JP2000510187A - アクリルポリマー化合物 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル、および炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸のアリルエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の脂環式エステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の環状エステル、重合可能な芳香族ビニルモノマー、ビニルピロリドンあるいは上記モノマー類のいずれかの混合物が約55〜80重量%で、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルを約5〜40重量%およびエチレン系不飽和酸を約5〜15重量%含むモノマーを重合させたアクリルポリマーであり、しかもそのアクリルポリマーは約10,000〜3,000,000の重量平均分子量および約−20〜50℃のガラス転移温度を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
アクリルポリマー化合物
発明の背景
本発明は、塗料および接着剤の調合に有用なアクリルポリマーを対象とする。
初期接着力と水暴露による接着力の低下は一般に知られている解決の難しい問
題なので、接着剤および塗料組成物用として接着促進基を含むアクリルポリマー
が必要である。AAEMA(メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステル)、メ
タクリル酸グリシジルエステルまたはアクリル酸グリシジルエステル、および重
合可能な酸を含む周囲温度硬化組成物が1990年3月6日に発行されたSayの
米国特許第4,906,684号に示されている。スルホポリエステルの水性エ
マルジョンおよび酢酸ビニルとマレイン酸ジアルキルエステルまたはフマル酸ジ
アルキルエステルとのコポリマーおよびアクリル酸アセトアセトキシエチルアル
キルエステルのエマルジョンポリマーの化粧膜形成組成物は1993年11月3
0日に発行されたMeyers他の米国特許第5,266,322号および1995年
1月10日に発行されたDobbsの米国特許第5,380,520号に示されてい
る。1994年11月30日に公開されたヨーロッパ特許出願第0,626,3
97Alは、AAEMAを含むアクリルだけのポリマーまたはアクリル−スチレ
ンポリマーのエマルジョンポリマーの熱可塑性タイル接着剤を示している。これ
らのポリマーはどれも、ある種の塗料や接着剤に使用されるポリマーに必要な接
着力、水による層剥離耐性、耐久性、引っかき耐性および光沢保持力を与えるこ
とができない。
発明の概要
次に示すモノマー、即ち、炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するメタク
リル酸アルキルエステル、および炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸
のアリールエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の脂環
式エステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の環状エステル
、重合可能な芳香族ビニルモノマーまたはビニルピロリドン、あるいはそれらの
混合物のいずれか一つが約55〜80重量%であり、そして5〜40重量%のメ
タクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよび5〜15重量%のエチレン系
不飽和酸を含むモノマーを重合させたアクリルポリマーであって、しかもそのア
クリルポリマーは重量平均分子量が約10,000〜3,000,000であり
ガラス転移温度が約−20から50℃である。
詳細な説明
本発明のアクリルポリマーは、ガラス、セラミックス、金属などの各種基板お
よび爪の角質に対する優れた接着力を持ち、接着剤および塗料に使うことができ
る。このアクリルポリマー中のメタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルと
カルボン酸との独特な組合せは、塗料および接着剤の技術にとっては新しい接着
促進基の組合せを提供する。そのアクリルポリマーは、約−20から50℃の範
囲のガラス転移温度を有する。そのアクリルポリマーは、優れた耐久性、硬度、
各種基板に対する十分な接着力、耐引っかき傷性、耐水性を持ち、しかも優れた
光沢保持力を有する透明な塗料組成物または着色された塗料組成物を作るのに使
用できる。そのポリマーを用いて調合された接着剤は、多くの基板に対する優れ
た接着力を有し、強力な耐水結合を生成する。
そのアクリルポリマーは、モノマー、溶媒および重合開始剤が1〜24時間、
好ましくは2〜8時間にわたって通常の重合反応器に充填されている通常の溶液
重合プロセスによって作ることができる。その重合反応器中では、前記構成成分
が約60〜175℃、好ましくは80〜100℃に加熱される。生成するポリマ
ーは、重量平均分子量が約10,000〜200,000の線状のランダムポリ
マーである。
分子量は、標準物質としてポリメタクリル酸メチルを使用して、ゲル透過クロ
マトグラフィーにより測定される。
そのポリマーのガラス転移温度は、次式によって計算する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+…+Wn/Tgn
ここで、Tgはケルビンで表したポリマーのガラス転移温度;W1,W2,W3,
…,Wnはそのポリマーの各成分の重量分率、そしてTg1,Tg2,Tg3,…,
Tgnはそのポリマーの個々の成分で作ったホモポリマーのケルビンで表したガ
ラス転移温度である。〔参考文献:Bull.Am.Phys.Soc.,1,No.3,p 123(195
6)に記載のT.G.Foxの論文〕
このプロセスで使用される代表的な重合開始剤は次のようなものである。即ち
、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シアノシクロヘキサン)
などのアゾ型開始剤、t−ブチルパーアセテートなどの過酢酸塩、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイドなどの過酸化物、パー安息香酸−t−ブチルなどの安息香酸塩
、t−ブチルパーオクトエートなどのオクトエート類など。
使用できる代表的な溶媒は、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化
水素類、プロパノール、メトキシプロパノールおよびブタノールなどのアルコー
ル類、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカーボネート類、n−メチルピ
ロリドン、エーテル類、エステル類、酢酸エステル類および上記のいずれかの溶
媒の混合物である。
そのアクリルポリマーを、好ましくは約5〜80重量%のアクリルポリマーと
20〜95重量%のそのアクリルポリマー用有機溶媒を含む溶媒ベースの組成物
に調合できる。
溶液重合で調製したそのアクリルポリマーから、その溶媒を除き、そして好ま
しくはある種の有機溶媒と共に、アンモニアまたはアミンと水とを加えて水性分
散物、ヒドロゾルまたは溶液を生成させることによって水性組成物を生成できる
。
水性組成物を生成する代わりの方法は、そのポリマーを水、または水と溶媒の
混合物の中に界面活性剤を使って分散させることである。
モノマー、水、界面活性剤および重合触媒の混合物を乳化させ、その結果でき
た乳液を通常の重合反応器に充填し、そして反応器中の構成成分を約60〜95
℃に約15分から約8時間加熱する通常の乳化重合技術によって、分子量の高
いアクリルポリマーを生成することができる。その結果生成するラテックスは、
一般的には、水性媒体に分散した約10〜40%のポリマー固形分を含有し、そ
のポリマーの重量平均分子量は約200,000〜3,000,000である。
その乳化重合プロセスで使用される代表的な触媒は、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素、メタ重亜硫酸ナトリウム、過酸化水素、スルホキシル酸ナトリウム等
である。
その乳化重合プロセスで使用される一般的に有用な界面活性剤は、硫酸ノニル
フェノキシポリエチレノキシエタノールエステル、スルフォコハク酸アリルドデ
シルエステル、アルキルフェノキシポリエチレンオキシエタノール、ラウリル硫
酸ナトリウムおよびそれらの混合物である。
連鎖移動剤を使用することによって、低分子量ポリマーの水性分散物を生成す
ることができる。その場合のポリマーの重量平均分子量は約20,000〜10
0,000である。
使用できる代表的な連鎖移動剤は、ドデシルチオール類、ブタンチオール類等
のメルカプタン類である。
水性担体中のアクリルポリマーを、アンモニアで、一般的には、水酸化アンモ
ニウム、あるいは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水
酸化物、あるいはアミンで中和できる、そしてpHは約7〜10に調節される。
有用なアミン類は、エチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、プロ
ピルアミンなどのアルキルアミン類;アミノメチルプロパノール;トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリフェニル
アミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン類
である。
アクリルポリマーの水性組成物は、約5〜60重量%のアクリルポリマーと4
0〜95重量%のアクリルポリマー用水性担体を含有するのが好ましい。
そのアクリルポリマーは、5〜40重量%の重合したメタクリル酸アセトアセ
トキシエチルエステルと5〜15重量%の重合したエチレン系不飽和酸を組み合
わせたものを含有して、ポリマーに必要な接着促進基を提供する。代表的なエチ
レン系不飽和酸は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸で
ある。好ましいのはアクリル酸とメタクリル酸である。残りの55〜80重量%
のポリマーは、ガラス転移温度が−20〜50℃のポリマーを提供する他の重合
可能なエチレン系モノマーでよい。これらのモノマーは、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリ
ル酸プロピルエステル、メタクリル酸イソブチルエステル、メタクリル酸ヘキシ
ルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ノニルエ
ステル、メタクリル酸ラウリルエステル等などのアルキル基の炭素数が1〜12
のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アク
リル酸ヘキシルエステル、アクリル酸2-エチルヘキシルエステル、アクリル酸ノ
ニルエステル、アクリル酸ラウリルエステル等などのアルキル基の炭素数が1〜
12のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸イソボルニルエステル、ア
クリル酸イソボルニルエステル、メタクリル酸ベンジルエステル、アクリル酸ベ
ンジルエステル、メタクリル酸シクロヘキシルエステル、アクリル酸シクロヘキ
シルエステル;メタクリル酸エトキシトリエチレングリコールエステルおよびア
クリル酸エトキシトリエチレングリコールエステルなどのメタクリル酸およびア
クリル酸のアルキレンオキシドエステル;アクリルアミドおよびメタクリルアミ
ド;スチレン、アルファメチルスチレン、ビニルトルエン等などの重合可能な芳
香族ビニルモノマー類;ビニルピロリドンならびに上記モノマーのいずれかの混
合物である。
好ましいモノマーは、メタクリル酸ブチルエステル、スチレン、メタクリル酸
イソボルニルエステル、メタクリル酸ブチルエステルおよびアクリル酸ブチルエ
ステルの混合物、メタクリル酸メチルエステルおよびメタクリル酸ブチルエステ
ルの混合物、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステルおよびメ
タクリル酸ブチルエステルの混合物である。
一般的に有用なアクリルポリマー組成物は次のようなものである。例えば、メ
タクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよ
びアクリル酸のモノマーを重合したアクリルポリマーで、好ましくはメタクリル
酸ブチルエステルが約70〜80重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチル
エステルが10〜20重量%およびアクリル酸が10重量%で、ガラス転移温度
が約15℃のもの;
アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセ
トアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアクリルポリマーで、好ましく
はアクリル酸ブチルエステルが約5重量%、メタクリル酸ブチルエステルが65
重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアク
リル酸が10重量%で、ガラス転移温度が約10℃のもの;
メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ア
セトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアクリルポリマーで、好まし
くはメタクリル酸メチルエステルが約10〜40重量%、メタクリル酸ブチルエ
