JPH08965A - 加工廃液再生方法および加工廃液再生装置 - Google Patents

加工廃液再生方法および加工廃液再生装置

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JPH08965A
JPH08965A JP14000994A JP14000994A JPH08965A JP H08965 A JPH08965 A JP H08965A JP 14000994 A JP14000994 A JP 14000994A JP 14000994 A JP14000994 A JP 14000994A JP H08965 A JPH08965 A JP H08965A
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waste liquid
processing
liquid
processing waste
chips
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JP14000994A
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English (en)
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Hiroshi Yorita
浩 寄田
Takashi Yoshikawa
隆志 吉川
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Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
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Priority to US08/600,954 priority patent/US5772900A/en
Priority to PCT/JP1995/001239 priority patent/WO1995035261A1/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊離砥粒加工の加工効率の向上に好適な比較
的高い砥粒濃度且つ高粘度の加工廃液の処理が可能で、
構成が比較的簡単な加工廃液再生方法および加工廃液再
生装置を提供する。 【構成】 一次濾過装置12によって、加工廃液中の切
粉量が少なくされると共に砥粒が懸濁液の状態で回収さ
れて再生加工液が得られるため、使用可能な砥粒が廃棄
されることなく有効に利用される。したがって、遊離砥
粒加工における砥粒の無駄がなくなり、加工コストが低
減される。上記一次濾過装置12は、所謂クロスフロー
濾過であり、濾過膜18の目開きが砥粒の平均粒径より
も充分に小さい大きさとされているため、砥粒は濾過膜
18の表面に堆積せず循環経路内を循環させられること
となり、切粉のみが液と共に排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊離した砥粒を用いて
加工する遊離砥粒加工によって発生する加工廃液の再生
方法および再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェハ等の研磨加工、ワイヤー
ソーによる切断加工等においては、一般にGC,WA等
の砥粒を分散させた油性或いは水性の加工液が用いられ
る。このような遊離砥粒加工においては、加工液を被加
工物表面に供給しながら加工が為され、その供給された
加工液は回収された後に再び被加工物表面に供給される
ことにより循環して使用される。この加工液は、砥粒を
被加工物表面に供給することによって加工を好適に進め
ると同時に、加工によって生じた被加工物の切粉を洗い
流す機能も果たしている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上述のように加工
液が循環して使用されていると、その加工液中には切粉
が混入し、その切粉の濃度は加工が進むに従って次第に
高くなる。そして、加工液中の切粉の濃度が加工条件等
によって定められる所定値(例えば、シリコンウェハの
ラップ加工において、#1000のGC砥粒を1.6k
g/リットルの濃度で用いている場合には、切粉濃度
0.5kg/リットル程度)を越えると、摩擦が増えて
温度上昇が生じて加工精度が低下したり、切粉によって
被加工物と砥粒との接触が妨げられて加工能率が低下す
るため、その濃度は、常に上記所定値以下に保たれる必
要がある。このため、上記所定の濃度を越えた加工液
は、切粉を除去することにより再利用するか、或いは切
粉を含まない新しい加工液と交換する必要がある。
【0004】ところが、上記切粉は砥粒に比較して平均
粒径が1/10程度以下と極めて小さく、除去が困難で
あった。すなわち、膜濾過によって除去する場合には、
砥粒の平均粒径よりも充分に小さい細孔を備えた膜を用
いることにより、砥粒と、切粉を含んだ加工液とに分離
することが可能ではあるが、膜に砥粒が堆積してケーク
層が形成されると切粉が膜を透過せず媒質液のみが透過
するため、充分な切粉の除去を行うには頻繁に濾過膜を
交換する必要があり、しかも、砥粒を再利用するため
に、濾過膜表面に形成されたケークを加工液中に再び分
散させることが困難であった。また、例えばシリコン等
の切粉はGC等の砥粒に比較して比重が小さく且つ小径
であることから、沈降分離させて上澄みを捨てることに
より除去が可能であるが、このような方法によった場合
でも、沈降した砥粒が固まりとなって加工液中に再び分
散させることが極めて困難であった。
【0005】したがって、従来は、例えば切粉の濃度が
所定値を越えた場合には、砥粒および切粉を含んだ加工
液の1/3程度を捨てると共に切粉を含まない新しい加
工液(砥粒を含む加工液)を補給することによって切粉
の濃度を低下させ、数回廃液・補給を繰り返した後に液
全量を捨てて新しい加工液に交換することにより、加工
液中の切粉の濃度を常に前記所定値以下に管理してい
た。しかしながら、この方法では、加工廃液中に含まれ
る未だ使用可能な多量の砥粒が廃棄されることとなって
加工経費の増大を招くと共に、このような砥粒や切粉を
含む加工廃液は廃棄処分が困難であるという問題があっ
た。
【0006】そこで、例えば特開平4−315576号
公報に開示されているように、ラップ加工装置の加工廃
液を液体サイクロンを備えた再生装置に通すことによっ
て、切粉等の微粉と粗粒である砥粒とに分級する技術が
提案されている。この技術によれば、粗粒である砥粒は
遠心力によって液体サイクロン内部の円錐面に沿って下
降させられて下方から懸濁状態で取り出され、切粉等の
微粉はサイクロン中央付近の渦部を上昇して上方から懸
濁状態で取り出される。したがって、加工廃液から切粉
が除去されると共に砥粒が懸濁状態で回収されるため、
加工廃液の再生が可能となるのである。
【0007】しかしながら、上記公報に開示されている
技術では、加工廃液の砥粒濃度或いは粘度が高くなる
と、遠心力による分級作用が得られなくなるため、高濃
度(例えば50wt%=0.5kg/リットル以上)或
いは高粘度の加工廃液は分級されないで殆ど等しい切粉
