JP2010036128A - 汚染土の前処理装置、加熱処理システムおよび加熱処理方法 - Google Patents

汚染土の前処理装置、加熱処理システムおよび加熱処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 汚染土を加熱処理して無害化する加熱処理システムにおいて、より効率的に加熱処理することを可能にする装置を提供する。
【解決手段】 加熱処理システムを、汚染土を前処理した後、加熱処理するように構成し、その前処理のために前処理装置を設ける。この前処理装置は、汚染土を複数の粒子径範囲に分級する分級手段10a、10bと、前処理後の加熱処理において乾燥硬化した土塊が形成されないように、指定した粒子径より小さい粒子径範囲に分級された汚染土を造粒する造粒手段11とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイオキシン等の汚染物質で汚染された土を前処理し、その後加熱処理して無害化するシステムおよび加熱処理方法に関し、そのシステムに用いられる前処理装置に関する。
プラスチック製品を焼却した後に出る焼却灰には、ダイオキシン類が含まれ、この焼却灰が土壌に埋め立てられる等により土壌を汚染する。また、鉱山、工場、産業廃棄物の処分場から排出される排水には、重金属や有機溶剤等が含まれ、これらを処理するために排水処理設備へ送られるが、途中漏洩する等して土壌を汚染する。さらに、これらダイオキシン類、重金属、有機溶剤等の汚染物質を含む製品等を不法投棄することによっても土壌を汚染する。こういった汚染物質は、毒性が強く、人体に重大な影響を与えるため、環境基準値が規定されており、その環境基準値以下の濃度まで除去しなければならない。
重金属には、カドミウム、鉛、六価クロム、ヒ素、水銀等があるが、それらの環境基準値は、検液1Lにつき、0.01mg、0.01mg、0.05mg、0.01mg、0.0005mgとされている。有機溶剤に使用される揮発性有機化合物には、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン等があるが、それらの環境基準値は、検液1Lにつき、0.02mg、0.002mg、0.004mg、0.02mg、0.03mg、0.01mg、0.01mgとされている。ダイオキシン類については、2,3,7,8−四塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシンの毒性に換算して1000pg−TEQ/g以下とされている。
汚染土壌を無害化するために、浄化剤や水により洗浄する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、汚染土壌を、浄化剤やリターン水を供給しながら解泥し、リターン水や補給水を供給しながら土壌の選別を行い、選別した土壌の一部を洗浄土壌として再利用し、残りの土壌を、リターン水を供給しながら分級し、洗浄土壌と汚土や汚染物質とに分けるというものである。
洗浄する別の方法には、汚染土壌に水を添加し、湿式ふるいで分級処理し、礫や粗砂を分離してスラリー状の土砂とし、この土砂に分散剤を添加して混合撹拌を行い、汚染物質を土砂表面から剥離させ、その土砂をハイドロサイクロン処理して砂や細砂と汚染物質を含む細粒子とに分級した後、重力式分離処理を行い、金属汚染物質を分離し、脱水処理することにより洗浄処理土を得るというものがある。
これらの方法では、礫、粗砂、砂、細砂に付着した汚染物質を水等により洗浄し、分散剤を使用して剥離させることにより汚染物質を分離しているが、細砂より粒子径が小さい粘土やシルトに付着した汚染物質を除去することは難しく、洗浄だけでは不十分である。
その他の方法としては、ダイオキシン等の難分解性有機化合物により汚染された土を、過熱蒸気を用いて加熱処理する方法が提案されている(特許文献3参照)。
この方法は、汚染土壌を加熱して、その汚染土壌に含まれる水分を蒸発させ、さらに加熱して、過熱蒸気を生成させ、その過熱蒸気により汚染土壌を加熱し、細砂等に付着する難分解性有機化合物をガス化することにより細砂等の表面から脱離させ、無害化された土壌が得られるというものである。
この方法では、汚染土壌をそのままガス化装置へ入れるだけで難分解性有機化合物を分離除去することができるため、簡単に処理することができ、細砂より粒子径が小さい粘土やシルトに付着した難分解性有機化合物も除去することができる。
特開2008−43879号公報 特開2006−116397号公報 特開2007−296410号公報
