JP2002257351A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JP2002257351A
JP2002257351A JP2001055037A JP2001055037A JP2002257351A JP 2002257351 A JP2002257351 A JP 2002257351A JP 2001055037 A JP2001055037 A JP 2001055037A JP 2001055037 A JP2001055037 A JP 2001055037A JP 2002257351 A JP2002257351 A JP 2002257351A
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JP
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temperature
heating chamber
heating
microwave oven
food
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JP2001055037A
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Kazuo Taino
和雄 田井野
Hiroyasu Kitagawa
裕康 北川
Kazuko Tanaka
カズ子 田中
Yoshiko Yamane
芳子 山根
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/66Circuits
    • H05B6/68Circuits for monitoring or control
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/6447Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors
    • H05B6/645Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors using temperature sensors
    • H05B6/6455Method of operation or details of the microwave heating apparatus related to the use of detectors or sensors using temperature sensors the sensors being infrared detectors
    • HELECTRICITY
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    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/66Circuits
    • H05B6/68Circuits for monitoring or control
    • H05B6/687Circuits for monitoring or control for cooking

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同時に、加熱室内の複数の場所に食品が配置
された場合でも、加熱を終了させる時期を適切に決定で
きる電子レンジを提供する。 【解決手段】 S1011では、加熱室の底面上のいず
れかの位置で、75℃に到達した位置があると判断され
るのを待って、処理は、S1012に進められる。S1
012では、S1011で検出された位置とは他の位置
で、70℃以上の温度が検出された位置があるか否かが
判断され、そのような位置が存在すれば、S1013に
処理が進められる。一方、そのような位置が存在しなけ
れば、S1014に処理が進められる。S1013で
は、S1012で検出された位置で検出された温度が7
5℃に到達したと判断されるのを待って、処理が、S1
014に進められる。S1014では、マグネトロン1
2による加熱動作が終了される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジに関
し、特に、加熱室内の食品の温度を検出することによ
り、自動的に加熱動作を終了させることのできる、電子
レンジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子レンジには、特許第2998
607号に開示されているように、加熱室内の食品の温
度を継続的に検出し、食品の温度が所定の温度に到達し
た場合に、自動的に加熱動作を終了させるものがあっ
た。具体的には、加熱室内の食品の最高温度が所定温度
となった時点、つまり、加熱室内の複数箇所において検
出された検出出力の中の最高温度と最低温度の差が所定
以上になった時点で、加熱調理が完了したとして、加熱
動作を終了させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子レンジでは、複数の食品が加熱室内に配置された場
合等、加熱室内の比較的広範囲にわたって食品が配置さ
れた場合、上記の時点で加熱動作が終了した場合、一部
の食品の加熱がまだ完了していない、というおそれがあ
った。加熱室内の一箇所で加熱調理が完了していても、
同時に、加熱室内のすべての食品の加熱調理が完了して
いるとは限らないからである。なお、これについては、
たとえば、同じ種類であっても、配置場所によって加熱
される程度に差がある、等の理由を挙げることができ
る。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、同時に、加熱室内の複数の場
所に食品が配置された場合でも、加熱を終了させる時期
を適切に決定できる電子レンジを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のある局面に従っ
た電子レンジは、食品を収容する加熱室と、前記食品を
加熱するためにマイクロ波を発振するマグネトロンと、
前記加熱室内の複数の場所の温度を検出する温度検出部
と、前記温度検出部の検出出力に基づいて、前記マグネ
トロンの加熱動作を制御する制御部とを含み、前記制御
部は、前記マグネトロンによる加熱動作が実行されてい
る際に、前記温度検出部の検出した前記加熱室内の最高
温度が所定の温度に到達したか否かを判断する第一の判
断部と、前記第一の判断部が、前記加熱室内の最高温度
が前記所定の温度に到達したと判断した場合に、前記所
定の温度に到達した場所の他に、前記加熱室内で、前記
所定の温度よりも低い特定の温度以上に到達している場
所である特定の場所が存在しているか否かを判断する第
二の判断部と、前記第二の判断部が、前記特定の場所が
存在していると判断した場合に、当該特定の場所の温度
が、前記所定の温度に到達した際に、前記マグネトロン
の加熱動作を停止させる、加熱停止部とを含むことを特
徴とする。
【0006】これにより、加熱室内に複数の食品が配置
された場合、当該複数の食品の中の一つのみでなく、別
の食品も十分に加熱される状態まで、加熱動作が続行さ
れる。
【0007】したがって、電子レンジにおいて、同時
に、加熱室内の複数の場所に食品が配置された場合で
も、加熱を終了させる時期を適切に決定できる。
【0008】また、本発明の電子レンジでは、前記温度
検出部とは別体で設けられ、情報を記憶する本体側記憶
部をさらに含み、前記温度検出部は、赤外線センサ、お
よび、前記赤外線センサに取付けられ、当該赤外線セン
サの検出温度を補正するための情報を記憶する補正情報
記憶部を備え、前記制御部は、初めて動作する時に、前
記本体側記憶部に、前記補正情報記憶部の記憶内容を記
憶させることが好ましい。
【0009】これにより、電子レンジにおいて、前記制
御部が、初めて動作して、本体側記憶部に当該補正情報
記憶部の記憶内容を記憶させた後は、補正情報記憶部の
耐久性に無関係の環境で、赤外線センサを動作させるこ
とができる。
【0010】したがって、補正情報記憶部の耐久性は、
低くても良くなるため、補正情報記憶部のコストを抑え
