JP3366605B2 - 新規エピスルフィド化合物 - Google Patents

新規エピスルフィド化合物

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JP3366605B2
JP3366605B2 JP35069099A JP35069099A JP3366605B2 JP 3366605 B2 JP3366605 B2 JP 3366605B2 JP 35069099 A JP35069099 A JP 35069099A JP 35069099 A JP35069099 A JP 35069099A JP 3366605 B2 JP3366605 B2 JP 3366605B2
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博之 森尻
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昭憲 龍
誠一 小林
芳信 金村
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い屈折率および
高い透明性が要求されるプラスチックレンズ、プリズ
ム、光ファイバー、情報記録基板、フィルター、発光ダ
イオード等の光学材料等の樹脂分野に好適に使用される
樹脂及びその樹脂の原料となる重合性組成物に関するも
のであり、特に眼鏡用プラスチックレンズの原料として
好適に使用されるエピスルフィド化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、無機レンズに比
べ、軽量で割れにくく、染色が可能なため、近年、眼鏡
レンズ、カメラレンズ等の光学素子に急速に普及してき
ている。これらのプラスチックレンズに要求され続けて
いる性能は光学性能としては高屈折率、高アッべ数、物
理的性質としては高耐熱性、低比重である。
【0003】これらの性能の内、高耐熱性、低比重につ
いては現在の高屈折率プラスチックレンズでも高いレベ
ルで実現されてきている。現在、これらの目的に広く用
いられる樹脂としては、ジエチレングリコールビス(ア
リルカーボネート)(以下、D.A.Cと称す)をラジ
カル重合させたものがある。この樹脂は、耐衝撃性に優
れていること、軽量であること、染色性に優れているこ
と、切削性および研磨性等の加工性が良好であること
等、種々の特長を有している。しかしながら、この樹脂
は、屈折率ndが1.50前後と低く、レンズの中心厚
やコバ厚が厚くなってしまい、より屈折率の高いレンズ
用樹脂が望まれていた。
【0004】D.A.C樹脂よりも屈折率を高くしたも
のとして、樹脂中に硫黄原子を導入した、ポリウレタン
樹脂(特開昭63−46213号公報等)や含硫O-
(メタ)アクリレート樹脂(特開平1−128966号
公報、特開平3−217412号公報、特開平4−16
1410号公報等)やチオ(メタ)アクリレート樹脂
(特開昭63−188660号公報、特開平3−590
60号公報等)が知られている。ポリチオウレタン樹脂
は、高屈折率で耐衝撃性が良好である等、バランスの優
れた樹脂である。
【0005】しかしながら、屈折率とアッベ数に関して
屈折率が上昇するほどアッベ数が低くなると言った相反
する物性であるため両方を同時に向上させることは非常
に困難である。そこで、アッベ数の低下を抑えながら、
高屈折率化を行う検討が盛んに行われている。
【0006】これらの検討の中で最も代表的な提案は、
WO−89/10575、特開平9−110979号公
報及び、特開平9−71580号公報及び、特開平9−
255781号公報及び、特開平11−183702号
公報及び、特開平11−189592号公報及び、特願
平11−068448公報でエピスルフィド化合物を使
用する方法である。
【0007】しかし、上記記載のエピスルフィド化合物
を含有する重合性組成物を重合して得られるポリスルフ
ィド系樹脂は、プラスチックレンズにおいて一般的に用
いられる方法では染色が困難な場合があり、ファッショ
ン性を必要とする眼鏡レンズにおいては眼鏡常用者の要
求性能を十分に満足しない場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は光学物性に優
れ、容易に染色可能なポリスルフィド系樹脂の原料であ
るエピスルフィド化合物を見出すことを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討を行ってきた。その結果、分子内に
1つの水酸基を持つエピスルフィド化合物を用いること
により、容易に染色可能なポリスルフィド系樹脂が得ら
れることを見出し、本発明に至った。
【0010】即ち、本発明は分子内に1つ以上の水酸
基を有する下記式(1)で示されるエピスルフィド化合
物及び、
【0011】
【化4】 (式中、X、Yは置換又は未置換の直鎖、分岐又は環状
の炭素数1〜10の炭化水素基、置換又は未置換の1,
4−ジチアン基、アリーレン基、アラルキレン基を示
す。m、pは0〜2の整数を表し、n、qは0〜4の整
数を表す。) 式(1)で示されるエピスルフィド化合物が下記式
(2)又は(3)で表される化合物であるエピスルフィ
ド化合物及び、
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】前記及びの化合物を含有する重合性
組成物及び、前記記載の重合性組成物を、重合して得
られるポリスルフィド系樹脂、プラスチックレンズ及
び、前記記載の重合性組成物を、鋳型内に注入し、次
いで重合を行うプラスチックレンズの注型重合法に関す
るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明において、容易に染色を可能とする
ポリスルフィド系樹脂の原料として見出されたエピスル
フィド化合物は、上記式(1)で表される化合物であ
り、式中、X、Yで表される炭素数1〜10の炭化水素
基としては、例えば、メチレン、エチレン、1,2−プ
ロピレン、1,3−プロピレン、1,2−ブチレン、
1,3−ブチレン、1,4−ブチレン、1、5−ペンチ
レン、1,6−ヘキシレン、1,7−ヘプチレン、1,
8−オクチレン、1,9−ノニレン、1,10−デシレ
ンなどの直鎖又は分岐のアルキレン及び1,2−シクロ
ヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シク
ロヘキシレンなどの環状アルキレンが挙げられ、更にこ
れらは水酸基、メルカプト基、カルボニル基、チオカル
ボニル基などの置換基を有していても良い。
【0017】1,4−ジチアン基は、下記式で表され、
環を構成する炭素原子は更に水酸基等の置換基で置換さ
れていても良い。
【0018】
【化7】
【0019】置換又は未置換のアリーレン基としては、
フェニレン、ナフチレン基等の未置換アリーレン基、更
にこれらに水酸基、メルカプト基、カルボニル基、チオ
カルボニル基などが置換した置換アリーレン基が挙げら
れる。
【0020】置換又は未置換のアラルキレン基として
は、ベンジレン、フェネチレン等の未置換のアラルキレ
ン基、更にこれらに水酸基、メルカプト基、カルボニル
基、チオカルボニル基などが置換した置換アラルキレン
基が挙げられる。
【0021】最も好ましいエピスルフィド化合物の具体
例としては、例えば下記式(2)で表されるビス(β−
エピチオプロピルジチオ)−2−プロパノール及び下記
式(3)で表されるビス(β−エピチオプロピルチオ)
−2−プロパノールが挙げられる。
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】式(2)で表されるビス(β−エピチオプ
ロピルジチオ)−2−プロパノールの合成法としては以
下の方法が挙げられる。
【0025】1,3−ジクロロ−2−プロパノールを出
発原料として用い、Na2CS3によりトリチオカーボネ
ート化を行う。トリチオカーボネート化剤はNaSHと
NaOHを反応させて生成するNa2Sと、二硫化炭素
を反応させて形成するNa2CS3を用いる。トリチオカ
ーボネート化剤の使用量はハロゲンに対して0.8〜
5.0当量であり、好ましくは1.0〜3.0当量であ
る。0.8当量以下では収率が低下し、5.0当量以上
では経済的に不利になる場合がある。反応温度は0〜1
50℃であり、好ましくは20〜120℃である。使用
する反応溶媒はメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノ
ール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデ
カノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールな
どのアルコール類または水またはDMFが好ましく用い
られる。好ましくはDMF、水、メタノールである。こ
れらは単独で用いても、2種類以上混合してもよい。
【0026】次いで酸で加水分解を行うことで、1,3
−ジメルカプト−2−プロパノールが得られる。
【0027】加水分解に用いられる酸としては、塩酸、
臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの
無機酸及び、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸が
挙げられる。好ましくは無機酸であり、より好ましくは
塩酸、硫酸である。酸の使用量は先に使用したNa2
3に対して0.8〜3.0当量が好ましく、1.0〜
2.0当量の範囲がより好ましい。反応温度は0〜90
℃であり、好ましくは20〜50℃の範囲である。反応
溶媒はトリチオカーボネート化反応で使用した溶媒をそ
のまま用いたほうが効率的である。また、1,3−ジメ
ルカプト−2−プロパノールを蒸留して精製することは
何ら差し支えない。
【0028】上記の製法で合成した1,3−ジメルカプ
ト−2−プロパノールをハロゲン化剤と反応させること
により水酸基をハロゲン化する。次いで、塩基と反応さ
せることにより、3−メルカプト−1,2−プロピレン
スルフィドが得られる。
【0029】ここで用いられるハロゲン化剤としては、
塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などのハロゲン化水素
酸または三塩化リン、三臭化リン、塩化スルフリル、塩
化チオニルなどが好ましい。ハロゲン化剤の使用量は水
酸基に対して0.5〜20.0当量であり、好ましくは
0.8〜5.0当量である。反応温度は−30〜100
℃であり、好ましくは−20〜50℃である。用いられ
る反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、ナフタリン、テトラリン、ビフェニルなどの芳香
族炭化水素化合物または塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタ
ン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラク
ロロエチレン、ジクロロプロパン、トリクロロプロパ
ン、塩化イソプロピル、塩化ブチル、塩化ヘキシル、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼ
ン、クロロトルエン、クロロナフタリンなどのハロゲン
化炭化水素化合物またはエチルエーテル、ジクロロエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、
ヘキシルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフ
ェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ジオキサ
ン、トリオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類またはアセトン、メチルアセトン、エチルメチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエチル
ケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類また
は酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブ
チル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、酢
酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香
酸ベンジルなどのエステル類などであり、これらは単独
で用いても、2種類以上混合してもよい。
【0030】閉環反応で用いられる塩基は、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化
カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アン
モニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭
酸水素アンモニウム、アンモニア水などが挙げられ、好
ましくは炭酸水素系塩基である。塩基の使用量は先に使
用したハロゲン化剤に対して1.0〜3.0当量が好ま
しく、1.1〜2.0当量の範囲がより好ましい。反応
温度は0〜90℃であり、好ましくは5〜50℃の範囲
である。反応溶媒はハロゲン化反応で使用した溶媒と水
を混合して用いるのが好ましい。また、3−メルカプト
−1,2−プロピレンスルフィドを蒸留して精製するこ
とは何ら差し支えない。
【0031】上記の製法で合成した1,3−ジメルカプ
ト−2−プロパノールと3−メルカプト−1,2−プロ
ピレンスルフィドを、酸化剤により酸化することで、ビ
ス(β−エピチオプロピルジチオ)−2−プロパノール
が得られる。
【0032】ここで用いられる酸化剤は、塩素、臭素、
ヨウ素、ヨウ化カリウムを混合したヨウ素、次亜塩素酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水、有機
過酸類などが挙げられる。酸化剤の使用量は3−メルカ
プト−1,2−プロピレンスルフィドに対して1.0〜
5.0当量であり、好ましくは1.0〜2.0当量であ
る。反応温度は−50〜100℃の範囲で通常行われる
が、好ましくは−20〜50℃である。用いられる反応
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、
ナフタリン、テトラリン、ビフェニルなどの芳香族炭化
水素化合物または塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、テエトラクロ
ロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、
ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロ
エチレン、ジクロロプロパン、トリクロロプロパン、塩
化イソプロピル、塩化ブチル、塩化ヘキシル、クロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロ
ロトルエン、クロロナフタリンなどのハロゲン化炭化水
素化合物またはメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノ
ール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデ
カノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールな
どのアルコール類またはエチルエーテル、ジクロロエチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、
ヘキシルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフ
ェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ジオキサ
ン、トリオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類またはアセトン、メチルアセトン、エチルメチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエチル
ケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類また
は酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブ
チル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、酢
酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香
