JP2004147915A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高確率判定乱数HITの抽出による高確率移行の判定結果に基づいて高確率に移行するか否かの表示を10ラウンド中にLCD32aに、確率変動判定図柄の変動停止を行い、高確率図柄が確定表示されれば高確率に移行し、そうでなければ通常確率を維持する。大当り信号及び高確率信号を、主制御基板30から外部接続端子50を介して高確率報知手段としてのパチンコホール用コンピュータ60にも出力する。大当りランプ25によっても大当り表示及び高確率判定表示を行なう。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
大当り遊技実行中又は大当り遊技終了後に高確率判定図柄により高確率遊技に移行するか否かを示すパチンコ遊技機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平09−99142号公報
【特許文献2】特開2001−204931号公報
【特許文献3】特開2001−170304号公報
従来は、大当り遊技を実行するか否かを示す当否判定図柄により、大当り遊技終了後に高確率遊技に移行するか否かを報知している。即ち、通常、大当り遊技に移行することを3桁同一の図柄が揃ったことにより報知し、そのうち奇数図柄が揃った場合には高確率遊技に移行させることを、偶数図柄が揃った場合には高確率遊技に移行しないことを報知している。
この従来の報知方法では、大当りが報知された時点で高確率に移行するか否かが遊技者に分かってしまうので、高確率に移行しないと判別できた時点で遊技者の期待感は消滅するという課題が考えられた。
そこで、この課題を解決するものとして、大当り遊技終了後に高確率に移行するか否かを報知する発明が為された。かかる発明を開示する公報としては、特許文献1〜特許文献3等を挙げることができる。
前述した特許文献1に示される発明は、高確率に移行するか否かは大当り遊技終了後に報知されるので、高確率に移行するか否かの期待感を大当り遊技終了後まで持続させることができるという優れた効果を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パチンコホールの従業員には不評であることが考えられた。何故ならば、従来のパチンコ遊技機では、大当りが発生した時点で高確率に移行するか否かを判別できたので、大当りが発生した時点で大当りが発生したパチンコ台に従業員は単発の大当りの札と高確率継続の札とを区別して遊技台に取り付けることができたからである。大当り遊技終了後に高確率遊技に移行するか否かを報知する遊技機では、従業員は、大当りが発生した時点で大当りが発生したパチンコ台に注目し、大当り発生の札を取り付け、このとき必要があれば賞球として払い出されるパチンコ球を入れる所謂ドル箱を遊技者に手渡し、大当り遊技終了後に再び高確率遊技に移行するのか否かをチェックし、高確率に移行する場合には高確率継続の札を取り付ける作業をする必要が生じた。即ち、大当り発生時点で高確率に移行するか否かを報知する遊技機は、大当りが発生した時点から大当り遊技が終了するまでは、そのパチンコ台から目を離すことができず、従業員にとっては作業効率を悪くすることが考えられた。この課題は、短時間に複数のパチンコ台で大当りが発生した場合には、従業員に過大な負担をかけることになる。また、大当り遊技は、大当り遊技中に途中で消滅することもあり、一定時間経過後に再びチェックすれば良いというものでもなく、高確率に移行するか否かを判別するためには大当り遊技中のパチンコ台から目を離すことはできない。
尚、高確率継続の札とは、遊技が高確率で行われるため、賞球として払い出された遊技球で遊技を続行しても良いことを示す札のことをいう。
【0004】
本発明は、これらの課題を好適に解決し、高確率継続管理について、パチンコホールの従業員の過重な負担を軽減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】
前記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して遊技者に有利な大当り遊技を実行し、前記当否乱数の抽出による前記大当りの発生確率を高めた高確率遊技に移行するか否かを判定するための高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば前記大当り遊技終了後に高確率遊技に移行する遊技機であって、
前記当否乱数の抽出による当否判定の結果を前記大当り遊技開始前に当否判定表示手段により報知し、前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を高確率判定表示手段により報知し、該高確率判定表示手段による高確率に移行するか否かの報知を前記大当り遊技中又は大当り遊技終了後に実行し、
前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を、前記大当り遊技終了前に前記高確率判定表示手段と別体の高確率報知手段に出力することを特徴とする遊技機である。
即ち、請求項1の発明は、大当り遊技実行中又は大当り遊技終了後に高確率判定図柄により高確率遊技に移行するか否かを示すパチンコ遊技機において、大当り遊技実行の判定に用いられる当否乱数を抽出するときに前記高確率判定乱数の抽出も行い、該高確率判定乱数の抽出結果を大当り遊技終了前にホール側に報知するものである。
請求項1の発明によれば、大当り遊技終了前に、高確率報知手段により高確率に移行することが報知されるため、ホールの従業員は大当り遊技終了前に高確率遊技に移行することを前もって判別することができる。これにより、大当り遊技終了後等に直ちに高確率継続の札を、高確率判定表示手段による報知内容をチェックすることなく取り付けることができる。
また、高確率報知手段は遊技者に報知するための高確率判定表示手段と別体なので、高確率報知手段による報知内容を遊技者が認識できないようにすることができ、大当り終了まで高確率に移行するかもしれないという期待感を持続させる効果を損なわないことが期待できる。
【0006】
また、請求項2に記載の遊技機は、遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して遊技者に有利な大当り遊技を実行し、前記当否乱数の抽出による前記大当りの発生確率を高めた高確率遊技に移行するか否かを判定するための高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば前記大当り遊技終了後に高確率遊技に移行する遊技機であって、
前記当否乱数の抽出による当否判定の結果を前記大当り遊技開始前に当否判定表示手段により報知し、前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を高確率判定表示手段により報知し、該高確率判定表示手段による高確率に移行するか否かの報知を前記大当り遊技中又は大当り遊技終了後に実行し、
前記当否判定の結果及び前記高確率移行の判定結果を報知する、前記遊技盤面を除く箇所に設けられた報知手段と、
該報知手段により報知態様を、前記当否判定結果を報知する場合と前記高確率移行の判定結果を報知する場合とで相違させる報知態様変更手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機である。
これにより、報知手段として従来より知られている大当り表示ランプ等を用いて、請求項1と同様の効果を発揮させることができる。
【0007】
請求項3記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記高確率報知手段が、多数の遊技機が接続されたパチンコホール用コンピュータであることを特徴とする遊技機である。
これにより、高確率報知手段がパチンコ台(遊技機)とは別体なので、遊技者に認識されない効果がある。
【0008】
請求項4記載の遊技機は、請求項1及至請求項3に記載の遊技機において、
前記当否乱数の抽出するタイミングと前記高確率判定乱数の抽出するタイミングとは、同一割り込み処理内で抽出されることを特徴とする遊技機である。
これにより、大当りに関連する重要な乱数である当否乱数と高確率判定乱数とを同じ割込み内で処理しているので、乱数の処理が簡素化される。また、当該処理時間が割込み時間以内に収まるので、割込み時間を長くする必要はなく、信号伝送時間も短くでき、画像処理速度も好適な速度を維持できる。さらに、当否乱数は大当りか否かを判定するために用いる乱数であり、高確率判定乱数は高確率に移行するか否かを判定するために用いる乱数であり、共に遊技者に有利になるか否かを判定するために用いる乱数である。本実施形態では、遊技者に有利になるか否かを判定するために用いる2つの乱数は同一割込みで抽出し、その他の乱数はその後に抽出する構成としている。これにより、遊技者に有利・不利を判定するプログラムの構成が単純化される。この結果、乱数に関連するプログラム、特に大当りや確率変動の中核となる処理のチェック等が簡単になり、不正防止等の効果も奏する。
【0009】
請求項5記載の遊技機は、請求項1及至請求項4に記載の遊技機において、前記当否乱数と前記高確率判定乱数とは同一の乱数であることを特徴とする遊技機である。
これにより、請求項4に記載の効果の他、更に乱数作成又は抽出の処理の簡素化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種種の形態を採り得ることはいうまでもない。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ(以下、プリペイドカードユニットともいう。)13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払出し口より遊技球が排出される。前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。大当りランプ25は、当否判定の結果及び高確率移行の判定結果を報知する報知手段であり、遊技盤22の盤面を除く箇所、例えば、遊技盤22の上部(前面枠12の上部)に設けられている。
