JP2004033576A - 遊技機 - Google Patents

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内ヶ島 敏博
Takahiro Uchigashima
内ヶ島 隆寛
Shogo Tatsumi
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Abstract

【課題】遊技機の変動継続時間制御を損なうことなく、図柄制御基板によって図柄の変動継続時間及び/又は特別図柄の停止図柄と、物語展開との整合性を高める遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】変動継続時間Tは、取り得る値によって30種類に分類され、この変動継続時間T=10〜39秒(30種類)に応じて、ポイントP及びダメージDが選択され、大当りでないときには、前回の獲得ポイントPNに変動継続時間Tの値に対応する図11に示すポイントPを加算し、ダメージDを減算して新たな獲得ポイントPNとする更新処理と、前回のダメージDNにダメージDを加算して新たなダメージDNとする更新処理とがなされ、LCD32aの背景表示領域52には、敵ENと主人公HIとの攻防シーンが変動継続時間Tに従って選択されたポイントPとダメージDの値に応じて物語動画表示される。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、詳しくは、主制御基板から図柄制御基板に変動継続時間及び図柄の停止図柄を示すコマンドを送信し、この変動継続時間及び図柄の停止図柄に基づいて画面に図柄を表示し、前回停止表示された画面から引き続いて次回の画面を展開することで物語の展開を図る図柄表示装置を備える遊技機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
遊技機、例えば、特開2001−17648号、特開2001−70546号、特開2000−262689号、特開2000−308746号等に示す通り、従来のパチンコ遊技機においては、主制御基板が始動口に遊技球が入賞したタイミングで、停止図柄、及び変動継続時間決定乱数を抽出することで変動継続時間を決定し、この停止図柄及び変動継続時間を示す命令コマンドを主制御基板から図柄制御基板に送信し、図柄制御基板で対応する変動継続時間だけ、図柄を変動させ停止させるようになっている。必要に応じて、変動継続時間が経過した時点で主制御基板から図柄制御基板へ図柄確定コマンドを送信している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した変動継続時間と特別図柄の停止図柄は単に図柄の変動停止のために用いられるだけであって、図柄制御基板側でこれを物語の展開に利用しようとする思想は皆無であり、従って、画面上に展開される物語展開との関連性が無く、物語展開と変動継続時間や特別図柄の停止図柄との整合性がないのが実情である。
本発明は、これらの課題を好適に解決し、従来の遊技機の変動継続時間制御を損なうことなく、図柄制御基板によって図柄の変動継続時間及び/又は特別図柄の停止図柄と、物語展開との整合性を高める遊技機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び効果】
前記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口に入賞又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して大当りとするか否かを決定する主制御基板と、該主制御基板により大当りとするか否かを決定する毎に大当りか否かを示す特別図柄を含む図柄を変動表示した後、該特別図柄を含む図柄を静止表示するよう制御する図柄制御基板と、該図柄制御基板からの指令に従って画面上に前記特別図柄を含む図柄を変動表示する図柄表示装置と、を含み、前記主制御基板は、前記特別図柄の1回の変動表示について設定された変動継続時間を示す予め複数種類以上パターン化した変動パターンを選択するスタートコード、前記特別図柄の停止図柄を示す停止図柄指定コードの命令コードを有し、前記タイミングに起因していずれか1つのスタートコード及び停止図柄指定コードを選択して送信し、前記図柄制御基板は、前記送信されたスタートコードを受信すると、前記特別図柄の変動を開始し、前記変動継続時間が終了したときに、前記停止図柄指定コードにより指定された停止図柄を停止表示する遊技機において、前記図柄制御基板で、前記図柄について複数の物語構成図柄データを有し、該データを前記スタートコードの受信の際に選択し、前記物語を前記特別図柄の変動表示とともに表示制御し、前回の表示画面から続行して前記物語を継続的に変動表示し、複数回の前記変動表示にわたって、前記選択される物語構成図柄データに基づいて1つの物語を完結的に表示制御するか、あるいは、前記選択される物語構成図柄データに基づいて1つの物語を継続的に表示制御し、前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする遊技機である。
【0005】
請求項1に記載の弾球遊技機によると、遊技球が特定入球口に入球又は特定通過口を通過する毎に、特別図柄の変動継続時間を示すスタートコードをランダムに決定し、このスタートコードに応じて、前回の停止図柄から物語の展開度を変えて物語動画表示され、物語の内容を変化させることができる。例えば、変動継続時間に応じて物語の展開に緩急をつけることとすれば、遊技者は変化に富んだ物語展開を楽しむことができる。あるいは、変動継続時間が短くとも物語が急展開すれば、遊技者は物語の展開に引き込まれることになる。しかも物語の展開度は遊技者には予測ができない。これにより、主制御基板の処理負担が大いに軽減されるとともに、遊技客は、遊技球が特定入球口に入球又は特定通過口を通過する毎にランダムに決定される変動継続時間に応じて、物語性のある物語動画を前回の静止画面に引き続き楽しむことができる。
【0006】
具体的な構成としては、大当り表示がなされるまで1つの物語が展開し、大当り表示のときに完結する構成とすることが好ましい。大当り処理終了後は、物語が最初から展開することが好ましい。あるいは、大当り表示の有無にかかわらず、1つの物語を継続的に表示制御することでもよい。
大当り表示までは、スタートコードにしたがって物語の展開度を示す獲得ポイントを更新し、このポイントに応じて、物語構成図柄データを選択することが好ましい。スタートコードと獲得ポイントとの関係は適宜設定できる。複数、例えば30〜48種類の変動継続時間(10秒〜90秒等)を示すスタートコードに対応して、獲得ポイントのデータを有し、この獲得ポイントが選択されると、現在の獲得ポイントが更新され、獲得ポイントに応じて、物語構成図柄データのデータ群から物語構成図柄データを選択し、特別図柄の変動表示を行うことが好ましい。
スタートコードの受信毎に物語の展開度を決定し、対応する物語構成図柄データを選択してもよい。あるいは、物語の開始の際に、物語の展開度を予め決定しセットになった複数の物語構成図柄データを予め全部選択してもよい。
変動継続時間は複数の図柄がある場合、最初の図柄の変動開始から最後の図柄の停止までの継続時間、あるいは、各図柄の変動開始から停止までの継続時間を意味する。
図柄制御基板は、変動継続時間を示す命令コードを受信すると、前記特別図柄を表示する画面の背景画面上で、前回静止した図柄に基づき物語を展開する背景図柄を表示することが好ましい。
【0007】
物語をスタートコードの値に応じた度合で展開させることが好ましい。これは、物語の展開度がスタートコードによって変化することを意味し、前歴に基づき物語の展開度を選択されるスタートコードの値に従って更新するものであれば良い。物語の展開度は、選択されるスタートコードと直接対応するものであっても良く、あるいは選択されるスタートコードを一定の数式により演算処理した展開度であっても良い。物語の展開度としては、物語の進展速度、物語の内容の変化が挙げられる。例えば、格闘技をテーマにした物語では、攻防の度合いや激しさ、あるいは攻撃から守勢に変化したりすることである。
【0008】
本発明は、前回静止した図柄と関連ある物語を図柄として展開するものではあるが、大当り状態とするか否かは、遊技球が特定の入球口に入球又は特定の通過口を通過するときに起因して選択される乱数値の値により決定されるものであることが好ましい。
【0009】
大当り状態となる図柄が表示されるには、遊技球が特定入球口に入球又は特定通過口を通過することに起因して選択される乱数値の値によることが好ましい。これにより、画面上には前回の画面と関係ある(履歴ある)図柄が表示されるものの、大当り状態となる確率は前歴に関係なく一律である。このことは、現状の法律に合法であり、現法律に好適に対応して、画面上では変動継続時間に応じたストーリ性ある物語動画を遊技者が楽しむことができるという極めて優れた効果を有している。
【0010】
あるいは、選択されるスタートコードに応じて物語の展開度を更新し、該更新された物語の展開度が予め定められた展開度に至ることに起因して大当り状態とすることも好ましい。従って、この場合、大当り状態となる起因は、遊技球が特定の入球口に入球又は特定の通過口を通過することに起因して選択される乱数値の値とは直接には関係がない。
【0011】
請求項2記載の遊技機は、前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することに代えて、前記受信した命令コードから得られる前記特別図柄の停止図柄に基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機である。
【0012】
請求項2においては、物語の展開度は、前記特別図柄の停止図柄により決定されるが、その決定態様は、具体的には次のものが挙げられる。
(1)リーチの有無によって物語の展開度が異なるように決定する。例えば、リーチの場合には物語が急展開し、非リーチの場合には物語がゆっくり展開する。逆に、リーチの場合には物語がゆっくり展開し、非リーチの場合には物語が急展開する。
(2)大当り図柄が確率変動図柄であるか否かによって物語の展開度が異なるように決定する。例えば、確率変動図柄である場合、大当り処理のとき、画面上に特別な物語の展開を行うことが挙げられる。これにより表示上の付加価値を高めることができる。
