JPH09197273A - ズームレンズ - Google Patents

ズームレンズ

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JPH09197273A
JPH09197273A JP790096A JP790096A JPH09197273A JP H09197273 A JPH09197273 A JP H09197273A JP 790096 A JP790096 A JP 790096A JP 790096 A JP790096 A JP 790096A JP H09197273 A JPH09197273 A JP H09197273A
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JP
Japan
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zoom lens
optical surface
group
diffractive optical
lens
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JP790096A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Otoshi
祐一郎 大利
Yasushi Yamamoto
康 山本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成枚数が少なくコンパクトで、色収差が良
好に補正されたズームレンズを提供する。 【解決手段】 物体側より順に、遮光板(F),絞り(A),
物体側に凹の正のメニスカス形状の第1レンズ(L1)(両
面が非球面,像面側に回折光学面),から成る第1レン
ズ群(Gr1)と、物体側に凸の負メニスカス形状の第2レ
ンズ(L2)(両面が非球面,像面側に回折光学面)のみから
成る第2レンズ群(Gr2)と、から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ズームレンズに関
するものであり、例えばレンズシャッターカメラ用撮影
レンズに適した、小型のズームレンズに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のレンズシャッターカメラ用ズーム
レンズでは、各レンズ群のレンズ枚数が少なくとも2枚
以上で構成されているものがほとんどであった。これら
の各群の構成枚数を削減することは、カメラのコンパク
ト化,低コスト化を達成するうえで重要である。
【0003】このような課題に対して、特開平3−12
7012号公報では、物体側から順に、正の屈折力を有
する第1群と、負の屈折力を通する第2群とからなり、
各群を2枚のレンズで構成したズームレンズが提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開平3−127012号公報記載のズームレンズで
は、高変倍率化すると各群内で十分な色収差の補正がで
きないため、全系の色収差を良好に補正できないという
問題があった。
【0005】本発明はこの様な状況に鑑みてなされたも
のであって、構成枚数が少なくコンパクトで、色収差が
良好に補正されたズームレンズを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のズームレンズは、最も像側に負の屈
折力を有するレンズ群を配置し、複数のレンズ群の間隔
を変化させて変倍を行うズームレンズにおいて、ズーム
レンズ中のいずれかの面に回折光学面を設けたことを特
徴とする。
【0007】また、請求項2記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
は、最も像側のレンズ群に設けられていることを特徴と
する。
【0008】また、請求項3記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
は、正の屈折力を有するレンズ群に設けらていることを
特徴とする。
【0009】また、請求項4記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、次の条件式を満足
することを特徴とする。 0.01<|φd/φr|<0.12 但し、 φd:回折光学面の屈折力、 φr:回折光学面を含むレンズ群の屈折光学系の合成屈
折力、 である。
【0010】また、請求項5記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、次の条件式を満足
することを特徴とする。 2<|R2×Hmax/λ0|<50 但し、 R2:2次の位相係数(1/mm)、 Hmax:回折光学面の有効径(mm)、 λ0:設計中心波長(mm)、 である。
【0011】また、請求項6記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
が、非球面形状を有する屈折光学面の表面に設けられて
いることを特徴とする。
【0012】また、請求項7記載のズームレンズは、請
求項1記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
が、プラスチックレンズの表面に設けられていることを