【0011】
図2はパチンコ機10の裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。また、各々後に詳述するが、機構盤26には主制御基板30及び賞球制御基板31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠左下部には発射制御基板33が各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした遊技球の払出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0012】
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。図3に示すように遊技盤22には、中央に特別図柄表示装置32を構成するLCDパネルユニット(以下、LCDという。)32a、その下部に第1種始動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられるLCD32aの左右の普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33aが駆動されて上皿15上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0013】
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、賞球制御基板31、特別図柄表示装置32、発射制御基板33、ランプ制御基板34、音制御基板35、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板42等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
【0014】
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。主制御基板30の入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単にVスイッチと呼ぶ。)40a、カウントスイッチ40b、賞球払出しスイッチ29a,満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d及び普通役物ソレノイド36b等が接続されている。
【0015】
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内、Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、特別領域という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々検出するためのものである。また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイド40dは大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
【0016】
主制御基板30は外部接続端子50を介してパチンコホール用コンピュータ60と接続されている。主制御基板30が当否乱数兼用高確率乱数HITを判定した後、主制御基板30からパチンコホール用コンピュータ60へは、大当りの判定結果を示す大当り信号、及び高確率移行の判定結果を示す高確率信号が送信される。これを受けてパチンコホールの従業者は、大当りが発生した時点で大当りが発生したパチンコ台を監視しなくとも、大当り発生の札を取り付け、このとき必要があれば賞球として払い出されるパチンコ球を入れる所謂ドル箱を遊技者に手渡すことができる。そして、大当り遊技終了後に再び高確率遊技に移行するのか否かをチェックすることなく、高確率に移行する場合には高確率継続の札を取り付ける作業をすることができる。従って、大当りが発生した時点から大当り遊技が終了するまでは、そのパチンコ台から目を離すことができるので、作業者の負担が軽減できる。
【0017】
特別図柄表示装置32は、前述したLCD32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄表示装置制御基板(以下、単に図柄制御基板という。)32b及びバックライト及びインバータ基板等の付属ユニット32cから構成されている。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
【0018】
賞球制御基板31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。この賞球制御基板31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すだけであり、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われる。
【0019】
発射制御基板33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
【0020】
ランプ制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板30からの指令を受けて普通図柄表示装置37、報知手段としての大当りランプ25(図1参照)や、エラーランプ等のランプ類及びLED等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
【0021】
音制御基板35は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基板30の指令を受けてスピーカ46を駆動制御するためのものである。
【0022】
前述した特別図柄表示装置32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34及び音制御基板35への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。この一方向通信の回路を具体的に示したのが図5及び図6に示す回路図である。前記の一方向通信に代えて双方向通信とすることもできる。
【0023】
図5に示す回路図は主制御基板30と特別図柄表示装置32の図柄制御基板32bとのインターフェイス回路を示したものであり、図6に示す回路図は図柄制御基板32bの受信回路をより詳細に各々示したものである。図に示すように、主制御基板30のCPUと図柄制御基板32bのCPUとは、I/Oポートを介して接続されており、図柄制御基板32bのCPUは主制御基板30からの信号を受信するだけで主制御基板30に対して送信を行うことができないよう構成されている。本具体例では、主制御基板30から図柄制御基板32bへの通信データ(以下、単に命令コードということもある。)は、1コマンドを2バイトで構成し8本のパラレル信号(MD0〜MD7)と割り込み要求信号(MINT)とにより行っている。図7は割り込み要求信号(MINT)とパラレル信号との関係を示す。主制御基板30から割り込み要求(MINT)が送信されると、図柄制御基板32bのCPUに対して割り込み(INT)が発生し、この割り込み処理により図柄制御基板32bのCPUは命令コードをコマンド受信バッファに格納するよう構成している。
【0024】
主制御基板30には、その他、前述したプリペイドカードユニット13、CR精算表示基板42が接続されている。CR精算表示基板42は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成されている。
【0025】
以上説明した回路構成を有するパチンコ機10の主制御基板30内の8ビットワンチップマイコン(以下、単にマイコンと呼ぶ。)が実行する処理を図8に示すフローチャートに従って説明することにする。
【0026】
このフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2ms毎のリセット信号によるハード割込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、ステップS100〜S200までの各処理は割込み処理において1回だけ実行される処理であって本処理と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるステップS210及びS220の処理を残余処理と称する。
【0027】
マイコンによるハード割込みが実行されると、まず正常割込みであるか否かが判断される(ステップS100)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常でない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時には、RAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常でないと判断されると(ステップS100:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為される(ステップS110)。
【0028】
ここで、特別図柄の変動には、図9に示すような5種類の乱数が使用される。これらの乱数は、当否乱数兼用高確率判定乱数HITと、左図柄作成乱数Lと、中図柄作成乱数Cと、右図柄作成乱数Rと、リーチ作成乱数ACTと、から構成されている。当否乱数兼用高確率判定乱数HITは、当否乱数と高確率判定乱数とを兼用する同一の乱数であり、0〜599の600通りの数値が2ms毎に1ずつ加算される(以下、+1と略記する)ことで刻々と変化するものである。左図柄作成乱数Lは、0〜14の15通りの数値が2ms毎及び残余処理時に+1されることで刻々と変化するものである。中図柄作成乱数Cは、0〜14の15通りの数値が左図柄作成乱数の桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。右図柄作成乱数Rは、0〜14の15通りの数値が中図柄作成乱数Cの桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。リーチ作成乱数ACTは、0〜99の100通りの数値が2ms毎及び残余処理時に+1されることで刻々と変化するものである。
