JP2007054801A - 飛灰処理装置及び飛灰の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 設備コストを削減しつつ洗浄水の使用量を減らし、かつ焼却飛灰中の塩素含有量を低減する飛灰の処理装置及び処理方法を提供する。
【解決手段】 焼却炉から発生する飛灰を、水洗してスラリーとする水洗槽2と、前記スラリーを脱水ケーキとろ液に分離する固液分離機5を有する飛灰処理装置において、スラリー貯留槽3、前記脱水ケーキを脱水ケーキ受槽又は前記水洗槽へ選択可能に移送する手段6、前記ろ液を洗浄水として供給する手段、逆浸透膜処理手段11、該逆浸透膜処理手段の透過液pを洗浄水として供給する手段、前記逆浸透膜処理手段の濃縮液tから塩を分離する塩分離手段を備えてなり、前記水洗槽に使用する洗浄水を前記ろ液、透過液及び新規洗浄水の少なくとも1つの水から選択可能とし、飛灰の水洗回数を選択可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焼却炉等から発生する飛灰の処理装置及び処理方法に関し、さらに詳しくは飛灰を水洗浄して飛灰中の塩素を除去する飛灰の処理装置及び処理方法に関する。
ごみ焼却炉等の焼却施設から発生する飛灰は、従来、埋立処分とされてきた。しかし、既存の埋立処分場における残余年数の減少、新規埋立処分場の増設の困難さから埋立処分量の削減が課題となっている。このため飛灰等の焼却灰を、再資源化してセメント原料として使用する試みがなされている。
セメントは、CaO、SiO、Al、Feなどを主成分としており、これらを含む廃棄物を原料として使用できるため、これまで種々の廃棄物がセメント原料として利用されている。しかし、焼却炉から発生する飛灰には、高濃度の塩素が含まれている。そうすると、鉄筋が腐食し易くなるので、鉄筋コンクリートの耐久性が低下する問題が発生する。このため、JIS規格は、普通セメント中の塩素含有量を200ppm以下と規定しており、普通セメントの原料として、塩素濃度の高い飛灰をそのまま使用することはできない。
特許文献1は、焼却灰を水洗処理して塩素を洗い流してセメント原料に再資源化する方法を提案している。しかしながら、この水洗処理方法では塩素の除去率が十分ではなく、焼却灰の再資源化は、ブロックなどの無筋コンクリートなどの特定の用途に限られてしまっていた。
一方、洗浄水の量を多くすれば塩素の除去率を高めることができるが、洗浄水の量が膨大となり水洗処理後の排水処理のために要する設備コスト及びエネルギー使用量の増大が問題となり、飛灰中の塩素の除去率を高められずにいた。実際、飛灰の処理方法において、洗浄排水から塩成分を分離する手段として、例えば、蒸発乾固法が挙げられるが、この蒸発乾固設備の占めるコストが、全体の4割以上にも及ぶことがある。
特許文献2は、低公害燃焼方法に関し飛灰を再燃焼させる工程中、飛灰の水洗浄に使用した排水を逆浸透膜処理して再利用することを提案している。しかし、水洗処理後の飛灰に残存する塩素濃度は、事実上、低減されていない。
特開2005−1910号公報 特開2000−227214号公報
本発明の目的は、焼却炉から発生する飛灰を水洗処理して塩素を除去するときに、設備コストを削減し、洗浄水の使用量及び排液量を減らし、かつ焼却飛灰中の塩素含有量を低減する飛灰の処理装置及び処理方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の飛灰処理装置は、焼却炉から発生する飛灰を、水洗してスラリーとする水洗槽と、該スラリーを脱水ケーキとろ液に分離する固液分離機を有する飛灰処理装置において、前記水洗槽と固液分離機の間にスラリー貯留槽、前記脱水ケーキを脱水ケーキ受槽又は前記水洗槽へ選択可能に移送する移送手段、前記ろ液を貯留する少なくとも2つのろ液貯留槽、該ろ液貯留槽の少なくとも1つと前記水洗槽を連通して前記ろ液を洗浄水として供給する手段、別のろ液貯留槽に連通する逆浸透膜処理手段、該逆浸透膜処理手段の透過液を貯留する透過液貯留槽、該透過液貯留槽と前記水洗槽を連通して前記透過水を洗浄水として供給する手段、前記逆浸透膜処理手段の濃縮液から塩を分離する塩分離手段を備えてなり、前記水洗槽に使用する洗浄水を前記ろ液、透過液及び新規洗浄水の少なくとも1つの水から選択可能とし、飛灰の水洗回数を選択可能としたことを特徴とする。
