JP2000339643A - 粘着式クリーニングシート - Google Patents

粘着式クリーニングシート

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JP2000339643A JP11142623A JP14262399A JP2000339643A JP 2000339643 A JP2000339643 A JP 2000339643A JP 11142623 A JP11142623 A JP 11142623A JP 14262399 A JP14262399 A JP 14262399A JP 2000339643 A JP2000339643 A JP 2000339643A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘着式クリーニングシート及びその使用方法に
関し、例えば各種磁気カード対応機器の磁気読み取り部
や磁気カード搬送部、各種記録機器の加熱ヘッド及び/
または搬送ローラーなどのクリーニングに有用なもので
ある。 【解決手段】支持体の片面または両面の全面に粘着剤層
が設けられ、該粘着剤層の全面にポーラススクリーンが
設けられた粘着式クリーニングシートにおいて、該粘着
剤層の端部が実質的に非粘着部となっていることを特徴
とする粘着式クリーニングシートであって、非粘着部を
設けたことより挿入性、搬送性、糊残り性が良好とな
り、機器内の曲がり通路部などで引っ掛かって詰まった
り、糊残りを起こすことはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非粘着部を有する
粘着式クリーニングシートに関し、例えばリライトカー
ドのリーダー・ライター機、磁気カード式公衆電話機な
どの各種磁気カード対応機器の磁気読み取り部や磁気カ
ード搬送部、その他熱転写方式の印刷用サーマルヘット
部などのクリーニング、さらに感熱記録機器および新聞
・雑誌などの印刷機、OA機器のプリンター、写真処理
機などの各種記録機器の加熱ヘッド及び/又は搬送ロー
ラなどのクリーニングに有用なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、磁気カード対応の読み取り機器
においては、磁気カードに付着した手指の油脂、埃、ゴ
ミ等で磁気読み取り部や磁気カード搬送部(ベルト及び
ローラー)が次第に汚れていき、遂には読み取り不能に
至ることがあるので、その磁気読み取り部や磁気カード
搬送部を定期的にクリーニングしている。また、熱転写
方式のプリンターでは、インクリボンによりサーマルヘ
ッド部が汚れて印字のかすれなどが起こることがあるの
で、そのサーマルヘッド部を定期的にクリーニングして
いる。
【0003】また、ワープロ、ファクシミリ、バーコー
ドプリンターなどのプリンターなどの画像形成装置に
は、インクリボン・トナーなどの画像形成材料が用いら
れており、例えばインクリボンを用いた画像形成装置で
は、加熱ヘッド(サーマルヘッド)をインクリボンに接
触させる必要があり、この接触回数が多くなるにしたが
って加熱ヘッドの発熱部に異物が付着し、画像形成に支
障をきたすようになる。また、感熱記録媒体を用いた画
像形成装置でも同様の支障をきたしている。
【0004】さらに、写真処理機では、ネガフィルムや
印画紙の搬送路に沿って、多数の駆動側搬送ローラ及び
これら駆動側搬送ローラに圧接する従動側搬送ローラか
ら成る搬送ローラ対が設けられ、これら搬送ローラ対を
介してネガフィルムや印画紙を搬送路に沿って搬送する
ようにしているが、以上の写真処理機において、搬送ロ
ーラがその搬送面に塵埃等が付着するなどして汚れる
と、これら搬送ローラが写真感光材料に対して滑って、
写真感光材料の搬送が正確に行えなくなる。
【0005】上記問題に対して従来よりとられている対
策としては、異常の発生時に装置を停止し分解掃除した
り、また支持シートの片面または両面に単に粘着剤層を
設けた各種カードサイズのクリーニングシートを磁気カ
ード対応機器に挿入し、上記磁気読み取り部や磁気カー
ド搬送部に付着している埃等を粘着面に転写させる方
法、支持シートの片面または両面に粘着剤層を介して布
