JP3187466U - スラリー再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラリーの回収量の如何に拘らず、スラリーを常に安定して連続的に再生できるスラリー再生装置を提供する。
【解決手段】ワイヤソー51でシリコンインゴットIを切断するときに生じた切屑および砥粒を含む使用済クーラントからなるスラリーSを再利用可能に再生するスラリー再生装置10は、再生処理するスラリーSを貯留する貯留タンク11と、貯留タンク11へ供給するスラリーSoを備蓄するための備蓄タンク41とを備えている。備蓄タンク41の存在により、スラリーSoの回収量の如何に拘らず、スラリーSを常に安定して連続的に再生することが可能となり、スラリーSoの回収ないし再生産性の向上が図られる。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤソー51でシリコンインゴットIを切断するときに生じた切屑および砥粒を含む使用済クーラントからなるスラリーSを再利用可能に再生するスラリー再生装置10は、再生処理するスラリーSを貯留する貯留タンク11と、貯留タンク11へ供給するスラリーSoを備蓄するための備蓄タンク41とを備えている。備蓄タンク41の存在により、スラリーSoの回収量の如何に拘らず、スラリーSを常に安定して連続的に再生することが可能となり、スラリーSoの回収ないし再生産性の向上が図られる。
【選択図】図1
Description
本考案は、ワイヤソーでシリコンインゴットを切断するときに使用された使用済クーラント(これを「スラリー」という)から切屑等を除去することにより前記スラリーを再利用可能に再生するスラリー再生装置に関する。
太陽電池等に用いられるシリコンウエハは、ワイヤソーでシリコンインゴットを薄く切断することにより得られる。シリコンインゴットの切断方式は固定砥粒方式と遊離砥粒方式とに大別される。固定砥粒方式は、砥粒をワイヤソーに固定させた方式であり、遊離砥粒方式は、砥粒を冷却液であるクーラントに含有させた方式である。いずれの方式も、切断作業中、ワイヤソーでシリコンインゴットを切断している部位にクーラントが供給される。これにより、切断部位が冷却され、切断部位から切屑が排出される。切断された金属シリコン薄片は、クーラントや切屑等が付着しているので、これを洗浄してシリコンウエハが得られる。
シリコンインゴットの切断に使用された使用済クーラントは、切屑や砥粒等を含んで泥の様である。そのため、使用済クーラントはスラリーと称される。スラリーはコスト削減のために再利用される。しかし、そのまま再利用すると、混入している切屑等により、シリコンウエハの表面が傷付いたり、シリコンウエハが破損したり、ワイヤソーが劣化したりする。そこで、例えば、特許文献1に開示される再生方法によって、スラリーから切屑等が除去され、スラリーが再利用可能に再生される。
すなわち、特許文献1に開示されるスラリー再生方法は、遠心分離工程と、膜分離工程とを含んでいる。遠心分離工程は、スラリーを遠心分離し、切屑等を高濃度で含む固形分(スラッジ)と、切屑等を低濃度で含む遠心分離液とに分離して、固形分は除去し、遠心分離液はスラリーに混合して循環させる工程である。膜分離工程は、スラリーを膜分離し、切屑等を濃縮して含む濃縮液と、切屑等をほとんど含まない膜濾過液とに分離して、膜濾過液は回収し、濃縮液はスラリーに混合して循環させる工程である。そして、遠心分離工程で循環させた遠心分離液と、膜分離工程で回収した膜濾過液とを混合することにより、スラリーを再利用可能なクーラントに再生する。
その場合、特許文献1の明細書段落0036〜0039に記載されているように、シリコンインゴットの切断現場から回収されたスラリーが貯留タンクに貯留され、この貯留タンクから遠心分離装置および膜分離装置へスラリーが分配供給され、遠心分離装置においては前記遠心分離液を貯留タンクへ循環させつつ前記遠心分離工程が行われ、膜分離装置においては前記濃縮液を貯留タンクへ循環させつつ前記膜分離工程が行われる。
ここで、例えば、シリコンインゴットの切断現場からスラリーが大量に回収されてきたときは、回収されてきたスラリーが貯留タンクに入りきらず、貯留タンク内のスラリーの量(これを「貯留量」という)が減少するまで、スラリーの回収作業ひいてはシリコンインゴットの切断作業が中断する可能性がある。逆に、シリコンインゴットの切断作業が低稼働状態で、スラリーの回収量が少ない、またはゼロのときは、貯留タンク内のスラリーが枯渇し、スラリーの再生処理が行えない遊休期間が発生する可能性がある。
本考案は、ワイヤソーでシリコンインゴットを切断するときに生じた切屑および砥粒を含む使用済クーラントからなるスラリーを再利用可能に再生するスラリー再生装置における前記問題に対処するもので、スラリーの回収量の如何に拘らず、スラリーを常に安定して連続的に再生できるスラリー再生装置の提供を目的とする。
すなわち、本考案は、ワイヤソーでシリコンインゴットを切断するときに生じた切屑および砥粒を含む使用済クーラントからなるスラリーを再利用可能に再生するスラリー再生装置であって、再生処理するスラリーを貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクへ供給するスラリーを備蓄するための備蓄タンクと、を備えている。
