JP2001070587A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

Info

Publication number
JP2001070587A
JP2001070587A JP24683499A JP24683499A JP2001070587A JP 2001070587 A JP2001070587 A JP 2001070587A JP 24683499 A JP24683499 A JP 24683499A JP 24683499 A JP24683499 A JP 24683499A JP 2001070587 A JP2001070587 A JP 2001070587A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
control board
game
random number
story
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24683499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001070587A5 (ja
Inventor
Toshihiro Uchigashima
敏博 内ヶ島
Takahiro Uchigashima
隆寛 内ヶ島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takao Co Ltd
Original Assignee
Takao Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takao Co Ltd filed Critical Takao Co Ltd
Priority to JP24683499A priority Critical patent/JP2001070587A/ja
Publication of JP2001070587A publication Critical patent/JP2001070587A/ja
Publication of JP2001070587A5 publication Critical patent/JP2001070587A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)
  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】遊技球が入賞する毎に、前回の画像から物語を
展開することを目的とする。 【解決手段】選択されたポイントP及びダメージDとに
よりステップS140の処理に従って現獲得ポイントP
N及びダメージDNが算出され更新処理されるのであ
る。この更新された獲得ポイントPN及びダメージDN
の値は、メッセージ部61に表示される。即ち、ステッ
プS140〜S180の処理により、液晶画面の動画表
示部60上には、抽出された乱数値RNに対応した格闘
シーンが前回の格闘シーンから続行して動画表示され、
乱数RNの値に応じて前回の獲得ポイントPN及びダメ
ージDNの値が現獲得ポイントPN及びダメージDNと
して更新される。換言すれば、図柄制御基板32bによ
り表示される格闘シーンの物語の展開が、主制御基板3
0から画像表示コマンドが送信される毎に、前回静止し
た格闘シーンから展開され、展開された格闘シーンの展
開度が獲得ポイントPN及びダメージDNとして更新記
憶されるのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾球遊技機に関し、
詳しくはゲームの進行又は内容に対応した画像を表示制
御する画像制御基板の制御の構成に係わる。
【0002】
【従来の技術】弾球遊技機、例えばパチンコ遊技機にお
いては、発射された遊技球が始動口に入賞又は通過口を
通過すると画面上で図柄を所定時間変動表示した後に静
止表示(停止表示)し、この静止表示した図柄が予め定
められた所定の図柄の組み合わせであればゲーム内容を
遊技者に有利な状態としている。遊技者に有利な状態と
する予め定められた図柄の組み合わせを表示するか否か
は、遊技球が始動口に入賞又は通過口を通過したタイミ
ングに起因して抽出される乱数の値によって決定され、
抽出された乱数値が予め定められた値と一致すれば画面
上に複数の図柄の組み合わせ、例えば「777」又は
「333」等の所定の図柄の組み合わせを表示し遊技者
に有利なゲーム内容となったことを報知すると共に、所
謂「大当り」と称して大入賞口等を所定時間開放して遊
技者に大量の遊技球を賞球として払い出している。前記
抽出される乱数値は、一般的にはハード割込み等の微小
時間毎に+1(インクリメント)して所定範囲の整数値
を繰り返し作成するカウンタとして構成され、遊技球が
始動口に入賞するタイミングが予測できないことから、
即ち、乱数を構成する各要素の出現率が均一であり、各
要素が各々に無作為に抽出されることから乱数として機
能する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の弾球遊技機は、画面上に3桁同一の特定図柄(大当た
り図柄)を表示させることができると特別遊技状態とす
ることができ、大量の賞球としての遊技球を獲得するこ
とができることから遊技者の射幸心を煽ることができる
ものの、遊技者は遊技球をひたすら特定入賞口に入球
(入賞)させることに専念するだけであり、遊技が単調
であるという課題が考えられた。この課題を解決するた
めに、外れ図柄を表示させると見せかけておいて大当た
り図柄を表示させる、或いは大当たり図柄を表示させる
と見せかけておいて外れ図柄を表示させる所謂「トリッ
ク表示」を行う構成の弾球遊技機や、一定の確率で大当
たり予告を行う構成の弾球遊技機の発明が為されてい
る。これらの発明は、外れ図柄が表示するときでも大当
たり図柄が表示するよう動作するので、遊技者の射幸心
を煽るという効果がある。
【0004】しかしながら、係るトリック表示や大当た
り予告にしても、大当たり図柄が表示すると思っても結
局外れ図柄が表示されることが多くなると、却って遊技
者に不信感を与える、大当たり予告を信用しないという
側面も考えられないことではなかった。また、これらの
発明は、ひたすら特定入賞口に入賞させ、入賞させる毎
に大当たり図柄を表示させることを期待する遊技者の期
待外れを一時的に緩和させるという側面が強い課題も考
えられる。なぜならば、大当たりを発生させる確率は一
定の確率であり、特定入賞口に単位時間当たりに入賞す
る遊技球の数が多ければ大当たりを発生させるチャンス
が高くなるものの、パチンコホールの経営上、特定入賞
口に入賞する遊技球を制限する釘調整を行い、平均すれ
ば大当たりを発生させる確率を低く抑える傾向にあるか
らである。これにより、トリック表示や大当たり予告だ
けでは、遊技者は遊技に飽きるという結果にもなりかね
なく、ひいては弾球遊技機の客離れという事態にもなり
かねない。本発明は、前記課題を解決し、大当たりが多
く発生しなくとも遊技者に遊技を行う楽しみを与える弾
球遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】前記課題を解決
するため請求項1に記載の遊技機は、遊技盤面上に発射
された遊技球が特定の入球口に入球又は特定の通過口を
通過するタイミングに起因して抽出される乱数値に従っ
て遊技者に有利なゲーム内容とするか否かを決定する主
制御基板と、該主制御基板により遊技者に有利なゲーム
内容とするか否かを決定する毎に画面上の画像を変動表
示した後、遊技者に有利なゲーム内容であるか否かを示
す当否画像で静止表示するよう制御する画像制御基板
と、を含む弾球遊技機であって、前記画像制御基板に、
前記主制御基板により遊技者に有利なゲーム内容とする
か否かを決定する毎に、前回静止した当否画像に基づき
物語を展開した後に静止する当否画像を表示する物語展
開手段と、当該物語展開手段により展開し静止する当否
画像に関するデータを記憶する当否画像データ記憶手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0006】ここで、遊技盤面上に発射された遊技球が
特定の入球口に入球又は特定の通過口を通過するタイミ
ングに起因して遊技者に有利なゲーム内容とするか否か
を決定するとは、特定の入球口に入球又は特定の通過口
を通過するタイミングに起因して抽出される乱数の値に
より直接的に遊技者に有利な状態とすることは当然に含
まれる他、特定の入球口に入球又は特定の通過口を通過
するタイミングに起因して抽出される乱数の値により所
定の入賞口(入球口)を開放し、この開放した特定入賞
口内の特定領域を遊技球が通過すると遊技者に有利な状
態とする所謂「第3種遊技機(権利物)」又は「アレン
ジボール遊技機」等の遊技機が有する間接的に遊技者に
有利な状態とするゲーム内容も含む。尚、入球に伴い賞
球としての遊技球を払い出す構成としても良いし(この
場合、「入賞口」と呼ばれることが多い)、払い出さな
い構成としても良い。
【0007】画像制御基板とは、主制御基板により遊技
者に有利なゲーム内容とするか否かを決定する毎に画面
上の画像を変動表示した後、遊技者に有利なゲーム内容
であるか否かを示す当否画像で静止表示するよう制御す
るものであれば良く、遊技者に有利なゲーム内容である
ことを示す画像は、格闘技で主役(主人公)が優勝する
場面や、レースで主役が一番になる場面や、球技で主役
が優勝する場面又はゴ−ルする場面や、冒険物語で主役
が宝物を発見する場面や、主役又は主役に関係する人々
が利益を受ける等してハッピーな状態を示す画像が考え
られる。また、遊技者に有利にならないゲーム内容であ
ることを示す画像としては、主人公が不幸な状態を示す
画像は勿論、前記ハッピーな状態を示す画像に至るまで
の各展開の場面等も含まれる。
【0008】また、画像とは、画面上に表示されるもの
であって、数字、文字、人物や動物等を示した図柄及び
特定形状の特定色等も含む。画面とは、CRT及び液晶
表示体の画面は言うに及ばず、ドットマトリクス表示体
及び7セグメントLED等の前記画像を表示させること
ができる装置の表示部をいう。
【0009】物語展開手段とは、主制御基板により遊技
者に有利なゲーム内容とするか否かを決定する毎に、前
回静止した当否画像に基づき物語を展開した後に静止す
る当否画像を表示する手段であれば良く、前回に表示さ
れた物語の展開場面から所定時間だけ画像を変化させて
物語の展開を進める構成とすること等が考えられる。
尚、静止するとは、物語の展開度が停止することをい
い、画像が完全に停止した状態ばかりでなく、画像が変
化しても物語の展開度に変化を与えない状態をも含む。
当否画像データ記憶手段とは、物語展開手段により展開
し所定時間後に静止する当否画像に関するデータを記憶
する手段であれば良く、物語の展開度が示すステップを
記憶する、レースに関する物語であればレースの段階を
示すデータを記憶する、格闘技に関する物語であれば主
人公の獲得したポイントを記憶する、冒険物語であれば
道程の各レベルを記憶する、球技に関する物語であれば
試合回数を記憶する等、の各構成が考えられる。
【0010】前記構成を有する請求項1に記載の弾球遊