また、本発明の飛灰の処理方法は、焼却炉から発生する飛灰を水洗して塩素を除去する処理方法において、前記飛灰を粗水洗浄してから固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第1洗浄工程、前記脱水ケーキCを仕上げ水洗浄して固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第2洗浄工程を含み、前記脱水ケーキCを工業用原料とする飛灰の処理方法であり、前記ろ液Fを、貯留しておき次バッチ以降の粗水洗浄に使用し、前記ろ液Fを逆浸透膜処理して透過液及び濃縮液に分離して前記透過液を次バッチ以降の前記第1洗浄工程又は第2洗浄工程の洗浄水に使用し、前記濃縮液を塩分離処理して塩を回収することを特徴とする。
さらに、本発明の飛灰の処理方法は、逆浸透膜処理した透過液を第2洗浄工程の仕上げ水洗浄の洗浄水に使用することが好ましい。
本発明の飛灰処理装置は、飛灰を水洗してスラリーとする水洗槽と、得られたスラリーを脱水ケーキとろ液に分離する固液分離機を有する飛灰処理装置であり、固液分離機から排出した脱水ケーキを、脱水ケーキ受槽又は水洗槽へ選択可能に移送する移送手段を有することから飛灰を水洗浄する回数を任意に選択することができる。また、水洗槽と固液分離機の間にスラリー貯留槽を設け、水洗浄後のスラリーを貯留し、固液分離機へ移送するスラリー量の制御が可能となり、固液分離機の処理能力に応じた効率的な運転が可能となる。また、この間、水洗槽は空の状態であり、固液分離した脱水ケーキを、直ちに水洗槽へ戻すことができる。これらにより飛灰の水洗浄を複数回実施するために掛かる設備コスト及び生産コストを削減して、運転を効率化ができるようになる。
さらに、水洗浄したスラリーを固液分離したろ液を、逆浸透膜処理手段を通して塩成分を除去した透過液と濃縮した濃縮液に分離する。これにより、この透過液を洗浄水として再利用することが可能となり新規洗浄水の補給量を削減することができると共に、濃縮液のみに対して塩成分の分離処理を行えばよく、排液処理に掛かる処理コスト、特にエネルギー使用量を大幅に削減することが可能となる。また、ろ液及び透過液を洗浄水として再利用できるようになっているため、未水洗の飛灰を水洗浄する粗水洗浄時と、一回以上洗浄済みの脱水ケーキを再び水洗浄する仕上げ洗浄時とで、使用する洗浄水を、ろ液、透過液及び新規洗浄水の少なくとも1つから適宜選ぶことが可能であり、残留する塩素濃度に応じて洗浄水を効果的に使い分けることができる。
本発明の飛灰処理装置は、このように、設備コストを少なく抑えながら、運転の効率化と洗浄水の使用量及び排液量の大幅な削減を達成し、かつ飛灰中の塩素の残留量を大幅に低減することができるものである。
また、本発明の飛灰の処理方法は、飛灰を粗水洗浄してから固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第1洗浄工程、この脱水ケーキCを仕上げ水洗浄して固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第2洗浄工程を含み、この脱水ケーキCを工業用原料とする飛灰の処理方法であり、ろ液Fを、第1洗浄工程の洗浄水として再利用し、ろ液Fを逆浸透膜処理して透過液及び濃縮液に分離して、この透過液を前記第1洗浄工程又は第2洗浄工程の洗浄水に使用し、濃縮液を塩分離処理して塩を回収するものである。
これにより、新規洗浄水の補給量を大幅に低減することが可能となると共に、濃縮液のみを排液処理することにより乾固設備のコンパクト化及びエネルギー量を削減することができる。さらに、第1洗浄工程から得られた脱水ケーキCを第2洗浄工程おいて仕上げ洗浄すること、すなわち飛灰に回分式の多段水洗処理を施すことにより、飛灰中の塩素の残留量を大幅に低減することができる。
さらに、逆浸透膜処理した透過液を第2洗浄工程の仕上げ水洗浄の洗浄水に使用することにより、新たに補給が必要な新規洗浄水量及び排液量をさらに削減することができ、好ましい。
以下に、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る飛灰処理装置の構成の一例を示す説明図である。
図1において、本発明の飛灰処理装置は、焼却炉等からの飛灰を受け入れる飛灰貯留槽1と、飛灰を水洗浄してスラリーにする水洗槽2と、水洗後のスラリーを貯めておくスラリー貯留槽3と、このスラリーを脱水ケーキとろ液とに分離する固液分離機5とを備えている。また、固液分離された脱水ケーキを、脱水ケーキ受槽7又は水洗槽2へ選択可能に移送する移送手段6を備え、残留塩素の少ない脱水ケーキは、脱水ケーキ受槽7へ、残留塩素の多い脱水ケーキは、水洗槽2へと移送先を選択できるようになっている。
さらに、固液分離されたろ液を貯めるため、少なくとも2つのろ液貯留槽8が備えられている。ろ液貯留槽8は、塩素濃度が高い一回目の水洗浄のろ液Fと塩素濃度が低い二回目以降の水洗浄のろ液Fに分けて貯められる。ろ液Fのろ液貯留槽8は、水洗槽2と連通する配管につながり、ろ液Fを洗浄水として再使用することが可能になっている。
