JP2007223007A - シリコン含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンインゴット加工装置から排出される排水のシリコン微粒子を長期間に亘って効果的に濾過できるようにして濾材の耐用期間を延長する。
【解決手段】シリコンインゴット加工装置1からのシリコン微粒子を含む排水2に酸5を添加し、その排水2を濾過装置14で濾過し、濾過した濾過水23にアルカリ剤31を添加し、その濾過水23をシリコンインゴット加工装置1に加工用水として供給するに際し、濾過水23の一部を系外へ排出する濾過水排出手段42と、濾過水貯槽25に置換水45を供給する給水手段46と、排水2の導電率を検出する導電率検出器47と、導電率検出値49が設定値50以下に保持されるよう濾過水排出手段42と給水手段46を制御して濾過水23の一部を置換水45で置換する制御器48とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコンインゴット加工装置から排出される排水に含まれるシリコン微粒子を効果的に分離して濾過装置の濾材の耐用期間を延長できるようにしたシリコン含有排水の処理方法及び装置に関する。
従来、太陽電池等に用いられるシリコンウェハーは、シリコン結晶製造装置によって製造した高純度多結晶或いは単結晶の塊状のシリコン結晶を、シリコンインゴット加工装置において、表面の皮むき、所要形状にするための切断、切削、研磨等を行ってシリコンインゴットを製造した後、このシリコンインゴットをシリコンウェハー製造装置に供給してワイヤソー等により所定の厚さにスライスすることで製造している。
上記において、塊状のシリコン結晶からシリコンインゴットを製造するシリコンインゴット加工装置では、通常多量の水を供給して冷却しつつ加工しており、従ってシリコンインゴット加工装置からはシリコン微粒子の切断屑が含有された多量の排水が発生する。従来、この排水に含まれるシリコン微粒子は分離しており、分離したシリコン微粒子はダストとして廃却したり或いは添加材料等として利用していた。
一方、排水からシリコン微粒子を分離した濾過水は所定の調整を行った後、前記シリコンインゴット加工装置の冷却水として再び利用することが行われている。
前記シリコンインゴット加工装置で生じる排水をシリコン微粒子と濾過水とに分離する場合、排水には非常に微細なシリコン微粒子が混在しているために効率良く分離することが非常に難しい。この種の排水からシリコン微粒子を分離する方法としては従来より沈降沈澱槽又は遠心分離機等が用いられている。しかし、沈降沈澱槽の場合には濃縮に非常に長期間を要するという問題があると共に沈降沈澱槽を設置するための広いスペースが必要になる問題がある。又、遠心分離機の場合にはシリコン微粒子が微細であるためにシリコン微粒子の回収率が低い(含有するシリコン微粒子の40%程度までしか分離できない)という問題があり、更に遠心分離機は装置が高価であると共に、高速回転駆動のための運転費用が嵩むといった問題がある。
一方、固液を効率良く分離する一般的な方法としては濾過膜或いは濾布による濾材(フィルタ)を用いる方法がある。しかし、濾材による分離方法は固体粒子による目詰まりが生じ易いという問題があり、このために、濾材による濾過の場合には、目詰まりによって濾過性能が低下してくると逆洗を行って濾材の濾過性能を回復させる操作を行うようにしている。更に、前記シリコンインゴット加工装置からの排水の場合には、排水中のシリコン粒子が微細なためにコロイドを形成し、このシリコンコロイドが濾材の目詰まりを加速させることになるため、逆洗を行っても濾材の濾過機能が回復しなくなって濾材の耐用期間(ライフ)が終了し、早い時期に濾材を交換する必要が生じる問題を有する。
このため、シリコンインゴットの製造工程より排出されるシリコン微粒子を含む排水を濾過膜で濾過し、当該微粒子を除去した濾過水をシリコンインゴットの加工用水として回収するにあたり、排水のpHを7.0以下、詳しくはpH4.0〜7.0が適当であり、好ましくはpH5.5〜6.8に保持し、これにより、シリコン微粒子がコロイドシリカに変化することを抑制して濾過膜の耐用期間を延長し、塩類濃度を増加させない良質の水を回収するようにしたものがある(例えば、特許文献1等参照)。
特開昭62−61691号公報
