JP2003128666A - (ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法 - Google Patents
(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法Info
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Abstract
料等の樹脂分野に好適に使用される(ポリ)エピチオエ
チル化合物の製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、nは1以上の整数を示し、R1は保護基を示
す。R2はヒドロキシ基、ハロゲン、炭素数1から5ま
でのアルコキシ基を示す。Xは硫黄原子、酸素原子、セ
レン原子、テルル原子を示す。R3は、保護基、芳香
族、脂肪族、脂環族、複素環、もしくは、鎖中に芳香環
または硫黄原子を有する脂肪族、脂環族、複素環有機残
基を示す。)で表される化合物のR1を脱保護、閉環す
る事を特徴とする。
Description
透明性を要求される光学材料等の樹脂分野に好適に使用
される(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法に関す
る。
べ軽量で割れ難く、染色が可能なため近年、眼鏡レン
ズ,カメラレンズ等の光学材料に急速に普及してきてい
る。これらプラスチックレンズに要求され続けている性
能は光学性能としては高屈折率、高アッベ数、物理的性
質としては高耐熱性、低比重、加工性である。
いては現在の高屈折率プラスチックレンズでも高いレベ
ルで実現されてきている。現在、これらの目的に広く用
いられる樹脂としては、ジエチレングリコールビス(ア
リルカーボネート)(以下、D.A.Cと称す)をラジ
カル重合させたものがある。この樹脂は、耐衝撃性に優
れていること、軽量であること、染色性に優れているこ
と、切削性および研磨性等の加工性が良好であること
等、種々の特徴を有している。しかしながら、この樹脂
は、屈折率ndが1.50前後と低く、レンズの中心厚
やコバ厚が厚くなってしまう。
る中で、眼鏡レンズにおいても、レンズの中心厚、コバ
厚等全体的に肉薄であることが要求されている。この点
から、光学材料としての樹脂材料には高い屈折率が求め
られてきた。
ポリウレタンレンズが開示されている。例えば、特開昭
63−46213号においては、ポリイソシアナート化
合物とポリチオール化合物との重合物からなるポリチオ
ウレタンレンズか提案されており、眼鏡レンズなどの光
学用レンズとして広く普及している。また、更に屈折率
の高いポリウレタンレンズとしては、例えば、特開平2
−270859号公報では、トリチオール化合物[1,
2−ビス((2−メルカプトエチル)チオ)−3−メル
カプトプロパン]とポリイソシアナート化合物との重合
体からなるポリウレタン系レンズが提案されている。こ
の樹脂組成物も、その高い実用性特に高い屈折率が認め
られ多くのレンズメーカーにおいて商品化がなされてい
る。
は屈折率が上昇するほどアッベ数が低くなるといった相
反する物性であるため両方を同時に向上させることは非
常に困難である。そこでアッベ数の低下を抑えながら、
高屈折率化を行う検討が盛んに行われている。
特開平9−110979号公報及び特開平9−7158
0号公報及び特開平9−255781号公報でエピチオ
化合物を使用する方法である。これらの方法によれば、
比較的高いアッベ数を有しながら高い屈折率が実現でき
る。しかし、これらの方法によって得られた樹脂の屈折
率は1.70程度であり、一般的に市場に出ている屈折
率1.67のレンズに比して、高いアッベ数を維持する
ことはできるが、眼鏡レンズコバ部分の厚みを大きく下
げられるほどの高屈折率化の要求に十分満足していな
い。
合物として、特開平11−322930号公報でジスル
フィド結合を有するエピチオ化合物を使用する提案がな
されている。この方法によって得られる樹脂の屈折率は
1.74であり、アッベ数33と高いアッベ数を有し且
つ、高屈折率であり、屈折率1.67に比して眼鏡レン
ズコバ部分の厚みを大きく下げることを実現できる。
のビス(1,2−エピチオエチル)スルフィドを用いた
樹脂は、屈折率1.75アッベ数32と高いアッベ数を
有しながらさらに高い屈折率が実現できる。
造する方法としては、(ポリ)ビニル化合物のビニル基
に、チオ酢酸と塩素、臭素等のハロゲン類を反応させて
得られたチオ酢酸ハロゲライドとを反応させた後、閉環
する方法、(ポリ)ビニル化合物のビニル基に、塩素、
臭素等のハロゲン類を反応させてポリハロゲノ体を合成
した後、チオ尿素、チオシアン酸アルカリ塩、チオ酢酸
等の硫黄導入剤を反応させて分解閉環する方法、(ポ
リ)ビニル化合物に塩化硫黄、二塩化硫黄等のハロゲン