(3)大当り図柄か外れ図柄であるか否かによって、物語の展開度が異なるように決定する。例えば、外れ図柄である場合、変動継続時間が多いほど、物語の展開を遅くする、あるいは、変動継続時間が少ないほど、物語の展開を早くするなどである。展開度は、前記と逆でも良い。あるいは、大当り表示の際には、外れ表示の場合と異なるように物語の展開度を変更する構成、例えば、大当り画面になると急に又はゆっくりと物語の展開をする構成でもよい。
特別図柄の通常、短縮、ロングリーチ、全回転変動等とともに変動継続時間を示すスタートコードを主制御基板で決定し図柄制御基板はこれに従うことが好ましい。あるいは、主制御基板は変動継続時間のみを示すスタートコードを乱数で決定し、特別図柄の通常、短縮、ロングリーチ、全回転変動等の変動パターンについては図柄制御基板で決定することでもよい。あるいは(1)〜(3)を任意に組み合わせたものでも良い。
【0013】
請求項3記載の遊技機は、前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することに代えて、前記受信した命令コードから得られるスタートコード及び前記特別図柄の停止図柄に基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機である。
【0014】
請求項3は請求項1及び2を組み合わせた発明である。物語の展開度は、スタートコード及び前記特別図柄の停止図柄により決定されるが、その決定態様は、次のものが挙げられる。
(1)物語の展開度は、スタートコード及び前記特別図柄の停止図柄を両方の要素を考慮して決定する。
(2)物語の展開度は、スタートコードを優先するが、所定の条件が成立すると、特別図柄の停止図柄に基づくように切り替える。
(3)物語の展開度は、特別図柄の停止図柄を優先するが、所定の条件が成立すると、スタートコードに基づくように切り替える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。
上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。
上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
【0016】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。
また、各々後に詳述するが、機構盤26には主制御基板30及び賞球制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠左下部には発射制御基板33が各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0017】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。
図3に示すように遊技盤22には、中央に特別図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0018】
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、賞球制御基板31、特別図柄表示装置32、発射制御基板33、ランプ制御基板34、音制御基板35、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板42等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
【0019】
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御基板30の入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ。)40a、カウントスイッチ40b、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d及び普通役物ソレノイド36b等が接続されている。
【0020】
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々検出するためのものである。
また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
【0021】
特別図柄表示装置32は、前述したLCD32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄表示装置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」という。)32b及びバックライト及びインバータ基板等の付属ユニット32cから構成されている。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
【0022】
賞球制御基板31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。この賞球制御基板31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すだけであり、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われる。
【0023】
発射制御基板33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
【0024】
ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30からの指令を受けて普通図柄表示装置37、大当たりランプやエラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
【0025】
音制御基板35は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピーカ46を駆動制御するためのものである。
【0026】
前述した特別図柄表示装置32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。この一方向通信の回路を具体的に示したのが図5及び図6に示す回路図である。
【0027】
図5に示す回路図は主制御基板30と特別図柄表示装置32の図柄制御基板32bとのインターフェイス回路を示したものであり、図6に示す回路図は図柄制御基板32bの受信回路をより詳細に各々示したものである。図に示すように、主制御基板30のCPUと図柄制御基板32bのCPUとは、I/Oポートを介して接続されており、図柄制御基板32bのCPUは主制御基板30からの信号を受信するだけで主制御基板30に対して送信を行うことができないよう構成されている。本実施形態では、主制御基板30から図柄制御基板32bへの通信データ(以下、単に「命令コード」ということもある。)は、1コマンドを2バイトで構成し8本のパラレル信号(MD0〜MD7)と割込み要求信号(MINT)とにより行っている。図7は割込み要求信号(MINT)とパラレル信号との関係を示す。主制御基板30から割込み要求(MINT)が送信されると、図柄制御基板32bのCPUに対して割込み(INT)が発生し、この割込み処理により図柄制御基板32bのCPUは命令コードをコマンド受信バッファに格納するよう構成している。
【0028】
主制御基板30には、その他、前述したプリペイドカードユニット13、CR精算表示基板42が接続されている。CR精算表示基板42は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成されている。
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10が提供するゲーム内容は、従来のものと同様なので簡単な説明に留める。
【0029】
遊技者により操作される発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aにより遊技球が遊技盤22上に発射され、発射された遊技球が第1種始動口としての普通電動役物36に入賞すれば第1種始動口スイッチ36aにより検出され、特別図柄表示装置32のLCD32aの画面上に特別図柄を所定時間変動表示した後に静止表示するよう働く。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示すると「大当たり」状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当たり状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ36aにより検出されたとき選択される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。この当否決定乱数は、例えば2ms毎の微小時間毎にインクリメントされ、例えば0〜249の250種類の整数を繰り返し作成するカウンタであり、発射された遊技球が普通電動役物36内に入賞するタイミングが予測できないランダムなタイミングであることにより乱数として機能する。大当たり状態となると、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ40bにより検出されるまでいずれか早く経過する時まで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ40aにより検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当たり状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板31が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド40dは、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖するためのものである。
【0030】
