JP3874966B2 - シート状美白パック化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、美白効果に優れたシート状美白パック化粧料に関する。
さらに詳しくは、ケミカルピーリングを応用することで実効効果に優れ、かつ外観、使いやすさに優れたシート状美白パック化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭58−180408号公報には、不織布に膏体を塗工したタイプのシート状化粧料に於いて、美白成分を配合することが記載されている。また、実開昭56−126447号公報には、蛋白質分解酵素を配合した含浸タイプのシート製剤が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらのシート製剤は、配合成分によっては実効に富む製剤を得ることができる。しかしながら、含浸タイプは肌への密着性が悪く使用感が悪い問題があり、また不織布塗工タイプでは密着性は優れるものの、外観色が不透明であるため、適用時に場所が決めにくい、貼っていることがすぐに判ってしまうなどの問題があった。
すなわち、本発明の目的は、美白効果の実効効果に優れ、かつ外観、使いやすさに優れた美白パック化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、透明または半透明のシート状製剤について鋭意検討した結果、密着性、使用感に優れる製剤を得、これに角質分解酵素および/または角質分解成分を配合することで、美白効果に優れ、実感が得られる製剤を得ることに成功した。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、角質分解酵素および/または角質分解成分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含み、かつ外観が透明または半透明であるシート状美白パック化粧料であって、前記シートが、溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する単一の合成高分子ゲル体であり、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了した後、一方の表面に非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とするシート状美白パック化粧料にある。
【0006】
第2の本発明は、角質分解酵素および/または角質分解成分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含み、かつ美白成分を含み、かつ外観が透明または半透明であるシート状美白パック化粧料であって、前記シートが、溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する単一の合成高分子ゲル体であり、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了した後、一方の表面に非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とするシート状美白パック化粧料にある。
【0007】
第3の本発明は、前記網目構造を有する合成高分子ゲル体が、側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性高分子からなるものであり、かつ、前記非粘着処理剤が、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有するものであることを特徴とする上記のシート状美白パック化粧料にある。
【0008】
第4の本発明は、前記シートの内部に、開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とする前記のシート状美白パック化粧料にある。
【0010】
の本発明は、角質分解成分がピルビン酸、グリコール酸から選ばれることを特徴とする前記のシート状美白パック化粧料にある。
【0011】
の本発明は、角質分解成分としてハイビスカスエキスが含まれることを特徴とする上記のシート状美白パック化粧料にある。
【0012】
の本発明は、シートの形状が直径または長径が35mm以下の円型、楕円形、四角形、角を落とした四角形から選ばれることを特徴とする前記のシート状美白パック化粧料にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いる角質分解酵素および/または角質分解成分としては、例えば、サリチル酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などのα−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸;パパイン、プロテアーゼなどの酵素が挙げられる。また、これらの成分を含む植物抽出液や海藻抽出液などを使用することも可能である。例えば、ハイビスカスエキスはピルビン酸に富むことが知られており、キウイエキス、レモンエキス、グレープフルーツエキスなどはα−ヒドロキシ酸などのフルーツ酸を多く含むことが知られている。また、これらの成分は効果を失わない程度に、緩衝液やアルカリ性化合物にてpHがコントロールされていても構わない。本発明ではこの内、特にハイビスカスエキスが高濃度でも皮膚に対する刺激性が少ないことから好ましい。
【0014】
本発明で用いる角質分解酵素および/または角質分解成分の配合量としては、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含むことが必要である。医薬品並みの効果を有する化合物を用いる場合は別として、化粧品に使用される程度の効果を有する化合物を用いる場合には、0.1重量%以上の量がないと効果に乏しく、また10重量%を超えると、安全性面での問題が発生しやすい。
【0015】
本発明では、上記成分と合わせて、既知の美白効果を有する各種成分を配合することが可能である。本発明のシート状美白パック化粧料は、表層を取り除くことで皮膚の新陳代謝を活発にし、メラニンを徐々に排出させる効果を得ることに目的があるが、色素細胞が暴走している場合には、単に角質分解酵素や角質分解成分を配合するだけでは効果が得られない場合がある。このような場合に、美白成分を併用するとより効果的に美白を行うことが好ましい。従って、本シート状美白パック化粧料では、肝斑のように基底層よりも下にメラニンが落ち込んでいるような症例には効果がないか、場合によっては角質層の透明化が発生して症状が増悪する場合があるため、このような症例に関しては、適用しないことが求められる。