本考案によれば、再生処理するスラリーを貯留する貯留タンクへ供給するスラリーを備蓄するための備蓄タンクが備えられているので、シリコンインゴットの切断現場から回収されてきたスラリーをいったん備蓄タンクに備蓄することができる。そのため、例えば、スラリーが大量に回収されてきたときは、それを備蓄タンクに備蓄することにより、貯留タンクを溢れさせることが回避できる。したがって、スラリーの回収作業ひいてはシリコンインゴットの切断作業を中断せずに続行することができる。逆に、スラリーの回収量が少ない、またはゼロのときは、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーを供給することにより、スラリーの再生処理を続行することができる。したがって、スラリーの再生処理が行えない遊休期間の発生が回避できる。以上により、備蓄タンクの存在により、スラリーの回収量の如何に拘らず、スラリーを常に安定して連続的に再生することが可能となり、スラリーの回収ないし再生産性の向上が図られる。
なお、本考案において「砥粒」とは、例えば、固定砥粒方式におけるワイヤソーから脱落した砥粒や、遊離砥粒方式におけるクーラントに含有された砥粒等が含まれる。
本考案においては、前記備蓄タンクの容量は、前記貯留タンクの容量よりも大きい値に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、備蓄タンクに貯留タンクの容量よりも大きい量のスラリーを備蓄できるから、スラリーの回収量が少ない、またはゼロのときに、スラリーの再生処理を長い時間続行することができ、遊休期間の発生がより一層回避できる。
本考案においては、前記備蓄タンクの容量は、一回のシリコンインゴットの切断作業で使用されるクーラントの量の2〜5倍の容量に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、備蓄タンクにシリコンインゴットの切断作業2〜5回分のスラリーを備蓄できるから、シリコンインゴットの切断作業を中断せずに続行できる可能性がより大きくなる。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、前記備蓄タンクと前記貯留タンクとを接続する配管と、前記配管を介して前記備蓄タンク内のスラリーを前記貯留タンクへ送ることが可能なポンプと、前記ポンプを駆動することにより、前記配管を介して前記備蓄タンクから前記貯留タンクへスラリーを供給する制御を行う供給調整制御部と、を備えていることが好ましい。
この構成によれば、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーが配管を介してポンプの駆動により安定して供給される。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、インゴットの切断現場から前記備蓄タンクへスラリーを供給するための備蓄用配管を備えていることが好ましい。
この構成によれば、インゴットの切断現場で生成したスラリーが備蓄用配管を介して備蓄タンクへ安定して供給される。また、作業者がインゴットの切断現場で生成したスラリーを備蓄タンクまで運搬する必要もなくなる。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、スラリーを前記貯留タンクから導出して再生処理する再生処理部を備えていることが好ましい。
この構成によれば、貯留タンクから再生処理部へスラリーが導出されるため、貯留タンク内のスラリーの量が減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーを供給することにより、貯留タンク内のスラリーを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーの供給量を調節することにより、スラリーを溢れさせることが抑制される。
本考案においては、前記再生処理部は、再生処理したスラリーの一部を前記貯留タンクへ戻すように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、再生処理部から貯留タンクへスラリーの一部が導入されるため、貯留タンク内のスラリーの量が時々刻々様々に変化しつつ減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーを供給することにより、貯留タンク内のスラリーを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーの供給量を調節することにより、スラリーを溢れさせることが抑制される。
本考案においては、前記再生処理部は、スラリーを遠心分離し、切屑を高濃度で含む固形分と、切屑を低濃度で含み、貯留タンクへ循環される遠心分離液とに分離する遠心分離部、および、スラリーを膜分離し、切屑を濃縮して含み、貯留タンクへ循環される濃縮液と、切屑を含まない膜濾過液とに分離する膜分離部の少なくともいずれか一つであることが好ましい。