特徴とする。
【0013】また、請求項8記載のズームレンズは、物
体側より順に、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折
力を有する第2群とから成り、広角端から望遠端へのズ
ーミングにおいて、第1群と第2群とが、互いの間隔を
狭くするように移動するズームレンズにおいて、回折光
学面をズームレンズ中に少なくとも1面設けたことを特
徴とする。
【0014】また、請求項9記載のズームレンズは、請
求項8記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
は、前記第2群に設けられていることを特徴とする。
【0015】また、請求項10記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
は、前記第1群に設けられていることを特徴とする。
【0016】また、請求項11記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、次の条件式を満
足することを特徴とする。 0.01<|φd/φr|<0.12 但し、 φd:回折光学面の屈折力、 φr:回折光学面を含む群の屈折光学系の合成屈折力、 である。
【0017】また、請求項12記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、次の条件式を満
足することを特徴とする。 2<|R2×Hmax/λ0|<50 但し、 R2:2次の位相係数(1/mm)、 Hmax:回折光学面の有効径(mm)、 λ0:設計中心波長(mm)、 である。
【0018】また、請求項13記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、次の条件式を満
足することを特徴とする。 0.9<|φGr1/φGr2|<1.7 但し、 φGr1:第1群の合成屈折力、 φGr2:第2群の合成屈折力、 である。
【0019】また、請求項14記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
は前記第1群に設けられているとともに、前記第2群は
屈折光学面のみで構成されていることを特徴とする。
【0020】また、請求項15記載のズームレンズは、
請求項14記載のズームレンズにおいて、次の条件式を
満足することを特徴とする。 ν21>44 但し、 ν21:第2群の屈折光学面の分散値、 である。
【0021】また、請求項16記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
が、非球面形状を有する屈折光学面の表面に設けられて
いることを特徴とする。
【0022】また、請求項17記載のズームレンズは、
請求項8記載のズームレンズにおいて、前記回折光学面
が、プラスチックレンズの表面に設けられていることを
特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施したズームレ
ンズを図面を参照しつつ説明する。図1〜図7は、第1
〜7の実施形態のズームレンズのレンズ構成図に対応
し、広角端(W)でのレンズ配置を示している。
【0024】第1〜7の実施形態のズームレンズは、い
ずれも、物体側から順に、正の屈折力を有する第1群(G
r1)と、負の屈折力を有する第2群(Gr2)と、から構成さ
れ、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1群
(Gr1)と第2群(Gr2)との間隔が狭くなるように移動する
ズームレンズである。図1〜7中の矢印m1及びm2は、そ
れぞれ第1群(Gr1)及び第2群(Gr2)の広角端(W)から望
遠端(T)にかけての移動を模式的に示している。
【0025】第1の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、物体側に
凸の負メニスカス形状の第2レンズ(L2)(両面が非球
面,像面側に回折光学面)のみから成る第2レンズ群(Gr
2)と、から構成されている。
【0026】第2の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、物体側に
凸の負メニスカス形状の第2レンズ(L2)(両面が非球
面,像面側に回折光学面)のみから成る第2レンズ群(Gr
2)と、から構成されている。
【0027】第3の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、物体側に
凸の負メニスカス形状の第2レンズ(L2)(両面が非球
面,像面側に回折光学面)のみから成る第2レンズ群(Gr
2)と、から構成されている。
【0028】第4の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、物体側に
凸の負メニスカス形状の第2レンズ(L2)(両面が非球
面,像面側に回折光学面)のみから成る第2レンズ群(Gr
2)と、から構成されている。
【0029】第5の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、物体側に
凸の負メニスカス形状の第2レンズ(L2)(両面が非球面)
