JP3298852B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JP3298852B2
JP3298852B2 JP24681299A JP24681299A JP3298852B2 JP 3298852 B2 JP3298852 B2 JP 3298852B2 JP 24681299 A JP24681299 A JP 24681299A JP 24681299 A JP24681299 A JP 24681299A JP 3298852 B2 JP3298852 B2 JP 3298852B2
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毅 江崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機等の弾
球遊技機に関し、詳しくは画面上に動画を表示する画面
表示装置を備えた弾球遊技機に係る。
【0002】
【従来の技術】近年の弾球遊技機としては、画面として
液晶表示体等が使用され、画面が特定表示態様になると
遊技者に有利な特定遊技状態とするものが一般的であ
る。係る弾球遊技機の遊技内容を詳しく説明すると、遊
技盤面上に発射された遊技球が特定の入賞口又は入球口
に入球すると液晶画面上の画像が変動を開始し所定時間
経過後に停止する。ここで、停止した図柄が予め定めら
れた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表
示すると特定遊技状態とする。この大当りとしての特別
遊技状態は、アタッカと呼ばれる大入賞口を一定時間
(通常は約30秒以内)又は遊技球が所定個数(通常は
10個)入球するまで開放し、この間にアタッカ内の特
定領域を遊技球が通過すると一旦閉鎖した後に再び開放
する動作を最大16回繰り返すことにより終了する。そ
して、通常、遊技球1個の入球に対して15個の遊技球
が賞球として遊技者に払い出されるよう構成されている
ので、1回の大当りにより最大2400個(10×15
×16個)程度の遊技球を獲得できる。前記画面上に表
示される図柄の画像処理は、画面が3分割され各々の表
示窓に順次的に図柄が変動表示するよう構成されている
のが一般的であるが、画面上にレース画面を表示させレ
ースを展開するよう構成されているものもある。そし
て、前述したように変動停止後に特定図柄等の特定画面
を表示すると特別遊技状態とするのである。尚、一般的
には、遊技球が特定の入賞口に入球又は特定の通過口を
通過したときに取り出される乱数の値が予め定められた
値であれば強制的に特定画面を表示するよう構成されて
いる。また、この乱数は、微小時間経過後にインクリメ
ントされ一定範囲の値を繰り返し作成する変数として構
成されるのが一般的である。従って、この乱数の実体
は、遊技球が特定入賞口に入球又は特定通過口を通過す
るタイミングとして把握される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した弾球遊技機
は、画面上に特定図柄を表示すると特別遊技状態となり
大量の賞球を獲得することができるので遊技者の射幸心
を煽るという効果があるものの、遊技者は遊技球をひた
すら特定入賞口に入球又は特定通過口を通過させること
に専念するだけであり、遊技が単調であるという課題が
あった。係る課題を解決するために、特定図柄でない外
れ図柄を表示するように見せかけておいて数秒後に特定
図柄を表示させたり、特定図柄を表示するように見せか
けておいて数秒後に外れ図柄を表示する所謂トリック動
作をさせる発明も為されている。しかし、係る弾球遊技
機においても、特別遊技状態を発生させる要因は遊技球
が特定入賞口に入球又は特定通過口を通過するタイミン
グであり、遊技者の技量の介入が少なくゲームが単調で
あることに変わりはない。この課題を解決するために、
パチンコ遊技機に所謂TVゲームの要素を取り入れ、画
面上でTVゲームの動画を表示させて動画が一定の目的
を達成すれば特別遊技状態を発生させる構成とすること
も考えられる。しかしながら、動画に一定の目的を達成
させるためには、遊技者が操作する動画を移動させるた
めの所謂ジョイスティックや発射釦等の操作手段が必要
となり構成が複雑になるといった課題が考えられた。ま
た、TVゲームのゲーム性の要素とパチンコ遊技のゲー
ム性とを如何に関連づけすることができるかという課題
も考えられた。このため、未だにパチンコ遊技機に所謂
TVゲームの要素を取り入れることができない。この結
果、遊技者は、遊技に飽きているという現象も多々発生
している。このことは、ひいては弾球遊技機の客離れと