や不織布等の吸液性層を設けたクリーニングシートを、
その吸液性層にアセトンやアルコール等の溶剤や水を含
浸したうえで磁気カード対応機器に挿入し、上記磁気読
み取り部やカード搬送部に付着している埃等をこのカー
ドの溶剤含浸層で拭き取る方法(例えば実開平5−90
608号公報)等が提案されている。
【0006】しかしながら、上記溶剤含浸タイプのクリ
ーニングカードによるクリーニングでは、溶剤蒸気によ
る作業環境の悪化、溶剤による磁気読み取り部や搬送部
の損傷等の不具合が懸念される。これに対し、上記粘着
式クリーニングシートによるクリーニングでは、かかる
不具合は排除できるが、クリーニング効率を高めるため
に強粘着性の粘着剤を使用すると、被クリーニング面へ
の粘着剤の転写(所謂、糊移り)や搬送ローラへの巻き
込まれなどが生じやすい、磁気カード対応機器の磁気カ
ード挿入口や取り出し口にクリーニングシートが粘着捕
捉されやすく、スムーズなクリーニングが困難である等
の問題がある。一方、粘着剤に弱粘着性のものを使用す
ると、埃等の除去効率の低下が余儀なくされ、粘着式ク
リーニングシートの挿入回数を多くする必要があり、ク
リーニング作業の能率低下が避けられない。
【0007】また上記粘着式クリーニングシートによる
クリーニング作業の抱える課題を解決する方法として、
支持体の片面または両面に粘着剤層が設けられ、該粘着
剤層にポーラススクリーンが設けられた粘着式クリーニ
ングシートが考案されている(例えば特開平10−09
7710)。すなわち、該クリーニングシート表面が非
加圧状態に保たれるときは、上記ポーラススクリーンが
粘着剤層の表面から突出してクリーニングシートが実質
的に非粘着性を示し、かつ上記クリーニングシート表面
が加圧状態に保たれるときは、上記粘着剤層がポーラス
スクリーンのポーラス部から表出して、粘着剤層表面と
ポーラススクリーン表面とがほぼ面一となってクリーニ
ングシートが粘着性を発現するようになることを特徴と
している。
【0008】上記ポーラススクリーンが設けられた粘着
式クリーニングシートは、非加圧状態では実質的に非粘
着性であり、加圧によって粘着性を発現し、その加圧の
解除により実質的に非粘着性もしくは難粘着性に戻るか
ら、磁気カード対応機器にスムーズに挿入することがで
き、磁気読み取り部及び磁気カード搬送部通過中の加圧
状態でこれら部位を十分に強力な粘着力で効率よくクリ
ーニングでき、さらに搬送部通過に伴う加圧開放で実質
的に非粘着性に戻り、スムーズに取り出しが可能で、例
えば磁気読み取り部や磁気カード搬送部、各種プリンタ
ーなどの印字部などのクリーニングに極めて有用であっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ポ
ーラススクリーンが設けられた粘着式クリーニングシー
トにおいても、シートの先端部では糊面が露出している
ため、装置内部に曲がり通路部が存在する場合、ガイド
部に接触する際に引っ掛かって詰まったり、あるいは糊
残りを起こし、使用できないケースが生じていた。
【0010】同様に、シートの位置決めのためにガイド
部によって搬送路が狭まり、シート側面がガイド部と接
触するような装置の場合、シートの先端部と同じく側面
も糊面が露出しているために、詰まりや糊残りを起こす
場合があった。
【0011】この対策として、例えば最初から粘着剤を
支持体の端部だけ塗布せず、その上にポーラススクリー
ンを貼り付けて非粘着部を設けることで挿入性、搬送
性、糊残り性などが改善されると考えられる。しかしこ
の場合、外周部のポーラススクリーンは支持体に接着さ
れておらず、若干の隙間が開いた状態になっており、結
果的にクリーニング操作の際、挿入部や装置内部で引っ
かかる恐れがある。
【0012】また、上記不具合を解決するため、部分的
に塗布された粘着剤層に重なるようにポーラススクリー
ンを貼り合わせる方法も検討されたが、特に薄い編み物
やネット等の形の定まらないポーラススクリーンを正確
に粘着剤層に貼り合わせるのは技術的に容易ではなかっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に種々検討した結果、以下の方法で課題を解決するに至
