JP2000319124A - シート状美白パック化粧料 - Google Patents

シート状美白パック化粧料

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JP2000319124A
JP2000319124A JP11129858A JP12985899A JP2000319124A JP 2000319124 A JP2000319124 A JP 2000319124A JP 11129858 A JP11129858 A JP 11129858A JP 12985899 A JP12985899 A JP 12985899A JP 2000319124 A JP2000319124 A JP 2000319124A
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幸三 酒井
Shinichi Sato
眞市 左藤
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孝 東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】美白効果の実効効果に優れ、かつ外観、使いや
すさに優れた美白パック化粧料を提供する。 【解決手段】角質分解酵素および/または角質分解成分
を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で
0.1〜10重量%含み、かつ外観が透明または半透明
であることを特徴とするシート状美白パック化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、美白効果に優れた
シート状美白パック化粧料に関する。さらに詳しくは、
ケミカルピーリングを応用することで実効効果に優れ、
かつ外観、使いやすさに優れたシート状美白パック化粧
料に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭58−180408号公報には、
不織布に膏体を塗工したタイプのシート状化粧料に於い
て、美白成分を配合することが記載されている。また、
実開昭56−126447号公報には、蛋白質分解酵素
を配合した含浸タイプのシート製剤が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらのシート製剤
は、配合成分によっては実効に富む製剤を得ることがで
きる。しかしながら、含浸タイプは肌への密着性が悪く
使用感が悪い問題があり、また不織布塗工タイプでは密
着性は優れるものの、外観色が不透明であるため、適用
時に場所が決めにくい、貼っていることがすぐに判って
しまうなどの問題があった。すなわち、本発明の目的
は、美白効果の実効効果に優れ、かつ外観、使いやすさ
に優れた美白パック化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、透明また
は半透明のシート状製剤について鋭意検討した結果、密
着性、使用感に優れる製剤を得、これに角質分解酵素お
よび/または角質分解成分を配合することで、美白効果
に優れ、実感が得られる製剤を得ることに成功した。
【0005】すなわち、第1の本発明は、角質分解酵素
および/または角質分解成分を、支持体を除く化粧料の
重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含み、か
つ外観が透明または半透明であることを特徴とするシー
ト状美白パック化粧料にある。
【0006】第2の本発明は、角質分解酵素および/ま
たは角質分解成分を、支持体を除く化粧料の重量に対す
る固形分換算で0.1〜10重量%含み、かつ美白成分
を含み、かつ外観が透明または半透明であることを特徴
とするシート状美白パック化粧料にある。
【0007】第3の本発明は、シートの一方の表面が粘
着性を有しており、一方の表面が非粘着性である、両表
面の粘着度合いが異なることを特徴とする上記のシート
状美白パック化粧料にある。
【0008】第4の本発明は、前記シートの内部に、開
口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在
させてあることを特徴とする前記のシート状美白パック
化粧料にある。
【0009】第5の本発明は、前記シートが、溶媒とし
て少なくとも水を含み網目構造を有する単一の合成高分
子ゲル体であり、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了
した後、一方の表面に非粘着処理剤を施すことにより、
シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着
面とすることを特徴とする前記のシート状美白パック化
粧料にある。
【0010】第6の本発明は、角質分解成分がピルビン
酸、グリコール酸から選ばれることを特徴とする前記の
シート状美白パック化粧料にある。
【0011】第7の本発明は、角質分解成分としてハイ
ビスカスエキスが含まれることを特徴とする上記のシー
ト状美白パック化粧料にある。
【0012】第8の本発明は、シートの形状が直径また
は長径が35mm以下の円型、楕円形、四角形、角を落
とした四角形から選ばれることを特徴とする前記のシー
ト状美白パック化粧料にある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いる角質分解酵素および/または角質
分解成分としては、例えば、サリチル酸、グリコール
酸、乳酸、ピルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸な
どのα−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸;パパイン、
プロテアーゼなどの酵素が挙げられる。また、これらの
成分を含む植物抽出液や海藻抽出液などを使用すること
も可能である。例えば、ハイビスカスエキスはピルビン
酸に富むことが知られており、キウイエキス、レモンエ
キス、グレープフルーツエキスなどはα−ヒドロキシ酸
などのフルーツ酸を多く含むことが知られている。ま
た、これらの成分は効果を失わない程度に、緩衝液やア
ルカリ性化合物にてpHがコントロールされていても構
わない。本発明ではこの内、特にハイビスカスエキスが
高濃度でも皮膚に対する刺激性が少ないことから好まし
い。
【0014】本発明で用いる角質分解酵素および/また
は角質分解成分の配合量としては、支持体を除く化粧料
の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含むこ
とが必要である。医薬品並みの効果を有する化合物を用
いる場合は別として、化粧品に使用される程度の効果を
有する化合物を用いる場合には、0.1重量%以上の量
がないと効果に乏しく、また10重量%を超えると、安
全性面での問題が発生しやすい。
【0015】本発明では、上記成分と合わせて、既知の
美白効果を有する各種成分を配合することが可能であ
る。本発明のシート状美白パック化粧料は、表層を取り
除くことで皮膚の新陳代謝を活発にし、メラニンを徐々
に排出させる効果を得ることに目的があるが、色素細胞
が暴走している場合には、単に角質分解酵素や角質分解
成分を配合するだけでは効果が得られない場合がある。
このような場合に、美白成分を併用するとより効果的に
美白を行うことが好ましい。従って、本シート状美白パ
ック化粧料では、肝斑のように基底層よりも下にメラニ
ンが落ち込んでいるような症例には効果がないか、場合
によっては角質層の透明化が発生して症状が増悪する場
合があるため、このような症例に関しては、適用しない
ことが求められる。
【0016】本発明で言う、美白効果を有する各種美白
成分としては、例えば、アルブチン、エラグ酸、コウジ
酸、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、ルシノー
ル、ビフェニル化合物、ラズベリーケトングルコシド、
ウワウルシエキス、カンゾウエキス(グラブリジン)、
アルモンドエキス、アロエエキス、イチョウエキス、エ
イジツエキス、オウゴンエキス、オウレンエキス、オト
ギリソウエキス、オドリコソウエキス、海藻エキス、カ
ミツレエキス、カッコン(クズ)エキス、クチナシエキ
ス、クララ(クジン)エキス、クロレラエキス、黒砂糖
抽出物、クワ(ソウハクヒ)エキス、ゲンチアナエキ
ス、紅茶エキス、ゴバイシエキス、コムギエキス、コメ
胚芽油、コメヌカエキス、サイシンエキス、サンシンエ
キス、サンショウエキス、シソエキス、シャクヤクエキ
ス、セージエキス、センキュウエキス、ダイズエキス、
チャエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、ト
ウニンエキス、ニンニクエキス、ハマメリス抽出液、ビ
ワエキス、ベニバナエキス、ボタンエキス、メリッサエ
キス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシタエキ
ス、ワレモコウ(ジュ)エキスなどが挙げられる。
【0017】本発明では、これらの美白効果を有する各
種美白成分をシート状パック料の化粧料部分の重量比で
0.01〜10重量%(但し、各種美白成分が多価アル
コールなどの溶媒を含む場合には溶媒を除いた固形分換
算量とする)を配合することが好ましい。
【0018】本発明では、上記の各成分と共に、多糖
類、高分子化合物など、炎症緩和作用のある化合物をさ
らに用いることが好ましい。これらの化合物は、α−ヒ
ドロキシ酸などに由来するスティンギング(ぴりぴり
感)の発生を抑制する効果が高いメリットがある。尚、
これらの化合物の例としては、多糖類を含む植物抽出物
や海藻抽出物、アルキル・メタクリル変性アクリル樹脂
などが挙げられるが、特に海藻抽出物が好ましい。
【0019】また、本発明では、前記有効成分を多く配
合した場合(有効成分の種類にもよるが例えば固形分換
算で0.5重量%以上)と、適用時間を長くした場合
(1時間以上)には、抗炎症作用のある成分を配合して
おくことが好ましい。抗炎症成分の配合により、個人差
により発生する可能性のある炎症を特に緩和することが
できる。この抗炎症成分としては、インドメタシン、ε
−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸/その塩、β−
グリチルレチン酸/その塩、塩化リゾチーム、グアイア
ズレン、ヒドロコルチゾンなど、公知の成分を使用する
ことが可能である。
【0020】本発明で言うシート状美白パック化粧料は
透明または半透明の外観を持つ事が特徴である。透明ま
たは半透明とは、黒色線(幅2mm)を引いた白色紙に
シート状美白パック化粧料を貼り付けた時に、黒色線が
はっきりと認識できるものを透明とし、ぼんやり認識で
きるものを半透明とし、認識できないものを不透明とす
る基準によって判断する。