塩素濃度が高いろ液Fを受け入れるろ液貯留槽8は、ろ液移送ポンプ10を介して、逆浸透膜処理手段11と連通している。逆浸透膜処理手段11は、ろ液Fを、塩素を除去した透過液pと塩素を濃縮した濃縮液tとに分離することができるようになっている。透過液pは、一回目又は二回目以降の洗浄水として再使用され、濃縮液tは、排液となり、塩分離手段により水分と塩成分に分離され、塩成分は移送手段16を介して結晶塩受槽17に貯めらる。
飛灰貯留槽1は、好ましくは円筒竪型のホッパーであり、テーブルフィーダー等の飛灰切り出し機やバイブレーター等を備え、飛灰を円滑かつ迅速に、水洗槽2へ供給できるようになっている。
水洗槽2は、飛灰と洗浄水を均一に混合し、飛灰中の塩素を所定の溶解度において、洗浄水中に溶かし込むための手段である。
水洗槽2は、好ましくは略円筒形で底部がコニカル状となっており、効率的に洗浄後のスラリーを排出できるようになっている。また、スクリュー式の攪拌機を有しており、飛灰と洗浄水を均一に混合することができるようになっている。また、水洗槽2は、一回目の洗浄である粗水洗浄と、2回目以降の洗浄である仕上げ洗浄を共用することが可能な洗浄槽であり、両者の切替えに必要な手段が付帯している。
水洗槽2は、使用する洗浄水を、ろ液F、透過液p及び新規洗浄水14の少なくとも1つから適宜選ぶことができるようになっている。使用する洗浄水は、前記のいずれか1つでも、2以上の併用でも良く適宜使い分けができるようになっている。
スラリー貯留槽3は、水洗浄後のスラリーを貯留し、固液分離機5へ移送するスラリー量の制御を可能にしており、固液分離機5の処理能力に応じた効率的な運転ができるようにしている。また、この間、水洗槽2は空の状態であり、固液分離した脱水ケーキを、直ちに水洗槽2へ戻すことができるようになっている。これらにより飛灰を複数回、水洗浄するために必要な設備コスト及び生産コストを削減することができるものである。
スラリー貯留槽3は、特に制限はないが、水洗槽2と同形でよく、同等の内容積であることが好ましい。また、貯留中のスラリーの分離を防ぐため、スクリュー式の攪拌機を有していることが好ましい。
固液分離機5は、スラリー貯留槽3から移送されたスラリーを脱水ケーキ(固相)とろ液(液相)に分離する装置である。固液分離機5は、スラリーを固相と液相を完全に分離する必要はなく、脱水ケーキに若干の水分が残留していてもよい。固液分離された脱水ケーキの含水率は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは45重量%以下、さらに好ましくは30〜45重量%であるとよい。脱水ケーキ中の含水率が50重量%を越えると、含水中にろ液と同じ濃度の塩成分が含まれていることから、脱水ケーキ中に残留する塩成分の濃度を低減するためには洗浄水の使用量を多くしなければならず、水洗槽2、スラリー貯留槽3、固液分離機5及び逆浸透膜処理手段11を含む各設備の容量を大きくしなければならず、設備コスト及び運転コストの増大に繋がり好ましくない。一方、脱水ケーキ中の含水率を30重量%未満にしようとすると、固液分離機5への負担が大きくなり、単位時間当たりの処理量の制限や設備の大型化が必要であり、他の手段・設備の稼動効率が低下することがあり好ましくない。
固液分離機5は、スラリーを固相と液相に分離可能なものであれば特に制限はないが、フィルタープレス、ベルトプレス、遠心脱水機、スクリュープレス、ロータリープレス等を好ましく挙げられ、なかでも脱水ケーキの含水率を低くできることからフィルタープレスが好ましい。
移送手段6は、固液分離された脱水ケーキを、脱水ケーキ受槽7又は水洗槽2へ選択可能に移送する手段である。残留塩素の少ない脱水ケーキは、脱水ケーキ受槽7へ移送し、残留塩素の多い脱水ケーキは、水洗槽2へ移送するというように、移送手段6により移送先を選択できるようになっている。すなわち、飛灰を水洗浄する回数を任意に選択することが可能である。本発明において、水洗浄の回数が1回の脱水ケーキCは、水洗槽2へ戻して再度水洗して塩素濃度をさらに低減し、2回以上の水洗により残留する塩素濃度が十分に低い脱水ケーキCは、脱水ケーキ受槽7へ選択的に移送することが好ましい。
ここで、脱水ケーキ受槽7へ移送する脱水ケーキCは、飛灰固形分(正味の飛灰重量)に対する塩素濃度が0.1重量%以下であることが好ましい。この脱水ケーキCから、水分を除去することによって、塩素濃度0.1重量%以下の飛灰が得られ、セメント原料等の工業製品に有効に利用することができる。