技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入球口
に入球又は特定の通過口を通過するタイミングに起因し
て抽出される乱数値に従って遊技者に有利なゲーム内容
とするか否かが主制御基板により決定される毎に、当否
画像データ記憶手段により記憶された前回に静止した当
否画像に基づき、物語展開手段が物語を展開する画像を
表示し静止するよう働く。これにより、遊技球が特定の
入球口に入球又は特定の通過口を通過する毎に画面には
物語を展開する画像が表示され、大当たりが発生しなく
とも遊技者は次の場面を見たいという気持になり、遊技
の興趣を一層高めることができるという効果を有する。
【0011】請求項2に記載の弾球遊技機は、遊技盤面
上に発射された遊技球が特定の入球口に入球又は特定の
通過口を通過するタイミングに起因して抽出される乱数
値に従って遊技者に有利なゲーム内容とするか否かを決
定する主制御基板と、該主制御基板により遊技者に有利
なゲーム内容とするか否かを決定する毎に画面上の画像
を変動表示した後、遊技者に有利なゲーム内容であるか
否かを示す当否画像で静止表示するよう制御する画像制
御基板と、を含む弾球遊技機であって、前記主制御基板
に、前記抽出される乱数値に基づき前記画面上に静止表
示される前記当否画像の種類を少なくとも決定する当否
画像条件決定手段と、該当否画像条件決定手段により決
定された当否画像の種類に係るデータを前記画像制御基
板に送信するデータ送信手段と、前記画像制御基板に、
前記送信手段により送信されるデータに基づき前記当否
画像を変動表示する当否画像表示制御手段と、当該当否
画像の背景画像として、前回静止した背景画像に基づき
物語を展開した後に静止する物語展開手段と、当該物語
展開手段により展開し静止する背景画像に関するデータ
を記憶する背景画像データ記憶手段と、を備えたことを
特徴とする。
【0012】請求項2に記載の弾球遊技機は、画像制御
基板により表示制御される当否画像の背景で物語を展開
する画像を表示するよう構成したものであり、この背景
画像は前回に表示され静止した背景画像に基づき物語を
展開するよう構成され、当否画像及び背景画像は主制御
基板の送信手段により当否画像の種類が送信される毎に
表示制御される。ここで、背景画像とは、画面の当否画
像以外の領域の全部又は一部をいい、当否画像の画像領
域が拡大又は縮小する構成でも良い。また、当否画像の
種類とは、遊技者に有利なゲーム内容となったことを示
す画像及び有利にならないことを示す画像の他、これら
各々の画像に含まれる表示態様が異なる画像をいう。詳
しくは、従来の3桁の図柄の組み合わせの態様等をい
う。尚、請求項2の物語展開手段により表示制御される
背景画像は、当否画像と関連ある画像、即ち、遊技者に
有利な状態となることを示す画像であっても良いし、な
くても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、
下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の
技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはい
うまでもない。図1に示すように、本実施例のパチンコ
機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とか
らなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ13が設
けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14に
より外枠11に対し回動可能に取り付けられている。前
面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15
に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けら
れている。カードリーダ13のカード口19にプリペイ
ドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部1
8に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出し
が実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出され
る。
【0014】前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠
12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠
20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガ
ラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿1
5の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿2
3の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。
この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リン
グが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22
上に発射することができる。上皿15と下皿23とは連
結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下
皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0015】図2はパチンコ機10を裏側から見た裏面
図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着
可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠13に収納
されている。この機構盤26には、上方から、球タンク
27,誘導樋28及び払出し装置29が設けられてい
る。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の
入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定
個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15
に排出することができる。また、機構盤26には主制御
基板30及び賞球制御基板31が脱着可能に、遊技盤2
2には特別図柄表示装置32が、前面枠左下部には発射
制御基板33が、特別図柄表示装置32の左側に外部接
続端子基板50が、各々取り付けられている。尚、機構
盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は
従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0016】次に図3を用いて遊技盤22について説明
する。図3に示すように遊技盤22には、中央に特別図
柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以
下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始
動口としての普通電動役物36、LCD35上部の普通
図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される
図柄の変動開始に用いられるLCD35の左右の普通図
柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大
入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種
入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられてい
る。この構成により、前述した発射ハンドル24を回動
すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ3
3aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを
介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が
各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球とし
て取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してア
ウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0017】続いて前述したパチンコ機10の電気的構
成を図4のブロック図を用いて説明する。パチンコ機1
0の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板
30、賞球制御基板31、特別図柄表示装置32、発射
制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35
等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受
け渡しを行うために所謂中継基板及び電源回路等は記載
していない。
【0018】主制御基板30は、遊技制御プログラムを
記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAM
を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論
理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイ
ッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための
外部入出力回路も設けられている。主制御基板30の入
力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動
スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以
下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)40a、カウントスイ
ッチ40b、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッ
チ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a等が
接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイ
ド40c、Vソレノイド40b、普通役物ソレノイド3
6b及び外部接続端子基板50等が接続されている。
【0019】第1種始動スイッチ36aは前述した遊技
盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ
38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び3
9内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域
内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、
賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切り
モータ29bの下方、満タンスイッチ43は下皿16
内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付
けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口4
0内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特
別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッ
チ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、
賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより
上皿15に排出される遊技球を、満タンスイッチ43は
下皿16内に遊技球が満タン状態になったことを、補給
スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在すること
を、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵さ
れ遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々
検出するためのものである。また、出力側に接続された
大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイ
ドは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド3
6bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるもので
ある。
【0020】特別図柄表示装置32は、前述したLCD
32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄表示装
置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」(「画像制御
基板」ともいう。)という。)32b及びバックライト
及びインバータ基板等の付属ユニット32cから構成さ
れている。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板
30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論
理演算回路として構成されている。
【0021】賞球制御基板31は、主制御基板30から
の指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御
して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を
払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット1
3及びCR精算表示基板42等も制御するものであり、
マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成
しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても
良い。CR精算表示基板42は、前述した上皿15の貸
出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成さ
れている。賞球制御基板31は主制御基板30からの指
令従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が
払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行わ
れる。
【0022】発射制御基板33は、遊技者が操作する発
射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆
動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッ
チ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハン
ドル24に内蔵された前記タッチスッチ24aがオン状
態のときタッチランプ45を点灯させるためのものであ
る。
【0023】ランプ制御基板34は主としてトランジス
タ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30か
らの指令を受けて普通図柄表示装置37、大当たりラン
プやエラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ラン
プ類を点灯表示させるためのものである。
【0024】音制御基板35は音源IC及びアンプ等か
ら構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピ
ーカ46を駆動制御するためのものである。
【0025】前述した特別図柄表示装置32、賞球制御
基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び
音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送
信することができるよう一方向通信の回路として構成さ
れている。
【0026】以上説明した回路構成を有するパチンコ機
10の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン
(以下、単に「マイコン」と呼ぶ。)が実行する処理を
図5に示すフローチャートに従って説明することにす
る。図5に示されるフローチャートは、主制御基板30
のマイコンにより実行されるメイン処理を表したもので
あり、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行さ
れる処理である。本実施例では、ステップS10〜S6
0までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行さ
れる処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行
して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行される
ステップS65及びS70の処理を「残余処理」と称す
る。
【0027】マイコンによるハード割り込みが実行され
ると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(ス
テップS10)。この判断処理は、メモリとしてのRA
Mの所定領域の値が所定値であるか否かを判断すること
により行われ、マイコンにより実行される処理が本処理
に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを
判断するためのである。通常でない場合としては、電源
投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられ
るが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとん
ど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時で
ある。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値
と異なる値となっている。通常でないと判断されると、
前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及
び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への
各初期値の書き込み、即ち初期設定が為される(ステッ
プS15)。
【0028】通常との肯定判断が為されると、まず初期
乱数更新処理が実行される(ステップS20)。この処
理は、図6に示すように、初期乱数の値をこの処理を実
行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処
理実行前の初期乱数の値に+1するが、この処理を実行
する前の乱数値が最大値である「249」のときには次
回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「24
9」までの250個の整数を繰り返し昇順に作成する。
ステップS20に続く当否乱数更新処理(ステップS2
5)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に
+1するインクリメント処理であるが、図7に示すよう
に、最大値である「249」に至ると次回の処理では、
そのときの前記初期乱数の値を初期値(以下、「更新初
期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理
を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更
新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそ
のときの初期乱数の値を初期値とし「0」〜「249」
までの250個の整数値を繰り返し作成する。
【0029】即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構
成する要素を「0」〜「249」までの整数値とするこ
とは前記初期乱数と何等変わることはないが、今回の更
新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更
新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎
に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成で
ある。これにより、当否乱数は、乱数を構成する要素を
「0」〜「249」までの250個の整数値とし、割り
込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の
割り込み処理ではそのときの初期乱数により決定される
値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にする
ことができる。また、更新初期値と更新最大値とにより
決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ
「0」〜「249」の250個の整数値と何等変わるこ
とがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にして
いる。
【0030】大当り図柄乱数更新処理(ステップS3
0)は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返し作
成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最
大値を超えると初期値である「0」に戻る。15個の各
乱数値「0」〜「14」は、画面上に表示される3桁同
一の「111」、「222」、「333」、「44
4」、「555」、「666」、「777」、「88
8」、「999」、[AAA」、「BBB」、「CC
C」、「DDD」、「EEE」、「FFF」に各々対応
する。外れ図柄乱数更新処理(ステップS35)は、左
図柄用乱数、中図柄用乱数及び右図柄用乱数から構成さ
れ、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左
図柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り
返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1
され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。中図
柄用乱数は、「0」〜「14」の15個の整数を繰り返
し作成するカウンタとして構成され、左図柄用乱数が
「0」に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると
「0」に戻る。右図柄用乱数は、「0」〜「14」の1
5個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成さ
れ、中図柄用乱数が「0」に戻るときに本処理毎に1さ
れ最大値を超えると「0」に戻る。普通図柄乱数更新処
理(ステップS40)は、「0」〜「6」の7個の整数
を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で
+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。
【0031】前述した各乱数更新処理(ステップS20
〜S40)により、初期乱数、当否乱数、大当り図柄乱
数、外れ図柄乱数及び普通図柄乱数が各々更新される
が、続く処理(ステップS45)では遊技機10に設け
られ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処
理が実行される。本実施例では、前述した満タンスイッ
チ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a、第
1種始動スイッチ36a、Vスイッチ40a、カウント
スイッチ40b、普通図柄作動スイッチ38a及び39
a、その他の入賞口に設けられた図示しない各入賞検知
スイッチ、等の各スイッチの作動状況をチェックする処
理が実行される。この入力処理により第1種始動スイッ
チ36aに入力がある場合には、始動口としての普通電
動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割り込
み処理時の前記当否乱数の値が抽出され当否判定値と比
較される。
【0032】本実施例の遊技機10は、確率変動機とし
て構成され、通常確率時では当否判定値は「1」であ
り、高確率時には「1」、「3」、「5」、「7」、
「9」である。前述したように当否乱数を構成する
「0」〜「249」の250個の各整数値の出現率は均
一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に
入賞するタイミングで抽出される当否乱数の値は、前記
ハード割り込みの微小時間である2msと比較すれば入
賞タイミングを微小時間単位で調節できないことから無
作為に抽出された値となり、当否乱数は完全なる乱数と
して機能する。従って、抽出された当否乱数の値が当否
判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には
1/250であり、高確率時には1/50(=5/25
0)となる。この大当りを発生させる確率が低確率状態
から高確率状態に移行するのは、本実施例では、大当り
発生時の割り込み処理における前述した大当り図柄乱数
の値が、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、
「11」及び「13」(以下、「高確率乱数値」とい
う。)の場合であり、大当たりが発生するときの7/1
5の確率で高確率に移行する。そして、高確率中におい
て、再び大当りを発生させたときの大当り図柄乱数の値
が高確率乱数値であれば更に高確率状態が継続する。即
ち、1度高確率状態になる毎に7/15の確率で高確率
が継続する可能性を有することになる。当否判定処理
(ステップS50)が終了すると、続いて画像出力処理
(ステップS55)が実行される。この画像出力処理に
ついては後に詳述する。
【0033】続く各出力処理(ステップS60)は、遊
技の進行に応じて主制御基板30は、特別図柄表示装置
32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制
御基板34、音制御基板35、大入賞口ソレノイド40
c等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行す
る。即ち、前記各入力処理(ステップS45)により遊
技盤面22上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検
知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく賞
球制御基板31に賞球データを出力する処理を、遊技状
態に対応したサウンドデータを音制御基板35に出力す
る処理を、遊技機10に異常があるときにはエラー中で
あることを報知すべく図柄制御基板32bにエラー信号
を出力する処理を、更には、大当り発生時には大当り処
理を、各々実行する。
【0034】前述した本処理に続く残余処理は、外れ図
柄乱数更新処理(ステップS65)及び初期乱数更新処
理(ステップS70)から構成されるが、各々前述した
ステップS35及びステップS40と全く同じ処理であ
る。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割り込
みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行さ
れる。前述したステップS10〜S60までの本処理を
実行するのに必要とされる時間は、大当たり処理を実行
するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込
み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割
り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回
実行されることにより外れ図柄乱数及び初期乱数の更新
される(加算される)値も一律ではなくなる。これによ
り、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可
能性はなくなる。尚、本実施例においては、当否乱数の
更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の
虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理
(ステップS40)も残余処理内において実行するよう
構成しても良い。
【0035】前述した各処理を実行することにより、遊
技機10は次のような動作を実行する。遊技者により操
作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ
33aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射さ
れた遊技球が第1種始動口としての普通電動役物36に
入賞すれば第1種始動口スイッチ36aにより検出さ
れ、特別図柄表示装置32のLCD32aの画面上の特
別図柄表示領域50a〜50c(図8参照)に特別図柄
を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働く。こ
の静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例
えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると大当り状
態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り
状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ3
6aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値
が所定値であるか否かにより決定される。
【0036】大当たり状態となると、大入賞口40が約
30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントス
イッチ40bにより検出されるまでいずれか早く経過す
る時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した
遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ40aに
より検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再
び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通
常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球と
して払い出すよう構成しているので、1回の大当たり状
態が発生すると、約2400(=15×10×16)個
の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球
排出動作は、賞球制御基板が実行する。尚、大入賞口4
0の特別領域を開閉するVソレノイド40dは、特別領
域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖するための
ものである。遊技中において前述したランプ制御基板3
4及び音制御基板35が実行する制御は従来と同様な構
成であり、その説明は割愛することにする。
【0037】ここで、前述した画像出力処理(ステップ
S55)を、図9を用いて詳細に説明する。図9に示す
コマンドコードは、主制御基板30から特別図柄表示装
置32の図柄制御基板32bに送信されるコードであ
る。図9に示すように、本実施例の主制御基板30と図