【0021】本発明のシート状美白パック化粧料は、ゲ
ル状のシート(以下、ゲルシートタイプと言う)からな
ることが好ましい。以下に、ゲルシートタイプの詳細に
ついて示す。本発明で用いるゲルシートタイプとは、少
なくとも網目構造を有する合成高分子と、水を含む溶媒
とから構成され、好ましくは無色、または着色された透
明ないしは半透明であり、かつ保形性を有することを特
徴としている。ゲルシートの構造は、単層であって二層
以上の複数の層を持っていても構わない。
【0022】ゲルシート中の化粧料部分(以下ゲル体と
呼ぶ)における水の割合は1〜99重量%であるのが好
ましい。ゲル体に占める水の割合が1%を下回ると、ゲ
ル体中に配合される薬効成分等の各種添加剤等を容易に
溶かすことができなくなるおそれがある。逆に、ゲル体
に占める水の割合が99重量%を超えると、ゲル体の腰
強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効
成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれが
ある。ゲル体に占める水の割合は、上記範囲の中でも特
に5〜95重量%であるのが好ましく、10〜85重量
%であるのがより好ましい。
【0023】上記ゲル体を構成する溶媒としては、水の
ほか、水と相分離を起こさないものであり、従来、化粧
品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経
皮用途として使用されている溶媒であれば構わない。か
かる溶媒としては、例えばエチルアルコールなどのモノ
アルコール類、1,3−ブチレングリコールなどのグリ
コール類、グリセリンなどの多価アルコール類などが挙
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0024】ゲル体に占める水以外の溶媒の割合は98
重量%以下であるのが好ましい。かかる割合が98重量
%を超えると、ゲル体中に配合される各種の添加剤等を
容易に溶解できなくなるおそれがある。さらに、ゲル体
の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や
薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそ
れがある。
【0025】前記ゲル体を構成する、網目構造を有する
合成高分子としては、水と親和性があり、少なくとも6
0℃で1ヶ月保存した後においてもゲル構造が保持さ
れ、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑
貨などの分野で経皮用途として使用されているものであ
れば特に限定されず、種々の合成高分子を用いることが
できる。
【0026】中でも、製造が容易であるとの観点から、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋
性不飽和単量体との共重合体、または(b)側鎖にカル
ボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ
基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有
する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合
して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合
物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシ
ド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少な
くとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造
体が好適に用いられる。
【0027】側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成
高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボ
キシル基の一部または全部を水酸化ナトリウムなどのア
ルカリで中和したものなどが挙げられる。側鎖にスルホ
ン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブ
チルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一
部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和し
たものなどが挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性
合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加
水分解して得られるポリビニルアルコールなどが挙げら
れる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子として
は、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、
ポリN−ビニルアセトアミドなどが挙げられる。側鎖に
アミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリ
ルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸などの
酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチル
オキシエチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0028】上記親水性合成高分子を構成する単量体
は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド
基、アミノ基のほかに、これらを変性した官能基を有し
てもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として
親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の
40%程度をエステル化して親油化する処理を行なって
もよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合
には、当該部分に親水性を付与することを目的として、
さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド
基、アミノ基などを導入したり、酸やアルカリなどの試
薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に
行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0029】重合性不飽和単量体としては、(メタ)ア
クリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミ
ドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチル
アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルア
ミドなどの(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピ
ロリドンなどが、製造が容易であるなどの観点から好適
に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、また
は2種以上を混合して用いられる。
【0030】架橋性不飽和単量体としては、例えば、
N,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −
メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレン
ビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタク
リルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコ
ールなどが挙げられる。
【0031】架橋性因子としては、前述のように、多価
金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、
多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられ
る。このうち多価金属イオン化合物としては、例えば、
アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム
化合物などが挙げられる。中でも、架橋効率の観点か
ら、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アル
ミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネ
シウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒ
ドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウム
アルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレ
ート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3
価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さ
らには非晶質構造であるものがより好適である。多価カ
ルボン酸としては、例えば、コハク酸、フマル酸、フタ
ル酸、クエン酸、リンゴ酸などが挙げられる。多価アル
コールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチ
レングリコール、ジグリセリンなどが挙げられる。多官
能エポキシドとしては、例えば、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセ
ロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリ
シジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペン
タエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシン
ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジ
ルエーテルなどが挙げられる。また、ジアルデヒド類と