った。すなわち、本発明は支持体の片面または両面の全
面に粘着剤層が設けられ、該粘着剤層の全面にポーラス
スクリーンが設けられた粘着式クリーニングシートにお
いて、該粘着剤層の端部が実質的に非粘着部となってい
ることを特徴とする粘着式クリーニングシートを提供す
るものである。
【0014】詳しくは支持体の片面または両面に粘着剤
層が設けられ、該粘着剤層にポーラススクリーンが設け
られた粘着式クリーニングシートにおいて、該ポーラス
スクリーンの上に熱可塑性フィルムを積層して非粘着部
を形成したことを特徴とする粘着式クリーニングシート
に関する。
【0015】また、支持体の片面または両面に粘着剤層
が設けられ、該粘着剤層にポーラススクリーンが設けら
れた粘着式クリーニングシートにおいて、該粘着剤層の
一部を架橋して非粘着部を形成したことを特徴とする粘
着式クリーニングシートに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実例を図面にもと
づいて説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるも
のではない。図1の(イ)は、本発明に係る粘着式クリ
ーニングシートを示す平面説明図、図1の(ロ)は、図
1の(イ)におけるロ−ロ断面説明図である。図1の
(イ)及び(ロ)において、1はシート状の支持体を示
し、後述する使用中での曲げに対してほぼ完全にもとの
平坦形状に復元され得る曲げ弾性を有している。このシ
ート状支持体1には、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、塩化ビニルなどのプラスチックシ
ート、紙(特に、樹脂含浸紙)、合成紙、あるいはこれ
らの積層体などを使用でき、そのシート厚みは、特に限
定されず機器の挿入口などの厚さにより適宜決定すれば
よく、通常12μm〜2.0mm程度、好ましくは機器
の挿入口および作業性における硬さなどの点から50μ
m〜1.0mm程度が望ましい。
【0017】またクリーニングシートの形状は特に限定
されるものではなく、使用される装置の形状や用途によ
って適宜選択され、例えば、カード状、シート状、テー
プ状等に加工して用いられる。
【0018】2は、支持体1の少なくとも片面に設けら
れた粘着剤層を示し、該粘着剤層は支持体全面を覆って
いる。かかる粘着剤層2としては、特に限定されないが
例えばアクリル系、スチレン系、シリコーン系などの合
成ゴム系、天然ゴム系等を使用でき、その厚みは後述の
ポーラススクリーンの厚さより薄いのが好ましく、特に
10〜50%程度薄いのが望ましい。粘着剤層の厚みが
厚すぎると、ポーラススクリーン上に粘着剤がはみ出し
てしまう恐れがあるからである。
【0019】3は、粘着剤層2の表面に設けられたポー
ラスなスクリーンを示し、粘着剤層2全面を覆ってい
る。またポーラススクリーンの材質も織布、不織布、
紙、プラスチックネット、編み物等を使用でき、特に繊
維の交差した部分により厚さ方向の弾性が得られるとい
う観点から、図2(イ)及び(ロ)に示すような編み物
(例えば平均繊維太さ10〜300μm)が好ましく用
いられる。
【0020】またその材質は特に限定されず、例えばポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、またはこれ
らの混合物などが挙げられる。
【0021】10は、粘着剤層の端部の非粘着部を示
し、該非粘着部は、その用途に合わせクリーニングシー
トのどの端部に形成しても構わないが、少なくともガイ
ド部との接触が多い先端部に形成されることが好まし
い。またその幅は1mm以上、好ましくは3mm以上とさ
れ、これ以上は使用される装置の形状によって形成する
ことができる。
【0022】粘着剤層を非粘着化する方法として、ポー
ラススクリーン上に熱可塑性フィルムを貼り付ける方法
が用いられる。かかる熱可塑性フィルムは、特に限定は
されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル等を使用できる。
【0023】本発明において用いられる該熱可塑性フィ
ルムの厚みは、5μmから100μmであり、好ましく