・砥粒濃度の加工廃液が液体サイクロンの下方および上
方から取り出されることとなる。したがって、ラップ加
工等の加工効率は、加工液中の砥粒濃度が高い程高くな
るため、近年の加工においては一般に前述のように極め
て高い砥粒濃度の加工液が使用されており、また、ラッ
プ加工には50〜100cp程度の比較的高粘度の加工
液が好適であるが、上記公報に開示されている技術で
は、上述のような再生装置の許容濃度および許容粘度の
制限から、ラップ加工に好適な高濃度且つ高粘度のまま
で加工廃液の再生処理をすることができないという問題
がある。しかも、分級作用が得られる範囲であっても、
砥粒濃度が変動すると分級性能が変動するため、一定の
砥粒回収率と切粉除去率を得るためには加工廃液の濃度
を管理する必要がある。
【0008】また、上記のような液体サイクロンによる
分級においては、分級精度が低いことから、砥粒の回収
率を高くするためには上記公報の図1に示されるように
液体サイクロンを多段にする必要があり、装置が複雑に
なると共に動力コストが増大することとなる。更に、上
記の砥粒濃度の制限から低濃度の加工廃液が用いられて
比較的効率が低いため、多くの切粉を除去するにはラッ
プ加工等に並行して加工廃液を繰り返し再生装置に通さ
なけらばならず、同図に示されるように再生装置がラッ
プ加工装置等に組み込まれる必要がある。
【0009】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、遊離砥粒加工の加工効率
の向上に好適な比較的高い砥粒濃度且つ高粘度の加工廃
液の処理が可能で、構成が比較的簡単な加工廃液再生方
法および加工廃液再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、遊離した砥
粒を用いて加工する遊離砥粒加工によって生じる加工廃
液から切粉を分離することによってその加工廃液を再生
する方法であって、(a) 前記砥粒の平均粒径よりも充分
に小さく且つ前記切粉の平均粒径よりも充分に大きい細
孔を備えたクロスフロー濾過膜によって分離された第1
室および第2室を有するクロスフロー濾過器のその第1
室を通して設けられた循環経路内で前記加工廃液を循環
させる循環工程と、(b) 前記加工廃液を前記クロスフロ
ー濾過膜に沿って流通させると同時に、その加工廃液の
一部を前記切粉と共にそのクロスフロー濾過膜を通して
前記クロスフロー濾過器の第2室側へ排出して、前記循
環経路内で循環させられる加工廃液中の切粉量を低減す
るクロスフロー分離工程と、(c) そのクロスフロー分離
工程において切粉量が低減された前記循環経路内の加工
廃液を、再生加工液としてその循環経路から回収する再
生加工液回収工程とを、含むことにある。
【0011】
【作用および第1発明の効果】このようにすれば、加工
廃液は砥粒が透過不能且つ切粉が透過可能なクロスフロ
ー濾過膜が用いられる所謂クロスフロー濾過によって処
理されるため、循環工程において循環経路内を循環させ
られている間に、クロスフロー分離工程において加工廃
液の一部が切粉と共にクロスフロー濾過器の第2室側へ
排出される。そのため、循環経路内を循環させられてい
る加工廃液は、砥粒量が当初の量に保たれた状態で、排
出された加工廃液の量に応じて切粉量のみが減少させら
れ、再生加工液回収工程において懸濁状態で回収され
る。したがって、再生加工液は砥粒の量に対する切粉の
量の比が小さくされており、再び加工液として用いるこ
とが可能である。
【0012】このとき、クロスフロー濾過においては、
クロスフロー濾過膜の表面に沿って加工廃液が循環させ
られることから、砥粒がクロスフロー濾過膜の面に堆積
することなく懸濁状態のまま維持されるので、循環させ
られる加工廃液が高濃度或いは高粘度でも処理は可能で
あり、前述の液体サイクロンを用いた再生装置のような
濃度および粘度の制限は生じず、加工効率の向上に好適
な高い砥粒濃度且つ高粘度の加工廃液の処理が可能とな
る。しかも、上記の再生方法は、クロスフロー濾過器、
循環経路および回収手段のみで構成できるため、比較的
簡単な装置構成で実施可能である。
【0013】すなわち、一般にクロスフロー濾過は、懸
濁液から懸濁粒子が除去された濾液を回収する目的で行
われるものであるが、遊離砥粒加工に用いられた加工廃
液中には、比較的大径の砥粒とその砥粒の1/10程度
以下の小径の切粉が含まれており、その小径の切粉は加
工廃液中に均一に分散している。そのため、上記のよう
な濾過膜を用いてクロスフロー濾過を行えば、循環させ
られている加工廃液と排出される加工廃液の切粉濃度は
何れも同じであり、循環させられている加工廃液は砥粒
量が変化せず、切粉量のみが循環経路内に投入された加
工廃液量に対する排出された加工廃液量の比だけ減じら
れる。例えば、加工廃液の3/4の量をクロスフロー濾
過器の第2室側へ排出すれば、循環させられる加工廃液
中の切粉の量は1/4となる。本発明はこの点に着目し
て為されたものであり、加工廃液中の砥粒と切粉の濃度
比が予め定められた所定値となったときに濾過を終了し
て、循環させられている加工廃液を再生加工液として回
収することにより、加工廃液中に砥粒が分散した状態で
切粉量のみが減少させされるのである。なお、上述のよ
うに一定切粉濃度の加工廃液が排出されることで加工廃
液の再生が行われることから、上記再生方法による分級
性能(すなわち、砥粒回収率および切粉除去率)は砥粒
濃度の影響を受けない。
【0014】なお、一般に、遊離砥粒加工においては切
粉の平均粒径は砥粒の平均粒径の1/5〜1/20程度
となることから、クロスフロー濾過膜の細孔の大きさを
砥粒の平均粒径の1/5〜3/4程度、更に好適には1
/2程度とすることにより、砥粒が透過せず切粉のみが
確実に除去されることとなる。また、細孔の大きさを比
較的大きくすれば、加工中に破砕或いは磨滅によって小
さくなった砥粒が同時に除去されることとなり、一層好
適な再生加工液が得られることとなる。
【0015】また、上記の再生加工液は、クロスフロー
濾過器の第2室側へ加工廃液が排出されることによって
濃縮されて砥粒濃度が高くなるため、元の砥粒濃度とす
るためには、濾過前から濾過後までの何れかの時点で、
砥粒を含まない加工液を加工廃液或いは再生加工液に添
加することが必要である。
【0016】ここで、好適には、前記クロスフロー濾過
器の前記クロスフロー濾過膜は、単層のメッシュから成
るものである。クロスフロー濾過膜が比較的厚い場合、
例えば濾過膜が多孔質セラミックス上に設けられている
セラミックフィルタ等が用いられている場合には、クロ
スフロー濾過膜の内部に徐々に切粉が蓄積するため、次
第に切粉がクロスフロー濾過膜を透過し難くなり、長時
間に亘って処理を続けると循環させられている加工廃液
から媒質液のみが濾過されて充分に切粉の量が低減され
なくなる。そのため、頻繁にクロスフロー濾過膜の交換
をする必要が生じるが、上記のようにすれば、クロスフ
ロー濾過膜の内部に切粉が蓄積しないため、常に切粉を
含んだ加工廃液がクロスフロー濾過膜を透過することと
なり、長時間に亘って連続的に処理を行うことが可能と
なる。
【0017】また、好適には、前記クロスフロー分離工
程は、前記加工廃液が前記循環経路内を循環させられる
前或いは循環させられている間に、その加工廃液に砥粒
