JPH05299022A - 面放電型プラズマディスプレイパネル - Google Patents

面放電型プラズマディスプレイパネル

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JPH05299022A
JPH05299022A JP10695392A JP10695392A JPH05299022A JP H05299022 A JPH05299022 A JP H05299022A JP 10695392 A JP10695392 A JP 10695392A JP 10695392 A JP10695392 A JP 10695392A JP H05299022 A JPH05299022 A JP H05299022A
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傳 篠田
Masayuki Wakitani
雅行 脇谷
Toshiyuki Nanto
利之 南都
Shinji Kanagu
慎次 金具
Tatsutoshi Kanae
達利 金江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は蛍光体によって種々の色のマトリクス
表示を行う3電極構造の面放電型プラズマディスプレイ
パネルに関し、視野角が大きく且つ高輝度の表示を実現
することを目的とする。 【構成】放電空間30を挟む基板対の一方の基板11の
内面上に、面放電のための電極対を構成する互いに平行
な表示電極X,Y2を有し、他方の基板21の内面上
に、表示電極X,Yと交差する方向に延びるアドレス電
極Aと、放電空間30を区画する帯状の隔壁29と、放
電により発光する蛍光体28とを有したマトリクス表示
方式の面放電型プラズマディスプレイパネル1であっ
て、蛍光体28が、隔壁29の側面及びアドレス電極A
の表面を含めて、放電空間30の基板21側の単位発光
領域EU内の壁面のほぼ全面に設けられて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体によって種々の
色のマトリクス表示を行う3電極構造の面放電型のプラ
ズマディスプレイパネル(PDP)に関する。
【0002】PDPは、液晶パネルに比べて高速の表示
が可能であり且つ大型化が容易であることから、OA機
器及び広報表示装置などの分野での利用が浸透し始めて
いる。また、例えば高品位テレビジョンの分野などでの
進展が期待されている。
【0003】このような用途の拡大にともなって、PD
Pでは、特にカラー表示の視認性の向上が望まれてい
る。
【0004】
【従来の技術】マトリクス表示方式のPDPは、縦横に
並ぶ単位発光領域を選択的に発光させることによって、
任意の文字や図形を表示する。
【0005】この種のPDPの内、蛍光体によるカラー
表示に適した3電極構造の面放電型PDPは、一方の基
板上に互いに平行に隣接した一対の表示電極(面放電の
ための主電極)からなる複数の電極対と、各電極対と直
交する複数のアドレス電極とを有する。
【0006】各単位発光領域において、一方の表示電極
とアドレス電極との交差部に、表示又は非表示を選択す
るための選択放電セルが画定され、この選択放電セルの
近傍に電極対によって表示のための主放電セル(面放電
セル)が画定される。
【0007】図6は従来の面放電型PDP1jの1つの
単位発光領域EUに対応する部分の断面構造を示す分解
斜視図である。同図においては、ガラス基板11の内面
(表示電極X,Yの形成面)における単位発光領域EU
の範囲を2点鎖線によって示してある。
【0008】PDP1jでは、放電空間30を挟んで対
向するガラス基板11,21の内、表示面H側のガラス
基板11の内面上に、表示の1ラインに対応する一対の
表示電極X,Yが配置されている。
【0009】表示電極X,YはAC駆動のための誘電体
層17によって被覆され、この誘電体層17の上に、放
電空間30を単位発光領域EUに区画するための例えば
格子状の隔壁19Wが設けられている。多色又はカラー
表示を行う場合には、複数個の単位発光領域EUによっ
て表示の1つの画素(ドット)が構成される。
【0010】なお、表示電極X,Yは、それぞれ幅の広
い帯状透明導電膜(ネサ膜など)41とその導電性を補
うために重ねられた幅の細い帯状金属膜(Cr−Cu−
