JP5261090B2 - シリコン含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンインゴットの加工により排出される排水に含まれるシリコン微粒子を除去回収し、シリコン微粒子を除去した排水を再利用する、シリコン含有排水の処理方法及び装置に関するものである。
従来から、半導体や太陽電池等に用いられるシリコンウェーハは、シリコン多結晶又は単結晶の塊状のシリコンインゴットから所要形状にするために切断、切削、研磨等を行って、スライス加工することで製造している。
上記シリコンインゴットの加工において、シリコンインゴットを切断、切削、研磨等をする際、設備の温度上昇防止、潤滑性向上、切削屑の除去等が考慮され、水等の流体が多量に供給されている。従って、シリコンインゴット加工装置からは、シリコン微粒子の切断屑を含有する多量の排水が発生する。従来、この排水に含まれるシリコン微粒子は除濁処理された後、ダストとして廃却等されている。
一方、排水からシリコン微粒子を分離したろ過水は所定の調整を行った後、前記シリコンインゴット加工装置の冷却水などの雑用水用途に再び利用することが行われている。
シリコンインゴット加工装置の排水からシリコン微粒子を除去する方法として、ろ過膜又はろ布によるろ材(フィルタ)を用いる方法がある。しかし、ろ材による分離方法は固体粒子による目詰まりが生じやすいという問題があり、このために、ろ材によるろ過の場合には、目詰まりによってろ過性能が低下してくると逆洗を行ってろ材のろ過性能を回復させる操作を行うようにしている。
上記シリコンインゴット加工装置からの排水の場合には、排水中のシリコン微粒子が微細なために表面積が非常に広く、しかもその微粒子の表面が活性化した状態であるため、シリコン微粒子が水と反応して溶解し、珪酸イオンとなる。さらに珪酸イオンの一部がゲル状またはコロイド状シリカに成り、ろ材の目詰まりを加速させる問題がある。
このため、シリコンインゴット加工工程より排出されるシリコン微粒子を含む排水をろ過膜でろ過し、当該微粒子を除去したろ過水をシリコンインゴットの加工用水として回収するにあたり、排水のpHを酸性側に保持し、これにより、シリコン微粒子がゲル状またはコロイド状シリカに化学変化することを抑制してろ過膜の耐用期間を延長するようにしたものがある(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開昭62−61691号公報 特開2001−38153号公報 特開2007−223007号公報
しかしながら、シリコン微粒子と水との反応抑制のために、pH調整を行うと攪拌機、pH測定装置、中和薬剤注入装置およびこれらを制御する制御機器等が必要となる。また、pH調整用に添加した薬剤自身が不純物となり、回収再利用するうえで水質の悪化をまねく。したがって、pHの調整は、装置構成が複雑になるだけでなく、処理水の水質にも悪影響を及ぼす要因となっていた。
また、上記ろ過装置に使用される一般的な処理方式として、該排水を膜表面に平行な方向に流しながら、その一部を透過液として膜面とほぼ直角に取り出す循環ろ過(クロスフローろ過)方式と該排水を貯留槽に貯め、浸漬したろ過装置を介してポンプで吸引する浸漬吸引ろ過方式があるが、いずれの方式においても、該排水を貯槽内に多量に滞留させた状態で、槽内の排水全部を徐々に濃縮していくものであり、該排水が発生してからろ過処理されるまでの滞留時間が長くなるため、シリコン微粒子と水との接触時間が長くなり、シリコンと水との化学反応が進行し、ろ過処理水中の珪酸イオンが増加して汚染され再利用が困難な水質になる場合があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、シリコンインゴット加工による排水からシリコン微粒子を迅速かつ効率的に除去し、シリコンインゴット加工の供給水に再利用可能な汚染度の少ないろ過水を得て、さらに、ろ過における濃縮水側からはシリコンとして再利用可能なシリコンスラッジを効率良く回収することができる処理方法を提供しようとするものである。
