に、本出願人が実施した試験
結果例を説明する。この試験では、以下の表2に示す性
状の廃棄物の焼却灰からpH=3の硫酸酸性条件下で、
重金属を抽出し、遠心分離(3000rpm×10mi
n)して、GFP(孔径1μm)での濾過によって固液
分離した液層を電気分解し、液層から重金属(Cu)を
回収した。
【0015】
【表2】
【0016】電極電位は、未計測である。しかし、陰極
から水素の発生が見られなかったことから、プラス値に
設定されているものと推測される。得られた試験の結果
を以下の表3に示す。
【0017】
【表3】
【0018】今回の試験では、電極及び溶出液の適正な
選定、電極電位の計測等で改善すべき点が多かった。し
かしながら、ZnOやCuOの回収率に有意な差が見ら
れ、本発明の実施形態に係る重金属回収方法の効果は確
認できた。
【0019】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において各種の変
更を加え得るものである。
【0020】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る焼却灰中の重
金属回収方法は、重金属を含む焼却灰を前処理してスケ
ール付着の原因物質を除去し、その後、焼却灰中の重金
属を抽出すると共に、多段電気分解することにより重金
属を分離回収しているので、高価なキレート剤を使用し
なくとも焼却灰中の重金属を処理でき、コストダウンを
図ることができると共に、確実に重金属を分離回収する
ことができる。
【0021】また、本発明に係る焼却灰中の重金属回収
方法は、重金属を含む焼却灰を洗浄する前処理工程と、
洗浄した焼却灰中から重金属を酸抽出により抽出する工
程と、固液分離により重金属抽出後の残渣灰を除去する
工程と、抽出された重金属を多段電気分解することによ
り、重金属を分離回収する工程とを有しているので、前
記発明と同様の効果を得ることができる上、重金属の有
効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る焼却灰中の重金属回
収方法のフローを示す概念図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る多段電気分解の1例
を示す概念図である。
【符号の説明】
1,2,3 電解槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 敏 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 荒岡 衛 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属を含む焼却灰を前処理してスケー
    ル付着の原因物質を除去し、その後、焼却灰中の重金属
    を抽出すると共に、多段電気分解することにより重金属
    を分離回収することを特徴とする焼却灰中の重金属回収
    方法。
  2. 【請求項2】 重金属を含む焼却灰を洗浄する前処理工
    程と、洗浄した焼却灰中から重金属を酸抽出により抽出
    する工程と、固液分離により重金属抽出後の残渣灰を除
    去する工程と、抽出された重金属を多段電気分解するこ
    とにより、重金属を分離回収する工程とを有する焼却灰
    中の重金属回収方法。
  3. 【請求項3】 前記前処理工程で重金属を含む焼却灰を
    pH10〜12のアルカリ性水溶液で攪拌洗浄し、その
    後抽出工程で重金属をpH4以下の酸性水溶液で抽出す
    ることを特徴とする請求項2に記載の焼却灰中の重金属
    回収方法。
  4. 【請求項4】 前記分離回収工程では各重金属の標準電
    極電位に設定し、この電極の電位を変化させて多段電気
    分解を行うことを特徴とする請求項2に記載の焼却灰中
    の重金属回収方法。
JP14551998A 1998-05-27 1998-05-27 焼却灰中の重金属回収方法 Withdrawn JPH11335748A (ja)

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Cited By (5)

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JP2002126692A (ja) * 2000-10-26 2002-05-08 Kowa Eng:Kk 飛灰等に含有される重金属の分離回収方法
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