JP6198438B2 - ワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置に関するものである。
半導体や太陽光発電等には単結晶或いは多結晶のシリコンウェーハが用いられており、これらのシリコンウェーハは、シリコンインゴットであるワークを薄い板状に切断することで製造している。シリコンインゴットを切断するための装置としては遊離砥粒式ワイヤソーが知られている。遊離砥粒式ワイヤソーは、水とグリコールからなるクーラント、或いは、水を添加しないグリコールからなるクーラントに炭化ケイ素等の砥粒を分散させた切削スラリを、走行するワイヤ列に供給しつつ、ワイヤ列をワークに押し付けることによりワークの切断を行っている。
上記遊離砥粒式ワイヤソーから排出されるスラリ廃液は、クーラントに、砥粒と、切削により生じた微細なシリコン粒子(切粉)と、更に、ワイヤが削られた鉄等が混在した状態になっている。
上記遊離砥粒式ワイヤソーにおいて、切断に使用したスラリ廃液をそのまま繰り返して使用すると、スラリ廃液中の切粉の濃度が高くなり、切粉のシリコン粒子がワイヤと砥粒との間に介在してワークの切断の邪魔をするために、ワイヤソーによるワークの切断能力が低下し、更に切断精度も低下するという問題がある。
このため、従来、遊離砥粒式ワイヤソーで生じたスラリ廃液はそのまま廃棄処理することが行われていた。しかし、スラリ廃液を廃棄処理するようにした場合には多大のコストが掛ると共に環境を汚染するという問題がある。
こうした問題を解決するために、1次遠心分離機と2次遠心分離機を備えて、ワイヤソーからのスラリ廃液を、固形分と、廃スラッジと、2次分離液に分離し、2次分離液と固形分を回収して再利用し、更に、前記廃スラッジを蒸留して固形残渣と残分溶液に分離し、固形残渣を分級して砥粒を分離し、前記砥粒と残分溶液を回収して再利用することが特許文献1に記載されている。
又、ワイヤソーからのスラリ廃液を、スラリ再生装置での遠心分離によって廃クーラントと分離砥粒とに分離し、廃クーラントにアルカリ溶液を添加するとともに加熱し、廃クーラントをフィルターで濾過することにより再生クーラントを回収することが特許文献2に記載されている。
クーラントは、ワイヤソーによるワークの切断時における潤滑性と均一性を満たしている必要があり、低分子量のグリコールと水を加えたものが使用されてきた。又、このタイプのクーラントは、固形分が沈降分離し易いために、スラリ品質の維持が難しく、厳しく品質を管理する必要があった。
近年、スライス技術の進歩や消耗材の価格の低下により、スラリの品質管理が容易な均質性を重視した高粘度のクーラントが使用されている。このタイプのクーラントには高分子量のグリコールを加えたものが使用される。高粘度のクーラントは従来のクーラントと比較して固形分の沈降分離を低減することができる。
高分子量のグリコールのような高粘度のクーラントを用いた切削スラリでは、遊離砥粒式ワイヤソーから排出される際には、高粘度のクーラントに砥粒と微細なシリコン粒子(切粉)等の固体粒子が高い濃度で混合したスラリ廃液となるため粘度は更に高いものとなる。
特開2011−005561号公報 特開2005−349507号公報
特許文献1に示すような遠心分離機は、高濃度のスラリ廃液の分離に適しているため、粒子が高濃度で混入した高い粘度のスラリ廃液は比較的能率良く固形分と、廃スラッジと、2次分離液に分離できる。遠心分離機で分離される廃スラッジには高い濃度で微粒子が混入しており、このため特許文献1では、微粒子が混入した廃スラッジを蒸留することによって固形残渣と残分溶液とに分離しているが、蒸留による分離には大型の設備が必要になると共に加熱のための運転費用が掛るという問題がある。
一方、特許文献2では、遠心分離によって分離した廃クーラントにアルカリ溶液を添加するとともに加熱して、廃クーラントをフィルターで濾過することにより再生クーラントを回収しているため、微粒子の混入が少ない再生クーラントを得ることができる。特許文献2に示されるフィルターは、巻き取りローラーによって移動するようにしたものであり、このようなフィルターには一般に有機膜が用いられる。
前記したように、スラリ廃液には砥粒、切粉、ワイヤが削られた破片(鉄粉)からなる固体粒子が含まれており、この固体粒子は切削性が高いことから、前記有機膜のフィルターを用いた場合はフィルターが短期間で摩耗するという問題がある。
このため、特許文献2の装置、或いは他の従来装置のように、有機膜のフィルターを用いてスラリ廃液から再生クーラントを分離する装置では、フィルターを頻繁に新しいものに取り換える必要があり、このために、ランニングコストが増加するという問題がある。従来は一般に20日〜一カ月前後の間隔でフィルターの交換を行っている。