しては、例えば、グリオキサール、テレフタルアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。
【0032】本発明のゲルシートをつくる単一の合成高
分子ゲル体において、当該ゲル体を構成する、網目構造
を有する合成高分子の配合量は、ゲル体に対して1〜5
0重量%であるのが好ましい。前記合成高分子の配合量
が1重量%を下回ると、ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲ
ル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に
保つことが困難になるおそれがある。逆に、50重量%
を超えると、ゲル強度は強くなるものの、ゲル体の高分
子構造が密になりすぎて、ゲル体中に保持できる溶媒や
薬効成分などの量が少なくなりすぎるおそれがある。合
成高分子の配合量は、上記範囲の中でも特に、3〜30
重量%であるのが好ましく、5〜25重量%であるのが
より好ましい。
【0033】網目構造を有する合成高分子として前記
(a)の共重合体を用いる場合、架橋性不飽和単量体の
配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%で
あるのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回る
と十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲ
ル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分などの添加剤を安定
に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が
0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大
し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやす
くなるおそれがある。
【0034】一方、網目構造を有する合成高分子とし
て、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記
(b)の架橋構造体を用いる場合、多価金属イオン化合
物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であ
るのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多
価アルコールである場合において、多価カルボン酸また
は多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜
5重量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官
能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合におい
て、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量
は、ゲル体に対して0.01〜3重量%であるのが好ま
しい。
【0035】多価金属イオン化合物などの架橋性因子の
配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル
体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効
成分などの添加剤を安定に保つことが困難になるおそれ
がある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の
脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊
が生じやすくなるおそれがある。
【0036】前記ゲルシートは、シートの一方の表面が
粘着性を有しており、一方の表面が非粘着性であり、両
表面の粘着度合いが異なっていることが好ましい。片面
を非粘着剤処理してあることで、使用時に手にゲルシー
トがくっついたりすることが防げるため、使用感を向上
させることができる。非粘着剤処理の方法としては、例
えば、かかる合成高分子ゲル体と反応しゲル体の架橋密
度を上げる架橋性因子を含むものであって、その処理を
施した表面(以下、非粘着面という)の粘着性を、処理
を施していない他方の表面(以下、粘着面という)に比
べて低下させることができるもの(以後非粘着処理剤と
呼ぶ)を塗布する方法が挙げられる。非粘着処理剤は、
かかる非粘着処理剤が有する架橋性因子が上記ゲル体と
反応しゲル体の架橋密度を上げることに特徴を有するた
め、上記ゲル体中には、非粘着処理剤が有する架橋性因
子と架橋反応を起こし得る合成高分子を必要とする。か
かる合成高分子は、それ自体がゲル体を構成する網目構
造を有する合成高分子であってもよいし、ゲル体を構成
する網目構造を有する合成高分子とは別に、ゲル体中に
その溶媒と共にゲル体に包含された未架橋の合成高分子
であっても構わない。
【0037】上記非粘着処理剤とゲル体との組み合わせ
としては、製造が容易であるとの観点から、(c)非粘
着処理剤として、多価カチオン、多価カルボン酸、多価
アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類
からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を
有するものからなり、かつ、(d)ゲル体を構成する網
目構造を有する合成高分子が、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選
ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2
種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性
合成高分子(すなわち、上記(c)の架橋性因子と架橋
反応を起こし得る合成高分子)からなるものの組み合わ
せが好適である。
【0038】上記(d)における、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種また
は2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親
水性合成高分子が、網目構造を有する方法としては、例
えば、かかる親水性合成高分子を製造する際に、(e)
上記重合性不飽和単量体のほか架橋性不飽和単量体と伴
わせて共重合によって製造する方法や、(f)上記重合
性不飽和単量体を重合した後、多価金属イオン化合物、
多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒ
ド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因
子と反応させて架橋構造を製造する方法などが挙げられ
る。
【0039】前述のように、上記(d)記載の、側鎖に
カルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部また
は全部を水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和したも
のなどが挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水
性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミド
スルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸
化ナトリウムなどのアルカリで中和したものなどが挙げ
られる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子として
は、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られ
るポリビニルアルコールなどが挙げられる。側鎖にアミ
ド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)
アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アク
リルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルア
セトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親
水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミ
ノ基の一部または全部を塩酸などの酸で中和したもの、
ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモ
ニウムなどが挙げられる。
【0040】また、前述のように、上記親水性合成高分
子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸
基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変
性した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性
の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基
やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化
する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化
水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与する
ことを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸
基、水酸基、アミド基、アミノ基などを導入したり、酸
やアルカリなどの試薬で処理してもよい。これらの処理
は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行っても
よい。
【0041】また、前述のように、上記(d)記載の、
重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(お
よびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸
(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどの
(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドンな
どが、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられ
る。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上
を混合して用いられる。
【0042】さらに、上記(e)記載の、架橋性不飽和
単量体としては、前述のように、例えば、N,N' −メ
チレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビス
メタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリル
アミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、
1,2−ジアクリルアミドエチレングリコールなどが挙
げられる。
【0043】また上記(f)記載の、架橋性因子として
は、前述のように、多価金属イオン化合物、多価アルコ
ール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げ
られる。
【0044】このうち、前述のように多価金属イオン化
合物としては、例えば、アルミニウム化合物、カルシウ
ム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。中で
も、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびそ
の塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アル
ミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセ
テート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイド
カーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナ
トリウム共沈物などの3価のアルミニウムイオンを含む
化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものが
より好適である。多価アルコールとしては、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリ
ンなどが挙げられる。多官能エポキシドとしては、例え
ば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタン
ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシ
ジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘ
キサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。また、ジアルデヒド類としては、例えば、グリオキ
サール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒドな
どが挙げられる。
【0045】網目構造を有する方法として前記(e)の
共重合によって製造する場合、架橋性不飽和単量体の配
合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%であ
るのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回ると
十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル
体中に封じ込めた溶媒、薬効成分などの添加剤を安定に
保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が
0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大
し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやす
くなるおそれがある。
【0046】一方、網目構造を有する方法として、架橋
性因子が多価金属イオン化合物である前記(f)の架橋
構造を製造する場合、多価金属イオン化合物の配合量
は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であるのが好ま
しい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコー
ルである場合において、多価カルボン酸または多価アル
コールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5重量%で
あるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシ
ド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能
エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体
に対して0.01〜3重量%であるのが好ましい。
【0047】多価金属イオン化合物などの架橋性因子の
配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル
体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効
成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれが
ある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆
さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が
生じやすくなるおそれがある。
【0048】また、上記(c)記載の、架橋性因子につ
いては、後述の多価カチオンのほか、多価カルボン酸、
多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒ
ド類が挙げられる。多価カルボン酸としては、例えば、
コハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸な
どが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリ
ンなどが挙げられる。多官能エポキシドとしては、例え
ば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタン
ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシ
ジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘ
キサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。また、ジアルデヒド類としては、例えば、グリオキ
サール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒドな
どが挙げられる。
【0049】さらに、ゲルシートをつくる単一の合成高
分子ゲル体の一方の表面に施す非粘着処理のための、上
記(d)記載の親水性合成高分子と上記(c)記載の架
橋性因子の好適な組み合わせは、製造がさらに容易であ
るとの観点から、かかる親水性合成高分子として、少な
くともアニオン性官能基を有する重合性不飽和単量体を
重合して得られる親水性合成高分子からなり、かつ、か
かる架橋性因子として、少なくとも多価カチオンを有す
るものの組み合わせがよい。
【0050】上記アニオン性官能基とは、水中でカチオ
ンと化学結合を有する能力のある官能基全般であり、製
造が容易であるとの観点から、−COOH、−COOX
(X;対イオン)で示されるカルボキシル基が好まし
い。
【0051】また、上記多価カチオンとは、二価以上の
カチオン全般であり、架橋反応効率の観点から、例え
ば、Al3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+
などの三価以上のイオンが好適である。
【0052】多価カチオンの形態は、例えば、塩化アル
ミニウムのように水中で可溶性な塩となるものであって
も、例えば合成ケイ酸アルミニウムのように水中で難溶
性な塩となるものであってもかまわない。これらの塩の
可溶性/難溶性の選択は、その製造方法に最も適したも
のを選ぶ。すなわち、かかる非粘着処理を即効で行うこ
とを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あ
るいはゲル体に包含された溶媒に可溶性な塩の形態で選
べばよく、逆に、かかる非粘着処理を例えば1時間以上
かけて行うことを目的とした場合は、その時選択した非
粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に難溶性な
塩の形態を選べばよい。
【0053】ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル
体の一方の表面に処理を施す非粘着処理剤は、上記架橋
性因子を含むほか溶媒を含んでもよく、かかる溶媒とし
ては例えば水やエチルアルコールなどのモノアルコール
類、1,3−ブチレングリコールなどのグリコール類、
グリセリンなどの多価アルコール類などが挙げられる。
前述のように、かかる溶媒に上記架橋性因子が溶解して
いても、スラリーのように溶解しなくてもよい。さら
に、非粘着処理剤には必要に応じて各種添加剤を含んで
も構わない。
【0054】非粘着処理剤のゲル体表面に処理する処理
量は、ゲル体表面平方センチメートルあたり、架橋性因
子の架橋当量で、1×10-10当量/cm2〜1×10-2
当量/cm2であるのが好ましい。処理量が1×10-10
当量/cm2より小さくなると、非粘着面と粘着面との
粘着の差が顕著に現れず、使用時に取り扱いが悪くな
る。また、処理量が1×10-2当量/cm2より大きく
なると、もはや非粘着面の非粘着処理は十分に施され、
それ以上有効に作用することはない。なお、ここでいう
架橋性因子の架橋当量とは、架橋性因子の架橋点の量を
モル数で表わしたものをいう。
【0055】ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル
体の一方の表面に非粘着処理剤を施す場合、かかる表面
に対しては、一面に均一な処理量で処理を施しても構わ
ないし、また、部分的に処理量が不均一になってもかま
わない。したがって、上記好ましい処理量の範囲内で、
かかる表面を不均一に処理を施しても構わない。
【0056】本発明で用いるシートの厚みについては、
その使用状況に応じて適宜設定すればよく、全体に均一
であっても、部分的に厚さが異なっていてもよいが、皮
膚に貼り付けたときの違和感や強度を考慮すると、0.