移送手段6は、特に制限はないが、フライトコンベア、フレックスベルトコンベア、スクリューコンベア等を好ましく挙げられ、なかでも水平及び垂直搬送が可能であることからフライトコンベアが好ましい。
本発明において、ろ液貯留槽8は、固液分離されたろ液を貯める貯留槽であり、少なくとも2つ備えられている。ろ液貯留槽8は、塩素濃度が高い一回目の水洗浄のろ液Fと塩素濃度が低い二回目以降の水洗浄のろ液Fに分けて貯めるようになっており、ろ液Fのろ液貯留槽8は、水洗槽2と連通する配管につながり、ろ液Fを洗浄水として再使用することが可能になっている。ろ液Fは、ろ液貯留槽8に貯めておき、次バッチ以降の飛灰の一回目の洗浄水として使用することができるものである。ろ液Fは、塩素濃度が低く、より多くの塩素を溶解させる余力が残っているからである。
一方、塩素濃度が高いろ液Fを受け入れるろ液貯留槽8は、ろ液移送ポンプ10を介して、逆浸透膜処理手段11へ送られる。
逆浸透膜処理手段11は、ろ液Fを、塩素を除去した透過液pと塩素を濃縮した濃縮液tとに分離する手段である。透過液pは、一回目又は二回目以降の洗浄水として再使用され、濃縮液tが、排液となり、塩分離手段により水分と塩成分に分離され、塩成分は移送手段16を介して結晶塩受槽17に貯めらる。
本発明において使用する逆浸透膜処理手段11は、特に制限がなく、所定の処理能力を有するものであれば、市販製品の中から適宜選択して使用することができる。
逆浸透膜処理手段11において、ろ液Fに対する透過液pの比率を循環率とするとき、循環率は、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%であり、循環率をこの範囲内とすることにより、濃縮液tの流量を確保して膜表面に蓄積される不純物を洗い流して膜寿命を長くすることから好ましい。
また、逆浸透膜処理手段11の脱塩率を、ろ液Fの塩素濃度をWf重量%、透過液pの塩素濃度Wp重量%とするとき、脱塩率=(Wf−Wp)/Wf×100 とする。本発明において、脱塩率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%であるとよく、脱塩率をこの範囲内とすることにより、透過液pに含まれる塩素濃度を効果的に低減することができるため、好ましい。脱塩率は、逆浸透膜処理手段11の機種、逆浸透膜の種類等の装置的因子や処理流量、圧力、温度、pHなどの操作条件により、適宜調整することができる。
透過液pの塩素濃度は、好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.025重量%以下である。透過液pの塩素濃度を、この範囲内とすることにより、後述する洗浄水としての利用価値が高まり、好ましい。透過液pの塩素濃度は、上述の脱塩率と同様に調整することができる。
また、本発明の処理装置は、この透過液pを貯める透過液貯留槽12を備え、さらに透過液移送ポンプ13を介して、水洗槽2と連通する配管を備えており、透過液を、次バッチ以降の洗浄水として再使用することが可能になっている。
本発明において、透過液pは、一回目及び二回目以降のどちらの洗浄水として使用してもよい。透過液pを、一回目又は二回目の洗浄水として使用することにより、新規洗浄水14の補給量及び排液量である濃縮液tの量を削減することが可能となり、好ましい。新規洗浄水14及び濃縮液tの削減効果は、逆浸透膜処理手段11における循環率及び脱塩率により影響を受ける。任意の処理条件において、一回目の洗浄水に使用したときの新規洗浄水14及び濃縮液t削減効果と二回目に使用したときの削減効果が等しくなる循環率及び脱塩率の値(以下、等価点の値ということがある。)が決められる。循環率及び/又は脱塩率をそれぞれ前記の等価点の値よりも高い条件で処理した場合には、透過液pを、二回目の洗浄水、すなわち仕上げ洗浄の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14及び濃縮液tの削減効果が大きい。逆に、循環率及び/又は脱塩率をそれぞれ前記の等価点の値よりも低い条件で処理した場合には、透過液pを、一回目の洗浄水、すなわち粗水洗浄の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14及び濃縮液tの削減効果が大きくなる。
本発明において、逆浸透膜処理手段11の脱塩率が高い場合には、透過液を前記第2洗浄工程の仕上げ洗浄の洗浄水に使用することが好ましい。
一方、濃縮液tは、塩分離手段へ送られ、塩成分が除去される。具体的に、濃縮液tは、塩分離手段、例えば、塩分離手段15により、水分を蒸発させ排気送風機18を通して煙突から排出し、塩成分を結晶として残し移送手段16を介して結晶塩受槽17に貯めて、他の工業用途、例えば融雪剤、金属精錬用、皮革処理用等に再利用することが可能となる。
