JP2014019603A - シリコンスラッジの洗浄装置及びシリコンの回収方法 - Google Patents

シリコンスラッジの洗浄装置及びシリコンの回収方法 Download PDF

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芳樹 延藤
Kazuma Inoue
一真 井上
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高治 西田
Nobuaki Iwai
信明 岩井
Muneyuki Hashimoto
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Abstract

【課題】シリコンスラッジから、洗浄に用いる水量を低減しつつ高純度のシリコンを回収することができるシリコンスラッジの洗浄装置及びシリコンの回収方法を提供する。
【解決手段】シリコンスラッジの洗浄装置1は、シリコン粒子及び有機物が水中に分散した分散液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽から供給される分散液を脱液処理してシリコン粒子を含む処理物と有機物の少なくとも一部及び水を含む処理液とを分離する脱液部と、を含む分離ユニットを複数備える。これらの分離ユニット11,12,13,14は直列に接続されている。この洗浄装置1では、最下流の分離ユニット14の洗浄槽24では、シリコン粒子及び有機物を分散させるために水が用いられ、これ以外の分離ユニット11,12,13の洗浄槽21,22,23では、シリコン粒子及び有機物を分散させるために、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液が用いられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコンスラッジの洗浄装置及びシリコンの回収方法に関する。
太陽電池等に用いられるシリコンウェハは、シリコンインゴットをワイヤソー等で切断することによって製造される。切断の方法は2種類ある。1つ目の方法は、砥粒を固着させたワイヤソーが用いられる「固定砥粒方式」であり、2つ目の方法は、切断において発生する摩擦熱を抑えるために使用される冷却液(クーラント)中に砥粒を存在させる「遊離砥粒方式」である。
一般に、切断部において発生する摩擦熱を冷却する目的、及び切断により発生するシリコンインゴットの削り屑(シリコン切削屑)を分散し、切断部から排出する目的で用いられた使用済のクーラントは、製造コストの観点で再利用される。使用済のクーラントには、シリコン切削屑、ワイヤソー自体の金属屑、砥粒(遊離砥粒方式での切断の場合)などが含まれている。したがって、クーラントとしてそのまま再利用すると、得られるシリコンウェハの表面に傷がつく、ウェハ自体が破損する、切断機械の劣化につながるなどの不具合の原因となり得る。そのため、使用済クーラントは、フィルタープレスなどのろ過や遠心分離機によって上記のシリコン切削屑等を分離してから再利用されている。
例えば特許文献1には、固定砥粒方式における廃クーラントを再利用する方法が開示されている。特許文献1には、乾燥装置によって得られた固形分をシリコン原料として再利用する技術が開示されている。
特開2010−253622号公報
ところで、シリコンインゴットの切断では、切断屑の分散・排出に適した粘度を有するジエチレングリコール、プロピレングリコール、低分子量のポリエチレングリコールなどの水溶性溶剤を含むクーラントが用いられている。そのため、使用済クーラントから分離されたシリコンスラッジにおいては、ジエチレングリコールなどのクーラント由来の有機物がシリコン切削屑に付着している。
したがって、このシリコン切削屑を例えばシリコンインゴット用ポリシリコンの原料、シリカ(SiO)の原料などとして再利用するためには、シリコン切削屑に付着している有機物を何らかの方法により除去してシリコンの純度をさらに高める必要がある。
例えば、シリコンスラッジを水中に分散させた分散液を遠心分離によって脱液処理することにより、シリコン切削屑に付着している有機物を除去する方法が考えられる。この方法で高純度のシリコンを回収しようとすると、例えば複数回にわたって遠心分離処理を行ったり、シリコンスラッジを分散させる分散液の希釈率を高めたりすることが必要になるので、洗浄に用いる水量が非常に多くなる。
そこで、本発明の目的は、シリコン切削屑由来のシリコン粒子とクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジから、洗浄に用いる水量を低減しつつ高純度のシリコンを回収することができるシリコンスラッジの洗浄装置及びシリコンの回収方法を提供することである。
(1)本発明のシリコンスラッジの洗浄装置は、シリコン切削屑由来のシリコン粒子と、切削時に用いられるクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジからシリコンを回収するためのものである。前記洗浄装置は、複数の分離ユニットを備える。各分離ユニットは、前記シリコン粒子及び前記有機物が水中に分散した分散液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽から供給される前記分散液を脱液処理して前記シリコン粒子を含む処理物と前記有機物の少なくとも一部及び水を含む処理液とに分離する脱液部と、前記脱液部において分離された前記処理物を下流側に送る送り流路と、を含む。これらの分離ユニットは直列に接続されている。最下流の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために水が用いられ、これ以外の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液が用いられる。
この構成では、複数の分離ユニットが直列に接続されており、分離ユニットの脱液部において分離された処理物は送り流路を通じて一つ下流の分離ユニットの洗浄槽に送られ、その洗浄槽においてシリコン粒子及び有機物を水中に分散させた分散液が再び脱液処理される。すなわち、この構成では、直列に接続された複数の分離ユニットにおいて分散液が順次脱液処理されることにより、シリコン粒子に付着している有機物の量を、上流から下流に行くに従って段階的に減少させることができるので、シリコン粒子の純度を確実に高めることができる。
しかも、直列に接続された複数の分離ユニットにおいて、最下流の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために水が用いられ、これ以外の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液が用いられる。すなわち、この洗浄装置では、最下流の分離ユニットに供給された水が、シリコン粒子に付着した有機物をシリコン粒子から除去する洗浄・脱液に使用された後、その水が順次上流側の洗浄槽に送られて処理物の洗浄・脱液に使用される。これにより、シリコンスラッジの洗浄に用いる水量を大幅に低減することができる。