および切粉を含まない加工液をクロスフロー分離工程で
分離される量だけ添加する添加工程が更に含まれるもの
である。このようにすれば、循環させられる加工廃液の
濃度が高くならないため、濾過効率が高くなると共に循
環させるためのポンプ等の負荷が軽くなる。しかも、そ
の添加された加工液の量に相当する量だけ加工廃液が排
出されたときに濾過を終了して、循環経路内の加工廃液
を回収することにより、添加された加工液の量と加工廃
液の液量の比に応じて切粉の量が低減され、回収された
再生加工液中の砥粒濃度は、加工液が添加される前の当
初の濃度と同じになるため、その再生加工液は直ちに使
用することが可能となる。
【0018】また、好適には、上述の加工廃液再生方法
は、前記クロスフロー分離工程においてクロスフロー濾
過器の第2室側へ排出された切粉を含む加工廃液を、そ
の切粉の平均粒径よりも充分小さい細孔を備えた濾過膜
によって濾過することにより、砥粒および切粉を含まな
い加工液を回収する加工液回収工程を含むものである。
このようにすれば、クロスフロー分離工程において切粉
と共に排出された加工液が回収されることとなるため、
加工液の無駄が一層低減されて加工経費が一層低減され
ると共に、捨てられる加工廃液量が一層低減される。
【0019】なお、好適には、前記加工液回収工程は、
前記濾過膜によって分離された第1室および第2室を有
する濾過器のその第1室を通って設けられた循環経路内
で前記加工廃液が循環させられて、その濾過器の第2室
側へ加工液が回収されることにより、その加工廃液がそ
の循環経路内で濃縮されるものである。このようにすれ
ば、上記加工液回収工程は、所謂クロスフロー濾過で行
われることとなるため、濾過膜の目詰まり等の発生が生
じ難く高い濾過効率が得られる。しかも、循環させられ
て濃縮される加工廃液を切粉濃度が充分高くなった後に
排出すれば、廃棄処分にされる加工廃液を僅かな量とす
ることができる。
【0020】また、好適には、前記クロスフロー分離工
程において加工液が添加される場合に、その添加される
加工液は、前記加工液回収工程において回収された加工
液を含むものである。このようにすれば、回収された加
工液が好適に利用されることとなって、一層加工経費が
低減されると共に廃棄物の量が低減される。
【0021】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記の目的
を達成するための第2発明の要旨とするところは、遊離
した砥粒を用いて加工する遊離砥粒加工によって生じる
加工廃液から切粉を分離することによってその加工廃液
を再生する加工廃液再生装置であって、(a) その加工廃
液を蓄える第1廃液タンクと、(b) 前記砥粒の平均粒径
よりも充分に小さく且つ前記切粉の平均粒径よりも充分
に大きい細孔を備えたクロスフロー濾過膜によって分離
された第1室および第2室を有するクロスフロー濾過器
と、(c) 前記第1廃液タンクおよびそのクロスフロー濾
過器の第1室を通る第1循環経路と、(d) その第1循環
経路内で加工廃液を循環させることにより、その加工廃
液を前記クロスフロー濾過膜の表面に沿って流通させる
と同時に、そのクロスフロー濾過膜を通して前記クロス
フロー濾過器の第2室側へその加工廃液の一部を前記切
粉と共に排出するクロスフロー濾過を行わせる循環手段
と、(e) その第1循環経路内の加工廃液を再生加工液と
して回収する再生加工液回収手段とを、含むことにあ
る。
【0022】
【作用および第2発明の効果】このようにすれば、加工
廃液再生装置は、加工廃液が循環させられる第1循環経
路に、砥粒が透過不能且つ切粉が透過可能な第1濾過膜
が設けられた所謂クロスフロー濾過装置であるため、加
工廃液は、循環手段によって第1循環経路内を循環させ
られているうちに、その一部が切粉と共にクロスフロー
濾過器を通して排出され、一方、第1循環経路内の加工
廃液は、再生加工液回収手段によって懸濁液の状態で回
収される。このため、前記の第1発明の場合と同様に、
回収された再生加工液は、含まれている砥粒の量は変わ
らないが、切粉の量が濾過器を通して排出された加工廃
液の量に応じて減少させられる。したがって、この再生
加工液は砥粒の量に対する切粉の量の比が小さくされて
おり、必要に応じて砥粒および切粉を含まない加工液を
添加することにより、再び遊離砥粒加工に使用すること
が可能である。なお、再生加工液回収手段は、例えば第
1循環経路内に開閉弁を有する回収路を設けることで備
えられ、その開閉弁を開けることによって再生加工液が
回収される。
【0023】ここで、好適には、前記クロスフロー濾過
器の前記クロスフロー濾過膜は、単層のメッシュから成
るものである。
【0024】また、好適には、上記加工廃液再生装置
は、前記クロスフロー濾過器の前記第2室側へ排出され
る加工廃液を、前記切粉の平均粒径よりも充分小さい細
孔を備えた濾過膜によって濾過することにより、砥粒お
よび切粉を含まない加工液を回収する加工液回収手段を
更に含むものである。
【0025】また、好適には、前記加工液回収手段は、
前記加工液回収手段は、(a) 前記クロスフロー濾過器の
前記第2室側へ排出される加工廃液を蓄える第2廃液タ
ンクと、(b) 前記濾過膜によって分離された第1室およ
び第2室を有する濾過器と、(c) 前記第2廃液タンクお
よび該濾過器の該第1室を通る第2循環経路と、(d)そ
の第2循環経路内で加工廃液を循環させることにより、
その加工廃液を前記濾過膜の表面に沿って流通させると
同時に、その濾過膜を通して前記濾過器の前記第2室側
へ切粉を含まない加工液を取り出すクロスフロー濾過を
行わせる循環手段と、(e) 前記第2循環経路内で循環さ
せられるうち切粉濃度が高くされた加工廃液を、濃縮廃
液として排出する濃縮廃液排出手段とを、含むものであ
る。すなわち、加工液回収手段としては、好適には所謂
クロスフロー濾過が用いられる。なお、上記濃縮廃液排
出手段は、例えば、上記第2廃液タンク等の第2循環経
路内に開閉弁を有する排出路を設けることによって備え
られ、その開閉弁を開けることによって濃縮廃液が排出
される。
【0026】また、好適には、上記の加工廃液再生装置
は、(a) 前記濾過器の前記第2室側へ取り出された加工
液を蓄えるための加工液タンクと、(b) 供給量制御弁と
送液手段とを備えてその加工液タンクと前記第1廃液タ
ンクとを接続する加工液供給路と、(c) 前記第1循環経
路内の加工廃液の砥粒濃度を検出する砥粒濃度検出手段
と、(d) その検出された砥粒濃度に基づいて前記供給量
制御弁を開閉することにより、前記第1循環経路内の加
工廃液の砥粒濃度を予め定められた所定の範囲内に制御
する砥粒濃度制御手段とを、更に含むものである。この
ようにすれば、前記加工液回収工程において回収された
加工液が、第1循環経路内の加工廃液の砥粒濃度の変化
に応じて第1廃液タンク内に供給されるため、その砥粒
濃度は予め定められた所定の範囲内に保たれる。このた
め、第1濾過器の第2室側へ加工廃液が排出されること
により第1循環経路内の加工廃液の砥粒濃度が高くなっ
ても、その濃度は予め定められた範囲内、例えば充分高
い濾過効率が得られる濃度範囲に維持されると共に、回
収された再生加工液の砥粒濃度を当初の値に保つことが
可能であるため、その再生加工液を直ちに使用すること