酸ベンジルなどのエステル類及び水などであり、通常酸
化剤に対して不活性な溶媒が選択される。これらは単独
で用いても、2種類以上混合してもよい。
【0033】式(3)で表されるビス(β−エピチオプ
ロピルチオ)−2−プロパノールの合成法としては以下
の方法が挙げられる。
【0034】上記の製法で合成した1,3−ジメルカプ
ト−2−プロパノールに対し、塩基の存在下、エピハロ
ヒドリンを反応させるとハロゲン化アルコールが得られ
る。次いで塩基を用いて脱ハロゲン化を行うことで、エ
ポキシ化合物が得られる。更にチア化剤を用いて反応さ
せることにより、ビス(β−エピチオプロピルチオ)−
2−プロパノールが得られる。
【0035】エピハロヒドリン類としては、エピクロロ
ヒドリン、エピブロモヒドリンなどが好ましい。エピハ
ロヒドリン類の使用量はメルカプト基に対して0.5〜
2.0当量であり、好ましくは0.9〜1.2当量であ
る。塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ジメチルへキシルアミン、ジエチルアニリン、ピリ
ジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ナトリウムメチ
ラート、t−ブトキシカリウム、燐酸一水素二ナトリウ
ム、酢酸ナトリウムなどの有機・無機塩基類が挙げられ
る。好ましくは無機塩基類で、より好ましくは水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カ
リウムである。塩基の使用量は1,3−ジメルカプト−
2−プロパノールに対して0.1〜10.0質量%の範
囲で用いられ、好ましくは、0.3〜5.0質量%の範
囲で用いられる。反応温度は−20〜50℃であり、好
ましくは0〜25℃である。反応溶媒は使用しなくても
構わないが、使用する場合はベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピ
ルベンゼン、ナフタリン、テトラリン、ビフェニルなど
の芳香族炭化水素化合物または塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、
テエトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサク
ロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、
テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン、トリクロロ
プロパン、塩化イソプロピル、塩化ブチル、塩化ヘキシ
ル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼン、クロロトルエン、クロロナフタリンなどのハロ
ゲン化炭化水素化合物またはメタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカ
ノール、ドデカノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコールなどのアルコール類または水が好ましく用い
られる。通常、反応試剤に不活性な溶媒が選択される。
これらは単独で用いても、2種類以上混合してもよい。
【0036】引き続き、この反応マスに以下の塩基類を
反応させることで、ビス(β−エピチオプロピルチオ)
−2−プロパノールが得られる。塩基としては、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ジメチルへキシルアミ
ン、ジエチルアニリン、ピリジン、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、ナトリウムメチラート、t−ブ
トキシカリウム、燐酸一水素二ナトリウム、酢酸ナトリ
ウムなどの有機・無機塩基類が挙げられる。好ましくは
無機塩基類で、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウムである。
塩基の使用量は先に使用したエピハロヒドリン類に対し
て1.0〜10.0当量の範囲で用いられ、好ましく
は、2.0〜5.0当量で用いられる。反応温度は−1
0〜60℃の範囲であり、好ましくは5〜40℃であ
る。通常は、このような2段法によってエポキシ化合物
を合成するが、1,3−ジメルカプト−2−プロパノー
ルに後で加えられるエピハロヒドリン類に対して当量以
上の有機・無機塩基類を加え、ついでエピハロヒドリン
類を加える1段法でも合成可能である。反応終了後、反
応マスを希酸で洗浄することは、取り出し時の分液性、
エポキシ体の収率を上げる上で、好ましい方法である。
【0037】次いで行われるエピスルフィド化のチア化
剤としては、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カ
リウム、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸カル
シウム、チオシアン酸鉛、チオ尿素、トリフェニルホス
フィンスルフィド、3−メチルベンゾチアゾール−2−
チオンなどが挙げられ、好ましくはチオシアン酸塩、チ
オ尿素などである。チア化剤の使用量はエポキシ基に対
して0.5〜5.0当量であり、好ましくは0.8〜
3.0当量である。0.5当量以下では収率が低下し、
5.0当量以上では経済的に不利になる場合がある。反
応温度はチア化剤の種類によって大きく異なるため特に
限定はできないが、チオ尿素を使用する場合は10〜4
0℃が好ましく、チオシアン酸塩を使用する場合は20
〜60℃が好ましい。本発明に関わるエピスルフィド化
合物またはそれを含む樹脂組成物を合成する場合、通
常、エポキシ化合物の合成時と同様な反応溶媒が使用さ
れる。反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピル
ベンゼン、ナフタリン、テトラリン、ビフェニルなどの
芳香族炭化水素化合物または塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、テ
エトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロ
ロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン、ジクロロプロパン、トリクロロプ
ロパン、塩化イソプロピル、塩化ブチル、塩化ヘキシ
ル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼン、クロロトルエン、クロロナフタリンなどのハロ
ゲン化炭化水素化合物またはメタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカ
ノール、ドデカノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコールなどのアルコール類または酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチ
ル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピ
オン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息
香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸ベンジルなど
のエステル類が好ましく用いられる。これらは単独で用
いても、2種類以上混合してもよい。
【0038】チオ尿素を使用してエピスルフィド化反応
を行う場合、触媒及び自己重合の抑制剤として、反応系
内に無機酸類及び有機酸類及びその無水物を添加するこ
とで、反応成績を向上させることができる。具体的に
は、塩酸、硫酸、発煙硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、青酸
などの無機酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの
単官能有機酸及びその誘導体としてのクロロ酢酸、クロ
ロプロピオン酸などの誘導体化有機酸、その他、チオ酢
酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン
酸、乳酸、安息香酸、クエン酸などの有機酸及びその誘
導体化有機酸、また、有機酸についてはその無水物、五