また、発射された遊技球が普通図柄作動ゲート38又は39を通過すると普通図柄作動スイッチ38a又は39aにより検出され、普通図柄表示装置37が所定時間変動表示した後に静止表示し、例えば「7」等の特定の図柄を表示すると例えば約6秒等の所定時間又は遊技球が6個等の所定個数入賞するまでいずれか早く経過する時まで普通電動役物36が開放される。これにより遊技球が普通電動役物36に入賞する機会が大きくなり、遊技者が所定個数の遊技球を獲得することができると共に特別図柄表示装置32の特別図柄を変動表示させる回数が多くなり、大当たり状態を発生させる確率が増大する。普通電動役物36を開放させるまでの構成は、前述した「大当たり」状態を発生させる構成と略同様なのでその説明は割愛する。
遊技中において前述したランプ制御基板34及び音制御基板35が実行する制御も従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。
【0031】
次に主制御基板30と特別図柄表示装置32とで実行される通信の構成を、次頁に示す
を用いて詳細に説明する。表1は命令コード(以下、「コマンド」ともいう。)の種類とそのコマンドに対応した2バイト命令の内容及び動作内容を示すものである。
【0032】
【表1】
Figure 2004033576
【0033】
前記特別図柄表示装置32のLCD32aは、図8に示すように、特別図柄を変動表示した後に停止表示する特別図柄表示領域50a〜50cと、物語動画を表示する背景表示領域52と、物語動画の態様に応じた後述する獲得ポイントPN及びダメージDNを表示する獲得ポイント表示部54とに分割されて構成されている。図柄制御基板32bは、物語動画に対応する複数の物語構成図柄データを備えている。背景表示領域52には、後に詳説するが対戦相手である敵ENが変る種々の格闘場面が表示され主人公HIが敵ENと格闘する格闘シーンが物語動画表示される。更に、背景表示領域52の右端には4つに分割された保留記憶表示部51a〜51dが設けられている。この保留記憶表示部51a〜51dは、従来の技術と同様であり、背景表示領域52に変動表示される図柄が変動中、又は大入賞口40が開放される大当り状態としての大当り中以外のときに、遊技球が始動口36に入球したことを記憶するものであり最大4個まで記憶される。そして、記憶があれば図柄の変動停止後又は大当り動作終了後に記憶の数に従って、背景表示領域52上の図柄が再び変動表示される。
【0034】
表1に示すように、本実施形態の主制御基板30と特別図柄表示装置32とのコマンドは、1.電源投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0035】
1.電源投入時
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から図柄制御基板32bに送信されるコマンドであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。
【0036】
2.客待ちデモ
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、特別図柄表示領域50a〜50c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。この変動パターンについては次の「3.図柄変動中」で詳細に説明する。このとき、背景表示領域52上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。本実施形態では、タッチスイッチ24aの入力を主制御基板30に入力する構成としたので、主制御基板30と発射制御基板33との通信を主制御基板30からの一方向通信としながらも前記検知が可能なのである。もちろん、主制御基板30からタッチスイッチ24aのオンオフ情報は発射制御基板33に送信される。このタッチスイッチ24aの入力を発射制御基板33に入力する構成とし、いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22面のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する構成としても良い。
【0037】
3.図柄変動中
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に送信されるコマンドであり、表に示すように(1)スタートコード、(2)左停止図柄指定コード、(3)中停止図柄指定コード、(4)右停止図柄指定コード、(5)左図柄確定コード、(6)中図柄確定コード、(7)右図柄確定コード、の7種類のコマンドに分類される。
【0038】
(1)スタートコード
スタートコードは、遊技盤22上に発射された遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したとき送信されるコマンドであり、動作番号として30Hの1バイト命令と識別番号として01Hから1EHの30種類の1バイト命令とから30種類の2バイト命令として構成されている。この30種類の2バイト命令は特別図柄の変動パターンを示すものである。本実施形態の30種類の変動パターンは、特別図柄の変動継続時間T、変動態様及び大当たりとなる確率の高低とから10種類の通常変動、8種類の短縮変動、4種類の通常リーチ、4種類のセミロングリーチ、2種類のロングリーチ、2種類の全回転からなる。
【0039】
10種類の通常変動は、特別図柄が変動開始してから左、中及び右の全特別図柄が静止(停止)するまでの時間(以下、単に「変動継続時間T」ということもある。)が10秒〜39秒の間の10種類の時間が設定された変動パターンである。
8種類の短縮変動は、特別図柄の保留記憶が1個ある場合、2個ある場合、3個ある場合、4個ある場合、の4種類のパターンと2種類の確率の高低の差とから8種類の変動継続時間Tが設定された変動パターンである。
4種類の通常リーチは、変動継続時間Tが10秒〜15秒の間の4種類の変動継続時間Tが設定された変動パターンである。ここで、リーチとは、必ずしも大当りとなるとは限らないが大当たりの前提として特別図柄の変動が開始してから左特別図柄と中特別図柄とが一致し右特別図柄が変動中であってその図柄が確定していない状態をいう。
4種類のセミロングリーチとは、変動継続時間Tが15秒〜25秒の間の4種類の時間が設定された変動パターンである。
2種類のロングリーチとは、変動継続時間Tが30秒又は35秒に設定された変動パターンである。尚、リーチの時間が長ければ長いほど右図柄が左及び中図柄と一致する、即ち大当りとなる確率が高くなるよう構成されることが好ましい。
2種類の全回転とは、全図柄が一斉に変動を開始し一斉に停止する変動パターンをいい、本実施形態では変動継続時間Tは低確率時で25秒、高確率時で20秒に設定されている。
【0040】
これらの30種類の変動継続時間Tが設定された変動パターンは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときのカウンタの値により選択される。このパターンを選択するカウンタは、0〜29までの整数を当否決定乱数と同様な手法で作成しているのは言うまでもないことである。
【0041】
(2)左停止図柄指定コード
左停止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左停止図柄として「0」、02Hのときは「1」、03Hのときは「2」、04Hのときは「3」、05Hのときは「4」、06Hのときは「5」、07Hのときは「6」、08Hのときは「7」、09Hのときは「8」、0AHのときは「9」、0BHのときは「A」、0CHのときは「B」、0DHのときは「C」、0EHのときは「D」、0FHのときは「E」の文字を特別図柄として特別図柄表示領域50aに表示させるためのものである。
【0042】
(3)中停止図柄指定コード
中停止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左停止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50bに表示させるためのものである。
【0043】
(4)右停止図柄指定コード
右停止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左停止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50cに表示させるためのものである。
尚、左、中及び右停止図柄指定コードの識別番号は、遊技球が普通電動役物36に入賞したときのタイミングで0〜14の整数値を繰り返し作成する各々の図柄カウンタより選択される。
【0044】
(5)左図柄確定コード
左図柄確定コードは、変動中の左特別図柄を停止(静止)するために送信する命令コードであり、34Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0045】
(6)中図柄確定コード
中図柄確定コードは、変動中の中特別図柄を停止するために送信する命令コードであり、35Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0046】
(7)右図柄確定コード
右図柄確定コードは、変動中の中特別図柄を停止するために送信する命令コードであり、36Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0047】
4.大当り開始
大当り開始デモコマンドは、特別図柄表示領域50a〜50cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを図柄制御基板32bが受信するとLCD32aの画面上に「大当り」等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音制御基板35により効果音を出力する処理がなされる。
【0048】
5.大当り中
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コードの4個のコマンドに分類される。
(1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口40を開放することを遊技者に知らせる画像を背景表示領域52に表示する処理を実行する。