ステルが30〜60重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが2
0重量%およびアクリル酸が10重量%で、ガラス転移温度が約21〜43℃の
もの;
メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチ
ルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸の
アクリルポリマーで、好ましくはメタクリル酸メチルエステルが約10重量%、
アクリル酸ブチルエステルが5%、メタクリル酸ブチルエステルが55重量%、
メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアクリル酸が
10重量%で、ガラス転移温度が約16℃のもの;
メタクリル酸エチルヘキシルエステル、スチレン、メタクリル酸イソブチルエ
ステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアク
リルポリマーで、好ましくはメタクリル酸エチルヘキシルエステルが約35重量
%、スチレンが30重量%、メタクリル酸イソブチルエステルが5重量%、メタ
クリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアクリル酸が10
重量%であって、重量平均分子量が約50,000でガラス転移温度が約25℃
のもの;
メタクリル酸トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルエステル、メタク
リル酸イソボルニルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルお
よびアクリル酸のアクリルポリマーで、好ましくはメタクリル酸トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピルエステルが約35重量%、メタクリル酸イソボル
ニルエステルが35重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが2
0重量%およびアクリル酸が10重量%であって、重量平均分子量が約50,0
00でガラス転移温度が約25℃のもの;
スチレン、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸の
アクリルポリマーで、好ましくはスチレンが約70重量%、メタクリル酸アセト
アセトキシエチルエステルが20重量%で重量平均分子量が約10,000のも
の。
そうしたアクリルポリマーで調合される代表的な組成物は、その組成物におけ
る膜形成結合剤の重量に基づいて、約50〜90重量%のアクリルポリマーとそ
の組成物における膜形成結合剤の重量に基づいて、5〜50重量%の架橋剤とを
含んでいる。
使用できる代表的な架橋剤は、ポリエポキシ樹脂類、メラミン類、多官能性ア
クリレート類、多官能性メタクリレート類、多官能性アミン類である。
代表的なメラミン類には通常の脂肪族および脂環式の二官能性および三官能性
メラミン類とメラミンホルムアルデヒド樹脂とを包含する。「Cymel」303(A
merican Cyanamid)ヘキサメトキシメチルメラミンがその例である。
有用な多官能性アクリレートの例には、トリアクリル酸トリメチルプロパンお
よびジアクリル酸−1,6−ヘキサンジオールが含まれる。有用な多官能性メタ
クリレートの例には、ジメタクリル酸テトラエチレングリコールおよびジメタク
リル酸エチレングリコールが含まれる。
有用なポリエポキシ樹脂とは、塗料組成物に通常使用されるポリエポキシ樹脂
である。
使用できる代表的な多官能性アミン類は、第一級および第二級の脂肪族、脂環
式および芳香族ジアミン類である。
溶媒ベースの組成物には、芳香族、脂肪族および脂環式のジイソシアン酸エス
テル類、三官能性イソシアン酸エステル類、およびポリオール類とジイソシアナ
ートのイソシアン酸官能性付加物類などの有機ポリイソシアン酸エステル架橋剤
が含まれている。有機ポリイソシアン酸エステル類は、通常のブロッキング剤で
ブロックされている場合は、水性組成物に使用できる。
そのポリマーを塗料組成物に使用する場合、そのポリマーは0から50℃のガ
ラス転移温度を有することが好ましく、また接着剤に使用する場合は約−20か
ら25℃のガラス転移温度を有することが好ましい。もしそのポリマーのガラス
転移温度が、その特定の最終用途に望ましい温度よりも高い場合には、可塑剤を
添加してその組成物のガラス転移温度を下げることができる。有用な代表的可塑
剤には、フタール酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル、フタール酸ジオクチル
エステルなどのフタール酸エステル類、リン酸トリクレシルなどのリン酸トリク
レシルなどのリン酸エステル類ならびにアジピン酸エステル、アゼライン酸エス
テル、オレイン酸エステル、セバシン酸エステル、脂肪酸エステル、グリコール
エステルなどの他のエステル類が含まれる。
これらの組成物の架橋速度を調節するために適当な種類と含量の触媒または抑
制剤を加えてもよい。
これらの組成物には、紫外線安定剤、スクリーニング剤、消光物質および一般
に使用される酸化防止剤が含まれている。また、流量調節剤だけでなく、着色剤
および顔料を加えることもできる。
以下の実施例は本発明を例示するものである。当業者なら、これらのアクリル
ポリマーは上記に論じたような架橋剤の添加によって高品質の塗料組成物または
接着剤に容易に調合でき、自動車、トラック、装置、家具等の塗料、または金属
、ガラス、プラスチック等の接着剤組成物を生成できることを容易に理解するで
あろう。部およびパーセントは全て、特に明記しない限り、重量基準である。
実施例
実施例1
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリマ
ー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを117g、メタクリル酸n−ブチルエステルを35g、メタクリ
ル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを10gおよびアクリル酸を5g
反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル5
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25gを含
む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入(Feed)1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル140g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル
40gおよびアクリル酸20g)を開始し、60分間にわたって反応器に添加し
た。原料投入2(酢酸エチル25g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)1.25g)を原料投入1と同時に開始し、90分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル20g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入2の終点で開始し、次
の340分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還
流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した
。
その結果生成したポリマーは、約15℃のTg(ガラス転移温度)、102,0
00の重量平均分子量、44,000の数平均分子量および2.3の多分散性を
有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例2
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリマ
ー(重量比は80/10/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチル129gを反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル20gおよびアクリル酸20g)を開始し、180
分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同時
に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分
間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置
冷却した。
その結果生成したポリマーは、約21℃のTg、78,000の重量平均分子
量、36,000の数平均分子量および2.2の多分散性を有していた。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
実施例3
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、アクリル酸n−ブチルエステル(BA)、メタクリル酸n−ブチルエステ
ル(BMA)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEM
A)およびアクリル酸(AA)のポリマー(重量比は5/65/20/10)の
ポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを200g、アクリル酸n−ブチルエステルを6.25g、メタク
リル酸n−ブチルエステルを32.5g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ
)エチルエステルを10gおよびアクリル酸を5g反応器に充填した。その反応
器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル5g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25gを含む溶液を反応器に注入した。
次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル130g、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル40gおよびアクリル酸20g)を開
始し、90分間にわたって反応器に添加した。同時に原料投入2(アクリル酸n
−ブチルエステル6.26g)を開始し、15分間にわたって反応器に添加した
。原料投入3(酢酸エチル25g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)1.25g)を原料投入1および2と同時に開始し、200分間
にわたって反応器に添加した。原料投入4(酢酸エチル20g中に2,2’−ア
ゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入3の終点で開始し、
次の200分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その
還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却し
た。
その結果生成したポリマーは、約10℃のTg、187,000の重量平均分
子量、55,000の数平均分子量および3.4の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性は実施例1のポリ
マー溶液に非常に似ていると予想される。そのフィルムの接着力を試験した。結
果を表1に示す。
実施例4
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸メチルエステル(MMA)、メタクリル酸n−ブチルエステ
ル(BMA)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEM
A)およびアクリル酸(AA)のポリマー(重量比は30/40/20/10)
のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを250g、酢酸ブチルを123g、メタクリル酸メチルエステル
を30g、メタクリル酸n−ブチルエステルを40g、メタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステルを20gおよびアクリル酸を10g反応器に充填
した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸ブチル6.6g中に2
,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを含む溶液を反
応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸メチルエステル120g、
メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセトアセトキ
シ)エチルエステル80g、およびアクリル酸40g)を開始し、90分間にわ
たって反応器に添加した。原料投入2(酢酸ブチル32.75g中に2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5g)を原料投入1と同時に
開始し、200分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸ブチル26
.2
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.0g)を原
料投入2の終点で開始し、次の200分間にわたって反応器に添加した。その混