ることができる。つまり、電子レンジのコストを抑える
ことができる。
【0011】また、本発明の電子レンジは、前記温度検
出部に、温度検出を行なう場所を所定のパターンで繰り
返し変更させて、温度検出を行なわせる、温度検出制御
部をさらに含み、前記制御部は、前記マグネトロンの加
熱動作の期間中の当該加熱動作に関連する他の部材に対
する動作のタイミングを、前記温度検出制御部が、前記
所定のパターンに従った温度検出を先頭から実行するタ
イミングに合わせることが好ましい。
【0012】これにより、温度検出部において、各所定
のパターンごとでは、同じ条件で、温度を検出できる。
【0013】また、本発明の電子レンジでは、前記制御
部は、前記温度検出部の検出した温度が或る範囲以外で
ある場合に、当該温度が検出された場所を食品が配置さ
れている場所である食品配置場所と決定する、配置場所
決定部をさらに備え、前記温度検出制御部は、前記マグ
ネトロンの加熱動作の期間中、前記食品配置場所の温度
が常温よりも低い一定の温度を下回る場合には、前記温
度検出部に温度を検出させる場所を前記食品配置場所に
固定することが好ましい。
【0014】これにより、食品が低温であっても、当該
食品に対する検出温度が、それより高温であると考えら
れる周囲の温度に影響を受けることを回避できる。
【0015】また、本発明の電子レンジでは、前記温度
検出部は、前記マグネトロンが加熱動作を開始する時
の、前記加熱室内の食品の配置されていない場所の温度
に応じて、前記加熱室内の複数の場所の温度に補正を加
えることが好ましい。
【0016】また、本発明の電子レンジでは、前記温度
検出部は、前記マグネトロンが加熱動作を開始する時
の、前記加熱室内の食品の配置されていない場所の温度
を基準として、前記加熱室内の複数の場所の温度を検出
することが好ましい。
【0017】これにより、電子レンジにおいて、加熱動
作の開始時の、加熱室内の状態が、温度検出部の検出出
力に反映される。
【0018】したがって、温度検出部の検出出力が、加
熱動作の開始時の電子レンジの状態に対応したものとな
る。つまり、温度検出部の検出出力の精度は、加熱動作
の開始時の電子レンジの状態に影響を受けることはな
い。
【0019】また、本発明の電子レンジは、前記制御部
は、前記マグネトロンによる加熱動作の開始時に、前記
温度検出部によって一定の温度以上であると検出された
場所については、前記温度検出部の検出出力を無効とす
ることが好ましい。
【0020】これにより、電子レンジにおいて、加熱室
の一部が、食品が配置されていないにも拘わらず加熱開
始時にある程度高温であっても、その場所に十分加熱さ
れた食品が配置される、と誤認されることを、回避でき
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ説明する。
【0022】1.電子レンジの構造 図1は、本発明の一実施の形態の電子レンジの斜視図で
ある。
【0023】図1を参照して、電子レンジ1は、主に、
本体2と、ドア3とからなる。本体2は、その外郭を、
外装部4に覆われている。また、本体2の前面には、ユ
ーザが、電子レンジ1に各種の情報を入力するための操
作パネル6が備えられている。なお、本体2は、複数の
脚に支持されている。
【0024】ドア3は、下端を軸として、開閉可能に構
成されている。ドア3の上部には、把手3aが備えられ
ている。図2に、ドア3が開状態とされたときの電子レ
ンジ1を左前方より見た、電子レンジ1の部分的な斜視
図を示す。
【0025】本体2の内部には、本体枠5が備えられて
いる。本体枠5の内部には、加熱室10が設けられてい
る。加熱室10の右側面上部には、孔10aが形成され
ている。孔10aには、加熱室10の外側から、検出経
路部材40が接続されている。加熱室10の底面には、
底板9が備えられている。
【0026】図3に、外装部4を外した状態にある電子
レンジ1を右上方から見た、電子レンジ1の斜視図を示
す。また、図4に、図1のIV−IV線に沿う矢視断面
図を示す。なお、本体枠5の右側面には、加熱室10に
隣接するようにマグネトロン12(図4参照)等の各種
の部品が搭載されているが、図3では省略している。
【0027】図3および図4を参照して、孔10aに接
続された検出経路部材40は、開口を有し、当該開口を
孔10aに接続された箱形状を有している。なお、検出
経路部材40を構成する当該箱形状の底面には、赤外線
センサ7が取付けられている。そして、検出経路部材4
0を構成する箱形状の底面には、検出窓11が形成され
ている。赤外線センサ7は、検出窓11を介して、加熱
室10内の赤外線をキャッチする。
【0028】外装部4の内部には、加熱室10の右下に
隣接するように、マグネトロン12が備えられている。
また、加熱室10の下方には、マグネトロン12と本体
枠5の下部を接続させる導波管19が備えられている。
マグネトロン12は、導波管19を介して、加熱室10
に、マイクロ波を供給する。
【0029】また、本体枠5の底部と底板9の間には、
回転アンテナ20が備えられている。導波管19の下方
には、アンテナモータ16が備えられている。回転アン
テナ20とアンテナモータ16とは、軸15aで接続さ
れている。そして、アンテナモータ16が駆動すること
により、回転アンテナ20が回転する。
【0030】加熱室10内では、底板9上に、食品が配
置される。マグネトロン12の発したマイクロ波は、導
波管19を介し、回転アンテナ20によって攪拌されつ
つ、加熱室10内に供給される。これにより、底板9上
の食品が加熱される。
【0031】加熱室10の後方には、図示は省略してい
るが、ヒータユニットが備えられている。ヒータユニッ
トには、ヒータ(図11のヒータ13)、および、当該
ヒータの発する熱を加熱室10内に効率よく送るための
ファンが収納されている。また、加熱室10の上方に
も、食品の表面に焦げ目をつけるためのヒータが備えら
れている。
【0032】また、回転アンテナ20には、補助アンテ
ナ21が取付けられている。回転アンテナ20および補
助アンテナ21は、板状である。そして、補助アンテナ
21は、回転アンテナ20に、絶縁体によって取付けら
れている。つまり、回転アンテナ20と補助アンテナ2
1は、絶縁されている。なお、回転アンテナ20は、軸
15aの上端に取付けられている。
【0033】回転アンテナ20の下方には、軸15aが
1回転するごとに、つまり、回転アンテナ20が1回転
するごとに、1度オンされるスイッチ89が取付けられ
ている。回転軸15aの回転は、ボックス88内の周知
の機構を介して、スイッチ89に伝えられる。
【0034】図5は、回転アンテナ20の平面図であ
る。また、図6は、補助アンテナ21の、回転アンテナ
20と重なった状態での平面図である。
【0035】回転アンテナ20は、図5に示すように、
中央部に、軸15aと接続するための孔20Xが形成さ
れている。また、回転アンテナ20は、孔20Xから放
射状に延びた部分20A〜20Cを備えている。孔20
X付近の外周は、円弧状となっている。部分20Aの端
部の、孔20Xからの距離Aは約60mmであり、部分
20Bおよび20Cの端部の、孔20Xからの距離Bは
約80mmである。なお、距離Aは、マグネトロン12
の発振するマイクロ波の波長の約1/2の長さに相当す
る。
【0036】補助アンテナ21は、回転アンテナ20に
固定されることにより、回転アンテナ20と同じ周期
で、回転される。また、補助アンテナ21の、部分20
A付近には、マイクロ波の主な伝播方向(図6中の矢印
E)に垂直な方向に長手方向を有するようなスリット状
の孔21A〜21Fが形成されている。これにより、孔
21A〜21Fから、強く、マイクロ波が放射される。
また、孔21B,21D,21E,21Fからは、特
に、強く、マイクロ波が放射される。なお、孔21B,
21D,21E,21Fから効率良くマイクロ波を放射
するために、これらの孔の長手方向の寸法は、55mm
〜60mm程度とされる。
【0037】電子レンジ1では、孔21A〜21Fが加
熱室10内のドア3側に位置するように、回転アンテナ
20および補助アンテナ21が停止させられている。こ
れにより、これらのアンテナが停止されてマグネトロン
12が運転される場合には、加熱室10の内の前の方に