柄制御基板32bとの送信コマンドコードは、1.電源
投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り
開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異
常時、の7種類に大別できる。
【0038】1.電源投入時 電源投入時のコマンドは、遊技機10に電源が投入され
たとき主制御基板30から図柄制御基板32bに送信さ
れるコマンドコードであり、10H及び01Hの2バイト命令
で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンド
を受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従っ
てLCD32aの画面上に電源投入時のデモ画面を表示
する。
【0039】2.客待ちデモ 客待ちデモのコマンドは、前記電源投入のデモ画面が終
了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射
ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信さ
れるコマンドであり、20H及び01Hの2バイト命令で構成
されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信
するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLC
D32aの画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例え
ば、図8に示す特別図柄表示領域50a〜50c上に変
動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示
する。また、保留記憶表示部51a〜51dを順次点灯
表示する。このとき、背景画面52上には各々の変動パ
ターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示され
る。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を
操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡
した後繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル2
4に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力に
より検知することができる。本実施例では、タッチスイ
ッチ24aの入力を主制御基板30に入力する構成とし
たので、主制御基板30と発射制御基板33との通信を
主制御基板30からの一方向通信としながらも前記検知
が可能なのである。もちろん、主制御基板30からタッ
チスイッチ24aのオンオフ情報は発射制御基板33に
送信される。このタッチスイッチ24aの入力を発射制
御基板33に入力する構成とし、いずれかの又は全ての
入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22面の
アウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時
間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していない
ことを判断する構成としても良い。
【0040】3.図柄変動中 図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に送信されるコ
マンドであり、表1に示すように(1)変動タイムコー
ド、(2)左静止図柄指定コード、(3)中静止図柄指
定コード、(4)右静止図柄指定コード、の4種類のコ
マンドコード(以下、この4つのコマンドコードを総称
して「画像表示コマンド」ということもある。)に分類
される。
【0041】(1)変動タイムコード 変動タイムコードは、、動作番号として30Hの1バイト
命令と識別番号として01Hから1EHの30種類の1バイト
命令とから30種類の2バイト命令として構成されてい
る。30種類の1バイト命令は、1秒単位の5秒〜35
秒の30種類の時間を表している。 (2)左静止図柄指定コード 左静止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの
15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別
番号が01Hのときは左静止図柄として「0」、02Hのとき
は「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05
Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは
「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AH
のときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは
「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FH
のときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領
域50aに表示させるためのものである。
【0042】(3)中静止図柄指定コード 中静止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの
15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別
番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味
をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図
柄表示領域50bに表示させるためのものである。 (4)右静止図柄指定コード 右静止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの
15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別
番号は前記左静止図柄指定コードの識別番号と同じ意味
をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図
柄表示領域50cに表示させるためのものである。この
変動タイムコード、左、中及び右静止図柄指定コード
は、遊技盤22上に発射された遊技球が始動口としての
普通電動役物36に入賞したとき2バイトづつほぼ同時
に送信されるコマンドコードであり、その内容は次のよ
うにして決定される。
【0043】前述したように、遊技球が普通電動役物3
6に入賞すると、そのときの当否乱数の値、大当り図柄
乱数の値、外れ図柄乱数の値、普通図柄乱数の値が各々
抽出される。抽出された当否乱数値は、通常確率時には
当否判定値「1」と比較し、高確率時には当否判定値
「1」、「3」、「5」、「7」、「9」及び「11」
と比較し一致すれば大当りが発生、一致しなければ外れ
となる。一致して大当り発生時には、抽出された大当り
図柄乱数値に+1して、この値を左、中及び右静止図柄
指定コードの識別番号とする。即ち、左、中及び右静止
図柄指定コードの識別番号は同一となる。一致しなくて
外れのときには、抽出された外れ図柄乱数の左図柄用乱
数値、中図柄用乱数値及び右図柄用乱数値の各々の値に
+1した値を各々左、中及び右静止図柄指定コードの識
別番号とする。このとき、偶然に3つの識別番号が一致
する場合には、右静止図柄指定コードの識別番号の値を
値「1」だけ異なる値とする処理が為される。前述した
変動タイムコードは、左、中及び右静止図柄指定コード
の識別番号が全て一致するときには大きな値とし、全て
一致しなくとも左及び中静止図柄指定コードの識別番号
が一致するときには中間の値とし、全く一致しないとき
には小さな値に振り分けられる。
【0044】この4つのコマンドコードからなる画像表
示コマンドを受信したときの図柄制御基板32bが行う
処理を説明する。ここでの処理は、大当たりを発生させ
ないときの画像処理である。図柄制御基板32bのマイ
コンが前記画像表示コマンドを受信すると、受信した変
動タイムと左、中及び右静止図柄指定コードの識別番号
とから特別図柄の変動パターンを作成する処理を実行す
る。図柄制御基板32bのROMには、図10に示され
るように、受信した画像表示コマンドの各値の組み合わ
せに対応したテーブルが書き込まれている。図柄制御基
板32bのマイコンは、受信した画像表示コマンドから
ROMに書き込まれたテーブルを読み出し特別図柄の変
動パターンを作成する。この変動パターンは次のように
して作成される。
【0045】マイコンは、受信した左、中及び右静止図
柄指定コードの識別番号から左と中との識別番号が一致
するか否か(即ち、リーチであるか否か)を判断して通
常変動なのか、リーチ変動なのかを判断し、更にリーチ
変動でも変動タイムの値が所定値より大きいのか小さい
のかによりトリック変動をするのか否かを判断し、これ
らの判断と変動タイムとにより特別図柄の左、中及び右
図柄の変動開始から静止するまでの各々の時間を決定す
る。作成された特別図柄の変動パターンに従って、背景
画面52上に表示され背景及びキャラクタの表示データ
も作成される。変動パターンが作成されると、作成され
た変動パターンに従って左、中及び右の各特別図柄の変
動を開始し指定された静止図柄で静止表示する処理を実
行すると共に、背景及びキャラクタの表示制御も実行さ
れる。尚、特別図柄の変動中に始動口としての普通電動
役物36に遊技球の入賞があると、図9に示さないコマ
ンドコードが主制御基板30から図柄制御基板32bに
送信され、保留記憶表示部51a〜51dが点灯表示さ
れる。
【0046】4.大当り開始 大当り開始コマンドコードは、特別図柄表示領域50a
〜50cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄
を表示した後から大当り動作が開始されるまでの間に大
当りが発生したということを遊技者にアピールする画像
を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動
作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命
令コードを図柄制御基板が受信するとLCD32aの画
面上に「大当り等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像
を表示すると共に、音制御基板35により効果音を出力
する処理がなされる。このとき、図柄制御基板32b
は、前記画像表示コマンドから、即ち、受信した左、中
及び右静止図柄指定コードの識別番号が一致しているか
否かにより大当りが発生したことを判断し、大当りとの
肯定判断をすると前回記憶した大当り回数の値を+1し
て、その回数を背景画面52上に表示する処理を実行す
