JP2001056125A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

Info

Publication number
JP2001056125A
JP2001056125A JP11228841A JP22884199A JP2001056125A JP 2001056125 A JP2001056125 A JP 2001056125A JP 11228841 A JP11228841 A JP 11228841A JP 22884199 A JP22884199 A JP 22884199A JP 2001056125 A JP2001056125 A JP 2001056125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heating
cooked
value
cooking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11228841A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3762580B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Furuta
和浩 古田
Toshio Kakizawa
俊夫 柿澤
Hidenori Kako
英徳 加古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP22884199A priority Critical patent/JP3762580B2/ja
Priority to KR10-2000-0027017A priority patent/KR100411683B1/ko
Priority to CNB001226282A priority patent/CN1270127C/zh
Priority to US09/637,947 priority patent/US6229130B1/en
Priority to EP00306907A priority patent/EP1076475B1/en
Priority to DE60021488T priority patent/DE60021488T2/de
Publication of JP2001056125A publication Critical patent/JP2001056125A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3762580B2 publication Critical patent/JP3762580B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C7/00Stoves or ranges heated by electric energy
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/6447Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors
    • H05B6/645Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors using temperature sensors
    • H05B6/6455Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors using temperature sensors the sensors being infrared detectors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線センサを用いることにより、被調理物
の端部まで正確に温度監視しながら解凍加熱できるよう
にした。 【解決手段】 加熱室2内の赤外線感知手段8の複数素
子それぞれの測定視野範囲ごとに、その測定視野内で被
調理物9をほぼ直接に検出している直接可視視野と、測
定視野内で被調理物と背景とを同時に検出している境界
視野と、測定視野内でほぼ背景のみを検出している背景
視野であるかとうかを測定対象判別手段12が判別す
る。そして加熱方法制御手段13が温度演算手段11が
算出する各視野の温度から被調理物9の各部の温度を正
確に把握しながら、被調理物の解凍加熱を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波により
被調理物を高周波加熱する加熱調理器に関する。
【従来の技術】従来、非接触型の赤外線センサを用いて
被調理物の温度を検出して加熱状態を制御する加熱調理
器では、赤外線センサの視野範囲がある広がりを持った
楕円形となり、赤外線センサは視野範囲内の温度分布の
平均値を出力するので、視野の大きさより小さい部分の
温度は正確に検出することができない。
【0002】例えば、被調理物の端に視野がかかる場合
のように、視野の一部のみに被調理物が入っていると、
被調理物の温度と背景の温度とが平均化され、被調理物
の温度が正確に検出できない。
【0003】これを避けるために視野の大きさを小さく
絞れば分解能が上がり、境界部分にかかる機会を減少さ
せることができるが、それでも、境界部分に視野がかか
る機会をゼロにすることはできず、そのような視野内の
温度検出値はやはり不正確になる。また極度に視野を絞
ることにより赤外線センサの感度を弱くしてしまい、耐
ノイズ性が悪くなり、かえって検出精度を低下させる要
因ともなる。
【0004】赤外線センサを1素子だけ用いた場合、加
熱室内の検知可能範囲を広く取りたいので、視野を小さ
くすることはできず、検知精度を上げることは困難であ
る。また、複数の素子によって加熱室内の複数の箇所を
検知可能としている場合でも、各素子の視野を小さくす
ることはできても境界部分の検知が正確にできないとい
う問題点は依然として残るのである。
【0005】実際の調理時において、例えば、解凍調理
において被調理物自体の調理進行のばらつきや製品の加
熱むらによって、局所的に温度が上昇し、「煮え」のよ
うな不具合を生じる場合がある。この煮えは、被調理物
の端部分で生じることが多いが、これまでの技術ではこ
の温度上昇を正確に検知することができず、煮えを確実
に防止することができない問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
の問題点を解決するためになされたもので、被調理物の
端部分のような境界部分の局所的な温度も正確に検出す
ることができ、すなわち、赤外線センサの1つの視野の
中に被調理物と背景とが同時に観測されている場合で
も、一部だけかかっている被調理物の端部分の温度を正
確に検出することができる加熱調理器を提供することを
目的とする。
【0007】より具体的には、境界部分のように被調理
物と背景とが同時に観測されている場合では、検出温度
が背景の温度と視野内で被調理物の部分の占める割合と
によって変化するが、背景の温度、被調理物と背景との
観測割合を検知し、それらから被調理物の温度を正確に
算出することができる加熱調理器を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の加熱調
理器は、被調理物を加熱する加熱室と、前記被調理物に
マイクロ波を供給する加熱手段と、非接触で前記加熱室
内の複数箇所の温度を検出する複数の赤外線感知手段
と、前記赤外線感知手段の検出値に基づき、温度値を算
出する温度演算手段と、前記温度演算手段の演算結果に
基づいて加熱方法を制御する加熱方法制御手段と、前記
加熱室内の初期温度分布を検出し、前記複数の赤外線感
知手段それぞれの測定視野範囲ごとに、その測定視野内
で被調理物をほぼ直接に検出している場合と、測定視野
内で被調理物と背景とを同時に検出している場合と、測
定視野内でほぼ背景のみを検出している場合とを判別す
る測定対象判別手段とを備え、前記測定対象判別手段の
判別結果に基づいて、前記加熱方法制御手段による加熱
方法を制御するようにしたものである。
【0009】請求項1の発明の加熱調理器では、測定対
象判別手段が加熱室内の初期温度分布を検出し、複数の
赤外線感知手段それぞれの測定視野範囲ごとに、その測
定視野内で被調理物をほぼ直接に検出している場合
(「直接可視視野」と称する)と、測定視野内で被調理
物と背景とを同時に検出している場合(「境界視野」と
称する)と、測定視野内でほぼ背景のみを検出している
場合(「背景視野」と称する)とを判別し、加熱方法制
御手段がこの測定対象判別手段の判別結果に基づいて被
調理物の加熱方法を制御する。
【0010】請求項2の発明の加熱調理器は、請求項1
において、被調理物の調理中における背景温度を検出す
る背景温度検出手段と、測定視野内で前記被調理物をほ
ぼ直接に検出している領域の温度検出値に基づく被調理
物の算出温度と、測定視野内で被調理物と背景とを同時
に検出している場合の部分的に介入している被調理物部
分の算出温度とを求める被調理物温度算出手段とを備え
たものである。
【0011】請求項3の発明の加熱調理器は、請求項2
において、前記背景温度検出手段が、前記赤外線感知手
段の内蔵している自己温度を検出するための自己温度検
出手段の検出値から、前記背景の温度を算出するように
したものである。
【0012】請求項4の発明の加熱調理器は、請求項2
において、前記背景温度検出手段が、前記加熱室に別途
に取付けた庫内温度測定手段の検出値から、前記背景の
温度を算出するようにしたものである。
【0013】請求項5の発明の加熱調理器は、請求項2
において、前記背景温度検出手段が、前記複数の赤外線
感知手段のうちの1又は複数個を、前記加熱室内の被調
理物を載せる部分以外の領域の温度を検出する素子とし
て設定し、その赤外線感知手段の検出値から前記背景の
温度を算出するようにしたものである。
【0014】請求項6の発明の加熱調理器は、請求項2
において、前記背景温度検出手段が、前記複数の赤外線
感知手段の前記加熱室内の載置台上に配列された各視野
範囲の中で、当該載置台上の最外周部の視野範囲の検出
値の最大値に基づいて背景の温度を算出するようにした
ものである。
【0015】請求項7の発明の加熱調理器は、請求項4
において、前記背景温度検出手段が、前記加熱室の扉が
開かれた時に前記庫内温度検出手段が検出した庫内温度
の検出値から前記背景の温度を算出するようにしたもの
である。
【0016】請求項8の発明の加熱調理器は、請求項1
又は2において、前記温度演算手段が、前記加熱室内の
初期温度分布を算出し、その全温度算出値のうちの最小
値をもって被調理物自体の初期温度を推算するようにし
たものである。
【0017】請求項9の発明の加熱調理器は、請求項1
又は2において、前記温度演算手段が算出した前記加熱
室内の初期温度分布に基づき、前記被調理物自身の温度
算出値と前記背景の温度算出値とから、それらの中間の
値を示す場合に境界と判別する境界判別手段を備えたも
のである。
【0018】請求項10の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記温度演算手段が算出した前記加
熱室内の初期温度分布に基づき、前記被調理物自身の温
度算出値と前記背景の温度温度算出値とから、当該被調
理物と背景とを同時に観測している場合においてその観
測視野範囲内の前記被調理物の占める割合若しくは範囲
を判別する観測割合判別手段を備えたものである。
【0019】請求項11の発明の加熱調理装置は、請求
項1において、前記観測割合判別手段が、前記温度検出
及び判別を複数回行うようにしたものである。
【0020】請求項12の発明の加熱調理器は、請求項
10又は11において、前記観測割合判別手段の判別結
果に基づいて、前記被調理物と背景とを同時に観測して
いる場合のその領域の温度算出値を補正し、当該領域に
部分的に介入している被調理物部分の温度を算出する境
界調理物温度算出手段を備えたものである。
【0021】請求項13の発明の加熱調理器は、請求項
10〜12において、前記加熱方法制御手段が、前記観
測割合判別手段によって得た前記被調理物と背景とを同
時に観測している場合の観測視野範囲内の被調理物の占
める割合若しくは範囲をあらかじめ設定した複数のラン
クのいずれに属するか判定し、各ランクごとにあらかじ
め設定した加熱制御方法によって加熱調理を行うように
したものである。
【0022】請求項14の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、前記加熱
室内温度が所定温度以上である場合、自動解凍調理を禁
止し、又は警報を出力するようにしたものである。
【0023】請求項15の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、前記加熱
室内温度が所定温度以上である場合、通常の自動解凍調
理モードに比して入力を小さくするようにしたものであ
る。
【0024】請求項16の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、解凍調理
において、検出される被調理物の各部の温度の最大値、
最小値、又は最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値
が煮えの発生する温度よりも低い所定の温度になるまで
前記加熱手段に強加熱させ、その後、出力を低下させる
ようにしたものである。
【0025】請求項17の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、解凍調理
中の少なくとも1つの期間において、煮えの発生する温
度より低い所定の温度又は所定の温度幅域を設定し、検
出される被調理物の各部の温度の最大値、最小値、又は
最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が前記所定の
温度又は所定の温度幅域となるように前記加熱手段を温
度一定制御するようにしたものである。
【0026】請求項18の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、解凍調理
中の少なくとも1つの期間において、煮えの発生する温
度よりも低い所定の温度又は所定の温度幅域を複数段設
定し、検出される被調理物の温度の最大値、最小値、又
は最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が前記所定
の温度又は所定の温度幅域となるように順次に適宜期間
だけ前記加熱手段を温度一定制御するようにしたもので
ある。
【0027】請求項19の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、検出され
る被調理物の各部の温度の最大値と最小値との温度差が
所定値以内となるように前記加熱手段を制御するように
したものである。
【0028】請求項20の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、検出され
る被調理物の各部の温度の最大値と最小値との温度差が