【0016】
本発明で言う、美白効果を有する各種美白成分としては、例えば、アルブチン、エラグ酸、コウジ酸、プラセンタエキス、ビタミンC誘導体、ルシノール、ビフェニル化合物、ラズベリーケトングルコシド、ウワウルシエキス、カンゾウエキス(グラブリジン)、アルモンドエキス、アロエエキス、イチョウエキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウレンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、海藻エキス、カミツレエキス、カッコン(クズ)エキス、クチナシエキス、クララ(クジン)エキス、クロレラエキス、黒砂糖抽出物、クワ(ソウハクヒ)エキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、ゴバイシエキス、コムギエキス、コメ胚芽油、コメヌカエキス、サイシンエキス、サンシンエキス、サンショウエキス、シソエキス、シャクヤクエキス、セージエキス、センキュウエキス、ダイズエキス、チャエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、ニンニクエキス、ハマメリス抽出液、ビワエキス、ベニバナエキス、ボタンエキス、メリッサエキス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシタエキス、ワレモコウ(ジュ)エキスなどが挙げられる。
【0017】
本発明では、これらの美白効果を有する各種美白成分をシート状パック料の化粧料部分の重量比で0.01〜10重量%(但し、各種美白成分が多価アルコールなどの溶媒を含む場合には溶媒を除いた固形分換算量とする)を配合することが好ましい。
【0018】
本発明では、上記の各成分と共に、多糖類、高分子化合物など、炎症緩和作用のある化合物をさらに用いることが好ましい。これらの化合物は、α−ヒドロキシ酸などに由来するスティンギング(ぴりぴり感)の発生を抑制する効果が高いメリットがある。尚、これらの化合物の例としては、多糖類を含む植物抽出物や海藻抽出物、アルキル・メタクリル変性アクリル樹脂などが挙げられるが、特に海藻抽出物が好ましい。
【0019】
また、本発明では、前記有効成分を多く配合した場合(有効成分の種類にもよるが例えば固形分換算で0.5重量%以上)と、適用時間を長くした場合(1時間以上)には、抗炎症作用のある成分を配合しておくことが好ましい。抗炎症成分の配合により、個人差により発生する可能性のある炎症を特に緩和することができる。この抗炎症成分としては、インドメタシン、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸/その塩、β−グリチルレチン酸/その塩、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾンなど、公知の成分を使用することが可能である。
【0020】
本発明で言うシート状美白パック化粧料は透明または半透明の外観を持つ事が特徴である。透明または半透明とは、黒色線(幅2mm)を引いた白色紙にシート状美白パック化粧料を貼り付けた時に、黒色線がはっきりと認識できるものを透明とし、ぼんやり認識できるものを半透明とし、認識できないものを不透明とする基準によって判断する。
【0021】
本発明のシート状美白パック化粧料は、ゲル状のシート(以下、ゲルシートタイプと言う)からなる。以下に、ゲルシートタイプの詳細について示す。本発明で用いるゲルシートタイプとは、少なくとも網目構造を有する合成高分子と、水を含む溶媒とから構成され、好ましくは無色、または着色された透明ないしは半透明であり、かつ保形性を有することを特徴としている。
【0022】
ゲルシート中の化粧料部分(以下ゲル体と呼ぶ)における水の割合は1〜99重量%であるのが好ましい。ゲル体に占める水の割合が1%を下回ると、ゲル体中に配合される薬効成分等の各種添加剤等を容易に溶かすことができなくなるおそれがある。逆に、ゲル体に占める水の割合が99重量%を超えると、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。ゲル体に占める水の割合は、上記範囲の中でも特に5〜95重量%であるのが好ましく、10〜85重量%であるのがより好ましい。
【0023】
上記ゲル体を構成する溶媒としては、水のほか、水と相分離を起こさないものであり、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経皮用途として使用されている溶媒であれば構わない。かかる溶媒としては、例えばエチルアルコールなどのモノアルコール類、1,3−ブチレングリコールなどのグリコール類、グリセリンなどの多価アルコール類などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0024】
ゲル体に占める水以外の溶媒の割合は98重量%以下であるのが好ましい。かかる割合が98重量%を超えると、ゲル体中に配合される各種の添加剤等を容易に溶解できなくなるおそれがある。さらに、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。
【0025】
前記ゲル体を構成する、網目構造を有する合成高分子としては、水と親和性があり、少なくとも60℃で1ヶ月保存した後においてもゲル構造が保持され、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨などの分野で経皮用途として使用されているものであれば特に限定されず、種々の合成高分子を用いることができる。
【0026】
中でも、製造が容易であるとの観点から、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体
が好適に用いられる。
【0027】
