JP2001027811A - 感光性ペーストおよびディスプレイ - Google Patents
感光性ペーストおよびディスプレイInfo
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- Materials For Photolithography (AREA)
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Abstract
による隔壁形成で良好なパターニング性を得て、なおか
つ反射率の高い隔壁を形成することにより輝度の高いデ
ィスプレイを得る。 【解決手段】低融点ガラスを含有し、焼成後に白色に変
化することを特徴とする感光性ペースト。
Description
感光性ペーストに関するものであり、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)、プラズマアドレス液晶ディスプ
レイ、電子放出素子(FED、フィールドエミッショ
ン)または蛍光表示管や有機電界発光素子(有機EL、
エレクトロルミネッセンス)を用いた画像表示装置など
に用いることができる。
スプレイが注目されている。フラットパネルディスプレ
イとして液晶ディスプレイ(LCD)が盛んに開発され
ているが、これには画像が暗い、視野角が狭いといった
短所がある。PDPや電子放出素子または蛍光表示管を
用いた画像表示装置は、液晶ディスプレイに比べて明る
い画像が得られると共に、視野角が広い、さらに大画面
化、高精細化の要求に応えられることから、そのニーズ
が高まりつつある。
極電子放出素子がある。冷陰極電子放出素子には電界放
出型(FE型)、金属/絶縁層/金属型(MIM型)や表
面伝導型などがある。このような冷陰極電子源を用いた
画像形成装置は、それぞれのタイプの電子放出素子から
放出される電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生さ
せることで画像を表示するものである。この装置におい
て、前面ガラス基板と背面ガラス基板にそれぞれの機能
を付与して用いるが、背面ガラス基板には、複数の電子
放出素子とそれらの素子の電極を接続するマトリックス
状の配線が設けられる。これらの配線は、電子放出素子
の電極部分で交差することになるので絶縁するための絶
縁層が設けられる。さらに両基板の間で耐大気圧支持部
材として隔壁(スペーサ)が形成される。
機構は、CRTと異なりVFDでは数十Vの電圧による
数十mAの低速電子流で蛍光体を励起する。このような
VFD素子を用いたディスプレイにおいても、発光領域
を区切るため格子状などの隔壁が形成される。
電子と陽極から注入された正孔とが両極に挟まれた有機
蛍光体内で再結合して発光することを応用したものであ
るが、薄型化が可能であること、低駆動電圧下での高輝
度発光が可能であること、蛍光材料を選ぶことにより多
色発光が可能であることなどから注目されている。有機
電界発光素子の作製においても、隔壁が形成される。
板との間に設けられた隔壁で仕切られた放電空間内で対
向するアノード電極およびカソード電極間にプラズマ放
電を生じさせ、この空間内に封入されているガスから発
生する紫外線を放電空間内に塗布された蛍光体に当てる
ことによって表示を行う。
ペーストをスクリーン印刷法でパターン状に印刷して乾
燥するという工程を繰り返して所定の高さにした後、焼
成して形成していた。しかしながら、スクリーン印刷法
では、特にパネルサイズが大型化した場合に、予め基板
上に形成されている放電電極と絶縁ガラスペーストの印
刷場所との位置合わせが難しく、位置精度が得られ難い
という問題がある。しかも、所定の隔壁高さを得るため
多数回の重ね合わせ印刷を行うことによって隔壁および
その側面エッジ部の波打ちや裾の乱れが生じ、高さの精
度が得られないため、表示品質が悪くなり、また、作業
性が悪く歩留まりも低いなどの問題点がある。またスク
リーン印刷法では、PDPの大面積化、高解像度化に伴
い要求される、高アスペクト比で高精細の隔壁が得られ
ない。
開平6−295676号公報などで、感光性ペーストを
用いてフォトリソグラフィ技術により隔壁を形成する方
法が開示されている。しかし、従来は感光性ペーストの
感度や解像度が低く、高アスペクト比で高精細な隔壁が
得られなかった。
を向上するために隔壁の反射率を高くしたいという要求
がある。つまり、隔壁の光透過率が高く反射率が低い
と、隔壁側面や隔壁間の底面に塗布されている蛍光体層
から発光される表示光の反射が不足し、さらに、隣の隔
壁間の蛍光体層の表示光の洩れ込みが起こり、輝度が高
く、色純度の良好なディスプレイが得られない。これに
対し、特公平6−44452号公報には、ガラス粉末と
それと異なる屈折率を有する充填材との混合物を用いた
隔壁の形成を開示しているが、感光性ペーストとして要
求される高い光透過率とは反するため、パターニング性
が損なわれる。
低下するのに加えて、強度の不足、また、放電時に気孔
から排出されるガス、水分の吸着による輝度低下などの
発光特性低下の原因となる。パネルの放電寿命、輝度安
定性などの発光特性を考慮すると、気孔率は15%以下
であることが好ましく、より好ましくは10%以下、さ
らに好ましくは3%以下である。
ペーストを用いたフォトリソグラフィ法による隔壁形成
は、良好なパターニング性を得るために光の透過性の高
い感光性ペーストを用いることが必要である一方、その
結果、得られる隔壁は反射率が低く良好な表示特性が得
られないという問題点を有する。
能でコスト的にも有利なフォトリソグラフィ法により、
輝度や色純度向上に寄与する反射率の高い白色隔壁の形
成に用いられる感光性ペーストを提供することにある。
点ガラスを含有し、焼成後に白色に変化することを特徴
とする感光性ペーストである。
いて隔壁を形成したことを特徴とするディスプレイであ
る。
レイの作製手順に従って説明する。但し本発明は、プラ
ズマアドレス液晶ディスプレイならびに電子放出素子、
蛍光表示管または有機電界発光素子を用いたディスプレ
イにおいても、好ましく適用される。
は、ソーダガラスやプラズマディスプレイ用ガラス基板
(旭硝子社製PD200など)を使うことができる。基
板上に、導電性金属により電極を形成する。導電性金属
としては、銀、銅、クロム、アルミニウム、ニッケル、
金等を用いることができる。電極は幅20〜200μm
のストライプ状に形成される。次いで電極を被覆するよ
うに誘電体層を好ましく形成する。
された基板上に隔壁を形成する。隔壁は、本発明の感光
性ペーストを塗布し、露光し、露光部分と未露光部分の
現像液に対する溶解度差を利用して現像した後に焼成し
て形成する。
を必須成分とする。低融点ガラスを用いることにより、
露光時のパターニング性を阻害することがなく、また焼
成により隔壁を形成することができる。
基板上に形成されることを考慮し、ガラス転移点400
〜550℃、荷重軟化点(屈伏点とも云う)450〜6
00℃であることが好ましい。荷重軟化点を450℃以
上とすることで、ディスプレイ形成の後工程において隔
壁が変形することがなく、軟化点を600℃以下とする
ことで、焼成時に溶融し強度の高い隔壁を得ることがで
きる。また、低融点ガラスの平均屈折率は、感光性ペー
ストにおける感光性有機成分の平均屈折率との整合をと
り、露光光の散乱を抑えるために、1.5〜1.65の
範囲内とすることが好ましい。
酸化物換算表記で以下の様な組成である。
カリウムのアルカリ金属酸化物のうち少なくとも1種を
用い、その合計量が3〜15重量%、さらには3〜10
重量%であることが好ましい。
熱膨張係数のコントロールを容易にするのみならず、ガ
ラスの屈折率を低くすることができるため、感光性有機
成分との屈折率差を小さくすることが容易になる。アル
カリ金属酸化物の合計量が3重量%以上とすることでガ
ラスの低融点化の効果を得ることができ、15重量%以
下とすることでガラスの化学的安定性を維持すると共に
熱膨張係数を小さく抑えることができる。アルカリ金属
としては、ガラスの屈折率を下げることやイオンのマイ
グレーションを防止することを考慮するならリチウムを
選択するのが好ましい。
ましく、より好ましくは10〜30重量%である。酸化
ケイ素は、ガラスの緻密性、強度や安定性の向上に有効
であり、また、ガラスの低屈折率化にも効果がある。熱
膨張係数をコントロールしてガラス基板とのミスマッチ
による剥離などを防ぐこともできる。5重量%以上とす
ることで、熱膨張係数を小さく抑えガラス基板に焼き付
けた時にクラックを生じない。また、屈折率を低く抑え
ることができる。30重量%以下とすることで、ガラス
転移点、軟化点を低く抑え、ガラス基板への焼き付け温
度を低くすることができる。
いガラスにおいて低融点化のために必要な成分であり、
さらに低屈折率化にも有効であり、20〜45重量%、
さらには20〜40重量%の範囲で配合することが好ま
しい。20重量%以上とすることで、ガラス転移点、軟
化点を低く抑えガラス基板への焼き付けを容易にする。
また、45重量%以上とすることでガラスの化学的安定
性を維持することができる。
うち少なくとも1種を用い、その合計量が2〜15重量
%、さらには2〜10重量%であることが好ましい。こ
れらの成分は、ガラスの低融点化、熱膨張係数の調整に
有効であり、焼き付け温度の基板の耐熱性への適用、電
気絶縁性、形成される隔壁の安定性や緻密性の点でも好
ましい。2重量%以上とすることで低融点化の効果を得
ることができると共に結晶化による失透を防ぐこともで
きる。また、15重量%以下とすることにより、熱膨張
係数を小さく抑え、屈折率も小さく抑えることができ
る。またガラスの化学的安定性も維持できる。
ガラスを安定化する効果があり、ペーストのポットライ
フ延長にも有効である。10〜25重量%の範囲で配合
することが好ましく、この範囲内とすることでガラス転
移点、軟化点を低く保ち、ガラス基板上への焼き付けを
容易とすることができる。
シウムは、ガラスを溶融しやすくすると共に熱膨張係数
を制御するために配合されることが好ましい。酸化カル
シウムおよび酸化マグネシウムは合計で2〜15重量%
配合するのが好ましい。合計量が2重量%以上とするこ
とで結晶化によるガラスの失透を防ぎ、15重量%以下
とすることでガラスの化学的安定性を維持することがで
きる。
が、酸化亜鉛はガラスの熱膨張係数を大きく変化させる
ことなく低融点化させる成分でありこれも配合されるこ
とが好ましい。多く配合しすぎると屈折率が大きくなる
傾向にあるので、1〜20重量%の範囲で配合するのが
好ましい。
填性および分散性が良好で、ペーストの均一な厚さでの
塗布が可能であると共にパターン形成性を良好に保つた
めには、平均粒子径が1〜7μmであり、最大粒子径が
40μm以下であることが好ましい。
白色に変化することが重要である。焼成後に白色に変化
しないと、例えば露光時に高透過性を期して透明な感光
性ペーストを使用しても焼成後にディスプレイの高輝度
な表示特性を達成することができず、一方、焼成前から
白色を呈する感光性ペーストを使用したら露光光まで反
射してしまい良好なパターニング性を得ることができな
い。焼成後に呈する白色は、XYZ表色系におけるY値
で60以上、さらには70以上、またさらには80以上
であることが好ましい。
成により白色の酸化物に変換する化合物を本発明の感光
性ペーストに含有させることによって達成できる。
に変換する化合物として、粒子径が0.003〜0.0
2μmの酸化物微粒子および分子オーダで透明な酸化物
溶液を用いることができる。分子オーダで透明な溶液を
感光性ペースト中に含有する場合は、ペースト中で均一
に分散されるため露光時の高透過率が維持できるので好
ましい。その結果、パターン形成性が損なわれることな
く良好なパターン形成性が維持できる。また、透明な酸
化物溶液を添加するとペースト中に均一に高分散するこ
とができるので焼成後に高反射率が得られる特徴があ
る。このような特徴を有する化合物として下記のものが
挙げられる。
Zr,Ti,Y,Ce,Sn,Ta,Siの化合物の群
から選ばれた少なくとも一種を含むことが好ましい。こ
れらの化合物は熱分解・酸化されてそれぞれの酸化物、
すなわち、アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリ
ア、セリア、酸化スズ、酸化タンタルおよびシリカとな
って、白色に変化することができる。特に、アルミナ、
ジルコニア、チタニア、イットリア、セリア、酸化亜
鉛、酸化錫、酸化タンタルの屈折率は、それぞれ1.6
4〜1.76、2.35〜2.71、2.05〜2.
2、2.26、2.13、2.0、2.74であり、低
融点ガラスの平均屈折率との差という点から好ましく用
いることができる。一方、シリカは平均屈折率が1.4
6で上記の他の酸化物に比して低融点ガラスとの平均屈
折率の差は小さいが、下記するようなSiの化合物の平
均屈折率は特に感光性ペーストの他成分の平均屈折率と
の差が小さく、比較的多量に入れてもパターニング性を
損なうことがないため、その点で好ましい。
せるメカニズムは明らかではないが、次のように推定さ
れている。すなわち、加えられた白色の酸化物に変換す
る化合物が焼成の過程で微細なサイズの酸化物に変換さ
れ、これらの微細酸化物粒子が粒子径0.3〜2μmの
凝集粒子を構成し、この凝集粒子は母体となるガラスに
対して高屈折率の成分であるため、この凝集粒子による
散乱が顕著になり、隔壁の反射率を向上させ、蛍光体層
からの発光の効率を向上するものである。凝集粒子とし
て、より好ましいサイズは粒子径で0.5〜1.0μm
である。ここでいう凝集粒子の粒子径は、イオンエッチ
ング法で処理した試料を、透過型電子顕微鏡(TEM)
を用いて2万倍に拡大した観察写真を画像処理し、凝集
粒子の見かけの面積と同面積の円に換算した際の直径を
いう。50個の凝集粒子について観察・画像処理を行
い、それらの平均値を凝集粒子の粒子径とした。
ないが、上記の金属のアルコキシド誘導体類、β−ジケ
トン類の錯体、β−ケト酸エステル類の錯体、有機カル
ボン酸誘導体類などが用いられる。これらの化合物はそ
のまま感光性ペーストの構成成分として加えることがで
きるが、一部、前加工を施した後で加えることも可能で
ある。
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−
ペントキシ基、t−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、
n−ヘプトキシ基、n−オクトキシ基などを用いること
ができる。また、β−ジケトン類、β−ケト酸エステル
類の具体例としては、アセチルアセトン、ベンゾイルア
セトン、ジベンゾイルメタン、メチルアセトアセテー
ト、エチルアセトアセテート、ベンゾイルアセトアセテ
ート、エチルベンゾイルアセテート、メチルベンゾイル
アセテートなどが上げられる。
と、テトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブ
チルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラステアリル
チタネート、ジプロポオキシチタンビス(アセチルアセ
トナート)、チタンアセチルアセトナート、チタンテト
ラアセチルアセトナート、ポリチタンアセチルアセトナ
ート、チタンオクチルグレコレート、チタンラクテー
ト、チタンエチルアセトアセテート、ポリヒドロキシチ
タンステアレート、チタントリエタノールアミネート、
ジ−i−プロポキシビス(アセチルアセトナト)チタ
ン、ジ−n−ブトキシビス(トリエタノールアミン)チ
タンなどがある。
重縮合を経て形成されたゲル状物が焼成工程で金属酸化
物に変換してガラスやセラミックスになることが知られ
ているが、これらの成分も類似の化学変化を経て、目的
とする金属酸化物を形成するものと推定される。従っ
て、前述したようにこれらの加水分解や重縮合過程を別
途行ったものを感光性ペーストの構成成分として加える
ことも可能である。
中に添加した場合、塗布膜を形成した後に80℃前後の
温度を加えるとペーストがゲル化して現像不能となり、
パターン形成ができなことがしばしば生じる。パターン
形成ができなくなる詳細な機構は不明であるが、感光性
ポリマー中のカルボキシル基やモノマーとアルコキシド
中の金属イオンとが反応する結果、感光性ポリマーが現
像液に溶解できなくなるためと推定される。
分を100ppm以下に除去することによって金属アル
コキシドの加水分解を抑制することやアルコキシド溶液
に対する安定な混合溶媒を選択することによって金属ア
ルコシドの安定性を上げることができる(追加記載)。
の含有量は溶媒を除いた状態の感光性ペーストに対して
3〜30重量%であることが好ましい。3重量%以上と
することで、添加による反射率向上の効果を得ることが
できる。また、30重量%以下とすることで、光透過を
阻害せずパターニング性を保つことができる。また、3
0重量%を越えるとペーストの安定性が低下し、粘度が
径時変化するようになり、膜厚の均一な塗布膜形成が難
しくなる。より好ましくは、6〜30重量%である。
分としては、照射光を吸収して生起する重合および/ま
たは架橋反応などによって光硬化して溶剤に不溶になる
型の感光性成分を用いることが好ましい。すなわち、感
光性有機成分として、感光性モノマー、感光性または非
感光性オリゴマーもしくはポリマーを好ましく用いるこ
とができる。
素二重結合を有する化合物が好ましく、官能基として、
ビニル基、アリル基、アクリレート基、メタクリレート
基、アクリルアミド基を有する単官能および多官能化合
物が応用される。特に多官能アクリレート化合物および
/または多官能メタクリレート化合物を有機成分中に1
0〜80重量%含有させたものが好ましい。多官能アク
リレート化合物および/または多官能メタクリレート化
合物には多様な種類の化合物が開発されているので、そ
れらから反応性、屈折率などを考慮して選択することが
可能である。ガラス成分等の屈折率との整合のために感
光性有機成分の屈折率を制御する方法として、屈折率が
1.55〜1.8の感光性モノマーを採用する方法が簡
便である。このような高い屈折率を有する感光性モノマ
ーは、ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環や硫黄原
子を含有するアクリレートもしくはメタクリレートモノ
マから選択することができる。
は、光反応で形成される硬化物物性の向上やペーストの
粘度の調整などの役割を果たすことから好ましく用いら
れる。感光性オリゴマーおよび感光性ポリマーの好まし
い態様は、炭素−炭素二重結合を有する化合物から選ば
れた成分の重合または共重合により得られた炭素連鎖の
骨格を有するものである。特に、分子側鎖にカルボキシ
ル基と不飽和二重結合を有する重量平均分子量2000
〜6万、より好ましくは3000〜4万のオリゴマーま
しくはポリマーが用いられる。側鎖にカルボキシル基を
有することにより、未露光部分のアルカリ水溶液に対す
る溶解性を得ることができる。このような側鎖にカルボ
キシル基などの酸基を有するオリゴマーもしくはポリマ
ーの酸価は50〜140、好ましくは70〜120の範
囲になるようにコントロールすることが好ましい。
ために、不飽和二重結合を導入するには、カルボキシル
基を側鎖に有するオリゴマーもしくはポリマーに、グリ
シジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和
化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライ
ドまたはアリルクロライドを付加反応させるとよい。
鎖に有するオリゴマーもしくはポリマーに不飽和二重結
合を導入して感光性を付与するには、カルボキシル基と
アミン系化合物との間で塩結合を形成させる方法を用い
ることもできる。例えば、ジアルキルアミノアクリレー
トやジアルキルアミノメタクリレートを反応させて塩結
合を形成してアクリレートまたはメタクリレート基を感
光性基とすることができる。エチレン性不飽和基数は、
反応条件により適宜選択することができる。
り、活性光線のエネルギー吸収能力を付与することがで
きる。光重合開始剤には、1分子系直接開裂型、イオン
対間電子移動型、水素引き抜き型、2分子複合系など機
構的に異なる種類があり、それらから選択して用いられ
る。また、光重合開始剤の効果を補助するために増感剤
を加えることもできる。
対する配合率は、10〜40重量%、さらには15〜3
5重量%が好ましい。感光性有機成分の量が少なすぎる
と、良好なパターニング性が得られにくい傾向にあり、
多すぎると、焼成後に収縮率が大きくなり隔壁の形状制
御が困難となる傾向にある。
フィラーを好ましく添加することができる。フィラー
は、感光性ペーストにおける感光性有機成分や低融点ガ
ラス等他の成分との平均屈折率の整合をとり、露光光の
散乱を抑えるために、平均屈折率が1.45〜1.65
の範囲内にあることが好ましい。フィラーの平均屈折率
をこの範囲内とするためには、高融点ガラスおよびコー
ディエライトから選ばれた少なくとも一種を用いること
が好ましい。
0〜1200℃、荷重軟化点550〜1200℃を有す
るものが好ましく、このような高融点ガラスは、酸化珪
素および酸化アルミニウムをそれぞれ15重量%以上含
有する組成を有するものが好ましく、これらの含有量合
計が50重量%以上であることが必要な熱特性を得るの
に有効である。高融点ガラスの組成はこれに限定される
ものではないが、例えば以下のような酸化物換算組成の
ものを用いることができる。 酸化珪素 15〜50重量% 酸化ホウ素 5〜20重量% 酸化バリウム 2〜10重量% 酸化アルミニウム 15〜50重量%。
り、低融点ガラス成分および感光性有機成分の平均屈折
率と近似するので、本発明のフィラー成分として好適で
ある。
中の30重量%以下であることが好ましい。より好まし
くは20重量%以下である。
あることが好ましい。平均粒子径が小さすぎると、粉末
の凝集性が大きくなるため、ペーストへの充填・分散性
が悪くなり、高精細なパターン形成が難しくなる傾向に
ある。また、フィラー成分は焼成工程で溶融することが
ないので、平均粒子径が大きすぎると、形成された隔壁
の頂部の凹凸が大きくなりクロストークが発生する傾向
にある。
1万〜20万cps(センチ・ポイズ)程度に調整して
使用される。使用される有機溶媒としては、プロピレン
グリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、
メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘ
キサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、
イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチ
ルスルフォキシド、γ-ブチロラクトンなどやこれらの
うちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が挙げられ
る。焼成により白色の酸化物に変換する化合物を予め処
理する際に用いた溶媒が感光性ペーストを形成する際の
溶媒と異なる場合に、これらの混合溶媒系となってもよ
い。
収剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、分散
剤、界面活性剤その他の添加剤を加えることもできる。
定の組成となるように調合した後、3本ローラや混練機
などの混連・分散手段によって均質に混合・分散し作製
する。
は誘電体層上に塗布する。感光性ペーストを塗布する前
に、塗布面の表面処理を行って接着性を向上させること
が有効である。このような表面処理にはシラン系カップ
リング剤や金属アルコキシ化合物などが用いられる。
法、バーコーター法、ロールコータ法、ドクターブレー
ド法などの一般的な方法で行うことができる。塗布厚さ
は、所望の隔壁の高さとペーストの焼成による収縮率を
考慮して決めることができる。
マスクを介して露光を行って、隔壁パターンを形成す
る。露光の際、ペースト塗布膜とフォトマスクを密着し
て行う方法と一定の間隔をあけて行う方法(プロキシミ
ティ露光)のいずれを用いても良い。露光用の光源とし
ては、水銀灯やハロゲンランプが適当であるが、超高圧
水銀灯が最もよく使用される。露光条件はペーストの塗
布膜厚さによって異なるが、5〜30mW/cm2の出
力の超高圧水銀灯を用いて20秒から5分間程度の露光
を行う。
どにより行われる。本発明の感光性ペーストの好ましい
態様として挙げた側鎖にカルボキシル基を有する感光性
有機成分では、アルカリ水溶液での現像が可能になる。
アルカリとしては、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼
成時にアルカリ成分を除去し易いので好ましい。有機ア
ルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることが
できる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサ
イド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど
があげられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜
1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%であ
る。アルカリ濃度が低すぎると可溶部が完全に除去され
難くなる傾向にあり、アルカリ濃度が高すぎると、露光
部のパターンが剥離したり、侵食したりする傾向にあ
る。現像時の温度は、20〜50℃で行うことが工程管
理上好ましい。
焼成炉で焼成し、有機成分を熱分解して除去し、同時に
無機微粒子成分中の低融点ガラスを溶融させて無機質の
隔壁を形成する。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板
の特性によって異なるが、通常は、空気中で焼成され
る。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連
続型焼成炉を用いることができる。
ーンが形成されたガラス基板を室温から500℃程度ま
で数時間掛けてほぼ等速で昇温した後、焼成温度として
設定された520〜590℃に30〜120分間で上昇
させて、約15〜30分間保持して焼成を行う。焼成温
度は用いるガラス基板のガラス転移点より低くなければ
ならないので自ずから上限が存在する。焼成温度が高す
ぎたり、焼成時間が長すぎたりすると隔壁の形状にダレ
などの欠陥が発生する傾向にある。
ル内に、赤、緑、青に発光する蛍光体ペーストを塗布し
てプラズマディスプレイパネル用の背面基板が構成され
る。この背面基板と前面基板とを張り合わせた後、封
着、ガス封入し、駆動用のドライバーICを実装してプ
ラズマディスプレイが作製される。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、濃度(%)は特に断らない限り重量%である。
いて次のような条件で測定した。 試料厚み:50μm 試料セル:石英セル スリット幅:7.5 測定速度:SLOW(約100nm/min) 光源:ハロゲンランプ 白板:BaSO4(サンプル側) 副白板:BaSO4(リファレンス側) 入射角:0度、8度 積分球:60φ積分球 積分球の開口比率:12.9% 検出器:ホトマルおよびPbSセル 透過率測定の試料は、石英セル上に乾燥後厚みが50μ
mになるように感光性ペーストをスクリーン印刷法で塗
布・乾燥し、試料の上に石英セルをのせて、調製した。
全光線透過率は、入射角0度で入射した光の全透過光を
測定した。反射率の測定に用いた試料は、透過率測定用
試料を、570℃で15分間焼成した。厚さは約30μ
mとなった。全光線反射率は入射角8度で入射した光の
全反射を測定した。
Z表色系およびX10Y 10Z10表色系による色の表示法)
に規定された方法で求めることができる。
ンピューターSM−7−CH(光学条件;45°照射,
0°受光)を用いた。
のソーダガラス基板上にそれぞれのガラスペーストを乾
燥厚み50μmになるよう塗布し、これを570℃で1
5分間焼成して作製した。
のソーダガラス基板上にそれぞれのガラスペーストを乾
燥厚み50μmになるよう塗布し、これを実施例1〜9
および実施例14,15については、570℃で15
分、実施例10〜13については、590℃で、15分
焼成後の試料を用いた。
野、基準として白色板(標準品として硫酸バリウム、X
=91.06,Y=93.01,Z=106.90のも
のを使用)を用いて測定した。測定に先立ち、ソーダガ
ラス基板のみに白色板を重ねて試料台において、零点合
わせを行った。測定試料は12mmφの測定孔を有する
試料台に焼成試料面を光照射方向にして置き、そのガラ
ス基板側に白色板を重ねて置くようにした。測定試料の
位置を変えて3点の測定を行い平均値を測定値とした。
ーストを作製した。
酸化リチウム6.8%、酸化ケイ素23%、酸化ホウ素
33%、酸化バリウム4.5%、酸化アルミニウム1
9.5%、酸化亜鉛2.8%、酸化マグネシウム5.8
%、酸化カルシウム4.6%のガラスを用いた。この低
融点ガラスのガラス転移点は497℃、荷重軟化点は5
30℃、熱膨張係数は75×10-7/Kであった。ガラ
ス成分は、予めアトラクターで微粉末とし、平均粒子径
2.6μm、最大粒子径22μm、タップ密度0.75
g/cc、屈折率1.59の非球状粉末として使用し
た。これを50重量部用意した。
珪素38%、酸化ホウ素10%、酸化バリウム5%、酸
化カルシウム4%、酸化アルミニウム36%、酸化亜鉛
2%、酸化マグネシウム5%の高融点ガラス粉末を用い
た。この高融点ガラス粉末のガラス転移点は652℃、
荷重軟化点は746℃、熱膨張係数43×10-7/K、
平均粒子径2.4μmで平均屈折率は1.59であっ
た。これを12重量部用意した。
としてテトラエトキシシランを用いた。これを酸化物に
換算して10重量部となるよう用意した。
物の合計72重量部に対して、0.06重量部のアゾ系
有機染料スダンIVをアセトンに溶解し、分散剤を加えて
ホモジナイザーで均質に撹拌し、この溶液中にガラス粉
末を添加して均質に分散・混合後、ロータリーエバポレ
ーターを用いてアセトンを蒸発させ、150〜200℃
の温度で乾燥した。
ーを40%溶液になるように混合し、撹拌しながら60
℃まで加熱して全てのポリマーを溶解した。用いた感光
性ポリマーは、メタクリル酸40%、メチルメタクリレ
ート30%およびスチレン30%からなる共重合体のカ
ルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリ
レートを付加反応させたもので、その重量平均分子量は
32,000,酸価は95であった。
マー(MGP400)、光重合開始剤(IC−369)、
ゲル化防止剤(ベンゾトリアゾール)、分散剤(ノプコ
スパース)、重合禁止剤(ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル)および可塑剤(ジブチルフタレート)を加えて
溶解させた。その後、この溶液を400メッシュのフィ
ルターを用いて濾過し、有機ビヒクルを作製した。
性ポリマー38%、感光性モノマー38%、光重合開始
剤9.2%、ゲル化防止剤8.5%、分散剤1.6%、
重合禁止剤0.5%、可塑剤4.2%である。
トラエトキシシランを混合して乾燥したものに有機ビヒ
クルを3本ローラで混合・分散して感光性ペーストを得
た。感光性ペーストに含まれる各成分(重量部)は、低
融点ガラス粉末50、フィラーを12、焼成後に酸化物
に変換する化合物を酸化物換算で10,有機ビヒクルを
35とした。無機材料中の低融点ガラス粉末、フィラー
および白色酸化物換算の混合比率は69.4:16.
7:13.9となる。
膜は透明でその全光線透過率は78%であり、その塗布
膜を570℃で15分間焼成した膜は白色でその全光線
反射率は66%、XYZ表色系におけるY値は75であ
った。
製した。
した。平均粒径1.5μmの球状銀粉末および感光性有
機成分を含む感光性銀ペーストを用いて、フォトリソグ
ラフィ法により、ピッチ140μm、線幅40μmのス
トライプ状パターンを形成し、空気中で580℃、15
分間焼成し、銀含有量97.5%、ガラスフリット量
2.5%の電極層を形成した。この電極層の厚みは2.
6μmであった。
ル溶液30g、平均粒子径0.24μmのルチル型酸化
チタン5g、ガラス粉末(酸化物表記の組成:酸化ビス
マス67%、酸化ケイ素10%、酸化ホウ素12%、酸
化アルミニウム3%、酸化亜鉛3%、酸化ジルコニウム
5%)165gを混合・予備混練をした後、三本ローラ
にかけて誘電体ペーストを作製した。この誘電体ペース
トを上記の電極層を形成したガラス基板上に、スクリー
ン印刷法で325メッシュのスクリーンを用いて乾燥厚
み18μmになるように塗布した。続いて570℃で1
5分間焼成して厚み9μmの誘電体層を形成した。
を、325メッシュのスクリーンを用いたスクリーン印
刷法により塗布した。塗布膜にピンホールなどの発生を
回避するために塗布・乾燥を数回繰り返し行い、膜厚の
調整を行った。途中の乾燥は80℃で10分間行った。
その後、80℃で1時間保持して乾燥した。乾燥後の塗
布膜厚さは180μmであった。
のネガ用のクロムマスクを用いて、上面から20mW/
cm2出力の超高圧水銀灯で露光量250mJ/cm2の
プロキシミティ露光を施した。露光後のパターンを、3
5℃に保持したモノエタノールアミンの0.2%水溶液
をシャワーで300秒間かけることにより現像し、その
後、シャワースプレーにより水洗してガラス基板上にス
トライプ状の隔壁パターンを形成した。
気中、570℃で15分間焼成して白色の隔壁を形成し
た。形成された隔壁の断面形状を電子顕微鏡で観察した
ところ、高さ135μm、隔壁中央部の線幅33μm、
ピッチ140μmの良好な形状であった。
さ3mmのニードルを5本、ピッチ420μmで先端に
圧入したノズル(L/D=20)を用いて隔壁間に、赤
色、緑色、青色に発光する蛍光体粉末を含有する蛍光体
ペーストを塗布し、乾燥することにより蛍光体層を形成
して、プラズマディスプレイパネル用の背面板を得た。
パネル用の前面板とを合わせ、封着、ガス封入し、駆動
回路を接続してプラズマディスプレイを得た。このパネ
ルに電圧を印加して表示を行い、全面点灯時の輝度を大
塚電子社製の測光機MCPD−200を用いて測定した
ところ、輝度は410cd/m2であり、本発明の目的
の表示特性を満足するものであった。
化合物としてチタンアセチルアセトナートを用い、感光
性ポリマーとしてダイセル化学社製のサイクロマーP
(ACA210、酸価120,分子量28,000)を
用いた以外は、実施例1を繰り返した。本実施例の感光
性ペーストの厚さ50μm塗布膜は透明でその全光線透
過率は70%であり、焼成した膜は白色でその全光線反
射率は75%、XYZ表色系におけるY値は80であっ
た。
し、それを用いて作製したプラズマディスプレイパネル
は、輝度が460cd/m2であった。
化合物としてトリエトキシアルミニウムを用いた以外
は、実施例1を繰り返した。本実施例の感光性ペースト
の厚さ50μm塗布膜は透明でその全光線透過率は73
%であり、焼成した膜は白色でその全光線反射率は70
%、XYZ表色系におけるY値は78であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が440cd/m2で
あった。
化合物としてジルコニウムアセチルアセトナートを用い
た以外は、実施例2を繰り返した。本実施例の感光性ペ
ーストの厚さ50μm塗布膜は透明でその全光線透過率
は65%であり、焼成した膜は白色でその全光線反射率
は60%、XYZ表色系におけるY値は70であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が360cd/m2で
あった。
化合物としてセリウムアセチルアセトナートを用い、低
融点ガラス、フィラーとセリア換算の混合比率を75:
10:15とした以外は、実施例1を繰り返した。本実
施例の感光性ペーストの厚さ50μm塗布膜は透明でそ
の全光線透過率は74%であり、焼成した膜は白色でそ
の全光線反射率は62%、XYZ表色系におけるY値は
68であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が400cd/m2で
あった。
化物換算組成および熱特性を有するものを用いた以外は
実施例1を繰り返した。低融点ガラス粉末組成:酸化リ
チウム8.6%、酸化珪素20.1%、酸化ホウ素31
%、酸化アルミニウム20.6%、酸化バリウム3.8
%、酸化マグネシウム5.9%、酸化カルシウム4.2
%、酸化亜鉛2.1%。ガラス転移点472℃、荷重軟
化点515℃、熱膨張係数83×10-7/K、屈折率
1.59。
塗布膜は透明でその全光線透過率は73%であり、焼成
した膜は白色でその全光線反射率は65%、XYZ表色
系におけるY値は75であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が420cd/m2で
あった。
粒子径2.5μmのコーディエライトを用いた以外は、
実施例1を繰り返した。本実施例の感光性ペーストの厚
さ50μm塗布膜は透明でその全光線透過率は76%で
あり、焼成した膜は白色でその全光線反射率は65%、
XYZ表色系におけるY値は74であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が400cd/m2で
あった。
ナートの代わりにテトラ−n−ブチルチタネートを用い
て実施例2を繰り返した。本実施例の感光性ペーストの
厚さ50μm塗布膜は透明でその全光線透過率は76%
であり、焼成した膜は白色でその全光線反射率は70
%、XYZ表色系におけるY値は80であった。
ズマディスプレイパネルは、輝度が460cd/m2で
あった。
ナートの代わりにイットリウム(III)イソプロポキシド
を用いて実施例2を繰り返した。本実施例の感光性ペー
ストの厚さ50μm塗布膜は透明でその全光線透過率は
73%であり、焼成した膜は白色でその全光線反射率は
66%、焼成膜のXYZ表色系におけるY値は70であ
った。
ズマディスプレイパネルは、輝度が400cd/m2で
あった。
と同じ低融点ガラス80重量部と高融点ガラス15重量
部を使用し、焼成した後、白色の酸化物となる化合物と
して酸化チタン換算で5重量部を用いた。焼成した後、
酸化チタンとなる成分は次のように処理して用いた。n
−ブチルチタネートを、多価アルコール存在下に重縮合
させたものを用いた。エチレングリコールと水との混合
溶媒、n−ブチルチタネートを室温でアンモニア触媒を
加えて2〜3時間撹拌処理したものを溶媒交換して用い
た。
同じ感光性ポリマー15%、感光性モノマーとしては、
MGP−400を7.2%、光重合開始剤(IC−36
9)3.6%、ゲル化防止剤(ベンゾトリアゾール)
3.15%、分散剤(ノプコスパース:サンノプコ社
製)0.5%、酸化防止剤(ハイドロキノンモノメチル
エーテル)0.1%、フローノンSP−1000(共栄
社化学社製)0.7%と無機成分70%である。溶媒に
はγ−ブチロラクトンを用いた。
塗布膜は透明でその全光線透過率は78%であり、焼成
した膜は白色でその全光線反射率は74%、XYZ表色
系におけるY値は83であった。
を形成し、590℃、15分間の焼成を行った以外は実
施例1に準じて作製したプラズマディスプレイパネル
は、輝度が460cd/m2であった。
スとして実施例6で使用したものを、感光性ポリマーと
してサイクロマーP(ダイセル化学社製:ACA25
0、酸価70,分子量9,000)を、そして焼成した
後、白色の酸化物に変換する化合物として、出発物質と
して四塩化チタンを使用し、これをイソプロピルアルコ
ールとエチレングリコール中で処理して塩化水素を排出
し、イソプロピルアルコールを除いた後、加水分解処理
したものを用い、無機微粒子の構成を低融点ガラス7
5、高融点ガラス20、酸化物換算で焼成後白色酸化物
となる化合物5とした以外は、実施例10を繰り返して
感光性ペーストを形成した。
塗布膜は透明でその全光線透過率は79%であり、焼成
した膜は白色でその全光線反射率は74%、XYZ表色
系におけるY値は84であった。
して格子状隔壁を形成した。
極(線幅50μm、厚さ3μm、ピッチ250μm)を
形成し、この上に厚さ15μmの誘電体層を形成した
後、上記の感光性ペーストを乾燥厚さ90μmになるよ
うに塗布乾燥した。乾燥後、ピッチ250μm、線幅3
0μmのストライプパターンを有するフォトマスクをア
ドレス電極と直交するような配置でセットして露光し
た。露光した後、上記の感光性ペーストをさらに塗布し
乾燥して乾燥厚さ90μmの塗布膜を形成した。この塗
布膜上に、ピッチ250μm、線幅30μmのストライ
プパターンを有するフォトマスクをアドレス電極と平行
になるような配置でセットして露光した。
液中で現像し、さらに、580℃で15分間焼成するこ
とにより、ピッチ250μm、線幅20μm、高さ13
0μmの隔壁とピッチ250μm、線幅23μm、高さ
60μmの補助隔壁を有する(格子状隔壁)ディスプレ
イ用部材を得ることができる。この部材の隣り合う隔壁
間に蛍光体層を形成することでプラズマディスプレイ用
背面板が作製される。このようにして得られたディスプ
レイは高い輝度490cd/m2を示した。
色酸化物へ変換する化合物として実施例11と同様に四
塩化チタンを出発物質として処理して形成したチタンア
ルコキシドにテトラエトキシシランを添加してチタンと
ケイ素の複合酸化物が形成される溶液を用いた。チタン
とケイ素の配合比は80:20である。低融点ガラス/
高融点ガラス/複合酸化物が75/20/5となるよう
に配合し、実施例11に準じて感光性ペーストを調製し
た。
は透明で、その全光線透過率は77%であり、焼成した
膜は白色で、その全光線反射率は73%、XYZ表色系
におけるY値は82であった。
準じて作製したプラズマディスプレイパネルは、輝度が
450cd/cm2であった。
となる成分として実施例11で用いたものを配合し、高
融点ガラスを用いず、低融点ガラスと白色の酸化物の配
合比を90/10とした他は実施例10を繰り返した。
は透明で、その全光線透過率は76%であり、焼成した
膜は白色で、その全光線反射率は70%、XYZ表色系
におけるY値は80であった。
準じて作製したプラズマディスプレイパネルは、輝度が
440cd/cm2であった。
スプレイは、電子放出素子を作製した電子源を固定する
背面基板と、蛍光体層とメタルバックが形成された前面
基板を封着して作製した。前面基板と背面基板との間に
は、支持枠と耐大気圧支持部材としての隔壁(スペーサ
ー)を作製した。
を形成した基板上に、実施例1で用いた感光性ペースト
をスクリーン印刷により全面塗布・乾燥し、これを繰り
返して乾燥厚みが約1.0mmの塗布膜を形成した。こ
の塗布膜に、幅2mmのストライプ状の開口部を1cm
ピッチで有するフォトマスクを密着させて、出力15m
W/cm2の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は
1.2J/cm2とした。
燥を行って、最初と同様の厚みの2段目の塗布膜を形成
し、今度は開口部幅1.6mmのフォトマスクを最初の
露光部に対応するようにアライメントして同様に露光し
た。この手法を3段目まで繰り返し、3段目には幅1.
2mmの開口部を有するフォトマスクを使用した。この
ように露光処理の終わった塗布膜を実施例1と同様の手
段で現像・水洗して、断面が3段の雛壇状の高さ2.3
mmのストライプ状の隔壁(スペーサー)パターンを形
成した。これを空気中570℃で30分間焼成し、電子
放出素子を用いたディスプレイ用の背面基板を得た。
発光する蛍光体層を形成しメタルバックを設けた前面基
板を別途作成し、上記背面基板と封着して電子放出素子
を用いたディスプレイを得た。得られたディスプレイ
は、白色隔壁の効果により輝度が向上した。
錫酸化物(ITO)透明電極膜がパターニングされたガ
ラス基板に、実施例1で用いた感光性ペーストを塗布
し、厚さ10μmの塗布膜を得た。ITO電極と直交す
るストライプ状のフォトマスクを用いて露光し現像して
幅25μmの隔壁パターンを形成した。これを570℃
で30分焼成して幅20μm、高さ7μmの隔壁を形成
した。この基板を回転しながら、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジ
フェニル−4,4’−ジアミン(TPD)を70nm、
8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体(Alq3)
を55nm蒸着した後、基板の回転を止めて基板面に対
して垂直な方向からアルミニウムを100nm蒸着し
た。全面に保護層として酸化ケイ素膜を形成して有機電
界発光素子を得た。
たフォトリソグラフィ法による隔壁形成で良好なパター
ニング性を得ることができ、なおかつ、輝度や色純度向
上に寄与する反射率の高い白色隔壁の形成することがで
きる。
Claims (7)
- 【請求項1】低融点ガラスを含有し、焼成後に白色に変
化することを特徴とする感光性ペースト。 - 【請求項2】焼成により白色の酸化物に変換する化合物
を含有することを特徴とする請求項1記載の感光性ペー
スト。 - 【請求項3】焼成後に白色の酸化物に変換する化合物
が、Al,Zr,Ti,Y,Ce,Sn,Ta,Siの
化合物の群から選ばれた少なくとも一種を含むことを特
徴とする請求項1または2記載の感光性ペースト。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載の感光性ペー
ストを用いて隔壁を形成したことを特徴とするプラズマ
ディスプレイ。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれか記載の感光性ペー
ストを用いて隔壁を形成したことを特徴とするプラズマ
アドレス液晶ディスプレイ。 - 【請求項6】請求項1〜3のいずれか記載の感光性ペー
ストを用いて隔壁を形成したことを特徴とする電子放出
素子を用いたディスプレイ。 - 【請求項7】請求項1〜3のいずれか記載の感光性ペー
ストを用いて隔壁を形成したことを特徴とする有機電界
発光素子を用いたディスプレイ。
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