のみから成る第2レンズ群(Gr2)と、から構成されてい
る。
【0030】第6の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状でプラスチックを材料とする第1レンズ(L1)
(両面が非球面,像面側に回折光学面),から成る第1レ
ンズ群(Gr1)と、物体側に凸の負メニスカス形状でプラ
スチックを材料とする第2レンズ(両面が非球面,像面
側に回折光学面)のみから成る第2レンズ群(Gr2)と、か
ら構成されている。
【0031】第7の実施形態のズームレンズは、物体側
より順に、遮光板(F),絞り(A),物体側に凹の正のメニ
スカス形状の第1レンズ(L1)(両面が非球面,像面側に
回折光学面),から成る第1レンズ群(Gr1)と、両凹形状
でプラスチックを材料とする第2レンズ(L2)(両面が非
球面)のみから成る第2レンズ群(Gr2)と、から構成され
ている。
【0032】ズームレンズをコンパクト化するには、望
遠端での全長を小さくする必要がある。各実施形態のズ
ームレンズは、最も像面側の群を負の群とすることによ
りテレフォトタイプが構成されているので、望遠端での
全長が短くコンパクトなズームレンズを実現することが
できる。
【0033】また、各実施形態のズームレンズは、それ
ぞれ回折光学面を有している。このように、ズームレン
ズ中に少なくとも1枚の回折光学面を用いると、従来の
屈折光学素子からなるズームレンズで、低枚数化を図っ
た場合に補正困難であった色収差を、良好に補正するこ
とができる。
【0034】一般に回折光学面で発生する軸上色収差
は、薄肉系で取り扱った場合、 L=φr/νr+φd/νd・・・・・・・・(1) νr=(Nd−1)/(Nf−Nc)・・・・(2) νd=λd/(λf−λc)=−3.45・・(3) 但し、 L:軸上色収差、 φr:屈折光学面の屈折力、 νr:屈折光学面の分散値、 φd:回折光学面の屈折力、 νd:回折光学面の分散値、 Nd:d線に対する屈折光学面のレンズ光軸上での屈折
率、 Nf:f線に対する屈折光学面のレンズ光軸上での屈折
率、 Nc:c線に対する屈折光学面のレンズ光軸上での屈折
率、 λd:d線の波長、 λf:f線の波長、 λc:c線の波長、 で与えられる。(3)式より、回折光学面は負の大きな
分散(−3.45)を持つことがわかる。各実施形態の
ズームレンズでは、上記のような回折光学面の特性を利
用して、屈折光学面を有する屈折光学素子で発生した色
収差を、回折光学面を有する回折光学素子で補正するこ
とにより、色収差の補正を行っている。
【0035】さらに、各実施形態のズームレンズでは、
屈折光学面の表面に回折光学面を設けている(回折−屈
折Hybrid型レンズ)ため、屈折光学面で発生した色収差
を回折光学面で良好に補正することができる。また、各
実施形態のズームレンズは、補正のために新たにレンズ
を付加しなくてもよいため、コンパクトである。
【0036】また、第1〜4、及び第6、7の実施形態
のズームレンズは、第2群に回折光学面を配置してい
る。このように、最も像面側の負の群に、回折光学面を
少なくとも1面設けることにより、物体側の群で発生す
る、倍率の色収差を良好に補正することができる。
【0037】また、各実施形態のズームレンズでは、正
の屈折力を有する第1群に回折光学面を配置している。
このように、物体側の群に、回折光学面を少なくとも1
面設けることにより、全体として正の屈折力を有する物
体側の群で発生する軸上色収差を良好に補正することが
できる。
【0038】また、各実施形態のズームレンズは、次の
条件式(4)を満足することが好ましい。
【0039】0.01<|φd/φr|<0.12・・(4) 但し、 φd:回折光学面の屈折力、 φr:回折光学面を含む群の屈折光学系の合成屈折力、 である。
【0040】条件式(4)の上限を超えると、群内での
回折光学面の屈折力が強くなり過ぎるため、回折光学面
での色補正が過剰となる。逆に条件式(4)の下限を超
えると群内での回折光学面の屈折力が弱くなり過ぎるた
め、回折光学面での色収差の補正力が不足する。
【0041】また、各実施形態のズームレンズに設けら
れた回折光学面は、次の条件式(5)を満足することが
好ましい。
【0042】2<|R2×Hmax/λ0|<50・・・(5) 但し、 R2:2次の位相係数(1/mm)、 Hmax:回折光学面の有効径(mm)、 λ0:設計中心波長(mm)、 である。
【0043】条件式(5)の下限を超えると、回折光学
面による収差補正が不足し、色収差を良好に補正するこ
とが困難になる。逆に条件式(5)の上限を超えると、
色収差の補正が過剰になるばかりでなく、周辺での回折
光学面のピッチが小さくなるため、十分な回折効率が得
られない。条件式(5)の上限を越えた場合、回折のピ
ッチが小さくなり、製造が困難となるという問題も発生
する。
【0044】また、各実施形態のズームレンズでは、回
折光学面が設けられた屈折光学面は非球面形状であるこ
とが望ましい。このように、回折光学面を設ける面のベ
ース面が非球面形状であると、たとえば機械加工で回折
光学面を形成する場合に、非球面形状と回折光学面の形
状を同時加工することができ、製造工程を短縮するとと
もに加工を高精度に行うことができる。
【0045】ところで、一般に、回折光学面は位相形状
を適宜設計することができ、屈折光学面における非球面