この構成によれば、貯留タンクから遠心分離部や膜分離部へスラリーが導出されるため、貯留タンク内のスラリーの量が減少する。また、遠心分離部や膜分離部から貯留タンクへ遠心分離液や濃縮液が導入されるため、貯留タンク内のスラリーの量が時々刻々様々に変化しつつ減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーを供給することにより、貯留タンク内のスラリーを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーの供給量を調節することにより、スラリーを溢れさせることが抑制される。
なお、本考案において固形分について「切屑を高濃度で含む」および遠心分離液について「切屑を低濃度で含む」とは、固形分は遠心分離液よりも切屑を高濃度で含み、遠心分離液は固形分よりも切屑を低濃度で含むという意味である。
また、本考案において膜濾過液について「切屑を含まない」とは、膜濾過液が切屑を全く含まない場合だけでなく、スラリーをクーラントに再生するに際して膜濾過液が含んでいても構わない程度の量の切屑を膜濾過液が含んでいる場合も含まれる。
本考案においては、前記再生処理部は、スラリーを遠心分離し、切屑を高濃度で含む固形分と、切屑を低濃度で含み、貯留タンクへ循環される遠心分離液とに分離する少なくとも一つの遠心分離部、および、スラリーを膜分離し、切屑を濃縮して含み、貯留タンクへ循環される濃縮液と、切屑を含まない膜濾過液とに分離する少なくとも一つの膜分離部を備え、少なくとも一つの遠心分離部と少なくとも一つの膜分離部とが並行してスラリーを再生処理することが好ましい。
この構成によれば、遠心分離工程と膜分離工程とが並行して行われるため、貯留タンク内のスラリーの量の変化が複雑化し、かつ、その変化の幅も大きくなる。しかし、その場合でも、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーを供給することにより、貯留タンク内のスラリーを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーの供給量を調節することにより、スラリーを溢れさせることが抑制される。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、前記貯留タンクに貯留されたスラリーの液面を検知するための液面検知手段を備えていることが好ましい。
この構成によれば、貯留タンク内のスラリーの液面を検知するための液面検知手段が備えられているので、前記液面検知手段で検知されたスラリーの液面から、貯留タンク内のスラリーの量を把握することができる。そのため、スラリーの再生中、貯留タンク内のスラリーを枯渇させたり、貯留タンクからスラリーを溢れさせることが抑制される。
本考案においては、前記液面検知手段は、所定の下限液面を検知可能なセンサを備え、当該スラリー再生装置は、前記備蓄タンクと前記貯留タンクとを接続する配管と、前記配管を介して前記備蓄タンク内のスラリーを前記貯留タンクへ送ることが可能なポンプと、前記センサが前記下限液面を検知したとき、前記ポンプを駆動することにより、前記配管を介して前記備蓄タンクから前記貯留タンクへスラリーを供給する制御を行う供給調整制御部と、を備えていることが好ましい。
この構成によれば、センサが所定の下限液面を検知したとき、備蓄タンクから貯留タンクへスラリーが人手を介さず自動で配管を介してポンプの駆動により安定して供給される。そのため、貯留タンク内のスラリーが枯渇するという問題が確実に防止される。
なお、本考案において「下限液面」とは、例えば、貯留タンク内のスラリーの量がこの下限液面より少なくなると、スラリーの再生が満足に行えなくなるような液面等が含まれる。より詳細には、貯留タンク内のスラリーの量がこの下限液面より少なくなると、遠心分離装置や膜分離装置へのスラリーの供給量が不足しもしくは途絶え、その結果、遠心分離装置では、例えばスラッジの排出性が低下したり異常振動が発生するような液面、また膜分離装置では、例えば濾過膜のハウジングの内部でスラッジが沈降して堆積し、配管や濾過膜を閉塞させるような液面等が含まれる。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、前記貯留タンクに貯留されたスラリーを加熱するためのヒータを備えていることが好ましい。
この構成によれば、貯留タンク内のスラリーが加熱されることにより、スラリーの粘度が下がってスラリーの流動性が上る。そのため、スラリーの再生作業が促進される。
本考案においては、当該スラリー再生装置は、前記貯留タンクに貯留されたスラリーを攪拌するための攪拌部を備えていることが好ましい。
この構成によれば、貯留タンク内のスラリーが攪拌されることにより、スラリーに混入している切屑等が沈降せずに分散する。そのため、スラリーが平均化して再生される。
以上のように、本考案によれば、スラリーの回収量の如何に拘らず、スラリーを常に安定して連続的に再生できるスラリー再生装置が提供される。
[構成]
図1は、本考案の第1の実施形態に係るスラリー再生装置10の全体構成図である。このスラリー再生装置(以下単に「再生装置」という)10は、シリコンインゴットIの切断現場50においてワイヤソー51でシリコンインゴットIを薄く切断するときに生じた切屑や砥粒等を含む使用済クーラントからなるスラリーSを再利用可能に再生する装置である。なお、本実施形態では、シリコンインゴットIの切断方式は固定砥粒方式である。すなわち、硬質ダイアモンド製の砥粒がワイヤソー51に固定されている。そのため、遊離砥粒方式に比べて、スラリーSには砥粒がほとんど含まれていないので、スラリーSから砥粒を回収する前工程が多くの場合不要となる。