【0029】
当否乱数兼用高確率判定乱数HITを0〜599の範囲とし、当否乱数として機能する場合、低確率中は1及び13を大当り値とし(確率1/300)、高確率中は、1,3,5,7,11,13,17,19,21,23を大当り値とする(確率1/60)。当否乱数兼用高確率判定乱数HITが高確率判定乱数として機能する場合、抽出された乱数値が1であれば高確率に移行する大当りとなり、13であれば通常の大当りとする。高確率中に抽出された乱数値が1,3,5,7,11であれば高確率遊技が継続し、13,17,19,21,23であれば高確率遊技は終了する。従って、当否乱数兼用高確率判定乱数HITが高確率判定乱数として機能する場合、高確率状態を発生させるか否か、高確率状態を継続させるか否かを決定するものである。
【0030】
当否乱数兼用高確率判定乱数HITから抽出された値が大当りを示す判定値と判定されると、左図柄作成乱数L(0〜14)のデータにより大当り図柄が決定され、この大当り図柄が特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。一方、当否乱数兼用高確率判定乱数HITで大当りの判定値以外の値が抽出されて外れと判定されると、乱数L,C,Rからの各抽出値に対応する図柄が外れ図柄として特別図柄表示装置32のLCD32aに表示される。なお、上記乱数L,C,Rからの抽出値が偶然にも大当り図柄と一致した場合には、右図柄作成乱数Rのデータに+1して外れ図柄にして表示するものである。当否乱数兼用高確率判定乱数HITが高確率判定乱数として機能する場合には、この乱数の抽出値に応じた確率変動判定図柄を表示する。確率変動判定図柄の詳細については後述する。
【0031】
次に正常との肯定判断が為されると(ステップS100:YES)、まず初期乱数更新処理が実行される(ステップS120)。この処理は、初期乱数INIの値をこの処理を実行する毎に+1する処理であり、この処理実行前の初期乱数INIの値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である599のときには次回の処理で初期値である0に戻り、0〜599までの600個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0032】
ステップS120に続く当否乱数更新処理(ステップS130)は、初期乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である599に至ると次回の処理では、そのときの前記初期乱数INIの値を初期値(以下、更新初期値という。)とし、更に割込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より1少ない値(以下、更新最大値という。)に至れば、次回の処理では、更にそのときの初期乱数INIの値を初期値とし0〜599までの600個の整数値を繰り返し作成する。即ち、割込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を0〜599までの600個の整数値とすることは前記初期乱数INIと何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当否乱数兼用高確率判定乱数HITは、乱数を構成する要素を0〜599までの600個の整数値とし、割込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割込み処理ではそのときの初期乱数INIにより決定される値に変更されるので、当否乱数兼用高確率判定乱数HITの値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ0〜599の600個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
【0033】
大当り図柄乱数更新処理(ステップS140)は、0〜14の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である0に戻る。15個の各乱数値0〜14は、画面上に表示される3桁同一の111、222、333、444、555、666、777、888、999、AAA、BBB、CCC、DDD、EEE、FFFに各々対応する。
【0034】
外れ図柄乱数更新処理(ステップS150)は、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C及び右図柄作成乱数Rから構成され、大当りでないときの外れ図柄として使用される。左図柄作成乱数Lは、0〜14の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である0に戻る。中図柄作成乱数Cは、0〜14の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、左図柄作成乱数Lが0に戻るときに本処理で+1され最大値を超えると0に戻る。右図柄作成乱数Rは、0〜14の15個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、中図柄作成乱数Cが0に戻るときに本処理毎に+1され最大値を超えると0に戻る。なお、リーチ作成乱数ACTの処理も行われる。
【0035】
普通図柄乱数更新処理(ステップS160)は、0〜6の7個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理で+1され最大値を超えると初期値である0に戻る。
【0036】
前述した各乱数更新処理(ステップS120〜S160)により、初期乱数INI、当否乱数兼用高確率判定乱数HIT、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数R、リーチ作成乱数ACT等が各々更新されるが、続く処理(ステップS170)ではパチンコ機10に設けられ主制御基板30に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。即ち、タッチスイッチ24a、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、Vスイッチ40a、カウントスイッチ40b、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、その他の入賞口に設けられた図示しない各入賞検知スイッチ、等の各スイッチの作動状況をチェックする処理が実行される。
【0037】
この入力処理により、第1種始動口スイッチ36aに入力がある場合は、始動口としての普通電動役物36に遊技球が入賞したときであり、この割込み処理時の当否乱数兼用高確率判定乱数HITの値が抽出され当否判定値と比較される。本実施形態のパチンコ機10は、確率変動機として構成され、前記の通り、通常確率時の判定値は、高確率時には判定値の範囲が増大する。当否乱数兼用高確率判定乱数HITを構成する0〜599の600個の各整数値の出現率は均一であり、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞する割込みで抽出される当否乱数兼用高確率判定乱数HITの値は、ハード割込み期間の2msと比較すれば入賞時期を微小時間単位で調節できないことから無作為に抽出された値となり、当否乱数兼用高確率判定乱数HITは完全なる乱数として機能する。従って、抽出された当否乱数兼用高確率判定乱数HITの値が当否判定値と一致して大当りとなる確率は、通常確率時には1/300であり、高確率時には1/60(=10/600)となる。本実施形態では、大当り遊技中のラウンドの途中、例えば第10ラウンドに確率変動判定図柄を変動表示して高確率に移動するか否かを示す確率変動判定図柄を表示するものとする。ただし、他のラウンド中(例えば5ラウンド等)又は大当り遊技終了直後でもよい。高確率判定表示を行なう確率変動判定図柄は、液晶画面LCD32a上で表示するものとする。即ち、高確率判定表示手段は、遊技盤面上に設けられ、高確率に移行するか否かが、遊技者に判別できるものであれば良い。確率変動判定図柄に代えて可動物を用いてもよい(第2実施形態参照)。
【0038】
ここで、本実施形態の特徴である、特別図柄の変動に用いられる図9、図10に示す各種乱数の抽出・格納及び読出・判定について詳述する。先ず、図10において、リセット信号による割込み処理において、普通電動役物36に遊技球が入賞し第1種始動口スイッチ36aが始動信号を導出すると、その始動信号の立ち上がり時に、当否乱数兼用高確率判定乱数HITから数値を抽出してこれをメモリに格納する。このような抽出及び格納は、始動記憶となる場合でもこれと同一時期に行われる。
その後、当該割込みの次のリセット信号(2ms後)の割込み処理の際、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数Rから数値を抽出・格納をすると共に、それらの読出及び判定を行う。また、このとき、リーチ作成乱数ACTから数値を抽出・格納・読出・判定を行う。更に、このとき大当り図柄乱数の抽出も行なわれる。
そして、その次のリセット信号の割込み処理の際(最初のリセット信号から4ms後)、左・中・右の全図柄を所定の変動パターン(図12参照)にて変動を開始させるとともに、当否乱数兼用高確率判定乱数HITの読出及び判定を行う。その後、左図柄、右図柄、中図柄の順で停止表示される。当否乱数兼用高確率判定乱数HITが高確率判定乱数として機能する場合、判定時期は第10ラウンド中である。
【0039】
