JP2000351846A - 含硫(チオ)エーテル(共)重合体およびその用途 - Google Patents
含硫(チオ)エーテル(共)重合体およびその用途Info
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Abstract
し構造単位を有することを特徴とする含硫(チオ)エー
テル(共)重合体、およびそれを用いた光学部品。 【化1】 【化2】 〔式中、A、Bは2価の有機基、R1 、R2 は水素原子
またはアルキル基、X1〜X4 は酸素原子または硫黄原
子、Y1 、Y2 はハロゲン原子、水酸基、−OR 3 基
(R3 はSH基以外の置換基を有してもよい含硫のアル
キル基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基)また
は−SR4 基(R4 はアルキル基、アリール基、ヘテロ
環基またはアシル基)を表す。但し、Y1 +Y2 の総和
の10〜100%は、−OR3 基および/または−SR
4 基である。〕 【解決手段】 光学特性、機械的特性、熱的特性に優
れ、かつ生産性が良い高屈折性の熱可塑性光学樹脂を提
供する。該含硫(チオ)エーテル(共)重合体は種々の
光学部品として有用である。
Description
オ)エーテル(共)重合体に関し、また、それを用いた
光学部品に関する。本発明の含硫(チオ)エーテル
(共)重合体は、光学特性、機械的特性、熱的特性に優
れ、かつ生産性が良い高屈折性の熱可塑性光学樹脂であ
り、光ディスク基板、液晶プラスチック基板、眼鏡レン
ズなどの各種光学レンズ、LED封止材などを代表とす
る光学部品に有用である。
明性である。現在までに、透明性の良い工業的な樹脂と
して、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ビスフ
ェノールA−ポリカーボネート(Bis−A−PC)、
ポリスチレン(PS)、メチルメタクリレート−スチレ
ン共重合ポリマー(MS)、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合ポリマー(SAN)、ポリ(4−メチルペンテ
ン−1)(TPX)、ポリシクロオレフィン(CO
P)、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト(EGAC)、ポリチオウレタン(PTU)等が知ら
れている。
形性も良好である。しかしながら、屈折率(nd )が
1.49 と小さく、吸水性が大きいという欠点がある。B
is−A−PCは透明性、耐熱性、耐衝撃性および高屈
折性に優れるものの、色収差が大きく利用分野が限定さ
れる。PSおよびMSは成形性、透明性、低吸水性およ
び高屈折性に優れるものの、耐衝撃性、耐候性および耐
熱性に劣り光学樹脂としてはほとんど実用化されていな
い。
もバランスがよいとされているが、耐熱性にやや難があ
り(熱変形温度:80〜90℃)、光学樹脂としてはほとん
ど使われていない。
耐熱性に優れるものの、低屈折率(nd = 1.47 〜1.5
3)で耐衝撃性やガスバリヤー性が悪いという問題があ
る。EGACはジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネートをモノマーとする熱硬化性樹脂であり、汎用眼鏡
レンズ用途には最も多く使用されている。透明性、耐熱
性には優れ、色収差は極めて小さいものの、低屈折率
(nd =1.50)で耐衝撃性に劣るという欠点がある。
オール化合物との反応で得られる熱硬化性樹脂であり、
超高屈折率眼鏡レンズ用途には最も多く使用されてい
る。透明性、耐衝撃性、高屈折性に特に優れ、且つ色収
差も小さく、極めて優秀な材料であるが、唯一、熱重合
成形時間が長い(1日〜3日)という欠点があり、生産
性の点で問題を残している。
徴を有しているものの、それぞれに克服すべき欠点を有
しているのが現状である。このような状況下にあって、
光学特性、機械的特性、熱的特性に優れ、かつ生産性が
良い高屈折性の熱可塑性光学樹脂の開発が切望されてい
る。
機械的特性、熱的特性等に優れ、かつ生産性が良い高屈
折性の熱可塑性光学樹脂を提供しようとするものであ
る。
解決するために鋭意検討した結果、光学特性、機械的特
性、熱的特性に優れ、かつ生産性が良い高屈折性の熱可
塑性光学樹脂を見いだすに至った。即ち、本発明は、
(1) 下記一般式(1)(化5)および一般式(2)(化
6)で表される繰り返し構造単位を有することを特徴と
する含硫(チオ)エーテル(共)重合体に関するもので
ある。
も、異なっていてもよく、R1 およびR2 はそれぞれ水
素原子またはアルキル基を表し、X1 〜X4 はそれぞれ
独立に酸素原子または硫黄原子を表し、同一でも、異な
っていてもよく、Y 1 およびY2 はそれぞれ独立にハロ
ゲン原子、水酸基、−OR3 基(R3 はSH基以外の置
換基を有していてもよい含硫のアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基を表す。但し、X1 〜X
4 の少なくとも1つが硫黄原子の場合は、R3 は硫黄原
子を有していなくてもよい)または−SR4 基(R4 は
置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基またはアシル基を表す)を表し、同一でも、異
なっていてもよい。但し、Y1 +Y2 の総和の10〜1
00%は、−OR3 基および/または−SR4 基であ
る。〕また、本発明は、(2) Aおよび/またはBが置換
基を有していてもよい2価の芳香族基であることを特徴
とする前記(1) 記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合
体、(3) AおよびBがそれぞれ下記式(3)(化7)お
よび(4)(化8)で表される2価の芳香族基である前
記(2) 記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体、に関
するものである。
基を表し、同一でも、異なっていてもよく、Z1 および
Z2 は2個の芳香環を連結させる単結合、−C(CH3)
2 −基、−S−基または−SO2 −基を表し、同一で
も、異なっていてもよい。〕 さらにまた、本発明は、(4) R3 が2個以上の硫黄原子
(但し、X1 〜X4 の少なくとも1つが硫黄原子の場合
は、1個以上の硫黄原子)を含有する含硫のアルキル
基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基であり、R
4 が1個以上の硫黄原子を有するアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基である前記(3) 記載の含
硫(チオ)エーテル(共)重合体、(5) Z1 が−C(C
H3)2 −基である前記(3) または(4) 記載の含硫(チ
オ)エーテル(共)重合体、(6) X1 およびX2 が酸素
原子である前記(5) 記載の含硫(チオ)エーテル(共)
重合体、(7) Z1 が−C(CH3)2 −基で、Z2 が単結
合または−C(CH 3)2 −基である前記(5) 記載の含硫
(チオ)エーテル(共)重合体。
記(7) 記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体、(9)
Z1 が−S−基である前記(3) または(4) 記載の含硫
(チオ)エーテル(共)重合体、(10)X1 およびX2 が
硫黄原子である前記(9) 記載の含硫(チオ)エーテル
(共)重合体、(11)前記(1) 〜(3) のいずれかに記載の
含硫(チオ)エーテル(共)重合体を用いて得られる光
学部品、および、(12)前記(1) 〜(3) のいずれかに記載
の含硫(チオ)エーテル(共)重合体を用いて得られる
プラスチックレンズ、に関するものである。
ーテル(共)重合体とは、主鎖骨格がエーテル結合およ
び/またはチオエーテル結合を有する重合体または共重
合体であり、該(共)重合体中に必ず硫黄原子を含むも
のである。したがって、主鎖骨格がエーテル結合である
場合は、主鎖骨格のエーテル結合部分以外の部分、例え
ばペンダント基に硫黄原子を含む必要があり、また逆に
主鎖骨格がチオエーテル結合である場合は、主鎖骨格の
チオエーテル以外の部分には、必ずしも硫黄原子を含む
必要はない。
(共)重合体は、前記一般式(1)および一般式(2)
で表される繰り返し構造単位を有することを特徴とする
新規な(共)重合体であり、該(共)重合体は光学特
性、機械的特性、熱的特性に優れ、かつ生産性が良い高
屈折性の熱可塑性光学樹脂であり、光ディスク基板、液
晶プラスチック基板、眼鏡レンズなどの各種光学レン
ズ、LED封止材などを代表とする光学部品に有用であ
る。
いて、AおよびBは2価の有機基を表し、同一でも、異
なっていてもよい。2価の有機基とは、2価の脂肪族基
または芳香族基、あるいは、これらの組み合わせからな
る基である。これらの有機基は、置換基を有していても
よく、また、該有機基を構成する原子としてヘテロ原子
(例えば、窒素原子、硫黄原子など)を含有していても
よい。特に、屈折率を高めるために、硫黄原子を含有す
ることは好ましいことである。
を含有していてもよい鎖状または環状の脂肪族基、ある
いは芳香族基であり、より好ましくは、ヘテロ原子を含
有していてもよい芳香族基である。該有機基として、更
に好ましくは、フェニレン基、ナフチレン基、あるい
は、これらの基の2個以上が2価、3価または4価の連
結基で結合している芳香族基である。
く、2価の有機基の置換基としては、アルキル基、アル
コキシ基、アルキルチオ基またはハロゲン原子が挙げら
れる。好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基
または臭素原子であり、より好ましくは、メチル基、メ
トキシ基、メチルチオ基または臭素原子である。
は、下に示すような構造の基(化9、化10、化11)
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
芳香族基である。より好ましくは、AおよびBがそれぞ
れ下記式(3)(化12)および下記式(4)(化1
3)で表される2価の芳香族基である。
基を表し、同一でも、異なっていてもよく、Z1 および
Z2 は2個の芳香環を連結させる単結合、−C(CH3)
2 −基、−S−基または−SO2 −基を表し、同一で
も、異なっていてもよい。〕 前記一般式(1)および一般式(2)において、置換基
R1 およびR2 はそれぞれ水素原子またはアルキル基を
表す。該置換基R1 およびR2 は好ましくは、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基である。具体例として
は、水素原子;メチル基、エチル基、イソプロピル基、