又、前記フィルターを用いた装置においては、目詰まりを生じて分離効果が著しく低下する問題があることから、例えば10分ごとの短時間で再生クーラント或いは空気による逆洗を繰り返すことが行われている。しかし、有機膜のフィルターは強度が低いことから、大きな圧力を与えて逆洗することができず、そのために目詰まりを良好に解消することは難しい。従って、逆洗を行っても徐々にフィルターの目詰まりは進行することになり、このために、例えば2週間ごとのような間隔でアルカリ洗浄液により洗浄することが行われている。
特許文献2では元々スラリ廃液にアルカリ溶液を添加しているが、このようにスラリ廃液にアルカリ溶液を添加した場合には、有機膜のフィルターがアルカリによって縮んでしまうという問題が生じる。
又、前記スラリ廃液にはワイヤが削られた破片(鉄粉)が混入するため、この鉄粉がフィルターに堆積するという問題がある。フィルターに鉄粉が堆積した場合には通常酸洗いを行って除去しているが、有機膜のフィルターを酸洗いした場合にはフィルターが溶けてしまう問題がある。従って、フィルターに鉄粉が堆積した場合には、フィルターを新しいものに取り換える必要があり、このために、有機膜のフィルターはランニングコストが更に増加するという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、低いランニングコストでスラリ廃液の液分を全て再生クーラントとして回収し再利用できるようにしたワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置を提供しようとするものである。
本発明は、遊離砥粒式ワイヤソーから排出されてスラリ廃液受入タンクに貯留されたスラリ廃液を導入して砥粒を含む固形分とクーラント廃液とに分離する遠心分離装置と、該遠心分離装置からのクーラント廃液を貯留するクーラント廃液受入タンクと、該クーラント廃液受入タンクのクーラント廃液を循環導入しクーラント廃液から再生クーラントを分離して回収するセラミック濾過装置と、
前記遠心分離装置からのクーラント廃液の一部を、分配器を介して前記クーラント廃液受入タンクに導く受入流路と、前記遠心分離装置からのクーラント廃液の残部を前記遠心分離装置に流動用として戻す循環流路と
を有することを特徴とするワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置、に係るものである。
又、上記ワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置において、前記遠心分離装置は、スラリ廃液を導入して砥粒を含む粗粒固形分と1次廃液とに分離する1次遠心分離機と、1次遠心分離機からの1次廃液を導入して細粒固形分とクーラント廃液とに分離する2次遠心分離機を有し、1次遠心分離機からの1次廃液を貯留して前記2次遠心分離機に供給する1次廃液受入タンクに、貯留した1次廃液を加熱するための加熱装置を備えることが好ましい。
本発明によれば、遠心分離装置によって分離したクーラント廃液を、セラミック濾過装置に循環導入して再生クーラントを分離するようにしたので、低いランニングコストでクーラント廃液中の液分を全て再生クーラントとして回収し再利用することができるという優れた効果を奏し得る。
本発明のワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置の一実施例を示す全体概略構成図である。 (a)はセラミック濾過装置の一例を示す断面図、(b)は(a)のセラミック濾過装置に備えられるセラミックフィルタの斜視図である。 高分子量のグリコールからなるクーラントを用いた切削スラリからなるスラリ廃液における1次廃液の温度と粘度の関係を示した粘度の線図である。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は本発明のワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置の一実施例の概略を示すもので、図1中、1は遊離砥粒式ワイヤソーであり、調合装置2において高分子量のグリコールからなるクーラントに砥粒を混合した切削スラリ3が、前記遊離砥粒式ワイヤソー1の図示しないワイヤに供給されて、シリコンインゴットからなるワークを切断する。
遊離砥粒式ワイヤソー1からは、クーラントと、砥粒と、切削により生じた微細なシリコン粒子(切粉)と、ワイヤが削られた鉄粉等が混在したスラリ廃液4が排出され、このスラリ廃液4はスラリ廃液受入タンク5に貯留される。