すなわち、本発明のシリコン含有排水の処理方法は、シリコンインゴットの加工により排出されるシリコン微粒子を含む排水を、中空糸型のろ過手段でろ過し、ろ過水と濃縮液に分離し、該ろ過により得られた濃縮液を濃縮水槽に収容するろ過工程と、濃縮水槽に収容された濃縮水を、縦型の遠心分離手段によりシリコン微粒子と脱離水とに分離する第1の遠心分離工程と、脱離水を濃縮水槽に循環させ、濃縮液との混合液としシリコン粒子を造粒させるシリコン粒子造粒工程と、混合液を、さらに遠心分離手段によりシリコン微粒子と脱離水とに分離する第2の遠心分離工程と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明のシリコン含有排水の処理装置は、シリコンインゴット加工により排出されるシリコン微粒子を含む排水をろ過する中空糸型のろ過手段と、ろ過手段の濃縮水を収容する濃縮水槽と、濃縮水をシリコン微粒子と脱離水とに分離する遠心分離手段と、遠心分離手段から排出される脱離水を濃縮水槽に循環させる循環手段と、を有することを特徴とするものである。
本発明により、シリコンインゴット加工排水を滞留時間が短い状態で効率よく処理することができ、シリコンの水への溶解が進行する前にろ過水を回収することができるため、高純度の水回収とシリコン微粒子の回収の両方を実現することができる。
上記のように、本発明のシリコン排水の処理方法及び処理装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態によるシリコン排水の処理方法に用いる処理装置の概略構成を示した図である。
このシリコン排水処理装置1は、シリコン含有排水を原水として収容する原水槽2と、原水をろ過する中空糸型のろ過手段3と、ろ過手段3の濃縮水を収容する濃縮水槽4と、濃縮水槽4に収容された濃縮水を遠心分離する遠心分離手段5と、遠心分離手段5で得られた脱離水を濃縮水槽4に循環させる循環手段6と、から構成されるものである。
本発明のシリコン排水の処理方法では、まず、シリコンインゴットの加工により排出されるシリコン微粒子を含む排水が、原水槽2に収容される。ここで、シリコンインゴットの加工は、半導体の製造等の際に、シリコンインゴットを切断、切削、研磨等をすることにより行われており、その際、設備の温度上昇防止、潤滑性向上、切削屑の除去等のために、水等の流体が多量に供給され、ここで生じたシリコンの微粒子を多量に含む排水が生じ、これを原水とするものである。
なお、原水槽2としては、シリコン微粒子を含有する排水を安定して収容することができれば、その材質、形状等は特に限定されるものではない。
次に、原水槽2に収容されたシリコン微粒子を含有する排水を、中空糸型のろ過手段3に供給し、該排水からシリコン微粒子やシリカ成分を除去したろ過水を得るろ過工程を行う。
このろ過工程においては、ろ過処理の方式が、該排水を膜の外表面側から供給し、供給した該排水の全量をろ過し、ろ過水を内表面側から取り出す外圧全ろ過(デッドエンドろ過)で、10分から15分毎に逆洗浄を行って目詰まりしたシリコン粒子を洗浄水とともに、濃縮水として排出する方式とすることが有効である。
このろ過工程におけるろ過処理の方式として、外圧全ろ過方式を採用することにより、平膜ろ過装置などの吸引方式に比べてろ過水量を大きくすることができるので、シリコンインゴット加工における排水発生から、シリコン微粒子を除いたろ過水を得るまでの時間を短くすることができ、シリコン微粒子と水との接触時間を短縮でき、シリコンの溶解が過剰に進行する前に良好な水質のろ過水を回収することができる。
また、ろ過工程として加圧しながらろ過する加圧方式であることも、ろ過水量を大きくとることができ、同様の理由により、シリコンの溶解が過剰に進行する前に良好な水質のろ過水を回収することができる点で好ましい。
ここで、従来のろ過方法の1つである浸漬型の平膜方式は、供給される排水のシリコン粒子濃度は低濃度(900mg/L程度まで)しか対応が出来なかったが、中空糸膜を使用する本方式では、1500〜2000mg/Lと高濃度にシリコン微粒子を含有する排水の処理にも対応が可能である。