Crなど)42とから構成されている。つまり、表示電
極X,Yによる遮光が最小限に抑えられている。また、
誘電体層17の表面は、隔壁19Wとともに図示しない
MgOからなる保護膜によって被覆されている。
【0011】一方、背面側のガラス基板21の内面上に
は、隔壁19Wとともに放電空間30を区画し且つその
間隙寸法を規定する帯状の隔壁29と、単位発光領域E
Uを選択的に発光させるためのアドレス電極Aと、所定
発光色の蛍光体28とが設けられている。
【0012】アドレス電極Aは、単位発光領域EUの一
端側に寄せるように、すなわち単位発光領域EUの両側
の隔壁29の一方に隣接するように配置され、蛍光体2
8はアドレス電極Aと他方の隔壁29との間のガラス基
板21の表面上に配置されている。
【0013】表示に際しては、例えば、表示電極X,Y
に放電開始電圧(放電ガス組成に依存する)を越える駆
動電圧を印加する。これにより、誘電体層17の表面方
向の面放電が生じ、誘電体層17内に所定量の壁電荷が
蓄積した時点で面放電が停止する。その後、壁電荷と反
対の極性の放電維持電圧(表示パルス)を表示電極X,
Yに交互に印加する毎に面放電が生じ、このとき発生す
る紫外線によって蛍光体28が励起されて発光する。
【0014】単位発光領域EUを発光させない場合に
は、所定の時点において、放電維持電圧とタイミングを
合わせてアドレス電極Aにアドレス電圧(消去パルス)
を印加する。これにより、壁電荷が消失し、以後は面放
電が生じない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】一般に、面放電型PD
Pでは、蛍光体28に対する放電時のイオン衝撃を緩和
するため、放電空間30の間隙寸法(すなわち、PDP
1jにおける隔壁19W,29の高さの和)は100〜
130μm程度に選定される。
【0016】このため、上述のようにガラス基板21の
表面上のみに蛍光体28を有した従来のPDP1jで
は、表示面Hに対して斜め方向から表示を目視したとき
に、隔壁19W,29によって視認性が損なわれる。つ
まり、従来では、表示の視野角が小さいという問題があ
った。なお、視野角は高精細のものほどより小さい。
【0017】また、単位発光領域EU内の蛍光体28の
表面積自体(実質的な発光面積)が小さいことから、表
示面Hに対して真正面から目視したときの表示の輝度が
低いという問題もあった。
【0018】本発明は、上述の問題に鑑み、視野角が大
きく且つ高輝度の表示が可能なPDPを提供することを
目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るP
DPは、上述の課題を解決するため、図1及び図2に示
すように、放電空間30を挟む基板対の一方の基板11
の内面上に、面放電のための電極対を構成する互いに平
行な表示電極X,X2及び表示電極Y,Y2を有し、他
方の基板21の内面上に、前記表示電極X,X2,Y,
Y2と交差する方向に延びるアドレス電極A,A2と、
前記放電空間30を区画する帯状の隔壁29,292
と、放電により発光する蛍光体28とを有したマトリク
ス表示方式の面放電型プラズマディスプレイパネル1,
2であって、前記蛍光体28が、前記隔壁29,292
の側面及び前記アドレス電極A,A2の表面を含めて、
前記放電空間30の前記基板21側の単位発光領域EU
内の壁面のほぼ全面に設けられてなる。
【0020】請求項2の発明に係るPDPは、前記隔壁
292の少なくとも一部が、明色の着色材を混合した低
融点ガラスからなる。請求項3の発明に係るPDPは、
前記隔壁292の内、頂上部292Bが暗色の着色材を
混合した低融点ガラスからなり、他の部分292Aが明
色の着色材を混合した低融点ガラスからなる。
【0021】請求項4の発明に係るPDPは、前記アド
レス電極A2が厚膜法による白色の導電体層から構成さ
れてなる。請求項5の発明に係るPDPは、前記アドレ
ス電極A2が、明色の着色材を混合した低融点ガラスか
らなる型崩れ防止用の下地層51を介して前記基板21
上に設けられてなる。
【0022】請求項6の発明に係るPDPは、前記一方
の基板11の外面が表示面Hに対応づけられ、前記表示
電極X,X2,Y,Y2が、それぞれ幅の広い帯状透明
導電膜41,412とその導電性を補うための幅の細い