シクロヘキシル基などのアルキル基が挙げられる。特に
好ましくは、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子または
メチル基である。
て、X1 〜X4 はそれぞれ酸素原子または硫黄原子を表
し、同一でも、異なっていてもよい。一般式(1)およ
び一般式(2)において、Y1 およびY2 はそれぞれ独
立に、ハロゲン原子、水酸基、−OR3 基または−SR
4 基を表し、同一でも、異なっていてもよい。但し、Y
1 +Y2 の総和の10〜100%は−OR3 基および/
または−SR4 基である。ここで、R3 はSH基以外の
置換基を有していてもよい含硫のアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基(但し、X1 〜X 4 の少
なくとも1つが硫黄原子の場合は、R3 は硫黄原子を有
していなくてもよい)であり、R4 は置換基を有してい
てもよいアルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはア
シル基である。なお、硫黄原子を有していなくてもよい
R3 は、R 4 と同じ意味を表す。
は、メチルチオメチル基、メチルチオエチル基、エチル
チオエチル基、メチルチオメチルチオメチル基、メチル
チオエチルチオエチル基、メチルチオプロピル基、メチ
ルチオブチル基、メチルチオブチルチオメチル基、シク
ロヘキシルチオエチル基、シクロヘキシルチオエチルチ
オメチル基、1−アダマンチルチオメチル基、1−アダ
マンチルチオメチルチオメチル基、ベンジルチオメチル
基、ベンジルチオメチルチオメチル基、3-メチルチオベ
ンジル基、3,4-ジメチルチオベンジル基、フェネチルチ
オメチル基、フェネチルチオメチルチオメチル基などの
置換基を有していてもよい含硫アルキル基;2−メチル
チオフェニル基、4−メチルチオフェニル基、2,3−
ジメチルチオフェニル基、2,4−ジメチルチオフェニ
ル基、2,3,4,5,6−ペンタメチルチオフェニル
基、2−メチルチオ−p−トルイル基、2,3−ジメチ
ルチオ−o−トルイル基、3−メチルチオ−4−メトキ
シフェニル基、3−クロロ−4−メチルチオフェニル
基、2−ブロム−4−メチルチオフェニル基、5−メチ
ルチオ−1−ナフチル基、6−メチルチオ−2−ナフチ
ル基などの含硫アリール基;1,4−ジチアン−2−イ
ル基、1,3−ジチアン−2−イル基、1,3,5−ト
リチアン−2−イル基、1,4−ジチアスピロ(4,
5)デカン−8−イル基、1,5−ジチアシクロオクタ
ン−3−イル基、チオフェン−3−イル基、3,4−ジ
シアノチオフェン−2−イル基、テトラヒドロチオフェ
ン−2−イル基、テトラメチレンスルフォン−3−イル
基、ペンタメチレンスルフィド−4−イル基、チアゾー
ル−2−イル基などの含硫のヘテロ環基;メチルチオア
セチル基、エチルチオアセチル基、イソプロピルチオア
セチル基、t−ブチルチオアセチル基、フェニルチオア
セチル基、シクロヘキシルチオアセチル基、メチルチオ
エチルカルボニル基、メチルチオプロピルカルボニル
基、メチルチオエチルチオアセチル基、メチルチオプロ
ピルチオアセチル基、1,4−ジチアン−2−カルボニ
ル基、1,3−ジチアン−2−カルボニル基、1,3,
5−トリチアン−2−カルボニル基、1,4−ジチアス
ピロ(4,5)デカン−8−カルボニル基、1,5−ジ
チアシクロオクタン−3−カルボニル基、チオフェン−
3−カルボニル基、ペンタメチレンスルフィド−4−カ
ルボニル基などの含硫アシル基;等が挙げられが、これ
らの基に限定されるものではない。
体が、効果として屈折率を高めるものである点を考慮す
ると、好ましくは、該置換基R3 は、2個以上の硫黄原
子(但し、X1 〜X4 の少なくとも1つが硫黄原子の場
合は、1個以上の硫黄原子)を有するアルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基またはアシル基である。
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、t−ブチル基,sec−ブチル基、シクロヘキシ
ル基、ノルボルネル基、アダマンチル基、メトキシエチ
ル基、ベンジル基、フェネチル基、メチルチオメチル
基、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、メチル
チオメチルチオメチル基、メチルチオエチルチオエチル
基、メチルチオプロピル基、メチルチオブチル基、メチ
ルチオブチルチオメチル基、シクロヘキシルチオエチル
基、シクロヘキシルチオエチルチオメチル基、1−アダ
マンチルチオメチル基、1−アダマンチルチオメチルチ
オメチル基、ベンジルチオメチル基、ベンジルチオメチ
ルチオメチル基、3−メチルチオベンジル基、3,4−
ジメチルチオベンジル基、フェネチルチオメチル基、フ
ェネチルチオメチルチオメチル基などの置換基を有して
いてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基;フェニ
ル基、2−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル
基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル
基、2,4−ジメチルフェニル基、3−ブロムフェニル
基、4−ブロムフェニル基、2−メチルチオフェニル
基、4−メチルチオフェニル基、2,3−ジメチルチオ
フェニル基、2,4−ジメチルチオフェニル基、2,
3,4,5,6−ペンタメチルチオフェニル基、2−メ
チル−p−トルイル基、2,3−ジメチルチオ−o−ト
ルイル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−
クロロ−4−メチルチオフェニル基、2−ブロム−4−
メチルチオフェニル基、5−メチルチオ−1−ナフチル
基、6−メチルチオ−2−ナフチル基などの置換基を有
していても良いアリール基;フラン−2−イル基、テト
ラヒドロフラン−2−イル基、1,4−ジオキサン−2
−イル基、1,3−ジオキサン−2−イル基、1,4−
ジチアン−2−イル基、1,3−ジチアン−2−イル
基、1,3,5−トリチアン−2−イル基、1,4−ジ
チアスピロ(4,5)デカン−8−イル基、1,5−ジ
チアシクロオクタン−3−イル基、チオフェン−3−イ
ル基、3,4−チオフェン−2−イル基、テトラヒドロ
チオフェン−2−イル基、チアゾール−2−イル基、テ
トラメチレンスルフォン−3−イル基、ペンタメチレン
スルフィド−4−イル基などの置換基を有していても良
いヘテロ環基;アセチル基、エチルカルボニル基、イソ
プロピルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基、ベン
ゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基、メチルチオア
セチル基、エチルチオアセチル基、イソプロピルチオア
セチル基、t-ブチルチオアセチル基、フェニルチオアセ
チル基、シクロヘキシルチオアセチル基、メチルチオエ
チルカルボニル基、メチルチオプロピルカルボニル基、
メチルチオエチルチオアセチル基、メチルチオプロピル
チオアセチル基、1,4−ジチアン−2−カルボニル
基、1,3−ジチアン−2−カルボニル基、1,3−ジ
チオラン−2−カルボニル基、1,3,5−トリチアン
−2−カルボニル基、1,4−ジチアスピロ(4,5)
デカン−8−カルボニル基、1,5−ジチアシクロオク
タン−3−カルボニル基、チオフェン−3−カルボニル
基、ペンタメチレンスルフィド−4−カルボニル基など
の置換基を有していてもよいアシル基;が挙げられが、
これらの基に限定されるものではない。
体が、効果として屈折率を高めるものである点を考慮す
ると、該置換基R4 は、置換基を有してもよい1個以上
の硫黄原子を有するアルキル基、アリール基、ヘテロ環
基またはアシル基であり、より好ましくは、置換基を有
してもよい2個以上の硫黄原子を有するもよいアルキル
基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基である。な
お、R3 、R4 の構造の中に、メルカプト基(−SH
基)が存在すれば、溶融時に酸化により分子間でジスル
フィド結合が生じやすく、架橋する傾向があり、射出成
形ができなくなる場合があるので、好ましくない。
体では、一般式(1)および一般式(2)において、Y
1 +Y2 の総和の10〜100%は−OR3 基および/
または−SR4 基である。好ましくは、Y1 +Y2 の総
和の20〜95%が−OR3基および/または−SR4
基であり、Y1 +Y2 の総和の50〜90%が−OR 3
基および/または−SR4 基であることは、特に好まし
い。Y1 +Y2 の総和の10%未満が−OR3 基および
/または−SR4 基である場合(すなわち、Y1 +Y2
の総和の90%以上が、ハロゲン原子または水酸基であ
る場合)には、溶融粘度が大きすぎるために加工性が不
良であったり、屈折率の向上が小さくなる傾向があり、
好ましくない。
体は、前記一般式(1)および一般式(2)で表される
繰り返し構造単位を有するものであり、好ましくは、A
が前記一般式(3)で、Bが一般式(4)で表されるも
のである。より好ましくは、 Z1 が−C(CH3)2 −基、または、Z1 が−S−
基のものである。さらにより好ましくは、Z1 が−C
(CH3)2 −基で、X1 およびX2 が酸素原子であるも
の、Z1 が−S−基でX1 およびX2 が硫黄原子であ
るもの、またはZ1 が−C(CH3)2 −基で、且つ、
Z2 が単結合または−C(CH3)2−基のものである。
特に好ましいのは、Z1 が−C(CH3)2 −基、Z2
が単結合または−C(CH3)2 −基で、X1 〜X4 が全
て酸素原子のものである。
体は、一般式(1)および一般式(2)で表される繰り
返し構造単位において、Y1 、Y2 が−OH基および/
またはハロゲン原子である原料の(チオ)エーテル
(共)重合体に、直接に、または、トシル化した後に、
各種のR3 および/またはR4 付与剤〔以下、ペンダン
ト化剤という〕を反応させ、該−OH基および/または
ハロゲン原子の10〜100%を−OR3 および/また
は−SR4 のように置換して、アルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基をペンダント基として付
加すること〔以下、ペンダント化という〕により得られ
るものである。なお、上記のY1 、Y2 がハロゲン原子
またはトシル化物であるものは、公知の官能基変換法に
よって、−OH基のものから製造される。
ば、エポキシ重合触媒(例えば、トリフェニルホスフィ
ンなどリン化合物、イミダゾールなどの含窒素有機化合
物など)の存在下に、(i) 下記一般式(5)で表される