酸化リン、シリカゲル、酸性アルミナなどが挙げられ
る。これらの酸類は、通常反応液総重量に対して、0.
001〜10.0質量%程度であるが、これら酸類をそ
のまま反応溶媒として使用することも可能である。また
これらの酸類は、得られたエポキシ化合物を取り出す際
及び製品としてからの安定性を向上させる目的で、洗浄
剤もしくは安定剤としても使用できる。洗浄剤として用
いる場合は、pH6以下の水溶液として反応液の洗浄を
行えば、効果が得られ、pH3以下ではその効果が大き
い場合が多い。安定剤として用いる場合は、製品総重量
に対して0.001〜10.0質量%の範囲で加えら
れ、好ましくは0.01〜1.0質量%の範囲で加えら
れる。
【0039】本発明に関わるエピスルフィド化合物を含
む重合性組成物とは、分子内に1つ以上の水酸基と1つ
以上のエピチオ基を有するエピスルフィド化合物を少な
くとも1種類含有する組成物である。これらの組成物に
は、これら化合物の2量体、3量体、4量体などのポリ
スルフィドオリゴマー類、重合抑制剤として添加した無
機酸類及び有機酸類、溶媒その他副生物等の有機化合
物、無機化合物も問題にならない範囲で含まれる。
【0040】本発明に関わるエピスルフィド化合物を含
む重合性組成物は、主に得られる樹脂の屈折率等の光学
物性の調節や耐衝撃性、比重等の諸物性を調節するため
や、モノマーの粘度、その他の取扱い性を調整するため
など、樹脂の改良をする目的で、樹脂改質剤を加えるこ
とができる。
【0041】樹脂の改質剤としては、本発明に関わるエ
ピスルフィド化合物以外のエピスルフィド化合物類、エ
ポキシ樹脂、チオール化合物、メルカプト有機酸類、有
機酸類及び無水物類、アミノ酸及びメルカプトアミン
類、アミン類、(メタ)アクリレート類等を含むオレフ
ィン類が挙げられる。
【0042】樹脂改質剤として添加を可能とするアミン
化合物の好ましいものの具体例としては、エチルアミ
ン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブ
チルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチル
アミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルア
ミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミ
ン、ミリスチルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチ
ルヘキシルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、
アリルアミン、アミノメチルビシクロヘプタン、シクロ
ペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、2,3−ジメ
チルシクロヘキシルアミン、アミノメチルシクロヘキサ
ン、アニリン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、
2,3−、あるいは4−メチルベンジルアミン、o−、
m−、あるいはp−メチルアニリン、o−、m−、ある
いはp−エチルアニリン、アミノモルホリン、ナフチル
アミン、フルフリルアミン、α−アミノジフェニルメタ
ン、トルイジン、アミノピリジン、アミノフェノール、
アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミ
ノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノー
ル、アミノヘキサノール、メトキシエチルアミン、2−
(2−アミノエトキシ)エタノール、3−エトキシプロ
ピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−ブト
キシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミ
ン、3−イソブトキシプロピルアミン、2,2−ジエト
キシエチルアミン等の単官能1級アミン化合物、エチレ
ンジアミン、1,2−、あるいは1,3−ジアミノプロ
パン、1,2−、1,3−、あるいは1,4−ジアミノ
ブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノ
ヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミ
ノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,2−、
1,3−、あるいは1,4−ジアミノシクロヘキサン、
o−、m−あるいはp−ジアミノベンゼン、3,4−あ
るいは4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−あ
るいは4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3’−、あるいは4,4’
−ジアミノジフェニルスルフォン、2,7−ジアミノフ
ルオレン、1,5−、1,8−、あるいは2,3−ジア
ミノナフタレン、2,3−、2,6−、あるいは3,4
−ジアミノピリジン、2,4−、あるいは2,6−ジア
ミノトルエン、m−、あるいはp−キシリレンジアミ
ン、イソホロンジアミン、ジアミノメチルビシクロヘプ
タン、1,3−、あるいは1,4−ジアミノメチルシク
ロヘキサン、2−、あるいは4−アミノピペリジン、2
−、あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−、ある
いは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルモ
ルホリン、N−アミノプロピルモルホリン等の1級ポリ
アミン化合物、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ
−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイ
ソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペ
ンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、
ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミ
ン、ジアリルアミン、N−メチルアリルアミン、ピペリ
ジン、ピロリジン、ジフェニルアミン、N−メチルアミ
ン、N−エチルアミン、ジベンジルアミン、N−メチル
ベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニ
リン、ジナフチルアミン、1−メチルピペラジン、モル
ホリン等の単官能2級アミン化合物、N,N’−ジメチ
ルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジ
アミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミ
ノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブ
タン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、
N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,
N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’
−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジ
メチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチ
ルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジ
アミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミ
ノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブ
タン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、
N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,