また、水が順次上流側の洗浄槽に送られて処理物の洗浄・脱液に使用される上記のような構成では、分散液に含まれる有機物の量は上流に行くほど段階的に増加し、言い換えると下流に行くほど段階的に減少するので、脱液部において分離される処理物に含まれる有機物の量を下流に行くほど小さくすることができる。しかも、最下流の分離ユニットでは、シリコン粒子及び有機物を分散させるために水が用いられるので、回収品としての最終処理物において不純物が混入するのを抑制することができる。
以上のことから、本構成では、シリコン切削屑由来のシリコン粒子とクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジから、洗浄に用いる水量を低減しつつ高純度のシリコンを回収することができる。
(2)前記洗浄装置において、各分離ユニットは、当該分離ユニットの脱液部において分離された処理液を当該分離ユニットの洗浄槽に戻す戻し流路をさらに含んでいるのが好ましい。
この構成では、脱液部において分離された処理液は、前記戻し流路を通じて洗浄槽に戻される。これにより、洗浄槽に戻された処理液を再び脱液部に供給して脱液処理することが可能になる。このような再処理のサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジに含まれるシリコン粒子の回収率を高めることができる。
(3)前記洗浄装置は、第1補助分離機構と、補助戻し流路とをさらに備えるのが好ましい。前記第1補助分離機構は、最上流の分離ユニットの戻し流路によって洗浄槽に戻された処理液の少なくとも一部が供給され、前記シリコン粒子を含む分離物と前記有機物及び水を含む分離液とに分離する。前記補助戻し流路は、前記第1補助分離機構において分離された前記分離物が最上流の分離ユニットの洗浄槽に戻されるためのものである。
この構成では、最上流の分離ユニットにおいて脱液処理された処理液に含まれることのあるシリコン粒子を第1補助分離機構において分離物(固形分)として回収することができ、この分離物を補助戻し流路を通じて洗浄槽に戻すことができる。洗浄槽に戻された分離物は、最上流の分離ユニットにおいて再び脱液処理されるので、シリコンスラッジに含まれるシリコン粒子の回収率をさらに高めることができる。
(4)前記洗浄装置は、第2補助分離機構をさらに備えるのが好ましい。前記第2補助分離機構は、前記第1補助分離機構において分離された前記分離液が供給され、この分離液を有機物と水とに分離する。
この構成では、第1補助分離機構において分離された分離液が第2補助分離機構においてさらに有機物と水とに分離されるので、これらの有機物及び水の少なくとも一方を再利用することも可能になる。
(5)前記洗浄装置において、前記最下流の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるための水として純水又は水道水が用いられるのが好ましい。特に、これらのうち純水が用いられる場合には、水道水が用いられる場合に比べて、回収品において不純物が混入するのを抑制する効果をさらに高めることができる。
(6)本発明のシリコンの回収方法は、シリコン切削屑由来のシリコン粒子と、切削時に用いられるクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジからシリコンを回収することにより高純度のシリコンを回収するための方法である。このシリコンの回収方法では、脱液工程を直列的に複数回行う。各脱液工程では、前記シリコン粒子及び前記有機物が水中に分散した分散液を脱液処理することにより、前記シリコン粒子を含む処理物と、前記有機物の少なくとも一部及び水を含む処理液とを分離する。そして、最下流の脱液工程における分散液は、水に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものであり、これ以外の脱液工程における分散液は、一つ下流の脱液工程において分離された処理液に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものである。
この方法では、シリコン切削屑由来のシリコン粒子とクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジから、洗浄に用いる水量を低減しつつ高純度のシリコンを回収することができる。
(7)前記シリコンの回収方法において、各脱液工程では、前記分散液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽から供給される前記分散液を脱液処理する脱液部とが用いられ、当該脱液工程の脱液部において分離された処理液を当該脱液工程の洗浄槽に戻した後、その処理液を当該脱液工程の脱液部に再び供給して脱液処理し、それにより分離された処理液を当該脱液工程の洗浄槽に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行うのが好ましい。このような再処理のサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジに含まれるシリコン粒子の回収率を高めることができる。
(8)前記シリコンの回収方法において、前記最下流の脱液工程における前記分散液が、純水又は水道水に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものであるのが好ましい。特に、これらのうち純水が用いられる場合には、水道水が用いられる場合に比べて、回収品において不純物が混入するのを抑制する効果をさらに高めることができる。
本発明によれば、シリコン切削屑由来のシリコン粒子とクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジから、洗浄に用いる水量を低減しつつ高純度のシリコンを回収することができる。
本発明の第1実施形態に係るシリコンスラッジの洗浄装置を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係るシリコンスラッジの洗浄装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係るシリコンスラッジの洗浄装置1及びシリコンスラッジの洗浄方法について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るシリコンスラッジの洗浄装置1を示す概略構成図である。図1に示す洗浄装置1は、例えば太陽電池などに利用されるシリコンウェハなどのシリコン材料をワイヤソーなどによって切断加工する際に生じるシリコン切削屑由来のシリコン粒子と、前記加工時に用いられるクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジSから高純度シリコン(回収品P)を回収するためのものである。
シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子としては、粒径が例えば0.01μm〜50μm程度のものが例示できるが、これに限定されない。クーラント由来の有機物としては、例えばジエチレングリコール、低分子量のポリエチレングリコールなどのオキシエチレン系のクーラントや、プロピレングリコールなどが例示できるが、これに限定されない。
この洗浄装置1では、有機物が付着したシリコン粒子を水中に分散させた分散液(シリコン含有水)を脱液部により脱液処理することにより、シリコン粒子を含む処理物と有機物が溶解した処理液とを分離する。シリコン粒子に付着した有機物を除去して高純度のシリコンを回収するために、本実施形態では複数回の水洗が行われる。