合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後
室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約35℃のTg、93,000の重量平均分子
量、41,000の数平均分子量および2.3の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
実施例5
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸メチルエステル(MMA)、アクリル酸n−ブチルエステル
(BA)、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリマ
ー(重量比は10/5/55/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを254g、酢酸ブチルを127g、メタクリル酸メチルエステル
を10g、アクリル酸n−ブチルエステルを5g、メタクリル酸n−ブチルエス
テルを55g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを20g
およびアクリル酸を10g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度ま
で昇温した。酢酸ブチル6.6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.5gを含む溶液をポットに注入した。次いで、原料投入1(
メタクリル酸メチルエステル40g、アクリル酸n−ブチルエステル20g、メ
タクリル酸n−ブチルエステル220g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ
)エチルエステル80g、およびアクリル酸40g)を開始し、90分間にわた
って反応器に添加した。原料投入2(酢酸ブチル32.75g中に2,2’−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5g)を原料投入1と同時に開
始し、200分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸ブチル26.
2
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.0g)を原
料投入2の終点で開始し、次の200分間にわたって反応器に添加した。その混
合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後
室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約16℃のTg、176,000の重量平均分
子量、49,200の数平均分子量および3.6の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。そのフィルムの接着力を試験した。そ
の結果を表1に示す。耐水性、耐油性および接着力は実施例1のポリマー溶液に
非常に似ていると予想される。
実施例6
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびメタクリル酸(MAA)のポ
リマー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチル129gを反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル140g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル40gおよびメタクリル酸20g)を開始し、18
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同
時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30
分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放
置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約20℃のTg、68,000の重量平均分子
量、32,000の数平均分子量および2.1の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
比較実施例(a)〜(d)を行い、実施例1と同様にそのポリマー溶液の接着
力を試験した。その結果を表1に示す。
実施例(a)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)とメタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)のポリマー(重量比は90/10
)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36g、メタクリ
ル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを4g反応器に充填した。その反
応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2gを含む溶液を反応器に注入した。
次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル144g、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル16g)を開始し、60分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル30g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、9
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終
点で開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に
30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるま
で放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約16℃のTg、72,900の重量平均分子
量、26,800の数平均分子量および2.7の多分散性を有する。
実施例(b)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)とメタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)のポリマー(重量比は80/20
)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを129g反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル40g)を開始し、180分間にわたって反応器に
添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同時に開始し、300分間に
わたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還流温度に維持し
てポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約8℃のTg、47,900の重量平均分子量
、25,100の数平均分子量および1.91の多分散性を有する。
実施例(c)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n-ブチルエステル(BMA)およびアクリル酸(AA)の
ポリマー(重量比は90/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36gおよびアク
リル酸を4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。
酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0
.2gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−
ブチルエステル144gおよび2−アクリル酸16g)を開始し、60分間にわ
たって添加した。原料投入2(酢酸エチル30g中に2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、90分
間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終点で
開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30
分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放
置
冷却した。
その結果生成したポリマーは、約27℃のTg、69,400の重量平均分子
量、31,100の数平均分子量および2.2の多分散性を有する。
実施例(d)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)およびメタクリル酸(MA
A)のポリマー(重量比は90/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36gおよびアク
リル酸を4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。
酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0
2gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル144gおよびメタクリル酸16g)を開始し、60分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル30g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、9
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終
点で開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に
30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるま
で放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約33℃のTg、63,400の重量平均分子
量、29,200の数平均分子量および2.2の多分散性を有する。
表1に示した比較実施例(a)〜(d)の接着力の試験結果は、酸成分とその
アセトアセトキシ成分の組合せを含まないポリマーは両成分を含む実施例1〜6
のポリマーに比べて接着力が劣ることを明らかに示している。
実施例7
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル(EHMA)、メタクリル酸2
−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA
)のポリマー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを117g、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステルを35g、
メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを10gおよびアクリル
酸を5g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸
エチル5g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2
5gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル140g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル
40gおよびアクリル酸20g)を開始し、60分間にわたって反応器に添加し
た。原料投入2(酢酸エチル25g中に3,3’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)1.25g)を原料投入1と同時に開始し、90分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル20g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入2の終点で開始し、次
の340分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還
流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した
。
その結果生成したポリマーは、約−6℃のTg、106,000の重量平均分
子量、41,000の数平均分子量および2.6の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して非常に軟らかいフィルムを作った。そのポリマ溶液の接着力を実施例1の場
合と同様に試験した。その結果を表1に示す。
実施例8
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル(EHMA)、スチレン(ST
Y)、メタクリル酸イソブチルエステル(iBMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)の重量比