図1は、本考案の第1の実施形態に係るスラリー再生装置10の全体構成図である。このスラリー再生装置(以下単に「再生装置」という)10は、シリコンインゴットIの切断現場50においてワイヤソー51でシリコンインゴットIを薄く切断するときに生じた切屑や砥粒等を含む使用済クーラントからなるスラリーSを再利用可能に再生する装置である。なお、本実施形態では、シリコンインゴットIの切断方式は固定砥粒方式である。すなわち、硬質ダイアモンド製の砥粒がワイヤソー51に固定されている。そのため、遊離砥粒方式に比べて、スラリーSには砥粒がほとんど含まれていないので、スラリーSから砥粒を回収する前工程が多くの場合不要となる。
クーラントは、ジエチレングリコールやポリエチレングリコールに、必要に応じて、水、pH調整剤、粘度調整剤、分散剤、凝集剤等が配合されたものである。クーラントは、シリコンインゴットIの切断作業中、ワイヤソー51でシリコンインゴットIを切断している部位に供給され、これにより、切断部位が冷却され、切断部位から切屑が排出される。シリコンインゴットIの切断に使用された使用済クーラント、すなわちスラリーSには、シリコンインゴットIの切断時に生じた切屑等が混入している。
再生装置10は、主たる構成要素として、貯留タンク11と、再生処理部100とを備えている。貯留タンク11は、シリコンインゴットIの切断現場50から回収された、再生処理する対象物であるスラリーSを貯留する。再生処理部100は、スラリーSを貯留タンク11から導出して再生処理する。再生装置10は、再生処理部100においてスラリーSから切屑や砥粒等を除去することによりスラリーSを再利用可能に再生する。
なお、図1において、貯留タンク11に貯留された後のスラリーには符号Sを付し、貯留タンク11に貯留される前のスラリーには符号Soを付して、両者を区別している。
再生処理部100は、遠心分離工程が行われる遠心分離装置(遠心分離部)20と、膜分離工程が行われる膜分離装置(膜分離部)30とを備えている。遠心分離装置20および膜分離装置30は、それぞれ一つずつ備えられている。遠心分離装置20と貯留タンク11との間に、スラリー導出用配管20aと、遠心分離液循環用配管20bとが配設されている。膜分離装置30と貯留タンク11との間に、スラリー導出用配管30aと、濃縮液循環用配管30bとが配設されている。なお、図示しないが、各配管20a,20b,30a,30bに、流体を送ることが可能なポンプが配設されている。
本実施形態において、遠心分離工程とは、スラリー導出用配管20aを介して貯留タンク11から導出されて遠心分離装置20に導入されたスラリーSを遠心分離する工程である。この工程において、スラリーSは、切屑等を遠心分離液S2よりも高濃度で含む固形分(スラッジ)S1と、切屑等を固形分S1よりも低濃度で含む遠心分離液S2とに分離される。固形分S1は遠心分離装置20から取り出される。遠心分離液S2は遠心分離液循環用配管20bを介して遠心分離装置20から貯留タンク11へ循環される。
本実施形態において、膜分離工程とは、スラリー導出用配管30aを介して貯留タンク11から導出されて膜分離装置30に導入されたスラリーSを膜分離する工程である。この工程において、スラリーSは、切屑等を濃縮して含む濃縮液S3と、切屑等をほとんど含まない膜濾過液S4とに分離される。濃縮液S3は濃縮液循環用配管30bを介して膜分離装置30から貯留タンク11へ循環される。膜濾過液S4は膜濾過液回収用配管30cを介して回収される。
遠心分離装置20は、貯留タンク11から導出されたスラリーSを垂直軸周りに回転させて遠心分離する縦型の遠心分離装置である。この遠心分離装置20は、下端側にテーパ部を有する筒形状の回転体21を備える。回転体21は、図示しないモータで垂直軸周りに回転される。
この遠心分離装置20では、スラリーSが回転体21の内部に導入される。スラリーSに含まれる切屑等は、遠心力により回転体21の内面に押し付けられ、分離される。分離された切屑等は、一定時間毎にスラリーSの導入を止め、低速で回転体21を回転させながら、図示しないスクレーパー(掻き取り板)を回転体21の内面に押し当てることにより、固形分S1として遠心分離装置20から取り出される。一方、切屑等が分離されたスラリーSの成分(再生処理したスラリーSの一部)は、遠心分離液S2として遠心分離液循環用配管20bを介して遠心分離装置20から貯留タンク11へ戻される。
膜分離装置30は、濾過膜31を用いて、貯留タンク11から導出されたスラリーSを濃縮液S3と膜濾過液S4とに膜分離する。この膜分離装置30は、濾過膜31として、親水化ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜を束ねたものを採用している。
この膜分離装置30では、濃縮液S3は、濾過膜31を通過しなかったスラリーSの成分(再生処理したスラリーSの一部)であり、切屑等を濃縮して含んでいる。濃縮液S3は、濃縮液循環用配管30bを介して膜分離装置30から貯留タンク11へ戻される。一方、膜濾過液S4は、濾過膜31を通過したスラリーSの成分であり、切屑等をほとんど含んでいない。膜濾過液S4は、膜濾過液回収用配管30cを介して膜分離装置30から取り出され、回収される。
