JP4369095B2 - スラリ再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラリ再生方法に関する。更に詳しくは、本発明は、砥粒を分散媒に分散したスラリを用いて、例えば太陽電池用多結晶シリコン、半導体材料、磁性材料、セラミック等の脆性材料をマルチワイヤソー(以下「MWS」とする)によりスライスした後に生じる使用済みスラリから分散媒や砥粒を回収して再利用するスラリ再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
使用済みスラリから、分散媒や砥粒を回収する方法としては、特開平11−156719号公報に示されるように、遠心分離機を用いて砥粒と分散媒を分離回収する方法が一般的である。この従来の技術では、使用済みスラリから以下のような方法により再生スラリを作製する。
【0003】
その方法は、使用済みスラリをまず、200〜1200Gの超低Gの遠心分離機(1次)にかけて(一般的には、「1次分離」と呼ぶ)砥粒を主として含む重比重液と、シリコン切屑を主として含む低比重液に分離する。一般的には、砥粒を主として含む重比重液を砥粒回収液又は1次回収液と呼ぶ。その後、シリコン切屑を主として含む低比重液を2000〜3500Gの遠心分離機(2次)にかけて(一般的には、「2次分離」と呼ぶ)、切屑+砥粒(1次分離で回収されなかったものや微細化したもの等)の固形物(通称スラッジ)と分散媒に分離する。この後に、1回目の遠心分離で得られた砥粒を主として含む重比重液と2回目の遠心分離で得られた分散媒とを混合し、更に比重や粘度をもとに新砥粒及び新分散媒を混合して再生スラリを作製する。この再生スラリは、再びMWSで使用できる。
【0004】
上記のような方法において使用済みスラリの中にシリコン切屑の量が質量比にして5%以下の場合には、廃棄する分散媒がほとんどなくウエハをスライスするためのスラリを再度製造することが可能である。しかし、5%以上の場合では、砥粒の切削能力の低下により、スライス後のウエハに厚さむら(TTV)、そり及び断付き等の不良が続発し歩留まりの低下を起こす。加えて、スライス用ワイヤの断線が発生して歩留まりが0%になるばかりでなく、マルチワイヤソー本体にも深刻なダメージ(例えば、ワイヤガイドの破損)が発生し、稼働率の低下を招く。
【0005】
また、水溶性や水性の分散媒を使用し、ウエハのスライスが完了するまでタンク内にスラリを一定量溜めて使用する場合や、少量のスラリを循環して使用する場合、スライス中にシリコン切屑の量が質量比にして12%以上になることがある。この場合、スラリの粘度が上昇する。粘度の上昇によりウエハの間にスラリが滞留してウエハがスカート状(桃状)に広がりワイヤ抜きができなかったり、またできたとしてもワイヤがウエハを割って歩留まりが低下したりする。また、固形物がウエハ表面に固着して、洗浄に手間取ったり時間がかかったりする。
【0006】
上記問題は油性の分散媒を使用し、スライス中にシリコン切屑の量が質量比にして15%以上含まれるスラリの場合にも同様のことが発生する。
このような問題の発生を防ぐために、2次分離で得られる再生分散媒の数%から多いときには70%程度が廃棄されている。
【0007】
また、前述のようにスラリを再生しない場合は、スライス後、タンクから使用済みスラリを一定量又は全量抜き取り廃棄する。その後、新砥粒と新分散媒を分散させたものをタンクで混合して使用する。新砥粒と新分散媒の量は、スラリ再生装置を利用する場合と同様に、ウエハのそり、TTV及び断付きの発生具合や精度を確認しながら決定する。一般的には、使用済みスラリをタンク容量の1/2や1/3を廃棄して、廃棄分の新砥粒と新分散媒を分散させたものを混合して新たなスラリとしている。