所定値以上となった場合に、当該温度差が所定値以下に
なるまで前記加熱手段を停止させるようにしたものであ
る。
【0029】請求項21の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記被調理物自体の初期温度を検出
する被調理物初期温度検出手段を備え、前記加熱方法制
御手段は、前記被調理物初期温度検出手段の検出した前
記初期温度に応じて、異なった加熱制御方法によって解
凍調理を行うようにしたものである。
【0030】請求項22の発明の加熱調理器は、請求項
21において、前記被調理物初期温度検出手段の検出し
た前記初期温度が所定値以上である場合、前記加熱方法
制御手段が解凍調理を行わず、そのまま調理を終了し、
又は警報を出力するようにしたものである。
【0031】請求項23の発明の加熱調理器は、請求項
1又は2において、前記加熱方法制御手段が、測定視野
内で前記被調理物をほぼ直接検出している領域の検出値
からの被調理物の算出温度と、測定視野内で前記被調理
物と背景とを同時に検出している場合の部分的に介入し
ている前記被調理物部分の算出温度とのうちの最高値が
設定温度に達した時に、前記加熱手段を停止させるよう
にしたものである。
【0032】請求項24の発明の加熱調理器は、請求項
23において、前記加熱方法制御手段が、測定視野内で
前記被調理物をほぼ直接検出している領域の検出値から
の被調理物の算出温度と、測定視野内で被調理物と背景
を同時に検知している場合の部分的に介入している被調
理物部分の算出温度とのうちの最低値が設定温度に達し
た時に前記加熱手段を停止させるようにしたものであ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
加熱調理器1の外観を示し、図2はその機能構成を示し
ている。また図3は赤外線センサの視野を示している。
【0034】加熱調理器1において、2は調理対象物を
入れるキャビティ、3はキャビティ2の扉、4は調理方
法、調理温度、調理時間等の設定操作を行うための操作
パネルで、数字表示窓5と操作ボタン6を備えている。
7は被調理物を乗せて回転するターンテーブルである。
そして8は赤外線センサであり、キャビティ2内のター
ンテーブル7上に載置された被調理物9の温度を検出で
きる位置に設置されている。ここで被調理物9は、食品
トレー10上に載せられた状態でキャビティ2内に入れ
られている。
【0035】図2に詳しいように、加熱制御部は赤外線
センサ8、温度演算部11、測定対象判別部12、加熱
方法制御部13、そしてマグネトロン(電子レンジだけ
の場合)又はマグネトロンとヒータ(オーブンレンジの
場合)から成る加熱装置14を備えている。なお、これ
らは1つ又は複数のマイコンチップにそれぞれの働きを
するプログラムとして組み込まれるものである。そして
必要なデータのためのメモリも用意されているものとす
る。
【0036】図3及び図4は、本実施の形態に使用され
る、リニア8素子構成の赤外線センサ8(ハイマン社
製)の形状と回路構成を示している。図3に示したよう
に赤外線センサ8は、レンズ81と電子部品であるセン
サ回路部82から構成されている。レンズ81は赤外線
を透過するためにシリコンで作られた凸レンズである。
【0037】図4に示すように、センサ回路部82に
は、8素子をリニアに配列したサーモパイル83と、こ
のサーモパイル83の出力を増幅する増幅回路84から
構成されている。そして増幅回路84には、サーモパイ
ル83の各素子の出力を順次に取り出すマルチプレクサ
85、このマルチプレクサ85の出力の増幅器86、基
準温度を検出する自己温度センサ87、この自己温度セ
ンサ87の出力の増幅器88、基準電圧設定器89、も
う一つのマルチプレクサ810、出力回路811、発振
器812及びコントロールユニット813が備えられて
いる。
【0038】センサ回路部82では、サーモパイル83
の8素子の電圧出力Vは、
【数1】 ここで、Vは出力電圧、νは適合係数、Tbbは被測定物
(被調理物)の絶対温度、Tamはセンサの絶対温度であ
る。
【0039】さらに適合係数νは、温度を校正する際の
黒体の温度Tcと出力電圧Vcとから、
【数2】 で表わされる。そして最終的に、被測定物の温度Tbb
は、
【数3】 で表わされる。
【0040】図5に詳しいように、赤外線センサ8のリ
ニア8素子それぞれは、その8素子全体でキャビティ2
内のターンテーブル7を直径方向に横切るi1〜i8の
測定視野を形成するように設定してある。そこでターン
テーブル7が1回転すると、このリニア8素子の赤外線
センサ8によってターンテーブル7の全領域の温度検出
ができる。例えば、回転角度360°/mごとに1回検
出することにより、ターンテーブル7の全面を検出する
ものとして、素子i1〜i8による視野はi1θ1〜i
8θ1,…,i1θm〜i8θmとして区別する。
【0041】温度演算部11は、この赤外線センサ8の
8素子の測定視野i1θ1〜i8θ1,…,i1θm〜
i8θmそれぞれの温度検出信号に対して各視野ごとの
温度算定を行ってメモリに記憶し、またそれを更新す
る。測定対象判別部12は、温度演算部11の算出する
各視野の温度算出値に基づき、直接可視視野の温度、境
界視野の温度、背景視野の温度を判別し、それぞれの視
野の種類とその温度算出値を加熱方法制御部13に出力
する。
【0042】加熱方法制御部13は、操作パネル4から
入力される、例えば「温め」、「解凍」、「解凍・温
め」といった調理方法に対して、被調理物の設定温度や
加熱時間を設定し、測定対象判別部12から出力される
各視野ごとの温度算出値を基にして加熱装置14の加熱
方法を決定し、またその加熱制御を行う。
【0043】次に、上記の構成の加熱調理器の動作につ
いて説明する。温度演算部11は赤外線センサ8の8素
子それぞれが検出する温度検出信号に対して所定の演算
処理によって温度算出値を求め、これを測定対象判別部
12に出力する。
【0044】測定対象判別部12の動作は、次の通りで
ある。図5及び図6を参照して、赤外線センサ8の8素
子それぞれの測定視野i1θ1〜i8θ1,…,i1θ
m〜i8θmのうちには、被調理物9のターンテーブル
7上の位置によって組み合わせが異なるが、次の3種類
の視野がある。
【0045】(1)背景視野…視野i1,i6,i7,
i8のように被調理物9に全くかからず、背景だけの温
度を検出する視野。
【0046】(2)直接可視視野…視野i3,i4のよ
うに被調理物9に全視野がかかる視野。
【0047】(3)境界視野…視野i2,i5のように
被調理物9と背景との両方にかかる視野。
【0048】このうち、加熱制御に必要な温度情報は、
被調理物9の部分の温度である。そして従来でも、直接
可視視野と背景視野とを判別し、直接可視視野の温度算
出値を用いて加熱制御するようにしていた。しかし、従
来の加熱調理器では、境界視野の判別まで考慮しておら
ず、境界視野の被調理物の温度が正確に検出できず、背
景温度と被調理物の温度とが平均化された温度値をもっ
て加熱を制御してしまっていたため、調理仕上がりの精
度が得られなかった。特に解凍温め調理において冷凍さ
れていた被調理物に局所的な煮えが発生するのはこのよ
うな被調理物の端部分、つまり境界視野に含まれる部分
であるが、従来ではそのような局所的な煮えが発生しや
すい境界視野内の被調理物部分だけの温度を確実に検出
することができなかったのである。
【0049】これに対して、本発明ではこれらの3種類
の測定視野のどの視野の検出温度であるかを、測定対象
判別部12によって判別し、さらに被調理物の温度算出
値を求め、その結果を加熱方法制御部13に渡すことが
できるようにしたのである。
【0050】加熱方法制御部13は測定対象判別部12
が求めた被調理物の温度算出値に基づいて加熱装置14
を制御し、被調理物を調理方法に応じた設定温度まで加
熱する。
【0051】そして第1の実施の形態では、測定対照判
別部12は境界視野を特定すると共に、その境界視野に
おける背景部分と被調理物部分との占有割合を次のよう
にして算定する。
【0052】まず、背景視野の温度Tbkを決定する。背
景温度については、赤外線センサ8が内蔵している自己
温度センサ87の検出温度を用いて背景温度として利用
する。定常状態の加熱調理器1では、製品内の各部の温
度が同じように室温になっている予想できる。そのた
め、赤外線センサ8内に温度校正用に設置されている自
己温度センサ87の検出温度を用いて背景温度とするの
である。
【0053】また解凍加熱を行う場合、加熱方法制御部
13は開始初期の被調理物の温度を算定するために、操
作パネル4によって調理方法が選択され、スタートボタ
ンが押されたときに、キャビティ2内の初期温度分布を
温度演算部11から得て、そのうち最小値を被調理物9
の初期温度Tfiniと推定する。解凍加熱調理の場合、被
調理物9は凍結状態にあって、加熱調理器1のキャビテ
ィ2内の温度(背景温度)よりも格段に低いはずである
ので、これによって、被調理物9の初期温度を簡単、か
つ正確に把握することができる。
【0054】さらに、温度演算部11が算出した該当視
野ij(jは境界視野と判別された測定視野の番号;以
下、説明の簡明化のために、混乱しない限り、回転角を
示すθk(k=1〜mは省略する))における全体の温
度算出値Tjwhlを呼び出す。そして、該当する境界視野
ijにおける被調理物9の占有割合Sjfを、次のように
して算定する。
【0055】
【数4】 これにより、例えば、境界視野i5の全体の温度算出値
がT5whl=15℃であり、背景温度Tbk=25℃、被調
理物の初期温度Tfini=−5℃であったとすると、境界
視野i5における被調理物の占有割合S5fは次のように
算定される。
【0056】
【数5】 これにより、境界視野i5における被調理物の占有割合
S5f=1/3と算定されるのである。
【0057】そして、以降、加熱制御中、赤外線センサ
8が検出する各測定視野i1〜i8の温度検出値につい
ては、背景視野ik、直接可視視野imそれぞれに対し
て算出値をそのまま背景温度Tkbk、被調理物温度Tmf
とみなし、境界視野ijにおける被調理物部分の温度T
jfは次のようにして算定する。
【0058】
【数6】 ただし、Tjwhlは測定時点での境界視野ijの全体の温
度算出値、Tbkは測定時点での背景温度であり、前記背
景視野ikの温度算出値の平均値を用いる。
【0059】これにより、例えば、背景温度がTbk=2
5℃、境界視野ijの温度算出値Tjwhl=20℃であれ
ば、この境界視野ijでの被調理物の温度Tjfは、境界
視野における被調理物の占有割合Sjf=1/3であると
すると、次のように算定される。
【0060】
【数7】 つまり、境界視野ij内の被調理物の温度は当初の−5
℃から10℃まで加熱されていると判断できるのであ
る。
【0061】このようにして、赤外線センサ8が検出す
る温度検出信号に対して、加熱方法制御部13は直接可
視視野での被調理物9の温度と境界視野での被調理物部
分の温度とを演算し、それらの温度管理を行いながら指
定された調理をために加熱装置14を制御する。
【0062】以下、この第1の実施の形態の加熱調理器
による加熱制御について、図7及び図8に示したフロー
チャートを用いて説明する。以下、調理方法に「解凍」
が指定され、加熱スタートボタンが押された場合につい
て説明する。
【0063】加熱スタートボタンが押されると指定され
た加熱方法(ここでは、加熱装置14のうちのマグネト
ロンによる誘電加熱)で、タイマに設定した所定時間の
加熱を開始し(ステップS00)、これと並行して、赤
外線センサ8は初期温度分布を測定して温度演算部11
に入力する。また自己温度検出信号も温度演算部11に
入力する(ステップS05)。温度演算部11では素子
i1〜i8それぞれの温度検出信号に対して温度算出演
算を行い、測定視野i1θ1〜i8θ1,…,i1θm
〜i8θmごとの温度算出値を求める。また赤外線セン
サ8の自己温度検出信号に基づき、自己温度(基準温
度)も算出する(ステップS10)。
【0064】測定対象判別部12は、この温度算出値を
受けて上述した方法で直接可視視野、背景視野、境界視
野を判別する(ステップS15〜ステップS25)。つ
まり、赤外線センサ8の自己温度検出信号に基づく温度
算出値からキャビティ2内の温度(初期背景温度)を定
める(ステップS15)。また温度算出値のうちの最低
温度値により、被調理物9の初期温度を定める(ステッ
プS20)。そして、この初期温度に近い温度値を示す
視野を直接可視視野、また初期背景温度と被調理物初期
温度との中間温度を示す視野を境界視野と判別し、i1
θ1〜i8θ1,…,i1θm〜i8θmの温度算出値
をそれぞれの視野と対応させ、その判別結果を加熱方法
制御部13に渡すのである(ステップS25)。
【0065】加熱方法制御部13では、測定対象判別部
12の判別結果に基づき、境界視野が見出されている場
合、上述した方法によりその境界視野における被調理物
9の占有割合を推定する(ステップS30,S35)。
この後も加熱方法制御部13は指定された加熱方法での
加熱制御を続行する(ステップS40)。
【0066】そして解凍加熱中、赤外線センサ8により
キャビティ2内の温度測定を周期的に行い続け(ステッ
プS45)、加熱方法制御部13は直接可視視野それぞ
れにおける被調理物9の温度を監視すると共に、上述し
た方法で境界視野における被調理物の温度も推算し、温
度監視を続ける(ステップS50)。
【0067】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度、例えば28℃(この設定温度は特に
限定されないが、局所的に煮えが発生する恐れのある温
度が30℃程度なので、それを考慮した温度に設定す
る)に到達すれば加熱を停止する(ステップS55,S
75)。
【0068】ステップS55で直接可視視野の被調理物
温度又は境界視野における被調理物部分の推定温度のい
ずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接可視視
野の被調理物温度のいずれか又は境界視野における被調
理物部分の推定温度のすべてがあらかじめ設定した温度
に到達していれば加熱を終了する(ステップS60,S
70)。また、設定温度に到達していない場合でも、タ
イマが終了すれば加熱を終了する(ステップSS65,
S70)。
【0069】このようにして、第1の実施の形態の加熱
調理器では、冷凍食品を解凍加熱する場合、赤外線セン
サによって被調理物である食品各部の温度を監視しなが
ら、局所的に煮え温度まで上昇しないように監視しなが
ら解凍加熱することができる。
【0070】なお、上記の実施の形態ではキャビティ2
内の初期背景温度を赤外線センサ8が基準温度検出用に
内蔵している自己温度センサ87の検出温度を利用する
ようにしたが、初期背景温度の検出用に、図5に示した
ように、オーブン調理時に庫内温度を直接測定するため
に設けられているサーミスタのような庫内温度センサ2
0の検出する温度信号を利用することができる。
【0071】また、図9に示したように、赤外線センサ
8の素子i1〜i8のうちの1つ(ここではi1又はi
8)をキャビティ2内のターンテーブル7上にどんな大