化合物と、下記一般式(6)で表される化合物のジグリ
シジルエーテル誘導体またはビス(2−アルキルグリシ
ジル)誘導体、あるいは、(ii)下記一般式(5)(化1
4)で表される化合物のジグリシジルエーテル誘導体ま
たはビス(2−アルキルグリシジル)誘導体、と、下記
一般式(6)(化15)で表される化合物、を反応、重
合させることにより製造される。
に同じ) 例えば、A、Bがそれぞれ一般式(3)、(4)で表さ
れる基〔但し、Rが全て水素原子で、Z1 、Z2がいず
れも−C(CH3)2 −基〕で、かつ、X1 〜X4 が全て
酸素原子であるヒドロキシエーテル重合体は、例えば、
N. H. Reinkingら、J.Appl.Poly.Sci., 7,2135〜2144
(1963)、J.Appl.Poly.Sci., 7,2145〜2152(196
3)、J.Appl.Poly.Sci., 7,2153〜2160(1963)、ま
たは H. C. Silvis ら、J.Appl.Poly.Sci., 44,1751〜
1757(1992)などに記載の公知の方法に従って製造され
る。すなわち、ほぼ当モルのビスフェノールA−ジグリ
シジルエーテルとビスフェノールAを、ジメチルアセト
アミド(DMAc)溶媒中、トリフェニルフォスフィン
(TPP)触媒の存在下、160〜170℃にて、窒素
雰囲気下、5時間反応させることにより、ビスフェノー
ルA−ポリヒドロキシエーテルが製造される。
体は、このようにして得られた原料である(チオ)エー
テル(共)重合体に、含硫または未含硫の各種のペンダ
ント化剤を反応させることにより、好適に製造される。
例えば、ビスフェノールA−ポリヒドロキシエーテルを
原料とする場合は、該ビスフェノールA−ポリヒドロキ
シエーテルに、メチルチオエチルチオエタノールトシル
エステルを、炭酸カリウムの存在下、120〜130℃
にて8時間反応させることによって、メチルチオエチル
チオエチル化ビスフェノールA−ポリエーテル重合体を
製造することができる。
体では、Y1 +Y2 の総和の10〜100%が−OR3
基および/または−SR4 基であるが、その量は、原料
のポリエーテル重合体の−OH基および/またはハロゲ
ン原子の当量と、ペンダント化剤の当量との比を制御す
ることにより、任意に制御することが可能である。
キル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルキルカ
ルボニル基などでペンダント化したエーテル化またはア
シル化ポリエーテル重合体は、公知の化合物である。例
えば、J.Appl.Poly.Sci., 7、2135〜2144(1963)、特
開昭63−156825号公報等に記載があるが、それ
らはいずれもペンダント基中に硫黄原子を含有しないも
のである。
(1963)には、メルカプトメチルカルボニル基でペンダ
ント化されたポリエーテル重合体も記載されている。し
かし、本発明者らの検討では、該メルカプトメチルカル
ボニル化ポリエーテル重合体は、射出成形しようとした
場合、分子構造中のメルカプト基が空気酸化によってジ
スルフィド結合を生成して架橋し、溶融流動性が著しく
低下して、実質的に射出成形不可能であることが明らか
になった。
でペンダント化された本発明の含硫(チオ)エーテル
(共)重合体は、従来、全く知られていないものであ
り、その上、本発明の含硫(チオ)エーテル(共)重合
体が、高屈折率、高アッベ数等の優れた光学的特性を示
すことについても、これまでに全く知られていない。
体の重量平均分子量は、特に限定するものではないが、
通常、5000〜500000であり、好ましくは、1
0000〜400000であり、より好ましくは、50
000〜300000である。
オ)エーテル(共)重合体を用いて得られるものであ
り、プラスチックレンズはもちろん、各種光学レンズ、
光ディスク基板、液晶プラスチック基板、LED封止材
などを代表とする光学部品が挙げられる。
体は、単独で、光学部品やプラスチックレンズとして使
用することは勿論、所望の効果を損なわない範囲で、他
の透明樹脂を配合つまりアロイ化して使用することも可
能である。かかるアロイ化樹脂中の本発明の含硫(チ
オ)エーテル(共)重合体の含有量は、通常、50重量
%以上であり、好ましくは、70重量%以上であり、よ
り好ましくは、80重量%以上である。
リメチルメタクリレート(PMMA)、ビスフェノール
A−ポリカーボネート(Bis−A−PC)、ポリスチ
レン(PS)、メチルメタクリレート−スチレン共重合
ポリマー(MS)、スチレン−アクリロニトリル共重合
ポリマー(SAN)、ポリ(4−メチルペンテン−1)
(TPX)、ポリシクロオレフィン(COP)、含フッ
素ポリイミド(F−PI)、含フッ素ポリアミド(F−
PA)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンオキシ
ド(PPO)等が挙げられる。
(共)重合体は、単独で、もしくは、他の透明樹脂を配
合つまりアロイ化して光学部品等の成形材として使用す
る目的のために、本含硫(チオ)エーテル(共)重合体
の製造時または製造後に公知の方法で、顔料、染料、熱
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤、
アルカリ金属スルフォン酸塩、ガラス繊維、ガラスビー
ズ、炭素繊維、硫酸バリウム、チタンオキサイド等の添
加剤を添加してもよい。
体は、単独で、他の透明樹脂を配合つまりアロイ化体
で、もしくは所望により上記の添加剤を加えた混合物の
状態で、成形材料として、前記の各種光学部品の他、電
気機器などのシャーシやハウジング材、電子部品、自動
車部品、ガラス代替の建材等に有用に使用することがで
きる。
体は熱可塑性であり、溶融状態で射出成形、押し出し成
形、ブロー成形、フィラー等への含浸等が可能であり、
さらには、圧縮成形、溶液キャスティングなど、各種公
知の成形方法により成形可能である。したがって、成形
時間も短く、生産性も極めて高い。このようにして得ら
れる本発明の光学部品は、、光学特性、機械的特性、熱
的特性に優れ、特に、高屈折性に優れており、実用的に
極めて有用である。
述べるが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。なお、実施例中や表中に記載の物性の
測定法等は下記の通りである。
基価測定あるいは核磁気共鳴分析13C−NMRスペクト
ル解析により決定する。この値は、原料の(チオ)エー
テル(共)重合体の(Y1 +Y2 )のうち、アル キル
基、アリール基、ヘテロ環基またはアシル基等で置換さ
れた割合を示す。
含硫(チオ)エーテル(共)重合体の0.2重量%−ジ
メチルホルムアミド溶液を、G PC(ゲル・パーミェ
ーションクロマトグラフィー)〔昭和電工製、System−
11〕により測定し、重量平均分子量(MW)を求め
た。なお、測定値は、標 準ポリスチレン換算の値であ
る。 ・着色、透明性:肉眼で判定する。 ・屈折率(nd )、アッベ数:プルフリッヒ屈折計を用
いて、20℃で測定した。 ・熱変形温度:ASTM D648に準じ、1/2イン
チの厚みの試験片を用いて、荷重66psi で測定した。
ガラス製容器に、N,N’−ジメチルアセトアミド70
0g中に、ビスフェノールA228g(1モル)、ビス
フェノールA−ジグリシジルエーテル340g(エポキ
シ当量:170eq/g)およびトリフェニルフォスフ
ィン1gを加え、窒素気流下、160〜170℃にて5
時間反応した。その後、80〜90℃にしてピリジン2
00gを加え、1,3,5-トリチアン-2- カルボン酸クロラ
イド421g(2.1モル)を3時間かけて滴下した。
同温度でさらに3時間撹拌した後室温まで冷却した。得
られた反応混合物を、3Lのメタノール中に撹拌を激し
く行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させ
た。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さら
に、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥した。得られた重合
物を、テトラヒドロフラン500gに溶解し、3Lのメ
タノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴
下し、重合物を析出させた。これを濾過し、1Lのメタ
ノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾
燥し、重合体652gを得た。なお、水酸基のエステル
化率(ペンダント化率と同じ)は98%であった。得ら
れた含硫(チオ)エーテル(共)重合体の重量平均分子
量(ポリスチレン換算)は、156000で、無色透明
であり、且つ、屈折率(nd )は1.616、アッベ数
は35.1であった。また、本重合体の熱変形温度は、
120℃以上で良好であった。
物とそのジグリシジルエーテル化合物を反応してポリヒ
ドロキシエーテル化合物を得、含硫試剤(ペンダント化
剤と同じ意味を表す)により、アルキル化、アリール
化、ヘテロ環化またはアシル化して含硫(チオ)エーテ
ル(共)重合体を得た。なお、反応性が悪い場合はポリ
ヒドロキシエーテル化合物の水酸基をナトリウム塩とし
た後に、含硫試剤と反応した。得られた含硫(チオ)エ
ーテル(共)重合体は、いずれも、実施例1同様、優れ
た光学特性および耐熱性を有していた。結果を合わせて
表2に示す。なお、表2中の「MW(PS換算)」と
は、重量平均分子量を表し、ポリスチレン換算の値を示
す。「P化率」とは、反応中間体ポリヒドロキシエーテ
ル化合物の水酸基の含硫試剤によるペンダント化率を示
す(以下、同様)。このペンダント化率は、ポリヒドロ
キシエーテル重合体の水酸基の当量と、ペンダント化剤
の当量との比を制御することによって、制御した。
ノン110g(1モル)、ビスフェノールS−ジ−2−
メチルグリシジルエーテル374g(エポキシ当量:1
87eq/g)およびトリフェニルフォスフィン1gを
加え、窒素気流下、160〜170℃にて5時間反応し
た。その後、130〜140℃にして炭酸カリウム10
0gを加え、メチルチオエチルトシレート300gを3
時間かけて滴下した。同温度でさらに3時間撹拌した後
室温まで冷却した。得られた反応混合物を、3Lのメタ
ノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下
し、重合物を析出させた。これを濾過し、1Lのメタノ
ールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合物を、テトラヒドロフラン200g
に溶解し、3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いなが