スラリ廃液受入タンク5に貯留されたスラリ廃液4は、遠心分離装置6を構成する1次遠心分離機7に供給され、該1次遠心分離機7により砥粒を含む粗粒固形分8と1次廃液9とに分離される。分離された粗粒固形分8は前記調合装置2に供給され、1次廃液9は1次廃液受入タンク10に供給される。
1次廃液受入タンク10の1次廃液9は、前記遠心分離装置6を構成する2次遠心分離機12に供給され、該2次遠心分離機12により細粒固形分13(スラッジ)と2次廃液14(クーラント廃液)とに分離される。分離された細粒固形分13はスラッジドラム等に排出され、クーラント廃液14はクーラント廃液貯留タンク15に供給される。
クーラント廃液貯留タンク15のクーラント廃液14は、供給路16を介してクーラント廃液受入タンク17に供給される。
前記クーラント廃液受入タンク17のクーラント廃液14は、供給路18によりセラミック濾過装置19に供給され、セラミック濾過装置19ではクーラント廃液14から液分である再生クーラント20を分離し、分離した再生クーラント20は再生クーラントタンク21に供給される。セラミック濾過装置19で再生クーラント20が分離されないクーラント廃液14は、循環流路22により前記クーラント廃液受入タンク17に戻され、前記クーラント廃液貯留タンク15からのクーラント廃液14と混合されて再びセラミック濾過装置19に供給される。
図2(a)は前記セラミック濾過装置19の一例を示すもので、該セラミック濾過装置19は、ケーシング29の内部に複数のセラミックフィルタ30を備えている。セラミックフィルタ30は、図2(b)に示すように、ロッド状を有するセラミック体の内部に、長手方向に貫通した複数の孔31が備えられた形状を有する。
図2(a)のケーシング29内に備えられるセラミックフィルタ30は、その両端がエンドプレート32,33を貫通して該エンドプレート32,33に固定されており、ケーシング29の一端の入口部34から供給されたクーラント廃液14は、各セラミックフィルタ30の孔31を流動する間にセラミックフィルタ30を通して再生クーラント20が染み出してケーシング29内に分離される。ケーシング29内に分離された再生クーラント20は、ケーシング29に備えた開閉弁35を有する再生クーラント出口36から取り出される。セラミックフィルタ30の孔31を通る際に再生クーラント20として分離されないクーラント廃液14は、ケーシング29の他端の出口部37から取り出されて前記循環流路22により前記クーラント廃液受入タンク17に戻される。
前記セラミック濾過装置19のケーシング29には、開閉弁38を有する逆洗流体入口39が設けてあり、前記再生クーラント出口36の開閉弁35を閉じ、逆洗入口39の開閉弁38を開けて、逆洗流体入口39から再生クーラント20或いは空気からなる逆洗流体40をケーシング29内に供給することにより、前記セラミックフィルタ30の逆洗が行われるようになっている。
図1の前記再生クーラントタンク21に貯留された再生クーラント20は、供給路11により前記調合装置2に供給される。該調合装置2には、前記1次遠心分離機7からの砥粒を含む粗粒固形分8(固形分)が供給されており、又、前記調合装置2には、新クーラント23と新砥粒24が供給されている。従って、前記調合装置2では切削スラリ3の調合が行われる。そして、前記調合装置2で調合された切削スラリ3は前記遊離砥粒式ワイヤソー1に供給される。
上記構成において、前記クーラント廃液貯留タンク15のクーラント廃液14をクーラント廃液受入タンク17へ供給する供給路16には分配器50が設けてあり、該分配器50には、供給路16のクーラント廃液14の一部を前記クーラント廃液受入タンク17に受け入れる受入流路51と、前記クーラント廃液14の残部を前記遠心分離装置6に流動用として戻す循環流路52を設けている。図1では、前記循環流路52に更に分配器53を設けており、該分配器53で分岐したクーラント廃液14を、分岐管54,55により前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12に供給するようにしている。前記1次遠心分離機7及び2次遠心分離機12においては、遠心分離機の内部に固形分が付着することによって分離性能が低下することが知られているため、前記したように、固形分が減少されたクーラント廃液14を前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12に供給することにより、遠心分離機内における固形分の付着が抑制されて分離性能を高めることができる。