塩分離手段15は、特に制限されるものではないが、蒸発乾固法、晶析法、電解法を好ましく挙げることができ、とりわけ蒸発乾固法が好ましい。
本発明において、好ましく採用する蒸発乾固法は、特に制限はないが、ドラムドライヤ式、減圧乾燥式、スプレードラヤ式の蒸発乾固器を好ましく挙げることができ、特にドラムドライヤ式のものが好ましい。
本発明の飛灰処理装置は、水洗槽、スラリー貯留槽、固液分離機及び逆浸透膜処理手段を有し、設備コストを少なく抑えながら、運転の効率化と洗浄水の使用量及びエネルギー使用量の大幅な削減を達成し、かつ飛灰中の塩素の残留量を大幅に低減することができるものである。
次に、本発明の飛灰の処理方法について説明する。図2及び3は、本発明の飛灰の処理方法の実施態様1及び2の例を示すブロック図である。図2及び3に共通して、本発明の飛灰の処理方法は、焼却炉から発生する飛灰aを飛灰貯留槽1に受け入れて、水洗槽2へ移送し、飛灰aを粗水洗浄してから固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第1洗浄工程と、脱水ケーキCをさらに仕上げ水洗浄して固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第2洗浄工程とを含むものである。また、得られた脱水ケーキCを工業用原料として再利用すること、ろ液Fを貯留しておいて次バッチ以降の粗水洗浄に使用すること、ろ液Fを逆浸透膜処理して透過液p及び濃縮液tに分離して、透過液pを次バッチ以降の第1洗浄工程又は第2洗浄工程の洗浄水に使用すること、濃縮液tを塩分離処理して塩を回収することを特徴とするものである。
実施態様1
図2において、焼却炉から発生する飛灰aを飛灰貯留槽1に受け入れて、所定量を水洗槽2へ移送するとともに、洗浄水を供給する。第1洗浄工程の粗水洗浄に使用する洗浄水は、定常運転時には、前の処理バッチにおいて貯められた第2洗浄工程のろ液F及び同じく前の処理バッチにおいて処理された透過液pを使用するものである。なお、運転の立ち上げ時にはこれに拘ることなく新規の洗浄水を使用することができる。新規洗浄水14としては、上水、工業用水、再利用水、塩分離手段における凝縮水等を使用することができる。
粗水洗浄においては、飛灰aと洗浄水を、攪拌機等を用いて均一に混合し、飛灰中の塩素を洗浄水に溶解させるようにする。粗水洗浄の時間は、好ましくは1分〜30分、より好ましくは5分〜10分である。粗水洗浄の時間をこの範囲とすることにより、飛灰中の塩素をできるだけ多く溶解させ、かつ処理効率を高めることができ、好ましい。
粗水洗浄を終えたスラリーは、固液分離機5に移送されて、脱水ケーキCとろ液Fとに分離される。なお、移送に際しては、水洗槽2と固液分離機5の間にスラリー貯留槽3を設けて、水洗槽2内のスラリーの全量をスラリー貯留槽3に移送しつつ、スラリー貯留槽3へのスラリー移送開始と同時に、スラリー貯留槽3から固液分離機5にスラリーを移送して、固液分離処理を行うことが、処理効率を高める観点から、好ましい。すなわち、水洗槽2内のスラリーの全量をスラリー貯留槽3に移送することにより、水洗槽2を早い段階で空にすることができるため、固液分離された脱水ケーキCを直ちに水洗槽2へ受け入れることができる。同様に、第2洗浄工程においては、スラリーの排出後、直ちに次の処理バッチの飛灰を受け入れることができる。
第1洗浄工程の固液分離機5において、スラリーは脱水ケーキCとろ液Fとに分離される。ろ液Fは、塩素濃度が高く、従来は、廃液として処分されていたか、このまま蒸発乾固等の塩分離手段により塩成分を除去して廃棄されていた。しかし、飛灰に残留する塩素濃度を低減するために多量の洗浄水を使用した場合、ろ液Fが多量に発生し、塩分離処理に要する設備コスト及び使用エネルギー量が膨大なものになってしまうことが問題であった。
本発明の飛灰の処理方法は、ろ液Fを、逆浸透膜装置11を使用して、透過液p及び濃縮液tに分離するものである。これにより、塩成分の濃度が高い濃縮液tのみを排液処理すればよく、塩分離処理して塩を回収するための設備コスト及びエネルギー使用量を大幅に削減することができる。
一方、逆浸透膜装置11から得られた透過液pは塩素濃度が低く、次バッチ以降の第1洗浄工程の洗浄水に使用することが好ましい。なお、前述のように逆浸透膜装置11の循環率及び/又は脱塩率をそれぞれ前記の等価点の値よりも低い条件で処理した場合には、透過液pを、第1洗浄工程の洗浄水、すなわち粗水洗浄の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14及び濃縮液tの削減効果が大きくなり、好ましい。