ら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを
濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2
Lで洗浄した後、乾燥し、重合体536gを得た。な
お、水酸基のペンダント化率は99%であった。得られ
た含硫(チオ)エーテル(共)重合体の重量平均分子量
は、182000で、無色透明であり、且つ、屈折率は
1.608、アッベ数は37.2であった。また、本重
合体の熱変形温度は、120℃以上で良好であった。
物とそれと異なる芳香族ジオール化合物のジグリシジル
エーテル化合物を反応してポリヒドロキシエーテル化合
物を得、含硫試剤によりペンダント化して含硫(チオ)
エーテル(共)重合体を得た。なお、反応性が悪い場合
はポリヒドロキシエーテル化合物の水酸基をナトリウム
塩とした後に、含硫試剤と反応した。得られた含硫(チ
オ)エーテル(共)重合体は、いずれも、実施例8同
様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。結果を
合わせて表4に示す。
ガラス製容器に、ビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル(エポキシ当量170g/eq)35.7g、ビス
フェノールA22.8g(0.1モル)、およびN,
N’−ジメチルアセトアミド170mlを装入する。窒
素雰囲気化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェ
ニルフォスフィン0.58gを添加する。温度を徐々に
上げて160℃で7時間攪拌して反応を終了した。その
後、50〜60℃にして炭酸カリウム27gを加え、エ
チルチオエチルトシレート52g(0.2モル)を3時
間かけて滴下した。同温度でさらに3時間撹拌した後室
温まで冷却した。得られた反応混合物を、3Lのメタノ
ール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下
し、重合物を析出させた。これを濾過し、1Lのメタノ
ールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合物を、テトラヒドロフラン200g
に溶解し、3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いなが
ら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを
濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2
Lで洗浄した後、乾燥し、重合体69gを得た。なお、
水酸基のペンダント化率は79%であった。得られた含
硫(チオ)エーテル(共)重合体の重量平均分子量は、
201500で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.
596、アッベ数は32.8であった。また、本重合体
の熱変形温度は、120℃以上で良好であった。
して、表5に示す含硫試剤によりペンダント化して含硫
(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応性が悪
い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水酸基を
ナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。得られ
た含硫(チオ)エーテル(共)重合体は、いずれも、実
施例19同様、優れた光学特性および耐熱性を有してい
た。結果を合わせて表5に示した。
ガラス製容器に、ビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル(エポキシ当量190g/eq)39.9g、ビス
フェノールA22.8g(0.1モル)およびN,N’
−ジメチルアセトアミド150mlを装入する。窒素雰
囲気化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェニル
フォスフィン0.62gを添加する。温度を徐々に上げ
て160℃で5時間攪拌して反応を終了した。その後、
40〜50℃にして、トリエチルアミン40.4gを加
え、1,3−ジチオラン-2- カルボン酸クロライド4
6.2g(0.25モル)を3時間かけて滴下した。同
温度でさらに8時間撹拌した後、室温まで冷却した。得
られた反応混合物を、3Lのメタノール中に撹拌を激し
く行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させ
た。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さら
に、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥した。得られた重合
物を、テトラヒドロフラン200gに溶解し、3Lのメ
タノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴
下し、重合物を析出させた。これを濾過し、1Lのメタ
ノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾
燥し、重合体78gを得た。なお、水酸基のペンダント
化率は99%であった。得られた含硫(チオ)エーテル
(共)重合体の重量平均分子量は、126000で、無
色透明であり、且つ、屈折率は1.622、アッベ数は
31.0であった。また、本重合体の熱変形温度は、1
20℃以上で良好であった。
して、表6に示す含硫試剤によりペンダント化して含硫
(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応性が悪
い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水酸基を
ナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。得られ
た含硫(チオ)エーテル(共)重合体は、いずれも、実
施例30同様、優れた光学特性および耐熱性を有してい
た。結果を合わせて表6に示した。
ガラス製容器に、実施例1と同様の出発原料を加え、窒
素気流下、160〜170℃にて5時間反応した後、
N,N−ジメチルアセトアミドを2500g加え、室温
まで冷却した。その反応溶液を、激しく撹拌している水
10kg中に5時間かけてゆっくり滴下して、ポリマー
を晶析した後、濾過、水洗、乾燥して、ビスフェノール
A−ポリヒドロキシエーテルを得た。得られたビスフェ
ノールA−ポリヒドロキシエーテルを5kgのピリジン
に溶解し、この溶液に塩化トシル343g(1.8モ
ル)を室温にて1時間かけて添加し、5時間撹拌した
後、60〜70℃にてさらに5時間撹拌し、室温まで冷
却した。この反応溶液を、水−メタノール(3:1) 混合溶
液40kg中に3時間かけて滴下して、ポリマーを晶析
した後、濾過、水洗、乾燥した。得られたトシル化ビス
フェノールA−ポリヒドロキシエーテルをN,N−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン(DMi)1kgに溶解
し、80〜90℃にてソジュウムメチルメルカプタン1
26g(1.8モル)を3時間かけて添加した。同温度
でさらに3時間撹拌した後室温まで冷却した。得られた
反応混合物を、6Lのメタノール中に撹拌を激しく行い
ながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。こ
れを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留
水2Lで洗浄した後、ウエットケーキを蒸留水2Lに撹
拌分散し、90〜100℃にて熱処理した。これを濾過
し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥した。得ら
れた重合体は552gであった。なお、水酸基のペンダ
ント化率は81%であった。得られた含硫(チオ)エー
テル(共)重合体の重量平均分子量は、231000
で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.606、アッ
ベ数は30.1であった。また、本重合体の熱変形温度
は、120℃以上で良好であった。
合物とそのジグリシジルエーテル化合物を出発原料とし
て、トシル化ポリヒドロキシエーテル化合物を得、これ
に、表7に示した含−SNaペンダント化剤と反応して
含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。得られた含
硫(チオ)エーテル(共)重合体は、いずれも、実施例
41同様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。
結果を合わせて表8に示す。
オールのジグリシジルエーテルとしてビスフェノールS
−ジ−2−メチルグリシジルエーテル374gおよび含
−SNaペンダント化剤としてイソプロピルチオエチル
メルカプタンのナトリウム塩64gを用いた以外は実施
例41と全く同様にして、重合体495gを得た。な
お、ペンダント化率15%であった。得られた含硫(チ
オ)エーテル(共)重合体の重量平均分子量は、177
000で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.60
2、アッベ数は32.3であった。また、本重合体の熱
変形温度は、120℃以上で良好であった。
合物とそれと異なる芳香族ジオール化合物のジグリシジ
ルエーテル化合物を出発原料として、トシル化ポリヒド
ロキシエーテル化合物を得、表9に示した含−SNaペ
ンダント化剤と反応して含硫(チオ)エーテル(共)重
合体を得た。いずれも、実施例51同様、優れた光学特
性および耐熱性を有していた。結果を合わせて表10に
示す。
了した。反応液を室温まで冷却後、トリエチルアミン2
02gを加える。この溶液に、塩化トシル477g
(2.5モル)を室温にて1時間かけて添加し、室温で
さらに10時間撹拌してトシル化を終了した。この反応
混合物を、水−メタノール(4:1)混合溶液3L中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、1Lの水で洗浄し後、乾
燥しトシル化ビスフェノールA−ポリヒドロキシエーテ
ルを得た。得られたトシル化ビスフェノールA−ポリヒ
ドロキシエーテルを、N,N−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン(DMi)2kgに溶解する。次に、室温にて
シクロヘキサンチオールのナトリウム塩345g(2.