と光学的に等価な面を回折光学面によって設計すること
も可能である。このようにすると、回折光学面によっ
て、色収差だけでなく球面収差の補正を行うことも可能
である。
【0046】しかしながら、回折光学面の位相形状のみ
で球面収差の補正を行なうと、設計波長の球面収差は補
正されるが、設計波長以外の波長では回折による光の曲
げられ方が異なるため、色の球面収差の発生が大きくな
ってしまうという問題が発生する。
【0047】以上の点を考慮すると、球面収差は屈折光
学面によって行なうのが好ましい。各実施形態では、非
球面形状の屈折光学面により球面収差と軸外のコマ収差
を補正する一方で、屈折光学面の表面に設けた回折光学
面により軸上色収差と倍率色収差を補正することによ
り、良好な光学性能を達成している。
【0048】また、回折光学面は、ブレーズド化(鋸
状)することが望ましい。回折光学面をブレーズド化す
ることにより、回折効率を向上させることができる。
【0049】このようなブレーズド化された回折光学面
は、(1)精密な切削加工により成形型を製作し、ガラ
スあるいはプラスチック材料を直接成形する方法、
(2)ガラスレンズ上に樹脂層を形成し、この樹脂層に
回折光学面を成形する方法、(3)半導体製造技術を応
用し、鋸形状をステップ形状で近似して、ガラス表面に
設けた樹脂層をレーザー加工する方法(バイナリーオプ
ティクス)等により、製造することができる。
【0050】回折光学面の製造にあたっては、上記のよ
うな製造方法のいずれを採用してもよいが、プラスチッ
クレンズによる射出成形が最も低コスト化に対して効果
的である。上述の実施形態のうち、第6及び第7の実施
形態のズームレンズは、回折光学面をプラスチックレン
ズに設けたレンズを有しているので、極めて低コストで
製造することができる。
【0051】また、各実施形態のズームレンズは、物体
側より順に、正の屈折力を有する第1群と、負の屈折力
を有する第2群とから成り、広角端から望遠端へのズー
ミングにおいて、第1群と第2群とが、互いの間隔を狭
めるように移動するズームレンズである。一般に2倍程
度のレンズシャッター用ズームレンズにおいて、正・負
の2群構成を採用すると、コンパクトでありながら、良
好な性能のズームレンズを得ることができる。
【0052】各実施形態のズームレンズは、正・負2群
ズームレンズにおいて回折光学面を用いることによっ
て、屈折光学面のみでは十分に補正できない色収差の補
正を解決し良好に色収差の補正を行うとともに、レンズ
枚数を削減している。
【0053】また、第1〜4、及び第6、7の実施形態
のズームレンズは、第2群に回折光学面を配置してい
る。このように、正・負2群ズームレンズにおいて、第
2群に回折光学面を少なくとも1面設けると、第1群で
発生する倍率色収差を良好に補正することができる。
【0054】また、各実施形態のズームレンズは、第1
群に回折光学面を配置している。このように、正・負2
群ズームレンズにおいて第1群に回折光学面を少なくと
も1面設けると、第1群で発生する軸上色収差を良好に
補正することができる。
【0055】さらに、各実施形態のズームレンズは、次
の条件式(6)を満足することが好ましい。
【0056】 0.9<|φGr1/φGr2|<1.7・・・(6) 但し、 φGr1:第1群の合成屈折力、 φGr2:第2群の合成屈折力、 である。
【0057】条件式(6)の上限を超えると、第2群の
第1群に対する相対屈折力が弱くなり過ぎ、第2群の広
角端から望遠端へのズーミング時の移動量が大きくなる
ため、コンパクト化には有効ではない。逆に条件式
(6)の下限を超えると、第2群の第1群に対する相対
屈折力が強くなり過ぎるため、ペッツバール和が負側に
大きくなりその補正が困難になる。
【0058】ところで、一般に、正・負の2群ズームレ
ンズでは、第2群の有効径は第1群の有効径よりも大き
くなることが知られている。したがって、正・負の2群
ズームレンズに回折光学面を設けて低コスト化しようと
する場合、有効径の小さい第1群のみに回折光学面を配
置すると効果的である。第5の実施形態のズームレンズ
では、第1群のみに回折光学面を設けることにより、さ
らに低コスト化を図ることができる。
【0059】また、第5の実施形態のごとく、第2群を
1枚の屈折光学面のみを有するレンズで構成した場合、
次の条件式(7)を満たすことが好ましい。
【0060】ν21>44・・・(7) 但し、 ν21:第2群の屈折光学面の分散値、 である。
【0061】第2群を1枚の屈折光学面のみを有するレ
ンズで構成した場合、群内で色収差の補正を行なうこと
が困難になる為、条件式(7)を満たすことにより、ズ
ームレンズ全系として良好な色収差の補正を行なってい
る。条件式(7)の下限を超えて分散値が大きくなる
と、第2群で発生する倍率色収差が大きくなり、その補
正が困難になる。
【0062】
【実施例】以下、本発明にかかるズームレンズを、コン
ストラクションデータ,収差図等を挙げて、更に具体的
に示す。なお、以下に挙げる実施例1〜7は、前述した
第1〜第7の実施形態にそれぞれ対応しており、第1〜
第7の実施形態を表すレンズ配置図は、対応する実施例
1〜7のレンズ構成をぞれぞれ示している。
【0063】各実施例において、ri(i=1,2,3,...)は物
体側から数えてi番目の面の曲率半径、di(i=1,2,3...)