食品が載置されると、当該食品に集中的にマイクロ波が
供給され、効率良く、加熱されることになる。なお、底
板9を透明にする等して補助アンテナ21を加熱室10
内から視認可能とし、補助アンテナ21の孔21A〜2
1Fが形成される付近(図6の領域F部分)に、このこ
とを示す表示がなされることが好ましい。この場合の表
示とは、文字で「パワーゾーン」等、集中的に加熱され
る旨を記載してもよいし、その部分の表面にうねりを設
けて(つまり、断面が図6(B)に示すようにして)も
よい。
【0038】なお、補助アンテナ21には、領域Fに対
して、当該補助アンテナ21について対象な位置に、孔
21Xが形成されている。
【0039】また、回転アンテナ20は、軸15aの上
端に、当該軸15aの上端をかしめることにより、取付
けられている。そして、かしめる部分の断面は、円形で
はなく、多角形となっている。そして、図5に示すよう
に、孔20Xの断面形状も八角形となっている。軸15
aのかしめられている断面が多角形であるため、軸15
aを回転させることにより回転アンテナ20を矢印W方
向に回転させた場合、回転アンテナ20が軸15aに対
して滑ることを回避できる。つまり、軸15aの回転角
度を制御することにより、確実に、回転アンテナ20の
回転角度を制御できることになる。
【0040】2.赤外線センサの視野 赤外線センサ7は、吸収した赤外線をデータに変換する
ための赤外線検出素子(図11の赤外線検出素子7a)
を、複数備えている。図7は、赤外線センサ7が、加熱
室10の奥行き方向に一列に並んだ赤外線検出素子を備
えている場合の、赤外線センサ7の視野を示す図であ
る。なお、以下には、赤外線センサ7の視野とは、複数
の赤外線検出素子の視野をまとめたものを意味する。ま
た、図7では、加熱室10の内部を容易に視認できるよ
うに、外装部4およびドア3を省略し、かつ、本体枠5
の中の、加熱室10の左側壁を構成する部分を省略して
いる。また、図7では、加熱室10の、幅方向にx軸
が、奥行き方向にy軸が、高さ方向にz軸が定義されて
いる。これらの3軸は、互いに直交している。
【0041】電子レンジ1では、赤外線センサ7に、y
軸方向に並んだ8個の赤外線検出素子が備えられてい
る。赤外線センサ7が8個の赤外線検出素子を備えるこ
とから、加熱室10の底面9a(底板9を含む)上で
は、実線で記載された、y軸方向に並ぶ8個の視野70
aが、同時に投影される。なお、底面9aは、8個の視
野70aによって、x方向の或る領域について、y方向
の一方端から他方端までを覆われている。
【0042】また、電子レンジ1には、赤外線センサ7
を両矢印93方向に移動させることのできる部材(後述
する図11の移動部72)が備えられている。両矢印9
3は、x−z平面上の回転方向を示している。
【0043】赤外線センサ7が両矢印93方向に移動さ
れることにより、底面9a上に投影される視野70aの
位置が両矢印91方向(x軸方向:加熱室10の幅方
向)に移動する。詳しくは、赤外線センサ7が両矢印9
3方向に移動されることにより、視野70aは、実線で
示される視野70aの位置から、破線で示される視野7
0aの位置までの範囲内で、移動する。
【0044】図8は、視野70aが底面9a上を移動す
る状態を模式的に示す図である。図8におけるx軸およ
びy軸は、図7と同様のものである。また、図8では、
底面9a上に、x方向に14点、y軸方向に8点が取ら
れている。そして、底面9a上の8個の赤外線検出素子
の視野70aの位置をP(x,y)という座標形式を用
いると、それぞれ、P(1,1)〜P(14,1),P
(1,2)〜P(14,2),P(1,3)〜P(1
4,3),P(1,4)〜P(14,4),P(1,
5)〜P(14,5),P(1,6)〜P(14,
6),P(1,7)〜P(14,7),P(1,8)〜
P(14,8)の範囲で変化する、と記載できる。
【0045】一方、図9は、赤外線センサ7が、加熱室
10の幅方向に一列に並んだ赤外線検出素子を備えてい
る場合の、赤外線センサ7の視野を示す図である。な
お、図9におけるx軸,y軸,z軸は、それぞれ、図7
と同じ方向を示している。
【0046】図9を参照して、この例では、赤外線セン
サ7が移動部72(後述する図11参照)によって適宜
移動されると、底面9a上に投影される視野70aの位
置が両矢印99方向(y軸方向:加熱室10の奥行き方
向)に移動する。詳しくは、赤外線センサ7が移動され
ることにより、視野70aは、実線で示される視野70
aの位置から、破線で示される視野70aの位置までの
範囲内で、移動する。
【0047】図10は、図9に示した赤外線センサ7を
備える電子レンジ1において、視野70aが底面9a上
を移動する状態を模式的に示す図である。図10におけ
るx軸およびy軸は、図9と同様のものである。また、
図10では、底面9a上に、x方向に8点、y軸方向に
14点が取られている。そして、この例では、底面9a
上の8個の赤外線検出素子の視野70aの位置をP
(x,y)という座標形式を用いると、それぞれ、P
(1,1)〜P(1,14),P(2,1)〜P(2,
14),P(3,1)〜P(3,14),P(4,1)
〜P(4,14),P(5,1)〜P(5,14),P
(6,1)〜P(6,14),P(7,1)〜P(7,
14),P(8,1)〜P(8,14)の範囲で変化す
る、と記載できる。
【0048】3.制御ブロック図 図11に、電子レンジ1の制御ブロック図を示す。電子
レンジ1は、当該電子レンジ1の動作を全体的に制御す
る制御部30を備えている。制御部30は、マイクロコ
ンピュータを含む。
【0049】制御部30は、操作部60および赤外線セ
ンサ7から種々の情報を入力される。操作部60とは、
操作パネル6で入力された情報を制御部30に送る部分
である。そして、制御部30は、該入力された情報等に
基づいて、アンテナモータ16,冷却ファンモータ3
1,表示部61,移動部72,マグネトロン12および
ヒータ13の動作を制御する。冷却ファンモータ31
は、マグネトロン12を冷却するためのファンを駆動す
るモータである。表示部61は、操作パネル6に備えら
れた表示装置である。
【0050】ここで、赤外線センサ7から制御部30に
入力される情報について、詳細に説明する。赤外線セン
サ7から制御部30へは、加熱室内の位置情報と、当該
位置情報に対応した温度情報が、送られる。ここで、図
9および図10を用いて説明した電子レンジ1について
温度情報の送信の態様を説明する。赤外線センサ7は、
加熱室10の幅方向の位置情報を、それぞれの赤外線検
出素子に対応させて、1〜8のチャンネル(CH)か
ら、出力する。CH1〜CH8は、それぞれ、加熱室1
0の幅方向の座標(1〜8)に対応する。そして、各C
Nから、奥行き方向の位置情報を、奥行き方向に対して
定義された座標値(1〜14)の中から、出力する。つ
まり、加熱室10の底面9aは、赤外線センサ7から出
力される位置情報に合わせると、図12に示すような座
標が定義されていることになる。
【0051】図12では、横軸にx軸が、縦軸にy軸
が、定義されている。このx軸、y軸は、それぞれ、図
9および図10の両軸に対応している。つまり、加熱室
10の右から左へCH1〜8が定義されており、加熱室
10の奥から手前にy座標1〜14が定義されている。
また、図12では、CH3のy座標3,13、CH7の
y座標13,3に、順に、点R1,R2,R3,R4が
取られている。この4点は、加熱室10の手前の左右隅
または奥の左右隅に位置しており、食品の載置されにく
い位置であると言える。そして、この4点において検出
される温度は、後述するように、マグネトロン12の加
熱動作を開始させる際に、食品が載置されていない底面
9aの温度(棚温度)として、利用される。具体的に
は、これらの4点での温度の中の、最大値と最小値を除
いた2点の温度の平均が、棚温度とされる。
【0052】また、制御部30は、後述するように、赤
外線センサ7の検出出力に基づいて食品が載置されてい
ると判断された位置の真下または近傍に、補助アンテナ
21の領域Fを位置させた状態で、回転アンテナ20の
回転を停止させる。回転アンテナ20の停止位置につい
て、図13および図14を参照して、具体的に説明す
る。
【0053】図13は、図12に定義された座標を、補