がそれぞれ35/30/5/20/10のポリマーのポリマー溶液を調製した。
1−プロパノールを163g,EHMAを14g、STYを12g、i−BM
Aを2g、AAEMAを8gおよびAAを4g反応器に充填した。その反応器の
内容物を還流温度まで昇温した。1−プロパノール4g中に2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8gを含む溶液を反応器に注入した。
原料投入2(1−プロパノール30g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)6g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって
反応器に添加した。その混合物を、更に340分間その還流温度に維持してポリ
マー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約25℃のTgおよび約50,000の重量平
均分子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例9
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルエステル(
TRIS)、メタクリル酸イソボルニルエステル(i−BOMA)、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(A
A)の重量比がそれぞれ35/35/20/10のポリマーのポリマー溶液を調
製した。
1−プロパノールを163g、TRISを14g、i−BOMAを14g、A
AEMAを8gおよびAAを4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流
温度まで昇温した。1−プロパノール4g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.8gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料
投入1(TRIS56g、i−BOMA56g、AAEMA32gおよびAA1
6g)を開始し、100分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(1−プ
ロパノール30g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。
その混合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、そ
の後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約25℃のTgおよび約50,000の重量平
均分子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例10
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、スチレン(STY)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエス
テル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)の重量比がそれぞれ70/20/
10のポリマーのポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを80g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇
温した。次いで、原料投入1(STY140g、AAEMA40gおよびAA2
0g)を開始し、180分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エ
チル100g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)20
g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。そ
の混合物を、更に3分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その
後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは約10,000の重量平均分子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例11
実施例1で調製したポリマー溶液をオーブンに入れて70℃で12時間保って
乾燥して、溶媒を除いた。乾燥ポリマー100部に対して、6部の1−アミノメ
チルプロパノール、125部の水および125部のイソプロパノールを加えてポ
リマーの水溶液を調製した。
透明な乾燥ガラス板にフィルムを流延し、室温で乾燥させた。出来たフィルム
は透明で光沢があり、そのガラス板によく接着しており、しかも水による層剥離
に対する抵抗力があった。35℃のオーブンで2時間焼くと、水による層剥離に
対するそのフィルムの耐性は一層強くなった。
実施例12
実施例1で調製したポリマー溶液をオーブンに入れて70℃で12時間保って
乾燥して、溶媒を除いた。乾燥ポリマー100部に対して、6部のトリエチルア
ミン、125部の水および125部のイソプロパノールを加えて水溶液を調製し
た。
乾燥した透明なガラス板にフィルムを流延し、室温で乾燥させた。出来たフィ
ルムは透明で光沢があり、そのガラス板によく接着しており、しかも水による層
剥離に対する抵抗力があった。35℃のオーブンで2時間焼くと、水による層剥
離に対するそのフィルムの抵抗力は一層強くなった。
実施例13
実施例1で調製したポリマー溶液をオーブンに入れて70℃で12時間保って
乾燥して、溶媒を除いた。乾燥ポリマー100部に対して、2.4部の水酸化ア
ンモニウム、127部の水および127部のイソプロパノールを加えて水溶液を
調製した。
乾燥した透明なガラス板にフィルムを流延し、室温で乾燥させた。出来たフィ
ルムは透明で光沢があり、そのガラス板によく接着しており、しかも水による層
剥離に対する抵抗力があった。35℃のオーブンで2時間焼くと、水による層剥
離に対するそのフィルムの抵抗力は一層強くなった。
実施例14
ラウリル硫酸ナトリウムで安定化した、メタクリル酸n−ブチルエステル(B
MA)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)
およびアクリル酸(AA)のポリマー(重量比が70/20/10)の水性エマ
ルジョンを次の手順で調製した。
機械的撹拌器、熱電対および複数の添加漏斗を備えた反応器に水244gとラ
ウリル硫酸ナトリウム1.0gを充填した。この反応器の内容物を還流させた。
水18.6g、メタクリル酸n−ブチルエステル14.0g、メタクリル酸2−
(アセトアセトキシ)エチルエステル4.0g、アクリル酸2.0g、ラウリル
硫酸ナトリウム0.10g、重亜硫酸ナトリウム0.05gおよび過硫酸アンモ
ニウム0.66gを反応器に添加した。原料投入1(水85.5g、メタクリル
酸n−ブチルエステル126.0g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エ
チルエステル36.0g、アクリル酸18.0gおよびラウリル硫酸ナトリウム
0.9gをエッペンバッハホモジナイザを使って混合し、そして90分間にわた
って反応器に添加した。同時に、原料投入2(水22.5gおよび重亜硫酸ナト
リウム0.44g)を開始して、90分間にわたって反応器に添加した。原料投
入1および2の添加が終わるとすぐに、反応器の内容物を還流状態に30分間保
ち、その後、水3.3gと過硫酸アンモニウム0.15gの混合物をその反応器
に添加した。その反応器の内容物をさらに30分間還流させた後、もう一度水3
.3gと過硫酸アンモニウム0.15gの混合物を添加して、またさらに30分
間還流させた。反応器を室温まで冷やした。その結果としてのエマルジョンは固
形分が33%であった。
その結果生成したポリマーは、約16℃のTgと約300,000の重量平均
分子量と約100,000の数平均分子量を有する。
乾燥した透明なガラス板にフィルムを流延し、室温で乾燥させた。出来たフィ
ルムは透明で光沢があり、そのガラス板によく接着していた。そして耐水性の試
験を行った。その結果を表IIに示す。35℃のオーブンで2時間焼くと、水に
よる層剥離に対するそのフィルムの抵抗は一層強くなった。
実施例15
ここに示す次の反応手順は、実施例8で得たポリマーのアンモニウム塩の調製
を記述している。
実施例8のポリマー溶液15部当たり、4部の濃厚な水酸化アンモニウム溶液
、25部の水を加えて溶液を調製した。
乾燥した透明なガラス板にそのポリマー溶液を流延し、室温で乾燥させた。出
来たフィルムは透明で、光沢がありしかも強くて、良好な接着力、水による層剥
離に対する抵抗力および耐油耐水性を備えていた。その結果を表IIに示す。3
5℃のオーブンで2時間焼くと、水による攻撃に対するそのフィルムの抵抗力は
一層強くなった。
実施例16
ここに示す次の反応手順は、実施例9で得たポリマーのアンモニウム塩の調製
を記述している。
実施例9のポリマー溶液15部当たり、4部の濃厚な水酸化アンモニウム溶液
、25部の水を加えて溶液を調製した。
乾燥した透明なガラス板にそのポリマー溶液を流延し、室温で乾燥させた。出
来たフィルムは透明で、光沢がありしかも強くて、良好な接着力、水による層剥
離に対する抵抗力および耐油耐水性を備えていた。その結果を表IIに示す。 注1:外観は、生成した乾燥フィルムの光沢、透明性および完全性を言う。
注2:耐水性は、一滴の水と5分間接触した結果としてのフィルムのエッチング
あるいは変形の程度を言う。評価は、特に優れている(超優良)、優れている(優
良)、まあまあである(良)、および劣る(劣)で表す。
注3:耐油性は、一滴の市販のハンドクリームローション(水、セチルエステル
類、石油、パルミチン酸イソプロピルエステル、トリエタノールアミン、ステリ
ルアルコール、ラノリン、メチルパラベン、プロピルパラベン等の混合物)と5
分間接触した結果としてのフィルムのエッチングあるいは変形の程度を言う。評
価は、特に優れている(超優良)、優れている(優良)、まあまあである(良)、およ
び劣る(劣)で表す。
注4:接着力は、室温から70℃までの水温にさらされている時にガラス板から
乾燥フィルムを取り除くときの困難さを言う。フィルムを温水に浸して剥がすの
に必要な温度が高くなればなるほど、および/またはその時間が長くなればなる
ほど、フィルムのガラス板への接着力が強くなる。1から10の接着力の尺度を
使用した。1が最も接着力が強く、10は最も弱くて温水に浸してガラス板から
容易に剥がせる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年4月28日(1998.4.28)
【補正内容】
明細書
アクリルポリマー化合物
発明の背景
本発明は、塗料および接着剤の調合に有用なアクリルポリマーを対象とする。
初期接着力と水暴露による接着力の低下は一般に知られている解決の難しい問
題なので、接着剤および塗料組成物用として接着促進基を含むアクリルポリマー
が必要である。AAEMA(メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステル)、メ
タクリル酸グリシジルエステルまたはアクリル酸グリシジルエステル、および重
合可能な酸を含む周囲温度硬化組成物が1990年3月6日に発行されたSayの
米国特許第4,906,684号に示されている。スルホポリエステルの水性エ
マルジョンおよび酢酸ビニルとマレイン酸ジアルキルエステルまたはフマル酸ジ
アルキルエステルとのコポリマーおよびアクリル酸アセトアセトキシエチルアル
キルエステルのエマルジョンポリマーの化粧膜形成組成物は1993年11月3
0日に発行されたMeyers他の米国特許第5,266,322号および1995年
1月10日に発行されたDobbsの米国特許第5,380,520号に示されてい
る。1994年11月30日に公開されたヨーロッパ特許出願第0,626,3
97Alは、AAEMAを含むアクリルだけのポリマーまたはアクリル−スチレ
ンポリマーのエマルジョンポリマーの熱可塑性タイル接着剤を示している。これ
らのポリマーはどれも、ある種の塗料や接着剤に使用されるポリマーに必要な接
着力、水による層剥離耐性、耐久性、引っかき耐性および光沢保持力を与えるこ
とができない。
発明の概要
次に示すモノマー、即ち、炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するメタク
リル酸アルキルエステル、および炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸
のアリールエステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の脂環
式エステル、置換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の環状エステル
、重合可能な芳香族ビニルモノマーまたはビニルピロリドン、あるいはそれらの
混合物のいずれか一つが約55〜80重量%であり、そして5〜40重量%のメ
タクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよび5〜15重量%のエチレン系
不飽和酸を含むモノマーを重合させたアクリルポリマーであって、しかもそのア
クリルポリマーは重量平均分子量が10,000〜3,000,000でありガ
ラス転移温度が−20から50℃である。
詳細な説明
本発明のアクリルポリマーは、ガラス、セラミックス、金属などの各種基板お
よび爪の角質に対する優れた接着力を持ち、接着剤および塗料に使うことができ