なお、ここで用いる中空糸型のろ過手段3は、その用いる中空糸膜の分画粒子径が1ミクロン以下の膜を使用するのが好ましく、分画粒子径が0.1ミクロン以下の膜を使用するとさらに好ましい。ここでいう分画粒子径とは、コロイダルシリカ、エマルジョン、ラテックスなど粒子径が既知の基準物質を膜でろ過した際、その90%が排除される基準物質の粒子径をいう。孔径は均一であることが好ましい。なお、ここでいう粒子径とは、レーザー反射型測定機などにより測定した際の平均粒子径である。
また、このろ過手段に使用される膜の素材としては、例えば、ポリビニルアルコールで親水化されたポリスルホン系樹脂、親水性高分子が添加されたポリスルホン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、親水化処理されたポリエチレン系樹脂ポリオレフィン系、ポリスルホン系、ポリエーテルスルホン系、エチレン−ビニルアルコール共重合体系、ポリアクリロニトリル系、酢酸セルロース系、ポリフッ化ビニリデン系、ポリパーフルオロエチレン系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリエステル系、ポリアミド系などの膜を挙げることができる。また、セラミックス系などの無機系の素材で構成された膜を使用してもよい。これらの膜を膜モジュールに組み立て、ポンプなどの付属機器とともに膜ろ過手段を構成する。
そして、このろ過工程において、該排水が発生してからろ過処理されるまでの滞留時間が長くなると、シリコンと水との反応が進行してろ過処理水中の珪酸イオンが増加し、回収再利用するための水質低下を招くため、該排水がシリコン加工工程から発生後24時間以内にろ過処理を行うことが好ましい。また、シリコンが高濃度に溶解すると、逆浸透膜による回収時にシリカスケールによる膜の目詰まりや水回収率の低下の要因ともなることがあるため、その点からも上記時間内の処理が好ましいものである。
このろ過工程により得られたろ過水は、そのままシリコン加工工程に再利用することができる。これは、中空糸型のろ過手段3が、その孔径が他のろ過手段よりも小さいのが一般的であり、得られるろ過水の水質も良好であるためである。もちろん、そのろ過水の一部又は全部をイオン交換処理又は逆浸透膜処理することにより、より純度の高い処理水とすることもでき、この場合には、シリコンインゴット加工における水に再利用するだけでなく、純水レベルの水質のものとして再利用することができる。
本実施形態のように、中空糸膜を用いて膜ろ過したろ過水は、pH調整などによる余計な不純物を含まない上に、シリコンの溶解も低濃度に抑制されているため、そのままの状態でシリコンインゴット加工用水として再利用するか、又は必要に応じてろ過水の一部又は全部をイオン交換処理や逆浸透膜処理等の後処理をしてシリコンインゴット加工用水として回収することができる。
一方、このろ過工程で生じたシリコン微粒子を含む濃縮液については、これを濃縮水槽4へ送り、貯留する。この濃縮水槽4は、濃縮水を安定に収容することができれば、その材質、形状等は特に限定されるものではない。
そして、この濃縮水槽4に貯留された濃縮水は、遠心分離手段5に送液され、遠心分離処理されることで第1の遠心分離工程が行われる。
ここで、遠心分離処理により、濃縮水は、シリコン微粒子からなる固形分と脱離水からなる水分とに分離され、それぞれ分離回収される。ここで行われる第1の遠心分離工程は、固形分と水分とを分離する通常の遠心分離処理であり、特に特別の条件で行うものではない。
したがって、用いる遠心分離手段5は、公知のものを採用するもので、回分式・連続式のいずれの方法による装置も使用できる。遠心分離の遠心力は大きい方がシリコン微粒子を効率よく回収でき、そのときかかる力が1000G以上であることが好ましい。
ここで、当然のことながら、遠心分離手段5においては、原水槽へ流入するシリコン微粒子量以上の固形分が分離できる能力のものを選定する。分離した固形分は、シリコンインゴット等のシリコンとして再利用することができる。