化硫黄を反応させる方法等が挙げられる。
リ)エピチオエチル化合物の製造を行った場合、収率が
不十分な場合があったり、目的とする(ポリ)エピチオ
エチル化合物によっては、ほとんど目的物が得られなか
ったり、(ポリ)ビニル化合物が不安定なために、大量
のタール生成によって操作が困難になる等、さまざまな
問題が発生する場合があった。
問題の発生を極力抑えて、目的とする(ポリ)エピチオ
エチル化合物を、従来より高収率で、効率的に製造でき
る製造方法の開発が強く望まれていた。
を要求される光学材料等の樹脂分野に好適に使用される
(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法を提供するこ
とである。
題に鑑み、(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法に
ついて、鋭意検討した結果、式(I)
保護基を示す。R2はヒドロキシ基、ハロゲン、炭素数
1から5までのアルコキシ基を示す。Xは硫黄原子、酸
素原子、セレン原子、テルル原子を示す。R3は、保護
基、芳香族、脂肪族、脂環族、複素環、もしくは、鎖中
に芳香環または硫黄原子を有する脂肪族、脂環族、複素
環有機残基を示す。)で表される化合物のR1を脱保
護、閉環すると、上記の問題はほとんど解消され、目的
とする(ポリ)エピチオエチル化合物を高収率で、効率
的に製造できる事を見出し、本発明に到達した。
保護基を示す。R2はヒドロキシ基、ハロゲン、炭素数
1から5までのアルコキシ基を示す。Xは硫黄原子、酸
素原子、セレン原子、テルル原子を示す。R3は、保護
基、芳香族、脂肪族、脂環族、複素環、もしくは、鎖中
に芳香環または硫黄原子を有する脂肪族、脂環族、複素
環有機残基を示す。)で表される化合物のR1を脱保
護、閉環する事を特徴とする(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 2) 式(I)中のR3が保護基であり、R1、R3を
脱保護し、閉環して1,2−エピチオエチルスルフィド
を製造することを特徴とする1)に記載の(ポリ)エピ
チオエチル化合物の製造方法。 3) 式(I)中のR3が直鎖状の脂肪族有機残基であ
る1)に記載の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方
法。 4) 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結合、ポリ
スルフィド結合もしくは芳香環を有する直鎖状の脂肪族
有機残基である3)に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 5) 式(I)中のR3が分岐状の脂肪族有機残基であ
る1)に記載の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方
法。 6) 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結合、ポリ
スルフィド結合もしくは芳香環を有する分岐状の脂肪族
有機残基である5)に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 7) 式(I)中のR3が脂環式の脂肪族有機残基であ
る1)に記載の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方
法。 8) 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結合、ポリ
スルフィド結合もしくは芳香環を有する脂環式の脂肪族
有機残基である7)に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 9) 式(I)中のR3が芳香族残基である1)に記載
の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法。に関する
ものである。
は、反応性の特性基を一時的に保護する目的で使われる
原子団のことを指す。具体的には、アセチル基、プロピ
オノイル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、バレロ
イル基、イソバレロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノ
イル基、ベンゾイル基、フェニルアセチル基等のカルボ
ニル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル
基、ブチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基、
フェニルカルバモイル基、ベンジルカルバモイル基等の