再生するにしても再生しないにしてもコストの高い砥粒や分散媒を廃棄せねばならない。また、廃棄物は産業廃棄物として廃棄されるので、その費用もスライスにより得られるウエハの価格を高くする原因になっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、砥粒とそれを分散する分散媒とからなるスラリの存在下でシリコンインゴットをスライスして生じたシリコン切屑を更に含む使用済みスラリを、砥粒を主として含む分散液とシリコン切屑を主として含む分散液に分離する工程と、シリコン切屑を主として含む分散液を、遠心分離した後に蒸留する方法または単に蒸留する方法で分散媒を回収する工程と、砥粒を主として含む分散液と回収した分散媒とを利用してスラリを再生する工程とを含み、
前記分散媒が水、水性の有機溶媒及びこれらの混合物から選択され、
前記蒸留が、前記シリコン切屑を主として含む分散液または前記シリコン切屑を主として含む分散液を遠心分離して得たシリコン切屑を含む回収液からシリコン切屑を含まない分散媒を回収する工程であることを特徴とするスラリ再生方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず、本発明で再生されるスラリは、砥粒と分散媒とを少なくとも含む。砥粒と分散媒としては、当該分野で使用可能なものをいずれも使用することができる。具体的な分散媒としては、水、水性の有機溶媒及びこれらの混合物、油性の有機溶媒等が挙げられる。砥粒と分散媒以外の成分として、少量の無機物等を含んでいてもよい。砥粒は分散媒中に30〜70重量%の割合で含ませることができる。
スラリは、シリコンインゴットをスライスしてシリコンウエハを製造する際に使用される。スライスの方法としては、特に限定されないが、外周刃、内周刃、ワイヤソー等の切断手段を使用し、切断部位にスラリを流しつつ切断する方法が挙げられる。
【0010】
上記スライスにより生じる使用済みスラリには、砥粒及び分散媒の他に、シリコン切屑や砥粒の破砕物が含まれることとなる。本発明は、この使用済みスラリを再生する方法である。ここで、使用済みスラリには、シリコン切屑が12重量%以上含まれていれば、従来の方法より廃棄物を減らすことができるという本発明の効果をより高めることができる。使用済みスラリ中のシリコン切屑の含有量の上限は、25重量%であることが好ましい。
本発明の再生方法は、砥粒を主として含む分散液とシリコン切屑を主として含む分散液に分離する工程と、シリコン切屑を主として含む分散液から分散媒を回収する工程と、砥粒、または、砥粒を主として含む分散液と回収した分散媒を利用してスラリを再生する工程とからなる。
【0011】
まず、砥粒を主として含む分散液とシリコン切屑を主として含む分散液に分離する方法としては、特に限定されず、沈降、遠心分離等の公知の方法が使用できる。特に、200〜1200Gの超低G下での遠心分離法が好ましい。
【0012】
次に、シリコン切屑を主として含む分散液は、
(1)5000G以上の遠心力により遠心分離する方法、
(2)低Gの遠心力により遠心分離した後、それより高Gの遠心力により遠心分離する方法、
(3)遠心分離し、蒸留する方法、
(4)蒸留する方法
から選択されるいずれか1つの方法で分散媒を回収する。
【0013】
(1)の方法によれば、回収される分散媒中に残存するシリコン切屑の量を従来の方法より低減することができるので、より廃棄物の量を減らすことができる。遠心力は、5000〜20000Gの範囲がより好ましい。
【0014】
(2)の方法では、分散媒の回収のための遠心分離を2段階で行うので、より効率的に分散媒を回収することができる。特に、低Gの遠心力を2000〜4000Gとし、高Gの遠心力を5000G以上とすれば、上記(1)の方法より、効率的に分散媒を回収することができる。高Gの遠心力は、5000〜20000Gの範囲がより好ましい。
【0015】
(3)の方法では、遠心分離と蒸留を組み合わせることにより、より高い純度及び短時間で分散媒を回収することができる。この方法での遠心力は、2000G以上であることが好ましく、5000〜20000Gの範囲であることがより好ましい。なお、蒸留法は、特に限定されず、公知の方法を使用することができる。
【0016】