助アンテナ21の向きに対応させて8個の領域に分けて
示した図であり、図14は、補助アンテナ21を停止さ
せる向きについて説明するための図である。
【0054】まず、図14を参照して、本実施の形態で
は、補助アンテナ21の向きを、矢印100と定義す
る。矢印100は、補助アンテナ21の回転中心から、
領域Fに向かう方向である。図14では、補助アンテナ
21の回転中心から延びる8本の線(一点破線)が記載
され、それぞれに、向き1〜向き8とされている。そし
て、図14に示す状態では、補助アンテナ21は、向き
1の向きにある、といえる。向き1は、加熱室10の中
心から前方に伸びる向きである。
【0055】また、図14では、向き1から、反時計方
向に、順に、向き2〜向き8が定義されている。たとえ
ば、向き5は、加熱室10の中心から後方に伸びる向き
であり、向き7は、加熱室10の中心から左方に伸びる
向きである。
【0056】さらに、図13を参照して、底面9a上の
座標が、向き1〜向き8に対応する8個の領域に分かれ
ている。向き1〜向き8のそれぞれに対応する座標領域
を、表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】表1または図13を参照すると、たとえば
食品の載置位置がCH6のy座標11であると判断され
た場合、この点は「向き1」の領域に属するため、電子
レンジ1では、補助アンテナ21を向き1の向きで停止
させて加熱動作が実行されるような処理がなされる。
【0059】補助アンテナ21の向きが変わることによ
り、領域Fの位置も変化する。領域Fは、補助アンテナ
21の他の位置と比べて、強力にマイクロ波を放射でき
る位置である。また、図13から理解されるように、底
面9a上で、食品の存在位置が検出された場合、当該位
置に、領域Fが位置するように、補助アンテナ21の停
止時の向きが決定される。つまり、食品が載置されてい
ると判断された位置を、強力に、集中的に、加熱するよ
う、補助アンテナ21の停止位置が決定される。なお、
食品の載置位置は、必ずしも電子レンジ1側で検出され
る必要はない。たとえば、ユーザが、食品の載置位置を
入力し、入力された載置位置に応じ、図13の関係に従
って、補助アンテナ21の停止時の向きが決定されても
よい。
【0060】また、制御部30は、カムスイッチ89の
オン/オフの情報を入力される。これに従って、回転ア
ンテナ20および補助アンテナ21の停止位置が制御さ
れる。この停止位置の制御について、具体的に説明す
る。
【0061】補助アンテナ21を回転させている際、カ
ムスイッチ89がオンされてから、上記の向き1〜向き
8となる時間を、表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】表2を参照して、制御部30は、たとえ
ば、電源周波数が60Hzの場合、補助アンテナ21を
向き1で停止させるには、カムスイッチ89がオンされ
てから1.18秒後にアンテナモータ16を停止させ
て、補助アンテナ21の回転を停止させる。
【0064】つまり、制御部30は、カムスイッチ89
がオンされてから表2に従ったタイミングでアンテナモ
ータ16を停止させることにより、補助アンテナ21の
停止位置を向き1〜向き8のいずれかに制御できる。
【0065】また、制御部30には、サーチ回数カウン
タ部32が接続されている。サーチ回数カウンタ部32
は、赤外線センサ7のサーチ回数をカウントするもので
ある。赤外線センサ7のサーチ回数とは、加熱室10の
底面9a全域の温度が検出された回数を言う。本実施の
形態では、図7や図9を参照すると、視野70aが、実
線で示された位置から破線で示された位置まで、また
は、破線で示された位置から実線で示された位置まで、
移動された回数を言う。
【0066】赤外線センサ7は、複数の赤外線検出素子
7aを備えている。また、赤外線センサ7は、各赤外線
検出素子7aの、ロット毎の検出誤差を補正するための
データを記憶するメモリ7xを備えている。制御部30
は、初めて電力を投入された時点で、メモリ7xに記憶
されている補正データを、赤外線センサ7とは別体で備
えられている不揮発性メモリ33に記憶させる。これに
より、メモリ7xには、赤外線センサ7が電子レンジ1
の中の比較的高温となる部位に取付けられても、メモリ
7xを構成する部品には、当該部位に対応するまでの耐
熱性は要求されない。つまり、メモリ7xを、耐熱性の
低い、安価なものとすることができる。したがって、制
御部30が、メモリ7xの記憶内容を、不揮発性メモリ
33に移すことにより、電子レンジ1のコストを低減で
きる。
【0067】4.電子レンジの動作 1) 一般的な動作 次に、電子レンジ1において、電力が投入されてから実
行される処理を、フローチャートを参照しつつ、説明す
る。図15および図16は、電子レンジにおいて、電源
投入時の処理のフローチャートである。
【0068】まず、図15および図16を参照して、電
子レンジ1に対して電源から電力が投入されると、S1
で、初期設定がなされる。なお、電子レンジ1に対して
初めて電力が投入された場合、S1において、前述のよ
うに、メモリ7xの記憶内容が不揮発性メモリ33に記
憶される。なお、電子レンジ1では、操作パネル6上の
所定のキーが操作されるか、閉状態にあるドア3が開状
態とされることにより、電力の投入が開始される。
【0069】次に、S2で、オートパワーオフタイマ
(Toff)のカウント値がリセットされる。オートパ
ワーオフタイマとは、電子レンジ1に対して何ら操作が
なされず、かつ、電子レンジ1が何ら動作を行なわない
状態が継続した期間カウントダウンされるタイマであ
る。当該タイマがカウントダウンされ、カウント値が0
となると、自動的に、電子レンジ1への電力の供給を停
止される。
【0070】次に、S3では、Toffのカウントダウ
ンが開始される。次に、S4では、Toffのカウント
値が0であるか否かが判断される。0であると判断され
ると、S22で、電子レンジ1に対する電源からの電力
の投入をオフし、処理を終了する。一方、まだ0ではな
いと判断されると、S5に進む。
【0071】S5では、ドア3が開状態であるか否かが
判断され、開状態であると判断されると、処理がS2に
戻される。つまり、電子レンジ1において、少なくとも
ドア3が開状態とされている間は、Toffは、リセッ
トされる。一方、閉状態であると判断されれば、処理
は、S6に進められる。
【0072】S6では、操作パネル6上のキーのいずれ
かに対して、操作がなされたか否かが判断され、操作が
なされたと判断されると、S7でToffがリセットさ
れた後、処理は、S8に進められる。一方、操作がなさ
れていないと判断されると、処理がS4に戻される。
【0073】なお、以下に記載する各種のキーは、操作
パネル6上に設けられ、当該キーに対する操作がなされ
たとこは、操作部60から制御部30に伝えられる。
【0074】S8では、操作されたキーが「あたためキ
ー」であったか否かが判断される。「あたためキー」と
は、一般的な食品を加熱させる際に操作されるキーであ
り、電子レンジ1に、食品の状態を検出させることによ
り、自動的に、加熱動作の終了時期を決定させる調理を
実行させるためのキーである。「あたためキー」であっ
たと判断されると、処理がS9に進められ、他のキーで
あったと判断されると、処理がS12に進められる。
【0075】S9では、「あたためキー」が操作された
後、他のキーの操作によりさらなる加熱条件の設定があ
ったか否かが判断される。さらなる加熱条件の設定があ
ったと判断されると、処理がS11に進められ、当該他
のキーに応じた処理がなされた後、処理がS2に戻され
る。一方、さらなる加熱条件の設定がなく、加熱を開始
させる操作がなされたと判断すると、処理がS10に進
められる。
【0076】S10では、自動あたためコースに対応し
た処理が実行された後、処理がS2に戻される。自動あ
たためコースに対応した処理については、図17および
図18を参照して、後述する。
【0077】一方、S12では、操作されたキーが「ス
ピードキー」であったか否かが判断される。「スピード
キー」とは、少量の食品を、急速に加熱するために操作
されるキーである。「スピードキー」であったと判断さ
れると、処理がS13に進められ、他のキーであったと