は5〜50μmである。5μm未満では貼り合わせが困
難なため作業性が悪化し、また100μmを超えるとク
リーニングシート上に段差が生じてしまい、挿入性や搬
送性がかえって悪化してしまうため好ましくない。
【0024】ポーラススクリーン上に熱可塑性フィルム
を貼り付ける方法は、特に限定されないが、熱ロールに
より加熱圧着する方法、適当な粘着剤あるいは接着剤を
用いてラミネートする方法などを用いることができる。
【0025】また粘着剤層を非粘着化する方法として、
該粘着剤層を架橋し接着力を低下させる方法も用いるこ
とができる。粘着剤層を架橋する方法としては、粘着剤
層に架橋剤を塗布する方法が好適に用いられ、かかる架
橋剤は、粘着剤と架橋反応を行うものであれば特に限定
はされないが、粘着剤層がアクリル系粘着剤の場合、イ
ソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等を使用する
事ができる。
【0026】これらの架橋剤は直接粘着剤層上に塗布し
ても構わないが、トルエンや酢酸エチル等の適当な溶媒
で希釈して用いることもできる。例えばイソシアネート
系架橋剤の場合、その濃度を5〜20%程度に調整する
と作業性が向上することから望ましい。
【0027】該粘着剤に架橋剤を塗布する方法は、特に
限定されるものではなく、例えば刷毛塗り、スプレー、
浸漬等の方法が用いられる。また、必要時応じて加熱、
乾燥等の後処理を施すこともできる。
【0028】図1の(イ)及び(ロ)において、20は
ポーラススクリーン3のポーラス部分から表出する粘着
剤層露出表面を示し、これらの粘着剤層露出表面20の
面積S1 とポーラススクリーン3が設けられた粘着剤層
表面の面積S2 との比S1 /S2 が、50/1〜1/1
0、好ましくは20/1〜1/5、さらに好ましくは1
0/1〜1/3とされている。S1 /S2 が50を超え
る場合は、後述する非加圧状態での実質的な非粘着性を
保証し難く、一方1/10未満では、後述する加圧状態
での粘着性を発現し難い。
【0029】本発明の粘着式クリーニングシートは、図
3の(イ)に示すように、ポーラススクリーン3が被ク
リーニング物4に接触しても、その接触圧が実質上0で
あれば、ポーラススクリーン3が粘着剤層2の表面から
突出しているために、被クリーニング物4の粘着剤層露
出表面20への接触が阻止されて実質的に非粘着性を示
す。ここで実質的に非粘着性とは、指で軽くふれた程度
ではタックを感じない程度をいう。
【0030】これに対して、図3の(ロ)に示すよう
に、ポーラススクリーン3に被クリーニング物4が十分
な接触圧で接触するとクリーニングシート表面が加圧状
態に保たれ、クリーニングシートが変形して粘着剤層2
がポーラススクリーン3のポーラス部から表出して、粘
着剤層露出表面20とポーラススクリーン3の表面とが
ほぼ面一となって、この粘着剤層露出表面20が被クリ
ーニング物4に接触するようになるため、クリーニング
シートが粘着性を発現する。
【0031】この際のクリーニングシートの粘着力はあ
まり強粘着であると、機器に使用されている搬送用ゴム
ローラー等の表面をキズ付けたりのり移りが起こる恐れ
があるので好ましくなく、通常5kg/20mm以下、
好ましくは2kg/20mm〜200g/20mm程度
が望ましい。ここで粘着力は、ポーラススクリーンを設
けない状態で、荷重2kgのローラーを1往復でステン
レス板に貼り付け後すぐに300mm/分の剥離速度で
180°ピーリングした場合の値である。
【0032】図3の(ロ)に示すように、加圧により被
クリーニング物4と粘着剤層露出表面20とが接触され
たのち、この粘着剤層露出表面20から被クリーニング
物4が分離される際、被クリーニング物4表面の付着埃
などが粘着剤層露出表面20側に転写され、この転写作
用により被クリーニング物4の表面がクリーニングされ
ていく。この場合、粘着剤層露出表面20と被クリーニ
ング物4との間が分離される際にその界面に作用する引
っ張り力に対し、粘着剤層露出表面20の周囲がポーラ
ススクリ−ン3のメッシュ周りで押さえされて粘着剤層
露出表面20と支持体1との粘着界面に作用する引っ張
り応力fがそれだけ低減されるから、粘着剤層露出表面