きさの被調理物9が置かれたとしてもそれを検出しない
領域の温度を検出するように設定し、その素子i1又は
i8の温度検出信号から求めた測定視野i1θ1〜i1
θm又はi8θ1〜i8θmごとの温度算出値を背景温
度として利用するようにすることもできる。
【0072】さらに、背景温度の検出方法として、次の
方法を採用することもできる。図5において、加熱調理
中、ターンテーブル7が回転し、その上に載置されてい
る被調理物9も回転する。一方、赤外線センサ8の素子
i1〜i8それぞれの視野のキャビティ2内での絶対位
置は固定されている。したがって、ターンテーブル7と
被調理物9が1回転する間に、最外周の素子i1の視野
あるいは素子i8の視野は被調理物9にかかる場合と背
景にかかる場合とが必ず生じる(ターンテーブル7の全
面を覆うよう被調理物9は、通常は考えられないの
で)。そこで、初期背景温度の検出に、ターンテーブル
7が1回転する間に赤外線センサ8の最外周の素子i1
又はi8が検出する温度信号に基づき温度算出値のうち
最大値をとり、これを背景温度と見なすのである。これ
により、特に解凍加熱の場合、被調理物は冷凍されてい
るものを使用するのが通常であり、キャビティ2内が被
調理物よりも低い氷点下の温度になることは考えられな
いので、最大温度値を採用することによって正確な背景
温度を得ることができる。
【0073】次に、本発明の第2の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第2の実施の形態の加熱調理器
の構成は、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同
様であるが、加熱初期の背景温度の測定機能に特徴を有
している。
【0074】以下、図10及び図11に示したフローチ
ャートを用いて、第2の実施の形態の加熱調理器の加熱
制御動作を説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定
され、加熱スタートボタンが押された場合について説明
する。
【0075】加熱調理器1が電源に接続されて電源オン
すると、このルーチンはスタートする(ステップS10
0)。そしてユーザが被調理物を解凍させるために扉3
を開くが、この扉3が開かれると、赤外線センサ8は温
度検出を開始し、その温度検出信号を温度演算部11に
入力し、温度演算部11では赤外線センサ8による温度
検出信号に基づく温度算出値を求めて保持する(ステッ
プS105,S110)。
【0076】ユーザは扉3を開いて被調理物9がキャビ
ティ2内のターンテーブル7上に載置すると、扉3を閉
じ、操作パネル4から解凍加熱を選択し、スタートボタ
ンを操作する。これに対して、加熱調理器1側の加熱方
法制御部13では、調理方法を設定し、設定した加熱方
法(ここでは、加熱装置14のうちのマグネトロンによ
る誘電加熱)で、タイマに設定した所定時間の加熱を開
始する(ステップS115〜S125)。
【0077】加熱開始すると、上で検出した扉開時の温
度分布から視野i1θ1〜i8θ1,…,i1θm〜i
8θmの温度算出値の平均値を求め、これを初期背景温
度と決定する(ステップS130)。続いて、赤外線セ
ンサ8により初期温度分布を測定して温度演算部11に
入力し、温度演算部11では測定視野それぞれの温度検
出信号に対して温度算出演算を行い、測定視野i1θ1
〜i8θ1,…,i1θm〜i8θmごとの温度算出値
を求める(ステップS135,S140)。
【0078】加熱方法制御部13は、温度算出値のうち
の最低温度値により被調理物9の初期温度を定める(ス
テップS145)。また、測定対象判別部12は、この
温度算出値を受けて第1の実施の形態と同様の方法で直
接可視視野、背景視野、境界視野を判別する(ステップ
S150)。そして、この初期温度に近い温度値を示す
視野を直接可視視野、また初期背景温度と被調理物初期
温度との中間温度を示す視野を境界視野と判別し、i1
〜i8の温度算出値をそれぞれの視野と対応させ、その
判別結果を加熱方法制御部13に渡す(ステップS15
5)。
【0079】加熱方法制御部13では、測定対象判別部
12の判別結果に基づき、境界視野が見出されている場
合、上述した方法によりその境界視野における被調理物
9の占有割合を推定する(ステップS160)。この後
も加熱方法制御部13は指定された加熱方法での加熱制
御を続行する(ステップS165)。
【0080】そして解凍加熱中、赤外線センサ8により
キャビティ2内の温度測定を周期的に行い続け(ステッ
プS170)、加熱方法制御部13は直接可視視野それ
ぞれにおける被調理物9の温度を監視すると共に、上述
した方法で境界視野における被調理物の温度も推算し、
温度監視を続ける(ステップS175)。
【0081】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度に到達すれば加熱を停止する(ステッ
プS180,S195)。
【0082】ステップS180で直接可視視野の被調理
物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温度の
いずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接可視
視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野における被
調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ設定
した温度に到達していれば加熱を終了する(ステップS
185,S195)。また設定温度に到達していない場
合でも、タイマが終了すれば加熱を終了する(ステップ
S190,S195)。
【0083】このようにして、第2の実施の形態の加熱
調理器では、第1の実施の形態と同様に、冷凍食品を解
凍加熱する場合、赤外線センサによって被調理物である
食品各部の温度を監視しながら、局所的に煮え温度まで
上昇しないように監視しながら解凍加熱することができ
る。しかも、初期背景温度の決定のために、電源オンし
た後、扉を開いたときにキャビティ2内の温度分布を赤
外線センサ8によって測定し、その平均値をもって初期
背景温度とするので、ユーザが解凍調理のために扉2を
開いて被調理物9をキャビティ2内に入れようとする直
前のキャビティ内の温度分布を利用して初期背景温度を
得ることができ、正確に背景温度を求めることができ
る。
【0084】なお、この実施の形態で、初期背景温度の
決定には、赤外線センサ8の測定した温度分布の中から
最大値、あるいは最小値、あるいは最大値と最小値の平
均値を採用するようにしてもよい。
【0085】次に、本発明の第3の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第3の実施の形態の構成は、図
1及び図2に示した第1の実施の形態と同様であるが、
境界視野における被調理物の占有割合の決定機能に特徴
を有している。
【0086】すなわち、加熱中、赤外線センサ8により
繰返し取得する温度分布データを用いて、複数回境界視
野を決定すると共にその境界視野における被調理物の占
有割合を決定し、さらにその境界視野における被調理物
部分の温度を算出して加熱制御及び煮え防止制御に利用
するのである。例えば、被調理物9がトレーに載せられ
たままの状態でキャビティ2内に入れられた場合、加熱
初期の段階でトレーの方は急速に背景温度近くまで上昇
するが、水分の多い被調理物の温度はほとんど変わらな
い。
【0087】しかしながら、境界視野内の被調理物の占
有割合を赤外線センサ8による1回の温度測定だけで決
定しようとすると、被調理物9と同じ温度まで冷えた状
態のトレーの部分まで被調理物の一部と見なし、占有割
合を誤認識することになる。そこで、第3の実施の形態
では、これを防止するために、加熱開始初期のうちに複
数回の視野判別と境界視野における被調理物の占有割合
の演算とを行うようにし、最終的に決定されたデータを
以降の加熱制御に採用するようにしているのである。
【0088】以下、図12及び図13に示したフローチ
ャートを用いて、第3の実施の形態の加熱調理器の加熱
制御動作を説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定
され、加熱スタートボタンが押された場合について説明
する。
【0089】ステップS00で加熱スタートボタンが押
された後、ステップS05〜S35に示した処理、すな
わち初期温度分布を測定する処理から各視野i1θ1〜
i8θ1,…,i1θm〜i8θmそれぞれの温度算出
を行い、視野の種別を判別し、境界視野を決定し、かつ
その境界視野における被調理物の占有割合を算定する処
理までは図7及び図8に示した第1の実施の形態の処理
と同じである。そして本実施の形態では、1回目の被調
理物の占有割合を決定した後にも、加熱開始初期のうち
にステップS05〜S35の処理を所定回数、例えば、
5回繰返し、境界視野の判別とその境界視野における被
調理物の占有割合の決定を正確にする(ステップS3
7)。
【0090】この後、加熱方法制御部13は指定された
加熱方法での加熱制御を続行する(ステップS40)。
そして解凍加熱中は、第1の実施の形態と同様に赤外線
センサ8によりキャビティ2内の温度測定を周期的に行
い続け(ステップS45)、加熱方法制御部13は直接
可視視野それぞれにおける被調理物9の温度を監視する
と共に、上述した方法で境界視野における被調理物の温
度も推算し、温度監視を続ける(ステップS50)。
【0091】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度に到達すれば加熱を停止する(ステッ
プS55,S70)。
【0092】一方、ステップS55で直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度のいずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接
可視視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野におけ
る被調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ
設定した温度に到達していれば加熱を終了する(ステッ
プS60,S70)。また設定温度に到達していなくて
も、タイマが終了すれば加熱を終了する(ステップS6
5,S70)。
【0093】このようにして、第3の実施の形態の加熱
調理器では、第1の実施の形態と同様に冷凍食品を解凍
加熱する場合、赤外線センサによって被調理物である食
品各部の温度を監視しながら、局所的に煮え温度まで上
昇しないように監視しながら解凍加熱することができ
る。しかも、境界視野の判別とその境界視野における被
調理物の占有割合の決定処理とを加熱開始初期に複数回
繰返すことにより、被調理物がトレーに載せられたまま
キャビティ2内に入れられ、加熱開始された場合でも、
境界視野における被調理物の占有割合をトレー部分を除
いたものにして決定することができ、また、特に被調理
物9をキャビティ2内のターンテーブル7上に載置して
加熱を開始した直後、ターンテーブル7の回転により被
調理物9の端がキャビティ2の壁と干渉してその位置が
動くことがあるが、そのような場合でも、最終的に落ち
着いた姿勢に対して境界視野の判別とその中での被調理
物の占有割合を決定することができ、以降の加熱制御を
正確に実行することができるようになる。
【0094】なお、この第3の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。
【0095】次に、本発明の第4の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第4の実施の形態の構成は、図
1及び図2に示した第1の実施の形態と同様であるが、
境界視野における被調理物の占有割合を求めて、その割
合を有限個のセグメントに分け、例えば、0〜30%の
セグメント(第1ランク)、30〜60%のセグメント
(第2ランク)、60%以上のセグメント(第3ラン
ク)に分け、占有割合のそれぞれによって境界視野の測
定温度からその中の被調理物9の温度を一律に推定する
ことを特徴としている。
【0096】以下、図14及び図15に示したフローチ
ャートを用いて、第4の実施の形態の加熱調理器の加熱
制御動作を説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定
され、加熱スタートボタンが押された場合について説明
する。
【0097】ステップS00で加熱スタートボタンが押
された後、ステップS05〜S35に示した処理は図7
及び図8に示した第1の実施の形態の処理と同じであ
る。そして本実施の形態では、ステップS35で境界視
野における被調理物の占有割合を求めた後、その占有割
合が上述した第1〜第3ランクのいずれに属するかを判
断する(ステップS38)。
【0098】この後、加熱方法制御部13は指定された
加熱方法での加熱制御を続行する(ステップS40)。
そして解凍加熱中は、第1の実施の形態と同様に赤外線
センサ8によりキャビティ2内の温度測定を周期的に行
い続け(ステップS45)、加熱方法制御部13は直接
可視視野それぞれにおける被調理物9の温度を監視する
と共に、上述した方法で境界視野における被調理物の温
度も推算し、温度監視を続ける。ただし、第4の実施の
形態の場合、境界視野における被調理物の温度算定は、
ランクごとに一定の係数を掛けることによって行う。例
えば、第1ランクであればSjrank=1/3、第2ラン
クであればSjrank=1/2、第3ランクであればSjra
nk=1の係数を設定し、数8式により境界温度Tjwhl=
20℃、背景温度Tbk=25℃であれば、この境界視野
における被調理物部分の温度Tjf=15℃と算定するの
である(ステップS52)。
【0099】
【数8】 そして上記のいずれかの直接可視視野の被調理物温度又
は境界視野における被調理物部分の推定温度が煮え防止
温度に到達すれば加熱を停止する(ステップS55,S
70)。
【0100】一方、ステップS55で直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度のいずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接
可視視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野におけ
る被調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ
設定した温度に到達していれば加熱を終了する(ステッ
プS60,S70)。また設定温度に到達していなくて
も、タイマが終了すれば加熱を終了する(ステップS6
5,S70)。
【0101】このようにして、第4の実施の形態の加熱
調理器では、第1の実施の形態と同様に冷凍食品を解凍
加熱する場合、赤外線センサによって被調理物である食
品各部の温度を監視しながら、局所的に煮え温度まで上