(4)の方法では、より高い純度で分散媒を回収することができる。また、蒸留法は、特に限定されず、公知の方法を使用することができる。
上記工程により得られた砥粒を主として含む分散液と回収した分散媒を利用してスラリが再生される。具体的には、砥粒を主として含む分散液と回収した分散媒の混合液が、スラリとしての性質を満足するのであれば、そのままスラリとして使用することができ、更に必要に応じて、砥粒及び分散媒を新たに加えることも可能である。
【0017】
【実施例】
以下では、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0018】
実施例1(参考例)
太陽電池の製造では、生産能力を主眼に置いてMWSを使用する。例えば、1回のMWSによるスライスで、4本のシリコンインゴット(125W×125D×400L)を一度に加工し、ウエハ(125W×125D×0.3L)を3200枚程度得ることが可能である。
この加工に使用するスラリを保持するタンクは200L程度の大きさのものとする。タンク内で、砥粒(比重:3.21)と分散媒(比重:1、主として水と水溶性の有機溶媒からなる)を1:1の質量比で混合し、混合物をスラリとして使用する。スライス時に一回当り約20kg程度のシリコン切屑等の固形物がスラリの中に混入することになる。
【0019】
この使用済みスラリを従来技術で述べたようなスラリ再生装置を利用して再生すると、使用済みスラリには12%程度のシリコン切屑が残留する。この残留するシリコン切屑を抑えるために、2次分離液を50〜70%程度廃棄しているのが実情である。その結果、再生スラリの中には、6%程度の濃度のシリコン切屑が残留することになる。それでもシリコン切屑の除去率は50%程度である。
これに対して、本発明は、2次分離液の廃棄を減らすことに主眼をおいてなされている。本発明を図1を用いて説明する。図1は本発明のスラリ再生方法に使用できる装置の構成を示す。
【0020】
まず、使用済みスラリ回収タンク4中の使用済みのスラリ5を、配管10を使って1次遠心分離機1に導き、遠心力を600Gの超低G(一般的には、「1次分離」と呼ぶ)で運転することにより砥粒を主として含む分散液(重比重液)とシリコン切屑を主として含む1次分散液(低比重液)に分離する。その後、シリコン切屑を主として含む1次分散液を配管11を使って5000Gの2次遠心分離機2にかけて(一般的には、「2次分離」と呼ぶ)、シリコン切屑と1次分離で回収されなかった砥粒や微細化した砥粒等からなるスラッジ8と、分散媒に分離する。次いで、分散媒を配管14を介して分配器25に移し、分配器25により不必要な廃液7を捨て、回収分散媒6を得る。回収分散媒6は、配管15を介して回収分散媒タンク19へ移される。
【0021】
砥粒を主として含む分散液と2回の遠心分離で得られた回収分散媒6とを、それぞれ配管12と22を介して再生スラリタンク23で混合する。更に比重や粘度をもとに新砥粒24a及び新分散媒24bを混合して再生スラリ9を作製する。この再生スラリはMWSで使用できる。なお、図中、13と16は配管、18はスラッジタンク、21は廃液タンクである。
【0022】
ここで図2(a)に示すように使用済みスラリには20%程度の固形物(シリコン切屑、回収されなかった砥粒等)が含まれており、5000Gの遠心分離により回収分散媒6中の固形分を4%以下にまで下げることができる。このことにより、8%程度の濃度のシリコン切屑が残留していても、廃棄する廃液の量を25%(従来70%)まで低減させることが可能になった。
砥粒を主として含む分散液と回収分散媒6とを混合してスラリを再生する方法を示しているが、もちろん、新たな砥粒と回収分散媒とを混合してスラリを再生してもよい。
【0023】
実施例2(参考例)
本発明の別の実施例を図3を用いて説明する。図3は本発明のスラリ再生方法に使用できる装置の構成を示す。
分散媒に砥粒を分散したスラリをMWSのワイヤ群に供給してシリコンインゴットをスライスする。スライス後に少なくともシリコン切屑、砥粒、分散媒よりなる使用済みスラリを再生するに際して、低Gの遠心力により2次遠心分離を行った後、それより高Gの遠心力により3次遠心分離を行うことにより固形物の除去性能が増し短時間で再生スラリを作製することができる。