る。これにより、パチンコホールを開店してからの営業
中における遊技機10で発生した大当り回数の累計回数
を遊技者に報知することができる。
【0047】また、図柄制御基板32bは、前記画像表
示コマンドから、即ち、受信した左、中及び右静止図柄
指定コードの識別番号が一致していることと、前回大当
りが発生したときのその値とから高確率中の大当りなの
か否かを判断することができ、高確率中の大当りとの肯
定判断をすると前回記憶した高確率中の大当り回数の値
を+1して、その回数を背景画面52上に表示する処理
を実行する。これにより、遊技者には、高確率中におけ
る大当り回数(所謂「連チャン回数」)が報知される。
この高確率中の大当り回数は、高確率の継続が実行され
なくなったときに零クリアされ、高確率継続の大当りが
再び発生したときから再表示される。図柄制御基板32
bは、営業中におけるパチンコホールを開店してからの
最大の高確率中の当たり回数を記憶しておき、この最大
回数を超える高確率中の大当りが発生するとその値を更
新し、この高確率中の大当り回数を前記累計大当り回数
と共に表示することもできる。
【0048】5.大当り中 大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、1
0カウント入賞コード、V通過コード及びラウンド表示
コードの5個のコマンドに分類される。 (1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番
号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コード
を入力すると、大入賞口40を開放することを遊技者に
知らせる画像を背景52に表示する処理を実行する。 (2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番
号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コード
を入力すると、大入賞口40が開放中であることを遊技
者に知らせる画像を表示する処理を実行する。 (3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び0
3Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口
40に遊技球が入球したことをカウントスイッチ40b
又はVスイッチ40aにより検知する毎にこの命令コー
ドを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを
入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしそ
の値を背景52上に表示する処理を行う。これにより、
画面上には、大入賞口40に遊技球が入賞する毎に零か
ら10個までの個数表示がなされる。
【0049】(4)V通過コードは、50Hの動作番号及
び04Hの識別番号より構成され、主基板30は大入賞口
40内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ
40aにより検知するとこの命令コードを送信する。図
柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると画面に
「V」の文字を大きく表示し大入賞口40が閉鎖した後
再び開放することを遊技者に知らせる。 (5)ラウンド表示コードは、50Hの動作番号及び05Hの
識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40
が開放動作終了後に再び開放する毎にこの命令コードを
送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力
すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値
を背景52上に表示する処理を行う。これにより、遊技
者には大入賞口40の開放回数が報知される。
【0050】6.大当り終了 大当り終了コマンドは、大当り終了デモコマンドコード
と高確率移行コマンドコードとからなる。大当り終了デ
モコマンドコードは、大当り動作が終了したとき、即ち
大入賞口40が16回の開放動作を終了したとき、また
は16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域
を通過しなかったときに送信される命令コードであり、
60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。図柄
制御基板32bがこの命令コードを入力すると大当りが
終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示す
る。高確率移行コマンドコードは、61Hの動作番号及び0
1H〜02Hの識別番号より構成される。識別番号が01Hのと
きは高確率状態が継続する場合であり、識別番号が02H
のときは高確率が継続しない場合である。この高確率移
行コマンドコードは、本実施例のように、主制御基板3
0から送信する構成としても良いし、前述した画像表示
コマンドの値から図柄制御基板32bが判断する構成と
しても良い。
【0051】7.動作異常時 動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生し
たときに送信される命令コマンドであり、本具体例で
は、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコ
ード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。
本具体例ではE1エラーコードは、テンカウント異常エ
ラーであり大入賞口40が開放したときに遊技球が1個
も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下
皿16が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力
され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンした
とき出力される。これらの異常時コマンドを送信するこ
とにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除さ
れたとき送信される70H04Hのエラー解除コードにより消
去される。
【0052】以上、詳細に説明した本具体例によると、
主制御基板30は図柄制御基板32bに画像表示コマン
ド等のコマンドを送信するだけであり、図柄制御基板3
2bは受信した画像表示コマンド等のコマンドに基づき
画面上に特別図柄を変動表示することができる。そして
画像表示コマンドに含まれる変動タイムに示される時間
は、エラー等が発生する場合以外は次のコマンドが送信
されることがない。これにより、この間は、図柄制御基
板32bは主制御基板30に拘束されることなく、画面
上で自由な画像、例えば背景画面52上で物語を展開す
る等の表示制御することができるという優れた効果を有
している。
【0053】次に図11〜図13を用いて画面上に詳細
な物語を展開する第2の具体例について説明する。第2
の具体例のLCDパネルユニット32aの画面は、図1
1に示すように、動画を表示する動画表示部60、動画
の表示態様に応じた後述する獲得ポイントPN及びダメ
ージDNを表示するメッセージ部61、動画表示部60
の右端の保留記憶表示部62とに、分割されている。動
画表示部60には、後に詳述するが、主人公HIと対戦
相手ENとの格闘シーンが表示される。主制御基板30
から前述した画像表示コマンドが図柄制御基板32bに
送信されると(図12 ステップS100)、図柄制御
基板32bのマイコンは送信された画像コマンドにより
大当たりか否か判定する(ステップS110)。大当た
りの場合は、前述した具体例1と同様の大当たり画像表
示処理が実行される(ステップS120)。大当たりで
ないときには、乱数値RNが抽出される。
【0054】乱数値RNは、「0」〜「249」までの
250個の整数値で構成され、図柄制御基板32bで定
期的にインクリメント(+1)され最大値の「249」
に至ると次に「0」に戻り、「0」〜「249」の範囲
の整数値を繰り返し作成するカウンタとして構成されて
いる。この乱数RNの値は、主制御基板30から画像コ
マンドが送信されたタイミングで抽出される。主制御基
板30から画像コマンドが送信されるタイミングは予測
できないランダムなタイミングであり、また乱数RNを
構成する要素である各整数値は均一に出現し無作為に抽
出されるので、乱数RNは文字通り乱数として機能す
る。本具体例では乱数RNをカウンタとして構成する
が、主制御基板30から送信される画像コマンドに基づ
き乱数RNを選択する構成としても良い。例えば、受信
した画像コマンドの各データを一定の数式に代入し、2
50個の整数値より構成される乱数RNの1つの値を選
択する構成としても良い。また、受信した画像コマンド
と乱数RNとの対応テーブルを設け、対応テーブルから
乱数RNの値を選択する構成としても良い。このとき、
画像コマンドの各データを全て用いても良く、一部を用
いる構成としても良い。或いは、図柄制御基板32bに
一定の数式や対応テーブルを設けることなく、主制御基
板30で抽出される当否乱数の値をそのまま図柄制御基
板32bに送信する構成としても良い。
【0055】ステップS130の処理により乱数値RN
が抽出されるが、この乱数値RNは、図13に示すよう
に、その取り得る値によって25グループに分類され、
分類されたグループに対応したポイントP及びダメージ
Dが選択される。続くステップS140では、抽出され
た乱数値RNに対応するポイントPを前回の獲得ポイン
トPNに加算し、ダメージDを減算して新たな獲得ポイ
ントPNとする更新処理と、前回のダメージDNにダメ
ージDを加算して新たなダメージDNとする更新処理と
が為される。獲得ポイントPN及びダメージDNの更新
処理が為されると、更新されたポイントPNの値が1以
上100未満であるか否か、且つ更新されたダメージD
Nの値が100未満であるか否かが判断される(ステッ
プS150〜S170)。ポイントPNが1以上100
未満、且つダメージDNが100未満との判断が為され
ると、更新されたポイントPN及びダメージDNに応じ
た格闘場面が動画表示部60上に動画がとして所定時間
表示される(ステップS180)。尚、この所定時間
は、画像表示コマンドの変動タイムにより決定される。
【0056】ステップS180では、図11に示すよう
に、敵ENと主人公HIとの攻防シーンが乱数値RNに
従って選択されたポイントPとダメージDの値に応じて
動画表示される。本具体例では、ポイントP及びダメー
ジDの値が「1」のときは相手の体へのパンチ、値が
「2」のときは相手の顔面へのパンチ、値が「3」のと
きは相手への前蹴り、値が「4」のときは回蹴り、値が
「5」のときは後頭部への膝蹴り、と設定されている。
そして、ポイントPの場合は、主人公HIの攻撃が敵E
Nに加えられ、逆にダメージDの場合は主人公HIが敵