昇しないように監視しながら解凍加熱することができ
る。しかも、境界視野における被調理物の占有割合をラ
ンク分けし、それぞれに応じた係数によって被調理物の
温度を算定するようにしたので、演算負荷が軽減でき
る。
【0102】なお、この第4の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。
【0103】次に、本発明の第5の実施の形態の加熱調
理器について説明する。解凍調理においては、被調理物
の温度が0℃以下であるか以上であるかは大きな意味を
持っている。被調理物である食品が0℃以下の場合に
は、氷の状態であり、マグネトロンのマイクロ波の吸収
が小さい。またちょうど0℃の時には固体→液体の態変
遷にエネルギが消費され、温度が0℃のまま維持され
る。さらに、被調理物の温度が0℃を超えると、氷が液
体となり、マイクロ波の吸収が急激に大きくなる(約8
0倍以上)。そのため、被調理物の一部だけが加熱むら
などによって0℃を超えると、そこにマイクロ波が強く
吸収されるために加熱むらがますます助長されることに
なる。
【0104】ところが、従来の加熱調理器では被調理物
の端部まで正確な温度検知ができていなかったため、0
℃での効果的な加熱制御ができなかった。しかしなが
ら、本発明では背景と被調理物との両方を含む視野、つ
まり境界視野における被調理物部分の温度をも正確に測
定できるようにしたので、被調理物の各部の温度を監視
しながら、この0℃での加熱制御を効果的に行うことが
可能である。そして、第5の実施の形態は、この加熱制
御を特徴とするものである。
【0105】第5の実施の形態の構成は、図1及び図2
に示した第1の実施の形態と同様であるが、解凍加熱制
御において被調理物の温度により加熱強度を可変にする
ことを特徴とする。以下、図16及び図17のフローチ
ャートを用いて、第5の実施の形態の加熱調理器の加熱
制御を説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定さ
れ、加熱スタートボタンが押された場合について説明す
る。
【0106】ステップS00で加熱スタートボタンが押
された後、ステップS05〜S35に示した処理、すな
わち初期温度分布を測定する処理から各視野i1〜i8
それぞれの温度算出を行い、視野の種別を判別し、境界
視野を決定し、かつその境界視野における被調理物の占
有割合を算定するまで処理は図7及び図8に示した第1
の実施の形態の処理と同じである。
【0107】そしてこの後、加熱方法制御部13は指定
された初期の加熱方法での加熱制御を続行する(ステッ
プS40)。そして解凍加熱中は、第1の実施の形態と
同様に赤外線センサ8によりキャビティ2内の温度測定
を周期的に行い(ステップS45)、加熱方法制御部1
3は直接可視視野それぞれにおける被調理物9の温度を
監視すると共に、上述した方法で境界視野における被調
理物の温度を推算し、温度監視を続ける(ステップS5
0)。
【0108】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度に到達すれば加熱を停止する(ステッ
プS55,S70)。
【0109】一方、ステップS55で直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度のいずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接
可視視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野におけ
る被調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ
設定した温度に到達していれば加熱を終了する(ステッ
プS60,S70)。反対に設定温度に到達していない
場合には、ステップS61−1に進む。
【0110】ステップS61−1に進むと、直接可視視
野の被調理物の温度、境界視野における被調理物の温度
のいずれかの最大値が強制加熱制限温度(ここでは、上
述した理由から0℃又はそれよりも若干の余裕を見た1
〜5℃に設定する)に到達したかどうかを判断し、被調
理物の各部の温度がこの強制加熱制限温度に到達してい
ない場合には、強加熱を継続して行う(ステップS61
−1,S61−2)。一方、被調理物のいずれかの部分
が強制加熱制限温度に到達していれば、それまでの強加
熱を停止して、出力を落とした加熱(弱加熱)に移行す
る(ステップS61−3)。
【0111】そして強加熱、弱加熱のいずれの加熱であ
っても、タイマが終了するまではステップS40に戻っ
て上記ステップS40〜S61−1又はS61−2の加
熱制御を継続する。そして、タイマが終了すれば加熱を
終了する(ステップS65,S70)。
【0112】これにより、第5の実施の形態では、第1
の実施の形態と同様に冷凍食品を解凍加熱する場合、赤
外線センサによって被調理物である食品各部の温度を監
視しながら、局所的に煮え温度まで上昇しないように監
視しながら解凍加熱することができる。しかも、例えば
0℃という強加熱制限温度に到達するまでは強加熱を行
い、強加熱制限温度に到達すれば弱加熱に切換える制御
を行うことにより、被調理物の加熱むらを防ぎ、各部に
一様な解凍加熱が行える。
【0113】なお、この第5の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。
【0114】また被調理物温度の算定についても、特に
境界視野における被調理物部分の温度算定については、
上記の各実施の形態のいずれを採用してもよい。
【0115】さらに、上記の実施の形態では被調理物の
各部の温度のうち最大値が強加熱制限温度に到達した場
合に強加熱を中止することにしたが、この最大値を用い
る代わりに、被調理物の平均温度を求めて用いたり、最
小値を用いたり、さらには最大値と最小値との平均値を
用いたりしてもよい。
【0116】次に、本発明の第6の実施の形態の加熱調
理器について説明する。解凍調理においては、被調理物
の内部よりも表面の解凍が速く進むため、連続強加熱に
て解凍を行うと被調理物の表面は解凍されても内部は未
解凍である場合が起こる。そのため、解凍調理において
は、調理中に入力を低くしたり、若しくは入力をオフし
たりして被調理物の内部まで熱伝導して解凍が進行する
ように「ならし」期間を設けることが従来から行われて
いる。
【0117】しかしながら、従来は被調理物の各部の温
度を正確に検出する技術が知られていなかったため、
「ならし」の温度を高めに設定した場合には、上の第5
の実施の形態で説明したように局所的にマイクロ波が集
中して煮えを発生させる恐れがあり、高めの設定ができ
ず、それだけ、均一な解凍調理には時間がかかってい
た。
【0118】これに対して、本発明の場合、境界視野に
おける被調理物部分の温度も含め、被調理物の各部の温
度を正確に測定できるようになったため、「ならし」の
ための温度を可能な限り高めに設定することができるよ
うになった。第6の実施の形態はこのような技術的背景
に基づくものであり、その構成は図1及び図2に示した
第1の実施の形態と同様であるが、加熱制御に以下に説
明する特徴を有している。
【0119】以下、図18及び図19のフローチャート
を用いて、第6の実施の形態の加熱調理器の加熱制御を
説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱
スタートボタンが押された場合について説明する。
【0120】ステップS00で加熱スタートボタンが押
された後、ステップS05〜S35に示した処理、すな
わち初期温度分布を測定する処理から各視野i1〜i8
それぞれの温度算出を行い、視野の種別を判別し、境界
視野を決定し、かつその境界視野における被調理物の占
有割合を算定するまで処理は図7及び図8に示した第1
の実施の形態の処理と同じである。
【0121】そしてこの後、加熱方法制御部13は指定
された通常の加熱方法での加熱制御を続行する(ステッ
プS40)。そして解凍加熱中は、第1の実施の形態と
同様に赤外線センサ8によりキャビティ2内の温度測定
を周期的に行い(ステップS45)、加熱方法制御部1
3は直接可視視野それぞれにおける被調理物9の温度を
監視すると共に、上述した方法で境界視野における被調
理物の温度を推算し、温度監視を続ける(ステップS5
0)。
【0122】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度に到達すれば加熱を停止する(ステッ
プS55,S70)。
【0123】一方、ステップS55で直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度のいずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接
可視視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野におけ
る被調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ
設定した温度に到達していれば加熱を終了する(ステッ
プS60,S70)。反対に設定温度に到達していない
場合には、ステップS62−1に進む。
【0124】ステップS62−1に進むと、境界視野に
おける被調理物部分の温度も含め、被調理物の各部の温
度のうち最大値が最初のならし段階温度Tst(例えば、
初期値を5℃に設定し、その後の段階温度も5℃刻みと
する)に到達したかどうか判断し、到達していなければ
通常の加熱制御を継続する(ステップS62−1,S6
2−5)。しかし、通常の加熱制御により、最初のなら
し段階温度Tstに到達していれば、一定時間、例えば、
1〜5分間、ならし段階温度Tstに維持するように加熱
装置14の出力をインバータ制御する(ステップS62
−1〜S62−3)。そしてならし加熱制御の制限時間
が経過すれば、ならし段階温度Tstを上述した温度幅で
ある5℃だけ上昇させ、通常加熱に戻って被調理物9を
加熱する(ステップS62−4,S62−5)。
【0125】そして加熱制御の全体のタイマがカウント
アップしていない限り、ステップS40に戻り、上記ス
テップS40〜S65の加熱制御を繰返す(ステップS
65)。
【0126】これにより、第6の実施の形態では、第1
の実施の形態と同様に冷凍食品を解凍加熱する場合、赤
外線センサによって被調理物である食品各部の温度を監
視しながら、局所的に煮え温度まで上昇しないように監
視しながら解凍加熱することができる。しかも、ならし
のための温度を可能な限り高い値にまで段階的に設定し
てならし加熱が行え、被調理物の内部まで一様に解凍さ
せることができる。
【0127】なお、この第6の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。また被調理物の温度の
算定についても、特に境界視野における被調理物部分の
温度算定については、上記の各実施の形態のいずれの方
法を採用してもよい。
【0128】さらに、上記の実施の形態では被調理物の
各部の温度のうち最大値がならし段階温度Tstに到達し
た場合にならし加熱を一定時間行うことにしたが、この
最大値を用いる代わりに、被調理物の平均温度を求めて
用いたり、最小値を用いたり、さらには最大値と最小値
との平均値を用いたりしてもよい。
【0129】次に、本発明の第7の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第7の実施の形態は、その構成
を第1及び図2に示した第1の実施の形態と同じである
が、加熱機能において被調理物各部の最大値と最小値と
に所定値以上の温度差がある場合には一時的に加熱出力
を絞りあるいは停止して温度差が縮まるのを待ち、温度
差がなくなった時に加熱を再開する制御を加熱目標温度
まで繰返すことを特徴とする。
【0130】以下、図20及び図21のフローチャート
を用いて、第7の実施の形態の加熱調理器の加熱制御を
説明する。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱
スタートボタンが押された場合について説明する。
【0131】ステップS00で加熱スタートボタンが押
された後、ステップS05〜S35に示した処理、すな
わち初期温度分布を測定する処理から各視野i1〜i8
それぞれの温度算出を行い、視野の種別を判別し、境界
視野を決定し、かつその境界視野における被調理物の占
有割合を算定するまで処理は図7及び図8に示した第1
の実施の形態の処理と同じである。
【0132】この後、加熱方法制御部13は指定された
通常の加熱方法での加熱制御を続行する(ステップS4
0)。そして解凍加熱中は、第1の実施の形態と同様に
赤外線センサ8によりキャビティ2内の温度測定を周期
的に行い(ステップS45)、加熱方法制御部13は直
接可視視野それぞれにおける被調理物9の温度を監視す
ると共に、上述した方法で境界視野における被調理物の
温度を推算し、温度監視を続ける(ステップS50)。
【0133】そして上記のいずれかの直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度が煮え防止温度に到達すれば加熱を停止する(ステッ
プS55,S70)。
【0134】一方、ステップS55で直接可視視野の被
調理物温度又は境界視野における被調理物部分の推定温
度のいずれも煮え防止温度に到達していなくても、直接
可視視野の被調理物温度のいずれか又は境界視野におけ
る被調理物部分の推定温度がそれよりも低いあらかじめ
設定した温度に到達していれば加熱を終了する(ステッ
プS60,S70)。反対に設定温度に到達していない
場合には、ステップS63−1に進む。
【0135】ステップS63−1に進むと、境界視野に
おける被調理物部分の温度も含め、被調理物の各部の温
度のうち最大値と最小値との差を求め、それがあらかじ
め設定した差、例えば、3℃〜10℃の範囲にあるかど
うか判断する。これは、被調理物の各部が均一に加熱さ
れているかどうかを判断しているのである。
【0136】このステップS63−1で温度差が一定範
囲に入っていれば、均一に加熱が進んでいるものと見な
し、通常の加熱制御を継続する(ステップS63−
4)。しかしながら、温度差が一定範囲に入っていなけ
れば、不均一に加熱されているので、インバータ制御に
よって一時的に加熱出力を絞り、あるいは加熱停止し、
被調理物の各部の温度差が上記の範囲内に入るまて待つ
(ステップS63−2,S63−3)。そして温度差が
一定範囲になれば、通常の加熱を再開する(ステップS
60,S63−1,S63−4)。
【0137】そして通常加熱中は、加熱制御の全体のタ
イマがカウントアップしていない限り、ステップS40
に戻り、上記ステップS40〜S65の加熱制御を繰返
す(ステップS65)。
【0138】これにより、第7の実施の形態では、第1
の実施の形態と同様に冷凍食品を解凍加熱する場合、赤
外線センサによって被調理物である食品各部の温度を監
視しながら、局所的に煮え温度まで上昇しないように監
視しながら解凍加熱することができる。しかも、被調理
物の各部の温度を監視し、温度差が一定範囲内にない場