前述した図8に示す当否判定処理(ステップS180)が終了すると、画像出力処理(ステップS190)が実行される。この処理は、主制御基板30から特別図柄表示装置32へ信号を送信する処理であり、命令コードは、1.電源投入時、2.客待ちデモ時、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0040】
続く各出力処理(ステップS200)は、遊技の進行に応じて主制御基板30は、特別図柄表示装置32、賞球制御基板31、発射制御基板33、ランプ制御基板34、音制御基板35、大入賞口ソレノイド40c等の各種ソレノイドに対して各々出力処理を実行する。即ち、前記各入力処理(ステップS170)により遊技盤面22上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく賞球制御基板31に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータを音制御基板35に出力する処理を、パチンコ機10に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく図柄制御基板32bにエラー信号を出力する処理を、大当り発生時には大当り処理を、高確率判定表示処理、高確率報知処理、各々実行する。
【0041】
高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を、大当り遊技のラウンド途中(又は大当り遊技終了後)にLCD32aに高確率判定図柄で表示させ、判定結果を示す信号を、主制御基板30から外部接続端子50を介して高確率報知手段としてのパチンコホール用コンピュータ60に出力する。
当否乱数兼用高確率判定乱数HITの抽出による当否判定の結果を大当り遊技開始前に大当りランプ25により表示させる。このとき、遊技機上部の大当り表示ランプ25の表示態様を、高確率の大当りと、通常の大当りとで異ならせる表示態様とする。また大当りランプ25へ高確率移行の判定結果を大当り遊技のラウンド途中(又は大当り遊技終了後)に表示させ、この大当りランプ25による表示態様を、当否判定結果を報知する場合と高確率移行の判定結果を報知する場合とで相違させる。例えば、表示態様の相違は、点灯と点滅、色の違い等によって区別する。
【0042】
前述した本処理に続く残余処理は、外れ図柄乱数更新処理(ステップS210)及び初期乱数更新処理(ステップS220)から構成されるが、各々前述したステップS150及びステップS120と全く同じ処理である。この2つの処理は無限ループを形成し、次の割込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したステップS100〜S200までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割込み毎に異なり、図8に示された割込み処理が1回実行されることにより、外れ図柄乱数及び初期乱数の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期乱数及び外れ図柄乱数が当否乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施形態においては、当否乱数の更新は初期乱数の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。また、前述した普通図柄乱数更新処理(ステップS160)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0043】
次に主制御基板30と特別図柄表示装置32とで実行される通信の構成を、次頁に示す表1を用いて詳細に説明する。表1は命令コード(以下、コマンドともいう。)の種類とそのコマンドに対応した2バイト命令の内容及び動作内容を示すものである。
【0044】
【表1】
【0045】
表1に示すように、本具体例の主制御基板30と特別図柄表示装置32とのコマンドは、1.電源投入時、2.客待ちデモ、3.図柄変動中、4.大当り開始時、5.大当り中、6.大当り終了時、7.動作異常時、の7種類に大別できる。
【0046】
1.電源投入時
電源投入時のコマンドは、パチンコ機10に電源が投入されたとき主制御基板30から図柄制御基板32bに送信されるコマンドであり、10Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に電源投入時のデモ画面を表示する。例えば、図11に示すように、画面上の特別図柄表示領域50a、50b、50cに各々7、7、7と3桁同一の大当り図柄を表示し、4つの特別図柄保留記憶51a〜51dを所定時間(約5秒)点灯させた後に消灯し、背景画面52上にキャラクタ(ここでは女性のトラック運転手)を表示し、トラック街道のテーマでデモ画面を表示すると共に音制御基板35によりファイヤという効果音を出力する処理を実行する。
【0047】
2.客待ちデモ
客待ちデモのコマンドは、前記電源投入時のデモ画面が終了した後、又は遊技者が所定時間(通常約3分間)発射ハンドル24に触れていないと判断されたときに送信されるコマンドであり、20Hの動作番号及び01Hの識別番号の2バイト命令で構成されている。図柄制御基板32bがこのコマンドを受信するとROMに書込まれた制御プログラムに従ってLCD32aの画面上に客待ちのデモ画面を表示する。例えば、特別図柄表示領域50a〜50c上に変動表示される特別図柄の変動パターンを全て順番に表示する。この変動パターンについては次の3.図柄変動中で詳細に説明する。このとき、背景画面52上には各々の変動パターンに対応した背景画像及びキャラクタが表示される。この客待ちデモ画面は遊技客が発射ハンドル24を操作するまで全ての変動パターンを順番に表示して一巡した後繰り返し表示する。尚、遊技者が発射ハンドル24に触れているか否かはタッチスイッチ24aの入力により検知することができる。本実施形態では、タッチスイッチ24aの入力を主制御基板30に入力する構成としたので、主制御基板30と発射制御基板33との通信を主制御基板30からの一方向通信としながらも前記検知が可能なのである。もちろん、主制御基板30からタッチスイッチ24aのオンオフ情報は発射制御基板33に送信される。このタッチスイッチ24aの入力を発射制御基板33に入力する構成とし、いずれかの又は全ての入賞口に所定時間入賞がないこと、又は遊技盤22面のアウト口41にスイッチを設けてこのスイッチが所定時間オンしないことにより遊技者が遊技を実行していないことを判断する構成としても良い。
【0048】
3.図柄変動中
図柄変動中コマンドは、特別図柄変動時に送信されるコマンドであり、表に示すように(1)スタートコード、(2)左停止図柄指定コード、(3)中停止図柄指定コード、(4)右停止図柄指定コード、(5)左図柄確定コード、(6)中図柄確定コード、(7)右図柄確定コード、の7種類のコマンドに分類される。
【0049】
(1)スタートコード
スタートコードは、遊技盤22上に発射された遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したとき送信されるコマンドであり、動作番号として30Hの1バイト命令と、識別番号として01Hから1EHの30種類の1バイト命令とからなる、30種類の2バイト命令として構成されている。この30種類の2バイト命令は特別図柄の変動パターンを示すものである。本具体例の30種類の変動パターンは、特別図柄の変動時間、変動態様及び大当りとなる確率の高低とから10種類の通常変動、8種類の短縮変動、4種類の通常リーチ、4種類のセミロングリーチ、2種類のロングリーチ、2種類の全回転からなる。
【0050】
10種類の通常変動は、特別図柄が変動開始してから左、中及び右の全特別図柄が静止(停止)するまでの時間(以下、単に変動時間ということもある。)が5秒〜10秒の間の10種類の時間が設定された変動パターンである。
8種類の短縮変動は、特別図柄の保留記憶が1個ある場合、2個ある場合、3個ある場合、4個ある場合、の4種類のパターンと2種類の確率の高低の差とから8種類の変動時間が設定された変動パターンである。
4種類の通常リーチは、変動時間が8秒〜15秒の間の4種類の時間が設定された変動パターンである。ここで、リーチとは、必ずしも大当りとなるとは限らないが大当りの前提として特別図柄の変動が開始してから左特別図柄と中特別図柄とが一致し右特別図柄が変動中であってその図柄が確定していない状態をいう。
4種類のセミロングリーチとは、変動時間が15秒〜25秒の間の4種類の時間が設定された変動パターンである。
2種類のロングリーチとは、変動時間が30秒又は35秒に設定された変動パターンである。尚、リーチの時間が長ければ長いほど右図柄が左及び中図柄と一致する、即ち大当りとなる確率が高くなるよう構成されている。
2種類の全回転とは、全図柄が一斉に変動を開始し一斉に停止する変動パターンをいい、本具体例では変動時間は低確率時で25秒、高確率時で20秒に設定されている。
【0051】
これらの30種類の変動パターンは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときのカウンタの値により選択される。このパターンを選択するカウンタは、0〜29までの整数を当否決定乱数と同様な手法で作成しているのは言うまでもないことである。
【0052】
(2)左停止図柄指定コード
左停止図柄指定コードは、31Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号が01Hのときは左停止図柄として0、02Hのときは1、03Hのときは2、04Hのときは3、05Hのときは4、06Hのときは5、07Hのときは6、08Hのときは7、09Hのときは8、0AHのときは9、0BHのときはA、0CHのときはB、0DHのときはC、0EHのときはD、0FHのときはEの文字を特別図柄として特別図柄表示領域50aに表示させるためのものである。
【0053】
(3)中停止図柄指定コード
中停止図柄指定コードは、32Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左停止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50bに表示させるためのものである。