が可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明の加工廃液再生装置および再生方
法の原理を示す機能ブロック線図である。砥粒および切
粉が分散した加工廃液は、一次濾過装置において切粉濃
度が低くされた再生加工液と、砥粒を含まない加工廃液
とに分離される。再生加工液は、必要に応じて砥粒を含
まない加工液を添加されて濃度を調整された後、ラップ
加工等の遊離砥粒加工に再び使用される。一方、砥粒を
含まない加工廃液は、二次濾過装置において切粉濃度が
高くされた濃縮廃液と、砥粒および切粉を含まない加工
液とに分離される。この濃縮廃液は廃棄処理され、一
方、回収された加工液は一次濾過装置において循環させ
られる加工廃液の濃度調整、或いは上記の再生加工液の
濃度調整に利用される。以下、上記の一次濾過装置およ
び二次濾過装置を備えた加工廃液再生装置の一例につい
て詳述する。
【0028】図2は、加工廃液再生装置10の一例の構
成を示す図である。この加工廃液再生装置は、加工廃液
から切粉を分離することにより砥粒を含む再生加工液を
回収する一次濾過装置12と、一次濾過装置12から排
出された砥粒を含まない加工廃液を濃縮すると共に加工
液を回収する、加工液回収手段としての二次濾過装置1
4とから構成されている。
【0029】一次濾過装置12は、例えば図示しないラ
ップ加工装置等において発生した加工廃液を蓄える第1
廃液タンク16と、濾過膜18によって分離された第1
室20および第2室22を有する一次フィルタ24と、
循環ポンプ26、圧力計28および開閉弁30を備えて
第1廃液タンク16と一次フィルタ24の第1室20の
入口とを接続する第1供給路32と、圧力計34および
開閉弁36を備えて第1廃液タンク16と一次フィルタ
24の第1室20の出口とを接続する第1戻し路38
と、一次フィルタ24の第2室22に接続されて開閉弁
39を有する廃液路40と、循環ポンプ26と開閉弁3
0との間において第1供給路32に接続されて開閉弁4
2を備える回収路44とを備えている。本実施例におい
ては、上記一次フィルタ24がクロスフロー濾過器に、
濾過膜18がクロスフロー濾過膜に、循環ポンプ26が
循環手段に、第1供給路32および第1戻し路38が第
1循環経路或いは循環経路に、開閉弁42および回収路
44が再生加工液回収手段にそれぞれ相当する。
【0030】一方、二次濾過装置14は、上記廃液路4
0から供給された砥粒を含まない加工廃液を蓄える第2
廃液タンク46と、濾過膜48によって分離された第1
室50および第2室52を有する二次フィルタ54と、
循環ポンプ56、圧力計58および開閉弁60,62を
備えて第2廃液タンク46と二次フィルタ54の第1室
50の入口とを接続する第2供給路64と、圧力計66
および開閉弁68,69を備えて第2廃液タンク46と
二次フィルタ54の第1室50の出口とを接続する第2
戻し路70と、開閉弁72を有して第2廃液タンク46
に接続された排出路74と、開閉弁76,78を備えて
二次フィルタ54の第2室52に接続された濾液路80
と、濾液路80から供給された濾液すなわち砥粒および
切粉を含まない加工液を蓄える濾液タンク82とを備え
ている。本実施例においては、上記二次フィルタ54が
濾過器に、第2供給路64および第2戻し路70が第2
循環経路に、開閉弁72および排出路74が濃縮廃液排
出手段に、濾液タンク82が加工液タンクにそれぞれ相
当する。
【0031】上記二次濾過装置14の濾液タンク82に
は、送液ポンプ84と開閉弁86とを備えて濾液タンク
82内の砥粒および切粉を含まない加工液を第1廃液タ
ンク16に送る送液路88が接続されており、上記濾液
路80は、開閉弁76,78の間の位置において、開閉
弁90を有する逆洗路92によって、送液路88の送液
ポンプ84と開閉弁86との間の位置に接続されてい
る。本実施例においては、送液ポンプ84が送液手段
に、開閉弁86が供給量制御弁に、送液路88が加工液
供給路にそれぞれ相当する。
【0032】前記一次フィルタ24は、図3に示される
ように、例えば単層のステンレスメッシュから成る濾過
膜18,18をそれぞれ対向する一面に備えた2枚の例
えばステンレス製のパンチングメタル94,94が、例
えばその側端部において2枚のステンレス板96,96
によって10mm程度の間隔をもって互いに接続される
ことにより形成される矩形断面の前記第1室20を備え
る角筒状体と、その角筒状体の外周面を覆うことにより
前記第2室22を形成するケース98とから構成されて
いる。一次フィルタ24の第1室20および第2室22
は、濾過膜18,18の目およびパンチングメタル9
4,94の穴100のみによって連通させられており、
前記第1供給路32は、第1室20の開口部102に接
続され、前記第1戻し路38は、開口部102の反対側
に設けられている図示しない同形の開口部に接続されて
いる。また、ケース98には、前記廃液路40が接続さ
れる接続孔104が設けられている。なお、上記の図3
において各部の寸法は必ずしも正確な比で描かれたもの
ではない。また、上記濾過膜18の細孔の大きさは、砥
粒の平均粒径に合わせて適宜設定される。
【0033】また、前記二次フィルタ54は、例えば前
記濾過膜48を内壁面に備えた多数の貫通孔が多孔質の
アルミナセラミックスから成る円柱状の基体の軸方向に
沿って設けられたセラミックフィルタが、上記貫通孔の
一端が第2供給路64に接続され、他端が第2戻し路7
0に接続されて構成されたものである。なお、上記濾過
膜48の細孔の大きさは、加工条件によって変動する切
粉の平均粒径に合わせて適宜設定されるものである。
【0034】また、前記第1廃液タンク16には、その
内部に蓄えられた加工廃液の液量を検出するための液量
計106と、濃度を検出するための比重計108が備え
られており、第2廃液タンク46には、その内部に蓄え
られた加工廃液の濃度を検出するための比重計110が
備えられている。上記液量計106,比重計108,1
10は、制御装置112に接続されている。また、前記
の第1供給路32の開閉弁30、回収路44の開閉弁4
2、第2供給路64の開閉弁62、排出路74の開閉弁
72、および送液路88の開閉弁86は、例えば電磁弁
等の電気的に制御可能な開閉弁が用いられており、これ
らの開閉弁30,42,62,72,86も上記制御装
置112に接続されている。そして、制御装置112
は、液量計106、比重計108,110によって検出
された第1廃液タンク16内の液量、濃度、および第2
廃液タンク46内の濃度に基づき、上記開閉弁30等を
開閉して第1循環経路内の加工廃液の濃度調節、再生加
工液の回収、および濃縮加工廃液の排出等を行う。な
お、図2において、114は第1廃液タンク16内の加
工廃液を攪拌するための攪拌機である。
【0035】以下、上記のように構成された加工廃液再
生装置10による加工廃液の再生を、上記制御装置11
2の作動に基づき説明する。本実施例に用いられる加工
廃液は、例えば灯油系ラップ液中に#1000(平均粒
径10μm程度)のGC等の砥粒が1.6kg/リット
ルの濃度となるように分散された加工液が、例えばシリ
コンウェハのラップ加工等の遊離砥粒加工に用いられた
ものである。この加工廃液中には、例えば平均粒径1.