る。このアクリルポリマー中のメタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルと
カルボン酸との独特な組合せは、塗料および接着剤の技術にとっては新しい接着
促進基の組合せを提供する。そのアクリルポリマーは、−20から50℃、好ま
しくは10から50℃の範囲のガラス転移温度を有する。そのアクリルポリマー
は、優れた耐久性、硬度、各種基板に対する十分な接着力、耐引っかき傷性、耐
水性を持ち、しかも優れた光沢保持力を有する透明な塗料組成物または着色され
た塗料組成物を作るのに使用できる。そのポリマーを用いて調合された接着剤は
、多くの基板に対する優れた接着力を有し、強力な耐水結合を生成する。
そのアクリルポリマーは、モノマー、溶媒および重合開始剤が1〜24時間、
好ましくは2〜8時間にわたって通常の重合反応器に充填されている通常の溶液
重合プロセスによって作ることができる。その重合反応器中では、前記構成成分
が60〜175℃、好ましくは80〜100℃に加熱される。生成するポリマー
は、重量平均分子量が約10,000〜200,000の線状のランダムポリマ
ーである。
分子量は、標準物質としてポリメタクリル酸メチルを使用して、ゲル透過クロ
マトグラフィーにより測定される。
そのポリマーのガラス転移温度は、次式によって計算する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+…+Wn/Tgn
ここで、Tgはケルビンで表したポリマーのガラス転移温度;W1,W2,W3,…
,Wnはそのポリマーの各成分の重量分率、そしてTg1,Tg2,Tg3,…,T
gnはそのポリマーの個々の成分で作ったホモポリマーのケルビンで表したガラ
ス転移温度である。〔参考文献:Bull.Am.Phys.Soc.,1,No.3,p 123(1956)
に記載のT.G.Foxの論文〕
このプロセスで使用される代表的な重合開始剤は次のようなものである。即ち
、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シアノシクロヘキサン)
などのアゾ型開始剤、t−ブチルパーアセテートなどの過酢酸塩、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイドなどの過酸化物、パー安息香酸−t−ブチルなどの安息香酸塩
、t−ブチルパーオクトエートなどのオクトエート類である。
使用できる代表的な溶媒は、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化
水素類、プロパノール、メトキシプロパノールおよびブタノールなどのアルコー
ル類、プロピレンカーボネートなどのアルキレンカーボネート類、n−メチルピ
ロリドン、エーテル類、エステル類、酢酸エステル類および上記のいずれかの溶
媒の混合物である。
そのアクリルポリマーを、好ましくは約5〜80重量%のアクリルポリマーと
20〜95重量%のそのアクリルポリマー用有機溶媒を含む溶媒ベースの組成物
に調合できる。
溶液重合で調製したそのアクリルポリマーから、その溶媒を除き、そして好ま
しくはある種の有機溶媒と共に、アンモニアまたはアミンと水とを加えて水性分
散物、ヒドロゾルまたは溶液を生成させることによって水性組成物を生成できる
。
水性組成物を生成する代わりの方法は、そのポリマーを水、または水と溶媒の
混合物の中に界面活性剤を使って分散させることである。
モノマー、水、界面活性剤および重合触媒の混合物を乳化させ、その結果でき
た乳液を通常の重合反応器に充填し、そして反応器中の構成成分を60〜95℃
に15分から8時間加熱する通常の乳化重合技術によって、分子量の高いアクリ
ルポリマーを生成することができる。その結果生成するラテックスは、一般的に
は、水性媒体に分散した10〜40%のポリマー固形分を含有し、そのポリマー
の重量平均分子量は200,000〜3,000,000である。
その乳化重合プロセスで使用される代表的な触媒は、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素、メタ重亜硫酸ナトリウム、過酸化水素、およびスルホキシル酸ナトリ
ウムである。
その乳化重合プロセスで使用される一般的に有用な界面活性剤は、硫酸ノニル
フェノキシポリエチレノキシエタノールエステル、スルフォコハク酸アリルドデ
シルエステル、アルキルフェノキシポリエチレンオキシエタノール、ラウリル硫
酸ナトリウムおよびそれらの混合物である。
連鎖移動剤を使用することによって、低分子量ポリマーの水性分散物を生成す
ることができる。その場合のポリマーの重量平均分子量は20,000〜100
,000である。
使用できる代表的な連鎖移動剤は、ドデシルチオール類、ブタンチオール類の
メルカプタン類である。
水性担体中のアクリルポリマーを、アンモニアで、一般的には、水酸化アンモ
ニウム、あるいは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水
酸化物、あるいはアミンで中和できる、そしてpHは7〜10に調節される。有
用なアミン類は、エチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、プロピ
ルアミンなどのアルキルアミン類;アミノメチルプロパノール;トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリフェニルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、およびトリエタノールアミンの第三級アミン
類である。
アクリルポリマーの水性組成物は、5〜60重量%のアクリルポリマーと40
〜95重量%のアクリルポリマほ用水性担体を含有するのが好ましい。
そのアクリルポリマーは、5〜40重量%の重合したメタクリル酸アセトアセ
トキシエチルエステルと5〜15重量%の重合したエチレン系不飽和酸を組み合
わせたものを含有して、ポリマーに必要な接着促進基を提供する。代表的なエチ
レン系不飽和酸は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびマレイン酸で
ある。好ましいのはアクリル酸とメタクリル酸である。残りの55〜80重量%
のポリマーは、ガラス転移温度が−20〜50℃のポリマーを提供する他の重合
可能なエチレン系モノマーでよい。これらのモノマーは、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリ
ル酸プロピルエステル、メタクリル酸イソブチルエステル、メタクリル酸ヘキシ
ルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸ノニルエ
ステル、メタクリル酸ラウリルエステルのアルキル基の炭素数が1〜12のメタ
クリル酸アルキルエステル類;アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエ
ステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸
ヘキシルエステル、アクリル酸2-エチルヘキシルエステル、アクリル酸ノニルエ
ステル、アクリル酸ラウリルエステル等などのアルキル基の炭素数が1〜12の
アクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸イソボルニルエステル、アクリル
酸イソボルニルエステル、メタクリル酸ベンジルエステル、アクリル酸ベンジル
エステル、メタクリル酸シクロヘキシルエステル、アクリル酸シクロヘキシルエ
ステル;メタクリル酸エトキシトリエチレングリコールエステルおよびアクリル
酸エトキシトリエチレングリコールエステルなどのメタクリル酸およびアクリル
酸のアルキレンオキシドエステル;アクリルアミドおよびメタクリルアミド;ス
チレン、アルファメチルスチレン、ビニルトルエンの重合可能な芳香族ビニルモ
ノマー類;ビニルピロリドンならびに上記モノマーのいずれかの混合物である。
好ましいモノマーは、メタクリル酸ブチルエステル、スチレン、メタクリル酸
イソボルニルエステル、メタクリル酸ブチルエステルおよびアクリル酸ブチルエ
ステルの混合物、メタクリル酸メチルエステルおよびメタクリル酸ブチルエステ
ルの混合物、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステルおよびメ
タクリル酸ブチルエステルの混合物である。
一般的に有用なアクリルポリマー組成物は次のようなものである。例えば、メ
タクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよ
びアクリル酸のモノマーを重合したアクリルポリマーで、好ましくはメタクリル
酸ブチルエステルが約70〜80重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチル
エステルが10〜20重量%およびアクリル酸が10重量%で、ガラス転移温度
が15℃のもの;
アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセ
トアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアクリルポリマーで、好ましく
はアクリル酸ブチルエステルが5重量%、メタクリル酸ブチルエステルが65重
量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアクリ
ル酸が10重量%で、ガラス転移温度が10℃のもの;
メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ア
セトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアクリルポリマーで、好まし
くはメタクリル酸メチルエステルが10〜40重量%、メタクリル酸ブチルエス
テルが30〜60重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20
重量%およびアクリル酸が10重量%で、ガラス転移温度が21〜43℃のもの
;
メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチ
ルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸の
アクリルポリマーで、好ましくはメタクリル酸メチルエステルが10重量%、ア
クリル酸ブチルエステルが5%、メタクリル酸ブチルエステルが55重量%、メ
タクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアクリル酸が1
0重量%で、ガラス転移温度が約16℃のもの;
メタクリル酸エチルヘキシルエステル、スチレン、メタクリル酸イソブチルエ
ステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のアク
リルポリマーで、好ましくはメタクリル酸エチルヘキシルエステルが35重量%
、スチレンが30重量%、メタクリル酸イソブチルエステルが5重量%、メタク
リル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびアクリル酸が10重
量%であって、重量平均分子量が50,000でガラス転移温度が約25℃のも
の;
メタクリル酸トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルエステル、メタク
リル酸イソボルニルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルお
よびアクリル酸のアクリルポリマーで、好ましくはメタクリル酸トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピルエステルが35重量%、メタクリル酸イソボルニ
ルエステルが35重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20
重量%およびアクリル酸が10重量%であって、重量平均分子量が50,000
でガラス転移温度が25℃のもの;
スチレン、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸の
アクリルポリマーで、好ましくはスチレンが70重量%、メタクリル酸アセトア
セトキシエチルエステルが20重量%で重量平均分子量が10,000のもの。
そうしたアクリルポリマーで調合される代表的な組成物は、その組成物におけ
る膜形成結合剤の重量に基づいて、50〜90重量%のアクリルポリマーとその
組成物における膜形成結合剤の重量に基づいて、5〜50重量%の架橋剤とを含
んでいる。
使用できる代表的な架橋剤は、ポリエポキシ樹脂類、メラミン類、多官能性ア
クリレート類、多官能性メタクリレート類、多官能性アミン類である。
代表的なメラミン類には通常の脂肪族および脂環式の二官能性および三官能性
メラミン類とメラミンホルムアルデヒド樹脂とを包含する。「Cymel」303(A
merican Cyanamid)ヘキサメトキシメチルメラミンがその例である。
有用な多官能性アクリレートの例には、トリアクリル酸トリメチルプロパンお
よびジアクリル酸−1,6−ヘキサンジオールが含まれる。有用な多官能性メタ
クリレートの例には、ジメタクリル酸テトラエチレングリコールおよびジメタク
リル酸エチレングリコールが含まれる。
有用なポリエポキシ樹脂とは、塗料組成物に通常使用されるポリエポキシ樹脂
である。
使用できる代表的な多官能性アミン類は、第一級および第二級の脂肪族、脂環
式および芳香族ジアミン類である。
溶媒ベースの組成物には、芳香族、脂肪族および脂環式のジイソシアン酸エス
テル類、三官能性イソシアン酸エステル類、およびポリオール類とジイソシアナ
ートのイソシアン酸官能性付加物類などの有機ポリイソシアン酸エステル架橋剤
が含まれている。有機ポリイソシアン酸エステル類は、通常のブロッキング剤で