貯留タンク11には、貯留タンク11に貯留されたスラリーSの液面を検知するためのセンサ(液面検知手段)12Lと、貯留タンク11に貯留されたスラリーSを攪拌するための攪拌装置(攪拌部)13と、貯留タンク11に貯留されたスラリーSを加熱するためのヒータ14とが備えられている。
センサ12Lは、例えば、貯留タンク11からスラリーSが遠心分離装置20や膜分離装置30へ導出された結果、貯留タンク11内のスラリーSの量(貯留量)が減少して、スラリーSの液面が低下しているときに、低下してきたスラリーSの液面を検知する液面検知センサである。センサ12Lは、所定の下限液面を検知可能な位置に配設されている。ここで、「下限液面」とは、本実施形態では、貯留タンク11内のスラリーSの量がこの下限液面より少なくなると、スラリーSの再生が満足に行えなくなる液面のことである。以下、状況に応じて、前記センサ12Lを「下限液面センサ12L」という場合がある。なお、図1は、この下限液面センサ12Lが前記下限液面を検知している状態を例示している。
攪拌装置13は、貯留タンク11内に配置された攪拌翼13aと、この攪拌翼13aが連結された回転軸13bを有するモータ13cとを含み、モータ13cが攪拌翼13aを回転させることにより、貯留タンク11内のスラリーSを攪拌するものである。貯留タンク11内のスラリーSが攪拌されることにより、スラリーSに混入している切屑等が沈降せずに分散する。そのため、貯留タンク11に貯留されているスラリーSの遠心分離装置20や膜分離装置30による再生が平均化して行われる。
ヒータ14は、貯留タンク11内のスラリーSを加熱することにより、スラリーSの粘度を下げ、スラリーSの流動性を上げるものである。スラリーSの流動性が上がることにより、貯留タンク11に貯留されているスラリーSの遠心分離装置20や膜分離装置30による再生作業が促進される。
以上の構成に加え、本実施形態に係る再生装置10は、貯留タンク11へスラリーSoを供給する供給調整部40Aを備えている。この供給調整部40Aは、備蓄タンク41と、配管42と、ポンプ43と、制御盤44とを備えている。
備蓄タンク41は、貯留タンク11へ供給するスラリーSoを備蓄するためのものである。備蓄タンク41には、シリコンインゴットIの切断現場50から回収されたスラリーSoが供給される。シリコンインゴットIの切断現場50と備蓄タンク41との間に、切断現場50から備蓄タンク41へスラリーSoを供給するための備蓄用配管52が配設されている。備蓄タンク41の容量は、一回のシリコンインゴットIの切断作業で使用されるクーラントの量の2〜5倍の容量に設定されている。これは、貯留タンク11の容量よりも大きい容量である。
備蓄タンク41には、図示しない攪拌手段が具備されている。攪拌手段とは、攪拌翼による攪拌や、液をポンプによって循環させる方法などが例示される。また、備蓄タンク41にも液面センサを設けても構わない。
なお、備蓄用配管52に代えて、図1に符号Xを付して示すコンテナを用いて、切断現場50で生成したスラリーSoを備蓄タンク41まで自動でまたは作業者が人手を介して運搬するようにしても構わない(符号Y参照)。
配管42は、備蓄タンク41と貯留タンク11とを接続する。この配管42を介して備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoが供給される。
ポンプ43は、配管42に配設され、配管42を介して備蓄タンク41内のスラリーSoを貯留タンク11へ送ることが可能なものである。
制御盤44は、この再生装置10のオン・オフをはじめ、各種動作および各種設定を総合的に司るものである。制御盤44は、供給調整制御部44aを内蔵している。供給調整制御部44aは、周知の通り、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。供給調整制御部44aと下限液面センサ12Lとが通信可能に接続され、供給調整制御部44aとポンプ43とが電気的に接続されている。下限液面センサ12Lが低下してきたスラリーSの液面を検知したとき、センサ12Lから供給調整制御部44aに検知信号Aが送信される。供給調整制御部44aは、この検知信号Aを受信すると、ポンプ43に駆動信号Bを出力してポンプ43を駆動させる。これにより、備蓄タンク41内のスラリーSoが配管42を介して貯留タンク11へ供給される。供給調整制御部44aは、備蓄タンク41から貯留タンク11へ予め定められた一定量だけスラリーSoが供給されるようにポンプ43を駆動する。およそ以上のような制御を供給調整制御部44aは行うように構成されている。
[動作]
次に、本実施形態に係る再生装置10の動作を説明する。
次に、本実施形態に係る再生装置10の動作を説明する。
シリコンインゴットIの切断現場50においてワイヤソー51でシリコンインゴットIを薄く切断するときに生じた切屑や砥粒等を含むスラリーSoは、回収され、切断現場50から備蓄用配管52を介して備蓄タンク41へ供給される。
貯留タンク11には、下限液面センサ12Lが検知可能な下限液面を超える量のスラリーSが貯留されている。すなわち、貯留タンク11では、センサ12LはスラリーSに没しており、スラリーSの液面を検知していない状態にある。
この状態で、貯留タンク11から遠心分離装置20および膜分離装置30へそれぞれスラリーSが分配供給される。