いう事態に発展することにもなりかねない。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の弾球遊技機は、遊技領域に
おける遊技球が始動(24)に入球する毎に動画表示
部(23a、53a)の映像を変動させた後に映像を静
止させ、大当りと判断されたときには、大当り画面を表
示し、大入賞口(25)を開放する特別遊技状態として
の大当たり処理に移行する弾球遊技機であって、乱数値
(RN)の値は、遊技盤面上に発射された遊技球が始動
口(24)に入球したときの乱数値(RN)の値であ
り、前記乱数値(RN)の値に対応した画面を前回画面
から続行して動画表示し、前記乱数値(RN)の値に応
じて前回の獲得ポイント(PN)の値を現獲得ポイント
(PN)として物語展開度を更新し、前記獲得ポイン
ト(PN)を動画表示部(23b、53b)に表示し、
前記乱数値(RN)により大当たりと判断されたときに
は、前記獲得ポイント(PN)を強制的に所定値とする
ことを特徴とする。請求項2に記載の発明の弾球遊技機
、遊技領域における遊技球が始動(24)に入球す
毎に動画表示部(23a、53a)の映像を変動させ
た後に映像を静止させ、大当りと判断されたときには、
大当り画面を表示し、大入賞口(25)を開放する特別
遊技状態としての大当たり処理に移行する弾球遊技機で
あって、乱数値(RN)の値は、遊技盤面上に発射され
た遊技球が始動口(24)に入球したときの乱数値(R
N)の値であり、前記乱数値(RN)の値に対応した画
面を前回画面から続行して動画表示し、前記乱数値(R
N)の値に応じて前回の獲得ポイント(PN)の値を現
獲得ポイント(PN)として物語展開度を更新し、前
記獲得ポイント(PN)を動画表示部(23b、53
b)に表示し、前記更新された獲得ポイント(PN)が
所定値を超えれば前記特別遊技状態とすることを特徴と
する。請求項3に記載の発明の弾球遊技機は請求項1
至請求項2に記載の弾球遊技機において、前記乱数値
(RN)に従ってポイント(P)をグループ分けし、乱
数値(RN)に対応するポイント(P)が選択され、前
回の獲得ポイント(PN)に選択されたポイント(P)
を加減算して新たな獲得ポイントとする更新処理が為さ
れることを特徴とする。請求項4に記載の発明弾球遊
技機は請求項1乃至請求項3いずれかに記載の弾球遊技
において、前記更新された獲得ポイント(PN)の段
階に応じた画像表示処理が為されることを特徴とする
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の弾球遊技機は、
物語展開は、遊技球が始動口(24)に入球すると、前
回静止した映像に基づき物語を展開する映像を表示す
る。ここで、物語展開とは、遊技球が始動口(24)
球すると、前回静止した映像から物語を展開する映像
を表示する手段であれば良く、従来のように、3桁の数
字図柄が前歴の表示図柄と何等の関係なくただ単に変動
表示して停止するものではなく、前歴の映像を基に物語
を展開していくことを趣旨としている
【0006】請求項に記載の弾球遊技機は、物語展
、遊技球が始動口(24)に入球することに起因して
選択される乱数値の値に応じた度合で物語を展開させ
る。これは、遊技球が始動口(24)を通過することに
起因して選択される乱数値に対応して物語展開度が予め
定められていて、前歴に基づき物語の展開度を選択され
る乱数値の値に従って更新するものであれば良い。ここ
で、選択される乱数値に応じて物語を展開させるとは、
選択される乱数値に基づき物語を展開するという意味で
あり、選択される乱数値と直接対応する展開度であって
も良く、あるいは選択される乱数値を一定の数式により
演算した展開度であっても良い。
【0007】
【0008】
【0009】
【具体例】本発明の第1の具体例の弾球遊技機について
図1〜図6を参照しつつ説明することにする。図1に示
すように、弾球遊技機10には遊技盤12が備えられる
と共に、遊技盤12の前面は二重のガラスで覆われ遊技
盤12と内側のガラスとの間には遊技領域が形成され
る。遊技領域の下方には上受皿14が設けられ、更に上
受皿14の下方には下受皿16が設けられている。上受
皿14及び下受皿16は従来のものと同様の機能を有す
る様に構成されている。下受皿16の右には発射ハンド
ル18が備え付けられていて遊技者が発射ハンドルを操
作すると内蔵されたタッチスイッチ18aがオンし回動
量に応じた打力で上受皿14から供給される遊技球を遊
技領域上に発射することができる。この弾球遊技機10
の本体の機構的な構成については従来の技術と同様であ
って詳細な説明は割愛するが、遊技盤12面上に発射さ