(2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口40が開放中であることを遊技者に知らせる画像を表示する処理を実行する。
(3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び03Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40に遊技球が入球したことをカウントスイッチ40b又はVスイッチ40aにより検知する毎にこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景表示領域52上に表示する処理を行う。これにより、画面上には、大入賞口40に遊技球が入賞する毎に零から10個までの個数表示がなされる。
(4)V通過コードは、50Hの動作番号及び04Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ40aにより検知するとこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると画面に「V」の文字を大きく表示し大入賞口40が閉鎖した後再び開放することを遊技者に知らせる。
【0049】
6.大当り終了
大当り終了デモコマンドは、大当り動作が終了したとき、即ち大入賞口40が16回の開放動作を終了したとき、または16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域を通過しなかったときに送信される命令コードであり、60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると大当りが終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示すると共に、高確率状態が継続する場合には「ラッキー!」の文字を、高確率が継続しない場合には「残念!」の文字を表示する処理を実行する。ここで、高確率が継続するとは、特別図柄が「777」又は「333」等の特定図柄で大当りが発生したとき、大当たり動作終了後に大当たりが発生する確率を、例えば1/250から1/50にすることを言う。さらに詳しく説明すれば当否決定乱数に使用されるカウンタの取り得る範囲を0〜049の範囲から0〜49に変更することを言う。
【0050】
7.動作異常時
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本実施形態では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。本実施形態ではE1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり大入賞口40が開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿23が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。尚、これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信されるエラー解除信号により消去される。
【0051】
ここで、次に示す表2及び図9を用いて変動パターンの1例を具体的に説明することにする。表2及び図9に示すタイミングチャートは通信タイミングの1例を示すものである。
遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞すると、この入賞のタイミングで表1に示したスタートコードの30種類のうちの1つの変動継続時間T(図柄の変動開始から全図柄確定までの継続時間)を示す変動パターンが選択され、この選択された命令コードが主制御基板30から図柄制御基板32bに送信される(表2 番号▲1▼)。図柄制御基板32bは送信された命令コードを受信すると、特別図柄表示領域50a〜50c上で左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄を一斉に変動開始する(図9タイミングチャート ポイント▲1▼)。
【0052】
主制御基板30は、入賞時に選択された左停止図柄指定コードを、スタートコードを送信した直後に送信する(表2 番号▲2▼)。この命令コードを図柄制御基板32bが受信すると命令コードに応じた左特別図柄で停止表示すべく変動パターンに応じて変動スピードを調節制御する(図9タイミングチャート ポイント▲2▼)。そして、主制御基板30から左図柄確定コードを受信したタイミングで指定された左特別図柄を停止表示する(表2 番号▲3▼)(図9タイミングチャートポイント▲3▼)。主制御基板30が左図柄確定コードを送信するタイミングは、選択された変動パターンに従って決定される。この構成により変動図柄を停止表示するタイミングは、主制御基板30が完全に掌握することになる。
【0053】
【表2】
Figure 2004033576
【0054】
同様な手順により主制御基板30は中停止図柄指定コード、中図柄確定コード、右停止図柄指定コード及び右図柄確定コードを次々と送信し(表2 ▲4▼▲5▼▲6▼▲7▼)、図柄制御基板32bは受信した命令コードに従って画像を制御する(図9タイミングチャート ポイント▲4▼▲5▼▲6▼▲7▼)。
前述した処理により、本実施形態では特別図柄表示領域50aには「4」、特別図柄表示領域50bには「5」、特別図柄表示領域50cには「5」が各々表示される。
【0055】
次に図柄制御基板32bで行われる図柄表示制御について説明する。
まず、図10に示す「物語画像表示処理」及び図11に示す変動継続時間Tの対応図表に基づく処理について説明する。図10に示す処理はハード割込み等の手法により定期的に実行されるものであり、図柄制御基板32bのCPUにより実行される処理の内の1つを示す。
図柄制御基板32bのCPUにより実行される処理が本ルーチンに移行すると、まずスタートコードを受信したか否かが判断される(ステップS100)。
【0056】
変動継続時間Tは、図11に示されるように、その取り得る値によって30種類に分類される。そして、この変動継続時間Tは10〜39秒であり、それら30種類の変動継続時間Tに応じて、ポイントP及びダメージDが設定されていて、スタートコードの受信に基づいて選択される。大当りは受信した停止図柄コードが大当り図柄に該当する場合である(ステップS110)。図11において、変動継続時間Tが大きくなればなるほど、ポイントPは大きくなり、ダメージDは小さくなるように設定されている。つまり、変動継続時間Tが多いほど、獲得ポイントPは増大するのである。
大当りでないときには(ステップ110:NO)、前回の獲得ポイントPNに変動継続時間Tの値に対応する図11に示すポイントPを加算し、ダメージDを減算して新たな獲得ポイントPNとする更新処理と、前回のダメージDNにダメージDを加算して新たなダメージDNとする更新処理とがなされる(ステップS120)。
続くステップS130〜S150では、加減算されたポイントPNが1以上100未満であるか否か(ステップS130、S140)、ダメージDNが100未満であるか否か(ステップS150)が判断される。獲得ポイントPNが1以上100未満であり(ステップS130及びS140:NO)、ダメージDNが100未満である(ステップS150:YES)との判断が為されると、更新された獲得ポイントPN及びダメージDNに応じた格闘場面がLCD32a上に物語動画として所定時間表示され(ステップS160)、「リターン」に抜ける。次にこのステップS160で行われる処理について説明する。
【0057】
図8に示されるように、LCD32aの背景表示領域52には、敵ENと主人公HIとの攻防シーンが変動継続時間Tに従って選択されたポイントPとダメージDの値に応じて物語動画表示される。本実施形態では、ポイントP及びダメージDの値が「1」のときは相手の体へのパンチ、値が「2」のときは相手の顔面へのパンチ、値が「3」では相手への前蹴り、値が「4」では回し蹴り、値が「5」では後頭部への膝蹴りと設定されている。そして、ポイントPの場合は、主人公HIの攻撃が敵ENに加えられ、逆にダメージDの場合は主人公HIが敵ENから攻撃を受けるのである。例えば、変動継続時間Tの値が「37」であれば、ポイントPは「5」、ダメージDは「3」となるので、背景表示領域52には、主人公HIが敵ENに後頭部への膝蹴りを加えた後、敵ENに前蹴りを受ける場面が表示される。そして、このポイントP及びダメージDとにより前記ステップS120の処理に従って現獲得ポイントPN及び現ダメージDNが算出されるのである。この算出された現獲得ポイントPN及び現ダメージDNの値は、獲得ポイント表示部54に表示される。本実施形態では、この格闘シーンは遊技球が始動口36に入球し、入球したことが第1種始動口スイッチ36aにより検出されてから10秒〜39秒の間、物語動画として変動表示されその後静止表示状態とされる。このステップS100〜ステップS160の処理により、LCD32aの背景表示領域52には変動継続時間Tの値に対応した格闘シーンが前回の格闘シーンから続行して物語動画表示され、変動継続時間Tの値に応じて前回の獲得ポイントPN及びダメージDNの値が現獲得ポイントPN及びダメージDNとして更新される。
【0058】
一方、前記ステップS130において、更新された獲得ポイントPNが100以上との判断(ステップS130:YES)が為されると、獲得ポイントPNの値を強制的に「80」とし(ステップS170)、敵ENから連続した攻撃を数度受ける物語動画を表示させた後に静止表示させる処理が為され(ステップS180)、「リターン」に抜ける。尚、このとき、ダメージDNの値が「1」以上「100」未満にないときには、この範囲内に入るよう適当に修正される処理がなされる。
また、前記ステップS140において、更新された獲得ポイントPNの値が零以下との判断が為されると(ステップS140:YES)、獲得ポイントPNの値を強制的に「20」とし(ステップS190)、敵ENに連続した攻撃を数度加える物語動画を表示させた後に静止表示させる処理が為され(ステップS200)、「リターン」に抜ける。尚、このとき、ダメージDNの値が「1」以上「100」未満にないときには、この範囲内に入るよう適当に修正される処理がなされる。