N’−ジエチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’
−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジ
エチル−1,7−ジアミノヘプタン、ピペラジン、2−
メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,
6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ
−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペ
リジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロ
パン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラ
メチルグアニジン等の2級ポリアミン化合物等を挙げる
ことができるが、これらの例示化合物のみに限定される
ものではない。また、これらは単独でも、2種類以上を
混合して使用してもかまわない。これら例示化合物の
内、より好ましいものは、ベンジルアミン、ピペラジン
類である。
【0043】また、樹脂改質剤として添加を可能とする
エポキシ樹脂の好ましいものの具体例としては、ビスフ
ェノールAグリシジルエーテル等の多価フェノール化合
物とエピハロヒドリン化合物との縮合反応により得られ
るフェノール系エポキシ化合物、水添ビスフェノールA
グリシジルエーテル等の多価アルコール化合物とエピハ
ロヒドリン化合物との縮合により得られるアルコール系
エポキシ化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ートや1,2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テル等の多価有機酸化合物とエピハロヒドリン化合物と
の縮合により得られるグリシジルエステル系エポキシ化
合物、一級及び二級ジアミン化合物とエピハロヒドリン
化合物との縮合により得られるアミン系エポキシ化合物
等その他、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等脂肪族
多価エポキシ化合物等を挙げることができるが、これら
の例示化合物のみに限定されるものではない。また、こ
れらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかま
わない。
【0044】また、チオール化合物の好ましいものの具
体例としてはメチルメルカプタン、エチルメルカプタ
ン、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチ
オール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパ
ンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,2,3
−トリメルカプトプロパン、テトラキス(メルカプトメ
チル)メタン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、
ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,3−ジ
メルカプト−1−プロパノール、エチレングリコールビ
ス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリ
コールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチ
レングリコールビス(2−メルカプトグリコレート)、
ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトチオ
グリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3
−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパ
ントリス(2−メルカプトチオグリコレート)、トリメ
チロールプロパントリス3−メルカプトプロピオネー
ト)、1,1,1−トリメチルメルカプトエタン、1,
1,1−トリメチルメルカプトプロパン、2,5−ジメ
ルカプトメチルチオファン、4−メルカプトメチル−
1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,
5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−
ビス{(2−メルカプトエチル)チオメチル}−1,4
−ジチアン、1,3−シクロヘキサンジチオール、1,
4−シクロヘキサンジチオール、4,8−ジメルカプト
メチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチ
アウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11
−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト
−3,6,9−トリチアウンデカン等の脂肪族チオー
ル、及び、ベンジルメルカプタン、チオフェノール、
1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプト
ベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビ
ス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メル
カプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメ
チル)ベンゼン、2,2’−ジメルカプトビフェニル、
4,4’−ジメルカプトビフェニル、ビス(4−メルカ
プトフェニル)メタン、ビス(4−メルカプトフェニ
ル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)スル
フォン、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロ
パン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,
4−トリメルカプトベンゼン、1,2,5−トリメルカ
プトベンゼン等の芳香族チオールが挙げられるが、これ
らの例示化合物のみに限定されるものではない。また、
これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもか
まわない。
【0045】メルカプト有機酸化合物の好ましいものの
具体例としては、チオグリコール酸、3−メルカプトプ
ロピオン酸、チオ酢酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、チオ
サリチル酸等が挙げられるが、これら例示化合物のみに
限定されるものではない。また、これらは単独でも、2
種類以上を混合して使用してもかまわない。
【0046】有機酸及びその無水物の好ましいものの具
体例としては、チオジグリコール酸、チオジプロピオン
酸、ジチオジプロピオン酸、無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルノルボルネン酸
無水物、メチルナルボルナン酸無水物、無水マレイン
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げ
られるが、これらの例示化合物のみに限定されるもので
はない。また、これらは単独でも、2種類以上を混合し
て使用してもかまわない。
【0047】オレフィン類の好ましいものの具体例とし
ては、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメチルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、フェノキシ
エチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリ
コールビスグリシジルアクリレート、エチレングリコー
ルビスグリシジルメタクリレート、ビスフェノールAジ
アクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、