遠心分離装置20においては、遠心分離液S2を貯留タンク11へ循環させ、貯留タンク11内のスラリーSと混合しつつ、遠心分離工程が行われる。膜分離装置30においては、濃縮液S3を貯留タンク11へ循環させ、貯留タンク11内のスラリーSと混合しつつ、膜分離工程が行われる。つまり、遠心分離装置20における遠心分離工程と、膜分離装置30における膜分離工程とが同時に並行して行われる。
遠心分離液S2は、遠心分離装置20において行われる遠心分離工程によって切屑等が除去されているため、これを貯留タンク11内のスラリーSと混合することにより、貯留タンク11内のスラリーSの固形分濃度が低下する。一方、濃縮液S3は、膜分離装置30において行われる膜分離工程によって切屑等が濃縮して含まれているため、これを貯留タンク11内のスラリーSと混合することにより、貯留タンク11内のスラリーSの固形分濃度が上昇する。
貯留タンク11内のスラリーSの遠心分離装置20への導出、および切屑等が除去された遠心分離液S2の貯留タンク11への導入、つまり遠心分離液S2の循環と、貯留タンク11内のスラリーSの膜分離装置30への導出、および切屑等が濃縮して含まれた濃縮液S3の貯留タンク11への導入、つまり濃縮液S3の循環とが、同時に並行して、所定回数または所定時間、繰り返し行われることにより、貯留タンク11内のスラリーSの固形分濃度は徐々に変化し、両者による固形分濃度変化の影響が釣り合った時点で安定する。
そして、遠心分離工程における遠心分離液S2の循環および膜分離工程における濃縮液S3の循環を、所定回数または所定時間、繰り返し行い、膜濾過液S4を回収することにより、貯留タンク11内のスラリーSを再利用可能なクーラントに再生する。その際、適宜、新たなクーラントを補充し、成分調整を行う。
また、貯留タンク11内のスラリーSの遠心分離装置20への導出、および遠心分離液S2の貯留タンク11への導入、つまり遠心分離液S2の循環と、貯留タンク11内のスラリーSの膜分離装置30への導出、および濃縮液S3の貯留タンク11への導入、つまり濃縮液S3の循環とが、同時に並行して、所定回数または所定時間、繰り返し行われることにより、貯留タンク11内のスラリーSの量(貯留量)が様々に変化しつつ徐々に減少していく。
そして、スラリーSの貯留量が下限液面まで減少し、下限液面センサ12Lが低下してきたスラリーSの液面を検知すると、センサ12Lから供給調整制御部44aに検知信号Aが送信される。供給調整制御部44aは、この検知信号Aを受けて、ポンプ43に駆動信号Bを出力する。これにより、備蓄タンク41内のスラリーSoが貯留タンク11へ所定の一定量だけ供給される。その結果、貯留タンク11内のスラリーSの量が、センサ12Lが検知可能な下限液面に前記一定量を加えた量まで回復する。
このようなスラリーSの液面管理ないし貯留量管理が行われつつ、貯留タンク11から遠心分離装置20および膜分離装置30へのスラリーSの分配供給、並びに、遠心分離液S2の循環および濃縮液S3の循環が繰り返し行われ、再び、スラリーSの貯留量が下限液面まで減少し、下限液面センサ12LがスラリーSの液面を検知すると、スラリーSの貯留量が前記一定量だけ回復する。
このように、本実施形態に係る再生装置10では、スラリーSの貯留量が常に一定の幅、つまり、下限液面と、下限液面に前記一定量を加えたときの液面との間に収まり、貯留タンク11内のスラリーSの性状(例えば固形分濃度等)が大幅に変化することを抑制しつつ、スラリーSの再生が常に安定して連続的に行われる。
[作用]
以上、説明したように、本考案の実施形態では、再生処理するスラリーSを貯留する貯留タンク11へ供給するスラリーSoを備蓄するための備蓄タンク41が備えられているので、シリコンインゴットIの切断現場50から回収されてきたスラリーSoをいったん備蓄タンク41に備蓄することができる。そのため、例えば、スラリーSoが大量に回収されてきたときは、それを備蓄タンク41に備蓄することにより、貯留タンク11を溢れさせることが回避できる。したがって、スラリーSoの回収作業ひいてはシリコンインゴットIの切断作業を中断せずに続行することができる。逆に、スラリーSoの回収量が少ない、またはゼロのときは、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、スラリーSの再生処理を続行することができる。したがって、スラリーSの再生処理が行えない遊休期間の発生が回避できる。以上により、備蓄タンク41の存在により、スラリーSoの回収量の如何に拘らず、スラリーSを常に安定して連続的に再生することが可能となり、スラリーSoの回収ないし再生産性の向上が図られる。
以上、説明したように、本考案の実施形態では、再生処理するスラリーSを貯留する貯留タンク11へ供給するスラリーSoを備蓄するための備蓄タンク41が備えられているので、シリコンインゴットIの切断現場50から回収されてきたスラリーSoをいったん備蓄タンク41に備蓄することができる。そのため、例えば、スラリーSoが大量に回収されてきたときは、それを備蓄タンク41に備蓄することにより、貯留タンク11を溢れさせることが回避できる。したがって、スラリーSoの回収作業ひいてはシリコンインゴットIの切断作業を中断せずに続行することができる。逆に、スラリーSoの回収量が少ない、またはゼロのときは、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、スラリーSの再生処理を続行することができる。したがって、スラリーSの再生処理が行えない遊休期間の発生が回避できる。以上により、備蓄タンク41の存在により、スラリーSoの回収量の如何に拘らず、スラリーSを常に安定して連続的に再生することが可能となり、スラリーSoの回収ないし再生産性の向上が図られる。