ブロックされている場合は、水性組成物に使用できる。
そのポリマーを塗料組成物に使用する場合、そのポリマーは0から50℃のガ
ラス転移温度を有することが好ましく、また接着剤に使用する場合は−20から
25℃のガラス転移温度を有することが好ましい。もしそのポリマーのガラス転
移温度が、その特定の最終用途に望ましい温度よりも高い場合には、可塑剤を添
加してその組成物のガラス転移温度を下げることができる。有用な代表的可塑剤
には、フタール酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル、フタール酸ジオクチルエ
ステルなどのフタール酸エステル類、リン酸トリクレシルなどのリン酸トリクレ
シルなどのリン酸エステル類ならびにアジピン酸エステル、アゼライン酸エステ
ル、オレイン酸エステル、セバシン酸エステル、脂肪酸エステル、グリコールエ
ステルなどの他のエステル類が含まれる。
これらの組成物の架橋速度を調節するために適当な種類と含量の触媒または抑
制剤を加えてもよい。
これらの組成物には、紫外線安定剤、スクリーニング剤、消光物質および一般
に使用される酸化防止剤が含まれている。また、流量調節剤だけでなく、着色剤
および顔料を加えることもできる。
以下の実施例は本発明を例示するものである。当業者なら、これらのアクリル
ポリマーは上記に論じたような架橋剤の添加によって高品質の塗料組成物または
接着剤に容易に調合でき、自動車、トラック、装置、家具の塗料、または金属、
ガラス、プラスチックの接着剤組成物を生成できることを容易に理解するであろ
う。部およびパーセントは全て、特に明記しない限り、重量基準である。
実施例
実施例1
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリ
マー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを117g、メタクリル酸n−ブチルエステルを35g、メタクリ
ル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを10gおよびアクリル酸を5g
反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル5
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25gを含
む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入(Feed)1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル140g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル
40gおよびアクリル酸20g)を開始し、60分間にわたって反応器に添加し
た。原料投入2(酢酸エチル25g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)1.25g)を原料投入1と同時に開始し、90分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル20g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入2の終点で開始し、次
の340分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還
流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した
。
その結果生成したポリマーは、15℃のTg(ガラス転移温度)、102,0
00の重量平均分子量、44,000の数平均分子量および2.3の多分散性を
有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例2
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリマ
ー(重量比は80/10/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチル129gを反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル20gおよびアクリル酸20g)を開始し、180
分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同時
に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分
間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置
冷却した。
その結果生成したポリマーは、約21℃のTg、78,000の重量平均分子
量、36,000の数平均分子量および2.2の多分散性を有していた。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
実施例3
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、アクリル酸n−ブチルエステル(BA)、メタクリル酸n−ブチルエステ
ル(BMA)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEM
A)およびアクリル酸(AA)のポリマー(重量比は5/65/20/10)の
ポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを200g、アクリル酸n−ブチルエステルを6.25g、メタク
リル酸n−ブチルエステルを32.5g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ
)エチルエステルを10gおよびアクリル酸を5g反応器に充填した。その反応
器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル5g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25gを含む溶液を反応器に注入した。
次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル130g、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル40gおよびアクリル酸20g)を開
始し、90分間にわたって反応器に添加した。同時に原料投入2(アクリル酸n
−ブチルエステル6.26g)を開始し、15分間にわたって反応器に添加した
。原料投入3(酢酸エチル25g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)1.25g)を原料投入1および2と同時に開始し、200分間
にわた
って反応器に添加した。原料投入4(酢酸エチル20g中に2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入3の終点で開始し、
次の200分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その
還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却し
た。
その結果生成したポリマーは、10℃のTg、187,000の重量平均分子
量、55,000の数平均分子量および3.4の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性は実施例1のポリ
マー溶液に非常に似ていると予想される。そのフィルムの接着力を試験した。結
果を表1に示す。
実施例4
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸メチルエステル(MMA)、メタクリル酸n−ブチルエステ
ル(BMA)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEM
A)およびアクリル酸(AA)のポリマー(重量比は30/40/20/10)
のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを250g、酢酸ブチルを123g、メタクリル酸メチルエステル
を30g、メタクリル酸n−ブチルエステルを40g、メタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステルを20gおよびアクリル酸を10g反応器に充填
した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸ブチル6.6g中に2
,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを含む溶液を反
応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸メチルエステル120g、
メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセトアセトキ
シ)エチルエステル80g、およびアクリル酸40g)を開始し、90分間にわ
たって反応器に添加した。原料投入2(酢酸ブチル32.75g中に2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5g)を原料投入1と同時に
開始
し、200分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸ブチル26.2
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.0g)を原
料投入2の終点で開始し、次の200分間にわたって反応器に添加した。その混
合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後
室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、35℃のTg、93,000の重量平均分子量
、41,000の数平均分子量および2.3の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
実施例5
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸メチルエステル(MMA)、アクリル酸n−ブチルエステル
(BA)、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)のポリマ
ー(重量比は10/5/55/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを254g、酢酸ブチルを127g、メタクリル酸メチルエステルを
10g、アクリル酸n−ブチルエステルを5g、メタクリル酸n−ブチルエステ
ルを55g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを20gお
よびアクリル酸を10g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで
昇温した。酢酸ブチル6.6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.5gを含む溶液をポットに注入した。次いで、原料投入1(メ
タクリル酸メチルエステル40g、アクリル酸n−ブチルエステル20g、メタ
クリル酸n−ブチルエステル220g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)
エチルエステル80g、およびアクリル酸40g)を開始し、90分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入2(酢酸ブチル32.75g中に2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5g)を原料投入1と同時に開始
し、200分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸ブチル26.2
g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.0g)を原
料投入2の終点で開始し、次の200分間にわたって反応器に添加した。その混
合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後
室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、16℃のTg、176,000の重量平均分子
量、49,200の数平均分子量および3.6の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。そのフィルムの接着力を試験した。そ
の結果を表1に示す。耐水性、耐油性および接着力は実施例1のポリマー溶液に
非常に似ていると予想される。
実施例6
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびメタクリル酸(MAA)のポ
リマー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチル129gを反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル140g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル40gおよびメタクリル酸20g)を開始し、18
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同
時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30