そして、本実施形態では、水洗に使用する水量を小さく抑えるために、例えばn回目の水洗で使用した水(有機物を含有する水)をこれより上流のn−1回目の洗浄槽に移してそのn−1回目の洗浄に再利用する。これにより、洗浄に必要な水量が低減される。
以下、洗浄装置1及びこれを用いたシリコンの回収方法について具体的に説明する。洗浄装置1は、直列に接続された複数の分離ユニットを備える。図1に示すように本実施形態の洗浄装置1では、2つの分離ユニット(第1分離ユニット11,第2分離ユニット12)が直列に接続されている。すなわち、第1分離ユニット11において水洗・脱液された処理物T1が第2分離ユニット12に送られ、第2分離ユニット12において2回目の水洗・脱液が施されるように第1分離ユニット11と第2分離ユニット12が接続されている。
上流側(最上流)の第1分離ユニット11は、洗浄槽(第1洗浄槽)21と脱液部(第1脱液部)31とを含み、下流側(最下流)の第2分離ユニット12は、洗浄槽(第2洗浄槽)22と脱液部(第2脱液部)32とを含む。なお、本実施形態において、最下流の分離ユニットとは、脱液処理によって最終処理物(回収品P)が得られる分離ユニットのことをいう。
各洗浄槽は、シリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散した分散液を収容する。各洗浄槽には、分散液を撹拌する図略の撹拌手段が設けられていてもよい。各脱液部は、対応する洗浄槽から供給される分散液を脱液処理してシリコン粒子Siを含む処理物と有機物Eの少なくとも一部及び水を含む処理液とに分離する。
また、本実施形態では、第1分離ユニット11は、洗浄槽21内の液を脱液部31に供給する供給流路61と、脱液部31において分離された処理液を洗浄槽21に戻す戻し流路62と、脱液部31において分離され、脱液部31から排出された処理物T1を一つ下流の第2分離ユニット12に送る送り流路63とをさらに含む。
洗浄槽21内の液は、脱液処理前、脱液処理中、及び脱液処理後の時期に応じて異なる。具体的に、洗浄槽21内の液は、脱液部31において脱液処理される前の液である分散液、脱液部31において脱液処理された後に洗浄槽21に戻された液である処理液、又は分散液と処理液の混合液のいずれかである。すなわち、脱液処理前においては、洗浄槽21内の液は分散液であり、脱液処理中においては、洗浄槽21内の液は、脱液処理されて洗浄槽21に戻された処理液と分散液の混合液であり、脱液処理後においては、洗浄槽21内の液は、脱液処理されて洗浄槽21に戻された処理液である。
第2分離ユニット12は、洗浄槽22内の液を脱液部32に供給する供給流路61と、脱液部32において分離された処理液を洗浄槽22に戻す戻し流路62と、脱液部32において分離され、脱液部32から排出された処理物P(回収品P)を所定の位置に送る送り流路63とをさらに含む。
各分離ユニットにおいて、供給流路61、戻し流路62及び送り流路63には、必要に応じて図略のポンプなどの送液手段が設けられていてもよい。
ここで、シリコンスラッジSが高粘度である場合には、洗浄槽21においてシリコン粒子Si及び有機物Eを水Wの中に分散させるのに長時間を要することがある。この場合には、本実施形態のように第1分離ユニット11における洗浄槽21のさらに上流にスラッジ分散機42を設けるのが好ましい。このスラッジ分散機42によってシリコンスラッジSを前処理しておくことより、洗浄槽21においてシリコンスラッジSのシリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散しやすくなる。
スラッジ分散機42としては、例えば高速ミキサーや超音波を使用した分散機などを用いることができる。なお、シリコンスラッジSが高粘度であっても、洗浄槽21自体がスラッジ分散機42と同様の機能を備える場合には、スラッジ分散機42を省略することもできる。
最下流の分離ユニット(本実施形態では第2分離ユニット12)における脱液処理の対象である分散液は、水にシリコン粒子Si及び有機物Eを分散させたものである。具体的に、洗浄装置1は、第2分離ユニット12の洗浄槽22に水を供給するための水供給部41を備える。水供給部41は洗浄槽22に対して流路82によって接続されている。水供給部41から供給される水は、何れの分離ユニットにおいても脱液処理に用いられていない水であり、例えば純水や水道水などの水が例示できる。純水は、不純物を含まないかほとんど含まない純度の高い水である。純水は、例えばろ過、蒸溜、逆浸透、イオン交換、これらの組合せなどの手段を用いて水を精製することにより得られる。水道水は、例えば上水道などを通じて供給される水である。
回収品Pの用途によっては、最下流の分離ユニットの洗浄槽においてシリコン粒子Si及び有機物Eを分散させるための水として、純水のような純度が必要でない場合もあり、この場合には、例えば水道水を用いることもできる。ただし、回収品Pにおいて不純物が混入するのを抑制する効果をさらに高めるためには、最下流の分離ユニットの洗浄槽においてシリコン粒子Si及び有機物Eを分散させるための水として純水を用いるのが好ましい。
最下流の分離ユニット以外の分離ユニット、すなわち本実施形態では第1分離ユニット11における脱液処理の対象である分散液は、その分離ユニット11よりも一つ下流の分離ユニット12における脱液処理により分離された処理液にシリコン粒子Si及び有機物Eを分散させたものである。具体的に、洗浄装置1では、第2分離ユニット12の洗浄槽22は、第1分離ユニット11の洗浄槽21と流路81によって接続されている。
また、洗浄槽21には、排出流路91が接続されている。洗浄槽21内の処理液は、排出流路91を通じて洗浄槽21から排出される。流路81,82,91には、必要に応じて図略のポンプなどの送液手段が設けられていてもよい。
脱液部31,32としては例えば遠心分離機を用いることができるがこれに限定されない。脱液部31,32としては、分散液を脱液処理してシリコン粒子Siを含む処理物と有機物Eの少なくとも一部及び水を含む処理液とに分離することができるものであれば、遠心分離機以外の脱液手段を用いることもできる。本実施形態では、図1に示すように脱液部31,32として縦型の遠心分離機を用いているが、脱液部31,32としては、横型の遠心分離機などの他の遠心分離機を用いることもできる。
縦型遠心分離機31,32について簡単に説明する。各縦型遠心分離機は、筐体35と、筐体35内に設けられたボウル36と、ボウル36を上下方向に延びる回転軸を中心に回転させるモータ37と、掻き取り板38とを備える。ボウル36は、上側が円筒状で下側が円錐状の形状を有し、下側に開口部を有する。掻き取り時には、ボウル36の回転速度を低下させた状態で、掻き取り板38の側端部がボウル36の内壁面に近づくように掻き取り板38が移動する。
洗浄装置1では、モータ37によりボウル36が所定の回転数で高速回転した状態で、供給流路61を通じてボウル36の内壁面に分散液が吐出される。これにより、分散液は、ボウル36の内壁面に当たり、その回転方向に流れて拡がる。そして、分散液中のシリコン粒子Siは、他の成分よりも比重が大きいのでボウル36の内壁面側に固相として堆積する。一方、この固相よりも径方向内側には、水及び有機物Eを含む液相が形成される。このようにして固相と液相とが分離される。この液相(処理液)は、戻し流路62を通じて洗浄槽に戻される。
予め定められた条件に達するまで脱液処理が行われると、固相の掻き取りが行われる。すなわち、モータ37によってボウル36を低速回転させた状態で、掻き取り板38の側端部がボウル36の内壁面に沿うように相対移動することにより、ボウル36の内壁面に堆積した固相が掻き取られる。掻き取られた固相は、下方に落下して前記開口部を通じて縦型遠心分離機から排出される。
なお、ボウル36が上下方向に延びる回転軸を中心に回転する縦型遠心分離機は、ボウルが水平方向に延びる回転軸を中心に回転する横型遠心分離機に比べて、固相に含まれる液分の比率を小さくすることができる。
次に、洗浄装置1の動作、すなわち洗浄装置1を用いた高純度シリコンの回収方法について説明する。本実施形態に係る回収方法は、分散工程、第1脱液工程及び第2脱液工程を備える。分散工程には、第1分散工程と、第2分散工程とが含まれる。この回収方法では、シリコン材料を加工する際に生じるシリコン切削屑由来のシリコン粒子Siと、前記加工時に用いられるクーラント由来の有機物Eとを含むシリコンスラッジSから高純度シリコンを回収することができる。
まず、第1分散工程では、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Si及び有機物Eを水Wに分散させる。具体的には次の通りである。
シリコンスラッジSの粘度が比較的低い場合には、シリコンスラッジSを洗浄槽21に供給するとともに、一つ下流の分離ユニット12において脱液処理により分離された後述する第2処理液を洗浄槽21に供給し、必要に応じて撹拌することによってシリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Si及び有機物Eを水Wに分散させることができる。
シリコンスラッジSの粘度が比較的高い場合には、シリコンスラッジSの塊をそのまま洗浄槽21の水Wの中に供給して分散させようとしても、短時間では分散しにくい。したがって、このような場合には、洗浄槽21のさらに上流に設けられたスラッジ分散機42においてシリコンスラッジSを前処理し、シリコンスラッジSが水Wの中で分散しやすい状態にする。シリコンスラッジSは、流路71を通じて又は直接、スラッジ分散機42に供給され、スラッジ分散機42においてある程度細分化された後、流路72を通じて洗浄槽21に供給される。洗浄槽21には、一つ下流の分離ユニット12において脱液処理により分離された後述する第2処理液も供給される。洗浄槽21では、必要に応じて図略の撹拌手段によって水Wが撹拌され、シリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散した第1分散液が得られる。
第1分散液におけるシリコンスラッジSと水Wとの比率は特に限定されないが、一例を挙げると、重量比でシリコンスラッジSの数倍から数十倍程度の水WによってシリコンスラッジSを希釈するのが好ましい。具体的に、10kgのシリコンスラッジSを40kgの水Wによって5倍希釈された第1分散液が例示できる。
次に、第1脱液工程では、洗浄槽21の第1分散液を脱液部31において脱液処理することにより、シリコン粒子Siを含む第1処理物T1と、有機物Eの少なくとも一部及び水を含む第1処理液とに分離する。具体的には次の通りである。
例えば図略のポンプによって洗浄槽21内の第1分散液が供給流路61を通じて脱液部(縦型遠心分離機)31に送液される。脱液部31では、モータ37によりボウル36が所定の回転数で回転することにより、第1分散液中のシリコン粒子Siがボウル36の内壁面に固相として堆積する。一方、水及び有機物Eの一部を含む液相(処理液)は、戻し流路62を通じて洗浄槽21に戻される。
固相は、シリコン粒子Siと、有機物Eの残部(液相として分離された有機物E以外の有機物E)とを含む。したがって、この固相に含まれる有機物Eの含有率は、シリコンスラッジSに含まれる有機物Eの含有率よりも低い。
第1脱液工程では、洗浄槽21内の第1分散液の全量が脱液部31において少なくとも1回、脱液処理される。ただし、第1分散液に含まれるシリコン粒子Siのうち、特に粒径の小さいシリコン粒子Siは、1回の脱液処理だけでは固相として分離されずに、液相として洗浄槽21に戻される場合もある。したがって、シリコンスラッジSがこのような粒径の小さいシリコン粒子Siを比較的多く含む場合には、第1脱液工程では、脱液部31において分離されて洗浄槽21に戻された液相(処理液)を脱液部31に再び供給して脱液処理するのが好ましい。
このように処理液を脱液部31に再び供給して脱液処理し、洗浄槽21に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率を高めることができる。
第1脱液工程において、脱液処理の完了を判断するための予め定められた条件に達するまで脱液処理が行われると、洗浄槽21からの送液が停止され、脱液部31のモータ37が停止され、ボウル36の内壁面に堆積した固相の掻き取りが行われる。掻き取られた固相(処理物T1)は、下方に落下して脱液部31の前記開口部を通じて脱液部31から排出される。
脱液処理の完了を判断する条件としては、例えば洗浄槽21内のシリコン粒子Siの濃度が所定値以下(例えば数%以下、より具体的には3%以下)に達した場合を例示できるが、これに限定されない。シリコン粒子Siの濃度が所定値以下に達したか否かを判断するには、例えば洗浄槽21内にシリコン粒子Siの濃度を検知する図略のセンサを設ければよい。このようなセンサとしては、例えば処理液の比重を計測するセンサが例示できるが、これに限定されない。なお、脱液処理完了については、第2脱液工程以降の脱液工程でも第1脱液工程と同様にして判断することができる。
洗浄槽21内の第1処理液は、排出流路91を通じて洗浄槽21から排出される。この第1処理液は、廃棄処理されてもよいが、後述の第2実施形態のようにさらに分離処理されてもよい。
一方、脱液部31から排出された第1処理物T1は、送り流路63を通じて第2分離ユニット12に送られて再び脱液処理される(第2脱液工程)。具体的には次の通りである。
送り流路63を通じて下流に送られた第1処理物T1は、第2分離ユニット12の洗浄槽22に供給される。洗浄槽22には、水供給部41から送り流路82を通じて純水や水道水などの水が供給される。洗浄槽22では、必要に応じて図略の撹拌手段によって水Wが撹拌され、シリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散した第2分散液が得られる。
本実施形態では、洗浄槽22に水が供給されるタイミングは、第2脱液工程と次の第2脱液工程との間の時期である。言い換えると、第2分離ユニット12においては、洗浄槽22に水及び第1処理物T1が供給される工程(第2分散工程)と、第2脱液工程とは、交互に行われる。
第2分散液における第1処理物T1と水Wとの比率は特に限定されないが、一例を挙げると、重量比で第1処理物T1の数倍から数十倍程度の水Wによって第1処理物T1を希釈するのが好ましい。本実施形態では、第2分散液の希釈率は、例えば第1分散液の希釈率とほぼ同じに設定されているが、これに限定されない。
本実施形態では、第2分離ユニット12の洗浄槽22に供給された純水や水道水などの水は、脱液部32における脱液処理後にはその大半が処理液として洗浄槽22に貯留され、この処理液の全量が後述するように第1分離ユニット11の洗浄槽21に供給される。したがって、第1分離ユニット11及び第2分離ユニット12では、シリコン粒子Siの希釈率がほぼ同程度となる。
第2脱液工程では、処理物T1に含まれるシリコン粒子Si及び有機物Eを洗浄槽22の水Wの中に分散させた第2分散液を脱液処理することにより、シリコン粒子Siを含む第2処理物(回収品)Pと、有機物Eの一部又は全部及び水を含む第2処理液とを分離する。
第2脱液工程では、第1脱液工程と同様にして第2分散液の脱液処理が行われる。具体的には次の通りである。例えば図略のポンプによって洗浄槽22内の第2分散液が供給流路61を通じて脱液部(縦型遠心分離機)32に送液される。脱液部32では、モータ37によりボウル36が所定の回転数で回転することにより、第2分散液中のシリコン粒子Siがボウル36の内壁面に固相として堆積する。一方、水及び有機物Eの一部又は全部を含む液相(処理液)は、戻し流路62を通じて洗浄槽22に戻される。
固相は、シリコン粒子Siを含む。固相には、僅かな量の有機物Eが含まれることもある。この固相に含まれる有機物Eの含有率は、処理物T1に含まれる有機物Eの含有率よりも低い。
第2脱液工程では、洗浄槽21内の第2分散液の全量が脱液部31において少なくとも1回、脱液処理される。ただし、第1脱液工程と同様に、第2分散液に含まれる粒径の小さいシリコン粒子Siは、1回の脱液処理だけでは固相として分離されずに、液相として洗浄槽22に戻される場合もある。したがって、このような場合には、第2脱液工程では、脱液部32において分離されて洗浄槽22に戻された液相(処理液)を脱液部32に再び供給して脱液処理するのが好ましい。
このように処理液を脱液部32に再び供給して脱液処理し、洗浄槽22に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率を高めることができる。
第2脱液工程において、予め定められた条件に達するまで脱液処理が行われると、洗浄槽22からの送液が停止され、脱液部32のモータ37が停止され、ボウル36の内壁面に堆積した固相の掻き取りが行われる。掻き取られた固相(回収品P)は、下方に落下して脱液部32の前記開口部を通じて脱液部32から排出される。これにより、シリコンスラッジSから高純度シリコン(回収品P)を回収することができる。
また、第2脱液工程の脱液部32において分離されて洗浄槽22に戻された液相(第2処理液)は、第1分離ユニット11の洗浄槽21に送られる。具体的に、前述した第1分散工程では、第1分離ユニット11の洗浄槽21に第2処理液とシリコンスラッジSとが供給される。第2処理液は、例えば図略のポンプなどによって流路81を通じて洗浄槽21に供給される。
本実施形態では、洗浄槽12に第2処理液が供給されるタイミングは、第1脱液工程と次の第1脱液工程との間の時期である。言い換えると、第1分離ユニット11においては、洗浄槽21に第2処理液及びシリコンスラッジSが供給される工程(第1分散工程)と、第1脱液工程とは、交互に行われる。また、第1分散工程と第2分散工程とはほぼ同時期に行われ、第1脱液工程と第2脱液工程とはほぼ同時期に行われる。すなわち、分散工程と、脱液工程とは交互に行われる。
第2処理液には、水Wだけでなく第1処理物T1由来の有機物Eも含まれているが、この第1処理物T1は、第1分離ユニット11において分離処理されることによりシリコンスラッジSに含まれていた有機物Eの一部が除去されたものである。したがって、第1処理物T1における有機物Eの含有量は、シリコンスラッジSにおける有機物Eの含有量に比べて十分に小さくなり得るので、これにより第2処理液における有機物Eの含有量も小さくなる。よって、第2処理液は、シリコンスラッジSを希釈するための液として用いることが可能になる。
以後、上記した分散工程、第1脱液工程及び第2脱液工程が繰り返し実行される。これにより、洗浄に用いられる水量を小さく抑えつつ、シリコンスラッジSから高純度シリコン(回収品P)を回収することができる。一例を挙げると、本実施形態によれば、シリコンの純度が約90%程度のシリコンスラッジSから、例えば99.9%程度の高純度のシリコンを得ることができるが、純度の数値はこれに限定されない。
なお、第2脱液工程が実行されるときには、新たなシリコンスラッジSが分散された第1分散液を第1脱液工程において同時に脱液処理される。これにより、回収品Pの生産効率を高めることができる。
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態に係るシリコンスラッジの洗浄装置1を示す概略構成図である。図2に示すように、第2実施形態に係る洗浄装置1は、第3分離ユニット13及び第4分離ユニット14をさらに備え、また、第1補助分離機構51及び第2補助分離機構52をさらに備える点で、第1実施形態と異なっている。以下、主に第1実施形態との相違点について説明する。
本実施形態の洗浄装置1は、直列に接続された4つの分離ユニットを備える。第1分離ユニット11及び第2分離ユニット12の構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第3分離ユニット13は、洗浄槽23と脱液部33とを含み、最下流の第4分離ユニット14は、洗浄槽24と脱液部34とを含む。また、第3分離ユニット13及び第4分離ユニット14のそれぞれは、洗浄槽内の液を脱液部に供給する供給流路61と、脱液部において分離された処理液を洗浄槽に戻す戻し流路62と、送り流路63とをさらに含む。
第1補助分離機構51及び第2補助分離機構52は、第1分離ユニット11において得られた第1処理液を再利用するためのものである。すなわち、第1補助分離機構51は、第1処理液に含まれることのあるシリコン粒子Siを廃棄することなく、再び洗浄槽21に戻すためのものである。第2補助分離機構52は、第1補助分離機構51において分離された分離液を有機物Eと水に分離してこれらの一方又は両方を再利用するためのものである。
第1補助分離機構51としては、例えば膜分離装置などを用いることができる。第2補助分離機構52としては、例えば逆浸透膜ろ過装置(RO装置)、蒸溜装置などを用いることができる。
次に、第2実施形態に係る洗浄装置1の動作、すなわち第2実施形態に係る洗浄装置1を用いた高純度シリコンの回収方法について説明する。本実施形態に係る回収方法は、分散工程、第1脱液工程、第2脱液工程、第3脱液工程、第4脱液工程、第1補助分離工程及び第2補助分離工程を備える。分散工程には、第1分散工程、第2分散工程、第3分散工程及び第4分散工程が含まれる。第1分散工程、第1脱液工程及び第2脱液工程については、第1実施形態とほぼ同様であるので、以下ではこれら以外の工程について主に説明する。
第2脱液工程において、脱液部32から排出された処理物T2は、送り流路63を通じて第3分離ユニット13に送られてさらに脱液処理される(第3脱液工程)。具体的には次の通りである。
送り流路63を通じて第3分離ユニット13に送られた処理物T2は、洗浄槽23に供給される。洗浄槽23には、第4分離ユニット14において脱液処理によって分離された第4処理液が送り流路83を通じて洗浄槽23に供給される。洗浄槽23では、必要に応じて図略の撹拌手段によって水Wが撹拌され、シリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散した第3分散液が得られる(第3分散工程)。第3分散液における第2処理物T2と水Wとの比率は、第1分離ユニット11及び第2分離ユニット12と同様にして調節することができる。
第3脱液工程では、第2処理物T2に含まれるシリコン粒子Si及び有機物Eを洗浄槽23の水Wの中に分散させた第3分散液を脱液処理することにより、シリコン粒子Siを含む第3処理物T3と、有機物Eの一部又は全部及び水を含む第3処理液とに分離する。
第3脱液工程では、第1脱液工程及び第2脱液工程と同様にして第3分散液の脱液処理が行われる。第3脱液工程において脱液部33のボウル36の内壁面に堆積する固相は、シリコン粒子Siを含む。固相には、有機物Eが含まれることもある。この固相に含まれる有機物Eの含有率は、処理物T2に含まれる有機物Eの含有率よりも低い。一方、水及び有機物Eの一部又は全部を含む液相(処理液)は、戻し流路62を通じて洗浄槽23に戻される。
第3脱液工程では、洗浄槽23内の第3分散液の全量が脱液部33において少なくとも1回、脱液処理される。ただし、第1脱液工程と同様に、第3分散液に含まれる粒径の小さいシリコン粒子Siは、1回の脱液処理だけでは固相として分離されずに、液相として洗浄槽22に戻される場合もある。したがって、このような場合には、第3脱液工程では、脱液部33において分離されて洗浄槽23に戻された液相(処理液)を脱液部33に再び供給して脱液処理するのが好ましい。
このように処理液を脱液部33に再び供給して脱液処理し、洗浄槽23に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率を高めることができる。
第3脱液工程において、予め定められた条件に達するまで脱液処理が行われると、洗浄槽23からの送液が停止され、脱液部33のモータ37が停止され、ボウル36の内壁面に堆積した固相の掻き取りが行われる。掻き取られた固相(第3処理物T3)は、下方に落下して脱液部32の前記開口部を通じて脱液部32から排出され、送り流路63を通じて第4分離ユニット14に送られる。
また、第3脱液工程の脱液部33において分離されて洗浄槽23に戻された液相(第3処理液)は、第2分離ユニット12の洗浄槽22に送られる。具体的に、第2分散工程では、第2分離ユニット12の洗浄槽22に第3処理液と第1処理物T1とが供給される。第3処理液は、例えば図略のポンプなどによって流路82を通じて洗浄槽22に供給される。
本実施形態では、洗浄槽22に第3処理液が供給されるタイミングは、第2脱液工程と次の第2脱液工程との間の時期である。言い換えると、第2分離ユニット12においては、洗浄槽22に第3処理液及び第1処理物T1が供給される工程(第2分散工程)と、第2脱液工程とは、交互に行われる。
第3処理液には、水Wだけでなく処理物T2由来の有機物Eも含まれている。処理物T2における有機物Eの含有量は、処理物T1における有機物Eの含有量に比べて小さいので、第3処理液は、第1処理物T1を希釈するための液として用いることができる。
送り流路63を通じて第4分離ユニット14に送られた処理物T3は、洗浄槽24に供給され、この洗浄槽24には水供給部41から送り流路84を通じて純水や水道水などの水が供給される。洗浄槽24では、必要に応じて図略の撹拌手段によって水Wが撹拌され、シリコン粒子Si及び有機物Eが水Wの中に分散した第4分散液が得られる(第4分散工程)。第4分散液における第3処理物T3と水Wとの比率は、第1分離ユニット11及び第2分離ユニット12と同様にして調節することができる。
第4脱液工程では、処理物T3に含まれるシリコン粒子Si及び有機物Eを洗浄槽24の水Wの中に分散させた第4分散液を脱液処理することにより、シリコン粒子Siを含む第4処理物(回収品P)と、有機物Eの一部又は全部及び水を含む第4処理液とに分離する。
第4脱液工程では、第1〜第3脱液工程と同様にして第4分散液の脱液処理が行われる。第4脱液工程において脱液部34のボウル36の内壁面に堆積する固相は、シリコン粒子Siを含む。固相には、僅かな量の有機物Eが含まれることもある。この固相に含まれる有機物Eの含有率は、処理物T3に含まれる有機物Eの含有率よりも低い。一方、水及び有機物Eの一部又は全部を含む液相(第4処理液)は、戻し流路62を通じて洗浄槽24に戻される。
第4脱液工程では、洗浄槽24内の第4分散液の全量が脱液部34において少なくとも1回、脱液処理される。ただし、第1脱液工程と同様に、第4分散液に含まれる粒径の小さいシリコン粒子Siは、1回の脱液処理だけでは固相として分離されずに、液相として洗浄槽24に戻される場合もある。したがって、このような場合には、第4脱液工程では、脱液部34において分離されて洗浄槽24に戻された液相(第4処理液)を脱液部34に再び供給して脱液処理するのが好ましい。
このように処理液を脱液部34に再び供給して脱液処理し、洗浄槽24に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率を高めることができる。
第4脱液工程において、予め定められた条件に達するまで脱液処理が行われると、洗浄槽24からの送液が停止され、脱液部34のモータ37が停止され、ボウル36の内壁面に堆積した固相の掻き取りが行われる。掻き取られた固相(回収品P)は、下方に落下して脱液部34の前記開口部を通じて脱液部34から排出される。これにより、シリコンスラッジSから高純度シリコン(回収品P)を回収することができる。
また、第4脱液工程の脱液部34において分離されて洗浄槽24に戻された液相(第4処理液)は、第3分離ユニット13の洗浄槽23に送られる。具体的に、第3分散工程では、第3分離ユニット13の洗浄槽23に第4処理液と第2処理物T2とが供給される。第4処理液は、例えば図略のポンプなどによって流路83を通じて洗浄槽23に供給される。
本実施形態では、洗浄槽23に第4処理液が供給されるタイミングは、第3脱液工程と次の第3脱液工程との間の時期である。言い換えると、第3分離ユニット13においては、洗浄槽23に第4処理液及び第2処理物T2が供給される工程(第3分散工程)と、第3脱液工程とは、交互に行われる。また、本実施形態では、第1〜第4分散工程はほぼ同時期に行われ、第1〜第4脱液工程はほぼ同時期に行われる。すなわち、分散工程と、脱液工程とは交互に行われる。
第4処理液には、水Wだけでなく処理物T3由来の有機物Eも含まれている。処理物T3における有機物Eの含有量は、処理物T2における有機物Eの含有量に比べて小さいので、第4処理液は、第2処理物T2を希釈する液として用いることができる。
第1補助分離機構51では、最上流の第1分離ユニット11における戻し流路62によって洗浄槽21に戻された第1処理液の少なくとも一部が供給され、シリコン粒子Siを含む分離物と、有機物E及び水Wを含む分離液とを分離する。
この第1補助分離機構51では、排出流路91を通じて洗浄槽21から排出される第1処理液に含まれる成分のうち、比較的粒径の大きな成分である分離物(シリコン粒子Si、このシリコン粒子Siに付着している有機物Eなど)が、残りの成分である分離液(水W、有機物Eなど)から分離される。
シリコン粒子Si、このシリコン粒子Siに付着している有機物Eなどの分離物は、補助戻し流路92を通じて第1分離ユニット11の洗浄槽21に戻される。これにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率をさらに高めることができる。
水W、有機物Eなどを含む分離液は、流路93を通じて貯留槽53に貯留される。この貯留槽53に貯留されている分離液の一部は、シリコンスラッジSを水Wに分散させるための液として用いることができる。分離液の一部は、例えば送り流路94を通じてスラッジ分散機42に供給される。貯留槽53に貯留されている分離液の残部は、送り流路95を通じて第2補助分離機構52に供給される。
第2補助分離機構52では、供給された分離液を有機物Eと水Wとに分離する。分離された有機物E(RO濃縮水)は、流路96を通じて貯留槽54に貯留され、必要に応じて有価物として再利用することが可能である。分離された水Wは、流路97を通じて貯留槽55に貯留される。
貯留槽55に貯留された水(純水)は、最下流の分離ユニット14における洗浄槽24において処理物T3を分散させる液の一部として再利用することができる。具体的に、貯留槽55に貯留された純水は、送り流路98を通じて洗浄槽24、送り流路84、水供給部41などに供給される。これにより、さらなる水使用量の低減を図ることができる。
以後、上記した分散工程、第1脱液工程、第2脱液工程、第3脱液工程、第4脱液工程、第1補助分離工程及び第2補助分離工程が繰り返し実行される。これにより、洗浄に用いられる水量を小さく抑えつつ、シリコンスラッジSから高純度シリコン(回収品P)を回収することができる。なお、第1脱液工程〜第4脱液工程は、同時に実行することができる。また、第1脱液工程〜第4脱液工程と、第1補助分離工程及び第2補助分離工程とを同時に実行することもできる。
本実施形態では、第4分離ユニット14の洗浄槽24に供給された純水や水道水などの水は、脱液部34における脱液処理後にはその大半が処理液として洗浄槽24に貯留され、この処理液の全量が第3分離ユニット13の洗浄槽23に供給される。以下同様にして、第3分離ユニット13の洗浄槽23の分散液は、脱液部33における脱液処理後にはその大半が処理液として洗浄槽23に貯留され、この処理液の全量が第2分離ユニット12の洗浄槽22に供給され、第2分離ユニット12の洗浄槽22の分散液は、脱液部32における脱液処理後にはその大半が処理液として洗浄槽22に貯留され、この処理液の全量が第1分離ユニット11の洗浄槽21に供給される。したがって、第1分離ユニット11、第2分離ユニット12、第3分離ユニット13及び第4分離ユニット14では、シリコン粒子Siの希釈率がほぼ同程度となる。
以上説明したように、第1実施形態及び第2実施形態では、複数の分離ユニットが直列に接続されており、分離ユニットの脱液部において分離された処理物は送り流路を通じて一つ下流の分離ユニットの洗浄槽に送られ、その洗浄槽においてシリコン粒子Si及び有機物Eを水Wの中に分散させた分散液が再び脱液処理される。すなわち、直列に接続された複数の分離ユニットにおいて分散液が順次脱液処理されることにより、シリコン粒子Siに付着している有機物Eの量を、上流から下流に行くに従って段階的に減少させることができるので、シリコン粒子Siの純度を確実に高めることができる。
しかも、直列に接続された複数の分離ユニットにおいて、最下流の分離ユニットの洗浄槽では、シリコン粒子Si及び有機物Eを分散させるために純水や水道水などの水が用いられ、これ以外の分離ユニットの洗浄槽では、シリコン粒子Si及び前記有機物Eを分散させるために、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液が用いられる。すなわち、第1実施形態及び第2実施形態では、最下流の分離ユニットに供給された純水や水道水などの水が、シリコン粒子Siに付着した有機物Eをシリコン粒子Siから除去する洗浄・脱液に使用された後、その水が順次上流側の洗浄槽に送られて処理物の洗浄・脱液に使用される。これにより、シリコンスラッジの洗浄に用いる水量を大幅に低減することができる。
また、第1実施形態及び第2実施形態のように水が順次上流側の洗浄槽に送られて処理物の洗浄・脱液に使用される構成では、分散液に含まれる有機物Eの量は上流に行くほど段階的に増加し、言い換えると下流に行くほど段階的に減少するので、脱液部において分離される処理物に含まれる有機物Eの量を下流に行くほど小さくすることができる。しかも、最下流の分離ユニットでは、シリコン粒子Si及び有機物Eを分散させるために純水や水道水などの水が用いられるので、回収品Pとしての最終処理物において不純物が混入するのを抑制することができる。また、最下流の分離ユニットでは、シリコン粒子Si及び有機物Eを分散させるために純水が用いられる場合には、回収品Pにおいて不純物が混入するのを抑制する効果をさらに高めることができる。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、各分離ユニットは、当該分離ユニットの脱液部において分離された処理液を当該分離ユニットの洗浄槽に戻す戻し流路62をさらに含むので、脱液部において脱液処理され、洗浄槽に戻された処理液を再び洗浄槽に供給して脱液処理することが可能になる。このような再処理のサイクルを少なくとも1回行うことにより、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率を高めることができる。
また、第2実施形態では、洗浄装置1は、最上流の分離ユニット11における戻し流路62によって洗浄槽21に戻された処理液の少なくとも一部が供給され、シリコン粒子Siを含む分離物と有機物E及び水Wを含む分離液とを分離する第1補助分離機構51と、第1補助分離機構51において分離された分離物が最上流の分離ユニット11における洗浄槽21に戻される補助戻し流路92と、をさらに備える。したがって、最上流の分離ユニット11において脱液処理された処理液に含まれることのあるシリコン粒子Siを第1補助分離機構51において分離物として回収することができ、この分離物を補助戻し流路92を通じて洗浄槽21に戻すことができる。洗浄槽に戻された分離物は、最上流の分離ユニット11において再び脱液処理されるので、シリコンスラッジSに含まれるシリコン粒子Siの回収率をさらに高めることができ、場合によってはシリコン粒子Siの回収率を100%近くまで高めることができる。
また、遠心分離では、一般に、分散液に含まれる分離対象物であるシリコン粒子Siの濃度(SS濃度(Suspended Solids濃度))が低くなるほど長い分離時間が必要となる。第2本実施形態では、最上流の分離ユニット11から排出される処理液に含まれることのあるシリコン粒子Siを第1補助分離機構51を用いて回収することができる。したがって、各分離ユニットにおいてシリコン粒子Siを固相として完全に分離できずに液相(処理液)に多少のシリコン粒子Siが含まれていても、そのシリコン粒子Siを第1補助分離機構51において回収することができる。したがって、各分離ユニットにおける処理液中のシリコン粒子Siの最終濃度をそれほど低くする必要はない。よって、各分離ユニットにおける脱液処理時間(遠心分離処理時間)を短縮することができる。