れた遊技球を遊技盤12の裏側に設けられた集合板を介
して遊技盤12の裏面下方に流下させ、また賞球状態が
発生した場合には賞球タンクの遊技球を上受皿14又は
下受皿16に流下させるよう構成されている。これらの
制御は遊技機本体裏側の図示しない電子制御基盤20に
より実行される。尚、遊技盤12面上に発射されても遊
技盤12の最下部のアウト口に至った場合は賞球されな
い。
【0010】遊技盤12の中央部には、図2に示される
ように、液晶表示体より構成された液晶画面23、その
真下には始動口としての普通電動役物24、更にその真
下には所謂アタッカと呼ばれる大入賞口25、その他の
入賞口(入球口)26〜28が各々組み付けられてい
る。始動口24は、通常は入球幅が他の入賞口26〜2
8と同様の約13mmであるが、開放したときには約5
5mmとなるよう構成されている。また、大入賞口25
は閉鎖時には遊技球は入球できないが、開放時には約9
0mmの入球幅となるよう構成され、更に内部には特定
領域を有する。尚、遊技盤12面上には、図示しないそ
の他の入賞口、障害釘、風車、ランプ風車等の各種付属
品が備えられている。
【0011】弾球遊技機10の裏側には、遊技機のゲー
ムの進行等を司る前記電子制御基盤20が周知の機構盤
に脱着可能に取り付けられている。電子制御基盤20
は、図3に示される様に、CPU20a、ROM20b
及びRAM20cを中心とした論理演算回路として構成
され、計時及び乱数発生用に使用される種々のカウンタ
20dも用意されている。電子制御基盤20の外部入力
側には、前記始動口24に遊技球の入球があったことを
検出する入球センサ24a、大入賞口25に遊技球の入
球があったことを検出する入球センサ25a、大入賞口
25内の特定領域を遊技球が通過したことを検出する入
球センサ25b、その他入賞口26〜28等に遊技球の
入球があったことを検出する各種入球センサ(図3参
照)、前述のタッチスイッチ18a等が接続されてい
る。電子制御基盤20の外部出力側には、前記液晶画面
23に動画を表示する液晶表示制御装置30、始動口2
4及び大入賞口25を開放するためのソレノイド31及
び32、機構盤に備えられ賞球状態が発生したときに賞
球を行うための図示しない賞球装置33、遊技盤12面
上の各種ランプ34、効果音を発生させるためのスピー
カ35等が接続されている。液晶表示制御装置30は、
CPU、ROM及びRAM等を中心として構成された論
理演算回路であって、ROMにはCPUの実行プログラ
ムの他に動画(映像)図柄等の各種画像データが格納さ
れている。
【0012】液晶画面23は、図4に示すように、動画
を表示する動画表示部23aと、動画の態様に応じた後
述する獲得ポイントPN及びダメージDNを表示するメ
ッセージ表示部23bとに分割されて構成されている。
動画表示部23aには、後に詳説するが対戦相手である
敵ENが変る種々の格闘場面が表示され主人公HIが敵
ENと格闘する格闘シーンが動画表示される。更に、動
画表示部23aの右端には4つに分割された保留記憶表
示部23cが設けられている。この保留記憶表示部23
cは、従来の技術と同様であり、動画表示部23aに変
動表示される図柄が変動中、又は大入賞口25が開放さ
れる特別遊技状態としての大当り中に遊技球が始動口2
4に入球したことを記憶するものであり最大4個まで記
憶される。そして、記憶があれば図柄の変動停止後又は
大当り動作終了後に記憶の数に従って、動画表示部23
a上の図柄が再び変動表示される。
【0013】次に図5に示す「画像表示処理」及び図6
に示す乱数値の対応図表に基づき具体例1の処理につい
て説明する。図5に示す処理はハード割込み等の手法に
より定期的に実行されるものであり、電子制御基盤20
のCPU20aにより実行される処理の内の1つを示
す。電子制御基盤20のCPU20aにより実行される
処理が本ルーチンに移行すると、まず乱数値RNの記憶
が有るか否かが判断される(ステップS100)。乱数
値RNの値は、遊技盤12面上に発射された遊技球が始
動口24に入球したときの乱数値RNの値であり、前述
した如く保留記憶の分も含めて最大5個まで記憶され
る。乱数値RNは、本具体例では、2.048msの微
小時間毎に+1され0〜249までの数値を繰り返し昇
順に作成するカウンタ値であり電子制御基盤20のカウ
ンタ20dで生成されている。遊技盤12面上に発射さ
れた遊技球は図示しない障害釘等で誘導又は跳ね返され
て発射された内の一部の遊技球が始動口24に入球する
ことになるので、乱数値RNが周期的な値を作成してい
ても、入球したとき記憶される値は乱数として作用す
る。