分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放
置冷却した。
その結果生成したポリマーは、約20℃のTg、68,000の重量平均分子
量、32,000の数平均分子量および2.1の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その耐水性、耐油性および接着力は実
施例1のポリマー溶液に非常に似ていると予想される。
比較実施例(a)〜(d)を行い、実施例1と同様にそのポリマー溶液の接着
力を試験した。その結果を表1に示す。
実施例(a)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)とメタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)のポリマー(重量比は90/10
)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36g、メタクリ
ル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを4g反応器に充填した。その反
応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2gを含む溶液を反応器に注入した。
次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル144g、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル16g)を開始し、60分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル30g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、9
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終
点で開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に
30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるま
で放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、16℃のTg、72,900の重量平均分子量
、26,800の数平均分子量および2.7の多分散性を有する。
実施例(b)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)とメタクリル酸2−(アセ
トアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)のポリマー(重量比は80/20
)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを129g反応器に充填し、還流温度まで昇温した。次いで、原料
投入1(メタクリル酸n−ブチルエステル160g、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル40g)を開始し、180分間にわたって反応器に
添加した。原料投入2(酢酸エチル44g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)2.2g)を原料投入1と同時に開始し、300分間に
わたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還流温度に維持し
てポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、8℃のTg、47,900の重量平均分子量、
25,100の数平均分子量および1.91の多分散性を有する。
実施例(c)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)およびアクリル酸(AA)
のポリマー(重量比は90/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36gおよびアク
リル酸を4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。
酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0
.2gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−
ブチルエステル144gおよび2−アクリル酸16g)を開始し、60分間にわ
たって添加した。原料投入2(酢酸エチル30g中に2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、90分
間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2’−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終点で
開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30
分
間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置
冷却した。
その結果生成したポリマーは、27℃のTg、69,400の重量平均分子量
、31,100の数平均分子量および2.2の多分散性を有する。
実施例(d)
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸n−ブチルエステル(BMA)およびメタクリル酸(MA
A)のポリマー(重量比は90/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを140g、メタクリル酸n−ブチルエステルを36gおよびアク
リル酸を4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。
酢酸エチル6g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0
2gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル144gおよびメタクリル酸16g)を開始し、60分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入2(酢酸エチル3Og中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入1と同時に開始し、9
0分間にわたって反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル24g中に2,2
’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8g)を原料投入2の終
点で開始し、次の150分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に
30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるま
で放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、33℃のTg、63,400の重量平均分子量
、29,200の数平均分子量および2.2の多分散性を有する。
表1に示した比較実施例(a)〜(d)の接着力の試験結果は、酸成分とその
アセトアセトキシ成分の組合せを含まないポリマーは両成分を含む実施例1〜6
のポリマーに比べて接着力が劣ることを明らかに示している。
実施例7
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル(EHMA)、メタクリル酸2
−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA
)のポリマー(重量比は70/20/10)のポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを117g、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステルを35g、
メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステルを10gおよびアクリル
酸を5g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇温した。酢酸
エチル5g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2
5gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料投入1(メタクリル酸n−ブ
チルエステル140g、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル
40gおよびアクリル酸20g)を開始し、60分間にわたって反応器に添加し
た。原料投入2(酢酸エチル25g中に3,3’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)1.25g)を原料投入1と同時に開始し、90分間にわたっ
て反応器に添加した。原料投入3(酢酸エチル20g中に2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0g)を原料投入2の終点で開始し、次
の340分間にわたって反応器に添加した。その混合物を、更に30分間その還
流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した
。
その結果生成したポリマーは、約−6℃のTg、106,000の重量平均分
子量、41,000の数平均分子量および2.6の多分散性を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して非常に軟らかいフィルムを作った。そのポリマ溶液の接着力を実施例1の場
合と同様に試験した。その結果を表1に示す。
実施例8
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸2−エチルヘキシルエステル(EHMA)、スチレン(ST
Y)、メタクリル酸イソブチルエステル(iBMA)、メタクリル酸2−(アセト
アセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)の重量比
がそれぞれ35/30/5/20/10のポリマーのポリマー溶液を調製した。
1−プロパノールを163g、EHMAを14g、STYを12g、i−BM
Aを2g、AAEMAを8gおよびAAを4g反応器に充填した。その反応器の
内容物を還流温度まで昇温した。1−プロパノール4g中に2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.8gを含む溶液を反応器に注入した。
原料投入2(1−プロパノール30g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)6g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって
反応器に添加した。その混合物を、更に340分間その還流温度に維持してポリ
マー溶液を生成させ、その後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、25℃のTgおよび50,000の重量平均分
子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例9
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、メタクリル酸トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルエステル(
TRIS)、メタクリル酸イソボルニルエステル(i−BOMA)、メタクリル酸
2−(アセトアセトキシ)エチルエステル(AAEMA)およびアクリル酸(A
A)の重量比がそれぞれ35/35/20/10のポリマーのポリマー溶液を調
製した。
1−プロパノールを163g、TRISを14g、i−BOMAを14g、A
AEMAを8gおよびAAを4g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流
温度まで昇温した。1−プロパノール4g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.8gを含む溶液を反応器に注入した。次いで、原料
投入1(TRIS56g、i−BOMA56g、AAEMA32gおよびAA1
6g)を開始し、100分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(1−プ
ロパノール30g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
6g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。
その混合物を、更に30分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、
その後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは、25℃のTgおよび50,000の重量平均分
子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例10
機械的撹拌機、温度計および複数の添加漏斗を備えた反応器に下記の成分を充