0μm程度のシリコンの切粉が、加工品質や加工能率を
劣化させる濃度、例えば0.5kg/リットル程度の濃
度で含まれている。一方、濾過膜18には公称濾過精度
5μm程度の細孔を有する(すなわち、目開きが5μm
程度の)所謂あやたたみ織りのステンレスメッシュが用
いられ、濾過膜48には0.2μm程度の細孔を有する
ものが用いられる。上記濾過膜18の目開きは、砥粒の
平均粒径が10μm程度であることから、その1/2程
度の大きさとなるように選択されたものであり、上記濾
過膜48の細孔の大きさは、切粉の平均粒径が1μm程
度であることから、それよりも充分に小さくなるように
選択されたものである。
【0036】まず、上記加工廃液を第1廃液タンク16
内に投入し、開閉弁36,39を開けると共に循環ポン
プ26を運転させると、制御装置112の作動により開
閉弁30が開けられるが回収路44の開閉弁42は閉じ
られたままである。これにより、第1廃液タンク16に
蓄えられた加工廃液は、第1供給路32、一次フィルタ
24、第1戻し路38を通る循環経路(第1循環経路)
内で循環させられ、一次フィルタ24の濾過膜18の表
面に沿って流通させられる。上記開閉弁30,36の開
弁量は、例えば濾過圧力(すなわち、第1供給路32お
よび第1戻し路38における加工廃液の圧力の平均値)
が加工廃液の濃度によって定められる適切な値、一般に
0.5〜2.0kg/cm2 (例えば1.0kg/cm
2 )程度、循環経路内の流速が1m/s程度となるよう
に設定される。なお、上記の開閉弁36,39も制御装
置112によって開閉制御されても良い。また、循環ポ
ンプ26の吐出圧力、吐出量をインバータにより制御す
ることによって、濾過圧力、循環経路内の流速を制御し
ても良い。
【0037】加工廃液は循環させられるうち、その一部
が一次フィルタ24の濾過膜18を通って廃液路40に
排出される。この廃液路40に排出される加工廃液は、
濾過膜18の目開きが砥粒よりも充分に小さく且つ切粉
よりも充分に大きい5μm程度とされているため、砥粒
を含まず切粉のみを含んでいる。すなわち、加工廃液は
切粉が分散させられている状態で廃液路40に透過させ
られ、透過させられた加工廃液の切粉濃度は、循環させ
られている加工廃液の切粉濃度と常に等しいこととな
る。このため、第1供給路32を通って循環させられて
いる加工廃液は、一定の切粉濃度の加工廃液が排出され
ることによって、切粉の濃度は変わらないが砥粒の濃度
が次第に高くされ、言い換えると、砥粒量は変わらず切
粉量のみが減少させられている。本実施例においては、
上記の開閉弁42が閉じられた状態で加工廃液が循環さ
せられる工程が循環工程に相当し、この循環工程におい
て加工廃液が廃液路40から排出される工程がクロスフ
ロー分離工程に相当する。
【0038】このようにして、循環させられている加工
廃液中の切粉量が予め定められた値(例えば当初の30
%程度)となったことが比重計108等によって検出さ
れると、制御装置112の作動により第1供給路32の
開閉弁30が閉じられると共に回収路44の開閉弁42
が開けられ、切粉濃度が充分に低くされた再生加工液が
回収される。上記回収された再生加工液は、加工廃液中
の媒質液(すなわち上記の加工廃液においては灯油系ラ
ップ液)が切粉と共に濾過器24を通して排出されるこ
とにより砥粒濃度が高くされるため、加工廃液の循環
前、循環中、或いは再生加工液の回収後に砥粒および切
粉を含まない加工液が適量添加されて、加工に適した濃
度(例えば当初の1.6kg/リットル)で使用され
る。この加工液の添加方法については後述する。なお、
本実施例においては、上記の開閉弁42を開けて再生加
工液を回収する工程が再生加工液回収工程に相当する。
【0039】一方、廃液路40から排出された加工廃液
は、二次濾過装置14の第2廃液タンク46に蓄えられ
る。二次濾過装置14では、制御装置112の作動およ
び手作業により、開閉弁60,62,68,69,7
6,78が開けられ、開閉弁72,90が閉じられた状
態で、循環ポンプ56によって加工廃液が第2供給路6
4、二次フィルタ54、および第2戻し路70を通る第
2循環経路内で循環させられ、二次フィルタ54の濾過
膜48の表面に沿って流通させられる。加工廃液は、こ
の第2循環経路内で循環させられるうち、砥粒および切
粉を含まない加工液のみが二次フィルタ54の濾過膜4
8を透過させられて濾液路80を通って濾液タンク82
に回収され、第2循環経路内を循環させられる加工廃液
は、次第に切粉濃度が高くされることとなる。
【0040】そして、この加工廃液中の切粉濃度が予め
定められた所定値(一般には、濾過効率が予め定められ
た値よりも低下する値。加工液の粘度や切粉の大きさに
もよるが、例えば、切粉濃度1.1kg/リットル程
度。)になったことが比重計110等によって検出され
ると、制御装置112の作動によって開閉弁62が閉じ
られると共に開閉弁72が開けられて、濃縮廃液が排出
路74から排出される。本実施例においては、二次濾過
装置14において開閉弁72,90が閉じられた状態で
加工液が循環させられる工程が、加工液回収工程に相当
する。なお、上記切粉濃度の検出は、比重計110によ
る測定に代えて、例えば、液量計106と同様な液量計
を第2廃液タンク46内に備えて循環させられている加
工廃液の量を測定し、或いは濾液路80へ取り出された
加工液の量を測定すること等によって、間接的に行われ
ても良い。また、予め定められた所定時間経過の後、濃
縮廃液を排出するようにしても良い。
【0041】ここで、本実施例によれば、前述のように
比較的簡単な構成の一次濾過装置12によって、加工廃
液中の切粉量が少なくされると共に砥粒が懸濁液の状態
で回収されて再生加工液が得られるため、使用可能な砥
粒が廃棄されることなく有効に利用されることとなる。
したがって、遊離砥粒加工における砥粒の無駄がなくな
り、加工コストが低減される。上記一次濾過装置12
は、濾過膜18の目開きが砥粒の平均粒径よりも充分に
小さい大きさとされていると共に、所謂クロスフロー濾
過方式によって加工廃液が濾過膜18の表面に沿って流
通させられるため、砥粒は濾過膜18の表面に堆積せず
循環経路内を循環させられることとなり、切粉のみが加
工廃液と共に排出されるのである。
【0042】しかも、クロスフロー濾過によれば、加工
廃液の濃度および粘度は循環経路(第1循環経路)内で
循環可能な範囲であれば濾過が可能であるため、遊離砥
粒加工の加工効率を向上させるために好適な濃度および
粘度、すなわち上述の再生処理例のような比較的高濃度
および高粘度の加工廃液の処理が可能である。これに対
して、例えば前記の特開平4−315576号公報に開
示されているような液体サイクロンを用いた再生装置で
は、遠心力による分級作用が得られる比較的低濃度且つ
低粘度の加工廃液しか処理ができなかったのである。
【0043】なお、濾過膜18の目開きは砥粒径の1/
2程度とされているため、遊離砥粒加工において破砕或
いは磨滅して小径となった砥粒は切粉と共に排出される
こととなり、遊離砥粒加工に一層好適な再生加工液が回
収される。
【0044】また、一次濾過装置12から排出された砥
粒を含まない加工廃液は、二次濾過装置において媒質液
(上述の例においては灯油系ラップ液)の大部分が回収
されるため、切粉と共に廃棄処分とされる媒質液の量が
少なくなって処理が容易となると共に、加工コストが一
層低減される。
【0045】また、一次濾過装置12に用いられている
一次フィルタ24の濾過膜18は、単層のステンレスメ