カルバモイル基、メチルチオ基、エチルチオ基、ヒドロ
キシエチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、フ
ェニルチオ基、ベンジルチオ基等のスルフィド基が挙げ
られるが、これら記述の保護基に限定されるものではな
い。
子、酸素原子、セレン原子、テルル原子もしくは、直鎖
状または分岐状の脂肪族有機残基、芳香族有機残基、複
素環残基、もしくは、鎖中にスルフィド結合またはポリ
スルフィド結合などにより硫黄原子を有するか、芳香環
を有する脂肪族有機残基等が挙げられる。
エチル化合物とは、具体的には例えば、ビス(1,2−
エピチオエチル)スルフィド、ビス(1,2−エピチオ
エチル)ジスルフィド、ビス(1,2−エピチオエチル
チオ)メタン、ビス(1,2−エピチオエチルチオ)エ
タン、1,2−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)プ
ロパン、1,3−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)
プロパン、1,3−ビス(1,2−エピチオエチルチ
オ)−2−メチルプロパン、ビス(1,2−エピチオエ
チルチオ)ブタン、1,5−ビス(1,2−エピチオエ
チルチオ)−3−チアペンタン、1,4−ビス(1,2
−エピチオエチルチオ)−2−メチルブタン、1,3−
ビス(1,2−エピチオエチルチオ)ブタン、1,5−
ビス(1,2−エピチオエチルチオ)ペンタン、1,5
−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−3−チアペン
タン、1,8−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−
3,6−ジチアオクタン、1,2,3−トリス(1,2
−エピチオエチルチオ)プロパン、2,2−ビス(1,
2−エピチオエチルチオ)−1,3−ビス(1,2−エ
ピチオエチルチオメチル)プロパン、2,2−ビス
(1,2−エピチオエチルチオ)−1−(1,2−エピ
チオエチルチオ)ブタン、1,5−ビス(1,2−エピ
チオエチルチオ)−2−(1,2−エピチオエチルチオ
メチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(1,2−
エピチオエチルチオ)−2,4−ビス(1,2−エピチ
オエチルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(1,
2−エピチオエチルチオ)−2,2−ビス(1,2−エ
ピチオエチルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,
5,6−トリス(1,2−エピチオエチルチオ)−4−
(1,2−エピチオエチルチオメチル)−3−チアヘキ
サン、1,8−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−
4−(1,2−エピチオエチルチオメチル)−3,6−
ジチアオクタン、1,8−ビス(1,2−エピチオエチ
ルチオ)−4,4−ビス(1,2−エピチオエチルチオ
メチル)−3、6−ジチアオクタン、1,8−ビス
(1,2−エピチオエチルチオ)−2,5−ビス(1,
2−エピチオエチルチオメチル)−3、6−ジチアオク
タン、1,8−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−
2,4,5−トリス(1,2−エピチオエチルチオメチ
ル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス
[{1,2−エピチオエチルチオ)エチル}チオメチ
ル]−2−(1,2−エピチオエチルチオ)エタン、
1,1,2,2−テトラキス[{(2−(1,2−エピ
チオエチルチオ)エチル}チオメチル)エタン、1,1
1−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−4,8−ビ
ス(1,2−エピチオエチルチオメチル)−3,6,9
−トリチアウンデカン、1,11−ビス(1,2−エピ
チオエチルチオ)−4,8−ビス(1,2−エピチオエ
チルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、
1,11−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)−4,
7−ビス(1,2−エピチオエチルチオメチル)−3,
6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(1,2
−エピチオエチルチオ)−5,7−ビス(1,2−エピ
チオエチルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデ
カン等の鎖状脂肪族の1,2−エピチオエチル化合物、
オ)シクロヘキサン、1,4−ビス(1,2−エピチオ
エチルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(1,2−
エピチオエチルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−
ビス(1,2−エピチオエチルチオメチル)シクロヘキ
サン、2,5−ビス(1,2−エピチオエチルチオメチ
ル)シクロヘキサン−1,4−ジチアン、2,5−ビス
[{2−(1,2−エピチオエチルチオ)エチル}チオ
メチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス(1,2−
エピチオエチルチオメチル)−2,5−ジメチル−1,
4−ジチアン、4,5−ビス(1,2−エピチオエチル
チオメチル)−1,3−ジチオラン等の環状脂肪族の
1,2−エピチオエチル化合物、
オ)ベンゼン、1,3−ビス(1,2−エピチオエチル
チオ)ベンゼン、1,4−ビス(1,2−エピチオエチ
ルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(1,2−エピチオエ
チルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(1,2−エ
ピチオエチルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス
(1,2−エピチオエチルチオメチル)ベンゼン、ビス
{4−(1,2−エピチオエチルチオ)フェニル}メタ
ン、2,2−ビス{4−(1,2−エピチオエチルチ
オ)フェニル}プロパン、ビス{4−(1,2−エピチ
オエチルチオ)フェニル}スルフィド、ビス{4−
(1,2−エピチオエチルチオ)フェニル}スルフォ
ン、4,4’−ビス(1,2−エピチオエチルチオ)ビ
フェニル等の芳香族の1,2−エピチオエチル化合物等
を挙げることができる。
系のポリエピチオエチル化合物が比較的好ましく、さら
にポリエピチオエチルチオ化合物が好ましく、中でも構
造が最も単純なビス(1,2−エピチオエチル)スルフ
ィドを用いた場合が、好ましい結果を与える場合があ
る。尚、本発明は以上の例示化合物の製造方法に限定さ
れるものではない。
製造法は、前記式(I)で表される1位の保護基が結合
したチオ基を、脱保護させると同時に生成するチオール
基が2位に結合したハロゲンもしくはアルコキシ基と脱
水、脱酸または、脱アルコールして閉環して(ポリ)エ
ピチオエチル化合物を得る。
が好ましく、使用する溶媒は反応を阻害しない溶媒であ
れば特に限定はしないが、水、またはメタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、ブタノ−ル、メトキシエタ
ノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶媒類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が好ましく用いられ
る。
基の種類によって反応性が異なるために、限定されない
が、おおよそ−20℃から100℃の範囲で、好ましく
は0℃から70℃での範囲である。
エピチオエチル化合物を含む反応液は、水洗等の操作が
必要に応じて行われ、脱溶媒後、濾過して製品が得られ
る。精製としては通常用いられる公知の、蒸留、カラム
クロマトグラフィー、または再結晶等の精製方法によっ
て精製される。
ピチオエチル化合物は、ポリチオールの合成原料、プラ
スチックレンズ等の光学材料に使用される樹脂の原料と
なる。特に高屈折率を有する眼鏡レンズに好適に使用さ
れるが、その場合、分子内に2つ以上のエピチオエチル
基を有するポリエピチオエチル化合物であることが好ま
しい。
合物は、通常、硬化触媒を加えて混合均一化され、減圧
攪拌等によって脱泡される。
れ、主に熱によって硬化させられて、硬化樹脂、光学材
料、またはプラスチックレンズが得られる。
範囲で低温から高温迄徐々に昇温し、凡そ1から100
時間で終了させる。
る。
合成 攪拌羽根、温度計、コンデンサーを取り付けた3l底抜
きコック付きフラスコに、ジメチルホルムアミド100
0ml、水酸化カリウム174.2g(3.11mo
l)を装入し、30℃でチオ酢酸236.5g(3.1
1mol)を滴下した。滴下終了後、40℃にて引き続
き、ブロモメチルジメチルアセタール500.0g
(3.0mol)を滴下装入した後、50℃で22時間
熟成した。熟成終了後、水1000ml、トルエン10
00mlで抽出水洗し、脱溶媒後、減圧蒸留して1,1
−ジメトキシ−2−アセチルメルカプトエタン382.