2,2−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アクロキシジエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキ
シジエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールFジ
アクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、
1,1−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−アクロキシジエトキシ
フェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシジ
エトキシフェニル)メタン、ジメチロールトリシクロデ
カンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタ
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラメタクリレート、メチルチオアクリレ
ート、メチルチオメタクリレート、フェニルチオアクリ
レート、ベンジルチオメタクリレート、キシリレンジチ
オールジアクリレート、キシリレンジチオールジメタク
リレート、メルカプトエチルスルフィドジアクリレー
ト、メルカプトエチルスルフィドジメタクリレート等の
(メタ)アクリレート化合物、アリルグリシジルエーテ
ル、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジ
アリルイソフタレート、ジアリルカーボネート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合
物、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ブロ
モスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、
3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキサン)等のビニ
ル化合物、ジイソプロペニルベンゼン等が挙げられる
が、これらの例示化合物のみに限定されるものではな
い。また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使
用してもかまわない。
【0048】これら、数種の樹脂改質剤はいずれも単独
種でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0049】本発明の重合性組成物は、硬化触媒の存在
下あるいは不存在下に、加熱あるいは常温放置により重
合がなされ、樹脂を製造することができる。ただし、硬
化触媒不存在下では重合が良好に進行せず重合不良とな
るまたは重合しない場合がある。本発明に用いる硬化触
媒としては本発明の樹脂改質剤以外のアミン類、ホスフ
ィン類、ルイス酸類、ラジカル重合触媒類、カチオン重
合触媒類等が通常用いられる。
【0050】硬化触媒の好ましいものの具体例として
は、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn
−ヘキシルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、トリフェニルアミン、N,
N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタ
ノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベ
ンジルアミン、トリベンジルアミン、N−メチルジベン
ジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメ
チルブチルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミ
ン、N−メチルモルホリン、N−イソプロピルモルホリ
ン、ピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、α−、β−、あるいはγ−
ピコリン、2,2’−ビピリジル、1,4−ジメチルピ
ペラジン、ジシアンジアミド、テトラメチルエチレンジ
アミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビ
シクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、2,4,6−
トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール等
の脂肪族及び芳香族3級アミン類、その他、トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−プロピル
ホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリn−ブ
チルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジ
ルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)
エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン等
のホスフィン類、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫
ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、テトラクロロ
錫、ジブチル錫オキサイド、塩化亜鉛、アセチルアセト
ン亜鉛、塩化アルミ、フッ化アルミ、トリフェニルアル
ミ、テトラクロロチタン、酢酸カルシウム等のルイス
酸、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオ
ニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート、n−ブチル−4,
4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−
ブチルパーオキシベンゾエート等のラジカル重合触媒、
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロ燐酸、ジフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロ砒酸、ジフェニルヨード
ニウムヘキサフルオロアンチモン、トリフェニルスルフ
ォニウムテトラフルオロ硼酸、トリフェニルスルフォニ
ウムヘキサフルオロ燐酸、トリフェニルスルフォニウム
ヘキサフルオロ砒酸等のカチオン重合触媒が挙げられる
が、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
【0051】これら硬化触媒は単独でも2種以上を混合
して用いても良い。
【0052】硬化触媒の添加量は、式(1)で示される
エピスルフィド化合物を含有する組成物の総重量に対し
て0.001〜10.0質量%の範囲で用いられ、好ま
しくは0.01〜1.0質量%の範囲で使用される。硬
化触媒の添加量が0.001質量%未満であるとその効
果が小さいため重合不良の原因となる場合がある。一
方、10.0質量%を越えてもできるが、ポットライフ
が短くなったり、透明性、光学物性、又は耐候性が低下
するなどの不都合が生じてくる場合がある。
【0053】本発明の樹脂を得るための重合法、重合条
件等は、用いる硬化触媒等の種類や量、単量体の種類や
割合によって、一概に限定する事はできないが、代表的
な重合方法としては、たとえば注型重合が挙げられる。
即ち、ガスケットまたはテープ等で保持された成型モー
ルド間に、本発明の減圧処理された重合性組成物を注入
する。ここで重合性組成物には必要に応じて硬化触媒お
よび樹脂改質剤を混合しておいてもよい。次いで、オー
ブン中や水中など加熱可能装置内で加熱することにより
硬化させ、樹脂を取り出すことができる。
【0054】成型モールドに注入された本発明の重合性
組成物の加熱重合条件は、本発明の上記式(1)で示さ
れる化合物、及び樹脂改質剤の種類、硬化触媒の種類、
成型モールドの形状等によって大きく条件が異なるため
限定できないが、およそ−50〜200℃の温度で0.