更に、前記ステップS150において、更新されたダメージDNの値が100以上との判断が為されると(ステップS150:NO)、主人公HIは敵ENから激しい攻撃を受けて逃避する場面を表示させ、次の対戦相手と対峙するシーンで静止表示させる処理が為される(ステップS210)。尚、この次の対戦相手と対峙する場面では、獲得ポイントPN及びダメージDNは初期値として各々「50」と設定される。
【0059】
ところで、前記ステップS110において、大当りと判断されたときには(ステップS110:YES)、獲得ポイントPNを強制的に「100」とし、主人公HIが敵ENに連続した攻撃を加えて敵ENを倒す場面を約30秒間に亘って物語動画表示し、敵ENが倒れたところで画面上に「WIN」という文字を大きく表示して大入賞口40を開放する大当り状態としての大当り処理に移行し、(ステップS220)、「リターン」に抜ける。尚、この大当りとしての大当り状態は、従来の技術と同様であり、大入賞口40を一定時間(通常は約30秒以内)又は遊技球が所定個数(通常は10個)入球するまで開放し、この間に大入賞口40内の特定領域を遊技球が通過すると一旦閉鎖した後に再び開放する動作を最大16回繰り返すことにより終了する処理である。この大当り処理が終了した後に、再び本「物語画像表示処理」は実行され、次の対戦相手と対峙する場面が表示される。そして、このときの獲得ポイントPN及びダメージDNは初期値として各々「50」と設定される。尚、大当り処理後の対戦相手は、前回の対戦相手よりも強いイメージの敵を表示させ、ステップS210において表示される対戦相手は弱いイメージの敵を表示させるよう本実施形態では構成されている。
【0060】
前記ステップS160、S180、S200、S210、S220の処理が為された後、処理は「リターン」にぬけ、本処理は再び所定時間毎に実行されるが、遊技球が始動口36に入球する毎に主制御基板30から図柄制御基板32bへ命令コードが送信され、変動継続時間Tに基づいて獲得ポイントPNが更新されて、前回の格闘場面から引き続き格闘場面が続行表示されることになる。そして、この主人公HIと敵ENとの格闘シーンは、所謂「TVゲーム」が操作する人間の技量に従って物語が展開し獲得ポイントやダメージが更新されるのに対して、本実施形態では遊技球が始動口36に入球したとき選択される変動継続時間Tの値に応じて物語が展開し獲得ポイントPNやダメージDNが更新されるのである。換言すれば、物語の展開度を、TVゲ−ムでは操作釦等の入力装置からの入力に基づき処理していたのに対し、本実施形態では選択される変動継続時間Tに基づき処理するだけなので、TVゲ−ムの物語画像処理プログラム(ソフト)を容易に本実施形態に採用することができるのである。
【0061】
以上詳細に説明した本実施形態では、LCD32aの背景表示領域52には、変動継続時間Tの値に基づいた格闘場面が前回の画面から展開して物語動画表示される。これにより、遊技客は、遊技球が始動口36に入球する毎に変動継続時間Tに基づいたストーリ性のある物語動画を前回の静止画面に引き続き楽しむことができる。これにより、遊技者はTVゲーム感覚でパチンコ遊技を楽しむことができるという極めて優れた効果を奏する。また、獲得ポイントPNの値が「100」に近くなれば大当りへの期待感を煽ることができ一層遊技を興趣あるものとすることができるという優れた効果も有する。更に、本実施形態では敵ENが主人公HIに倒される場面が表示され大当り状態となるが、実際のところ、画面上には前回の画面と関係ある(履歴ある)物語動画が表示されるものの、大当りとなる確率は前歴に関係なく一律である。このことは、現状の法律に合法である。換言すれば、本実施形態では遊技球が始動口36に入球する毎に画面上に前歴に関係ある物語動画を表示させつつも、実際、大当り状態とする要因は前歴に関係なく停止図柄が大当り図柄の場合である。これにより、現法律に好適に対応して画面上ではストーリ性ある物語動画を遊技者が楽しむことができるという極めて優れた効果を有している。
【0062】
次に図12〜図14を用いてに第2実施形態ついて説明することにする。第2実施形態では、図8のLCD32aの替りに図12に示すLCD132a、図10に示す「物語画像表示処理」の替りに図13に示す「物語画像表示処理」、図11の変動継続時間Tの対応図表の替りに、図14の変動継続時間Tの対応図表を用いるものであり、その他の構成は第1実施形態と概ね同様の構成である。図14において、変動継続時間Tに対して、ポイントPはランダムに設定されている。変更例1のLCD132aは、若い主人公YMと女の子LAとの恋愛物語が物語動画表示される背景表示領域152と、恋愛の成就度を示すポイントPNの値を表示する獲得ポイント表示部154と、3桁の数字を表示する特別図柄表示領域150a〜150cと、第1実施形態と同様の保留記憶表示部151a〜151dとに分割されている。この第2実施形態では、背景表示領域152に恋愛が成就する画面が表示されると大当り状態とする構成をとる。
【0063】
まず、図柄制御基板32bのCPUにより実行される処理が本ルーチンに移行すると、まずスタートコードを受信したか否かが判断される(ステップS300)。変動継続時間Tは、図14に示されるように、その取り得る値によって30に分類される。そして、10〜39秒の30種類の変動継続時間Tに対応したポイントPが選択される。
停止図柄の大当り図柄ではないときは(ステップS310:NO)、図14に示される変動継続時間Tに対応するポイントPが選択され、前回の獲得ポイントPNに選択されたポイントPを加算して新たな獲得ポイントとする更新処理が為される(ステップS320)。例えば、変動継続時間Tの値が「35」であれば、ポイントPは「−3」となり前回の獲得ポイントPNに「−3」を加算するのである。この更新処理された獲得ポイントPNの値が「1」以上「50」未満であれば(ステップS330及びS340:NO)、更新された獲得ポイントPNの段階に応じた物語画像表示処理が為され(ステップS350)、「リターン」に抜ける。
本実施形態では、更新された獲得ポイントPNの値が「1」以上「9」以下であれば恋愛の成就度は非常に悪く、「10」以上「19」以下であれば少し悪く、「20」以上「29」以下であれば普通、「30」以上「39」以下であれば良く、「40」以上「49」以下であれば非常に良い恋愛シーンが所定時間(約10秒〜40秒)物語動画表示されるよう構成されている。例えば、初期画面(初期獲得ポイントPNは値が「25」に設定される。)で、可愛い女の子LAを表示させ、この後、受信した命令コードから得られる変動継続時間Tの値を用いて獲得ポイントPNを更新し、この更新された獲得ポイントPNに基づき女の子LAとのデート画面を非常に良い雰囲気の画面、良い雰囲気、普通、やや悪い、かなり悪いの5段階で前回の画面から続行させて物語動画表示するのである。また、各段階では、雰囲気の状態がそれ程変らないものの、物語が展開する物語動画が獲得ポイントPNの値に応じて物語動画表示されるよう構成されている。
【0064】
一方、更新された獲得ポイントPNが「50」以上となるときには(ステップS340:YES)、獲得ポイントPNを強制的に「25」とする更新処理を行った後(ステップS360)、背景表示領域152に恋愛の成就度が普通の進展となる恋愛シーンを物語動画表示し(ステップS370)、「リターン」に抜ける。
また、更新された獲得ポイントPNが「0」以下となるときには(ステップS330:YES)、次の女の子LAを表示する初期画面(ポイントPNの値は「25」)を物語動画表示し(ステップS380)、「リターン」に抜ける。
ところで、前記ステップS310において大当りと判断されたときには(ステップS310:YES)、獲得ポイントPNを強制的に「50」とし、主人公YMと女の子LAとの結婚画面を約30秒に亘って物語動画表示した後(ステップS390)、「リターン」に抜け、図示しない大当り処理を実行する。尚、大当り処理終了後には次の女の子LAを表示する初期画面が表示される。このとき、大当り処理終了後の初期画面では、次の女の子LAは前回よりも美人でプライドの高そうな女性を表示し、前記ステップ380において表示する初期画面では美人さは劣るものの気立ての良さそうな女性を表示すると一層遊技者の興趣を煽ると思われる。
【0065】
上述したように、第2実施形態では、主制御基板130から受信した命令コードから得られる変動継続時間Tの値に基づき獲得ポイントPNを更新し、更新された獲得ポイントPNの値に従って背景表示領域152に前回画面からの恋愛進展の物語動画画面が所定時間続行表示されて獲得ポイントPNの値に応じた静止画面が表示される。この更新された獲得ポイントPNは獲得ポイント表示部154に表示される。一方、特別図柄表示領域150a〜150cには、3桁の数字図柄が遊技球が始動口36に入球する毎に変動表示される。各桁に表示される数字図柄は「0」〜「E」までの15個の数字図柄が変動表示され、停止図柄が大当り図柄のときには3桁同一数字図柄が表示されるよう制御され、それ以外のときには3桁同一数字図柄とならないよう表示制御される。尚、この特別図柄表示領域150a〜150cに変動表示される図柄が停止するタイミングは、背景表示領域152に物語動画表示される図柄が停止した後の1秒〜2秒の間が好ましい。
【0066】
この第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を有する他、遊技球が始動口36に入球する毎に前回の表示とは関係ない1回毎に独立した変動継続時間Tに基づき前回の履歴と関係ない数字図柄が変動表示されるので、画面上でも現状の法律に抵触することなく合法であるという効果を有する。
【0067】
次に図15及び図16に基づき第3実施形態について説明する。
この第3実施形態では、変動継続時間Tは、2.048msの微小時間毎に+1され0〜99までの数値を繰り返し昇順に作成するカウンタ値であり図柄制御基板32bのカウンタで生成されている。この変動継続時間Tは、図16の変動継続時間Tの対応図表に示されるように、変動時間Tに対応して30段階に分類される。変動継続時間Tに対して、ポイントPはランダムに設定されている。
【0068】