合にはその一定範囲内になるまで加熱出力を極端に絞
り、あるいは一時的に加熱停止して温度差がなくなるの
を待ち、その後に通常の出力で加熱する加熱制御を行う
ので、被調理物の内部まで一様に解凍させることができ
る。
【0139】なお、この第7の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。また被調理物の温度の
算定についても、特に境界視野における被調理物部分の
温度算定については、上記の各実施の形態のいずれの方
法を採用してもよい。
【0140】次に、本発明の第8の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第8の実施の形態は、図1及び
図2に示した第1の実施の形態と同様の構成であるが、
初期背景温度の測定結果を見て解凍調理を禁止し、また
ユーザに警告する機能を備えたことを特徴とする。
【0141】この第8の実施の形態の加熱調理器による
加熱制御を、図22のフローチャートを用いて説明す
る。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱スター
トボタンが押された場合について説明する。
【0142】図7に示した第1の実施の形態の加熱処理
と同様、加熱スタートボタンが押されると指定された加
熱方法で、タイマに設定した所定時間の加熱を開始し
(ステップS00)、これと並行して、赤外線センサ8
は初期温度分布を測定して温度演算部11に入力する。
また自己温度検出信号も温度演算部11に入力する(ス
テップS05)。温度演算部11では測定視野i1〜i
8それぞれの温度検出信号に対して温度算出演算を行
い、測定視野i1〜i8ごとの温度算出値を求める。ま
た赤外線センサ8の自己温度検出信号に基づき、自己温
度(基準温度)も算出する(ステップS10)。また背
景温度を赤外線センサ8の自己温度センサの信号から求
める(ステップS15)。
【0143】そして加熱方法制御部13は、この初期背
景温度を所定の上限値、例えば、120℃(この値は赤
外線センサ8の耐熱温度特性によって決められる値であ
る)と比較し、所定値を超える背景温度が検出されてい
れば、ユーザに「キャビティが高温すぎますので、解凍
調理には使用できません。冷めるのを待ってからお使い
ください。」といった警報メッセージを出力し、あるい
は操作パネル4の表示窓5に表示させ(ステップS16
−2)、加熱を強制的に中止する(ステップS16−
3)。
【0144】しかしながら、ステップS16−1の比較
で、初期背景温度が所定値よりも低い場合には、本来の
解凍加熱制御を継続し、図7及び図8に示した第1の実
施の形態と同様、ステップS20〜ステップS70の処
理を実行する。
【0145】これにより、第8の実施の形態ではオーブ
ンとして使用した直後に解凍調理に利用しようとするよ
うな場合で、キャビティ2内の温度が極端に高くなって
いれば、解凍加熱を強制的に中止するので赤外線センサ
8が誤動作して正確な温度測定ができなくなるのを防止
することができる。
【0146】なお、上記の実施の形態では強制中止する
場合にユーザに警告するようにしたが、これはユーザフ
レンドリー性を目的としたものであり、強制中止機能だ
けを持たせたり、逆にユーザに警告を与える機能だけを
持たせることもできる。
【0147】また、この第8の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。
【0148】次に、本発明の第9の実施の形態の加熱調
理器について説明する。第9の実施の形態は、図1及び
図2に示した第1の実施の形態と同様の構成であるが、
初期背景温度の測定結果を見て解凍加熱の出力を通常出
力よりも絞る機能を備えたことを特徴とする。解凍調理
を行う場合、冷凍の被調理物をキャビティ2内に入れる
とき、キャビティ2の温度がすでに高温であれば自然に
解凍が進むので、通常の出力で加熱を行うと加熱が進み
すぎる恐れがある。そこで、そのような状況では加熱出
力を通常の出力よりも絞ることにより、円滑に解凍加熱
できるようにするのである。
【0149】この第9の実施の形態の加熱調理器による
加熱制御を、図23のフローチャートを用いて説明す
る。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱スター
トボタンが押された場合について説明する。
【0150】図7に示した第1の実施の形態の加熱処理
と同様、加熱スタートボタンが押されると指定された加
熱方法で、タイマに設定した所定時間の加熱を開始し
(ステップS00)、これと並行して、赤外線センサ8
は初期温度分布を測定して温度演算部11に入力する。
また自己温度検出信号も温度演算部11に入力する(ス
テップS05)。温度演算部11では測定素子i1〜i
8それぞれの温度検出信号に対して温度算出演算を行
い、測定視野i1θ1〜i8θ1,…,i1θm〜i8
θmごとの温度算出値を求める。また赤外線センサ8の
自己温度検出信号に基づき、自己温度(基準温度)も算
出する(ステップS10)。また背景温度を赤外線セン
サ8の自己温度センサの信号から求める(ステップS1
5)。
【0151】そして加熱方法制御部13は、この初期背
景温度を所定値、例えば、50℃と比較し、所定値を超
える背景温度が検出されていれば、加熱出力を通常の出
力よりも小さい出力、例えば、1/5〜1/2程度に絞
る設定にする(ステップS17−1,S17−2)。初
期背景温度が上の所定値よりも低い場合にはこの出力の
削減は行わず、通常の出力に設定することになる。
【0152】以降の解凍加熱制御は、図7及び図8に示
した第1の実施の形態と同様、ステップS20〜ステッ
プS70の処理を実行することになる。ただし、ステッ
プS17−2で加熱出力を小さく設定した場合、ステッ
プS20以降の処理ではその設定された小さい出力で加
熱することになる。
【0153】これにより、オーブンとして使用した直後
に解凍調理に利用しようとするような場合で、キャビテ
ィ2内の温度が高くなっていれば、被調理物の解凍が自
然に進むので通常の出力で加熱を行うと加熱が進みすぎ
る恐れがあるが、本実施の形態では、そのような状況で
は加熱出力を通常の出力よりも絞ることにより、円滑に
解凍加熱できるようになる。
【0154】なお、この第9の実施の形態においても、
初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例と同
様の方法を採用することができ、また第2の実施の形態
の方法を採用することもできる。
【0155】次に、本発明の第10の実施の形態の加熱
調理器について説明する。第10の実施の形態の構成
は、図1及び図2に示し第1の実施の形態と同様である
が、解凍加熱制御のスタート時に測定する被調理物の温
度に応じて加熱制御方法を異ならせることを特徴とす
る。
【0156】すなわち、被調理物9の温度が−20℃以
下のカチカチに凍っているような状態では、解凍加熱は
通常出力よりも強い出力で急速解凍するのが効果的であ
る。一方、被調理物9の初期温度が0℃であるような場
合、通常出力で過熱すれば、上述したように液化してい
る部分のマイクロ波の吸収が大きく、その部分だけが急
速に加熱されて煮えを発生させてしまう恐れがある。そ
こで、被調理物9の初期温度を見て加熱出力を調整する
のである。
【0157】以下、第10の実施の形態の加熱調理器に
よる加熱制御を、図24のフローチャートを用いて説明
する。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱スタ
ートボタンが押された場合について説明する。
【0158】図7に示した第1の実施の形態の加熱処理
と同様、加熱スタートボタンが押されると指定された加
熱方法で、タイマに設定した所定時間の加熱を開始し
(ステップS00)、これと並行して、赤外線センサ8
は初期温度分布を測定して温度演算部11に入力する。
また自己温度検出信号も温度演算部11に入力する(ス
テップS05)。温度演算部11では測定視野i1〜i
8それぞれの温度検出信号に対して温度算出演算を行
い、測定視野i1〜i8ごとの温度算出値を求める。ま
た赤外線センサ8の自己温度検出信号に基づき、自己温
度(基準温度)も算出する(ステップS10)。また背
景温度を赤外線センサ8の自己温度センサの信号から求
める(ステップS15)。さらに温度算出値のうちの最
低温度値により、被調理物9の初期温度を定める(ステ
ップS20)。
【0159】そして、加熱方法制御部13はこの被調理
物9の初期温度を見て、第1の基準値T1(例えば、−
20℃に設定する)よりも低い場合には加熱出力を通常
出力よりも大きい「強」に設定する(ステップS21−
1,S21−2)。また被調理物9の初期温度が第2の
基準値T2(例えば、0℃に設定する)以上である場合
には、加熱出力を「弱」に設定する(ステップS21−
3,S21−4)。そしてこれらの基準値T1〜T2の
範囲内であれば通常出力に設定する。
【0160】以上の被調理物9の初期温度に応じて加熱
出力を可変設定した後のステップS25以降の処理は、
図7及び図8に示した第1の実施の形態の処理と同様で
ある。
【0161】これにより、第10の実施の形態では、解
凍加熱制御のスタート時に測定する被調理物の温度に応
じて加熱制御方法を異ならせることにより、解凍調理時
間を短縮することができ、また被調理物の一部に煮えを
発生させたりしないで均一な解凍ができる。
【0162】なお、この第10の実施の形態において
も、初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例
と同様の方法を採用することができ、また第2の実施の
形態の方法を採用することもできる。
【0163】さらに、上記では被調理物の初期温度に応
じて加熱出力を一義的に「強」、「通常」、「弱」に設
定するようにしたが、初期の加熱出力の設定制御と共
に、加熱途中の出力も被調理物のそのときの温度に応じ
て可変にする成就の各実施の形態の制御手法を併せて採
用することもできる。
【0164】次に、本発明の第11の実施の形態の加熱
調理器について説明する。第11の実施の形態の特徴
は、被調理物を解凍調理する場合には、初期温度がある
値よりも高い場合には解凍調理を行わず、そのまま加熱
を終了させると共にユーザにその旨を表示し、あるいは
音声出力して知らせるようにした点にある。
【0165】第11の実施の形態の加熱調理器の構成
は、図1及び図2に示した第1の実施の形態の構成と同
じであるが、加熱制御方法が図25のフローチャートに
示したものとなる。
【0166】以下、第11の実施の形態の加熱調理器の
加熱制御動作を、図25のフローチャートを用いて説明
する。以下、調理方法に「解凍」が指定され、加熱スタ
ートボタンが押された場合について説明する。
【0167】図7に示した第1の実施の形態の加熱処理
と同様、加熱スタートボタンが押されると指定された加
熱方法で、タイマに設定した所定時間の加熱を開始し
(ステップS00)、これと並行して、赤外線センサ8
は初期温度分布を測定して温度演算部11に入力する。
また自己温度検出信号も温度演算部11に入力する(ス
テップS05)。温度演算部11では測定視野i1〜i
8それぞれの温度検出信号に対して温度算出演算を行
い、測定視野i1〜i8ごとの温度算出値を求める。ま
た赤外線センサ8の自己温度検出信号に基づき、自己温
度(基準温度)も算出する(ステップS10)。そして
背景温度を赤外線センサ8の自己温度センサの信号から
求める(ステップS15)。さらに温度算出値のうちの
最低温度値により、被調理物9の初期温度を定める(ス
テップS20)。
【0168】そして、加熱方法制御部13はこの被調理
物9の初期温度を所定値、例えば10℃と比較し、所定
値以上であればユーザに解凍調理しない旨を表示出力
し、又は音声出力し、加熱を強制的に中止する(ステッ
プS22−1〜S22−3)。
【0169】しかしながら、ステップS22−1の比較
で、被調理物9の初期温度が所定値よりも低い場合に
は、本来の解凍加熱制御を実行する。そしてその場合に
は、図7及び図8に示した第1の実施の形態と同様、ス
テップS25〜ステップS70の処理を実行する。
【0170】これにより、第11の実施の形態では、被
調理物9を解凍調理する場合には、初期温度がある値よ
りも高い場合には解凍調理を行わず、そのまま加熱を終
了させると共にユーザにその旨を表示し、あるいは音声
出力して知らせるので、不要な解凍加熱を防ぐことがで
きる。
【0171】なお、上記の実施の形態では解凍加熱を強
制中止する場合にユーザに警告するようにしたが、これ
はユーザフレンドリー性を目的としたものであり、強制
中止機能だけを持たせ、あるいは逆にユーザに警告を与
える機能だけを持たせることもできる。
【0172】また、この第11の実施の形態において
も、初期背景温度の測定には第1の実施の形態の変形例
と同様の方法を採用することができ、また第2の実施の
形態の方法を採用することもできる。
【0173】なおさらに、上記の各実施の形態では赤外
線センサ8は8素子i1〜i8でリニアに並んだものを
採用したが、赤外線センサの形態はこれに限らず、例え
ば、図26(a)に示したようにキャビティ2内のター
ンテーブル7のほぼ全面をカバーする形態(ほぼ円形)
に素子配列し、あるいは同図(b)に示したようにキャ
ビティ2内の底面全体をカバーする形態(ほぼ正方形)
に素子配列することもできる。
【0174】加えて、上記の各実施の形態で例示した数
値はこれらに限定されるものではなく、インバータ制御
の性能により、また装置の仕様に対応して実験的に決定
するものである。
【0175】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
直接可視視野、境界視野、背景視野それぞれの測定温度
に基づいて被調理物を加熱制御することができ、ユーザ
の所望の加熱調理が正しく行える。
【0176】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、被調理物の調理中における背景温度を
背景温度検出手段が検出し、また被調理物温度算出手段
が赤外線感知手段の直接可視視野の温度検出値に基づく
被調理物の算出温度と、境界視野の温度検出値に基づく
被調理物部分の算出温度とを求めるので、それぞれの測
定温度に基づいて被調理物を加熱制御することにより、
ユーザの所望の加熱調理が正しく行える。
【0177】請求項3の発明によれば、請求項1及び請
求項2発明の効果に加えて、背景温度検出手段が赤外線
感知手段の内蔵している自己温度を検出するための自己
温度検出手段の検出値から、背景の温度を算出するよう
にしたので、特に電子レンジのようにオーブン調理のた
めの庫内温度センサを必要としないものにあって、背景
温度の検出用に別途にセンサを設ける必要がなく、コス
ト的なメリットがある。
【0178】請求項4の発明によれば、請求項1及び請
求項2の発明の効果に加えて、背景温度検出手段が加熱
室に別途に取付けた庫内温度測定手段の検出値から、背
景の温度を算出するようにしたので、特にオーブンレン
ジのように庫内温度センサを赤外線感知手段とは別個に
必ず備えているものにあって、そのセンサを利用して背