側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和したものなどが挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したものなどが挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコールなどが挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミドなどが挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸などの酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0028】
上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変性した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基などを導入したり、酸やアルカリなどの試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0029】
重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドンなどが、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0030】
架橋性不飽和単量体としては、例えば、N,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコールなどが挙げられる。
【0031】
架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
このうち多価金属イオン化合物としては、例えば、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸などが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリンなどが挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えば、グリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。
【0032】
本発明のゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル体において、当該ゲル体を構成する、網目構造を有する合成高分子の配合量は、ゲル体に対して1〜50重量%であるのが好ましい。
前記合成高分子の配合量が1重量%を下回ると、ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、50重量%を超えると、ゲル強度は強くなるものの、ゲル体の高分子構造が密になりすぎて、ゲル体中に保持できる溶媒や薬効成分などの量が少なくなりすぎるおそれがある。合成高分子の配合量は、上記範囲の中でも特に、3〜30重量%であるのが好ましく、5〜25重量%であるのがより好ましい。
【0033】
網目構造を有する合成高分子として前記(a)の共重合体を用いる場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%であるのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分などの添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0034】
一方、網目構造を有する合成高分子として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(b)の架橋構造体を用いる場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5重量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3重量%であるのが好ましい。
【0035】
多価金属イオン化合物などの架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分などの添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0036】
前記ゲルシートは、シートの一方の表面が粘着性を有しており、一方の表面が非粘着性であり、両表面の粘着度合いが異なっていることが好ましい。片面を非粘着剤処理してあることで、使用時に手にゲルシートがくっついたりすることが防げるため、使用感を向上させることができる。非粘着剤処理の方法としては、例えば、かかる合成高分子ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上げる架橋性因子を含むものであって、その処理を施した表面(以下、非粘着面という)の粘着性を、処理を施していない他方の表面(以下、粘着面という)に比べて低下させることができるもの(以後非粘着処理剤と呼ぶ)を塗布する方法が挙げられる。非粘着処理剤は、かかる非粘着処理剤が有する架橋性因子が上記ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上げることに特徴を有するため、上記ゲル体中には、非粘着処理剤が有する架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子を必要とする。かかる合成高分子は、それ自体がゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子であってもよいし、ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子とは別に、ゲル体中にその溶媒と共にゲル体に包含された未架橋の合成高分子であっても構わない。
【0037】
上記非粘着処理剤とゲル体との組み合わせとしては、製造が容易であるとの観点から、
(c)非粘着処理剤として、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有するものからなり、
かつ、
(d)ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子(すなわち、上記(c)の架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子)からなるもの
の組み合わせが好適である。
【0038】