5モル)を添加し、室温で12時間攪拌して反応を終了
した。得られた反応混合物を、10Lのメタノール中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、2Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水3Lで洗浄した後、ウエットケーキ
を蒸留水2.5kg中に攪拌分散し、90〜100℃に
て熱処理した。これを濾過し、蒸留水2Lで洗浄した
後、乾燥した。得られた重合体は711gであった。な
お、水酸基のシクロヘキシルチオ置換率〔ペンダント化
率〕は85%であった。得られた含硫(チオ)エーテル
(共)重合体の重量平均分子量は、206000で、無
色透明であり、且つ、屈折率は1.595、アッベ数は
33.5であった。また、本重合体の熱変形温度は、1
20℃以上で良好であった。
ロキシエーテルを用いて、表11に示す含硫試剤によ
り、実施例60と同様にペンダント化して含硫(チオ)
エーテル(共)重合体を得た。いずれも、実施例60同
様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。結果を
合わせて表11に示した。
了した。反応液を室温まで冷却後、ピリジン16gを加
える。この溶液に、塩化トシル11.4g(0.06モ
ル)を室温にて1時間かけて添加し、室温でさらに10
時間撹拌してトシル化を終了した。この反応混合物を、
水−メタノール(4:1)混合溶液3L中に撹拌を激し
く行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させ
た。これを濾過し、1Lの水で洗浄し後、乾燥しトシル
化ビスフェノールA−ポリヒドロキシエーテルを得た。
得られたトシル化ビスフェノールA−ポリヒドロキシエ
ーテルを、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMi)150gに溶解する。次に、室温にてチオフ
ェノールのナトリウム塩7.9g(0.06モル)を添
加し、室温で13時間攪拌して反応を終了した。得られ
た反応混合物を、1Lのメタノール中に撹拌を激しく行
いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。
これを濾過し、200mlのメタノールで洗浄し、さら
に、蒸留水400mlで洗浄した後、ウエットケーキを
蒸留水250ml中に攪拌分散し、90〜100℃にて
熱処理した。これを濾過し、蒸留水200mlで洗浄し
た後、乾燥した。得られた重合体は60gであった。な
お、水酸基のフェニルチオ置換率〔ペンダント化率〕は
25%であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)
重合体の重量平均分子量は、142000で、無色透明
であり、且つ、屈折率は1.600、アッベ数は30.
5であった。また、本重合体の熱変形温度は、120℃
以上で良好であった。
ロキシエーテルを用いて、表12に示す含硫試剤によ
り、実施例71と同様にペンダント化して含硫(チオ)
エーテル(共)重合体を得た。いずれも、実施例71同
様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。結果を
合わせて表12に示した。
は、実施例60と同様にしてトシル化ビスフェノールA
−ポリヒドロキシエーテルを得た。得られたトシル化ビ
スフェノールA−ポリヒドロキシエーテルを、N,N−
ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMi)250gに
溶解し、次に、室温にてメチルチオエチルメルカプタン
のナトリウム塩20.8g(0.16モル)を添加し、
室温で15時間攪拌して反応を終了した。得られた反応
混合物を、1.5Lのメタノール中に撹拌を激しく行い
ながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。こ
れを濾過し、250mlのメタノールで洗浄し、さら
に、蒸留水400mlで洗浄した後、ウエットケーキを
蒸留水250ml中に攪拌分散し、90〜100℃にて
熱処理した。これを濾過し、蒸留水200mlで洗浄し
た後、乾燥した。得られた重合体は65gであった。な
お、水酸基のメチルチオエチルチオ置換率〔ペンダント
化率〕は75%であった。得られた含硫(チオ)エーテ
ル(共)重合体の重量平均分子量は、182500で、
無色透明であり、且つ、屈折率は1.618、アッベ数
は31.2であった。また、本重合体の熱変形温度は、
120℃以上で良好であった。
ロキシエーテルを用いて、表13に示す含硫試剤によ
り、実施例77と同様にペンダント化して含硫(チオ)
エーテル(共)重合体を得た。いずれも、実施例77同
様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。結果を
合わせて表13に示した。
ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン260g
(1.0モル)、ビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル340g(1.0モル)およびトリフェニルフォス
フィン1gを加え、窒素気流下、100℃にて5時間反
応し、N,N−ジメチルアセトアミドを2500g加
え、室温まで冷却した。その反応溶液を、激しく撹拌し
ている水10kg中に5時間かけてゆっくり滴下して、
ポリマーを晶析した後、濾過、水洗、乾燥した。得られ
たポリヒドロキシ−チオ、オキシ−エーテル重合体を5
kgのピリジンに溶解し、この溶液に塩化トシル343
g(1.8モル)を室温にて1時間かけて添加し、5時
間撹拌した後、60〜70℃にてさらに5時間撹拌し、
室温まで冷却した。この反応溶液を、水−メタノール
(3:1) 混合溶液40kg中に3時間かけて滴下して、ポ
リマーを晶析した後、濾過、水洗、乾燥した。得られた
トシル化ポリヒドロキシ−チオ、オキシ−エーテルを
N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMi)1
kgに溶解し、80〜90℃にてソジュウムメチルメル
カプタン126g(1.8モル)を3時間かけて添加し
た。同温度でさらに3時間撹拌した後室温まで冷却し
た。得られた反応混合物を、6Lのメタノール中に撹拌
を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析
出させた。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、
さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、ウエットケーキを蒸
留水2Lに撹拌分散し、90〜100℃にて熱処理し
た。これを濾過し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、
乾燥した。得られた重合体は546gであった。なお、
水酸基のメチルチオ置換率〔以後、ペンダント化率とい
う〕は82%であった。得られた含硫(チオ)エーテル
(共)重合体の重量平均分子量は、189000で、無
色透明であり、且つ、屈折率は1.637、アッベ数は
30.0であった。また、本重合体の熱変形温度は、1
20℃以上で良好であった。
物と同じ構造母核を有するジグリシジルエーテル化合物
を出発原料として、トシル化ポリヒドロキシ−チオ、オ
キシ−エーテル化合物を得た。これに、表14に示した
ペンダント化剤(Na塩)を、反応させて含硫(チオ)
エーテル(共)重合体を得た。いずれも、実施例83同
様、優れた光学特性および耐熱性を有していた。生成重
合体およびその光学特性の測定結果を表15に示した。
(4-メルカプトフェニル)プロパン260g(1.0モ
ル)、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル340
g(1.0モル)およびトリフェニルフォスフィン1g
を加え、窒素気流下、100〜110℃にて5時間反応
し、N,N−ジメチルアセトアミドを2500g加え、
室温まで冷却した。その反応溶液を、激しく撹拌してい
る水10kg中に5時間かけてゆっくり滴下して、ポリ
マーを晶析した後、濾過、水洗、乾燥した。得られたポ
リヒドロキシ−チオ、オキシ−エーテル化合物を、臭化
チオニル430g(2.1モル)およびピリジン2gを
含有するクロルベンゼン溶液4kgに激しく撹拌しなが
ら3時間かけて添加し、5時間撹拌した後、40〜50
℃にてさらに5時間撹拌し、室温まで冷却した。この反
応溶液を、減圧下、未反応の臭化チオニルを留去した
後、メタノール40kg中に3時間かけて滴下した。晶
析したポリマーを濾過、水洗、乾燥した。得られたポリ
ブロム−チオ、オキシ−エーテル化合物をN,N−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン(DMi)1kgに溶解
し、80〜90℃にてソジウムエチルメルカプタン17
0g(2.0モル)を3時間かけて添加した。130〜
140℃でさらに5時間撹拌した後室温まで冷却した。
得られた反応混合物を、10Lのメタノール中に撹拌を
激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出
させた。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さ
らに、蒸留水2Lで洗浄した後、ウエットケーキを蒸留
水2Lに撹拌分散し、90〜100℃にて熱処理した。
これを濾過し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合体は615gであった。なお、臭素
基のエチルチオ置換率(ペンダント化率)は94%であ
った。得られた含硫(チオ)エーテル(共)重合体の重
量平均分子量は、193000で、無色透明であり、且
つ、屈折率は1.631、アッベ数は30.1であっ
た。また、本重合体の熱変形温度は、120℃以上で良
好であった。
合物とそれと異なる構造母核のジグリシジルエーテル化
合物を出発原料として、ポリブロム−チオ、オキシ−エ
ーテル化合物を得た。これに、表16に示したペンダン
ト化剤(Na塩またはK塩)を、反応させて反応して含
硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。いずれも、実
施例64同様、優れた光学特性および耐熱性を有してい
た。生成重合体およびその光学特性の測定結果を表17
に示した。
ガラス製容器に、4,4’−ジグリシジルオキシビフェ
ニル31.3g(エポキシ当量149.2g/eq)、
ビスフェノールA22.8g(0.1モル)およびN,