帯状金属膜42とから構成されてなる。
【0023】請求項7の発明に係るPDPは、前記表示
電極X2,Y2が、面放電を単位発光領域EU毎に局所
化するための切欠き部kを有してなる。請求項8の発明
に係るPDPは、前記表示電極X2,Y2のそれぞれの
幅と放電ギャップとの和を、当該表示電極X2,Y2の
配列のピッチの0.7倍より小さい値としてなる。
【0024】
【作用】特に、蛍光体28を配置したガラス基板21が
放電空間30の背面側である場合において、表示面Hに
対して斜め方向から表示を目視したときには、隔壁2
9,292の側面上の蛍光体28が表示に寄与し、これ
により、視野角が拡がる。そして、ガラス基板21が背
面側であるか表示面側であるかに係わらず、隔壁29,
292及びアドレス電極Aを覆う分だけ蛍光体28の発
光面積が増大し、表示の輝度が高くなる。
【0025】また、隔壁29,292の全体又は一部、
アドレス電極A、及びアドレス電極Aとガラス基板21
との間の下地層51が、それぞれ白色またはそれに近い
明色であることから、これら各部における反射によって
表示面Hに向かう光の光量が増し、蛍光体28の発光の
利用効率が高まる。
【0026】さらに、隔壁292の頂上部292Bが暗
色であることから、表示のコントラストが高まる。
【0027】
【実施例】図1及び図2はそれぞれ本発明の第1及び第
2の実施例に係る面放電型PDP1,2の要部の断面構
造を示す分解斜視図である。これらの図において、図6
と同一機能を有する構成要素には、形状の差異に係わら
ず同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
【0028】図1において、PDP1は、一対の表示電
極X,Yとアドレス電極Aとが単位発光領域EUに対応
づけられた3電極構造の面放電型PDPである。表示電
極X,Yは、それぞれ帯状透明導電膜41と帯状金属膜
42とから構成され、表示面H側のガラス基板11の内
面上に配置されている。
【0029】表示電極X,Yを被覆する誘電体層17の
上には、表示電極X,Yと直交する方向に延びる低融点
ガラスからなる帯状の隔壁19が設けられ、これにより
放電空間30が表示電極X,Yの延長方向に単位発光領
域EU毎に区画されている。
【0030】なお、PDP1では、表示のライン間の放
電の干渉(放電の結合)を防止するため、各表示電極
X,Yの幅及び放電ギャップの和(電極対の幅)が、ラ
インピッチ(単位発光領域EUの表示電極X,Yと直交
する方向の長さに相当し、その値は例えば220μm程
度である)の0.7倍以下の値に選定されている。
【0031】一方、背面側のガラス基板21には、上述
の隔壁19とほぼ同一の高さを有し且つ同一方向に延び
る帯状の隔壁29が設けられており、この隔壁29とガ
ラス基板11側の隔壁19とによって放電空間30の間
隙寸法が規定されている。
【0032】隔壁29の間には、例えば銀ペーストのパ
ターン印刷及び焼成による所定幅のアドレス電極Aが配
置されている。そして、隔壁29の内の表示面H側との
当接部分及びその近傍を除いて、ガラス基板21の内面
上を覆い尽くすように蛍光体28が設けられている。つ
まり、PDP1では、隔壁29の側面及びアドレス電極
Aの表面を含めて、単位発光領域EUにおける放電空間
30のガラス基板21側の壁面に対して、そのほぼ全面
に蛍光体28が設けられている。
【0033】以上の構成のPDP1においては、隔壁2
9の側面も発光面となることから、表示の視野角が大き
い。また、従来のPDP1jに比べて、隔壁29及びア
ドレス電極Aを覆う分だけ発光面積が増大することか
ら、表示の輝度が高くなる。
【0034】図2において、PDP2は、表示電極X
2,Y2の延長方向に並ぶ3つの単位発光領域EUを1
画素に対応づけてカラー表示を行うように構成されてい
る。表示面H側のガラス基板11の内面には、表示電極
X2,Y2、誘電体層17、及びMgOからなる保護膜
18が順に積層されている。
【0035】表示電極X2,Y2は、単位発光領域EU
毎に面放電を局所化するための切欠き部kを有した帯状
透明導電膜412と、一定幅の帯状金属膜42とから構
成されている。すなわち、表示電極X2,Y2は、単位
発光領域EUの中央部で互いに所定の放電ギャップを隔
てて隣接し、単位発光領域EUの両端部で互いの間隙が