【0054】
(4)右停止図柄指定コード
右停止図柄指定コードは、33Hの動作番号と01H〜0FHの15種類の識別番号とからなる命令コードであり、識別番号は前記左停止図柄指定コードの識別番号と同じ意味をもち、各々で指定される文字を特別図柄として特別図柄表示領域50cに表示させるためのものである。
尚、左、中及び右停止図柄指定コードの識別番号は、遊技球が普通電動役物36に入賞したときのタイミングで0〜14の整数値を繰り返し作成する各々の図柄カウンタより選択される。
【0055】
(5)左図柄確定コード
左図柄確定コードは、変動中の左特別図柄を停止(静止)するために送信する命令コードであり、34Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0056】
(6)中図柄確定コード
中図柄確定コードは、変動中の中特別図柄を停止するために送信する命令コードであり、35Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0057】
(7)右図柄確定コード
右図柄確定コードは、変動中の右特別図柄を停止するために送信する命令コードであり、36Hの動作番号及び01Hの識別番号により構成されている。
【0058】
4.大当り開始
大当り開始デモコマンドは、特別図柄表示領域50a〜50cに表示される左、中及び右特別図柄が同一図柄を表示した後から大当り動作が開始されるまでの間に大当りが発生したということを遊技者にアピールする画像を表示するときに使用されるコマンドであり、40Hの動作番号と01Hの識別番号により構成されている。この命令コードを図柄制御基板32bが受信するとLCD32aの画面上に大当り等の文字を表示しキャラクタが喜ぶ画像を表示すると共に、音制御基板35により効果音を出力する処理がなされる。
【0059】
5.大当り中
大当り中コマンドは、開放前コード、開放中コード、10カウント入賞コード、V通過コード、の4種類のコマンドに分類される。
(1)開放前コードは、50Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口40を開放することを遊技者に知らせる画像を背景画面52に表示する処理を実行する。
(2)開放中コードは、50Hの動作番号及び02Hの識別番号より構成され、図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、大入賞口40が開放中であることを遊技者に知らせる画像を表示する処理を実行する。
(3)10カウント入賞コードは、50Hの動作番号及び03Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40に遊技球が入球したことをカウントスイッチ40b又はVスイッチ40aにより検知する毎にこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると、入力する毎にその値をインクリメントしその値を背景画面52上に表示する処理を行う。これにより、画面上には、大入賞口40に遊技球が入賞する毎に零から10個までの個数表示がなされる。
(4)V通過コードは、50Hの動作番号及び04Hの識別番号より構成され、主制御基板30は大入賞口40内の特別領域を遊技球が通過したことをVスイッチ40aにより検知するとこの命令コードを送信する。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると画面にVの文字を大きく表示し大入賞口40が閉鎖した後再び開放することを遊技者に知らせる。
(5)10ラウンドの途中で、高確率状態へ移行又は継続する場合には確率変動判定図柄としての「ラッキー!」の文字を、高確率が移行又は継続しない場合には確率変動判定図柄としての「残念!」の文字を表示する処理を実行する。ここで、高確率へ移行するとは、当否乱数兼用高確率判定乱数HITが所定の判定値となるとき、大当り動作終了後に大当りが発生する確率を、例えば1/300から1/60にすることを言う。さらに詳しく説明すれば当否乱数兼用高確率判定乱数HITに使用されるカウンタの取り得る範囲を0〜599の範囲から0〜59に変更することを言う。高確率が継続するとは、当否乱数兼用高確率判定乱数HITが所定の判定値となるとき、引き続き大当りが発生する確率を、例えば1/60に維持することを言う。
【0060】
6.大当り終了
大当り終了デモコマンドは、大当り動作が終了したとき、即ち大入賞口40が16回の開放動作を終了したとき、または16回まで継続しなくとも開放中に遊技球が特別領域を通過しなかったときに送信される命令コードであり、60Hの動作番号及び01Hの識別番号より構成される。図柄制御基板32bがこの命令コードを入力すると大当りが終了したことを遊技者に知らせるメッセージを表示する。
【0061】
7.動作異常時
動作異常時コマンドは、パチンコ機10に異常が発生したときに送信される命令コマンドであり、本具体例では、70H01HのE1エラーコード、70H02HのE2エラーコード、70H03HのE3エラーコードより構成されている。本具体例ではE1エラーコードは、テンカウント異常エラーであり大入賞口40が開放したときに遊技球が1個も検知されない場合に出力され、E2エラーコードは下皿16が満杯で満タンスイッチ43がオンしたとき出力され、E3エラーコードは補給スイッチ44がオンしたとき出力される。尚、これらの異常時コマンドを送信することにより表示されるエラーメッセージは、異常が解除されたとき送信されるエラー解除信号により消去される。
【0062】
ここで、次に示す表2及び図12を用いて変動パターンの一例を具体的に説明することにする。表2及び図12に示すタイミングチャートは通信タイミングの一例を示すものである。遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞すると、この入賞のタイミングで表1に示したスタートコードの30種類のうちの1つの変動パターンが選択され、この選択された命令コードが主制御基板30から図柄制御基板32bに送信される(表2番号▲1▼)。図柄制御基板32bは送信された命令コードを受信すると、特別図柄表示領域50a〜50c上で左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄を一斉に変動開始する(図12タイミングチャート ポイント(1))。
【0063】
主制御基板30は、入賞時に選択された左停止図柄指定コードをスタートコードを送信した直後に送信する(表2 番号▲2▼)。この命令コードを図柄制御基板32bが受信すると命令コードに応じた左特別図柄で停止表示すべく変動パターンに応じて変動スピードを調節制御する(図12タイミングチャート ポイント▲2▼)。そして、主制御基板30から左図柄確定コードを受信したタイミングで指定された左特別図柄を停止表示する(表2 番号▲3▼)(図12タイミングチャート ポイント▲3▼)。主制御基板30が左図柄確定コードを送信するタイミングは、選択された変動パターンに従って決定される。この構成により変動図柄を停止表示するタイミングは、主制御基板30が完全に掌握することになる。
【0064】
【表2】
【0065】
同様な手順により主制御基板30は中停止図柄指定コード、中図柄確定コード、右停止図柄指定コード及び右図柄確定コードを次々と送信し(表2 ▲4▼▲5▼▲6▼▲7▼)、図柄制御基板32bは受信した命令コードに従って画像を制御する(図12タイミングチャート ポイント(4)(5)(6)(7))。前述した処理により、本具体例では特別図柄表示領域50aには4、特別図柄表示領域50bには5、特別図柄表示領域50cには5が各々表示される。
【0066】
前述した各処理を実行することにより、パチンコ機10は次のような動作を実行する。
(1)遊技者により発射ハンドル24が操作されると、その回動量に応じて発射モータ33aが駆動され、遊技球が遊技盤22上に発射される。普通電動役物36に打球入賞して第1種始動口スイッチ36aがオンするのを待つ。第1種始動口スイッチ36aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに、前述の通り、当否乱数兼用高確率判定乱数HIT等の各種乱数を抽出・格納し、読出・判定を行う。
【0067】
(2)特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている当否乱数兼用高確率判定乱数HITの値に応じて大当りとするか外れとするか決定し、確率変動を行うか、継続するかを決定する。そして、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数Rの値に応じて左右中図柄の停止図柄を決定する。また、リーチ作成乱数ACTの値に応じて、リーチ動作するか否か決定するとともにリーチ動作の変動態様を決定する。
【0068】
(3)図11に示す特別図柄表示領域50a,50b,50cにおいて全図柄が変動開始されるように制御する。また、背景画面52やキャラクタも表示される場合には、それに応じた表示制御命令コードが図柄制御基板32bに送出されるように制御する。図柄の変動停止のタイミングは図12に示す通り、左、中、右図柄の順で変動停止され、その変動時間はそれぞれT1,T2,T3に設定される。
【0069】
(4)所定時間が経過すると、図12に示す特別図柄表示領域50a,50b,50cにおいて表示される全図柄が停止されるように制御する。また、全図柄停止の時期まで、所定の時期で左右図柄が停止されるように制御するとともに、適宜、LCD32aにおいて表示される背景やキャラクタに応じた表示制御命令コードが図柄制御基板32bに送出されるように制御する。
【0070】