5g(2.33mol)を得た。(収率 78.8%)
合成 攪拌羽根、温度計、コンデンサーを取り付けた3l底抜
きコック付きフラスコに、参考例1で得られた1,1−
ジメトキシ−2−アセチルメルカプトエタン382.5
g(2.33mol)、無水酢酸239.9g(2.3
5mol)、チオ酢酸178.9g(2.35mol)
を装入した。30℃にて三フッ化ホウ素ジメチルエーテ
ル錯体17.1g(0.12mol)を滴下した。滴下
終了後、50℃で16時間熟成した。熟成終了後、水6
00ml、トルエン600mlで抽出水洗し、脱溶媒
後、減圧蒸留して1,2−ジアセチルメルカプト−2−
メトキシエタン293.7g(1.41mol)を得
た。(収率 60.0%)
l底抜きコック付きフラスコに、参考例2で得られた
1,2−アセチルメルカプト−2−メトキシエタン2
0.0g(84.6mmol)、メタノール30mlを
装入した。30℃にて、35%塩酸水溶液26.5g
(0.25mol)を滴下した。滴下終了後、50℃で
5時間熟成した。熟成終了後、クロロホルム50mlで
抽出しクロロホルム層を、水100mlで洗浄後、脱溶
媒した残査をアセトニトリル50mlで抽出し脱溶媒
後、ビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド5.7
gを得た。
エチル)スルフィド20.0g(0.133mol)
と、4−(メルカプトメチル)−3,6−ジチアオクタ
ン−1,8−ジチオール1.0g(0.004mol)
の混合液にジメチルシクロヘキシルアミン42mg(2
00ppm)を加えて、減圧下で攪拌しながら脱泡を行
った。脱泡終了後、あらかじめ用意しておいた成型モー
ルドに脱泡液を注入し、室温から120℃まで40時間
かけて加熱硬化させた。こうして得られた透明硬化樹脂
の屈折率は1.75、アッベ数32、耐熱性は100℃
以上であった。
リリットル底抜きコック付きフラスコに、11.3wt
%ジビニルスルフィド−ベンゼン溶液275g(0.3
6mol)を装入した。5℃にて、臭素115.8g
(0.72mol)を滴下した。滴下終了後、5℃で1
2時間熟成した。脱溶媒後、141.0gの1,2,
4,5−テトラブロモ−3−チアペンタン141.0g
(0.35mol)を得た。次に得られた2,4,5−
テトラブロモ−3−チアペンタン141.0g(0.3
5mol)に10wt%塩酸水100g、チオ尿素5
5.9g(0.74mol)を装入し、チウロニウム塩
化さらに加水分解し、ビス(1,2−エピチオエチル)
スルフィドの製造を試みたが、目的とするビス(1,2
−エピチオエチル)スルフィドは生成しなかった。
ル)スルフィドの重合を行った。結果を表1に掲載す
る。
リ)エピチオエチル化合物を容易に製造することができ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、nは1以上の整数を示し、R1は保護基を示
す。R2はヒドロキシ基、ハロゲン、炭素数1から5ま
でのアルコキシ基を示す。Xは硫黄原子、酸素原子、セ
レン原子、テルル原子を示す。R3は、保護基、芳香
族、脂肪族、脂環族、複素環、もしくは、鎖中に芳香環
または硫黄原子を有する脂肪族、脂環族、複素環有機残
基を示す。)で表される化合物のR1を脱保護、閉環す
る事を特徴とする(ポリ)エピチオエチル化合物の製造
方法。 - 【請求項2】 式(I)中のR3が保護基であり、R
1、R3を脱保護し、閉環して1,2−エピチオエチル
スルフィドを製造することを特徴とする請求項1に記載
の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方法。 - 【請求項3】 式(I)中のR3が直鎖状の脂肪族有機
残基である請求項1に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 - 【請求項4】 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結
合、ポリスルフィド結合もしくは芳香環を有する直鎖状
の脂肪族有機残基である請求項3に記載の(ポリ)エピ
チオエチル化合物の製造方法。 - 【請求項5】 式(I)中のR3が分岐状の脂肪族有機
残基である請求項1に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 - 【請求項6】 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結
合、ポリスルフィド結合もしくは芳香環を有する分岐状
の脂肪族有機残基である請求項5に記載の(ポリ)エピ
チオエチル化合物の製造方法。 - 【請求項7】 式(I)中のR3が脂環式の脂肪族有機
残基である請求項1に記載の(ポリ)エピチオエチル化
合物の製造方法。 - 【請求項8】 式(I)中のR3が鎖中にスルフィド結
合、ポリスルフィド結合もしくは芳香環を有する脂環式
の脂肪族有機残基である請求項7に記載の(ポリ)エピ
チオエチル化合物の製造方法。 - 【請求項9】 式(I)中のR3が芳香族残基である請
求項1に記載の(ポリ)エピチオエチル化合物の製造方
法。
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