は物体側から数えてi番目の軸上面間隔を示し、Ni(i=1,
2,3...),νi(i=1,2,3...)は物体側から数えてi番目の
レンズのd線に対する屈折率,アッベ数を示す。なお、
実施例中の数値データに付された文字Eは、該当する数
値の指数部分を表し、例えば、1.0×10E02であ
れば、1.0×102を示すものとする。
【0064】また、全系の焦点距離f及びFナンバーFN
O,第1群と第2群との間隔(軸上面間隔d5)は、左から
順に、広角端(W),中間焦点距離(M)、望遠端(T)での
それぞれの値に対応している。
【0065】各実施例中、曲率半径に*印を付した面は
非球面で構成された面であることを示し、非球面の面形
状を表す以下の式で定義するものとする。
【0066】
【数1】
【0067】ここで、 X:光軸と垂直な方向の高さ、 Y:光軸方向の基準面からの変位量、 C:近軸曲率、 ε:2次曲面パラメータ、 Ai:i次の非球面係数、 である。
【0068】また、各実施例中、曲率半径に(HOE)を付
した面は回折光学面を屈折型光学素子の表面に設けた面
であることを示し、回折光学面のピッチを決める位相形
状を以下の式で定義するものとする。
【0069】
【数2】
【0070】ここで、 φ(X):位相関数、 Ri:i次の位相係数、 X:光軸と垂直な方向の高さ、 である。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】図8,図11,図14,図17,図20,
図23,図26は、それぞれ、実施例1〜7の広角端で
の収差図、図9,図12,図15,図18,図21,図
24,図27は、それぞれ実施例1〜7の中間焦点距離
での収差図、図10,図13,図16,図19,図2
2,図25,図28は、それぞれ、実施例1〜7の望遠
端での収差図を表す。
【0079】各図は、左から順に、球面収差、非点収
差、歪曲を表す。また、球面収差図において、実線(d)
はd線、破線(c)はc線、一点鎖線(g)はg線に対する収
差をそれぞれ表す。更に、非点収差図において、実線
(Y)と実線(X)はメリディオナル面とサジタル面での非点
収差をそれぞれ表している。
【0080】また、実施例1〜7は、前記条件式(4)
〜(6)を満足している。また、実施例5は、条件式
(7)も満足している。以下の表に、実施例1〜実施例
7における条件式(4)〜(6)に対応する値、及び実
施例7のν21の値を示す。
【0081】
【表8】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、構
成枚数が少なく、色収差が良好に補正されたズームレン
ズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の広角端でのレンズ配置図
【図2】実施例2の広角端でのレンズ配置図
【図3】実施例3の広角端でのレンズ配置図
【図4】実施例4の広角端でのレンズ配置図
【図5】実施例5の広角端でのレンズ配置図
【図6】実施例6の広角端でのレンズ配置図
【図7】実施例7の広角端でのレンズ配置図
【図8】実施例1の広角端での収差図
【図9】実施例1の中間焦点距離での収差図
【図10】実施例1の望遠端での収差図
【図11】実施例2の広角端での収差図
【図12】実施例2の中間焦点距離での収差図
【図13】実施例2の望遠端での収差図
【図14】実施例3の広角端での収差図
【図15】実施例3の中間焦点距離での収差図
【図16】実施例3の望遠端での収差図
【図17】実施例4の広角端での収差図
【図18】実施例4の中間焦点距離端での収差図
【図19】実施例4の望遠端での収差図
【図20】実施例5の広角端での収差図
【図21】実施例5の中間焦点距離での収差図
【図22】実施例5の望遠端での収差図
【図23】実施例6の広角端での収差図
【図24】実施例6の中間焦点距離での収差図
【図25】実施例6の望遠端での収差図
【図26】実施例7の広角端での収差図
【図27】実施例7の中間焦点距離での収差図
【図28】実施例7の望遠端での収差図
【符号の説明】
Gr1 ・・・第1群 Gr2 ・・・第2群

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最も像側に負の屈折力を有するレンズ群