ENから攻撃を受けるのである。例えば、抽出された乱
数値RNが「21」であれば、グループ3に属し、ポイ
ントPの値は「5」、ダメージDの値は「3」となるの
で、動画表示部60上には、主人公HIが敵ENに後頭
部への膝蹴りを加えた後、敵ENに前蹴りを受ける動画
が表示される。
【0057】そして、この選択されたポイントP及びダ
メージDとにより前記ステップS140の処理に従って
現獲得ポイントPN及びダメージDNが算出され更新記
憶されるのである。この更新された獲得ポイントPN及
びダメージDNの値は、メッセージ部61に表示され
る。即ち、ステップS140〜S180の処理により、
液晶画面の動画表示部60上には、抽出された乱数値R
Nに対応した格闘シーンが前回の格闘シーンから続行し
て動画表示され、乱数RNの値に応じて前回の獲得ポイ
ントPN及びダメージDNの値が現獲得ポイントPN及
びダメージDNとして更新される。換言すれば、図柄制
御基板32bにより表示される格闘シーンの物語の展開
が、主制御基板30から画像表示コマンドが送信される
毎に、前回静止した格闘シーンから展開され、展開され
た格闘シーンの展開度が獲得ポイントPN及びダメージ
DNとして更新記憶されるのである。
【0058】前述したステップS150において、更新
された獲得ポイントPNが100以上との判断が為され
ると、獲得ポイントPNの値を強制的に「80」とし、
敵ENから連続した攻撃を数度受ける動画を表示させた
後に静止表示する処理が実行される(ステップS190
〜S200)。尚、このとき、更新されたダメージDN
の値が「1」以上100未満にないときには、この範囲
内に収まるように適宜修正され更新される。また、前記
ステップS160において、更新された獲得ポイントP
Nの値が零以下との判断が為されると、獲得ポイントP
Nの値を強制的に「20」とし、敵ENに連続した攻撃
を数度加える動画を表示させた後に静止表示させる処理
が実行される(ステップS210〜S220)。尚、こ
のとき、更新されたダメージDNの値が「1」以上10
0未満にないときには、この範囲内に収まるように適宜
修正され更新される。更に、前記ステップS170にお
いて、更新されたダメージDNの値が100以上との判
断が為されると、主人公HIは敵ENから激しい攻撃を
受けて逃避する場面を表示させ、次の対戦相手と対峙す
るシーンで静止表示させる処理が為される(ステップS
230)。尚、この次の対戦相手と対峙する場面では、
獲得ポイントPN及びダメージDNは初期値として各々
「50」の値に設定される。
【0059】ところで、前記ステップS120における
大当たり画像表示処理は、獲得ポイントPNを強制的に
「100」とし、主人公HIが敵ENに連続した攻撃を
加えて敵ENを倒す場面を約30秒間に亘って動画表示
し、敵ENが倒れたところで画面上に「WIN」という
文字を大きく表示した後に大当たり処理としての特別遊
技状態に移行する。大当たり処理の実行が終了すると、
主人公HIが次の敵ENと対峙する場面が表示される。
このときの獲得ポイントPN及びダメージDNは初期値
として各々「50」に設定される。尚、大当たり処理後
の対戦相手は前回の対戦相手である敵ENよりも強いイ
メージの敵ENを表示し、前記ステップS230におい
て表示される次の敵ENは弱いイメージの敵を表示する
よう構成されている。
【0060】以上、詳細に説明した本具体例によると、
主制御基板30から画像表示コマンドが送信される毎
に、LCD32aの画面の動画表示部60上には格闘シ
ーンが前回の画面から展開して表示される。換言すれ
ば、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞す
る毎に、ストーリ性のある動画を前回の静止画面に引き
続き楽しむことができる。これにより、遊技者は、所謂
「TVゲーム」感覚でパチンコ遊技を楽しむことができ
るという極めて優れた効果を有する。また、獲得ポイン
トPNの値が「100」に近くなれば大当たりへの期待
感を煽ることができ一層遊技を興趣あるものとすること
ができるという優れた効果も有する。更に、本具体例で
は敵ENが主人公HIに倒される場面が表示され大当た
り状態となるのは、実際のところ遊技球が普通電動役物
36に入賞したタイミングで抽出される当否乱数の値が
所定値のときだけであり、画面上には前回の画面と関係
ある(履歴)ある動画が表示されるものの、大当たりと
なる確率は前回の画面とは関係なく一律である。
【0061】また、画面上にストーリを展開させるため
に記憶される獲得ポイントPN及びダメージDNは図柄
制御基板32bで記憶され、主制御基板30は画像に関
係するデータを何等記憶しない、特に前回の画像に関す
るデータを記憶しない構成としている。これにより、合
法的に弾球遊技機のラッキー性とTVゲームのストーリ
性とを併せ持った弾球遊技機を構成することができると
いう極めて優れた効果を有する。しかも、主制御基板3
0は、通常は画像表示コマンドを図柄制御基板32bに
送信するだけであり、図柄制御基板32bは、画像表示
コマンドの変動タイムが示す時間中は主制御基板30に
拘束されることなく、自由に画像展開処理を実行するこ
とができるという効果を有する。更に、本具体例では、
格闘シーンの展開度は、画像表示コマンドが送信された
とき抽出される乱数RNの値により決定されるので、物
語の展開度が一律ではなく変化に富む物語の展開を実現
可能としているという優れた効果を有している。尚、本
具体例で用いられる図12に示す「画像表示処理」のフ
ローチャートは高確率ゲーム中でもそのまま採用するこ
とができるが、高確率中には、敵ENとして弱いイメー
ジのキャラクタを用い、主人公HIが攻撃する画像を表
示する場面が多くなるような乱数RNとする構成として
も良い。
【0062】次に図14〜図16を用いて第3の具体例
について説明する。第3の具体例では、具体例2の図1
1〜図13の替わりに図14〜図16を用いる構成であ
る。具体例3のLCD32aの画面は、若い主人公YM
と女の子LAとの恋愛物語が動画表示される動画表示部
65と、恋愛の成就度を示すポイントPNの値を示すメ
ッセージ部66と、3つの特別図柄表示領域67a〜6
7cと、保留記憶表示部68とに分割されている。第3
の具体例では、主制御基板30から送信される画像コマ
ンド等に基づき特別図柄表示領域67a〜67cに特別
図柄が変動表示されるのは具体例1と同様であるが、画
像コマンドが送信される毎に動画表示部65上に恋愛物
語が展開表示される。この恋愛物語が展開表示される処
理を図15のフローチャートに従って説明する。
【0063】図柄制御基板32bのマイコンにより実行
される処理が本ルーチンに移行すると、先ず、主制御基
板30から画像コマンドが送信されたか否か判断される
(ステップS300)。送信されていないときには、そ
のまま「リターン」に抜けるが、送信されているとの肯
定判断が為されると、続いて大当たりか否か判断される
(ステップS310)。大当たりでないとの判断が為さ
れると、乱数値RNが抽出される(ステップS32
0)。乱数値RNは、「0」〜「99」までの100個
の整数値で構成され、図柄制御基板32bで定期的にイ
ンクリメント(+1)され最大値の「99」に至ると次
に「0」に戻り、「0」〜「99」の範囲の整数値を繰
り返し作成するカウンタとして構成されている。
【0064】この乱数RNの値は、主制御基板30から
画像コマンドが送信されたタイミングで抽出される。主
制御基板30から画像コマンドが送信されるタイミング
は予測できないランダムなタイミングであり、また乱数
RNを構成する各整数値は均一に出現するので、乱数R
Nは文字通り乱数として機能する。本具体例では乱数R
Nをカウンタとして構成するが、主制御基板30から送
信される画像コマンドに基づき乱数RNを選択する構成
としても良い。例えば、受信した画像コマンドの各デー
タを一定の数式に代入し、100個の整数値より構成さ
れる乱数RNの1つの値を選択する構成としても良い。
また、受信した画像コマンドと乱数RNとの対応テーブ
ルを設け、対応テーブルから乱数RNの値を選択する構
成としても良い。このとき、画像コマンドの各データを
全て用いても良く、一部を用いる構成としても良い。
【0065】ステップS320の処理により乱数値RN
が抽出されるが、この乱数値RNは図16に示すよう
に、その取り得る値により25グループに分類され、各
グループには各々のポイントPが付与されている。乱数
値RNが抽出されると(ステップS320)、乱数値に
対応したグループからポイントPが選択され、前回の獲
得ポイントPNに選択されたポイントPを加算して新た
な獲得ポイントPNとする更新処理が為され記憶される
(ステップS330)。例えば、抽出された乱数値が
「53」であれば、グループ14に属することになるの
でポイントPは「−3」となり、前回の獲得ポイントP
Nに「−3」を加算するのである。この更新された獲得
ポイントPNの値が「1」以上「50」未満であれば
(ステップS340〜S350)、更新された獲得ポイ
ントPNの段階に応じた画像表示処理が為される(ステ
ップS360)。
【0066】本具体例では、更新された獲得ポイントP
Nの値が「1」以上「9」以下であれば恋愛の成就度は
非常に悪く、「10」以上「19」以下であれば少し悪
く、「20」以上「29」以下であれば普通、「30」
以上「39」以下であれば良く、「40」以上「49」
以下であれば非常に良い、各々の段階に応じた恋愛シー
ンが画像表示コマンドの変動タイムに従った時間だけス
トーリ展開するよう構成されている。例えば、初期画面
(初期獲得ポイントPNは値が「25」に設定される)
で可愛い女の子LAを表示させ、この後、画像表示コマ
ンドが主制御基板30から送信されたとき抽出される乱
数値RNを用いて獲得ポイントPNを更新し、この更新
された獲得ポイントPNに基づき女の子LAとのデート
画面を非常に良い雰囲気の画面、良い雰囲気の画面、普
通の雰囲気の画面、やや悪い雰囲気の画面、かなり悪い
雰囲気の画面んの5段階で前回の画面から続行させて動
画表示するのである。また、各段階では、雰囲気のそれ
程変わらないものの、物語が展開する動画が獲得ポイン
トPNの値に応じて動画表示されるよう構成されてい
る。
【0067】一方、更新された獲得ポイントPNが「5
0」以上となるときには(ステップS350)、獲得ポ
イントPNを強制的に「25」とする更新処理を行った
後(ステップS370)、動画表示部65上に恋愛の成
就度が普通の展開となる恋愛シーンを動画表示する(ス
テップS380)。また、更新された獲得ポイントPN
が「0」以下となるときには(ステップS340)、次
の女の子LAを表示する初期画面(ポイントPNの値は
「25」)を動画表示する(ステップS390)。とこ
ろで、前記ステップS310において大当たりと判断さ
れたときには、獲得ポイントPNを強制的に「50」と
し、主人公YMと女の子LAとの結婚画面を約30秒間
に亘って動画表示した後、図示しない大当たり処理を実
行する。尚、大当たり処理終了後には、次の女の子LA
を表示する初期画面が表示される。このとき、大当たり
終了後の初期画面では、次の女の子LAは前回よりも美
人でプライドの高そうな女の子LAを表示し、前記ステ
ップS390において表示する初期画面では、美人さは