填して、スチレン(STY)、メタクリル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエス
テル(AAEMA)およびアクリル酸(AA)の重量比がそれぞれ70/20/
10のポリマーのポリマー溶液を調製した。
酢酸エチルを80g反応器に充填した。その反応器の内容物を還流温度まで昇
温した。次いで、原料投入1(STY140g、AAEMA40gおよびAA2
0g)を開始し、180分間にわたって反応器に添加した。原料投入2(酢酸エ
チル100g中に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)20
g)を原料投入1と同時に開始し、300分間にわたって反応器に添加した。そ
の混合物を、更に3分間その還流温度に維持してポリマー溶液を生成させ、その
後室温になるまで放置冷却した。
その結果生成したポリマーは10,000の重量平均分子量を有する。
そのポリマー溶液を透明なガラス板に湿った状態で6ミルの膜厚に塗り、乾燥
して透明で光沢のあるフィルムを作った。その乾燥フィルムの耐水性、耐油性お
よびそのフィルムの接着力を試験した。その試験結果を表1に示す。
実施例11
実施例1で調製したポリマー溶液をオーブンに入れて70℃で12時間保って
乾燥して、溶媒を除いた。乾燥ポリマー100部に対して、6部の1−アミノメ
チルプロパノール、125部の水および125部のイソプロパノールを加えてポ
リマーの水溶液を調製した。
アクリル酸2.0g、ラウリル硫酸ナトリウム0.10g、重亜硫酸ナトリウム
0.05gおよび過硫酸アンモニウム0.66gを反応器に添加した。原料投入
1(水85.5g、メタクリル酸 n−ブチルエステル126.0g、メタクリ
ル酸2−(アセトアセトキシ)エチルエステル36.0g、アクリル酸18.0
gおよびラウリル硫酸ナトリウム0.9gをエッペンバッハホモジナイザを使っ
て混合し、そして90分間にわたって反応器に添加した。同時に、原料投入2(
水22.5gおよび重亜硫酸ナトリウム0.44g)を開始して、90分間にわ
たって反応器に添加した。原料投入1および2の添加が終わるとすぐに、反応器
の内容物を還流状態に30分間保ち、その後、水3.3gと過硫酸アンモニウム
0.15gの混合物をその反応器に添加した。その反応器の内容物をさらに30
分間還流させた後、もう一度水3.3gと過硫酸アンモニウム0.15gの混合
物を添加して、またさらに30分間還流させた。反応器を室温まで冷やした。そ
の結果としてのエマルジョンは固形分が33%であった。
その結果生成したポリマーは、16℃のTgと約300,000の重量平均分
子量と約100,000の数平均分子量を有する。
乾燥した透明なガラス板にフィルムを流延し、室温で乾燥させた。出来たフィ
ルムは透明で光沢があり、そのガラス板によく接着していた。そして耐水性の試
験を行った。その結果を表11に示す。35℃のオーブンで2時間焼くと、水に
よる層剥離に対するそのフィルムの抵抗は一層強くなった。
実施例15
ここに示す次の反応手順は、実施例8で得たポリマーのアンモニウム塩の調製
を記述している。
実施例8のポリマー溶液15部当たり、4部の濃厚な水酸化アンモニウム溶液
、25部の水を加えて溶液を調製した。
乾燥した透明なガラス板にそのポリマー溶液を流延し、室温で乾燥させた。出
来たフィルムは透明で、光沢がありしかも強くて、良好な接着力、水による層剥
離に対する抵抗力および耐油耐水性を備えていた。その結果を表IIに示す。3
5℃のオーブンで2時間焼くと、水による攻撃に対するそのフィルムの抵抗力は
一層強くなった。請求の範囲
1.メタクリル酸ブチルエステルと、スチレンと、メタクリル酸イソボルニルエ
ステルと、メタクリル酸ブチルエステルおよびアクリル酸ブチルエステルの混合
物と、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステルおよびメタクリ
ル酸ブチルエステルの混合物と、メタクリル酸メチルエステル、スチレンおよび
メタクリル酸イソボニルエステルと、メタクリル酸トリス(トリメチルシロキシ
)シリルプロピルエステルの混合物とからなる群から選択されるものを55〜8
0重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルを5〜40重量%、お
よびエチレン系不飽和酸を5〜15重量%を含み、さらに標準物質としてポリメ
チルメタクリレートを使用してゲル透過クロマトグラフィーで測定した重量平均
分子量が10,000〜3,000,000、ガラス転移温度が10〜50℃で
あり、硬化粘着性コーティングを形成することを特徴とするアクリルポリマー。
2.200,000〜3,000,000の重量平均分子量を有することを特徴
とする請求項1に記載のアクリルポリマー。
3.メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステ
ルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたものからなることを特徴とする請求
項1に記載のアクリルポリマー。
4.メタクリル酸ブチルエステルが70〜80重量%、メタクリル酸アセトアセ
トキシエチルエステルが10〜20重量%およびアクリル酸が10重量%のモノ
マーを重合させたものからなり、しかも15℃のガラス転移温度を有することを
特徴とする請求項3に記載のアクリルポリマー。
5.スチレン、メタクリル酸アセトアセトキシエステルおよびアクリル酸のモノ
マーを重合させたものからなることを特徴とする請求項1に記載のアクリルポリ
マー。
6.アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ア
セトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたものか
らなることを特徴とする請求項1に記載のアクリルポリマー。
7.アクリル酸ブチルエステルが約5重量%、メタクリル酸ブチルエステルが6
5重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびア
クリル酸が10重量%のモノマーを重合させたものからなり、10℃のガラス転
移温度を有することを特徴とする請求項6に記載のアクリルポリマー。
8.メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸
アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたもの
からなることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のアクリルポリマー
。
9.メタクリル酸メチルエステルが10〜40重量%、メタクリル酸ブチルエス
テルが30〜60重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20
重量%およびアクリル酸が10重量%のモノマーを重合させたものからなり、約
21〜43℃のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項8に記載のアク
リルポリマー。
10.メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸
ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル
酸のモノマーを重合させたものからなることを特徴とする請求項1に記載のアク
リルポリマー。
11.メタクリル酸メチルエステルが10重量%、アクリル酸ブチルエステルが
5%、メタクリル酸ブチルエステルが55重量%、メタクリル酸アセトアセトキ
シエテルエステルが20重量%およびアクリル酸が10重量%のモノマーを重合
させたものからなり、16℃のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項
10に記載のアクリルポリマー。
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フロントページの続き
(72)発明者 パティル,アンジャリ,アブヒマンユ.
アメリカ合衆国 07090 ニュージャージ
ー州 ウエストフィールド リプレイ ア
ヴェニュ 914
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル 、炭素原子数が1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル、置 換または非置換のメタクリル酸またはアクリル酸のアリルエステル、置換または 非置換のメタクリル酸またはアクリル酸の脂環式エステル、置換または非置換の メタクリル酸またはアクリル酸の環状エステル、重合可能な芳香族ビニルモノマ ー、ビニルピロリドンあるいは上記モノマー類のいずれかの混合物から成る群か ら選ばれたものが約55〜80重量%であり、メタクリル酸アセトアセトキシエ チルエステルを5〜40重量%およびエチレン系不飽和酸を5〜15重量%含む モノマーを重合させたものから本質的に成るアクリルポリマーであって、標準物 質としてポリメチルメタクリレートを使用してゲル透過クロマトグラフィーで測 定した重量平均分子量が約10,000〜3,000,000であり、ガラス転 移温度が約−20〜50℃であるアクリルポリマー。 2.メタクリル酸ブチルエステルと、スチレンと、メタクリル酸イソボルニルエ ステルと、メタクリル酸ブチルエステルおよびアクリル酸ブチルエステルの混合 物と、メタクリル酸メチルエステルおよびメタクリル酸ブチルエステルの混合物 と、メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステルおよびメタクリル 酸ブチルエステルの混合物とから成る群から選ばれたもの約55〜80%、メタ クリル酸アセトアセトキシエチルエステル5〜40重量%およびアクリル酸5〜 15重量%のモノマーを重合させたものから本質的に成る請求項1に記載のアク リルポリマー。 3.約200,000〜3,000,000の重量平均分子量を有する請求項1 に記載のアクリルポリマー。 4.メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステ ルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたものから本質的に成る請求項2に記 載のアクリルポリマー。 5.メタクリル酸ブチルエステルが約70〜80重量%、メタクリル酸アセトア セトキシエチルエステルが10〜20重量%およびアクリル酸が10重量%のモ ノマーを重合させたものから本質的に成り、しかも約15℃のガラス転移温度を 有する請求項4に記載のアクリルポリマー。 6.スチレン、メタクリル酸アセトアセトキシエステルおよびアクリル酸のモノ マーを重合させたものから本質的に成る請求項2に記載のアクリルポリマー。 7.アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸ア セトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたものか ら本質的に成る請求項2に記載のアクリルポリマー。 8.アクリル酸ブチルエステルが約5重量%、メタクリル酸ブチルエステルが6 5重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが20重量%およびア クリル酸が10重量%のモノマーを重合させたものから本質的に成り、約10℃ のガラス転移温度を有する請求項7に記載のアクリルポリマー。 9.メタクリル酸メチルエステル、メタクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸 アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸のモノマーを重合させたもの から本質的に成る請求項2に記載のアクリルポリマー。 10.メタクリル酸メチルエステルが約10〜40重量%、メタクリル酸ブチル エステルが30〜60重量%、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルが 20重量%およびアクリル酸が10重量%のモノマーを重合させたものから本質 的に成り、約21〜43℃のガラス転移温度を有する請求項9に記載のアクリル ポリマー。 11.メタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸 ブチルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル 酸のモノマーを重合させたものから本質的に成る請求項2に記載のアクリルポリ マー。 12.メタクリル酸メチルエステルが約10重量%、アクリル酸ブチルエステル が5%、メタクリル酸ブチルエステルが55重量%、メタクリル酸アセトアセト キシエチルエステルが20重量%およびアクリル酸が10重量%のモノマーを重 合させたものから本質的に成り、約16℃のガラス転移温度を有する請求項11 に記載のアクリルポリマー。 13.メタクリル酸エチルヘキシルエステル、スチレン、メタクリル酸イソブチ ルエステル、メタクリル酸アセトアセトキシエチルエステルおよびアクリル酸か ら本質的に成る請求項2に記載のアクリルポリマー。 14.塩基で中和した、請求項1に記載のアクリルポリマー。 15.液体担体と、請求項1に記載のアクリルポリマー50〜95重量%、およ び有機ポリイソシアン酸エステル、ポリエポキシ樹脂、メラミン、多官能性アク リル酸エステル、多官能性メタクリル酸エステルまたは多官能性アミンから成る 群から選ばれた架橋剤約5〜50重量%から本質的に成るフィルム形成結合剤体 とを包含する組成物。 16.接着剤である請求項14に記載の組成物。
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