1〜100時間かけて行われる。
【0055】場合によっては、10℃から150℃の温
度範囲で保持するかまたは徐々に昇温し、1〜80時間
で重合させれば好ましい結果を与えることがある。
【0056】更には、本発明の重合性組成物は、紫外線
等の照射により重合時間の短縮を図ることも可能であ
る。この際には、ラジカル重合触媒等の硬化触媒等を添
加しても良い。
【0057】本発明の樹脂の成形の際には、目的に応じ
て公知の成形法におけると同様に、鎖延長剤、架橋剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、本発明以外の着
色防止剤、染料、充填剤、内部及びまたは外部離型剤、
内部及びまたは外部密着性改善剤、更なる染色性向上剤
として水酸基を有した化合物などの種々の物質を添加し
てもよい。
【0058】また、取り出した樹脂成形体については、
必要に応じて、アニール等の処理を行ってもよい。更
に、本発明の樹脂は、注型重合時の成型モールドを変え
ることにより種々の形態の成形体として得ることがで
き、眼鏡レンズ、カメラレンズ、発光ダイオード(LE
D)等の光学材料、透明樹脂としての各種の用途に使用
することができる。中でも、眼鏡レンズ、カメラレンズ
等の光学材料として好適である。
【0059】さらに、本発明の光学材料を用いたレンズ
では、必要に応じ、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向
上、耐薬品性向上、防曇性付与、あるいは、ファッショ
ン性付与等の改良を行うため、表面研磨、帯電防止処
理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理等
の物理的あるいは化学的処理を施すことができる。
【0060】以下、実施例により本発明を説明する。実
施例及び比較例については、下記式(2)で示されるビ
ス(β−エピチオプロピルジチオ)−2−プロパノール
(以下、化合物Aと略す)、下記式(3)で示されるビ
ス(β−エピチオプロピルチオ)−2−プロパノール
(以下、化合物Bと略す)に基づく結果を記した。
【0061】
【化10】
【0062】
【化11】
【0063】実施例1 (化合物Aの合成)撹拌棒、温度計を備えた反応フラス
コに、70%NaSH320gとDMF500mlを加
えた。内温を35℃で保ちながら撹拌したところに、滴
下ロートで49%NaOH340gを2時間で滴下し、
30分間熟成した。熟成後、内温を35℃で保ちなが
ら、滴下ロートで二硫化炭素320gを2時間で滴下
し、1時間熟成した。熟成後、内温を65℃で保ちなが
ら、滴下ロートで1,3−ジクロロ−2−プロパノール
258g(2.0mol)を4時間で滴下し、2時間熟
成した。反応終了後、35%塩酸650gを加え、1時
間撹拌した。加水分解後、トルエン600mlと水12
00mlを加えて、静置後下層の水層を廃棄した。得ら
れた有機層を純水で洗浄した後、溶媒を留去し、残った
残渣を蒸留することで、純度97%の1,3−ジメルカ
プト−2−プロパノール(純換収率81%)が得られ
た。
【0064】撹拌棒、温度計を備えた反応フラスコに、
1,3−ジメルカプト−2−プロパノール100g
(0.80mol)と塩化メチレン450mlを加え
た。内温を0℃で保ちながら撹拌したところに、滴下ロ
ートで三臭化リン73g(0.27mol)を1時間で
滴下し、1時間熟成した。熟成後炭酸水素ナトリウム1
34.4g(1.60mol)、水100mlを装入し
有機層をアルカリ洗した。続いて36%塩酸で中和後、
有機層の溶媒を留去した。得られた残存物を蒸留するこ
とで、純度96質量%の3−メルカプト−1,2−プロ
ピレンスルフィド(純換収率59%)が得られた。
【0065】撹拌棒、温度計を備えた反応フラスコに、
1,3−ジメルカプト−2−プロパノール32g(97
質量%、0.25mol)、3−メルカプト−1,2−
プロピレンスルフィド27.7g(96質量%、0.2
5mol)、トルエン250ml、メタノール250m
l、ヨウ化カリウム84g(0.50mol)を加え
た。内温を−20℃で保ちながら撹拌したところに、ヨ
ウ素固体127g(0.50mol)を1時間で分割装
入し、2時間熟成した。反応終了後、トルエン250m
lを追加して、有機層を取り出し濾過後、食塩水、1%
硫酸水、食塩水で洗浄を行った。得られた有機層を無水
硫酸マグネシウムで脱水後濾過し、得られた濾液の溶媒
を留去した。得られた残存物をシリカゲルクロマトグラ
フィーにて精製することで、化合物A(純換収率32
%)が得られた。
【0066】この同定分析結果は以下の通りである。 (MS) M/z=332(M+) (IR) 3300cm-1(水酸基)、614cm
-1(エピチオ基) (元素分析結果)
【0067】
【表1】
【0068】実施例2 (化合物Bの合成)撹拌棒、温度計を備えた反応フラス
コに、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール64g
(0.50mol)、49%苛性ソーダ2g、メタノー
ル150mlを加えた。内温を5〜10℃で保ちながら
撹拌したところに、滴下ロートでエピクロロヒドリン9
4g(1.02mol)を3時間で滴下し、2時間熟成
した。次いで内温を5〜10℃で保ちながら撹拌したと
ころに、滴下ロートで49%苛性ソーダ163g(2.