上記(d)における、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子が、網目構造を有する方法としては、例えば、かかる親水性合成高分子を製造する際に、
(e)上記重合性不飽和単量体のほか架橋性不飽和単量体と伴わせて共重合によって製造する方法や、
(f)上記重合性不飽和単量体を重合した後、多価金属イオン化合物、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子と反応させて架橋構造を製造する方法
などが挙げられる。
【0039】
前述のように、上記(d)記載の、側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和したものなどが挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウムなどのアルカリで中和したものなどが挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコールなどが挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸などの酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウムなどが挙げられる。
【0040】
また、前述のように、上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変性した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基などを導入したり、酸やアルカリなどの試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0041】
また、前述のように、上記(d)記載の、重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドンなどが、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0042】
さらに、上記(e)記載の、架橋性不飽和単量体としては、前述のように、例えば、N,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコールなどが挙げられる。
【0043】
また上記(f)記載の、架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
【0044】
このうち、前述のように多価金属イオン化合物としては、例えば、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物などの3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリンなどが挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えば、グリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。
【0045】
網目構造を有する方法として前記(e)の共重合によって製造する場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%であるのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分などの添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0046】
一方、網目構造を有する方法として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(f)の架橋構造を製造する場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5重量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3重量%であるのが好ましい。
【0047】
多価金属イオン化合物などの架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0048】
また、上記(c)記載の、架橋性因子については、後述の多価カチオンのほか、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えば、コハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸などが挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリンなどが挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えば、グリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。
【0049】
さらに、ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に施す非粘着処理のための、上記(d)記載の親水性合成高分子と上記(c)記載の架橋性因子の好適な組み合わせは、製造がさらに容易であるとの観点から、かかる親水性合成高分子として、少なくともアニオン性官能基を有する重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなり、かつ、かかる架橋性因子として、少なくとも多価カチオンを有するものの組み合わせがよい。
【0050】
上記アニオン性官能基とは、水中でカチオンと化学結合を有する能力のある官能基全般であり、製造が容易であるとの観点から、−COOH、−COOX(X;対イオン)で示されるカルボキシル基が好ましい。
【0051】
また、上記多価カチオンとは、二価以上のカチオン全般であり、架橋反応効率の観点から、例えば、Al3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+などの三価以上のイオンが好適である。
【0052】