大きくなるように、その平面形状が選定されている。ま
た、ラインピッチに対する電極対の幅の比率は上述のP
DP1と同様に0.7以下に選定されている。
【0036】一方、背面側のガラス基板21の内面に
は、ガラス基板21の表面を一様に被覆する下地層5
1、アドレス電極A2、隔壁292、及び蛍光体28が
順に積層されている。
【0037】下地層51は、低融点ガラス(ただし隔壁
用の低融点ガラスと比べると融点が高い)からなり、ソ
ーダ石灰ガラス板からなるガラス基板21上にアドレス
電極A及び隔壁292を厚膜法によって形成する際に、
ペースト中の溶剤を吸収して型崩れを抑える。また、こ
の下地層51は、酸化物などの添加によって例えば白色
に着色されており、光反射膜としての役割をも担う。
【0038】アドレス電極A2は、焼成条件を適当に設
定することにより得られる表面色が白色の銀電極からな
る。また、隔壁292は、放電空間30の間隙寸法にほ
ぼ対応する高さを有し、その部位により色の異なる低融
点ガラス層からなる。すなわち、隔壁292において、
その頂上部292Bは表示のコントラストを良好とする
ために暗色(例えば黒色)とされ、高さ方向の大部分を
占める他の部分292Aは輝度を高めるために明色(例
えば白色)とされている。このような隔壁292は、白
色の着色材として酸化アルミニウムや酸化マグネシウム
などを添加した低融点ガラスペーストを数回重ねて印刷
した後に、黒色の顔料を添加した低融点ガラスペースト
を印刷し、これら2色の低融点ガラスペーストを一括に
焼成することにより形成することができる。
【0039】そして、蛍光体28は、隔壁292の内の
表示面H側(保護膜18)との当接部及びその近傍を除
いて、ガラス基板21の内面上を覆い尽くすように設け
られている。すなわち、隔壁292の側面及びアドレス
電極A2の表面を含めて、単位発光領域EUにおける放
電空間30のガラス基板21側の壁面に対してほぼ全面
に蛍光体28が設けられている。
【0040】なお、1画素を構成する3つの単位発光領
域EUに対応する各蛍光体28の発光色は、順に赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)とされている(図中の
アルファベットR,G,Bは発光色を示す)。
【0041】以上のように構成されたPDP2において
は、ガラス基板21側に設けた隔壁292によって放電
空間30が区画され、その隔壁292の側面に蛍光体2
8を有することから、上述の実施例のPDP1と比べ
て、ガラス基板11側に隔壁を設けない分だけ(隔壁2
92と隔壁29との高さの差異だけ)蛍光体28の形成
面が表示面H側に拡がった形となり、視野角が大きく且
つ輝度が高い。
【0042】加えて、蛍光体28に対して背面側に位置
する各部、すなわち下地層51とアドレス電極A2と隔
壁292とが白色又はそれに近い明色に着色されている
ことから、背面に向かう光が表示面H側へ反射する。こ
のため、PDP2は、発光の利用効率が高く高輝度化の
上で有利である。
【0043】上述の実施例によれば、ガラス基板21の
表面とともに隔壁29,292の側面にも蛍光体28を
有するので、表示の高輝度化及び視野角の改善を図るこ
とができる。
【0044】すなわち、図3に示すように、蛍光体28
を隔壁29,292の側面上にも設けた場合(図中に実
線で示す)には、蛍光体28をガラス基板21の表面上
のみに設けた場合(図中に破線で示す)と比べて、表示
面Hの真正面(視野角0°)での輝度がおよそ1.35
倍に高まる。加えて、広範囲(視野角が−60°〜+6
0°の範囲)にわたって、真正面と同程度又はそれ以上
の輝度が得られる。
【0045】そして、特に輝度の視野角依存性に着目す
ると、図4に示すように、蛍光体28を隔壁29,29
2の側面上にも設けた反射型のPDP1,2は、蛍光体
28を表示面H側のガラス基板11上に配置した透過型
のPDPよりも優れる。
【0046】上述の実施例によれば、ラインピッチに対
する面放電のための電極対の幅の比率(ここでは専有率
という)を0.7以下の値に選定したので、ライン間の
放電の干渉を防止できるとともに、正規の表示を確実に
行う上で必要な動作マージン(駆動電圧の許容範囲)を
確保するこができる。
【0047】すなわち、図5に示すように、専有率が
0.7程度の値より大きくなると、放電開始電圧Vfが
低下して隣接するライン間での誤放電が生じ易くなる
が、専有率が0.7以下であれば、放電開始電圧Vfが
ほぼ一定であり誤放電が生じにくい。また、最低放電維
持電圧Vsmも専有率が0.7以下であればほぼ一定で
ある。しかし、専有率が0.7より大きくなると、ライ
ン間の放電の干渉により最低放電維持電圧Vsmが上昇
してしまう。したがって、専有率を動作領域の広い0.
7以下の範囲に選定することにより、確実な駆動が容易
となる。
【0048】なお、実際には、表示電極X,X2,Y,
Y2の幅が20μm程度より細くなると断線が生じ易く
なるので、通常は、専有率の下限値はおよそ0.15程
度となる。
【0049】上述の図2の実施例によれば、アドレス電
極Aを配置したガラス基板21上の隔壁292のみによ
って、放電空間30の間隙寸法を規定するようにしたの
で、所定構成要素を設けた各ガラス基板11,21を対
向配置するときの許容誤差が大きく、製造が容易とな
る。例えば、両基板に隔壁を設けた構造では、単位発光
領域EUのピッチを220μmとしたときに、許容誤差
が±8μm程度の高精度の位置合わせを要する。これに
対し、PDP2の構造では、許容誤差がミリオーダーと
なるので、位置合わせが格段に容易になるとともに、焼
成工程での収縮率の大きい安価なガラス基板を用いるこ
ともできる。
【0050】上述の実施例において、蛍光体28に酸化
インジウムなどを混入して導電性を付与し、選択放電時
の蛍光体28の荷電を抑え、駆動の容易化を図ってもよ
い。上述の実施例においては、蛍光体28がその発光面
を表示面Hから直視可能な反射型の面放電型PDP1,
2を例示したが、蛍光体28を透過する光を表示光とす
る透過型の面放電型PDPにも、本発明を適用すること
ができる。その場合、表示電極X,Yとして不透明電極
を設けてもよい。
【0051】上述の図2の実施例において、隔壁29
2、及び下地層51を着色するために混入する着色材
は、適宜選定することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、視野角が大きく且つ高
輝度の表示画面を実現することができる。
【0053】請求項2の発明によれば、隔壁の光反射に
よって輝度をより高めることができる。請求項3の発明
によれば、輝度をより高めるとともに、コントラストを
良好とすることができる。
【0054】請求項4の発明によれば、アドレス電極の
光反射によって輝度をより高めることができる。請求項
5の発明によれば、アドレス電極の形成を容易化するた
めの下地層の光反射によって輝度をより高めることがで
きる。
【0055】請求項6の発明によれば、蛍光体の表層部
で発光した光を効率的に表示面から射出させることがで
き、これによって表示の輝度を高めることができる。請
求項7の発明によれば、表示電極の延長方向の不要な放
電の拡がりを抑えることができ、駆動の容易化を図るこ
とができる。
【0056】請求項8の発明によれば、表示電極の配列
方向に並ぶ単位発光領域間の放電の干渉を抑えることが
できるので、これら単位発光領域EU毎に放電空間を区
画する隔壁が不要となり、構造の単純化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る面放電型PDPの
要部の断面構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る面放電型PDPの
要部の断面構造を示す分解斜視図である。
【図3】視野角と面平均輝度の関係を示すグラフであ
る。
【図4】視野角と相対輝度の関係を示すグラフである。
【図5】ラインピッチに対する電極対の幅の比率と放電
に係る諸電圧との関係を示すグラフである。
【図6】従来の面放電型PDPの1つの単位発光領域に
対応する部分の断面構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1,2 PDP(面放電型プラズマディスプレイパネ
ル) 30 放電空間 11,21 ガラス基板(基板) X,X2 表示電極 Y,Y2 表示電極 A,A2 アドレス電極 29,292 隔壁 292B 頂上部 292A 他の部分 H 表示面 EU 単位発光領域 51 下地層 41,412 帯状透明導電膜 k 切欠き部 42 帯状金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金具 慎次 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 金江 達利 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間(30)を挟む基板対の一方の基
    板(11)の内面上に、面放電のための電極対を構成す
    る互いに平行な表示電極(X,X2)(Y,Y2)を有
    し、他方の基板(21)の内面上に、前記表示電極
    (X,X2)(Y,Y2)と交差する方向に延びるアド
    レス電極(A,A2)と、前記放電空間(30)を区画
    する帯状の隔壁(29,292)と、放電により発光す
    る蛍光体(28)とを有したマトリクス表示方式の面放
    電型プラズマディスプレイパネル(1,2)であって、 前記蛍光体(28)が、前記隔壁(29,292)の側
    面及び前記アドレス電極(A,A2)の表面を含めて、
    前記放電空間(30)の前記基板(21)側の単位発光
    領域(EU)内の壁面のほぼ全面に設けられてなること
    を特徴とする面放電型プラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の面放電型プラズマディスプ
    レイパネル(2)であって、 前記隔壁(292)の少なくとも一部が、明色の着色材
    を混合した低融点ガラスからなることを特徴とする面放
    電型プラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】請求項1記載の面放電型プラズマディスプ
    レイパネル(2)であって、 前記隔壁(292)の内、頂上部(292B)が暗色の
    着色材を混合した低融点ガラスからなり、他の部分(2
    92A)が明色の着色材を混合した低融点ガラスからな
    ることを特徴とする面放電型プラズマディスプレイパネ
    ル。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    面放電型プラズマディスプレイパネル(2)であって、 前記アドレス電極(A2)が厚膜法による白色の導電体
    層から構成されてなることを特徴とする面放電型プラズ
    マディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】請求項4記載の面放電型プラズマディスプ
    レイパネル(2)であって、 前記アドレス電極(A2)が、明色の着色材を混合した
    低融点ガラスからなる型崩れ防止用の下地層(51)を
    介して前記基板(21)上に設けられてなることを特徴
    とする面放電型プラズマディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    面放電型プラズマディスプレイパネル(1,2)であっ
    て、 前記一方の基板(11)の外面が表示面(H)に対応づ
    けられ、前記表示電極(X,X2)(Y,Y2)が、そ
    れぞれ幅の広い帯状透明導電膜(41,412)とその
    導電性を補うための幅の細い帯状金属膜(42)とから
    構成されてなることを特徴とする面放電型プラズマディ
    スプレイパネル。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    面放電型プラズマディスプレイパネル(2)であって、 前記表示電極(X2)(Y2)が、面放電を単位発光領
    域(EU)毎に局所化するための切欠き部(k)を有し
    てなることを特徴とする面放電型プラズマディスプレイ
    パネル。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    面放電型プラズマディスプレイパネル(1,2)であっ
    て、 前記表示電極(X2)(Y2)のそれぞれの幅と放電ギ
    ャップとの和を、当該表示電極(X2)(Y2)の配列
    のピッチの0.7倍より小さい値としたことを特徴とす
    る面放電型プラズマディスプレイパネル。
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