00mol)を3時間で滴下し、トルエン250mlを
加えて5〜15℃で3時間熟成した。反応終了後、トル
エン500mlを追加し、有機層を取り出し、食塩水で
洗浄を行った。得られた有機層を1%硫酸水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで脱水後濾過し、得られた濾液の
溶媒を留去した。シリカゲルクロマトグラフィーにて精
製することで、ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2
−プロパノールが得られた。(純換収率76%)
【0069】撹拌棒、温度計を備えた反応フラスコに、
ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2−プロパノール
71g(0.30mol)、チオ尿素80g、酢酸2
g、トルエン350ml、メタノール350mlを加え
て、20〜25℃で6時間反応させた。反応終了後、ト
ルエン350mlを追加し、食塩水で洗浄を行った。得
られた有機層を無水硫酸マグネシウムで脱水後濾過し、
得られた濾液の溶媒を留去した。シリカゲルクロマトグ
ラフィーにて精製することで、化合物Bが得られた。
(純換収率36%)
【0070】この同定分析結果は以下の通りである。 (MS) M/z=268(M+) (IR) 3300cm-1(水酸基)、614cm
-1(エピチオ基) (元素分析結果)
【0071】
【表2】
【0072】実施例3 実施例1で得られた化合物A20gに、硬化触媒として
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン0.02gと
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.008gを
添加して撹拌した。この混合溶液を9mm平板状の成型
モールドに注入し、30℃から120℃まで徐々に昇温
し、24時間で重合が終了した。冷却後離型して、プラ
スチックレンズを得た。得られたレンズは透明性に優
れ、外観に問題はなかった。
【0073】実施例4 純水1リットルに、染色剤として三池染料(株)社製眼
鏡レンズ用分散染料「MLP−Blue」1.5g、
「MLP−Yellow」2.0g、「MLP−Re
d」1.5gを添加し、染料分散液を調製した。これを
90℃に加熱し、実施例3で得られたプラスチックレン
ズを5分間浸漬することにより、染色を行った。染色後
のレンズの分光分析を行った結果、波長430nm、5
30nm、570nm、640nmにおける透過率は、
染色前と比べてそれぞれ27%、26%、29%、12
%減少し、良好に染色されていた。
【0074】実施例5 実施例2で得られた化合物B20gを実施例3と同様な
処方でレンズ化した。得られたレンズは透明性に優れ、
外観に問題はなかった。得られたプラスチックレンズを
実施例4と同様な処方で染色した。染色後のレンズの分
光分析を行った結果、波長430nm、530nm、5
70nm、640nmにおける透過率は、染色前と比べ
てそれぞれ22%、20%、22%、17%減少し、良
好に染色されていた。
【0075】比較例1 特開平9−71580号公報に記載の方法によって得ら
れたビス(β−エピチオプロピル)スルフィド20gを
実施例3と同様な処方でレンズ化した。得られたプラス
チックレンズを実施例4と同様な処方で染色した。染色
後のレンズの分光分析を行った結果、波長430nm、
530nm、570nm、640nmにおける透過率
は、染色前と比べてそれぞれ4%、2%、3%、1%減
少するにとどまり、染色できないことがわかった。
【0076】以上の結果を表−1に示す。
【0077】
【表3】
【0078】上記表−1において、屈折率及びアッベ数
はプルフリッヒ屈折計を用いて20℃で測定した値であ
り、染色性は透過率が染色前と比較して10%以上減少
したものを○、それ未満を×、透明性はスライドプロジ
ェクターで成形物に光を当て、目視により観察したが、
いずれも良好(○)であった。
【0079】
【発明の効果】本発明により、光学物性に優れ、非常に
高い屈折率を有するエピスルフィド樹脂を容易に染色す
ることでき、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイ
バー、情報記録基板、フィルター、発光ダイオード等の
光学材料等の樹脂分野、特にファッション性が重視され
るメガネレンズの分野に貢献する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 1/04 G02B 1/04 // B29K 81:00 B29K 81:00 B29L 11:00 B29L 11:00 C08L 81:04 C08L 81:04 (72)発明者 龍 昭憲 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化 学株式会社内 (72)発明者 小林 誠一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化 学株式会社内 (72)発明者 金村 芳信 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化 学株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 331/02 C07D 409/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に1つ以上の水酸基を有する下記
    式(1)で示されるエピスルフィド化合物。 【化1】 (式中、X、Yは置換又は未置換の直鎖、分岐又は環状
    の炭素数1〜10の炭化水素基、置換又は未置換の1,
    4−ジチアン基、アリーレン基、アラルキレン基を示
    す。m、pは0〜2の整数を表し、n、qは0〜4の整
    数を表す。)
  2. 【請求項2】 式(1)で示されるエピスルフィド化合
    物が下記式(2)で表される化合物である請求項1記載
    のエピスルフィド化合物。 【化2】
  3. 【請求項3】 式(1)で示されるエピスルフィド化合
    物が下記式(3)で表される化合物である請求項1記載
    のエピスルフィド化合物。 【化3】
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