又、前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12との間に備えた前記1次廃液受入タンク10に加熱装置56を設け、前記1次廃液受入タンク10に貯留する1次廃液9を加熱装置56によって加熱するようにしている。
図3は高分子量のグリコールからなるクーラントを用いた切削スラリからなるスラリ廃液4における前記1次廃液9の温度と粘度の関係を示した粘度Tの線図である。図3に示すように、1次廃液9の温度を高めて行くと、それに伴って粘度は低下して行くが、ある温度以上に高めると、粘度が逆に高くなることが判明した。従って、前記粘度が最も低くなる温度を最適温度Aとして予め求めておき、前記1次廃液受入タンク10の1次廃液9の温度を検出する温度計57を設け、該温度計57の検出温度が前記最適温度Aになるように、前記加熱装置56の加熱を調節する加熱制御器58を備えることができる。又、前記温度計57に代えて、粘度計を設置することにより、該粘度計の検出する粘度に応じて前記加熱装置56による加熱を調節するようにしてもよい。又、前記スラリ廃液4を貯留して該スラリ廃液4を前記1次遠心分離機に供給するスラリ廃液受入タンク5に、前記加熱装置56と温度計57及び加熱制御器58の構成を備えてもよい。尚、前記スラリ廃液4等の流動物はポンプによって送給されており、又、各タンク等には固形分と液分が分離するのを防止するための攪拌機が備えられている。
次に、上記実施例の作動を説明する。
遊離砥粒式ワイヤソー1によりシリコンインゴットからなるワークを切断することによって生じたスラリ廃液4はスラリ廃液受入タンク5に貯留される。
スラリ廃液受入タンク5に貯留されたスラリ廃液4は、1次遠心分離機7に供給され、該1次遠心分離機7において砥粒を含む粗粒固形分8と1次廃液9とに分離される。粗粒固形分8は殆どが砥粒であり、この粗粒固形分8は調合装置2に供給される。又、1次廃液9は1次廃液受入タンク10に供給されて貯留される。
1次廃液受入タンク10の1次廃液9には加熱装置56が設けられているので、該加熱装置56により1次廃液受入タンク10に貯留される1次廃液9の粘度が図3に示す最も低い粘度となる最適温度Aに保持されるように加熱する。
1次廃液受入タンク10で加熱された1次廃液9は、前記2次遠心分離機12に供給され、細粒固形分13(スラッジ)と2次廃液14(クーラント廃液)とに分離される。このとき、前記1次廃液9は加熱によって粘度が低下しているために、2次遠心分離機12による分離性能は大幅に高められ、よって、固形分が減少したクーラント廃液14が得られる。分離された細粒固形分13はスラッジドラム等に排出され、クーラント廃液14はクーラント廃液貯留タンク15に供給される。
前記1次遠心分離機7によるスラリ廃液4の分離と、1次廃液受入タンク10による1次廃液9の加熱を同時に行うことで、1次廃液9の温度が上昇するまでの待ち時間を短縮して、2次遠心分離機12によるクーラント廃液14の分離を並行して連続的に行うことができる。
クーラント廃液貯留タンク15から供給路16により分配器50に供給されたクーラント廃液14の一部は、循環流路52により分配器53に導かれ、分岐管54,55を介して、前記1次遠心分離機7と前記2次遠心分離機12に流動用として供給される。このため、前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12には、固形分が減少したクーラント廃液14が供給されることにより、遠心分離機内への固形分の付着が抑制され、よって、前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12による分離作用が高められる。更に、前記1次遠心分離機7と2次遠心分離機12に供給されたクーラント廃液14中の固形分は、更に分離されることになるため、2次遠心分離機12から取り出されるクーラント廃液14中の固形分は更に減少する。
前記分配器50により受入流路51に分配されたクーラント廃液14は、供給路18によりセラミック濾過装置19に供給され、セラミック濾過装置19においてクーラント廃液14から液分である再生クーラント20が分離され、分離した再生クーラント20は前記調合装置2に供給される。セラミック濾過装置19で再生クーラント20が分離されないクーラント廃液14は、循環流路22により前記クーラント廃液受入タンク17に戻され、前記クーラント廃液貯留タンク15からのクーラント廃液14と混合されて再びセラミック濾過装置19に供給される。