しかし、本発明者らがシリコンインゴット加工装置で発生する排水からシリコン微粒子を濾過膜或いは濾布による濾材を用いて分離する試験を実施したところ、コロイドシリカを生じさせないためには、排水のpHは5.5〜6.8ではなく、pH1〜3程度の強い酸性状態に調整する必要があることが判明した。このように排水のpHを1〜3の強い酸性状態に調整すると、水道水を用いてもコロイドシリカの生成が効果的に抑制され、よって濾過と逆洗を繰返すことにより前記濾過膜或いは濾布の耐用期間を延長できることを得た。
一方、前記したように排水をpH1〜3のような強い酸性状態に保持した状態では、シリコン微粒子を分離した後の濾過水を再びシリコンインゴットの加工用水に利用する際に、給水配管や弁並びにシリコンインゴット加工装置の機器等に錆が発生する問題がある。又、機器等が錆ると、排水中に錆が混入する問題が懸念される。特に近年では、排水から回収したシリコン微粒子を塊状のシリコン結晶を製造する際の製造用原料として再利用することが検討されており、このようにシリコン微粒子を原料として再利用する場合には前記錆の混入は避ける必要がある。
上記錆の発生の問題を解決するためには、シリコン微粒子を分離した濾過水を一旦タンク等に溜めてアルカリ剤を投入することによりpHを5〜7程度の中性に近い状態に調整することが考えられる。このように濾過水のpHを中性に近い状態に調整すると、前記配管や機器等が錆びる問題を抑制できるので、前記濾過水をシリコンインゴット加工装置の加工用水として再利用し、且つ回収したシリコン微粒子をシリコン結晶の製造用原料として再利用することができる。
しかし、前記したように濾過装置に導く排水にコロイドシリカが発生するのを防止するために、排水に酸を添加してpHを1〜3に調整する操作と、濾過装置で分離した濾過水をシリコンインゴット加工装置の加工用水として利用する際に機器が錆びるのを防止するために、濾過水にアルカリ剤を添加してpHを5〜7程度に調節する操作とを繰返して濾過を継続すると、濾過性能が徐々に低下し、濾材の逆洗を行っても濾過性能が回復せず、濾材の耐用期間(ライフ)が短縮されて濾材を早い時期に交換する必要が生じることが判明した。
本発明は、上記課題に着目してなしたもので、シリコンインゴット加工装置から排出される排水中のシリコン微粒子を長期間に亘って高効率で分離し、濾材の耐用期間を延長できるようにしたシリコン含有排水の処理方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、シリコンインゴット加工装置から排出されるシリコン微粒子を含む排水を濾過装置で濾過し、シリコン微粒子を除去した濾過水を前記シリコンインゴット加工装置に送って再利用するようにしているシリコン含有排水の処理方法であって、前記排水には酸を添加してpHを1〜3に調整した後濾過装置に供給して濾過し、濾過によりシリコン微粒子が除去された濾過水にはアルカリ剤を添加してpHを5〜7に調整した後前記シリコンインゴット加工装置に供給するようにし、更に、前記排水の導電率を検出して該導電率検出値が設定値以下に保持されるよう前記濾過水の一部を置換水で置換することを特徴とするシリコン含有排水の処理方法、に係るものである。
上記シリコン含有排水の処理方法において、前記濾過水の5〜50%を置換水で置換することは好ましい。
又、本発明は、シリコンインゴット加工装置から排出されるシリコン微粒子を含む排水を貯留し且つ排水に酸を添加する酸添加手段を備えた排水貯槽と、該排水貯槽からの排水を濾過する濾過装置と、該濾過装置で濾過した濾過水を貯留し且つ濾過水にアルカリ剤を添加するアルカリ添加手段を備えた濾過水貯槽と、該濾過水貯槽の濾過水を加工用水として前記シリコンインゴット加工装置に供給する循環給水系路とを備えたシリコン含有排水の処理装置であって、前記濾過水の一部を系外に排出する濾過水排出手段と、前記濾過水貯槽に置換水を供給する給水手段と、前記排水貯槽の排水の導電率を検出する導電率検出器と、該導電率検出器による導電率検出値が設定値以下に保持されるよう前記濾過水排出手段と給水手段を制御して濾過水の一部を置換水で置換する制御器と、を備えたことを特徴とするシリコン含有排水の処理装置、に係るものである。
上記シリコン含有排水の処理装置において、前記濾過装置が濾布式濾過機であることは好ましい。
