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【特許請求の範囲】
【請求項1】 ほぼ環状のコアプレートに複数の摩擦材セグメントを貼着する摩擦板の製造方法であって、
前記摩擦材セグメントを貼着位置に予め位置決めしておき、接着剤を塗布した前記コアプレートと前記摩擦材セグメントを押圧して仮接着を行う工程を有することを特徴とする摩擦板の製造方法。
【請求項2】 前記摩擦材セグメントに向かって延在する突出部を設けた空所に、前記摩擦材セグメントを圧入することで前記摩擦材セグメントを位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項3】 前記位置決めは、摩擦板片面に対して行うことを特徴とする請求項1に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項4】 前記摩擦材を繰り出し、繰り出された摩擦材を打ち抜いて得た摩擦材セグメントを貼着位置に位置決めし、前記仮接着工程後、同時に加熱・加圧して本接着を行う工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項5】 前記打抜きは複数列同時に行うことを特徴とする請求項3に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項6】 ほぼ環状のコアプレートに複数の摩擦材セグメントを貼着する摩擦板の製造装置であって、
貼着位置に配列した状態で保持することによって前記摩擦材セグメントを位置決めする治具を備えたことを特徴とする摩擦板の製造装置。
【請求項7】 前記治具は摩擦材セグメントを載置する保持台と、前記摩擦材セグメントの外周を覆い前記保持台に対して上下にスライドするガイドを備えていることを特徴とする請求項5に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項8】 前記ガイドは、前記摩擦材セグメントに向かって延在する突出部を備えていることを特徴とする請求項7に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項9】 前記ガイドを押圧手段により上方に押圧した状態で支持することを特徴とする請求項7に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項10】 前記押圧手段は、ばねを含んでいることを特徴とする請求項9に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項11】 前記ガイドの径方向に延びる仕切り部分の一部が窪んでいることを特徴とする請求項7に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項12】 ほぼ環状のコアプレートに複数の摩擦材セグメントを貼着する摩擦板の製造方法であって、
摩擦板の片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントを、位置決め治具に予め収納しておくこと、
前記収納した前記摩擦材セグメントの全数を同時に、接着剤を塗布した前記コアプレートに押圧し貼着すること、
とからなることを特徴とする摩擦板の製造方法。
【請求項13】 前記位置決め治具は回転インデックス可能であり、前記コアプレートへの貼り付け位置に相当する配置で、前記摩擦材セグメントを所定インデックス回転すると共に摩擦板片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントを収納することを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項14】 摩擦板片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントを位置決め治具に収納すること、及び前記位置決め治具が前記貼着のための位置に移動した後、前記摩擦材セグメントを前記コアプレートに押圧し貼着することからなり、前記収納工程と前記押圧貼着工程とは別工程であることを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項15】 前記位置決め治具は、前記摩擦材セグメントの外周縁を覆うガイドを備えていることを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項16】 異なる形状の前記摩擦材セグメントを収納することを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項17】 シート状または帯状の摩擦材から、1つまたは複数の摩擦材セグメントを打ち抜いた後、前記摩擦材を一旦摩擦材に戻した後、前記位置決め治具まで搬送し、パンチで押し出し、前記位置決め治具に挿入する動作を行うことを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項18】 前記搬送、押し出し及び挿入の各動作を連続的に行うことを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項19】 前記コアプレートの片面に前記摩擦材セグメントを押圧貼着した後、前記コアプレートを反転させ、もう一方の面に前記摩擦材セグメントを貼着することを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項20】 前記貼着は、押圧のみで行われることを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項21】 前記貼着は、押圧及び加熱で行われることを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項22】 ほぼ環状のコアプレートに複数の摩擦材セグメントを貼着する摩擦板の製造装置であって、
摩擦板の片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントを収納する位置決め治具と、
接着剤を塗布した前記コアプレートを保持及び搬送する搬送装置と、
とからなり、前記位置決め治具に対して前記搬送装置が保持するコアプレートを押圧することで前記収納した前記摩擦材セグメントの全数を同時に前記コアプレートに貼着することを特徴とする摩擦板の製造装置。
【請求項23】 前記位置決め治具は回転インデックス可能であり、前記コアプレートへの貼り付け位置に相当する配置で、前記摩擦材セグメントを所定インデックス回転すると共に摩擦板片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントを収納することを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項24】 前記位置決め治具により、摩擦板片面分に相当する数の前記摩擦材セグメントが収納され、前記位置決め治具が前記貼着のための位置に移動した後、前記摩擦材セグメントが前記コアプレートに押圧及び貼着されることを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項25】 前記位置決め治具は、前記摩擦材セグメントの外周縁を覆うガイドを備えていることを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項26】 前記位置決め治具は、異なる形状の前記摩擦材セグメントを収納することを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項27】 シート状または帯状の摩擦材から、1つまたは複数の摩擦材セグメントを打ち抜く装置を有し、前記装置による打抜き後、前記摩擦材セグメントを一旦摩擦材に戻した後、前記摩擦材セグメントは、前記位置決め治具まで搬送され、パンチで押し出され前記位置決め治具に挿入されることを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項28】 前記コアプレートの片面に前記摩擦材セグメントを押圧貼着した後、前記コアプレートを反転させ、もう一方の面に前記摩擦材セグメントを貼着することを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項29】 前記摩擦材セグメントは押圧のみで前記コアプレートに貼着されることを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項30】 前記摩擦材セグメントは押圧及び加熱により前記コアプレートに貼着されることを特徴とする請求項22に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項31】 保持部材の一面に複数個の摩擦材セグメントを円周状に収納する収納工程と、コアプレートの接着剤が塗布された表面と該保持部材の該一面とを対向させるとともに該保持部材に保持された該摩擦材セグメントを該コアプレートの該表面に付勢して貼着する貼着工程と、を有することを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項32】 帯状摩擦材より前記摩擦材セグメントに切り取るセグメント打抜き工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項33】 前記収納工程では前記摩擦材セグメントを前記一面に向かって垂直方向に収納することを特徴とする請求項31に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項34】 前記収納工程では、少なくとも1個の前記摩擦材セグメントを収納した後、円周方向に順次次の該摩擦材セグメントを収納することを特徴とする請求項31に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項35】 前記収納工程は個々の前記摩擦材セグメントを供給する供給部に対して該摩擦材セグメントを収納した後、前記保持部材を回転させて該供給部に位置決めする位置決め工程を含むことを特徴とする請求項34に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項36】 前記貼着工程は前記保持部材に相対移動可能に収納された前記摩擦材セグメントを付勢して貼着する工程であることを特徴とする請求項31に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項37】 前記収納工程では前記摩擦材セグメントをその表面と垂直方向に付勢して収納することを特徴とする請求項31に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項38】 前記収納工程では、少なくとも2個以上の前記摩擦材セグメントを同時に収納することを特徴とする請求項31に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項39】 前記貼着工程では複数個の前記摩擦材セグメントを同時に貼着することを特徴とする請求項36に記載の摩擦板の製造方法。
【請求項40】 複数個の摩擦材セグメントを円周状に収納する一面を持つ保持部材と、前記摩擦材セグメントを前記保持部材に収納する第1部材と、接着剤が塗布された貼着表面を有するコアプレートを支持する支持部材と、前記貼着表面と前記一面とが対向した位置において、前記保持部材に保持された前記摩擦材セグメントを付勢して前記支持部材に支持された前記コアプレートに貼着する第2部材と、を有することを特徴とする摩擦板の製造装置。
【請求項41】 帯状摩擦材より前記摩擦材セグメントに切り取るセグメント打抜き部材を含むことを特徴とする請求項40に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項42】 前記第1部材は前記摩擦材セグメントを前記一面に向かって垂直方向に収納することを特徴とする請求項41に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項43】 前記保持部材と前記第1部材とは少なくとも1個の前記摩擦材セグメントを前記保持部材に収納した後、円周方向に順次次の該摩擦材セグメントを収納するように協同することを特徴とする請求項40に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項44】 前記保持部材は回転可能であり、該保持部材は前記第1部材が個々の前記摩擦材セグメントを供給する供給部に対して該摩擦材セグメントを収納した後、回転して該供給部に位置決めすることを特徴とする請求項43に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項45】 前記第2部材は前記保持部材に相対移動可能に保持されていることを特徴とする請求項40に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項46】 前記第1部材は前記摩擦材セグメントをその表面と垂直方向に収納することを特徴とする請求項40に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項47】 前記第1部材は少なくとも2個以上の前記摩擦材セグメントを同時に収納することを特徴とする請求項40に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項48】 前記供給部は前記保持部材に形成されたリング状凹部に沿って配置されていることを特徴とする請求項44に記載の摩擦板の製造装置。
【請求項49】 前記第2部材は複数個の前記摩擦材セグメントを同時に貼着することを特徴とする請求項45に記載の摩擦板の製造装置。
図11は、従来の摩擦板の製造装置を示しており、以下これについて説明する。打抜き装置100によって等ピッチずつ繰り出される摩擦材131を打抜き複数の摩擦材セグメント132を得る。一方、円テーブル110は支持台111を備え、コアプレート121の位置決めを行っている。打抜き装置100で得た摩擦材セグメント132はプレート102からパンチ101により打抜かれ、コアプレート121に押圧接着される。この打抜き、押圧接着の動作に合わせて支持台111は摩擦材セグメント132が接着された範囲を所定の角度としてインデックス回動していく。この種の従来技術としては、例えば、特公平4−68491号公報、特公平4−68492号公報、特公平4−68494号公報、特開平7−151175号公報及び特開平10−318309号公報などがある。
図1を参照して、本発明の製造方法の過程を述べる。シート状または帯状の摩擦材31が等ピッチで繰り出され、この摩擦材31を打抜き装置5で打抜いて、複数の摩擦材セグメント32を得る。打抜かれた摩擦材セグメント32を治具40に供給する打抜き装置5の供給部は、パンチ1とプレート2とからなる。摩擦材セグメント32は一旦摩擦材31に戻した後、打抜き装置5の供給部のパンチ1で押し出し、治具40の保持台42に供給する。尚、本例では4個の摩擦材セグメント32を同時に保持台42上に供給する。
コアプレート21の両面に摩擦材を貼着するものについては、片面の仮接着が終了後反転させ、前記と同様の工程によって反対面側の仮接着も行う。仮接着後の摩擦板は次工程にて加圧・加熱による本接着が行われる。尚、前述のように摩擦材セグメント32の打抜きはインデックスの回数を減らすため、複数枚または複数列分同時に行うことが好ましいが、打抜き装置5による摩擦材の打抜きは、一列のみの打抜きでもよい。
次に、図1を参照して本発明の摩擦板の製造装置について説明する。シート状または帯状の摩擦材31を供給する繰り出し装置は省略してある。打抜き装置5の供給部はパンチ1及びプレート2からなり概略のみを示している。打抜き装置5は公知の装置を使用できる。
また、本発明によれば、仮接着前の摩擦材セグメントの位置ずれが生じない装置を得ることができ、更に本発明によれば、より精度の高い位置決めを行うことができ、本発明によれば、仮接着時にコアプレートを位置決めされた摩擦材セグメントに充分押し付けることが可能となり、本発明によれば、仮接着用の接着剤がガイドに付着するのを防止することができる。
【図2】
コアプレートに接着剤が塗布される様子を示す概略正面図である。
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