1〜3mmの範囲であるのが好ましい。シート全体の厚
みが0.1mmを下回ると粘着ゲルシートの強度が弱く
なるおそれがある。一方、3mmを超えると、シートの
自重が大きくなりすぎて、皮膚に貼り付けたときに違和
感が生じるおそれがある。なお、粘着ゲルシート全体が
厚くないのであれば、部分的にシートの厚みを6mm程
度にまで厚くすることが可能である。
【0057】本発明で用いるゲルシートにおいては、ゲ
ルシートの透明性を損なわせることなく、粘着ゲルシー
トの引裂強度と取扱い性とを向上させることを目的とし
て、ゲル体内部に開口率が十分に大きい織布または不織
布を厚み方向に内在させ、シート状パック化粧料を透明
または半透明の外観を持たせる事が特徴である。透明ま
たは半透明とは、黒色線(幅2mm)を引いた白色紙に
シート状美白パック化粧料を貼り付けた時に、黒色線が
はっきりと認識できるものを透明とし、ぼんやり認識で
きるものを半透明とし、認識できないものを不透明とす
る基準によって判断する。
【0058】上記開口率が大きい織布または不織布と
は、織布または不織布を通しても10ポイントの活字を
判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性
が維持された)ものをいう。
【0059】本発明のシート状美白パック化粧料には、
上記の各種成分以外に各種の添加剤を加えることが可能
である。例えば、美容、美顔および皮膚の治療などを目
的とする薬効成分のほか、保湿剤、増粘剤、香料、着色
料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、
pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤
などが挙げられる。
【0060】上記薬効成分としては、従来、医薬品、医
薬部外品、化粧品、衛生材料、雑貨などで使用されてい
るものであれば特に限定されるものではなく、例えば、
アシタバエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、ウ
イキョウエキス、ウコンエキス、エチナシ葉エキス、オ
ウバクエキス、オオムギエキス、オランダカラシエキ
ス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ
末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキ
ス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キナエキ
ス、キューカンバーエキス、グアノシン、クマザサエキ
ス、クルミエキス、クレマティスエキス、酵母エキス、
ゴボウエキス、コンフリーエキス、コラーゲン、サイコ
エキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウ
エキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエキ
ス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、シ
モツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキ
ス、スギナエキス、スイカズラエキス、セイヨウキズタ
エキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエ
キス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエ
キス、ゼニアオイエキス、センブリエキス、タイソウエ
キス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、
トウヒエキス、ドクダミエキス、納豆エキス、ニンジン
エキス、ノバラエキス、バクモンドウエキス、パセリエ
キス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、
フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエ
キス、ブッチャーブルームエキス、プロポリス、ヘチマ
エキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホッ
プエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウ
エキス、ムクロジエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカ
リエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエ
キス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリー
エキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス
など挙げることができる。
【0061】また、デオキシリボ核酸、ヒアルロン酸ナ
トリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲ
ン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜な
どの生体高分子;アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン
酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシン
などの保湿成分;スフィンゴ脂質、セラミド、コレステ
ロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成
分;ビタミンA,B2,B6,D,E,パントテン酸カル
シウム、ビオチン、ニコチン酸アミドなどのビタミン
類;アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセ
テート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸な
どの活性成分;トコフェロール、カロチノイド、リグナ
ン、サポニンなどの抗酸化剤;γ−オリザノール、ビタ
ミンE誘導体などの血行促進剤;レチノール、レチノー
ル誘導体などの創傷治癒剤;セファランチン、トウガラ
シチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩
酸ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl
−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導
体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコ
ール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチ
ン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エ
ストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプ
ロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラ
ミン、タカナール、カンフル、ノニル酸バニリルアミ
ド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペ
ンタデカン酸グリセリル、l−メントール、メントール
のピロリドンカルボン酸塩、モノニトログアヤコール、
レゾルシン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩
酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリ
スチンキ、シクロスポリン、ヒドロコルチゾン、モノス
テアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、
鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗生物質、抗ヒスタ
ミン剤、抗菌性物質なども挙げられる。
【0062】これらの成分の配合量は、その素材により
有効成分量が異なるため一概には規定できないが、一般
にシート状パック料の化粧料部分の重量に対して0.0
01〜80重量%であるのが好ましく、0.05〜30
重量%であるのがより好ましい。
【0063】また、保湿剤としては、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、
ポリグリセリンなどのグリコール類、多価アルコール類
などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混
合して用いることが好ましい。
【0064】増粘剤としては、比較的少量で、配合液が
ある程度の粘度をもつものが好ましく、例えばポリエチ
レンオキサイド、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶
性高分子が挙げられる。
【0065】以下にゲルシートの製造方法の例を示す。
ゲルシートは当該ゲル体を構成する網目構造を有する合
成高分子が、(a)1種または2種以上の重合性不飽和
単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、
アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも
1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不
飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多
価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコー
ル、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる
群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応し
て得られる架橋構造体であることが好ましい。
【0066】上記(a)の重合性不飽和単量体と架橋性
不飽和単量体との共重合体を、網目構造を有する合成高
分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例
えばゲル体を構成する溶媒に重合性不飽和単量体、架橋
性不飽和単量体および重合開始剤を加えて重合を行う方
法が挙げれる。重合には加熱または光照射を施すか、あ
るいは重合開始剤の添加によって重合が始まる系を選択
してもよい。
【0067】一方、上記(b)の親水性合成高分子と架
橋性因子とを反応させてできる架橋構造体を、網目構造
を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方
法としては、例えば、あらかじめ前述の方法と同様にし
て重合した親水性合成高分子を溶解し、この溶液に架橋
性因子を添加して架橋反応を行う方法が挙げられる。架
橋反応は加熱によって開始してもよく、反応開始剤の添
加によって開始してもよい。また、架橋性因子の添加に
より直ちに架橋反応が始まる系を選択してもよい。
【0068】前記(a)の不飽和単量体を重合してゲル
体を得る場合において、前述の単量体および溶媒等を配
合した溶液を用いて熱重合する場合には、アゾビスシア
ノ吉草酸やアゾビスアミノプロパン二塩酸塩などのアゾ
系重合開始剤、あるいは硫酸第一鉄、亜二チオン酸塩、
ピロ亜硫酸塩などの還元剤と過酸化水素、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド、ペルオキソ二硫酸塩などの過酸
化物とからなるレドックス系重合開始剤を添加して重合
することができる。これらのアゾ系重合開始剤およびレ
ドックス系重合開始剤は、必要に応じて単独または混合
して使用してもよい。なお、レドックス系重合開始剤を
用いる場合には、加熱をせずに添加するだけで重合が始
まる系としてもよい。また、光重合する場合は、アセト
フェノン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベンゾフ
ェノン系、チオキサントン系、アゾ系などの光ラジカル
重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム
塩、トリアリールスルホニウム塩などの光カチオン重合
開始剤等を添加して重合することができる。
【0069】ゲルシートの厚み調整は、かかるゲル体の
硬化が終了する前のゲル形成用配合物に対して、例えば
押出機やドクターブレードなどを用いて展延したり、所
定の厚みをもった容器、例えばブリスター容器に充填し
たりすることで行われる。
【0070】所定の厚みをもった容器に充填する後者の
方法では、かかる容器の形状を使用時の生体用粘着ゲル
シートの形状に合わせて形成しておけば、インライン製
造プロセスが容易となり、製造工程上好ましいものとな
る。さらに、長い帯状のゲル体を形成させこれから目的
とする使用時の形状に打抜く方法に比べて、廃棄するゲ
ルの発生量が抑えられること、またゲル体と打抜き刃の
接触がないことから衛生的であること等の観点からも好
適である。
【0071】ゲルシートの一方の表面に上記非粘着処理
剤を用いて処理する方法としては、(i)ゲル体の硬化
が終了した後に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理
しても構わないし、(j)ゲル体の硬化が終了する前
に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わな
い。なお、本発明における「ゲル体の硬化が終了」とは、
ゲル化前の配合物がゲル化反応を起こして保形性を有す
る状態になったことをいう。
【0072】上記(i)の場合の製造方法としては、硬
化が終了したゲル体の一方の表面に、例えばコーター、
印刷機、ハケなどを用いた塗工やスプレーなどを用いた
噴霧などの方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適であ
る。
【0073】また、上記(j)の場合の製造方法として
は、前述の方法で厚み調整を行った硬化終了前のゲル形
成用配合物の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、
ハケなどを用いた塗工やスプレーなどを用いた噴霧等の
方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0074】ただし、上記(j)の場合の製造条件とし
て、硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に非粘
着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物は、あ
る程度以上粘度を有することが望ましい。かかる粘度と
しては、1,000センチポイズ以上が好ましい。すな
わち、非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配
合物の粘度が1,000センチポイズより小さいと、か
かるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、
処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効
果が作用し、その結果、製造される粘着ゲルシートの両
表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。
【0075】また、上記(j)の場合の製造方法とし
て、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際
に、かかるゲル形成用配合物に非粘着処理剤を施すこと
によって、製造される粘着ゲルシートの両表面の粘着度