ッシュから構成されているため、加工廃液と共に濾過膜
18を透過する切粉がその濾過膜18内に蓄積されな
い。そのため、濾過膜18が目詰まりし難く、濾過膜1
8を交換しなくとも、廃液路40には長期間に亘って循
環経路内を循環させられる加工廃液と同じ切粉濃度の加
工廃液が排出されることとなる。これに対して、例え
ば、濾過膜18に比較的厚さのある膜、例えば二次フィ
ルタ54に用いられている濾過膜48のようなセラミッ
クフィルタや、積層焼結金網フィルタ等が用いられた場
合には、膜内部に切粉が蓄積されて徐々に切粉が透過し
なくなるため、頻繁に濾過膜18を交換しないと切粉濃
度が充分に低くされないのである。
【0046】また、二次濾過装置14もクロスフロー濾
過とされているため、濾過膜48にセラミックフィルタ
等が用いられている場合にも、切粉によるその濾過膜4
8の目詰まりが発生し難く、濾過膜48を交換すること
なく長時間に亘って効率よく濾過が行われる。
【0047】ところで、前述のように再生加工液は一次
濾過装置12内で循環させられているうちに濃縮される
ため、再生加工液或いは循環させられる加工廃液に、砥
粒および切粉を含まない加工液を添加する必要がある。
以下、その添加方法の一例を説明する。
【0048】図4は、循環させられる加工廃液に砥粒お
よび切粉を含まない加工液を添加して濾過を行う場合の
濃度の時間変化を、3通りの添加方法で行った場合につ
いてそれぞれ示す図であり、図4(a) は砥粒濃度を、図
4(b) は切粉濃度を示している。
【0049】実線で示されるパターンaは、最初に加工
廃液に多量の加工液を添加した例である。この添加量
は、加工廃液の量と除去したい切粉量とから定められる
ものであり、例えば、前述のように加工廃液の砥粒濃度
1.6kg/リットル、切粉濃度0.5kg/リットル
のときに、切粉濃度0.15kg/リットル(すなわ
ち、切粉濃度を当初の30%程度)にする場合には、加
工廃液中の媒質液の2.3倍の量の加工液が添加される
(すなわち、例えば加工廃液が液200リットル,砥粒
320kg,切粉100kgのときに、切粉を30kg
に減じるためには、460リットルの加工液を添加す
る。)。このようにすると、循環させられる加工廃液の
当初の砥粒濃度は0.48kg/リットルであり、切粉
濃度は0.15kg/リットルとなる。すなわち、この
例では切粉濃度が最初に目標濃度に薄められてから濾過
が行われ、砥粒濃度は加工廃液が切粉と共に排出されて
0.48kg/リットルから次第に高くされ、当初の濃
度1.6kg/リットルとなったときに濾過が終了させ
られて、循環させられている加工廃液が回収される。一
方、切粉濃度は常に一定となる。
【0050】このパターンaによれば、第1廃液タンク
16に比較的容量の大きいもの(上記の例では加工廃液
200リットルに対して660リットルすなわち3.3
倍)が用いられる必要があるが、循環させられる加工廃
液の濃度が比較的低くされるため、濾過速度が高く、ま
た、循環ポンプ26の吐出圧力もそれほど高いものが必
要とされない利点がある。なお、この例では多量の加工
液を添加する必要があるが、その大部分は二次濾過装置
14で濾液タンク82に回収される加工液を繰り返し用
いることができるため、特に加工液の無駄は発生しな
い。すなわち、前述のように、二次濾過装置14におい
ては、加工液が濾液として回収されることにより、加工
廃液は切粉濃度が例えば1.1kg/リットル程度とな
るまで濃縮されるため、廃棄される加工液は添加された
液量の13%程度(上記の例では60リットル程度)に
過ぎないのである。
【0051】なお、上記のパターンaによって濾過を行
う場合には、第1廃液タンク16内に備えられている液
量計106によって、循環経路(第1循環経路)内の加
工廃液量が当初の値(すなわち上記の例では200リッ
トル)になったことが検出されると、制御装置112の
作動によって第1供給路32の開閉弁30が閉じられる
と共に回収路44の開閉弁42が開けられて、加工廃液
が回収されることにより再生加工液が得られる。したが
って、このパターンaによる場合には、加工廃液の濃度
の検出は不要であり、比重計108は備えられていなく
とも良い。但し、比重計108によって加工廃液の比重
を測定することによって切粉濃度を検出し、切粉濃度が
予め定められた所定値となったときに加工廃液を回収す
るように構成されていても良く、また、廃液路40等に
設けられた図示しない流量計によって排出された加工廃
液の量を測定し、その量が添加された加工液の量と等し
くなったときに加工廃液を回収しても良い。これらの場
合には液量計106は備えられていなくとも良い。すな
わち、このパターンaにおいては、廃液路40から排出
された加工廃液の量が添加された加工液量と等しくなっ
たことを直接的或いは間接的に検出できれば良いのであ
る。
【0052】破線で示されるパターンbは、加工廃液が
循環させられる当初には加工液は添加されず、濾過膜1
8を通して排出された量に応じた加工液が、第1廃液タ
ンク16に常時補給される。このため、(a) に示される
ように砥粒濃度は常に一定であり、一方、切粉濃度は、
切粉を含んだ加工廃液が排出されて代わりに砥粒および
切粉を含まない加工液が添加されることから徐々に低く
される。この濾過方法においては、例えば、第1廃液タ
ンク16内に備えられた前述の液量計106によって液
量の変化が検出されると、制御装置112によって開閉
弁86が開かれ、濾液タンク82内の加工液が送液路8
8を通って第1廃液タンク16に供給される。第1廃液
タンク16の液量が加工液を供給されることにより初期
の値に復帰すると、制御装置112により開閉弁86が
閉じられて加工液の供給が停止される。この作動が一次
濾過装置12によって濾過が行われている間繰り返され
ることにより、循環経路(第1循環経路)内の加工廃液
の量が略一定に保たれ、砥粒濃度が略一定とされるので
ある。そして、切粉濃度が予め定められた所定の濃度に
なったことが比重計108等によって検出されると、制
御装置112の作動によって開閉弁30が閉じられると
共に開閉弁42が開けられ、加工廃液が回収路44から
回収されて再生加工液が得られる。
【0053】このパターンbによれば、第1廃液タンク
16の容量は処理が行われる加工廃液の量だけで充分で
あり、大きなタンク容量が必要とはならない利点があ
る。しかも、循環させられている加工廃液の砥粒濃度が
高くならないため、循環ポンプ26の負荷は略一定に保
たれ、特に高い吐出圧力は必要とされない。すなわち、
濾過中の砥粒濃度は常に上記パターンaよりも高いが、
パターンaにおいても最終的な砥粒濃度はパターンbと
同じであり、結局同等の吐出圧力の循環ポンプ24が用
いられれば良いのである。
【0054】なお、切粉濃度は、上述のように第1廃液
タンク16中の比重計108によって測定される比重に
より直接的に検出されても良いが、例えば廃液路40等
に図示しない流量計を設け、排出された加工廃液の量を
測定することによってテストデータに基づいて間接的に
検出されても良い。
【0055】また、一点鎖線で示されるパターンcは、
上記のパターンbにおいて、砥粒の濃度が比較的高くな
った後に、上記の場合と同様にして開閉弁86を開けて
加工液を第1廃液タンク16に供給して濾過を行う例で
ある。このように砥粒濃度が比較的高くされても、それ
が循環経路内での流動限界に達していなければ特に問題
とならないのである。この例においても、上記のパター
ンbの場合と同様な方法で切粉濃度を検出することによ
り、所定の切粉濃度となったときに再生加工液が回収さ