また、塩分離処理により塩を除去した水分は、凝縮水として回収して、第2洗浄工程の仕上げ洗浄の洗浄水として再利用することが好ましい。すなわち、新規洗浄水14を、塩分離手段から回収した凝縮水で置換した場合、系外へ排出する水量をさらに削減することが可能となり、系外から補給すべき新規洗浄水14の水量をより一層低減することができ、処置コストを削減することが可能となり、好ましい。
本発明において、脱水ケーキCの含水率は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは45重量%以下、さらに好ましくは30〜45重量%であるとよい。脱水ケーキC中の含水率が50重量%を越えると、脱水ケーキCに残留する塩成分の濃度が高くなり、含水率を30重量%未満にしようとすると、固液分離機5への負担が大きくなり、単位時間当たりの処理量の低下や設備の大型化が必要であり、他の設備の稼動効率の低下に繋がり好ましくない。
脱水ケーキCは、第2洗浄工程に送られ仕上げ洗浄が行なわれる。仕上げ洗浄する水洗槽2’は、第1洗浄工程の水洗槽2と別に設けてもよいが、設備コストを低減させるために共用することが好ましい。
第2洗浄工程の仕上げ洗浄において、脱水ケーキCに含まれる塩素濃度が粗水洗浄により低減しているため、使用する洗浄水は、新規洗浄水14を使用することが好ましい。このときの新規洗浄水14の供給量が、系内への新しい洗浄水の補給量となる。すなわち、濃縮液tとしての排液量及び脱水ケーキCに含水して系外へ持ち出される洗浄水の量を補うものである。この補給量が少ないほど運転コストを削減することができる。なお、仕上げ洗浄の運転条件は、前述の粗水洗浄と同様に設定することができる。
仕上げ洗浄後のスラリーは、粗水洗浄時と同様にして、好ましくはスラリー貯留槽3を介して、固液分離機5’へ移送される。第2洗浄工程のスラリー貯留槽3及び固液分離機5’は、第1洗浄工程のスラリー貯留槽3及び固液分離機5と別に配置してもよいが、設備コストを低減させるために共用することが好ましい。
第2洗浄工程の固液分離機5’において、スラリーは、脱水ケーキCとろ液Fとに分離される。ろ液Fは、塩素濃度が低く、次のバッチの第1洗浄工程の粗水洗浄の洗浄水として再利用することができる。脱水ケーキCは、含水分を除去した後、セメント原料等の工業用原料として再利用することができる。なお、脱水ケーキCは、飛灰固形分(正味の飛灰重量)に対する塩素濃度が0.1重量%以下であることが好ましい。
実施態様2
図3は、本発明の飛灰の処理方法の実施態様2の例を示すブロック図である。
実施態様2は、逆浸透膜装置11により得られた透過液pを、次バッチ以降の第2洗浄工程の仕上げ洗浄時の洗浄水に使用するものである。したがって、実施態様2の仕上げ洗浄は、新規洗浄水14と透過液pを併用することを特徴とするものである。これにより、仕上げ洗浄時に使用する洗浄水の量を増やすことにより、洗浄水中の塩素濃度、すなわち脱水ケーキCの含水中の塩素濃度を低減することが可能となり、その結果、飛灰中の最終塩素濃度を0.1重量%とした場合、実施態様1の場合と比べても、新規洗浄水14の使用量をさらに削減することが可能となる。
さらに、透過液pを、仕上げ洗浄水として使用することから、第1洗浄工程の洗浄水の量、すなわち、ろ液Fの量が減量して、逆浸透膜装置11の処理量の低減につながり、より安定的な逆浸透膜処理が可能となり好ましい。
また、前述のように、循環率及び/又は脱塩率をそれぞれ前記の等価点の値よりも高い条件で処理した場合には、透過液pを、第2洗浄工程の洗浄水、すなわち仕上げ洗浄の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14及び濃縮液tの削減効果が大きくなり、好ましい。
なお、実施態様1と同じく、塩分離処理により塩を除去した水分は、凝縮水として回収して、第2洗浄工程の仕上げ洗浄の洗浄水として再利用することが好ましい。すなわち、新規洗浄水14を、塩分離手段から回収した凝縮水で置換することにより、系外から補給すべき新規洗浄水14の水量をより一層低減することができ、処置コストを削減することが可能となり、好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例により限定するものではない。
塩素濃度が10重量%である飛灰を洗浄処理して、脱水ケーキの含水率を45重量%とする条件の下、飛灰中の塩素濃度を0.1重量%以下にまで低減させる場合に、各種飛灰の処理方法において、新規洗浄水14の補給量、処理すべき排液量及び塩分離手段15として蒸発乾固器を使用したときの処理に要する排液処理エネルギー量を比較する。