【0014】乱数値RNは、図6に示されるように、そ
の取り得る値によって26グループに分類される。そし
て、グループ0を除くグループ1〜25の25通りのポ
イントP及びダメージDが選択される。尚、図6に示す
グループ1には、乱数値RNの値の「1」を除く「0」
〜「9」までの9個の値が属する。その他のグループ2
〜25には各々10個の乱数値RNが属する。また、グ
ループ0の場合、即ち乱数値RNの値が「1」ときは大
当りである(ステップS110)。大当りでないときに
は、前回の獲得ポイントPNに乱数値RNの値に対応す
る図6に示すポイントPを加算し、ダメージDを減算し
て新たな獲得ポイントPNとする更新処理と、前回のダ
メージDNにダメージDを加算して新たなダメージDN
とする更新処理とがなされる(ステップS120)。続
くステップS130〜S150では、加減算されたポイ
ントPNが1以上100未満であるか否か、ダメージD
Nが100未満であるか否かが判断される。ポイントP
Nが1以上100未満であり、ダメージDNが100未
満であるとの判断が為されると、更新されたポイントP
N及びダメージDNに応じた格闘場面が液晶画面23上
に動画として所定時間表示され(ステップS16
)。次にこのステップS160で行われる処理につい
て説明する。
【0015】図4に示されるように、液晶画面23の動
画表示部23aには、敵ENと主人公HIとの攻防シー
ンが乱数値RNに従って選択されたポイントPとダメー
ジDの値に応じて動画表示される。本具体例では、ポイ
ントP及びダメージDの値が「1」のときは相手の体へ
のパンチ、値が「2」のときは相手の顔面へのパンチ、
値が「3」では相手への前蹴り、値が「4」では回し蹴
り、値が「5」では後頭部への膝蹴りと設定されてい
る。そして、ポイントPの場合は、主人公HIの攻撃が
敵ENに加えられ、逆にダメージDの場合は主人公HI
が敵ENから攻撃を受けるのである。例えば、乱数値R
Nの値が「21」であれば、グループ3に属することに
なり、ポイントPは「5」、ダメージDは「3」となる
ので、動画表示部23aには、主人公HIが敵ENに後
頭部への膝蹴りを加えた後、敵ENに前蹴りを受ける場
面が表示される。そして、このポイントP及びダメージ
Dとにより前記ステップS120の処理に従って現獲得
ポイントPN及び現ダメージDNが算出されるのであ
る。この算出された現獲得ポイントPN及び現ダメージ
DNの値は、メッセージ表示部23bに表示される。本
具体例では、この格闘シーンは遊技球が始動口24に入
球し、入球したことが入球センサ24aにより検出され
てから20秒〜30秒の間動画として変動表示されその
後静止表示状態とされる。このステップS100〜ステ
ップS160の処理により、液晶画面23の動画表示部
23aには乱数値RNの値に対応した格闘シーンが前回
の格闘シーンから続行して動画表示され、乱数値RNの
値に応じて前回の獲得ポイントPN及びダメージDNの
値が現獲得ポイントPN及びダメージDNとして更新さ
れる。
【0016】一方、前記ステップS130において、更
新された獲得ポイントPNが100以上との判断が為さ
れると、獲得ポイントPNの値を強制的に「80」と
し、敵ENから連続した攻撃を数度受ける動画を表示さ
せた後に静止表示させる処理が為され(ステップS1
80)。尚、このとき、ダメージDNの値が「1」以上
100未満にないときには、この範囲内に入るよう適当
に修正される処理がなされる。また、前記ステップS1
40において、更新された獲得ポイントPNの値が零以
下との判断が為されると、獲得ポイントPNの値を強制
的に「20」とし、敵ENに連続した攻撃を数度加える
動画を表示させた後に静止表示させる処理が為され
(ステップS200)。尚、このとき、ダメージDNの
値が「1」以上100未満にないときには、この範囲内
に入るよう適当に修正される処理がなされる。更に、前
記ステップS100において、更新されたダメージDN
の値が100以上との判断が為されると、主人公HIは
敵ENから激しい攻撃を受けて逃避する場面を表示さ
せ、次の対戦相手と対峙するシーンで静止表示させる処
理が為される(ステップS210)。尚、この次の対戦
相手と対峙する場面では、獲得ポイントPN及びダメー
ジDNは初期値として各々「50」と設定される。
【0017】ところで、前記ステップS110におい
て、大当りと判断されたときには、獲得ポイントを強制
的に「100」とし、主人公HIが敵ENに連続した攻
撃を加えて敵ENを倒す場面を約30秒間に亘って動画
表示し、敵ENが倒れたところで画面上に「WIN」と
いう文字を大きく表示して大入賞口25を開放する特別
遊技状態としての大当り処理に移行る。尚、この大当
