JP2000338401A - ズームレンズ系 - Google Patents
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Abstract
4群構成のズームレンズ系を得ることを目的とする。 【構成】 物体側から順に、正の第1レンズ群と、負の
第2レンズ群と、正の第3レンズ群と、正の第4レンズ
群とからなり、短焦点距離端から長焦点距離端へのズー
ミングに際し、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広
くなり、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭くな
り、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔は狭くなるよう
に、すべてのレンズ群が物体側へ移動し、第3レンズ群
は、物体側から順に、正の3−1レンズ、物体側に強い
凸面を向けた正の3−2レンズ、及び物体側に強い凹面
を向けた負の3−3レンズからなり、次の条件式(1)
を満足するズームレンズ系。 (1)−1.8<φr3-3-1/φw<−1.1 但し、 φr3-3-1:第3レンズ群の3−3レンズの物体側の面
のパワー、 φw:短焦点距離端におけるレンズ全系のパワー。
Description
電子スチルカメラ等に好適なズームレンズ系に関する。
が3.7を越えるズームレンズ系として、例えば、特開
平6−130299号公報、特開平4−149402号
公報、特開平9−101459号公報に記載のズームレ
ンズ系がある。しかしながら、特開平6−130299
号公報に記載のズームレンズ系は、レンズ枚数が14枚
と比較的多いためコストが高くつき、また、Fナンバー
が約5.6〜8と大きく、一眼レフカメラ等に用いた場
合、暗くピント合わせが困難である。また、特開平4−
149402号公報、特開平9−101459号公報に
記載のズームレンズ系は、レンズ枚数は少ないが、高性
能化のために非球面を用いているためコストが高くつ
く。レンズを非球面化するには、機械加工により非球面
をガラスレンズに直接成形する方法、ガラスレンズに薄
い樹脂層を貼り付ける所謂ハイブリッド型、あるいは全
体を樹脂成形するモールド成形があるが、レンズに直接
成形する場合は高精度な加工機が必要であり、ハイブリ
ッド型やモールド成形の場合は非球面形状の金型が必要
であり、いずれにしても費用がかかる。また、レンズの
検査においても、球面の場合はニュートン・ゲージとい
う高精度で簡便な測定方法が使えるが、非球面では形状
に応じて測定方法を別に考えなければならず、一般に長
時間を要し費用がかかる。
ないレンズ枚数でありながら、安価で高性能なズームレ
ンズ系を得ることを目的とする。
順に、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2
レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力
の第4レンズ群とからなり、短焦点距離端から長焦点距
離端へのズーミングに際し、上記第1レンズ群と第2レ
ンズ群の間隔は広くなり、上記第2レンズ群と第3レン
ズ群の間隔は狭くなり、上記第3レンズ群と第4レンズ
群の間隔は狭くなるように、すべてのレンズ群が物体側
へ移動し、上記第3レンズ群は、物体側から順に、正の
3−1レンズ、物体側に強い凸面を向けた正の3−2レ
ンズ、及び物体側に強い凹面を向けた負の3−3レンズ
からなり、次の条件式(1)を満足することを特徴とし
ている。 (1)−1.8<φr3-3-1/φw<−1.1 但し、 φr3-3-1:第3レンズ群の3−3レンズの物体側の面
のパワー、 φw:短焦点距離端におけるレンズ全系のパワー、 である。
強い凸面を向けた正の4−1レンズ、正の4−2レン
ズ、及び物体側に強い凹面を向けた負の4−3レンズか
ら構成し、次の条件式(2)若しくは(3)、又は両者
を共に満足させることが好ましい。条件式(2)におい
て、φ4airは第4レンズ群の4−2レンズと4−3
レンズに挟まれた空間のパワーを表し、同(3)におい
て、SF4airは第4レンズ群の4−2レンズと4−
3レンズに挟まれた空間の形状を表すシェイプファクタ
ーである。 (2)−1.8<φ4air/φw<−1.2 (3)SF4air<−1.1 但し、 φ4air=φ4-2-2+φ4-3-1−d4-4・φ4-2-2・φ
4-3-1、 d4-4:4−2レンズと4−3レンズの間隔、 φ4-2-2=(1−n4-2)/r4-2-2、 φ4-3-1=(n4-3−1)/r4-3-1、 n4-2:4−2レンズの屈折率、 n4-3:4−3レンズの屈折率、 SF4air=(r4-3-1+r4-2-2)/(r4-3-1−r
4-2-2)、 r4-2-2:4−2レンズの像側の面の曲率半径、 r4-3-1:4−3レンズの物体側の面の曲率半径、 である。