第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と異なり、変動継続時間Tに対応して選択されるポイントPを用いて獲得ポイントPNを更新し(ステップS400〜S410)、この更新された獲得ポイントPNが所定値(本実施形態では「100」)を超えれば(ステップS420:YES)、大当り状態とするものである(ステップS450〜S460)。その他の構成は第1の実施形態とほぼ同様であり、遊技球が始動口36に入球する毎に所定時間、更新された獲得ポイントPNに基づき前回の画面から続行して図8に示す格闘場面が続行表示される(ステップS420〜S440)。更新された獲得ポイントPNが所定値以上(本実施形態では「0」以上)であれば(ステップS430:YES)、次の対戦物語画像の処理を行い(ステップS470)、「リターン」に抜ける。尚、第3の実施形態ではダメージDNの値は表示されない。また、初期設定画面では、獲得ポイントPNの初期値として「50」の値が設定される。
【0069】
第3実施形態では、変動継続時間Tに対応して選択されるポイントPにより更新される獲得ポイントPNが「100」を超えれば、特別図柄の停止図柄の種類にかかわらず、大当り状態となり、前回の画面及び獲得ポイントPNが大当り状態と直接的に関係する。このため、獲得ポイントPNの値が大きくなれば、遊技者は遊技を中断し難く、パチンコホールの客付きを良くして稼動率を上げることができるという優れた効果を有する。また、遊技者が長時間遊技を行って獲得ポイントPNを大きくすれば、大当り状態となる可能性が大きくなるので遊技者が大きく損害を被ることはなく、一層遊技の健全化を図ることができるという効果も奏する。
【0070】
前述した第1〜第3の実施形態では、獲得ポイントPNの初期値を一律に設定する構成としたが、必ずしも一律な初期値とする必要はなく、状態に応じて初期値を変更する構成としても良い。例えば、第1及び第2の実施形態では、変動継続時間Tの値による大当りの確率を高くする所謂高確率状態も有する構成とし、この高確率状態時には、獲得ポイントPNの初期値を低確率時よりも大きな値とするのである。また、第3の実施形態では、格闘する敵の難易度に応じて初期値を設定する構成とすることが考えられる。例えば、強敵を表示する場合には獲得ポイントPNの初期値を小さくして更新される獲得ポイントPNが「100」に至るのを困難とし、弱い敵を表示した場合には初期値を大きくして大当り状態に至るのを容易な構成とするのである。尚、このとき、表示される敵の難易度によって大当り状態で遊技者に与えられる賞球数を異なるよう構成しても良い。
更に、本実施形態では、背景表示領域52、152に特定の物語動画が表示されると大当り状態とする構成としたが、特定の物語動画が表示されることに起因して大当り状態とする構成としても良い。例えば、特定の物語動画が表示されることにより特定の入賞口に遊技球が入球可能な状態とし、この特定の入賞口の特定領域を遊技球が通過することにより大当り状態とするのである。
また、第1の実施形態〜第3の実施形態では、各々、変動継続時間TとポイントPとの対応は図表に示すように一律に対応する構成としたが、一定の数式に基づき変動継続時間TからポイントPを演算する構成としても良い。要は、変動継続時間Tに基づき、物語の展開度に対応するポイントPを求める構成とすれば良いのである。
【0071】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態を説明する。この実施形態では、変動継続時間Tに代えて、特別図柄の停止図柄に従って物語の展開をするものである。したがって、第1実施形態の図10及び図11及び対応する説明において、「変動継続時間T」を「特別図柄の停止図柄」と読み替え、図10を図18に、図11を図21に差し替えるものとする。第2実施形態及び第3実施形態も同様に変更できる。この場合、第2、3実施形態の対応する説明において、「変動継続時間T」を「特別図柄の停止図柄」と読み替え、図14及び図16を、それぞれ、図22、図23に差し替えるものとし、図13及び図15のフローチャートも図18に準じて変更するものとする。
図21乃至図23において、停止図柄の種類に応じて、25段階のポイントP,ダメージDが設定されている。この25段階のうち、リーチ時の外れ停止図柄と、非リーチ外れ停止図柄の2つに分けられる。図21において、リーチ時の外れ停止図柄であるときは、獲得ポイントPが高く、ダメージDは少ないが、非リーチ外れ停止図柄の場合には、獲得ポイントPは少なく、ダメージDは大きくなる。つまり、リーチ外れ停止図柄と、非リーチ外れ停止図柄の場合で、差別している。図21において、「7*7」の*はワイルドカードである。図21及び図22においては、リーチ外れ停止図柄と非リーチ外れ停止図柄とでは差別せずにランダムにポイントPが設定してある。
【0072】
第4実施形態では、図18のフローチャートに従って、前記図表を用いてポイントPの制御と物語画像表示が行われ、爆走トラック街道と題する物語が展開する。爆走トラック街道は、例えば、女主人公が九州から北海道までをトラックで旅する物語である。図19及び図20では対応する要素は200番台とし、図18のフローチャートのステップ数は500番台として、説明は援用する。
図18の処理において、獲得ポイントPNが、「0」以下と判定されると、トラックは現在地に留まり、現在地において物語を展開表示し(ステップS580)、リターンに抜ける。0≦PN≦50と判定されると、獲得ポイントPN=25に設定され(ステップS560)、リターンに抜ける。PN≧50と判定された場合、獲得ポイントPNの段階に応じた進路表示処理を行う。獲得ポイントPNが多い場合、図19(a)に示す通り、名古屋−浜松−静岡のトラック運行の画面が示され、獲得ポイントPNが少ない場合、図19(b)に示す通り、名古屋−東京−仙台のトラック運行の画面が示される。つまり、獲得ポイントPNが多い場合、物語が緩やかに展開し(低展開度)、遊技者は物語の展開をじっくり味わうことができ、大当りへの期待が高まる。一方、獲得ポイントPNが少ない場合、物語は急に展開(低展開度)し、遊技者は物語の展開を早く知ることができる。
大当りのときには、図20(a)(b)に示す通り、北海道に到着した旨の物語を展開し、ポイントP=100を表示し、大当り処理を行う。
図21で、リーチ表示の場合に、ポイントPが高くなる可能性があり、PN≦50と判定される確率が高まる。したがって、リーチ表示に起因して物語が緩く展開する可能性が生じる。
上記実施形態では、特別図柄の停止図柄の種類とポイントPとの対応は図表に示すように一律に対応する構成としたが、一定の数式に基づき特別図柄の停止図柄からポイントPを演算する構成としても良い。要は、特別図柄の停止図柄に基づき、物語の展開度に対応するポイントPを求める構成とすれば良いのである。
なお、前記の物語の展開度は、上記において、逆にすることも可能である。
大当り時の大当り表示を大当り停止図柄の種類に応じて、大当り画像の物語の展開度を変更してもよい。例えば、大当り停止図柄の種類に応じて獲得ポイントを設定し、獲得ポイントに応じて、物語の展開度を決定してもよい。
【0073】
次に本発明の第5実施形態を説明する。この実施形態では、変動継続時間T及び特別図柄の停止図柄に従って物語の展開をするものである。したがって、第1実施形態乃至第3実施形態と、第4実施形態とを組み合わせて合体することとし、詳細な説明は援用する。例えば、
(1)物語の展開度は、獲得ポイントPNに従って決定されることは共通であるが、この獲得ポイントPNは、変動継続時間T及び特別図柄表示領域50a〜50cの停止図柄を両方の要素を考慮して決定することができる。
(2)物語の展開度は、変動継続時間Tを優先するが、所定の条件、たとえば、特別のモード(リーチ、外れ、時間短縮機能、確率変動等)が成立すると、物語の展開度を特別図柄の停止図柄に基づくように切り替えることができる。
(3)物語の展開度は、特別図柄表示領域50a〜50cの停止図柄を優先するが、所定の条件(リーチ、外れ、時間短縮機能、確率変動等)が成立すると、物語の展開度を変動継続時間Tに基づくように切り替えることができる。
【0074】
[変更例1]
次に上記第1乃至第5実施形態の各種の変更例について説明する。
まず、変更例1では、第1実施形態で用いた表1に示すコマンドの替わりに次に示す表3の各コマンドを、また表4に示す変動パターン対応テーブルを使用する構成としたものであり、これ以外は第1実施形態乃至第5実施形態と略同様の構成である。
変更例1では、表3に示すように第1の実施形態で使用した左、中及び右図柄確定コードの使用をなくした構成としたものであり、主制御基板30は遊技球が普通電動役物36に入賞するとスタートコード及び左、中、及び右停止図柄指定コードを送信する。即ち、図柄制御基板32bに対して各図柄の停止を指示しない。これに対し図柄制御基板32bは受信した変動パターンに対応した各特別図柄の変動継続時間T(停止時間)を表4のテーブルから読み取り、読みとった変動継続時間Tに従って各特別図柄を変動し停止する。
【0075】
変更例1では、主制御基板30は遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで選択されたスタートコード及び各停止図柄指定コードを図柄制御基板32bに送信するだけなので主制御基板30の負担を一層軽減することができるという優れた効果を有する。同様に、図柄制御基板32bにおいても、主制御基板30から図柄停止の指示を受けることがないので、物語画像制御の自由度を一層高めることができ画面上で自由に物語画像を演出することができるという極めて優れた効果を奏する。
画面上での自由な物語画像を演出する構成としては、背景表示領域52上でスタートコードが送信される毎に物語りを展開する構成とし、遊技者が続く物語の展開および結末を知りたいと思わせ、遊技を途中で終わらせたくないと思わせる心理的効果を得ることができるような構成とすることが考えられる。このとき、大当りが発生すれば、強制的に物語の結末を表示する構成としても良いし、大当たりか否かに関係なく物語を展開していく構成としても良い。これらの物語の展開を構成するに際して、図柄制御基板32bは特別図柄の変動パターンの時間が予めわかっているので、この時間内には主制御基板30から指示がないものと判断し、この期間自由な演出ができるのである。