(5)停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、大当り表示の表示制御命令コードが図柄制御基板32bに送出されるように制御するとともに内部状態(プロセスフラグ)を更新する。なお、大当り図柄の組み合わせは、左右中図柄が揃った組み合わせである。この静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば777等の3桁同一図柄を表示すると大当り状態として遊技者に有利なゲーム内容を提供する。大当り状態となるか否かは、遊技球が第1種始動口スイッチ36aにより検出されたとき抽出される当否決定乱数の値が所定値であるか否かにより決定される。
【0071】
(6)主制御基板30の回路は表示制御命令コードに従って、LCD32aに大当り表示を行う。大当り表示は遊技者に大当りの発生を報知するためになされるものである。具体的には、図11に示すように、画面上の特別図柄表示領域50a,50b,50cに各々7、7、7と3桁同一の大当り図柄を表示し、4つの特別図柄保留記憶表示部51a〜51dを所定時間(約5秒)点灯させた後に消灯し、背景画面52上にキャラクタを表示するデモ画面を表示すると共に音制御基板35により効果音を出力する処理を実行する。
【0072】
(7)大入賞口40を開放する制御を開始し、カウンタやフラグを初期化するとともに、大入賞口ソレノイド40cを駆動して大入賞口40を開放する。具体的には、大入賞口40が約30秒間又は遊技球が10個入賞したことがカウントスイッチ40bにより検出されるまで、いずれか早く経過するときまで開放され、このとき大入賞口40内に入賞した遊技球が特別領域を通過したことがVスイッチ40aにより検出されると一旦大入賞口40が閉鎖された後に再び開放され、この開放動作を最大16回繰り返す。通常、遊技球1個の入賞に対して15個の遊技球が賞球として払い出すよう構成しているので、1回の大当り状態が発生すると、約2400(=15×10×16)個の遊技球を賞球として獲得することができる。この賞球排出動作は、賞球制御基板31が実行する。尚、大入賞口40の特別領域を開閉するVソレノイド40dは、特別領域に遊技球が1個通過すると特別領域を閉鎖する。
【0073】
(8)大入賞口ラウンド表示の表示制御命令コードが図柄制御基板32bに送出する制御や大入賞口40の開成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口40の開成条件が成立したら、内部状態を更新する。
【0074】
(9)主制御基板30は、当否乱数兼用高確率判定乱数HIT(高確率判定乱数として機能)の抽出による高確率移行の判定結果に基づいて高確率に移行するか否かの表示を大当り遊技中(後述第5実施形態では大当り遊技終了後)に、LCD32aに高確率判定図柄で表示させる。具体的には、第10ラウンドに、確率変動判定図柄の変動停止を行い、高確率図柄が確定表示されれば高確率に移行し、そうでなければ通常確率を維持する。あるいは、高確率中の大当り遊技であれば、高確率図柄が確定表示されれば高確率を維持し、そうでなければ通常確率に戻る。図13の通り、確率変動判定図柄は、大入賞口40が10回目の開放動作を開始したときから変動開始され、変動時間は所定時間(例えば5〜7秒)が設定され、変動動作が終了した後に所定の表示時間(例えば2秒)が設定される。条件装置は16ラウンドが終了するまでを作動状態として扱っている。9ラウンドが終了したときに判定スタートコードを主制御基板30が図柄制御基板32bへ送信する構成としても良い。尚、大入賞口40が10回開放前であっても、開放中に遊技球が特別領域を通過しなければその開放の回で大当り動作が終了する。大当り遊技状態が終了すると、その旨を遊技者に報知するための表示を行う。
図11に示す特別図柄50a〜50cを高確率変動図柄とする。所定の高確率判定図柄が表示されると、通常確率状態であれば高確率状態に移行し、又は高確率状態であれば維持する。他の図柄が表示された場合には、通常確率状態であれば高確率状態に移行せず、又は高確率状態であれば通常確率状態へ戻る。この確率変動判定図柄を、特別図柄50a〜50cではなく、これとは別の高確率判定図柄をLCD32a上に表示してもよい(第3実施形態参照)。
また、前記の判定結果を示す信号を、主制御基板30から外部接続端子50を介して高確率報知手段としてのパチンコホール用コンピュータ60にも出力する。
【0075】
(10)発射された遊技球が普通図柄作動ゲート38又は39を通過すると、普通図柄作動スイッチ38a又は39aにより検出され、普通図柄表示装置37が所定時間変動表示した後に静止表示し、例えば777等の特定の図柄を表示すると例えば約6秒等の所定時間又は遊技球が6個等の所定個数入賞するまでいずれか早く経過するときまで普通電動役物36が開放される。これにより遊技球が普通電動役物36に入賞する機会が大きくなり、遊技者が所定個数の遊技球を獲得することができると共に特別図柄表示装置32の特別図柄を変動表示させる回数が多くなり、大当り状態を発生させる確率が増大する。
【0076】
(11)遊技中において前述したランプ制御基板34及び音制御基板35が実行する制御も概ね従来と同様な構成であり、その説明は割愛することにする。ただし、大当りランプ25により、当否乱数兼用高確率判定乱数HIT(当否乱数として機能)の抽出による当否判定の結果を大当り遊技開始前に表示させる。このとき、遊技機上部の大当り表示ランプ25の表示態様を、高確率の大当りと、通常の大当りとで異ならせる表示態様とする。また、大当りランプ25に高確率移行の判定結果を大当り遊技のラウンド途中(ここでは10ラウンド)に表示させ、この大当りランプ25による表示態様を、前記当否判定結果を報知する場合と、高確率移行の判定結果を報知する場合とで相違させるものとする。例えば、表示態様の違いは、点灯と点滅、表示色の違い等によって区別することができる。
【0077】
以上述べた第1実施形態によれば、大当り遊技終了前に、パチンコホール用コンピュータ60により高確率に移行することが報知されるため、ホールの従業員は大当り遊技終了前に高確率遊技に移行することを前もって判別することができる。これにより、大当り遊技終了後等に直ちに高確率継続の札を、LCD32aによる報知内容をチェックすることなく取り付けることができる。
パチンコホール用コンピュータ60は遊技者に報知するためのLCD32aと別体なので、パチンコホール用コンピュータ60による報知内容を遊技者が認識できないようにすることができ、大当り終了まで高確率に移行するかもしれないという期待感を持続させる効果を損なわないことが期待できる。
報知手段として、従来より知られている大当り表示ランプ25を用いて、前記のパチンコホール用コンピュータ60と同様の効果を発揮させることができる。大当り及び高確率判定乱数に関連する重要な乱数である当否乱数兼用高確率判定乱数HITを同じ割込みで処理しているので、乱数の処理が簡素化される。また、当該処理時間が割込み時間である2ms以内に収まるので、割込み時間を長くする必要はなく、信号伝送時間も短くでき、画像処理速度も好適な速度を維持できる。さらに、当否乱数兼用高確率判定乱数HITは大当りか否かを判定するために用いる乱数であり、高確率に移行するか否か、高確率を継続するか否かを判定するために用いる乱数であり、共に遊技者に有利になるか否かを判定するために用いる乱数である。本実施形態では、遊技者に有利になるか否かを判定するために用いる2つの乱数は同一割込みで抽出し、その他の乱数はその後に抽出する構成としている。これにより、遊技者に有利不利を判定するプログラムの構成が単純化される。この結果、乱数に関連するプログラム、特に大当りや確率変動の中核となる処理のチェック等が簡単になり、不正防止等の効果も奏する。
【0078】
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。
この第2実施形態では、第1実施形態の高確率判定表示を行なう確率変動判定図柄が液晶画面LCD32a上で表示されることに代えて、図14に示す通り、遊技盤22面上に人形等(ここでは図11に表示されるキャラクタを示す)のような可動物90を配置、動作させて高確率判定を報知するものである。この可動物90は特別図柄表示装置32の枠の内部に配置され、高確率判定以外の場合には特別図柄表示装置32の枠内に隠れていて、高確率判定の場合には、特別図柄表示装置32の側から飛び出して出現する(図14ではこの飛び出した状態を示す)ことで、遊技者に高確率の判定結果を報知するように主制御基板30によって駆動制御されるものである。このとき、高確率を示す音響効果を付与しても良い。また、第1実施形態で用いた表1に示すコマンドの替わりに次に示す表3の各コマンドを、また表4に示す変動パターン対応テーブルを使用する構成としたものであり、これ以外は第1実施形態と略同様の構成である。
第2実施形態では、表3に示すように第1実施形態で使用した左、中及び右図柄確定コードの使用をなくした構成としたものであり、主制御基板30は遊技球が普通電動役物36に入賞するとスタートコード及び左、中、及び右停止図柄指定コードを送信する。即ち、図柄制御基板32bに対して各図柄の停止を指示しない。これに対し図柄制御基板32bは受信した変動パターンに対応した各特別図柄の変動時間(停止時間)を表4のテーブルから読み取り、読みとった変動時間に従って各特別図柄を変動し停止する。
【0079】
第2実施形態では、第1実施形態と同様の効果を奏する上、可動物90によって、遊技者の視覚に明確にアピールすることができる効果がある。主制御基板30は遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで選択されたスタートコード及び各停止図柄指定コードを図柄制御基板32bに送信するだけなので主制御基板30の負担を一層軽減することができるという優れた効果を有する。同様に、図柄制御基板32bにおいても、主制御基板30から図柄停止の指示を受けることがないので、画像制御の自由度を一層高めることができ画面上で自由に画像を演出することができるという極めて優れた効果を奏する。画面上での自由な画像を演出する構成としては、背景画面52上でスタートコードが送信される毎に物語を展開する構成とし、遊技者が続く物語の展開および結末を知りたいと思わせ、遊技を途中で終わらせたくないと思わせる心理的効果を得ることができるような構成とすることが考えられる。このとき、大当りが発生すれば、強制的に物語の結末を表示する構成としても良いし、大当りか否かに関係なく物語を展開していく構成としても良い。これらの物語の展開を構成するに際して、画像制御装置は特別図柄の変動パターンの時間が予めわかっているので、この時間内には主制御基板30から指示がないものと判断し、この期間自由な演出ができるのである。また、画面上での自由な画像を演出する構成として、特別図柄が変動開始して静止するまでは背景画面52上の物語の展開を無くし、特別図柄が変動しない状態で遊技者が発射ハンドル24を操作している場合に物語を展開する構成としても良い。