合いに差を生じさせることもできる。すなわち、硬化終
了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、非粘着
処理剤を介在させることが可能なシート(以下、介在シ
ートという)に、非粘着処理剤を一面に介在させ、かか
る介在シートを硬化終了前のゲル形成用配合物の上に乗
せた上で、ドクターブレードやスキージーなどを用いて
硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う。その
結果、介在シートが保持していた非粘着処理剤をかかる
ゲル形成用配合物に転写することができ、これをゲル体
の硬化の終了まで静置することで、目的とする両表面の
粘着度合いが異なったゲルシートを得ることができる。
【0076】かかる製造方法の場合、厚み調整を行う直
前のゲル形成用配合物の粘度は、10,000〜2,0
00,000センチポイズであることが好ましい。すな
わち、10,000センチポイズより小さいと、かかる
ゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理
を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が
作用し、その結果、製造される粘着ゲルシートの両表面
の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。また、
2,000,000センチポイズより大きいと、かかる
ゲル形成用配合物の厚み調整自身が困難となる。
【0077】なお、介在シートとしては、非粘着処理剤
を一面に介在させることができるものであればどんなも
のでもよく、例えば、プラスチックシート、スポンジシ
ート、紙、織布、不織布などが挙げられる。介在シート
は、使用時までには、ゲルシートから剥がすため、剥離
が容易なプラスチックシートなどが好ましい。
【0078】また、介在シートに非粘着処理剤を介在さ
せやすくするために、非粘着処理剤の中に増粘剤を加え
ることも可能である。また、非粘着処理剤を用いずに、
ナイロンなどの透明性の高い織布などを表層に貼り付け
て粘着性を減少させる方法も用いることができる。
【0079】ゲルシートは、使用されるまでの間、少な
くとも粘着面側にポリエチレンやポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレートなどのプラスチックフィルムを
そのままの状態で、またはそのプラスチックフィルムの
表面にシリコーン樹脂などの離型剤を塗布もしくは焼付
けした状態で離型紙として貼り付けておくのが、衛生上
好ましい。また、ゲルシートの乾燥を防いだり、衛生上
の配慮から、さらに非粘着面側にも上記離型紙を貼り付
けるのが好ましい。
【0080】なお、貼り付けられた離型紙は、その柔軟
性が乏しいため皮膚表面の動きに十分追従することがで
きないことから、使用時には剥がす必要がある。非粘着
面に離型紙を貼り付けたままで使用すると、使用中に離
型紙がゲルシートから剥がれてしまい扱いにくくなる。
上記離型紙は、ゲルシートのゲル製造プロセスの際に下
敷きや表面材として用いてもよいし、ゲルシートの製造
が終了した後で貼り付けてもよい。
【0081】本発明のシート状美白パック化粧料の形状
としては特に制限はないが、楕円形、円形、ハート形、
半円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、三角形、適
用部位に沿った形状、あるいはこれら組み合わせ等が挙
げられ、使用部位により最も適切に貼り付けることがで
きる形状を適宜設計すればよい。また、顔や目元や額や
頬などの形状に合わせて形状を設計することも好まし
い。ゲルシートの中心部や周辺部に位置合わせ等の目的
で凸部や凹部を設けたり、使用部位の形状に応じて切り
込みやくり抜き部分などを設けると、ゲルシートの取り
扱い性を向上させることができる。この内、特にシート
の形状が、直径または長径が35mm以下の円型、楕円
形、四角形、角を落とした四角形から選ばれることが好
ましい。さらに好ましくは、15mm以下であることが
好ましい。この様な大きさにすると、局所使用が可能と
なり、有効成分が多い場合、もしくは適用時間が長い場
合には、貼付部位が全体的になると肌荒れ様の症状を示
す場合があるため、全顔での実施よりは、特に気になる
部分を局所的に貼付することができるので好ましい。
【0082】本発明のシート状美白パック化粧料の適用
部位としては、顔(頬部、目元部、目の上下部、鼻部、
額部)、腕部、脚部、胸部、腹部、背部、首部などが挙
げられるが、一般的に紫外線による影響の強い部位に適
用することが好ましい。例えば、顔、肩、首、背中など
が効果的である。生体用粘着ゲルシートの形状、面積、
厚み、粘着面の粘着特性などは、適用部位に応じて適宜
調整すればよい。また、もし適用部位が顔全体である粘
着ゲルシートを形成する場合には、目、口の位置に相当
する部分をくり抜き、鼻の位置に相当する部分に切り込
みを入れた形状とし、さらに貼付け面積が大きいことか
ら、粘着面の粘着力を上昇させるか、厚さを薄めにする
等の調整を行うのが好ましい。
【0083】また、本発明のシート状美白パック化粧料
は使用前および/または後に生理活性成分を含んだロー
ションにて肌を整えることが好ましい。また、使用後に
生理活性成分を含んだミルク、クリームにて肌を整える
ことも好ましい。本発明のシート状美白パック化粧料は
肌の余分な角質を取り除く効果に優れるので、使用後に
これらの製剤で肌を整えることにより、より効果的に肌
の状態を改善できる。
【0084】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。実施例および比較例で用いた評
価方法は以下の通り。
【0085】[皮膚有用性評価]専門パネラーを各評価
品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラ
ーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従っ
て評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果と
した。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性
が高いことを示す(満点:50点)。なお、試験は、1
日に1回、夕食後、洗顔後(入浴後)に試料を貼り付
け、1時間後に剥離し、その後乳液を使用するサイクル
を4週間継続した時の結果である。また、使用中に肌に
異常が発生した場合は試験を中止した。
【0086】
【0087】実施例1 下記の製造方法により、ゲルシートタイプの透明シート
状美白パック化粧料を作製した。ゲルシートをつくる単
一の合成高分子ゲル体のゲル形成用配合物と非粘着処理
剤の組成を表2に示す。なお、薬効成分は事前に保湿剤
と精製水に溶解させてから配合した。
【0088】 [表2] 組 成 重量% ----------------------------------------------------------- <ゲル形成用配合物> 親水性合成高分子 ポリアクリル酸(分子量約500万) 2.0 ポリアクリル酸ソーダ(分子量約30万) 6.2 架橋性因子 合成ケイ酸アルミニウム 1.3 保湿剤 1,3−ブチレングリコール 10.0 防腐剤 デヒドロ酢酸ソーダ 0.3 薬効成分 プラセンタエキス(美白成分) 0.1 グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分) 0.1 カンゾウフラボノイド(美白成分) 0.001 ビタミンCリン酸ナトリウム(美白成分) 3.0 ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5 グリコール酸(角質分解成分) 0.1 キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 0.1 精製水 残 量 合計 100.0 <非粘着処理剤> 架橋性因子 カリウムミョウバン12水和物(Al含有量:6%) 0.6 溶媒 精製水 残 量 合計 100.0