判断されると、処理がS14に進められる。
【0078】S13では、スピードあたためコースに対
応した処理が実行された後、処理がS2に戻される。ス
ピードあたためコースに対応した処理については、図1
9を参照して、後述する。
【0079】一方、S14では、操作されたキーが「取
消キー」であったか否かが判断される。「取消キー」で
あったと判断されると、処理がS15で、キー操作によ
りそれまで設定された内容が取消され、処理がS2に戻
される。一方、他のキーであったと判断されると、処理
がS16に進められる。
【0080】S16では、操作されたキーが「お好み温
度キー」であったか否かが判断される。「お好み温度キ
ー」とは、食品を、入力された温度まで加熱するために
操作されるキーである。「お好み温度キー」であったと
判断されると、処理がS17に進められ、他のキーであ
ったと判断されると、処理がS18に進められる。
【0081】S18では、操作されたキーが「根菜キ
ー」であったか否かが判断される。「根菜キー」とは、
じゃがいも等の根菜を適切に加熱するために操作される
キーである。「根菜キー」であったと判断されると、処
理がS19に進められ、他のキーであったと判断される
と、処理がS20に進められる。
【0082】S20では、操作されたキーがS18まで
に判断対象となったキーとは異なる他のキーであったか
否かが判断される。他のキーであったと判断されると、
処理がS21に進められ、当該他のキーに相当する処理
が実行された後、処理がS2に戻される。一方、他のキ
ーとして挙げられるキーのいずれでもなかったと判断さ
れると、処理がS4に戻される。
【0083】S17では、お好み温度コースに対応した
処理が実行された後、処理がS2に戻される。また、S
19では、根菜コースに対応した処理が実行された後、
処理がS2に戻される。お好み温度コース、根菜コース
のそれぞれに対応した処理については、図20および図
21を参照して、後述する。
【0084】2) 自動あたためコースにおける動作 以下に、自動あたためコースに対応した処理について説
明する。図17は、図15の自動あたためコース処理
(S10)のサブルーチンのフローチャートである。
【0085】まず、S1001で、マグネトロン12に
よる加熱動作を開始させた後、加熱開始時の温度サーチ
として、底面9a上の全体(CH1〜CH8のy座標1
〜14)の温度検出がなされる。なお、ここでは、回転
アンテナ20および補助アンテナ21を継続して回転さ
せながら、マグネトロン12による加熱動作が実行され
ている。
【0086】次に、S1002で、S1001で検出出
力から、図12のR1〜R4の4点の温度の中で、最高
温度と最低温度を除いた2点の温度の平均を、棚温度T
0 と決定する。
【0087】次に、S1003で、T0 が40℃以上で
あるか否かが判断され、40℃以上ではないと判断され
ると、処理は、S1004の後S1005に進められ、
40℃以上であると判断されると、処理は、直接S10
05に進められる。
【0088】S1004では、赤外線センサ7の出力値
を補正する処理がなされた後、処理がS1005に進め
られる。この補正とは、具体的には、赤外線センサ7の
検出温度から、棚温度によって高く検出されたと考えら
れる温度だけ差し引くような補正である。赤外線センサ
7の赤外線検出素子の視野70aには、食品と底面9a
とが同時に含まれるためである。つまり、この補正によ
り、食品の温度として検出される温度が、加熱室10自
体の温度に影響を受けることを、極力回避できる。
【0089】なお、食品の温度として検出される温度
に、加熱室10自体の温度の影響を与えないための別の
方法としては、棚温度T0 を温度検出の基準とするこ
と、つまり、赤外線センサ7に加熱室10内の各検出場
所の温度として検出温度の棚温度との差を出力させるこ
とも考えられる。
【0090】S1005では、S1001における検出
温度から、最低温度Sminが抽出される。
【0091】次に、S1006で、Sminが(T0
4℃)を下回っているか否かが判断される。下回ってい
ると判断されると処理がS1009に進められ、(T0
−4℃)以上であると判断されると処理がS1007に
進められる。
【0092】S1007では、底面9a上の最高温度と
最低温度との温度差が抽出され、S1008で当該温度
差が5℃以上であるか否かが判断される。S1007お
よびS1008の処理は、温度差が5℃以上であると判
断されるまで継続される。そして、温度差が5℃以上で
あると判断されると、処理は、S1011に進められ
る。
【0093】一方、S1009では、異なるタイプの食
材が、加熱室10内に配置されているか否かが判断され
る(異食材判別処理)。ここで言う食材のタイプとして
は、冷凍食材、冷蔵食材、常温食材を挙げることができ
る。そして、S1009では、これらのタイプの中の複
数のタイプの食材が加熱室10内に同時に配置されてい
るか否かが、底面9a上の温度分布から判断される。そ
して、異なるタイプの食材が同時に加熱室10内にある
と判断されると、処理はS1016に進められ、ないと
判断されると、S1010に処理が進められる。
【0094】S1010,S1016では、それぞれ、
アンテナ制御処理が実行された後、S1011,S10
17に処理が進められる。ここで、アンテナ制御処理の
詳細な内容を、図18を参照して、説明する。
【0095】図18は、図17のアンテナ制御処理(S
1010,S1016)のサブルーチンのフローチャー
トである。
【0096】アンテナ制御処理では、まず、S901
で、S1005(図17参照)と同様に、Sminの抽
出がなされる。
【0097】次に、現在実行されている処理が、スピー
ドあたためコース(図19参照)であるか否かが判断さ
れ、そうであると判断されるとS912に処理が進めら
れ、そうではないと判断されると、S903に処理が進
められる。
【0098】S903では、Sminが5℃未満である
か否かが判断され、そうであると判断されると、S90
4に処理が進められ、そうではないと判断されると、S
909に処理が進められる。
【0099】S904では、Sminが検出された座標
(Pmin:チャンネルおよびy座標の値)が制御部3
0内に記憶される。
【0100】次に、S905では、或る時間内の、Pm
inにおける温度上昇値(検出温度の温度差:△V)が
検出される。この場合の或る時間とは、たとえば、加熱
室10の底面9a全域の温度がある回数検出される期間
を言い、サーチ回数カウンタ部32の検出出力に基づい
て計測できる。或る時間について、より具体的に例示す
ると、底面9a全域の温度が3回検出される、5秒程度
を挙げることができる。
【0101】次に、S906で、△Vが15℃以上であ
るか否かの判断がなされる。15℃以上であると判断さ
れると、S907に処理が進められ、そうではないと判
断されると、リターンする。
【0102】S907では、Pminの位置に対応した
向き(表1参照)で補助アンテナ21を停止させ、S9
08で、S907での向きで補助アンテナ21を停止さ
せた状態と補助アンテナ21の回転を再開させる状態と
を、5秒ごとに入れ替えながら、マグネトロン12によ
る加熱動作を継続させて、リターンする。これにより、
補助アンテナ21を停止させて加熱室10内の低温の食
品を集中的に加熱しつつも、補助アンテナ21を回転さ
せて加熱室10全体をまんべんなく加熱できる。なお、
Pminが複数有る場合には、当該複数のPminの中
央位置を改めてPminとして、処理が続行される。
【0103】また、ここで、状態の入れ替えが、5秒、
という、底面9a全域の温度検出が整数回実行されるタ
イミングとされている。つまり、電子レンジ1におい
て、部材の制御のタイミングが、赤外線センサ7が加熱
室10全域の温度検出を完了するタイミングに合わせら
れている。これにより、サーチ回数カウンタ部32で1
回とカウントされる期間中、つまり、図7または図9に
おいて、視野70aが破線から実線へまたは実線から破
線へと一度だけ移動される期間中、加熱室10内の食品
に対する加熱条件が変更されることを回避できる。した
がって、サーチ回数カウンタ部32で1回とカウントさ
れる期間中は、加熱室10の全域の温度検出が、同じ条
件で実行される、と考えられる。なお、図7または図9