N’−ジメチルアセトアミド150mlを装入する。窒
素雰囲気化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェ
ニルフォスフィン0.54gを添加する。温度を徐々に
上げて160℃で5時間攪拌して反応を終了した。その
後、80から90℃にして、トリエチルアミン40.4
gを加え、1,3,5−トリチアン−2−カルボン酸ク
ロライド50.1g(0.25モル)を3時間かけて滴
下した。同温度でさらに3時間撹拌した後、室温まで冷
却した。得られた反応混合物を、3Lのメタノール中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥した。得ら
れた重合物を、テトラヒドロフラン200gに溶解し、
3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間
かけて滴下し、重合物を析出させた。これを濾過し、1
Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄し
た後、乾燥し、重合体76gを得た。なお、水酸基のペ
ンダント化率は98%であった。得られた含硫(チオ)
エーテル(共)重合体の重量平均分子量は、18600
0で、無色透明であり、且つ、屈折率1.635は、ア
ッベ数30.9はであった。また、本重合体の熱変形温
度は、120℃以上で良好であった。
使用して、表18に示す含硫試剤によりペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応
性が悪い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水
酸基をナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。
いずれも、実施例109同様、優れた光学特性および耐
熱性を有していた。結果を合わせて表18に示した。
ガラス製容器に、ビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル(エポキシ当量190g/eq)39.9g、4,
4’−ジヒドロキシビフェニル18.6g(0.1モ
ル)、およびN,N’−ジメチルアセトアミド170m
lを装入する。窒素雰囲気化下、温度を100℃まで上
げた後、トリフェニルフォスフィン0.60gを添加す
る。温度を徐々に上げて160℃で5時間攪拌して反応
を終了した。その後、130〜140℃にして炭酸カリ
ウム27gを加え、メチルチオエチルトシレート57g
(0.25モル)を3時間かけて滴下した。同温度でさ
らに3時間撹拌した後室温まで冷却した。得られた反応
混合物を、3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いなが
ら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを
濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2
Lで洗浄した後、乾燥した。得られた重合物を、テトラ
ヒドロフラン200gに溶解し、3Lのメタノール中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥し、重合体
68gを得た。なお、水酸基のペンダント化率は99%
であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)重合体
の重量平均分子量は、154000で、無色透明であ
り、且つ、屈折率は1.610、アッベ数は31.9で
あった。また、本重合体の熱変形温度は、120℃以上
で良好であった。
使用して、表19に示す含硫試剤によりペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応
性が悪い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水
酸基をナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。
いずれも、実施例122同様、優れた光学特性および耐
熱性を有していた。結果を合わせて表19に示す。
ガラス製容器に、4,4’−ジグリシジルオキシ−3,
5,3’,5’−テトラメチル−ビフェニル(エポキシ
当量177.2g/eq)37.2g、ビスフェノール
A22.8gおよびN,N’−ジメチルアセトアミド1
70mlを装入する。窒素雰囲気化下、温度を100℃
まで上げた後、トリフェニルフォスフィン0.60gを
添加する。温度を徐々に上げて160℃で5時間攪拌し
て反応を終了した。その後、130〜140℃にして炭
酸カリウム27gを加え、エチルチオエチルトシレート
35gを3時間かけて滴下した。同温度でさらに3時間
撹拌した後室温まで冷却した。得られた反応混合物を、
3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間
かけて滴下し、重合物を析出させた。これを濾過し、1
Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄し
た後、乾燥した。得られた重合物を、テトラヒドロフラ
ン200gに溶解し、3Lのメタノール中に撹拌を激し
く行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させ
た。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さら
に、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥し、重合体63gを
得た。なお、水酸基のペンダント化率は59%であっ
た。得られた含硫(チオ)エーテル(共)重合体の重量
平均分子量は、209000で、無色透明であり、且
つ、屈折率は1.585、アッベ数は32.6であっ
た。また、本重合体の熱変形温度は、120℃以上で良
好であった。
使用して、表20に示す含硫試剤によりペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応
性が悪い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水
酸基をナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。
いずれも、実施例127様、優れた光学特性および耐熱
性を有していた。結果を合わせて表20に示す。
ガラス製容器に、ビスフェノール−A−2−メチルグリ
シジルエーテル(エポキシ当量184.3g/eq)3
8.7g、4,4’−ジヒドロキシ−3,5,3’,
5’−テトラブロモビフェニル50.1gおよびN,
N’−ジメチルアセトアミド250mlを装入する。窒
素雰囲気化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェ
ニルフォスフィン0.93gを添加する。温度を徐々に
上げて160℃で4時間攪拌後、内温を80〜90℃に
してピリジン47gを加え、4−メチルチオフェニルト
シレート70gを3時間かけて添加した。同温度でさら
に3時間撹拌した後室温まで冷却した。得られた反応混
合物を、3Lのメタノール中に撹拌を激しく行いなが
ら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを
濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2
Lで洗浄した後、乾燥した。得られた重合物を、テトラ
ヒドロフラン200gに溶解し、3Lのメタノール中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、1Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥し、重合体
93gを得た。なお、水酸基のペンダント化率は32%
であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)重合体
の重量平均分子量は、210000で、無色透明であ
り、且つ、屈折率1.631は、アッベ数30はであっ
た。また、本重合体の熱変形温度は、120℃以上で良
好であった。
使用して、表21に示す含硫試剤によりペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。尚、反応
性が悪い場合には、ポリヒドロキシエーテル化合物の水
酸基をナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反応した。
いずれも、実施例132同様、優れた光学特性および耐
熱性を有していた。結果を合わせて表21に示す。
ガラス製容器に、4,4’−ジグリシジルオキシビフェ
ニル313g(エポキシ当量149.2g/eq)、ビ
スフェノールA228g(1モル)およびN,N’−ジ
メチルアセトアミド1.5kgを装入する。窒素雰囲気
化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェニルフォ
スフィン5.4gを添加する。温度を徐々に上げて16
0℃で5時間攪拌して反応を終了した。その後、反応液
を室温まで冷却後、トリエチルアミン404gを加え
る。この溶液に、塩化トシル477g(2.5モル)を
室温にて1時間かけて添加し、室温でさらに10時間撹
拌してトシル化を終了した。この反応混合物を、水−メ
タノール(4:1)混合溶液30L中に撹拌を激しく行
いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。
これを濾過し、10Lの水で洗浄し後、乾燥しトシル化
ビスフェノールA−ビフェニル−ポリヒドロキシエーテ
ルを得た。得られたトシル化ビスフェノールA−ビフェ
ニル−ポリヒドロキシエーテルを、N,N−ジメチル−
2−イミダゾリジノン(DMi)1.5Kgに溶解す
る。次に、室温にてチオフェノールのナトリウム塩33
0g(2.5モル)を添加し、室温で12時間攪拌して
反応を終了した。得られた反応混合物を、15Lのメタ
ノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下
し、重合物を析出させた。これを濾過し、2Lのメタノ
ールで洗浄し、さらに、蒸留水3Lで洗浄した後、ウエ
ットケーキを蒸留水2L中に攪拌分散し、90〜100
℃にて熱処理した。これを濾過し、蒸留水4Lで洗浄し
た後、乾燥した。得られた重合体は690gであった。
なお、水酸基のフェニルチオ置換率〔ペンダント化率〕
は90%であった。得られた含硫(チオ)エーテル