上記従来の加熱処理する方法では、汚染土をそのまま、あるいは粒子径の大きい石を取り除いた後の汚染土をガス化装置内へ入れ、過熱蒸気雰囲気下で所定温度に加熱することにより難分解性有機化合物を分離除去している。この汚染土には、粘土から礫に至るまで粒子径の異なる大小様々な粒子が存在するため、粒子径によって熱伝導が異なり、十分に加熱されない部分が存在する。
特に、難分解性有機化合物が多く付着している粒子径の小さい粘土やシルトは、高温のガス化装置へ投入され、加熱および撹拌されると、急速に乾燥硬化して土塊を形成する。この土塊の内部へはその表面から徐々に熱が伝えられるが、その速度はゆるやかで、その内部にまで熱を伝え、付着した難分解性有機化合物をガス化して脱離させるには相当の時間を要する。これでは、加熱に必要とされるエネルギーの消費量も多大なものとなる。
また、ガス化装置では、スクリューにより撹拌および搬送しているが、乾燥硬化した土塊は硬く、スクリューを損傷させるという問題もあった。
一方、ガス化装置へ投入する前に十分に脱水することができれば、土塊は形成されず、各粒子に短時間に必要な熱を与えて無害化することができ、加熱に必要とされるエネルギーの消費量を低減することができる。
しかしながら、脱水装置を使用して脱水処理を行ったところで、汚染土の含水率は45%程度にまで低下させるのが限界である。これでは、高温での加熱処理において土塊の形成を抑制することはできず、処理時間を短縮することも、エネルギー消費量を低減することも、スクリューの損傷を防止することもできない。
そこで、土塊が形成されないようにして、汚染土を、時間をかけることなく、付着した汚染物質を十分に分離除去して無害化することができるシステムおよび方法の提供が望まれていた。
本発明の発明者らは、鋭意検討の結果、ガス化装置へ投入する前の前処理において、汚染土を分級して各サイズの土粒子に分け、所定サイズ以上のものについては汚染物質が付着していないため、この段階で取り除き、残った所定サイズ未満の粒子について粒子径を均一にするために、指定した粒子径より小さいもの、具体的には粉末状物(粘土やシルト)を造粒することにより、ガス化装置内で土塊が形成されにくくするとともに、粒子径を揃えることで、短時間に汚染物質を十分に揮発させ、分離除去することができることを見出した。
また、生石灰やセメントを添加し、造粒することで、含水率を低下させることができ、含有重金属対策にもなり、加熱のためのエネルギー消費量を低減することができることを見出した。
本発明は、これらのことを見出すことによりなされたものであり、上記課題は、本発明の前処理装置、その前処理装置を含む加熱処理システムおよび加熱処理方法を提供することにより解決することができる。
すなわち、本発明によれば、汚染土を前処理し、過熱蒸気雰囲気下で加熱処理して無害化する加熱処理システムに用いられる前処理装置であって、汚染土を複数の粒子径範囲に分級する分級手段と、前処理後の加熱処理において乾燥硬化した土塊が形成されないように、指定した粒子径より小さい粒子径範囲に分級された汚染土を造粒する造粒手段とを備える、前処理装置が提供される。
造粒手段は、生石灰もしくはセメントまたはその両方を添加して造粒することが好ましい。
また、加熱処理を効率的に行うためには、出来るだけ汚染土に含まれている水分が少ないほうが好ましい。そこで、前処理装置は、指定した粒子径より小さい粒子径範囲に分級された汚染土に含まれる水分を除去する脱水手段をさらに備えることができる。
本発明によれば、上記の前処理装置と、その前処理装置による分級および造粒により得られた所定範囲の粒子径を有する汚染土を受け入れ、撹拌しつつ過熱蒸気雰囲気下で加熱して汚染土に含まれる汚染物質を揮発させ、汚染物質と処理土とに分離するガス化装置とを含む加熱処理システムも提供される。
この加熱処理システムは、揮発した汚染物質に含まれる有機化合物をさらに加熱して過熱蒸気と反応させ、有機化合物を分解する反応装置と、その反応装置から排出される分解物を冷却するとともにガス成分を分離するバブリングタンクとをさらに含むことができる。
また、この加熱処理システムは、バブリングタンク内に残留する固形物を再処理するために、固形物を含む液体を受け入れ、液体中に浮遊する固形物を凝集沈殿させる凝集槽をさらに含むことができる。これにより、加熱処理システム外へ廃棄物を排出することがなくなり、廃棄処理コストが不要となる。
また、本発明では、汚染土を前処理し、過熱蒸気雰囲気下で加熱処理して無害化する加熱処理方法も提供することができる。この方法は、汚染土を複数の粒子径範囲に分級する分級工程と、前処理後の加熱処理において乾燥硬化した土塊が形成されないように、指定した粒子径より小さい粒子径範囲に分級された汚染土を造粒する造粒工程と、分級工程および造粒工程で得られた所定範囲の粒子径を有する汚染土を、撹拌しつつ過熱蒸気雰囲気下で加熱して該汚染土に含まれる汚染物質を揮発させ、該汚染物質と処理土とに分離する浄化工程とを含む。