20が支持体1から分離して被クリーニング物4側に転
写するのを(所謂、のり移りを)良好に防止できる。
【0033】上記加圧状態での被クリーニング物4と粘
着剤層露出表面20との界面の粘着後、粘着剤層露出表
面20から被クリーニング物4が分離されると、クリー
ニングシートへの加圧が解除される。本発明のクリーニ
ングシートの構成部材である支持体、粘着剤層及びポー
ラススクリーン3は、適度の弾性を有するので、変形さ
れたクリーニングシートが加圧状態解除により復元され
るから、図3の(イ)に示すように、ポーラススクリー
ン3が粘着剤層露出表面20より再び突出して再び実質
的に非粘着性となる。
【0034】特に被クリーニング部がカード搬送部にお
ける搬送ローラやベルトの場合、これらは一般にゴム弾
性体でできているため、上下の搬送部は加圧接触してお
り、クリーニングシートはこの加圧されている隙間を通
過するため、その加圧によりシートが変形し、同時に搬
送用ゴム弾性体も変形して粘着剤層露出面が被クリーリ
ング部と接触する。そして、搬送部通過後は、主に支持
体の剛性によりシートはもとの形状に復元される。ま
た、被クリーニング部が磁気読み取り部やサーマルヘッ
ド部の場合、挿入されたクリーニングシートは押さえロ
ーラにより被クリーニング部に押しつけられて加圧状態
となるが、このローラーもゴム弾性体でできているた
め、クリーニングカードが変形して上記と同様に粘着剤
層露出面が被クリーリング部と接触するのである。ま
た、本発明においては、上記効果に加えて被クリーニン
グ部4がポーラススクリーン3の表面でこすられること
により、よごれがこすりおとされ、それが粘着剤層2に
より捕捉されるという効果もある。これは、特にクリー
ニングシートが厚くて(例えばキャッシュカードタイ
プ)変形しにくい場合に効果的である。
【0035】本発明に係る粘着式クリーニングシートの
全体の厚みは、クリーニングする機器の挿入口の大きさ
に応じて適宜決定すればよく、例えばリライトカードの
リーダー・ライター機の磁気読み取り部や磁気カード搬
送部のクリーニングに使用する場合、通常200〜32
0μm程度とされる。
【0036】本発明に係る粘着式クリーニングシートを
用いて例えばリライトカードのリーダー・ライター機の
磁気読み取り部や磁気カード搬送部、あるいは熱転写印
刷用サーマルヘッド部をクリーニングするには、まずカ
ード型粘着式クリーニングシート(以下クリーニングカ
ードという)をカード挿入口に差し込む。この段階にお
いて、カードの先端部に非粘着部が形成されているた
め、その差し込みはいたってスムーズに行われ得る。こ
の差し込んだクリーニングカードは、引取りロールで引
き取られて磁気カード搬送部を通過して行く。この間、
搬送部と接触しているポーラススクリーン面が加圧され
てカード表面が上記したように粘着性を発現するから、
磁気カード搬送部がクリーニングカードの通過に伴いク
リーニングされていく。次いで、クリーニングカードは
磁気読み取り部の表面と接触し、ポーラススクリーンと
こすられてよごれをこすりおとし、さらに粘着剤層露出
表面と接触されてよごれがとられる。
【0037】その後、このクリーニングカードは、引取
りロールの回転力でカード取り出し口に送られていく。
この場合、磁気カード搬送部及び磁気読み取り部あるい
はサーマルヘッド部とクリーニングカードとの粘着界面
が粘着剤の糊移りなく分離される。上記において、クリ
ーニングカードが引取ロールを通過すると実質的に非加
圧状態とされて、カード表面が再び実質的に非粘着性に
もどる結果、クリーニングカードがカード取り出し口に
スムーズに出現されるに至る。さらに、端部に非粘着部
が形成されているため、その取り出しはいたってスムー
ズに行われ得る。
【0038】上記において、カード挿入口からカード取
り出し口に至る間に曲がり通路部が存在する機器もある
が、このクリーニングカードはシート状支持体が50〜
350μm程度のものであれば高弾性のためにその曲が
り通路部を通過すると、直ぐに平坦形状に戻るから、曲
がり通路部以後の走行もスムーズに行われ得る。
【0039】さらに、本発明のクリーニングカードは先
端に非粘着部が形成されているため、曲がり通路部のガ