多価カチオンの形態は、例えば、塩化アルミニウムのように水中で可溶性な塩となるものであっても、例えば合成ケイ酸アルミニウムのように水中で難溶性な塩となるものであってもかまわない。これらの塩の可溶性/難溶性の選択は、その製造方法に最も適したものを選ぶ。すなわち、かかる非粘着処理を即効で行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に可溶性な塩の形態で選べばよく、逆に、かかる非粘着処理を例えば1時間以上かけて行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に難溶性な塩の形態を選べばよい。
【0053】
ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に処理を施す非粘着処理剤は、上記架橋性因子を含むほか溶媒を含んでもよく、かかる溶媒としては例えば水やエチルアルコールなどのモノアルコール類、1,3−ブチレングリコールなどのグリコール類、グリセリンなどの多価アルコール類などが挙げられる。前述のように、かかる溶媒に上記架橋性因子が溶解していても、スラリーのように溶解しなくてもよい。さらに、非粘着処理剤には必要に応じて各種添加剤を含んでも構わない。
【0054】
非粘着処理剤のゲル体表面に処理する処理量は、ゲル体表面平方センチメートルあたり、架橋性因子の架橋当量で、1×10-10当量/cm2〜1×10-2当量/cm2であるのが好ましい。処理量が1×10-10当量/cm2より小さくなると、非粘着面と粘着面との粘着の差が顕著に現れず、使用時に取り扱いが悪くなる。また、処理量が1×10-2当量/cm2より大きくなると、もはや非粘着面の非粘着処理は十分に施され、それ以上有効に作用することはない。
なお、ここでいう架橋性因子の架橋当量とは、架橋性因子の架橋点の量をモル数で表わしたものをいう。
【0055】
ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル体の一方の表面に非粘着処理剤を施す場合、かかる表面に対しては、一面に均一な処理量で処理を施しても構わないし、また、部分的に処理量が不均一になってもかまわない。したがって、上記好ましい処理量の範囲内で、かかる表面を不均一に処理を施しても構わない。
【0056】
本発明で用いるシートの厚みについては、その使用状況に応じて適宜設定すればよく、全体に均一であっても、部分的に厚さが異なっていてもよいが、皮膚に貼り付けたときの違和感や強度を考慮すると、0.1〜3mmの範囲であるのが好ましい。シート全体の厚みが0.1mmを下回ると粘着ゲルシートの強度が弱くなるおそれがある。一方、3mmを超えると、シートの自重が大きくなりすぎて、皮膚に貼り付けたときに違和感が生じるおそれがある。なお、粘着ゲルシート全体が厚くないのであれば、部分的にシートの厚みを6mm程度にまで厚くすることが可能である。
【0057】
本発明で用いるゲルシートにおいては、ゲルシートの透明性を損なわせることなく、粘着ゲルシートの引裂強度と取扱い性とを向上させることを目的として、ゲル体内部に開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させ、シート状パック化粧料を透明または半透明の外観を持たせる事が特徴である。透明または半透明とは、黒色線(幅2mm)を引いた白色紙にシート状美白パック化粧料を貼り付けた時に、黒色線がはっきりと認識できるものを透明とし、ぼんやり認識できるものを半透明とし、認識できないものを不透明とする基準によって判断する。
【0058】
上記開口率が大きい織布または不織布とは、織布または不織布を通しても10ポイントの活字を判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをいう。
【0059】
本発明のシート状美白パック化粧料には、上記の各種成分以外に各種の添加剤を加えることが可能である。例えば、美容、美顔および皮膚の治療などを目的とする薬効成分のほか、保湿剤、増粘剤、香料、着色料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤などが挙げられる。
【0060】
上記薬効成分としては、従来、医薬品、医薬部外品、化粧品、衛生材料、雑貨などで使用されているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アシタバエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、エチナシ葉エキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オランダカラシエキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クマザサエキス、クルミエキス、クレマティスエキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コンフリーエキス、コラーゲン、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、スイカズラエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ノバラエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキスなど挙げることができる。
【0061】
また、デオキシリボ核酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子;アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分;スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分;ビタミンA,B2,B6,D,E,パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミドなどのビタミン類;アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸などの活性成分;トコフェロール、カロチノイド、リグナン、サポニンなどの抗酸化剤;γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤;レチノール、レチノール誘導体などの創傷治癒剤;セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、メントールのピロリドンカルボン酸塩、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ヒドロコルチゾン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗生物質、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質なども挙げられる。