本発明のシリコン含有排水の処理方法及び装置によれば、シリコンインゴット加工装置から濾過装置に導かれる排水の導電率を検出し、導電率検出値を塩基濃度の指標として、導電率検出値が所定の設定値に保持されるように、濾過装置出口の濾過水の所定量を濾過水排出手段により系外に排出する一方、系外に排出する流量に相当する置換水を濾過水貯槽に供給して濾過装置に導かれる排水中の塩基濃度の上昇を抑制するようにしたので、排水中にコロイドシリカが発生して濾過性能が低下するのを防止するために排水に酸を添加し、又、酸性の濾過水を使用する際に機器類が錆る問題を防止するために濾過水にアルカリ剤を添加する操作を繰り返しても、排水中の塩基濃度の上昇が抑制され、よって、濾材の濾過性能を維持して濾材の耐用期間を大幅に延長できるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例としてのシリコン含有排水の処理方法及び装置の全体概要構成図であり、図1中、1はシリコンインゴット加工装置であり、該シリコンインゴット加工装置1から排出される微細なシリコン微粒子を含有した排水2は、ポンプ3により排水貯槽4に送られて貯留される。
該排水貯槽4には排水2に塩酸等の酸5を添加する酸添加手段6を設ける。酸添加手段6は、酸供給源7から前記排水貯槽4に供給する酸5の流量を調節するようにした流量調節弁8と、前記排水貯槽4の排水のpHを検出するpH検出計9と、該pH検出計9からのpH検出値がpH1〜3のpH設定値10になるように前記流量調節弁8の開度を調節するpH調節器11とから構成されている。12は前記排水貯槽4内の排水2の攪拌を行う攪拌機である。
前記排水貯槽4の排水2は、ポンプ13により濾過装置14に供給して濾過を行うようにしている。図1では濾過装置14に濾布式濾過機14aを用いた場合を示しており、濾布式濾過機14aは、気密に形成されて前記排水2を導入する容器15を有しており、該容器15の上部には複数の濾過水出口管16が水平方向に貫通して設けてあり、更に該濾過水出口管16の夫々には容器15内下方に延びる複数の濾過部17が接続してある。この濾過部17は、図2に示す如く、前記濾過水出口管16に上端が連結され下端が開口した内管18と、該内管18の外周と下端とを間隔19を隔てて包囲した状態で内管18に固定された外管20を備えている。この外管20は小口21或いはスリット等を備えるか又は多孔質材料で形成することにより内外を液が容易に移動できるようになっている。更に、前記外管20の外部には、外管20の外周と底部を包囲するようにした濾布22を備えている。
上記濾布式濾過機14aによれば、容器15内部に排水2を供給すると、濾過水が濾布22を通過する際に濾布22の外面(濾過面)にケーキを形成するようにして濾過(ケーク濾過)が行われ、濾過水23は内管18と外管20との間隔19を下降して内管18の下端部から内管18内に流入し、前記濾過水出口管16から濾過水排出流路24に流出して濾過水貯槽25に導かれる。前記濾布式濾過機14aには、外部に設けた圧縮空気源26からの圧縮空気27を弁28を介して容器15内に供給するようにした空気供給手段29が設けてあり、更に、前記容器15の下端部分にはドレン弁30が設けてある。
又、前記濾過水出口管16の出口位置には、弁51,52の作動により濾過水出口管16側に向けて逆洗水54を供給する状態と、弁51,53の作動により濾過水出口管16側に向けてケーキ脱落用の圧縮空気55を供給する状態とに切り換えられるようにしている。この時、ケーキ脱落用の圧縮空気55には、前記空気供給手段29による圧縮空気27を利用するようにしても良い。図1中、56は濾布式濾過機14aで分離したシリコン微粒子からなるケーキKを容器15の下端に設けた開閉口57から取り出して受けるケーキ受け容器である。
前記濾過水貯槽25には濾過水23にアルカリ剤31を添加して濾過水23のpHを中性に調整するためのアルカリ剤添加手段32を設けている。該アルカリ剤添加手段32は、苛性ソーダ等のアルカリ剤31を供給するアルカリ剤供給源33と、該アルカリ剤供給源33から前記濾過水貯槽25に供給するアルカリ剤31の流量を調節する流量調節弁34と、前記濾過水貯槽25の濾過水23のpHを検出するpH検出計35と、該pH検出計35からのpH検出値がpH5〜7のpH設定値36になるように前記流量調節弁34の開度を調節するpH調節器37とから構成されている。38は前記濾過水貯槽25の濾過水23の攪拌を行う攪拌機である。
前記濾過水貯槽25によってpHが5〜7の中性に調整された濾過水23は、ポンプ58により循環給水系路59を介して前記シリコンインゴット加工装置1の加工用水として循環供給するようにしている。