この造粒工程では、汚染土の含水率を下げるために、生石灰もしくはセメントまたはその両方を添加して造粒する。
また、分級工程の後に、指定した粒子径より小さい粒子径範囲に分級された汚染土に含まれる水分を除去する脱水工程をさらに含む。
さらに、揮発した汚染物質に含まれる有機化合物をさらに加熱して過熱蒸気と反応させ、有機化合物を分解する反応工程と、反応後の分解物を冷却するとともにガス成分を分離する分離工程とを含む。
それに加えて、ガス成分が分離除去されて残留する液体中に浮遊する固形物を凝集沈殿させる凝集工程を含み、凝集沈殿した固形物を回収し、汚染土とともに前処理および加熱処理させることができる。
本発明の前処理装置、加熱処理システムおよび加熱処理方法を提供することにより、汚染土に付着した汚染物質を効率的に、かつ十分に除去することが可能となる。また、ガス化装置の撹拌手段の破損を防止することができる。
また、本発明の前処理装置、加熱処理システムおよび加熱処理方法を提供することにより、ガス化装置において加熱処理時間を短くすることができ、エネルギー消費量を低減することができる。
本発明の前処理装置を備える加熱処理システムおよび加熱処理方法で処理すべき汚染土は、鉱山、工場、廃棄物処分場からの排水や廃棄物の漏洩、農薬の大量散布、不法投棄等により、重金属、有機溶剤、ダイオキシン類、硫酸ピッチ等の汚染物質が混入した土壌であり、それらの汚染物質が自然環境や人体へ影響が及ぶ程度に含まれているものである。
重金属には、上述したように、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀、ヒ素等があり、有機溶剤には、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル等がある。その他の汚染物質には、塗料等に使用されるポリクロロビフェーニル(PCB)等がある。
これらの汚染物質は、大小様々な粒子径を有する土壌中の土粒子に付着した状態で存在する。土粒子には、その大きさから大きい順に、石、岩石が壊れてできた砕屑物である礫、砂、泥(シルト、粘土)がある。石は、粒子径が75mm以上のものをいい、礫は、粒子径が2〜75mmのものをいい、砂は、0.074〜2mmのものをいい、泥は、0.074mm以下のものをいう。
いずれのサイズの土粒子にも同等に汚染物質が付着しているのであれば、すべての粒子を後述するガス化装置へ供給しなければならない。本発明では、粒子径の小さいものほど汚染物質が付着しており、粒子径の大きい石や礫の一部にはほとんど付着していないことを見出した。
粒子径の大きい石や礫は、後述するガス化装置内の撹拌手段であるスクリューを損傷させるおそれもあることから事前に除去することができれば好ましいが、上述したように石や礫には汚染物質がほとんど付着しておらず、ガス化装置へ投入する前に分級して取り除くことができるため、好都合である。
粒子径の小さい残りの礫、砂、泥には汚染物質が強く付着しており、洗浄によっても除去することはできない。そこで、これらをガス化装置へ供給し、揮発させて分離除去しなければならない。
しかしながら、そのまま供給しても、供給される汚染土に含まれる粒子の径が大小様々存在し、粒子径によって熱伝導が異なり、また、水分を多く含み、粘土やシルトといった粉末状物を含んでいるため、高温のガス化装置内で急速に加熱されて乾燥硬化した土塊が形成され、その土塊の内部へと熱が伝えられ、その内部において付着している汚染物質が揮発するには相当の時間を要する。
そこで、ガス化装置へ投入する前の前処理として、汚染土中の粒子径の大きな石や礫の一部を取り除いた後、粒子径の小さい粘土やシルトは造粒し、粒子径を揃える。これにより、粘土やシルトといった粉末状物がなくなるため、ガス化装置へ投入しても土塊を形成することはなく、粒子径がほぼ揃っているため均一に加熱することができ、その結果、加熱時間を短縮することができ、エネルギー消費量を低減することができる。
そのために、本発明では、ガス化装置の前流側に前処理装置を備える。図1を参照して前処理装置について説明する。この前処理装置は、分級手段10a、10bと、造粒手段11とを備える。