また、画面上での自由な物語画像を演出する構成として、特別図柄が変動開始して静止するまでは背景表示領域52上の物語の展開を無くし、特別図柄が変動しない状態で遊技者が発射ハンドル24を操作している場合に物語を展開する構成としても良い。
【0076】
【表3】
Figure 2004033576
【0077】
【表4】
Figure 2004033576
[変更例2]
【0078】
次に変更例2を次に示す表5及び図24に示すタイミングチャートに従って説明する。
前述した第1実施形態の「6.大当り終了」の命令コード送信時において、特別図柄が「777」又は「333」等の特定図柄の場合に高確率に移行することを説明したが、第3実施形態は、特別図柄の特定図柄ではなく確率変動判定図柄を用いるものである。ここで、表5に示す命令コードは、第1の実施形態に示した表1における「6.大当り終了」の命令コードのみを変更したものであり、その他の命令コードは同一内容である。
【0079】
【表5】
Figure 2004033576
【0080】
変更例2では、大当り動作が終了時に主制御基板30から図柄制御基板32bに対してまず判定スタートコードが送信され、この直後に停止図柄指定コード、変動終了時に判定図柄確定コードが送信される。本実施形態では、スタートコードの識別番号は、01Hから05Hの5種類の変動パターンで構成されている。この識別番号に対応して変動する図柄(物語画像)の態様は、勝負事の物語画像を変動させるものである。勝負事は、スポーツ、格闘技、将棋や囲碁のゲーム等の勝ち負けが決定するものであれば何でも良く、これらの勝負事がストーリ(物語)展開する変動パターンが遊技球が普通電動役物36に入賞するときに選択されるのである。
停止図柄指定コードは、本実施形態では、高確率に移行する場合の「ラッキー!」という文字を表示させるためのものと、高確率に移行しない場合の「残念!」という文字を表示させるための2種類のコードよりなる。高確率に移行するか否かは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときに選択されるカウンタ(当否決定乱数)の値により決定され、大当りのうち1/2の確率で高確率に移行する場合はカウンタは0〜1の範囲の整数値を、1/3の確率で高確率に移行する場合はカウンタは0〜2の範囲の整数値を前述した当否決定乱数と同様の手法により作成している。主制御基板30は、このカウンタの値を遊技球が普通電動役物36に入賞したときに記憶し、大当り動作終了時に記憶したカウンタの値を読み出し、読み出した値が特定の値であれば高確率に移行すると判定する。尚、遊技球が入賞したときに高確率に移行するか否か判定しこの判定した結果を記憶しても良い。
【0081】
高確率に移行する場合は勝負に勝った物語を展開した後に「ラッキー!」の文字を表示し、高確率に移行しない場合は勝負に負ける物語を展開した後に「残念!」の文字を表示するのである。この変動のタイミングの1例を示したのが図24に示すタイミングチャートである。確率変動判定図柄は、図に示すように、大入賞口40が16回目の開放動作を終了した後から変動開始され、変動動作が終了した後に表示時間が設定され特別図柄が変動開始する。図中において、条件装置は確率変動判定図柄の変動が終了するまでを作動状態として扱っているが、16回目の作動が終了した時点で作動終了(図中に点線で示す。)と扱っても良い。このとき、条件装置の作動が終了した時点で判定スタートコードを主制御基板30が送信する構成としても良い。
尚、大入賞口40が16回開放前であっても、開放中に遊技球が特別領域を通過しなければその開放の回で大当り動作が終了するのは言うまでもないことである。また、本実施形態では、勝負事の物語画像を変動表示した後、高確率に移行するか否かを示す図柄を表示するよう構成したが、特別図柄と同様に確率変動判定図柄を変動表示して静止時の図柄で高確率に移行するか否かを示す構成としても何等差し支えない。
【0082】
変更例2によると、高確率に移行するか否かは大当り動作が終了してから示されることになる。これにより、従来のように大当り発生時に移行するか否かが既に示されているものとは異なり、大当り動作が終了するまで遊技者に楽しみを維持させることができるという優れた効果を有する。また、高確率に移行するか否かを表示する一連の変動パターンは、大当り動作終了時に予め送信されるので、図柄制御基板32bは判定図柄確定コードが送信されるまで物語を自由に展開させることができる。この効果は、判定スタートコードに図柄の静止タイミングを指示する構成とすれば一層顕著なものとなる。
【0083】
[変更例3]
次に図25〜図32を用いて変更例3について説明する。
変更例3では、第1の実施形態で用いた表1に示した図柄変動中のコマンドコードとして図25〜図27に示すコマンドコードを使用する構成であり、その他の構成については第1の実施形態を援用することにする。
変更例3では、図25に示すように、スタートコードとしての変動パターンは特別図柄の変動継続時間Tを指示するものであり、本実施形態では72パターンが用意されている。この72通りの変動パターンは、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで抽出される前述した当否決定乱数による当否の結果、同じく遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで抽出される前述した左、中及び右停止図柄指定コードの識別番号の元となる各図柄カウンタの値、及び当否決定乱数が高確率状態であるか否か等の各要素に基づき決定される。この図25の選択テーブルにより選択される変動パターンは、各特別図柄が順番に停止するのか、一斉に停止するのかといった変動態様の情報も含み、順番に停止する場合には、左特別図柄の変動継続時間T、中特別図柄の変動継続時間T等の情報も含まれる。
図26に示す特別図柄選択テーブルは、特別図柄の変動停止後に特別図柄表示領域50a〜50c上に停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄を指示するものである。このコマンドも抽出された前記各図柄カウンタの値に基づき決定される。また、図27に示す図柄停止コマンドは、左、中及び右特別図柄を停止させるときに用いるコマンドである。
次にこれらのコマンドを用いて主制御基板30のマイコンが図柄制御基板32bにコマンドを送信する制御を、図28〜図29に示すタイミングチャートに従って説明することにする。
【0084】
遊技球が普通電動役物36に入賞したことが検出されると、このときのタイミングで当否決定乱数、各図柄カウンタ等の値が抽出される。この抽出された当否決定乱数の値に基づき大当りか否かが判定され、各図柄カウンタの値に基づき大当り図柄又は外れ図柄が決定される。大当りの場合には、大当り図柄から大当り動作終了後に高確率に移行するか否かも判断される。そして、大当たり判定の結果と決定された各図柄の種類と高確率中であるか否かの状態とにより72種類の変動パターンの1つが選択される。変動パターンが選択されると、各特別図柄が順次停止する場合、主制御基板30のマイコンは図柄制御基板32bにスタートコードとして選択された変動パターンを出力する(図28 ポイントP1)。変動パターンが出力された後、4ms毎に図26の選択テーブルから決定された左特別図柄を指示するコマンド、中特別図柄を指示するコマンド、及び右特別図柄を指示するコマンドが送信される(図28 ポイントP2、P3、P4)。そして、各特別図柄の変動停止時間になると、図27に示した図柄停止コマンドが送信される(図28 ポイントP5、P6、P7)。
また、各特別図柄が一斉に停止する場合、図29のポイントP8〜P13で示す通りのタイミングとなる。
【0085】
一方、変動パターンを受信した図柄制御基板32bのマイコンは、図28及び図29に示すように、変動パターンを受信したときから各特別図柄を特別図柄表示領域50a〜50c上で一斉に低速で変動開始し、途中で中速から高速に変速し、停止時間に近くなると減速して低速に変速し指示された各特別図柄で揺れ動作を実行し、図柄停止コマンドを受信すると指示された特別図柄で停止させる制御を実行する。
【0086】
このとき、画面上の背景表示領域52上に、受信した変動パターンの有する情報に従って、図30及び図31の選択テーブルに基づきキャラクタが出現し、背景表示領域52が変更される制御を図柄制御基板32bが実行する。
前述したように、主制御基板30から図柄制御基板32bに選択された変動パターン、停止表示される各特別図柄及び図柄停止コマンドが出力されるが、これらの各コマンドが図柄制御基板32bに何等かの原因、例えば電気的ノイズ等により受信されなかったときに図柄制御基板32bが実行するエラー処理を説明する。
【0087】
図32に示すコマンド異常対応テーブルは、各コマンドが入力されなかったときの図柄制御基板32bが実行する処理を示したものである。
ここでは、便宜のためにエラー処理を8パターンに分けて説明することにする。尚、図中の「○」はコマンドが正常に受信された場合を示し、「×」は受信できなかった場合を示す。
1.エラー処理ER1
エラー処理ER1は、変動パターンと図柄停止コマンドが正常に受信され、各指定特別図柄が1つ以上受信できなかった場合である。
このエラー処理ER1では、変動パターン(変動開始コマンド)入力後、1秒後に画面上に「通信エラー」の文字を表示し、受信できなかった指定特別図柄として「×」を表示する処理が実行される。
この正常に受信できなかった特別図柄が大当りを示す特別図柄の場合には、次に主制御基板30から大当り開始コマンドが送信されてくるので、大入賞口40が突然開放し遊技者が驚くといった不具合は無い。
また、外れ図柄の場合には、次の入賞に対応したコマンドが送信されてくるので不具合は無い。次の入賞が暫く無い場合、又は所謂「保留記憶」が無い場合には、主制御基板30は所定時間経過後に客待ちデモコマンドを送信するので「通信エラー」が表示され続けることはない。
【0088】
2.エラー処理ER2
エラー処理ER2は、変動パターンと各指定特別図柄が正常に受信され、図柄停止コマンドが受信できなかった場合である。