上記した構成において、排水貯槽4の排水2に酸5を添加し、又、濾過水貯槽25の濾過水23にアルカリ剤31を添加する操作を繰り返して濾過を行うと、濾過装置14の濾布22の濾過性能が経時的に低下し耐用期間が大幅に短縮されてしまう問題が生じた。
本発明者らは、上記濾布22の濾過性能が低下する原因について検討した結果、酸5の添加とアルカリ剤31の添加によって排水2中の塩基濃度が上昇することが影響していると考え、以下のような構成を備えた。
前記濾過装置14(濾布式濾過機14a)から濾過水貯槽25へ濾過水23を導く濾過水排出流路24に濾過水排出手段42を設ける。該濾過水排出手段42は、前記濾過水排出流路24から分岐した排水流路39と、該排水流路39を介して前記濾過水23の一部を排出容器41等に排出するための排出流量調節弁40と、前記濾過水排出流路24における排水流路39の分岐位置よりも下流位置に配置した絞り弁24aとから構成している。尚、39aは、排水流路39により排出容器41等に排出される濾過水23の流量を計測する流量計である。
又、前記濾過水貯槽25には、給水源43からの純水或いは一般水道水を給水調節弁44により置換水45として供給するようにした給水手段46を設けている。図1中、45aは、濾過水貯槽25に供給される置換水45の流量を計測するようにした流量計である。尚、給水源43からの置換水45は、前記濾過水出口管16に導く逆洗水54として用いるようにしても良い。
更に、前記排水貯槽4には、該排水貯槽4内の排水2の導電率を検出する導電率検出器47を設けており、該導電率検出器47による導電率検出値49は制御器48に入力しており、更に該制御器48には設定値50を入力している。又、制御器48には前記流量計39a,45aからの流量検出値(図示せず)が入力されている。制御器48は、前記導電率検出器47で検出した導電率検出値49が所定の設定値50以下に保持されるように、前記濾過水排出手段42における排出流量調節弁40と絞り弁24aを調節して排水流路39から排出容器41等に排出する濾過水23の排出流量を調節する一方、その濾過水23の排出流量に相当する置換水45を濾過水貯槽25に供給するように給水手段46の給水調節弁44の開度を調節しており、これによって濾過水貯槽25に供給される濾過水23の一部が置換水45によって置換されるようになっている。
尚、図1の例では排水貯槽4内の排水2の導電率を導電率検出器47で検出する場合について説明したが、シリコンインゴット加工装置1と濾過装置14との間の任意の場所における排水2の導電率を検出しても良く、又は、濾過装置14出口或いはシリコンインゴット加工装置1入口の濾過水23の導電率を検出するようにしても良い。
次に、上記図示例の作用を説明する。
図1のシリコンインゴット加工装置1からのシリコン粒子を含む排水2は、ポンプ3により排水貯槽4に送給されて貯留される。
排水貯槽4に供給された排水2には、酸添加手段6の酸供給源7からの塩酸等の酸5が流量調節弁8によって供給され、この時、pH検出計9で検出しているpH検出値がpH1〜3の範囲の所定のpH設定値10(例えばpH2)になるように流量調節弁8の開度が調節される。これにより排水貯槽4内の排水は常にpH1〜3の所定の高い酸性状態に保持される。
pHが1〜3に調整された排水2は、ポンプ13により濾布式濾過機14aの容器15の内部に供給されて濾過される。容器15内部に供給された排水2は、図2の濾過部17の濾布22を濾過水23が通過する際に濾布22の外面(濾過面)にケーキが形成されることによって濾過(ケーク濾過)が行われ、濾過水23は内管18と外管20との間隔19を下降して下端部から内管18内に流入し、更に濾過水出口管16から濾過水排出流路24に流出して濾過水貯槽25に貯留される。前記濾過装置14(濾布式濾過機14a)に供給される排水2は、pHが1〜3に調整されているため、排水2中に含有されるシリコン微粒子がコロイドシリカに変化することが防止され、従って濾布22は良好な濾過性能を保持して濾過を行い、濾布22でシリコン微粒子が分離された清浄な濾過水23は濾過水貯槽25に供給されて貯留される。
前記濾過水貯槽25に貯留された濾過水23には、アルカリ剤添加手段32によるアルカリ剤供給源33からの苛性ソーダ等のアルカリ剤31が流量調節弁34により供給され、この時、pH検出計35で検出しているpH検出値がpH5〜7の範囲の所定のpH設定値36(例えばpH6)になるように流量調節弁34の開度が調節される。これにより濾過水貯槽25内の濾過水23は常にpH5〜7の所定の中性に保持される。