りとしての特別遊技状態は、従来の技術と同様であり、
大入賞口25を一定時間(通常は約30秒以内)又は遊
技球が所定個数(通常は10個)入球するまで開放し、
この間に大入賞口25内の特定領域を遊技球が通過する
と一旦閉鎖した後に再び開放する動作を最大16回繰り
返すことにより終了する処理である。この大当り処理が
終了した後に、再び本「画像表示処理」は実行され、次
の対戦相手と対峙する場面が表示される。そして、この
ときの獲得ポイントPN及びダメージDNは初期値とし
て各々「50」と設定される。尚、大当り処理後の対戦
相手は、前回の対戦相手よりも強いイメージの敵を表示
させ、ステップS210において表示される対戦相手は
弱いイメージの敵を表示させるよう本具体例では構成さ
れている。
【0018】前記ステップS160、S180、S20
0、S210、S220の処理が為された後、処理は
「リターン」にぬけ、本処理は再び所定時間毎に実行さ
れるが、遊技球が始動口24に入球する毎に前回の格闘
場面から引き続き格闘場面が続行表示されることにな
る。そして、この主人公HIと敵ENとの格闘シーン
は、所謂「TVゲーム」が操作する人間の技量に従って
物語が展開し獲得ポイントやダメージが更新されるのに
対して、本具体例では遊技球が始動口24に入球したと
き選択される乱数値RNの値に応じて物語が展開し獲得
ポイントPNやダメージDNが更新されるのである。換
言すれば、物語の展開度を、TVゲ−ムでは操作釦等の
入力装置からの入力に基づき処理していたのに対し、本
具体例では選択される乱数値RNに基づき処理するだけ
なので、TVゲ−ムの画像処理プログラム(ソフト)を
容易に本具体例に採用することができるのである。
【0019】以上詳細に説明した本具体例では、液晶画
面23の動画表示部23aには、遊技球が始動口24に
入球したとき選択される乱数値RNの値に基づいた格闘
場面が前回の画面から展開して動画表示される。これに
より、遊技客は、遊技球が始動口24に入球する毎にス
トーリ性のある動画を前回の静止画面に引き続き楽しむ
ことができる。これにより、遊技者はTVゲーム感覚で
パチンコ遊技を楽しむことができるという極めて優れた
効果を奏する。また、獲得ポイントPNの値が「10
0」に近くなれば大当りへの期待感を煽ることができ一
層遊技を興趣あるものとすることができるという優れた
効果も有する。更に、本具体例では敵ENが主人公HI
に倒される場面が表示され大当り状態となるが、実際の
ところ遊技球が始動口24に入球したとき選択される乱
数値RNの値が「1」のときだけであり、画面上には前
回の画面と関係ある(履歴ある)動画が表示されるもの
の、大当りとなる確率は前歴に関係なく一律である。こ
のことは、現状の法律に合法である。換言すれば、本具
体例では遊技球が始動口24に入球する毎に画面上に前
歴に関係ある動画を表示させつつも、実際大当り状態と
する要因は前歴に関係なく乱数値RNの確率によるので
ある。これにより、現法律に好適に対応して画面上では
ストーリ性ある動画を遊技者が楽しむことができるとい
う極めて優れた効果を有している。
【0020】次に図7〜図9を用いて具体例2について
説明することにする。具体例2では、具体例1の図4の
液晶画面23の替りに図7に示す液晶画面53、図5に
示す「画像表示処理」の替りに図8に示す「画像表示処
理」、図6の乱数値RN対応図表の替りに図9の対応図
表を用いるものであり、その他の構成は具体例1と概ね
同様の構成である。具体例2の液晶画面53は、若い主
人公YMと女の子LAとの恋愛物語が動画表示される動
画表示部53aと、恋愛の成就度を示すポイントPNの
値を表示するメッセージ表示部53bと、3桁の数字を
表示する数字図柄表示部53cと、具体例1と同様の保
留記憶表示部53dとに分割されている。この第2の具
体例では、動画表示部53aに恋愛が成就する画面が表
示されると大当り状態とする構成をとる。
【0021】まず、電子制御基盤20のCPU20aに
より実行される処理が本ルーチンに移行すると、まず乱
数値RNの記憶が有るか否かが判断される(ステップS
300)。乱数値RNの値は、遊技盤12面上に発射さ
れた遊技球が始動口24に入球したときの乱数値RNの
値であり、前述した如く保留記憶の分も含めて最大5個
まで記憶される。乱数値RNは、本具体例では図9に示
すように、2.048msの微小時間毎に+1され0〜
99までの数値を繰り返し昇順に作成するカウンタ値で
あり電子制御基盤20のカウンタ20dで生成されてい
る。遊技盤12面上に発射された遊技球は図示しない障
害釘等で誘導又は跳ね返されて発射された内の一部の遊