【0062】
これらの成分の配合量は、その素材により有効成分量が異なるため一概には規定できないが、一般にシート状パック料の化粧料部分の重量に対して0.001〜80重量%であるのが好ましく、0.05〜30重量%であるのがより好ましい。
【0063】
また、保湿剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリンなどのグリコール類、多価アルコール類などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが好ましい。
【0064】
増粘剤としては、比較的少量で、配合液がある程度の粘度をもつものが好ましく、例えばポリエチレンオキサイド、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子が挙げられる。
【0065】
以下にゲルシートの製造方法の例を示す。
ゲルシートは当該ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体
であることが好ましい。
【0066】
上記(a)の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えばゲル体を構成する溶媒に重合性不飽和単量体、架橋性不飽和単量体および重合開始剤を加えて重合を行う方法が挙げれる。重合には加熱または光照射を施すか、あるいは重合開始剤の添加によって重合が始まる系を選択してもよい。
【0067】
一方、上記(b)の親水性合成高分子と架橋性因子とを反応させてできる架橋構造体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えば、あらかじめ前述の方法と同様にして重合した親水性合成高分子を溶解し、この溶液に架橋性因子を添加して架橋反応を行う方法が挙げられる。架橋反応は加熱によって開始してもよく、反応開始剤の添加によって開始してもよい。また、架橋性因子の添加により直ちに架橋反応が始まる系を選択してもよい。
【0068】
前記(a)の不飽和単量体を重合してゲル体を得る場合において、前述の単量体および溶媒等を配合した溶液を用いて熱重合する場合には、アゾビスシアノ吉草酸やアゾビスアミノプロパン二塩酸塩などのアゾ系重合開始剤、あるいは硫酸第一鉄、亜二チオン酸塩、ピロ亜硫酸塩などの還元剤と過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ペルオキソ二硫酸塩などの過酸化物とからなるレドックス系重合開始剤を添加して重合することができる。これらのアゾ系重合開始剤およびレドックス系重合開始剤は、必要に応じて単独または混合して使用してもよい。なお、レドックス系重合開始剤を用いる場合には、加熱をせずに添加するだけで重合が始まる系としてもよい。また、光重合する場合は、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アゾ系などの光ラジカル重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などの光カチオン重合開始剤等を添加して重合することができる。
【0069】
ゲルシートの厚み調整は、かかるゲル体の硬化が終了する前のゲル形成用配合物に対して、例えば押出機やドクターブレードなどを用いて展延したり、所定の厚みをもった容器、例えばブリスター容器に充填したりすることで行われる。
【0070】
所定の厚みをもった容器に充填する後者の方法では、かかる容器の形状を使用時の生体用粘着ゲルシートの形状に合わせて形成しておけば、インライン製造プロセスが容易となり、製造工程上好ましいものとなる。さらに、長い帯状のゲル体を形成させこれから目的とする使用時の形状に打抜く方法に比べて、廃棄するゲルの発生量が抑えられること、またゲル体と打抜き刃の接触がないことから衛生的であること等の観点からも好適である。
【0071】
ゲルシートの一方の表面に上記非粘着処理剤を用いて処理する方法としては、(i)ゲル体の硬化が終了した後に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わないし、
(j)ゲル体の硬化が終了する前に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わない。
なお、本発明における「ゲル体の硬化が終了」とは、ゲル化前の配合物がゲル化反応を起こして保形性を有する状態になったことをいう。
【0072】
上記(i)の場合の製造方法としては、硬化が終了したゲル体の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケなどを用いた塗工やスプレーなどを用いた噴霧などの方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0073】
また、上記(j)の場合の製造方法としては、前述の方法で厚み調整を行った硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケなどを用いた塗工やスプレーなどを用いた噴霧等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0074】
ただし、上記(j)の場合の製造条件として、硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物は、ある程度以上粘度を有することが望ましい。かかる粘度としては、1,000センチポイズ以上が好ましい。すなわち、非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物の粘度が1,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造される粘着ゲルシートの両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。
【0075】