景温度を正確に検出することができる。
【0179】請求項5の発明によれば、請求項1及び請
求項2の発明の効果に加えて、背景温度検出手段が、複
数の赤外線感知手段のうちの1又は複数個を加熱室内の
被調理物を載せる部分以外の領域の温度を検出する素子
を特定し、その赤外線感知手段の検出値から背景の温度
を算出するようにしたので、背景温度を正確に検出する
ことができる。
【0180】請求項6の発明によれば、請求項1及び請
求項2の発明の効果に加えて、背景温度検出手段が、複
数の赤外線感知手段の加熱室内の載置台上に配列された
各視野範囲の中で当該載置台上の最外周部の視野範囲の
検出値の最大値に基づいて背景の温度を算出するように
したので、背景温度を正確に検出することができる。
【0181】請求項7の発明によば、請求項4の発明の
効果に加えて、背景温度検出手段が、加熱室の扉が開か
れた時に庫内温度検出手段が検出した庫内温度の検出値
から背景の温度を算出するようにしたので、被調理物が
庫内に入れられる前の庫内温度検出手段の温度検出値を
正しく背景温度と設定することができる。
【0182】請求項8の発明によれば、請求項1及び請
求項2の発明の効果に加えて、温度演算手段が加熱室内
の初期温度分布を算出し、その全温度算出値のうちの最
小値をもって被調理物自体の初期温度を推算するように
したので、解凍調理時の被調理物の初期温度を正しく決
定することができる。
【0183】請求項9の発明によれば、請求項1及び請
求項2の発明の効果に加えて、温度演算手段が算出した
加熱室内の初期温度分布に基づき、被調理物自身の温度
算出値と背景の温度算出値とから、それらの中間の値を
示す場合に境界と判別する境界判別手段を備えたので、
被調理物と背景とが混在する境界視野を正しく決定する
ことができる。
【0184】請求項10の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、温度演算手段が算出し
た加熱室内の初期温度分布に基づき、被調理物自身の温
度算出値と背景の温度温度算出値とから、当該被調理物
と背景とを同時に観測している場合においてその観測視
野範囲内の被調理物の占める割合若しくは範囲を判別す
る観測割合判別手段を備えたので、境界視野における被
調理物の占有割合を正確に決定し、その部分の温度も正
しく算定することができる。
【0185】請求項11の発明によれば、請求項1の発
明の効果に加えて、観測割合判別手段が温度検出及び判
別を複数回行うようにしたので、特に被調理物がトレー
に入れられた状態で加熱室内に入れられたような場合で
も、すぐに温まるトレーから被調理物を識別し、境界視
野における被調理物の占有割合を正確に決定することが
でき、また境界視野における被調理物の温度も正確に算
定することができる。
【0186】請求項12の発明によれば、請求項10及
び請求項11の発明の効果に加えて、観測割合判別手段
の判別結果に基づいて、被調理物と背景とを同時に観測
している場合のその領域の温度算出値を補正し、当該領
域に部分的に介入している被調理物部分の温度を算出す
る境界調理物温度算出手段を備えたので、境界視野に当
たる被調理物の端部の温度をも正確に測定して加熱制御
することができる。
【0187】請求項13の発明によれば、請求項10〜
12の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が観測割
合判別手段によって得た被調理物と背景とを同時に観測
している場合の観測視野範囲内の被調理物の占める割合
若しくは範囲をあらかじめ設定した複数のランクのいず
れに属するか判定し、各ランクごとにあらかじめ設定し
た加熱制御方法によって加熱調理を行うようにしたの
で、加熱制御プログラムにおいてメモリーを節約し、処
理スピードを上げることができる。
【0188】請求項14の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
加熱室内温度が所定温度以上である場合、自動解凍調理
を禁止し、又は警報を出力するようにしたので、赤外線
感知手段に赤外線センサを採用した場合、その温度測定
可能範囲内だけで温度測定して加熱制御することがで
き、常に正確に加熱制御することができる。
【0189】請求項15の発明の加熱調理器は、請求項
1及び請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手
段が、加熱室内温度が所定温度以上である場合、通常の
自動解凍調理モードに比して入力を小さくするようにし
たので、被調理物自体の初期温度が高いのに通常の加熱
をすることによって加熱しすぎる恐れがなく、適切に解
凍調理できる。
【0190】請求項16の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
解凍調理において検出される被調理物の各部の温度の最
大値、最小値、又は最大値と最小値とに所定の割合を掛
けた値が煮えの発生する温度よりも低い所定の温度にな
るまで加熱手段に強加熱させ、その後、出力を低下させ
るようにしたので、効率の良い解凍調理ができ、しかも
部分的な煮えの発生を防ぐこともできる。
【0191】請求項17の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
解凍調理中の少なくとも1つの期間において、煮えの発
生する温度より低い所定の温度又は所定の温度幅域を設
定し、検出される被調理物の各部の温度の最大値、最小
値、又は最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が所
定の温度又は所定の温度幅域となるように加熱手段を温
度一定制御するようにしたので、被調理物各部の温度を
均一に解凍調理することができる。
【0192】請求項18の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
解凍調理中の少なくとも1つの期間において、煮えの発
生する温度よりも低い所定の温度又は所定の温度幅域を
複数段設定し、検出される被調理物の温度の最大値、最
小値、又は最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が
前記所定の温度又は所定の温度幅域となるように順次に
適宜期間だけ加熱手段を温度一定制御するようにしたの
で、被調理物をその解凍終了温度近くになるまで内部ま
で均一な温度にして解凍することができる。
【0193】請求項19の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
検出される被調理物の各部の温度の最大値と最小値との
温度差が所定値以内となるように加熱手段を制御するよ
うにしたので、被調理物の各部の温度を均一に解凍する
ことができる。
【0194】請求項20の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
検出される被調理物の各部の温度の最大値と最小値との
温度差が所定値以上となった場合に、当該温度差が所定
値以下になるまで加熱手段を停止させるようにしたの
で、被調理物の各部の温度をより均一にして解凍するこ
とができる。
【0195】請求項21の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
被調理物の初期温度に応じて異なった加熱制御方法によ
って解凍調理を行うようにしたので、被調理物の初期温
度に応じて適切な解凍加熱制御ができ、極低温冷凍物で
あれば急速解凍が可能であり、また0℃近い被調理物で
あれば緩やかな解凍制御によって煮えの発生を抑えるこ
ともできる。
【0196】請求項22の発明によれば、請求項21の
発明の効果に加えて、被調理物の初期温度が所定値以上
である場合、加熱方法制御手段が解凍調理を行わず、そ
のまま調理を終了し、又は警報を出力するようにしたの
で、無用な解凍調理を防止できる。
【0197】請求項23の発明によれば、請求項1及び
請求項2の発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、
測定視野内で被調理物をほぼ直接検出している領域の検
出値からの被調理物の算出温度と、測定視野内で被調理
物と背景とを同時に検出している場合の部分的に介入し
ている被調理物部分の算出温度とのうちの最高値が設定
温度に達した時に、加熱停止するようにしたので、特に
被調理物の端部で発生しやすい煮えを確実に防止し、適
切な解凍調理が行える。
【0198】請求項24の発明によれば、請求項23の
発明の効果に加えて、加熱方法制御手段が、測定視野内
で被調理物をほぼ直接検出している領域の検出値からの
被調理物の算出温度と、測定視野内で被調理物と背景を
同時に検知している場合の部分的に介入している被調理
物部分の算出温度とのうちの最低値が設定温度に達した
時に加熱停止するようにしたので、煮えを防止しなが
ら、被調理物を全体的に解凍することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の加熱調理器の外観
を示す斜視図。
【図2】上記の実施の形態の加熱調理器の機能構成を示
すブロック図。
【図3】上記の実施の形態で使用する赤外線センサの正
面図及び底面図。
【図4】上記の実施の形態で使用する赤外線センサの回
路図。
【図5】上記の実施の形態におけるキャビティ内での赤
外線センサの測定視野を示す説明図。
【図6】上記の実施の形態における赤外線センサの直接
可視視野、境界視野、葉池石屋を示す説明図。
【図7】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロー
チャートの前半部。
【図8】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロー
チャートの後半部。
【図9】上記の実施の形態による赤外線センサの測定視
野の別の設定例を示す説明図。
【図10】本発明の第2の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図11】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図12】本発明の第3の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図13】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図14】本発明の第4の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図15】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図16】本発明の第5の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図17】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図18】本発明の第6の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図19】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図20】本発明の第7の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図21】上記の実施の形態による解凍加熱制御のフロ
ーチャートの後半部。
【図22】本発明の第8の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図23】本発明の第9の実施の形態による解凍加熱制
御のフローチャートの前半部。
【図24】本発明の第10の実施の形態による解凍加熱
制御のフローチャートの前半部。
【図25】本発明の第11の実施の形態による解凍加熱
制御のフローチャートの前半部。
【図26】赤外線センサの測定視野の別の設定例を示す
説明図。
【符号の説明】
1 加熱調理器 2 キャビティ 3 扉 4 操作パネル 5 表示窓 6 操作ボタン 7 ターンテーブル 8 赤外線センサ 9 被調理物 10 トレー 11 温度演算部 12 測定対象判別部 13 加熱方法制御部 14 加熱装置
フロントページの続き (72)発明者 加古 英徳 愛知県瀬戸市穴田町991 株式会社東芝愛 知工場内 Fターム(参考) 3K086 AA07 BA08 CA04 CA15 CB04 CB05 CB06 CC01 CC02 CD24 CD27 DA02 3L086 AA01 CB16 CC06 DA20 DA29

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被調理物を加熱する加熱室と、 前記被調理物にマイクロ波を供給する加熱手段と、 非接触で前記加熱室内の複数箇所の温度を検出する複数
    の赤外線感知手段と、 前記赤外線感知手段の検出値に基づき、温度値を算出す
    る温度演算手段と、 前記温度演算手段の演算結果に基づいて加熱方法を制御
    する加熱方法制御手段と、 前記加熱室内の初期温度分布を検出し、前記複数の赤外
    線感知手段それぞれの測定視野範囲ごとに、その測定視
    野内で被調理物をほぼ直接に検出している場合と、測定
    視野内で被調理物と背景とを同時に検出している場合
    と、測定視野内でほぼ背景のみを検出している場合とを
    判別する測定対象判別手段とを備え、 前記測定対象判別手段の判別結果に基づいて、前記加熱
    方法制御手段による加熱方法を制御するようにした加熱
    調理器。
  2. 【請求項2】 被調理物の調理中における背景温度を検
    出する背景温度検出手段と、 測定視野内で前記被調理物をほぼ直接に検出している領
    域の温度検出値に基づく被調理物の算出温度と、測定視
    野内で被調理物と背景とを同時に検出している場合の部
    分的に介入している被調理物部分の算出温度とを求める
    被調理物温度算出手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1に記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】 前記背景温度検出手段は、前記赤外線感
    知手段が内蔵している自己温度を検出するための自己温
    度検出手段の検出値から、前記背景の温度を算出するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 【請求項4】 前記背景温度検出手段は、前記加熱室に
    別途に取付けた庫内温度測定手段の検出値から、前記背
    景の温度を算出することを特徴とする請求項2に記載の
    加熱調理器。
  5. 【請求項5】 前記背景温度検出手段は、前記複数の赤
    外線感知手段のうちの1又は複数個を、前記加熱室内の
    被調理物を載せる部分以外の領域の温度を検出する素子
    として設定し、その赤外線感知手段の検出値から前記背
    景の温度を算出することを特徴とする請求項2に記載の
    加熱調理器。