なお、ここで用いられる濃縮水は、シリコン粒子が10000mg/L程度まで高濃度に濃縮されているので、遠心分離手段5を用いることにより、効率良く含水率の低いシリコンスラッジを容易に得ることができる。このとき遠心分離手段5としては、デカンタ式よりも縦型バッチ式の方が、より含水率の低いシリコン微粒子を高い回収率で得ることができる。濃縮水中の微細なシリコン粒子は沈降速度が遅いため、デカンタ方式ではその固液分離が不十分になり、シリコンスラッジの回収率が低下するとともに、含水率を下げることが困難になる。また、縦型バッチ式は、装置構成が簡易ながら、効率の良い遠心力を得ることができ、日常的な維持管理も容易である。これにより、従来方法のフィルタープレス型脱水機を使用した場合のシリコンスラッジによるろ布の詰り(脱水不良)の問題が大きく解決され、かつ、高分子凝集剤を添加する必要もなく、分離処理を行うことができるので、高純度のシリコンスラッジを得ることが出来る。
なお、回収するシリコン微粒子は、その水分量によって性状が変わるため、あまり乾燥させすぎて水分量が少ないと微粒子が空中に飛散してしまったり、水分量が多すぎると遠心分離手段5からの回収操作に手間取ったりするため、そのシリコン固形分における含水率が30〜40%であることが好ましい。
そして、脱離水の方は、これをポンプ等の循環手段6により濃縮水槽4に戻して循環させ、新たな濃縮水との混合液とする。この脱離水には、わずかながらシリコン微粒子が含まれ、その微粒子の大きさは濃縮水に含まれるものよりも小さいため、これを濃縮水と混合することにより、濃縮水に含まれていた大きなシリコン微粒子の表面に、脱離水に含まれていた小さいシリコン微粒子が付着して、シリコン粒子が造粒されるようになり、この一連の操作によりシリコン粒子造粒工程が行われる。
そして、このシリコン粒子造粒工程により、ある程度の大きさのシリコン粒子が得られたら、再度、混合液を遠心分離手段5に送液して、第2の遠心分離工程を行う。このとき、第2の遠心分離工程は、第1の遠心分離工程と同一の操作により行われるものである。この第2の遠心分離工程により得られる脱離水は、同様に濃縮水槽4に循環させてシリコン粒子造粒工程を行い、再度遠心分離工程を行うように、これらの工程を繰り返し行うようにしても良い。
また、濃縮水槽4では、ろ過工程により得られた濃縮液と、遠心分離工程により得られた脱離水とを混合して混合液とされるが、濃縮水槽で増液した分を原水槽2へ戻すこともでき、これにより、ろ過工程でさらにろ過水として水を回収でき、また濃縮液として遠心分離工程をも経るため、シリコン微粒子の回収操作も行われる。したがって、このように循環させることで、シリコン加工による排水から、再利用可能な水とシリコンをさらに効率的に回収することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
原水は固形分約1500mg/Lのシリコンインゴット製造排水を用い、350L/hで原水槽からろ過膜装置に供給した。膜ろ過は外圧全ろ過方式とし、ろ過膜としてはポリスルホン製で外径1mm、内径0.6mm、孔径0.02μmの中空糸膜で、膜面積が7mのモジュールを用いた。
ろ過液は固形分2mg/L以下の透明なものが得られた。膜の物理洗浄は12分に1回、膜内面に空気で圧力をかけながら、膜外面を曝気により洗浄し、この濃縮液(固形分約10000mg/L)を濃縮水槽に排出した。濃縮水槽の液を420L/hで遠心力1700Gの遠心分離機(ジー・フォース ジャパン株式会社製、商品名:MG−200型)に送り、遠心分離後の脱離水は濃縮水槽へ戻し混合液とし、これを再度遠心分離処理を行い、これを繰り返した。遠心分離により含水率30%のシリコンスラッジが1時間あたり約750g回収できた。濃縮水槽の液は約120L/hで送液し、増液分は原水槽に返送して、膜ろ過処理を再度行った。
この運転を1ヶ月間連続運転し、約350L/hの定量ろ過を行なったが、膜の1次側と2次側の差圧は約20kPaと安定していた。また、ろ過水を強酸性カチオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、商品名:デュオライトC20)と強塩基性アニオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、商品名:デュオライトA109D)をそれぞれ再生型にした後、混合してカラムに充填し、ろ過水を線速度LV=30で通水したところ、≦10μS/cmの処理水が安定的に得られ、その処理水を再利用することができた。
(試験例)