このように中性に保持された濾過水貯槽25内の濾過水23は、ポンプ58の作動により循環給水系路59を介し前記シリコンインゴット加工装置1に加工用水として供給される。この時、前記シリコンインゴット加工装置1に供給される濾過水23はpH5〜7の中性又は中性に近い状態に保持されているので、循環給水系路59び弁並びにシリコンインゴット加工装置1の各種機器が濾過水23によって短期間で錆るといった問題の発生を防止することができる。
前記排水貯槽4の排水2は所定量を濾布式濾過機14aに供給して濾過を行い、濾布22の濾過面に所定のシリコン微粒子によるケーキKが形成されると、濾布式濾過機14aへの排水2の供給を停止する。次に、圧縮空気源26からの圧縮空気27を容器15内に供給して前記ケーキKの脱水を行う。容器15内に圧縮空気27を供給すると、濾布式濾過機14a内の排水2は圧縮空気の圧力により濾布22で濾過され、濾過水23は間隔19を通り内管18の下端から内管18内部に流入し、濾過水出口管16から濾過水排出流路24に排出される。一方、容器15の底部に溜った少量の排水2はドレン弁30を開けることにより外部に排出する。これにより濾布22上のケーキKは脱水される。
次に、弁51,52を閉塞して弁53を開けることによりケーキ脱落用の圧縮空気55を前記濾過水出口管16に供給すると、前記濾布22上に形成されていたケーキは濾布22上から脱落するので、容器15下端の開閉口57を開けることによりケーキKをケーキ受け容器56に取り出すことができる。続いて、前記弁51,53を閉塞して弁52を開けることにより逆洗水54を前記濾過水出口管16に供給すると、前記濾布22を逆洗して濾過性能を回復することができる。これにより1バッチの濾過作業が終了する。通常の濾過作業では、1日に数バッチの濾過を行う。
この時、特許文献1の如く高分子膜、セラミック膜等の高性能の濾過膜を備えた膜濾過式濾過機による濾過では目詰まりが著しく、そのために逆洗しながらの濾過となることにより、膜濾過式濾過機から取り出されるシリコン微粒子はスラリー状となることが避けられないが、前記した濾布式濾過機14aからは脱水されたシリコン微粒子のケーキKを取り出すことができる。
一方、前記したように酸添加手段6により排水2に酸5を供給する操作と、アルカリ剤添加手段32により濾過水23にアルカリ剤31を供給する操作を繰り返して濾過作業を行うと、濾過装置14の濾布22の濾過性能が経時的に低下し、耐用期間が短縮する問題が生じた。
本発明者らは、濾布22の濾過性能が低下した原因は酸5の添加とアルカリ剤31の添加によって排水2中の塩基濃度が上昇したことが起因していると考え、排水2の電導率と、濾過速度(濾過初速)を検出する試験を実施し、その結果を下記表1及び図3、図4に示した。この試験では1日3バッチの濾過作業を、32日間実施した際の排水貯槽4の排水2の導電率と、濾過装置14出口の濾過水23の流量を濾過速度として検出した。
[表1]
経過日数(日) 濾過速度m3/HV 導電率umS/cm
1 22 540
2 22 600
3 21 630
4 20 690
5 20 720
6 19 770
7 19 850
8 18 900
9 18 930
10 17 990
11 17 1050
12 16 1290
13 16 1350
14 15 1440
15 14 1550
16 14 1620
17 13 1870
18 13 1980
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
19 13 2050
20 12 2120
21 12 2370
22 11 2550
23 11 2860
24 10 2980
25 10 3300
26 9 3400
27 8 3800
28 7 3990
29 7 4230
30 6 4570
31 6 4730
32 5 4920
図3によると、導電率は経時的にしかも加速度的に上昇する傾向を示した。又、図4によると、濾過速度は濾過日数に略比例して低下する傾向を示した。
そこで、目標とする濾過速度が13m3/Hr(時間)を維持するためには導電率を2000μms/cm以下に保持することが必要であることが得られた。尚、濾過速度は7m3/時間(Hr)以上であれば実用上利用することができるので、導電率は4000μms/cm以下、好ましくは2000μms/cm以下に保持することとした。