  6. 【請求項6】 前記背景温度検出手段は、前記複数の赤
    外線感知手段の前記加熱室内の載置台上に配列された各
    視野範囲の中で、当該載置台上の最外周部の視野範囲の
    検出値の最大値に基づいて背景の温度を算出することを
    特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
  7. 【請求項7】 前記背景温度検出手段は、前記加熱室の
    扉が開かれた時に前記庫内温度検出手段が検出した庫内
    温度の検出値から前記背景の温度を算出することを特徴
    とする請求項4に記載の加熱調理器。
  8. 【請求項8】 前記温度演算手段は、前記加熱室内の初
    期温度分布を算出し、その全温度算出値のうちの最小値
    をもって被調理物自体の初期温度を推算することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  9. 【請求項9】 前記温度演算手段が算出した前記加熱室
    内の初期温度分布に基づき、前記被調理物自身の温度算
    出値と前記背景の温度算出値とから、それらの中間の値
    を示す場合に境界と判別する境界判別手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  10. 【請求項10】 前記温度演算手段が算出した前記加熱
    室内の初期温度分布に基づき、前記被調理物自身の温度
    算出値と前記背景の温度温度算出値とから、当該被調理
    物と背景とを同時に観測している場合においてその観測
    視野範囲内の前記被調理物の占める割合若しくは範囲を
    判別する観測割合判別手段を備えたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の加熱調理器。
  11. 【請求項11】 前記観測割合判別手段は、前記温度検
    出及び判別を複数回行うことを特徴とする請求項10に
    記載の加熱調理器。
  12. 【請求項12】 前記観測割合判別手段の判別結果に基
    づいて、前記被調理物と背景とを同時に観測している場
    合のその領域の温度算出値を補正し、当該領域に部分的
    に介入している被調理物部分の温度を算出する境界調理
    物温度算出手段を備えたことを特徴とする請求項10又
    は11に記載の加熱調理器。
  13. 【請求項13】 前記加熱方法制御手段は、前記観測割
    合判別手段によって得た前記被調理物と背景とを同時に
    観測している場合の観測視野範囲内の被調理物の占める
    割合若しくは範囲をあらかじめ設定した複数のランクの
    いずれに属するか判定し、各ランクごとにあらかじめ設
    定した加熱制御方法によって加熱調理を行うことを特徴
    とする請求項10〜12に記載の加熱調理器。
  14. 【請求項14】 前記加熱方法制御手段は、前記加熱室
    内温度が所定温度以上である場合、自動解凍調理を禁止
    し、又は警報を出力することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の加熱調理器。
  15. 【請求項15】 前記加熱方法制御手段は、前記加熱室
    内温度が所定温度以上である場合、通常の自動解凍調理
    モードに比して入力を小さくすることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の加熱調理器。
  16. 【請求項16】 前記加熱方法制御手段は、解凍調理に
    おいて、検出される被調理物の各部の温度の最大値、最
    小値、又は最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が
    煮えの発生する温度よりも低い所定の温度になるまで前
    記加熱手段に強加熱させ、その後、出力を低下させるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  17. 【請求項17】 前記加熱方法制御手段は、解凍調理中
    の少なくとも1つの期間において、煮えの発生する温度
    より低い所定の温度又は所定の温度幅域を設定し、検出
    される被調理物の各部の温度の最大値、最小値、又は最
    大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が前記所定の温
    度又は所定の温度幅域となるように前記加熱手段を温度
    一定制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    加熱調理器。
  18. 【請求項18】 前記加熱方法制御手段は、解凍調理中
    の少なくとも1つの期間において、煮えの発生する温度
    よりも低い所定の温度又は所定の温度幅域を複数段設定
    し、検出される被調理物の温度の最大値、最小値、又は
    最大値と最小値とに所定の割合を掛けた値が前記所定の
    温度又は所定の温度幅域となるように順次に適宜期間だ
    け前記加熱手段を温度一定制御することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の加熱調理器。
  19. 【請求項19】 前記加熱方法制御手段は、検出される
    被調理物の各部の温度の最大値と最小値との温度差が所
    定値以内となるように前記加熱手段を制御することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  20. 【請求項20】 前記加熱方法制御手段は、検出される
    被調理物の各部の温度の最大値と最小値との温度差が所
    定値以上となった場合に、当該温度差が所定値以下にな
    るまで前記加熱手段を停止させることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の加熱調理器。
  21. 【請求項21】 前記被調理物自体の初期温度を検出す
    る被調理物初期温度検出手段を備え、 前記加熱方法制御手段は、前記被調理物初期温度検出手
    段の検出した前記初期温度に応じて、異なった加熱制御
    方法によって解凍調理を行うことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の加熱調理器。
  22. 【請求項22】 前記被調理物初期温度検出手段の検出
    した前記初期温度が所定値以上である場合、前記加熱方
    法制御手段は解凍調理を行わず、そのまま調理を終了
    し、又は警報を出力することを特徴とする請求項21に
    記載の加熱調理器。
  23. 【請求項23】 前記加熱方法制御手段は、測定視野内
    で前記被調理物をほぼ直接検出している領域の検出値か
    らの被調理物の算出温度と、測定視野内で前記被調理物
    と背景とを同時に検出している場合の部分的に介入して
    いる前記被調理物部分の算出温度とのうちの最高値が設
    定温度に達した時に、前記加熱手段を停止させることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  24. 【請求項24】 前記加熱方法制御手段は、測定視野内
    で前記被調理物をほぼ直接検出している領域の検出値か
    らの被調理物の算出温度と、測定視野内で被調理物と背
    景を同時に検知している場合の部分的に介入している被
    調理物部分の算出温度とのうちの最低値が設定温度に達
    した時に前記加熱手段を停止させることを特徴とする請
    求項23に記載の加熱処理装置。
JP22884199A 1999-08-12 1999-08-12 加熱調理器 Expired - Fee Related JP3762580B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22884199A JP3762580B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 加熱調理器
KR10-2000-0027017A KR100411683B1 (ko) 1999-08-12 2000-05-19 가열조리기
CNB001226282A CN1270127C (zh) 1999-08-12 2000-08-04 加热烹调器
US09/637,947 US6229130B1 (en) 1999-08-12 2000-08-11 Heating apparatus for cooking
EP00306907A EP1076475B1 (en) 1999-08-12 2000-08-14 Heating apparatus for cooking
DE60021488T DE60021488T2 (de) 1999-08-12 2000-08-14 Erwärmungsvorrichtung bestimmt für Kochen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22884199A JP3762580B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001056125A true JP2001056125A (ja) 2001-02-27
JP3762580B2 JP3762580B2 (ja) 2006-04-05

Family

ID=16882712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22884199A Expired - Fee Related JP3762580B2 (ja) 1999-08-12 1999-08-12 加熱調理器

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6229130B1 (ja)
EP (1) EP1076475B1 (ja)
JP (1) JP3762580B2 (ja)
KR (1) KR100411683B1 (ja)
CN (1) CN1270127C (ja)
DE (1) DE60021488T2 (ja)

Families Citing this family (54)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002257351A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Sanyo Electric Co Ltd 電子レンジ
US6575084B2 (en) * 2001-06-01 2003-06-10 Surebeam Corporation, Inc. System for, and method of, irradiating food products
US6862494B2 (en) * 2001-12-13 2005-03-01 General Electric Company Automated cooking system for food accompanied by machine readable indicia
US20080227805A1 (en) * 2007-02-28 2008-09-18 Abbott Laboratories Sustained release parenteral formulations of buprenorphine
JP5065378B2 (ja) * 2007-03-12 2012-10-31 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
CN101946559B (zh) * 2008-02-19 2013-03-20 松下电器产业株式会社 感应加热烹调器
JP5077289B2 (ja) * 2009-01-28 2012-11-21 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
MD391Z (ro) * 2009-08-04 2012-01-31 Институт Химии Академии Наук Молдовы Dispozitiv pentru măsurarea temperaturii în cuptorul cu microunde
US20110171355A1 (en) * 2010-01-13 2011-07-14 Prince Castle, Inc Food warming cabinet
US20120111204A1 (en) * 2010-11-05 2012-05-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Heating cooker
EP2618634A1 (en) 2012-01-23 2013-07-24 Whirlpool Corporation Microwave heating apparatus
KR101887054B1 (ko) * 2012-03-23 2018-08-09 삼성전자주식회사 적외선 검출 장치 및 이를 포함하는 가열 조리 장치
US9538880B2 (en) * 2012-05-09 2017-01-10 Convotherm Elektrogeraete Gmbh Optical quality control system
US9420641B2 (en) 2013-01-23 2016-08-16 Whirlpool Corporation Microwave oven multiview silhouette volume calculation for mass estimation
US20190331342A1 (en) * 2013-03-16 2019-10-31 Lawrence Anderson Method and Device for Cooking
US10344985B2 (en) * 2013-03-16 2019-07-09 Lawrence E Anderson Oven time and temperature device and method of computing oven cookng time
JP6586274B2 (ja) * 2014-01-24 2019-10-02 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 調理装置、調理方法、調理制御プログラム、および、調理情報提供方法
CN104676679B (zh) * 2014-02-14 2016-11-02 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉及用于微波炉的微波解冻方法
CN104676680B (zh) * 2014-02-14 2018-09-14 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉及用于微波炉的微波解冻方法