れる。なお、このように制御される場合には、液量計1
06、比重計108や制御装置112の作動精度が比較
的低くても問題ない。また、例えばこのパターンcで濾
過を行う場合には、予め濾過速度(すなわち廃液路40
への加工廃液の排出速度)を調べておき、一定時間間隔
で開閉弁86が動作させられるように構成されていても
良く、また、加工液が過剰に添加されて、砥粒濃度が当
初の値よりも一時的に低くされても問題ない。但し、こ
のパターンcの場合には、砥粒濃度が高くなるに連れて
濾過速度が低下することとなるため、比較的低い濃度に
保たれることが好ましい。
【0056】なお、以上の説明から明らかなように、本
実施例においては、液量計106或いは廃液路40に設
けられる図示しない流量計によって間接的に、また、比
重計108によって直接的に循環経路(第1循環経路)
内の砥粒濃度が検出されており、液量計106および比
重計108が砥粒濃度検出手段に相当し、制御装置11
2が砥粒濃度制御手段に相当する。また、上記の3パタ
ーン以外にも、例えば、加工液を添加せずに濾過を行う
ことによって、循環させられている加工廃液中の切粉量
を充分低下させることが可能であれば、回収された再生
加工液に濾過後に加工液を添加し、所定の砥粒濃度とし
ても良い。但し、このようにする場合は、上記のパター
ンcの場合と同様に高い濾過効率が得られないこととな
る。
【0057】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0058】例えば、前述の実施例においては、一次フ
ィルタ24の濾過膜18として単層のステンレスメッシ
ュを用いたが、例えば、金属薄板にエッチングによって
細孔を設けたものも濾過膜18として用いられ得る。ま
た、二次フィルタ54に用いられているセラミックフィ
ルタ等が用いられても良い。但し、開孔率,耐久性等の
面からは金属薄板を用いたものよりもステンレスメッシ
ュを用いた方が好ましく、また、セラミックフィルタ等
を用いる場合には、膜の内部に切粉が蓄積して目詰まり
となって頻繁に逆洗或いは濾過膜18の交換を行う必要
があるため、実施例で示した単層のステンレスメッシュ
が最も好ましい。
【0059】また、実施例においては、一次濾過装置1
2および二次濾過装置14が組み合わされて加工廃液再
生装置10が構成されていたが、二次濾過装置14は必
ずしも設けられなくとも良い。但し、一次濾過装置12
の廃液路40から排出された加工廃液中の媒質液を回収
して加工液の無駄を減じると共に廃棄処理される加工廃
液の量を減じるためには二次濾過装置14が設けられて
いる方が好ましい。
【0060】また、濾過膜18の目開きすなわち細孔の
大きさは、加工廃液中の砥粒の平均粒径に応じて適宜設
定される。例えば#600程度のGC砥粒が含まれてい
る場合には、20μm程度の細孔を有する濾過膜18が
用いられれば良く、この場合には所謂平織りのステンレ
スメッシュ等も好適に用いられる。また、細孔の大きさ
は必ずしも砥粒の平均粒径の1/2程度とされていなく
とも良く、濾過速度および砥粒の回収効率の点から適宜
設定され、例えば1/5〜3/4程度とされていても良
い。但し、切粉の大きさは砥粒の大きさの1/5〜1/
20程度であり、切粉を確実に除去し且つ使用可能な砥
粒をできるだけ回収するためには1/2〜1/5程度と
することが好ましく、更に、濾過効率を可及的に高くす
るためには、比較的大きい3/4〜1/2程度とするこ
とが好ましい。したがって、実施例で示した1/2程度
が最も好ましい。
【0061】また、実施例においては、一次フィルタ2
4および二次フィルタ54が何れも濾過器が一つづつ備
えられて構成されていたが、複数の濾過器が循環経路に
対して並列的或いは直列的に備えられていても良い。
【0062】また、実施例においては、砥粒濃度1.6
kg/リットルの加工液において、切粉濃度0.5kg
/リットルになった場合に、その切粉濃度を0.15k
g/リットル程度に低下させる場合について説明した
が、これらの濃度は遊離砥粒加工の加工条件に応じて適
宜変更される。また、例えば図4に示すパターンaの濾
過方法において添加される加工液の量は加工廃液の量や
切粉濃度の低減量に応じて適宜変更されるものである。
【0063】また、一次濾過装置12には、砥粒および
切粉が含まれていない新しい加工液を蓄えておくタンク
が設けられ、そのタンクに設けられた開閉弁が制御装置
112に制御されることによって、第1廃液タンク16
に加工液を供給すべき際に濾液タンク82に蓄えられて
いる加工液量に不足が生じた場合に、適宜新しい加工液
が第1廃液タンク16に供給されるように構成されてい
ても良い。
【0064】また、二次濾過装置14は、セラミックフ
ィルタを用いたクロスフロー濾過方式が採用されていた
が、他の濾過方法、例えば、カートリッジフィルタや珪
藻土濾過、静電濾過等が用いられても良い。但し、通常
の全濾過を適用すると、濾材上にケーク層ができて切粉
が透過し難く濾過効率が低いため好ましくなく、濾材表
面にケーク層が生じ難いクロスフロー濾過を用いること
が最も好ましい。
【0065】また、処理される加工廃液としては、様々
なものが用いられ得る。すなわち、一次濾過装置12の
一次フィルタ24に、砥粒の大きさに応じて、砥粒と切
粉の分離が可能な大きさの細孔を備えた濾過膜18が用
いられれば、各種の大きさの砥粒が含まれる加工廃液を
再生することが可能であり、また、分離される砥粒の材
質はGCに限られずWA等の遊離砥粒加工に用いられる
種々のものに適用される。
【0066】また、実施例においては、開閉弁30,4
2,62,72,86が電磁弁等から構成されて制御装
置112によって開閉制御されていたが、これらの開閉
弁30等は手動で開閉されても良く、制御装置112は
必ずしも設けられていなくとも良い。例えば、パターン
aによって加工廃液の再生を行う場合には、第1廃液タ
ンク16内の加工廃液の量を目視で確認し、初期の量と
なったときに開閉弁30を閉じると共に開閉弁42を開
けるようにしても良い。但し、図4のパターンb或いは
パターンcで加工廃液の再生を行う場合に、加工廃液再
生装置10の運転を自動化するためには、少なくとも開
閉弁86は電磁弁等から構成されて制御装置112によ
って開閉制御される方が好ましい。
【0067】また、二次濾過装置14には、第2廃液タ
ンク46に並列に同様な他の第2廃液タンクが設けられ
て、開閉弁39,60,69,72と同様な開閉弁をそ
れぞれ介して廃液路40、第2供給路64、第2戻し路
70、排出路74と接続されていても良い。このように
すれば、開閉弁39,60,69等の操作によって廃液
路40および第2循環路との実質的な接続状態を、第2
廃液タンク46および他の第2廃液タンクとの間で択一
的に切り換えることが可能である。例えば、第2廃液タ
ンク46が廃液路40および第2循環路に実質的に接続
されている場合には、他の第2廃液タンクはこれらに実
質的に接続されず、開閉弁72と同様な開閉弁を開ける
ことによって排出路74から濃縮廃液が排出される。す
なわち、二次濾過装置14内で加工廃液を充分に濃縮し
た後に排出するためには、第2廃液タンク46等の内部
の加工廃液が第2循環経路内で循環させられていない状
態で排出することが好ましく、一次濾過装置12から連
続的に加工廃液が送られてくる場合には、上述のように
第2廃液タンク46を2つ設けて切り換えることによ
り、実質的に廃液路40および第2循環経路と接続され
ていない方から濃縮廃液を排出すれば良いのである。
【0068】また、実施例においては、加工廃液をバッ