なお、飛灰の処理量を300kg/時間とし、2時間で600kgの飛灰を処理する場合の所要条件をシミュレーションする。排液処理エネルギー量は、蒸発乾固器で処理する排液中の水に対する昇温及び蒸発に要するエネルギー量を2.5MJ/kgとして算出する。なお、有効数字3桁として概算するものとする。
<実施例1>
図1の処理装置を使用して、図2の実施態様1に示す飛灰の処理方法により、逆浸透膜装置11の処理条件を循環率=60%、脱塩率=98.3%とし、処理された透過液p(RO透過液)を第1洗浄工程に使用するようにして、定常運転時に、2時間で600kgの飛灰を処理するシミュレーションをする。新規洗浄水14の補給量、塩分離手段15への排液量及び排液処理に要する排液処理エネルギー量を表1に示す。
Figure 2007054801
<実施例2>
図1の処理装置を使用して、図3の実施態様2に示す飛灰の処理方法により、逆浸透膜装置11により処理された透過液p(RO透過液)を第2洗浄工程に使用するようにしたことを除き、実施例1と同じ処理条件において、定常運転時に、2時間で600kgの飛灰を処理するシミュレーションする。新規洗浄水14の補給量、塩分離手段15への排液量及び排液処理に要する排液処理エネルギー量を表1に示す。
<比較例1>
図4に示す飛灰の処理方法により、飛灰洗浄の回数を1回のみ、ろ液を再使用しない処理条件として、1時間当たり300kgの飛灰を処理するバッチ操作を2回繰り返した場合をシミュレーションする。新規洗浄水14の補給量、塩分離手段15への排液量及び排液処理に要する排液処理エネルギー量を表1に示す。
<比較例2>
図5に示す飛灰の処理方法により、飛灰洗浄の回数を1回のみ、ろ液を逆浸透膜処理(循環率=60%、脱塩率=98.3%)して得られたRO透過液を洗浄水として再使用する処理条件として、1時間当たり300kgの飛灰を処理するバッチ操作を2回繰り返す定常運転の場合をシミュレーションする。新規洗浄水14の補給量、塩分離手段15への排液量及び排液処理に要する排液処理エネルギー量を表1に示す。
<比較例3>
図6に示す飛灰の処理方法により、飛灰洗浄を粗水洗浄と仕上げ洗浄の2回行い、さらに仕上げ洗浄時のろ液Fを粗水洗浄の洗浄水として再使用する処理条件の定常運転の場合をシミュレーションする。新規洗浄水14の補給量、塩分離手段15への排液量及び排液処理に要する排液処理エネルギー量を表1に示す。
脱水ケーキの含水率を45重量%とする条件の下、最終飛灰中に残存する塩素濃度を0.1重量%以下まで低減するためには、比較例1及び2に示す1回のみの飛灰の水洗浄処理においては、膨大な洗浄水が必要となる。このため、塩分離手段15への排液量も膨大となり、排液処理に必要なエネルギー量も膨大となる。また、比較例2において、ろ液を逆浸透膜処理する場合には、逆浸透膜装置の処理量が24700kgにも及ぶ膨大な処理量となってしまう。一方、比較例3では、洗浄回数を2回に増やして、仕上げ洗浄時のろ液Fを粗水洗浄の洗浄水として再使用するため新規洗浄水14の補給量や排液量を比較例1及び2と比べて大幅に低減することができる。しかし、それぞれの削減量は、まだ十分ではない。
実施例1及び2は、逆浸透膜装置11により処理された透過液p(RO透過液)を第1洗浄工程及び第2洗浄工程の洗浄水として再使用することにより、新規洗浄水14の補給量や排液量をさらに低減することが可能であることが認められた。新規洗浄水14の補給量を、比較例3に対して、実施例1は約4割、実施例2は約5割も削減することが可能となることが認められる。また、排液処理エネルギーを、比較例3に対して、実施例1は約4割、実施例2は約6割もの削減が期待できる。
<実施例3>
実施例1及び2のそれぞれの処理条件において、循環率を変化させて、逆浸透膜装置11における循環率及び脱塩率の等価点の値について、シミュレーションを行った。逆浸透膜装置11の循環率を60%としたとき、脱塩率が92.7%が等価点となり、透過液pを第1洗浄工程及び第2洗浄工程のいずれの洗浄水に使用しても、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)を削減する効果が等しくなる。また、脱塩率を92.7%を超えた値に設定すると、透過液pを第2洗浄工程の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)を削減する効果が大きいことが認められた。逆に脱塩率を92.7%未満の値に設定すると、透過液pを第1洗浄工程の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)を削減する効果が大きいことが認められた。