技球が始動口24に入球することになるので、乱数値R
Nが周期的な値を作成していても、入球したとき記憶さ
れる値は乱数として作用する。
【0022】乱数値RNは、図9に示されるように、そ
の取り得る値によって26グループに分類される。そし
て、グループ0を除くグループ1〜25の25通りポイ
ントPが選択される。尚、図9に示すグループ1には、
乱数値RNの値は「1」を除く「0」〜「3」までの3
個の値が属し、その他の2〜25のグル−プには各々4
個の乱数値が属する。また、グループ0の場合、即ち乱
数値RNの値が「1」ときは大当りである(ステップS
310)。乱数値RNの値が「1」でないときは、図9
に示される乱数値RNに対応するポイントPが選択さ
れ、前回の獲得ポイントPNに選択されたポイントPを
加算して新たな獲得ポイントとする更新処理が為される
(ステップS320)。例えば、乱数値RNの値が「5
3」であれば、グループ14に属することになるのでポ
イントPは「−3」となり前回の獲得ポイントPNに
「−3」を加算するのである。この更新処理された獲得
ポイントPNの値が「1」以上「50」未満であれば
(ステップS330〜S340)、更新された獲得ポイ
ントPNの段階に応じた画像表示処理が為され(ステ
ップS350)。本具体例では、更新された獲得ポイン
トPNの値が「1」以上「9」以下であれば恋愛の成就
度は非常に悪く、「10」以上「19」以下であれば少
し悪く、「20」以上「29」以下であれば普通、「3
0」以上「39」以下であれば良く、「40」以上「4
9」以下であれば非常に良い恋愛シーンが所定時間(約
20秒〜30秒)動画表示されるよう構成されている。
例えば、初期画面(初期獲得ポイントPNは値が「2
5」に設定される。)で可愛い女の子LAを表示させ、
この後遊技球が始動口24に入球したとき選択される乱
数値RNの値を用いて獲得ポイントPNを更新し、この
更新された獲得ポイントPNに基づき女の子LAとのデ
ート画面を非常に良い雰囲気の画面、良い雰囲気、普
通、やや悪い、かなり悪いの5段階で前回の画面から続
行させて動画表示するのである。また、各段階では、雰
囲気の状態がそれ程変らないものの、物語が展開する動
画が獲得ポイントPNの値に応じて動画表示されよう構
成されている。
【0023】一方、更新された獲得ポイントPNが「5
0」以上となるときには(ステップS340)、獲得ポ
イントPNを強制的に「25」とする更新処理を行った
後(ステップS360)、動画表示部53aに恋愛の成
就度が普通の進展となる恋愛シーンを動画表示る。ま
た、更新された獲得ポイントPNが「0」以下となると
きには(ステップS330)、次の女の子LAを表示す
る初期画面(ポイントPNの値は「25」)を動画表示
する(ステップS380)。ところで、前記ステップS
310において大当りと判断されたときには、獲得ポイ
ントPNを強制的に「50」とし、主人公YMと女の子
LAとの結婚画面を約30秒に亘って動画表示した後、
図示しない大当り処理を実行する。尚、大当り処理終了
後には次の女の子LAを表示する初期画面が表示され
る。このとき、大当り終了後の初期画面では、次の女の
子LAは前回よりも美人でプライドの高そうな女性を表
示し、前記ステップ310において表示する初期画面で
は美人さは劣るものの気立ての良さそう女性を表示する
と一層遊技者の興趣を煽ると思われる。
【0024】上述したように、具体例2では、遊技球が
始動口24に入球したとき選択される乱数値RNの値に
基づき獲得ポイントPNを更新し、更新された獲得ポイ
ントPNの値に従って動画表示部53aに前回画面から
の恋愛進展の動画画面が所定時間続行表示されて獲得ポ
イントPNの値に応じた静止画面が表示される。この更
新された獲得ポイントPNはメッセージ表示部53bに
表示される。一方、数字図柄表示部53cには、従来の
技術に示されるように、3桁の数字図柄が遊技球が始動
口24に入球する毎に変動表示される。各桁に表示され
る数字図柄は「0」〜「9」までの10個の数字図柄が
変動表示され、乱数値RNの値が「1」のときには3桁
同一数字図柄が表示されるよう制御され、それ以外のと
きには3桁同一数字図柄とならないよう表示制御され
る。尚、この数字図柄表示部53cに変動表示される図
柄が停止するタイミングは、動画表示部53aに動画表
示される図柄が停止した後の1秒〜2秒の間が好まし
い。
【0025】第2の具体例では、第1の具体例と同様の
効果を有する他、遊技球が始動口24に入球する毎に前
回の表示とは関係ない1回毎に独立した変動図柄、従来
の技術に示されるように選択される乱数値RNに基づき
前回の履歴と関係ない数字図柄が変動表示されるので、