イド部に接触する際に引っ掛かって詰まったり、あるい
は糊残りを起こすことはない。
【0040】本発明においては、シート状支持体の両面
に粘着剤層を設け、各粘着剤層にポーラススクリーンを
設けてなる粘着式クリーニングシートとして構成するこ
ともでき、かかるシートの場合、例えば一回目の挿入で
A面を使用し、二回目の挿入でB面を使用してクリーニ
ングすることも可能である。
【0041】本発明に係る粘着式クリーニングシート
は、上記で例示したリライトカードのリーダー・ライタ
ー機の磁気読み取り部や磁気カード搬送部のクリーニン
グの他、各種磁気カード対応機器、例えば、公衆電話
機、自動改札機、オレンジカードなどのカード式自動切
符販売機、ICカード読み取り機、キャシュ・ディスペ
ンサー、プリペイドカード機などの磁気読み取り部、磁
気カード搬送部などのクリーニングに使用することがで
き、更に熱転写方式などの各種プリンター、コピー機な
どの印字部、引き込みロールなどの搬送部のクリーニン
グや写真処理機の搬送ローラのクリーニングにも使用で
きる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る粘着式クリーニングシート
は、非加圧状態では実質的に非粘着性であり、加圧によ
って粘着性を発現し、その加圧の解除により実質的に非
粘着性もしくは難粘着性に戻り、さらに先端部に非粘着
部を設けたことにより挿入性、搬送性、糊残り性が良好
であるから、磁気カード対応機器にスムーズに挿入する
ことができ、磁気読み取り部及び磁気カード搬送部通過
中の加圧状態でこれら部位を十分に強力な粘着力で効率
よくクリーニングでき、さらに搬送部通過に伴う加圧開
放で実質的に非粘着性に戻り、スムーズに取り出しが可
能で、例えば磁気読み取り部や磁気カード搬送部、各種
プリンターなどの印字部などのクリーニングに極めて有
用である。
【0043】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに何ら限定されるものではない。 実施例1 厚み125μm、幅が約35mm、全長が約390mmのポ
リエチレンテレフタレートシートの片面に、厚み(塗布
乾燥後の厚み)30μmのアクリル系粘着剤層(2−エ
チルヘキシルアクリレート90重量部とアクリル酸10
重量部と酢酸エチル300重量部とを混合し、共重合さ
せたもの)を設け、ポーラススクリーンとして図2
(イ)の編み物(ポリエステル製、平均繊維太さ45μ
m)を上記粘着剤層に、温度130℃にて鉄製ロールに
よる加圧で接着した。さらにシートの長さ方向の前後約
70mmに厚さ25μmのポリエチレンフィルムをロール
表面温度100℃のラミネーターで貼り合わせた。この
クリーニングシートのポーラススクリーンから表出した
粘着剤層露出表面の面積S1 とポーラススクリーンが接
着された粘着剤層表面の面積S2 との比S1 /S2 は、
3.8/1であった。また、前記〔0031〕で測定し
た粘着力は、850g/20mmであった。
【0044】実施例2 実施例1において、ポリエチレンフィルムをラミネート
する代わりに、イソシアネート系架橋剤の20重量%ト
ルエン溶液を刷毛塗りし、100℃で3分間乾燥させて
架橋処理を行った以外は、実施例1と同様にして粘着式
クリーニングシートを得た。このクリーニングシートの
ポーラススクリーンから表出した粘着剤層露出表面の面
積S1 とポーラススクリーンが接着された粘着剤層表面
の面積S2 との比S1 /S2 は、3.8/1であった。
また、前記と同様に測定した粘着力は、850g/20
mmであった。
【0045】比較例1 実施例1において、ポリエチレンフィルムのラミネート
を省略した以外は実施例1と同様にして粘着式クリーニ
ングシートを得た。
【0046】実施例3 実施例1において、粘着剤として合成ゴム系粘着剤(ス
チレンーイソプレン−スチレン系ポリマー(シェルケミ
カル株式会社製クラトン1107)の50重量%トルエ
ン溶液に、固形分100重量部に対し、150重量部の
タッキファイヤー(丸善石油化学株式会社製マルカレッ
ツH700M)を混合し、さらに老化防止剤を3重量部
添加したもの)を使用した以外は、実施例1と同様にし