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
[第3実施形態]
【0082】
次に第3実施形態を次に示す表5に示すテーブルに従って説明する。第3実施形態は、特別図柄の特定図柄ではなく確率変動判定図柄を用いるものである。ここで、表5に示す命令コードは、第1実施形態に示した表1における5.大当り中の命令コードを追加したものであり、その他の命令コードは同一内容である。
【0083】
【表5】
【0084】
第3実施形態では、大当り動作中、主制御基板30から図柄制御基板32bに対してまず判定スタートコードが送信され、この直後に停止図柄指定コード、変動終了時に判定図柄確定コードが送信される。本具体例では、スタートコードの識別番号は、01Hから05Hの5種類の変動パターンで構成されている。この識別番号に対応して変動する図柄(画像)の態様は、勝負事の画像を変動させるものである。勝負事は、スポーツ、格闘技、将棋や囲碁のゲーム等の勝ち負けが決定するものであれば何でも良く、これらの勝負事がストーリ(物語)展開する変動パターンが遊技球が普通電動役物36に入賞するときに選択されるのである。停止図柄指定コードは、本具体例では、高確率に移行する場合のラッキー!という文字を表示させるためのものと、高確率に移行しない場合の残念!という文字を表示させるための2種類のコードよりなる。高確率に移行するか否かは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときに選択されるカウンタ(当否決定乱数)の値により決定され、大当りのうち1/2の確率で高確率に移行する場合は、カウンタは0〜1の範囲の整数値を、1/3の確率で高確率に移行する場合、カウンタは0〜2の範囲の整数値を前述した当否決定乱数と同様の手法により作成している。主制御基板30は、このカウンタの値を遊技球が普通電動役物36に入賞したときに記憶し、大当り動作終了時に記憶したカウンタの値を読み出し、読み出した値が特定の値であれば高確率に移行すると判定する。尚、遊技球が入賞したときに高確率に移行するか否か判定しこの判定した結果を記憶しても良い。
【0085】
高確率に移行する場合は勝負に勝った物語を展開した後にラッキー!の文字を表示し、高確率に移行しない場合は勝負に負ける物語を展開した後に残念!の文字を表示するのである。確率変動判定図柄は、大入賞口40が10回目の開放動作を開始した後から変動開始され、変動動作が終了した後に表示時間が設定される。尚、大入賞口40が16回開放前であっても、開放中に遊技球が特別領域を通過しなければその開放の回で大当り動作が終了する。また、本具体例では、勝負事の画像を変動表示した後、高確率に移行するか否かを示す図柄を表示するよう構成したが、特別図柄と同様に確率変動判定図柄を変動表示して静止時の図柄で高確率に移行するか否かを示す構成としても何等差し支えない。
【0086】
第3実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を奏する上、確率変動判定図柄によって高確率に移行するか否かを示すので、より明確に遊技者に報知できる効果がある。また、高確率に移行するか否かを表示する一連の変動パターンは、大当り動作中に予め送信されるので、図柄制御基板32bは判定図柄確定コードが送信されるまで物語を自由に展開させることができる。この効果は、判定スタートコードに図柄の静止タイミングを指示する構成とすれば一層顕著なものとなる。
【0087】
[第4実施形態]
次に図15〜図22を用いて第4実施形態について説明する。
第4実施形態では、第1実施形態で用いた表3に示した図柄変動中のコマンドコードとして図15〜図17に示すコマンドコードを使用する構成であり、その他の構成については第1実施形態を援用することにする。
第4実施形態では、図15に示すように、スタートコードとしての変動パターンは特別図柄の変動時間を指示するものであり、本実施形態では72パターン用意されている。この72通りの変動パターンは、遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで抽出される前述した当否決定乱数による当否の結果、同じく遊技球が始動口としての普通電動役物36に入賞したタイミングで抽出される前述した左、中及び右停止図柄指定コードの識別番号の元となる各図柄カウンタの値、及び当否決定乱数が高確率状態であるか否か等の各要素に基づき決定される。この図15の選択テーブルにより選択される変動パターンは、各特別図柄が順番に停止するのか、一斉に停止するのかといった変動態様の情報も含み、順番に停止する場合には、左特別図柄の変動時間、中特別図柄の変動時間等の情報も含まれる。
図16に示す特別図柄選択テーブルは、特別図柄の変動停止後に特別図柄作動領域50a〜50c上に停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄を指示するものである。このコマンドも抽出された前記各図柄カウンタの値に基づき決定される。また、図17に示す図柄停止コマンドは、左、中及び右特別図柄を停止させるときに用いるコマンドである。
次にこれらのコマンドを用いて主制御基板30のマイコンが図柄制御基板32bにコマンドを送信する制御を、図18〜図19に示すタイミングチャートに従って説明することにする。
【0088】
遊技球が普通電動役物36に入賞したことが検出されると、このときのタイミングで当否決定乱数、各図柄カウンタ等の値が抽出される。この抽出された当否決定乱数の値に基づき大当りか否かが判定され、各図柄カウンタの値に基づき大当り図柄又は外れ図柄が決定される。大当りの場合には、大当り図柄から大当り動作中に高確率に移行するか否かも判断される。そして、大当り判定の結果と決定された各図柄の種類と高確率中であるか否かの状態とにより72種類の変動パターンの1つが選択される。変動パターンが選択されると、各特別図柄が順次停止する場合、主制御基板30のマイコンは図柄制御基板32bにスタートコードとして選択された変動パターンを出力する(図18 ポイントP1)。変動パターンが出力された後、4ms毎に図16の選択テーブルから決定された左特別図柄を指示するコマンド、中特別図柄を指示するコマンド、及び右特別図柄を指示するコマンドが送信される(図18 ポイントP2,P3,P4)。そして、各特別図柄の変動停止時間になると、図17に示した図柄停止コマンドが送信される(図18 ポイントP5,P6,P7)。
また、各特別図柄が一斉に停止する場合、図19のポイントP8〜P13で示す通りのタイミングとなる。
【0089】
一方、変動パターンを受信した図柄制御基板32bのマイコンは、図18及び図19に示すように、変動パターンを受信したときから各特別図柄を特別図柄作動領域50a〜50c上で一斉に低速で変動開始し、途中で中速から高速に変速し、停止時間に近くなると減速して低速に変速し指示された各特別図柄で揺れ動作を実行し、図柄停止コマンドを受信すると指示された特別図柄で停止させる制御を実行する。このとき、画面上の背景画面52上に、受信した変動パターンの有する情報に従って、図20及び図21の選択テーブルに基づきキャラクタが出現し、背景画面52が変更される制御を図柄制御基板32bが実行する。前述したように、主制御基板30から図柄制御基板32bに選択された変動パターン、停止表示される各特別図柄及び図柄停止コマンドが出力されるが、これらの各コマンドが図柄制御基板32bに何等かの原因、例えば電気的ノイズ等により受信されなかったときに図柄制御基板32bがエラー処理を実行する。
【0090】
以上の第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する上、変動パターンが豊富化するという効果がある。
【0091】
[第5実施形態]
第1実施形態では当否乱数が高確率判定乱数を兼ねるものであるが、第5実施形態は、確率変動の判定のため、当否乱数とは、兼用はせずに、別途、確率変動判定図柄を用いるものである。また、大当り途中ではなく、大当り終了後、遊技者に対する確率変動の報知と確率変動判定図柄の表示を行うものである。
【0092】
特別図柄、確率変動判定図柄の変動停止に用いられる図22、図23に示す各種乱数の抽出・格納及び読出・判定について述べる。
図22において、特別図柄、判定図柄の変動には、7種類の乱数が使用される。これらの乱数は、当否乱数HITと、左図柄作成乱数Lと、中図柄作成乱数Cと、右図柄作成乱数Rと、リーチ作成乱数ACTと、確率変動乱数K1と、確率変動乱数K2とから構成されている。当否乱数HITは、0〜599の600通りの数値が2ms毎に1ずつ加算される(以下、+1と略記する)ことで刻々と変化するものである。左図柄作成乱数Lは、0〜14の15通りの数値が2ms毎及び残余処理時に+1されることで刻々と変化するものである。中図柄作成乱数Cは、0〜14の15通りの数値が左図柄作成乱数の桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。右図柄作成乱数Rは、0〜14の15通りの数値が中図柄作成乱数Cの桁上げ時に+1されることで刻々と変化するものである。リーチ作成乱数ACTは、0〜99の100通りの数値が2ms毎及び残余処理時に+1されることで刻々と変化するものである。確率変動乱数K1は、0〜1の2通りの数値が2ms毎に+1されることで刻々と変化するものである。確率変動乱数K2は、0〜2の3通りの数値が2ms毎に+1されることで刻々と変化するものである。