チ処理する場合について説明したが、加工廃液再生装置
10は、ラップ加工装置等の遊離砥粒加工装置に組み込
まれても良い。その場合は、例えば、回収路44から回
収される再生加工液を蓄えるタンクから遊離砥粒加工装
置に加工液が送られ、遊離砥粒加工装置から排出される
加工液が第1廃液タンク16に蓄えられるように構成す
れば良い。
【0069】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工廃液再生装置および再生方法の原
理を示す機能ブロック線図である。
【図2】本発明の一実施例の加工廃液再生装置の構成を
示す図である。
【図3】図2の加工廃液再生装置に用いられる濾過器を
示す図である。
【図4】図2の加工廃液再生装置による濾過方法を説明
する図である。
【符号の説明】
10:加工廃液再生装置 14:二次濾過装置(加工液回収手段) 16:第1廃液タンク 18:濾過膜(クロスフロー濾過膜) 24:一次フィルタ(クロスフロー濾過器) 26:循環ポンプ(循環手段) {32:第1供給路,38:第1戻し路}(循環経路,
第1循環経路) {42:開閉弁,44:回収路}(再生加工液回収手
段) 46:第2廃液タンク 48:濾過膜 54:二次フィルタ(濾過器) {64:第2供給路,70:第2戻し路}(第2循環経
路) {72:開閉弁,74:排出路}(濃縮廃液排出手段) 82:濾液タンク(加工液タンク) 84:送液ポンプ(送液手段) 86:開閉弁(供給量制御弁) 88:送液路(加工液供給路) 106:液量計,108:比重計(砥粒濃度検出手段) 112:制御装置(砥粒濃度制御手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊離した砥粒を用いて加工する遊離砥粒
    加工によって生じる加工廃液から切粉を分離することに
    よって該加工廃液を再生する方法であって、 前記砥粒の平均粒径よりも充分に小さく且つ前記切粉の
    平均粒径よりも充分に大きい細孔を備えたクロスフロー
    濾過膜によって分離された第1室および第2室を有する
    クロスフロー濾過器の該第1室を通して設けられた循環
    経路内で前記加工廃液を循環させる循環工程と、 前記加工廃液を前記クロスフロー濾過膜の表面に沿って
    流通させると同時に、該加工廃液の一部を前記切粉と共
    に該クロスフロー濾過膜を通して前記クロスフロー濾過
    器の前記第2室側へ排出して、前記循環経路内で循環さ
    せられる該加工廃液中の切粉量を低減するクロスフロー
    分離工程と、 該クロスフロー分離工程において切粉量が低減された前
    記循環経路内の加工廃液を、再生加工液として該循環経
    路から回収する再生加工液回収工程とを、含むことを特
    徴とする加工廃液再生方法。
  2. 【請求項2】 前記クロスフロー濾過器の前記クロスフ
    ロー濾過膜は、単層のメッシュから成るものである請求
    項1の加工廃液再生方法。
  3. 【請求項3】 前記加工廃液が前記循環経路内を循環さ
    せられる前或いは循環させられている間に、該加工廃液
    に砥粒および切粉を含まない加工液を前記クロスフロー
    分離工程により分離される量だけ添加する添加工程を更
    に含むものである請求項1の加工廃液再生方法。
  4. 【請求項4】 前記クロスフロー分離工程において前記
    クロスフロー濾過器の前記第2室側へ排出された切粉を
    含む加工廃液を、該切粉の平均粒径よりも充分小さい細
    孔を備えた濾過膜によって濾過することにより、砥粒お
    よび切粉を含まない加工液を回収する加工液回収工程を
    更に含むものである請求項1乃至3の何れかの加工廃液
    再生方法。
  5. 【請求項5】 前記分離工程において添加される加工液
    は、前記加工液回収工程において回収された加工液を含
    むものである請求項3の加工廃液再生方法。
  6. 【請求項6】 遊離した砥粒を用いて加工する遊離砥粒
    加工によって生じる加工廃液から切粉を分離することに
    よって該加工廃液を再生する加工廃液再生装置であっ
    て、 該加工廃液を蓄える第1廃液タンクと、 前記砥粒の平均粒径よりも充分に小さく且つ前記切粉の
    平均粒径よりも充分に大きい細孔を備えたクロスフロー
    濾過膜によって分離された第1室および第2室を有する
    クロスフロー濾過器と、 前記第1廃液タンクおよび該クロスフロー濾過器の第1
    室を通る第1循環経路と、 該第1循環経路内で加工廃液を循環させることにより、
    該加工廃液を前記クロスフロー濾過膜の表面に沿って流
    通させると同時に、該クロスフロー濾過膜を通して前記
    クロスフロー濾過器の前記第2室側へ該加工廃液の一部
    を前記切粉と共に排出するクロスフロー濾過を行わせる
    循環手段と、 該第1循環経路内の加工廃液を再生加工液として回収す
    る再生加工液回収手段とを、含むことを特徴とする加工
    廃液再生装置。
  7. 【請求項7】 前記クロスフロー濾過器の前記クロスフ
    ロー濾過膜は、単層のメッシュから成るものである請求
    項6の加工廃液再生装置。
  8. 【請求項8】 前記クロスフロー濾過器の前記第2室側
    へ排出される加工廃液を、前記切粉の平均粒径よりも充
    分小さい細孔を備えた濾過膜によって濾過することによ
    り、砥粒および切粉を含まない加工液を回収する加工液
    回収手段を更に含むものである請求項6の加工廃液再生
    装置。
  9. 【請求項9】 前記加工液回収手段は、 前記クロスフロー濾過器の前記第2室側へ排出される加
    工廃液を蓄える第2廃液タンクと、 前記濾過膜によって分離された第1室および第2室を有
    する濾過器と、 前記第2廃液タンクおよび該濾過器の該第1室を通る第
    2循環経路と、 該第2循環経路内で加工廃液を循環させることにより、
    該加工廃液を前記濾過膜の表面に沿って流通させると同
    時に、該濾過膜を通して前記濾過器の前記第2室側へ切
    粉を含まない加工液を取り出すクロスフロー濾過を行わ
    せる循環手段と、 前記第2循環経路内で循環させられるうち切粉濃度が高
    くされた加工廃液を、濃縮廃液として排出する濃縮廃液
    排出手段とを、含むものである請求項8の加工廃液再生
    装置。
  10. 【請求項10】 前記濾過器の前記第2室側へ取り出さ
    れた加工液を蓄えるための加工液タンクと、 供給量制御弁と送液手段とを備えて該加工液タンクと前
    記第1廃液タンクとを接続する加工液供給路と、 前記第1循環経路内の加工廃液の砥粒濃度を検出する砥
    粒濃度検出手段と、 該検出された砥粒濃度に基づいて前記供給量制御弁を開
    閉することにより、前記第1循環経路内の加工廃液の砥
    粒濃度を予め定められた所定の範囲内に制御する砥粒濃
    度制御手段とを、更に含むものである請求項8の加工廃
    液再生装置。
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US08/600,954 US5772900A (en) 1994-06-22 1995-06-20 Method and apparatus for reclaiming used working fluid
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