また、上記(j)の場合の製造方法として、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、かかるゲル形成用配合物に非粘着処理剤を施すことによって、製造される粘着ゲルシートの両表面の粘着度合いに差を生じさせることもできる。すなわち、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、非粘着処理剤を介在させることが可能なシート(以下、介在シートという)に、非粘着処理剤を一面に介在させ、かかる介在シートを硬化終了前のゲル形成用配合物の上に乗せた上で、ドクターブレードやスキージーなどを用いて硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う。その結果、介在シートが保持していた非粘着処理剤をかかるゲル形成用配合物に転写することができ、これをゲル体の硬化の終了まで静置することで、目的とする両表面の粘着度合いが異なったゲルシートを得ることができる。
【0076】
かかる製造方法の場合、厚み調整を行う直前のゲル形成用配合物の粘度は、10,000〜2,000,000センチポイズであることが好ましい。すなわち、10,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造される粘着ゲルシートの両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。また、2,000,000センチポイズより大きいと、かかるゲル形成用配合物の厚み調整自身が困難となる。
【0077】
なお、介在シートとしては、非粘着処理剤を一面に介在させることができるものであればどんなものでもよく、例えば、プラスチックシート、スポンジシート、紙、織布、不織布などが挙げられる。介在シートは、使用時までには、ゲルシートから剥がすため、剥離が容易なプラスチックシートなどが好ましい。
【0078】
また、介在シートに非粘着処理剤を介在させやすくするために、非粘着処理剤の中に増粘剤を加えることも可能である。
また、非粘着処理剤を用いずに、ナイロンなどの透明性の高い織布などを表層に貼り付けて粘着性を減少させる方法も用いることができる。
【0079】
ゲルシートは、使用されるまでの間、少なくとも粘着面側にポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックフィルムをそのままの状態で、またはそのプラスチックフィルムの表面にシリコーン樹脂などの離型剤を塗布もしくは焼付けした状態で離型紙として貼り付けておくのが、衛生上好ましい。また、ゲルシートの乾燥を防いだり、衛生上の配慮から、さらに非粘着面側にも上記離型紙を貼り付けるのが好ましい。
【0080】
なお、貼り付けられた離型紙は、その柔軟性が乏しいため皮膚表面の動きに十分追従することができないことから、使用時には剥がす必要がある。非粘着面に離型紙を貼り付けたままで使用すると、使用中に離型紙がゲルシートから剥がれてしまい扱いにくくなる。上記離型紙は、ゲルシートのゲル製造プロセスの際に下敷きや表面材として用いてもよいし、ゲルシートの製造が終了した後で貼り付けてもよい。
【0081】
本発明のシート状美白パック化粧料の形状としては特に制限はないが、楕円形、円形、ハート形、半円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、三角形、適用部位に沿った形状、あるいはこれら組み合わせ等が挙げられ、使用部位により最も適切に貼り付けることができる形状を適宜設計すればよい。また、顔や目元や額や頬などの形状に合わせて形状を設計することも好ましい。ゲルシートの中心部や周辺部に位置合わせ等の目的で凸部や凹部を設けたり、使用部位の形状に応じて切り込みやくり抜き部分などを設けると、ゲルシートの取り扱い性を向上させることができる。
この内、特にシートの形状が、直径または長径が35mm以下の円型、楕円形、四角形、角を落とした四角形から選ばれることが好ましい。さらに好ましくは、15mm以下であることが好ましい。この様な大きさにすると、局所使用が可能となり、有効成分が多い場合、もしくは適用時間が長い場合には、貼付部位が全体的になると肌荒れ様の症状を示す場合があるため、全顔での実施よりは、特に気になる部分を局所的に貼付することができるので好ましい。
【0082】
本発明のシート状美白パック化粧料の適用部位としては、顔(頬部、目元部、目の上下部、鼻部、額部)、腕部、脚部、胸部、腹部、背部、首部などが挙げられるが、一般的に紫外線による影響の強い部位に適用することが好ましい。例えば、顔、肩、首、背中などが効果的である。生体用粘着ゲルシートの形状、面積、厚み、粘着面の粘着特性などは、適用部位に応じて適宜調整すればよい。
また、もし適用部位が顔全体である粘着ゲルシートを形成する場合には、目、口の位置に相当する部分をくり抜き、鼻の位置に相当する部分に切り込みを入れた形状とし、さらに貼付け面積が大きいことから、粘着面の粘着力を上昇させるか、厚さを薄めにする等の調整を行うのが好ましい。
【0083】
また、本発明のシート状美白パック化粧料は使用前および/または後に生理活性成分を含んだローションにて肌を整えることが好ましい。また、使用後に生理活性成分を含んだミルク、クリームにて肌を整えることも好ましい。本発明のシート状美白パック化粧料は肌の余分な角質を取り除く効果に優れるので、使用後にこれらの製剤で肌を整えることにより、より効果的に肌の状態を改善できる。
【0084】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例および比較例で用いた評価方法は以下の通り。
【0085】
[皮膚有用性評価]
専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す(満点:50点)。なお、試験は、1日に1回、夕食後、洗顔後(入浴後)に試料を貼り付け、1時間後に剥離し、その後乳液を使用するサイクルを4週間継続した時の結果である。また、使用中に肌に異常が発生した場合は試験を中止した。
【0086】
Figure 0003874966
【0087】
実施例1
下記の製造方法により、ゲルシートタイプの透明シート状美白パック化粧料を作製した。ゲルシートをつくる単一の合成高分子ゲル体のゲル形成用配合物と非粘着処理剤の組成を表2に示す。なお、薬効成分は事前に保湿剤と精製水に溶解させてから配合した。
【0088】