【0093】
図23において、リセット信号による割込み処理において、普通電動役物36に遊技球が入賞し第1種始動口スイッチ36aが始動信号を導出すると、その始動信号の発生時に、当否乱数HIT及び確率変動乱数K1,K2から数値を抽出してこれをメモリに格納する。なお、このような抽出及び格納は、始動記憶となる場合でもこれと同一時期に行われる。
その後、当該割込みの次のリセット信号(最初のリセット信号から2ms後)の割込み処理の際、左図柄作成乱数L、中図柄作成乱数C、右図柄作成乱数Rから数値を抽出・格納をすると共に、それらの読出及び判定を行う。また、このとき、リーチとなる場合は、リーチ作成乱数ACTから数値を抽出・格納・読出・判定を行う。
そして、当該割込みの次のリセット信号(最初のリセット信号から4ms後)の割込み処理の際、左・中・右の全図柄を所定の変動パターンにて変動を開始させるとともに、当否乱数HITの読出及び判定を行う。その後、左図柄、右図柄、中図柄の順で停止表示される。
さらに大当り処理終了時(通常は16ラウンド開始時)の割込みで、確率変動乱数K1,K2の読出・判定処理を行う。高確率に移行するか否かは、遊技球が普通電動役物36に入賞したときに選択される確率変動乱数K1,K2の値により決定される。確率変動乱数K1は0〜1の範囲の整数値を、確率変動乱数K2は0〜2の範囲の整数値を作成している。大当りのうち、1/2の確率で高確率に移行する場合は、確率変動乱数K1、1/3の確率で高確率に移行する場合は確率変動乱数K2を作成する。高確率に移行する乱数値はいずれも0である。尚、この確率変動乱数K1及びK2は、一方を用いる構成とすれば良い。
【0094】
第5実施形態の動作を説明する。大当り処理は第1実施形態と概ね同様であるが、確率変動判定は当否乱数HITとは別の乱数である確率変動乱数K1,K2による。遊技球が入賞したときに該乱数値を抽出し格納しておく。大当り動作の終了時に、主制御基板30は、この確率変動乱数K1,K2の値を読み出し、特定の値であれば高確率に移行すると判定する。主制御基板30から図柄制御基板32bに対してまず判定スタートコードが送信され、この直後に停止図柄指定コード、変動終了時に判定図柄確定コードが送信される。
【0095】
これら2種類の停止図柄指定コードにより、高確率に移行するか否かを表示させる。即ち、高確率に移行する場合は、勝負に勝った物語を表示した後に確率変動判定図柄「ラッキー!」の文字を表示し、高確率に移行しない場合は勝負に負ける物語を展開した後に確率変動判定図柄「残念!」の文字を表示する。この変動の時期の1例を示したのが図24に示すタイミングチャートである。これらの確率変動判定図柄は、大入賞口40が16回目の開放動作を終了した後から変動開始され、変動動作が終了した後に特別図柄が変動開始する。図中において、確率変動判定図柄の表示が終了するまでを条件装置の作動状態として扱っているが、16回目の作動が終了したときに条件装置の作動終了(図中に点線で示す)と扱っても良い。このとき、条件装置の作動が終了したときに判定スタートコードを主制御基板30が送信する構成としても良い。尚、大入賞口40が16回開放前であっても、開放中に遊技球が特別領域を通過しなければその開放のラウンドで大当り動作が終了する。
【0096】
第5実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を奏する上、高確率に移行するか否かは大当り動作が終了してから示されることになる。これにより、従来のように大当り発生時に移行するか否かが既に示されているものとは異なり、大当り動作の終了間際まで遊技者に楽しみを維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した第1実施形態の遊技機を示す外観斜視図である。
【図2】同実施形態の遊技機の裏面図である。
【図3】同実施形態の遊技機の遊技盤面の構成を示す正面図である。
【図4】同実施形態の遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態の主制御基板30と特別図柄表示装置32の図柄表示装置制御基板32bとのインターフェイス回路を示すブロック図である。
【図6】図柄表示装置制御基板32bの受信回路を示す回路図である。
【図7】割り込み要求信号(MINT)と命令コード(MD0〜MD7)との関係を例示するタイミングチャートである。
【図8】主制御基板で実行されるメインルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の各種乱数の一覧図表である。
【図10】第1実施形態の各種乱数の抽出、格納、読出、判定を示すタイミングチャートである。
【図11】LCDパネルユニット32aの画面上の画像を例示する正面図である。
【図12】LCDパネルユニット32aの画面上の画像の変動パターンを例示するタイミングチャートである。
【図13】確率変動判定図柄の変動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
【図14】可動物90が特別図柄表示装置32から飛び出した様子を示す遊技盤面の正面図である。
【図15】第4実施形態の変動パターン選択テーブルを示す図表である。
【図16】同実施形態の各特別図柄の選択テーブルを示す図表である。
【図17】同実施形態の図柄停止コマンドを示す図表である。
【図18】同実施形態の各特別図柄が順次停止する場合のコマンドの送信タイミングを例示するタイミングチャートある。
【図19】同実施形態の各特別図柄が一斉に停止する場合のコマンドの送信タイミングを例示するタイミングチャートある。
【図20】同実施形態のキャラクタ選択テーブルを示す図表である。
【図21】同実施形態の背景選択テーブルを示す図表である。
【図22】第5実施形態の各種乱数の一覧図表である。
【図23】同実施形態の各種乱数の抽出、格納、読出、判定を示すタイミングチャートである。
【図24】同実施形態の確率変動判定図柄の変動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10・・・・・パチンコ機 22・・・・・遊技盤 24・・・・・発射ハンドル
24a・・・・・タッチスイッチ 25・・・・・大当りランプ
30・・・・・主制御基板 31・・・・・賞球制御基板
32・・・・・特別図柄表示装置
32a・・・・・LCDパネルユニット(LCD)
32b・・・・・図柄表示装置制御基板(図柄制御基板)
33・・・・・発射制御基板 34・・・・・ランプ制御基板
35・・・・・音制御基板 36・・・・・普通電動役物(始動口)
36a・・・・・第1種始動口スイッチ 37・・・・・普通図柄表示装置
40・・・・・大入賞口 40a・・・・・役物連続作動スイッチ(VSW)
40b・・・・・テンカウントスイッチ(カウントSW)
50a、50b、50c ・・・・・特別図柄表示領域
60・・・・・パチンコホール用コンピュータ
90・・・・・可動物
Claims (5)
- 遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して遊技者に有利な大当り遊技を実行し、前記当否乱数の抽出による前記大当りの発生確率を高めた高確率遊技に移行するか否かを判定するための高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば前記大当り遊技終了後に高確率遊技に移行する遊技機であって、
前記当否乱数の抽出による当否判定の結果を前記大当り遊技開始前に当否判定表示手段により報知し、前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を高確率判定表示手段により報知し、該高確率判定表示手段による高確率に移行するか否かの報知を前記大当り遊技中又は大当り遊技終了後に実行し、
前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を、前記大当り遊技終了前に前記高確率判定表示手段と別体の高確率報知手段に出力することを特徴とする遊技機。 - 遊技盤面上に発射された遊技球が作動口に入球するタイミングに起因して当否乱数の値を抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致することに起因して遊技者に有利な大当り遊技を実行し、前記当否乱数の抽出による前記大当りの発生確率を高めた高確率遊技に移行するか否かを判定するための高確率判定乱数の値を前記タイミングに起因して抽出し、該抽出された乱数値が所定値と一致すれば前記大当り遊技終了後に高確率遊技に移行する遊技機であって、
前記当否乱数の抽出による当否判定の結果を前記大当り遊技開始前に当否判定表示手段により報知し、前記高確率判定乱数の抽出による高確率移行の判定結果を高確率判定表示手段により報知し、該高確率判定表示手段による高確率に移行するか否かの報知を前記大当り遊技中又は大当り遊技終了後に実行し、
前記当否判定の結果及び前記高確率移行の判定結果を報知する、前記遊技盤面を除く箇所に設けられた報知手段と、
該報知手段により報知態様を、前記当否判定結果を報知する場合と前記高確率移行の判定結果を報知する場合とで相違させる報知態様変更手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機において、
前記高確率報知手段が、多数の遊技機が接続されたパチンコホール用コンピュータであることを特徴とする遊技機。 - 請求項1及至請求項3に記載の遊技機において、
前記当否乱数の抽出するタイミングと前記高確率判定乱数の抽出するタイミングとは、同一割り込み処理内で抽出されることを特徴とする遊技機。 - 請求項1及至請求項4に記載の遊技機において、
前記当否乱数と前記高確率判定乱数とは同一の乱数であることを特徴とする遊技機。
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