また、この実施形態では、備蓄タンク41に貯留タンク11の容量よりも大きい量のスラリーSoを備蓄できるから、スラリーSoの回収量が少ない、またはゼロのときに、スラリーSの再生処理を長い時間続行することができ、遊休期間の発生がより一層回避できる。
また、この実施形態では、備蓄タンク41にシリコンインゴットIの切断作業2〜5回分のスラリーSoを備蓄できるから、シリコンインゴットIの切断作業を中断せずに続行できる可能性がより大きくなる。
また、この実施形態では、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoが配管42を介してポンプ43の駆動により安定して供給される。
また、この実施形態では、シリコンインゴットIの切断現場50で生成したスラリーSoが備蓄用配管52を介して備蓄タンク41へ安定して供給される。また、作業者がシリコンインゴットIの切断現場50で生成したスラリーSoを備蓄タンク41まで運搬する必要もなくなる。
また、この実施形態では、貯留タンク11から再生処理部100へスラリーSが導出されるため、貯留タンク11内のスラリーSの量が減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、貯留タンク11内のスラリーSを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーSoの供給量を調節することにより、スラリーSを溢れさせることが抑制される。
また、この実施形態では、再生処理部100から貯留タンク11へスラリーSの一部が導入されるため、貯留タンク11内のスラリーSの量が時々刻々様々に変化しつつ減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、貯留タンク11内のスラリーSを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーSoの供給量を調節することにより、スラリーSを溢れさせることが抑制される。
また、この実施形態では、貯留タンク11から遠心分離装置20および膜分離装置30へスラリーSが導出されるため、貯留タンク11内のスラリーSの量が減少する。また、遠心分離装置20および膜分離装置30から貯留タンク11へ遠心分離液S2や濃縮液S3が導入されるため、貯留タンク11内のスラリーSの量が時々刻々様々に変化しつつ減少する。しかし、その場合でも、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、貯留タンク11内のスラリーSを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーSoの供給量を調節することにより、スラリーSを溢れさせることが抑制される。
また、この実施形態では、遠心分離工程と膜分離工程とが並行して行われるため、貯留タンク11内のスラリーSの量の変化が複雑化し、かつ、その変化の幅も大きくなる。しかし、その場合でも、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoを供給することにより、貯留タンク11内のスラリーSを枯渇させることが抑制される。併せて、スラリーSoの供給量を調節することにより、スラリーSを溢れさせることが抑制される。
また、この実施形態では、貯留タンク11内のスラリーSの液面を検知するためのセンサ12Lが備えられているので、前記センサ12Lで検知されたスラリーSの液面から、貯留タンク11内のスラリーSの量を把握することができる。そのため、スラリーSの再生中、貯留タンク11内のスラリーSを枯渇させたり、貯留タンク11からスラリーSを溢れさせることが抑制される。
また、この実施形態では、センサ12Lが所定の下限液面を検知したとき、備蓄タンク41から貯留タンク11へスラリーSoが人手を介さず自動で配管42を介してポンプ43の駆動により安定して供給される。そのため、貯留タンク11内のスラリーSが枯渇するという問題が確実に防止される。
また、この実施形態では、貯留タンク11内のスラリーSが加熱されることにより、スラリーSの粘度が下がってスラリーSの流動性が上る。そのため、スラリーSの再生作業が促進される。
また、この実施形態では、貯留タンク11内のスラリーSが攪拌されることにより、スラリーSに混入している切屑等が沈降せずに分散する。そのため、スラリーSが平均化して再生される。
[他の実施形態]
シリコンインゴットIの切断方式は、砥粒をクーラントに含有させた遊離砥粒方式でもよい。その場合、スラリーSには切屑とともに砥粒が含まれているので、スラリーSから砥粒を回収する前工程を行うことが好ましい。
シリコンインゴットIの切断方式は、砥粒をクーラントに含有させた遊離砥粒方式でもよい。その場合、スラリーSには切屑とともに砥粒が含まれているので、スラリーSから砥粒を回収する前工程を行うことが好ましい。