Figure 0003874966
【0089】
表2に示すゲル形成用配合物のうち架橋性因子(合成ケイ酸アルミニウム)を除く成分を混合し、50℃で約30分間混練して均一にした後、上記架橋性因子を加えて、さらに60℃で約10分間混練して均一にした。こうして得られたゲル形成用配合物を、厚さ100μmのポリプロピレンシート上に、ドクターブレードを用いて厚さ0.8mmに均一に展延した。これを室温で約2時間放置することによってゲル体の硬化を終了させて、合成高分子ゲル体を形成した。
【0090】
上記合成高分子ゲル体上に、表2に示す架橋性因子(カリウムミョウバン12水和物)を溶媒(精製水)に溶解した非粘着処理剤をハケを用いて均一に、3mg/cm2(すなわち架橋当量で、4×10-8当量/cm2)で塗って処理した。
【0091】
さらに、この非粘着処理剤で処理したゲル体表面に、厚さ50μmのポリプロピレンシートを乗せて直径が17mmの円形に打ち抜き、目的とする最終製品を得た。
【0092】
実施例2
実施例1の薬効成分を表3に示す成分に変更した他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0093】
[表3]
薬効成分
グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分) 0.1
ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5
グリコール酸(角質分解成分) 0.1
キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 0.1
パパイン(角質分解酵素成分:固形分換算) 0.3
【0094】
比較例1
実施例1の薬効成分を精製水に変更した他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0095】
比較例2
実施例2の薬効成分を表4に示す成分に変更した他は全て実施例2と同様にして製品を得た。
【0096】
[表4]
薬効成分
ハイビスカスエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.5
キウイエキス(角質分解成分:固形分換算) 1.0
パパイン(角質分解酵素成分:固形分換算) 0.3
乳酸(角質分解成分) 8.0
サリチル酸ナトリウム(角質分解成分) 0.6
【0097】
比較例3
表5に示すローションを不織布に含浸させて製品を得た。
【0098】
Figure 0003874966
【0099】
表6に実施例および比較例の評価結果を示す。
【0100】
Figure 0003874966
【0101】
表6の結果より、本発明の実施例は比較例と比べて、使用感がよく、かつ美白効果に優れていることが判る。比較例1は薬効成分を除外したもので、本発明のシート単体の効果を見たものであるが、美白効果は認められなかった。比較例2は薬効成分が多量(10重量%以上)含まれた場合であるが、予備試験にて安全性上の問題が発生したため、試験は実施できなかった。また、比較例3は不織布含浸タイプであるが、溶液が乾くにつれて、剥がれ落ちてしまう場合が多く、使用性に問題があったが、まあまあの美白効果が認められた。また、透明タイプ(実施例2)と不透明タイプ(比較例3)の使用感をアンケートにより調査したところ、透明タイプに高い好感度が得られた。
【0102】
【発明の効果】
以上の結果から、本発明は、ケミカルピーリングを応用することで実効効果に優れ、かつ外観、使いやすさに優れたシート状美白パック化粧料を提供することは明らかである。

Claims (7)

  1. 角質分解酵素および/または角質分解成分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含み、かつ外観が透明または半透明であるシート状美白パック化粧料であって、前記シートが、溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する単一の合成高分子ゲル体であり、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了した後、一方の表面に非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とするシート状美白パック化粧料。
  2. 角質分解酵素および/または角質分解成分を、支持体を除く化粧料の重量に対する固形分換算で0.1〜10重量%含み、さらに美白成分を含み、かつ外観が透明または半透明であるシート状美白パック化粧料であって、前記シートが、溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する単一の合成高分子ゲル体であり、かかる合成高分子ゲル体の硬化が終了した後、一方の表面に非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とするシート状美白パック化粧料。
  3. 前記網目構造を有する合成高分子ゲル体が、側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性高分子からなるものであり、かつ、前記非粘着処理剤が、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のシート状美白パック化粧料。
  4. 前記シートの内部に、開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート状美白パック化粧料。
  5. 角質分解成分がピルビン酸、グリコール酸から選ばれることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシート状美白パック化粧料。
  6. 角質分解成分としてハイビスカスエキスが含まれることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシート状美白パック化粧料。
  7. シートの形状が直径または長径が35mm以下の円型、楕円形、四角形、角を落とした四角形から選ばれることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のシート状美白パック化粧料。
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