【0024】
より具体的に説明する。使用済みのスラリ5を、配管10を使って1次遠心分離機1に導き遠心力を600Gの超低G(一般的には、「1次分離」と呼ぶ)で運転することにより砥粒を主として含む分散液(重比重液)と、シリコン切屑を主として含む1次分散液(低比重液)に分離する。その後、シリコン切屑を主として含む1次分散液を配管11を使って3500Gの2次遠心分離機2にかけて(一般的には、「2次分離」と呼ぶ)、シリコン切屑と1次分離で回収されなかった砥粒や微細化した砥粒等からなるスラッジ8と、分散媒に分離する。次に、分配器25により不必要な廃液7を捨てる。
【0025】
次に、高G(5000G)の3次遠心分離機3にかけて更に固形分を取り除き回収分散媒6を得る。砥粒を主として含む分散液と3回の遠心分離で得られた回収分散媒6とを混合する。更に、比重や粘度をもとに新砥粒24a及び新分散媒24bを混合して再生スラリ9を作製する。この再生スラリはMWSで使用できる。
【0026】
ここで図2(b)に示すように2次分離後の分散媒には10%程度の固形物(シリコン切屑、回収されなかった砥粒等)が含まれており、5000G以上の遠心力により1%以下にまで分散媒を精製することができた。このことにより、8%程度の濃度のシリコン切屑が残留したままで、廃棄する廃液の量を10%(従来70%)まで低減させることが可能になった。
また再生スラリの作製時間は、5000Gの遠心分離機の前に3500Gの遠心分離機を入れることにより、600Lの再生スラリを作製するために実施例1で4時間かかっていたものが、3時間で作製可能になった。
【0027】
実施例3(参考例)
実施例3の方法は、実施例2のスラリ再生方法において、1回目の遠心分離の遠心力が2000〜4000Gであり、2回目が5000G以上である。この実施例を図4を用いて説明する。図4は、3回目の遠心力を5000Gに固定し、2回目の遠心分離の遠心力を0Gから5000Gまで1000Gずつ上昇させた場合のシリコン切屑の残留量を示したグラフである。上述したように、2回目の遠心分離の遠心力を2000〜4000Gの範囲で変化させたときの除去率が顕著に下がっており、再生スラリ作製時間も短くなることがわかる。
【0028】
実施例4
実施例4は、使用済みスラリを、遠心分離に付した後に蒸留することを特徴とするスラリ再生方法である。図5を使用して実施例4を説明する。図5は、実施例4に使用する装置の構成である。
最初のスラリは砥粒:分散媒=1:1とし、スライス後の使用済みスラリの1/3を抜取り(以下「廃棄スラリ27」と言う)、その分の新スラリを投入した。それを数回繰り返すと、廃棄スラリ27は、質量比にしてシリコン切屑:砥粒:分散媒=20%:45%:36%程度の比率で混合された液体になる。スライスのインゴット搭載等のMWSに関する条件は、実施例1で述べてあるのと同一である。
【0029】
図5では廃棄スラリ27は配管10を通して1次遠心分離機1に運ばれる。1次遠心分離機1では、3100Gの遠心力で分離をおこないスラッジ8と回収液に分離される。回収液を蒸留装置31で蒸留し回収分散媒6を得る。蒸留装置の加温は分散媒の沸点+20℃に加温して実施する。回収分散媒6は、固形物を含まない分散媒である。その後、回収分散媒6は、再生スラリタンク29で新スラリ30と混合され再生スラリ28となる。
【0030】
図6に再生の条件を示す。図6からわかるように、廃棄スラリから、80%の分散媒を回収できたことになる。ここで蒸留システムに遠心分離を使用した場合のメリットは、同一設備の場合には蒸留時間の短縮が行えること、設備コストが安価になること、遠心分離と蒸留を併用するため燃料費と電気代が安価になることの3点が挙げられる。
【0031】
図5と同一設備で蒸留のみの場合と、遠心分離と蒸留の場合の時間を比較すると、処理量100Kg/Hの蒸留システムでは、蒸留のみの場合、100kgの廃棄スラリ27を処理するために、1Hを要するのに対して、遠心分離と蒸留の場合は45分で行えた。