実施例1と同様の条件で処理を行い、濃縮水を3.4m/h(このときのシリコン粒子濃度 10000mg/L)を、それぞれ遠心分離した後に、濃縮水槽に循環させた例と循環させずに廃棄したときの、水回収率、スラッジ回収率について、本処理方式を基準として比較し、その結果を表1に示した。
Figure 0005261090
運転開始から2〜3時間経過した後の脱離水のシリコン粒子濃度を測定したところ、遠心分離をしたときの脱離水には、循環した場合でもまだ3700mg/L相当のシリコン粒子が残留していた。脱離水の循環を行わない場合は、7200mg/Lとさらに高濃度にシリコン粒子が含まれ、脱離水自体の排出及び放流処理(廃棄処理)するために脱離水の凝集沈殿処理や、それにより生じたシリコンの沈澱スラッジの処分方法やそれに関わる機器類を設置する必要が新たに生じることとなり、設備負担が重く、しかも廃棄処理量も多いため、その処理負担も重くなってしまう。
本願発明によれば、循環処理を行うことで、シリコンも脱離水もそれぞれ再利用可能な程度まで分離できるため、資源の有効活用ができるだけでなく、廃棄処理量が少ないため、その設備負担、処理負担が有効に軽減することができる。
本発明の一実施形態であるシリコン含有排水の処理装置の概略構成を示した図である。
符号の説明
1…シリコン含有排水の処理装置、2…原水槽、3…中空糸型のろ過手段、4…濃縮水槽、5…遠心分離手段、6…循環手段

Claims (9)

  1. シリコンインゴットの加工により排出されるシリコン微粒子を含む排水を、中空糸型のろ過手段でろ過し、ろ過水と濃縮液に分離し、該ろ過により得られた濃縮液を濃縮水槽に収容するろ過工程と、
    前記濃縮水槽に収容された濃縮水を、縦型の遠心分離手段によりシリコン微粒子と脱離水とに分離する第1の遠心分離工程と、
    前記脱離水を前記濃縮水槽に循環させ、前記濃縮液との混合液としシリコン粒子を造粒させるシリコン粒子造粒工程と、
    前記混合液を、さらに前記遠心分離手段によりシリコン微粒子と脱離水とに分離する第2の遠心分離工程と、を有することを特徴とするシリコン含有排水の処理方法。
  2. 前記中空糸型のろ過手段が、加圧方式のろ過手段であることを特徴とする請求項1記載のシリコン含有排水の処理方法。
  3. 前記ろ過工程が、該排水を膜の外表面側から供給し、供給した該排水の全量をろ過し、ろ過水を内表面側から取り出す外圧全ろ過(デッドエンドろ過)方式であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリコン含有排水の処理方法。
  4. 前記シリコン粒子造粒工程と前記第2の遠心分離工程とを、繰り返し行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のシリコン含有排水の処理方法。
  5. 前記遠心分離手段が、縦型のバッチ式であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のシリコン含有排水の処理方法。
  6. 前記シリコン微粒子を含む排水が、シリコンインゴット加工により排出された後、24時間以内に前記ろ過工程を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のシリコン含有排水の処理方法。
  7. 前記ろ過工程で得られたろ過水を、前記シリコンインゴット加工に再利用することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のシリコン含有排水の処理方法。
  8. 前記ろ過工程で得られたろ過水を、イオン交換処理又は逆浸透膜処理してから、シリコンインゴット加工に再利用することを特徴とする請求項7記載のシリコン含有排水の処理方法。
  9. シリコンインゴット加工により排出されるシリコン微粒子を含む排水をろ過する中空糸型のろ過手段と、前記ろ過手段の濃縮水を収容する濃縮水槽と、前記濃縮水をシリコン微粒子と脱離水とに分離する遠心分離手段と、前記遠心分離手段から排出される脱離水を前記濃縮水槽に循環させる循環手段と、を有することを特徴とするシリコン含有排水の処理装置。
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