(共)重合体の重量平均分子量は、196000で、無
色透明であり、且つ、屈折率は1.648、アッベ数は
27.5であった。また、本重合体の熱変形温度は、1
20℃以上で良好であった。
ニル−ポリヒドロキシエーテルを用いて、表22に示す
含硫試剤により、実施例137と同様にペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。いずれ
も、実施例138同様、優れた光学特性および耐熱性を
有していた。結果を合わせて表22に示した。
ガラス製容器に、ビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル(エポキシ当量190g/eq)399g、4,
4’−ジヒドロキシビフェニル186g、およびN,
N’−ジメチルアセトアミド1.5kgを装入する。窒
素雰囲気化下、温度を100℃まで上げた後、トリフェ
ニルフォスフィン6.0gを添加する。温度を徐々に上
げて160℃で5時間攪拌して反応を終了した。その
後、反応液を室温まで冷却後、ピリジン158gを加え
る。この溶液に、塩化トシル114g(0.6モル)を
室温にて1時間かけて添加し、室温でさらに10時間撹
拌してトシル化を終了した。この反応混合物を、水−メ
タノール(4:1)混合溶液30L中に撹拌を激しく行
いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。
これを濾過し、10Lの水で洗浄し後、乾燥しトシル化
ビスフェノールA−ビフェニル−ポリヒドロキシエーテ
ルを得た。得られたトシル化ビスフェノールA−ビフェ
ニル−ポリヒドロキシエーテルを、N,N−ジメチル−
2−イミダゾリジノン(DMi)1.5Kgに溶解す
る。次に、室温にてエチルチオエチルメルカプタンのナ
トリウム塩86g(0.6モル)を添加し、室温で15
時間攪拌して反応を終了した。得られた反応混合物を、
10Lのメタノール中に撹拌を激しく行いながら、3時
間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを濾過し、
2Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水4Lで洗浄
した後、ウエットケーキを蒸留水2L中に攪拌分散し、
90〜100℃にて熱処理した。これを濾過し、蒸留水
4Lで洗浄した後、乾燥した。得られた重合体は574
gであった。なお、水酸基のエチルチオエチルチオ置換
率〔ペンダント化率〕は20%であった。得られた含硫
(チオ)エーテル(共)重合体の重量平均分子量は、1
52000で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.6
18、アッベ数は30.5であった。また、本重合体の
熱変形温度は、120℃以上で良好であった。
ニル−ポリヒドロキシエーテルを用いて、表23に示す
含硫試剤により、実施例147と同様にペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。いずれ
も、実施例147同様、優れた光学特性および耐熱性を
有していた。結果を合わせて表23に示した。
施例148と同様にしてトシル化ビスフェノールA−ビ
フェニル−ポリヒドロキシエーテルを得た。得られたト
シル化ビスフェノールA−ビフェニル−ポリヒドロキシ
エーテルを、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMi)1.5Kgに溶解し、次に、室温にてメチル
チオエチルメルカプタンのナトリウム塩208g(1.
6モル)を添加し、室温で15時間攪拌して反応を終了
した。得られた反応混合物を、10Lのメタノール中に
撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物
を析出させた。これを濾過し、2Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水4Lで洗浄した後、ウエットケーキ
を蒸留水2L中に攪拌分散し、90〜100℃にて熱処
理した。これを濾過し、蒸留水4Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合体は667gであった。なお、水酸
基のメチルチオエチルチオ置換率〔ペンダント化率〕は
71%であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)
重合体の重量平均分子量は、175000で、無色透明
であり、且つ、屈折率は1.631、アッベ数は30.
4であった。また、本重合体の熱変形温度は、120℃
以上で良好であった。
ニル−ポリヒドロキシエーテルを用いて、表24に示す
含硫試剤により、実施例153と同様にペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。いずれ
も、実施例153同様、優れた光学特性および耐熱性を
有していた。結果を合わせて表24に示した。
ガラス製容器に、4,4’−ジグリシジルオキシ−3,
5,3’,5’−テトラメチルビフェニル(エポキシ当
量177.2g/eq)372g、ビスフェノールA2
28gおよびN,N’−ジメチルアセトアミド2.0k
gを装入する。窒素雰囲気化下、温度を100℃まで上
げた後、トリフェニルフォスフィン6.0gを添加す
る。温度を徐々に上げて160℃で5時間攪拌して反応
を終了した。その後、反応液を室温まで冷却後、トリエ
チルアミン202gを加える。この溶液に、塩化トシル
281g(2.0モル)を室温にて1時間かけて添加
し、室温でさらに10時間撹拌してトシル化を終了し
た。この反応混合物を、水−メタノール(4:1)混合
溶液30L中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて
滴下し、重合物を析出させた。これを濾過し、5Lの水
で洗浄し後、乾燥しトシル化ビスフェノールA−ビフェ
ニル−ポリヒドロキシエーテルを得た。得られたトシル
化ビスフェノールA−ビフェニル−ポリヒドロキシエー
テルを、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン(D
Mi)2.0Kgに溶解する。次に、室温にて2−メル
カプトチアゾリンのナトリウム塩282g(2.0モ
ル)を添加し、室温で25時間攪拌して反応を終了し
た。得られた反応混合物を、15Lのメタノール中に撹
拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合物を
析出させた。これを濾過し、2Lのメタノールで洗浄
し、さらに、蒸留水4Lで洗浄した後、ウエットケーキ
を蒸留水2L中に攪拌分散し、90〜100℃にて熱処
理した。これを濾過し、蒸留水4Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合体は754gであった。なお、水酸
基のチアゾリン−2−チオ置換率〔ペンダント化率〕は
81%であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)
重合体の重量平均分子量は、209500で、無色透明
であり、且つ、屈折率は1.630、アッベ数は29.
2であった。また、本重合体の熱変形温度は、120℃
以上で良好であった。
ニル−ポリヒドロキシエーテルを用いて、表25に示す
含硫試剤により、実施例159と同様にペンダント化し
て含硫(チオ)エーテル(共)重合体を得た。いずれ
も、実施例159同様、優れた光学特性および耐熱性を
有していた。結果を合わせて表25に示した。
ガラス製容器に、ビスフェノールA−2−メチルグリシ
ジルエーテル(エポキシ当量184.3g/eq)38
7g、4,4’−ジヒドロキシ−3,5,3’,5’−
テトラブロモビフェニル501gおよびN,N’−ジメ
チルアセトアミド2.5kgを装入する。窒素雰囲気化
下、温度を100℃まで上げた後、トリフェニルフォス
フィン9.3gを添加する。温度を徐々に上げて160
℃で8時間攪拌後、室温まで冷却した。この反応混合物
を、35Lのメタノール中に撹拌を激しく行いながら、
3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。これを濾過
し、2Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで
洗浄した後、乾燥した。得られた重合物を、臭化チオニ
ル430g(2.1モル)およびピリジン2gを含有す
るクロルベンゼン溶液4kgに撹拌を激しく行いなが
ら、3時間かけて滴下し、5時間攪拌した後、40〜5
0℃にてさらに5時間攪拌し、室温まで冷却した。この
反応液を減圧下、未反応の臭化チオニルを留去した後、
メタノール40L中に3時間かけて滴下し、重合物を析
出させた。これを濾過し、3Lのメタノールで洗浄し、
さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥し、ビスフェノ
ールA−3,5,3’,5’−テトラブロモビフェニル
−ポリブロムエーテルを得た。得られたポリブロムエー
テル重合体をN,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMi)2.5kgに溶解する。次に、60〜70℃
にてメチルチオエチルメルカプタンのナトリウム塩26
0g(2.0モル)を添加し、同温度で8時間攪拌して
反応を終了した。得られた反応混合物を、30Lのメタ
ノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下
し、重合物を析出させた。これを濾過し、3Lのメタノ
ールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、乾燥
した。得られた重合体は991gであった。なお、臭素
基のメチルチオエチルチオ置換率〔ペンダント化率〕は
88%であった。得られた含硫(チオ)エーテル(共)
重合体の重量平均分子量は、121000で、無色透明
であり、且つ、屈折率は1.614、アッベ数30.9
はであった。また、本重合体の熱変形温度は、120℃
以上で良好であった。
5’−テトラブロモビフェニル−ポリブロムエーテルを
用いて、表26に示す含硫試剤により、実施例165と
同様にペンダント化して含硫(チオ)エーテル(共)重
合体を得た。いずれも、実施例165同様、優れた光学
特性および耐熱性を有していた。結果を合わせて表26
に示した。
ガラス製容器に、4,4’−ジグリシジルチオビフェニ
ル347g(エポキシ当量165.2g/eq)、2,
2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン260g
(1モル)およびN,N’−ジメチルアセトアミド1.