処理時間を同一にすると設備のコストは、遠心分離と蒸留の場合、蒸留のみの場合より1.2〜1.5倍程度の費用が必要になる。また、燃料費と電気代の差であるが、沸点が105℃の分散媒を使用した場合には、廃棄スラリ1kg当り遠心分離と蒸留の場合は約5円であるが、蒸留のみの場合は約10円程度必要になる。
【0032】
また、この実施例において、1次遠心分離の遠心力が、図7からわかるように、2000G以上の場合、分散媒の回収率を80%以上とすることができる。
具体的には、遠心力が、3100Gの場合、表1に示す使用済みスラリを、表2のように分離できる。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
実施例5
実施例5を、図3と図7を用いて説明する。本実施例は図3において、分配器25、配管15,16、廃液タンク21および3次遠心分離機3の代わりに蒸留器31を用いる。使用済みスラリを、遠心分離に付してそのスラリから使用可能な砥粒を主として含む1次分散媒を分離し、それをさらに遠心分離することにより排出される分散媒と廃液7とよりなる廃棄分散液を、蒸留して分散媒を回収することで、分散媒をより多く回収することができる。図7は、分散媒に砥粒を分散したスラリをMWSのワイヤ群にシリコンインゴットをウエハにスライスするために供給し、スライス後に少なくともシリコン切屑、砥粒、分散媒よりなる使用済みスラリを遠心分離及び蒸留で処理する際の遠心力対する分散媒の回収率を示している。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、分散媒の回収率が向上することで産業廃棄物が削減でき、その結果、ウエハの精度を損ねることなくウエハの製造コストを低減できる。更に、産業廃棄物が削減できるので、地球環境の面からも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスラリ再生方法に使用する装置の概略図である。
【図2】遠心力と固形物濃度の関係を示す図である。
【図3】本発明のスラリ再生方法に使用する装置の概略図である。
【図4】遠心力と固形物濃度の関係を示す図である。
【図5】本発明のスラリ再生方法に使用する装置の概略図である。
【図6】実施例4のスラリ再生方法での回収率を説明するための図である。
【図7】遠心力と分散媒回収率の関係を示す図である。
【図8】従来のスラリ再生方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 1次遠心分離機
2 2次遠心分離機
3 3次遠心分離機
4 使用済みスラリ回収タンク
5 使用済みのスラリ
6 回収分散媒
7 廃液
8 スラッジ
9、28 再生スラリ
10、11、12、13、14、15、16、22 配管
18 スラッジタンク
19 回収分散媒タンク
21 廃液タンク
23、29 再生スラリタンク
24a 新砥粒
24b 新分散媒
25 分配器
27 廃棄スラリ
30 新スラリ
31 蒸留装置
Claims (1)
- 砥粒とそれを分散する分散媒とからなるスラリの存在下でシリコンインゴットをスライスして生じたシリコン切屑を更に含む使用済みスラリを、砥粒を主として含む分散液とシリコン切屑を主として含む分散液に分離する工程と、シリコン切屑を主として含む分散液を、遠心分離した後に蒸留する方法または単に蒸留する方法で分散媒を回収する工程と、砥粒を主として含む分散液と回収した分散媒とを利用してスラリを再生する工程とを含み、
前記分散媒が水、水性の有機溶媒及びこれらの混合物から選択され、
前記蒸留が、前記シリコン切屑を主として含む分散液または前記シリコン切屑を主として含む分散液を遠心分離して得たシリコン切屑を含む回収液からシリコン切屑を含まない分散媒を回収する工程であることを特徴とするスラリ再生方法。
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