【0089】表2に示すゲル形成用配合物のうち架橋性
因子(合成ケイ酸アルミニウム)を除く成分を混合し、
50℃で約30分間混練して均一にした後、上記架橋性
因子を加えて、さらに60℃で約10分間混練して均一
にした。こうして得られたゲル形成用配合物を、厚さ1
00μmのポリプロピレンシート上に、ドクターブレー
ドを用いて厚さ0.8mmに均一に展延した。これを室
温で約2時間放置することによってゲル体の硬化を終了
させて、合成高分子ゲル体を形成した。
【0090】上記合成高分子ゲル体上に、表2に示す架
橋性因子(カリウムミョウバン12水和物)を溶媒(精
製水)に溶解した非粘着処理剤をハケを用いて均一に、
3mg/cm2(すなわち架橋当量で、4×10-8当量
/cm2)で塗って処理した。
【0091】さらに、この非粘着処理剤で処理したゲル
体表面に、厚さ50μmのポリプロピレンシートを乗せ
て直径が17mmの円形に打ち抜き、目的とする最終製
品を得た。
【0092】実施例2 実施例1の薬効成分を表3に示す成分に変更した他は全
て実施例1と同様にして製品を得た。
【0093】 [表3] 薬効成分 グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分) 0.1 ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5 グリコール酸(角質分解成分) 0.1 キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 0.1 パパイン(角質分解酵素成分:固形分換算) 0.3
【0094】比較例1 実施例1の薬効成分を精製水に変更した他は全て実施例
1と同様にして製品を得た。
【0095】比較例2 実施例2の薬効成分を表4に示す成分に変更した他は全
て実施例2と同様にして製品を得た。
【0096】 [表4] 薬効成分 ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5 キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.0 パパイン(角質分解酵素成分:固形分換算) 0.3 乳酸(角質分解成分) 8.0 サリチル酸ナトリウム(角質分解成分) 0.6
【0097】比較例3 表5に示すローションを不織布に含浸させて製品を得
た。
【0098】 [表5] 組 成 重量% ----------------------------------------------------------- 保湿剤 1,3−ブチレングリコール 10.0 防腐剤 デヒドロ酢酸ソーダ 0.3 薬効成分 プラセンタエキス(美白成分) 0.1 グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分) 0.1 カンゾウフラボノイド(美白成分) 0.001 ビタミンCリン酸ナトリウム(美白成分) 3.0 ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5 グリコール酸(角質分解成分) 0.1 キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 0.1 精製水 残 量
【0099】表6に実施例および比較例の評価結果を示
す。
【0100】 (注1)安全性上問題が発生したため、長期試験は実施
できなかった。
【0101】表6の結果より、本発明の実施例は比較例
と比べて、使用感がよく、かつ美白効果に優れているこ
とが判る。比較例1は薬効成分を除外したもので、本発
明のシート単体の効果を見たものであるが、美白効果は
認められなかった。比較例2は薬効成分が多量(10重
量%以上)含まれた場合であるが、予備試験にて安全性
上の問題が発生したため、試験は実施できなかった。ま
た、比較例3は不織布含浸タイプであるが、溶液が乾く
につれて、剥がれ落ちてしまう場合が多く、使用性に問
題があったが、まあまあの美白効果が認められた。ま
た、透明タイプ(実施例2)と不透明タイプ(比較例
3)の使用感をアンケートにより調査したところ、透明
タイプに高い好感度が得られた。
【0102】
【発明の効果】以上の結果から、本発明は、ケミカルピ
ーリングを応用することで実効効果に優れ、かつ外観、
使いやすさに優れたシート状美白パック化粧料を提供す
ることは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 (72)発明者 林 康 奈良県奈良市大安寺7−1−33 (72)発明者 酒井 幸三 奈良県奈良市白毫寺町8−1−407 (72)発明者 左藤 眞市 大阪府東大阪市玉串元町2−8−34 (72)発明者 東 孝 奈良県桜井市桜井585番地 ローレルコー ト桜井南706号 Fターム(参考) 4C083 AA072 AA111 AA112 AB051 AB052 AB221 AB222 AB352 AC122 AC301 AC302 AC312 AC842 AD092 AD411 AD412 AD471 AD472 AD532 AD642 CC02 CC07 DD01 DD12 EE16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角質分解酵素および/または角質分解成
    分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で
    0.1〜10重量%含み、かつ外観が透明または半透明
    であることを特徴とするシート状美白パック化粧料。
  2. 【請求項2】 角質分解酵素および/または角質分解成
    分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で
    0.1〜10重量%含み、さらに美白成分を含み、かつ
    外観が透明または半透明であることを特徴とするシート
    状美白パック化粧料。
  3. 【請求項3】 シートの一方の表面が粘着性を有してお
    り、一方の表面が非粘着性である、両表面の粘着度合い
    が異なることを特徴とする請求項1または2に記載のシ
    ート状美白パック化粧料。
  4. 【請求項4】 前記シートの内部に、開口率が十分に大
    きい織布または不織布を厚み方向に内在させてあること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシー
    ト状美白パック化粧料。
  5. 【請求項5】 前記シートが、溶媒として少なくとも水
    を含み網目構造を有する単一の合成高分子ゲル体であ
    り、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了した後、一方
    の表面に非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方
    の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシー
    ト状美白パック化粧料。
  6. 【請求項6】 角質分解成分がピルビン酸、グリコール
    酸から選ばれることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載のシート状美白パック化粧料。
  7. 【請求項7】 角質分解成分としてハイビスカスエキス
    が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載のシート状美白パック化粧料。
  8. 【請求項8】 シートの形状が直径または長径が35m
    m以下の円型、楕円形、四角形、角を落とした四角形か
    ら選ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項に記載のシート状美白パック化粧料。
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