このエラー処理ER2では、各特別図柄の変動継続時間T経過後に停止図柄で揺れ変動を実行する。このエラー処理による揺れ変動は、各特別図柄の変動継続時間T経過後に各特別図柄毎に揺れ変動を実行しても良いし、右特別図柄の変動継続時間T経過後、即ち全ての特別図柄の変動継続時間T経過後に一斉に揺れ変動を実行しても良い。
エラー処理ER2においても、揺れ変動後のその後の処理はエラー処理ER1と同様の処理が実行される。
【0089】
3.エラー処理ER3
エラー処理ER3は、変動パターンが正常に受信され、各指定特別図柄のいづれかと図柄停止コマンドが受信できなかった場合である。
このエラー処理ER3では、各特別図柄の変動継続時間T経過後に停止図柄で揺れ変動を実行する。受信できなかった指定特別図柄は、前回受信した指定特別図柄で揺れ変動を実行する。揺れ変動の開始時期はエラー処理ER2と同様である。
【0090】
4.エラー処理ER4
エラー処理ER4は、変動パターンのみが正常に受信されない場合である。このエラー処理ER4では、特別図柄は変動せず、最初の指定特別図柄を受信時に「通信エラー」を表示する。
【0091】
5.エラー処理ER5
エラー処理ER5は、変動パターンと各指定特別図柄のいづれかが正常に受信されない場合である。
このエラー処理ER5では、特別図柄は変動せず、最初に受信した指定特別図柄の受信時に「通信エラー」を表示する。また、指定特別図柄を受信できなかった特別図柄は「×」を表示する。この「×」を表示するタイミングは、各特別図柄の停止コマンド受信時に表示しても良いし、全ての特別図柄の変動継続時間T経過後に一斉に表示しても良い。
【0092】
6.エラー処理ER6
エラー処理ER6は、図柄停止コマンドのみが正常に受信された場合である。このエラー処理ER6では、特別図柄は変動せず、図柄停止コマンドを受信時に「通信エラー」を表示し、各特別図柄として「×」を表示する。通信エラー及び「×」を表示するタイミングは、エラー処理ER5と同様である。
【0093】
7.エラー処理ER7
エラー処理ER7は、指定特別図柄のいづれかのみが受信された場合である。このエラー処理ER7では、特別図柄は変動せず、最初の指定特別図柄を受信時に「通信エラー」を表示する。
【0094】
8.エラー処理ER8
エラー処理ER8は、全てのコマンドが受信できない場合である。
このエラー処理ER8では、特別図柄は変動せず、「通信エラー」も表示しない。この場合でもエラー処理ER1と同様のその後の処理が実行されるので、遊技者に不利益を与えるようなことはない。
【0095】
以上、詳細に説明した変更例3では、変動パターンの指示コマンド、3つの特別図柄の指定コマンド、図柄停止コマンドの各コマンドの受信異常の組み合わせに対応して異なったエラー処理を実行し、全てのコマンドが受信できない場合以外には揺れ変動を実行し、またエラー表示を実行している。これにより、遊技者には、通信エラーが発生しているということが認識でき、例えば、大当りの発生が表示されない場合が生じたとしても、遊技者の注意を喚起しているので遊技者の不利益を最小限に抑えることができるという効果を奏する。また、全ての特別図柄が同一である大当り表示と大当り発生の表示とが共に表示されない場合は皆無と考えられ、また、係る場合でも音声により大当り発生の音声出力が為されるので遊技者に不測の不利益を与えることはない。更に、本実施形態では、通信の異常により外れ図柄が正確に表示されないときでも、前回の指定図柄を用いて外れ表示を極力表示するよう実行しているので遊技者が遊技の状態を認識することができるという効果を発揮している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した実施形態の遊技機を示す外観斜視図である。
【図2】第1実施形態の遊技機を裏面からみた裏面図である。
【図3】第1実施形態の遊技機の遊技盤面の構成を示す正面図である。
【図4】第1実施形態の遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の主制御基板30と特別図柄表示装置32の図柄表示装置制御基板32bとのインターフェイス回路を示すブロック図である。
【図6】図柄表示装置制御基板32bの受信回路を示す回路図である。
【図7】割込み要求信号(MINT)と命令コード(MD0〜MD7)との関係を例示するタイミングチャートである。
【図8】LCDパネルユニット32aの画面上の物語画像を例示する正面図である。
【図9】LCDパネルユニット32aの画面上の物語画像の変動パターンを例示するタイミングチャートである。
【図10】第1実施形態の「物語画像表示処理」での各処理を示すフローチャートである。
【図11】第1実施形態で用いられる変動継続時間TとポイントPとの対応図表である。
【図12】第2実施形態のLCD132aを示す摸式図である。
【図13】第2実施形態の「物語画像表示処理」での各処理を示すフローチャートである。
【図14】第2実施形態で用いられる変動継続時間TとポイントPとの対応図表である。
【図15】第3実施形態の「物語画像表示処理」での各処理を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態で用いられる変動継続時間TとポイントPとの対応図表である。
【図17】第4実施形態のLCD232aを示す摸式図である。
【図18】第4実施形態の「物語画像表示処理」での各処理を示すフローチャートである。
【図19】(a)は第4実施形態の非リーチ時の図柄を表示するLCD232aを示す摸式図、(b)は第4実施形態のリーチ時の図柄を表示するLCD232aを示す摸式図、である。
【図20】第4実施形態の大当り時の図柄を表示するLCD232aを示す摸式図である。
【図21】第4実施形態で用いられる特別図柄の停止図柄とポイントPとダメージDの対応図表である。
【図22】第4実施形態で用いられる別例の特別図柄の停止図柄とポイントPとの対応図表である。
【図23】第4実施形態で用いられる他の別例の特別図柄の停止図柄とポイントPとの対応図表である。
【図24】変更例の確率変動判定図柄の変動タイミングの1例を示すタイミングチャートである。
【図25】変更例の変動パターン選択テーブルを示す図表である。
【図26】変更例の各特別図柄の選択テーブルを示す図表である。
【図27】変更例の図柄停止コマンドを示す図表である。
【図28】変更例の各特別図柄が順次停止する場合のコマンドの送信タイミングを例示するタイミングチャートある。
【図29】変更例の各特別図柄が一斉に停止する場合のコマンドの送信タイミングを例示するタイミングチャートある。
【図30】変更例のキャラクタ選択テーブルを示す図表である。
【図31】変更例の背景選択テーブルを示す図表である。
【図32】変更例のコマンド異常対応を示すテーブル図表である。
【符号の説明】
10・・・・・パチンコ機   22・・・・・遊技盤
24・・・・・発射ハンドル  24a・・・・・タッチスイッチ
30・・・・・主制御基板   31・・・・・賞球制御基板
32・・・・・特別図柄表示装置  32a・・・・・LCDパネルユニット(LCD)   32b・・・・・図柄表示装置制御基板(図柄制御基板)
33・・・・・発射制御基板   34・・・・・ランプ制御基板
35・・・・・音制御基板    36・・・・・普通電動役物(始動口)
36a・・・・・第1種始動口スイッチ  37・・・・・普通図柄表示装置
40・・・・・大入賞口  40a・・・・・役物連続作動スイッチ(VSW)
40b・・・・・テンカウントスイッチ(カウントSW)
50a、50b、50c・・・・・特別図柄表示領域
52・・・・・背景表示領域

Claims (3)

  1. 遊技盤面上に発射された遊技球が特定の入球口に入球又は特定の通過口を通過するタイミングに起因して大当りとするか否かを決定する主制御基板と、
    該主制御基板により大当りとするか否かを決定する毎に大当りか否かを示す特別図柄を含む図柄を変動表示した後、該特別図柄を含む図柄を静止表示するよう制御する図柄制御基板と、
    該図柄制御基板からの指令に従って画面上に前記特別図柄を含む図柄を変動表示する図柄表示装置と、
    を含み、
    前記主制御基板は、
    前記特別図柄の1回の変動表示について設定された変動継続時間を示す予め複数種類以上パターン化した変動パターンを選択するスタートコード、前記特別図柄の停止図柄を示す停止図柄指定コードの命令コードを有し、
    前記タイミングに起因していずれか1つのスタートコード及び停止図柄指定コードを選択して送信し、
    前記図柄制御基板は、
    前記送信されたスタートコードを受信すると、前記特別図柄の変動を開始し、
    前記変動継続時間が終了したときに、前記停止図柄指定コードにより指定された停止図柄を停止表示する遊技機において、
    前記図柄制御基板で、
    前記図柄について複数の物語構成図柄データを有し、
    該データを前記スタートコードの受信の際に選択し、
    前記物語を前記特別図柄の変動表示とともに表示制御し、
    前回の表示画面から続行して前記物語を継続的に変動表示し、
    複数回の前記変動表示にわたって、前記選択される物語構成図柄データに基づいて1つの物語を完結的に表示制御するか、あるいは、前記選択される物語構成図柄データに基づいて1つの物語を継続的に表示制御し、
    前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする遊技機。
  2. 前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することに代えて、前記受信した命令コードから得られる前記特別図柄の停止図柄に基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記受信した命令コードから得られるスタートコードに基づいて、前記物語の展開度を決定することに代えて、前記受信した命令コードから得られるスタートコード及び前記特別図柄の停止図柄に基づいて、前記物語の展開度を決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
JP2002196593A 2002-07-04 2002-07-04 遊技機 Withdrawn JP2004033576A (ja)

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