において、視野70aが、破線から実線へまたは実線か
ら破線へと一度だけ移動される態様を、赤外線センサ7
による加熱室10全域のサーチパターンと言う。
【0104】つまり、本実施の形態では、加熱動作に関
連のある部材の動作の制御態様変更のタイミングは、赤
外線センサ7による加熱室10全域のサーチパターンが
終了または開始されるタイミングに合わせられることに
なる。加熱動作に関連のある部材には、マグネトロン1
2、回転アンテナ20、および、補助アンテナ21が含
まれる。
【0105】なお、S906で、△Vが15℃未満であ
ると判断されると、補助アンテナ21が回転されたま
ま、リターンする。これは、△Vが15℃未満であると
判断された場合、食品が比較的大きいものと考えられ、
補助アンテナ21の向きを固定して局所的な加熱を行な
う必要がないからである。
【0106】一方、S909では、底面9aにおける最
大温度Smaxを抽出する処理がなされる。
【0107】次に、S910で、底面9aにおいて、S
maxから7℃以内の温度が検出された位置が有ったか
否かが判断される。このような位置がなかったと判断さ
れると、リターンし、有ったと判断されると、処理がS
911に進められる。なお、ここでの判断では、Sma
xが検出された位置のCHに隣接するCHは、対象外と
される。
【0108】S911では、Smaxから7℃以内の温
度が検出された位置の中での最小温度を抽出し、当該最
低温度が検出された位置をPminとして、S907に
処理が進められる。
【0109】S909〜S911の処理により、加熱室
10内に複数の食品が載置された場合、2番目以降に加
熱されやすい食品の位置がS910で検出され、その中
で、加熱の度合いが低いものが、S911,S907,
S908の処理で、集中的に加熱されることになる。な
お、S910での判断対象が、Smaxから7℃以内、
とされているのは、棚温度を食品の載置されている位置
の温度に含めないためである。Smaxから7℃を越え
て温度が離れていれば、その温度は棚温度である可能性
が高いためである。なお、7℃は一例であり、このよう
な思想に基づくのであれば、判断対象とする温度範囲
は、電子レンジ1の形状等によって変更されてもよい。
【0110】一方、S912では、S901で抽出した
Sminが5℃未満であるか否か判断し、5℃未満であ
ると判断すると、S913に処理が進められ、5℃以上
であると判断すると、S917に処理が進められる。
【0111】S913では、Sminの検出された位置
の座標が制御部30に記憶される。次に、S914で、
加熱室10内での検出温度について、CH1〜CH8が
存在したが、各CHのy座標1〜14で少なくとも一度
は5℃以下の温度が検出された、というCHの数がチェ
ックされる。
【0112】そして、S915で、S914でチェック
したCHの数が1以上3以下であるか否かが判断され
る。そして、この範囲内であれば、S916に処理が進
められる。一方、この範囲外であれば、そのままリター
ンする。
【0113】S916では、S907と同様に、Pmi
nの位置に対応した向き(表1参照)で補助アンテナ2
1を停止させ、さらにS920で、S908と同様に、
補助アンテナ21を停止させた状態(S916)と補助
アンテナ21の回転を再開させる状態とを、5秒ごとに
入れ替えながら、マグネトロン12による加熱動作を継
続させて、リターンする。
【0114】つまり、S915、S916およびS92
0で実行される、加熱室10内の特定の場所の集中的な
加熱を含む加熱処理は、S913〜916およびS92
0が実行される際のSminと同様の温度である5℃以
下の温度が、1以上3以下のCHでのみ検出された場合
にのみ、実行されることにある。
【0115】一方、S917では、その時点で検出され
た温度と、S1001(図17参照)で検出された加熱
開始時の検出温度とを比較することにより、最も温度上
昇の大きい場所の座標Pmax、および、上昇温度△V
maxが抽出される。
【0116】次に、S918で、△Vmaxが7℃より
も小さいか否かが判断される。7℃よりも小さい場合に
は、S919に処理が進められる。一方、△Vmaxが
7℃以上であると判断されると、そのままリターンす
る。
【0117】S919では、S917と同様に、検出さ
れた温度が比較されることにより、各場所の温度上昇値
が算出され、当該温度上昇値が7℃以上となった場所の
存在するCH数が算出される。ここでは、たとえば、C
H3とCH4とに7℃以上の温度上昇を示した場所が存
在する場合は、CH数として、「2」が算出されるので
ある。
【0118】次に、S915で、S919で算出された
CH数が1以上3以下であるか否かの判断がなされ、判
断結果に応じて、そのままリターンしたり、S916に
処理が進められたりする。
【0119】再度、図17を参照して、S1017で
は、Sminが11℃以下であるか否かが判断され、そ
うであると判断されるとS1018に処理が進められ、
そうではないと判断されるとS1011に処理が進めら
れる。
【0120】S1018では、Sminが5℃以上であ
るか否かが判断され、そうであると判断されるとS10
19に処理が進められ、そうではないと判断されるとS
1022に処理が進められる。
【0121】S1019では、Sminが20℃に到達
するのを待って、S1020に処理が進められる。
【0122】S1020では、サーチ回数カウンタ部3
2のカウント値がチェックされ、S1021で、当該カ
ウント値が11以上であるか否かが判断される。11以
上であれば、S1022に処理が進められ、11未満で
あれば、S1011に処理が進められる。
【0123】S1022では、その時点での加熱室10
全域の温度の検出結果において、S1001における温
度の検出結果から15℃以上温度が上昇した位置がある
か否かが判断される。そのような位置がある場合には、
S1011に処理が進められ、そのような位置がない場
合には、S1023に処理が進められる。
【0124】S1023では、Sminが20℃に到達
したと判断されるのを待って、処理がS1011に進め
られる。
【0125】S1011では、底面9a上のいずれかの
位置で、75℃に到達した位置があると判断されるのを
待って、処理が、S1012に進められる。ここで、7
5℃とは、自動あたためコースにおいて、加熱を終了さ
せる温度である。つまり、このコースでは、食品は、7
5℃まで加熱される。
【0126】S1012では、S1011で検出された
位置とは他の位置で、70℃以上の温度が検出された位
置があるか否かが判断され、そのような位置が存在すれ
ば、S1013に処理が進められる。一方、そのような
位置が存在しなければ、S1014に処理が進められ
る。
【0127】S1013では、S1012で検出された
位置で検出された温度が75℃に到達したと判断される
のを待って、処理が、S1014に進められる。
【0128】S1014では、マグネトロン12による
加熱動作が終了され、S1015で、補助アンテナ21
の回転を「向き1」(リセット位置)で停止させて、リ
ターンする。
【0129】以上説明したS1011〜S1014の処
理により、加熱室10内のある位置の温度が75℃に到
達し、当該位置に配置された食品の加熱が完了したと判
断された際、他に70℃以上の温度が検出されている位
置があれば、その位置の温度が75℃以上となるのを待
って、加熱動作を停止させる。これにより、加熱室10
内に複数の食品が配置されても、加熱動作の停止時期
を、すべての食品の加熱が完了するよう、適切に、決定
できる。
【0130】また、S1012の処理では、S1011
で検出された位置以外のすべての位置を対象としてい
た。しかしながら、S1011で検出された位置と同じ
食品について処理対象としないように、S1011で検
出された位置についてのCHと同じCHの位置は、S1
012の処理の対象外としてもよい。
【0131】3) スピードあたためコースにおける動
作 以下に、スピードあたためコースに対応した処理につい
て説明する。図19は、図15のスピードあたためコー
ス処理(S13)のサブルーチンのフローチャートであ
る。
【0132】S131では、マグネトロン12に、最大
出力で加熱動作を開始させ、補助アンテナ21が回転さ
