JP2001044217A - 化合物半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置およびその製造方法

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JP2001044217A
JP2001044217A JP11214845A JP21484599A JP2001044217A JP 2001044217 A JP2001044217 A JP 2001044217A JP 11214845 A JP11214845 A JP 11214845A JP 21484599 A JP21484599 A JP 21484599A JP 2001044217 A JP2001044217 A JP 2001044217A
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mesa
compound semiconductor
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gate electrode
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Kota Nishimura
剛太 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート電極1が化合物半導体バッファ層5若
しくはシリコン基板4と接触することに起因する高周波
特性の劣化を解消する。 【解決手段】 シリコン基板上に化合物半導体層を設
け、この化合物半導体層上にソース・ドレイン電極とゲ
ート電極を設けた化合物半導体装置であって、前記化合
物半導体層を2段のメサ状に形成し、この1段目のメサ
側壁部と周辺部に第1の絶縁層と第2の絶縁層を設け、
この2段目のメサ上面に前記ソース・ドレイン電極を設
けると共に、この2段目のメサ上面から前記1段目のメ
サ上面にかけて前記ゲート電極を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化合物半導体装置と
その製造方法に関し、特にシリコン基板上にヘテロエピ
タキシャル成長した化合物半導体層を活性層にした高周
波FETなどの化合物半導体装置とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の化合物半導体装置を図16および
図17に示す。図17(a)は図16中のA−’A断面
図、図17(b)は図16中のB−’B断面図である。
図16および図17において、1はゲート電極、2はソ
ース電極、3はドレイン電極、4はシリコン基板、5は
化合物半導体からなるバッファ層、6は化合物半導体か
らなる活性層、7は化合物半導体からなるコンタクト
層、Mはメサ部、Wgはゲート幅、Lgはゲート長、L
sdはソースとドレイン間の距離である。
【0003】メサ部Mは化合物半導体のバッファ層5、
活性層6およびコンタクト層7を残してエッチングされ
た部分であり、ゲート幅Wgは50〜300μm程度に
形成され、ゲート長Lgは0.1〜1μm程度に形成さ
れ、ソースとドレイン間の距離Lsdはゲート長Lgの
2倍程度に形成され、高周波FETが構成される。
【0004】上記のような高周波FETを形成するに
は、MOCVD法やMBE法でシリコン基板4上にGa
As、InGaAs、InPなどのバッファ層5をでき
るだけ高抵抗になるように成長し、キャリア密度として
1×1016〜5×1017atoms・cm-3のn型活性
層6と、必要に応じてキャリア密度として1×1018
toms・cm-3のn型コンタクト層7を成長した基板
を用いる。
【0005】化合物半導体層は、コンタクト層7と活性
層6のメサ領域Mが残るようにメサ状に形成される。ゲ
ート電極1を形成する前に、SiO2 などからなる第1
の絶縁膜9を形成してフォトリソグラフィとエッチング
を用いてゲート電極1が形成される部位の活性層6が露
出するように第1の絶縁膜9とコンタクト層7のリセス
エッチングが行われる。活性層6上に、Ti、Al、お
よびAuからなるゲート電極1が形成される。このゲー
ト電極1上にSiO2 やSiNx などからなる第2の絶