    を配置し、複数のレンズ群の間隔を変化させて変倍を行
    うズームレンズにおいて、 ズームレンズ中のいずれかの面に回折光学面を設けたこ
    とを特徴とするズームレンズ。
  2. 【請求項2】 前記回折光学面は、最も像側のレンズ群
    に設けられていることを特徴とする請求項1記載のズー
    ムレンズ。
  3. 【請求項3】 前記回折光学面は、正の屈折力を有する
    レンズ群に設けらていることを特徴とする請求項1記載
    のズームレンズ。
  4. 【請求項4】 次の条件式を満足することを特徴とする
    請求項1記載のズームレンズ; 0.01<|φd/φr|<0.12 但し、 φd:回折光学面の屈折力、 φr:回折光学面を含むレンズ群の屈折光学系の合成屈
    折力、 である。
  5. 【請求項5】 次の条件式を満足することを特徴とする
    請求項1記載のズームレンズ; 2<|R2×Hmax/λ0|<50 但し、 R2:2次の位相係数(1/mm)、 Hmax:回折光学面の有効径(mm)、 λ0:設計中心波長(mm)、 である。
  6. 【請求項6】 前記回折光学面が、非球面形状を有する
    屈折光学面の表面に設けられていることを特徴とする請
    求項1記載のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記回折光学面が、プラスチックレンズ
    の表面に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    のズームレンズ。
  8. 【請求項8】 物体側より順に、正の屈折力を有する第
    1群と、負の屈折力を有する第2群とから成り、広角端
    から望遠端へのズーミングにおいて、第1群と第2群と
    が、互いの間隔を狭くするように移動するズームレンズ
    において、 回折光学面をズームレンズ中に少なくとも1面設けたこ
    とを特徴とするズームレンズ。
  9. 【請求項9】 前記回折光学面は、前記第2群に設けら
    れていることを特徴とする請求項8記載のズームレン
    ズ。
  10. 【請求項10】 前記回折光学面は、前記第1群に設け
    られていることを特徴とする請求項8記載のズームレン
    ズ。
  11. 【請求項11】 次の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項8記載のズームレンズ; 0.01<|φd/φr|<0.12 但し、 φd:回折光学面の屈折力、 φr:回折光学面を含む群の屈折光学系の合成屈折力、 である。
  12. 【請求項12】 次の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項8記載のズームレンズ; 2<|R2×Hmax/λ0|<50 但し、 R2:2次の位相係数(1/mm)、 Hmax:回折光学面の有効径(mm)、 λ0:設計中心波長(mm)、 である。
  13. 【請求項13】 次の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項8記載のズームレンズ; 0.9<|φGr1/φGr2|<1.7 但し、 φGr1:第1群の合成屈折力、 φGr2:第2群の合成屈折力、 である。
  14. 【請求項14】 前記回折光学面は前記第1群に設けら
    れているとともに、前記第2群は屈折光学面のみで構成
    されていることを特徴とする請求項8に記載のズームレ
    ンズ。
  15. 【請求項15】 次の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項14に記載のズームレンズ; ν21>44 但し、 ν21:第2群の屈折光学面の分散値、 である。
  16. 【請求項16】 前記回折光学面が、非球面形状を有す
    る屈折光学面の表面に設けられていることを特徴とする
    請求項8記載のズームレンズ。
  17. 【請求項17】 前記回折光学面が、プラスチックレン
    ズの表面に設けられていることを特徴とする請求項8記
    載のズームレンズ。
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