劣るものの気立ての良さそうな女性を表示すると遊技者
の興趣を一層高めると思われる。
【0068】上述した第3の具体例によると、主制御基
板30から送信される画像表示コマンドが送信される毎
に、特別図柄表示領域67a〜67cには送信された画
像表示コマンドに基づいた図柄の変動表示が実行される
と共に、動画表示部65上には恋愛物語が前回の静止画
面から展開して動画表示される。これにより、主制御基
板30は図柄制御基板32bに画像表示コマンドを送信
するだけで、動画表示される画像表示に関するデータを
何等送信することなく、また、前回の表示態様を記憶す
ることなく、恋愛物語を遊技球が普通電動役物36に入
賞する毎にストーリ展開することができるという優れた
効果を有する。これにより、遊技者は遊技球が始動口と
しての普通電動役物36に入賞する毎に、画面上で恋愛
物語を楽しむことができるという極めて優れた効果を有
する。更に、始動口に遊技球が入賞する毎に展開される
恋愛物語の展開度は、抽出される乱数RNの値に基づい
ているので、展開度が一律ではなくランダム性を有し遊
技者を飽きさせないという優れた効果を有する。
【0069】尚、本発明は、前述した具体例に何等制限
されるものではなく、本発明の意図する範囲内で実施変
更可能なことは言うまでもないことである。例えば、物
語展開手段が、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の
入球口に入球又は特定の通過口を通過するタイミングに
起因して抽出される乱数値に応じた度合いで物語を展開
するよう構成しても良い。また、本具体例では、画像表
示コマンドを2バイトづつ一度に送信する構成とした
が、変動パターンを示す変動タイムを送信し、その後各
静止図柄を示すコードを適宜送信する構成としても良
い。また、各図柄を各々停止させるための停止命令のコ
ードを追加して送信する構成としても何等問題ない。更
に、第3の具体例では、特別図柄表示領域67a〜67
cに大当たり図柄を表示するとき、動画表示部65上に
は主人公YMと女の子LAとの結婚画像を表示して大当
たりであることを示唆する構成としたが、大当たりか否
か関連ない背景画像を表示する構成としても何等問題な
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した遊技機10を示す外観斜視図
である。
【図2】遊技機10を裏面からみた裏面図である。
【図3】遊技機10の遊技盤22の構成を示す正面図で
ある。
【図4】遊技機10の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図5】主制御基板30で実行される「メインルーチ
ン」の処理を示すフローチャートである。
【図6】「メインルーチン」で作成される初期乱数の更
新処理を示す図である。
【図7】「メインルーチン」で作成される当否乱数の更
新処理の1例を示す図である。
【図8】LCDパネルユニット32aの画面上の画像を
例示する正面図である。
【図9】主制御基板30から送信されるコマンドコード
を示す図表である。
【図10】図柄制御基板32bにおける変動タイムから
各図柄の静止時間を決定するテーブルを示す図表であ
る。
【図11】第2具体例のLCD32aの画面を示す正面
図である。
【図12】第2具体例の「画像表示処理」を示すフロー
チャートである。
【図13】第2具体例での乱数値RNに対応するポイン
トP及びダメージDの値を示す図表である。
【図14】第3具体例のLCD32aの画面を示す正面
図である。
【図15】第3具体例の「画像表示処理」を示すフロー
チャートである。
【図16】第3具体例の乱数値RNに対応するポイント
Pの値を示す図表である。
【符号の説明】
10…パチンコ機 22…遊技盤 24…発射
ハンドル 24a…タッチスイッチ 30…主制御基板 31…賞
球制御基板 32…特別図柄表示装置 32a…LCDパネルユニット(LCD) 32b…図柄表示装置制御基板(図柄制御基板) 33…発射制御基板 34…ランプ制御基板 35…音制御基板 36…普通電動役物(始動口) 36a…第1種始動スイッチ 37…普通図柄表示装置 40…大入
賞口 40a…役物連続作動スイッチ(VSW) 40b…テンカウントスイッチ(カウントSW) 50a、50b、50c…特別図柄表示領域 52…背景画面 hero、bad…キャ
ラクタ 60…動画表示部 61…メッセージ部 62…保留記憶表示部 65…動画表示部 66…メッセージ部 67a、67b、67c…特別図柄表示領域
68…保留記憶表示部 HI…主人公 EN…敵 YM…主人公 LA…女の子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入
    球口に入球又は特定の通過口を通過するタイミングに起
    因して抽出される乱数値に従って遊技者に有利なゲーム
    内容とするか否かを決定する主制御基板と、 該主制御基板により遊技者に有利なゲーム内容とするか
    否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、遊
    技者に有利なゲーム内容であるか否かを示す当否画像で
    静止表示するよう制御する画像制御基板と、 を含む弾球遊技機であって、 前記画像制御基板に、 前記主制御基板により遊技者に有利なゲーム内容とする
    か否かを決定する毎に、前回静止した当否画像に基づき
    物語を展開した後に静止する当否画像を表示する物語展
    開手段と、 当該物語展開手段により展開し静止する当否画像に関す
    るデータを記憶する当否画像データ記憶手段と、 を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 【請求項2】遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入
    球口に入球又は特定の通過口を通過するタイミングに起
    因して抽出される乱数値に従って遊技者に有利なゲーム
    内容とするか否かを決定する主制御基板と、 該主制御基板により遊技者に有利なゲーム内容とするか
    否かを決定する毎に画面上の画像を変動表示した後、遊
    技者に有利なゲーム内容であるか否かを示す当否画像で
    静止表示するよう制御する画像制御基板と、 を含む弾球遊技機であって、 前記主制御基板に、 前記抽出される乱数値に基づき前記画面上に静止表示さ
    れる前記当否画像の種類を少なくとも決定する当否画像
    条件決定手段と、 該当否画像条件決定手段により決定された当否画像の種
    類に係るデータを前記画像制御基板に送信するデータ送
    信手段と、 前記画像制御基板に、 前記送信手段により送信されるデータに基づき前記当否
    画像を変動表示する当否画像表示制御手段と、 当該当否画像の背景画像として、前回静止した背景画像
    に基づき物語を展開した後に静止する物語展開手段と、 当該物語展開手段により展開し静止する背景画像に関す
    るデータを記憶する背景画像データ記憶手段と、 を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
JP24683499A 1999-09-01 1999-09-01 弾球遊技機 Pending JP2001070587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24683499A JP2001070587A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24683499A JP2001070587A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 弾球遊技機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009091207A Division JP2009148620A (ja) 2009-04-03 2009-04-03 弾球遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001070587A true JP2001070587A (ja) 2001-03-21
JP2001070587A5 JP2001070587A5 (ja) 2009-05-21

Family

ID=17154397

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24683499A Pending JP2001070587A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001070587A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105389A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Heiwa Corp 遊技機
JP2008194140A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Samii Kk 遊技機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105389A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Heiwa Corp 遊技機
JP2008194140A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Samii Kk 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4621831B2 (ja) 遊技機
JP3608606B2 (ja) 遊技機
JP2019193723A (ja) 遊技機
JP4621830B2 (ja) 遊技機
JPH1157132A (ja) 遊技機
JP2019217159A (ja) 遊技機
JP2001239018A (ja) 弾球遊技機
JP2002102465A (ja) 遊技機
JP2001212314A (ja) 弾球遊技機
JP3795616B2 (ja) 弾球遊技機
JP3298852B2 (ja) 弾球遊技機
JP2001286633A (ja) 弾球遊技機
JP2004033576A (ja) 遊技機
JP3669567B2 (ja) 遊技機
JP2001070587A (ja) 弾球遊技機
JP4636571B2 (ja) 遊技機
JP4587240B2 (ja) 弾球遊技機
JP2002253812A (ja) 弾球遊技機
JP2000317078A (ja) 弾球遊技機
JP5017510B2 (ja) 遊技機
JP5124715B2 (ja) 弾球遊技機
JP2009101233A (ja) 弾球遊技機
JP2004147915A (ja) 遊技機
JP2009148620A (ja) 弾球遊技機
JP4025858B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100422