縁膜10を形成した後に、コンタクトホールC1、C2
を形成し、AuGe/Ni/Auを蒸着し、リフトオフ
法にてソース電極2とドレイン電極3を形成する。水素
ガスや窒素ガス雰囲気中で400〜500℃程度のアニ
ールを1〜10分程度行うことでソース電極2、ドレイ
ン電極3、およびコンタクト層7をオーミック接合させ
る。ゲート電極1、ソース電極2、およびドレイン電極
3にAuメッキを行い、電極膜厚を1μm〜3μmとす
ることでFETの耐電力性を向上させる。
【0006】GaAsやInPなどの化合物半導体基板
を用いて上記のような高周波FETなどの化合物半導体
装置を製造した場合、比較的大口径化が実現しつつある
GaAs基板においても6インチ程度であることと、シ
リコン基板に比べ10倍以上する基板コストから、化合
物半導体装置の低価格化を阻害していた。そこで、シリ
コン基板上に任意の化合物半導体層をエピタキシャル成
長することで、化合物半導体装置を製造する技術が開発
されている。
【0007】さらに、シリコン基板は上記化合物半導体
基板に比べ、剛性が高く、且つ熱伝導率の高さから良好
な放熱性を有するため、生産性の大幅な向上に限らず、
化合物半導体装置の特性向上が期待される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
化合物半導体装置ではシリコン基板4上に化合物半導体
層5〜7をヘテロエピタキシャル成長させるときに、シ
リコン基板4からSiがオートドープされるため、この
バッファ層5の高抵抗化が極めて困難で、その抵抗値は
表面近傍においても1000Ωcm程度にしかならなか
った。
【0009】さらに、バッファ層5とシリコン基板4の
界面に生成される低抵抗層はさらに低い抵抗値を有して
おり、電極1、2、3と基板4との間の寄生容量が生じ
る原因となっている。さらにゲート電極1がバッファ層
5と接触しているため、低い抵抗値によるリーク電流と
基板界面との寄生容量から、その高周波特性を著しく劣
化させていた。また、メサ部Mを残してバッファ層5を
全てエッチング除去しても、シリコン基板4の抵抗率は
高抵抗品であっても1000〜10000Ωcmであ
り、同様にゲート電極1の絶縁には不十分である。
【0010】ゲート電極1が化合物半導体バッファ層5
若しくはシリコン基板4と接触することに起因する高周
波特性の劣化を解消するためには、活性層6に接触する
部分を除いて、ゲート電極1はバッファ層5若しくはシ
リコン基板4に接触しないことが望ましい。さらには、
ゲート電極1はバッファ層5とシリコン基板4と界面か
らの距離が大きければ大きいほど寄生容量を低減させ得
ることから、化合物半導体装置の高周波特性を向上させ
ることとなる。但し、フォトリソグラフィ工程の位置合
わせ精度からも、ゲート電極1が活性層6表面以外のバ
ッファ層5に完全に接触しない工程は不可能である。
【0011】そこで、ゲート電極1がバッファ層5に接
触する面積を可能な限り小さくすることと、さらにゲー
ト電極1が接触するバッファ層5の表面がバッファ層5
とシリコン基板4との界面から最大限離れていること
が、化合物半導体装置の構造に必要となる。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る化合物半
導体装置では、シリコン基板上に化合物半導体層を設
け、この化合物半導体層上にソース・ドレイン電極とゲ
ート電極を設けた化合物半導体装置において、前記化合
物半導体層を2段のメサ状に形成し、この1段目のメサ
側壁部と周辺部に第1の絶縁層と第2の絶縁層を設け、
この2段目のメサ上面に前記ソース・ドレイン電極を設
けると共に、この2段目のメサ上面から前記1段目のメ
サ上面にかけて前記ゲート電極を設けた。
【0013】上記化合物半導体装置では、前記第2の絶
縁層と前記ゲート電極およびソース・ドレイン電極上に
第3の絶縁層を設けると共に、前記1段目のメサ外周部
の第3の絶縁層上に、前記ゲート電極とソース・ドレイ
ン電極のパッドを設け、前記ゲート電極と前記ゲート電
極のパッドを前記第3の絶縁層に形成したコンタクトホ
ールを介して接続すると共に、前記ソース・ドレイン電
極と前記ソース・ドレイン電極のパッドを前記第3の絶
縁層に形成したコンタクトホールを介して接続してもよ
い。
【0014】また、上記化合物半導体装置では、前記第
1の絶縁層がSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜であ
り、前記第2の絶縁層がSiO2 膜、若しくはSiO2
を主成分とした誘電体材料で形成された膜であり、前記
第3の絶縁層がSiOx y膜、若しくはSiNz 膜で
あることが望ましい。
【0015】また、上記化合物半導体装置では、前記第
1の絶縁層であるSiOx y 膜、若しくはSiNz
が、前記第2の絶縁層であるSiO2 膜、若しくはSi
2を主成分とした誘電体材料に比較して、エッチング
レートが小さいことが望ましい。
【0016】また、請求項5に係る化合物半導体装置の
製造方法では、シリコン基板上に化合物半導体層を2段
のメサ状に設け、この1段目並びに2段目のメサ上面、
側壁部、および周辺部に第1の絶縁層を設け、2段目の
メサ上面の一部とメサ周辺部における第1の絶縁層上に
第2の絶縁層を形成し、前記2段目のメサの一部領域で
第1の絶縁層を除去することで前記2段目のメサ上面に
ソース・ドレイン電極を形成し、前記1段目のメサ上面
から2段目のメサ上面にかけて第1の絶縁層の一部領域
を除去することでゲート電極を形成し、この第2の絶縁
層と第1の絶縁層、並びに前記ソース・ドレイン電極お
よび前記ゲート電極上に第3の絶縁層を設け、この第3
の絶縁層にコンタクトホールを形成して、前記ゲート電
極およびソース・ドレイン電極にパッド部を接続して設
けた。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、各請求項に係る化合物半導
体装置およびその製造方法の実施形態の一例を添付図面
に基づき説明する。
【0018】請求項1に係る化合物半導体装置の断面図
を図1(a)および図1(b)に示す。ここで図1
(a)(b)は、従来技術の化合物半導体装置の断面図
である図17(a)(b)に対応する。図1(c)は、
従来技術の化合物半導体装置の平面図である図16に対
応する。
【0019】図1(a)(b)中、1’はゲート電極、
2、3はソース・ドレイン電極(オーミックコンタクト
部)、8は化合物半導体バッファ層5の側面とシリコン
基板4の表面を保護するための第1の絶縁層、9はゲー
ト電極1並びにソース電極2、ドレイン電極3のパッド
部分を化合物半導体バッファ層5若しくはシリコン基板
4の表面から分離する距離を大きく取るために設けられ
る第2の絶縁層、9’はゲート電極1’を形成する際に
化合物半導体からなるコンタクト層7をエッチング除去
するためのリセスエッチングのエッチングマスクとして
用いる絶縁層、10はゲート電極1’とメサ上面を保護
するための第3の絶縁層、11はソース・ドレイン電極
である。
【0020】シリコン基板4上に、GaAs、AlGa
As、InGaAs、InPなどの化合物半導体層5、
6を2段のメサ状に形成し、1段目のメサM1上面の一
部と側壁部および周辺部に、100nm〜1μmの厚み
を有するSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜からなる
第1の絶縁層8を形成している。
【0021】さらに、2段目のメサM2上面にソース電
極2とドレイン電極3(オーミックコンタクト部)が形
成されている。このソース電極2とドレイン電極3は、
例えばコンタクト層7と接触する50〜200nmの厚
みを有するAuGe、10〜50nmの厚みを有するN
i、および100〜300nmの厚みを有するAuの積
層体からなる。さらに、ソース電極2とドレイン電極3
上には、電極パッド部分の形成と電極厚みの厚膜化を目
的とした1〜3μmの厚みを有するAuからなるソース
・ドレイン電極11が形成されている。
【0022】2段目のメサM2上面部から1段目のメサ
M1上面部にかけてゲート電極1’が形成されている。
なお、ゲート電極1’は1段目のメサM1上面部で終端
しており、1段目のメサM1側壁部には存在しない。こ
のゲート電極1’は例えば20〜100nmの厚みを有
するTi、300nm〜1μmの厚みを有するAl、お
よび20〜100nmの厚みを有するTiの積層体から
なる。さらに、ゲート電極1’上には、電極パッド部分
の形成と電極厚みの厚膜化を目的とした1〜3μmの厚
みを有するAuからなるゲート電極1が形成されてい
る。
【0023】第2の絶縁層9は、300nm〜6μmの
厚みを有するSiO2 膜、若しくはSiO2 を主成分と
した誘電体材料で形成されている。
【0024】第3の絶縁層10は、100〜300nm
の厚みを有するSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜で
形成されている。
【0025】第3の絶縁層10上に形成されたソース電
極2とドレイン電極3が、コンタクトホールC1 、C2
を介して夫々のソース・ドレイン電極11と接続されて
いる。同じく第3の絶縁層10上に形成されたゲート電
極1’とゲート電極1がコンタクトホールC3 を介して
接続されている。
【0026】次に上記化合物半導体装置の製造方法を説
明する。まず、図2に示すように、MOCVD法やMB
E法でシリコン基板4上に化合物半導体からなるバッフ
ァ層5、活性層6、コンタクト層7を形成する。
【0027】次に、図3に示すように、フォトリソグラ
フィ工程によりポジ型フォトレジストPRで所望のメサ
領域を被覆した後、硫酸:過酸化水素:水の混合液から
なるエッチャントを用いて、バッファ層5の途中、若し
くはシリコン基板4まで化合物半導体層5、6、7をエ
ッチングすることで、1段目のメサM1領域を幅WM1
で形成する。シリコン基板4の表面は、弗化アンモニウ
ム:過酸化水素:水の混合液からなるエッチャントを用
いて40〜200nm程度エッチングすることが望まし
い。
【0028】次に、図4に示すように、フォトレジスト
で1段目のメサM1内の所望の領域を被覆した後、硫
酸:過酸化水素:水の混合液からなるエッチャントを用
いて、活性層6を完全に除去するまでエッチングする。
これにより、2段目のメサM2領域が幅WM2で形成さ
れる。ここで、WM1とWM2は、1段目のメサM1の
外縁から2段目のメサM2の外縁までの距離が、5μm
以上となるように設定される。なお、1段目のメサと2
段目のメサの形成は、最終形態が同じであれば、順番が
前後してもよい。
【0029】次に、図5に示すように、フォトレジスト
PRを除去した後、高周波スパッタリング法やプラズマ
CVD法などでSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜か
らなる第1の絶縁層8を100〜1μmの厚みで形成す
る。このSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜の弗化水
素酸系エッチャントによるエッチングレートは、膜形成
時の温度(室温〜400℃)やシランガスやアンモニア
ガスなどの原料ガスの流量比若しくは酸素分圧を変更す
ることで制御が可能である。
【0030】次に、図6に示すように、2段目のメサM
2が完全に露出するように、第1の絶縁層8をフォトリ
ソグラフィとエッチングで除去した後、フォトレジスト
を除去した表面に、SiO2 膜、若しくはSiO2 を主
成分とした誘電体材料からなる第2の絶縁層9を、高周
波スパッタリング法やプラズマCVD法、或いは、PS
GなどのSOG材料の塗布と焼結により、300nm〜
6μmの厚みで形成する。
【0031】次に、図7に示すように、2段目のメサM
2が完全に露出するように、第2の絶縁層9をフォトリ
ソグラフィと過酸化水素や硝酸などの酸化剤を含まない
弗化水素酸系エッチャント(以下、弗化水素酸系エッチ
ャントと記述)によるエッチングで除去する。このと
き、第2の絶縁層9を横方向に大きくオーバーエッチン
グをさせることで、2段目のメサM2上面に形成されて
いる第2の絶縁層9の厚みを小さくすることが可能であ
る。この際、第1の絶縁層8が第2の絶縁層9に比べて
エッチングレートが小さいことから、1段目のメサM1
側壁までエッチング領域が広がることを防止できる。な
お、過酸化水素や硝酸などの酸化剤を含まないエッチャ
ントでは、GaAsなど化合物半導体層はエッチングさ
れないか、極めて小さいエッチングレートであるため、
化合物半導体層5、6、7を保護するためのエッチング
ストッパー層を形成する必要はない。
【0032】次に、図8に示すように、第2の絶縁層9
と1段目および2段目のメサM2上部にゲート電極1’
を形成する際にリセスエッチングマスクとして用いる絶
縁層9’を形成する。
【0033】次に、図9に示すように、フォトリソグラ
フィでソース電極2およびドレイン電極3を形成するた
めのフォトレジストパターンを形成し、弗化水素酸系エ
ッチャントによるエッチングで絶縁層9’を除去する。
【0034】次に、図10に示すように、蒸着法や高周
波スパッタ法によりAuGe/Ni/Auを成膜した
後、リフトオフ工程によりソース電極2とドレイン電極
3を形成する。ここで、ソース電極2とドレイン電極3
はコンタクト層7と接触する50〜200nmの厚みを
有するAuGe、10〜50nmの厚みを有するNi、
および100〜300nmの厚みを有するAuの積層体
からなる。その後必要であれば、コンタクト層7とソー
ス電極2およびドレイン電極3のオーミックコンタクト
抵抗を小さくするため、アニール処理を行ってもよい。
400〜500℃の窒素若しくは水素などの不活性ガス
雰囲気中で、1〜10分のアニール処理を行うことで、
オーミックコンタクト抵抗を大きく下げることができ
る。
【0035】次に、図11に示すように、フォトリソグ
ラフィでゲート電極1’を形成するためのフォトレジス
トパターンPRを形成する。このときのゲート電極1’
形状を反映するフォトレジストパターンPRは、2段目
のメサM2上面を縦断し、1段目のメサM1上面で終端
しており、さらに少なくとも一方の1段目のメサM1上
面では、2段目のメサM2上面に形成されたフォトレジ
ストパターンPRの線幅(ゲート長Lgに相当)より大
きい形状であることが望ましい。2段目のメサM2上面
では0.05〜2μmの線幅(ゲート長Lgに相当)と
50〜300μmの長さ(ゲート幅Wgに相当)を有
し、少なくとも一方の1段目のメサM1上面では2μm
×2μmより大きいパッド形状を持つことが望ましい。
なお、櫛形電極構造を取る場合、並列する複数のゲート
電極1’が1段目のメサM1上面で接続された構造をと
るため、数十μmから数mmの幅をとることもあり得
る。
【0036】次いで、弗化水素酸系エッチャントによる
エッチングで絶縁層9’をコンタクト層7まで除去す
る。このとき、絶縁層9’はフォトレジストパターンP
Rで形成したゲート電極1’の形状におけるゲート長L
gの約2倍の幅になるように横方向のオーバーエッチン
グを行う。
【0037】次に、図12に示すように、ゲート電極
1’を形成するためのフォトレジストパターンPRを残
したまま、絶縁層9’で形成されたパターンをエッチン
グマスクとして、硫酸:過酸化水素:水の混合液からな
るエッチャントを用いてコンタクト層7を活性層6まで
リセスエッチングする。このとき、活性層6を厚さ方向
に10〜30nm程度オーバーエッチングしてもよい。
【0038】このときのリセスエッチングにより、2段
目のメサM2の上部のコンタクト層7は、ソース電極2
が接触する領域と、ドレイン電極3が接触する領域とが
完全に分離されなければならない。
【0039】なお、活性層6のオーバーエッチング量の
制御を高精度に行うため、化合物半導体のエッチングレ
ートが比較的小さく、且つエッチングレート制御が高精
度に行えるクエン酸:過酸化水素:水系のエッチャント
を用いてリセスエッチングを行ってもよい。
【0040】次に、図13に示すように、蒸着法や高周
波スパッタリング法によってTi/Al/Tiを成膜し
た後、リフトオフ工程によりゲート電極1’を形成す
る。ここで、ゲート電極1’は活性層6と接触する20
〜100nmの厚みを有するTiと、300nm〜1μ
mの厚みを有するAl、および20〜100nmの厚み
を有するTiの積層体からなる。
【0041】次いで、図14(a)(b)に示すよう
に、高周波スパッタリング法やプラズマCVD法などで
SiOx y 膜、若しくはSiNz 膜からなる第3の絶
縁層10を100〜300nmの厚みで形成する。次
に、フォトリソグラフィでコンタクトホールC1、C
2、C3を形成するためのフォトレジストパターン(不
図示)を形成し、弗化水素酸系エッチャントによるエッ
チングでゲート電極1’およびソース電極2、ドレイン
電極3まで絶縁層10を夫々除去する。
【0042】ここで、図14(a)は図1(c)のA−
A’方向断面、図14(b)は図1(c)のB−B’方
向断面である。このとき、ソース電極2およびドレイン
電極3とソース・ドレイン電極11を接続させる目的で
形成されるコンタクトホールC1、C2は、ソース電極
2およびドレイン電極3上の所定領域を露出させるよう
に形成される。ゲート電極1’とゲート電極1を接続す
る目的で形成されるコンタクトホールC3は、ゲート電
極1’を1段目のメサM1上の所定領域において露出さ
せるように形成される。
【0043】このときのコンタクトホールC3を形成す
るためのエッチングで、ゲート電極1’もオーバーエッ
チングされるため、ゲート電極1’の断線やコンタクト
不良を防止するために、コンタクトホールC3は1段目
のメサM1上面における幅2μmより大きいパッド形状
を有するゲート電極1’の部分で形成することが望まし
い。或いは、ゲート電極1’の最表面層にAuを用いる
ことで、エッチングによる断線やコンタクト不良を回避
することもできる。
【0044】次に、フォトリソグラフィでゲート電極1
およびソース・ドレイン電極11を形成するためのフォ
トレジストパターンを形成する。次いで、蒸着法や高周
波スパッタリング法によりAuを1〜3μm厚みで成膜
した後、リフトオフ工程によりゲート電極1とソース・
ドレイン電極11を形成する。以上の工程により図1
(a)(b)(c)に示す構造が完成する。なお、Au
の成膜前に、密着性を向上させる目的で、Ti若しくは
Crを5〜10nm程度形成してもよい。
【0045】さらに、図15に示すように、パワーアン
プなどで櫛形電極を有する化合物半導体装置において、
ゲート電極1’とソース・ドレイン電極11を交叉させ
る部分が存在する構造においても、本発明の化合物半導
体装置で実現可能である。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る化合物半
導体装置によれば、1段目のメサ側壁部と周辺部に第1
の絶縁層を設け、2段目のメサ上面にソース・ドレイン
電極を形成すると共に、2段目のメサ上面からメサ状部
の1段目の上面にかけてゲート電極を形成したことか
ら、化合物半導体バッファ層とゲート電極が接触する領
域が、上記1段目のメサ上面に限定されると共に、その
接触領域のシリコン基板界面からの距離が最大となるこ
とで、寄生容量を最小とし、化合物半導体装置の高周波
特性を大幅に向上することができる。
【0047】また、2段目のメサ周辺部から1段目のメ
サ側面若しくはメサ上面にかけて、第1の絶縁層上に第
2の絶縁層を設けると共に、1段目並びに2段目のメサ
上面の第2の絶縁層を除去することで2段目のメサ上面
にソース・ドレイン電極を形成すると共に、2段目のメ
サ上面から1段目のメサ上面にかけてゲート電極を形成
したことから、化合物半導体バッファ層より高い絶縁性
と、化合物半導体との安定した界面を形成する第1の絶
縁層と、化合物半導体バッファ層より高い絶縁性を持
ち、厚膜化並びにエッチング形状制御に適した第2の絶
縁層をもって、後の工程で形成されるゲート電極並びに
ソース・ドレイン電極のパッド部分とシリコン基板界面
若しくはシリコン基板表面が分離できることとなる。
【0048】また、請求項2に係る化合物半導体装置に
よれば、第2の絶縁層とゲート電極およびソース・ドレ
イン電極上に第3の絶縁層を設けると共に、1段目のメ
サ外周の第3の絶縁層上に、ゲート電極パッドおよびソ
ース・ドレイン電極パッドを設け、1段目のメサ上面に
形成されているゲート電極とゲートパッドを、第3の絶
縁層に形成したコンタクトホールを介して接続すると共
に、2段目のメサ上面に形成されているソース・ドレイ
ン電極とソース・ドレイン電極パッドを、第3の絶縁層
に形成したコンタクトホールを介して接続することで、
シリコン基板表面若しくは化合物半導体バッファ層表面
とゲート電極パッドおよびソース・ドレイン電極パッド
が、第1と第2並びに第3の絶縁層を介して分離される
ことから、面積的に大きな割合を占める電極パッド部の
寄生容量を大幅に減少し、化合物半導体装置の高周波特
性を大幅に向上することができる。
【0049】さらに、請求項3に係る化合物半導体装置
によれば、化合物半導体バッファ層や活性層並びにコン
タクト層と接触する第1の絶縁層が、化合物半導体層に
対してSiO2 より安定な界面を形成する絶縁層材料で
あるSiOx y 膜、若しくはSiNz 膜で形成される
と共に、第1の絶縁層に比較して工程的に厚膜化が容易
なSiO2 膜、若しくはSiO2 を主成分とした誘電体
材料で形成された第2の絶縁層、および化合物半導体装
置の表面保護層として一般的に用いられているSiOx
y 膜、若しくはSiNz 膜で形成された第3の絶縁層
を用いることで、高周波特性の向上に寄与する、第1か
ら第3の絶縁層のトータル厚の厚膜化が容易に行える。
【0050】さらに、請求項4に係る化合物半導体装置
によれば、第1の絶縁層に比較してエッチングレートが
大きいSiO2 膜、若しくはSiO2 を主成分とした誘
電体材料で形成された第2の絶縁層を用いることで、第
2の絶縁層をエッチングする工程において、第2の絶縁
層の横方向のオーバーエッチングを利用することで、化
合物半導体層の1段目メサ上の第1と第2の絶縁層厚み
を小さくすると共に、絶縁層のエッチング断面の傾斜を
緩やかにすることが可能となる。ここで、弗化水素酸系
のエッチャントに対する第1の絶縁層のエッチングレー
トは第2の絶縁層の1/10以下であることが望まし
い。
【0051】さらに、請求項5に係る化合物半導体装置
の製造法によれば、上述の内容と同様な効果をもって化
合物半導体装置を形成することができる。
【0052】化合物半導体層の1段目のメサ上の第1と
第2の絶縁層厚みが大きいと、絶縁層上面とメサ上面と
の高低差が大きくなることから、ゲート電極パッドの形
成工程において、形状のバラツキや断線などの異常が起
きる可能性が高くなり、生産性を大幅に低下させる要因
となる。そのため、化合物半導体層の1段目のメサ上の
第1と第2の絶縁層厚みと断面形状の制御は重要であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る化合物半導体装置を示す断面図
である。
【図2】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図3】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図4】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図5】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図6】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図7】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図8】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図9】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法を
示す断面図である。
【図10】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図11】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図12】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図13】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図14】請求項1に係る化合物半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図15】請求項1に係る化合物半導体装置の一例を示
す平面図である。
【図16】従来の化合物半導体装置の製造方法を示す断
面図である。
【図17】従来の化合物半導体装置の製造方法を示す断
面図である。
【符号の説明】
1……ゲート電極(パッド部分を含む)、1’…ゲート
電極、2……ソース電極(オーミックコンタクト部)、
3……ドレイン電極(オーミックコンタクト部)、4…
…シリコン基板、5……化合物半導体バッファ層、6…
…化合物半導体活性層、7……化合物半導体コンタクト
層、8……第1の絶縁層、9……第2の絶縁層、9’…
リセスエッチングマスク絶縁層、10……第3の絶縁
層、11……ソース・ドレイン電極(パッド部分を含
む)、C1…ソース電極用コンタクトホール、C2…ド
レイン電極用コンタクトホール、C3…ゲート電極用コ
ンタクトホール、Lg…ゲート長、Lsd…ソースとド
レインの距離、M…メサ部、M1…1段目のメサ部、M
2…2段目のメサ部、PR…フォトレジスト、Wg…ゲ
ート幅、WM1…1段目のメサ幅、WM2…2段目のメ
サ幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に化合物半導体層を設
    け、この化合物半導体層上にソース・ドレイン電極とゲ
    ート電極を設けた化合物半導体装置において、前記化合
    物半導体層を2段のメサ状に形成し、この1段目のメサ
    側壁部と周辺部に第1の絶縁層と第2の絶縁層を設け、
    この2段目のメサ上面に前記ソース・ドレイン電極を設
    けると共に、この2段目のメサ上面から前記1段目のメ
    サ上面にかけて前記ゲート電極を設けたことを特徴とす
    る化合物半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の絶縁層と前記ゲート電極およ
    びソース・ドレイン電極上に第3の絶縁層を設けると共
    に、前記1段目のメサ外周部の第3の絶縁層上に、前記
    ゲート電極とソース・ドレイン電極のパッドを設け、前
    記ゲート電極と前記ゲート電極のパッドを前記第3の絶
    縁層に形成したコンタクトホールを介して接続すると共
    に、前記ソース・ドレイン電極と前記ソース・ドレイン
    電極のパッドを前記第3の絶縁層に形成したコンタクト
    ホールを介して接続したことを特徴とする請求項1に記
    載の化合物半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の絶縁層がSiOx y 膜、若
    しくはSiNz 膜であり、前記第2の絶縁層がSiO2
    膜、若しくはSiO2 を主成分とした誘電体材料で形成
    された膜であり、前記第3の絶縁層がSiOx y 膜、
    若しくはSiNz 膜であることを特徴とする請求項1に
    記載の化合物半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の絶縁層であるSiOx
    y 膜、若しくはSiNz 膜が、前記第2の絶縁層である
    SiO2 膜、若しくはSiO2 を主成分とした誘電体材
    料に比較して、エッチングレートが小さいことを特徴と
    する請求項1または請求項3に記載の化合物半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 シリコン基板上に化合物半導体層を2段
    のメサ状に設け、この1段目並びに2段目のメサ上面、
    側壁部、および周辺部に第1の絶縁層を設け、2段目の
    メサ上面の一部とメサ周辺部における第1の絶縁層上に
    第2の絶縁層を形成し、前記2段目のメサの一部領域で
    第1の絶縁層を除去することで前記2段目のメサ上面に
    ソース・ドレイン電極を形成し、前記1段目のメサ上面
    から2段目のメサ上面にかけて第1の絶縁層の一部領域
    を除去することでゲート電極を形成し、この第2の絶縁
    層と第1の絶縁層、並びに前記ソース・ドレイン電極お
    よび前記ゲート電極上に第3の絶縁層を設け、この第3
    の絶縁層にコンタクトホールを形成して、前記ゲート電
    極およびソース・ドレイン電極にパッド部を接続して設
    けた化合物半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009272433A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2010157601A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Sanken Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2010238975A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 半導体装置とその製造方法

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