従って、セラミック濾過装置19では、クーラント廃液14から再生クーラント20を効果的に分離して取り出すことができ、従って、スラリ廃液4に含まれる液分の殆どを再生クーラント20として回収することかできる。
ここで、前記クーラント廃液受入タンク17内のクーラント廃液14における微粒子の濃度は経時的に増加することになるため、前記クーラント廃液受入タンク17のクーラント廃液14の一部を取り出して前記細粒固形分13(スラッジ)と共に処理することができる。
前記クーラント廃液14中に含まれる固形分は、殆どが粒子径0.5μm〜2μmの微粒子である。このような微粒子をセラミック膜を用いて分離する場合には、細孔径が0.5μm以下のセラミック膜を用いるのが一般的であるが、本発明では、細孔径が2μmのセラミックフィルタ30を用いて濾過することで清澄な再生クーラント20を得ることができた。これは、クーラント廃液14の粘度が高く、含まれる固形分の粒径が比較的大きいことから、濾過面にケーキ層が形成されたためと考えられる。
前記セラミック濾過装置19は、図2に示す前記再生クーラント出口36の開閉弁35を閉じ、逆洗入口39の開閉弁38を開けて、逆洗入口39から再生クーラント或いは空気からなる逆洗流体40をケーシング29内に供給することにより、前記セラミックフィルタ30を逆洗することで目詰まりを解消することができる。
前記セラミックフィルタ30は強度を有しているため、目詰まりを解消するための逆洗を行うことに何ら問題を生じることはなく、又、目詰まりを生じた際にアルカリ洗浄液を供給して目詰まりを解消する場合にも問題を生じることはなく、更に、遊離砥粒式ワイヤソー1のワイヤが削られた破片(鉄粉)がフィルターに堆積した際にこの鉄粉を酸洗いによって除去する場合にも問題を生じることはない。
従って、従来の有機膜のフィルターを備えた装置では、20日〜一カ月前後の間隔でフィルターの交換を行う必要があったのに対し、前記セラミック濾過装置19のセラミックフィルタ30は、3年〜5年程度の長期間での使用が可能であり、よって、ランニングコストを大幅に低減することができる。
図1の前記再生クーラントタンク21の再生クーラント20は、調合装置2に供給して再利用することができる。即ち、前記調合装置2では、前記再生クーラント20と、前記1次遠心分離機7からの砥粒を含む粗粒固形分8と、新クーラント23と、新砥粒24が供給されて、切削スラリ3が調合される。そして、前記調合装置2で調合された切削スラリ3は前記遊離砥粒式ワイヤソー1の図示しないワイヤに供給される。
上記したように、本発明では、低いランニングコストでスラリ廃液の液分の殆ど全てを再生クーラントとして回収し再利用できるという効果を奏し得る。
尚、本発明のワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 遊離砥粒式ワイヤソー
4 スラリ廃液
5 スラリ廃液受入タンク
6 遠心分離装置
7 1次遠心分離機
8 粗粒固形分(固形分)
9 1次廃液
10 1次廃液受入タンク
12 2次遠心分離機
13 細粒固形分(スラッジ)
14 2次廃液(クーラント廃液)
17 クーラント廃液受入タンク
19 セラミック濾過装置
20 再生クーラント
50 分配器
51 受入流路
52 循環流路
56 加熱装置

Claims (2)

  1. 遊離砥粒式ワイヤソーから排出されてスラリ廃液受入タンクに貯留されたスラリ廃液を導入して砥粒を含む固形分とクーラント廃液とに分離する遠心分離装置と、該遠心分離装置からのクーラント廃液を貯留するクーラント廃液受入タンクと、該クーラント廃液受入タンクのクーラント廃液を循環導入しクーラント廃液から再生クーラントを分離して回収するセラミック濾過装置と、
    前記遠心分離装置からのクーラント廃液の一部を、分配器を介して前記クーラント廃液受入タンクに導く受入流路と、前記遠心分離装置からのクーラント廃液の残部を前記遠心分離装置に流動用として戻す循環流路と
    を有することを特徴とするワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置。
  2. 前記遠心分離装置は、スラリ廃液を導入して砥粒を含む粗粒固形分と1次廃液とに分離する1次遠心分離機と、1次遠心分離機からの1次廃液を導入して細粒固形分とクーラント廃液とに分離する2次遠心分離機を有し、1次遠心分離機からの1次廃液を貯留して前記2次遠心分離機に供給する1次廃液受入タンクに、貯留した1次廃液を加熱するための加熱装置を備えたことを特徴とする請求項に記載のワイヤソースラリ廃液のクーラント回収装置。
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