JP6467645B2 (ja) * 2014-03-18 2019-02-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波加熱装置
CN104180406A (zh) * 2014-09-10 2014-12-03 广东美的厨房电器制造有限公司 用于微波炉的解冻方法及解冻系统和微波炉
CA2962660C (en) * 2014-09-25 2019-06-11 Guangdong Midea Kitchen Appliances Manufacturing Co., Ltd. Microwave oven thawing control method, device and microwave oven
JP6574617B2 (ja) * 2015-06-03 2019-09-11 シャープ株式会社 加熱調理器
CN105222181B (zh) * 2015-10-30 2017-09-19 广东美的厨房电器制造有限公司 用于微波炉的控制方法和微波炉
USD827356S1 (en) 2016-02-11 2018-09-04 Whirlpool Corporation Oven
USD819386S1 (en) 2016-02-11 2018-06-05 Whirlpool Corporation Oven
CN105972650A (zh) * 2016-05-05 2016-09-28 广东美的厨房电器制造有限公司 一种低温微波烹饪方法、烹饪系统及微波加热装置
CN110495250B (zh) 2016-08-09 2021-06-18 卓缤科技贸易公司 射频处理设备和方法
WO2018056977A1 (en) 2016-09-22 2018-03-29 Whirlpool Corporation Method and system for radio frequency electromagnetic energy delivery
EP3530075A4 (en) 2016-10-19 2020-05-27 Whirlpool Corporation METHOD AND DEVICE FOR ELECTROMAGNETIC COOKING BY MEANS OF CONTROL IN THE CLOSED CONTROL CIRCUIT
EP3530074A4 (en) 2016-10-19 2020-05-27 Whirlpool Corporation MODULATION OF THE COOKING TIME OF FOOD
WO2018075030A1 (en) 2016-10-19 2018-04-26 Whirlpool Corporation System and method for food preparation utilizing a multi-layer model
US11197355B2 (en) 2016-12-22 2021-12-07 Whirlpool Corporation Method and device for electromagnetic cooking using non-centered loads
WO2018118066A1 (en) 2016-12-22 2018-06-28 Whirlpool Corporation Method and device for electromagnetic cooking using non-centered loads management through spectromodal axis rotation
US11483906B2 (en) 2016-12-29 2022-10-25 Whirlpool Corporation System and method for detecting cooking level of food load
EP3563636B1 (en) 2016-12-29 2021-10-13 Whirlpool Corporation System and method for controlling power for a cooking device
US11503679B2 (en) 2016-12-29 2022-11-15 Whirlpool Corporation Electromagnetic cooking device with automatic popcorn popping feature and method of controlling cooking in the electromagnetic device
US11638333B2 (en) 2016-12-29 2023-04-25 Whirlpool Corporation System and method for analyzing a frequency response of an electromagnetic cooking device
US11412585B2 (en) 2016-12-29 2022-08-09 Whirlpool Corporation Electromagnetic cooking device with automatic anti-splatter operation
WO2018125149A1 (en) 2016-12-29 2018-07-05 Whirlpool Corporation Electromagnetic cooking device with automatic melt operation and method of controlling cooking in the electromagnetic cooking device
WO2018125136A1 (en) 2016-12-29 2018-07-05 Whirlpool Corporation System and method for controlling a heating distribution in an electromagnetic cooking device
EP3563635B1 (en) 2016-12-29 2022-09-28 Whirlpool Corporation Electromagnetic cooking device with automatic liquid heating and method of controlling cooking in the electromagnetic cooking device
WO2018125146A1 (en) * 2016-12-29 2018-07-05 Whirlpool Corporation Electromagnetic cooking device with automatic boiling detection and method of controlling cooking in the electromagnetic cooking device
EP3563631B1 (en) 2016-12-29 2022-07-27 Whirlpool Corporation Detecting changes in food load characteristics using q-factor
US11452182B2 (en) 2016-12-29 2022-09-20 Whirlpool Corporation System and method for detecting changes in food load characteristics using coefficient of variation of efficiency
USD909811S1 (en) 2016-12-30 2021-02-09 Whirlpool Corporation Panel for an oven
US10219330B2 (en) * 2017-01-04 2019-02-26 The Markov Corporation Electronic oven with splatter prevention
CN108644827A (zh) * 2018-05-21 2018-10-12 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉解冻控制方法、微波炉、终端及计算机存储介质
CN108679663A (zh) * 2018-05-21 2018-10-19 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉解冻控制方法、微波炉、终端及计算机存储介质
CN108614597B (zh) * 2018-05-31 2020-11-24 广东美的厨房电器制造有限公司 用于烹饪器具的加热控制方法及设备、烹饪器具
US11224228B1 (en) * 2020-06-18 2022-01-18 John Langley Three sensor oven
JP2023095179A (ja) * 2021-12-24 2023-07-06 三星電子株式会社 加熱調理器
IT202200006305A1 (it) * 2022-03-30 2023-09-30 Effeuno S R L Forno per la cottura di prodotti alimentari e metodo per la cottura di prodotti alimentari con detto forno
DE102022204877A1 (de) 2022-05-17 2023-11-23 BSH Hausgeräte GmbH Betreiben eines Haushalts-Mikrowellengeräts mit IR-Kamera

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5752724A (en) * 1980-09-11 1982-03-29 Toshiba Corp High-frequency heating apparatus
JPS61250422A (ja) * 1985-04-25 1986-11-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd センサ付電子オ−ブンレンジ
DE4331574C2 (de) * 1993-09-16 1997-07-10 Heimann Optoelectronics Gmbh Infrarot-Sensormodul
JP3184694B2 (ja) * 1994-01-28 2001-07-09 株式会社東芝 電子レンジ
KR0129239B1 (ko) * 1994-06-11 1998-04-09 구자홍 마이크로웨이브 오븐의 조리상태 검출장치
KR0146131B1 (ko) * 1994-10-27 1998-08-17 구자홍 마이크로웨이브오븐의 자동조리 장치 및 방법
SE505555C2 (sv) * 1995-12-21 1997-09-15 Whirlpool Europ Förfarande för styrning av ett uppvärmningsförlopp i en mikrovågsugn samt mikrovågsugn
KR100186390B1 (ko) * 1996-06-11 1999-03-20 구자홍 전자레인지의 냉동식품 해동방법
KR100198587B1 (ko) * 1996-11-30 1999-06-15 구자홍 조리기의 재가열 제어방법
KR100238824B1 (ko) * 1997-03-12 2000-01-15 구자홍 전자레인지의 적외선감지장치
KR19990042731A (ko) * 1997-11-27 1999-06-15 전주범 가열 조리기의 전원 제어방법
GB2337832B (en) * 1998-05-29 2002-07-31 Sanyo Electric Co Cooking appliance that can detect temperature of foodstuff using infrared sensor

Also Published As

Publication number Publication date
DE60021488D1 (de) 2005-09-01
US6229130B1 (en) 2001-05-08
JP3762580B2 (ja) 2006-04-05
CN1270127C (zh) 2006-08-16
EP1076475B1 (en) 2005-07-27
KR100411683B1 (ko) 2003-12-18
EP1076475A2 (en) 2001-02-14
CN1284628A (zh) 2001-02-21
KR20010020862A (ko) 2001-03-15
EP1076475A3 (en) 2003-01-02
DE60021488T2 (de) 2006-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001056125A (ja) 加熱調理器
US4401884A (en) Method of controlling heating in food heating apparatus including infrared detecting system
EP0673182B1 (en) Method for automatic control of a microwave oven
JP2004340571A (ja) 電子レンジの自動解凍制御方法
EP1021067A2 (en) Microwave oven operating method
RU2143088C1 (ru) Устройство для приготовления пищи (варианты)
JP3615093B2 (ja) 加熱調理器
JP3681931B2 (ja) 電子レンジ
KR100725229B1 (ko) 전기 압력밥솥의 취사공정 제어방법
KR101686516B1 (ko) 조리 동작 중 비정상 조건 처리 방법
CN116830801A (zh) 家用微波器具的运行
JP2006162233A (ja) 高周波加熱装置
JPS642858B2 (ja)
KR100988930B1 (ko) 전자레인지의 제어방법
KR100507039B1 (ko) 전자레인지의 심머요리 제어방법
JP3152629B2 (ja) 加熱調理器
JP3402308B2 (ja) 高周波加熱装置
JP3317287B2 (ja) 魚焼き調理器
JP3156584B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPH04137388A (ja) 加熱調理器の温度制御装置
KR0146131B1 (ko) 마이크로웨이브오븐의 자동조리 장치 및 방법
JP3938181B2 (ja) 高周波加熱装置
JP3246202B2 (ja) 高周波加熱器
KR970006078B1 (ko) 마이크로웨이브오븐의 자동조리 제어방법
JP2854145B2 (ja) 調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140120

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees