JP2010238975A - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メサ上に形成されるレジストを高精度にパターニングされ、メサ上に断線し難いゲート電極を有する半導体装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】オーミック電極10を形成する前にゲート電極12を形成することで、オーミック電極10間の狭い領域にレジストパターンの開口部を設ける必要がなくなり、レジスト溜まりが生じにくい構造となっている。また、ゲート電極12をメサの平坦な領域にのみ形成し、その分チャネル層3のサイドエッチング量を大きくしてチャネル層幅がゲート電極幅よりも小さくされている。ゲート電極12を平坦な領域のみに形成することで、ゲート電極12の厚膜化とゲート電極形成用のレジスト塗布後膜厚の均一化を両立可能にしている。ゲート電極の断線が極めて少なく、ゲート電極形成工程におけるレジストパターニング精度が改善された、ウェハ面内の特性ばらつきの少ない半導体装置を実現している。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、より詳細には、ゲート電極のウェハ面内均一性とゲート電極の断線を改善するための、ゲート電極の形成方法に特徴のある半導体装置とその製造方法に関する。
一般に、衛星放送の送受信用増幅素子等に代表されるGHz帯の高周波素子として、HEMTが知られている。代表的なものには、GaAs基板上のGaAs層やInP基板上のIn0.53Ga0.47As層をチャネル層として用いたものなどがあり、これらはいずれも、GaAsとAlGaAs、InGaAsとInAlAsのヘテロ構造界面に蓄積する2次元電子ガス層を利用したものである。
これらの素子を用いて、十数GHz帯の電波の送受信が可能な素子を得るためには、0.2μm以下の極めて短いゲート長を有するHEMTが必要になる。このような長さのゲート電極を形成するには、光リソグラフイーや電子ビーム描画機が用いられるが、高度の技術が必要になり、安定的に生産するのは容易ではない。
図1(a)〜(k)は、基板材料としてGaAsを用いたHEMTの従来技術の製造方法の説明図である。チャネル層3をInGaAsとした場合、用いられる基板1はGaAs基板の他に、InP基板、もしくはGaP基板、表面に単結晶のGaAsを成長させたSi基板、サファイア基板などが好適である。以下、GaAs基板を用いた場合の従来技術を、順を追って説明する。
まず、分視線エピタキシー法(MBE法)や有機金属気相成長法(MOCVD法)などを用いて、GaAs基板1上にバッファ層2、チャネル層3、スペーサー層4、電子供給層5、バリア層6、キャップ層7のような多層膜構造を成膜する(図1(a))。以降、この積層構造を有する半導体基板をHEMT構造基板と称する。
次に、HEMT構造基板上全面にレジスト8を塗布した後、メサ分離のためのパターニングを施し、メサエッチングを行う。メサエッチングでは、バッファ層2が半絶縁性であるため、バッファ層2が露出すれば素子の絶縁性は保たれる。また、メサエッチングに用いるエッチング溶液は、過酸化水素水と酸の混合液で、リン酸や塩酸・硫酸が一般的に用いられる。これによって、HEMT構造基板は順テーパー形状の積層構造となる(図1(b)、(c))。
次に、アセトンやN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)などの有機溶剤を用いてレジスト8を除去するか、酸素アッシングなどを用いてレジスト8を灰化させて除去する。その後、HEMT構造基板上全面にレジスト9を塗布し、ソース電極とドレイン電極となるオーミック電極をキャップ層7上に形成するためのパターニングを行う。次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてオーミック電極10を堆積させる(図1(d)、(e))。オーミック電極10は、AuGe/Ni/AuやTi/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、レジストとレジスト上の不要なオーミック電極を除去する。
その後、HEMT基板上全面にレジスト11を塗布し、リセスとゲート電極を形成するためのパターニングを行う(図1(f)、(g)、(h))。次いで、リセスを形成するために、バリア層6をエッチングせずにキャップ層7を選択的にエッチングし、バリア層6が露出するまで行う。この選択エッチャントには、過酸化水素水とクエン酸やコハク酸との混合液を用いるのが一般的である。その際、レジストパターンの開口部がメサ分離のメサ段差にもある。使用する選択エッチャントがチャネル層3もエッチングする場合、キャップ層7がエッチングされてリセスを形成すると同時に、チャネル層3のサイドエッチングも進行する。
次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてゲート電極12を堆積させる。ゲート電極12は、Ti/Pt/AuやTi/AuやPt/Ti/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、レジストとレジスト上の不要なゲート電極を除去し、半導体装置が形成される(図1(i)、(j)、(k))。
この例では、メサ分離にウェットエッチング法を用いているが、Arイオンなどを用いてイオンミリングやドライエッチングによりメサ分離を行っても良い。また、酸素などを用いたイオン注入法により半導体装置間の絶縁性を保っても良い。
特開2003−68768号公報
D.A.J Moran et al., ”Sub 100nm T-gate uniformity in InP HEMT technology”,Proc. of GaAs Mantech 2004. GaAs Mantech 2004
図2(a)、(b)に、従来の半導体装置の構造およびその製造工程を示す。図2(a)は従来構造のゲート電極12が形成された後の図1(k)におけるメサ段差部の拡大断面図であり、図2(b)は従来の製造方法において、ゲート電極12を形成するためのレジスト11を塗布した後のオーミック電極10であるソース電極とドレイン電極との間(ゲート電極形成予定部)のオーミック電極10の延在方向に対して垂直な断面図である。
図2(a)に示すように、ゲート電極12はメサ段差部分では他の平坦部分に比較して厚みが薄くなる。このため、メサ段差部分でゲート電極12の断線が起こりやすいという問題がある(特許文献1参照)。
また、ゲート電極形成用のレジストパターン形状を精度良く形成するためには、ソース電極とドレイン電極との間におけるゲート電極形成用のレジスト塗布後膜厚の均一性が重要である(非特許文献1参照)。図2(b)に示すように、メサ分離工程とオーミック電極形成工程の後にゲート金属形成用のレジスト11を塗布すると、メサ段差やオーミック電極の膜厚に依存して、メサ段差部分と、ソース電極とドレイン電極との間にレジスト溜まりが発生する。このため、ゲート電極12が形成される部分でレジスト11の膜厚ムラが発生し、レジストパターニング精度の悪化とパターニング断線が生じやすい。さらに、レジスト膜厚がウェハ全面で不均一な分布を持つため、ウェハ全面に渡って均一なレジストパターニング形状を得るのが難しい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、メサ上に形成されるレジストを高精度にパターニングし、メサ上に断線し難いゲート電極を有する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板上に設けられ、チャネル層及びバリア層を有するメサと、前記メサ上に設けられたソース電極、ドレイン電極およびゲート電極と、を備えた半導体装置であって、前記半導体装置の平面視において、前記ゲート電極全体が、前記バリア層と重なる位置に配置され、かつ、前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記チャネル層の該延在方向の長さより、長いことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の半導体装置において、前記ゲート電極と、ゲート取り出し電極とが、前記メサの上部で接続されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、半導体基板上にチャネル層及びバリア層が設けられており、前記チャネル層の一部には、イオン注入を施した不活性領域が設けられ、他の一部にはイオン注入を受けていない活性領域が設けられており、前記活性領域上にはソース電極、ドレイン電極およびゲート電極と、が設けられた半導体装置であって、前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記活性領域の該延在方向の長さと同一、または、より長いことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置において、前記チャネル層および前記バリア層がIII‐V族化合物半導体から構成される。
請求項5に記載の発明は、チャネル層およびバリア層を有する半導体基板上に半導体装置を形成する半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記ゲート電極形成工程の後に行われる、前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離工程と、前記メサ上にソース電極とドレイン電極と、を形成するオーミック電極形成工程と、前記ゲート電極と電気的に接続するゲート取り出し電極を形成するゲート取り出し電極形成工程とを有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、前記メサ分離工程は、前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離の工程用に用いるレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとしてウェットエッチングを施す工程と、前記レジストパターンを除去する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、前記メサ分離工程は、前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離の工程用に用いるレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとしてドライエッチングを施す工程と、前記レジストパターンを除去する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は請求項7に記載の半導体装置の製造方法において、前記メサ分離工程は、前記メサ分離工程内のエッチング工程以降に、前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記チャネル層の該延在方向の長さより、長くなるように、前記バリア層をエッチングせずに、前記チャネル層を選択的にエッチングするウェットエッチング工程を含むことを特徴とする。
請求項9に記載の発明において、チャネル層およびバリア層を有する半導体基板上に半導体装置を形成する半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記ゲート電極形成工程の後に行われる、前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するイオン注入工程と、前記メサ上にソース電極とドレイン電極と、を形成するオーミック電極形成工程と、前記ゲート電極と電気的に接続するゲート取り出し電極を形成するゲート取り出し電極形成工程とを有することを特徴とする。
本発明による半導体装置は、前述したようなゲート電極形成時のレジストのパターニング精度の悪化、及びゲート電極の断線が起こりにくく、かつ、ゲート電極が延在する方向のゲート電極下のチャネルの長さが、同方向のゲート電極の長さより小さくなっていることを特徴としている。
また、この発明による半導体装置の製造方法は、ゲート電極形成工程に使用するレジスト膜厚のムラをなくすため、ゲート電極形成工程を最初に行うことを特徴としている。
本発明は、メサ段差部におけるゲート電極の断線防止とそのゲート電極形成用のレジスト塗布後膜厚の均一化を両立し、ゲート電極の断線が極めて起き難く、かつ、ウェハ面内の特性ばらつきを少なくする効果を奏する。
(a)〜(k)は、従来の半導体装置の製造工程を説明するための工程図であって、(a)はHEMT構造基板断面図であり、(b)、(d)、(f)、(i)は各工程におけるHEMT構造基板の平面図であり、(c)は(b)のA−A′断面図であり、(e)は(d)のA−A′断面図であり、(g)は(f)のA−A′断面図であり、(h)は(f)のB−B′断面図であり、(j)は(i)のA−A′断面図であり、(k)は(i)のB−B′断面図である。 (a)は、従来の半導体装置の構造を示す図であり、(b)は、従来の半導体装置の製造工程を示す図である。 (a)〜(o)は、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造工程を説明するための工程図であって、(a)はHEMT構造基板断面図であり、(b)、(e)、(h)、(i)、(k)、(m)、(o)は各工程におけるHEMT構造基板の平面図であり、(c)は(b)のA−A′断面図であり、(d)は(b)のB−B′断面図であり、(f)は(e)のA−A′断面図であり、(g)は(e)のB−B′断面図であり、(j)は(i)のB−B′断面図であり、(l)は(k)のB−B′断面図であり、(n)は(m)のA−A′断面図である。 (a)〜(k)は、本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造工程を説明するための工程図であって、(a)はHEMT構造基板断面図であり、(b)、(e)、(h)、(i)、(j)、(k)は各工程におけるHEMT構造基板の平面図であり、(c)は(b)のA−A′断面図であり、(d)は(b)のB−B′断面図であり、(f)は(e)のA−A′断面図であり、(g)は(e)のB−B′断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について、詳細に説明する。尚、以下に述べる使用材料、及びその量、条件等については、一例を示したに過ぎない。従って、本発明が、これらの材料と条件にのみ限定されるものではない。
(実施形態1)
図3(a)〜(o)に、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造工程を示す。実施形態1では、基板1としてGaAsを、チャネル層3としてInGaAsを用いている。
まず、分視線エピタキシー法(MBE法)や有機金属気相成長法(MOCVD法)などを用いて、GaAs基板1上にバッファ層2、チャネル層3、スペーサー層4、電子供給層5、バリア層6、キャップ層7のような多層膜構造を成膜する(図3(a))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジスト11を塗布し、リセスとゲート電極を形成するためのパターニングを行う。ここで、レジスト塗布前のウェハ表面はnmオーダーの平坦性があるため、ウェハ全面に渡って均一にレジストを塗布することができる。そのため、精度良くレジストをパターニングでき、しかもウェハ面内のパターンばらつきを小さくすることができる。次いで、リセスを形成するために、バリア層6をエッチングせずにキャップ層7を選択的にエッチングし、バリア層6が露出するまで行う(図3(b)、(c)、(d))。選択エッチャントには、過酸化水素水とクエン酸やコハク酸との混合液を用いるのが一般的である。
次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてゲート電極層12を堆積させる。ゲート電極12は、Ti/Pt/AuやTi/AuやPt/Ti/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のゲート電極を除去する(図3(e)、(f)、(g))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジスト8を塗布した後、メサ分離のためのメサのパターニングを施す。その際、図3(h)のように、平面視において、レジスト8がゲート電極12全体と重なるようにパターニングする。その後、メサエッチングを施す。素子間の絶縁性が保たれていれば良いので、バッファ層2の抵抗値が大きく、半導体装置間の絶縁を保つのに十分な場合は、バッファ層2が露出するまでエッチングを行えばよい。絶縁のGaAs基板1が露出するまでエッチングを行っても良い。また、メサエッチングに用いるエッチング溶液は、過酸化水素水と酸の混合液で、リン酸や塩酸・硫酸が一般的に用いられる。これによって、HEMT構造基板は順テーパー形状の積層構造となる(図3(i)、(j))。この例ではウェットエッチングでメサエッチングを行っているが、Arイオンを用いたイオンミリングやドライエッチングで行っても良い。
次いで、ゲート電極12下のゲート電極12の延在方向のチャネル層3の長さ(チャネル層幅)が、ゲート電極12の延在方向の長さ(ゲート電極幅)より小さくなるように、チャネル層3とバリア層6の選択エッチャントを用いてチャネル層3のサイドエッチングを施す。このように、チャネル層幅をゲート電極幅より小さくすることにより、チャネル層3をゲート電極12の延在方向全域に渡ってゲート電圧で制御することができる。
ここで、片側のチャネル層サイドエッチング量dは、スペーサー層4と電子供給層5とバリア層6の厚さの和をt、ゲート電極12の延在方向のレジスト8とHEMT構造基板が接している距離をL、メサエッチング後の順テーパー角度をθとした場合、
Figure 2010238975
なる関係を満たしていることが必要である。その後、アセトンやN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)などの有機溶剤を用いてレジストを除去するか、酸素アッシングなどを用いてレジスト8を灰化させて除去する(図3(k)、(l))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジストを塗布し、ソース電極とドレイン電極となるオーミック電極10をHEMT基板上に形成するためのパターニングを行う。次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてオーミック電極10を堆積させる。オーミック電極10は、AuGe/Ni/AuやTi/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のオーミック電極を除去する(図3(m)、(n))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジストを塗布し、ゲート電極12と電気的に接続するゲート取り出し電極13を形成するためのパターニングを行う。ここで、ゲート取り出し電極13とは、ゲート電極形成工程とは異なる工程で形成された電極であって、ゲート電極13と電気的に接続する電極のことを指す。次いで、ゲート取り出し電極用のリセスを形成するために、キャップ層7とバリア層6の選択エッチングを、バリア層6が露出するまで行う。その後、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてゲート取り出し電極13を堆積させる。ゲート取り出し電極は、Ti/Pt/AuやTi/Auなどを用いるのが一般的である。また、取り出し電極の厚さは一般的に厚いので、メサ段差を横切る際の断線は改善される。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のゲート取り出し電極を除去する(図3(o))。以上の工程をもって半導体装置が形成される。
以上、説明した実施形態1によれば、メサ分離工程とオーミック電極形成工程の前にゲート電極12を形成することで、オーミック電極10間の狭い領域にレジストパターンの開口部を設ける必要がなくなり、かつ、メサ段差がないので、レジスト溜まりが生じにくい構造となっている。また、ゲート電極12をメサの平坦な領域にのみ形成し、その分チャネル層3のサイドエッチング量を大きくしてチャネル層幅がゲート電極幅よりも小さくされている。ウェハにメサ段差やオーミック電極段差の無い状態でゲート電極12を形成することで、ゲート電極12の厚膜化とゲート電極形成用のレジスト塗布後膜厚の均一化を両立可能にしている。これにより、ゲート電極の断線が極めて少なく、ゲート電極形成工程におけるレジストパターニング精度が改善された、ウェハ面内の特性ばらつきの少ない半導体装置を実現している。
この実施形態は半導体装置の形成の一例であって、ゲート取り出し電極形成前にSiNやSiO2等の保護膜を形成し、その後保護膜の必要な個所をエッチングし、ゲート取り出し電極を形成しても良い。
(実施形態2)
図4(a)〜(k)に、本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造工程を示す。実施形態2では、基板1としてGaAsを、チャネル層3としてInGaAsを用いている。
まず、分視線エピタキシー法(MBE法)や有機金属気相成長法(MOCVD法)などを用いて、GaAs基板1上にバッファ層2、チャネル層3、スペーサー層4、電子供給層5、バリア層6、キャップ層7のような多層膜構造を成膜する(図4(a))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジスト11を塗布し、リセスとゲート電極12を形成するためのパターニングを行う。ここで、レジスト塗布前のウェハ表面はnmオーダーの平坦性があるため、ウェハ全面に渡って均一にレジストを塗布することができる。そのため、精度良くレジストをパターニングでき、しかもウェハ面内のパターンばらつきを小さくすることができる。次いで、リセスを形成するために、バリア層6をエッチングせずにキャップ層7を選択的にエッチングし、バリア層6が露出するまで行う(図4(b)、(c)、(d))。選択エッチャントには、過酸化水素水とクエン酸やコハク酸との混合液を用いるのが一般的である。
次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてゲート電極層12を堆積させる。ゲート電極12は、Ti/Pt/AuやTi/AuやPt/Ti/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のゲート電極を除去する(図4(e)、(f)、(g))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジスト8を塗布した後、イオン注入によって半導体装置を電気的に分離するためのパターニングを施す。その際、図4(h)のように、ゲート電極上のゲート電極12の延在方向のレジスト8の長さが、ゲート電極12の延在方向の長さと同一以下で、ゲート電極12上のレジスト8の端が、ゲート電極12の延在方向のゲート電極12の端と同一、もしくは内側に存在するようにパターニングする。その後、レジストパターンがない領域に酸素などをイオン注入することによって、不活性化させる。その後、アセトンやN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)などの有機溶剤を用いてレジストを除去するか、酸素アッシングなどを用いてレジスト8を灰化させて除去する(図4(i))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジストを塗布し、ソース電極とドレイン電極となるオーミック電極をHEMT基板上に形成するためのパターニングを行う。次いで、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてオーミック電極を堆積させる。オーミック電極は、AuGe/Ni/AuやTi/Pt/Auなどを用いるのが一般的である。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のオーミック電極を除去する(図4(j))。
次に、HEMT構造基板上全面にレジストを塗布し、ゲート電極12と電気的に接続するゲート取り出し電極13を形成するためのパターニングを行う。ここで、ゲート取り出し電極13とは、ゲート電極形成工程とは異なる工程で形成された電極であって、ゲート電極12と電気的に接続する電極のことを指す。次いで、ゲート取り出し電極用のリセスを形成するために、キャップ層7とバリア層6の選択エッチングを、バリア層6が露出するまで行う。その後、EB蒸着機やスパッタ装置などを用いてゲート取り出し電極13を堆積させる。ゲート取り出し電極13は、Ti/Pt/AuやTi/Auなどを用いるのが一般的である。また、取り出し電極13の厚さは一般的に厚いので、メサ段差を横切る際の断線は改善される。次に、公知のリフトオフ法により、不要なレジストとレジスト上のゲート取り出し電極13を除去する(図4(k))。以上の工程をもって半導体装置が形成される。
イオン注入後の半導体基板表面は荒れるため、半導体装置間を電気的に分離するイオン注入工程後にゲート電極形成工程を行うと、ゲート電極形成工程時のレジストパターニング精度が悪化する。このため、この実施形態2は、実施形態1と同様にオーミック電極10を形成する前にゲート電極12を形成することに加え、ゲート電極形成後にイオン注入を行うことでゲート電極形成工程におけるレジストパターニング精度を改善し、ウェハ面内の特性ばらつきの少ない半導体装置を実現している。
1 基板
2 バッファ層
3 チャネル層
4 スペーサー層
5 電子供給層
6 バリア層
7 キャップ層
8 メサ分離工程のレジスト
9 オーミック電極形成工程のレジスト
10 オーミック電極
11 ゲート電極形成工程のレジスト
12 ゲート電極
13 ゲート取り出し電極

Claims (9)

  1. 半導体基板上に設けられ、チャネル層及びバリア層を有するメサと、
    前記メサ上に設けられたソース電極、ドレイン電極およびゲート電極と、
    を備えた半導体装置であって、
    前記半導体装置の平面視において、前記ゲート電極全体が、前記バリア層と重なる位置に配置され、かつ、前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記チャネル層の該延在方向の長さより、長いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ゲート電極と、ゲート取り出し電極とが、前記メサの上部で接続されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 半導体基板上にチャネル層及びバリア層が設けられており、前記チャネル層の一部には、イオン注入を施した不活性領域が設けられ、他の一部にはイオン注入を受けていない活性領域が設けられており、
    前記活性領域上にはソース電極、ドレイン電極およびゲート電極と、が設けられた半導体装置であって、
    前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記活性領域の該延在方向の長さと同一、または、より長いことを特徴とする半導体装置。
  4. 前記チャネル層および前記バリア層がIII‐V族化合物半導体から構成される請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. チャネル層およびバリア層を有する半導体基板上に半導体装置を形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記ゲート電極形成工程の後に行われる、
    前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離工程と、
    前記メサ上にソース電極とドレイン電極と、を形成するオーミック電極形成工程と、
    前記ゲート電極と電気的に接続するゲート取り出し電極を形成するゲート取り出し電極形成工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記メサ分離工程は、
    前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離の工程用に用いるレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとしてウェットエッチングを施す工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記メサ分離工程は、
    前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するメサ分離の工程用に用いるレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとしてドライエッチングを施す工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記メサ分離工程は、前記メサ分離工程内のエッチング工程以降に、
    前記ゲート電極の延在方向の長さが、前記ゲート電極の下に存在する前記チャネル層の該延在方向の長さより、長くなるように、前記バリア層をエッチングせずに、前記チャネル層を選択的にエッチングするウェットエッチング工程
    を含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. チャネル層およびバリア層を有する半導体基板上に半導体装置を形成する半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記ゲート電極形成工程の後に行われる、
    前記半導体基板上の半導体装置間を電気的に分離するイオン注入工程と、
    前記メサ上にソース電極とドレイン電極と、を形成するオーミック電極形成工程と、
    前記ゲート電極と電気的に接続するゲート取り出し電極を形成するゲート取り出し電極形成工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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