そして、前記導電率検出器47で検出した導電率検出値49が図3に破線で示す如く設定値50(200μms/cm)以下に保持されように、前記濾過水排出手段42における排出流量調節弁40と絞り弁24aを調節して排水流路39から排出容器41等に排出する濾過水23の流量を調節する一方、排水流路39からの排出流量に相当した置換水45が濾過水貯槽25に供給されるように給水手段46の給水調節弁44の開度を調節した。尚、前記濾過水23はその5〜50%を置換水45によって置換することができる。
上記したように、濾過水貯槽25に供給される濾過水23の一部を置換水45で置換した結果、図4に破線で示す如く濾過速度は13m3/Hrから殆ど低下することなく高い濾過性能を維持することが判明した。
図3に破線で示したように、濾過水23の一部を置換水45で置換して導電率を設定値に維持したことによって、図4に破線で示したように濾過速度の低下が抑制されたことから、濾過水23の一部を置換水45で置換することにより塩基濃度の上昇が抑制され、これにより濾布22にケイ酸膜が形成されるのが防止されたことによって、濾布22の濾過速度が低下する問題が抑制されたものと推測される。
従って、排水2中にコロイドシリカが発生して濾過性能が低下するのを防止するために排水2に酸5を添加し、又、酸性の濾過水23を使用する際に機器類が錆る問題を防止するために濾過水23にアルカリ剤31を添加する操作を繰り返しても、濾過水23の一部を置換水45で置換することで排水2の導電率(塩基濃度)の上昇を抑制することができるので、濾過装置14の濾布22の濾過性能を良好に維持して耐用期間を大幅に延長することができる。
尚、上記形態においては、濾過装置に濾布式濾過機を用いた場合について説明したが、従来の膜濾過式濾過機を用いた場合にも適用できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例としてのシリコン含有排水の処理方法及び装置の全体概要構成図である。 図1の濾布式濾過機における濾過部の断面図である。 本発明にて実施した排水の導電率の試験結果を示すグラフである。 本発明にて実施した濾過速度の試験結果を示すグラフである。
符号の説明
1 シリコンインゴット加工装置
2 排水
4 排水貯槽
5 酸
6 酸添加手段
14 濾過装置
14a 濾布式濾過機
23 濾過水
25 濾過水貯槽
31 アルカリ剤
32 アルカリ剤添加手段
42 濾過水排出手段
46 給水手段
47 導電率検出器
48 制御器
49 導電率検出値
50 設定値
59 循環給水系路

Claims (4)

  1. シリコンインゴット加工装置から排出されるシリコン微粒子を含む排水を濾過装置で濾過し、シリコン微粒子を除去した濾過水を前記シリコンインゴット加工装置に送って再利用するようにしているシリコン含有排水の処理方法であって、前記排水には酸を添加してpHを1〜3に調整した後濾過装置に供給して濾過し、濾過によりシリコン微粒子が除去された濾過水にはアルカリ剤を添加してpHを5〜7に調整した後前記シリコンインゴット加工装置に供給するようにし、更に、前記排水の導電率を検出して該導電率検出値が設定値以下に保持されるよう前記濾過水の一部を置換水で置換することを特徴とするシリコン含有排水の処理方法。
  2. 前記濾過水の5〜50%を置換水で置換することを特徴とする請求項1に記載のシリコン含有排水の処理方法。
  3. シリコンインゴット加工装置から排出されるシリコン微粒子を含む排水を貯留し且つ排水に酸を添加する酸添加手段を備えた排水貯槽と、該排水貯槽からの排水を濾過する濾過装置と、該濾過装置で濾過した濾過水を貯留し且つ濾過水にアルカリ剤を添加するアルカリ添加手段を備えた濾過水貯槽と、該濾過水貯槽の濾過水を加工用水として前記シリコンインゴット加工装置に供給する循環給水系路とを備えたシリコン含有排水の処理装置であって、前記濾過水の一部を系外に排出する濾過水排出手段と、前記濾過水貯槽に置換水を供給する給水手段と、前記排水貯槽の排水の導電率を検出する導電率検出器と、該導電率検出器による導電率検出値が設定値以下に保持されるよう前記濾過水排出手段と給水手段を制御して濾過水の一部を置換水で置換する制御器と、を備えたことを特徴とするシリコン含有排水の処理装置。
  4. 前記濾過装置が濾布式濾過機であることを特徴とする請求項3に記載のシリコン含有排水の処理装置。
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