て粘着式クリーニングシートを得た。このクリーニング
シートのポーラススクリーンから表出した粘着剤層露出
表面の面積S1 とポーラススクリーンが接着された粘着
剤層表面の面積S2 との比S1 /S2 は、3.8/1で
あった。また、前記と同様に測定した粘着力は、180
0g/20mmであった。
【0047】比較例2 実施例3において、ポリエチレンフィルムのラミネート
を省略した以外は実施例1と同様にして粘着式クリーニ
ングシートを得た。
【0048】これらの実施例および比較例で得た粘着式
クリーニングシートの性能を比較するために、写真処理
機のシート送り構造を模作し、曲がり通路部を含む搬送
ローラを人口的に汚し、実施例品及び比較例品を用いて
その引取ロールをクリーニングする試験を行ったとこ
ろ、いずれの実施例品においても、シート挿入前での指
感触は非粘着性であり、シート挿入口での粘着は全くな
くスムーズに挿入でき、装置内部のターン部での引っ掛
かりや詰まりはなく、更に、機器通過後での感触は、挿
入前に比べてほぼ同程度の非接着性を示し、シート取り
出し口での粘着もなく、取り出しもスムーズに行うこと
ができた。
【0049】これに対し、いずれの比較例品において
も、装置内部のターン部での引っ掛かりや詰まりが発生
し、取り出し不能が比較例1で約78%、比較例2で約
89%にも達した。また、取り出した粘着式クリーニン
グシートの汚れ状態から、実施例品についても、十分な
クリーニング効果を確認できた(比較例品中、シート取
り出し口を通過したものと比べ、さして遜色は観られな
かった。)
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は本発明の粘着式クリーニングシートの
実例を示す平面説明図、(ロ)は(イ)におけるロ−ロ
断面説明図である。
【図2】本発明の粘着式クリーニングシートの他例の表
面における繊維の形状を示す顕微鏡写真(SEM写真)
である。
【図3】本発明の粘着式クリーニングシート使用時の各
段階の状態を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 シート状支持体 2 粘着剤層 10 非粘着部 20 粘着剤層露出表面 3 ポーラススクリーン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片面または両面の全面に粘着剤層
    が設けられ、該粘着剤層の全面にポーラススクリーンが
    設けられた粘着式クリーニングシートにおいて、該粘着
    剤層の端部が実質的に非粘着部となっていることを特徴
    とする粘着式クリーニングシート。
  2. 【請求項2】該ポーラススクリーンの上に熱可塑性フィ
    ルムを積層して非粘着部を形成したことを特徴とする請
    求項1記載の粘着式クリーニングシート。
  3. 【請求項3】熱可塑性フィルムの厚さが5μmから10
    0μmであることを特徴とする請求項2記載の粘着式ク
    リーニングシート。
  4. 【請求項4】該粘着剤層の一部を架橋して非粘着部を形
    成したことを特徴とする請求項1記載の粘着式クリーニ
    ングシート。
  5. 【請求項5】架橋剤により粘着剤層を部分的に架橋し、
    非粘着部を形成した請求項4記載の粘着式クリーニング
    シート。
  6. 【請求項6】請求項1〜5記載の粘着式クリーニングシ
    ートを磁気読み取り部、磁気カード搬送部、熱転写印刷
    のサーマルヘッド部、写真処理機の搬送ローラなどの被
    クリーニング体に加圧接触させて、クリーニングするこ
    とを特徴とする粘着式クリーニングシートの使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005186566A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版式両面印刷装置
JP2017189315A (ja) * 2016-04-12 2017-10-19 シャープ株式会社 清掃器具および清掃ロボット

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