画面上でも現状の法律に抵触することなく合法であると
いう効果を有する。
【0026】次に図10及び図11に基づき第3の具体
例について説明する。第3の具体例では、乱数値RN
は、2.048msの微小時間毎に+1され0〜99ま
での数値を繰り返し昇順に作成するカウンタ値であり電
子制御基盤20のカウンタ20dで生成されている。こ
の乱数値RNは、図11の乱数値対応図表に示されるよ
うに、その取り得る値によって25グループに分類され
る。そして、グループ1〜25の25通りのポイントP
が選択される。
【0027】第3の具体例では、第1及び第2の具体例
と異なり、乱数値RNに予め定められた大当り用の数値
というものはなく、乱数値RNに対応して選択されるポ
イントPを用いて獲得ポイントPNを更新し(ステップ
S400〜S410)、この更新された獲得ポイントP
Nが所定値(本具体例では「100」)超えれば特
遊技状態とするものである(ステップS450〜S46
0)。その他の構成は第1の具体例とほぼ同様であり、
遊技球が始動口24に入球する毎に所定時間、更新され
た獲得ポイントPNに基づき前回の画面から続行して図
4に示す格闘場面が続行表示される(ステップS420
〜S440)。尚、第3の具体例ではダメージDNの値
は表示されない。また、初期設定画面では、獲得ポイン
トPNの初期値として「50」の値が設定される。
【0028】第3の具体例では、乱数値RNに対応して
選択されるポイントPにより更新される獲得ポイントP
Nが「100」を超えれば特別遊技状態となり、前回の
画面及び獲得ポイントPNが特別遊技状態と直接的に関
係する。このため、獲得ポイントPNの値が大きくなれ
ば、遊技者は遊技を中断し難く、パチンコホールの客付
きを良くして稼動率を上げることができるという優れた
効果を有する。また、遊技者が長時間遊技を行って獲得
ポイントPNを大きくすれば、特別遊技状態となる可能
性が大きくなるので遊技者が大きく損害を被ることはな
く、一層遊技の健全化を図ることができるという効果も
奏する。
【0029】前述した第1〜第3の具体例では、獲得ポ
イントPNの初期値を一律に設定する構成としたが、必
ずしも一律な初期値とする必要はなく、状態に応じて初
期値を変更する構成としても良い。例えば、第1及び第
2の具体例では、乱数値RNの値による大当りの確率を
高くする所謂高確率状態も有する構成とし、この高確率
状態時には、獲得ポイントPNの初期値を低確率時より
も大きな値とするのである。また、第3の具体例では、
格闘する敵の難易度に応じて初期値を設定する構成とす
ることが考えられる。例えば、強敵を表示する場合には
獲得ポイントPNの初期値を小さくして更新される獲得
ポイントPNが「100」に至るのを困難とし、弱い敵
を表示した場合には初期値を大きくして特別遊技状態に
至るのを容易な構成とするのである。尚、このとき、表
示される敵の難易度によって特別遊技状態で遊技者に与
えられる賞球数を異なるよう構成しても良い。更に、本
具体例では、動画表示部23a及び53aに特定の動画
が表示されると特別遊技状態とする構成としたが、特定
の動画が表示されることに起因して特別遊技状態とする
構成としても良い。例えば、特定の動画が表示されるこ
とにより特定の入賞口に遊技球が入球可能な状態とし、
この特定の入賞口の特定領域を遊技球が通過することに
より特別遊技状態とするのである。また、第1の具体例
〜第3の具体例では、各々、乱数値RNとポイントPと
の対応は図表に示すように一律に対応する構成とした
が、一定の数式に基づき乱数値RNからポイントPを演
算する構成としても良い。要は、乱数値RNに基づき物
語の展開度に対応するポイントPを求める構成とすれば
良いのである。
【0030】
【発明の効果】請求項1〜4の発明によると、遊技球が
始動口(24)に入球する毎に前回の静止映像から映像
が物語を展開して動画表示される。これにより、遊技客
は、遊技球が始動口(24)に入球する毎にストーリ性
のある動画を前回の静止画面に引き続き楽しむことがで
きる。これにより、遊技者はTVゲーム感覚でパチンコ
遊技を楽しむことができるという極めて優れた効果を奏
する。また、映像が特定の態様に近くなれば大当りへの
期待感を煽ることができ一層遊技を興趣あるものとする
ことができるという優れた効果も有する に、所謂
「TVゲーム」が操作する人間の技量に従って物語が展
開するのに対して、遊技球が始動口(24)に入球す
毎に選択される乱数値の値に応じて物語が展開するの
で、TVゲームのプログラムと大差なくプログラミング
することができるという極めて優れた効果も奏してい
る。換言すれば、特別な構成とすることなく、従来のパ