れ、かつ、底面9a全域の温度検出が開始される。次
に、S132では、S1002(図17参照)と同様に
棚温度T0 が決定される。
【0133】次に、S133で、T0 が40℃以下であ
るか否かが判断され、そうであると判断されると、S1
35に処理が進められる。一方、そうではないと判断さ
れると、S134で、S1004(図17参照)と同様
に赤外線センサ7の検出出力に対して補正がなされる処
理が行なわれた後、S135に処理が進められる。
【0134】S135では、図18を用いて説明したア
ンテナ制御処理が実行される。なお、アンテナ制御処理
が、スピードあたためコースのサブルーチンとして実行
された際には、S912〜S920の処理により、スピ
ードあたためコースでは、食品が存在すると考えられる
領域の大きさ(S914またはS919で算出されるC
H数)に応じて、食品が載置されているとされる場所へ
の集中的な加熱を含む加熱制御(S920)が実行され
るか否かが決定される(S915)。
【0135】次に、S136で、いずれかの位置の温度
が75℃となるのを待って、処理がS137に進められ
る。
【0136】S137では、マグネトロン12による加
熱動作を停止させる処理がなされ、次に、S138で
は、補助アンテナ21の回転をリセット位置で停止させ
る処理がなされ、リターンする。
【0137】4) お好み温度コースにおける動作 以下に、お好み温度コースに対応した処理について説明
する。図20は、図16のお好み温度コース処理(S1
7)のサブルーチンのフローチャートである。
【0138】まず、S1701で、最大出力で加熱動作
が開始され、補助アンテナ21が回転され、かつ、底面
9a全域の温度検出が開始される。次に、S1702で
は、S1002(図17参照)と同様に棚温度T0 が決
定される。
【0139】次に、S1703で、T0 が40℃未満で
あるか否かが判断され、そうであると判断されると、S
1705に処理が進められる。一方、そうではないと判
断されると、S1704で、S1004(図17参照)
と同様に赤外線センサ7の検出出力に対して補正がなさ
れる処理が行なわれた後、S1705に処理が進められ
る。
【0140】S1705では、ユーザが設定した温度
(設定温度:Sset)を制御部30に記憶する処理が
なされる。
【0141】次に、S1706では、Ssetが10℃
以下であるか否かが判断される。10℃以下であると判
断されると、S1707に処理が進められ、10℃を越
えると判断されると、S1714に処理が進められる。
【0142】S1707では、マグネトロン12の加熱
出力を60Wと変更して、加熱室10における温度検出
を続行する。なお、マグネトロン12の加熱出力が60
Wに変更されるタイミングは、上記した加熱室10全域
のサーチパターンが開始されるタイミングと合わさせる
ことが好ましい。また、60Wという加熱出力は、マグ
ネトロン12の最大出力と比較すると、かなり低い出力
である。つまり、たとえば冷凍食品等を、10℃以下の
温度にまで上昇させて、加熱動作を終了させるような場
合には、電子レンジ1では、マグネトロン12の出力を
低下させて、加熱動作が実行される。
【0143】次に、S1708では、加熱時間の最大時
間Tmaxが30分と設定される。これにより、赤外線
センサ7によって、加熱室10内でSsetに到達した
ものが検出されなくとも、30分が経過した時点で、加
熱動作が終了される。
【0144】次に、S1709で、赤外線センサ7が、
視野70aが、S1701で最低温度Sminが検出さ
れた場所に位置するように、固定される。
【0145】次に、S1710では、図18を用いて説
明したアンテナ制御処理が実行される。
【0146】次に、S1711では、SminがSse
tに到達したと判断されるのを待って、処理がS171
2に進められる。なお、SminがSsetに到達する
前に、加熱開始からTmaxに設定した時間が経過した
場合には、SminがSsetに到達するのを待たず
に、S1712に処理が進められる。
【0147】S1713では、補助アンテナ21の回転
が停止され、リターンする。一方、S1714では、S
setが45℃以下であるか否かが判断される。45℃
以下であると判断されると、S1715に処理が進めら
れ、45℃を越えると判断されると、S1716に処理
が進められる。
【0148】S1715では、マグネトロン12の出力
が200Wに変更され、上記のTmaxが7分と設定さ
れ、かつ、加熱室10全域のサーチパターンが開始さ
れ、S1722に処理が進められる。なお、S1715
における出力の変更、Tmaxの設定は、サーチパター
ンの開始のタイミングに合わせて、実行されるのが好ま
しい。
【0149】一方、S1716では、Ssetが90℃
以下であるか否かが判断され、90°以下であると判断
されるとS1718に処理が進められる。一方、90℃
を越えると判断されると、S1725でエラーである旨
を表示する処理がなされた後、リターンする。
【0150】S1718では、マグネトロン12による
最大出力での加熱動作が継続され、かつ、加熱室10全
域のサーチパターンが開始される。
【0151】次に、S1719では、Ssetが80℃
以下であるか否かの判断がなされる。80℃以下である
と判断されるとS1720に処理が進められ、Tmax
が7分と設定されて、S1722に処理が進められる。
【0152】一方、S1721では、Tmaxが11分
と設定されて、S1722に処理が進められる。
【0153】S1722では、SmaxがSsetに到
達したと判断されるのを待って、S1723に処理が進
められる。
【0154】S1723では、マグネトロン12による
加熱動作が停止された後、補助アンテナ21の回転をリ
セット位置で停止させて、リターンする。
【0155】以上説明したお好み温度コース処理におい
て、S1706でSsetが10℃以下であると判断さ
れると、赤外線センサ7の視野70aは、Sminの検
出された位置を含むように固定される。このような処理
がなされるのは、Sminが、常温よりも低く、かつ、
棚温度に対して十分低温であると考えられるため、加熱
期間中に視野70aを移動させると、Sminに大きく
誤差が含まれると考えられるからである。つまり、この
ような処理により、電子レンジ1において、赤外線セン
サ7の検出出力の精度が低下することを回避しているこ
とになる。
【0156】5) 根菜コースにおける動作 以下に、根菜コースに対応した処理について説明する。
図21は、図16の根菜コース処理(S19)のサブル
ーチンのフローチャートである。
【0157】まず、S191では、マグネトロン12
に、最大出力で加熱動作を開始させ、補助アンテナ21
が回転され、かつ、底面9a全域の温度検出が開始され
る。次に、S192では、S1002(図17参照)と
同様に棚温度T0 が決定される。
【0158】次に、S193で、T0 が40℃未満であ
るか否かが判断され、そうであると判断されると、S1
95に処理が進められる。一方、そうではないと判断さ
れると、S194で、S1004(図17参照)と同様
に赤外線センサ7の検出出力に対して補正がなされる処
理が行なわれた後、S195に処理が進められる。
【0159】S195では、T0 が50℃以上の位置が
あったか否かの判断がなされ、そのような位置があった
と判断されると、S196に処理が進められ、そのよう
な位置を、今回の加熱調理における温度検出の対象から
外すよう設定された後、処理がS197に進められる。
一方、そのような位置がなかったと判断されると、その
まま、S197に処理が進められる。
【0160】S197では、図18を用いて説明したア
ンテナ制御処理が実行される。次に、S198で、根菜
シーケンスが実行された後、リターンする。
【0161】根菜シーケンスとは、加熱動作を続行しな
がら、以下の処理を行なうシーケンスである。まず、加
熱開始時から、加熱室10内のいずれかの位置が80℃
に到達するまでの時間T80が検出される。そして、加熱
室10内のいずれかの位置が80℃に到達した後、T80
に所定の係数をかけた時間だけ、さらに加熱動作を実行
して、その後、加熱動作、補助アンテナ21の回転を停
止させる。なお、根菜シーケンスにおいて、いずれの位
置においても80℃に到達しないと判断された場合に