再生処理部100は、遠心分離装置20のみ備えてもよく、膜分離装置30のみ備えてもよい。
遠心分離装置20および膜分離装置30は、二つ以上備えてもよい。
二つ以上の遠心分離部20と二つ以上の膜分離部30とが並行してスラリーSを再生処理してもよい。
遠心分離装置20における遠心分離工程および膜分離装置30における膜分離工程は、同時に並行して行わなくてもよい。例えば、遠心分離工程と膜分路工程とを時間的にオーバーラップさせず、順に行うようにしてもよい。
遠心分離工程における遠心分離液S2の循環および膜分離工程における濃縮液S3の循環は、繰り返し行わなくてもよい。例えば、遠心分離液S2の循環および濃縮液S3の循環を1回だけにしてもよい。
スラリーSから固形分(スラッジ)S1を除去する装置として、遠心分離装置20に代えて、例えば、フィルタプレスを用いてもよい。
10 スラリー再生装置
11 貯留タンク
41 備蓄タンク
51 ワイヤソー
I シリコンインゴット
S 再生処理するスラリー
So 貯留タンクへ供給するスラリー
11 貯留タンク
41 備蓄タンク
51 ワイヤソー
I シリコンインゴット
S 再生処理するスラリー
So 貯留タンクへ供給するスラリー
Claims (13)
- ワイヤソーでシリコンインゴットを切断するときに生じた切屑および砥粒を含む使用済クーラントからなるスラリーを再利用可能に再生するスラリー再生装置であって、
再生処理するスラリーを貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンクへ供給するスラリーを備蓄するための備蓄タンクと、
を備えている、スラリー再生装置。 - 前記備蓄タンクの容量は、前記貯留タンクの容量よりも大きい値に設定されている、請求項1に記載のスラリー再生装置。
- 前記備蓄タンクの容量は、一回のシリコンインゴットの切断作業で使用されるクーラントの量の2〜5倍の容量に設定されている、請求項1または2に記載のスラリー再生装置。
- 前記備蓄タンクと前記貯留タンクとを接続する配管と、
前記配管を介して前記備蓄タンク内のスラリーを前記貯留タンクへ送ることが可能なポンプと、
前記ポンプを駆動することにより、前記配管を介して前記備蓄タンクから前記貯留タンクへスラリーを供給する制御を行う供給調整制御部と、
を備えている、請求項1から3のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。 - インゴットの切断現場から前記備蓄タンクへスラリーを供給するための備蓄用配管を備えている、請求項1から4のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。
- スラリーを前記貯留タンクから導出して再生処理する再生処理部を備えている、請求項1から5のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。
- 前記再生処理部は、再生処理したスラリーの一部を前記貯留タンクへ戻すように構成されている、請求項6に記載のスラリー再生装置。
- 前記再生処理部は、スラリーを遠心分離し、切屑を高濃度で含む固形分と、切屑を低濃度で含み、貯留タンクへ循環される遠心分離液とに分離する遠心分離部、および、スラリーを膜分離し、切屑を濃縮して含み、貯留タンクへ循環される濃縮液と、切屑を含まない膜濾過液とに分離する膜分離部の少なくともいずれか一つである、請求項6に記載のスラリー再生装置。
- 前記再生処理部は、スラリーを遠心分離し、切屑を高濃度で含む固形分と、切屑を低濃度で含み、貯留タンクへ循環される遠心分離液とに分離する少なくとも一つの遠心分離部、および、スラリーを膜分離し、切屑を濃縮して含み、貯留タンクへ循環される濃縮液と、切屑を含まない膜濾過液とに分離する少なくとも一つの膜分離部を備え、
少なくとも一つの遠心分離部と少なくとも一つの膜分離部とが並行してスラリーを再生処理する、請求項6に記載のスラリー再生装置。 - 前記貯留タンクに貯留されたスラリーの液面を検知するための液面検知手段を備えている、請求項1から9のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。
- 前記液面検知手段は、所定の下限液面を検知可能なセンサを備え、
当該スラリー再生装置は、
前記備蓄タンクと前記貯留タンクとを接続する配管と、
前記配管を介して前記備蓄タンク内のスラリーを前記貯留タンクへ送ることが可能なポンプと、
前記センサが前記下限液面を検知したとき、前記ポンプを駆動することにより、前記配管を介して前記備蓄タンクから前記貯留タンクへスラリーを供給する制御を行う供給調整制御部と、
を備えている、請求項10に記載のスラリー再生装置。 - 前記貯留タンクに貯留されたスラリーを加熱するためのヒータを備えている、請求項1から11のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。
- 前記貯留タンクに貯留されたスラリーを攪拌するための攪拌部を備えている、請求項1から12のいずれか1項に記載のスラリー再生装置。
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