チンコ遊技機でTVゲームを楽しみつつパチンコ遊技を
行うことができるのである
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を採用した第1具体例の弾球遊技機を
示す正面図である。
【図2】 第1具体例の遊技盤面の構成を示す正面図で
ある。
【図3】 第1具体例の電子制御基盤20の構成を示す
ブロック図である。
【図4】 第1具体例の液晶画面23を示す摸式図であ
る。
【図5】 第1具体例の「画像表示処理」での各処理を
示すフローチャートである。
【図6】 第1の具体例で用いられる乱数値RNとポイ
ントPとの対応図表である。
【図7】 第2具体例の液晶画面53を示す摸式図であ
る。
【図8】 第2具体例の「画像表示処理」での各処理を
示すフローチャートである。
【図9】 第2の具体例で用いられる乱数値RNとポイ
ントPとの対応図表である。
【図10】 第3具体例の「画像表示処理」での各処理
を示すフローチャートである。
【図11】 第3の具体例で用いられる乱数値RNとポ
イントPとの対応図表である。
【符号の説明】
12…遊技盤、14…上受皿、16…下受皿、18…発
射ハンドル、18a…タッチスイッチ、20…電子制御
基盤、23,53…液晶画面、23a,53a…動画表
示部、23b,53b…メッセージ表示部、23c,5
3d… 保留記憶表示部、24…始動口(普通電動役
物)、24a,25a,25b…入球センサ25…大入
賞口(アタッカ)、26,27,28…入賞口、
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63F 7/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊技領域における遊技球が始動(24)
    に入球する毎に動画表示部(23a、53a)の映像を
    変動させた後に映像を静止させ、大当りと判断されたと
    きには、大当り画面を表示し、大入賞口(25)を開放
    する特別遊技状態としての大当たり処理に移行する弾球
    遊技機であって、乱数値(RN)の値は、遊技盤面上に発射された遊技球
    が始動口(24)に入球したときの乱数値(RN)の値
    であり、 前記乱数値(RN)の値に対応した画面を 前回画面から
    続行して動画表示し、前記乱数値(RN)の値に応じて
    前回の獲得ポイント(PN)の値を現獲得ポイント(P
    N)として物語展開度を更新し、 前記獲得ポイント(PN)を動画表示部(23b、53
    b)に表示し、 前記乱数値(RN)により大当たりと判断されたときに
    は、前記獲得ポイント(PN)を強制的に所定値とする
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 【請求項2】遊技領域における遊技球が始動(24)
    に入球す毎に動画表示部(23a、53a)の映像を
    変動させた後に映像を静止させ、大当りと判断されたと
    きには、大当り画面を表示し、大入賞口(25)を開放
    する特別遊技状態としての大当たり処理に移行する弾球
    遊技機であって、 乱数値(RN)の値は、遊技盤面上に発射された遊技球
    が始動口(24)に入球したときの乱数値(RN)の値
    であり、 前記乱数値(RN)の値に対応した画面を 前回画面から
    続行して動画表示し、前記乱数値(RN)の値に応じて
    前回の獲得ポイント(PN)の値を現獲得ポイント(P
    N)として物語展開度を更新し、 前記獲得ポイント(PN)を動画表示部(23b、53
    b)に表示し、 前記更新された獲得ポイント(PN)が所定値を超えれ
    ば前記特別遊技状態とする ことを特徴とする弾球遊技
    機。
  3. 【請求項3】請求項1乃至請求項2に記載の弾球遊技機
    において前記乱数値(RN)に従ってポイント(P)をグループ
    分けし、乱数値(RN)に対応するポイント(P)が選
    択され、前回の獲得ポイント(PN)に選択されたポイ
    ント(P)を加減算して新たな獲得ポイントとする更新
    処理が為される ことを特徴とする弾球遊技機。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3いずれかに記載の弾
    球遊技機において前記更新された獲得ポイント(PN)の段階に応じた画
    像表示処理が為される ことを特徴とする弾球遊技機
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