ら近距離物体へのフォーカシングに際し、第2レンズ群
を物体側に移動させる構成とすることが好ましい。この
構成により、近距離の性能を良好にすることができる。
3の簡易移動図に示すように、物体側から順に、正の第
1レンズ群10と、負の第2レンズ群20と、絞りS
と、正の第3レンズ群30と、正の第4レンズ群40と
からなっている。さらに、第3レンズ群30は、物体側
から順に、正の3−1レンズ、物体側に強い凸面を向け
た正の3−2レンズ、及び物体側に強い凹面を向けた負
の3−3レンズからなり、第4レンズ群40は、物体側
から順に、像側に強い凸面を向けた正の4−1レンズ、
正の4−2レンズ、及び物体側に強い凹面を向けた負の
4−3レンズからなっている。この4群構成のズームレ
ンズ系は、短焦点距離端から長焦点距離端へのズーミン
グに際し、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広くな
り、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭くなり、第
3レンズ群と第4レンズ群の間隔は狭くなるように、す
べてのレンズ群が物体側へ移動する。絞りSは、第3レ
ンズ群30と一緒に移動する。
高ズーム比で小型のズームレンズを得るために有利であ
るが、高ズーム比で小型にすると一般に各群のパワーが
強くなり各群で諸収差が発生してしまう。特に正の第3
レンズ群と正の第4レンズ群で球面収差が大きく発生し
てしまう。条件式(1)はその球面収差を補正するため
の条件である。正の3−1レンズ、正の3−2レンズで
大きく発生する負の球面収差を補正するため、負の3−
3レンズの物体側の面に大きな負のパワーを持たせてい
る。条件式(1)の上限を越えて負のパワーが小さくな
ると、負の3−3レンズの物体側の面で発生する正の球
面収差が小さくなり、全系の球面収差を補正しきれなく
なる。条件式(1)の下限を越えて負のパワーが大きく
なると、正の球面収差が大きく発生し、補正過剰あるい
は高次の球面収差が発生してしまう。
ズで挟まれた所謂空気レンズのパワーに関する。条件式
(2)の上限を越えて空気レンズの負のパワーが小さく
なると、4−3レンズの物体側の面で発生する正の球面
収差が小さくなるとともに、4−2レンズの像側の面で
発生する負の球面収差が大きくなり、全系の球面収差が
負となって補正不足となってしまう。条件式(2)の下
限を越えて空気レンズの負のパワーが大きくなると、逆
に4−2レンズの像側の面で発生する負の球面収差が小
さくなるとともに、4−3レンズの物体側の面で発生す
る正の球面収差が大きくなり、レンズ全系の球面収差は
正となって補正過剰、あるいは高次の球面収差が発生し
てしまう。
ズで挟まれた空気レンズの形状を規定する。すなわち、
条件式(3)は、この空気レンズの形状が、物体側に凹
面を向けたメニスカス形状であることを表している。こ
の条件式(3)は、球面収差を補正する条件であり、条
件式(2)と合わせて満足することが好ましい。条件式
(3)を満足することにより、空気レンズの物体側の正
のパワーの面より像側の負のパワーの面の曲率半径が小
さくなるので、空気レンズ全体として負のパワーとなり
正の球面収差を持つので、全系の球面収差を補正するこ
とができる。またこの空気レンズは、像面の近傍に位置
し、第2レンズ群と第3レンズ群の間に設けた絞りから
離れているため軸上光束よりも高い所を軸外光束が通過
する。条件式(3)により、軸外光線の入射角が緩くな
り軸外でのコマや非点収差の発生も比較的小さく抑える
ことができる。条件式(3)の上限を越えると、4−2
レンズの像側面への軸外光線の入射角がきつくなり、軸
外でのコマや非点収差を小さく保つことができない。
第2レンズ群をフォーカスレンズ群とすることにより、
近距離における性能を良好にしている。元々第2レンズ
群は、ズーミングによる大きな倍率変化に対して、ズー
ム全域で収差変化を抑え全系の収差を良好に保つ作用を
持っているが、その第2レンズ群でフォーカシングを行
うと、フォーカシングによって発生する比較的小さな倍
率変化では収差も少ししか変化しないので、近距離にお
ける性能を良好に保つことができる。因みに、第1レン
ズ群を移動させてフォーカシングを行った場合には、近
距離での周辺光量を確保するため、第1レンズ群の大型
化を招く。それに対して、第1レンズ群でなく第2レン
ズ群をフォーカスレンズ群にすると、倍率が大きい第2
レンズ群はフォーカシング感度が大きいため移動量を少
なくすることができ、第1レンズ群の位置を物体側に出
さなくて済み、第1レンズ群を小型化することができ
る。
SAは球面収差、SCは正弦条件、球面収差で表される
色収差(軸上色収差)図及び倍率色収差図中のd線、g
線、C線はそれぞれの波長に対する収差であり、Sはサ
ジタル、Mはメリディオナルである。また、表中のFNO