循環率を50%としたとき、脱塩率94.5%が等価点となり、また、循環率を40%としたとき、脱塩率95.9%が等価点となることが認められ、各等価点において、循環率を一定にして、脱塩率を変化させたときの新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)の削減効果の挙動は、循環率60%の場合と同じであることが認められた。
さらに、横軸を循環率、縦軸を脱塩率として上記の結果をプロットすると、右下がりの曲線が得られ、この曲線より、右上に位置する逆浸透膜装置11の処理条件においては、透過液pを第2洗浄工程の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)を削減する効果が大きく、曲線の左下に位置するの処理条件においては、透過液pを第1洗浄工程の洗浄水として使用した方が、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)を削減する効果が大きことが認められる。
本発明の処理装置は、逆浸透膜装置11の処理条件から、透過液pをいずれの洗浄工程に再利用するかを適宜、選択することが可能となっており、新規洗浄水14の補給量及び排液量(濃縮液t)の削減により、飛灰処理コストをより効果的に低減することができる。
本発明に係る飛灰処理装置の構成の一例を示す説明図である。 本発明に係る飛灰の処理方法の実施態様1の例を示すブロック図である。 本発明に係る飛灰の処理方法の実施態様2の例を示すブロック図である。 比較例1の飛灰の処理方法を示すブロック図である。 比較例2の飛灰の処理方法を示すブロック図である。 比較例3の飛灰の処理方法を示すブロック図である。
符号の説明
1 飛灰貯留槽
2 水洗槽
3 スラリー貯留槽
4 スラリー移送ポンプ
5 固液分離機
6 脱水ケーキ移送手段
7 脱水ケーキ受槽
8 ろ液貯留槽
9 ろ液移送ポンプ
10 ろ液移送ポンプ
11 逆浸透膜装置
12 透過液貯留槽
13 透過液移送ポンプ
14 新規洗浄水
15 塩分離手段
16 移送手段
17 結晶塩受槽
18 排気送風機
19 低圧蒸気
20 貯留槽
21 移送ポンプ

Claims (7)

  1. 焼却炉から発生する飛灰を、水洗してスラリーとする水洗槽と、該スラリーを脱水ケーキとろ液に分離する固液分離機を有する飛灰処理装置において、前記水洗槽と固液分離機の間にスラリー貯留槽、前記脱水ケーキを脱水ケーキ受槽又は前記水洗槽へ選択可能に移送する移送手段、前記ろ液を貯留する少なくとも2つのろ液貯留槽、該ろ液貯留槽の少なくとも1つと前記水洗槽を連通して前記ろ液を洗浄水として供給する手段、別のろ液貯留槽に連通する逆浸透膜処理手段、該逆浸透膜処理手段の透過液を貯留する透過液貯留槽、該透過液貯留槽と前記水洗槽を連通して前記透過水を洗浄水として供給する手段、前記逆浸透膜処理手段の濃縮液から塩を分離する塩分離手段を備えてなり、前記水洗槽に使用する洗浄水を前記ろ液、透過液及び新規洗浄水の少なくとも1つの水から選択可能とし、飛灰の水洗回数を選択可能とした飛灰処理装置。
  2. 前記塩分離手段が、蒸発乾固器である請求項1に記載の飛灰処理装置。
  3. 焼却炉から発生する飛灰を水洗して塩素を除去する処理方法において、前記飛灰を粗水洗浄してから固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第1洗浄工程、前記脱水ケーキCを仕上げ水洗浄して固液分離して、脱水ケーキCとろ液Fを得る第2洗浄工程を含み、前記脱水ケーキCを工業用原料とする飛灰の処理方法であり、前記ろ液Fを、貯留しておき次バッチ以降の粗水洗浄に使用し、前記ろ液Fを逆浸透膜処理して透過液及び濃縮液に分離して前記透過液を次バッチ以降の前記第1洗浄工程又は第2洗浄工程の洗浄水に使用し、前記濃縮液を塩分離処理して塩を回収する飛灰の処理方法。
  4. 請求項1又は2に記載の飛灰処理装置を使用して、飛灰を処理する請求項3に記載の飛灰の処理方法。
  5. 前記第2洗浄工程の仕上げ水洗浄に新規洗浄水を補給して使用する請求項3又は4に記載の飛灰の処理方法。
  6. 前記透過液を前記第2洗浄工程の仕上げ洗浄の洗浄水に使用する請求項3〜5のいずれかに記載の飛灰の処理方法。
  7. 前記塩分離処理により得られた凝縮水を前記第2洗浄工程の仕上げ洗浄の洗浄水に使用する請求項3〜6のいずれかに記載の飛灰の処理方法。
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