また、第1補助分離機構51を備えていることにより、次のような効果も得られる。すなわち、最上流の分離ユニット11において脱液処理が進むにつれて、洗浄槽21の液中におけるシリコン粒子Siの濃度が低下するので、遠心分離に要する時間も長くなる傾向にあるが、第2実施形態では、脱液処理中の最上流の分離ユニット11における洗浄槽21に、第1補助分離機構51において分離された分離物を戻すことにより、洗浄槽21の液中におけるシリコン粒子Siの濃度低下を抑制することができる。これにより、最上流の分離ユニット11において遠心分離の処理能力が低下するのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、洗浄装置1、第1補助分離機構51において分離された分離液が供給され、有機物Eと水Wとを分離する第2補助分離機構52をさらに備える。したがって、第1補助分離機構51において分離された分離液が第2補助分離機構52においてさらに有機物Eと水Wとに分離される。これにより、これらの有機物E及び水Wの少なくとも一方を再利用することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
例えば、前記実施形態では、最上流の分離ユニット11における洗浄槽21よりもさらに上流にスラッジ分散機42を設ける場合を例示したが、これに限定されない。
前記実施形態では、各分離ユニットが戻し流路62を含む場合を例示したが、これに限定されない。例えば、分離ユニットにおいて分散液を脱液部に1度通すだけでシリコン粒子Siを十分に分離できる場合には、戻し流路62を省略することもできる。この場合には、例えば脱液処理により分離された処理液は、例えば一旦、図略の貯留槽に貯留され、適当な時期にこれより上流の分離ユニットの洗浄槽に供給される。
前記実施形態では、各分離ユニットにおけるシリコン粒子Siの希釈率がほぼ同程度となる場合を例示したが、これに限定されない。例えば、一部又は全部の分離ユニットにおいて、分散液を調製する際に、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液に加えて、別の水供給源から必要に応じて水を加えることもできる。また、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液の全量が上流のユニットの洗浄槽に供給される場合を例示したが、例えば処理液の全量ではなく処理液の一部が上流のユニットの洗浄槽に供給されてもよい。
また、第1実施形態及び第2実施形態における上述した第1分散工程の前に、シリコンスラッジSを予め有機溶剤などによって前洗浄してもよい。これにより、シリコン粒子Siに付着している有機物Eがシリコン粒子Siから脱落しやすくなる。
また、第1実施形態の洗浄装置1が、第1補助分離機構51を備えていてもよく、第1補助分離機構51及び第2補助分離機構52を備えていてもよい。また、第2実施形態の洗浄装置1では、第2補助分離機構52を省略することもでき、第1補助分離機構51及び第2補助分離機構52を省略することもできる。
1 シリコンスラッジの洗浄装置
11 第1分離ユニット
12 第2分離ユニット
13 第3分離ユニット
14 第4分離ユニット
21 第1洗浄槽
22 第2洗浄槽
23 第3洗浄槽
24 第4洗浄槽
31 第1脱液部
32 第2脱液部
33 第3脱液部
34 第4脱液部
41 水供給部
42 スラッジ分散機
51 第1補助分離機構
52 第2補助分離機構
61 供給流路
62 戻し流路
63 送り流路

Claims (8)

  1. シリコン切削屑由来のシリコン粒子と、切削時に用いられるクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジからシリコンを回収するシリコンスラッジの洗浄装置であって、
    前記シリコン粒子及び前記有機物が水中に分散した分散液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽から供給される前記分散液を脱液処理して前記シリコン粒子を含む処理物と前記有機物の少なくとも一部及び水を含む処理液とに分離する脱液部と、前記脱液部において分離された前記処理物を下流側に送る送り流路と、を含む分離ユニットを複数備え、これらの分離ユニットが直列に接続されており、
    最下流の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために水が用いられ、これ以外の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるために、一つ下流の分離ユニットにおいて脱液処理により分離された処理液が用いられる、シリコンスラッジの洗浄装置。
  2. 各分離ユニットは、当該分離ユニットの脱液部において分離された処理液を当該分離ユニットの洗浄槽に戻す戻し流路をさらに含む、請求項1に記載のシリコンスラッジの洗浄装置。
  3. 最上流の分離ユニットの戻し流路によって洗浄槽に戻された処理液の少なくとも一部が供給され、前記シリコン粒子を含む分離物と前記有機物及び水を含む分離液とに分離する第1補助分離機構と、
    前記第1補助分離機構において分離された前記分離物が最上流の分離ユニットの洗浄槽に戻される補助戻し流路と、をさらに備える、請求項2に記載のシリコンスラッジの洗浄装置。
  4. 前記第1補助分離機構において分離された前記分離液が供給され、この分離液を有機物と水とに分離する第2補助分離機構をさらに備える、請求項3に記載のシリコンスラッジの洗浄装置。
  5. 前記最下流の分離ユニットの洗浄槽では、前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させるための水として純水又は水道水が用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコンスラッジの洗浄装置。
  6. シリコン切削屑由来のシリコン粒子と、切削時に用いられるクーラント由来の有機物とを含むシリコンスラッジからシリコンを回収するシリコンの回収方法であって、
    前記シリコン粒子及び前記有機物が水中に分散した分散液を脱液処理することにより、前記シリコン粒子を含む処理物と、前記有機物の少なくとも一部及び水を含む処理液とを分離する脱液工程を直列的に複数回行い、
    最下流の脱液工程における分散液は、水に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものであり、これ以外の脱液工程における分散液は、一つ下流の脱液工程において分離された処理液に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものである、シリコンの回収方法。
  7. 各脱液工程では、
    前記分散液を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽から供給される前記分散液を脱液処理する脱液部とが用いられ、
    当該脱液工程の脱液部において分離された処理液を当該脱液工程の洗浄槽に戻した後、
    その処理液を当該脱液工程の脱液部に再び供給して脱液処理し、それにより分離された処理液を当該脱液工程の洗浄槽に再び戻すというサイクルを少なくとも1回行う、請求項6に記載のシリコンの回収方法。
  8. 前記最下流の脱液工程における前記分散液は、純水又は水道水に前記シリコン粒子及び前記有機物を分散させたものである、請求項6又は7に記載のシリコンの回収方法。
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