はFナンバー、fは全系の焦点距離、Wは半画角
(゜)、fBはバックフォーカス、rは曲率半径、dは
レンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、νは
アッベ数を示す。
ズームレンズ系の実施例1を示す。図1はレンズ構成図
であり、第1レンズ群10は、物体側から順に、負レン
ズと正レンズの接合レンズ、正レンズで構成され、第2
レンズ群20は、物体側から順に、負レンズ、負レン
ズ、正レンズ、負レンズで構成され、第3レンズ群30
は、物体側から順に、正の3−1レンズ、物体側に強い
凸面を向けた正の3−2レンズ、物体側に強い凹面を向
けた負の3−3レンズで構成され、第4レンズ群40
は、物体側から順に、像側に強い凸面を向けた正の4−
1レンズ、正の4−2レンズ、物体側に強い凹面を向け
た負の4−3レンズで構成されている。図2、図3、図
4はそれぞれ、このズームレンズ系の短焦点距離端、中
間焦点距離、及び長焦点距離端における諸収差図、表1
はその数値データである。
成図を示し、図6、図7及び図8は、それぞれ、このズ
ームレンズ系の短焦点距離端、中間焦点距離、及び長焦
点距離端における諸収差図、表2はその数値データであ
る。基本的なレンズ構成は実施例1と同様である。
成図を示し、図10、図11及び図12は、それぞれ、
このズームレンズ系の短焦点距離端、中間焦点距離、及
び長焦点距離端における諸収差図、表3はその数値デー
タである。基本的なレンズ構成は、実施例1と同様であ
る。
す。
ていないのに、諸収差も比較的よく補正されている。
較的少ないレンズ枚数でありながら、安価で高性能なズ
ームレンズ系を得ることができる。
ズ構成図である。
差図である。
差図である。
差図である。
ズ構成図である。
差図である。
差図である。
差図である。
ズ構成図である。
収差図である。
収差図である。
収差図である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 物体側から順に、正の屈折力の第1レン
ズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第
3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群とからなり、 短焦点距離端から長焦点距離端へのズーミングに際し、
上記第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は広くなり、上
記第2レンズ群と第3レンズ群の間隔は狭くなり、上記
第3レンズ群と第4レンズ群の間隔は狭くなるように、
第1レンズ群から第4レンズ群のすべてのレンズ群が物
体側へ移動し、 上記第3レンズ群は、物体側から順に、正の3−1レン
ズ、物体側に強い凸面を向けた正の3−2レンズ、及び
物体側に強い凹面を向けた負の3−3レンズからなり、 次の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレ
ンズ系。 (1)−1.8<φr3-3-1/φw<−1.1 但し、 φr3-3-1:第3レンズ群の3−3レンズの物体側の面
のパワー、 φw:短焦点距離端におけるレンズ全系のパワー。 - 【請求項2】 請求項1記載のズームレンズ系におい
て、上記第4レンズ群は、物体側から順に、像側に強い
凸面を向けた正の4−1レンズ、正の4−2レンズ、及
び物体側に強い凹面を向けた負の4−3レンズからな
り、次の条件式(2)を満足するズームレンズ系。 (2)−1.8<φ4air/φw<−1.2 但し、 φ4air=φ4-2-2+φ4-3-1−d4-4・φ4-2-2・φ
4-3-1、 φ4-2-2=(1−n4-2)/r4-2-2、 φ4-3-1=(n4-3−1)/r4-3-1、 d4-4:4−2レンズと4−3レンズの間隔、 n4-2:4−2レンズの屈折率、 n4-3:4−3レンズの屈折率。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のズームレンズ系
において、上記第4レンズ群は、物体側から順に、像側
に強い凸面を向けた正の4−1レンズ、正の4−2レン
ズ、及び物体側に強い凹面を向けた負の4−3レンズか
らなり、次の条件式(3)を満足するズームレンズ系。 (3)SF4air<−1.1 但し、 SF4air=(r4-3-1+r4-2-2)/(r4-3-1−r
4-2-2)、 r4-2-2:4−2レンズの像側の面の曲率半径、 r4-3-1:4−3レンズの物体側の面の曲率半径。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
ズームレンズ系において、フォーカシングに際し、上記
第2レンズ群が移動するズームレンズ系。
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