は、最長5分間で、加熱動作は停止される。
【0162】以上説明した根菜コース処理では、S19
5でT0 が50℃であると判断された位置は、今回の温
度検出の対象外とされる。これにより、直前に、高温の
食品が載置されていた場所等、予め高温となっていた場
所を、現在も高温の食品が載置されていると誤って判断
されることを回避できる。
【0163】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0164】また、今回の各コースにおいて開示された
技術は、単独でも、組合わされても、電子レンジ1に適
用することが可能である。
【0165】また、赤外線センサ7の備える赤外線検出
素子の数は、必ずしも8でなくてもよく、それ以外の数
であってもよいし、単数であってもよい。なお、必要で
あれば、赤外線センサ7を、両矢印99等の一方向だけ
でなく、二次元に、つまり、互いに交わる二方向に、移
動すればよい。
【0166】また、本実施の形態では、補助アンテナ2
1の向きを、加熱室10内で集中して加熱したい食品の
載置場所に応じて、向き1〜向き8のいずれかに停止さ
せる場合があった。なお、集中して加熱したい食品の載
置場所は、赤外線センサ7の検出出力に基づいて決定さ
れていた。ただし、集中して加熱したい食品の載置場所
は、電子レンジ1において予め定められていても良い
し、ユーザが、調理毎に、操作パネル6の所定のキーを
操作してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である電子レンジの斜
視図である。
【図2】 図1の電子レンジのドアが開状態とされた状
態の斜視図である。
【図3】 図1の電子レンジの外装部を外した状態の斜
視図である。
【図4】 図1の電子レンジのIV−IV線に沿う矢視
断面図である。
【図5】 図1に示す電子レンジの、回転アンテナの平
面図である。
【図6】 図1に示す電子レンジの、補助アンテナの、
回転アンテナと重なった状態での平面図である。
【図7】 図1の電子レンジにおける赤外線センサの視
野の一例を示す図である。
【図8】 図7の例において、赤外線検出素子の視野が
加熱室の底面上を移動する状態を模式的に示す図であ
る。
【図9】 図1の電子レンジにおける赤外線センサの視
野の別の例を示す図である。
【図10】 図9の例において、赤外線検出素子の視野
が加熱室の底面上を移動する状態を模式的に示す図であ
る。
【図11】 図1の電子レンジの制御ブロック図であ
る。
【図12】 図1の電子レンジにおいて、赤外線センサ
から制御部に出力される位置情報に対応して、加熱室の
底面に定義されている座標を示す図である。
【図13】 図12に定義された座標を、補助アンテナ
の向きに対応させて8個の領域に分けて示した図であ
る。
【図14】 図1の電子レンジにおいて、補助アンテナ
を停止させる向きについて説明するための図である。
【図15】 図1の電子レンジにおいて、電源投入時の
処理のフローチャートである。
【図16】 図1の電子レンジにおいて、電源投入時の
処理のフローチャートである。
【図17】 図15の自動あたためコース処理のサブル
ーチンのフローチャートである。
【図18】 図17のアンテナ制御処理のサブルーチン
のフローチャートである。
【図19】 図15のスピードあたためコース処理のサ
ブルーチンのフローチャートである。
【図20】 図16のお好み温度コース処理のサブルー
チンのフローチャートである。
【図21】 図16の根菜コース処理のサブルーチンの
フローチャートである。
【符号の説明】
1 電子レンジ、6 操作パネル、7 赤外線センサ、
7a 赤外線検出素子、9 底板、9a 底面、10
加熱室、12 マグネトロン、20 回転アンテナ、2
1 補助アンテナ、30 制御部、40 検出経路部
材、70a 視野。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 カズ子 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 山根 芳子 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 BA08 CA04 CB04 CC01 CD11 CD21 3L086 CA07 CB08 CB16 CC03 CC12 DA21 DA29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を収容する加熱室と、 前記食品を加熱するためにマイクロ波を発振するマグネ
    トロンと、 前記加熱室内の複数の場所の温度を検出する温度検出部
    と、 前記温度検出部の検出出力に基づいて、前記マグネトロ
    ンの加熱動作を制御する制御部とを含み、 前記制御部は、 前記マグネトロンによる加熱動作が実行されている際
    に、前記温度検出部の検出した前記加熱室内の最高温度
    が所定の温度に到達したか否かを判断する第一の判断部
    と、 前記第一の判断部が、前記加熱室内の最高温度が前記所
    定の温度に到達したと判断した場合に、前記所定の温度
    に到達した場所の他に、前記加熱室内で、前記所定の温
    度よりも低い特定の温度以上に到達している場所である
    特定の場所が存在しているか否かを判断する第二の判断
    部と、 前記第二の判断部が、前記特定の場所が存在していると
    判断した場合に、当該特定の場所の温度が、前記所定の
    温度に到達した際に、前記マグネトロンの加熱動作を停
    止させる、加熱停止部と、を含む、電子レンジ。
  2. 【請求項2】 前記温度検出部とは別体で設けられ、情
    報を記憶する本体側記憶部をさらに含み、 前記温度検出部は、赤外線センサ、および、前記赤外線
    センサに取付けられ、当該赤外線センサの検出温度を補
    正するための情報を記憶する補正情報記憶部を備え、 前記制御部は、初めて動作する時に、前記本体側記憶部
    に、前記補正情報記憶部の記憶内容を記憶させる、請求
    項1に記載の電子レンジ。
  3. 【請求項3】 前記温度検出部に、温度検出を行なう場
    所を所定のパターンで繰り返し変更させて、温度検出を
    行なわせる、温度検出制御部をさらに含み、 前記制御部は、前記マグネトロンの加熱動作の期間中の
    当該加熱動作に関連する他の部材に対する動作のタイミ
    ングを、前記温度検出制御部が、前記所定のパターンに
    従った温度検出を先頭から実行するタイミングに合わせ
    る、請求項1または請求項2に記載の電子レンジ。
  4. 【請求項4】 前記制御部は、前記温度検出部の検出し
    た温度が或る範囲以外である場合に、当該温度が検出さ
    れた場所を食品が配置されている場所である食品配置場
    所と決定する、配置場所決定部をさらに備え、 前記温度検出制御部は、前記マグネトロンの加熱動作の
    期間中、前記食品配置場所の温度が常温よりも低い一定
    の温度を下回る場合には、前記温度検出部に温度を検出
    させる場所を前記食品配置場所に固定する、請求項1〜
    請求項3のいずれか1項に記載の電子レンジ。
  5. 【請求項5】 前記温度検出部は、前記マグネトロンが
    加熱動作を開始する時の、前記加熱室内の食品の配置さ
    れていない場所の温度に応じて、前記加熱室内の複数の
    場所の温度に補正を加える、請求項1〜請求項4のいず
    れか1項に記載の電子レンジ。
  6. 【請求項6】 前記温度検出部は、前記マグネトロンが
    加熱動作を開始する時の、前記加熱室内の食品の配置さ
    れていない場所の温度を基準として、前記加熱室内の複
    数の場所の温度を検出する、請求項1〜請求項5のいず
    れか1項に記載の電子レンジ。
  7. 【請求項7】 前記制御部は、前記マグネトロンによる
    加熱動作の開始時に、前記温度検出部によって一定の温
    度以上であると検出された場所については、前記温度検
    出部の検出出力を無効とする、請求項1〜請求項6のい
    ずれか1項に記載の電子レンジ。
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