汚染土は、送泥ポンプ12を使用して分級手段10aへ送られる。送泥ポンプ12は、直接、分級手段10aへ汚染土を送ることもできるが、その間に洗浄手段13を設け、汚染土を洗浄することもできる。洗浄手段13としては、スクリーン上の汚染土に高圧シャワーを噴射して表面を洗浄することができるものを挙げることができる。この洗浄により、小石や礫等の粒子径の大きいものに付着した微量の汚染物質等を除去することができる。
分級手段は、1段であってもよいが、図1に示す分級手段10a、10bのように2段に分け、最初の段の分級手段10aにおいて、洗浄後の汚染土を、粒子径が5mm以上のものと、それ未満のものとを分けることができる。粒子径が5mm以上のものには、石や礫の一部があり、これらにはほとんど汚染物質が付着していないため、ここで分離された後は、指定された場所へ搬送することができる。この石や礫は、コンクリートを作る際の骨材や埋め戻し等に使用することができる。
次の段の分級手段10bでは、粒子径が0.074mm以下のものと、それを超えるものとに分けることができる。これは、汚染物質が粒子径0.074mmを超える粒子にも付着しているが、その付着量は0.074mm以下の粒子の方が圧倒的に多く、また、ガス化装置内で乾燥硬化した土塊が形成されるのは、粒子径が0.074mm以下の粘土やシルトといった粉末状物が存在するからである。
ここで、粉末状物である粘土やシルトは、粒子径が非常に小さく、粘性をもち、透水性が小さい粒子で、水分を含んでいるときは柔らかいが、加熱により硬くなるという性質をもつ物質である。このため、粘土やシルトを含む汚染土は、高温で急速に加熱されると、表面が乾燥硬化して内部に水分が閉じこめられた土塊を形成する。この土塊は、粒子同士が密着して存在していることから非常に硬く、スクリューの羽根によっても破砕されない。したがって、土塊が形成されると、その内部へは粒子を介してゆっくり熱が伝えられ、内部に保持された水分の蒸発や汚染物質の揮発もわずかな粒子間の隙間を通してゆっくり行われることになる。
そこで、分級手段10bでは、粘土やシルトを造粒手段11へ送るため、砂および礫と泥とに分離している。
分級手段10a、10bとしては、篩いを備える装置や分級サイクロンを挙げることができる。篩いは、回転あるいは振動させることにより、網目サイズより小さい粒子径のものはその網目を通して落下し、その反対に大きいものはその網目上に残留することにより分離する。分級サイクロンは、遠心力により、比重が大きく、粒子径が大きいものほど周壁部へ行き、比重が小さく、粒子径が小さいものほど中心へ行き、比重および粒子径が大きいものはボトムノズルから、比重および粒子径が小さいものはトップノズルから排出される。なお、図1には、分級サイクロンが示されている。
分級手段10a、10bにより分けられた各粒子は、砂や礫については、そのままガス化装置へ送られ、泥については、必要に応じて脱水した後、造粒手段11へ送られる。
造粒手段11は、0.074mm以下の粒子径を有する泥から0.074mmを超え5mm未満の粒を製造する。造粒手段11としては、この泥を脱気し、圧縮することにより約1〜7mmのフレークを作り、そのフレークを粗く粉砕し、整粒する乾式破砕造粒装置や、泥を加圧圧縮しながら強制的に前進させ、ダイス(金網)の孔から連続的に押し出す押出造粒装置や、泥を撹拌混合しつつ結合材(バインダー)を添加して粒子を成長させる撹拌造粒装置等を挙げることができる。また、破砕造粒装置としては、回転子に周設された複数のナイフと、汚染土を圧縮し、かき上げる動作を繰り返すブレードとを備え、それらを独立して動作可能にして解砕、混練、造粒を行う装置を挙げることができる。
造粒手段11では、造粒してできた粒がすぐに破砕しないように、泥には添加剤を含むことが好ましく、適切な水分量であることが好ましい。
汚染土は、様々な場所に存在し、その含水率は多いもので約60〜70%である。ここで、含水率とは、含まれる水の質量を、その水の質量と乾燥土の質量との和で除し、100を乗じて得られた数値である。この含水率では、泥中に含まれる水分量が多すぎるため、脱水手段14により脱水し、造粒に必要な水分量とすることができる。脱水手段14としては、遠心脱水するものや、加圧脱水するものを挙げることができる。脱水手段14により脱水された後の固形物は、脱水ケーキと呼ばれ、約45〜50%の含水率を有する。
なお、脱水手段14による脱水後、保管・貯蔵することができ、この保管・貯蔵により、下側に置かれた脱水ケーキは、上側に載せられた脱水ケーキによって圧縮され、粒子間に介在していた水分が染み出し、含水率を低下させることができる。
造粒手段11は、脱水ケーキが投入され、それに添加剤が投入される。添加剤としては、上記のバインダーを添加することもできるが、生石灰、セメント、フライアッシュ、石膏、高炉スラグ、石粉等を添加することができる。生石灰、セメント、フライアッシュ、石膏、高炉スラグは、脱水ケーキに含まれる水分と反応し、含水率を低下させる点で好ましい。
生石灰は、例えば、脱水ケーキの質量に対し、約10%添加することができ、セメントは、例えば、脱水ケーキの質量に対し、約5%添加することができる。なお、セメントは、重金属を固定化処理することができるため、含有重金属対策としても有効である。
投入された脱水ケーキおよび添加剤は、造粒手段11において混練および破砕が繰り返されることで、所定径の粒子が製造される。この粒子は、上述した0.074mmを超え5mm未満の粒であり、その含水率は、約35%である。また、この粒子は、粘性はなく、粘土やシルトに比較して高い透水性を有する。造粒手段11により製造された造粒物は、ガス化装置へ投入されるまで、保管・貯蔵される。また、分級手段10で分級された0.074mmを超え5mm未満の砂や礫も、ガス化装置へ投入されるが、水切りされた後、投入されるまでこの造粒物とともに保管・貯蔵される。
採取した汚染土のように含水率が約60〜70%という高い状態のままでガス化装置へ送ると、水は蒸発潜熱が大きく、蒸気は空気に比較して顕熱が大きいことから、所定の温度にまで加熱するのに長時間を要し、エネルギー消費量が多大なものとなる。しかしながら、このように脱水および生石灰やセメント等を添加することにより、含水率を大幅に低下させることができ、ガス化装置における加熱時間を短縮し、エネルギー消費量も低減することができる。
汚染土は、多数の細孔を有する袋に汚染土を入れ、その袋を積み重ねて数日放置することにより上部の袋の重みにより下部の袋の中の汚染土から水分が流出し、脱水することができる。このようにして脱水した後の脱水ケーキを、同時に解砕することができる造粒手段11へ投入することにより、解砕、混練、造粒を行うことができる。ただし、この場合、造粒手段11は、汚染土に粒子径が大きい小石や礫も含まれているため、ナイフ等の解砕手段を備えているものでなければならない。
次に、図2を参照してガス化装置について説明する。ガス化装置は、ダイオキシン類等の汚染物質を揮発させるために、約700〜900℃へ加熱する。このガス化装置は、温度によって2台に分けることもでき、1台は、予熱装置として、2台目を、ガス化装置として用いることができる。この場合、前流側に設置されるガス化装置は、汚染土に含まれる水分をすべて蒸発させるために、約300〜500℃に加熱する装置として用い、その後流側に設置されるガス化装置は、汚染物質を揮発させるために、約700〜900℃に加熱する装置として用いることができる。図2では、2台に分けたガス化装置を例示している。
図2に示すガス化装置は、前処理された0.074mmを超え5mm未満の粒子径範囲の土粒子からなる汚染土を受け入れるためのホッパー20と、ホッパー20からその汚染土を受け入れ、図示しない過熱蒸気生成装置から過熱蒸気を受け入れて汚染土に含まれる水分を蒸発させるための容器21と、容器21から汚染土を受け入れ、図示しない過熱蒸気生成装置から過熱蒸気を受け入れて汚染土に含まれる汚染物質を揮発させ、汚染物質を土壌から分離除去するための容器22と、容器22で汚染物質が除去された後の処理土を保管する処理土保管容器23とを備える。
容器21は、第1ガス化装置を構成し、ホッパー20から排出された汚染土と過熱蒸気とを受け入れる受入ノズル24と、容器22へ汚染土を排出する排出ノズル25と、容器21の内部に設けられ、受け入れた汚染土を、一端に設けられた受入ノズル24から他端に近隣して配設されている排出ノズル25へと撹拌しつつ搬送するスクリュー26と、そのスクリュー26を回転させるモータ27とを備える。
また、容器21は、外周に周設され、容器21を加熱するための図示しない電気ヒータを備える。電気ヒータは、外周のほか、容器内部の床、天井、側壁のいずれか1つ、あるいは2つまたはそのすべてに取り付けることもできる。ここでは電気ヒータとしたが、電気ヒータ以外のものであってもよい。例えば、容器21を二重管とし、内管と外管の間に燃焼ガスを通して内管の内部に投入された汚染土を加熱することができる。
容器22は、第2ガス化装置を構成し、容器21から排出された汚染土と過熱蒸気とを受け入れる受入ノズル28と、処理土保管容器23へ処理土を排出する排出ノズル29と、揮発した汚染物質を後述する反応装置へ送るガス送出ノズル30と、容器22の内部に設けられ、受け入れた汚染土を、一端に設けられた受入ノズル28から他端に近隣して配設されている排出ノズル29へと撹拌しつつ搬送するスクリュー31と、そのスクリュー31を回転させるモータ32とを備える。この容器22も、図示しない電気ヒータを備えており、内部の汚染土を加熱するためには電気ヒータ以外のものであってもよい。
ガス化装置での加熱は、電気ヒータにより行うことができるが、電気ヒータのみを使用し、加熱された空気により汚染土を加熱する方法ではその汚染土の隅々にまで熱が行き渡らない。そこで、空気に比較して比熱の大きい過熱蒸気を供給して汚染土を加熱している。
この過熱蒸気は、空気の2倍の比熱を有し、空気より対流伝熱効果が大きく、かつ、熱放射および凝縮水による伝熱効果が得られるため、空気中で加熱するよりも、低温かつ短時間で必要な熱量を被加熱物に与えることができる。
電気ヒータおよび過熱蒸気による加熱は、スクリュー26、31により汚染土を撹拌しつつ行われる。汚染土の撹拌は、熱を均等に与え、効率的に加熱することを可能にする。過熱蒸気は、ガス化装置内を拡散し、汚染土へ熱を与えるとともに土粒子間へ入り込み、内部にある土粒子へも熱を与える。土粒子に付着した汚染物質は、与えられた熱により揮発して脱離し、土粒子と分離される。土粒子は、スクリュー31により容器22の下側を搬送され、分離された汚染物質はスクリュー31により容器22の上側を移動する。汚染物質は、容器22の上部に設けられたガス送出ノズル30から排出され、汚染物質が分離除去された後の土は、ほとんど汚染物質が含まれていない処理土として容器22の下部に設けられた排出ノズル29から排出される。
排出ノズル29から排出された処理土は、環境基準値より低い値の汚染物質しか含まない土となっているが、約700〜900℃に加熱されているため、そのまま使用することはできない。そこで、冷却水を使用して間接的に冷却したり、冷却水を散布して直接的に冷却したり、放置して自然冷却することができる。冷却した後、処理土は、分析され、環境基準値以下であることが確認された後、埋め戻し用の土や、生石灰やセメント等を含み、礫や砂等の骨材を含むことからセメント材料として利用することができる。
ガス化装置の容器21、22は、過熱蒸気が洩れないように密閉性が高く、加熱して数十分〜数時間程度その温度を保持することができるように保温性も高い構造とされる。容器21、22は、セラミック、煉瓦、ステンレス鋼、チタン、ニッケル合金等で作製することができる。これらの周りに断熱材を包囲するように取り付けることにより保温性を高めることができる。
ガス化装置内の過熱蒸気は、投入される汚染土に含まれる水分から生成することもできるが、過熱蒸気生成装置から供給することもできる。なお、システムのスタートアップ時や含水率が低い場合には、過熱蒸気を、この過熱蒸気生成装置から供給することができる。
図3は、過熱蒸気生成装置の構成例を示した図である。過熱蒸気生成装置は、水を貯留する貯水タンク35と、水を蒸発させるためのボイラ36と、貯水タンク35からボイラ36へ給水する給水ポンプ37と、過熱蒸気を生成させる蒸気加熱機38とから構成されている。
蒸気加熱機38は、燃料を燃焼させ、高温の燃焼ガスにより加熱するものであってもよいが、電磁誘導加熱によるものであってもよい。ここで、電磁誘導加熱とは、コイルに強い電流を流して強力な磁場を発生させ、その上に電気を通しやすい鉄やステンレス鋼等の金属を置き、電磁誘導により渦電流を発生させ、その抵抗により金属が発熱するという原理を利用した加熱方法である。電磁誘導加熱により蒸気を加熱する場合、鉄あるいはステンレス鋼等で作製された円筒管と、その外周に導線を巻いたもの電磁誘導加熱装置として用いることができる。
過熱蒸気生成装置により生成される過熱蒸気は、ほぼ大気圧で、100℃を超える温度の蒸気とされる。しかしながら、700℃より低い300℃や400℃等の温度でガス化装置に供給した場合、一度約700〜900℃に加熱したガス化装置内の温度を低下させてしまい、再びその温度にまで加熱するには時間がかかる。それに加えて、その温度にまで加熱するためのエネルギーが消費される。したがって、一度加熱したガス化装置内の温度を低下させないために、約700〜900℃に加熱して供給することが好ましい。
揮発された汚染物質には、有機溶剤、塗料、接着剤として用いられる揮発性有機化合物(VOC)やダイオキシン類等の有機化合物が含まれている。これらの有機化合物は、光化学オキシダントによる健康被害の要因の1つで、大気汚染物質であり、そのまま大気中へ放散することはできない。
そこで、これらの有機化合物を反応装置により炭酸ガスや水等へ分解した後、大気放散する。図4は、反応装置を含むガス処理装置の構成例を示した図である。ガス処理装置には、反応装置40のほか、バブリングタンク41、凝集槽42、排水処理装置43、活性炭塔44、ブロワ45を備える。
反応装置40には、ガス化装置で発生する揮発性有機化合物やダイオキシン類のほか、過熱蒸気が供給され、また、必要に応じて空気も供給される。反応装置40では、これらを所定温度に加熱し、揮発性有機化合物やダイオキシン類を過熱蒸気と反応させ、加水分解、熱分解により水素、一酸化炭素等まで分解する。また、空気を供給することにより酸化させ、二酸化炭素や水を生成させる。反応装置40では、約900〜1200℃の温度に加熱される。反応装置40としては、円筒管内に電気ヒータを備えるものや、円筒管の外周に導線を巻いた電磁誘導加熱装置等を挙げることができる。
バブリングタンク41は、反応装置40を出た低分子とされた分解ガス、重金属、粘土あるいはシルト等を急冷し、ガス成分を分離する。バブリングタンク41は、アルカリ性の水溶液を収容していて、分解ガスを、水溶液内を通過させることによりアルカリと反応させ、塩化水素中の塩素といったハロゲン、二酸化炭素の一部、SO等を回収・除去する。アルカリとしては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムを用いることができる。バブリングタンク41では、アルカリと反応しなかった二酸化炭素、反応装置で反応に使用されなかった空気が、アルカリ水溶液中に気泡となって上部へと移動し、ブロワ45によって吸引されて活性炭塔44を通過した後に大気中へ放散される。
活性炭塔44は、未反応のままバブリングタンク41から排出された塩化水素やSO等を吸着除去する。これにより、大気中へこれらの汚染物質が放散されるのを防止することができる。ブロワ45は、吸引することにより、ガス化装置、反応装置40、バブリングタンク41、活性炭塔44内を負圧に保持し、それらの装置が万一損傷したとしても、汚染物質が大気中へ放出されないようにしている。
凝集槽42は、バブリングタンク41内の液体の一部を抜き取り、その液体中に浮遊する固形物を凝集沈殿させる。凝集槽42内には、凝集剤が添加されており、液体がバブリングタンク41から抜き出されると、液体中に浮遊する固形物が凝集剤により凝集して大きな塊となって沈殿する。沈殿物は、脱水後、新たに処理される汚染土とともに前処理装置へと送られる。そして再び加熱処理が行われ、沈殿物に含まれた重金属や、粘土およびシルトに付着した汚染物質を再処理する。なお、沈殿物は、具体的には脱水手段14へと送られ、脱水後、造粒手段11により造粒される。
凝集槽42の上澄み液は、排水処理された後、バブリングタンク41の補給水として使用されたり、洗浄水として使用される。その使用量が少なく水が余る場合には、水質分析を行った後、河川等に排水される。その反対に、水が不足する場合には補給される。排水処理は、排水処理装置により行われるが、この排水処理装置は、砂ろ過槽と、活性炭槽と、再利用タンクとを含む。
図5を参照して、汚染土を前処理し、過熱蒸気雰囲気で加熱処理する加熱処理方法について説明する。この方法は、上記の前処理装置およびガス化装置により行われるものである。まず、ステップ500において処理を開始し、ステップ510で、汚染土を分級手段10a、10bへ受け入れ、各粒子径範囲に分ける。すなわち、粒子径が5mm以上のものと、0.074mmを超え5mm未満のものと、0.074mm以下のものとに分ける。ここでは3つの範囲に分けたが、2つの範囲あるいは4つ以上の範囲に分けることもできる。
5mm以上のものは、ほとんど汚染物質が付着していないため、加熱処理は行わない。0.074mmを超え5mm未満のものはガス化装置へ投入するまで水切りを行い、保管・貯蔵される。
0.074mm以下の粒子径が小さいものは、造粒手段11へ送られ、ステップ520で、0.074mmを超え5mm未満の粒子径になるように造粒する。これは、粉末状物をなくし、ガス化装置へ投入する汚染土の粒子径を揃えるためである。造粒後の造粒物は、ガス化装置へ投入するまで保管・貯蔵される。
ステップ530で、ガス化装置へホッパー20を用いて保管・貯蔵された汚染土を投入し、ガス化装置内へ過熱蒸気を供給しつつ電気ヒータで加熱し、汚染土を加熱する。ガス化装置内では、撹拌により過熱蒸気が土粒子間に行き渡り、ほぼ均一に加熱が行われ、土粒子に付着した汚染物質が揮発し、土粒子から脱離する。汚染物質が脱離した後の処理土は排出ノズル29から回収され、揮発した汚染物質はガス送出ノズル30を通して反応装置へと送られ、ステップ540でこの処理を終了する。
これまで本発明の前処理装置および加熱処理システムを図面に示した実施形態を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、前処理装置は、少なくとも分級手段と造粒手段とを含むが、洗浄手段、脱水手段をさらに含むことができる。加熱処理システムは、少なくとも前処理装置とガス化装置とを含むが、過熱蒸気生成装置、反応装置、バブリングタンク、凝集槽、排水処理装置、活性炭塔といった吸着塔、ブロワをさらに含むことができる。
加熱処理方法は、上記ではステップ530まで処理を行ったところで終了しているが、その後の反応装置、バブリングタンク、凝集槽、排水処理装置、活性炭塔による処理を含めることができ、凝集槽で凝集され沈殿した沈殿物を再度、脱水し、造粒してガス化装置へ投入する工程まで含むことができるものである。
前処理装置の構成例を示した図。 ガス化装置の構成例を示した図。 過熱蒸気生成装置の構成例を示した図。 ガス処理装置の構成例を示した図。 汚染土の前処理および加熱処理の流れを示したフロー図。
符号の説明
10a、10b…分級手段、11…造粒手段、12…送泥ポンプ、13…洗浄手段、14…脱水手段、20…ホッパー、21、22…容器、23…処理土保管容器、24、28…受入ノズル、25、29…排出ノズル、26、31…スクリュー、27、32…モータ、30…ガス送出ノズル、35…貯水タンク、36…ボイラ、37…給水ポンプ、38…蒸気加熱機、40…反応装置、41…バブリングタンク、42…凝集槽、43…排水処理装置、44…活性炭塔、45…ブロワ























Claims (11)

  1. 汚染土を前処理し、過熱蒸気雰囲気下で加熱処理して無害化する加熱処理システムに用いられる前処理装置であって、
    前記汚染土を複数の粒子径範囲に分級する分級手段と、
    前記前処理後の加熱処理において乾燥硬化した土塊が形成されないように、指定した粒子径より小さい前記粒子径範囲に分級された汚染土を造粒する造粒手段とを備える、前処理装置。
  2. 前記造粒手段は、生石灰もしくはセメントまたはその両方を添加して造粒する、請求項1に記載の前処理装置。
  3. 前記指定した粒子径より小さい前記粒子径範囲に分級された汚染土に含まれる水分を除去する脱水手段をさらに備える、請求項2に記載の前処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の前処理装置と、前記前処理装置による分級および造粒により得られた所定範囲の粒子径を有する汚染土を受け入れ、撹拌しつつ過熱蒸気雰囲気下で加熱して前記汚染土に含まれる汚染物質を揮発させ、前記汚染物質と処理土とに分離するガス化装置とを含む、加熱処理システム。
  5. 揮発した前記汚染物質に含まれる有機化合物をさらに加熱して過熱蒸気と反応させ、前記有機化合物を分解する反応装置と、前記反応装置から排出される分解物を冷却するとともにガス成分を分離するバブリングタンクとをさらに含む、請求項4に記載の加熱処理システム。
  6. 前記バブリングタンク内に残留する固形物を再加熱処理するために、前記固形物を含む液体を受け入れ、前記液体中に浮遊する前記固形物を凝集沈殿させる凝集槽をさらに含む、請求項5に記載の加熱処理システム。
  7. 汚染土を前処理し、過熱蒸気雰囲気下で加熱処理して無害化する加熱処理方法であって、
    前記汚染土を複数の粒子径範囲に分級する分級工程と、
    前記前処理後の加熱処理において乾燥硬化した土塊が形成されないように、指定した粒子径より小さい前記粒子径範囲に分級された汚染土を造粒する造粒工程と、
    前記分級工程および前記造粒工程で得られた所定範囲の粒子径を有する汚染土を、撹拌しつつ過熱蒸気雰囲気下で加熱して該汚染土に含まれる汚染物質を揮発させ、該汚染物質と処理土とに分離する浄化工程とを含む、加熱処理方法。
  8. 前記造粒工程では、生石灰もしくはセメントまたはその両方を添加して造粒する、請求項7に記載の加熱処理方法。
  9. 前記分級工程の後に前記指定した粒子径より小さい前記粒子径範囲に分級された汚染土に含まれる水分を除去する脱水工程をさらに含む、請求項8に記載の加熱処理方法。
  10. 揮発した前記汚染物質に含まれる有機化合物をさらに加熱して過熱蒸気と反応させ、前記有機化合物を分解する反応工程と、反応後の分解物を冷却するとともにガス成分を分離する分離工程とをさらに含む、請求項9に記載の加熱処理方法。
  11. 前記ガス成分が分離除去されて残留する液体中に浮遊する固形物を凝集沈殿させる凝集工程をさらに含み、凝集沈殿した前記固形物を回収し、汚染土とともに前記前処理および前記加熱処理させる、請求項10に記載の加熱処理方法。







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