5kgおよびトリフェニルフォスフィン1.2gを装入
する。窒素雰囲気化下、100℃で5時間攪拌して反応
を終了した。その後、内温を80から90℃にして、ト
リエチルアミン404gを加え、1,3,5−トリチア
ン−2−カルボン酸クロライド421g(2.1モル)
を3時間かけて滴下した。同温度でさらに3時間撹拌し
た後室温まで冷却した。得られた反応混合物を、3Lの
メタノール中に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて
滴下し、重合物を析出させた。これを濾過し、1Lのメ
タノールで洗浄し、さらに、蒸留水2Lで洗浄した後、
乾燥した。得られた重合物を、テトラヒドロフラン50
0gに溶解し、3Lのメタノール中に撹拌を激しく行い
ながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。こ
れを濾過し、1Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸留
水2Lで洗浄した後、乾燥し、重合体891gを得た。
なお、水酸基のペンダント化率は95%であった。得ら
れた含硫チオエーテル重合体の重量平均分子量は、18
7000で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.67
0、アッベ数は29.0であった。また、本重合体の熱
変形温度は、120℃以上で良好であった。
合物と、ジグリシジルチオエーテル化合物を反応してポ
リヒドロキシチオエーテル化合物を得、含硫試剤により
ペンダント化して含硫チオエーテル重合体を得た。な
お、反応性が悪い場合はポリヒドロキシチオエーテル化
合物の水酸基をナトリウム塩とした後に、含硫試剤と反
応した。いずれも、実施例171同様、優れた光学特性
および耐熱性を有していた。結果を合わせて表28に示
す。
行った後、反応液を室温まで冷却後、トリエチルアミン
404gを加える。この溶液に、塩化トシル477g
(2.5モル)を室温にて1時間かけて添加し、室温で
さらに10時間撹拌してトシル化を終了した。この反応
混合物を、水−メタノール(4:1)混合溶液30L中
に撹拌を激しく行いながら、3時間かけて滴下し、重合
物を析出させた。これを濾過し、10Lの水で洗浄し
後、乾燥しトシル化ビスフェノールA−ビフェニル−ポ
リヒドロキシチオエーテルを得た。得られたトシル化ビ
スフェノールA−ビフェニル−ポリヒドロキシチオエー
テルを、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン(D
Mi)1.5kgに溶解する。次に、室温にてチオフェ
ノールのナトリウム塩330g(2.5モル)を添加
し、室温で12時間攪拌して反応を終了した。得られた
反応混合物を、15Lのメタノール中に撹拌を激しく行
いながら、3時間かけて滴下し、重合物を析出させた。
これを濾過し、2Lのメタノールで洗浄し、さらに、蒸
留水3Lで洗浄した後、ウエットケーキを蒸留水2L中
に攪拌分散し、90〜100℃にて熱処理した。これを
濾過し、蒸留水4Lで洗浄した後、乾燥した。得られた
重合体は898gであった。なお、水酸基のフェニルチ
オ置換率〔ペンダント化率という〕は92%であった。
得られた含硫チオエーテル重合体の重量平均分子量は、
178000で、無色透明であり、且つ、屈折率は1.
669、アッベ数28.5はであった。また、本重合体
の熱変形温度は、120℃以上で良好であった。
化合物と、ジグリシジルチオエーテル化合物を出発原料
として、同様にトシル化ポリヒドロキシチオエーテル化
合物を得、表29に示した含−SNaペンダント化剤と
反応して含硫チオエーテル重合体を得た。いずれも、実
施例178同様、優れた光学特性および耐熱性を有して
いた。結果を合わせて表30に示す。
に、酸化防止剤(城北化学工業社製、リン酸エステル系
JPP-613M、0.2%)および離型剤(デュポン社製、リン酸
エステル系Zelec UN、0.1%)を混合添加したものを、ペ
レタイザー付き押出機(シリンダー温度200℃)にて
ペレット状として、該ペレットを110℃にて4時間乾
燥した後、210℃にて射出成形を行った。即ち、金型
に鏡面を有するスタンパーを装着して、外径 120mm、厚
み 1.2mmの円盤状のディスクを得た。得られたディスク
の中心部を、内径15mmとなるように打ち抜いてドーナツ
状ディスクとした。次に、基板の片面にアルミニウムの
真空蒸着を行い、厚み600 の反射層を設けた。得ら
れた光ディスクのビットエラーレートを、波長 780nm、
線速 8m/sec 、0.8mW の半導体レーザー光を用いて測定
したところ、1×10-6と極めて良好な値を示した。
および評価) 実施例185で得られたペレットを用い、樹脂注入口に
注入口封止機構として小球の付いた射出成形機で、樹脂
温度220℃、金型温度150℃、樹脂圧力1100Kg
/cm2にて金型キャビティ内に射出充填を行った後、樹脂
注入口を封止した。その後、0.5℃/minで冷却して、
金型内圧力が常圧になったところで、金型より取り外
し、80mm×60mm×15mmのコンデンサーレンズを得た。本
コンデンサーレンズは無色透明で、表面形状精度は設計
曲率との差が0.1%と極めて小さく、また、光学歪み
が全く観測されず、優れたレンズであることが判明し
た。
熱的特性に優れ、かつ生産性が良い高屈折性の熱可塑性
光学樹脂を提供することが可能となった。本発明の含硫
(チオ)エーテル(共)重合体は、光ディスク基板、液
晶プラスチック基板、眼鏡レンズなどの各種光学レン
ズ、LED封止材などを代表とする光学部品に有用で、
特に高屈折性に優れる。
Claims (12)
- 【請求項1】 下記一般式(1)(化1)および一般式
(2)(化2)で表される繰り返し構造単位を有するこ
とを特徴とする含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 【化1】 【化2】 〔上式中、AおよびBは2価の有機基を表し、同一で
も、異なっていてもよく、R1 およびR2 はそれぞれ水
素原子またはアルキル基を表し、X1 〜X4 はそれぞれ
独立に酸素原子または硫黄原子を表し、同一でも、異な
っていてもよく、Y 1 およびY2 はそれぞれ独立にハロ
ゲン原子、水酸基、−OR3 基(R3 はSH基以外の置
換基を有していてもよい含硫のアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基を表す。但し、X1 〜X
4 の少なくとも1つが硫黄原子の場合は、R3 は硫黄原
子を有していなくてもよい)または−SR4 基(R4 は
置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基またはアシル基を表す)を表し、同一でも、異
なっていてもよい。但し、Y1 +Y2 の総和の10〜1
00%は、−OR3 基および/または−SR4 基であ
る。〕 - 【請求項2】 Aおよび/またはBが置換基を有してい
てもよい2価の芳香族基であることを特徴とする請求項
1記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項3】 AおよびBがそれぞれ下記一般式(3)
(化3)および(4)(化4)で表される2価の芳香族
基である請求項2記載の含硫(チオ)エーテル(共)重
合体。 【化3】 【化4】 〔上式中、Rは水素原子、ハロゲン原子またはアルキル
基を表し、同一でも、異なっていてもよく、Z1 および
Z2 は2個の芳香環を連結させる単結合、−C(CH3)
2 −基、−S−基または−SO2 −基を表し、同一で
も、異なっていてもよい。〕 - 【請求項4】 R3 が2個以上の硫黄原子(但し、X1
〜X4 の少なくとも1つが硫黄原子の場合は、1個以上
の硫黄原子)を含有する含硫のアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基またはアシル基であり、R4 が1個以上
の硫黄原子を有するアルキル基、アリール基、ヘテロ環
基またはアシル基である請求項3記載の含硫(チオ)エ
ーテル(共)重合体。 - 【請求項5】 Z1 が−C(CH3)2 −基である請求項
3または請求項4記載の含硫(チオ)エーテル(共)重
合体。 - 【請求項6】 X1 およびX2 が酸素原子である請求項
5記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項7】 Z1 が−C(CH3)2 −基で、Z2 が単
結合または−C(CH3)2 −基である請求項5記載の含
硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項8】 X1 〜X4 の全てが酸素原子である請求
項7記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項9】 Z1 が−S−基である請求項3または請
求項4記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項10】 X1 およびX2 が硫黄原子である請求
項9記載の含硫(チオ)エーテル(共)重合体。 - 【請求項11】 請求項1〜3のいずれかに記載の含硫
(チオ)エーテル(共)重合体を用いて得られる光学部
品。 - 【請求項12】 請求項1〜3のいずれかに記載の含硫
(チオ)エーテル(共)重合体を用いて得られるプラス
チックレンズ。
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